安全性の向上した電池パック

申请号 JP2014540979 申请日 2013-01-25 公开(公告)号 JP5952418B2 公开(公告)日 2016-07-13
申请人 エルジー・ケム・リミテッド; 发明人 テ・ファン・ロ; ジン・キュ・イ; ジュン・ソク・チェ; ソン・テ・キム; テ・ヒュク・キム; ドンヨン・キム;
摘要
权利要求

複数の電池モジュールが相互密着又は隣接した積層状態で直列連結されている電池パックであって、 前記電池パックは、充放電時の体積変化にも電池モジュールの積層状態を維持できるように固定されており、電池モジュールの電気的連結回路上に直列に連結されている断電(cut-off)部と、 下記回路遮断器を電池パックの少なくとも一つの外面に固定させる固定部材と、 前記電池モジュールの外面が基準体積値以上に膨脹する時に通電するように構成されており、電池モジュールの膨脹による通電時に前記断電部により電池パック内の電気的連結を遮断させるように前記電気的連結回路上に直列に接続されている回路遮断器と、 を備え、 前記回路遮断器が、 固定部材に定位置固定されており、上部が開放された収納部を有している電気絶縁性のハウジングと、 電池モジュールの側面に接触しており、電池モジュールの体積変化に対応して弾的に動くように前記収納部に装着されている電気絶縁性のキャップと、 前記キャップに連動して結合されている電気伝導性の通電連結部材と、 一側端部が前記収納部に導入されており、他側端部が収納部の外部に露出されており、前記一側端部が電池モジュールの体積増加によって通電連結部材と接触し、前記他側端部が電池モジュールの電気的連結回路上に直列連結されている、正極導電部及び負極導電部からなる導電部材と、 を備え、 電池が基準体積値以下である場合には前記回路遮断器及び前記電気的連結回路は通電されておらず、 前記電池が基準体積値以上となった場合に前記回路遮断器が通電することで、前記電気的連結回路が通電し始め、その後、複数の電池モジュールに対して直列に連結されている前記断電部により前記電気的連結回路上の通電が遮断されることを特徴とする、電池パック。前記電池モジュールは一つ以上の電池セルを含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記電池セルは、樹脂層と金属層を有するラミネートシートのケースに電極組立体が内蔵されているパウチ形電池セルであることを特徴とする、請求項2に記載の電池パック。電池モジュールの体積変化にも電池モジュールの積層状態を維持できるように電極端子部位が固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記断電部は、ヒューズ(fuse)で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記固定部材は、回路遮断器が電池モジュールに接触できるように中央が開放されたフレームで構成されており、前記電池モジュールに組立締結されることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記固定部材には、回路遮断器を定位置固定するための一つ以上のブラケットが開放された中央に向かってフレームから延びていることを特徴とする、請求項6に記載の電池パック。前記回路遮断器は、電池モジュールの体積膨脹応力が集中する最外側電池モジュールの側面に対応する箇所に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記ハウジングへのキャップの弾力的な装着のために、一つ以上のガイドボルト、前記ガイドボルトの導入のためにキャップ及び通電連結部材にそれぞれ穿設されている貫通孔、前記通電連結部材の下端に装着される一つ以上の圧縮バネ、及びハウジング収納部の対向面において前記ガイドボルトと結合するナットを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記ガイドボルト及び圧縮バネは、2つ以上であることを特徴とする、請求項9に記載の電池パック。前記圧縮バネとハウジング収納部の下端面との間にはブッシングがさらに装着されていることを特徴とする、請求項9に記載の電池パック。前記キャップ及びハウジングは、電池モジュールに向かって一側面又は両側面が上方にテーパーした構造になっていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。前記収納部を形成するハウジングの側壁には、通電連結部材と導電部材との離隔距離を観察又は測定できるスリットが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。一側の最外側電池モジュールの正極端子と他側の最外側単位モジュールの負極端子は、伝導性ワイヤーによって前記回路遮断器の正極導電部と負極導電部に電気的連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。電池モジュールが正常作動状態のとき、通電連結部材と導電部材は電気的に互いに離隔していることを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。電池モジュールが異常作動状態において体積膨脹するとき、前記回路遮断器のキャップが体積膨脹する電池モジュールによって外側方向に押されながら、キャップ内部に装着されている通電連結部材の両端部が正極導電部及び負極導電部に接触して高電流が通電しながら断電部が電池パック内の電気的連結を遮断することを特徴とする、請求項1に記載の電池パック。請求項1に記載の電池パックを電源として含むことを特徴とするデバイス。前記デバイスは、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、又は電力貯蔵装置であることを特徴とする、請求項17に記載のデバイス。

说明书全文

本発明は、安全性の向上した電池パックに関し、特に、複数の電池モジュールが相互密着又は隣接した積層状態で直列連結されている電池パックであって、該電池パックは、充放電時の体積変化にも電池モジュールの積層状態を維持できるように固定されており、電池モジュールの電気的連結回路上に直列に連結されている断電(cut−off)部と、下記回路遮断器を電池パックの少なくとも一つの外面に固定させる固定部材と、前記電池モジュールの外面が基準体積値以上に膨脹する時に通電されるように構成されており、前記電池モジュールの膨脹による通電時に前記断電部を短絡させるように前記電気的連結回路上に直列に接続されている回路遮断器と、を備える電池パックに関する。

モバイル機器の技術開発と需要が増加するに伴い、エネルギー源としての二次電池の需要も急増しつつある。二次電池の中でも、高いエネルギー密度と放電電圧を有するリチウム二次電池に関して多くの研究が行われ、商用化して広く使用されている。

二次電池は、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、ノートパソコンなどのモバイル、ワイヤレス電子機器の他、電気自転車(E−bike)、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)のような動装置のエネルギー源としても高い関心を集めている。

携帯電話、カメラなどの小型デバイスには、1つの電池セルがパックキングされている小型電池パックが使われているが、ノートパソコン、電気自動車などの中大型のデバイスには、2つ又はそれ以上の電池セル(以下、「マルチ−セル」と呼ばれることもある)を並列及び/又は直列に連結した電池パックがパックキングされている中型又は大型の電池パックが使われている。

上述したように、リチウム二次電池は、優れた電気的特性を有してはいるが、安全性が低いという問題点がある。例えば、リチウム二次電池は、過充電、過放電、高温への露出、電気的短絡などの異常作動状態において、電池構成要素である活物質、電解質などの分解反応が起こって熱とガスが発生し、これによる高温高圧の条件は上記分解反応をさらに促し、発火又は爆発につながることもある。

そのため、リチウム二次電池には、過充電、過放電、過電流時に電流を遮断する保護回路、温度上昇時に抵抗が大きく増加して電流を遮断するPTC素子(Positive Temperature Coefficient Element)、ガス発生による圧力上昇時に電流を遮断したりガスを排気したりする安全ベントなどの安全システムが備えられている。例えば、円筒形の小型二次電池では、円筒形の缶に内蔵されている正極/分離膜/負極の電極組立体(発電素子)の上部にPTC素子及び安全ベントが一般に設けられており、形又はパウチ形の小型二次電池では、発電素子が封止された状態で内蔵されている角形缶又はパウチ形ケースの上端に、保護回路モジュール、PTC素子などが一般に搭載されている。

リチウム二次電池の安全性問題はマルチ−セル構造の中大型電池パックにおいてより深刻である。マルチ−セル構造の電池パックでは多数の電池セルが使用されているから、一部の電池セルでの作動異常は他の電池セルへと連鎖反応を引き起こし、それによる発火及び爆発は大型事故につながりがちなためである。そこで、電池パックには、過放電、過充電、過電流などから電池セルを保護するためのBMS(Battery Management System)などの安全システムが備えられている。

一方、リチウム二次電池は、継続した使用、すなわち、継続した充放電過程で発電素子、電気的連結部材などが次第に劣化していくが、例えば、発電素子の劣化は、電極材料、電解質などの分解によってガス発生を誘発し、これにより電池セル(缶、パウチ形のケース)は次第に膨脹することになる。正常状態では、BMSのような能動コントローラ(active controller)が過放電、過充電、過電流などを探知し、危険な場合は、電池を遮断して電池パックの危険を下げている。

これと関連して、図1には従来の電池パックの回路構成が模式的に示されている。図1を参照すると、従来の中大型電池パック50は、多数の電池セルで構成された電池モジュール100、電池モジュール100の作動状態に関する情報を検出してそれを制御するBMS 60、BMS 60の作動命令に応じて電池モジュール100と外部入出力回路(インバータ)80との連結を開閉する電源開閉部(リレー)70などで構成されている。

BMS 60は、電池モジュール100の正常作動条件で電源開閉部70をオン(ON)状態に維持し、異常が感知されたときは電源開閉部70をオフ(OFF)状態に切り換えて電池モジュール100の充放電を中止させる。しかし、BMS 60の誤作動又は不作動時には、BMS 60からはいかなる制御も行われず、電源開閉部70は継続してオン(ON)状態に維持されるため、異常作動状態においても電池モジュール100は継続して充放電される。

しかるに、上記のような能動コントローラを使用する場合は、外部からBMSに電気を供給しなければならず、BMSに電気が供給されない状態が発生すると、BMSが電池パックを保護できなくなる問題点が発生する。すなわち、この能動コントローラシステム方式は、電池の充電状態を確認し、電気信号によって制御する役割を担うが、必ず電源供給を必要とするため、電源供給に不都合が生じる場合に対する根本的な解決方法とはいえない。

また、リチウム二次電池は、過充電時にはガス漏れ、発火、爆発などが発生することがあり、リチウム二次電池が車両用の高電圧高容量の電池パックに使用されることから、リチウム二次電池の安全性の保障は人命及び車両の被害防止の観点で重要な課題として浮上してきた。

そこで、過充電されたリチウム二次電池においてガス漏れ、発火、爆発などの、安全性を阻害する現象が発生しないように、電池パックのレベルで保護装置を備え付ける必要がある。

かかる保護装置の例として、電池セルの膨れ上がる力で電池セルの電極端子連結部位を破壊させ、電池パックの電気連結回路を断電する方式がある。

しかしながら、このような保護装置は、電極端子連結部位の断電を容易にするには電極端子の強度を弱くしたり、厚さを小さくしたりする構成が必要であるが、このような電極端子の構成は、振動、衝撃などの外力に弱いという不都合がある。

その上、上記保護装置において電極端子連結部位を破壊するには電極端子の引張強度に該当する大きい力が必要であり、そのためには電池セルの過充電が相当進行され、膨れ上がる度合が大きくならなければならず、その分、ガス漏れ、発火、爆発などの事象が発生する危険性も高くなる。

したがって、上記のような問題点を解決しながら電池パックの安全性を根本的に担保できる技術が強く要望されている現状である。

本発明は、上記のような従来技術の問題点、及び過去から要請されてきた技術的課題を解決することを目的とする。

本出願の発明者らは、鋭意な研究と様々な実験を重ねた結果、特定構造の回路遮断器及び断電部を電池パックに含めると、過充電、過放電、過電流などの電池モジュールの異常作動又は長期間の充放電による劣化によって電池セルが膨脹する場合に、回路遮断器が電池セルの外面体積膨脹を感知し、基準体積値を超えた時は断電部を短絡させることによって、安全性を所望のレベルに担保することができるということを確認した。

したがって、本発明の目的は、安全性を向上させることができる特定構造の電池パックを提供することにある。

このような目的を達成するための本発明に係る電池パックは、 複数の電池モジュールが相互密着又は隣接した積層状態で直列連結されている電池パックであって、前記電池パックは充放電時の体積変化にも電池モジュールの積層状態を維持できるように固定されており、電池モジュールの電気的連結回路上に直列に連結されている断電(cut−off)部と、 下記回路遮断器を電池パックの少なくとも一つの外面に固定させる固定部材と、 前記電池モジュールの外面が基準体積値以上に膨脹する時に通電するように構成されており、前記電池モジュールの膨脹による通電時に前記断電部を短絡させるように前記電気的連結回路上に直列に接続されている回路遮断器と、 を備える構造になっている。

上述したように、複数の電池セル又は電池モジュールが連結された電源供給部を備えている電池パックは、BMSが電源供給部の作動状態を感知してその充放電を制御することによって安全性を確保する構造になっているが、電気供給の遮断によってBMSが作動しないと、電源供給部の充放電を制御できなくなるという問題点があった。

これとは違い、本発明に係る電池パックは、BMSとは独立して作動する回路遮断器及び断電部を備えているため、電源供給部の異常発生時に回路遮断器が電池セル又は電池モジュールの体積膨脹のみを感知して断電部を短絡させ、電池パック内の電気的連結を切ることによって、電池モジュールの過電流又は過電圧が外部入出力用端子に伝達されることを防止し、電池パックの安全性を確保することが可能になる。

また、本発明に係る回路遮断器は別の電源を必要とせず、電気的信号による誤作動の可能性が全くなく、電源供給の不可による作動不能の可能性もないため、信頼性が極めて高い。

本発明において、前記電池モジュールは一つ以上の電池セルを含むことができ、好ましくは、前記電池セルは、板状電池セルであって、電池モジュールの構成のために充積されたときに全体大きさが最小となるよう、薄い厚さと相対的に大きい幅及び長さを有する二次電池であればよい。

このような二次電池の好適な例には、樹脂層と金属層を有するラミネートシートの電池ケースに正極/分離膜/負極構造の電極組立体が内蔵されており、前記電池ケースの両端に正極端子及び負極端子が突出している構造の二次電池を挙げることができ、具体的に、アルミニウムラミネートシートのパウチ形ケースに電極組立体が内蔵されている構造であればよい。このような構造の二次電池を「パウチ形電池セル」と呼ぶこともできる。

しかしながら、前記電池セルは一つの例示に過ぎず、体積膨脹が電池ケースの外面から現れるものであれば、いかなる類型の電池セルも適用することができる。

前記電池パックは、電池セルの体積変化にも電池モジュールの積層状態を維持できるように電極端子部位が固定されている構造であればよい。

前記断電部は、電池パックの短絡発生時に電池パック内の電気的連結を容易に遮断できる部品であれば特に制限されず、例えば、ヒューズとすることができる。

一方、前記固定部材は、回路遮断器が電池モジュールに接触できるように中央が開放されたフレームからなっており、前記電池モジュールに組立締結される構造であればよい。

また、固定部材には回路遮断器を定位置固定するための一つ以上のブラケットが開放された中央に向かってフレームから延びていてもよい。

前記回路遮断器は、電池セルの体積膨脹を容易に感知できる部位であれば特に制限されないが、好ましくは、電池モジュールの側面に対応する部位に配置されるとよい。

したがって、電池セルの体積膨脹による膨脹応力が集中する部位である最外側電池モジュールの側面に回路遮断器を構成することによって、電池モジュールの異常発生を容易に感知し、電池モジュールの電気的連結回路を通電させることによって断電部を短絡させることができる。また、過充電された電池セルの体積膨脹を感知し、ガス漏れ、発火、爆発などの危険要因が発生する前に電池パックの電気的連結回路を遮断することによって、安全性を確保することができる。

好適な一例において、前記回路遮断器は、 固定部材に定位置固定されており、上部が開放された収納部を有している電気絶縁性のハウジングと、 電池モジュールの側面に接触しており、電池モジュールの体積変化に対応して弾力的に動くように前記収納部に装着されている電気絶縁性のキャップと、 前記キャップに連動して結合されている電気伝導性の通電連結部材と、 一側端部が前記収納部に導入されており、他側端部が収納部の外部に露出されており、前記一側端部が電池モジュールの体積増加によって通電連結部材と接触し、前記他側端部が電池モジュールの電気的連結回路上に直列連結されている、正極導電部及び負極導電部からなる導電部材と、 を備えている構造であってよい。

このような回路遮断器は、前記のような物理的又は機械的な作動構造によってBMSが誤作動しても電池パックの安全性を確保することができ、簡単な少数の部材のみを追加することで機構的に作動するので、作製が容易である他、これを適用して様々な構造に応用することもできる。

電池モジュールの体積膨脹により電池モジュール全体に断電を誘導する上で通電連結部材と導電部材との接触時にスパークが発生することがあり、このようなスパークが外部に露出されるとさらなる危険につながることもあるが、前記電気絶縁性のハウジングによってこのようなスパークの外部露出が根本的に防止される。

一つの具体例において、前記回路遮断器は、前記ハウジングへのキャップの弾力的な装着のために、一つ以上のガイドボルト、前記ガイドボルトの導入のためにキャップ及び通電連結部材にそれぞれ穿設されている貫通孔、前記通電連結部材の下端に装着される一つ以上の圧縮バネ、及びハウジング収納部の対向面において前記ガイドボルトと結合されるナットを備えていてもよい。

これによって、ハウジングに対するキャップの弾力的な装着が可能となり、電池モジュールの膨脹時に通電連結部材に対する接続を效果的に達成することができる。

前記ガイドボルトと圧縮バネの数は特に制限されないが、各構成部品の安定した作動状態を提供できるように、例えば、2つ以上であればよく、前記圧縮バネとハウジング収納部の下端面との間にはブッシング(bushing)がさらに装着されてもよい。

好適な一例において、前記キャップ及びハウジングは、電池モジュールに向かって一側面又は両側面が上方にテーパーした構造になっていてもよい。

具体的に、前記回路遮断器が装着されたフレームが電池モジュールと組立締結される時、前記キャップと電池モジュール間に干渉が生じることがある。これに対応して、キャップの側面に電池モジュールに向かって上方にテーパーした構造が設けられていると、この上方にテーパーした構造によってキャップがガイドボルトの装着方向であるハウジングの内部に押され、安定した組立締結が可能となる。

前記収納部を形成するハウジングの側壁には、好ましくは、通電連結部材と導電部材との離隔距離を観察又は測定できるスリット(slit)が設けられていてもよい。

前記通電連結部材と導電部材との距離は、電池の体積膨脹の度合によって回路遮断時点を決定する重要な変数であるため、前記スリットを通して通電連結部材と導電部材との離隔距離を測定し、前記ナットに結合されるガイドボルトの結合距離を調節することで、所望する長さに離隔距離を変更すればよい。

結果として、前記スリット構造によって、電池モジュール全体に断電を誘導すべき時点の基準となる基準体積値を設定しやすくなる。

例えば、電池セル体積膨脹が電池セルの厚さを基準に1.5乃至5倍となるとき、回路遮断器が電池セルの体積変化を感知して電池パックの回路を遮断させることができるよう、通電連結部材と導電部材間の距離を変更すればよい。ただし、このような設定範囲は、所望する電池パックの安全性試験規格に従ってもよいことは勿論である。

好適な一例において、一側の最外側電池モジュールの正極端子と他側の最外側単位モジュールの負極端子は、伝導性ワイヤーによって前記回路遮断器の正極導電部と負極導電部に電気的連結されている構造であってもよい。

このような構造では、電池モジュールが正常作動状態のときは、通電連結部材と導電部材が電気的に互いに離隔しており、電池モジュールが異常作動状態で体積膨脹するときは、前記回路遮断器のキャップが体積膨脹する電池モジュールによって押されながら、キャップ下部に装着された通電連結部材の両端部が正極導電部と負極導電部に接触して高電流が通電されながら断電部が短絡することとなる。

本発明に係る電池パックは、所望する出力及び容量に応じて電池モジュールを組み合わせて作製すればよく、装着効率性、構造的安全性などを考慮する時、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、電力貯蔵装置などの電源として好適に用いることができるが、これに適用範囲が限定されるものではない。

また、本発明は、前記電池パックを電源として含むデバイスを提供することもでき、該デバイスとしては具体的に、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、又は電力貯蔵装置が挙げられる。

このようなデバイスの構造及び作製方法は当業界に公知のものであり、本明細書ではその詳細な説明を省略する。

図1は、従来の電池パックの回路構成を示す模式図である。

図2は、本発明に係る単位モジュールを構成する1対の電池セルを折り曲げる過程を示す斜視図である。

図3は、本発明に係る単位モジュールを構成する1対の電池セルを折り曲げる過程を示す斜視図である。

図4は、本発明に係る単位モジュール積層体の斜視図である。

図5は、本発明の一実施例に係る回路遮断器の斜視図である。

図6は、図5の回路遮断器の分解図である。

図7は、本発明の一実施例に係る回路遮断器の側面図である。

図8は、図7の部分拡大図である。

図9は、本発明の一実施例に係る電池パックの組立状態を示す側面図である。

図10は、本発明の一実施例に係る電池パックの回路図である。

図11は、図10の電池パックの一側面を示す部分斜視図である。

図12は、図10の回路遮断器が作動する前の様子を示す平面図である。

図13は、図10の回路遮断器が作動した後の様子を示す平面図である。

以下、図面を参照して本発明をより詳しく説明するが、これに、本発明の範ちゅうが限定されるものではない。

図2及び図3には、本発明に係る単位モジュールを構成する1対の電池セルを折り曲げる過程を示す斜視図が模式的に示されており、図4には、本発明に係る単位モジュール積層体の斜視図が模式的に示されている。

図2乃至図4を参照すると、2つのパウチ形の電池セル11,12をそれらの電極端子13,14が連続して相互隣接するように長さ方向に直列配列した状態で、電極端子13,14を溶接して相互結合させた後、2つの単位に電池セル11,12を重なるように畳む。場合によっては、電池セル11,12の電極端子13,14を重なるように畳んだ状態で溶接して相互結合させてもよい。

また、図3で、重なるように折り畳まれた状態の電池セル積層体100aにおいて、溶接により結合された電極端子連結部位15は「コ」字状に折れ曲がっている。

単位モジュール積層体200は、電池セルを外装部材210で覆った構造で作製された4個の単位モジュール202,203,204,205を互いに直列に連結した後、ジグザグに積層した構造になっている。

また、単位モジュール202は、電極端子13,14が直列に相互連結されており、電極端子13,14の連結部15が折れ曲がって積層構造をしている2個の電池セル11,12と、電極端子13,14の部位を除いて電池セル積層体100aの外面全体を覆うように相互結合される1対の外装部材210と、で構成されている。

外装部材210の外面には、間隔を空けて幅方向に線形突出部211a,211b,211c,211d,211eが設けられており、特に、幅方向における、相対的に長さの短い線形突出部211a,211eが互いに対角線位置に設けられている。

外装部材210は、電池セル積層体100aの外面形状に対応する内面構造を有しており、組立締結方式で結合されている。

具体的に、外装部材210相互間の断面結合部は、外装部材210が互いに対面するように接触させた状態で加圧した時に弾力的な結合により噛み合うように、締結突起と締結溝になっている。

図5は、本発明の一実施例に係る回路遮断器の斜視図であり、図6は、図5の回路遮断器の分解図である。

図5及び図6を図11などと共に参照すると、回路遮断器500は、固定部材400に定位置固定されており、上部が開放された収納部551を有している電気絶縁性のハウジング550と、電池モジュール301の側面211cに接触しており、電池モジュール301の体積変化に対応して弾力的に動くように収納部551に装着されている電気絶縁性のキャップ520と、キャップ520に連動して結合されている電気伝導性の通電連結部材530と、一側端部が収納部551に導入されており、他側端部が収納部551の外部に露出されており、一側端部が電池モジュールの体積増加によって通電連結部材530と接触し、他側端部が電池モジュール301,302の電気的連結回路上に直列連結されている、正極導電部561及び負極導電部562からなる導電部材560と、を備えている。

また、回路遮断器500は、ハウジング550に対するキャップ520の弾力的な装着のために、2個のガイドボルト511,512、ガイドボルト511,512の導入のためにキャップ520及び通電連結部材530にそれぞれ穿設されている貫通孔521,522,531,532、通電連結部材530の下端に装着される2個の圧縮バネ541,542、及びハウジング収納部551の対向面においてガイドボルト511,512と結合されるナット581,582を備えている。

圧縮バネ541,542とハウジング収納部551の下端面との間にはブッシング571,572が装着されている。

図7は、本発明の一実施例に係る回路遮断器の側面図であり、図8は、図7の部分拡大図である。また、図9は、電池パックの組立状態を示す側面図である。

図7乃至図9を参照すると、回路遮断器500のキャップ520とハウジング550は、電池モジュールに向かって両側面が上方にテーパーした構造523,553になっている。

したがって、回路遮断器500の装着されたフレーム400が電池モジュール301と組立締結される時601,602、キャップ520の側面に上方にテーパーした構造523,553によってガイドボルト511,512の装着方向であるハウジング550の内部551へ押し込まれ、電池モジュール301の構成部品に無理な力が加えられない。

また、収納部551を形成するハウジング550の側壁には、通電連結部材530と導電部材560との離隔距離「d」を観察又は測定できるスリット552が設けられている。

したがって、スリット552によって通電連結部材530と導電部材560との離隔距離を測定し、ガイドボルト511,512と結合されるナット581,582の締付けを調節して、所望する長さに離隔距離を変更することができる。

電池セル100aの体積膨脹が電池セル100aの厚さを基準に、例えば、約3倍となる時、回路遮断器500が電池セル100aの体積変化を感知して電池パックの回路を遮断させることができるように、通電連結部材530と導電部材560との距離「d」を変更すればよい。

図11は、電池パックの一側面を示す部分斜視図である。

図11を参照すると、回路遮断器500は、中央が開放されたフレーム400の中央に向かってフレーム401から延びたブラケット402に固定されており、これは、電池モジュール301の側面211cに回路遮断器500が容易に接触できるようにする。

したがって、電池セル100aの体積膨脹による膨脹応力が集中する部位である最外側電池モジュール301の側面211cに回路遮断器500を構成することによって、電池モジュール301,302の異常発生を容易に感知し、電池モジュール301,302の電気的連結回路を通電させることによって断電部800を短絡させることができる。

また、過充電された電池セルの体積膨脹を感知し、ガス漏れ、発火、爆発などの危険要因が発生する前に電池パックの電気的連結回路を遮断することによって安全性を確保することができる。

図10には、本発明の一実施例に係る電池パックの回路図が模式的に示されている。

図10を参照すると、電池パック700は、電池モジュール301,302の電気的連結回路801上に直列に連結されている断電部800と、最外側電池モジュール301の外面に装着されて、電池セルの膨脹時に通電するように構成されており、電池セルの膨脹による通電時に断電部800を断電させるように電気的連結回路801上に電気的に接続されている回路遮断器500と、を備えている。

一側の最外側電池モジュール301の正極端子304と他側の最外側電池モジュール302の負極端子306はワイヤーによって回路遮断器500の正極導電部561と負極導電部562にそれぞれ電気的に連結されている。

また、電池パック700は、電池セルの体積変化にも電池モジュール301,302の積層状態が維持されるように電極端子部位が固定されており、回路遮断器500は、電池セルの体積膨脹による膨脹応力が集中する最外側電池モジュール301の側面に対応する箇所に位置しているため、電源が供給する電気的信号による誤作動の可能性を根本的に防止する。

具体的に、電池モジュール301,302が正常状態である場合、回路遮断器500は断電状態に設定されているため、電池モジュール301,302で発生した電流は正極導電部561及び負極導電部562に流れない。したがって、その他の原因によって電気的連結回路801上に過電流が流れない限り断電部800は断電されず、電池パック700の電流は外部入出力端子(図示せず)を経由して外部デバイス(図示せず)に正常に流れる。

しかし、過電流などのように電池モジュール301,302が異常状態にある場合は、電池セルに体積膨脹現象が発生することになり、最外側電池モジュール301に各電池セルの膨張力が伝達される。

このような膨張力は、最外側電池モジュール301の側面に配置されている回路遮断器500に伝達され、回路遮断器500の正極導電部561と負極導電部562とを通電させる。

このような通電によって電池パック700の電気的連結回路801には高電流が流れるようになり、このような高電流は断電部800を断電させ、それ以上電池パック700の電気的連結回路801には電気が流れなくなる。

図12は、図10の回路遮断器が作動する前の様子を模式的に示す平面図であり、図13は、図10の回路遮断器が作動した後の様子を模式的に示す平面図である。

図12及び図13を図10と共に参照して、電池モジュール301,302の正常作動状態と異常作動状態での回路遮断器500の作動原理を説明すると、下記の通りである。

まず、電池モジュール301,302が正常作動状態のとき、図12に示すように、通電連結部材530と導電部材561,562とが電気的及び機械的に離隔している。

これと違い、電池モジュール301,302が異常作動状態で体積膨脹するとき、図13に示すように、通電連結部材530は、体積膨脹する電池モジュール301によって押されながら、通電連結部材530の両端部が正極導電部561と負極導電部562に接触して高電流が通電され、これで断電部800が短絡する。

具体的に、一側の最外側電池モジュール301の正極端子304及び他側の最外側電池モジュール302の負極端子306はワイヤーによって回路遮断器500の正極導電部561及び負極導電部562にそれぞれ電気的に連結されている。

また、電池モジュール301,302が正常作動状態のときは、通電連結部材530と導電部材560の正極導電部561及び負極導電部562とが電気的に離隔している。

しかし、電池モジュール301,302が異常作動状態で体積膨脹するとき(図13の点線表示301”を参照)は、圧縮バネ541,542によって、キャップ520と通電連結部材530は体積膨脹する最外側電池モジュール301によって外側方向に弾力的に押されながら、通電連結部材530の両端部が導電部材560の正極導電部561及び負極導電部562にそれぞれ接触し、これで正極導電部561及び負極導電部562間に電流が通電する。

以上、本発明の実施例に係る図面を参照して説明したが、本発明の属する分野における通常の知識を有する者にとっては上記内容に基づいて本発明の範ちゅう内で様々な応用及び変形を行うことが可能であろう。

以上説明した通り、回路遮断器と断電部を電池パックに備えることによって、過充電、過放電、過電流などの電池モジュールの異常作動又は長期間の充放電による劣化によって電池セルが膨脹する場合、回路遮断器が電池セルの外面体積膨脹を感知し、基準体積値を超えると断電部を短絡させることによって、所望するレベルに安全性を担保することができる。

また、本発明に係る電池パックは電源を必要としないため、電気的信号による誤作動の可能性を根本的に遮断し、電源供給の不可によってBMSが作動しない場合にも安全性を担保することができ、信頼性も大幅に向上させることができる。

さらに、簡単な少数の部品のみを追加することによって機構的に作動するため、製作が容易である他、これを適用した様々な電池パックの作製も可能になる。

11,12 ・・・電池セル 13,14 ・・・電極端子 301,302 ・・・電池モジュール 304 ・・・正極端子 306 ・・・負極端子 400 ・・・固定部材 401 ・・・フレーム 402 ・・・ブラケット 500 ・・・回路遮断器 511,512 ・・・ガイドボルト 520 ・・・キャップ 521,522,531,532 ・・・貫通孔 523,553 ・・・上方にテーパーした構造 530 ・・・通電連結部材 541,542 ・・・圧縮バネ 550 ・・・ハウジング 551 ・・・収納部 552 ・・・スリット 560 ・・・導電部材 561 ・・・正極導電部 562 ・・・負極導電部 571,572 ・・・ブッシング 581,582 ・・・ナット 700 ・・・電池パック 800 ・・・断電部 801 ・・・電気的連結回路

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