Prestressing mechanism of load tap switching device

申请号 JP21177888 申请日 1988-08-26 公开(公告)号 JPH0821507B2 公开(公告)日 1996-03-04
申请人 愛知電機株式会社; 发明人 YOKOHASHI SHIRO;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】機枠に取付けた案内棒には、開閉器を駆動する為の作動枠を、該案内棒に案内されて第1作動位置と第2作動位置との間の進退を自在に装着すると共に、
    上記案内棒には駆動枠を該案内棒に案内されての進退を自在に装着し、かつ上記作動枠と駆動枠との間には、蓄勢ばねを作動枠に対する駆動枠の偏在によって蓄勢されるよう介装させ、さらに上記機枠には、上記作動枠を上記第1作動位置と第2作動位置とにおいて夫々係止する為の係止体を付設すると共に、上記駆動枠には、作動枠に対する駆動枠の偏在によって、上記係止体による作動枠の係止を解除するようにした解除体を付設している負荷時タップ切換装置の蓄勢機構において、上記案内棒に対する上記作動枠と駆動枠の装着の状態は、上記作動枠に対して相互に離間した状態で備えさせた二つのフランジの間に上記駆動枠に備えさせたフランジが位置し、かつ上記案内棒は各フランジを貫挿して上記二つの枠を直線的に案内するようにしてあり、さらに上記蓄勢ばねの介装状態は、作動枠の一方のフランジと駆動枠のフランジの間及び作動枠の他方のフランジと駆動枠のフランジの間に夫々巻ばね要素を位置させ、かつ夫々の巻ばね要素の両端は対応フランジに夫々固着して、上記駆動枠のフランジが中央位置から作動枠の一方のフランジに近づくときには上記一方の巻ばね要素を圧縮すると共に他方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄え、駆動枠が反対方向に動くときは他方の巻ばね要素を圧縮すると共に一方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄えるようにしたことを特徴とする負荷時タップ切換装置の蓄勢機構。
  • 【請求項2】回動自在の操作軸に取付けられている偏心円板が駆動枠に添わせて設けられ、上記駆動枠には上記偏心円板の周面と摺接する回動自在の摺接部材が設けられている請求項1記載の負荷時タップ切換装置の蓄勢機構。
  • 【請求項3】機枠には作動枠の進退方向と平行な方向に進退可能な受止部を備える緩衝装置が設けられ、作動枠には上記受止部に当接する為の当片が設けられている請求項1記載の負荷時タップ切換装置の蓄勢機構。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は変圧器やリアクトル等のタップの切換を無停電のまま敏速に行なう負荷時タップ切換装置に関し、
    更に詳しくは上記敏速な動作を行なわす為の蓄勢機構に関する。

    〔従来の技術〕

    変圧器における負荷時タップ切換装置を納めた室内の絶縁媒体として絶縁油(またはSF6ガス)が使用されていることは知られている(実開昭60−119724号公報参照)。 即ち、上記室内の絶縁油は電流遮断時アーク、および機械的摩耗による金属粉により汚損される。 室内は高電圧(70または150KV)であるため汚損した絶縁媒体のまま使用を続ければ絶縁破壊を引起す危険がある。 このため上記室内の絶縁油は活線浄油機により、1日1〜
    2時間の濾過を行うという無駄な作業をしている。

    上記室内の絶縁媒体がSF6ガスの場合は、絶縁油の活線浄油機に相当する機器を使用しないため、機械的摩耗による金属粉の発生を極少くする必要がある。

    ところが従来の負荷時タップ切換装置の蓄勢機構にあっては、室内棒に対して駆動枠と作動枠とが夫々案内棒に案内されての進退を可能に装着してある。 その構造は、各枠の各々の両端に夫々フランジが設けられ、それらのフランジに設けたガイド部に上記案内棒が貫挿されている。 両枠における両フランジ間には、上記案内棒に遊嵌された蓄勢ばねが介在されている。 そして駆動枠が案内棒に沿って移動し作動枠に対して偏在状態となったとき、上記蓄勢ばねは駆動枠における一方側のフランジと作動枠における他方側のフランジとの間で圧縮されて蓄勢力が蓄積される。 このような蓄勢機構は公知である(例えば特公昭52−47131号、特開昭62−1212号あるいは特開昭61−147515号公報参照)。

    〔発明が解決しようとする課題〕

    この従来の負荷時タップ切換装置の蓄勢機構では上記圧縮される蓄勢ばねの長さが長い為、その蓄勢ばねは圧縮状態において側方へ湾曲し易い。 蓄勢ばねが湾曲するとその湾曲した部分は上記案内棒に押付けられ、その押付けられた部分は、圧縮過程及び復元過程で案内棒とこすれる。 そのようなこすれに伴ない、蓄勢ばねや案内棒は摩耗し金属粉を生ずる。 その金属粉は、蓄勢機構の周囲媒体が絶縁油の場合、その絶縁油の浮遊してそれを汚損する問題がある。 また周囲媒体が六フッ化硫黄ガスのような絶縁ガスの場合、上記金属粉が飛び散ることによって、タップ切換装置における種々の導電部相互間の絶縁性が損われる。 それのみならず、導電部の近くに金属粉が浮遊したりすると、放電現象が生じて六フッ化硫黄ガスが熱分解されて、亜硫酸ガスとフッ化素ガスとが発生する。 これらのガスはタップ切換装置における金属部分を劣化、腐食させることがあり、長期間安定した状態での使用に問題がある。 更にまた蓄勢ばねの摩耗が進むとそのばねの切損事故が生ずる問題点もある。

    本発明は以上のような点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、蓄勢時に圧縮される蓄勢ばねの長さを短かくすることができ、その結果、蓄勢ばねの湾曲の可能性を極めて少なくできて他物とのこすれを極力防止でき、上記金属粉の発生による絶縁の劣化や蓄勢ばねの切損事故を未然に防止できるようにした負荷時タップ切換装置の蓄勢機構を提供することである。

    〔課題を解決する為の手段〕

    上記目的を達成する為に、本願発明は、機枠に取付けた案内棒には、開閉器を駆動する為の作動枠を、該案内棒に案内されて第1作動位置と第2作動位置との間の進退を自在に装着すると共に、上記案内棒には駆動枠を該案内棒に案内されての進退を自在に装着し、かつ上記作動枠と駆動枠との間には、蓄勢ばねを作動枠に対する駆動枠の偏在によって蓄勢されるよう介装させ、さらに上記機枠には、上記作動枠を上記第1作動位置と第2作動位置とにおいて夫々係止する為の係止体を付設すると共に、上記駆動枠には、作動枠に対する駆動枠の偏在によって、上記係止体による作動枠の係止を解除するようにした解除体を付設している負荷時タップ切換装置の蓄勢機構において、上記案内棒に対する上記作動枠と駆動枠の装着の状態は、上記作動枠に対して相互に離間した状態で備えさせた二つのフランジの間に上記駆動枠に備えさせたフランジが位置し、かつ上記案内棒は各フランジを貫挿して上記二つの枠を直線的に案内するようにしてあり、さらに上記蓄勢ばねの介装状態は、作動枠の一方のフランジと駆動枠のフランジの間及び作動枠の他方のフランジと駆動枠のフランジの間に夫々巻ばね要素を位置させ、かつ夫々の巻ばね要素の両端は対応フランジに夫々固着して、上記駆動枠のフランジが中央位置から作動枠の一方のフランジに近づくときには上記一方の巻ばね要素を圧縮すると共に他方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄え、駆動枠が反対方向に動くときは他方の巻ばね要素を圧縮すると共に一方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄えるようにした負荷時タップ切換装置の蓄勢機構を提供するものである。

    〔作用〕

    駆動枠の移動によって蓄勢ばねに蓄勢力を蓄積する場合、駆動枠におけるフランジと、作動枠における一方のフランジとの間に介在している短い巻ばね要素は圧縮され、他方の巻ばねは引延ばされる。 このようにして夫々の巻ばねに引延力と圧縮力による蓄勢力が蓄積された後、作動枠の係止が解かれると、蓄積された両方の蓄勢力の合力によって作動枠は急速に移動される。 従ってこれらの各巻ばね要素の長さは短かくできる故、側方へは湾曲し難い。 従って他物とはこすれ難い。

    〔実施例〕

    以下本願の実施例を示す図面について説明する。 第1、2図に示される負荷時タップ切換装置1は、基枠2
    と、夫々上記基枠2に取付けた蓄勢装置3、開閉器駆動機構4、複数の開閉器5、限流抵抗6から構成される。

    上記基枠2はベースプレート10と、その上方に配設した上枠11と、下方に配設した下枠12とを連結体13でもって連結して構成してある。 尚中央のベースプレート10の中心位置には支持筒14が取付けてある。

    次に上記蓄勢装置3は蓄勢機構15と、それを操作する為の操作機構16と、蓄勢機構15からの力を出力する為の出力機構17とを有する。

    上記蓄勢機構15は先ず機枠20を有する。 該機枠20は、
    上記ベースプレート10に対して支持柱22を介して取付けた円形の支持板21と、該支持板21に取付けた支持壁23,2
    3とから構成される。 上記機枠20における両支持壁23,23
    間には案内棒24が取付けられている。 そしてその案内棒
    24には作動枠26が該案内棒24に案内されて第3図に示されるような第1作動位置と、第10図に示されるような第2作動位置との間での進退を自在に装着してある。 また駆動枠27も同様に進退自在に装着してある。 それらの装着構造について説明する。 作動枠26には二つのフランジ
    29,30が備わっている。 第3図に示される如く、各フランジ29,30にはホルダ31を介してベアリング32が取付けられ、そのベアリング32の内面がガイド部となっておって、そこに前記案内棒24が挿通してある。 又駆動枠27の装着構造も同様である。 即ち駆動枠27にはフランジ33が設けられ、そのフランジにはベアリング34が取付けてある。 そしてそのベアリング34の内面がガイド部となっており、そこに上記案内棒24が挿通してある。 再び第1、
    2図において、上記作動枠26と駆動枠27との間には蓄勢ばね28が介装してある。 その介装の状態について説明する。 上記蓄勢ばね28は二組の巻ばね要素36と37とで構成してある。 第3図に示されるように、巻ばね要素36はフランジ29とフランジ33の間に介装され、巻ばね要素37はフランジ30とフランジ33との間に介装してある。 第3図に示されるように上記ホルダ31及びフランジ33にはばね止部38,40が設けてある。 各ばね止部38,40の外周には螺旋溝39,41が形成してある。 そして上記巻ばね要素36,37
    の一端及び他端は上記螺旋溝39,41に嵌合させてある。
    上記各巻ばね要素36,37は、いずれも上記介装状態において夫々僅かな圧縮状態となる長さのものが用いてある。 しかしそれらは上記介装状態において共に圧縮状態にも引張状態にもならない長さのものを用いても、あるいは共に僅かな引張状態になる長さのものを用いてもよい。

    次に、第3、4図に示されるように、上記機枠20には作動枠26を第1作動位置及び第2作動位置で夫々係止する為の係止機構42が備わっている。 その機構42について説明する。 前記支持板21には係止体43,44が夫々ピン45
    を用いて枢着してある。 各係止体43,44はL字状に形成され、各々の一端には係止爪46を有する。 又他方の端部には被動部47を有する。 更に又、各係止体43,44における上記他方の端部相互間には引張ばね48が介装してある。 上記係止体43,44と関連作動する為の解除片49が第6図に示されるように前記駆動枠27に取付けてある。

    次に第1、2図に示されるように上記機枠20と作動枠
    26との間には緩衝機構51,52が設けてある。 各緩衝機構は、支持板21に取付けた緩衝装置53と作動枠26に取付けた当片54とでもって構成される。 緩衝装置53は、第4図に示されるように支持板21に取付けたケース55と、そのケース55に上記作動枠26の進退方向と平行な方向への進退を自在に備えられた緩衝ピン56と、ケース55と緩衝ピン56との間に介装した緩衝用の圧縮ばね57とから構成される。 緩衝ピン56は先端部に当片54を受ける為の受部56
    aを有する。

    次に上記操作機構16について説明する。 第2図に示されるように、駆動軸60が上枠11、ベースプレート10に対して軸受61,62でもって回動自在に装着してある。 この駆動軸60は図示外の電動操作機構に連結してある。 第1、2図に示されるように上記駆動軸60には偏心部材として例示する偏心円板63が取付けてある。 上記偏心円板
    63に対応して、前記駆動枠27には摺接部材64,65が取付けてある。 それら摺接部材64,65は、何れも駆動枠27に対し止具67でもって回動自在に取付けたローラ66によって構成してある。

    次に上記出力機構17について説明する。 第2図に示されるようにクランク体70がベアリング71によって支持筒
    14に回動自在に取付けてある。 一方、前記作動枠26には第4、5、6図に示されるように連繋用の長孔73を有する伝動部材72が取付けてある。 そして上記長孔73には上記クランク体70に固着した連繋片74が位置させてある。
    尚上記クランク体70には、第4図に示されるように、前記係止体43,44の係止爪46と係合する係合部75,76が設けてある。

    次に開閉器駆動機構4について説明する。 該機構4
    は、第2図に示されるように操作カム78と開閉操作機構
    79とから構成してある。 操作カム78は円板状の基材80とその周囲に取付けたカム部材82から構成される。 基材80
    は軸受81を用いて支持筒14に回動自在に装着してあり、
    又前記クランク体70に一体に連結してある。 カム部材82
    は例えば四フッ化エチレンのような滑りが良くてかつ耐摩耗性の大きい材料を用いて構成され、第7図に示されるようなカム溝83が形成してある。

    一方、開閉操作機構79は開閉器5の数に合わせて本実施例では9つが備えられており、それらは操作カム78の回動軸心を中心に第8図のように配列されている。 第2
    図に基づき上記開閉操作機構79の構造について説明すると、開閉操作機構79はケーシング85を有する。 このケーシング85は第8図に示されるようにベースプレート10に切欠状に形成された嵌合孔86に嵌合させてあり、ケーシング85と一体形成の取付片87を上記プレート10に止付けてある。 ケーシング85内には可動枠88と駆動体89とが夫々上下動自在に備わっており、更にそれらの間には圧縮ばね90が介装してある。 可動枠88に取付けた従動子91
    は、ケーシング85に形成された縦方向に長い長孔92を通してケーシング85外に突出しており、前記操作カム78のカム溝83内に位置している。 駆動体89は案内杆93を備えており、該案内杆93における上部の太径部93aは上記ケーシング85に形成された透孔85a内に上下動自在に位置させてある。 該太径部93aにおける下面は上記可動枠88
    と係合する為の係合部94となっている。 尚上記開閉器駆動機構4としてはその他の公知のものを用いてもよい。

    次に上記開閉器5は3相交流の各1相について夫々3
    つが備えられ、合計で9つが備わっている。 各開閉器5
    としては本実施例では一例として真空開閉器が用いてあるがその他の公知の開閉器を用いてもよい。 この開閉器5は、周知のように内部が高真空となっているケース体
    97と、それに固定した固定電極98と、ケース体97に対し上下動自在に備えさせた可動電極99とから構成してある。 この開閉器5の装着構造について説明する。 上記ベースプレート10には連結体101例えばボルトを介して絶縁板100が取付けてある。 そしてこの絶縁板100には複数(上記開閉器5の数に対応する数)の夫々導電材で形成された取付片102が取付けてあり、その取付片102に上記開閉器5の固定電極98を固着してある。 尚取付片102には引出線103が接続されている。 一方、ベースプレート1
    0には導電材料で形成された中性点リング104が取付けられ、各開閉器5における可動電極99は編組をもって構成されたリード線105によって該中性点リング104に接続してある。 又、上記中性点リング104には接続導体106の一端が接続されている。 該接続導体106の他端は変圧器の中性点ブッシングと接続される。

    上記のような構成の負荷時タップ切換装置1は、図示はしないが容器の中に納められ、かつその容器内は周囲媒体例えば6フッ化硫黄ガスのような絶縁性のガスで満たされる。 尚周囲媒体として絶縁油が用いられる場合もある。

    次に上記構成の負荷時タップ切換装置1の動作について説明する。 駆動軸60を第1、2図に示される状態から第1図の矢印方向に回動させる。 すると偏心円板63も一体に回動する。 偏心円板63が回動すると、摺接部材65が偏心円板63の周面と摺接して押され、駆動枠27は第3図の状態から左方へ移動して、第9図に示されるように作動枠26に対し偏在する(第3、9図ではフランジ33のみを図示した)。 上記駆動枠27の偏在により、第9図に示されるように巻ばね要素37が圧縮されて蓄勢力が蓄えられると共に、巻ばね要素36は引き延ばされて蓄勢力が蓄えられる。 尚、この過程では第4図に示されているように係止体43の係止爪46がクランク体70の係合部75を係止する為、作動枠26は第2、3図の第1作動位置に係止されたままとなっている。 上記の状態から偏心円板63が回動を続けて駆動枠27が上記の方向に更に移動すると、解除体49が上記係止体43における被動部47を押して係止体
    43を第4図において反時計方向に回動させる。 すると係止爪46が係合部75から外れる。 これが外れると作動枠26
    は上記巻ばね要素36,37に蓄積されていた大きな蓄勢力によって第2、3、9図に示される第1作動位置から第
    10図に示される第2作動位置まで急速に移動する。 この急速移動は伝動部材72と連繋片74を介してクランク体70
    に伝わり、クランク体70は第9図に示される状態から第
    10図に示される状態まで急速に回動する。 このクランク体70の回動は蓄勢装置3の出力として開閉器駆動機構4
    に伝えられ、後述の如き開閉器5の開閉が行われる。

    尚上記のように作動枠26が第2作動位置まで急速移動した場合、その移動は緩衝機構52における当片54が緩衝装置53の受部56aに当接することによって、衝撃を和らげた状態で停止される。 その結果作動枠26や出力機構17
    における伝動部材72、連繋片74等の破損が防止される。
    上記緩衝の場合、受部56aの進退方向を作動枠26の進退方向と平行にしてある為、当片54は受部56aに真直ぐに当たって両者がこすれることがない。 従って両者のこすれに伴なう金属粉の発生が防止される。 又上記のように作動枠26が第2作動位置まで至ると、その時には係止体
    44における係止爪46がクランク体70に形成された係合部
    76と係合する。

    次に上記駆動軸60が再び上記の方向に回動操作された場合について説明する。 この時には偏心円板63の回動により駆動枠27は第10図の位置から右方向へ向けて移動する。 この移動の場合、前記係止体44の係止爪46が係合部
    76に係合して作動枠26の移動が阻止されている。 この為上記駆動枠27の移動に伴って、巻ばね要素36は圧縮されて蓄勢力が蓄積される一方、巻ばね要素37は引き延ばされて蓄勢力が蓄積される。 そして解除体49が係止体44における被動部47を押すに至ると、上記係止爪46による係合部76の係止が解かれる。 その結果、作動枠26は第10図の第2作動位置から第3図の第1作動位置まで急速に移動する。 その移動によって出力機構17のクランク体70は前記の場合とは反対方向に急速に回動し、その回動力が開閉駆動機構4に伝えられる。

    上記のように駆動枠27が移動して蓄勢力の蓄積が行われる場合、フランジ30(又は29)とフランジ33との間にある短い巻ばね要素37(又は36)が圧縮されるのみである。 このような短い巻ばね要素37(又は36)はそれが圧縮された時に側方へ湾曲する可能性は極めて少ない。 しかも巻ばね要素37(又は36)の両端はばね止部38,40に夫々固着されている為、上記湾曲の可能性はより一層少ない。 この為、巻ばね要素37が湾曲して案内棒24と接触する可能性は殆ど無い。 その結果、それらの接触に伴なう金属粉の発生は殆ど無い。 更に進んで巻ばね要素37
    (又は36)が折損するような事故は皆無に近くなる。

    次に、上記のようにクランク体70から回動力が出力された場合における開閉器駆動機構4及び開閉器5の動作について説明する。 クランク体70が回動すると操作カム
    78が回動する。 この回動は、第7図においてはカム部材
    82の右または左方への移動として示される。 するとカム溝83に位置している各開閉操作機構79の従動子91は、カム溝83における第1水平部83aと第2水平部83bとの間において傾斜部83cを通して移動される。

    従動子91が上記第1水平部83aから第2水平部83bに至る過程における開閉操作機構79及び開閉器5の動作は次の通りである。 従動子91が第1水平部83aにあるとき、
    開閉操作機構79は第2図の左側に示されたような状態となっている。 この状態から従動子91が上動すると、可動枠88がそれと一体に上動する。 この過程では圧縮ばね90
    によって駆動体89は下方へ押されたままであり、図示の状態を維持する。 やがて可動枠88が係合部94に当接するとそこからは可動枠88と駆動体89とが一体となって上動し、第2図において右側に示されている開閉操作機構79
    の如き状態となる。 駆動体89が上記のように上動することにより、開閉器5における可動電極99は固定電極98から離反され、開閉器5は開放状態となる。

    一方、従動子91が上記第2水平部83bから傾斜部83cを通って第1水平部83aに至る過程での動作は次の通りである。 第2図右側に示されている開閉操作機構79の状態から従動子91が下動すると、可動枠88がそれと一体に下動し、又駆動体89も一体に下動する。 その結果、開閉器5における可動電極99が固定電極98に接触する。 従動子
    91が引き続き下動すると、可動枠88もそれと一体に下動する。 しかしその過程では駆動体89は最早下動せず、圧縮ばね90が圧縮される。 圧縮されたばね90は駆動体89に下方へ向けての蓄勢力を及ぼし、その付勢力は開閉器5
    における可動電極99に及ぼされ、可動電極99は充分な接触圧で固定電極98に押し付けられる。

    次に上記タップ切換装置1によるタップ切換の動作を第11図及び第12図に基づいて説明する。 第11図において、3相変圧器におけるタップを有する巻線は符号111
    〜113で示される。 これらの巻線は例えば9つのタップT
    1〜T9のタップを有する。 尚その構成は3相の各巻線について均等であるので以下においては巻線111のみについて説明を行う。 又、次に述べるタップ選択器やタップ切換装置の開閉器についても同様である。 タップ選択器
    115は1相当たり2つの切替スイッチ116,117を有する。
    各切替スイッチは、夫々図示の如く前記タップに接続された複数の固定接点118と、それらに選択的に接続するようにした可動接点119とを有する。 尚可動接点119は周知の如く電動操作機構によって切換操作されるものである。 又、タップ切換器における前記開閉器5は1相当たり3個が用いられ、この第11図においては夫々を符号5
    a,5b,5cで示す。 尚上記変圧器の巻線とタップ選択器とタップ切換器の接続状態は図から明らかなように周知の星形結線を示す。

    次に上記の結線において、タップT5からタップT4に切り換える動作について説明する。 図示の状態では開閉器
    5aが閉じており、電流はタップT5と開閉器5aを通る経路で流れている。 この状態において予めタップ選択器115
    の切替スイッチ117をタップT4に切り換えておく。 この状態から、前述の如く蓄勢装置1の出力機構17から駆動力が出力され、開閉器駆動機構4の操作カム78が回動すると、多数の開閉操作機構79によって複数の開閉器5が夫々次のように切り換えられる。 即ち、各開閉器5a〜5c
    が当初は第12図のAの時点の状態であったものが、上記操作カム78の回動により、先ずBで示される時点において開閉器5bが閉となる。 次にCの時点において開閉器5a
    が開となる。 すると電流はタップT5、限流抵抗6、開閉器5bを通る経路で流れる状態となる。 次に第12図Dの時点において開閉器5cが閉となると、電流はタップT4と開閉器5c及びタップT5と開閉器5bを通る経路で流れる状態となる。 この場合、タップT5とタップT4との間は短絡状態となるが、そこには限流抵抗6が介在する為、過大な電流が流れることはない。 次に第12図Eの時点において開閉器5bが開放し、その結果電流はタップT4と開閉器5c
    のみを通る経路で流れる状態となり、第12図のFの点まで移行する。

    このように開閉器5a〜5cの切り換えが行われることにより、変圧器の巻線111の電流は途絶えることなく、上記タップT5からタップT4への切り換えが遂行される。 上記のような切換は極めて短時間例えば0.1秒程度で完了される。 尚上記切換は当然のことながら3相とも同時に行われる。

    次に、タップT4から例えばタップT3への切り換えも同様である。 即ち、タップ選択器115の切替スイッチ116が予めタップT3に切り換えられる。 この状態において蓄勢装置3の出力機構17から駆動力が出力されると(出力機構17におけるクランク体70の回動方向は前記の場合とは反対方向である)、開閉器駆動機構4における操作カム
    78は上記の場合とは反対方向に回動し、開閉器5a〜5cは上記の場合とは反対に第12図のF、E、D、C、B、A
    で示される経過で開閉が行われ、タップT3への移行が遂行される。

    尚上記のようなシーケンスでの開閉器5a〜5cの動作が遂行されるよう、前記操作カム78のカム溝83の形状が予め設定されている。

    次に、上記蓄勢機構15におけるフランジ29,33間及び3
    0,33間への巻ばね要素36,37の介装構造の異なる例を示せば次の通りである。 即ち、前記ばね止部38,40を設けず、各巻ばね要素36,37の一端及び他端を、例えば溶接やろう付などの接合手段によって、直接に上記各フランジに固着する。 このようにした場合においても、上記と同様の動作が行なわれる。

    〔発明の効果〕

    以上のように本発明にあっては、作動枠26を第1作動位置から第2作動位置へ又はその反対に往復移動させる場合、駆動枠27の移動により夫々蓄勢ばね28に蓄勢し、
    その蓄勢力によって作動枠26を一気に速動させることができ、該作動枠26によって駆動される開閉器5を速動させられる効果がある。

    しかも上記蓄勢ばね28に蓄勢させる構成は、作動枠26
    における二つのフランジ29及び30と、それらの間に位置させる駆動枠27のフランジ33との各々の間に夫々別体の巻ばね要素36,37を介装して、作動枠26を上記のように往復移動させる場合において、上記駆動枠のフランジが中央位置から作動枠の一方のフランジに近づくときには上記一方の巻ばね要素を圧縮すると共に他方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄え、駆動枠が反対方向に動くときは他方の巻ばね要素を圧縮すると共に一方の巻ばね要素を引き延ばして夫々の巻ばね要素に圧縮と引き延ばしによる各蓄勢力を蓄えるようにした構成だから、上記各圧縮される時の巻ばね要素の軸心方向長さは圧縮力のみを用いる従来品に比較して約半分の長さになる特長がある。
    このように巻ばね要素36、37の軸線方向長さが夫々短かいということは夫々の巻ばね要素の側方への湾曲が極めて少なくて他物とこすれる可能性が極めて少なくなる。
    このことは、両者のこすれに伴なう金属粉の発生が防止されて、金属粉による開閉器の絶縁の悪化を予め防止できる効果があり、更にはこすれによる巻ばね要素の切損が防止されて耐久性が高まる効果もある。 その上上記のような巻ばね要素36、37が夫々短かいということは、例え湾曲して案内棒24とこすれても、その長さが短い故に発生する金属粉は少なく、この点においても上記絶縁悪化の防止効果を有する。

    【図面の簡単な説明】

    図面は本願の実施例を示すもので、第1図は負荷時タップ切換装置の要部を示す斜視図、第2図は縦断面図、第3図は蓄勢機構を示す第2図のIII−III線断面図、第4
    図は係止機構、緩衝機構及び出力機構を示す水平断面図、第5図は出力機構を説明する為の第4図におけるV
    −V線断面図、第6図は第3図におけるVI−VI線断面図、第7図はカム溝の展開図、第8図は開閉器駆動機構の配列状態を示す平面図、第9図及び第10図は動作説明図で、第9図は第3図の状態から駆動枠が移動して蓄勢ばねに蓄勢力が蓄勢された状態を示す図、第10図は蓄勢ばねの蓄勢力によって作動枠が急速移動した後の状態を示す図、第11図は変圧器の巻線と、タップ選択器と、タップ切換器との接続関係を示す回路図、第12図はタップ切換器の動作を説明するタイムチャート。 20……機枠、24……案内棒、26……作動枠、27……駆動枠、28……蓄勢ばね、29,30,33……フランジ、36,37…
    …巻ばね要素。

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