ブームコースタ

申请号 JP2017551045 申请日 2016-03-31 公开(公告)号 JP2018511402A 公开(公告)日 2018-04-26
申请人 ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 ヴァンス エリック エイ; パー エリック; クー ティエリー; マクヴィーン キース マイケル;
摘要 ブームコースタが、乗客車両と、軌道と、乗客車両及び軌道に結合され、軌道に沿って移動するように構成されたボギー台車と、軌道の上方であって乗客車両の下方に 位置 する擬似乗り物表面とを含む。擬似乗り物表面は、乗客車両の経路を模倣するように構成され、ボギー台車は、擬似乗り物表面の周囲に延びるレッグ部材を介して乗客車両の表面に結合され、レッグ部材は、ボギー台車及び軌道が乗客車両の乗客視野から遮られるように乗客車両を擬似表面の上方に懸架する。【選択図】図2
权利要求

ブームコースタであって、 乗客車両と、 軌道と、 前記乗客車両と前記軌道とに結合され、該軌道に沿って移動するように構成されたボギー台車と、 前記軌道の上方であって前記乗客車両の下方に位置する擬似乗り物表面と、 を備え、前記擬似乗り物表面は、前記乗客車両の経路を模倣するように構成され、前記ボギー台車は、前記擬似乗り物表面の周囲に延びるレッグ部材を介して前記乗客車両の表面に結合され、前記レッグ部材は、前記ボギー台車及び前記軌道が前記乗客車両の乗客視野から遮られるように前記乗客車両を前記擬似表面の上方に懸架する、 ことを特徴とするブームコースタ。前記擬似乗り物表面は、前記乗客車両の移動方向に対して実質的に平行に配置された面を含む実質的に平坦な領域である、 請求項1に記載のブームコースタ。前記擬似乗り物表面は、トラフ構造を含む、 請求項1に記載のブームコースタ。前記擬似乗り物表面は、間隙、高くなった間隙、障害物又は表面遷移部を含む、 請求項1に記載のブームコースタ。前記ボギー台車と前記レッグ部材とに結合された運搬装置を備える、 請求項1に記載のブームコースタ。前記運搬装置と前記乗客車両のさらなる表面とに結合されたさらなるレッグ部材を備える、 請求項5に記載のブームコースタ。前記運搬装置と前記乗客車両の前記表面とに結合されたさらなるレッグ部材を備える、 請求項5に記載のブームコースタ。前記乗客車両の前記表面は、前記乗客車両の側面又は底面である、 請求項1に記載のブームコースタ。さらなる乗客車両及びさらなるレッグ部材を備え、該さらなるレッグ部材は、前記擬似乗り物表面の周囲に延びて、前記ボギー台車を前記さらなる乗客車両のさらなる表面に結合する、 請求項1に記載のブームコースタ。前記乗客車両は、前記擬似乗り物表面に接触した時に回転するように、前記乗り物経路に沿って移動する際に回転するように、又はこれらの両方であるように構成された車輪を含む、 請求項1に記載のブームコースタ。前記乗客車両は、前記擬似乗り物表面に係合せずにモータを介して回転するように構成された車輪を含む、 請求項1に記載のブームコースタ。ブームコースタであって、 乗客車両と、 軌道と、 前記乗客車両と前記軌道とに結合され、該軌道に沿って移動するように構成されたボギー台車と、 前記軌道によって定められる乗り物経路に沿って延び、前記乗客車両が前記乗り物経路の全部又は一部に沿って移動する際に前記乗客車両と前記軌道との間に留まるような擬似乗り物表面と、 前記擬似乗り物表面の周囲に延び、前記ボギー台車を前記乗客車両に結合して、前記乗り物経路に沿った前記乗客車両の移動を可能にするレッグ部材と、 を備えることを特徴とするブームコースタ。前記レッグ部材は、回転接合部を介して前記乗客車両の表面に結合される、 請求項12に記載のブームコースタ。前記乗客車両及び前記回転接合部は、前記軌道の構成が乗り物経路に沿って変化した時に、地球に対する前記乗客車両の配向の維持を容易にするように構成される、 請求項13に記載のブームコースタ。前記軌道は、前記回転接合部の回転軸を横切る軸に沿って前記乗客車両からオフセットされる、 請求項13に記載のブームコースタ。前記回転接合部は、重に対して実質的に横向きの回転軸を含む、 請求項13に記載のブームコースタ。前記軌道は、落下部、隆起部、又はこれらの両方を含む、 請求項13に記載のブームコースタ。ブームコースタであって、 乗客車両と、 前記乗客車両の下方に配置された第1の軌道と、 前記第1の軌道に結合され、該第1の軌道に沿って移動するように構成された第1のボギー台車と、 前記乗客車両の下方に配置された第2の軌道と、 前記第2の軌道に結合され、該第2の軌道に沿って移動するように構成された第2のボギー台車と、 前記第1のボギー台車と前記第2のボギー台車とに結合され、該第1のボギー台車及び該第2のボギー台車によって乗り物経路に沿って誘導されるように構成された運搬装置と、 前記第1及び第2の軌道によって定められる乗り物経路に沿って延び、前記乗客車両が前記乗り物経路の一部に沿って移動する際に前記乗客車両と前記第1及び第2の軌道との間に留まるような擬似乗り物表面と、 前記運搬装置と前記乗客車両とに結合され、前記擬似乗り物表面の周囲に延びて前記乗客車両の表面に結合するように構成されたレッグ部材と、 を備えることを特徴とするブームコースタ。前記レッグ部材は、実質的に「J」字形のブームである、 請求項18に記載のブームコースタ。前記レッグ部材は、前記乗客車両にさらなる自由度を与えるように構成された枢動接合部を介して前記乗客車両に結合される、 請求項18に記載のブームコースタ。

说明书全文

〔関連出願との相互参照〕 本出願は、2015年3月31日に出願された「片持ち式コースタ(CANTILEVERED COASTER)」という名称の米国仮特許出願第62/141,044号、及び2015年6月5日に出願された「片持ち式コースタ(CANTILEVERED COASTER)」という名称の米国仮特許出願第62/171,682号の利益を主張するものであり、これらの文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。

本開示は、一般に遊園地の分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、遊園地体験をもたらすために利用されるシステム及び方法に関する。

乗客に独自の動き及び視覚体験を提供する様々な娯楽用乗り物が開発されている。例えば、固定経路に沿って進む多乗客車両を用いてジェットコースタ及びテーマ乗り物を実装することができる。車両が経路に沿って進む際に速度又は車両方向の変化によって生じる興奮に加え、車両自体が(音響効果及び/又は運動効果などの)特殊効果を生成することもできる。リピート客は、乗り物の全体的な経路を熟知している可能性があるが、これらの特殊効果は、2回目及びその後の乗車中にも興味を引き起こすことができる。別の例では、乗客車両が経路に沿って進む際に変化する風景及び動きを生じる投影要素を用いて特定の乗り物を実装することができる。しかしながら、このような乗客車両乗り物の強化にも関わらず、乗客車両の乗客が乗り物に没頭できないこともある。例えば、乗客は、一般に乗り物表面(例えば、軌道)の存在によって自分が乗り物に乗っていると気付くとともに、車両自体の制約にも気付く。乗り物についてのこのような気付きは、乗り物体験のシミュレーションの忠実性を高める妨げとなることがある。従って、特定の体験をシミュレートする改善された娯楽用乗り物が必要とされている。

以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろ開示するいくつかの実施形態の概要を示すものにすぎない。実際に、本開示は、以下に示す実施形態と同様の又は異なる様々な形態を含むことができる。

1つの実施形態によれば、ブームコースタが、乗客車両と、軌道と、乗客車両及び軌道に結合され、軌道に沿って移動するように構成されたボギー台車と、軌道の上方であって乗客車両の下方に位置する擬似乗り物表面とを含む。擬似乗り物表面は、乗客車両の経路を模倣するように構成され、ボギー台車は、擬似乗り物表面の周囲に延びるレッグ部材を介して乗客車両の表面に結合され、レッグ部材は、ボギー台車及び軌道が乗客車両の乗客視野から遮られるように乗客車両を擬似表面の上方に懸架する。

別の実施形態によれば、ブームコースタが、乗客車両と、軌道と、乗客車両及び軌道に結合され、軌道に沿って移動するように構成されたボギー台車と、軌道によって定められる乗り物経路に沿って延び、乗客車両が乗り物経路の全部又は一部に沿って移動する際に乗客車両と軌道との間に留まるような擬似乗り物表面と、擬似乗り物表面の周囲に延び、ボギー台車を乗客車両に結合して、乗り物経路に沿った乗客車両の移動を可能にするレッグ部材とを含む。

別の実施形態によれば、ブームコースタが、乗客車両と、乗客車両の下方に配置された第1の軌道と、第1の軌道に結合され、第1の軌道に沿って移動するように構成された第1のボギー台車と、乗客車両の下方に配置された第2の軌道と、第2の軌道に結合され、第2の軌道に沿って移動するように構成された第2のボギー台車と、第1のボギー台車と第2のボギー台車とに結合され、第1及び第2の軌道によって定められる乗り物経路に沿って誘導されるように構成された運搬装置と、乗り物経路に沿って延び、乗客車両が乗り物経路の一部に沿って移動する際に乗客車両と第1及び第2の軌道との間に留まるような擬似乗り物表面と、運搬装置と乗客車両とに結合され、擬似乗り物表面の周囲に延びて乗客車両の表面に結合するように構成されたレッグ部材とを含む。

全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるようになる。

本開示の態様による、レッグ部材又はブームによって取り付けられたボギー台車によって駆動される乗客車両を有するブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、図1のブームコースタの斜視図である。

本開示の態様による、平軌道を含む図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、乗客車両に取り付けられた2つのレッグ部材を含む図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、別個の乗客車両に結合された2つのレッグ部材を含む図1のブームコースタの実施形態の立面図である。

本開示の態様による、乗客車両の表面に結合された2つのレッグ部材を含む図1のブームコースタの実施形態の立面側面図である。

本開示の態様による、擬似乗り物表面がレール及び枕木を含む図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、図7のブームコースタの斜視図である。

本開示の態様による、擬似乗り物表面がトラフ(桶状)構造を含む図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、図9のブームコースタの斜視図である。

本開示の態様による、擬似乗り物表面を含まない図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、図11のブームコースタの斜視図である。

本開示の実施形態による、擬似乗り物表面が間隙を含む図1のブームコースタの実施形態の斜視図である。

本開示の実施形態による、擬似乗り物表面が障害物を含む図1のブームコースタの実施形態の斜視図である。

本開示の実施形態による、擬似乗り物表面が飛び越し部(jump)を含む図1のブームコースタの実施形態の斜視図である。

本開示の実施形態による、擬似乗り物表面が第1の表面と第2の表面との間に遷移部を含む図1のブームコースタの実施形態の斜視図である。

本開示の態様による、ブームコースタが実質的に垂直の落下部及び様々な跳躍部又は隆起部を含む乗り物経路上を進む乗り物の実施形態の側面図である。

本開示の態様による、少なくとも部分的に乗客車両の下部に位置する軌道を示すブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、乗客車両の下部側方に位置する軌道を示すブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、擬似乗り物表面に面する乗客車両の表面にレッグ部材又はブームが結合された図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

本開示の態様による、枢動接合部が乗客車両にレッグ部材を結合する図1のブームコースタの実施形態の断面図である。

以下、本開示の1又は2以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では現実の実装の特徴を全て説明していない場合もある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような現実の実装の開発においては、実装によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実装固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努は複雑かつ時間の掛かるものとなり得るが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。

本開示の実施形態は、擬似乗り物表面(例えば、いくつかのシステムコンポーネントの視界を遮る人工的な軌道又は風景要素)に沿って進む車両のシミュレーションを作成する一方で、実際には、車両の経路が、擬似乗り物表面からオフセットされた(例えば、乗客の視界から隠された)、軌道に結合された運搬装置によって誘導(例えば、制御)される娯楽用乗り物に関する。従って、擬似乗り物表面は、様々な表面、瓦礫、裂け目、飛び越し部などの遷移部を含むことにより、車両がこのような遷移に安全に耐え、及び/又は擬似乗り物表面を横切って動いているという印象によって、乗客が強化されたスリル感を体験できるようにすることができる。このような特徴部を含む娯楽用乗り物は、乗客の全体的な体験及び楽しみを強化することが望ましいと考えられる。本開示では、軌道を利用して乗り物経路に沿って運搬装置及び車両を導く娯楽用乗り物に焦点を合わせるが、本開示の実施形態は、あらゆる娯楽用乗り物(例えば、電力によって車両を駆動するのではなく重力を利用して車両を乗り物経路に沿って導く娯楽用乗り物)との使用にも適する。

図1は、本開示の態様によるブームコースタ10の断面図である。いくつかの実施形態では、ブームコースタ10が、(例えば、地面13に対する)上側軌道12と、(例えば、地面13に対する)下側軌道14と、擬似乗り物表面16(例えば、風景面)とを含むことができる。図1に示すように、上側軌道12は、下側軌道14の上方に位置する。他の実施形態では、軌道12及び14を、図1の(例えば、地面13に対する)垂直構成ではなく地面13(図3を参照)に対して水平に配置することができる。さらに、いくつかの実施形態では、異なる軌道配向を使用することもできる(例えば、軌道12、14を擬似乗り物表面16の上方に配置することができる)。さらに別の実施形態では、ブームコースタ10が、1つの軌道のみを含むことも、或いは2つより多く(例えば、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10つ又はそれ以上)の軌道を含むこともできる。

上側軌道12は、1又は2以上の車輪20を介して上側軌道12に沿って移動するように構成された上側ボギー台車18を含むことができる。同様に、下側軌道14は、1又は2以上の車輪24を介して下側軌道14に沿って移動するように構成された下側ボギー台車22を含むことができる。図1に示すように、ボギー台車18及び22は、それぞれが3つの車輪20、24を含むことができる。他の実施形態では、ボギー台車18、22の各々が、1つの車輪、2つの車輪又は3つよりも多くの車輪を含むことができる。車輪20、24は、軌道12、14に沿ったボギー台車18、22の移動を容易にするように構成されたピンチホイール又は他のいずれかの装置とすることができる。

いくつかの実施形態では、上側ボギー台車18及び下側ボギー台車22を運搬装置26に結合し、運搬装置26がボギー台車18及び22によって上側軌道12及び下側軌道14に沿って導かれるようにすることもできる。他の実施形態では、運搬装置26が、上側ボギー台車18及び下側ボギー台車22を含むことができる。さらに別の実施形態では、運搬装置26、上側ボギー台車18及び下側ボギー台車22を単一のコンポーネントに一体化することができる。運搬装置26及び乗客車両30(例えば、ブームコースタ10に沿って1又は2以上の乗客を運ぶ容器)には、アーム又はレッグ部材28(例えば、ブーム)を結合することができる。例えば、レッグ部材28は、乗客車両30及び/又は運搬装置26に溶接し、或いは他のいずれかの好適な技術を使用して(例えば、図21に示すような回転接合部又は別のタイプの関節機構を介して)乗客車両30及び/又は運搬装置26に取り付けることができる。さらに、レッグ部材28は、乗客車両30の複数の場所に取り付けることができるように、乗客車両30から分離可能とすることもできる。いくつかの実施形態では、レッグ部材28を、少なくとも運搬装置26及び/又は軌道12、14の一部を隠しながらレッグ部材28を乗客車両30に結合できるようにする湾曲部分32(又は傾斜部分)を含む「Iビーム」又はパイプとすることができる。例えば、図示の実施形態では、レッグ部材28が概ねJ字形を有する。他の実施形態では、レッグ部材28が、L字形、C字形、S字形、又は複数の湾曲部を含む形状(例えば、疑問符形)を有することができる。いくつかの実施形態では、レッグ部材28(例えば、ブーム)が、互いに結合された複数のセグメントを有するのではなく単一材料片を含むこともできる。他の実施形態では、レッグ部材28を、運搬装置26を乗客車両30に結合するように構成された他のいずれかの構造部品とすることができる。さらに別の実施形態では、ブームコースタ10が、本明細書において図4及び図6を参照しながらさらに詳細に説明するように複数のレッグ部材28を含むことができる。

乗客車両30及び運搬装置26にレッグ部材28を結合することにより、乗客車両30は、上側軌道12及び下側軌道14に沿ってボギー台車18、22と共に移動することができる。いくつかの実施形態では、レッグ部材28が、乗客車両30の第1の側面34に結合される。従って、レッグ部材28は、擬似乗り物表面16の周囲に延びることにより、レッグ部材28が擬似乗り物表面16を貫いて延びる形で乗客車両30に結合された場合に擬似乗り物表面16内に含まれるようになるあらゆるスロット、間隙又は溝を排除する。このような構成は、軌道12、14がスロット、間隙又は溝を通じて乗客36に見えないようにすることができるので、乗客車両30内の乗客36から軌道12、14を隠すことに寄与できると認められている。例えば、各乗客36は、乗客車両30の乗客視野を表すことができ、ブームコースタ10の構成は、軌道12、14及び/又はレッグ部材28を乗客視野から概ね遮ることができる。また、擬似乗り物表面16内にスロット、間隙又は溝が形成されないようにすることができるので、擬似乗り物表面16の周囲に延びるレッグ部材28を利用することによって擬似乗り物表面16の製造を単純化することもできる。この構成では、乗客が乗り物経路に沿って進む時に、近づいてくる擬似乗り物表面16のスロット、間隙又は溝に目が向かないので、没入性の高い環境ももたらされる。

なお、レッグ部材28は、乗客車両30の第1の側面34に結合されるように示しているが、乗客車両30のいずれの側面又は表面に結合することもできる。例えば、他の実施形態(図20を参照)では、レッグ部材28が擬似乗り物表面16の周囲に延びて、乗客車両30の底面37(例えば、表面)に結合することができる。さらに別の実施形態では、レッグ部材28が擬似乗り物表面16の周囲に延びて、乗客車両30のあらゆる好適な表面に結合することができる。上述したように、レッグ部材28は、乗客車両30から分離可能とすることができ、従って乗客車両30の複数の場所に結合するように構成することができる(例えば、レッグ部材は、乗客車両30の表面に恒久的に固定されない)。また、レッグ部材28は、乗客車両の移動に応じて、スロット又は溝を介して乗客車両30の異なる場所に移動するように構成することもできる(例えば、レッグ部材28は、乗客車両30の移動の結果として乗客車両30のスロット又は溝に沿って移動することができる)。

いくつかの実施形態では、軌道12、14が乗客車両30の頭上に存在し、レッグ部材28が、擬似乗り物表面16(例えば、人工的な環境要素又は人工的な軌道)を通り過ぎて乗客車両まで下向きに延びる。さらに、以下でさらに詳細に説明する実施形態では、乗客車両30に対するレッグ部材28の配向が、乗り物経路に沿った乗客車両30の位置に応じて、乗り物全体を通じて変化することができる。例えば、乗客車両30が乗り物経路に沿って下降部に近付くと、乗客車両30に対する軌道12、14の配向が変化して、レッグ部材28と乗客車両30との間の接続部が、乗り物経路の下降中にレッグ部材28が乗客車両30の背後から延びて乗客車両30に係合するように回転(例えば、振り子運動)を可能にすることができる。

レッグ部材28を隠すことができる特徴を含むことにより、乗客体験をさらに強化することができる。レッグ部材28を隠すと、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって誘導され又は別様に影響を受けているという乗客の感覚を高めることができる。例えば、レッグ部材28は、乗り物環境の他の特徴に溶け込む特定の色(例えば、黒)で塗装することができる。別の例として、乗客車両30上に含まれる遮断要素を介してレッグ部材28を乗客の視界から隠すこともできる(例えば、乗客車両が飛行機をテーマとする場合、飛行機の翼によってレッグ部材28を実質的に隠すことができる)。

乗客車両30は、擬似乗り物表面16から距離38だけ上方に浮かぶようにレッグ部材28に結合することができる。例えば、いくつかの実施形態では、距離38を、1インチ〜3フィート、0.5インチ〜1フィート、又は0.1〜6インチとすることができる。さらに、乗客車両30と擬似乗り物表面16との間の距離38は、ブームコースタ10のコース全体を通じて変化することもできる。例えば、ブームコースタ10の乗車/下車ゾーンでは、乗客車両30が乗車/下車ゾーンに近付いた時に、乗客候補(例えば、列に並んで待っている人物)が、乗客車両30が擬似乗り物表面16に沿って誘導されている(例えば、擬似乗り物表面16が乗客車両30移動及び/又は経路を決定している)と感じることができるように、乗客車両30が擬似乗り物表面16に近付くことができる。乗客車両10が擬似乗り物表面16に近ければ近いほど、乗客36又は乗客候補が、乗客車両16の経路が擬似乗り物表面16によって誘導されていると思い込む可能性も高くなる。また、乗客車両30が、擬似乗り物表面16との接触時に回転する車輪40を含むことにより、乗客車両30の経路が実際に擬似乗り物表面16によって誘導され、又は別様に影響を受けているという感覚を高めることもできる。車輪40は、別個の駆動機構(例えば、車載モータ41又は磁石)を介して、又は乗客車両30の移動の結果として回転する(例えば、空気が風車を通過することによって風車が回転する)ように構成することもできる。このような実施形態では、乗客車両30を擬似乗り物表面16のわずかに上方に配置することによって、車輪40が擬似乗り物表面16に接触することなく回転できるようにすることができる。他の実施形態では、ブームコースタ10全体を通じて距離38を同じにすることもできる。

擬似乗り物表面16は、軌道12、14、運搬装置26及び/又はレッグ部材28を乗客視野から遮りながら、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって誘導され又は別様に影響を受けているという感覚を生じるように構成されたいずれかの表面又は物体とすることができる。図2に、擬似乗り物表面16が平面である図1のブームコースタ10の斜視図を示す。図2に示す実施形態では、擬似乗り物表面16が、上面42と、上面42の裏側の下面44とを有する平面である。上面及び下面42、44は、軌道12、14に沿った乗客車両30の移動方向46と実質的に平行とすることができる。なお、乗客36は、第1の方向48を向いているように示しているが、乗客車両は、第1の方向48とは逆の第2の方向49に移動して、この移動に合わせて乗客36が後方を向くように構成することもできる。いくつかの実施形態では、上面42及び/又は下面44が、描画、絵、写真、突出部、間隙、裂け目、斜面、或いは擬似乗り物表面16が乗客車両30の経路を導き又は別様に影響を与えているという乗客の視覚的体験及び/又は感覚を高めることができる他のいずれかの特徴を含むことができる。他の実施形態では、ブームコースタ10が、擬似乗り物表面16を含まないこともできる。擬似乗り物表面16の実施形態については、図7〜図16を参照しながら本明細書でさらに詳細に説明する。

図2の実施形態に示すように、上側軌道12と下側軌道14は、複数の支持部材50によって接続することができる。支持部材50は、例えばブームコースタ10の構造的完全性を高めることができる。いくつかの実施形態では、軌道12、14の長さ全体を通じて上側軌道12と下側軌道14との間の距離が一定であるように、複数の支持部材50が同じ高さを有することができる。さらに、ボギー台車18及び22も、これらの間に一定距離を保つように相互接続要素52によって結合することができる。いくつかの実施形態では、上側軌道12と下側軌道14との間の距離が、ボギー台車18、22間の距離に対応する。また、図2には、上側軌道12が第3のボギー台車54を有し、下側軌道14が第4のボギー台車56を有することも示す。図示の実施形態では、第3及び第4のボギー台車54及び56が、第2の相互接続要素によって結合される。さらに、相互接続要素52と第2の相互接続要素は、運搬装置26を介して結合することもできる。

図2には、乗客車両30が2つよりも多くの車輪40を含むことができ(例えば、図2の乗客車両30は4つの車輪40を有する)、2人よりも多くの乗客36を運ぶことができる(例えば、図2の乗客車両30は4人の乗客36を運ぶ)ことも示す。他の実施形態では、乗客車両30が、2つよりも少ない(例えば、1つ又は0個の)車輪を有することも、或いは2つよりも多く(例えば、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個又はそれ以上)の車輪を有することもできる。また、乗客車両30は、軌道12及び14の長さに沿って2人よりも少ない(例えば、1人)の乗客36を運ぶことも、或いは2人よりも多く(例えば、3人、4人、5人、6人、7人、8人、9人、10人又はそれ以上)の乗客を運ぶこともできる。図1及び図2に示す軌道12及び14は垂直構成であるが、ブームコースタ10は、他の構成の(例えば、水平の)軌道を使用することもできる。

図3は、軌道70、72が横並びの(例えば、水平の)配列で位置するブームコースタ10の断面図である。従って、運搬装置26の面74は、擬似乗り物表面16の上面42及び下面44と実質的に平行とすることができる。いくつかの実施形態では、運搬装置26が乗客車両30の重量(例えば、乗客車両30自体及び乗客36)を支える高い重心を含むように、運搬装置26を擬似乗り物表面16よりも広くすることができる。他の実施形態では、運搬装置26が乗客36から容易に隠れるように、運搬装置26を乗客車両30よりも狭くすることができる。このような実施形態では、運搬装置26の重心を高めるように、運搬装置26を比較的重い材料で構成することができる。狭い運搬装置を有する他の実施形態では、運搬装置26に重りを取り付けて運搬装置26の重心を高めることもできる。他の実施形態では、運搬装置26及び/又はボギー台車18及び22が、軌道70、72の複数の側面に車輪(例えば、車輪20、24)を含むことにより、運搬装置26を軌道70、72に固定して(例えば、締め付けて)乗客車両30の重量に耐えられるようにすることができる。運搬装置26は、乗客車両30及び乗客36の重量を安全かつ確実に支える適切な重心を有するように、あらゆる好適な幅、重量又は締め付け係合の組み合わせを含むことができると理解されたい。

いくつかの実施形態では、ブームコースタ10が、運搬装置26を乗客車両30に結合するように、第1の湾曲部分78と、第2の湾曲部分80と、直線部分81とを有するレッグ部材76(例えば、ブラケット形状又はC形状)を含むことができる。しかしながら、レッグ部材76は、他のいずれかの好適な構成(例えば、J字形又はL字形)を含むこともできる。図示のように、レッグ部材76は、乗客車両30の第2の側面82に結合される。第1の湾曲部分78及び第2の湾曲部分80は、第1の軌道70及び第2の軌道72を擬似乗り物表面16の下方に完全に隠すことができる(例えば、第1の湾曲部分78は、擬似乗り物表面16の下方に延びる)。上述したように、湾曲部分78、80は、レッグ部材76が擬似乗り物表面16の周囲に延びることを可能にし、これによってレッグ部材76が通過するための擬似乗り物表面16内のあらゆる間隙、溝又は孔を排除することができる。他の実施形態では、レッグ部材76が、第2の湾曲部分80のみを含んで運搬装置26の側部84に結合することにより、第1の湾曲部分78が含まれずに、レッグ部材76が運搬装置26の側部84と実質的に平行になることができる。

図4は、レッグ部材76が乗客車両30の第2の側面82に結合されることに加えて、第2のレッグ部材85が乗客車両30の第1の側面34に結合された図3のブームコースタ10の断面図である。第1及び第2のレッグ部材76、84は、溶接又は他のいずれかの好適な結合技術を介して乗客車両30に結合することができる。また、第2のレッグ部材84は、運搬装置26を乗客36の視界から完全に隠せるように、第3の湾曲部分86及び第4の湾曲部分88を含むこともできる(例えば、第3の湾曲部分86は、擬似乗り物表面16の下方に延びる)。レッグ部材76及び第2のレッグ部材84を有することによってブームコースタ10の耐荷重(例えば、重量)が高まり、乗客車両30は、さらに多くの乗客の輸送に適することができる。例えば、レッグ部材76、84の各々は、運搬装置26が乗客車両30の増加した重量を支えることができるように、乗客車両30の実質的に等しい重量部分を支えることができる。なお、図4の運搬装置26及び軌道は水平構成で示しているが、複数のレッグ部材を有するブームコースタ10の実施形態では、(例えば、図1及び図2に示す)垂直構成で配置された運搬装置26及び軌道12、14を使用することもできる。

いくつかの実施形態では、ビーム89を使用して擬似乗り物表面16を支えることができる。ビーム89は、軌道70と軌道72との間に位置することができる。従って、運搬装置26は、2つの異なる部分(例えば、軌道70に結合された一方の部分と、軌道72に結合された他方の部分と)に分割することができる。従って、これらの2つの部分は、乗客車両30に対して実質的に整列したままであるように、軌道70、72に沿って同じ速度で移動するように構成することができる。

図5は、第1の乗客車両92及び第2の乗客車両94のための単一の運搬装置90を含むブームコースタ10の側面図である。従って、運搬装置90は、乗客36の視点96内に延びる部分が存在しないように第1の乗客車両92と第2の乗客車両94との間に配置できるので、乗客36の視点96から容易に隠すことができる。従って、擬似乗り物表面16が裂け目又は間隙などの開口部を含む時に、運搬装置90が開口部を通じて乗客36に見えないようにすることができる。

図5の示す実施形態には、運搬装置90を第1の乗客車両92に結合する第1のレッグ部材98と、運搬装置90を第2の乗客車両94に結合する第2のレッグ部材100とを示す。第1のレッグ部材98は、図示のように、第1のレッグ部材98の耐荷重(例えば、重量)を高めることができる屈曲部分102を含む。同様に、第2のレッグ部材100も屈曲部分104を含むことができる。他の実施形態では、第1のレッグ部材98及び第2のレッグ部材100がそれぞれ屈曲部分102、104を含まずに、軌道106に対して実質的に垂直であることができる。

上述したように、第1のレッグ部材98及び第2のレッグ部材100は、擬似乗り物表面16内に間隙、溝又は孔を形成することなく第1のレッグ部材98が運搬装置90を第1の乗客車両92に結合して第2のレッグ部材100が運搬装置90を第2の乗客車両94に結合できるようにする湾曲部分(例えば、図3の第1の湾曲部分78及び第2の湾曲部分80)を含むことができる。これらの湾曲部分は、擬似乗り物表面16内の間隙、溝又は孔の必要性を排除し、従ってこのような開口部を通じて軌道106及び/又は運搬装置90が乗客36に見える可能性を排除するので望ましい。また、擬似乗り物表面16内に間隙、溝又は孔が形成されないので、擬似乗り物表面16の製造を容易にすることもできる。

図6は、乗客車両30の第2の側面82に結合された第1のレッグ部材110及び第2のレッグ部材112の両方を有するブームコースタ10の側面図である。従って、乗客車両30の重量が多くのレッグ部材(例えば、単一のレッグ部材ではなく第1のレッグ部材110及び第2のレッグ部材112)間で分散されるので、ブームコースタ10の耐荷重を高めることができる。あらゆる好適な数のレッグ部材によって運搬装置26を第1の側面34及び/又は乗客車両30の第2の側面82に結合しながら、やはり運搬装置26及び軌道70、72を乗客36から隠すことができる。

図6には、運搬装置26からオフセットされた(例えば、運搬装置26の前方に位置する)乗客車両30を示す。従って、乗客36は、乗客車両30の側面34、82越しに見た時に、運搬装置26を見ることができないと考えられる。さらに、擬似乗り物表面16が開口部(例えば、飛び越し又は飛行をシミュレートする間隙、孔又は裂け目)を含む場合でも、運搬装置26が乗客36の背後に位置するので、近づいてくる開口部を通じて乗客36に運搬装置26が見えることはないと考えられる。また、乗客車両30は、乗客36の視点に対するさらなる障壁を形成するように構成できる後部114を含むこともできる。なお、乗客車両30は、乗客36に運搬装置26、軌道70、72及び/又はレッグ部材110、112が見えるのを妨げると同時に強化された乗り物体験を提供するのに適したあらゆる構成(例えば、あらゆる好適な数の突出部、障壁又は遮断装置)を含むことができる。運搬装置26、軌道70、72及び/又はレッグ部材110、112は、ブームコースタ10の周囲設定に暗い環境(例えば、照明の少ない部屋又は建物)を利用することによって乗客36から隠すこともできる。例えば、乗客36は、暗い環境によって運搬装置26、軌道70、72及び/又はレッグ部材110、112を見ることができないと考えられる。

上述したように、運搬装置26、軌道70、72及び/又はレッグ部材110、112を乗客36から隠す遮断要素を乗客車両30自体が含むこともできる。乗客車両30は、運搬装置26、軌道70、72及び/又はレッグ部材110、112を隠すように構成された要素を含むことに加え、ブームコースタの全体的なテーマに従って成形することもできる。例えば、乗客車両30は、列車、船、飛行機、車、又はブームコースタ10のテーマに従うことができる他のいずれかの装置とすることができる。擬似乗り物表面16も、ブームコースタ10の全体的なテーマに従うことができる。従って、擬似乗り物表面16は、乗客の36の乗り物体験を高める様々な構成を含むことができる。

図7は、第1のレール120と、第2のレール122と、枕木124とを含む擬似乗り物表面16を有するブームコースタ10の断面図である。従って、擬似乗り物表面16は、ジェットコースタ軌道を模倣するように(例えば、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって制御されている感覚をさらに高めるように)構成することができる。他の実施形態では、(例えば、乗客車両30が列車を模倣している時に)擬似乗り物表面16が鉄道線路を模倣することができる。また、図7の示す実施形態は、垂直構成の上側軌道12及び下側軌道14を含んでいるが、第1のレール120、第2のレール122及び枕木124を水平構成の軌道70及び72と共に利用することもできる。

図8は、図7の擬似乗り物表面16を含むブームコースタ10の斜視図である。図8の実施形態には、第1のレール120第2のレール122に結合された複数の枕木124を示す。いくつかの実施形態では、各複数の枕木124間に間隙が形成されるように枕木124を離間させることができる。例えば、間隙126は、擬似乗り物表面16がジェットコースタ軌道又は鉄道線路であるという感覚を与えることができる。このような実施形態では、車輪40が第1及び第2のレール120及び122との接触時に回転するように構成されるように、乗客車両30の車輪40を第1のレール120及び第2のレール122と位置合わせすることができる。他の実施形態では、枕木124を間隙が形成されないように離間させることができる。間隙126が存在しない実施形態では、乗客車両30の車輪40を、枕木124及び/又はレール120、122との接触時に回転するように構成することができる。

図9は、トラフ構造を含む擬似乗り物表面16を有するブームコースタ10の断面図である。従って、擬似乗り物表面16は、上面42及び下面44に加えて第1の障壁130及び第2の障壁132を含む。擬似乗り物表面16のトラフ構造は、擬似乗り物表面16が水を含む時に(例えば、乗客車両30のテーマが、浮かぶように構成された船又は他の輸送装置である時に)望ましいと考えられる。従って、第1及び第2の障壁130、132は、例えば擬似乗り物表面16が水路又は川を流れているかのように水を搬送できるように、水を保持するように構成することができる。図9の乗客車両30は、車輪40を有するように示しているが、(例えば、乗客車両が船を模倣している時には)車輪を含まないこともできる。

図10は、図9の擬似乗り物表面16(例えば、第1及び第2の障壁130、132を有するトラフ構造)を有するブームコースタ10の斜視図である。図9及び図10に示す実施形態は、垂直構成の上側軌道12及び下側軌道14を含むが、水平構成の軌道70及び72を含むトラフ構造の擬似乗り物表面16を利用することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、軌道70、72をトラフ内に(例えば、障壁130、132の内側に上面42に面して)配置することができる。このような実施形態では、水を搬送するように構成された噴射装置又はその他の装置を利用して軌道70、72上に水を誘導することができる。従って、擬似乗り物表面16が乗客36の視界から軌道70、72を遮るのではなく、軌道70、72上を流れる水が軌道70、72を隠す役割を果たすことができる。

図11は、擬似乗り物表面16を有していないブームコースタ10の断面図である。図11の乗客車両30は、車輪40を有するように示しているが、車輪を含めないこともできる。擬似乗り物表面16が存在しないことにより、乗客車両30が浮かんでいる感覚又は別の表面(例えば、地面)の上方に別様に浮遊している(例えば、飛び越えている)感覚を乗客36に抱かせることができる。従って、軌道12及び14は、乗客36の視点から隠れるように実質的に乗客車両30の下方に配置することができる。図11に示す実施形態は、乗客36が乗客車両30の前後の軌道12及び14に容易に気付かないようにブームコースタ10を暗い環境に設置した時に望ましいと考えられる。また、図12は、擬似乗り物表面16有していないブームコースタ10の斜視図である。図11及び図12に示す実施形態は、垂直構成の上側軌道12及び下側軌道14を含むが、擬似乗り物表面10有していないブームコースタ10の実施形態は、水平構成の軌道70及び72と共に使用することもできる。

乗り物経路に沿って擬似乗り物表面16を乗客車両30に対して降下させることにより、図11及び図12で達成される効果と同様の効果をもたらすこともできる。例えば、擬似乗り物表面16を乗客車両30から軌道12、14に向かって下向きに傾斜させることにより、運搬装置26及び/又は軌道12を乗客36から隠したまま、乗客車両が擬似乗り物表面16の上方に浮かんでいる感覚又は別様に浮遊している感覚を生じることができる。換言すれば、擬似乗り物表面16は、依然として乗客車両30と軌道12、14との間に存在するものの、浮揚効果を生じるように単純に乗客車両30から距離を空ける。いくつかの実施形態では、乗客が擬似乗り物表面16が消えたと思い込むように、擬似乗り物表面16を周囲の設定に溶け込むように塗装(例えば、装飾)することもできる。しかしながら、実際には依然として乗客車両の下方に擬似乗り物表面16が存在して、軌道12、14及び/又は運搬装置26を隠すことができる。なお、擬似乗り物表面16と乗客車両との間に形成できる距離は、異なる高さのレッグ部材28によって容易に広げることができる。例えば、レッグ部材28が高ければ高いほど、乗客車両36が擬似乗り物表面16からさらに離れているという感覚によってスリルが生じるので、乗客36はさらに多くの楽しみを体験することができる。

図13は、軌道70及び72と、間隙150(例えば、飛び越し部、孔、裂け目又は開口部)を含む(例えば、第1のレール120と、第2のレール122と、複数の枕木124とを有する)擬似乗り物表面16の斜視図である。乗客36は、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって制御されていると思い込む可能性があるので、乗客車両30が間隙150によって破壊され又は別様に損傷を招くのではないかと危惧又は予想することが考えられる。従って、ブームコースタ10は、このような危惧又は予想を引き起こすことによって乗客36のスリルを高めるように構成することができる。さらに、乗客36は、乗客車両30が間隙150を安全に通過した時に安堵感又は興奮感を感じる可能性もある。なお、乗客車両30は、間隙150を横切る際には方向152又は方向154のいずれに進むこともできる。図13に示す実施形態は、水平構成の軌道70及び72を含んでいるが、間隙150は、上側軌道12及び下側軌道14(例えば、垂直構成)を使用する実施形態に含めることもできる。

同様に、図14は、軌道70及び72と、乗客車両の経路内に障害物160(例えば、水たまり、山積みの岩)又はその他の形の瓦礫を含む(例えば、第1のレール120と、第2のレール122と、複数の枕木124とを有する)擬似乗り物表面16の斜視図である。従って、乗客36は、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって制御されていると思い込む可能性があるので、乗客車両30が障害物160によって破壊され又は別様に損傷を招くのではないかと危惧又は予想することが考えられる。従って、ブームコースタ10は、このような危惧又は予想を引き起こすことによって乗客36のスリルを高めるように構成することができる。さらに、乗客36は、乗客車両30が障害物160を安全に通過した時に安堵感又は興奮感を感じる可能性もある。

図14に示すように、軌道70及び72は、乗客車両30が(例えば、飛び越す効果を生じるために)安全に障害物160に乗り上げた後に擬似乗り物表面16に向かって再び下降するように、第1の傾斜部分162及び第2の傾斜部分164を含むことができる。他の実施形態では、障害物160が乗客車両30の経路を妨げず、乗客36の前に乗客車両30が乗り越えることができる瓦礫としてのみ現れることもできる。このような実施形態では、上向き傾斜部分162及び下向き傾斜部分164を含めなくてもよい。なお、乗客車両30は、障害物160を横切る際には方向152又は方向154のいずれに進むこともできる。図14に示す実施形態は、水平構成の軌道70及び72を含んでいるが、障害物160は、上側軌道12及び下側軌道14(例えば、垂直構成)を使用する実施形態に含めることもできる。

図15は、軌道70及び72と、乗客車両の経路内に高くなった間隙170(例えば、飛び越し部、高くなった開口部)を含む(例えば、第1のレール120と、第2のレール122と、複数の枕木124とを有する)擬似乗り物表面16の斜視図である。乗客36は、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって制御されていると思い込む可能性があるので、乗客車両30が高くなった間隙170によって破壊され又は別様に損傷を招くのではないかと危惧又は予想することが考えられる。従って、ブームコースタ10は、このような危惧又は予想を引き起こすことによって乗客36のスリルを高めるように構成することができる。さらに、乗客36は、乗客車両30が高くなった間隙170を安全に通過した時に安堵感又は興奮感を感じる可能性もある。図15に示すように、軌道70及び72は、乗客車両30が高くなった間隙170を横切って安全に上昇/下降できるように、傾斜部分172を含むことができる。なお、乗客車両30は、高くなった間隙170を横切る際には方向152又は方向154のいずれに進むこともできる。図15に示す実施形態は、水平構成の軌道70及び72を含んでいるが、高くなった間隙170は、上側軌道12及び下側軌道14(例えば、垂直構成)を使用する実施形態に含めることもできる。

図16は、軌道70及び72と、第1の表面182(例えば、第1のレール120と、第2のレール122と、複数の枕木124とを有する擬似乗り物表面16)と第2の表面184(例えば、雲、又はブームコースタ10のテーマに従ういずれかの表面)との間の表面遷移部180を含む擬似乗り物表面16の斜視図である。乗客36は、乗客車両30の経路が擬似乗り物表面16によって制御されていると思い込む可能性があるので、乗客車両30が第2の表面184上(例えば、雲、水、草、空)を進むのに適していないのではないかと危惧又は予想することが考えられる。従って、ブームコースタ10は、このような危惧又は予想を引き起こすことによって乗客36のスリルを高めるように構成することができる。さらに、乗客36は、乗客車両30が第2の表面184上を安全に移動している時に安堵感又は興奮感を感じる可能性もある。上述したように、乗客車両30は、方向152又は方向154のいずれに進むこともできる。図16に示す実施形態は、水平構成の軌道70及び72を含んでいるが、表面遷移部180は、上側軌道12及び下側軌道14(例えば、垂直構成)を使用する実施形態に含めることもできる。

図17は、実質的に垂直な落下部202及び様々な跳躍部又は隆起部204をもたらすように構成された軌道12、14を含む乗り物経路200上を進むブームコースタ10の側面図である。理解されるように、乗り物経路200は、あらゆる数の異なる捻れ部、旋回部、落下部及び隆起部などを含むことができる。図示の落下部202及び隆起部204は、ブームコースタ10のいくつかの動作特徴の説明を容易にするための一例である。例えば、図17には、乗客車両30が乗り物経路200に沿って進み、異なる構成の軌道12、14に遭遇した時の軌道12、14及びレッグ部材28に対する乗客車両30の様々な配向を示す。さらに、本実施形態は、重力に基づく構成と電動式構成の両方を含むが、図17には、ブームコースタ10が降下などを制御できる電動式構成を示している。例えば、乗客車両30は、落下部202を通過している際には、このような制御動作のための様々な機構のいずれかによって制御された下降の形で動作することができる。

具体的に言えば、図17には、乗客車両30にレッグ部材28を結合(例えば、枢着)して回転自由度を加える回転接合部208の動作結果を示す。回転接合部208は、レッグ部材28が乗客車両30に接続した場合に、乗客車両30が軌道配向に関わらず直立したままになるように枢動する能力をもたらす。すなわち、回転接合部208は、乗り物経路200に沿った遷移中に乗客車両30を基本的に水平に保つように機能する。例えば、図示の実施形態の初期位置220(例えば、乗車構成)では、レッグ部材28が実質的に垂直であり、乗客車両30の下方で軌道12、14まで延びていると説明できるように乗客車両30から基本的に真下に延びる。しかしながら、軌道12、14が落下部202に遷移すると、回転接合部208は、レッグ部材28と乗客車両30の相対的な配向を変化させることができる。乗客車両30は、様々な技術(例えば、乗客車両30の制御作動又は負荷バランシング)のうちの1つ又は2つ以上に基づいて、乗客車両の着座面221がレッグ部材28に対して回転することによって地球に対する実質的に水平な(例えば、重力に対する横方向の)配向を維持するように構成することができる。従って、乗客車両30が落下部202(位置222)に遷移すると、乗り物車両30は、地球に対して実質的に水平な状態を維持するが、レッグ部材30は、乗り物車両30の下方から後部223に向かって遷移する。同様に、乗客車両30が落下部202(位置224)の途中にある場合、レッグ部材28は、基本的に乗客車両30の真後ろに存在する。

乗り物経路200の変化によって様々な配向の変化が生じ得ることを示すために、乗客車両30及びレッグ部材28の他の位置226も示す。一例として、いくつかの実施形態では、乗り物経路200が急に上方に向きを変えると、レッグ部材28は、乗客車両30に対して回転して乗客車両30の真正面に来ることができる。なお、回転接合部208は、このような回転を容易にする様々な機構のうちのいずれかを含むことができる。さらに、回転接合部208は、制動機構、安定化機能(例えば、回転速度を落として揺動を防ぐ抵抗機能)、自動化コントローラ(例えば、プログラマブルロジックコントローラ)と通信してコントローラからの制御を容易にする作動機能、及び回転以外の動きを容易にするさらなる関節機構などを含むこともできる。いくつかの実施形態では、回転接合部208を乗客車両30の重心に配置することができる。他の実施形態では、回転接合部208を乗客車両30の重心からオフセットして配置することができる。このような回転接合部208が重心からオフセットされた実施形態では、回転接合部208を調整して乗客車両を地球に対して実質的に水平な配向に維持するようにモータ(図18及び図19を参照)を含めることができる。さらに別の実施形態では、回転接合部208を、乗客車両30の溝又はスロットに沿って移動することによって乗客車両30に対して位置を変化させるように構成することができる。

いくつかの実施形態では、回転接合部208が、レッグ部材28の周囲における乗客車両30の枢動(例えば、旋回)を可能にすることもできる。例えば、(例えば、車載モータ228によって駆動される)回転接合部208を介して乗客車両がレッグ部材28の周囲で回転することによって、ブームコースタ10に別の自由度を与えることができる。図18及び図19に、このような構成の例を示す。

具体的には、図18は、軌道12、14が少なくとも部分的に乗客車両30の下方に位置する実施形態を示すブームコースタ10の断面図である。しかしながら、乗り物経路200に沿った異なる位置では、軌道12、14が、上述した回転接合部208の周囲の回転に起因して、乗客車両30に対して異なる位置に(例えば、乗客車両30の背後又は前方に)存在することができる。従って、図18に示す配置は、軌道12、14及び乗客車両30が、重力方向を横切ることができる回転接合部208の回転軸301(回転が発生する軸)に対する横向きの軸(例えば、軸300)に沿って整列するものと見なすことができる。図18に示す実施形態では、擬似乗り物表面16が、軸300に沿って軌道12、14と乗客車両30との間に位置する。擬似乗り物表面16の一部302は、軌道12、14及びその他のシステムコンポーネントが見えないように、擬似乗り物表面の本体304から軌道12、14上に一端が飛び出している。図示の実施形態では、擬似乗り物表面16が、視界をさらに遮るように上向き要素308を含む。なお、図18に示す実施形態では、レッグ部材28が容易に隠れるようにする風景背景310も存在する。例えば、風景背景310及びレッグ部材28は、単調な黒色又は他の何らかの色で塗装して互いに溶け込むような風合いを持たせる(又は、乗客がレッグ部材28の方を見下ろさないようにする何かを設ける)ことができる。

図19は、軌道12、14が乗客車両30の下部側方に位置する実施形態を示すブームコースタ10の断面図である。しかしながら、乗り物経路200に沿った異なる位置では、軌道12、14が、上述した回転接合部208の周囲の回転に起因して、乗客車両30に対して異なる位置に(例えば、乗客車両30の側方、さらには背後又は前方に)存在することができる。従って、図19に示す配置は、軌道12、14及び乗客車両30が、回転接合部208の回転軸301に対する横向きの軸(例えば、軸300)に沿って相対的にオフセットされたものと見なすことができる。図19に示す実施形態では、擬似乗り物表面16が、軸301に沿って軌道12、14の側方(側面)に位置する。擬似乗り物表面16の一部402は、視界を遮るように上を向く。図19に示す実施形態では、軌道12、14及び関連するシステムコンポーネントが容易に隠れるように、軌道12、14上に風景背景310が広がる。一般に、背景310内には、軌道12、14及び関連するシステムコンポーネントのためのハウジングが存在する。上述したように、風景背景310及びレッグ部材28は、単調な黒色又は他の何らかの色で塗装して互いに溶け込むような風合いを持たせることができる。使用する特定の色は、乗り物を全体を通じて存在する照明条件を考慮することもできる。なお、図19に示す、軌道12、14が軸300に対してオフセットされた実施形態では、軌道12、14を乗客車両30の近くに配置できるとともに、擬似乗り物表面16が軌道12、14と乗客車両30との間に挟まれていないので、図18に示す実施形態に比べてレッグ部材28を容易に短縮することができる。

図20は、乗客車両30の底面37に結合されたレッグ部材28を示すブームコースタ10の断面図である。図20の実施形態に示すように、レッグ部材28は、(例えば、レッグ部材28を乗客車両30に結合する)結合部材410、第1の水平部材412、第1の垂直部材414、第2の水平部材416及び/又は第2の垂直部材418を含むことができる。結合部材410、第1の水平部材412、第1の垂直部材414、第2の水平部材416及び/又は第2の垂直部材418は、レッグ部材28が、擬似乗り物表面16の周囲に回り込んで(例えば、擬似乗り物表面16の3つの側面の少なくとも一部に重なり合って)乗客車両30の底面に結合する構成を含むようにすることができる。従って、レッグ部材28を乗客36の視界から実質的に遮ることができる。第2の水平部材416及び第2の垂直部材418は、軌道12、14が擬似乗り物表面16の実質的に中心の地点420の下方に位置するようにすることができる。従って、軌道12、14を乗客36の視界からさらに遮ることができる。しかしながら、他の実施形態では、取り付け地点420が中心を外れて位置することもできる。

上述したように、乗客車両30は、さらなる自由度を有してブームコースタ10の乗客36をさらに楽しませるように構成することが有益と考えられる。例えば、図21は、枢動接合部440を介して乗客車両30に結合されたレッグ部材28を示すブームコースタ10の断面図である。いくつかの実施形態では、枢動接合部440が、乗客車両30を軸446(例えば、乗客車両30の長手方向軸)の周囲で第1の方向442及び/又は第2の方向444に回転させることができる。従って、ブームコースタ10は、乗客車両30が急カーブした効果、及び/又は起伏のある表面上を進んでいる効果をもたらすことができる。図21の実施形態に示すように、擬似乗り物表面16は、乗客車両30の底面37と実質的に平行でありながら乗客車両30が傾斜することにより、乗客車両30の乗り物経路が擬似乗り物表面16によって制御されているという効果を生じる。一方、他の実施形態では、擬似乗り物表面16を乗客車両の底面37と平行にしないことにより、乗客車両30が1つの車輪40に依存して動いているという効果を生じることもできる。

いくつかの実施形態では、乗客車両30が、(例えば、重力及び乗客車両30の重量を用いて)枢動接合部440を受動的に作動させることによって乗客車両30を軸446の周囲で回転させることにより、第1の方向442及び/又は第2の方向444に回転することができる。他の実施形態では、枢動接合部440を乗客車両30の重心からオフセットして配置することもできる。従って、例えば車載モータ448を用いて乗客車両30の回転を能動的に制御して、乗客車両30が乗り物経路に沿って移動する際に乗客車両30を軸446の周囲で回転させることができる。このようなシナリオでは、枢動接合部440によってもたらされるさらなる自由度が乗客36をさらに楽しませることにより、乗客36がブームコースタ10に複数回乗るように促すことができる。

本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正及び変更を含むものであると理解されたい。遊園地又はテーマパークの文脈でいくつかの実施形態を開示したが、いくつかの実施形態は、他の用途に関連することもできると理解されたい。さらに、開示した実施形態のいくつかの要素は、互いに組み合わせ、又は入れ換えることもできると理解されたい。

10 ブームコース 12 上側軌道 14 下側軌道 16 擬似乗り物表面 18 上側ボギー台車 22 下側ボギー台車 26 運搬装置 28 レッグ部材 32 湾曲部分 34 第1の側面 36 乗客 40 車輪 42 擬似乗り物表面の上面 44 擬似乗り物表面の下面 46 移動方向 48 第1の方向 49 第2の方向 50 支持部材 52 相互接続要素 54 第3のボギー台車 56 第4のボギー台車

QQ群二维码
意见反馈