復号装置および方法、並びにプログラム

申请号 JP2010240242 申请日 2010-10-27 公开(公告)号 JP5674015B2 公开(公告)日 2015-02-18
申请人 ソニー株式会社; 发明人 横川 峰志; 峰志 横川; 豊 中田; 豊 中田; 亮志 池谷; 亮志 池谷;
摘要
权利要求
  • シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調するシングルキャリア復調部と、
    マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調するマルチキャリア復調部と、
    前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶する記憶部と、
    前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御 するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御する制御部と、
    前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき 前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換える復号部と を備える復号装置。
  • 前記復号部は、繰り返し復号を行う 請求項1に記載の復号装置。
  • 前記復号部は、LDPC復号を行う 請求項1に記載の復号装置。
  • 前記記憶部は、前記制御部による制御に基づき、所定の時間、前記符号語の出力を遅延する遅延部である 請求項1に記載の復号装置。
  • 前記復号部により前記符号語の復号が、前記時間内より前の時点で終了した場合、前記制御部は、前記1フレーム分の時間から復号に要した時間を減算した時間を、まだ復号されていない符号語の数で除算し、その時間を、まだ復号されていない符号語の復号に割り当てる時間とする 請求項1に記載の復号装置。
  • 前記記憶部は、時間インタリーバの処理の際に用いられるメモリである 請求項1に記載の復号装置。
  • シングルキャリア復調部、マルチキャリア復調部、抽出部、記憶部、制御部、および復号部を備える復号装置の復号方法において、
    シングルキャリア復調部は、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、
    マルチキャリア復調部は、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、
    前記抽出部は、前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出し、
    前記記憶部は、前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶し、
    前記制御部は、前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御 するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御し、
    前記復号部は、前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき 前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換える
    ステップを含む復号方法。
  • シングルキャリア復調部、マルチキャリア復調部、抽出部、記憶部、制御部、および復号部を備える復号装置を制御するコンピュータに、
    シングルキャリア復調部は、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、
    マルチキャリア復調部は、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、
    前記抽出部は、前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出し、
    前記記憶部は、前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶し、
    前記制御部は、前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御 するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御し、
    前記復号部は、前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき 前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換える
    ステップを含む処理を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
  • 说明书全文

    本発明は復号装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、より精度良く復号できるようにした復号装置および方法、並びにプログラムに関する。

    近年、例えば、移動体通信などの通信分野、および地上波放送や衛星デジタル放送といった放送分野の研究が著しく進められているが、それに伴い、誤り訂正符号化および復号の効率化を目的として符号理論に関する研究も盛んに行われている。

    符号性能の理論的限界としては、いわゆるシャノン(CE Shannon)の通信路符号化定理によって与えられるシャノン限界が知られている。 符号理論に関する研究は、このシャノン限界に近い性能を示す符号を開発することを目的として行われている。 近年では、古くから知られる符号化方法である低密度パリティ検査符号(Low Density Parity Check codes)(以下、LDPC符号という)が脚光を浴びつつある。

    LDPC符号は、RG Gallagerによる「RG Gallager, "Low-Density Parity-Check Codes", IRE Transa c tions on Information Theory, 1962」(非特許文献1)において最初に提案されたものであり、その後、「DJC MacKay, "Good error correcting codes based on very sparse matrices", IEEE Trans. Inf. Theory, IT-45, pp. 399-431, 1999」や、「MG Luby, M. Mitzenmacher, MA Shokrollahi and DA Spielman, "Analysis of low density codes and improved designs using irregular graphs", in Proceedings of ACM Symposium on Theory of Computing, pp. 249-258, 1998」等において再注目されるに至ったものである。

    LDPC符号は、近年の研究により、符号長を長くしていくに従って、シャノン限界に近い性能が得られることがわかりつつある。 そして、上記したように、LDPC符号は、地上波デジタル放送規格に採用されており、例えば、DVB-T2(Digital Video Broadcasting-Terrestrial2)、DVB-C2(Digital Video Broadcasting-Cable2)、DTMB(Digital Terrestrial Multimedia Broadcast)などで採用されている。

    RG Gallager, " Low-Density Parity-Check Codes ", IRE Transactions on Information Theory, 1962

    LDPC符号は、繰り返し符号であり、Belief Propagation Algorithmと呼ばれる繰り返し復号で復号される。 その性能(精度)は、繰り返し回数に依存し、繰り返し回数が多いほど精度が良くなるとされている。 よって、繰り返し回数を多くして精度良く復号が行われることが好ましいが、復号にかけられる時間などの制約により、必ずしも十分な繰り返し回数を得ることができないことがある。

    例えば、複数の符号語、ここでは、3つの符号語、符号語A、符号語B、および符号語Cを所定の時間内で復号する場合を考える。 符号語A、符号語B、および符号語Cのそれぞれを所定の時間を均等に分割した時間内で復号すれば、符号語A、符号語B、および符号語Cの繰り返し回数を同一回数として復号できる。 しかしながら、通常、ガードインターバルなどがあることによる影響などで、均等に処理時間を設けたとしても、同一回数の繰り返し復号を行うことができないことが考えられる。

    同一回数の繰り返し復号ができず、符号語A、符号語B、および符号語Cの繰り返し回数が、それぞれ異なる場合、繰り返し回数の少ない符号語の性能が支配的になり、結果として復号性能を悪化させてしまうことになる。

    本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、繰り返し復号を行うときに、その繰り返し回数を制御することで、符号語毎の復号の精度のばらつきをなくすことができるようにするものである。

    本技術の一側面の復号装置は、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調するシングルキャリア復調部と、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調するマルチキャリア復調部と、前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶する記憶部と、前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御する制御部と、前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換える復号部とを備える。

    前記復号は、繰り返し復号を行うようにすることができる。

    前記復号は、LDPC復号を行うようにすることができる。

    前記記憶部は、前記制御部による制御に基づき、所定の時間、前記符号語の出を遅延する遅延部であるようにすることができる。

    前記復号により前記符号語の復号が、前記時間内より前の時点で終了した場合、前記制御部は、前記1フレーム分の時間から復号に要した時間を減算した時間を、まだ復号されていない符号語の数で除算し、その時間を、まだ復号されていない符号語の復号に割り当てる時間とするようにすることができる。

    前記記憶は、時間インタリーバの処理の際に用いられるメモリであるようにすることができる。

    本技術の一側面の復号方法は、シングルキャリア復調部、マルチキャリア復調部、抽出部、記憶部、制御部、および復号部を備える復号装置の復号方法において、シングルキャリア復調部は、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、マルチキャリア復調部は、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、前記抽出部は、前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出し、前記記憶部は、前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶し、前記制御部は、前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御し、前記復号部は、前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換えるステップを含む。

    本技術の一側面のプログラムは、シングルキャリア復調部、マルチキャリア復調部、抽出部、記憶部、制御部、および復号部を備える復号装置を制御するコンピュータに、シングルキャリア復調部は、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、マルチキャリア復調部は、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータを復調し、前記抽出部は、前記シングルキャリア復調部または前記マルチキャリア復調部のどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、前記符号語以外の情報が含まれるデータを取得し、前記複数の符号語を、1符号語毎に前記データから抽出し、前記記憶部は、前記抽出部により抽出された前記1符号語を少なくとも記憶し、前記制御部は、前記1フレーム分の時間を、前記1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、前記記憶部から前記符号語が復号部に供給されるように制御するとともに、前記記憶部への書き込みと重ならないように制御し、前記復号部は、前記記憶部から、前記制御部による制御に基づき前記符号語が供給された時点で、復号していた符号語の復号を完了し、供給された符号語の復号に切り換えるステップを含む処理を実行させる。

    本技術の一側面の復号装置、復号方法、並びにプログラムにおいては、シングルキャリアを使った変調方式で変調されたデータが復調され、マルチキャリアを使った変調方式で変調されたデータが復調され、シングルキャリアまたはマルチキャリアのどちらか一方から、1フレーム中に、複数の符号語と、符号語以外の情報が含まれるデータが取得され、複数の符号語が、1符号語毎にデータから抽出され、抽出された1符号語が少なくとも記憶され、1フレーム分の時間を、1フレームに含まれる符号語の数で除算した時間で、記憶部から符号語が復号部に供給されるように制御するとともに、記憶部への書き込みと重ならないように制御され 、記憶部から符号語が供給された時点で、復号されていた符号語の復号が完了され、供給された符号語の復号に切り換えられる

    本発明の一側面によれば、繰り返し復号を行うときに、その繰り返し回数を制御することで、符号語毎の復号の精度のばらつきをなくすことができる。

    デジタル放送波を受信する受信装置の構成を説明するための図である。

    本発明を適用した復号装置の一実施の形態の構成を示す図である。

    復号にかける時間について説明するための図である。

    復号にかける時間について説明するための図である。

    復号にかける時間について説明するための図である。

    復号部の処理について説明するためのフローチャートである。

    本発明を適用した復号装置の他の実施の形態の構成を示す図である。

    復号部の処理について説明するためのフローチャートである。

    復号にかける時間について説明するための図である。

    記録媒体について説明するための図である。

    以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 以下に説明する復号装置は、デジタル地上波放送の受信装置に適用できる。 よって、受信装置に適用した場合を一実施の形態として説明をする。

    [受信装置の構成例]
    図1は、本発明の一実施形態に係る受信装置の構成例を示す図である。

    受信装置1は、アンテナ11、チューナ12、A/D変換部13、切替部14、シングルキャリア復調部15、マルチキャリア復調部16、およびコントローラ17により構成される。 受信装置1は、例えば、地上デジタル放送の規格であるDTMB(Digital Terrestrial Multimedia Broadcast)規格に対応した受信装置である。

    DTMB規格では、データの変調方式として、シングルキャリアを使った変調方式とマルチキャリアを使った変調方式のうちのいずれかを選択することができるようになされている。 DTMB規格に対応した受信装置には、シングルキャリアを使った変調方式で伝送されてきたデータを復調するための機能と、マルチキャリアを使った変調方式で伝送されてきたデータを復調するための機能が用意される。

    以下、適宜、シングルキャリアを使った変調方式でデータを伝送することをシングルキャリア伝送といい、マルチキャリアを使った変調方式でデータを伝送することをマルチキャリア伝送という。

    チューナ12は、RF信号を受信し、周波数変換を行って得られたIF信号をA/D変換部13に出力する。

    A/D変換部13は、チューナ12から供給された信号に対してA/D変換を施し、得られたデータを出力する。

    切替部14は、A/D変換部13から供給されたデータの出力先をコントローラ17による制御に従って切り替える。 切替部14は、シングルキャリア伝送によって伝送されてきたデータの復調を行う場合、スイッチ14Aを端子14Bに接続し、A/D変換部13から供給されたデータをシングルキャリア復調部15に出力する。 また、切替部14は、マルチキャリア伝送によって伝送されてきたデータの復調を行う場合、スイッチ14Aを端子14Cに接続し、A/D変換部13から供給されたデータをマルチキャリア復調部16に出力する。

    シングルキャリア復調部15は、切替部14から供給されたデータをコントローラ17による制御に従って復調し、得られたデータを出力する。

    マルチキャリア復調部16は、切替部14から供給されたデータをコントローラ17による制御に従って復調し、得られたデータを出力する。 マルチキャリア伝送にOFDM方式が用いられている場合、マルチキャリア復調部16に対しては、A/D変換部13の出力を対象として図示せぬ処理部において行われた直交復調によって得られたベースバンドのOFDM信号が入力される。

    シングルキャリア復調部15、またはマルチキャリア復調部16により復調されたデータは、例えば後段の処理部に供給され、誤り訂正等の処理が施される。

    コントローラ17は、所定のプログラムを実行し、受信装置1の全体の動作を制御する。 例えば、コントローラ17は、受信中のチャネルで用いられている変調方式がシングルキャリア伝送であるのかマルチキャリア伝送であるのかに応じて切替部14を制御し、データの出力先を切り替える。

    シングルキャリア復調部15またはマルチキャリア復調部16により復調されたデータは、図2に示す復号部に入力される。 図2に示した復号部50は、LDPC符号化された符号語を復号する部分に関する復号部である。 そして復号部50には、シングルキャリア復調部15またはマルチキャリア復調部16からのデータがさらに時間デインタリーブなどの必要な処理が施された後のデータであり、LDPC復号の対象とされるデータである。

    以下の説明においては、シングルキャリア復調部15またはマルチキャリア復調部16を、復調部と記述する。 また、図2に示した復号部50(後述するLDPC符号語分割処理部51)に入力されるデータを、“データ”と記述し、後述するLDPC符号語分割処理部51から出力されるデータを、“LDPC符号語”と記述する。

    図2に示した復号部50は、LDPC符号語分割処理部51、制御部52、メモリ53、LDPC復号部54から構成される。 復号部50のLDPC符号語分割処理部51には、マッピングされた後の信号点(I,Q)がデータとして供給される。 制御部52には、“1単位時間”、“LDPC符号語数”、および“データイネーブル”といった情報がそれぞれ供給される。 メモリ53には、LDPC符号語分割処理部51からのLDPC符号語が供給される。 メモリ53は、供給されたLDPC符号語を一旦記憶し、制御部52の制御の基、LDPC復号部54に記憶しているLDPC符号語を出力する。

    LDPC復号部54は、供給されたLDPC符号語をLDPC復号し、例えばBCH復号などの処理を行う後段の処理部に供給する。 ここで、図2に示した復号部50の各部の詳細な処理について説明する前に、図2に示した復号部50が、従来の復号部よりも、より精度良く復号を行えることを説明するために、従来の復号時における復号処理について、図3を参照して説明する。

    図3は、LDPC符号と復号に係わる送信側の処理と受信側の処理を説明するための図である。 図3A、図3B、および図3Cは、送信側の処理について説明するための図であり、図3D、図3E、および図3Fは、受信側の処理について説明するための図である。 図3においては、1単位を、DTMB方式での1シグナルフレーム(1 Signal Frame)とし、64QAMのときの例を挙げて説明する。

    図3Aを参照するに、時刻t0から時刻t1までの1シグナルフレーム(1 Signal Frame)中に、LDPC1−1、LDPC1−2、およびLDPC1−3という3個の符号語が生成され、送信対象とされる。 これらLDPC1−1乃至1−3は、LDPC符号化がされた後の符号語を表している。 この3個のLDPC1−1乃至1−3を連結してできるbit列が、コンスタレーション情報、ここでは64QAMに応じて、マッピングされることにより、図3Bに示すように、データ1が生成される。 データ1は、(I,Q)マッピング後のデータである。

    このようなデータ1に対して、PN系列1やSystem Information1といった情報が付加され、受信機側に送信される。 System Information1には、符号化率やコンスタレーション情報といった情報が含まれる。

    同様に、時刻t1から時刻t2までの1シグナルフレーム(1 Signal Frame)中に、LDPC2−1、LDPC2−2、およびLDPC2−3という3個の符号語が生成され、この3個のLDPC2−1乃至2−3を連結してできるbit列が、64QAMに応じてマッピングされることによりデータ2が生成され、PN系列2やSystem Information2といった情報が付加され、受信機側に送信される。 このような処理が繰り返されることで、送信機側から、受信機側へとデータが生成され、送信される。

    図3Cに示したPN系列1やSystem Information1といった情報が付加されたデータ1は、図3Dに示すように、時刻t0'において受信機側の処理部に供給される。 データ1には、送信途中での送信状態などに依存し、さまざまなノイズ1が付加されてしまっている。 このノイズ1のために、データ1が正しく復号できない可能性がある。

    受信されたデータからPN系列1やSystem Information1といったLDPC復号には必要のないデータが取り除かれることで、データ1が抽出される。 抽出されたデータ1に対して、64QAMに応じたデマッピングの処理などが行われる(図3Eの状態)。 コンスタレーションや符号化率に関する情報は、System Information1から復調部にて復元され、誤り訂正部(この場合、LDPC復号を行う部分)に供給される。

    誤り訂正部にて、bit単位の尤度に変換され、3つのLDPC符号語単位に分割されている様子を図3Fにおいて示す。 図3Fに示したLDPC1−1、LDPC1−2、LDPC1−3は、LDPC復号が行われる前の状態を示し、ノイズが乗っている状態である。 このLDPC1−1、LDPC1−2、LDPC1−3毎にLDPC復号の処理が施される。

    このような処理は、受信されたデータ2に対しても同様に行われ、図3Fに示したようにLDPC2−1、LDPC2−2、LDPC2−3に対してLDPC復号が施される。 このような処理が受信されたデータに順次繰り返し行われる。

    受信側において、時刻t0'から時刻t1'の間に、PN系列1、System Information1、およびデータ1が、順次受信され、処理される。 誤り訂正部においては、上記したように、PN系列1とSystem Information1は必要がないため、データ1が取得された時刻、図3Fにおいては、時刻t0”からLDPC1−1に対してLDPC復号の処理が行われる。このことを考えると、時刻t0'から時刻t0”までの時間は、誤り訂正部においては訂正処理を行っていない時間となる。 なお、正確には、復調などの各部における処理に時間がかかるため、例えば、図3Eと図3Fに示したように、同じタイミング(時刻t0”の時点)で、データ1とLDPC1−1が得られるわけではないが、説明の都合上、そのように図示し、説明を続ける。

    このような復号が行われる場合、時刻t0”の時点でLDPC1−1の復号が開始される。そして、LDPC1−1の復号後、LDPC1−2が復号され、そのLDPC1−2の復号後、LDPC1−3が復号される。LDPC1−3の復号が終了するのは、時刻t1'、すなわち、次のデータであるデータ2の処理が開始される時点(PN系列2の供給が開始された時点)である。

    このような復号の場合、復号部50は、時刻t0”から時刻t1までの時間を3等分し、3つのLDPC1−1乃至1−3を、それぞれ同一の時間をかけて復号する。換言すれば、時刻t0”から時刻t1までの時間で、3つのLDPC1−1乃至1−3のそれぞれを、同一の繰り返し回数で復号する。 このように同一の繰り返し回数で復号することで、3つのLDPC1−1乃至1−3のそれぞれ復号の精度を均等とすることができる。

    しかしながら、復号のときの繰り返し回数が多いほど、復号の性能が良くなるとされており、好ましくは、繰り返し回数が多い方が良い。 ここで、再度図3Fを参照する。 時刻t1において、LDPC1−3の復号が終了し、時刻t1”においてLDPC2−1の復号が開始されるまで復号処理は行われていない。この復号が行われていない時間も、復号処理が行われるようにし、各符号語に対する繰り返し回数を増やすように処理する。

    図4は、他の復号処理について説明するための図であり、時刻t1'から時刻t1”までの時間も、復号処理が行われるように制御される場合について説明するための図である。図4に示す時刻は、図3に示した時刻と同様であるとする。

    LDPC1−1とLDPC1−2は、図3Fに示した場合と同様に、時刻t0”から時刻t1'までの時間を3等分し、その3等分した時間の1区間の時間をそれぞれ用いて復号が行われる。LDPC1−3は、その3等分された時間の1区間の時間に、さらに時刻t1'から時刻t1”までの時間が加算された時間を用いて復号が行われる。

    すなわちこの場合、図3Fを参照して説明した復号において、復号部50が復号を行っていなかった時刻t1'から時刻t1”までの時間が、LDPC1−3の復号の時間として割り当てられている。よって、LDPC1−3は、LDPC1−1やLDPC1−2よりも多くの時間がかけられて復号されることになる。このことを換言すれば、LDPC1−3の復号時における繰り返し回数は、LDPC1−1やLDPC1−2の復号時の繰り返し回数よりも多くの回数で復号されることになる。よって、LDPC1−3は、LDPC1−1やLDPC1−2よりも精度良く復号が行われることになる。

    このような復号は、符号語によって復号時の繰り返し回数にばらつきがあることを意味する。 符号語によって繰り返し回数にばらつきがあると、繰り返し回数の少ない符号語の性能が支配的になるため、全体の復号の性能が悪化してしまう可能性がある。

    図3、図4を参照して説明したことから復号は、できるだけ繰り返し回数が多く、かつ、各符号語の繰り返し回数は同一回数であると復号の性能が良くなることがわかる。 そこで、図5に示すように、復号が行われるようにする。

    図5において、図5A乃至図5Fは、図3に示した図3A乃至図3Fと同様であり、その説明は既にしたのでここでは省略する。

    図5Fに示したように、デマッピングの処理等が施されることにより、LDPC復号を行う前の符号語であるLDPC1−1乃至1−3が得られる。 このLDPC1−1乃至1−3が、時刻t0”から時刻t1”までの時間内で、同一の繰り返し回数でLDPC復号されるように制御される(図5Gの状態)。

    所定のシグナルフレームに含まれる複数の符号語(例えば、LDPC1−1乃至1−3)の復号が開始できる状態になった時点から、次のシグナルフレームに含まれる複数の符号語(例えば、LDPC2−1乃至2−3)の復号が開始される前の時点までの時間を用いて、所定のシグナルフレームに含まれる複数の符号語(例えば、LDPC1−1乃至1−3)の復号が行われるように制御される。 このように復号されることで、復号が行える最大の時間を用いて、各符号語の繰り返し回数が同一で、かつその回数を最大にできる状態で復号を行うことが可能となる。

    このようなことが可能となることで、符号語によって繰り返し回数にばらつきがあることにより、繰り返し回数の少ない符号語の性能が支配的になり、全体の復号の性能が悪化するといったことを防ぐことが可能となり、個々の符号語の復号の精度が上がるとともに、全体としての復号の精度を向上させることが可能となる。

    このような復号を行う復号部50について、図2を再度参照して説明する。 復号部50のLDPC符号語分割処理部51には、復調部による復調が施されたデータが入力される。 LDPC符号語分割処理部51は、入力されたデータを1LDPC符号語単位に分割し、メモリ53に出力する。 例えば、LDPC符号語分割処理部51には、図5Eに示したデータ1が入力され、その入力されたデータ1を、LDPC符号語分割処理部51は、図5Fに示したLDPC1−1乃至1−3に変換し、出力する処理を行う。 すなわち、データ1に、LDPC1−1乃至1−3の3つのLDPC符号語が含まれているため、その3つのLDPC符号語を1つずつのLDPC符号語に切り出す処理(1つずつ抽出する処理)が、LDPC符号語分割処理部51により行われる。

    LDPC符号語分割処理部51から出力されたLDPC符号語は、メモリ53に出力され、記憶される。 メモリ53は、制御部52の指示に基づき、LDPC符号語分割処理部51からのLDPC符号語の書き込みと、LDPC復号部54への読み出しを行う。

    制御部52には、復調部から、“1単位時間”、“LDPC符号語数”、および“データイネーブル”という3つの情報が供給される。 “1単位時間”という情報は、例えば、DTMB方式なら1シグナルフレーム(1Signal Frame)分の時間である。 図5D乃至図5Gにおいて、“1単位時間”とは、例えば、時刻t0'から時刻t1'までの時間であり、この時間に関する情報が、“1単位時間”という情報として、制御部52に復調部から供給される。

    “LDPC符号語数”という情報は、1単位時間に含まれるLDPC符号語の数である。 図5D乃至図5Gにおいて、“LDPC符号語数”とは、例えば、LDPC1−1、LDPC1−2、LDPC1−3の3個の符号語が1単位時間に含まれるため、3であり、この“3”という情報が、“LDPC符号語数”の情報として、制御部52に復調部から供給される。

    “データイネーブル”という情報は、データが利用可能なときに利用可能であることを示す信号(ここでは、“H”とする)であり、この信号が“H”のときに、メモリ53に対して、LDPC符号語分割処理部51から供給されるLDPC符号語の書き込みを行うように指示が出される。

    制御部52は、メモリ53に対して、書き込まれた符号語を、所定のタイミングでLDPC復号部54に供給させるための制御信号を生成、供給する。 その制御信号は、以下のように求められる。 まず、入力された1単位時間Tを1単位時間内のLDPC符号語数N_Lで割った時間Aが求められる。
    時間A=T/N_L

    この式から時間Aは、1単位時間を、その1単位時間内に含まれるLDPC符号語数で除算して出される値であるため、1単位時間を、均等にLDPC符号語数で分割したときの、1つのLDPC符号語に割り当てられる時間であることがわかる。 すなわち、時間Aは、1LDPC符号語に対する復号の処理に割り当てることができる時間である。

    ここで、再度図5を参照する。 図5Fにおいて、例えば、時刻t0'から時刻t0”までの時間(時間Mとする)は、PN系列1とSystem Information1が処理される時間であるが、この時間は、時刻t1'から時刻t1”までの時間(時間Nとする)において、PN系列2とSystem Information2が処理される時間と同じである。
    時間M=時間N

    図5Gにおいて、LDPC1−1乃至1−3が処理される時間は、時刻t0”から時刻t1”である(処理時間Xとする)。 この処理時間Xは、時刻t0”から時刻t1'までの時間(時間Yとする)と、時刻t1'から時刻t1”までの時間(時間N)で構成される。
    処理時間X=時間Y+時間N
    この時間Nは、上記したように、時刻t0'から時刻t0”と同じ時間であるため、時間Mとなる。よって、処理時間Xは、 時間 Yと時間Mを加算した時間となる。
    処理時間X=時間Y+時間M

    よって、処理時間Xは、結果的に1シグナルフレームの時間と同じ時間となる。 よって、処理時間X(1単位時間(1シグナルフレームの時間))を、その1単位時間内に含まれるLDPC符号語数で除算した場合、1LDPC符号語にかけられる処理時間となる。 よって、1LDPC符号語にかける復号の時間は、上記したように、1単位時間Tと1単位時間内のLDPC符号語数N_Lから、
    時間A=T/N_L
    を計算することで求められる。

    このようにして、制御部52は、1LDPC符号語にかけられる処理時間を算出すると、その処理時間で、LDPC復号部54が復号の処理を実行できるように、メモリ53から1LDPC符号語をLDPC復号部54に供給するための制御信号を生成する。

    制御信号は、時間Aの間に、1LDPC符号語がメモリ53からLDPC復号部54に供給されるように制御するための信号であり、メモリ53に対して出される。 1LDPC符号語に含まれるデータ数が、n個であった場合、例えば、メモリ53から1LDPC符号語を読み出すための制御信号は、A/n毎に一回読み出しが行われるような制御信号とされる。 この場合、n個のデータが、データ毎に、時間Aの間に順次出力されるように、メモリ53に対して制御信号が供給される。 または、n個のデータがバースト的に読み出されるように、制御信号がメモリ53に供給されるようにしても良い。 この場合、1LDPC符号語を構成するデータの書き込みと重ならないように制御されることが好ましい。

    メモリ53は、制御部52が生成し、制御部52から供給される制御信号にしたがって、LDPC符号語分割処理部51から供給されるLDPC符号語を書き込んだり、LDPC復号部54に読み出したりする。 このメモリ53から読み出され、LDPC復号部54に供給されるLDPC符号語は、図5Gに示したようなデータである。 すなわち、図5Gを参照するに、時刻t0”から時刻t1”の間に、LDPC1−1、LDPC1−2、およびLDPC1−3が、この順で、同一の時間をかけてLDPC復号部54における復号を行えるタイミングで、順次出力される。

    LDPC復号部54は、メモリ53から供給される1LDPC符号語のデータを用いて、次のLDPC符号語のデータが入力されるまで繰り返し復号を行う。 すなわち、例えば、図5Gにおいて、LDPC1−1の復号が行われているときには、LDPC1−2が入力されるまで、LDPC1−1に対して、繰り返し復号が行われ、LDPC1−2が入力されると、LDPC1−1の復号が終了され、LDPC1−2の復号に処理が切り換えられる。 このような復号が繰り返される。

    このように、LDPC復号部54において復号が行われることで、各符号語に割り当てられる復号時間が均一となり、各符号語における繰り返し復号の繰り返し回数が均一になる。 よって、復号時の各符号語の繰り返し回数のばらつきがなくなり、かつ、各符号語における繰り返し回数を多くすることができる。 よって、各符号語の復号の精度を向上させることができるとともに、全体としての復号の精度も向上させることが可能となる。

    このような復号部50の動作について、図6のフローチャートを参照し説明する。 ステップS11において、復号部50は、データと情報を取得する。 LDPC符号語分割処理部51は、復調部からの復号対象とされるデータを取得し、制御部52は、復調部から“1単位時間”、“LDPC符号語数”、および“データイネーブル”といった情報を取得する。

    ステップS12において、LDPC符号語分割処理部51は、取得したデータを、1LDPC符号語に分割する。 ステップS13において、制御部52は、取得した情報から制御信号を生成する。 この生成される制御信号は、上記したように、メモリ53に対するLDPC符号語の書き込みまたは読み出しを指示する信号である。

    ステップS14において、メモリ53は、制御部52からの制御信号に基づき、LDPC復号部54にLDPC符号語を供給する。 そして、LDPC復号部54は、ステップS15において、供給されたLDPC符号語に対して繰り返し復号を行う。 LDPC復号部54が復号を行っている一方で、制御部52は、ステップS16において、次のLDPC符号の出力のタイミングであるか否かを判断する。 このステップS16における判断が、次のLDPC符号語の出力タイミングであると判断されるまで、ステップS15におけるLDPC復号部54における復号が継続される。

    ステップS16において、制御部52は、次のLDPC符号語の出力のタイミングであると判断した場合、ステップS13に処理が戻される。 ステップS13に処理が戻されることで、制御部52は、メモリ53に、LDPC復号部54に1LDPC符号語の出力を指示する制御信号を生成し、メモリ53に出力する。 この結果、処理は、ステップS14に進められ、メモリ53から1LDPC符号語が、LDPC復号部54に供給される。 LDPC復号部54は、新たな1LDPC符号語が供給されると、その時点で復号していた1LDPC符号語の復号を完了し、新たに供給された1LDPC符号語の復号に処理を切り換える。

    このような処理が、復号部50で行われることで、精度良く復号が行われる。

    [第2の実施の形態について]
    次に、復号部50の他の実施の形態(第2の実施の形態)について説明する。 第1の実施の形態においては、図2に示したように、復号部50が構成され、図6に基づくフローチャートの処理が実行されることで復号が行われた。 この第1の実施の形態においては、1LDPC符号語の復号にかける時間は、時間Aとして算出し、1単位時間に含まれる複数のLDPC符号語の各LDPC符号語は、同一の時間が割り当てられて復号が行われるとした。

    LDPC復号は、復号の終了判定が行われ、復号が終了されることがある。 よって、第1の実施の形態のように、複数の符号語において、同一の繰り返し回数で復号を行った場合、符号語によっては必要以上の繰り返しを行って復号を行っている場合もある。 また、符号語によっては、繰り返し回数が少なく、終了判定で終了と判定される前に、復号の処理が終了されてしまうことも考えられる。 そこで、第2の実施の形態においては、各符号語にかける時間を固定にするのではなく、可変にする。

    図7は、第2の実施の形態における復号部の一実施の形態の構成を示す図である。 図7に示した復号部100は、LDPC符号語分割処理部101、制御部102、メモリ103、LDPC復号部104から構成される。 図7に示した復号部100と図2に示した復号部50は、基本的に同一の構成をしているが、LDPC復号部104が、制御部102に対して復号終了時に、終了通知信号を出す点が、異なる構成とされている。 その他の点は同様の構成のため、ここではその説明を省略する。

    LDPC復号部104は、復号しているLDPC符号語に対する復号が終了したか否かを判断し、終了したと判断したとき、復号の終了を示す終了通知信号を、制御部102に出す。 このような構成にされている復号部100においては、図8に示すフローチャートに基づき処理が行われる。

    ステップS31乃至S35、ステップS37の処理は、図6のステップS11乃至S16と基本的に同じであるので、その詳細な説明は省略する。

    ステップS36において、制御部102は、LDPC復号部104から終了通知信号を受信したか否かを判断する。 LDPC復号部104は、復号しているLDPC符号語に対する復号が終了したと判断できたとき、制御部102に対して終了通知信号を出す。 LDPC復号部104は、繰り返し復号を行うが、繰り返す毎に、終了判定を行い、終了したと判断すると、終了通知信号を出す。

    制御部102が、LDPC復号部104からの終了通知信号を受信したと判断した場合、ステップS33に処理が戻される。 ステップS33において、制御部102は、制御信号を生成する。 終了通知信号を受信した後に生成される制御信号は、復調部から情報を取得したときに生成される制御信号とは異なる。

    終了通知信号を受信した後に生成される制御信号は、まだ復号していないLDPC符号語の数と、残り時間に基づいて生成される。 例えば、1単位時間のうち、復号が完了したLDPC符号語の復号にかかった時間(制御信号をメモリ103に出してから終了通知信号を受信するまでの時間)が減算され、その残りの時間が、まだ復号していないLDPC符号語の数で除算されることで、1LDPC符号語にかけられる復号の時間が再算出される。

    図9を参照して説明する。 図9Aを参照するに、制御部102が復調部から取得した情報により、1単位時間は、時刻t0から時刻t3までの時間T0であり、LDPC符号語数は、3であると認識した場合、時間T0を3で除算し、時間A=時間T1=時間T2=時間T3を算出する。 時間T1は、時刻t0から時刻t1までの時間であり、時間T2は、時刻t1から時刻t2までの時間であり、時間T3は、時刻t2から時刻t3までの時間である。

    LDPC復号部104が、LDPC1−1を、時刻t0から復号し、時刻t1'で終了したと判定し、終了通知信号を出した場合を考える。 時刻t1'は時刻t1よりも早い時刻である。 換言すれば、LDPC1−1の復号に割り当てられた時間T1よりも、実際の復号にかかった時間T1'の方が、短い時間である。 このような場合、時間T0(1単位時間)から、LDPC1−1の復号にかかった時間T1'が減算され、残りの時間T0'(時刻t1'から時刻t3間での時間)が算出される。 そして、復号されていないLDPC符号語は、LDPC1−2とLDPC1−3の2語なので、時間T0'が2で除算され、時間T2'と時間T3'が算出される。

    時間T2'と時間T3'は、時間T2'=時間T3'であり、時間T2'は、LDPC1−2に新たに割り当てられた復号にかけられる時間であり、時間T3'は、LDPC1− に新たに割り当てられた復号にかけられる時間である。 LDPC1−2にもともと割り当てられていた復号にかけられる時間T2より、時間T2'は長い時間となるため、LDPC1−2の繰り返し回数は、時間T2のときよりも多い回数とすることができる。 同様に、LDPC1−3にもともと割り当てられていた復号にかけられる時間T3より、時間T3'は長い時間となるため、LDPC1−3の繰り返し回数は、時間T3のときよりも多い回数とすることができる。

    よって、LDPC1−2とLDPC1−3の復号の精度を向上させることができる。 また、LDPC1−1は、復号が終了したと判定されているためLDPC1−2やLDPC1−3の繰り返し回数より少ない回数で復号されていても、LDPC1−1の復号の精度が低いわけではなく、LDPC1−2やLDPC1−3と同程度の精度またはそれ以上の精度は保たれている。

    このように繰り返し回数を可変とすることで、繰り返し回数がばらつくことになるが、繰り返し回数が少ない回数で復号されたLDPC符号語も精度が低いわけではないため(必要な精度は満たしているため)、繰り返し回数がばらつくことにより復号の精度が低下するようなことはない。

    図8のフローチャートの説明に戻り、ステップS36において、復号が完了したとの信号を受けた制御部102は、ステップS33において制御信号を生成する。 この制御信号は、上記したよう生成される。 生成された制御信号に基づき、ステップS34以下の処理が実行される。 すなわち、新たな制御信号に基づき、メモリ103がLDPC符号語をLDPC復号部104に出力し、LDPC復号部104が復号を行う。

    一方、ステップS36において、復号が完了したとの信号を受信していないと判断された場合、ステップS37に処理が進められる。 ステップS37において、制御部102は、次のデータの出力のタイミングが来たか否かを判断し、次のデータの出力のタイミングは来ていないと判断した場合、ステップS35に処理が戻される。 すなわちこの場合、制御部102は、LDPC復号部104に復号を継続させ、LDPC復号部104は、復号の処理を継続する。

    一方、ステップS37において、次のデータの出力のタイミングが来たと判断された場合、ステップS33に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。

    このようにLDPC復号の繰り返し回数を、まずは固定とし、その回数にばらつきがないように設定し、復号し、その後、早めに復号が終了した場合には、残りの符号語により多い繰り返し回数が割り当てられるように、繰り返し回数が変更され、復号が行われる。

    よって、復号時における繰り返し回数を多くすることができ、復号の精度を向上させることが可能となる。

    [第3の実施の形態について]
    第1の実施の形態、第2の実施の形態においては、メモリ53(メモリ103)を備える復号部50(100)を例にあげて説明した。 時間インタリーバ(畳み込みインターリーバ)の処理の際に用いられるメモリが、LDPC復号部54(LDPC復号部104)の前段にある場合、このメモリを、メモリ53(メモリ103)の代わりとして用いることが可能である。 このように、時間インタリーバ(畳み込みインターリーバ)の処理の際に用いられるメモリを用いることで、上記した復号を行う際に、新たにメモリを追加する構成とする必要がなくなるため、上記した復号を行うためにメモリが増えてしまうといったようなことを防ぐことが可能となる。

    上記した実施の形態においては、LDPC符号(LDPC復号)を例にあげて説明したが、繰り返し復号を行う符号化方式(復号方式)であれば、本発明を適用できる。

    また上記した実施の形態においては、メモリ53(メモリ103)を設ける構成を例にあげて説明したが、メモリ53(メモリ103)の代わりに遅延部を設ける構成としても良い。

    本発明によれば、LDPC復号を行う前段に、メモリ(遅延部)が設けられ、各符号語の復号の際の繰り返し回数が一定になるように、メモリ(遅延部)からのデータの出力が調整されるため、LDPC復号の際の繰り返し回数にばらつきがない状態で復号を行うことが可能となり、復号の精度を高めることが可能となる。 また、繰り返し回数を固定した後、可変とすることができ、可変とした場合であっても、繰り返し回数のばらつきによる復号の精度の劣化を防ぎ、かつ、精度を向上させた状態で復号を行うことが可能となる。

    [記録媒体について]
    上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。 一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。 ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。

    図10は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。 コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。 バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。 入出力インタフェース205には、入力部206、出力部207、記憶部208、通信部209、及びドライブ210が接続されている。

    入力部206は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。 出力部207は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。 記憶部208は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。 通信部209は、ネットワークインタフェースなどよりなる。 ドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動する。

    以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。

    コンピュータ(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア211に記録して提供することができる。 また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。

    コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ210に装着することにより、入出力インタフェース205を介して、記憶部208にインストールすることができる。 また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。 その他、プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。

    なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。

    また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。

    なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

    11 アンテナ, 12 チューナ, 13 A/D変換部, 15 シングルキャリア復調部, 16 マルチキャリア復調部, 17 コントローラ, 50 復号部, 51 LDPC符号語分割処理部, 52 制御部, 53 メモリ, 54 LDPC復号部, 100 復号部, 101 LDPC符号語分割処理部, 102 制御部, 103 メモリ, 104 LDPC復号部

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