練習用のゴルフクラブ

申请号 JP2010548578 申请日 2010-01-31 公开(公告)号 JPWO2010087463A1 公开(公告)日 2012-08-02
申请人 秀次朗 柿崎; 秀次朗 柿崎; 发明人 秀次朗 柿崎; 秀次朗 柿崎;
摘要 練習用のゴルフクラブにおいて、ヘッドのフェイス面がゴルフボールを正しくヒットするようにする。練習用のゴルフクラブとしてのアイアン10において、2本のシャフト11,11がその軸心C,Cを通る第1仮想平面H1上に 位置 するように配置する。また、2本のシャフト11,11の間隔Gが、先端部側から基端部側まで同一となるようにする。2本のシャフト11,11の先端部を、グリップ13で囲繞する。グリップ13は、スイング方向上流側に位置して、プレーヤーが利き手の掌で当接する第1グリップ面13aが平面状に形成されている。プレーヤーは、スイングに際し、第1グリップ面13aを押し出すようにして、フェイス面12aによりゴルフボールをヒットすることにより、ゴルフボールを正しくヒットすることができる。また、ゴルフボールにヒットするまで、手首が返りにくい。
权利要求
  • ゴルフボールをヒットするフェイス面が形成されたヘッドと、
    基端部が前記ヘッドに連結されて先端側が真っすぐに延びる、相互に離間状態で並べられた2本のシャフトと、
    前記2本のシャフトの先端部を囲繞するグリップと、を備え、
    前記2本のシャフトは、それぞれ軸心に対して直交する断面が円形で、かつ前記先端部側よりも前記基端部側の方が直径が小さくなるように形成され、また、それぞれの軸心が、前記フェイス面が地面に対して垂直であると仮定したときの仮想フェイス面に対して平行な第1仮想平面上に配置され、
    前記グリップは、少なくとも、前記ゴルフボールが飛ぶ方向と反対方向に位置してプレーヤーの利き手側の掌が当接する第1グリップ面が平面状に形成されている、
    ことを特徴とする練習用のゴルフクラブ。
  • 前記2本のシャフトは、それぞれの外周面における相互に最も近接する部分の間隔が、前記基端部側から前記先端部側まで同じになるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記2本のシャフトは、それぞれの軸心が平行になるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記第1グリップ面は、前記先端部側よりも前記基端部側の方が前記第1仮想平面に近接するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記第1グリップ面は、前記先端部側よりも前記基端部側の方が前記第1仮想平面に近接するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記第1グリップ面は、前記第1仮想平面に対して平行に配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記第1グリップ面は、前記第1仮想平面に対して平行に配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 前記グリップは、前記ゴルフボールが飛ぶ方向と同じ方向に位置してプレーヤーの利き手側と反対の掌が当接する第2グリップ面を有し、
    前記第2グリップ面は、第1仮想平面を基準に前記第1グリップ面に対して対称に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の練習用のゴルフクラブ。
  • 说明书全文

    本発明は、プレーヤーが練習に使用する練習用のゴルフクラブに関する。

    ゴルフにおいて、ドライバー,アイアン,パター等のゴルフシャフトのヘッドでゴルフボールを正しく打つ、いわゆるジャストミートすることは難しい。

    特許文献1には、ゴルフボールをジャストミートするための提案がなされている。 このものは、通常のシャフトの他にもう1本、補助のシャフトを設けている。 補助のシャフトは、上端側が手元近傍に位置し、また下端側がスイートスポットから重心付近を指すように配置されている。 これによりプレーヤーは、常にスイートスポットを意識して、これをゴルフボールに当てるようにすることで、ゴルフボールのミート率を向上させることができる。

    特開2006−326269号公報

    しかしながら、特許文献1のものは、スイートスポットをゴルフボールにミートさせる技術は向上させることができたとしても、例えば、スイング中にシャフトをその軸心を中心に回転させてしまって、ミート時に、ヘッドのトウ側(先端側)が遅れたり、逆に進んだりしてゴルフボールがまっすぐに跳ばないことに対しては、これを修正することができないおそれがある。

    そこで、本発明は、ゴルフボールに対するヘッドのミート時の、トウ側の遅れや進みを防止して、ゴルフボールに対してヘッドがまっすぐに当たるようにした練習用のゴルフシャフトを提供することを目的とするものである。

    請求項1に係る発明は、練習用のゴルフクラブに関する。 この発明に係る練習用のゴルフクラブは、ゴルフボールをヒットするフェイス面が形成されたヘッドと、基端部が前記ヘッドに連結されて先端側が真っすぐに延びる、相互に離間状態で並べられた2本のシャフトと、前記2本のシャフトの先端部を囲繞するグリップと、を備え、前記2本のシャフトは、それぞれ軸心に対して直交する断面が円形で、かつ前記先端部側よりも前記基端部側の方が直径が小さくなるように形成され、また、それぞれの軸心が、前記フェイス面を地面に対して垂直に立てたときの仮想フェイス面に対して平行な第1仮想平面上に配置され、前記グリップは、少なくとも、前記ゴルフボールが飛ぶ方向と反対方向に位置してプレーヤーの利き手側の掌が当接する第1グリップ面が平面状に形成されている、ことを特� ��とする。

    請求項2に係る発明は、請求項1に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記2本のシャフトは、それぞれの外周面における相互に最も近接する部分の間隔が、前記基端部側から前記先端部側まで同じになるように配置されている、ことを特徴とする。

    請求項3に係る発明は、請求項1に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記2本のシャフトは、それぞれの軸心が平行になるように配置されている、ことを特徴とする。

    請求項4に係る発明は、請求項2に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記第1グリップ面は、前記先端部側よりも前記基端部側の方が前記第1仮想平面に近接するように配置されている、ことを特徴とする。
    請求項5に係る発明は、請求項3に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記第1グリップ面は、前記先端部側よりも前記基端部側の方が前記第1仮想平面に近接するように配置されている、ことを特徴とする。

    請求項6に係る発明は、請求項2に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記第1グリップ面は、前記第1仮想平面に対して平行に配置されている、ことを特徴とする。
    請求項7に係る発明は、請求項3に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記第1グリップ面は、前記第1仮想平面に対して平行に配置されている、ことを特徴とする。

    請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に係る練習用のゴルフクラブにおいて、前記グリップは、前記ゴルフボールが飛ぶ方向と同じ方向に位置してプレーヤーの利き手側と反対の掌が当接する第2グリップ面を有し、前記第2グリップ面は、第1仮想平面を基準に前記第1グリップ面に対して対称に配置されている、ことを特徴とする。

    請求項1の発明によれば、それぞれのシャフトは、基端部側の直径が先端部側の直径よりも小さいので、直径が小さくならない場合に比べて重量を軽くすることができる。 また、2本のシャフトは、それぞれの軸心が、仮想フェイス面に対して平行な第1仮想平面上に配置されているので、スイング時には、スイング方向の上流側に湾曲することになって他の方向に湾曲しにくく、また、シャフトが1本の一般的なゴルフクラブ(以下単に「一般的なゴルフクラブ」という。)と比較して捩じれにくいので、その分、ヘッドがゴルフボールに正確にヒットする。 さらに、第1グリップ面が平面状に形成されているので、プレーヤーは、スイング時に、この第1グリップ面に意識を集中させて押し出すようにスイングすることで、シャフトがその軸心を中心に捩れることを防止することができる。 このため、ヒット前に手首が返ることを防止し、またヒット後に遅れることなく手首が返るようにして、ゴルフボールをジャストミートして、ゴルフボールを正しい方向に跳ばすことができ、また、ゴルフボールの飛距離も伸ばすことができる。

    請求項2の発明によれば、2本のシャフトは、相互の外周面の間隔が、基端部側から先端部側まで同じであるので、2本のシャフトの軸心が平行である場合と比較して、2本のシャフトを近接させて配置して、コンパクトに構成することができる。 また、ゴルフボールに対してヘッドをまっすぐに当てることができ、しかも、使用感が、一般的なゴルフクラブに近いものとなる。

    請求項3の発明によれば、2本のシャフトは、相互の軸心が平行であるので、2本のシャフトの間隔が基端部側から先端部側まで同じである場合と比較して、捩じれにくく、またスイング時のシャフトの湾曲方向が定まりやすいので、一層、ゴルフボールに対してヘッドをまっすぐに当てることが容易となる。

    請求項4の発明によれば、請求項2の上述の効果に加え、さらに、第1グリップ面が先端部側よりも基端部側の方が第1仮想平面に近接するので、第1グリップ面が第1仮想平面と平行な場合と比較して、グリップを握ったときの感覚が一般的なゴルフクラブのそれに近く、また、スイング時にグリップが手からすり抜けるおそれが少ない。
    請求項5の発明によれば、請求項3の上述の効果に加え、さらに、第1グリップ面が先端部側よりも基端部側の方が第1仮想平面に近接するので、第1グリップ面が第1仮想平面と平行な場合と比較して、グリップを握ったときの感覚が一般的なゴルフクラブのそれに近く、また、スイング時にグリップが手からすり抜けるおそれが少ない。

    請求項6の発明によれば、請求項2の上述の効果に加え、さらに、第1グリップ面が第1仮想平面と平行に配置されているので、第1グリップ面が仮想フェイス面とも平行に配置されていることになり、フェイス面がゴルフボールをヒットする際の感触を、第1グリップ面を介して、直接的にしっかりと把握することができる。
    請求項7の発明によれば、請求項3の上述の効果に加え、さらに、第1グリップ面が第1仮想平面と平行に配置されているので、第1グリップ面が仮想フェイス面とも平行に配置されていることになり、フェイス面がゴルフボールをヒットする際の感触を、第1グリップ面を介して、直接的にしっかりと把握することができる。
    ここで、上述の請求項4〜7の発明の効果について整理する。
    まず、これら4つの請求項に係る練習用のゴルフクラブは、2種類のシャフトの構成と2種類のグリップの構成の組み合わせとにより、4種類の異なる構成となっている。 すなわち、2本のシャフトについては相互の間隔が同じか、相互の軸心が平行かの違い、また、グリップについては、第1グリップ面の基端側が第1仮想平面に近接するか、第1仮想平面に平行かの違いの組み合わせとなっている。
    具体的には、請求項4は、2本のシャフトの間隔が一定で、第1グリップ面が近接している。 また、請求項5は、2本のシャフトの軸心が平行で、第1グリップ面が近接している。 また、請求項6は、2本のシャフトの間隔が一定で、第1グリップ面が平行である。 そして、請求項7は、2本のシャフトの軸心が平行で、第1グリップ面が平行である。
    ここで、上述のように、2本のシャフトについては、軸心が平行のものよりも、間隔が一定のものの方が、また、グリップについては、第1グリップ面が平行なものよりも、近接するものの方が、構成及び使用感について一般的なゴルフクラブに近いものとなる。 ここで、注意すべき点は、一般的なゴルフクラブに近いほど、発明の効果は薄れていき、また、効果が大きいほど、構成や使用感が一般的なゴルフクラブからはかけ離れるという点である。
    以上の点から請求項4〜7について比較すると、請求項4,5,6,7の順に、全体としての構成及び使用感が一般的なゴルフクラブに近く、一方、この逆の請求項7,6,5,4の順に、発明としての効果が大きい。 く。 したがって、プレーヤーの習得度に応じて、これらの請求項に係る練習用ゴルフクラブを使い分けることが好適であるといえる。 例えば、初心者は、はじめ、最も大きい効果が期待される請求項7のものを使用し、その後、請求項6,5のものに移り、そして、最後は、一般的なゴルフクラブに最も近い請求項4のものを使用するといったように、段階を踏んで使用することで、練習で成果を挙げたら、徐々により実戦に近いものに移っていくことが好ましい。

    請求項8の発明によれば、第2グリップ面が、第1仮想平面を基準に第1グリップ面に対して対称に配置されているので、両手でグリップを握った際に、違和感なく自然な感覚で握ることができる。

    以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。 なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。 また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
    <実施形態1>

    図1〜図3を参照して、本発明に係る練習用のゴルフクラブを適用した実施形態1の練習用のゴルフクラブとしてアイアン10について説明する。

    図1〜図3のうち、図1(a)は、アイアン10を正面から見た図である。 ただし、同図は、同一の平面(第1仮想平面)上に配置された、2本のシャフト11,11の軸心Cから等距離にある中心線S(以下、2本のシャフトの中心線Sという。)を垂直に立てたときの図を示しており、また、シャフト11,11、グリップ13、及びヘッド12の一部を、2本のシャフト11,11の軸心Cを通る共通な平面(第1仮想平面)H1で切ったときの断面を示している。 図1(b)は、図1(a)を右側から見た図である。 ただし、同図においても、シャフト11,グリップ13、及びヘッド12の一部を、軸心Cを通る断面で示している。 図1(c)は、ヘッド12を図1(a)中の矢印D方向から見た図である。 図2(a),(b),(c)は、この順に、図1(a)中に円形P1,P2,P3で示す部分の拡大図である。 図3(a)は、図1(a)中のA−A線矢視図であり、(b)は、図1(a)中のB−B線矢視図であり、(c)は、E−E線矢視図である。 なお、図3においてはハッチングを省略している。 また、図1〜図3では、説明及び図示の便宜上、シャフト11が中実であるように図示しているが、実際には、シャフト11は、肉厚を持った中空に形成されている。 ただし、本発明は、中実のシャフトを備えて構成された練習用のゴルフクラブに適用することも可能である。

    なお、これらの図に示すアイアン10は、利き手が右手であるプレーヤーが使用するものを示している。 左利きのプレーヤーが使用するアイアンについては、これらの図に示すものと勝手違いとなる。

    アイアン10は、これらの図に示すように、2本のシャフト11,11と、2本のシャフト11,11の基端部(下端部)に取り付けられた(固定された)ヘッド12と、2本のシャフト11,11の先端部(上端部)を囲繞するように固定されたグリップ13とを備えている。

    2本のシャフト11,11は、それぞれ棒状に形成されている。 シャフト11は、その径方向の中心を軸心Cとすると、軸心Cに直交する断面が円形となるように形成されている。 断面の円形の直径は、先端部側よりも基端部側の方が小さくなる。 すなわち、シャフト11は、先端部側から基端部側に向かうに従って、徐々に細くなっていく。 つまり、軸心Cに沿った方向の変化に対して直径の変化が小さい円錐台状に形成されている。 一例を挙げると、シャフト11は、図1(a)に示すように、その長さLが、750〜1300mm程度であり、図2(a)に示すように、先端縁11aの直径d1が16mm、また、図2(c)に示すように、基端縁11bの直径d2が9mmとなっている。 シャフト11は、このように、基端部側の直径を小さくすることで、重量を低減するとともに、スイング時に基端側がしなりやすくなっている。

    2本のシャフト11,11は、それぞれの軸心Cが同一の平面である第1仮想平面H1上に位置するように配置されている。 この第1仮想平面H1は、後述するヘッド12のフェイス面12aが地面E(図1(C)参照)に対して垂直であると仮定(ロフトが0であると仮定)したときの仮想フェイス面Fに対して平行(一致する場合も含む。)になるように配置されている。 言い換えると、この第1仮想平面H1は、アイアン10のスイング方向に対して直交する方向であり、また、ゴルフボールの飛ぶ方向を上から見たときの方向(プレイヤーの左右方向のうちの左方向)に対して直交する方向である。 さらに、第1仮想平面H1を別な観点から、つまり、シャフト11側を基準として定義すると次のようになる。 2本のシャフト11,11のうちの一方(いずれでもよい)に着目し、他方のシャフトがないものと考える。 つまり、着目した1本のシャフト11と、ヘッド12と、グリップ13とを有する一般的なゴルフクラブと考える。 そして、このゴルフクラブをプレーヤーが正しく構えた状態で、着目した1本のシャフト11を上から見る。 こうして、上から見たシャフト11は、その軸心Cが、プレーヤーの左右方向に対して直交して見える。 この軸心Cを通り、地面に対して垂直な仮想平面が、第1仮想平面H1となる。 着目していなかった他方のシャフト11は、その軸心Cが、この第1仮想平面H1に位置することになる。

    2本のシャフト11,11は、本実施形態では、基端部側から先端部側まで相互の間隔Gが一定となるように配置されている。 すなわち、2本のシャフト11,11のそれぞれの母線のうち、最も近接する母線の間の距離が、基端部側から先端部側まで一定(間隔G)となっている。 一例を挙げると、図2(a),(b),(c)に示すように、間隔Gは、5mmとなっている。 このように2本のシャフト11,11は、相互の間隔Gが一定となっているため、それぞれの軸心C,Cは、基端部側ほど相互に近接するようになっている。

    ヘッド12は、図1(a),(b)に示すように、ゴルフボールをヒットするフェイス面12aと、ネック12bとを有している。 ネック12bは、柱状に形成されていて、上述の2本のシャフト11,11は、その下端部側がネック12bに差し込まれて固定されている。 図3(c)に示すように、ネック12bの、2本のシャフト11,11の中心線Sに直交する方向の断面は、ほぼトラック形状に形成されている。 すなわち、シャフト11,11の円形の断面の直径よりの大きい2つの半円形のそれぞれ対応する側の端縁を直線で連結したような形状に形成されている。 シャフト11,11の基端縁11b,11bの直径が9mmであるのに対して、このネック12bの半円形の直径は13mmとなっている。 なお、図3(c)は、中心線Sに直交する断面であり、軸心Cに直交する断面ではないので、厳密には、この断面に現れるシャフト11,11の断面形状は楕円形であるが、シャフト11,11の長さLに対して、軸心C,C間の距離が短く、したがって、中心線Sと軸心C,Cとは平行に近いので、このシャフト11,11の断面形状が円形であるものとして説明する。 なお、この点は、次に説明するグリップ13の、中心線Cに対して直交する断面に現れるシャフト11,11の断面形状についても同様である。

    グリップ13は、2本のシャフト11,11の先端部を囲繞している。 グリップ13は、2本のシャフト11,11の先端部側のほぼ250〜270mmの部分を囲繞している。 図3(a),(b),(c)に示すように、グリップ13の、2本のシャフト11,11の中心線Sに直交する方向の断面は、上述のヘッド12のネック12bと同様、ほぼトラック状に形成されている。 グリップ13は、この断面が、先端部側から基端部側に向かうほど小さくなるように形成されている。 グリップ13は、平面状の第1グリップ面13aと同じく平面状の第2グリップ面13bと、これらを曲面状に連結する連結面13c,13dと、端面13eとを有していて、これらの、中心線Sに直交する方向の断面が上述のトラック形状となる。

    第1グリップ面13aは、スイング方向上流側に位置してプレーヤーの利き手(右手)の掌が当接する面である。 第1グリップ面13aは、図3(a),(b)に示すように、中心軸Sに直交する平面で切ったときに第1仮想平面H1に対して平行になる。 この第1グリップ面13aは、基端部側ほど第1仮想平面H1に近接するように配置されている。 すなわち、図1(b)、図3(a),(b)に示すように、この第1グリップ面13aとシャフト11の外周面との間の距離(グリップの厚さ)について、シャフト11の先端縁11aにおける距離をg1とし、グリップ13の基端縁における距離をg2とすると、g1>g2となるように、第1グリップ面13aが配置されている。 これらg1,g2の具体的な値としては、例えば、g1が5mm、g2が3mmである。 なお、g2が0となるように構成することも可能である。

    第2グリップ面13bは、第1仮想平面H1を基準として、第1グリップ面13aに対して対称に配置されている。

    連結面13c,13dは、第1グリップ面13aと第2グリップ面13bとを、半円状に連結する面であり、上述のように、中心線Sに直交する断面形状がほぼ半円状となっている。 これら連結面13c,13dとシャフト11の外周面との距離については、図1(a)、図2(a),(b)に示すように、シャフト11の先端縁11aにおける距離をg3、グリップ13の下端縁における距離をg4とすると、g3>g4となるように、連結面13c,13dが配置されている。 これらg3,g4の具体的な値としては、例えば、g1が5mm、g2が3mmである。 なお、g3=g4としてもよい。

    以上説明したアイアン10によると、それぞれのシャフト11は、基端部側の直径が先端部側の直径よりも小さいので、先端部側の直径が小さくならない場合に比べて重量を軽くすることができるとともに、スイング時に先端部側がよく撓るようにすることができる。 また、2本のシャフト11,11は、それぞれの軸心C,Cが、仮想フェイス面Fに対して平行な第1仮想平面H1、つまりスイング方向に直交する第1仮想平面H1上に配置されているので、スイング時には、スイング方向に湾曲することになって他の方向に湾曲しにくいので、その分、ヘッド12がゴルフボールに正確にヒットする。 さらに、第1グリップ面13aが第1仮想平面H1に対してほぼ平行な平面状に形成されているので、プレーヤーは、スイング時に、この第1グリップ面13aに意識を集中させて押し出すようにスイングすることで、シャフト11,11がその軸心C,C(中心線S)を中心に捩れることを防止することができる。 このため、手首の返りを遅くして、すなわち、ヒット前に手首が返ることを防止してヒット後に手首を返すことができるため、ゴルフボールを正しい方向に跳ばすことができ、また、ゴルフボールの飛距離も伸ばすことができる。 また、グリップ13は、先端部側よりも基端部側の方が細く形成されているので、これを握るプレーヤーは、自然な状態で、グリップ感よく握ることができる。 また、2本のシャフト11,11は、相互の間隔Gが、基端部側から先端部側まで同じであるので、組み立てが容易である。 また、グリップ13全体及び2本のシャフト11,11全体が第1仮想平面H1に対して、対称に形成されているので、組み立て時に、逆に取り付けるようなことがなく、組み立ての作業性を向上させることができる。

    以上の実施形態では、2本のシャフト11,11の間隔Gが、基端部側から先端部側まで一定となるように構成したが、これに代えて、2本のシャフト11,11のそれぞれの軸心C,Cが平行になるように構成してもよい。 この場合には、2本の軸心C,Cの間隔Gが先端側で狭まったり広がったりする場合に比して、スイング時に2本のシャフト11,11の捩れが少なく、スイング方向に対して、つまり第1仮想平面H1に直交する方向に対して正確に湾曲しやすい。
    <実施形態2>

    図4に、他のグリップ23を示す。 同図は、上述の実施形態1における図1(b)のグリップ13の基端部近傍に相当する図を、誇張して模式的に示す図である。 なお、図4においてはハッチングを省略している。 また、図4では、説明及び図示の便宜上、シャフト11が中実であるように図示しているが、実際には、シャフト11は、肉厚を持った中空に形成されているものとする。

    本実施形態2のグリップ23は、スイング方向上流側に位置してプレーヤーの利き手(右手)の掌が当接する平面状の第1グリップ面23aを有している。 この第1グリップ面23aは、2本のシャフト11,11にスイング方向上流側から接触する面を第2仮想平面H2としたときに、この第2仮想平面H2に対して平行になるように配置されている。 すなわち、図1(b)、図3(a),(b)に図示するg1、g2について、g1=g2となっている。 また、第2グリップ面23bは、同じく平面状に形成されていて、第1仮想平面H1を基準として、第1グリップ面23aに対して対称に配置されている。

    本実施形態によると、平面状の第1グリップ面23aが、シャフト11の直径が基端側に行くほど小さくなるのと同程度に、基端側ほど軸心Cに近づくので、グリップ13を握ったときに、自然な感じとなる。
    <実施形態3>

    図5に、他のグリップ33を示す。 同図は、上述の実施形態1における図1(b)のグリップ13の基端部近傍に相当する図を、誇張して模式的に示す図である。 なお、図5においてはハッチングを省略している。 また、図5では、説明及び図示の便宜上、シャフト11が中実であるように図示しているが、実際には、シャフト11は、肉厚を持った中空に形成されているものとする。

    本実施形態3のグリップ33は、スイング方向上流側に位置してプレーヤーの利き手(右手)の掌が当接する平面状の第1グリップ面33aを有している。 この第1グリップ面33aは、2本のシャフト11,11の軸心C,Cを通る第1仮想平面H1に対して平行になるように配置されている。 すなわち、図1(b)、図3(a),(b)に図示するg1、g2について、g1<g2となっている。 また、第2グリップ面33bは、同じく平面状に形成されていて、第1仮想平面H1を基準として、第1グリップ面33aに対して対称に配置されている。

    本実施形態によると、平面状の第1グリップ面33aが、第1仮想平面H1に対して平行に配置されているので、プレーヤーは、第1グリップ面33aを握った際に、第1仮想平面H1、すなわちシャフト11,11の位置を強く認識して、スイング時にゴルフボールを正確にヒットすることができる。
    <実施形態4>

    図6,図7を参照して、本発明を、ドライバー50に適用した例を説明する。 ここで、図6は、ドライバー50を正面側から見た図である。 図7は、ヘッド52を図6中の矢印K方向から見た拡大図である。 なお、図6では、図示の便宜上、シャフト11は、先端部側から基端部側まで同じ直径で図示しているが、実際には、実施形態1で説明したように、先端部側よりも基端部側の方が直径が小さくなるように形成されている。
    図6に示すように、ドライバー50は、2本のシャフト11,11と、2本のシャフト11,11の基端部(下端部)に取り付けられた(固定された)ヘッド52と、2本のシャフト11,11の先端部(上端部)に取り付けられた(固定された)グリップ13とを備えている。

    図6,図7に示すように、ヘッド52は、ブロック状に形成されていて、斜め上方に突き出したネック52aと、正面側に位置するフェイス面52bと、先端側に位置するトウ52cと、基端側(後端側)に位置するヒール52dと、下端側に位置するソール52e等を有している。 上述のネック52aは、円柱状に形成されていて、上述の2本のシャフト11,11は、その基端縁11b,11b側がネック52aに差し込まれて固定されている。 フェイス面52bは、僅かに彎曲するように形成されていて、図7に示すように、下端側に対して上端側がわずかに後方(正面側とは反対方向)に位置するように傾斜している。 シャフト11,11に対するこの傾斜角度がいわゆるリアルロフトである。
    ここで、ドライバー50のヘッド52における仮想フェイス面Fについて説明をする。 上述のリアルロフトを0とすると、フェイス面52bは、バジル(フェイス面の横方向(平方向)の丸み)及びロール(フェイス面の縦方向の丸み)によって正面側(ゴルフボールが飛ぶ側)に向かって緩やかに湾曲した凸面状となる。 この姿勢(リアルロフト0の姿勢)のフェイス面52bに対して正対する平面を仮想すると、この仮想の平面は、上述の姿勢のフェイス面52bに対して徐々に近接させた場合に、フェイス面52bに1点で接触する。 このときの仮想の平面を仮想フェイス面Fとする。 この仮想フェイス面Fは、プレイヤーの左右方向に対して垂直となる。 ただし、フェイス面52bは、フェイス角度がスクエアであって、クローズやオープンでないものとする。
    なお、図7の図示例では、フェイス面52bのリアルロフト角が小さくて略0に近いので、このフェイス面52bに正対して接触する平面が上述のようにして決めた仮想フェイス面Fと略一致することになる。

    このようなヘッド52を有するドライバー50に対しても、本発明を適用することができる。

    すなわち、2本のシャフト11,11及びグリップ13として、上述の実施形態1で説明したアイアン10と同様のシャフト11,11及びグリップ13を使用することができる。 また、グリップ13については、実施形態2で説明したグリップ23、さらに実施形態3で説明したグリップ33も使用することができる。

    本発明をドライバー50に適用した場合でも、上述のアイアン10に適用した場合と同様の効果を奏することができる。

    図1〜図3は実施形態1を説明する図であり、図1(a)は、アイアン10を正面から見た図である。 図1(b)は、図1(a)を右側から見た図である。 図1(c)は、ヘッド12を図1(a)中の矢印D方向から見た図である。

    図2(a),図1(b),図1(c)は、この順に、図1(a)中に円形P1,P2,P3で示す部分の拡大図である。

    図3(a)は、図1(a)中のA−A線矢視図であり、図3(b)は、図1(a)中のB−B線矢視図であり、図3(c)は、図1(a)中のE−E線矢視図である。

    実施形態2のグリップ23を誇張して模式的に示す図である。

    実施形態3のグリップ33を誇張して模式的に示す図である。

    ドライバー50を正面から見た図である。

    ドライバー50のヘッド52を、図6中の矢印K方向から見た拡大図である。

    10 アイアン(練習用のゴルフクラブ)
    11 シャフト11a シャフトの先端縁11b シャフトの基端縁12,52 ヘッド12a,52b
    フェイス面13,23,33
    グリップ13a,23a,33a
    第1グリップ面13b,23b,33b
    第2グリップ面50 ドライバー(練習用のゴルフクラブ)
    C シャフトの軸心G 間隔H1 第1仮想平面H2 第2仮想平面S 2本のシャフトの中心線

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