Power supply system

申请号 JP2012085876 申请日 2012-03-19 公开(公告)号 JP2013194728A 公开(公告)日 2013-09-30
申请人 Eiji Numazawa; 英司 沼澤; 发明人 NUMAZAWA EIJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a wind power generation apparatus which is contributed to local production for local consumption of energy since a wind power generation apparatus has such a defect that stable power cannot be obtained since power to be output depends on wind power, and the wind power generation apparatus cannot be installed easily anywhere since a large-scaled propeller is required for efficiently converting wind power into rotational power.SOLUTION: A roller coaster or the like (called motive force free traveling body hereafter) in which a generator is mounted and which is dedicated to power generation, and rails therefor are constructed as needed. Potential energy is given to that motive force free traveling body 5 and the motive force free traveling body uses the given potential energy to perform global-environmetally friendly power generation while effectively utilizing wind power generation by oncoming winds received during traveling and power generation operatively linked to rotation of wheels during traveling.
权利要求
  • 低所と当該低所よりも重力方向高い位置にある高所とを少なくとも一箇所ずつ備える走行用レールと当該走行用レール上に走行可能に設置した無動力走行体と当該無動力走行体を当該高所へ搬送するための搬送装置と当該無動力走行体に設けた羽根車つき風力発電機構と当該風力発電機構に設けた電力出力端とを含み、当該無動力走行体の走行により発生する走行風により直接的もしくは間接的に当該羽根車を回転させて発電した電力を当該電力供給端から取り出し可能に構成したことを特徴とする電力供給システム。
  • 前記電力出力端と前記走行用レールまたは前記走行用レールと並行する給電用レールとが電気的に接続してあり、前記走行用レールまたは当該給電用レールから電力を取り出せるように構成してあることを特徴とする請求項1記載の電力供給システム。
  • 前記風力発電機構は走行風を取り込む走行風取込口と当該走行風取込口から取り込んだ走行風を車外に排出する順路排出口とを有する発電風路とを含み前記羽根車は前記発電風路内に配置され、前記走行風取込口から取り込んだ走行風を受けて回転するように構成してあることを特徴とする請求項1または2いずれか記載の電力供給システム。
  • 前記無動力走行体は複数の車輪を介して前記走行用レール上に設置してあり、当該車輪のうち、少なくとも一個の車輪に車輪発電機構を発電可能に接続してあり、当該車輪発電機構が有する電力出力端から発電電力を取り出し可能に構成してあることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の電力供給システム。
  • 前記無動力走行体はローラーコースターであることを特徴とする請求項1から4記載の電力供給システム。
  • 低所と当該低所よりも重力方向高い位地にある高所とを少なくとも一箇所ずつ備える走行用レールと当該走行用レール上に車輪を介して走行可能に設置した無動力走行体と当該無動力走行体を当該高所へ搬送するための搬送装置と当該車輪と回転連結した発電機と、当該発電機に設けた電力出力端とを含み、当該車輪の回転により当該発電機を回転させて発電した電力を当該電力供給端から取り出し可能に構成してあることを特徴とする電力供給システム。
  • 与えられた位置エネルギーを運動エネルギーに転換して走行する無動力走行体に設けた羽根車付き風力発電機構の当該羽根車を当該無動力走行体のレール走行によって生じる走行風により回転させて発電することを特徴とする電力供給システム。
  • 说明书全文

    本発明は、位置エネルギーを利用して電を発生させ供給するための電力供給システムに関する。

    近年、電力発電装置は風車を風力によって回転させ、この風車に連結した発電機によって電力を発生させるものである。 ところが風力発電装置は、出力される電力が風力に依存され安定した電力を得ることができないといった問題がある。 また、風力をなるべく効率よく回転力に変換するために大掛かりなプロペラを必要とするため、どこにでも簡単に設置できるものではないという欠点もある。 このため風力発電は、エネルギーの地産地消化の考えにそぐわないとされていた。

    そこで、車両、船舶の走行、航行時に発生する向かい風を利用した風力発電機〔特許文献1〕や、同じく車両走行時に発生する走行風を利用する風力発電機〔特許文献2〕が提案されている。 また、風力発電機を備えた車両において、発生する走行風の一部を逃すことにより無用な風圧を避けようとする試みもなされている。 〔特許文献3〕走行、航行するための燃料や原料の消費を伴うが、エネルギーの地産地消化に一歩近づくものとして評価できる。

    特開2011−144794号公報

    特開2011−157865号公報

    特開2010−150986号公報

    本発明が解決しようとする課題は、エネルギーの地産地消化のバリエーション拡大にある。 すなわち、システムが新設であると既設であるとを問わず、とくに既設の場合はシステムに最小限の変更を加えることにより発電できるようにすればエネルギーの地産地消化に貢献できる。 ここに、発明者の発想の原点がある。

    エネルギーの地産地消化のバリエーション拡大のための鋭意研究を重ねた発明者は、既存システム流用の一態様として、ローラーコースター(ジェットコースター)の流用を思いついた。 ローラーコースターのような無動力走行体は、高所にある時相応の位地エネルギーを持っている。 ローラーコースターを高所にひきあげるために(位置エネルギーを得るために)相応のエネルギー(たとえば電気)が使われることは事実である。 しかし、このローラーコースターが低所に向かって落下するとき、また、低所を通過したときの勢いで他の高所に向かって逆方向への落下(以下総称して走行という)するときなどを発電の機会として捉えれば、エネルギーの地産地消化のバリエーションを拡大することができる。 本発明はそのような観点からなされた。 その詳しい内容については、項を改めて説明する。 なお、いずれかの請求項に記載した発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、発明カテゴリーの記載順の違いなどに関わらず、その性質上可能な範囲において他の請求項に記載した発明にも適用されるものとする。

    [請求項1記載の発明の特徴]
    請求項1記載の発明に係る電力供給システム(以下、連宜請求項1のシステムというは、低所と当該低所よりも重力方向高い位置にある高所とを少なくとも一箇所(複数箇所でもよい)ずつ備える走行用レールと、当該走行用レール上に走行可能に設置した無動力走行体(以下、単に走行体という。)と、当該走行体を当該高所へ搬送するためのの搬送装置A,Bと当該走行体に設けた羽根車付き風力発電機構と当該風力発電機構に設けた電力出力端、とを含み、当該走行体の走行により発生する走行風により直接的もしくは間接的に当該羽根車を回転させて発電した電力を当該電力供給端から取り出し可能に構成したことを特徴とする。走行用レールの低所と高所とは相対的である。ある低所に比べて高い箇所が高所になり、その高所よりも高い箇所にさらなる高所が存在するなら、その高所はさらなる高所に比べ低所となる。なお、羽根車は発電に必要な走行風を受けられる位置であれば、走行体の内部でも外部でもよく、効率よく発電するために羽根車の数や設置方向や度、車輌の台数シャーシやボディの形状レールや車線の本数はフレキシブルに対応できるものとする。

    請求項1のシステムによれば搬送装置Aによって走行体が高所に搬送される。 高所にある走行体は低所に対し位置エネルギーを獲得する。 ここで走行体を解放すると、走行体は位置エネルギーを運動エネルギーに転換しながら走行用レール上を低所に向かって走行する。 走行に際して走行体は走行風の抵抗を受ける。 走行風は羽根車を回転させる。 羽根車の回転は風力発電機構を駆動して発電させる。
    風力発電機構が発電した電力は、電力出力端から取り出すことができる。 電力出力端から取り出した電力は走行体内外に設置した充電器に充電したり、レールなどを介して外部に供給してもよい。

    [請求項2記載の発明の特徴]
    請求項2記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項2のシステムという)は、請求項1のシステムであって、前記電力出力端と前記走行用レールまたは前記走行用レールと並行する給電用レール(サードレール)とが電気的に接続してあり前記走行用レールまたは当該給電用レールから電力をとりだせるように構成してあることを特徴とする。 走行体が充電器を搭載しているなら、その充電器の電極と走行用レールまたは給電用レールとを並列接続しておいてもよい。

    [請の求項3記載の発明の特徴]
    請求項3記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項3のシステムという)は、請求項1または2いずれかのステムであって前記風力発電機構は走行風を取り込む走行風取込口と当該走行風取込口から取り込んだ走行風を車外に排出する順路排出口とを有する発電通路とを含み、前記羽根車は前記発電通路内に配置され、前記走行風取込口から取り込んだ走行風を受けて回転するように構成してあることを特徴とする。

    請求項3のシステムによれば、請求項1または2いずれか記載のシステムの作用効果に加え、発電通路と羽根車が走行体内部に存在するので、走行体をコンパクト化することができる。 また、発電風路に走行風を集中させることができるので、走行風のエネルギーを有効に活用することができる。 つまり、走行風は集中によって風速が速くなるので、その分、羽根車を速く回転させ、エネルギーの有効活用に貢献する。

    [請求項4記載の発明の特徴]
    請求項4記載の発明に係る電力供給システム((以下、適宜請求項4のシステムという)は、請求項1から3いずれかのシステムであって前記無動力走行体は複数の車輪を介して前記走行用レール上に設置してあり、当該車輪のうち、少なくとも一個(複数個でもよい)の車輪に車輪発電機構を発電可能に接続してあり、当該車輪発電機構が有する電力出力端から発電電力を取り出し可能に構成してあることを特徴とする。

    請求項4のシステムによれば、請求項1から3のシステムの作用効果に加え、風力発電機構による電力供給に加え、車輪発電機構による電力供給が可能になる。

    [請求項5記載の発明の特徴]
    請求項5記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項5のシステムという)は、請求項1から4いずれかのシステムであって前記無動力走行体は、ローラーコースター(ジェットコースター)であることを特徴とする。

    請求項4のシステムによれば、請求項1から3いずれかのシステムの作用効果に加え、既存のインフラを活用できる点に利点が生まれる。 つまり、これまで述べてきた風力発電機構等をローラーコースターの車両に設けることにより走行レールなどの既存インフラをそっくり利用して発電システムを構築することができる。 車両の改良や新規製造のための費用はかかるが、走行レールなどは既存のものをそのまま流用すれば足りるので、たいへん経済的である。

    [請求項6記載の発明の特徴]
    請求項6記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項6のシステムという)は、低所と当該低所よりも重力方向高い位置にある高所とを少なくとも一箇所ずつ備える走行用レールと、当該走行用レール上に車輪を介して走行可能に設置した無動力走行体と当該無動力走行体を当該高所へ搬送するための搬送装置A,Bと当該車輪と回転連結した発電機と当該発電機に設けた電力出力端とを含み、当該車輪の回転により当該発電機を回転させて発電した電力を当該電力供給端から取り出し可能に構成したことを特徴とする。

    請求項6のシステムによれば、搬送装置Aによって走行体が高所に搬送される。 高所にある走行体は低所に対し位置エネルギーを獲得する。 ここで、走行体を解放すると走行体は位置エネルギーを運動エネルギーに転換しながら走行用レール上を低所に向かって走行する。 走行に際して車輪は発電機を駆動して発電させる、発電機が発電した電力は電力出力端から取り出すことができる。 電力出力端から取り出した電力は、走行体内外に設置した充電器に充電したり、レールなどを介して外部に供給してもよい。

    [請求項7記載の発明の特徴]
    請求項7記載の発明に係る電力供給方法(以下、適宜請求項7の方法という)は、与えられた位置エネルギーを運動エネルギーに転換して走行する無動力走行体に設けた羽根車付き風力発電機構の当該羽根車を当該無動力走行体のレール走行によって生じる走行風により回転させて発電することを特徴とする。

    請求項7の方法によれば、高所にあり、位置エネルギーを与えられた走行体は、ここで走行体を解放すると、走行体は位置エネルギーを運動エネルギーに転換しながら、レール上を低所に向かって走行する。 走行に際して走行体は走行風の抵抗を受ける。 走行風は羽根車を回転させる。 羽根車の回転は風力発電機構を駆動して発電させる。 風力発電機構が発電した電力は、電力出力端から取り出すことができる。 電力出力端から取り出した電力は走行体内外に設置した充電器に充電したり、レールなどを介して外部に供給してもよい。

    本発明によれば、エネルギーの地産地消化のバリエーションを拡大することができる。 すなわち、システムの新設既設を問わず、特に既設の場合はシステムに最小限の変更を加えることにより発電するのでエネルギーの地産地消化に貢献できる。

    電力供給システムの概略平面図である。 (8の字レール)

    走行用レールの高低差を示す側面図

    無動力走行体の平面図である。

    無動力走行体の側面図である。

    搬送装置Aの概略図である。

    電力供給システムの概略平面図である。 (ネジ形レール)

    各図を参照しながら、発明を実施するための形態(以下、本実施形態という)について説明する。 図1,3及び5に示すように電力供給システム1(以下、適宜供給システム1という)は、走行用レール3または走行用レール6と無動力走行体5搬送装置A51、搬送装置B7と羽根車9と、風力発電機構11と電力出力端13、車輪発電機構11aと電力出力端13aとをまず備えている。 その上で走行用レールで給電できないときは給電用レール4と必要に応じて充電器15とをそなえている。 以下、個別に説明する。

    図1及び2または6に示すように走行用レール3または走行用レール6は2本の並行レールによって構成してあり、軌道2の上に敷設してある。 比較的バランスがとりやすくシンプルな構造で足りる走行体5の底部に平行2本のレール方式が基本だが、必要に応じて走行体5左右の側面や天井部それぞれ所定の位置に設けた車輪と噛み合うように敷設することも妨げない。 以後の記載で特に断らないときの走行用レール3、走行用レール6は底部2本のレールの総称を示すものとする。 また、単に走行用レール3または走行用レール6(以下、適宜レールと略称する。)と示したとき、特別の言及がなければ、レール3またはレール6が敷設された軌道2を含むものとする。 なお、図1、2及び6に示す軌道2は走行体5の大きさに対し、縮小して表示してある。 紙面の大きさに合わせて表示するためである。

    [8の字レールの構成]
    8の字レール3はその始点から終点までの間に低所と当該低所よりも重力方向高所とを少なくとも一箇所ずつ備えている。 具体的には図1に示すように平面視8の字になっていて、図2に示すような高低差を備えている。 最高所3aから中間点3e3b3e3c3e3dと下降と上昇を繰り返した後最低所3fに向かい、最低所3fから搬送始点3gに至り、搬送始点3gから搬送終点となる最高所3aに連続し、この間は上り傾斜になっている。 軌道2(レール3)を平面視8の字に構成したのは循環しながら連続的に発電を可能とするためであるが8の字以外の形状をとることを妨げるものではない。 なお、図3に示す符号4は2本のレール3間に、レール3と平行に敷設(レール3の外に沿わせてもよい。)した給電用レール。 (2点鎖線で示す。)を指す。 搬送装置A51によって最高所3aまで搬送された複数の走行体5は最初の一台は最も内側または最も外側の車線を走行し、所定の位置で、電車等が進行方向を変えるときに使用する切替ポイントを切り替えることにより順次隣接する車線への移動を可能にすることができる。 これにより搬送装置A51は最低一車線に対して設置すればよいことになる。

    [その他のレールの構成]
    図6を参照しながら説明する。 たとえば巨大なネジを逆さまに置いた状態の頂点すなわち最高所6aまで搬送装置A51によって搬送された走行体5が当該最高所6aから6b6c6dとネジの目に沿う形で、地上である底辺に広がりながら下降し、地上の通過点6beに到達すると同時に軌道である弧を縮小、減速しながら搬送装置A51の搬送始点である中心点6gに到達、再び搬送装置A51によって最高所6aに搬送され、走行を繰り返す、というレール6も含まれる。 本実施形態では切替ポイント8により車線数を増やせるようになっている。 レール6を採用したときは、搬送装置B7は不要となる。 以下の説明は便宜上レール3に基づくものとする。

    [搬送装置Bの構成]
    図1に示すように搬送装置B7は、搬送始点3gにある走行体5をより高所にある最高所3aへ解放可能に搬送する装置である。 他の方式でもよいが、本実施形態では前日までに充電した充電器等によって駆動するベルトコンベアーによって構成した。 搬送装置B7に搬送されているときもレール3上を走行体5の車輪は回転し続ける。 搬送装置B7はレール一体型のものもある。 搬送装置B7によって最高所3aに搬送された走行体5は低所3eに対して位置エネルギーを得る。 搬送装置B7は最高所3aにおいて走行体5を解放するようになっている。 解放された走行体5は持っている位置エネルギーを運動エネルギーに変換しながらレール3上を走行する。

    [無動力走行体の概略構成]
    図1,3及び4を参照しながら説明する。 無動力走行体5(以下、単に走行体5という)は、シャーシ部21とボディ部25をそのベース部材とする。 走行体5は走行のための動力を搭載していない。 後述するように位置エネルギーから変換した運動エネルギーが発電時のエネルギーとなる。 シャーシ部材21は先頭シャーシ部21aと先頭シャーシ部21aに後続する後続シャーシ21bとから基本構成してある。 後続シャーシ21bは少なくとも一輌あれば足りるが、複数輌としてもよい。 本実施形態では後続シャーシの数を風力発電機構搭載の後続シャーシ21b及び車輪発電機構搭載の21cから21dの3輌とした。 他の実施形態として風力発電機構のみの連結編成または車輪発電機構のみの連結編成があり、車輪発電機構連結編成の場合は先頭部を空気抵抗の少ない流線形の形状にする。 先頭シャーシ部21aの進行方向後端と後続シャーシ21bの同方向前端はジョイント22によって連結してある。 ジョイント22は走行体5が上下左右に進行方向を変化させたときに先頭シャーシ部21aに対する後続シャーシ21bが、この変化に追随できるような連結構造になっている。 後続シャーシ21bと後続シャーシ21c、後続シャーシ21cと後続シャーシ21dとのそれぞれの間の連結も、上記ジョイント22を用いている。 先頭シャーシ部21aと後続シャーシ21bから21dのそれぞれには両側に複数の車輪23が、レール3上で回転するように取り付けてある。 ボディ部25は、先頭ボディ部25aと後続ボディ部25bから25dとから構成してある。 先頭ボディ部25aは先頭シャーシ部21aに後続ボディ部25bから25dは後続シャーシ21bから21dにそれぞれ対応している。 ボディ部同士の連結はジャバラ構造26を介して連結する。 ジャバラ構造26による連結はその自在な伸縮性によりジョイント22と同様に上下左右の走行方向の変化に追従可能にするためと、その密閉性によりボディ内部に取り込んだ空気をなるべく外部へ漏らさないようにするためである。 また、ボディの内外にダウンフォースを得るためのウイングや重り、ヨーコントロール回転羽根等を必要に応じて設けるものとする。

    [風力発電機構の構成]
    図3及び4に電力発電機構(以下、発電機構11という)を示す。 発電機構11は先頭シャーシ部21aと後続シャーシ部21bに搭載してあり、走行体5の走行によって発生する走行風w(図4参照)によって発電可能に構成してある。 すなわち、発電機構11は先頭シャーシ21aに搭載された砲弾型の先頭部27と後続シャーシ部21bに搭載された羽根車9と発電機12とシャーシ部21とボディ部25により包囲形成された発電風路29とにより概略構成されている。 まず発電風路29について説明する。 発電風路29は、先頭ボディ部25aの進行方向先端に開口する走行風取込口31を始点とし、後続ボディ部25b及び25cを抜けて後続ボディ部25dの後端を終点として形成してある。 すなわち走行風取込口31から取り入れられた走行風wは発電風路29を通過して順路排出口33から外部へ排出されるようになっている。

    上記した発電風路29内において、走行風wを効率よく受風して回転するように羽根車9を配してある。 羽根車9の出力軸は発電機11のローターと一体回転するように取り付けてある。 これらの組み合わせにより羽根車9の回転が発電機11のローター(発電機11の内部にある。)を回転させ、発電機11の電力出力端13から発電電力を取り出せるようになっている。 羽根車の設置方向、角度等はフレキシブルに対応できるものとする。

    一方、後続シャーシ21cと21dのそれぞれには、風力発電機構11の代わりに車輪発電機構11aを搭載してある。 車輪発電機構11aは発電機12aと、車輪23と、発電機構12aと車輪23との間に配したギヤボックス24により構成してある。 すなわち車輪23と発電機12aのロータ(発電機12aの内部で見えない)が回転連結してあり、レール3上の走行による車輪23の回転が発電機12aに発電を行わせる。 発電機12aの発電電力は電力出力端13aから取り出せるようになっている。

    後続シャーシ21cと21dのそれぞれには、充電器15を必要に応じて取り外し可能に搭載することができる。 発電機12の発電電力と発電機12aの発電電力はそれぞれ充電器15に充電できるようになっている。

    [本実施形態の作用効果]
    図1及び2を参照しながら、本実施形態の作用効果について説明する。 図1に示す最高所3aにある走行体5は搬送装置A51による拘束から解放されると自身が持つ位置エネルギーを運動エネルギーに変換しながらレール3上を中間地点3bから3dを抜け最低所3fに向かって走行する。 最低所3fを通過すると、慣性によって上り、新たに位地エネルギーを得ながら搬送始点3gに到達する。 搬始点3gを過ぎて走行体5は搬送装置B7によって最高所3aに搬送される。 これで、走行体5の走行が一巡する。 必要に応じて同じ走行が繰り返される。 本実施形態では下降と上昇をそれぞれ4回ずつとしているが、それ以外のサイクルも考えられるものとする。

    この走行の間、走行体5の発電風路29内に走行風wが取り込まれる。 取り込まれた走行風wは羽根車9を回転させる。 羽根車9の回転は発電機12に発電を行わせ、その発電電力は電力出力端13を介して充電器15に充電または給電用レール4等を介して外部へ供給される。 一方、走行体5の走行に伴う車輪23の回転は発電機12aに発電を行わせ、その発電電力は同様に電力出力端13を介して充電又は外部へ供給される。

    このように電力供給システム1によれば、走行体5が得た位置エネルギーを使って発電することができる。

    [搬送装置Aの変形例]
    図5を参照しながら搬送装置A51の変形例について説明する。 搬送装置A51は大径槽53、小径槽55、昇降アーム59、大径槽53と小径槽55とを連結する連結槽57とから概略構成してあり、中には油等を充填してある。 昇降アーム59は小径槽55に対し油圧等により伸縮(昇降)するようになっている。 大径槽53の液面の上には大径板53aがうかんでいる。 昇降アーム59の上端には小径板55aおよび走行用レール3(軌道)の一部(これを3hと呼ぶ)が取り付けられていて、小径板55aは必要以上に地中に潜っていかないように小径槽の底面積よりも広くしてある。 大径板53aは車を数台駐車できるようになっていて、車の出し入れにより重量を調整できる。

    搬送装置A51の作用について説明する。 搬送装置A51の定常状態は、図5に示すように走行体5が地上レベルにある状態である。 走行レール3は最高所3aの一部を取り外し可能に構成してあり、その取り外し可能部分(以下、取り外し部分3hという)の下部に密着した油圧式等の昇降アーム59は次の不等式1が成り立つときに上昇して、その上にある走行体5を最高所3aまでおしあげる。
    不等式1:走行体5の重量+小径板55aの重量+走行用レールの一部3hの重量<車x台の重量+大径板53aの重量 また走行体5を引き下げたいときすなわち定常状態に戻したいときは次の不等式2を満たすようにする。
    不等式2:車〔x−1〕台の重量+大径板53aの重量<走行体5の重量+小径板55aの重量+走行用レールの一部3hの重量 また、走行体を解放した後昇降アーム59を引き下げるときは次の不等式3を満たすようにする。
    不等式3:大径板53aの重量<+小径板55aの重量+走行用レールの一部3hの重量 また大径槽53の底面積は小径槽55の底面積の数倍あるので、パスカルの原理により小径板55aの上昇する距離は大径板53aの下降する距離の数倍にすることができる。

    [既存設備の流用]
    上述した電力供給システムは、既存設備を流用することにより実現することも可能である。 すなわち、いわゆるローラーコースターに上記した走行体体が備える羽根車等を備えさせ、レール上を滑走させることにより位置エネルギーを利用した発電が可能となる。 さらに、たとえば、ローラーコースターのような遊戯用具が閉演や休園、稼動休止等である場合に、そのローラーコースターの一部または全部の設備を、本発明に係る電力供給システムに流用もしくは転用することも含まれる。

    1 電力供給システム 21c 後続シャーシ2 軌道 21d 後続シャーシ3 走行用レール(8の字形レール) 22 ジョイント4 給電用レール 23 車輪5 無動力走行体(走行体) 24 ギヤボックス7 搬送装置B 25 ボディ部9 羽根車 25a 先頭ボディ部11 風力発電機構(発電機構) 25b 後続ボディ部11a 車輪発電機構(発電機構) 25c 後続ボディ部12 発電機 25d 後続ボディ部12a 発電機 26 ジャバラ構造13 電力出力端 27 先頭部13a 電力出力端 29 発電風路15 充電器 31 走行風取込口21 シャーシ部 33 順路排出口21a 先頭シャーシ 51 搬送装置A
    21b 後続シャーシ 53 大径槽53a 大径板 6 ネジ形レール55a 小径板 8 切替ポイント55 小径槽57 連結層59 昇降 アームW 走行風3h レール取り外し部分

    請求項1記載の発明に係る電力供給システム〔以下適宜請求項1のシステムという〕は、前記電力出力端と前記走行用レールまたは前記走行用レールと並行する給電用レール(サードレール)とが電気的に接続してあり前記走行用レールまたは当該給電用レールから電力をとりだせるように構成してあることを特徴とする。 走行体が充電器を搭載しているなら、その充電器の電極と走行用レールまたは給電用レールとを並列接続しておいてもよい。

    [請求項2記載の発明の特徴]
    請求項2記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項2のシステムという)は、請求項1のシステムであって前記風力発電機構は走行風を取り込む走行風取込口と当該走行風取込口から取り込んだ走行風を車外に排出する順路排出口とを有する発電通路とを含み、前記羽根車は前記発電通路内に配置され、前記走行風取込口から取り込んだ走行風を受けて回転するように構成してあることを特徴とする。

    請求項2のシステムによれば、請求項1記載のシステムの作用効果に加え、発電通路と羽根車が走行体内部に存在するので、走行体をコンパクト化することができる。 また、発電風路に走行風を集中させることができるので、走行風のエネルギーを有効に活用することができる。 つまり、走行風は集中によって風速が速くなるので、その分、羽根車を速く回転させ、エネルギーの有効活用に貢献する。

    [請求項3記載の発明の特徴]
    請求項3記載の発明に係る電力供給システム((以下、適宜請求項3のシステムという)は、請求項1から2いずれかのシステムであって前記無動力走行体は複数の車輪を介して前記走行用レール上に設置してあり、当該車輪のうち、少なくとも一個(複数個でもよい)の車輪に車輪発電機構を発電可能に接続してあり、当該車輪発電機構が有する電力出力端から発電電力を取り出し可能に構成してあることを特徴とする。

    請求項3のシステムによれば、請求項1から2のシステムの作用効果に加え、風力発電機構による電力供給に加え、車輪発電機構による電力供給が可能になる。

    [請求項4記載の発明の特徴]
    請求項4記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項4のシステムという)は、請求項1から3いずれかのシステムであって前記無動力走行体は、ローラーコースター(ジェットコースター)であることを特徴とする。

    請求項4のシステムによれば、請求項1から3いずれかのシステムの作用効果に加え、既存のインフラを活用できる点に利点が生まれる。 つまり、これまで述べてきた風力発電機構等をローラーコースターの車両に設けることにより走行レールなどの既存インフラをそっくり利用して発電システムを構築することができる。 車両の改良や新規製造のための費用はかかるが、走行レールなどは既存のものをそのまま流用すれば足りるので、たいへん経済的である。

    [請求項5記載の発明の特徴]
    請求項5記載の発明に係る電力供給システム(以下、適宜請求項5のシステムという)は、低所と当該低所よりも重力方向高い位置にある高所とを少なくとも一箇所ずつ備える走行用レールと、当該走行用レール上に車輪を介して走行可能に設置した無動力走行体と当該無動力走行体を当該高所へ搬送するための搬送装置A,Bと当該車輪と回転連結した発電機と当該発電機に設けた電力出力端とを含み、当該車輪の回転により当該発電機を回転させて発電した電力を当該電力供給端から取り出し可能に構成したことを特徴とする。

    請求項5のシステムによれば、搬送装置Aによって走行体が高所に搬送される。 高所にある走行体は低所に対し位置エネルギーを獲得する。 ここで、走行体を解放すると走行体は位置エネルギーを運動エネルギーに転換しながら走行用レール上を低所に向かって走行する。 走行に際して車輪は発電機を駆動して発電させる、発電機が発電した電力は電力出力端から取り出すことができる。 電力出力端から取り出した電力は、走行体内外に設置した充電器に充電したり、レールなどを介して外部に供給してもよい。

    [請求項6記載の発明の特徴]
    請求項6記載の発明に係る電力供給方法(以下、適宜請求項6の方法という)は、与えられた位置エネルギーを運動エネルギーに転換して走行する無動力走行体に設けた羽根車付き風力発電機構の当該羽根車を当該無動力走行体のレール走行によって生じる走行風により回転させて発電することを特徴とする。

    請求項6の方法によれば、高所にあり、位置エネルギーを与えられた走行体は、ここで走行体を解放すると、走行体は位置エネルギーを運動エネルギーに転換しながら、レール上を低所に向かって走行する。 走行に際して走行体は走行風の抵抗を受ける。 走行風は羽根車を回転させる。 羽根車の回転は風力発電機構を駆動して発電させる。 風力発電機構が発電した電力は、電力出力端から取り出すことができる。 電力出力端から取り出した電力は走行体内外に設置した充電器に充電したり、レールなどを介して外部に供給してもよい。

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