Riding device with vertically driven passenger carrier

申请号 JP34904597 申请日 1997-12-18 公开(公告)号 JPH10272261A 公开(公告)日 1998-10-13
申请人 Huss Mas Fab Gmbh & Co Kg; フス・マシーネンファブリーク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト; 发明人 BOEHME KARL;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a compact riding device vertically moving a passenger carrier by desired acceleration. SOLUTION: The device is provided with a supporting frame, the passenger carrier 8 vertically driven between an upper tip position II and a lower tip position I along this, a rope pulley block 12 whose one tip 12a is fixed to this and which is made to make a U-turn by a first pulley 14 supported by the frame 6 and suspends the carrier 8 to the first pulley 14, driving devices 24 and 16 driving the device 12 for lifting the carrier 8 from the position I to the position II. Then, a second pulley 16 which can be driven by the devices 24 and 26 by orthogonally crossing a rotary shaft, the rope 12 is extended from the first pulley 14 to the second pulley 12, made to make a U-turn by the second pulley and the other tip 12b of the rope is fixed to the fixed point 18 of the supporting frame 6.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 支持枠(6)と、この支持枠(6)に沿って上端位置(II)と下端位置(I)との間を昇降駆動される少なくとも1つの乗客キャリア(8)と、この乗客キャリア
    (8)に一端(12a)が固定され,上記支持枠(6)に支承された第1の滑車(14)によりUターンさせられて,乗客キャリア(8)を上記第1の滑車(14)に吊り下げるロープ滑車装置(12)またはチェーン滑車装置と、乗客キャリア(8)を下端位置(I)から上端位置(II)まで持ち上げるために上記ロープ滑車装置(12)またはチェーン滑車装置を駆動する駆動装置(24,26,36,44)とを備えた乗物装置において、 回転軸に概ね直交して上記駆動装置(24,26,36,4
    4)によって動かされ,かつ駆動されることができる少なくとも1つの第2の滑車(16)を備え、ロープ(12)またはチェーンが、上記第1の滑車(14)から上記第2の滑車(16)に延びてこの第2の滑車でUターンさせられ、上記ロープまたはチェーンの他端(12b)が上記支持枠(6)の固定点(18)に固定されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項2】 請求項1に記載の乗物装置において、自由落下状態での下降運動のために、上記乗客キャリア
    (8)を解放する解放装置(52,54)を備えたことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項3】 請求項2に記載の乗物装置において、上記解放装置(52,54)は、上記第2の滑車(16)を解放することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記乗客キャリア(8)をその下降運動中に加速するための加速装置(24,26,40,46)
    を備えたことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項5】 請求項4に記載の乗物装置において、上記加速装置(46)は、上記第2の滑車(16)を、上記乗客キャリア(8)の下降運動のための運動行程において対応して加速することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記乗客キャリア(8)をその下降運動中に制動して、この乗客キャリア(8)を下端位置(I)
    で静止に至らせるブレーキ装置(24,26,36,76;
    28)を備えたことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項7】 請求項6に記載の乗物装置において、上記ブレーキ装置(24,26,36,76)は、上記第2の滑車(16)を、上記乗客キャリア(8)の下降運動のための運動行程において対応して制動することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記第2の滑車(16)は、上記支持枠(6)に案内される案内骨組(20)内に付加的に支承されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記第2の滑車(16)は、下端位置と上端位置の間を移動自在に上記支持枠(6)に支承され、上記第2の滑車(16)の下端位置の上方に、上記第1の滑車(14)および上記ロープ(12)の固定点(18)
    が配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項10】 請求項9に記載の乗物装置において、
    上記第2の滑車(16)の運動路は、上記乗客キャリア
    (8)の運動路と概ね平行に延びていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項11】 請求項9または10に記載の乗物装置において、上記第1の滑車(14)および上記ロープ(1
    2)の固定点(18)は、上記乗客キャリア(8)の上端位置(II)に隣接して配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項12】 請求項11に記載の乗物装置において、上記乗客キャリア(8)の運動行程は、上記第2の滑車(16)の運動行程の略2倍であることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記駆動装置(24,26,36,
    44)は、上記支持枠(6)の下部(6a)に配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項14】 上記支持枠(6)が、下半部(6a)と上半部(6b)とに分かれ、これら下半部(6a)と上半部(6
    b)が、分離可能に互いに連結された請求項13に記載の乗物装置において、 上記駆動装置(24,26,36,44)は、上記下半部(6
    a)に配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項15】 請求項14に記載の乗物装置において、上記第2の滑車(16)は、上記支持枠(6)の上半部
    (6a)に移動自在に案内され、上記駆動装置(24,26,
    36,44)から取り外せることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記支持枠(6)は、塔として形成されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項17】 上記駆動装置(24,26,36,44)
    が、摺動自在に嵌装したピストン(26)をもつ流体圧シリンダ(24)を有する請求項1乃至16のいずれか1つに記載の乗物装置において、 上記ピストン(24)は、上記第2の滑車(16)に機械的に連結されたピストンロッド(22)を有することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項18】 請求項17に記載の乗物装置において、上記第2の滑車(16)は、上記ピストンロッド(2
    2)の自由端(22a)に支承されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項19】 請求項17または18に記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ(24)は、圧縮空気で駆動されうることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項20】 請求項17乃至19のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記乗客キャリア(8)の積載状態に依存した所定圧力をもつ流体によって充填できるとともに、上記乗客キャリア(8)を下端位置(I)から上端位置(II)に持ち上げるために上記流体圧シリンダ(2
    4,36)に接続することができる第1の貯蔵タンク(4
    4)を備えたことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項21】 請求項20に記載の乗物装置において、上記乗客キャリア(8)の積載状態を計測するとともに、流体圧源(56,42)を上記第1の貯蔵タンク(4
    4)に接続する制御弁(60)を制御する計測・制御装置を備えたことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項22】 請求項20または21に記載の乗物装置において、種々の開成圧に夫々調整することができる複数のリリーフ弁ユニット(62a〜62d)を備えるとともに、計測・制御装置(90)が、上記乗客キャリア(8)
    の積載状態を計測し、かつ計測した積載状態に依存して選択されたリリーフ弁ユニットを上記第1の貯蔵タンク
    (44)に接続することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項23】 請求項20乃至22のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記第1の貯蔵タンク(44)
    は、減圧弁(70)を介して上記流体圧シリンダ(24,3
    6)に接続されうることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項24】 請求項20乃至23のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記第1の貯蔵タンク(44)
    は、上記流体圧シリンダ(24)の周囲を取り囲んで配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項25】 請求項6,17乃至24のいずれか1
    つに記載の乗物装置において、上記ブレーキ装置は、上記圧力流体を制御下で排出するための制御されるブレーキ弁(76)を備え、このブレーキ弁は、上記乗客キャリア(8)の下降運動の際に上記ピストン(26)が接近する側の上記流体圧シリンダ(24,36)の端部(34)に接続されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項26】 請求項17乃至25のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ(24)内のピストン(26)は、両側(26a,26b)から圧力流体が加えられることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項27】 請求項26に記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ(24)は、両端に排出弁(52,
    54)を夫々有することを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項28】 請求項4,26,27のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記加速装置(24,26,4
    0,46)は、流体で充填されるとともに、上記乗客キャリア(8)の下降運動の際に上記ピストン(26)が離間する側の上記流体圧シリンダ(36)の端部(36)に接続される第2の貯蔵タンク(46)を備えることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項29】 請求項28に記載の乗物装置において、上記第2の貯蔵タンク(46)は、上記流体圧シリンダ(24)の周囲を取り囲んで配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項30】 請求項17乃至29のいずれか1つに記載の乗物装置において、流体圧源(58)と上記流体圧シリンダ(24)の間に接続された第3の貯蔵タンク(4
    2)が、上記流体圧シリンダ(24)の周囲を取り囲んで配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項31】 請求項24,29,30のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記貯蔵タンク(42;4
    4;46)は、上記流体圧シリンダ(24)のカバー(48)
    とこのカバーから半径方向に隔てて配置された外殻(5
    0)との間に形成されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項32】 請求項13,17乃至31のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ
    (24)は、その上部(24a)において上記支持枠(6)の下半部(6a)に固定されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項33】 請求項32に記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ(24)は、その上端(24a)において上記支持枠(6)の下半部(6a)に固定され、上記第2の滑車(16)は、上記支持枠(6)の上半部(6b)に移動自在に支承されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項34】 請求項17乃至33のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記流体圧シリンダ(24)
    は、上記支持枠(6)内に配置されていることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項35】 支持枠(6)と、この支持枠(6)に沿って上端位置(II)と下端位置(I)との間を昇降駆動される少なくとも1つの乗客キャリア(8)と、この乗客キャリア(8)を下端位置(I)から上端位置(II)まで持ち上げるための駆動装置(24,26,36,44)と、上記上端位置(II)から下端位置(I)への運動中に上記乗客キャリア
    (8)に制動作用を起こすためのブレーキ装置(24,2
    6,36,76)とを備えた請求項1乃至34のいずれか1つに記載の乗物装置において、 上記駆動装置(24,26,36,44)および上記ブレーキ装置(24,26,36,76)を制御する制御装置(100)
    を備え、この制御装置(100)は、 第1の運転モードにおいて、上記駆動装置(24,26,
    36,44)が、上記乗客キャリア(8)にその下端位置
    (I)から上端位置(II)への上昇運動の際に比較的大きい加速度を加え、これに続いて上記ブレーキ装置(24,2
    6,36,76)が、上記乗客キャリア(8)の上端位置(I
    I)から下端位置(I)への下降運動全体を遅らせ、 第2の運転モードにおいて、上記駆動装置(24,26,
    36,44)が、上記乗客キャリア(8)にその下端位置
    (I)から上端位置(II)への上昇運動の際に比較的小さい加速度を加え、これに続いて上記乗客キャリア(8)が、
    その上端位置(II)から下端位置(I)への下降運動中に、
    まず自由落下させられ、次いで上記ブレーキ装置(24,
    26,36,76)によって上記下端位置で制動されるように制御を行なうことを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項36】 請求項35に記載の乗物装置において、上記制御装置(100)は、上記第1と第2の運転モードを交互にスイッチオンすることを特徴とする乗物装置。
  • 【請求項37】 請求項4,35,36のいずれか1つに記載の乗物装置において、上記制御装置(100)は、上記乗客キャリア(8)の下降運動の始めに、上記加速装置
    (24,26,40,46)を短時間だけ上記第2の運転モードに起動することを特徴とする乗物装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、支持枠と、この支持枠に沿って上端位置と下端位置との間を昇降駆動される少なくとも1つの乗客キャリアと、この乗客キャリアに一端が固定され,上記支持枠に支承された第1滑車によりUターンさせられて,乗客キャリアを上記第1滑車に吊下げるロープ滑車装置またはチェーン滑車装置と、
    乗客キャリアを下端位置から上端位置まで持ち上げるために上記ロープ滑車装置またはチェーン滑車装置を駆動する駆動装置とを備えた乗物装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】このような乗物装置は、例えば WO 96/0
    7459 で知られている。 この公知の乗物装置では、駆動装置は、塔状の支持枠の上端に設けられ,滑車装置を複数のループを介して案内するエンジンで駆動されるロープウィンチからなる。 滑車装置の一端には乗客キャリアが、他端にはカウンタウェートが夫々吊り下げられる。
    さらに、乗客キャリアを捕捉し,釈放するための連結器が備えられている。 乗客キャリアは、駆動装置の助けによって、下端位置から上端位置までエンジンで持ち上げられ、上端位置で上記連結器から釈放されて、支持枠に沿って自由落下して下端位置まで戻る。 落下区間の下部域には常に制動準備のできたブレーキ装置があって、乗客キャリアの自由落下運動を静止させて受け止めるようになっている。

    【0003】類似の乗客キャリアは、US 2 229 201 に記載され、ここでは、乗客キャリアを担うロープは、エンジンで駆動されるロープウィンチに完全に巻き付けられている。

    【0004】US 3 885 503 は、類似の乗客キャリアに関しており、ここでは、乗客キャリアは、とりわけエンドレスレールに沿って下端位置と上端位置の間を案内される。 これに対応して、ここでは、エンドレスで循環するロープ装置または滑車装置が用いられ、この装置は、
    駆動装置によって滑車または歯車を介して駆動される。
    乗客キャリアは、エンドレスで循環し,エンジンで駆動されるロープ装置または滑車装置と噛み合い、上端位置に到達した後、続く下方への運動の間の僅かな一時期だけ自由落下運動を起こすために噛合から解放され、その後、落下区間の下部域でブレーキ装置によって制動され、循環するロープまたはチェーンと再び噛み合わせられる。

    【0005】しかし、上述の乗客キャリアの欠点は、用いられている駆動装置の助けによっても、乗客キャリアの上方運動中にそれ程の加速が得られないことである。

    【0006】EP 0 707 875 A1 からも、冒頭で述べた乗客キャリアが知られており、この乗客キャリアでは、駆動装置が空気圧によるロープ引張シリンダからなる。 乗客キャリアがロープの一端に固定される一方、ロープの他端は、第1滑車の回りをUターンした後、空気圧シリンダのヘッドのパッキンを通って導かれ、空気圧シリンダ内に摺動自在に嵌装されたピストンに固定され、その結果、乗客キャリアを担うロープは、その他端で、空気圧式ロープ引張シリンダのピストンの引張ロープを形成する。 このような駆動装置によれば、乗客キャリアの上方への運動中に比較的大きい加速度が達成でき、従って、この乗物装置は、「ロケット打ち上げ」の気分を与える。 なるほど、この乗物装置に用いられた駆動装置によって、乗客キャリアの上方への運動中に格別の加速度を生じさせることができるが、この駆動装置は、嵩ばるうえ場所を必要とし、このことが、乗物装置の構造形態に悪影響をもたらすのみならず、可搬の実施形態の場合、組立および分解の際の取り扱いを難しくする。

    【0007】

    【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的は、冒頭で述べた配置をもつ乗物装置を、比較的小さく構成されるにも拘わらず、乗客キャリアの上方への運動中に所望の加速度を生じる駆動装置を選ぶことを可能にするように改善することにある。

    【0008】

    【課題を解決するための手段】上記目的は、冒頭で述べた種類の乗物装置に、少なくとも第2の滑車を備えることによって解決され、この第2の滑車は、その回転軸に概ね直交して駆動装置によって動かされ,かつ駆動されることができ、ロープまたはチェーンが、第1の滑車から上記第2の滑車に延びてこの第2の滑車でUターンされ、ロープまたはチェーンの他端が支持枠の固定点に固定されている。

    【0009】本発明による装置の利点は、ロープ滑車装置またはチェーン滑車装置において減速が作り出され、
    これによって、駆動装置に小さな構造形態を用いることができ、それにも拘わらず、乗客キャリアの上方への運動中に所望の大きさの加速度が達成できることである。
    従って、本発明による装置は、非常に有効で、小さい構造形態にできて、可搬の実施形態の場合、より簡単な取り扱いをさらに可能にする。

    【0010】乗客キャリアの下方への運動中に自由落下運動を発生させるために、乗客キャリアを解放するための解放装置を備えるのが好ましく、この解放装置は、合目的的に第2の滑車を解放する。

    【0011】上端位置を離れた後、乗客キャリアの下方への運動中に可能な限り速く自由落下運動に到達させるためには、乗客キャリアを加速する加速装置をさらに設けるべきであり、この加速装置は、乗客キャリアの下方運動の行程において第2の滑車を合目的的に対応して加速する。

    【0012】安全上の理由から、特に、乗客キャリアを、その下方運動中に下端位置で乗客キャリアが静止するように制動するブレーキ装置をさらに設けるべきである。 ここで、ブレーキ装置は、乗客キャリアの下方運動の行程において第2の滑車を合目的的に対応して制動しなければならない。 上記ブレーキ装置を非常ブレーキとしてまたは付加的なブレーキとして備えるべき場合、このブレーキ装置は、駆動装置から独立して動作しなければならない。

    【0013】第2の滑車が、所望の運動路に沿って運動,詳しくは勿論正逆に運動するのを保証するために、
    第2の滑車は、支持枠に案内される案内骨組に付加的に支承されなければならない。

    【0014】第2の滑車は、好ましくは下端位置と上端位置の間で昇降するように支持枠に可動に支承され、上記下端位置よりも上方,かつ第2の滑車の上端位置よりも通常上方に、第1の滑車およびロープの固定点が配置される。 ここで、第2の滑車の運動行程は、乗客キャリアの運動行程と概ね平行に延び、第1の滑車およびロープの固定点は、乗客キャリアの上端位置に隣接して配置され、乗客キャリアの運動行程は、第2の滑車の運動行程の略2倍であるのが目的に適う。 この実施の形態によって、特にコンパクトで同時に有効な構造形態を実現することができる。

    【0015】本発明による構造は、駆動装置を支持枠の下部に優先的に配置することを可能にする。 これによって、乗物装置全体の重心をできるだけ低く維持し、かつ支持枠の上部をできるだけ軽量にすることを可能にし、
    その結果、乗物装置の安定性は、特に支持枠が塔として形成された場合、より大きい風荷重を受けても保証され続ける。

    【0016】これに関連して特に可搬の好ましい実施の形態は、支持枠が下半部と上半部に分けられ、この下半部と上半部が互いに分離可能に連結されており、駆動装置が下半部に配置されていることが特徴である。 そして、支持枠の上半部に第2の滑車が可動に案内され、駆動装置から取り外すことができるのが目的に適う。 このような構造は、乗物装置の組立および分解の際の取り扱いを特に容易にすることができる。

    【0017】今回の特に好ましい更なる実施の形態は、
    駆動装置が、摺動自在に嵌装したピストンを内蔵する流体圧シリンダを有しており、ピストンが、第2の滑車と機械的に連結されたピストンロッドを備えることを特徴とする。 この好ましい実施の形態では、従って通常の流体圧シリンダが用いられ、この流体圧シリンダのピストンはピストンロッドを備え、このピストンロッドを介して荷重の運搬が行なわれる。 このような流体圧シリンダは、例えば EP 0 707 875 による乗物装置に用いられているような引張シリンダに対して、シーリングが容易であるという利点を有する。 つまり、特にロープの高速度と柔軟性によって、ロープを通して案内するシリンダの出口穴におけるシーリングが、比較的大きい摩耗を受けることが明らかになった。 これに対して、ピストンロッドは、一方で全くまたは非常に僅かな横運動しかせず、
    それ故、シーリングに半径方向の機械的負荷がそれ程作用せず、他方でより広いシーリング面が提供されるので、ピストンロッドはより良好にシールされる。

    【0018】第2の滑車は、ピストンロッドの自由端に合目的的に支承される。

    【0019】必要な加速を達成するために、流体圧シリンダは圧縮空気で駆動されるべきである。 しかしながら、油圧による駆動も勿論考えられる。

    【0020】ロープ滑車装置またはチェーン滑車装置が常に引張状態に維持され、乗客キャリアがその上端位置を越えて「(カタパルトで)発射」されないことを保証するために、乗客キャリアの積載状態に依存した所定圧の流体で充填されるとともに、乗客キャリアを下端位置から上端位置へ持ち上げるために流体圧シリンダに接続できる第1の貯蔵タンクが備えられる。 そのために、計測・制御装置が、乗客キャリアの積載状態を計測して、
    第1の貯蔵タンクに流体圧源を接続する制御弁を制御する。 これと択一的またはこれに付加的に、夫々種々の開成圧に調整することができる複数のリリーフ弁ユニットを備えることができ、計測・制御装置は、乗客キャリアの積載状態を計測し、計測された積載状態に依存して選ばれたリリーフ弁ユニットに貯蔵タンクを接続する。 その結果、貯蔵タンク内の圧力が設定値を超えると、上記リリーフ弁ユニットが開成し、これにより貯蔵タンク内の圧力は、乗客キャリアの積載状態に依存した所望の値に維持されることができる。 従って、貯蔵タンクは、乗客キャリアの上方への運動のためのエネルギ貯蔵器を形成する。 流体圧シリンダに貯蔵タンクが接続され、流体圧シリンダと貯蔵タンクの間に接続された弁が開成されると、貯蔵タンク内の圧力は、乗客キャリアの上方運動の際に急な加速をもたらし、これによって「打ち上げ」
    の気分が与えられる。 これと択一的に、乗客キャリアを大きな加速度によらず穏やかに上方運動させることも考えることができ、この場合、貯蔵タンクは、流体圧シリンダに減圧弁を介して接続される。

    【0021】乗客キャリアを下方運動中に制動するための更に既述のブレーキ装置は、圧力流体を制御下で排出するための制御されるブレーキ弁を備えるのが好ましく、このブレーキ弁は、乗客キャリアの下方運動の際にピストンが接近する側の流体圧シリンダ端部に接続される。 流体圧シリンダの上記端部とピストンとの間に、ピストンおよび第2の滑車、それ故,ロープ滑車装置またはチェーン滑車装置に吊り下がる乗客キャリアを対応して制動する流体圧クッションが設けられる。 ブレーキ弁の助けでもって、上記流体圧クッションの圧力は、圧縮空気を排出することにより制御することができ、特に乗客キャリアが下端位置に到達したとき、初めてピストンが静止するような「しなやかな」制動を可能する値に維持されることができる。

    【0022】更に特に好ましい今のブレーキ装置の実施の形態では、流体圧シリンダ内のピストンは、両側から流体圧が加えられる。 従って、ここでは複動流体圧シリンダが重要になる。 ピストンの片側に流体圧が加えられると、乗客キャリアの上方への運動がもたらされ、ピストンのこの片側は、駆動装置として作用し,あるいは駆動装置の一部分となる。 逆に、ピストンの他の片側に流体圧が加えられると、乗客キャリアの下方運動中に加速がもたらされ、ピストンのこの片側は、加速装置として作用し,あるいは加速装置の一部分となる。

    【0023】しかし、特に乗客キャリアの上方運動中および自由落下の際などの特定の運動状態において、制動作用が望ましくない場合は、流体圧シリンダは、好ましくは両端に対応して制御される排出弁を備えるべきである。

    【0024】乗客キャリアを下方への運動中に加速するための更に既述の加速装置は、好ましくは、圧力流体で充填されるとともに、乗客キャリアの下方運動の際にピストンが離間する側の流体圧シリンダの端部に接続できる第2の貯蔵タンクを備えるべきである。

    【0025】既述の第1および/または第2の貯蔵タンク、および、場合によっては流体圧源と流体圧シリンダの間に接続された通常の予備タンクとして備えることができる第3の貯蔵タンクは、上記流体圧シリンダの回りに合目的的に配置することができ、これによって、特にコンパクトな構造形態が生じる。 この実施の形態では、
    貯蔵タンクは、流体圧シリンダのカバーとこのカバーから半径方向に隔てて配置された外殻との間に形成されるのが好ましい。

    【0026】先に述べた配慮から重心を可能な限り低く維持するために、流体圧シリンダは、その上部を支持枠の下半部に固定、より好ましくはその上端を支持枠の下半部の上端に固定する一方、第2の滑車を上半部に可動に支承する必要がある。

    【0027】さらに、空間の有効利用を図るために、流体圧シリンダは、支持枠内に配置すべきである。

    【0028】最後に、本発明のその他の課題は、冒頭で述べた従来の乗物装置に比べて、新しい乗心地を与えることである。

    【0029】この課題は、本発明の更なる態様によって、駆動装置およびブレーキ装置を次のように制御する制御装置を備えることによって達成される。 即ち、第1
    の運転モードにおいて、駆動装置が、乗客キャリアにその下端から上端への上昇運動の際に比較的大きい加速度を加え、これに続いてブレーキ装置が、乗客キャリアの上端から下端への下降運動全体を遅らせ、第2の運転モードにおいて、駆動装置が、乗客キャリアにその下端から上端への上昇運動の際に比較的小さい加速度を加え、
    これに続いて乗客キャリアが、その上端から下端への下降運動中に、まず自由落下させられ、次いでブレーキ装置によって下端位置で制動されるのである。

    【0030】上記制御装置は、第1と第2の運転モードを交互にスイッチオンするのが好ましい。

    【0031】更に既述の加速装置が付加的に乗客キャリアをその下降運動中に加速するような場合は、上記加速装置が、第2の運転モードにおいて、乗客キャリアの自由落下以前の下降運動の最初で短時間だけ起動され、次いで自由落下運動が下端位置で静止するまで制動されなければならない。

    【0032】

    【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。 図1に示された乗物装置は、旋回しうるジブ3を有する基礎支持枠2を備え、上記ジブは、その自由端を土台または架台4を介して地盤上に載置されている。 図示の実施の形態の基礎支持枠2は、移動可能なシャーシを形成するとともに、これに対応する補助輪5を備え、この補助輪は、架台に載せられた状態では図1から分かるように地盤から浮き上がる。 図示の可搬または可動の実施の形態に代えて、例えばレジャーパークなどで不動に据え付けられた乗物装置も勿論考えられ、その場合、土台または架台4は、地盤に強固に固定される(この実施の形態では補助輪5は勿論省略される)。

    【0033】基礎支持枠2から塔6が垂直に立ち上がっており、この塔は、図示の可搬の実施の形態では、下半部6aと上半部6bとに分かれる。 分離箇所7において、
    塔6の下半部6aと上半部6bは、互いに剛ではあるが分離可能に連結されている。 図示しない装置の助けで、塔6の下半部6aと上半部6bは互いに分離することができ、この分離は、例えば図示しない蝶番機構および/またはクレーンの助けによって行なうことができる。

    【0034】塔6に沿って下端位置Iと上端位置IIとの間を、乗客キャリア8が昇降運動しつつ案内される。 図示の実施の形態の乗客キャリア8は、上方および下方に開いた箱の形をもち、この箱の内法断面寸法は、塔6の外側断面寸法に適合している。 乗客キャリア8は、図1
    から分かるが詳しくは図示しないローラを介して塔6の外面に支持され、上記ローラは、塔6の外面に垂直に設けられた詳しくは図示しないレールに案内される。 乗客キャリアの下部には、乗客の座席10が取り付けられる。

    【0035】上記乗客キャリアは、図1に破線で示されたロープ12に吊り下げられる。 ロープ12は、好ましくは円形断面またはベルトの種類に応じて四形断面など任意の断面形状をもつことができる。 特に鋼または高性能合成樹脂繊維などの種々の適切なロープ材料が考えられる。 これと択一的に、チェーンを用いることも勿論できる。 ロープ12の寸法および材料の選択は、予想されうる応力に応じて勿論決められる。 ロープ12は、一端12aを乗客キャリア8に固定され、塔6の外面に沿って上方へ塔6の上端に回転自在に支承された第1の滑車14に向かって延び、この滑車で略180°下方へUターンして第2の滑車16に向かう。 この第2の滑車16
    は、第1の滑車14の下方に配置され、塔6内に回転軸と直交する方向に昇降移動可能に支承されている。 ロープ12は、第2の滑車16から略180°再び上方へUターンして、他端12bを固定点18で塔6に固定されて終わっている。 従って、図示の実施の形態では、ロープ12は、2つの滑車14,16と塔6内の固定点18の間に延びている。 第1の滑車14および固定点18は、
    互いに隣接し、かつ乗客キャリア8の上端位置IIの領域に配置されている。

    【0036】第1の滑車14は、塔6の上端に不動に支承される一方、その下方にある第2の滑車16は、塔6
    内に昇降可能に支承される。 そのために、第2の滑車1
    6を回転自在に支承し、かつ昇降自在に塔6内に案内される案内骨組20が設けられる。 この案内骨組20は、
    その外側断面寸法が塔6の内法断面寸法に適合するとともに、図1から分かるが詳しくは図示しないローラを外面に有する。 このローラによって、案内骨組20は、塔6の内面に沿って,好ましくは案内骨組のために設けられた垂直のレールに沿って案内される。

    【0037】第2の滑車16を支承する案内骨組20
    は、ピストンロッド22の自由上端22aに固定され、
    上記ピストンロッドは、塔6の長手方向に下方へ延びて空気圧シリンダ24に導入され、塔6の長手方向に摺動自在に空気圧シリンダ24に嵌装されたピストン26に連結されている。

    【0038】空気圧シリンダ24のピストン26、従って第2の滑車16の作動行程は、図示の実施の形態では、乗客キャリア8の作動行程の半分であり、ロープ1
    2の長さは、これに対応して適合せしめられている。

    【0039】先に述べた配置に基づいて、ピストン2
    6、従ってこのピストンにピストンロッド22を介して剛に連結された第2の滑車16と、乗客キャリア8とが互いに反対方向に運動し、乗客キャリア8は、ピストン26、従って第2の滑車16の2倍の速度で運動する。
    従って、乗客キャリア8が下端位置Iにあると、ピストンロッド22は完全に突出し、その結果、ピストン26
    は空気圧シリンダ24の上端に、従って第2の滑車16
    は塔6の上端の第1の滑車14の僅か下方に夫々存在する。 乗客キャリア8が下端位置Iから上端位置IIに上昇するとき、ピストン26は空気圧シリンダ24内を下降し、ピストンロッド22は、空気圧シリンダ24内に没入する。 乗客キャリア8が上端位置IIにあると、ピストンロッド22は完全に没入し、その結果、ピストン26
    は、空気圧シリンダ24内の下端に隣接し、第2の滑車16をもつ案内骨組20は、空気圧シリンダ24の上端24aに隣接する。

    【0040】空気圧シリンダ24は、塔6の下半部6a
    の概ね全長に亘って延び、上端24aを分離箇所7の下方の塔6の下半部6aの上端に吊り下げている。 従って、ピストンロッド22は、その上端22aを塔6の上半部6b内に位置させて延在し、この上半部6b内のみに案内骨組20が案内される。

    【0041】運搬のために、案内骨組20は、支承した第2の滑車16と一緒にピストンロッド22の自由端2
    2aから取り外すことができ、その結果、案内骨組20
    とロープ12は、塔6の上半部6bに残される。 従って、塔6の上半部6bを下半部6aから分離する前に、乗客キャリア8は、合目的的に塔6の上半部6bへ動かされる。

    【0042】塔6の下半部6aの下部に、乗客キャリア8の下端位置IIでの静止までの下降運動を遅らせる付加的なブレーキ装置28が備えられる。 図1に概略のみを示したブレーキ装置28は、無論、緊急の場合のみに投入される。 通常運転に用いられるブレーキ装置は、図2
    を参照しつつ後述される。

    【0043】塔6の上端および下端に、乗客キャリア8
    をその上端位置IIおよび下端位置Iで受け止めるべき緩衝器30,31が夫々装備されている。

    【0044】図2には、拡大された長手断面で空気圧シリンダ24および付属の空気圧制御器が示されている。

    【0045】図2から分かるように、図示の空気圧シリンダ24は、ピストン26の上面26aのみならず下面26bにも空気圧が加えられるいわゆる複動シリンダである。 そのために、ピストンロッド22が気密に貫通して案内される空気圧シリンダ24の上端面34とこれに対向するピストンロッド26の上面26aとの間に上部空間36が一方で形成され、下端面38とこれに対向するピストン26の下面26bとの間に下部空間40が他方で形成されている。 従って、上部空間36と下部空間40は、圧縮空気を収容すること、または圧縮空気で充填されることができ、これについては後述する。

    【0046】空気圧シリンダ24は、その周囲を予備タンク42によって取り囲まれる。 空気圧シリンダ24
    は、予備タンク42の上方をいわゆる発射タンク44で取り囲まれ、予備タンク42の下方をいわゆる自由落下タンク46で取り囲まれる。 そのために、空気圧シリンダ24は、そのカバー48から半径方向に間隔をおいて閉じた外殻50で取り囲まれて、外殻50と空気圧シリンダ24のカバー48との間に予備タンク42,発射タンク44および自由落下タンク46が形成され、これら3つのタンク42,44,46は、互いに空気圧的に分離される。

    【0047】空気圧シリンダ24は、複動構造のためにその上下端34,38で閉鎖されているので、上下端に対応して上下の排気弁52,54が設けられる。

    【0048】予備タンク42には、図示しない空気圧源に接続された圧縮機56が設けられる。 予備タンク42
    には、リリーフ弁58が接続され、これによって、予備タンク42の圧力は、所定の値に制限される。 予備タンク42は、通例の方法でエネルギ貯蔵器としての役割を果たす。

    【0049】発射タンク44は、制御弁60を介して圧縮機56に接続される。 制御弁60が開かれると、発射タンク44が圧縮空気で充填される。

    【0050】ここで、図3に示した計測・制御装置90
    は、乗客キャリア8の積載状態を計測し、発射タンク4
    4内の圧力が乗客キャリア8の積載状態を考慮した適切な値に上昇するまで、制御弁60が開成する。 そのために、乗客キャリア8の積載状態を下端位置I(図1参照)
    にて検知し、これに対応する信号を(図3に詳しくは図示しない)制御信号線を介して計測・制御装置90に伝えるセンサ92を備える。 上記計測・制御装置90は、上記信号に依存して再び更なる(図3に詳しくは図示しない)制御信号線を介して制御弁60を対応して調整する。

    【0051】続いて、制御弁60は、閉じられる。

    【0052】安全上の理由から、さらに複数のリリーフ弁ユニット62a〜62dが接続され、これらのリリーフ弁は、夫々開閉弁とリリーフ弁からなり、種々の圧力に調整されている。 検知された乗客キャリア8の積載状態を考慮した適切な値に調整されたリリーフ弁ユニットのみを、計測・制御装置90が上記積載状態に依存して起動する。 上記値が超えられると、起動されたリリーフ弁ユニットのリリーフ弁が開成し、発射タンク44内の圧力が上記一定の値に維持される。 上記値が下回られると、上記対応するリリーフ弁が閉じる。 これに対応して、計測・制御装置90は、図3から分かるように、更なる(詳しくは図示しない)制御信号線を介してリリーフ弁ユニット62a〜62dに接続される。

    【0053】発射タンク44は、乗客キャリア8の下端位置Iから上端位置IIへの上昇運動のためのエネルギを供給するために役立つ。 そのために、発射タンク44
    は、弁64を介して空気圧シリンダ24の上部空間36
    に接続されている。 弁64が開かれると、ピストン26
    は、空気圧シリンダ24の上端面34の近傍の上部位置にあって、上部空間36は、比較的小さい体積を呈する。 弁64の概ね急激な開成によって、上部空間36内の圧力は飛躍的に上昇し、これにより、ピストン26
    が、空気圧シリンダ24の下端面38に向かう方向に強く初期加速される。 このようにして、乗客キャリア8
    は、下端位置Iからの上昇運動の初期に非常に強く加速され、その結果、乗客は「発射(打ち上げ)」の気分を与えられる。 ピストン26が、下降運動中に下部空間40
    にある空気によって妨げられないように、弁64が開かれる以前に下部の排気弁54が開かれる。

    【0054】既述の発射タンク44に貯えられた圧縮空気の圧力の乗客キャリア8の積載状態に依存した調整は、乗客キャリア8が上端位置IIを越えて「外へ飛び出」して、上部の緩衝器30によって急激に制動されることを避けるために不可欠である。 正確にいうと、発射タンク44内に貯えられた圧力は、乗客キャリア8が上端位置IIに達したとき、上部空間36内の圧力が殆ど緩和されているように計測される。

    【0055】「発射」様の上昇運動の代わりに、乗客キャリア8は、これと択一的に緩慢,つまり比較的遅い加速および比較的少ないまたは小さい加速度で、下端位置Iから上端位置IIへ上昇運動させることができる。 この運転状態のため、弁64は閉じられたままで、発射タンク44は、弁68およびこれに直列に接続された減圧弁70を介して空気圧シリンダ24の上部空間36に接続される。 ここで、減圧弁70は、発射タンク44から上部空間36への圧縮空気の流れを略一定の流量にし、その結果、上部空間には比較的低い静圧の過剰圧しか存在しない。

    【0056】乗客キャリア8が上端位置IIに到達した後、空気圧シリンダ24内のピストン26は、図2に示すような下端位置Iにある。

    【0057】乗客キャリア8の続く下降運動のため、ピストン26は下端位置を離れて、空気圧シリンダ24の上端面34の方向に向かって上昇させられる。 このとき、上部空間36にある圧縮空気が、制動クッションの作用をしないように、上部の排気弁52がこのとき開かれる。

    【0058】ここで、乗客キャリア8が少なくとも段階的に自由落下する場合、乗客キャリア8は、重力の影響に基づいてロープ12を介してピストン26を引き上げるので、下部の排気弁54をこのとき開き,あるいは開いたままにして、下部空間40内に外部から空気を吸い込ませる。

    【0059】自由落下を初期に妨げうる大きい摩擦のために、ピストン26の下端位置で比較的小さい体積を有する下部空間40に、圧縮空気を吹き込むのが目的に適っており、そのために、排気弁54は、最初は閉じられたままにされる。 下部空間40は、これに必要な圧縮空気を自由落下タンク46から得、この自由落下タンクは、この目的のために弁72を介して下部空間40に接続される。 自由落下タンク46は、弁74を介して接続されうる圧縮機56によって予め圧縮空気を充填される。 自由落下タンク46から空気圧シリンダ24の下部空間40に概ね急激に吹き込まれる圧縮空気によって、
    ピストン26は、十分な初期加速を得、これによって、
    乗客キャリア8は、上端位置IIを離れるとすぐに既に自由落下の状態に達する。

    【0060】乗客キャリア8の更なる下降運動中およびこれに伴う空気圧シリンダ24内でのピストン26の上昇運動中に、下部空間40内の空気圧が緩和され、これによって、乗客キャリアの加速が減じられて、乗客キャリア8は更なる自由落下運動を維持され続ける。

    【0061】空気圧シリンダ24内でのピストン26の続行する上昇運動の際、空気圧シリンダ24の上部空間36内で圧力が益々高くなる空気クッションが生じるように、上部の排気弁52が閉鎖され、上記空気クッションは、上部空間36に接続されたブレーキ弁ユニット7
    6が起動されるまで、ピストン26の更なる上昇運動を制動し、これによって、乗客キャリア8は、更なる下降運動中に適切に制動されて、下端位置Iで静止するに至る。

    【0062】自由落下の代わりに、乗客キャリア8は、
    上端位置IIから下端位置Iまで遅らせて緩慢に,従って比較的遅い速度および小さい加速度で運動させられることもできる。 ここでは、自由落下タンク46に貯えられたエネルギは必要とされず、それ故、弁72は閉じられたままである。 これに代えて、下部の排気弁54が開かれる一方、上部の排気弁52が閉じられたままで、ブレーキ弁ユニット76は、乗客キャリア8の下降運動の始め,従って空気圧シリンダ24内でのピストン26の上昇運動の始めに起動されて、上記上部空間に生じた空気クッションが乗客キャリア8の所望の遅延下降運動をもたらすような所定圧に維持されるように、空気圧シリンダ24の上部空間36からの空気の排出を制御する。

    【0063】弁52,54,64,68,72,74およびブレーキ弁ユニット76の制御は、上述の方法で図2にブロック100として示された制御部が引き受ける。 ここで、見やすさの観点から、制御部100と弁52,54,6
    4,68,72,74およびブレーキ弁ユニット76との間の制御信号線は、図2で参照番号を付けて詳しくは示されていない。 乗客キャリア8の上昇運動および下降運動中の種々の動作状態を作るために個々の弁が対応する種々の順序で制御されるところの所望の特定の更なる運転モードは、制御部100によってプログラムされることができる。 制御部100は、特に第1の運転モードにおいて弁を次のように制御する。 即ち、乗客キャリア8は、
    下端位置Iから上端位置IIへの上昇運動の際に、比較的大きい加速度を受けて「発射」の乗心地を与え、続いて上端位置IIから下端位置Iへの全下降運動中に遅らせられて、乗客キャリア8の下降運動が比較的遅い速度および比較的小さい加速度で行なわれる。 第2の運動モードでは、制御部100は、弁を次のように制御する。 即ち、
    乗客キャリア8は、上昇運動の際に、比較的小さい加速度を受け,あるいは上昇運動の経過に伴って全く加速度を受けず、比較的遅い速度で動かされるが、続く下降運動中に、まず自由落下状態にされ、次に下端位置Iで確実に静止に至るように制動される。 制御部100は、この関連において、乗客キャリア8が上述の第1と第2の運転モードに交互に動かされるように、プログラムされるだけで足り、上方への「発射」であれ,下方への自由落下であれ,加速された運転モードと遅い緩慢な運転モードが交替するので、これによって今までに比類のない乗心地が与えられるのである。

    【0064】最後に、図2に示された装置は、空気圧のみならず作動油でも駆動できることに言及しておく。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 乗物装置の好ましい実施の形態の側面図である。

    【図2】 空気圧シリンダと空気圧タンクからなり、長手方向の断面で示した装置を有する空気圧制御回路の好ましい実施の形態を示す図である。

    【図3】 乗客キャリアの積載状態を検知し、弁を調整するための計測・制御装置を示す図である。

    【符号の説明】

    2…基礎支持枠、3…ジブ、4…架台、5…補助輪、6
    …塔、6a…下半部、6b…上半部、7…分離箇所、8…
    乗客キャリア、10…乗客座席、12…ロープ、12a
    …一端、12b…他端、14…第1の滑車、16…第2
    の滑車、18…固定点、20…案内骨組、22…ピストンロッド、22a…自由端、24…空気圧シリンダ、2
    4a…上端、26…ピストン、26a…上面、26b…下面、28…ブレーキ装置、30,31…緩衝器、34…
    上端、36…上部空間、38…下端、40…下部空間、
    42…予備タンク、44…発射タンク、46…自由落下タンク、48…カバー、50…外殻、52,54…排気弁、56…圧縮機、58…リリーフ弁、60…制御弁、
    62a〜62d…リリーフ弁ユニット、64,68,72,
    74…弁、70…減圧弁、76…ブレーキ弁ユニット、
    90…計測・制御装置、92…センサ、100…制御器、I
    …下端位置、II…上端位置。

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