Differential audio line receiver

申请号 JP52001896 申请日 1995-12-22 公开(公告)号 JPH10511517A 公开(公告)日 1998-11-04
申请人 イー. ホイトロック,ウィリアム; 发明人 イー. ホイトロック,ウィリアム;
摘要 (57)【要約】 差動モードの入 力 信号 を第1および第2差動線から受信して単端信号を出力線に出力する、ブートストラップされたオーディオ線受信器。 この線受信器は、差動増幅器と、差動出力 端子 と差動入力端子を持つ入力増幅器を備える。 入力増幅器は差動線と差動増幅器の間に接続する。 入力増幅器は接地端子への電流路を形成し、オーディオ周 波数 のAC信号に対して高い入力インピーダンスを保持する。 また入力増幅器はrfフィルタを備え、オーディオ周波数で線受信器のコモンモード雑音除去に悪影響を与えることなく、rf雑音を除去する。 一実施態様では、入力増幅器は、単位ゲインの2個の演算増幅器を備え、また入力増幅器の各入力端子と接地端子の間に2個のバイアス抵抗器を直列に接続する。 直列に接続するバイアス抵抗器の各組の間のノードと各演算増幅器の出力との間にコンデンサを接続することにより、バイアス抵抗器が低インピーダンスになって線受信器のコモンモード除去比を大きく低下させることがないようにする。 このようにして、この線受信器は広範囲の均衡および不均衡のソースインピーダンスに耐えて、線受信器のコモンモード除去比の低下を最小限にする。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 差動モードの入力信号を第1および第2差動線から受信し、また局所の接地基準値に対する出力信号を出力線に出力するオーディオ線受信器であって、前記オーディオ線受信器は、 第1および第2入力端子と、前記出力線に接続する出力端子を備える差動増幅器と、 第1および第2差動入力端子と第1および第2差動出力端子を持つゲイン段増幅器と、ただし前記第1差動入力端子は前記第1差動線に結合し、前記第2差動入力端子は前記第2差動線に結合し、前記第1差動出力端子は前記差動増幅器の第1入力端子に結合し、前記第2差動出力端子は前記差動増幅器の第2入力端子に結合するもの、 を備え、 ただし、前記ゲイン段増幅器は前記ゲイン段増幅器の各差動入力端子に、バイアス電流を流すのに十分な接地端子へのDC電流路を形成し、また第1予定周波数より高いAC信号に対して高い入力インピーダンスを保持して、第1予定周波数より高いAC信号の場合の方がDC信号の場合より線受信器の入力インピーダンスが大きくなるようにし、第1予定周波数より上では、前記線受信器は差動モード入力信号を受信して、前記差動モード入力信号と共に受信するコモンモード信号は全て除去し、 また前記ゲイン段増幅器は、 第1および第2差動ゲイン段入力端子と第1および第2出力端子を持つ差動ゲイン段と、ただし前記差動ゲイン段の差動モードゲインはそのコモンモードゲインより大きく、前記差動ゲイン段の第1および第2入力端子は前記ゲイン段増幅器の第1および第2入力差動入力端子にそれぞれ結合し、また前記差動ゲイン段の第1および第2出力端子は前記ゲイン段増幅器の第1および第2出力端子にそれぞれ結合するもの、 第1および第2分路要素と、ただし前記第1分路要素の一端は前記第1差動ゲイン段入力端子に結合し、その他端はゲイン段増幅器の一部を通して前記接地端子に結合して、第2予定周波数より高い周波数のときだけ前記第1および第2分路要素を前記接地端子に結合し、前記第2分路要素の一端は前記第2差動ゲイン段入力端子に結合し、その他端はゲイン段増幅器の一部を通して前記接地端子に結合して、前記第2予定周波数より高い周波数のときだけ前記第1および第2分路要素を前記接地端子に結合し、ただし前記第2予定周波数は前記第1予定周波数より高く、前記線受信器は前記第1および第2予定周波数の間の周波数で前記差動モード信号を受信し、前記第2予定周波数より高い周波数の信号を実質的に除去するもの、 を備える、 オーディオ線受信器。 2. 第1および第2直列要素を持ち、前記第2予定周波数より高い周波数の信号を除去する低域フィルタ、ただし前記第1直列要素は前記ゲイン段増幅器の第1差動入力端子と前記第1差動ゲイン段入力端子との間にDC接続を形成し、前記第2直列要素は前記ゲイン段増幅器の前記第2差動入力端子と第2差動ゲイン段入力端子との間にDC接続を形成するもの、 をさらに備える、請求項1記載のオーディオ線受信器。 3. 前記第1予定周波数は約0.1ヘルツであり、前記第2予定周波数は約3 00キロヘルツである、請求項1記載のオーディオ線受信器。 4. 前記差動ゲイン段増幅器は、 出力端子と反転入力端子と非反転入力端子をそれぞれ備える第1および第2 演算増幅器と、ただし前記第1演算増幅器の非反転入力端子は前記第1差動ゲイン段入力端子に接続し、前記第2演算増幅器の非反転入力端子は前記第2差動ゲイン段入力端子に接続し、前記第1演算増幅器の出力端子は前記第1差動出力端子に接続し、前記第2演算増幅器の出力端子は前記第2差動出力端子に接続するもの、 第1・第2・第3ゲイン抵抗器と、ただし前記第1ゲイン抵抗器は前記第1 演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、前記第2ゲイン抵抗器は前記第2演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、前記第3ゲイン抵抗器は前記第1および第2演算増幅器の反転入力の間に接続するもの、 を備え、 前記ゲイン段増幅器は、 一般にその各DC抵抗以上のACインピーダンスをそれぞれ持つ第1および第2フィルタ要素と、ただし前記第1フィルタ要素は前記ゲイン段増幅器の第1差動入力端子と前記第1差動ゲイン段入力端子の間に接続し、前記第2フィルタ要素は前記ゲイン段増幅器の第2差動入力端子と前記第2差動ゲイン段入力端子の間に接続するもの、 前記第1および第2差動入力端子の間に直列に接続する第1および第2バイアス抵抗器と、 前記第1および第2バイアス抵抗器の間のノードと前記接地端子との間に接続して、前記第1および第2差動入力端子から前記接地端子へのDC電流路を形成する、第3バイアス抵抗器と、 前記ゲイン段増幅器の第1および第2差動出力端子の間に直列に接続する第4 および第5バイアス抵抗器と、 入力端子と出力端子を持ち、前記入力端子は前記第4および第5バイアス抵抗器の間のノードに接続する、単位ゲイン増幅器と 第1・第2・第3バイアス抵抗器の間のノードと前記単位ゲイン増幅器の出力端子との間に接続し、その大きさは、前記第1予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが前記第3バイアス抵抗器の抵抗より小さくなるようにする、フィードバックコンデンサと、 前記第1および第2差動ゲイン段入力端子の間に直列に接続する第1および第2フィルタコンデンサと、 前記第1および第2フィルタコンデンサの間のノードと前記単位ゲイン増幅器の出力との間に接続するフィルタ抵抗器と、 前記第1および第2フィルタコンデンサの間のノードと前記接地端子との間に接続し、その大きさは、前記第2予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが前記第1フィルタ抵抗器の抵抗より小さくなるようにする、第3フィルタコンデンサ、 をさらに備える、 請求項1記載のオーディオ線受信器。 5. 前記ゲイン段増幅器はその第1および第2差動入力端子にDC電力を与えられる、請求項1記載のオーディオ線受信器。 6. 前記ゲイン段増幅器の第1差動入力端子は介在する直列コンデンサなしに前記第1差動線に直接に接続し、前記ゲイン段増幅器の第2差動入力端子は介在する直列コンデンサなしに前記第2差動線に直接に接続する、請求項1記載のオーディオ線受信器。 7. 差動モードの入力信号を第1および第2差動線から受信し、また局所の接地基準値に対する出力信号を出力線に出力するオーディオ線受信器であって、前記オーディオ線受信器は、 第1および第2入力端子と、前記出力線に接続する出力端子を備える差動増幅器と、 第1および第2差動入力端子と第1および第2差動出力端子を持つゲイン段増幅器と、ただし前記第1差動入力端子は前記第1差動線に結合し、前記第2差動入力端子は前記第2差動線に結合し、前記第1差動出力端子は前記差動増幅器の第1入力端子に結合し、前記第2差動出力端子は前記差動増幅器の第2入力端子に結合するもの、 を備え、前記ゲイン段増幅器は、 出力端子と反転入力端子と非反転入力端子をそれぞれ備える第1および第2 演算増幅器と、ただし前記第1演算増幅器の出力端子は前記第1差動出力端子に接続し、前記第2演算増幅器の出力端子は前記第2差動出力端子に接続するもの、 一般にその各DC抵抗以上のACインピーダンスをそれぞれ持つ第1および第2フィルタ要素と、ただし前記第1フィルタ要素は第1差動入力端子と前記第1演算増幅器の非反転入力端子の間に接続し、前記第2フィルタ要素は第2差動入力端子と前記第2演算増幅器の非反転入力端子の間に接続するもの、 第1・第2・第3ゲイン抵抗器と、ただし前記第1ゲイン抵抗器は前記第1 演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、前記第2ゲイン抵抗器は前記第2演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、前記第3ゲイン抵抗器は前記第1 および第2演算増幅器の反転入力の間に接続するもの、 前記第1および第2差動入力端子の間に直列に接続する第1および第2バイアス抵抗器と、 前記第1および第2バイアス抵抗器の間のノードと前記接地端子との間に接続して、前記第1および第2差動入力端子から前記接地端子へのDC電流路を形成する、第3バイアス抵抗器と、 前記第1および第2差動出力端子の間に直列に接続する第4および第5バイアス抵抗器と、 入力端子と出力端子を持ち、前記入力端子は前記第4および第5バイアス抵抗器の間のノードに接続する、単位ゲイン増幅器と 前記単位ゲイン増幅器の出力端子と前記第1・第2・第3バイアス抵抗器の間のノードとの間に接続し、その大きさは、前記第1予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが前記第3バイアス抵抗器の抵抗より小さくなるようにする、フィードバックコンデンサと、 前記第1演算増幅器の非反転入力端子と前記第2演算増幅器の非反転入力端子の間に直列に接続する第1および第2フィルタコンデンサと、 前記単位ゲイン増幅器の出力と前記第1および第2フィルタコンデンサの間のノードとの間に接続するフィルタ抵抗器と、 前記第1および第2フィルタコンデンサの間のノードと前記接地端子との間に接続し、その大きさは、前記第2予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが前記第1フィルタ抵抗器の抵抗より小さくなるようにする、第3フィルタコンデンサと、 を備える、 オーディオ線受信器。 8. オーディオ線受信器であって、 第1および第2差動入力端子に差動モード入力信号を受信し、第1および第2 差動出力端子に差動モード出力信号を出す、入力増幅器と、 前記第1および第2差動入力端子の間に結合して、第1ノードを定義する分路要素と、 前記差動モードの出力信号に基づいて、予定周波数より高い周波数のときだけ前記第1ノードを接地端子に結合して、前記予定周波数より高い差動モード入力信号の周波数成分を前記線受信器が実質的に除去するようにするフィードバック回路、 を備える、オーディオ線受信器。 9. 前記第1および第2差動入力端子にそれぞれ接続して、前記予定周波数より高い差動モード入力信号の周波数成分を実質的に除去する、第1および第2直列要素をさらに備える、請求項8記載のオーディオ線受信器。 10. 前記予定周波数は約300キロヘルツである、請求項8記載のオーディオ線受信器。 11. 前記入力増幅器は、 反転入力端子と非反転人力端子と出力端子をそれぞれ備える第1および第2 演算増幅器と、ただし前記第1演算増幅器の非反転入力端子は前記第1差動入力端子に接続し、前記第2演算増幅器の非反転入力端子は前記第2差動入力端子に接続し、前記第1演算増幅器の出力端子は前記第1差動出力端子に接続し、前記第2演算増幅器の出力端子は前記第2差動出力端子に接続するもの、 第1・第2・第3ゲイン抵抗器と、ただし前記第1ゲイン抵抗器は前記第1 演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に接続し、前記第2ゲイン抵抗器は前記第2演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に接続し、前記第3ゲイン抵抗器は前記第1および第2演算増幅器の反転入力端子の間に接続するもの、 を備え、 前記分路要素は前記第1および第2差動入力端子の間に直列に接続してその間に第1ノードを定義する、第1および第2分路コンデンサを備え、 前記フィードバック回路は、 前記第1および第2差動出力端子の間に直列に接続する第1および第2バイアス抵抗器と、 入力端子と出力端子を備え、前記入力端子は前記第1および第2バイアス抵抗器の間の第2ノードに接続する、単位ゲイン増幅器と、 前記単位ゲイン増幅器の出力端子と第1および第2分路コンデンサの間の第1ノードとの間に接続する、フィルタ抵抗器と、 前記第1ノードと前記接地端子の間に接続し、その大きさは、前記予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが前記フィルタ抵抗器の抵抗より小さくなるようにする、第3分路コンデンサと、 をさらに備える、 請求項8記載のオーディオ線受信器。 12. 差動モードの入力信号を第1および第2入力線に受信し、差動モードの出力信号を第1および第2出力線に出力するオーディオ線受信器であって、 第1および第2差動入力端子と、前記第1および第2出力線に結合する第1および第2出力端子を持つ入力増幅器と、 予定周波数より高い差動モードの入力信号の周波数成分を実質的に除去する第1および第2直列要素と、ただし前記第1直列要素は前記第1入力線と第1差動入力端子の間に接続し、前記第2直列要素は前記第2入力線と第2差動入力端子の間に接続するもの、 を備える、オーディオ線受信器。 13. 前記予定周波数は約300キロヘルツである、請求項12記載のオーディオ線受信器。
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    【発明の詳細な説明】 差動オーディオ線受信器発明の背景 この発明は、一般に電子デバイス間のオーディオ信号の伝送に関する。 より詳しく言うと、この発明は、物理的に離れた電子デバイス間に信号を伝送するときにオーディオ信号に入る雑音の量を減らす、線受信器回路に関する。 一般にオーディオ装置は、前置増幅器やミキサや電増幅器などの電子デバイスを組み合わせたものである。 コンベンションホールや劇場やビルなどの大勢の聴衆用として設計されたオーディオ装置では、これらの電子デバイスは物理的にかなり離れていて、異なるAC電力線回路から電力を供給する。 異なるAC電力線回路からはオーディオ信号に望ましくない雑音がかなり入ることがある。 各AC電力線回路はそれぞれの局所の接地基準値を持つ。 AC電力線と各電子デバイスのシャーシとの間の容量により、シャーシの局所の接地に電圧が誘起される。 このようにして、オーディオ装置の種々の電子デバイスの局所の接地の間に、相当の電圧差を生じる。 この電圧差により、異なるAC電力線回路に接続する電子デバイスを相互に接続する任意の導体内に電流が流れる。 電子デバイス間の導体を流れるこの電流には、一般的に50から60ヘルツの電力線周波数の高調波が多く含まれている。 電力線周波数のこの高調波をオーディオ装置で再生すると、障りなハムすなわちバズが聞こえる。 第1図は従来のオーディオ装置10であって、駆動デバイス12と受信デバイス14を備える。 オーディオ信号Vsは、それぞれ第1および第2差動線18と20を持つ導体対を含むケーブル16により、駆動デバイスから受信デバイスに伝送される。 このケーブルの第1および第2差動線をシールド21で覆ってもよい。 一般にシールドは駆動デバイスの局所の接地24に接続する。 オーディオ信号Vsは差動モードで伝送される。 すなわちオーディオ信号は、局所の接地基準値にかかわらず、差動線18と20の間の電圧の差で表される。 駆動デバイスのソースインピーダンスは、それぞれRs+とRs−で表す正と負の出力に関連する。 受信デバイスは線受信器22を備え、線受信器22の入力インピーダンスは、それぞれIN+とIN−で表す正と負の入力端子に関連する。 駆動デバイス12と受信デバイス14のそれぞれの局所の接地24と26の間の電圧差により生じる雑音電圧Vnは、線受信器22の2つの入力端子IN+とIN−に同時に入る。 普通、この雑音電圧Vnをコモンモード電圧と呼ぶ。 コモンモード電圧は受信デバイスの局所の接地を基準にした電圧で、線受信器22の2つの入力端子IN+とIN−に入る。 コモンモード雑音電圧Vnは電力線周波数の好ましくない高調波を含むので、受信デバイスはこのようなコモンモード電圧信号をできるだけ除去したい。 第2図に示すように、線受信器22'のコモンモード電圧信号を除去する1つの方法として、受信デバイス14の入力に変圧器T1を結合する。 この変圧器の一次巻線から二次巻線には、一次巻線28の2つの入力IN+とIN−に同時にかかるコモンモード雑音電圧が伝わるのではなく、差動モードオーディオ信号が伝わる。 したがって、増幅器31は差動モードオーディオ信号だけを受信する。 このように変圧器はコモンモード雑音電圧Vnを除去するには効果的であるが、 コストと大きさと重さの点で不利なので、余り広く用いられてはいない。 変圧器を用いずにコモンモード雑音を除去する線受信器として、第3図に示す簡単な電圧モード差動増幅器回路32が用いられている。 回路32は1個の演算増幅器A1と、4個のゲイン/バイアス抵抗器R1、R2、R3、R4を備える。 回路32は、2個の入力端子IN+およびIN−と、1個の出力端子OUTを持つ。 入力端子IN−に入る電圧信号の電圧ゲインは−R4/R2である。 入力端子IN+に入る電圧信号の電圧ゲインは[(R2+R4)/R2][R3/( R1+R3)]である。 R1をR2に等しくし、またR2をR3に等しくすると、入力端子IN+に入る電圧信号の電圧ゲインはR4/R2になる。 コモンモード電圧信号の電圧ゲインは、2つの入力の電圧ゲインの和である。 したがって、 抵抗器R1とR3をそれぞれ抵抗器R2とR4に等しくすると(R4/R2)+ (−R4/R2)=0なので、コモンモード電圧信号に対する差動増幅器回路3 2のゲインはゼロである。 このように抵抗値を等しくすることにより、入力端子IN+とIN−でのコモンモード電圧を実質的に除去することができる。 実際には抵抗器R1とR2は、また抵抗器R3とR4は完全に等しくならず、 コモンモード電圧信号の除去はコモンモード除去比(CMRR)で定量化される。 差動増幅器回路のCMRRの定義は、差動モード信号のゲインをコモンモード信号のゲインで割った値である。 さらに、駆動デバイス12の出力インピーダンスRs+とRs−の影響(これについてはまだ説明していない)は、CMRRに逆に影響することがある。 第4図に示す簡単な電流モード差動増幅器回路34も、変圧器を用いずにコモンモード雑音を除去する線受信器として用いられている。 回路34は2個の演算増幅器A2およびA3と、5個のゲイン/バイアス抵抗器R5、R6、R7、R 8、R9を備える。 上に説明した電圧モード回路と同様に、この回路は2個の入力端子IN+およびIN−と、1個の出力端子OUTを持つ。 演算増幅器A3の反転端子は、仮想接地の電流集計ノードとして働く。 抵抗器R7とR8を流れる電流は、オームの法則の式 I=V/R により決まる。 抵抗器R9を流れる電流は、単に抵抗器R7とR8を流れる電流の和に負号をつけたものである。 増幅器を差動モードで動作させるには、一方の入力、この場合は抵抗器R7に関連する入力を、抵抗器R5およびR6と演算増幅器A2で構成する反転増幅器で反転させる。 CMRRを大きくするには、抵抗器対R5およびR6と抵抗器対R7およびR 8を等しくしなければならない。 実際には、抵抗器対R5およびR6と抵抗器対R7およびR8は完全に等しくはならないので、電圧モード差動増幅器に関する上の説明と同様に、CMRRは有限になる。 第3図と第4図に示した差動増幅器回路32と34は、駆動デバイス12のソースインピーダンスRs+とRs−がほとんど等しい場合だけ、コモンモード電圧をよく除去することができる。 ソースインピーダンスが十分等しくない場合は、回路のCMRRは非常に低下する。 CMRRが低下する理由は、この回路は2 つの入力端子IN+とIN−でのコモンモード入力インピーダンスが比較的低いからである。 この低い入力インピーダンスはソースインピーダンスに直列である。 ソースインピーダンスが正確に等しくない場合は、入力端子IN+とIN−でのオーディオ信号の電圧比は等しくない。 たとえば、第3図と第4図に示す回路の実際の応用では、ソースインピーダンスの不均衡がわずか5オームあると、CM RRは80dbから40dbに低下する。 第5図に示す、より複雑な計測増幅回路36を用いると、簡単な差動増幅器回路32および34が駆動デバイス12の不均衡なソースインピーダンスに対して実質的に影響を受けないようにすることができる。 計測増幅回路36は、差動増幅器(ここでは電圧モードの差動増幅器32で示す)の各入力に接続する2個の入力バッファ38と40を備える。 各入力バッファは一般に単位(unity) ゲインになるように構成した演算増幅器A4である。 演算増幅器の入力インピーダンスは大きいので、ソースインピーダンスによって生じる電圧比の影響は減少して無視できるレベルになる。 演算増幅器の出力インピーダンスは非常に小さく、また出力電流レベルの広い範囲にわたって余り変わらない。 したがって、入力バッファ38と40を用いると、駆動デバイスの不均衡なソースインピーダンスのために差動増幅器32と34のCMRRが低下するのを防ぐことができる。 第6図に示す計測増幅器42は、コモンモード雑音を除去することで知られている。 この増幅器は、2個の演算増幅器A5およびA6と、5個のゲイン/バイアス抵抗器R10、R11、R12、R13、R14を備える。 ゲイン/バイアス抵抗器を等しくすることにより、この回路は差動モード信号に対して単位ゲインになり、コモンモード信号に対して0ゲインになる。 しかし上に説明したように、ゲイン/バイアス抵抗器が完全に等しくなることはないので、この増幅器のCMRRは有限である。 第7図に示す改善された計測増幅器44も、第3図と第4図にそれぞれ示した差動増幅器32と34と同様に、簡単な差動増幅器46の性能を改善することで知られている。 この計測増幅器は、計測増幅器の入力端子IN+とIN−と差動増幅器46の入力端子IN+'とIN−'との間に差動ゲイン段45を設ける。 この差動ゲイン段は2個の同じ回路48を備える。 回路48は演算増幅器A7とバイアス/ゲイン抵抗器R15をそれぞれ備え、それぞれ別の入力端子に接続する。 一方の演算増幅器A7の非反転入力は入力端子IN+に接続し、他方の演算増幅器A7の非反転入力は入力端子IN−に接続する。 抵抗器R15は各増幅器A7の非反転入力と出力との間に接続し、抵抗器R16は2個の演算増幅器の反転入力の間に接続する。 2個の演算増幅器A7の出力は、差動増幅器46の各入力IN+'とIN−'に接続する。 差動増幅器46は、第3図に示す電圧モードの差動増幅器32の形式でも、第4図に示す電流モードの差動増幅器34の形式でもよい。 差動ゲイン段は差動モード信号を(2R15+R16)/R16倍に増幅し、 コモンモード信号を単位倍に増幅する。 したがって、差動増幅器46はコモンモード信号を予め(2R15+R16)/R16倍だけ抑えた信号を受信するので、簡単な差動増幅器に比べて計測増幅器44のCMRRは改善される。 しかしそれぞれ第5図、第6図、第7図に示す計測増幅回路36、42、44 をオーディオ装置の線受信器として用いると、実際上大きな問題がある。 それは、演算増幅器の入力はバイアス電流を流すための外部DC路を持たないからである。 このDCバイアス電流は、演算増幅器が正しく機能するために必要である。 オーディオ装置の信号源はACに結合することが多いので、DC路を形成することは期待できない。 さらに、抵抗器を局所の接地端子に接続してDC路を形成すると、各入力バッファの入力インピーダンスが低くなるので、計測増幅回路のC MRRが低下する。 したがって、差動オーディオ線受信器として用いたときに非常に大きなコモンモード入力インピーダンスを与えると同時に演算増幅器のバイアス電流のためのDC路を形成する、増幅器回路が必要なことが理解できよう。 この発明はこの要求に応えるものである。 発明の概要この発明は、物理的に離れた電子デバイスの間に伝送される差動モードオーディオ信号を受信するオーディオ線受信器を提供する。 このオーディオ線受信器は広範囲の現実の均衡および不均衡のソースインピーダンスに耐え、受信器のコモンモード除去比の低下を最小限にする。 より詳しく言うと、このオーディオ線受信器は第1および第2差動線から差動モードの入力信号を受信し、出力線に出力信号を出す。 接地基準値にかかわらず、入力信号は第1および第2差動線の間の電圧差で表され、出力信号は出力線と局所の接地基準値との差で表される。 オーディオ線受信器は差動増幅器と入力増幅器を備える。 差動増幅器は第1および第2入力端子と出力端子を持ち、入力増幅器は第1および第2入力端子と第1および第2出力端子を持つ。 入力増幅器の出力端子は差動増幅器の入力端子にそれぞれ接続する。 差動増幅器の出力端子は出力線に接続する。 入力増幅器の入力端子は第1および第2差動線にそれぞれ直接に接続し、第1予定周波数より高いAC信号に対して高い入力インピーダンスを保持し、またバイアス電流を流す電流路を入力増幅器の入力端子に備える。 DC バイアス電流により、入力増幅器は正しく機能する。 入力増幅器のAC入力インピーダンスが大きいので、不均衡なソースインピーダンスの広い範囲にわたって、差動増幅器はコモンモード信号を除去することができる。 このように、線受信器は差動モードのオーディオ信号を受信し、第1予定周波数より高いコモンモード信号を除去する。 この発明の一実施態様では、入力増幅器は第1および第2演算増幅器を備え、 それぞれは出力端子と反転入力端子と非反転入力端子を持つ。 各演算増幅器は単位ゲイン構成であり、その出力端子はその反転入力端子に直接接続する。 各演算増幅器の非反転入力端子と出力端子は入力増幅器の入力端子と出力端子にそれぞれ接続する。 第1および第2バイアス抵抗器は入力増幅器の第1入力端子と接地端子の間に直列に結合し、第3および第4バイアス抵抗器は入力増幅器の第2入力端子と接地端子の間に直列に結合して、第1および第2入力端子から接地端子へのDC電流路を形成する。 第1コンデンサを入力増幅器の第1入力端子と第1 および第2バイアス抵抗器の間のノードとの間に接続し、第2コンデンサと入力増幅器の第2入力端子。 各コンデンサの大きさは、第1予定周波数より上ではそのインピーダンスの大きさが第1および第2バイアス抵抗器の抵抗の大きさより小さくなるようにする。 一般的な線周波数は60Hzであって、これはオーディオ信号の最低可聴周波数より高い。 第1予定周波数の選び方は、全ての差動モードオーディオ信号周波数は受信するがコモンモード線周波数と高調波は実質的に除去するようにする。 この発明の特徴をより詳細に述べると、第1予定周波数は約0.1ヘルツ(H z)に選ぶ。 この周波数を得るには、第1および第2バイアス抵抗器の抵抗を約25キロオームにし、コンデンサの容量を約65マイクロファラッドにする。 この発明の別の望ましい実施態様では、第1および第2バイアス抵抗器の抵抗を約10キロオームにし、コンデンサの容量を約100マイクロファラドにすることにより、同様な性能が得られる。 この発明の別の実施態様では、入力増幅器は計測増幅器に一般に用いられる差動モードゲイン段でよい。 このゲイン段は、第1および第2演算増幅器と第1・ 第2・第3ゲイン抵抗器を備える。 第1および第2演算増幅器はそれぞれ出力端子と反転入力端子と非反転入力端子を持つ。 第1および第2演算増幅器の非反転入力端子は入力増幅器の第1および第2入力端子にそれぞれ接続し、第1および第2演算増幅器の出力端子は入力増幅器の第1および第2出力端子にそれぞれ接続する。 第1ゲイン抵抗器は第1演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、第2ゲイン抵抗器は第2演算増幅器の出力と反転入力の間に接続し、第3ゲイン抵抗器は第1および第2演算増幅器の反転入力の間に接続する。 また入力増幅器は第1および第2バイアス抵抗器を備え、これらは入力増幅器の第1および第2入力端子の間に直列に接続する。 第3バイアス抵抗器は第1および第2バイアス抵抗器の間のノードと接地端子との間に接続し、入力増幅器の第1および第2入力端子から接地端子へのDC電流路を形成する。 また入力増幅器は第4および第5バイアス抵抗器と、単位ゲイン増幅器とフィードバックコンデンサを備える。 第4および第5バイアス抵抗器は、増幅器の第1および第2出力端子の間に直列に結合する。 単位ゲイン増幅器は入力端子を持つ。 単位ゲイン増幅器の入力端子は第4および第5バイアス抵抗器の間のノードに接続し、フィードバックコンデンサは単位ゲイン増幅器の出力端子と第1・第2・第3バイアス抵抗器の間のノードとの間に接続する。 フィードバックコンデンサの大きさは、第1予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスが第3バイアス抵抗器の抵抗より小さくなるようにする。 この発明の特徴をより詳細に述べると、電源を第3バイアス抵抗器と接地端子の間に接続する。 電源は第1・第2・第3バイアス抵抗器を通して第1および第2差動入力に電力を与える。 この電力を、第1および第2差動入力端子に結合する装置(たとえば、業務用マイクロホン)に供給する。 この発明の別の特徴をより詳細に述べると、単位ゲイン増幅器は演算増幅器の反転入力端子をその出力端子に直接接続して単位ゲインにしたものである。 単位ゲイン増幅器の非反転入力端子の信号は単位ゲインだけ増幅して出力端子に出す。 この発明のさらに別の実施態様では、上に説明した差動モードゲイン段を修正して、第1および第2直列要素と第1および第2分路要素を持つ低域フィルタをさらに備える。 第1直列要素の一端は第1差動入力端子に接続し、その他端は第1分路要素の一端に接続する。 第1分路要素の他端はゲイン段増幅器の一部を通して接地端子に接続し、第2予定周波数より高い周波数のときだけ、分路要素を接地端子に結合する。 同様に、第2直列要素の一端は第2差動入力端子に接続し、その他端は第2分路要素の一端に接続する。 また第2分路要素の他端はゲイン段増幅器の一部を通して接地端子に接続し、第2予定周波数より高い周波数のときだけ、分路要素を接地端子に結合する。 第2予定周波数は第1予定周波数より高いので、線受信器は第1および第2予定周波数の間の周波数で差動モード信号を受信し、第2予定周波数より高い周波数を持つ望ましくない信号を実質的に除去する。 好ましくは、第1予定周波数は約0.1ヘルツであり、第2予定周波数は約300キロヘルツである。 より特定して言うと、第1および第2フィルタ要素は、一般にそれぞれ各DC 抵抗以上のACインピーダンスを持ち、第1および第2演算増幅器の各非反転入力端子と、第1および第2差動入力端子との間にそれぞれ接続する。 第1および第2分路要素の第1および第2フィルタコンデンサは、第1および第2演算増幅器の非反転入力端子の間に直列に接続する。 また低域フィルタは、 単位ゲイン増幅器の出力端子と第1および第2フィルタコンデンサの間のノードとの間に接続するフィルタ抵抗器と、第1および第2フィルタコンデンサの間のノードと接地端子との間に接続する第3フィルタコンデンサを備える。 第3フィルタコンデンサの大きさは、第2予定周波数より高い周波数でそのインピーダンスがフィルタ抵抗器の抵抗より小さくなるようにする。 この発明の他の特徴と利点は、この発明の原理を例示する好ましい実施態様の説明と添付の図面を参照すれば明らかになる。 図面の簡単な説明第1図は、物理的に離れた電子デバイスを備えるオーディオ装置の略図である。 第2図は、従来の変圧器結合の差動受信器の略図である。 第3図は、従来の簡単な電圧モード差動増幅器の略図である。 第4図は、従来の簡単な電流モード差動増幅器の略図である。 第5図は、緩和された入力を持つ従来の差動増幅器の略図である。 第6図は、従来の簡単な電流モード差動増幅器の略図である。 第7図は、従来の計測増幅器の略図である。 第8図は、この発明の実施態様の差動線受信器の略図である。 第9図は、第8図に示す差動オーディオ線受信器の、より一般的な第2実施態様の略図である。 第10図は、この発明の差動オーディオ線受信器の第3実施態様の略図である。 第11図は、「ファンタム」電源をさらに備える、第10図の線受信器の一部の略図である。 第12図は、高周波フィルタを備える、この発明の差動オーディオ線受信器の第4実施態様の略図である。 好ましい実施態様の説明第8図は、駆動デバイス12からオーディオ信号を受信する、この発明の差動オーディオ線受信器50の一実施態様を示す。 線受信器は、1個の差動増幅器3 2と2個の入力増幅器52および54を備える。 差動増幅器32は演算増幅器A 1と抵抗器R1、R2、R3、R4を組み合わせたものであって、第3図の従来の差動増幅器32に対応する。 差動増幅器は、非反転入力端子56と、反転入力端子58と、出力端子OUTを持ち、上記の発明の背景の説明の場合と同じ動作をする。 抵抗器R1、R2、R3、R4の好ましい抵抗値は25Kである。 入力増幅器52と54は、それぞれ入力端子IN+とIN−を持ち、またそれぞれ出力端子を持つ。 第1入力増幅器52の出力端子は差動増幅器32の非反転入力端子56に接続し、第2入力増幅器54の出力端子は差動増幅器32の反転入力端子58に接続する。 第1入力増幅器52は1個の演算増幅器A8と、2個のバイアス抵抗器R17 とR19と、1個の結合コンデンサC1を備える。 バイアス抵抗器R17とR1 9は、演算増幅器A8の非反転入力と信号接地端子との間に直列に接続する。 演算増幅器A8の非反転入力端子は入力増幅器52の入力端子IN+である。 演算増幅器A8の反転入力端子は演算増幅器A8の出力端子に直接接続する。 したがってバイアス抵抗器R17とR19は、演算増幅器A8の非反転入力から接地へのDC電流路になる。 結合コンデンサC1は、バイアス抵抗器R17とR19が入力増幅器52の入力インピーダンスを低下させ、したがって線受信器50のコモンモード除去比(CMRR)を低下させるのを防ぐ。 抵抗器R17とR19の間のノードと演算増幅器A8の反転入力端子との間に結合コンデンサC1を接続することにより、抵抗器R17のインピーダンスは予定遮断周波数より高い周波数で非常に大きくなる。 予定遮断周波数とは、結合コンデンサC1のインピーダンスが抵抗器R19の抵抗に等しくなる周波数である。 このため、この遮断周波数より実質的に高い周波数で、抵抗器R17とR19 の間のノードは演算増幅器A8の反転入力端子に実際上短絡する。 演算増幅器A 8により抵抗器R17の両端の電圧は等しくなるので、この周波数では抵抗器R 17に実質的にAC電流が流れない。 このように抵抗器R17を流れる電流が実質的に減少するので、抵抗器R17の有効抵抗は本来の抵抗すなわちDC抵抗よりはるかに大きくなる。 したがって、入力増幅器52の有効入力インピーダンスは予定遮断周波数より実質的に高い周波数で非常に高くなる。 同様にして、第2入力増幅器54は演算増幅器A9と、バイアス抵抗器R18 とR20と、結合コンデンサC2を備え、差動増幅器32の反転入力端子58を実際上絶縁する。 対象とする全ての周波数にわたって線受信器50のコモンモード入力インピーダンスを十分高くして望ましくないコモンモード雑音を除去するためには、遮断周波数を十分低くしなければならない。 遮断周波数が十分低い線受信器50は、 オーディオ信号の対象とする全ての周波数にわたってほぼ一定のゲインを示す。 しかし遮断周波数は、普通に利用できる構成要素を用いて容易に実現できるほど十分大きくなければならない。 50または60Hzの電源周波数およびその周波数の高調波を含む低周波のコモンモード雑音電圧を除去するため、入力増幅器5 2のコンデンサC1と抵抗器R19の組み合わせと入力増幅器54のコンデンサC2と抵抗器R20の組み合わせで規定する遮断周波数は、好ましくは約0.1 Hzに選択する。 この遮断周波数を得るには、抵抗器R17、R18、R19、 R20の抵抗値を約25キロオームにし、コンデンサC1、C2の容量値を約6 5マイクロファラッドにする。 望ましい遮断周波数0.16Hzを得るには、抵抗器R17、R18、R19、R20の抵抗値を約10キロオームにし、コンデンサC1、C2の容量値を約100マイクロファラッドにする。 各入力増幅器52と54の出力インピーダンスは、信号レベルの広い範囲にわたって実質的に一様である。 入力増幅器52と54の有効入力インピーダンスが高くて出力インピーダンスが低いので、ソースインピーダンスRs+とRs−の間の不均衡により生じる電圧比の影響は減少し、差動増幅器32の入力を駆動デバイス12のソースインピーダンスRs+とRs−から実際上絶縁する、すなわち緩和する。 このように線受信器50は、AC結合またはDC結合の出力と広範囲のまたは不均衡のソースインピーダンスの任意の組合わせを持つ多様な電子オーディオ装置から、コモンモード電圧信号の除去をできるだけ損なわないようにして、オーディオ信号を受信することができる。 線受信器はAC結合またはDC 結合の出力を受信することができるので、線受信器の入力端子IN+とIN−に結合コンデンサを設ける必要はない。 結合コンデンサが等しくないとソースインピーダンスの問題が生じるし、また結合コンデンサが等しいとしても線受信器のコストが高くなるので、これは利点である。 この発明の線受信器50は、第8図に示す特定の実施態様より一般的である。第9図に示す別の実施態様の線受信器50'は、第8図の差動増幅器32の代わりに、上に説明した簡単な差動増幅器34や計測増幅器44など、多くの型の差動増幅器32'を用いてよいことを示す。また第8図の入力増幅器52と54は単位ゲイン演算増幅器A8とA9に限定する必要はない。単位ゲイン演算増幅器ではなく、第9図に示すようにほとんど全ての型の単位ゲイン増幅器60を用いてよい。各単位ゲイン増幅器60は、ほぼ単位ゲインと、比較的高い入力インピーダンスと、比較的低い出力インピーダンス、という特性を持ちさえすればよい。したがって、各単位ゲイン増幅器60は、演算増幅器や離散的半導体や真空管などを組み合わせて構成してもよい。この発明の別の実施態様は、第10図に示す差動オーディオ線受信器62である。この線受信器は、第7図の計測増幅器44を変更したものである。この線受信器では、2個の抵抗器R21とR22を入力端子IN+とIN−の間に直列に接続し、2個の抵抗器R23とR24を差動ゲイン段45の出力端子64と66 の間に直列に接続する。抵抗器25を2個の抵抗器R23とR24の間のノードと接地端子との間に接続して、入力IN+とIN−のDCバイアス電流路とする。単位ゲイン増幅器60と、この単位ゲイン増幅器に直列に接続するコンデンサC3は、抵抗器R23とR24の間のノードと、抵抗器R21、R22、R25 の間のノードとの間に接続する。前に説明したように、差動ゲイン段45のコモンモードゲインは実質的に単位であり、差動ゲイン段の差動モードゲインは非常に高い。差動ゲイン段のコモンモード出力は、抵抗器R23とR24を通して単位ゲイン増幅器60に結合する。単位ゲイン増幅器は、コンデンサC3を通して抵抗器R21、R22、R25の間のノードを緩和されたコモンモード信号で駆動するので、抵抗器R21とR22はコモンモード信号に対して高いACインピーダンスを示し、また抵抗器R25を通してDCバイアス路を形成する。第10 図に示す線受信器62の実施態様が必要とする単位ゲイン増幅器は1個だけであることに注意していただきたい。第11図に示すように、第10図の線路受信器62は、一般に「ファンタム」 電源から電力を供給される低インピーダンスマイクロホンなどの業務用マイクロホン用として改造された、低信号レベル前置増幅器に適している。 「ファンタム」電源は、抵抗器R25を接地端子ではなく「ファンタム」電源PS1に接続することにより、線受信器の入力IN+とIN−に接続するマイクロホンに供給される。抵抗器R21、R22、R25は必要な電源とDCバイアス電流の電流路を形成するが、オーディオ周波数で非常に高いインピーダンスを示す。したがって線受信器は、オーディオ周波数で増幅器のCMRRを低下させるソースインピーダンスの影響を受けない。この発明の差動オーディオ線受信器62'の別の実施態様を第12図に示す。線受信器62'はブートストラップされた低域rfフィルタを備え、第10図に示す線受信器62の高周波コモンモード除去能力を高める。より特定して言うと、線受信器62'は第1および第2直列フィルタ要素X1 とX2を備える。第1直列フィルタ要素は正入力端子IN+と一方の演算増幅器A7の非反転入力端子の間に接続し、第2直列フィルタ要素は負入力端子IN− と他方の演算増幅器A7の非反転入力端子の間に接続する。第1および第2直列フィルタ要素は、抵抗器でも、インダクタでも、コモンモード・インダクタでも、これらの要素の任意の組み合わせでもよい。さらに線受信器は、演算増幅器の非反転入力端子の間に直列に接続する第1および第2フィルタコンデンサC5とC6を備える。第3フィルタコンデンサC4は、第1および第2フィルタコンデンサの間のノードと接地端子との間に接続する。フィルタ抵抗器R26は、単位ゲイン増幅器60の出力と、第1・第2・第3フィルタコンデンサの間のノードとの間に接続する。フィルタ抵抗器R26と第3フィルタコンデンサC4は、好ましくは約300 KHzの遮断周波数を持つ低域フィルタを形成する。したがって遮断周波数より低い周波数では、第1および第2フィルタコンデンサC5とC6の間のノードはブートストラップされて、第1および第2フィルタコンデンサにはAC電流が流れず、したがってオーディオ周波数において線受信器のCMRRは影響を受けない。しかし遮断周波数より上では、第3フィルタコンデンサは第1および第2フィルタコンデンサC5とC6と第1および第2直列フィルタ要素X1とX2に対して接地への十分な電路となって低域フィルタとして動作し、無線周波数信号が演算増幅器A7に達するのを妨ぐ。このように、線受信器はオーディオ周波数の全範囲にわたってコモンモード雑音をよく除去し、またrf雑音も除去する。好ましくは、抵抗器R21とR2は10キロオームの同じ抵抗を持ち、抵抗器R23とR24は5キロオームの同じ抵抗を持ち、ゲイン抵抗器R15は10キロオームの同じ抵抗を持ち、フィルタコンデンサC5とC6は47ピコファラッドの同じ容量を持ち、第1および第2 フィルタ要素X1とX2は20ミリヘンリの同じインダクタンスとこれに並列に47キロオームの同じ抵抗を持つ。他の受動構成要素は同じである必要はなく、 好ましくは第3ゲイン抵抗器は1キロオームの抵抗を持ち、抵抗器R25は10 キロオームの抵抗を持ち、フィルタコンデンサC4は470ピコファラッドの容量を持ち、フィルタ抵抗器R26は1キロオームの抵抗を持ち、フィードバックコンデンサC3は200マイクロファラッドの容量を持つ。第10図−第12図に示す線受信器の特別の利点は、入力端子IN+とIN− をブートストラップするのに必要なのはフィードバックコンデンサC3が1個だけということである。これは特に大きな利点である。それは、主としてコンデンサの製作と環境条件から、大きな同じコンデンサを作るのが困難だからである。オーディオ周波数での性能を高めるにはフィードバックコンデンサC3を非常に大きくしなければならないので、第10図−第12図に示す線受信器は大きな同じコンデンサC1とC2を必要とする第8図−第9図の線受信器に比べて、非常に改善されている。この発明の好ましい実施態様を開示したが、この発明の範囲から逸れることなく、当業者はこれらの好ましい実施態様を種々に変更できることが理解できる。この発明は次の請求の範囲によってだけ規定されるものである。

    【手続補正書】特許法第184条の8第1項【提出日】1997年1月28日【補正内容】 したがって、差動オーディオ線受信器として用いたときに非常に大きなコモンモード入力インピーダンスを与えると同時に演算増幅器のバイアス電流のためのDC路を形成する、増幅器回路が必要なことが理解できよう。 この発明はこの要求に応えるものである。 WO−A−9 454 761 は、差動モードの入力信号を第1および第2 差動線から受信して、局所の接地基準値に対する出力信号を出力線に出力するオーディオ線受信機を開示している。 この発明は、物理的に離れた電子デバイスの間に伝送される差動モードオーディオ信号を受信するオーディオ線受信器を提供する。 このオーディオ線受信器は広範囲の現実の均衡および不均衡のソースインピーダンスに耐え、受信器のコモンモード除去比の低下を最小限にする。 より詳しく言うと、このオーディオ線受信器は第1および第2差動線から差動モードの入力信号を受信し、出力線に出力信号を出す。 接地基準値にかかわらず、入力信号は第1および第2差動線の間の電圧差で表され、出力信号は出力線と局所の接地基準値との差で表される。 オーディオ線受信器は差動増幅器と入力増幅器を備える。 差動増幅器は第1および第2入力端子と出力端子を持ち、入力増幅器は第1および第2入力端子と第1および第2出力端子を持つ。 入力増幅器の出力端子は差動増幅器の入力端子にそれぞれ接続する。 差動増幅器の出力端子は出力線に接続する。 入力増幅器の入力端子は第1および第2差動線にそれぞれ直接に接続し、第1予定周波数より高いAC信号に対して高い入力インピーダンスを保持し、またバイアス電流を流す電流路を入力増幅器の入力端子に備える。 D Cバイアス電流により、入力増幅器は正しく機能する。 入力増幅器のAC入力インピーダンスが大きいので、不均衡なソースインピーダンスの広い範囲にわたって、差動増幅器はコモンモード信号を除去することができる。 このように、線受信器は差動モードのオーディオ信号を受信し、第1予定周波数より高いコモンモード信号を除去する。 この発明の受信器は、差動モードの入力信号を第1および第2差動入力端子に受信し、差動モードの出力信号を第1および第2差動出力端子に出力する入力増幅器を備え、その特徴は、第1および第2差動入力端子の間に結合して第1ノードを定義する分路要素と、差動モードの出力信号に応じて予定の上位周波数より高い周波数のときだけ第1ノードを接地端子に結合して、線受信器が予定の上位周波数より高い差動モードの入力信号の周波数成分を除去するようにする、フィードバック回路である。 一般的な線周波数は60Hzであって、これはオーディオ信号の最低可聴周波数より高い。 第1予定周波数の選び方は、全ての差動モードオーディオ信号周波数は受信するがコモンモード線周波数と高調波は実質的に除去するようにする。 この発明の特徴をより詳細に述べると、第1予定周波数は約0.1ヘルツ(H z)に選ぶ。 この周波数を得るには、第1および第2バイアス抵抗器の抵抗を約25キロオームにし、コンデンサの容量を約65マイクロファラッドにする。 この発明の別の望ましい実施態様では、第1および第2バイアス抵抗器の抵抗を約10キロオームにし、コンデンサの容量を約100マイクロファラドにすることにより、同様な性能が得られる。 この発明のオーディオ線受信器の実施態様を、添付の図面を参照して説明する。 第1図は、物理的に離れた電子デバイスを備えるオーディオ装置の略図である。 第2図は、従来の変圧器結合の差動受信器の略図である。 第3図は、従来の簡単な電圧モード差動増幅器の略図である。 第4図は、従来の簡単な電流モード差動増幅器の略図である。 第5図は、緩和された入力を持つ従来の差動増幅器の略図である。 第6図は、従来の簡単な電流モード差動増幅器の略図である。 第7図は、従来の計測増幅器の略図である。 第8図は、従来の差動線受信器の略図である。 第9図は、第8図に示す差動オーディオ線受信器の、より一般的な実施態様の略図である。 第10図は、従来の差動オーディオ線受信器の一実施態様の略図である。 第11図は、「ファンタム」電源を備える、第10図の線受信器の一部の略図である。 第12図は、高周波フィルタを備える、この発明の差動オーディオ線受信器の第4実施態様の略図である。 第8図は、駆動デバイス12からオーディオ信号を受信する差動オーディオ線受信器50を示す。 線受信器は、1個の差動増幅器32と2個の入力増幅器52 および54を備える。 差動増幅器32は演算増幅器A1と抵抗器R1、R2、R 3、R4を組み合わせたものであって、第3図の従来の差動増幅器32に対応する。 差動増幅器は、非反転入力端子56と、反転入力端子58と、出力端子OU Tを持ち、上記の発明の背景と同じ動作をする。 請求の範囲 1. 受信器であって、差動モードの入力信号を第1および第2差動入力端子に受信し、差動モードの出力信号を第1および第2差動出力端子に出力する入力増幅器を備え、その特徴は、第1および第2差動入力端子の間に結合して第1ノートを定義する分路要素と、差動モードの出力信号に応じて、予定上位周波数より高い周波数のときだけ第1ノードを接地端子に結合して、線受信器が予定上位周波数より高い差動モードの入力信号の周波数成分を除去するようにする、フィードバック回路である、受信器。 2. 前記第1および第2差動入力端子に接続し、予定上位周波数より高い差動モードの入力信号の周波数成分を実質的に除去する、第1および第2直列要素を特徴とする、請求項1記載の受信器。 3. 前記予定上位周波数は約300キロヘルツであることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の受信器。 4. 前記入力増幅器は、反転入力端子と非反転入力端子と出力端子をそれぞれ持つ第1および第2演算増幅器と、ただし前記第1演算増幅器の非反転入端子は前記第1差動入力端子に接続し、前記第2演算増幅器の非反転入力端子は前記第2差動入力端子に接続し、前記第1演算増幅器の出力端子は前記第1差動出力端子に接続し、前記第2演算増幅器の出力端子は前記第2差動出力端子に接続するもの、第1・第2・第3ゲイン抵抗器と、ただし前記第1ゲイン抵抗器は前記第1演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に接続し、前記第2ゲイン抵抗器は前記第2演算増幅器の出力端子と反転入力端子の間に接続し、前記第3ゲイン抵抗器は前記第1および第2演算増幅器の反転入力端子の間に接続するもの、を備え、前記分路要素は前記第1および第2差動入力端子の間に直列に接続してその間の第1ノードを定義する第1および第2分路コンデンサを備え、また前記フィードバック回路は、前記第1および第2差動出力端子の間に直列に接続する第1 および第2バイアス抵抗器と、入力端子と出力端子を持ち、前記入力端子は前記第1および第2バイアス抵抗器の間の第2ノードに接続する、単位ゲイン増幅器と、前記単位ゲイン増幅器の出力端子と前記第1および第2分路コンデンサの間の第1ノードとの間に接続するフィルタ抵抗器と、前記第1ノードと接地端子の間に接続し、前記予定上位周波数より高い周波数で前記フィルタ抵抗器の抵抗より小さいインピーダンスを持つ大きさの第3コンデンサをさらに備える、ことを特徴とする、請求項1から請求項3のどれかに記載の受信器。 5. 前記入力増幅器は、前記第1および第2差動入力端子の間に直列に接続する第1および第2バイアス抵抗器と、前記第1および第2バイアス抵抗器の間のノードと前記接地端子との間に接続して前記第1および第2差動入力端子から前記接地端子へのDC電流路を形成するする第3バイアス抵抗器と、前記入力増幅器の第1および第2差動出力端子の間に直列に接続する第4および第5バイアス抵抗器と、入力端子と出力端子を持ち、前記入力端子は前記第4および第5バイアス抵抗器の間のノードに接続する、単位ゲイン増幅器と、前記単位ゲイン増幅器の出力端子と前記第1・第2・第3バイアス抵抗器の間のノードとの間に接続して、前記予定上位周波数より低い予定下位周波数より高い周波数で前記第3バイアス抵抗器の抵抗より小さいインピーダンスを持つ大きさの、フィードバックコンデンサ、を備えることを特徴とする、請求項1記載の受信器。 6. 前記入力増幅器はその第1および第2差動入力端子にDC電力を与えられることを特徴とする、請求項1から請求項5までのどれかに記載の受信器。 7. 前記入力増幅器の第1差動入力端子は介在する直列コンデンサなしに前記第1差動入力端子に直接に接続し、前記入力増幅器の第2差動入力端子は介在する直列コンデンサなしに前記第2差動線に直接に接続する、ことを特徴とする、 請求項1、請求項5、または請求項6記載の受信器。

    ───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 コモンモード除去比の低下を最小限にする。

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