【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般に、集積回路無線周波数トランスポンダに関する。 より詳細には、本発明は、外部に接続された共振周波数同調回路に信号接続するための1つの専用入力のみを必要とする集積回路無線周波数トランスポンダに関する。 【0002】 【従来の技術】無線周波数トランスポンダは、在庫管理、有料道路での車の自動識別、建物の入口、セキュリティシステム、キーレス電子アクセス、およびエントリデバイスなどに使用され得る。 トランスポンダは一般に、無線周波数受信器および無線周波数送信器を含み、 そして別の関連トランスポンダと通信する。 その通信は、まず符号化信号を受信し、そして符号化送信信号を用いて応答を返すか、またはまず符号化信号を送信し、 そしてその関連トランスポンダから正しい応答が戻って来るのを待つかのいずれかによって行われる。 2つのトランスポンダは、符号化信号「ハンドシェーク」の任意の組み合わせを利用して「味方」または「敵」の識別を試みる。 一旦味方符号化信号を識別および確認すると、 車のドアの開錠、ガレージドアの開扉、または建物への入退などの望ましい動作が行われ得る。 【0003】トランスポンダシステムの一例は、KEE LOQ(登録商標)(Microchip Techn ology Inc. の登録商標)の符号ホッピング復号器およびトランスポンダ(Microchip Te chnology Inc. による部品番号HCS41 2)であり、より完全な記載は、発明明細書DS410 99A(1999年)にあり、これはhttp://w ww. microchip. comで入手可能であり、 本明細書中において参照として援用される。 【0004】一般に、トランスポンダ振幅は、データワードビットストリームを用い、そのデータビットストリームのバイナリ値にしたがってRF発生器のCW RF 搬送波を変調する。 データワードビットストリームは、 オン/オフパルスの列であり、そのパルス列は、例えば、シリアルデータワード同期ヘッダ、タグ番号、などを表す。 パリティビットまたはチェックサム値がデータワードビットストリームに組み込まれることもある。 これらのオン/オフパルス列は、関連トランスポンダによって受信される。 【0005】従来、並列共振同調回路は、集積回路トランスポンダシステムの2つのピンに接続する必要があった。 例えば、複数の機能および/または複数のトランスポンダ回路を有する集積回路パッケージにおいては、入出力ピンの利用が極めて重要である。 トランスポンダに関連する各並列共振回路ごとに2つの専用ピンが必要であるので、その集積回路パッケージ上の限られた数のピンを他の必要なまたは望ましい機能のため使用することができなくなる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】したがって、集積回路パッケージ上の、並列共振回路をその集積回路のトランスポンダ回路に接続するための入出力ピンをより有効かつ上手に利用することが必要である。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明による無線周波数トランスポンダは、第1および第2端を有する無線周波数同調回路と、第1コンデンサと、無線周波数増幅器、 第1および第2電流源、およびバイアス制御回路を有する集積回路と、を包含する無線周波数トランスポンダであって、該第1および第2電流源は、該無線周波数増幅器に接続され、そのバイアスレベルを生成しかつその利得を制御し、該バイアス制御回路は、該第1および第2 電流源に接続され、該バイアスレベルを制御し、該集積回路が信号接続および共通接続を有し、該無線周波数増幅器の入力が該信号接続に接続され、該第1コンデンサが該無線周波数同調回路の該第1端と該信号接続との間に接続され、該無線周波数同調回路の該第2端が該共通接続に接続され、それにより上記目的が達成される。 【0008】無線周波数トランスポンダは、前記同調回路が並列に接続されたインダクタおよび第2コンデンサを包含してもよい。 【0009】無線周波数トランスポンダは、前記第1および第2電流源は、直列に接続され、そして前記無線周波数増幅器の前記入力に接続されてもよい。 【0010】無線周波数トランスポンダは、前記第1電流源が前記集積回路の動作電圧に接続され、そして前記第2電流源が該集積回路の前記共通接続に接続されてもよい。 【0011】無線周波数トランスポンダは、望ましい周波数における前記第1コンデンサインピーダンスが、該望ましい周波数における前記無線周波数同調回路のインピーダンスの約10分の1であってもよい。 【0012】無線周波数トランスポンダは、望ましい周波数における前記第1コンデンサインピーダンスが、前記無線周波数増幅器の入力抵抗よりも実質的に小さくてもよい。 【0013】無線周波数トランスポンダは、前記無線周波数同調回路が、前記集積回路から望ましい距離の位置にあってもよい。 【0014】本発明による無線周波数トランスポンダは、第1および第2端を有する無線周波数同調回路と、 第1コンデンサと、無線周波数増幅器、第1および第2 電流源、およびバイアス制御回路を有する集積回路と、 を包含する無線周波数トランスポンダであって、該第1 および第2電流源は、該無線周波数増幅器に接続され、 そのバイアスレベルを生成しかつその利得を制御し、該バイアス制御回路は、該第1および第2電流源に接続され、該バイアスレベルを制御し、該集積回路が信号接続および共通接続を有し、該無線周波数増幅器の入力が該信号接続に接続され、該無線周波数同調回路および該第1コンデンサが、該信号接続が該集積回路の外部に直流パスを有さないように接続され、それにより上記目的を達成する。 【0015】無線周波数トランスポンダは、前記同調回路が並列に接続されたインダクタおよび第2コンデンサを包含してもよい。 【0016】無線周波数トランスポンダは、前記インダクタおよび前記第2コンデンサの並列接続の一端が前記信号接続に接続され、そして前記第1コンデンサが前記共通接続と該インダクタおよび該第2コンデンサの該並列接続の他端との間に接続されてもよい。 【0017】無線周波数トランスポンダは、前記同調回路が前記第1コンデンサと直列に接続されたインダクタを包含し、そしてその該直列接続が第2コンデンサに並列に接続されてもよい。 【0018】本発明による無線周波数トランスポンダは、複数の無線周波数同調回路であって、該複数の無線周波数同調回路の各々が第1および第2端を有する、複数の無線周波数同調回路と、複数の第1コンデンサと、 複数の無線周波数増幅器、複数の第1および第2電流源、および複数のバイアス制御回路を有する集積回路と、を包含する無線周波数トランスポンダであって、該複数の第1および第2電流源の各々は、該複数の無線周波数増幅器のうちのそれぞれの1つに接続され、そのバイアスレベルを生成し、かつその利得を制御し、該複数のバイアス制御回路の各々は、該複数の第1および第2 電流源のそれぞれの1つに接続され、その該バイアスレベルを制御し、該集積回路が複数の信号接続および共通接続を有し、該複数の無線周波数増幅器の各々の入力が該複数の信号接続のそれぞれの1つに接続され、該複数の第1コンデンサの各々が、該複数の無線周波数同調回路のそれぞれの1つの第1端と該複数の信号接続のそれぞれの1つとの間に接続され、該複数の無線周波数同調回路の各々の第2端が該共通接続に接続され、それにより上記目的を達成する。 【0019】無線周波数トランスポンダは、前記複数の同調回路の各々が並列に接続されたインダクタおよび第2コンデンサを包含してもよい。 【0020】無線周波数トランスポンダは、前記複数の無線周波数同調回路が、前記集積回路から望ましい距離の位置にあってもよい。 【0021】無線周波数トランスポンダは、前記複数の無線周波数増幅器の信号出力に接続された最良信号選択回路と、該最良信号選択回路の出力に接続された信号検出器と、をさらに包含し、前記複数の無線周波数増幅器の出力のうちの最良信号が選択されてもよい。 【0022】無線周波数トランスポンダは、前記複数の無線周波数同調回路が同じ周波数に同調されてもよい。 【0023】無線周波数トランスポンダは、前記複数の無線周波数同調回路が異なる周波数に同調されてもよい。 【0024】無線周波数トランスポンダは、複数の信号検出器をさらに含み、該複数の信号増幅器の各々1つが前記複数の無線周波数増幅器のそれぞれ1つの出力に接続されてもよい。 【0025】無線周波数トランスポンダは、前記信号接続と前記無線周波数増幅器の入力との間に接続された信号スイッチと、該信号スイッチに接続された送信器−復調器と、をさらに包含し、該信号スイッチが該送信器− 復調器を該信号接続に接続し、そして該送信器−復調器が信号を送信する場合に該無線周波数増幅器の入力を該信号接続から切断してもよい。 【0026】本発明による閉環境は、無線セキュリティデバイスによって制御されるアクセスを有する閉環境であって、該閉環境は、該閉環境の内部への制御アクセスと、該閉環境上に配置され、そして該閉環境の制御アクセスを制御するように信号デバイスから信号を受信するように改変された少なくとも1つの無線周波数同調回路と、少なくとも1つの無線周波数増幅器ならびに対応の第1および第2電流源、バイアス制御回路および該少なくとも1つの無線周波数増幅器の各々1つのためのそれぞれの信号接続、ならびに共通接続を有する集積回路であって、該対応の第1および第2電流源が、該少なくとも1つの無線周波数増幅器の各々1つに接続され、そのバイアスレベルを生成し、その利得を制御し、そしてバイアス制御回路が該対応の第1および第2電流源に接続され、その該バイアスレベルを制御する、集積回路と、 該少なくとも1つの無線周波数増幅器の各々1つの入力が、該それぞれの信号接続に接続され、少なくとも1つの第1コンデンサであって、該少なくとも1つの第1コンデンサの各々1つが該少なくとも1つの無線周波数同調回路の1つと該それぞれの信号接続との間に接続される、少なくとも1つの第1コンデンサとを包含し、それにより上記目的を達成する。 【0027】閉環境が、車、事務所ビル、家、駐車ガレージ、金庫、飛行機、ボート、および列車からなる群から選択されてもよい。 【0028】本発明は、集積回路パッケージ中に、共振周波数同調回路に(パッケージの外部に)接続するための(その集積回路パッケージの)専用入出力ピンを1つだけしか必要としないトランスポンダを配置することによって、上記の問題および他の既存技術の欠点および欠陥を解決する。 共通出力または接地接続のために使用され得る別のパッケージピンは、共振周波数同調回路への第2の接続を供給してもよい。 本発明のトランスポンダ実施形態は、自動車のドア、家および事務所のドア、ガレージのドア、ならびにセキュリティゲートなどの開錠および開扉のためのセキュリティおよびアクセスデバイスにおいて使用してもよい。 本発明は、鍵およびドアなどのハンズフリー操作を可能にする。 トランスポンダは、低出力無線周波数信号を受信できるので、ポケット、財布、またはブリーフケースからトランスポンダシステムを取り出す必要なくかつ遠くからでも錠前またはドアの確認および作動を起こし得る。 【0029】本明細書および本発明の範囲内において意図されることは、集積回路パッケージが複数の関連共振周波数同調回路に接続された複数のトランスポンダ回路を含み、その複数の関連共振周波数同調回路の各々が、 1つだけの専用入出力ピンへの第1の接続、および共通ピンへの第2の接続を必要とすることである。 【0030】また、本明細書および本発明の範囲内において意図されることは、専用共振周波数同調回路の入出力ピンが、第2の機能(すなわち、二重目的)のためにも使用されることである。 【0031】本発明の実施形態によると、内部にトランスポンダ回路を有する集積回路パッケージは、入出力ピンを有し、その入出力ピンは、高利得増幅器の入力に接続される。 高利得増幅器は、やはり高利得増幅器の入力に接続された電流源を用いてバイアスされる。 直流(D C)バイアスレベル測定制御回路は、これらの電流源に接続され、そして電流源を制御し得る。 DCバイアスレベル測定制御回路への入力は、高利得増幅器の入力に接続された入出力ピンにおいて受信された信号であり得る。 測定された入力信号の振幅から、DCバイアスレベル測定制御回路は、高利得増幅器のDCバイアスレベルを変化させ、その利得を制御し得る。 【0032】コンデンサに並列に接続されたインダクタを含む並列共振回路は、外部に発生される電磁信号および無線周波数信号のためのピックアップセンサまたはアンテナを形成する。 並列共振回路の一端は、集積回路パッケージの共通出力または接地ピンに接続され、並列共振回路の他端は、DC阻止コンデンサの一端に接続される。 DC阻止コンデンサの他端は、集積回路パッケージの入出力ピンに接続され、その入出力ピンはまた、高利得増幅器の入力に接続される。 好ましくは、DC阻止コンデンサのリアクタンスは、高利得増幅器の入力インピーダンスよりも実質的に小さく(例えば、これに限定されないが、インピーダンスの10分の1)、かつ好ましくは、共振において並列回路のインピーダンスよりも実質的に小さくてもよい(例えば、これに限定されないが、インピーダンスの10分の1)。 このように、DC 阻止コンデンサは、並列共振回路に結合された交流(A C)信号が高利得増幅器の入力へ送られ、このとき並列共振回路(DC低抵抗)がその増幅器の入力にやはり接続された電流源からのDCバイアス値に影響しないようにできる。 あるいは、DC阻止コンデンサは、並列共振回路と集積回路パッケージの入出力ピンとの間でなくインダクタと直列に接続されてもよく、そして並列共振回路が入出力ピンに直接に接続されてもよい。 【0033】内部に発生された送信用信号が、トランスポンダ増幅器への入力として使用されるものと同じピンに印加されてもよく、または別々のピンを利用して集積回路から信号を送信してもよい。 一般的な受信または入力信号の周波数は、約100kHz〜約14MHzであり得る。 送信出力の周波数は、約100kHzから十分に超高周波(UHF)範囲であってもよい。 【0034】本発明の別の実施形態において、集積回路パッケージは、複数のトランスポンダ回路および対応の複数の入出力ピンを有する。 各トランスポンダ増幅器は、対応の複数の入出力ピンのうちの1つに接続された入力を有する。 複数の並列共振回路は、DC阻止コンデンサを介して対応の複数の入出力ピンに、および共通出力または接地ピンに接続されるように改変されるか、またはDC阻止コンデンサは、上記のようにインダクタに直列に接続されてもよい。 その複数のトランスポンダ増幅器およびその複数の並列共振回路は、ダイバーシチ受信またはボーティングシステムにおいて1つの信号周波数を用いて利用されてもよく、またはその複数の並列共振回路のうちそれぞれ1つは、異なる周波数に同調されてもよい。 集積回路は、多重同時トランスポンダとして使用されてもよい。 内部的に発生される送信信号は、同じピンおよび同調回路に印加されてもよいし、または集積回路パッケージの他のピンに印加されてもよい。 【0035】本発明の1つの特徴は、集積回路における各トランスポンダ機能ごとに集積回路パッケージ上の専用入出力ピンを1つだけしか使用しないことである。 【0036】別の特徴は、集積回路における複数のトランスポンダが最小限数の入出力ピンしか有さないことである。 【0037】さらに別の特徴は、複数のトランスポンダを有する空間ダイバーシチまたはボーティングシステムである。 【0038】本発明の利点は、集積回路において双方向トランスポンダの動作に必要な入出力ピンの数を低減することである。 【0039】別の利点は、ポケット、財布、ならびにブリーフケースなどからトランスポンダシステムを取り出す必要がなくかつ望ましい距離にわたってそのトランスポンダが動作することである。 【0040】本発明の特徴および利点は、開示を目的とし添付の図面と併せて以下に説明される現在好ましい実施形態から明らかである。 【0041】本発明は、集積回路パッケージにおける無線周波数トランスポンダである。 この無線周波数トランスポンダは、1つだけの専用入出力ピンおよび(集積回路パッケージの)共通出力または接地ピンを使用して共振並列接続インダクタ−コンデンサ同調回路に(パッケージの外部に)接続する。 本発明は特に、データおよびコマンドの安全な通信だけでなく、価値のある財産または権利の保護を必要とするアプリケーションに有用である。 例えば、これに限定されないが、(1)キーレスエントリ、警報システム、そして車およびトラックのための移動防止器を含む車用アプリケーション。 (2)車警報器、ガレージドア開扉器、防犯警報器、ゲート錠、ドア錠、および煙、一酸化炭素、およびラドン検出器のための安全な通信を含む消費者および商業用アプリケーション。 (3)荷物追跡、部品追跡、荷物および設備タグ、および識別トークンを含む産業用アプリケーション。 本発明は、鍵、ドア、およびゲートなどのハンズフリー操作を可能にする。 トランスポンダは、低出力無線周波数信号を受信するので、ポケット、財布、またはブリーフケースからトランスポンダシステムを取り出す必要なくかつ遠くからでもドアまたはゲートの開扉機構の錠前の確認および作動を起こし得る。 【0042】 【発明の実施の形態】ここで図を参照し、本発明の好ましい実施形態の詳細を模式的に例示する。 図面の同様の要素は、同様の参照符号によって示し、類似の要素は、 同様の参照符号に小文字の接尾辞を付けて示めす。 【0043】ここで図1を参照する。 図1は、本発明の実施形態の模式的ブロック図を例示する。 トランスポンダは一般に、参照符号100で示す。 本発明の実施形態によると、トランスポンダ100は、集積回路パッケージ102における高利得信号増幅器120、電流源11 4および116、およびDCバイアスレベル測定制御回路118;および並列同調回路106を含む。 並列同調回路106は、コンデンサ110およびインダクタ10 8、ならびに集積回路パッケージ102の入出力ピン1 24と並列同調回路106との間に接続されるDC阻止コンデンサ112を含む。 並列同調回路106の信号リターンは、共通出力または接地ピン122(例示は接地ピン)を通る。 しかし、信号リターンのために共通出力ピンを使用することも考えられ、そしてそれは本発明の範囲内である。 【0044】DC阻止コンデンサ112によって、独立のDCバイアスレベルが増幅器120の入力に設定され得る。 DCバイアスレベル測定制御回路118は、好ましいDCバイアス値が増幅器120に印加されてその利用可能な信号増幅を最適化するように電流源114および116を制御する。 DCバイアスレベル測定制御回路118はまた、そのDCバイアス値を変化させることによって増幅器120の利得を制御する。 増幅器120の増幅を最適化して1ミリボルト以上の信号を受信してもよい。 【0045】並列同調回路106は、電磁または無線周波数(RF)エネルギーを信号源から受信するように改変される。 受信されたエネルギーは、交流(AC)信号の形態である。 その交流信号は、阻止コンデンサ112 を介して結合され、増幅器120によって増幅される。 次に増幅器120の出力からの増幅信号は、論理回路(図示せず)における処理のための情報として検出(復調)される。 阻止コンデンサ112は、増幅器120の入力インピーダンスよりも実質的に小さいACインピーダンスを有する。 このように、阻止コンデンサ112 は、並列同調回路106で受信されたAC信号をほとんど減衰させない。 【0046】ここで図2を参照する。 図2は、本発明の別の実施形態の模式的ブロック図を例示する。 トランスポンダは一般に、参照符号200で示す。 本発明の実施形態によると、トランスポンダ200は、集積回路パッケージ102内に高利得信号増幅器120、電流源11 4および116、そしてDCバイアスレベル測定制御回路118;および並列同調回路206を含む。 並列同調回路206は、コンデンサ110a、インダクタ10 8、ならびにインダクタ108に直列に接続されるDC 阻止コンデンサ112aを含む。 並列同調回路206 は、集積回路パッケージ102の入出力ピン124に接続され、並列同調回路206の信号リターンは、共通出力または接地ピン122(例示は接地ピン)を通る。 しかし、信号リターンのために共通出力ピンを使用することも考えられ、そしてそれは本発明の範囲内である。 【0047】DC阻止コンデンサ112aによって、独立DCバイアスレベルが増幅器120の入力に設定され得る。 DCバイアスレベル測定制御回路118は、上記に開示されるように電流源114および116を制御する。 並列同調回路206は、電磁または無線周波数(R F)エネルギーを信号源から受信するように改変される。 受信されたエネルギーは、交流(AC)信号の形態である。 その交流信号は、阻止コンデンサ112を介して結合され、増幅器120によって増幅される。 次に増幅器120の出力からの増幅信号は、論理回路(図示せず)における処理のための情報として検出(復調)される。 阻止コンデンサ112aは、増幅器120の入力インピーダンスおよびコンデンサ110aのACインピーダンスよりも実質的に小さいACインピーダンスを有する。 このように、阻止コンデンサ112は、並列同調回路206で受信されたAC信号をほとんど減衰させず、 並列同調回路206の共振周波数に実質的に影響を与えない。 阻止コンデンサはまた、図2に示されるように、 並列接続同調回路206aと共通または接地との間に接続されてもよい。 【0048】ここで図3を参照する。 図3は、本発明の多重入力単一チャネル実施形態の模式的ブロック図を例示する。 複数の信号入力を有するトランスポンダは一般に、参照符号300で示す。 本発明のこの実施形態によると、トランスポンダ300は、集積回路パッケージ3 02における高利得信号増幅器120a−120d、D Cバイアスレベル測定制御回路118a−118d、 (電流源114a−114dおよび116a−116d は明瞭にするために示さず)、最良信号選択回路32 6、および信号検出器328;ならびに並列同調回路1 06a−106d、および集積回路パッケージ302の入出力ピン124a−124dと並列同調回路106a −106dとの間に接続されたDC阻止コンデンサ11 2a−112dを含む。 並列同調回路106a−106 dは、コンデンサ110a−110dおよびインダクタ108a−108dを含む。 並列同調回路106a−1 06dの信号リターンは、共通出力または接地ピン12 2(例示は接地ピン)を通る。 しかし、信号リターンのために共通出力ピンを使用することも考えられ、そしてそれは本発明の範囲内である。 【0049】DC阻止コンデンサ112a−112dによって、独立DCバイアスレベルが増幅器120a−1 20dの各々の入力に設定され得る。 DCバイアスレベル測定制御回路118a−118dは、好ましいDCバイアス値が増幅器120a−120dに印加されてその利用可能な信号増幅を最適化するように電流源114a −114dおよび116a−116d(図示せず)を制御する。 DCバイアスレベル測定制御回路118a−1 18dはまた、そのそれぞれのDCバイアス値を変化させることによって増幅器120a−120dの利得をそれぞれ制御する。 増幅器120a−120dの増幅を最適化して1ミリボルト以上の信号を受信してもよい。 【0050】並列同調回路106a−106dは電磁または無線周波数(RF)エネルギーを信号源から受信するように改変される。 受信されたエネルギーは、交流(AC)信号の形態である。 その交流信号は、阻止コンデンサ112a−112dを介して結合され、増幅器1 20a−120dによって増幅される。 次に増幅器12 0a−120dの出力からの増幅信号は、最良信号選択回路326において比較され、ここで最良(すなわち最も強力な)信号が選択され、そして信号検出器328において検出(復調)される。 その検出された情報は、論理回路(図示せず)において処理される。 阻止コンデンサ112a−112dはそれぞれ、増幅器120a−1 20dの入力インピーダンスよりも実質的に小さいAC インピーダンスを有する。 このように、阻止コンデンサ112a−112dは、並列同調回路106a−106 dで受信されたAC信号をほとんど減衰させない。 4つの同調回路および増幅器が明示されたが、任意の数の同調回路および増幅器が本発明の実施形態によって利用されてもよいと考えられ、かつそれは本発明の範囲内である。 【0051】ここで図4を参照する。 図4は、本発明の多重チャネルの実施形態の模式的ブロック図を例示する。 複数の異なるチャネル用の複数の信号入力を有するトランスポンダは一般に、参照符号400で示す。 本発明の実施形態によると、トランスポンダ400は、集積回路パッケージ402内に高利得信号増幅器120a− 120d、DCバイアスレベル測定制御回路118a− 118d、(電流源114a−114dおよび116a −116dは明瞭にするために示さず)、および信号検出器428a−428d;ならびに並列同調回路106 a−106d、および集積回路パッケージ402の入出力ピン124a−124dと並列同調回路106a−1 06dとの間に接続されたDC阻止コンデンサ112a −112dを含む。 並列同調回路106a−106d は、コンデンサ110a−110dおよびインダクタ1 08a−108dを含む。 並列同調回路106a−10 6dの信号リターンは、共通出力または接地ピン122 (例示は接地ピン)を通る。 しかし、信号リターンのために共通出力ピンを使用することも考えられ、そしてそれは本発明の範囲内である。 【0052】DC阻止コンデンサ112a−112dによって、独立DCバイアスレベルが増幅器120a−1 20dの各々の入力に設定され得る。 DCバイアスレベル測定制御回路118a−118dは、好ましいDCバイアス値が増幅器120a−120dに印加されてその利用可能な信号増幅を最適化するように電流源114a −114dおよび116a−116d(図示せず)をそれぞれ制御する。 DCバイアスレベル測定制御回路11 8a−118dはまた、そのそれぞれのDCバイアス値を変化させることによって増幅器120a−120dの利得をそれぞれ制御する。 増幅器120a−120dの増幅を最適化して1ミリボルト以上の信号を受信してもよい。 【0053】並列同調回路106a−106dは電磁または無線周波数(RF)エネルギーを複数の信号源から受信するように改変される。 そのエネルギーは、異なる動作周波数を有し、その複数の信号源の各々から独立した情報を含む。 受信されたエネルギーは、交流(AC) 信号の形態である。 その交流信号は、阻止コンデンサ1 12a−112dを介して結合され、増幅器120a− 120dによって増幅される。 次に増幅器120a−1 20dの出力からの増幅信号は、信号検出器428a− 428dにおいて検出(復調)される。 信号検出器42 8a−428dからの復調情報信号は、論理回路(図示せず)において処理される。 4つの情報チャネルが明示されたが、任意の数の情報チャネルが本発明の実施形態によって受信および処理されてもよいことが考えられ、 かつそれは本発明の範囲内である。 【0054】阻止コンデンサ112a−112dはそれぞれ、増幅器120a−120dの入力インピーダンスよりも実質的に小さいACインピーダンスを有する。 このように、阻止コンデンサ112a−112dは、並列同調回路106a−106dで受信されたAC信号をほとんど減衰させない。 【0055】ここで図5を参照する。 図5は、本発明の実施形態を利用するシステムの模式的ブロック図を例示する。 本発明の実施形態を有する一般的に安全管理された環境を参照符号500で示す。 環境500は、自動車、事務所ビル、遠隔制御アクセスゲートを有するガレージ、倉庫、ボート、飛行機または列車、すなわち錠前のある入り口によって安全管理され、認証された人だけのアクセスが許可されるものであり得る。 ここで信号ピックアップセンサ552a−552dは、上記開示の実施形態の同調並列回路106a−106dをそれぞれ示す。 例えば、空間ダイバーシチ受信システムは、信号ピックアップセンサ552a−552d(同調並列回路1 06a−106d)を環境500上の種々の位置に配置することによって、図3において例示および上記開示した実施形態を使用して実施され得る。 この空間ダイバーシチシステムによって、例えば、これに限らないが、環境500に対してキーレスエントリシステムのよりよい受信を可能にする。 これは、キーレス送信器が環境50 0に関係するかどうかに左右されない。 信号ピックアップセンサ552a−552d(同調並列回路106a− 106d)はまた、図4において例示および上記開示した本発明の実施形態を用いて利用され得る。 【0056】本発明の実施形態の利点を有し得るトランスポンダセキュリティシステムの一例は、KEELOQ (登録商標)(Microchip Technolo gyInc. の登録商標)製品、およびより詳細には「符号ホッピング復号器およびトランスポンダ」と称されるデバイス(Microchip Technolo gy Inc. による部品番号HCS412)においてより完全に記載され、より完全な記載は、発明明細書D S41099A(1999年)にあり、これはhtt p://www. microchip. comで入手可能であり、本明細書中において参照として援用される。 HCS412は、HCS412データシートの図2−2 において例示されるように、並列同調回路に接続するための2つの専用パッケージピンを必要とする。 本発明は、HCS412の機能を維持しつつ、集積回路パッケージへの外部接続のために必要なピンの数を低減する。 【0057】図6を参照する。 図6は、受信器−増幅器と同じ入出力ピンを使用する無線周波数スイッチおよび送信器−復調器をさらに含む、図1において例示される実施形態の模式的ブロック図を例示する。 図6のトランスポンダ実施形態は一般に、参照符号600によって示される。 トランスポンダ600はさらに、例えば、これに限られないが、スイッチ654、金属酸化物電界効果トランジスタ(MOSFET)および送信器−復調器回路656を集積回路パッケージ602内に含む。 スイッチ654は、入出力ピン124の接続を同期回路106 でピックアップされた信号を受信するための増幅器12 0の入力、または同調回路106からのデジタル符号化信号を送信するための送信器−復調器656のいずれかへ転換する。 このように、呼びかけおよび受け取りのトランスポンダ機能が、アンテナのための同じピン124 および同調回路106を使用してトランスポンダによって行われる。 【0058】集積回路パッケージ上の独立した送信アンテナおよびピンが使用され得る、すなわち受信器および送信器の周波数が異なることが考えられ、そしてそれは本発明の範囲内である。 本発明によると、集積回路パッケージ上で固定数のピンのより上手な利用を可能にし、 所定の集積回路パッケージサイズの割にはより多くの特徴を提供することができる。 【0059】集積回路パッケージにおける無線周波数トランスポンダデバイスは、遠隔信号を受信するための並列共振同調回路に接続するための専用ピンを1つだけ必要とする。 その1つの専用ピンは、直流(DC)フローを遮断し、信号増幅利得を増加させるための無線周波数増幅器の独立DCバイアスを可能にするコンデンサを有する。 共通出力または接地接続のために使用される別のパッケージピンは、第2接続を共振同調回路に供給する。 複数のトランスポンダ入力は、入力ごとに1つだけの専用ピンと、出力または接地接続などの別の目的のために使用され得る1つの共通ピンを使用して、単一の集積回路パッケージ内に実装され得る。 【0060】したがって、本発明は、上記課題を実行し、上記目的および利点、ならびに本発明に本質的に備わる他の目的および利点を得るように十分に改変される。 本発明は、本発明の特定の好ましい実施形態を参照することによって図示、記載、および定義されたが、そのような参照は、本発明の限定を意味しない。 さらに、 そのような限定が推測されることもない。 本発明は、形態および機能において多くの変更、改変、および等価物を有し得、それらは、当業者の想到するところである。 本発明の図示および記載の好ましい実施形態は、あくまで例であり、本発明の範囲をすべて網羅するものではない。 したがって、本発明は、あらゆる点において等価物が何であるかの完全な認識を与える付属の請求項の範囲の精神および範囲によってのみ限定されるよう意図される。 【0061】 【発明の効果】本発明によれば、集積回路パッケージ上の、並列共振回路をその集積回路のトランスポンダ回路に接続するための入出力ピンをより有効かつ上手に利用することが可能である。 従って、外部に接続された共振周波数同調回路に信号接続するための1つの専用入力のみを必要とする集積回路無線周波数トランスポンダを提供する。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施形態の模式的ブロック図である。 【図2】本発明の別の実施形態の模式的ブロック図である。 【図3】本発明の多重入力信号チャネル実施形態の模式的ブロック図である。 【図4】本発明の多重チャネル実施形態の模式的ブロック図である。 【図5】本発明の実施形態を利用するシステムの模式的ブロック図である。 【図6】無線周波数スイッチおよび受信器−増幅器と同じ入出力ピンを用いる送信器−復調器をさらに含む、図1に示す実施形態の模式的ブロック図である。 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィレム マーネウェック アメリカ合衆国 アリゾナ 85283, テ ンペ, イー. ミッション ドライブ 950 (72)発明者 ピーター シーキー アメリカ合衆国 アリゾナ 85048, フ ェニックス, イースト コットンウッド レーン 3114 (72)発明者 ウィレム スミット アメリカ合衆国 アリゾナ 85248, チ ャンドラー, ウエスト オリオール ウ ェイ 1374 |