視覚的信号手段および制御手段を備えた耐爆性ロータリースイッチ

本発明はロータリースイッチに関し、特に、視覚的信号手段および制御手段の両方を備えた耐爆性ロータリースイッチに関する。

特に、耐爆性スイッチは、ボックスの内側で爆発が生じた場合に、スイッチの内側から外側に向かう火炎の伝搬を防止できなければならず、及ぼされる内部の圧力に耐えられなければならない。

ロータリースイッチは、更に、スイッチに動作的に接続された弁またはアクチュエータ等のアクチュエータ装置の動作の動作状態の視覚的表示を提供するためのインジケータ等の信号手段を備える。この視覚的信号手段を備えたタイプのロータリースイッチは、一般的に“リミットスイッチボックス”(以下、簡潔のためにLSBと称する)と称される。

従来技術のLSBは、通常、本体およびカバーで構成され、本体に収容された弁またはアクチュエータ軸に動作的に接続された回転部材またはインジケータを内部に収容している。

この回転軸またはステムは、例えば、更なる装置を動作させるカム、機械的スイッチ、磁気スイッチ、誘電スイッチ、容量性スイッチ、リード(reeds)と接続して、アナログ計と接続して、または類似の用途/装置と接続して用いられる。

回転部材は、しばしば、スイッチの外側から、弁またはアクチュエータの動作状態の視覚的表示を提供するための、弁またはアクチュエータの軸の角度位置の視覚的インジケータを備えている。

これらの視覚的インジケータは、通常、カバー上に収容されており、スイッチの外側から見えるようになっている。例えば、典型的にはインジケータは軸に対して一体に回転する円盤またはキャップであり、関連するテンプレートを備えている。このテンプレートは固定されており、インジケータの角度位置の固定基準の役割をする。

本発明によるロータリースイッチは、一般的にバルブコントローラと称される制御手段も備える。

バルブコントローラは、弁の位置を示すことに加えて、一般的に、ソレノイドまたはソレノイド弁を制御手段として用いて、弁を制御する機能を行う。ソレノイドは、スイッチ本体内に配置されており、スイッチに動作的に接続されスイッチに対して外部に配置されているアクチュエータを制御可能なように、スイッチ本体に対して外部に配置されている分配弁に動作的に接続されなければならない。

LSBボックスおよびバルブコントローラを実際に耐爆性とするには、スイッチ本体の内側および外側にそれぞれ配置されたソレノイドと分配弁との間の正しい機能的結合を確実にするための特殊なジョイントを設けなければならない。

従来技術の解決法は、外部の分配弁と内部のソレノイドとの間の機械的および機能的結合を可能にするための、スイッチ本体の壁に設けられた貫通孔に挿入される特殊な耐爆性フィルタの使用を含む。或いは、0.1mmの通気穴を有するミニコネクタも用いられる。

しかし、これらの解決法には幾つかの短所がある。

実際、耐爆性フィルタは、スイッチ本体の内側から外側への火炎の伝搬のリスクを防止するために、分配弁とソレノイドとの間の接続路の貫通断面をかなり減らしている。この断面の低減は、一方では、アクチュエータの動作に対する制約を生じ、他方では、保守上の問題を生じており、実際のところ、フィルタはしばしば目詰まりする傾向があり、頻繁な交換を要する。同様に、ミニコネクタも、空気が通る貫通断面を減らすことにより、アクチュエータの動作の問題、およびミニコネクタの交換を要する目詰まりの問題を生じ得る。

従って、当該技術分野においては、一方では耐爆性があり、他方ではアクチュエータの設計上の制約および/または保守上の問題を課さない、スイッチボックスおよびバルブコントローラタイプのスイッチを提供する必要性が感じられる。

換言すれば、高い性能を有し、耐爆性でありながら保守をほとんど必要としないスイッチボックスおよびバルブコントローラタイプのスイッチを提供する必要性が感じられる。

そのような必要性は、請求項1記載のロータリースイッチによって満たされる。

本発明によるスイッチの更なる実施形態は、添付の特許請求の範囲に記載される。

本発明の更なる特徴および長所は、本発明を限定しない以下の好ましい実施形態の説明からより明確になる。

本発明の実施形態によるスイッチの組み立てられた構成の断面図を示す

図1中の拡大された詳細IIの図を示す

本発明によるスイッチの一部の構成要素の個別の部品の斜視図を示す

図3のスイッチの構成要素の組み立てられた構成の側面図を示す

図4の1組の構成要素の図4中の断面V−Vに沿った断面図を示す

図5中の拡大された詳細VIの断面図を示す

図5中の拡大された詳細VIの断面図を示す

本発明の更に別の実施形態による図3のスイッチの構成要素の組み立てられた構成の側面図を示す

図7の1組の構成要素の図7中の断面VIII−VIIIに沿った断面図を示す

図8中の拡大された詳細IXの断面図を示す

図8中の拡大された詳細IXの断面図を示す

上述の図面を参照すると、参照番号4は、好ましくはロータリータイプであるスイッチの全体を示しており、このスイッチは、内部空間10を画成するスイッチ本体8を含み、内部空間10は、回転軸X−X周りに回転する軸12であって、弁、アクチュエータ、内部空間10に関して外側に配置された外部システムへの電気機械的信号装置等の外部のアクチュエータ装置(図示せず)に動作的に接続された軸12を回転可能に収容している。

軸12は、外部の装置の動作に従って回転軸X−X周りに回転する。

本体8は、金属でできているか、または金属で外部を被覆されているのが好ましいが、それに限定されない。

スイッチ本体8の形状、壁の数、および幾何学的寸法は、任意のタイプであってよく、本発明の目的において、限定的なものであるとは決して見なされない。

軸12は、スイッチ本体8の底部18を貫通していてもよく、スイッチ本体8に対して内部および/または外部に配置された支持体によって、公知の方法で支持されていてもよい。

軸12は、スイッチの電気的信号装置、誘電センサ、近接センサ等の更なる装置を動作させるためのカム20に関連づけられ得る。上述の装置のタイプは、簡潔に述べたものであり、網羅的なものではないと見なされるべきである。

換言すれば、軸12は、弁またはアクチュエータ等の外部の装置と共に回転し、回転することによって、スイッチ4に接続された複数の装置の動作を例えばカムによって切り替える機能を行う。

このように、弁またはアクチュエータ等の外部の装置の動作または作状態に従って、スイッチ4は複数の装置を動作させることができ、スイッチ4と弁またはアクチュエータとのタイミングは、弁またはアクチュエータと一体に回転する軸12によって確実にされる。

スイッチ4は、スイッチ本体8と関連づけられたカバー24を更に含み、好ましくは、カバー28は、内部空間10を閉じるために、底部18とは反対側の開口端26側でスイッチ本体8と関連づけられている。

スイッチ本体8、底部18、およびカバー24を含むスイッチ4は、後でよりよく説明するように、耐爆性を有するために、密閉されているのが一般的である。

カバー24は、金属でできているか、または金属で外部を被覆されているのが好ましい。

一実施形態によれば、カバー24は、回転軸X−X周りに回転可能なインジケータ28を備えており、インジケータ28はインジケータカバー30を有し、インジケータ28の回転は例えばステムによって軸12と関連づけられており、スイッチの外側からの回転軸12の角度位置および/または動作状態の視覚的表示を可能にするようになっている。

カバー24の形状、側壁の数、および幾何学的寸法は、任意のタイプであってよく、本発明の目的において、限定的なものであるとは決して見なされない。

インジケータ28は任意のタイプの形状を有してよいが、軸対称であって円盤形状を有するのが好ましい。

インジケータ28は、軸に動作的に接続された外部の装置の動作状態を示し、そのような表示は、機械的、化学的、電気化学的処理を用いて、またはラベルを貼りつけることによって示される。

スイッチ4は、スイッチ本体8の内部空間10に対して外部に配置された分配弁32を含む。分配弁32は、任意のタイプ、形状、材料、およびサイズのものであってよく、空気圧で動作する弁である。

スイッチ4は、空気圧コネクタ36と、空気圧コネクタ36に動作的に接続されたソレノイド等の少なくとも1つの制御手段40とを更に含む。換言すれば、分配弁32は、空気圧コネクタ36を用いて、ソレノイド40等の制御手段によって作動される。

空気圧コネクタ36および制御手段40の両方は、スイッチ本体8の内部空間10内に配置される。

制御手段40は、外部の装置に動作的に接続されており、分配弁32は、分配弁32を選択的に動作させるよう空気圧コネクタ36を用いて制御手段40に動作的に接続されている。

空気圧コネクタ36は、分配弁32を制御手段40と流体接続させる少なくとも1つの接続チャネル44を画成し、接続チャネル44は空気圧コネクタ36を横断しており、空気圧コネクタ36はスイッチ本体8の側壁48を横断している。一実施形態によれば、接続チャネルは、延長軸Y−Yを有する円筒形のチャネルである。

接続チャネル44の貫通断面56を接続チャネル44の所定の長さだけ減らすために、接続チャネル44の内部には、少なくとも1つの耐爆手段52が挿入されて、接続チャネル44と同軸上に配置されるのが有利である。

耐爆または防塵手段52においては、貫通断面56は、接続チャネル44の内側の側壁60と耐爆手段52の外側の側壁64との間に画成された接続チャネル44の外側の円形のクラウン部に制限されるのが有利である。

図6bおよび図9bにおいては、貫通断面56に沿った流路は、前記通過断面積の矢印Fで示されている。

可能な一実施形態(図3〜図6)によれば、耐爆手段52は、螺旋状のパターンを有する貫通断面56を画成するよう接続チャネル44の内側の側壁60に設けられた対応するねじ山にねじ止めされたメートルナットまたはメートルねじ68を含む。

更に別の実施形態(図7〜図9)によれば、耐爆手段52は、円形のクラウン部の形状の貫通断面56を画成するよう接続チャネル44と同軸上に配置された目盛り付きのシリンダ72を含む。

スイッチ4は、分配弁32と空気圧コネクタ36との間の第1の機械的接続手段76を含み、第1の機械的接続手段76は空気圧コネクタ36に挿入されており、空気圧コネクタ36はスイッチ本体8の側壁48を横断している。

従って、そのような第1の機械的接続手段76は、分配弁32と空気圧コネクタ36とを固定する機能を有する。

スイッチ4は、更に、分配弁32とスイッチ本体8との間の第2の機械的接続手段84を含み、第2の機械的接続手段84は、分配弁32をスイッチ本体8、特にスイッチ本体8の側壁48に接続して、これら2つの構成要素間の堅固な接続を設け、密閉手段またはシーリング材90等の密閉装置も用いた圧力密閉を確実にする機能を行う。

例えば、分配弁32の第1および/または第2の機械的接続手段76、84は、内部空間10から外側へと気体および/または火炎が出るのを防止するよう、スイッチ本体8の側壁48内に、密閉するよう係合するねじ式の接続手段である。

一実施形態によれば、分配弁32と耐爆手段52との間には、空気フィルタ手段88および密閉手段またはシーリング材90が挿入される。

空気フィルタ手段88または密閉手段90は、接続チャネル44に挿入される。

例えば、空気フィルタ手段88または密閉手段90は、多孔性フィルタおよび/またはOリングタイプのガスケットを含む。

空気圧コネクタ36は、内部空間10の内側で爆発が生じた場合に、コネクタ36と本体壁48との間の接続ジョイントが火炎を外に出させないことを確実にするサイズであるのが有利である。空気圧コネクタのサイズとは、その断面および長さの両方を意味し、長さは、延長軸Y−Yと平行な軸に関して測定され、断面は、延長軸Y−Yと垂直な断面に関して測定される。

空気圧コネクタ36は、スイッチ4を水または塵の侵入に対して密閉することを可能にする密閉ガスケット91も備えている。

密閉ガスケット91は、例えば、空気圧コネクタ36の外面に設けられた溝93に収容される。

本明細書からわかるように、本発明のスイッチは従来技術の短所を克服することを可能にする。

本発明は、スイッチボックスの内側の、難燃性のジョイントを備えた接続ブロックによって構成されるサブアセンブリと、ソレノイド弁等の制御装置との迅速な組み立てを得ることを可能にする点で、有利である。

更に、本発明による解決法は、特にコンパクトである。

分配弁は、それぞれのねじを介して、接続ブロックのロック要素としても作用し、これらのねじは、ボックスの内側で爆発が生じた際に、ブロックに及ぼされる内部の圧力に耐える役割も有する。

このようにして、ボックスの構造は、爆発の場合に特に耐性を有するものとなる。

このように、ボックスの内側に配置された制御装置とボックスの外側に配置された分配弁との間の接続は、耐爆性と、スイッチ4の内側への塵および水の侵入に対する耐性とを有する。

このタイプの接続は、十分な空気の通過を常に確実にするジョイントの存在によって確実にされる。従って、従来技術の解決法において典型的なフィルタの目詰まりのリスクが防止され、同時に、コンテナボックスの外側への火炎の伝搬や、塵または水の侵入のリスクもない。

実際、空気の通過経路は、火炎前面のいかなる伝搬にも対抗するように、接続路の円形の外周に常に制限される。

密閉部90、91、およびフィルタ88の存在は、塵および水の侵入に対するシステムの耐性を確実にする。

当業者は、具体的な、および付帯的な必要性を満たすために、上述のスイッチに対する幾つかの変更および調整を行い得るものであり、それらの全ては、添付の特許請求の範囲において定義される保護の範囲に含まれる。