高電圧搭載電源用の切換及び保護装置

申请号 JP2016005893 申请日 2016-01-15 公开(公告)号 JP6165278B2 公开(公告)日 2017-07-19
申请人 フオルクスヴアーゲン アクチエンゲゼルシヤフト; Volkswagen AG; 发明人 アンドレアス ミンケ; エアンスト−ディーター ヴィルケニング; カーステン ハウプト; ヘンドリク−クリスティアン ケプフ;
摘要
权利要求

直流電圧スイッチとヒューズ(12)とを有する、高電圧搭載電源用の切換及び保護装置(1)であって、前記直流電圧スイッチは、ケーシング(2)と、少なくとも2つの固定コンタクト(3)と、前記固定コンタクト(3)に対して可動に形成されているブリッジ(5)と、を有しており、 前記ブリッジ(5)は、電気的な絶縁体から形成されており、前記ブリッジ(5)には、2つのコンタクト(8)が配置されており、これらのコンタクト(8)は、前記ブリッジ(5)が前記固定コンタクト(3)に向かって移動すると当該コンタクト(8)が前記固定コンタクト(3)に接触接続するように、前記ブリッジ(5)に配置されており、前記ブリッジ(5)に配置された前記2つのコンタクト(8)は、前記ヒューズ(12)によって互いに電気的に接続されており、 前記固定コンタクト(3)に対してそれぞれ平行に、導電性のガイドレール(13)が配置されており、これらのガイドレール(13)間には絶縁体(14)が配置されており、該絶縁体(14)は、前記ガイドレール(13)に面した側に、それぞれギャップを有しており、該絶縁体(14)は、前記ヒューズ(12)の溶断温度において激しくガスを放出する材料から成っていることを特徴とする、高電圧搭載電源用の切換及び保護装置。前記ヒューズ(12)は、前記ブリッジ(5)の上側で前記2つのコンタクト(8)の間に配置された線材(11)として形成されている、請求項1記載の切換及び保護装置。前記ヒューズ(12)は、部分的又は完全に、前記ブリッジ(5)に埋め込まれている、請求項1記載の切換及び保護装置。前記ブリッジ(5)は、前記ヒューズ(12)の溶断温度において激しくガスを放出する材料から成っている、請求項1から3までのいずれか1項記載の切換及び保護装置。前記ブリッジ(5)又は前記絶縁体(14)は、プレキシグラス又はポリオキシメチレンから成っている、請求項4記載の切換及び保護装置。前記ブリッジ(5)は、セラミックから成っている、請求項1から4までのいずれか1項記載の切換及び保護装置。前記ブリッジ(5)にはガイド構造体(15)が配置されており、これらのガイド構造体(15)は、アークを前記ガイドレール(13)と前記絶縁体(14)との間へ導くように形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の切換及び保護装置。前記ブリッジ(5)の上側に消弧金属薄板が配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の切換及び保護装置。前記ヒューズ(12)の溶断時に、別の絶縁体が前記コンタクト(8)間へ移動するように配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の切換及び保護装置。

说明书全文

本発明は、高電圧搭載電源用、特に自動車に設けられた高電圧搭載電源用の切換及び保護装置に関する。

高電圧搭載電源用の切換及び保護装置は、高電圧搭載電源の定格電流並びに場合によっては一時的な過電流を通すために役立つ。切換装置を介して、高電圧搭載電源はあらゆる遮断過程において、好適には全ての電極を切り離される。これに対して保護装置は、過電流を上回る漏電において、高電圧バッテリーを切り離すために役立つ。この場合、保護装置は一般に、ヒューズとして形成されている。切換装置は、好適にはリレーの形態の直流電圧スイッチとして形成されている。全ての電極が切り離される場合には、1つの切換装置がリレーとして形成されており、且つ1つの切換装置が出半導体として形成されている構成も可能である。

一般に使用されるヒューズは、内部で所定の狭小箇所を備えた複数の溶融導体が並列接続されているセラミック又はプラスチックケーシングを有する、密封されたヒューズである。好適には、ケーシングは付加的に、例えば砂等の消弧媒体で満たされている。

これにより、ヒューズの無視し得ない構成空間に加え、特に自動車用の高電圧搭載電源における要求には、トリガ特性に関して高い要求が課せられることになる。つまり、例えば許容可能な過電流は比較的高くてよい。更に、並列接続により、製造に起因する構成部材の製作誤差が考慮されるので、このことが、達成すべき遮断時間を増大させている。

独国実用新案第202012013107号明細書から、電気的な据付切換装置用の消弧装置が公知であり、この場合、この公知の据付切換装置は、固定コンタクト片と可動コンタクト片とから形成されたコンタクト箇所を有している。この場合、消弧装置には、複数の消弧金属薄板を有する消弧積層体が含まれる。

独国実用新案第202012013107号明細書

本発明の根底を成す技術的課題は、所要構成空間がより少ない切換及び保護装置を提供することにある。

この技術的課題は、請求項1記載の特徴を有する切換及び保護装置によって解決される。本発明の別の有利な構成は、従属請求項に記載されている。

これに関して、高電圧搭載電源用の切換及び保護装置は、直流電圧スイッチとヒューズとを有している。直流電圧スイッチは、ケーシングと、少なくとも2つの固定コンタクトと、ブリッジとを有しており、この場合、ブリッジは、固定コンタクトに対して可動に形成されており、しかもブリッジは、例えばリンク装置を介してばねに抗して移動させられるようになっている。この場合、ケーシングは、好適には密閉されて、即ち気密に形成されている。ブリッジは、電気的な絶縁体から形成されており、この場合、ブリッジには2つのコンタクトが配置されており、これらのコンタクトは、ブリッジが固定コンタクトに向かって移動すると当該コンタクトが固定コンタクトに接触接続するように、ブリッジに配置されており、この場合、ブリッジに設けられた両コンタクトは、ヒューズによって互いに接続されている。この構成により、ヒューズが切換装置内に組み込まれることから、切換装置の構成空間は僅かに増大するが、密閉ケーシングを備える外部ヒューズを省いたことにより、全体としては構成空間が減少することになる。別の利点は、組み込まれたヒューズのトリガ特性が、より正確に調整され得るという点であり、その結果、減少された遮断時間をも達成することができる。好適には、コンタクトはブリッジにねじ締結されているか、注型又は射出成形されている。

1つの構成では、ヒューズは、ブリッジの上側で各コンタクト間に配置された線材として形成されている。例えば、線材は銅製である。漏電中に線材が熱により過剰に負荷をかけられると、線材は爆発的に蒸発する。このときに発生する圧力波と、線材若しくは発生した切換アークの導電率の変化とが、爆発過程に基づきアーク電圧の飛躍的な上昇若しくは点火ピークをもたらす。アーク電圧の飛躍的な上昇若しくは点火ピークが、駆動電圧を上回ると、このことは、オーム負荷又はオーム誘導負荷が加えられた場合に、切換アークの消失を招く。

代替的に、ヒューズはブリッジ上に、一連の導体路として形成されていてもよい。

別の代替的な構成では、ヒューズは部分的又は完全に、ブリッジに埋め込まれている。この場合、完全に埋め込まれているとは、ヒューズがブリッジの絶縁材によって完全に包囲されている(コンタクトに対する接触接続箇所は除く)ことを意味する。この場合、ブリッジの絶縁材中への埋め込みは、更にコンパクトな構成形式を可能にする。この場合、切換アークの消失を保証するために、種々様々な補足手段が可能である。

1つの構成では、ブリッジは、好適にはプレキシグラス又はポリオキシメチレン等の、ヒューズの溶断温度において激しくガスを放出する材料から成っている。このことは、ガス生成に基づく激しい圧力上昇、並びに切換装置内での化学的な分解過程に基づく同時冷却を生ぜしめ、これにより消失過程が生ぜしめられる。

代替的に、ブリッジは、セラミックから成っていてもよいし、又はより一般的に、耐火性で電気的に絶縁性の熱伝導材料から成っていてもよい。この場合の基本思想は、アークを消失させるために、ブリッジの材料の熱伝導を介してアークから熱エネルギを除去することにある。

ヒューズが部分的にのみ埋め込まれている場合に好適に用いられる別の構成では、各固定コンタクトに対してそれぞれ平行に、導電性のガイドレールが配置されており、これらのガイドレール間には絶縁体が配置されており、絶縁体は、ガイドレールに面した側に、それぞれギャップを有している。この場合の基本原理は、激しくガスを放出する材料と同じである。ガイドレールにより、アークは狭いギャップ内に押し込まれ、ギャップに沿って延び、且つ絶縁体を局所的に強力に加熱する。これによりガスが放出され、このときに上昇する圧力が、アークの消失を招く。

この場合、ブリッジにはガイド構造体、好適には楔形の構造体が配置されていてよく、これらのガイド構造体は、消失を加速させるために、アークをガイドレールと絶縁体との間へ導くように形成されている。

代替的な構成では、ブリッジの上側に複数の消弧金属薄板が配置されており、これらの消弧金属薄板は、好適には平行に配置されている。消弧金属薄板は、更に好適には黄銅又は鉄から成っており、この場合には磁気的な消弧金属薄板積層体を形成している。これらの消弧金属薄板積層体は、磁化に基づき金属薄板間のアークを吸引し、これにより複数のアークが直列接続され、次いで全体としてより高くなったアーク火花電圧に基づき、遮断されるべき電流を強制的にゼロにする。この場合、比較的低温の消弧金属薄板が、アークから付加的に熱エネルギを除去し、これにより、アークの抵抗増大が生ぜしめられる。このことは、アークの迅速な消失につながる。

別の代替的な構成では、アークを中断するために、絶縁体が、ヒューズの溶断時にコンタクト間で移動するように配置されている。この場合、絶縁体は、好適には楔形に形成されている。この場合、絶縁体の移動は、例えばパイロテクニクスによる推進装薬を用いてトリガされてよい。代替的に、ヒューズの溶断時に弛緩する、予荷重をかけられたばねを使用することもできる。

以下、本発明を実施するための形態を図面に照らして詳しく説明する。

第1の実施形態における切換及び保護装置の概略断面図である。

第2の実施形態における切換及び保護装置の概略断面図である。

第3の実施形態における切換及び保護装置の概略断面図である。

図1には、第1の実施形態における切換及び保護装置1が示されている。切換及び保護装置1は密閉ケーシング2を有しており、密閉ケーシング2からは、2つの固定コンタクト3が導出されている。固定コンタクト3には高電圧導線4が接続可能であり、高電圧導線4は、例えば切換及び保護装置1を、高電圧バッテリー(図示せず)と中間回路とに接続している。切換及び保護装置1は更に、電気的な絶縁体から成るブリッジ5を有している。ブリッジ5はリンク装置6と結合されており、リンク装置6は、ケーシング2から下方に向かって案内されている。この場合、リンク装置6は磁力により、ばね又は類似のアクチュエータに抗して上方に向かって移動可能である。ブリッジ5は、2つのコンタクトエレメント7に接続されている。コンタクトエレメント7はそれぞれ、コンタクト8と中空円筒9とを有しており、コンタクト8と中空円筒9とは、ベース部材10により互いに接続されている。中空円筒9の間には、線材11の形態のヒューズ12が導電式に配置されている。線材11と中空円筒9との間の接続は、例えば緊締接続又はねじ接続であってよい。別の取付け方式も可能であるが、この場合、取付け部は熱的に安定的でなければならない。コンタクトエレメント7は、中空円筒9を介してブリッジ5にねじ締結される。コンタクトエレメント7とブリッジ5との間の接続も、代替的な取付け法により行われてよい。この場合には、中空円筒9が線材11を取り付けるための別の部材と交換されてもよい。中空円筒9とベース部材10とは、好適には一体である。コンタクト8は、図示の実施形態では別個の構成部材としてベース部材10に挿入されているが、ベース部材10と一体的に形成されていてもよい。この場合、コンタクト8は、固定コンタクト3の形状及び位置に合わされている。

線材11は、定格電流と、運転に起因する過電流との両方を通すことができるように寸法決めされている一方で、過電流を超過して所定の限界値を上回る漏電が生じた場合には、爆発的に蒸発する。この場合、線材11のトリガ特性は、従来技術に比べて極めて良好に調整され得るので、トリガをより迅速且つ確実に行うことができる。通常運転では、例えばリンク装置6に対応配置されたコイル(図示せず)が給電され、リンク装置6は磁力に基づき、ばね力に抗して上方に向かって移動させられる。次いでコンタクト8が固定コンタクト3に接触すると、各固定コンタクト3の間に電気的な接続が生ぜしめられる。次いで漏電が発生すると、線材11が蒸発し、このとき生じるアークは、爆発的な蒸発に基づく圧力上昇により消失させられる。この場合、更なるアークを形成しないようにするために、コンタクト8と固定コンタクト3とは、好適には接触状態を保ち続ける。

図2には、切換及び保護装置1の代替的な実施形態が示されており、この場合、同一部材には同一符号が付されている。指摘しておくと、この断面図は図1と比較して配置が異なっている。

コンタクトエレメント7は、やはりコンタクト8とベース部材10とを有しており、コンタクト8とベース部材10とは、例えば互いにリベット留め又はろう接されており、このことは破線で示されている。代替的に、コンタクト8とベース部材10とが一体的に形成されていてもよいし、又はコンタクト8がベース部材10に差し込まれていてもよい。ベース部材10はブリッジ5に好適にはねじ締結されており、このこともやはり破線で示されている。2つのベース部材10の間にはヒューズ12が位置しており、ヒューズ12は部分的にブリッジ5に埋め込まれている(やはり破線で図示)。ヒューズ12とベース部材10との間の接続は、例えば差込接続である。ブリッジ5は、例えばプレキシグラス又はPOM(ポリオキシメチレン)等の、好適には激しくガスを放出する材料から成っている。

漏電した場合にはヒューズ12が溶断し、このとき発生する熱に基づき、付加的にブリッジ5がガスを放出する。このことは密閉ケーシング2内の圧力上昇を招き、その結果、各ベース部材10間に生じるアークが消失させられる。

図3には、切換及び保護装置1の別の代替的な実施形態が示されており、この場合もやはり、同一部材には同一符号が付されている。この場合、切換装置1は閉じられた状態、即ち、コンタクト8が固定コンタクト3に接触接続している状態で示されている。図2に対して付加的に、切換及び保護装置1は2つのガイドレール13を有しており、これらのガイドレール13はそれぞれ、固定コンタクト3に対して平行に延在しており且つ固定コンタクト3にねじ締結されている。

各ガイドレール13の間には絶縁体14が配置されており、絶縁体14は、ガイドレール13に向かい合う各側に、それぞれギャップを有している。この場合、ギャップはガイドレール13に対して平行に延在している。この場合、絶縁体14は、プレキシグラス又はPOM等の、激しくガスを放出する材料から成っている。この場合、絶縁体14は、例えばケーシング2にねじ締結されている。ベース部材10には更に2つのガイド構造体15が配置されており、これらのガイド構造体15の間にヒューズ12が延在している。ガイド構造体15は楔形に形成されており、例えばベース部材10にねじ締結されている。 これにより、ヒューズ12の溶断時に発生するアークが、ガイド構造体15を介して、ギャップを有するガイドレール13と絶縁体14との間の通路16内へガイドされるようになっている。狭いギャップ内に延びるアークにより加熱された絶縁体14は、次いでガスを放出し始める。これにより発生した圧力上昇により、アークは消失させられる。

1 切換及び保護装置、 2 密閉ケーシング、 3 固定コンタクト、 4 高電圧導線、 5 ブリッジ、 6 リンク装置、 7 コンタクトエレメント、 8 コンタクト、 9 中空円筒、 10 ベース部材、 11 線材、 12 ヒューズ、 13 ガイドレール、 14 絶縁体、 15 ガイド構造体、 16 通路

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