作業車

申请号 JP2016240527 申请日 2016-12-12 公开(公告)号 JP2018097526A 公开(公告)日 2018-06-21
申请人 株式会社クボタ; 发明人 萬治 寧大; 赤井 勇斗; 林 悠;
摘要 【課題】基準走行経路に沿っての走行、及び基準走行経路に平行な複数の後続走行経路に沿って作業走行により、正確な作業走行が実現する作業車が要望されている。 【解決手段】作業車は、基準走行経路の一端側に配置されたビーム投光器6からの光ビームを検出する第1検出部5と、第1検出部5からの検出 信号 に基づいて車体2の基準走行経路からの 位置 ずれを算出する第1位置ずれ算出部と、作業走行によって生じた作業境界線を検出する第2検出部5と、第2検出部5からの検出信号に基づいて後続走行経路に沿って走行する車体2の作業境界線からの位置ずれを算出する第2位置ずれ算出部と、算出された位置ずれを修正するための操 舵 情報を生成する操舵情報生成部とを備えている。 【選択図】図4
权利要求

基準走行経路に沿って作業走行した後に、前記基準走行経路に平行な複数の後続走行経路に沿って作業走行する作業車であって、 前記基準走行経路の一端側に配置されたビーム投光器からの光ビームを検出する第1検出部と、 前記第1検出部からの検出信号に基づいて、車体の前記基準走行経路からの位置ずれを算出する第1位置ずれ算出部と、 作業走行によって生じた作業境界線を検出する第2検出部と、 前記第2検出部からの検出信号に基づいて、前記後続走行経路に沿って走行する前記車体の、前記作業境界線からの位置ずれを算出する第2位置ずれ算出部と、 前記第1位置ずれ算出部及び前記第2位置ずれ算出部によって算出された位置ずれに基づいて、前記位置ずれを修正するための操情報を生成する操舵情報生成部と、 を備えた作業車。前記第1検出部は前記光ビームを検出するイメージセンサを含み、前記第2検出部は前記作業境界線の画像を取得するイメージセンサを含む請求項1に記載の作業車。前記第1検出部及び前記第2検出部は共通の撮影カメラで構成されている請求項1または2に記載の作業車。前記撮影カメラの撮影視野は、前記第1検出部として機能する第1撮影視野と、前記第2検出部として機能する第2撮影視野との間で切り替えられる請求項3に記載の作業車。前記操舵情報に基づいて自動操舵する操舵制御部が備えられている請求項1から4のいずれか一項に記載の作業車。前記操舵情報に基づいて、前記車体の位置ずれをガイダンスする機能が備えられている請求項1から5のいずれか一項に記載の作業車。

说明书全文

本発明は、基準走行経路に沿って作業走行した後に、前記基準走行経路に平行な複数の後続走行経路に沿って作業走行する作業車に関する。

特許文献1には、光ビームを利用した作業車誘導装置が開示されている。この作業車誘導装置は、作業地に配置された光ビーム投射手段と、作業車に備えられた受光手段及び制御手段とからなる。光ビーム投射手段は、互いに平行な複数の作業行程のそれぞれにおいて、作業行程の一端側から他端側に向けて誘導用の光ビームを投射する。受光手段は、光ビーム投射手段からの光ビームを受光する。制御手段は、受光手段の受光情報に基づいて、作業車を作業行程に沿って自動走行するように制御する。この作業車誘導装置では、互いに平行な複数の走行経路毎に、光ビーム投射手段を配置しなければならず、走行経路が多数の場合、その光ビーム投射手段の配置コストが問題となる。

特許文献2には、撮像手段によって車体の進行方向前方の所定範囲の作業地状態を撮影して取得された撮影画像を平均明度差により2値化することにより、作業済み領域と未作業領域との境界を検出し、この境界検出結果に基づいて車体が境界に沿って自動的に走行する自動走行作業車が開示されている。この自動走行作業車では、最初の作業走行において、何らかの原因で計画通りの走行ができなかった場合、その後の自動走行の基準となる作業済み領域と未作業領域との境界も予定通りの形状ではなくなる。そのため、最初の走行で不都合な走行軌跡が生じた場合、その後の走行においてもその不都合さを引き継いでしまうという問題点がある。

特開平6−168024号公報

特開平10−307627号公報

上述した実情に鑑み、基準走行経路に沿っての走行、及び基準走行経路に平行な複数の後続走行経路に沿って作業走行により、正確な作業走行が実現する作業車が要望されている。

基準走行経路に沿って作業走行した後に、前記基準走行経路に平行な複数の後続走行経路に沿って作業走行するため、本発明による作業車は、前記基準走行経路の一端側に配置されたビーム投光器からの光ビームを検出する第1検出部と、前記第1検出部からの検出信号に基づいて、車体の前記基準走行経路からの位置ずれを算出する第1位置ずれ算出部と、作業走行によって生じた作業境界線を検出する第2検出部と、前記第2検出部からの検出信号に基づいて、前記後続走行経路に沿って走行する前記車体の、前記作業境界線からの位置ずれを算出する第2位置ずれ算出部と、前記第1位置ずれ算出部及び前記第2位置ずれ算出部によって算出された位置ずれに基づいて、前記位置ずれを修正するための操情報を生成する操舵情報生成部とを備えている。

この構成によれば、作業地における作業のために計画されている互いに平行な走行経路に沿って作業走行する際、後続する走行経路の基準となる基準走行経路の一端にビーム投光器が設置される。この基準走行経路を走行する際には、ビーム投光器から放射される光ビームを検出することにより算出される位置ずれを修正するように操舵されることで、正確に基準走行経路に沿った作業走行が実現する。さらに、この最初の作業走行に続いて、この基準走行経路に隣接する走行経路(後続走行経路)に沿って走行する際には、最初の作業走行で作り出された、作業地と未作業地との境界を示す作業境界線に対する検出結果から、作業境界線からの車体の位置ずれが算出される。算出された作業境界線からの位置ずれを修正するように車体を操舵することで、正確に作業境界線に沿った作業走行が実現する。その後は、新たに作り出される作業境界線に基づいて算出された車体の位置ずれを修正しながら、車体を操舵することで、作業地全体を計画通りに、作業することができる。基準走行経路を走行する際に用いられる光ビームの案内に基づく操舵制御と、後続走行経路を走行する際に用いられる作業境界線の検出結果に基づく操舵制御との組み合わせにより、無駄な作業オーバーラップや作業残しのない作業走行が実現する。

本発明の好適な実施形態の1つでは、前記第1検出部は前記光ビームを検出するイメージセンサを含み、前記第2検出部は前記作業境界線の画像を取得するイメージセンサを含む。この構成では、第1検出部及び第2検出部に用いられているイメージセンサによって取得された撮影画像を画像処理することで、車体の位置ずれが算出される。このため、その画像処理制御系が、共通化または統合化可能となり、制御構成が簡単となる。さらに好ましい実施形態は、前記第1検出部及び前記第2検出部を共通の撮影カメラで構成することである。つまり、この撮影カメラは、基準走行経路を走行する際には、ビーム投光器から光ビームを撮影視野に収めた撮影画像を取得し、後続走行経路を走行する際には、作業境界線を撮影視野に収めた撮影画像を取得する。車体の所定位置に固定された撮影カメラがその姿勢のままでビーム投光器から光ビームと作業境界線の両者を捉えることができない場合、前記撮影カメラの撮影視野が、前記第1検出部として機能するようにビーム投光器から光ビームが撮影カメラによって捉えることができる第1撮影視野と、前記第2検出部として機能するように作業境界線を捉えることができる第2撮影視野との間で切り替えられように構成される。この撮影視野の変更ためには、カメラ姿勢変更機構やミラー機構が用いられる。もちろん、広レンズ等の使用により、車体の所定位置に固定された撮影カメラがビーム投光器から光ビームと作業境界線の両者を捉えることができる場合には、撮影視野の変更は不要となり、撮影系の構成がより簡単となる。

本発明は、自動運転される作業車と手動運転される作業車とに適用可能である。自動運転される作業車には、前記操舵情報に基づいて自動操舵する操舵制御部が備えられる。また、手動運転される作業車には、前記操舵情報に基づいて、前記車体の位置ずれをガイダンスする機能が備えられる。例えば、運転者が、モニタに表示される位置ずれを修正するように操縦操作することで、計画通りの作業走行が実現する。車体の位置ずれの報知は、モニタによる可視的な報知に代えて、スピーカ等による音声報知でもよいし、その両方であってもよい。

本発明の作業車の具体的な実施形態の1つである乗用草刈機の側面図である。

乗用草刈機の平面図である。

走行経路に沿って作業走行するための制御系を示す機能ブロック図である。

走行経路に沿って作業走行するための制御の流れを示す説明図である。

操舵制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。

次に、図面を用いて、本発明による作業車の具体的な実施形態の1つを説明する。この作業車は、作業装置としてモーアユニット13を装備した乗用草刈機である。図1は、乗用草刈機の側面図であり、図2は平面図である。車体2は、左右一対の前輪11と、左右一対の後輪12とによって対地支持されている。この乗用草刈機は、ゼロターンモーアとも称されるもので、前輪11はキャスタタイプであり、後輪12は、互いに独立して回転駆動される駆動車輪である。車体2は、ベース部材として車体フレーム20を有しており、前輪11と後輪12との間で、モーアユニット13がリンク機構14を介して車体フレーム20から吊り下げられている。車体2の車体前後方向中央領域に運転座席15が配置されている。運転座席15の後部にはロプス装置18が設けられている。車体2の後端領域にはエンジン3が配置されている。エンジン3の前方にはラジエータ31などのエンジン補機が配置されており、エンジン3及びエンジン補機は上方からボンネット30によって覆われている。なお、動源として、エンジン3に代えて、バッテリと電動モータを用いてもよい。車体2の中央に位置する運転部領域には運転座席15が設けられている。さらに運転座席15の左右側面にはフェンダ16が形成されている。運転座席15の前方にステップ17が敷設されている。

エンジン3の前側にはトランスミッション4が配置されている。トランスミッション4には、左右一対の後車軸伝動部41が含まれておいる。左右の後車軸伝動部41にはそれぞれ、独立して操作可能な静油圧式変速装置(以下HST42と略称する)が無段変速機構の一例として内装されている。HST42は、エンジン動力を正転(前進)状態及び逆転(後進)状態で、低速から高速まで無段階に変更して、それぞれの後輪12に伝達することができる。これにより、左右の後輪12の両方が同じまたはほぼ同じ速度で前進方向に駆動することで直進前進が作り出され、左右の後輪12が同じまたはほぼ同じ速度で後進方向に駆動することで直進後進が作り出される。さらに、左右の後輪12の速度を互いに異ならせることで、車体2を任意の方向に旋回移動させることができ、例えば、左右の後輪12のいずれか一方を零速に近い低速にさせ、他方の後輪12を高速で前進側あるいは後進側に操作することで小回り旋回させることができる。さらに、左右の後輪12を互いに逆方向に駆動することで、車体2を左右の後輪12のほぼ中央部を旋回中心としてスピンターンさせることもできる。左右一対の前輪11は、キャスタ輪に構成されて縦軸芯周りで向きを自由に変更することができるから、左右の後輪12駆動による走行方向に応じて向きが修正されることになる。

左右のHST42に対する手動変速操作は、運転座席15の両側に配置された左右一対の変速レバー49によって行われる。変速レバー49を前後中立位置に保持すると無段変速装置が中立停止状態となり、変速レバー49を中立位置から前方に操作することで前進変速が実現し、後方に操作することで後進変速が実現する。後述するように、左右のHST42に対する自動変速操作も可能であり、これにより、計画された走行経路に沿った自動操舵が実現する。

図2で点線で示されているように、車体フレーム20は、左右一対の前フレーム21と左右一対の後フレーム22とからなり、左右の前フレーム21は、複数のクロスビームからなる前クロスビームユニット26によって連結されている。左右の後フレーム22も同様に、複数のクロスビームからなる後クロスビームユニットによって連結されているが、後クロスビームユニットの図示は省略されている。後フレーム22の後端領域に、エンジン3を配置するためのエンジンマウント領域が形成されている。

車体2の前端に位置する前クロスビームユニット26には車体横断方向に延びる前輪支持アーム28が設けられている。前クロスビームユニット26の中央に、ヘッドカバー27が設けられ、このヘッドカバー27を介して、逆U字状のフロントガード29が立設されている。前輪支持アーム28の両端に、キャスタブラケット11aを介して前輪11が取り付けられている。

この乗用草刈機は作業地(芝地)を直線状に延びる基準走行経路とこの基準走行経路に平行な多数の後続走行経路に沿って作業走行(芝刈り走行)を行う。基準走行経路から後続走行経路への移行走行、及び、後続走行経路から後続走行経路への移行走行には、Uターンやスイッチバックターンなどが用いられる。基準走行経路や後続走行経路における車体2の位置ずれ検出のために、画像処理技術が用いられる。

車体2の位置ずれ検出のための画像処理に用いられる撮影画像を取得する撮影カメラ5が、カメラマウント50を介してヘッドカバー27の上方に設けられている。この実施形態では、撮影カメラ5は、レンズユニット51と2次元イメージセンサ52と画像処理部7とからなる。この撮影カメラ5は、その撮影中心軸(光軸)は、この乗用草刈機の進行方向で平に延びている。さらに、基準走行経路の一端側に、地面に設置された支持ポール60の上部にビーム投光器6が設けられている。ビーム投光器6は、ビーム投光器6からの光ビーム(例えば、レーザビーム、LEDビーム)が撮影カメラ5の撮影中心軸に一致またはほぼ一致するように、位置決めされる。

さらに、後続走行経路に沿っての作業走行時において、この撮影カメラ5の撮影視野に、モーアユニット13によって刈り取られた芝地とまだ刈り取られていない芝地との間に形成される作業境界線が入るように、レンズユニット51が選択されている。つまり、この実施形態では、撮影カメラ5の2次元イメージセンサ52は、本願発明の第1検出部及び第2検出部として機能する。

図3には、撮影カメラ5を用いてた操舵制御系の機能ブロック図が示されている。画像処理部7は、2次元イメージセンサ52で取得された画像信号に基づいて、2つの異なる画像処理、即ち基準走行経路用画像処理と後続走行経路用画像処理を行う機能を有する。基準走行経路用画像処理は、第1位置ずれ算出部71で実行され、後続走行経路用画像処理は第2位置ずれ算出部72と作業境界線算出部73で実行される。

第1位置ずれ算出部71は、2次元イメージセンサ52の検出信号である画像信号に基づいて、車体2の基準走行経路からの位置ずれを算出する。上述したように、光ビームのビーム中心と撮影カメラ5の撮影中心軸とが一致しているので、車体2が正確に基準走行経路上に位置している場合には、2次元イメージセンサ52の特定位置(中心位置)に光ビームの照射点の像が生じる。そして、照射点の中心位置からのずれが、車体2の基準走行経路からの位置ずれに対応する。

作業境界線算出部73は、2次元イメージセンサ52の画像信号に対して、それ自体は公知の境界検出処理を施して、作業走行によって生じた作業境界線(未刈地と既刈地との境界線)を算出する。第2位置ずれ算出部72は、算出された作業境界線と車体2の位置関係から、モーアユニット13による刈草領域が所定のオーバーラップ量を含んで未刈地をカバーしているかどうかを判定し、後続走行経路に沿って走行する車体2の作業境界線からの位置ずれを算出する。

この乗用草刈機の電子制御系の中核部材としてECU(電子制御ユニット)8が装備されており、この実施形態では、ECU8に、走行管理部80、操舵情報生成部82、後輪速度演算部83、操舵制御部84などが構築されている。走行管理部80に含まれている走行モード設定部81は、基準走行経路に沿って自動走行する基準走行モード、後続走行経路に沿って自動走行する後続走行モード、変速レバー49を用いて手動走行する手動走行モードのいずれかの走行モードを設定する。走行モードを手動で設定するための走行モードSW48が、操作入力デバイスの1つとして、運転座席15の近傍に設けられている。

操舵情報生成部82は、第1位置ずれ算出部71よって算出された基準走行経路における位置ずれと、第2位置ずれ算出部72によって算出された後続走行経路における位置ずれとを受け取って、当該位置ずれを修正するための操舵情報を生成する。操舵情報には、位置ずれの修正を行うための適正な操向データ、例えば操向角度が含まれている。操舵情報生成部82には、位置ずれ量に応じて操向データを導出するテーブルが用意されている。

この乗用草刈機では、車体2の操向角度は、左右の後輪12の速度差(回転差)によって決まるので、操舵情報は後輪速度演算部83に送られる。後輪速度演算部83は、受け取った操舵情報から、位置ずれ修正に必要な左右の後輪12の回転差を求め、当該回転差を作り出すための左右の後輪12の回転数が、それぞれ左後輪速度演算部83aと右後輪速度演算部83bとで演算される。

左後輪速度演算部83aと右後輪速度演算部83bとの演算結果は、この実施形態ではHST制御部として構成されている操舵制御部84に送られる。操舵制御部84は、制御信号(斜板調節信号)を生成し、左のHST42及び右のHST42に送る。

この乗用草刈機は、基準走行モード、後続走行モード、手動走行モードにおいて、それぞれ、異なった操舵制御(操向制御)が行われる。各走行モードの切り替えは、この実施形態では、走行モードSW48によって行われる。次に、図4と図5とを用いて、操舵制御ルーチンの一例を説明する。基準走行モードと後続走行モードとは、選択的に用いられる走行モードであり、基準走行モードでの走行の後に、後続走行モードの走行が行われる。図4は、基準走行モードでの走行から、後続モードの走行に移行する操舵制御を説明する模式図であり、図5は、操舵制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。

図4に示すように、基準走行モードでの走行は、計画された基準走行経路に沿って直進走行するため、基準走行経路の一端側に、ビーム投光器6が設置されている。最初に、手動走行モードで、撮影カメラ5の2次元イメージセンサ52に光ビームの照射点が写し出されるように、車体2が位置決めされる。その後、手動走行モードから基準走行モードに切り替えると、第1位置ずれ算出部71と操舵情報生成部82とが機能し、光ビームに案内され、基準走行経路に沿った正確な直進走行が実現する。基準走行経路の終点に達すると、手動走行モードに切り替えて、Uターン走行またはスイッチバック走行を行い、基準走行経路に隣接する仮想的な走行経路としての後続走行経路に移行する。この実施形態では、後続走行経路とは、既刈地と未刈地との境界である作業境界線を一端側とする次刈草領域(次作業領域)を作業走行するための走行経路である。そのような後続走行経路に移行すると、走行モードを後続走行モードに切り替える。これにより、第2位置ずれ算出部72と作業境界線算出部73と操舵情報生成部82とが機能し、後続走行経路に沿った、つまり作業境界線に沿った正確な直進走行が実現する。この後続走行経路の終点に達すると、手動走行モードに切り替えて、Uターン走行またはスイッチバック走行を行い、次の後続走行経路に移行して、再び後続走行モードが実行される。その後、手動走行モードと後続走行モードとの繰り返しで、芝刈地全体の芝刈作業が完了する。

次に、図5のフローチャートを用いて、撮影カメラ5、画像処理部7、ECU8を用いた、操舵制御を簡単に説明する。 この操舵制御ルーチンでは、まず、現在設定されている走行モードがチェックされる(#01)。手動走行モードが設定されていると、ステップ#21からステップ#23までの手動走行用操舵制御が実行される。この手動走行用操舵制御では、左右一対の変速レバー49の操作量が取得される(#21)。取得した操作量から、車体2の向きを修正する必要があるかどうかチェックされる(#22)。修正の必要があれば(#22Yes分岐)、操舵情報が生成され、操舵制御部84に出力される(#23)。ステップ#22のチェックで、修正の必要がなければ(#22No分岐)、ステップ#01に戻って、現在設定されている走行モードがチェックされる。

ステップ#01のチェックで、基準走行モードが設定されていると、ステップ#31からステップ#35までの基準走行用操舵制御が実行される。この手動走行用操舵制御では、2次元イメージセンサ52から光ビームの照射点を含む画像が取得される(#31)。画像処理によって、光ビーム点の座標位置が算出され(#32)、第1位置ずれ算出部71によって基準走行経路における車体2の位置ずれが算出される(#33)。算出された位置ずれに基づいて、車体2の向きを修正する必要があるかどうかチェックされる(#34)。修正の必要があれば(#34Yes分岐)、操舵情報が生成され、操舵制御部84に出力される(#35)。ステップ#34のチェックで、修正の必要がなければ(#34No分岐)、ステップ#01に戻って、現在設定されている走行モードがチェックされる。

ステップ#01のチェックで、後続走行モードが設定されていると、ステップ#41からステップ#45までの基準走行用操舵制御が実行される。この手動走行用操舵制御では、2次元イメージセンサ52から既刈地と未刈地との境界領域が写っている画像が取得される(#41)。作業境界線算出部73によって、既刈地と未刈地との境界線である作業境界線が算出される(#42)。算出された作業境界線の座標位置から、モーアユニット13による刈草領域と作業境界線との位置関係が得られるので、その位置関係から、後続走行経路における車体2の位置ずれが算出される(#43)。算出された位置ずれに基づいて、車体2の向きを修正する必要があるかどうかチェックされる(#44)。修正の必要があれば(#44Yes分岐)、操舵情報が生成され、操舵制御部84に出力される(#45)。ステップ#44のチェックで、修正の必要がなければ(#44No分岐)、ステップ#01に戻って、現在設定されている走行モードがチェックされる。

上述したような基準走行経路と後続走行経路とに沿った作業走行で、作業地に対する作業を実施した際、その作業走行で実行された操舵や車速を作業走行データとして記録しておくことが可能である。さらには、この記録された作業走行データを再生することで、同一作業地での作業走行を再現することも可能である。

〔別実施の形態〕 (1)上述した実施形態では、基準走行経路から隣接する後続走行経路への移行、後続走行経路から隣接する後続走行経路への移行のための、Uターン走行やスイッチバック走行などの方向転換走行は、手動走行モードで行われた。しかしながら、このような方向転換走行を自動で行う自動方向転換走行モードを備えることも可能である。作業車の作業幅と旋回半径とを考慮して、予めそのための方向転換操舵情報を作成しておいて、所定の距離の走行、あるいは、経路終端を検出するセンサからの信号等をトリガーとして、方向転換操舵情報を後輪速度演算部83に与えることで、実現できる。

(2)上述した実施形態では、基準走行モードや後続走行モードでの作業走行は、自動で行われたが、これに代えて、生成された操舵情報から、運転者にして位置ずれを報知するガイダンス情報を生成し、このガイダンス情報に基づいて、運転者が作業車を操縦することで位置ずれを修正する半自動走行を採用してもよい。

(3)上述した実施形態では、撮影カメラ5に、画像処理部7が組み付けられていたが、もちろん画像処理部7をECU8に組み込んでもよいし、画像処理部7を撮影カメラ5とECU8との間の単体機器として構築してもよい。また、撮影カメラ5を制御ユニット化し、そのユニット内に、撮影カメラ5、画像処理部7、操舵情報生成部82を組み込んでもよい。 (4)上述した実施形態では、光ビームを検出する第1検出部と、作業境界線を検出する第2検出部とを共通化し、1台の撮影カメラ5によって兼用された。これに代えて、第1検出部と第2検出部とを別の撮影カメラ5によって構成してもよい。あるいは、1台の撮影カメラ5の撮影視野を第1撮影視野と第2撮影視野とに切り替える姿勢変更機構を設け、第1検出部として機能するカメラ姿勢(第1撮影視野)と、第2検出部として機能するカメラ姿勢(第2撮影視野)を作り出してもよい。さらに、ミラー機構を用いて、第1撮影視野と第2撮影視野とを切り替える構成を採用してもよい。 (5)上述した実施形態では、左右一対の後輪12の速度差を変更することで操舵機能を作り出していたが、これに代えて、ステアリング機構を用いて操舵機能を作り出してもよい。その際、操舵制御部84は、モータ等を用いてステアリング機構を制御する。

本発明は、基準走行経路での走行、及び、基準走行経路を基準とする走行経路での走行を繰り返すことで作業地の作業走行を実施する作業車に適用可能である。

2 :車体 13 :モーアユニット 48 :走行モードSW 49 :変速レバー 5 :撮影カメラ(第1検出部、第2検出部) 50 :カメラマウント 51 :レンズユニット 52 :2次元イメージセンサ 6 :ビーム投光器 7 :画像処理部 71 :第1位置ずれ算出部 72 :第2位置ずれ算出部 73 :作業境界線算出部 80 :走行管理部 81 :走行モード設定部 82 :操舵情報生成部 83 :後輪速度演算部 83a :左後輪速度演算部 83b :右後輪速度演算部 84 :操舵制御部

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