首页 / 国际专利分类库 / 电学 / 其他类目不包含的电技术 / 等离子体技术 / 检测 / .非热等离子体 / 低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための装置および方法

低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための装置および方法

申请号 JP2015528890 申请日 2013-06-20 公开(公告)号 JP6310458B2 公开(公告)日 2018-04-11
申请人 ノースシーオー ヴェンチャーズ ゲーエムベーハー アンド ツェーオー.カーゲー; NORTHCO VENTURES GMBH & CO.KG; 发明人 エスエルベー、ヨーゼフ; クーロス、ヨーゼフ; ヒンテルコプフ、ヤン;
摘要
权利要求

a)高周波電磁場を生成するための変圧器(1)と、 b)前記変圧器(1)に電気的に結合され得るプローブと、 c)前記変圧器(1)により生成される高周波電磁場を制御するための制御デバイス(3)と、 を有する、低圧プラズマを使用して生体組織(G)を処置するための装置において、 前記変圧器(1)は、一次コイル(4)と、該一次コイルと同軸に配置される二次コイル(5)とを有し、 2つの前記コイル(4、5)の重なり領域(B)における前記一次コイル(4)と前記二次コイル(5)との間の中間空間は、第1の間隔(d1)から、前記プローブ(2)のためのカップリング(7)の方向で、更に大きな第2の間隔(d2)へと増大し、 前記一次コイル(4)が、前記二次コイル(5)の周囲に、円錐形に同軸に配置される ことを特徴とする装置。前記変圧器(1)は、前記制御デバイス(3)の電気的/電子的な接続のために前記カップリング(7)とは反対側に位置するカップリング(9)を有する変圧器ハウジング(8)を備え、前記変圧器ハウジング(8)は、ハンドルとして構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。前記制御デバイス(3)が前記変圧器ハウジング(8)内に配置されることを特徴とする請求項2に記載の装置。前記制御デバイス(3)が前記変圧器ハウジング(8)の外側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の装置。電源が前記制御デバイス(3)に接続され得ることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。前記一次コイル(4)および前記二次コイル(5)が同じ長さ(L)を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。前記二次コイル(5)は、好ましくはフェライトから形成されるロッドコア(10)の周囲に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。前記二次コイルが複数のチャンバ(11)を有し、これらのチャンバは、好ましくは等距離で離間されるとともに、いずれの場合にも100〜1000巻き、好ましくは250〜750巻き、特に好ましくは500巻きを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。前記プローブ(2)がガラスプローブとして構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。前記ガラスプローブには、負圧下で、好ましくは500Pa〜3000Pa、特に好ましくは2000Paの負圧下で、導電性ガス、好ましくは希ガスまたは希ガス混合物が充填されることを特徴とする請求項9に記載の装置。前記プローブ(2)は、接点スプリング(12)によって前記変圧器(1)に電気的/電子的に結合可能であり、前記接点スプリング(12)が前記変圧器(1)または前記プローブ(2)に配置されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。

说明书全文

本発明は、請求項1の前文に係る低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための装置に関する。また、本発明は、低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための方法に関する。

プラズマが抗菌特性を有することは知られている。プラズマの抗菌作用の原因は、熱、脱、剪断応、UV放射、フリーラジカル、および、電荷にある。コールドプラズマとも呼ばれる低圧プラズマの場合、熱は下位的な役割を果たす。これは、これらのプラズマが室温で動作するからである。そのような低圧プラズマにおいては、特に、間接的な暴露により有機化合物を損傷させるのに十分に長い耐用年数を有する例えば異なる酸素種または窒素種などの反応性粒子が生み出される。これらの粒子は、とりわけ、原子酸素、スーパーオキシドラジカル、オゾン、ヒドロキシルラジカル、一酸化窒素、および、二酸化窒素を含む。これらの粒子は、多種多様な細胞成分に対して破壊的影響を呈する。

バクテリア、細菌、ウイルス、菌類、または、他の同等の生物の細胞壁がプラズマに直接に晒される場合、それらの細胞壁は、プラズマ中に存在する電子による衝撃によってマイナスに帯電される。静電反発力に起因して、これは、引張強度を超える程度まで機械的な応力をもたらして、細胞壁の破壊を引き起こす。しかしながら、細胞壁は、帯電に起因する機械的な応力によってだけでなく、例えば細胞壁の透過性の変化に起因する電解と異なる更なる静電相互作用とによる細胞壁の電荷平衡の乱れによっても破壊され得る。また、容量結合システムで100eVを上回る場合がある非常に高いエネルギーのイオンにより、微生物の不活性化におけるメカニズムも生み出される。そのような種による衝撃は、細胞の構造的完全性を変える或いは破壊する可能性がある。しかしながら、そのようなイオンビームを生成するデバイスは、複雑であり、また、装置における非常に高い支出を伴って、生きている生体組織、特に人または動物の組織を処置するためだけに適する。

したがって、低圧プラズマは、組織の消毒を達成するために、特に組織中または組織上に位置されるバクテリア、細菌、ウイルス、菌類、または、他の同等の微生物を殺すために、人または動物の組織、特に皮膚表面、開放創、歯肉、口腔などの処置に特にうまく適する。

オゾンを用いて生体組織を処置するための装置および方法が独国特許第102005000950(B3)号明細書から知られる。この装置は、実質的に、DC電圧成分を伴う或いは伴わない多種多様な特徴を有する特別な方向性をもった電圧パルスまたは電流パルスの生成のために制御デバイスによって電圧強度及び/又は電流強度が調整され得る変圧器からなる。この場合、外部の電圧源または回路を用いて、DC電圧成分が更なる電極により処置されるべき生体組織上に蓄積される。変圧器の一次コイルは、減衰振動回路のコイルであり、このコイルを通じて高周波交流電流が流れる。帯電されるべきコンデンサと共に、二次コイルは、その周波数が変圧器の周波数に対応する共振回路を形成する。共振変圧器は、しばしば、電流源としての機能を果たす。放電経路上の振動周波数は例えば100kHz程度である。そのような周波数において、放電経路にわたって流れる電流は、低いとともに、有機組織にとって無害である。一次コイルと二次コイルとの間に良好な磁気結合を達成するために、これらのコイル間の間隔は小さい。この場合には、電圧がプローブの方向でコイルの長さにわたって増大し、それにより、コイルの端部で、コイル間のフラッシュオーバーの危険を除外できない。また、この危険は、二次コイルと該二次コイルに関連付けられるキャパシタンスとからなる共振回路を乱す更なるキャパシタンスを形成するユーザによって高められ、それにより、コイル間のフラッシュオーバーの可能性が更に高くなる。この危険は、例えば独国特許出願公開第3618412(A1)号明細書および国際公開第2006/1199971(A1)号パンフレットの主題の場合のように、一次コイルおよび二次コイルが図1aおよび図1bを参照しても明らかなように異なる長さを有する場合にも先と同様に増大する。この場合、図1bは、図1aの等価回路を示し、ユーザのユーザの指FのキャパシタンスCFに起因する共振回路SKの全キャパシタンスKの変化を再び例示する。この場合、線図の図1aには、二次コイル5の長さLにわたる電圧Uが概略的に示される。

したがって、本発明の目的は、一次コイルと二次コイルとの間のそのようなフラッシュオーバーがほぼ除外されるように請求項1の前文の特徴を有する低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための装置を改善することである。本発明の更なる目的は、一次コイルと二次コイルとの間にフラッシュオーバーを伴うことなく処置を行なうことができる、低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための方法を提供することである。

装置に関して、この目的は、請求項1の特徴の全てを有する装置によって達成される。方法に関して、この目的は、請求項13の特徴の全てを有する方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は、独立請求項1、12に従属する請求項に明示される。

低圧プラズマを使用して生体組織を処置するための本発明に係る装置は、本質的に、 高周波電磁場を生成するための変圧器と、 変圧器に電気的に結合され得るプローブと、 変圧器により生成される高周波電磁場を制御するための制御デバイスと、 を備え、 変圧器は、一次コイルと、該一次コイルと同軸に配置される二次コイルとを有し、2つのコイルの重なり領域における一次コイルと二次コイルとの間の中間空間は、第1の間隔から、プローブのためのカップリングの方向で更に大きな第2の間隔へと増大する。本発明に係る装置、特に本発明に係る装置の変圧器のこの特別な形態の結果として、コイルの長さにわたる電圧上昇にもかかわらず、コイル間の間隔の増大に起因して、フラッシュオーバーの危険が最小限に抑えられる。コイル間に印加される電圧は、いずれの領域においても、一次コイルと二次コイルとの間にフラッシュオーバーをもたらすのに十分高くない。

好適には、変圧器は、制御デバイスの電気的/電子的な接続のためにプローブのためのカップリングとは反対側に位置するカップリングを有する変圧器ハウジングを備え、変圧器ハウジングは、好ましくはハンドルとして構成されるとともに、それに対応して人間工学的に形成される。この方策は、変圧器自体および制御ユニットのいずれも変圧器ハウジングの内側に配置され得るため、本発明に係る装置全体のコンパクトな構成に関連する。生体組織の処置のためのプローブのみ、および、適切な場合には、本発明に係る装置に電力を供給するための外部電源が、変圧器ハウジングの内側に配置されない。その基本的形状が円筒状である変圧器ハウジングのハンドルとしての人間工学的形態は、ユーザによる本発明に係る装置の快適で信頼できる取り扱いも可能にする。

このように、本発明に係る装置のコンパクトな構成および簡単で信頼できる快適な取り扱いが得られることから、本発明の有利な考えによれば、制御デバイスが変圧器ハウジング内に配置される。

しかしながら、特定の用途においては、制御デバイスを変圧器ハウジングの外側に配置することが賢明な場合がある。特に、非常に繊細な処置が行なわれなければならない場合、ハンドルとして形成される変圧器ハウジング内の更なる重量は本発明に係る装置の取り扱いにおいて邪魔である。

制御デバイスは、動作のために必要な電力を本発明に係る装置に供給できるように電源に接続され得る。しかしながら、この場合、特に、ハンドルとして形成される変圧器ハウジング内に制御デバイスが配置される場合には、同様に変圧器ハウジング内に収容されるバッテリーまたはアキュムレータの形態を成す電源を変圧器ハウジングの外側に配置することもできる。これは、特に、固定電源とは無関係に、とりわけ公共または非公共の電気網とは無関係に、本発明に係る装置全体を操作できるため、実用にかなっている。しかしながら、無論、制御ユニットが接続され得る電源として固定電源あるいは公共または非公共の電気網を与えることも考えられる。

この場合も一次コイルと二次コイルとの間のフラッシュオーバーの危険を最小限に抑えるために、一次コイルおよび二次コイルが同じ長さを有する。したがって、二次コイルおよび一次コイルがそれらの全長にわたって互いに直接に対向し、その場合、当然ながら、本発明によれば、一次コイルと二次コイルとの間の電位差または電圧がより大きい場合に、それらのコイル間の間隔が増大する。

この場合には、一次コイルが二次コイルの周囲で円錐形に同軸に配置されることが特に有利であることが分かってきた。また、二次コイルの周囲での一次コイルの円錐状の同軸配置に起因して、コイルの長さにわたって間隔が直線的に連続的に増大し、これはコイル内の電圧上昇にも対応する。

二次コイルの周囲での一次コイルの同軸配置に起因して、一次コイルが二次コイルの全領域にわたって延び、したがって、環境に対する二次コイルの遮蔽がもたらされる。これは、従来技術の場合のように、外部の環境的影響による、随意的にはユーザ自身による共振回路の望ましくない離調を引き起こさない。

一次コイルと二次コイルとの間で、特に良好な磁気結合、したがって高周波高電圧の特に効果的な生成が変圧器によってもたらされるようにするためには、二次コイルを好ましくはフェライトから形成されるロッドコアの周囲に配置することが価値のあることであることが分かってきた。この場合には、特にフェライトから形成されるロッドコアの構成が特に有利であるように思われる。これは、そのようにすると、一次コイルと二次コイルとの間で特に良好な磁気結合を達成できるからである。

本発明の特に有利な実施形態によれば、二次コイルが複数のチャンバを有し、これらのチャンバは、好ましくは等距離で離間されるとともに、いずれの場合にも100〜1000巻き、好ましくは250〜750巻き、特に好ましくは500巻きを有する。この方策により、一方では、簡単な態様で、電圧上昇がコイルの長さにわたって特に均一に広がり、したがって、高周波高電圧の一様な累進を達成できる。他方では、複数の直列接続された個々のコイルによって二次コイルを構成することができ、それにより、本発明に係る同じ装置において、一次コイルおよび二次コイルの多種多様な組み合わせを実施できる。随意的に、多数の組み合わせ及び変形が更に増大されるように一次コイルを直列に構成することもできる。

実際の処置が行なわれるプローブがガラスプローブとして構成されることが好ましい。これは、処置されるべき組織に適用するために必要な低周波プラズマがプローブによって生成されるからである。そのようなガラスプローブは、取り扱いが簡単であるとともに、生体組織に対して或いは生体組織内で適用するために生理学的に無害である。

この場合、負圧下で、好ましくは500Pa〜最大で3000Paの負圧下で、ガラスプローブに導電性ガス、好ましくは希ガスまたは希ガス混合物を充填することが価値のあることであることが分かってきた。そのような導電性ガス、特に好ましくはアルゴン及び/又はネオンの希ガスおよび希ガス混合物を用いると、低周波プラズマの生成が特に効率的であり、したがって本発明に係る装置全体が特に効率的である。ガラスプローブは一端が金属接点によって閉じられ、この金属接点により、変圧器により供給される高周波高電圧がガラスプローブの内部へ伝えられる。ガラスプローブ内で、ガスが高周波電磁場に晒され、したがって、ガスがグロー放電をもたらす。この場合、変圧器の出力は、ガラスプローブ内の導電性ガスによりガラスプローブの処置面へ伝えられる1800V〜35000Vの範囲の電圧を設定できるように制御デバイスによって調整され得る。ガラスプローブの処置面が処置されるべき生体組織の真上に位置される場合、この電圧は、それらの間で、随意的には、処置されるべき生体組織の表面の電気抵抗と、ガス、とりわけ空気の抵抗とに応じて、ガラスプローブの処置面と処置されるべき生体組織の表面との間で設定される。

変圧器によって与えられる高周波高電圧をプローブによっても効率的に使用できるようにするためには、変圧器とプローブとの間の良好な信頼できる電気的な接触が不可欠である。本発明の独自の考えによれば、これは、プローブが接点スプリングによって変圧器に電気的/電子的に結合可能であるという点において達成される。この場合、接点スプリングが変圧器または変圧器ハウジングに配置されることが考えられる。他方では、接点スプリングをプローブに配置することもできる。いずれの場合にも、接点スプリングは、望ましくない遊びがプローブと変圧器との間のカップリング内で生じる場合であっても、プローブと変圧器との間の電気的な接触を確保する。

前述の装置により低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための本発明に係る方法は、本質的に、以下の方法ステップ、すなわち、 a)12V〜600Vの範囲の電気DC電圧または低周波AC電圧の形態の電力を与えて、二次コイルの側の電流強度が0.1μA〜300μAとなるようにするステップと、 b)電気DC電圧または電気低周波AC電圧を10kHz〜50kHzの高周波AC電圧へと変換するステップと、 c)高周波AC電圧を1800V〜35000Vの範囲の電圧へと変圧するステップと、 d)1800V〜35000Vの範囲の電圧の高周波AC電圧を、1mm〜5cmの間隔を伴って処置されるべき生体組織の上側に位置されるプローブ(2)、好ましくはガラスプローブに伝えるステップと、 を含む。

これに関連して、歯科分野の用途では、例えば口腔内の歯肉の処置では、二次コイル側の電流強度が0.1μA〜100μAとなるように選択され、一方、他の組織表面に対する用途では、特に皮膚の残りの部分の皮膚科的処置または処置されるべき患者の皮膚科的処置あるいは婦人科用途では、二次コイル側の電流強度が0.1μA〜300μAとなるように選択されることが指摘される。

本発明の更なる目的、利点、特徴、および、想定し得る用途は、図面に関連する実施形態の以下の説明から明らかである。この場合、単独で或いは任意の理にかなった組み合わせで考慮される、説明される及び/又は例示される特徴の全ては、特許請求の範囲の中でのそれらの組成またはそれらの依存性とも無関係に、本発明の主題を形成する。

ユーザの手で生体組織をオゾンを用いて処置するための従来技術から知られる装置を示す。

図1bに係る装置の等価回路を示す。

変圧器ハウジング内における本発明に係る装置の一実施形態の変圧器を示す。

本発明に係る装置の一実施形態の変圧器ハウジングを示す。

図4a〜図4iは、本発明に係る装置の一実施形態のプローブの様々な実施形態を示し、図4kは、図4a〜図4iおよび図4l〜図4qのプローブの接続のための本発明の装置に係る装置の一実施形態の制御デバイスおよび変圧器を伴う変圧器ハウジングを示す。

高周波電圧パルスの典型的なパルスパターンを示し、電流強度が時間に対してμAの単位で示される。

誘電体バリア放電の概略的な表示を示す。

図2、3、4a〜4qには、低圧プラズマを用いて生体組織を処置するための本発明に係る装置の実施形態の様々な要素が示されており、以下、これらの要素について更に詳しく説明する。

図2は、例えば、本発明に係る装置の変圧器ハウジング8の一実施形態を示し、この変圧器ハウジング内には、一次コイル4と二次コイル5とから形成される変圧器が配置され、変圧器ハウジングにはカップリング9を介して制御デバイス3が接続される。また、制御デバイス3は、電力を変圧器1へ供給するための電源13(ここには示されない)に接続される。また、プローブ2、好ましくはガラスプローブを配置できるカップリング7が、カップリング9とは反対側の変圧器ハウジング8の端部に配置される。この場合、接点スプリング12は、変圧器1とプローブ2との間に電気的な接触が常に存在するようにする。この場合、変圧器ハウジング8は、ハンドルとして構成されるとともに、その長手方向の範囲で一次コイル4および二次コイル5と同じ方向に延びる。

この実施形態において、二次コイル5は、好ましくはフェライトから形成されるロッドコア10の周囲に巻回されるのに対し、一次コイル4は、二次コイル5の周囲に間隔を伴って巻回される。この間隔は、間隔d1を伴うカップリング9と対向するコイル4、5の端部からカップリング7と対向するコイル4、5の端部まで、最大で間隔d2に至るまで連続的に増大し、それにより、一次コイルが二次コイル上にわたって同軸に円錐形に配置される。この実施形態では、コイル4、5がいずれも同じ長さLを有し、それにより、これらのコイルがそれらの全長にわたって重なり領域Bを形成する。この場合、一次コイル4は、電磁シールドの機能も担い、あるいは、遮蔽効果を確保し、それにより、電磁妨害場は、変圧器1により生成される高周波電磁場を大きく乱すことができず、そのため、本発明に係る装置の満足な機能が与えられる。また、変換器の端部にシール手段を設けることもできる。

この実施形態において、高電圧変圧器として構成される変圧器1は、内側の二次コイル5がチャンバ11内でフェライトから形成されるロッドコア10の周囲に巻回されるように設計される。ここに示される実施形態において、二次コイル5は、チャンバ11ごとに500巻きを有するが、他の巻き数も考えられる。

一方では、変圧器1は、電源13および制御ユニット3により供給される高周波低電圧を高周波高電圧へと変換する役目を果たす。しかしながら、他方では、変圧器は、生成された高電圧を、特にガラスプローブとして構成されるプローブ2のガラスチューブ(ここには示されない)を介して、カップリング7とは反対側のプローブの端部に配置されるプローブの処置面へ伝える役目も果たす。

変圧器1の内側におけるコイル4、5の配置は、所定の信号形態を有するパルス、好ましくは正弦波パルス、特に好ましくは例えば図5に示されるような指数関数的に減衰される正弦波パルスを与えることにつながり、該パルスを用いて、プローブ2の処置面と処置されるべき組織との間にコールドプラズマまたは低圧プラズマを生成することができる。

図3は、電気的絶縁材料、好ましくはプラスチックから形成される図2の変圧器ハウジング8の構造を示す。

図4a〜図4iおよび図4l〜図4qは、ガラスプローブとして構成されるプローブ2の15個の異なる例を示し、該プローブの処置面は、処置されるべき生体組織Gに応じて傾いており、または、平坦であり、あるいは、曲げられている。

プローブ2のためのカップリング7を有する変圧器ハウジング8の端部で、前記ハウジングは、変圧器1に電子的に接続される接点スプリング12を備える。既に簡単に述べたように、接点スプリング12はプローブ2との接点をもたらす。該接点によって電圧パルスがプローブ2に伝えられる。図4a〜図4iおよび図4l〜図4qの実施形態において、ガラスプローブとして構成されるプローブ2には2つのチャンバが設けられる。内側チャンバには500Pa〜3000Paの負圧の100%ネオンがガス充填されることが好ましく、該内側チャンバは、高電圧をインストルメントプローブのチップに伝える。外側チャンバは、内側チャンバの絶縁および保護に役立つ。内側チャンバは好適にはガラスから形成され、また、外側チャンバはガラス材料または貴金属から形成され得る。

プローブ2は、処置面とは反対側の端部が金属フラップにより閉じられており、該金属フラップは、接点スプリング12およびカップリング7と共に、変圧器ハウジング8内に配置される変圧器1との電気プラグ型接続システムをもたらす。

1mm〜5mmの間隔を伴うプローブ2の処置面と処置されるべき生体組織Gとの間で、供給される高周波AC電圧および典型的なパルスパターンは、コールドプラズマまたは低圧プラズマの形成をもたらし、該プラズマにより、織布Gに付着するバクテリア、細菌、ウイルス、菌類、または、他の同等の微生物を殺すことができる。

ガラスプローブとして構成されるプローブ2内のガスは、グロー放電(微小放電)をもたらすために、生成される高周波交番電磁場に晒される。この場合、変圧器の出力は、導電性ガスによってプローブ2の処置面へ伝えられる1.8V〜35Vの範囲の電圧を設定できるように制御デバイス3によって調整され得る。プローブ2の処置面が処置されるべき組織Gの真上に位置される場合、その電圧は、インストルメントプローブチップと皮膚表面との間の空気の皮膚抵抗に応じて設定される。

低圧プラズマまたはコールドプラズマの直接的生成のための方法は、図6に示される誘電体バリア放電の構造に対応する。励起電圧が変圧器1内で生成される。この場合、プローブ2は金属電極14と誘電体15とを形成する。処置されるべき組織Gによってアース電極が形成され、それにより、組織Gとプローブ2の金属電極14との間には、実質的に、変圧器1により供給される高周波励起電圧16が印加される。図示の線図は、他の評価のためのモデルとして役目を果たす。

誘電体バリア放電によるプラズマ形成の物理的評価。誘電的に妨害される放電または無音放電とも呼ばれる誘電体バリア放電は、点火段階中に大気圧で非熱的プラズマフィラメントPを引き起こす。この評価において、誘電的に妨害される放電または無音放電は、コロナ放電と共に、点火段階中に大気圧で非熱的プラズマフィラメントPを引き起こすガス放電の変形である。2つの形態のガス放電間の違いは、放電フィラメントの消弧機構にある。コロナ放電の場合には、それが空間電荷志向であり、また、バリア放電の場合には、それが表面電荷志向である。

図6に示される基本的な構造は、2つの電極、すなわち、高電圧電極14およびアース電極Gであり、これらの電極間に1つ以上の誘電体バリア15(アイソレータ)を伴う。数mm〜cm範囲内程度の大きさの幅が可変の隙間が、誘電体15とアース電極Gとの間に位置される。処置されるべきサンプルがアース電極G上に位置され、あるいは、処置されるべきサンプルがアース電極Gを形成する。放電を引き起こすために、1〜100kVのAC電圧と10〜50kHzの周波数とが必要とされる。この放電は、微小放電またはプラズマフィラメントPの形成によって特徴付けられる。この反応では、電荷キャリアが、誘電体15の表面上に蓄積するとともに、外部電場を弱め、それにより、プラズマフィラメントPの消弧が引き起こされる。誘電体15は、電流制限に役立つとともに、統計的に均一に分布される複数のポイントで放電が起こることができるようにし、それにより、処置されるべき組織Gの表面全体の面プラズマ処置を可能にする。

プラズマ形成の物理的評価は、パッシェン・タウンゼント法にしたがって行なわれる。分析は、図6に示される誘電体バリア放電のためのモデルに関連する。評価は、プラズマの形成をもたらす絶縁破壊電圧(=点火電圧)を決定できるようにする。絶縁破壊電圧を下回ると、コールドプラズマまたは低圧プラズマにおいて特有のプラズマフィラメントPが存在する。

開始点は、d=1mmのプレート間隔を伴うコンデンサである。それらのプレート間には空気がある。αは、電子が中性原子または中性分子をイオン化する単位長さ当たりの確率であるとする。この場合、急速に変化する磁場とイオンの大質量とに起因して、イオンと中性原子との衝突を無視できる。

Nが生成される電子の数である場合には、以下が当てはまる。 dN/dx=αN (1.1) ⇒N(d)=N0eαd (1.2) この場合、N0は、例えば宇宙線によって外的に生成される電子の数である。イオン化衝突の数は、圧力pとイオン化衝突の確率とに比例する。

また、電子の運動エネルギーに関しては、以下が当てはまる。 Eion=eEλion (1.3) この場合、λion加速経路であり、Eは印加される電界の強度である。非弾性的な衝突に起因して、一部分だけ がエネルギー損失を伴わずに経路λionを通り抜ける。

したがって、定数αに関しては、 となる。

絶縁破壊電圧Uzund=Edを用いると、以下が得られる。 この場合、γは、イオンごとに生成される電子の数(第3タウンゼント係数)であり、これを用いると、点火条件は γ(eαd−1)>1 (1.6) となる。 この場合、一般に、y<<1が当てはまる。

空気に関するパッシェン曲線(曲線1)およびSF6(曲線2) p:圧力 s:ギャップサイズ

パッシェン曲線は、ギャップサイズと圧力との積におけるガス放電の生成のための絶縁破壊電圧の依存性を表わす。

この場合においては、ギャップ幅における絶縁破壊電圧の依存性を推定できる。

したがって、1barの空気においては3kVの電圧で電気的な破壊が生じる。ここでは全ての原子または分子が全経路d上でイオン化されるため、これは、安定したプラズマのために必要な電圧における上限である。この電圧を下回ると、バリア放電において、コールドプラズマに特有の細い放電チャネル(プラズマフィラメントP)が電極間(1mmの範囲の間隔)に生じる。大気圧においては、統計的に分布された多数の過渡的放電チャネル(微小放電)が観察される。

プラズマの存在のために必要な基準は、デバイ長がシステムの測定値と比べて小さいということである。この遮蔽長さは、この長さで局所的なイオン放電または電子放電の可能性が十分に劇的に(一般的には1/e倍まで)減少したという点において特徴付けられる。したがって、これは、プラズマでは、プラスイオンが球状の電子雲によって取り囲まれ、それにより、電荷が互いをある程度まで補償するからであり、この場合、これらの球の半径がデバイ長である。この場合、電子の動きに対する交番磁場中のイオンの動きは、イオンのより一層大きな質量に起因して、無視されてもよい。同じことがデバイ長に当てはまる。 (2.1)

電子がそれらの小さい質量に起因してイオンよりも高い温度を有する非等温プラズマにおいては、バリア放電の場合、 Te〜1−10eV (2.2)(電子温度) および ne〜1020−1021m−3 (2.3)(電子の体積数密度) となる。

これらの値が方程式(2.1)に挿入されれば、バリア放電の非等温プラズマのデバイ長に関して、 λd=2.35・10−6m (2.4) となる。 この場合、このデバイ長は、ne=1020m−3の数密度およびTe=10eV=1.16・105Kの電子温度の最も好ましくないケースに関して計算された。

この場合においてシステムがmm範囲の大きさ程度であると仮定される場合には、デバイ長が1000倍だけ小さく、それにより、プラズマの存在のために必要な基準が満たされる。

更なる基準は、デバイ球中の荷電粒子の平均数が1よりも多いということである。好ましくない状況ne=1020m−3では、おおよそ5000個の荷電粒子がデバイ球中に位置され、それにより、この基準も満たされる。

本発明に係る装置のパラメータは、コールドプラズマを生成するための物理的な必要条件を満たす。

1 変圧器 2 プローブ 3 制御デバイス 4 一次コイル 5 二次コイル 7 カップリング 8 変圧器ハウジング 9 カップリング 10 ロッドコア 11 チャンバ 12 接点スプリング 13 電源 14 金属電極 15 誘電体 16 励起電圧 P プラズマフィラメント B 重なり領域 d1 間隔 d2 間隔 F 指 K 全キャパシタンス CF キャパシタンス指 L 長さ SK 共振回路 G 組織

QQ群二维码
意见反馈