Robot emergency stop switch mechanism and teaching control panel provided with the mechanism

申请号 JP11606697 申请日 1997-04-21 公开(公告)号 JPH10291189A 公开(公告)日 1998-11-04
申请人 Fanuc Ltd; ファナック株式会社; 发明人 TERADA AKIHIRO; YASUMURA MITSUHIRO; ABE KENICHIRO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a robot emergency stop switch mechanism capable of taking an emergency stop position when an operating external force is released and a strong operating external force is applied. SOLUTION: When a robot is started to operate, a main lever La is pressed down from an OFF state as shown in Fig. (a) using a normal operating external force. Because a spring biasing force S2 is larger sufficiently than S1, a second auxiliary lever Lc is pressed by a plunger PL, and swung downward together with a first auxiliary lever Lb. Then the movable contact element ME of a contact mechanism part CM is moved to ON position by the second auxiliary lever Lc, coming under ON state (operation allowed) as shown in Fig. (b). When an emergency stop is required, the pressing on the main lever La is released or a particularly strong force is applied to the main lever La under the state as shown in Fig. (b). When the former is selected, the state returns to OFF state as shown in Fig. (a). When the latter is selected, a strong torque is applied to a shaft AX2, first and second auxiliary levers Lb and Lc come under the bent state as shown in Fig. (c), and OFF state is also realized so as to stop the robot.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 接点機構と、接点機構に対する作用状態を切り換えてロボットの動作を許容するON状態とロボットの動作を許容しない第1のOFF状態の切換並びに前記ON状態とロボットの動作を許容しない第2のOF
    F状態の切換を行なう作用部材と、外部に少なくとも一部が露出されているとともに第1のバネ偏倚力を伴って枢軸支持された操作子とを備えたロボット非常停止用スイッチ機構であって、 更に、前記作用部材と前記操作子とを第2のバネ偏倚力を伴って弾性的に結合する弾性結合機構を備えており、 前記操作子に、前記第1のバネ偏倚力に打ち勝ち前記第2のバネ偏倚力以下の通常操作外力が印加された時、前記弾性結合機構に実質的な変形を許容せずに前記作用部材を前記接点機構に作用させて前記第1のOFF状態から前記ON状態への切換が行われ、 前記第2のバネ偏倚力を越えた特別操作外力が前記操作子に印加されることによって前記弾性結合機構に変形が生じ、前記作用部材の前記接点機構に対する作用状態が、前記ON状態から前記第2のOFF状態へ切り換えられるようになっている、前記ロボット非常停止用スイッチ機構。
  • 【請求項2】 前記弾性機構には前記第2のバネ偏倚力を補助するスナップ機構が設けられており、前記ON状態から前記第2のOFF状態への切換が、前記スナップ機構の変位を伴うようになっている、請求項1に記載されたロボット非常停止用スイッチ機構。
  • 【請求項3】 ロボット非常停止用スイッチ機構を備えた教示操作盤において、 前記ロボット非常停止用スイッチ機構は、接点機構と、
    接点機構に対する作用状態を切り換えてロボットの動作を許容するON状態とロボットの動作を許容しない第1
    のOFF状態の切換並びに前記ON状態とロボットの動作を許容しない第2のOFF状態の切換を行なう作用部材と、外部に少なくとも一部が露出されているともに第1のバネ偏倚力を伴って枢軸支持された操作子と、前記作用部材と前記操作子とを第2のバネ偏倚力を伴って弾性的に結合する弾性結合機構を備えており、 前記操作子に、前記第1のバネ偏倚力に打ち勝ち前記第2のバネ偏倚力以下の通常操作外力が印加された時、前記弾性結合機構に実質的な変形を許容せずに前記作用部材を前記接点機構に作用させて前記第1のOFF状態から前記ON状態への切換が行われ、 前記第2のバネ偏倚力を越えた特別操作外力が前記操作子に印加されることによって前記弾性結合機構に変形が生じ、前記作用部材の前記接点機構に対する作用状態が、前記ON状態から前記第2のOFF状態へ切り換えられるようになっている、前記教示操作盤。
  • 【請求項4】 前記弾性機構には前記第2のバネ偏倚力を補助するスナップ機構が設けられており、前記ON状態から前記第2のOFF状態への切換が、前記スナップ機構の変位を伴うようになっている、請求項3に記載された教示操作盤。
  • 【請求項5】 外部に露出された前記操作子の前記一部は、前記ON状態においては前記教示操作盤の外表面と平行あるいは平行に近い姿勢をとる操作外力印加面を有している、請求項3または請求項4に記載された教示操作盤。
  • 【請求項6】 前記ロボット非常停止用スイッチ機構が、教示操作盤の左右部に各々設けられた、請求項3〜
    請求項5のいずれか1項に記載された教示操作盤。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明はロボット非常停止用スイッチ機構並びに該機構を設けた教示操作盤に関し、
    更に詳しく言えば、操作外の非印加時のみならず、強い操作外力の印加時にも非常停止ポジションを取り得るロボット非常停止用スイッチ機構並びに該機構を設けた教示操作盤に関する。

    【0002】

    【従来の技術】ロボットを非常停止させるため非常停止のためのスイッチ機構として、いわゆるデッドマンスイッチ機構が知られている。 通常、デッドマンスイッチ機構は、ロボット制御装置に接続される教示操作盤上の1
    個所または複数個所に設けられる。 オペレータは、平常時には教示操作盤を把持し、デッドマンスイッチの操作外力印加子(レバー、ボタン、ノブ、ハンドルなど)に操作外力(押す、握るなど)を加えた状態でロボットを操作する。

    【0003】従来のデッドマンスイッチの多くは、2ポジション型のスイッチ機構を採用したものである。 即ち、2ポジション型のデッドマンスイッチ機構は、ロボット動作を不能にする印加子位置と、ロボット動作を不能にはしない印加子位置の2ポジションを持つイネーブルスイッチ機構である。 図15は、従来のデッドマンスイッチに採用されている2ポジション型のスイッチ機構の概略を(a)操作外力非印加時と、(b)操作外力印加時に分けて、断面図で示したものである。

    【0004】図15(a)、(b)を参照すると、デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーL1と、主レバーL1に設けられたプランジャPLによって押される副レバーL2が、軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1
    を伴って枢軸支持されている。

    【0005】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーL1をバネ偏倚力S1に打ち勝つ力で押し下げる。 すると、これに応じて、副レバーL2が押し下げられ、接点機構部C
    Mに設けられた可動接点要素MEがON位置に移動して、(b)に示したON状態となる。 このON状態ではロボットの動作は禁止されない。 なお、可動接点要素M
    EはOFF位置を常態とするもので、公知の適当な偏倚機構(図示略)とストッパ機構によって、OFF位置(上方に突出した位置)へ向けて偏倚されている。

    【0006】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、主レバーL1の押圧を解除する。 すると、バネ偏倚力S1
    により、主副レバーL1、L2が中立位置(あるいはストッパで規制された位置)に戻り、(a)に示した状態となる。 この状態ではロボットの動作は禁止される。

    【0007】即ち、オペレータがロボットの非常停止の必要を感じた時には、レバー(操作外力印加子)から手指を離す、あるいは教示操作盤自体を手放すなどのアクションによって、デッドマンスイッチ機構の操作外力印加を止めなければならない。

    【0008】しかし、オペレータの心理を考慮した場合、緊急事態が発生時に反射的にこのようなアクションを取れるとは限らない。 特に、運転の現場責任を負っているオペレータにとって、教示操作盤自体を手放すというアクションには心理的な抵抗感を伴い、ロボットの非常停止が遅れて危険な事態を招く恐れもある。

    【0009】そこで、従来のOFF(操作外力非印加;
    ロボット動作禁止)/ON(操作外力印加;ロボット動作許容)の2ポジションに加えて、特別に強い力でスイッチボタンを押すことでロボットを非常動作させることが出来るようにした、3ポジション、即ちOFF(操作外力非印加;ロボット動作禁止)/ON(操作外力印加;ロボット動作許容)/OFF(操作外力印加;ロボット動作禁止)の3つのスイッチ位置を持つものが提案されている。

    【0010】ところが、従来の提案されている3ポジションのデッドマンスイッチ機構は、機構が大型で複雑であったり、操作外力印加状態でロボット動作禁止とロボット動作許容の2状態を明確に区別する外力の加え方が難しいなどの難点があった。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は、簡単な構造を有し、ロボット動作禁止状態(OFF
    状態)とロボット動作許容状態(ON状態)の差異を操作外力の印加の強弱で明確に区別出来る新規な3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構を提供することにある。 また、本発明のもう一つの目的は、そのような新規なロボット非常停止用スイッチ機構を設けられた教示操作盤を提供し、教示操作盤の操作性を改善し、オペレータの安全を確保することにある。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】本発明は、接点機構と、
    接点機構に対する作用状態を切り換えてロボットの動作を許容するON状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材と、外部に少なくとも一部が露出されるとともに第1のバネ偏倚力を伴って枢軸支持された操作子とを備えたロボット非常停止用スイッチ機構に、更に、
    作用部材と操作子とを、第1のバネ偏倚力よりも強い第2のバネ偏倚力を伴って弾性的に結合する弾性結合機構を設けることで前記課題を解決する基本手段とした。

    【0013】即ち、本発明の特徴に従えば、操作子に前記第1のバネ偏倚力に打ち勝ち前記第2のバネ偏倚力以下の通常の操作外力が印加された時、弾性結合機構に実質的な変形を許容せずに作用部材を接点機構に作用させてロボットの動作を許容しないOFF状態から許容するON状態への切換が行われ、前記第2のバネ偏倚力を越えた特別操作外力が前記操作子に印加されることによって、弾性結合機構に変形が生じ、作用部材の前記接点機構に対する作用状態が、ロボットの動作を許容するON
    状態から許容しないOFF状態への切換が行われるようになっている。

    【0014】このような条件を満たす弾性結合機構は、
    操作子に関連して設けられる種々の旋回部材(レバー等)、連結部材(リンク等)、弾性部材(巻バネ、伸縮バネ等)などを利用して多様な形態で具体化され得る。

    【0015】いずれの態様においても、通常の操作外力を操作子(外部レバー等)に加えた状態では実質的な弾性変形が弾性結合機構内にもたらされず、その結果としてOFF状態からON状態への切換が行われるが、通常の操作外力を越えて強い操作外力が操作子(外部レバー等)に加えた状態で初めて実質的な弾性変形が弾性結合機構内に生じ、その結果としてON状態からOFF状態への切換が行われると言う条件が守られる。

    【0016】上記ロボット非常停止用スイッチ機構は、
    教示操作盤の適宜個所に設けることが出来るが、特に、
    教示操作盤の左右部に各々設けられることが教示操作盤の操作性と安全性を高める上で好ましい。

    【0017】

    【発明の実施の形態】ロボット非常停止用スイッチ機構は、通常、教示操作盤に組み込まれる。 そこで、本発明に係るロボット非常停止用スイッチ機構のいくつかの具体例を説明する前に、図1〜図7を参照し、本発明の特徴を有するロボット非常停止用スイッチ機構の組み込みが可能な教示操作盤について、その概略構成と機能を例示的に説明する。 なお、ここに説明される教示操作盤はあくまで一例であり、従来の教示操作盤のデッドマンスイッチ機構部分に本発明に係るロボット非常停止用スイッチ機構を適用して、教示操作盤の形態で本発明を実施することが出来ることは言うまでもない。

    【0018】図1は、本発明の特徴を有するロボット非常停止用スイッチ機構がデッドマンスイッチに適用され得る教示操作盤の下面図、図2は図1中の矢印A方向から見た側面図、図3は同教示操作盤の上面図である。 また、図4は図1中のラインC−Cに沿った断面輪郭形状を表わした図、図5は同教示操作盤について、デッドマンスイッチと操作有効スイッチが設けられるコーナ部を抽出した部分拡大図である。

    【0019】先ず図3を参照すると、教示操作盤ボディ10を2分するように、破線B−Bが示されている。 ここでは、この中央ラインB−Bを基準にして、操作時にオペレータの身体から相対的に遠くなる側の部分を「前部」、その縁部11aを「前縁部」と呼ぶ。 同様に、中央ラインB−Bを基準にして、操作時にオペレータの身体に相対的に近い側の部分を「後部」、その縁部11b
    を「後縁部」と呼ぶ。

    【0020】本例では、前縁部11a、後縁部11bはいずれも凹状に設計されている。 教示操作盤ボディ10
    の表側には、ほぼ中央部にディスプレイ12が設けられ、その両側に、一般の操作キー部17、18が設けられている。 そして、教示操作盤ボディ10の前部の左右縁部、特に好ましくは図示されているように最前部の左右コーナ部30、40に、左右のデッドマンスイッチD
    M10、DM20が設けられている。 左右のデッドマンスイッチDM10、DM20の周辺に、電源ON/OF
    Fスイッチ14と非常停止ボタン15が配置されている。 後に詳しく述べるように、デッドマンスイッチDM
    10、DM20は、本発明の特徴を備えた3ポジション型の非常停止スイッチ機構を構成するものである。

    【0021】次に、図1、図2及び図4を参照図に加えると理解されるように、左右の操作有効スイッチ13
    a、13bが最前部左右コーナ部30、40の前縁部に設けられている。 また、教示操作盤ボディ10の左右縁部の裏面側には凸面部16a、16bが形成され、それら凸面部16a、16bに連なる裏面側縁部16c、1
    6dの内側には手指を受け入れるに適した形状の凹部1
    9a、19bが形成されている。

    【0022】コーナ部30、40の構造は左右の対称性を除き、同一構造を有しており、右コーナ部40を例にとって拡大描示された図5に、その構造が更に詳細に示されている。 即ち、コーナ部40は側縁面41、前縁面42、側縁面41の一部を切り欠くように形成されたデッドマンスイッチ設置部43並びに前縁面42上に設けられた操作有効スイッチ設置部44を備えている。

    【0023】そして、デッドマンスイッチ設置部43にはデッドマンスイッチDM20(主レバーLaが露出)
    が設けられ、操作有効スイッチ設置部44には操作有効スイッチ13bが設けられている。 このように、デッドマンスイッチ設置個所と操作有効スイッチ設置個所が近接しているため、左コーナ部30あるいは右コーナ部4
    0に片手をあてがって教示操作盤ボディ10を把持したままの状態で、左右いずれかのデッドマンスイッチDM
    10、20あるいは操作有効スイッチ13a、13bを容易に操作することが出来る。

    【0024】本例の配列と構造を有する教示操作盤の把持と操作の態様は、例えば図6あるいは図7に示したようなものとなる。 図6の例では、オペレータは、左腕を教示操作盤ボディの裏側から前部の右コーナ部に向けて延ばし、右コーナ部に左手HLを当てがい、例えば人差し指と中指でデッドマンスイッチDM20に付勢外力(押圧力)を印加する。

    【0025】後に述べるように、デッドマンスイッチD
    M20(またはDM10)に印加される操作力は、オペレータによって「通常操作力以下(無印加を含む)」、
    「通常操作力(特別操作力未満)」及び「特別操作力(通常操作力を越える)」で調整される。 特別操作力を下回る通常操作力の印加時には、ロボットはON状態となる。

    【0026】これに対して、通常操作力以下の印加時(無印加時を含む)及び特別操作力印加時には、ロボットはOFF状態となる。 2つのOFF状態を区別するために、適宜、前者に対応したOFF状態を第1のOFF
    状態、後者に対応したOFF状態を第2のOFF状態と呼ぶ。 緊急事態発生時には、第1、第2いずれのOFF
    状態としてもロボットを非常停止させることが出来る。

    【0027】更に、必要に応じて、同じ左手HLの親指で操作有効スイッチ13bに付勢外力(押圧力)を印加することが出来る。 この操作は、操作有効スイッチ13
    bとデッドマンスイッチDM20が接近して設けられているので簡単である。 そして、空いた右手HRでディスプレイ(タッチパネル)にタッチ、あるいは希望する操作子(電源ON/OFFスイッチ14、非常停止ボタン15、一般の操作キー部17、18など)を操作する。

    【0028】左腕は教示操作盤ボディの裏側を対線状に延びて教示操作盤ボディを支えるので、左腕のみで安定した把持が無理なく行える。

    【0029】本例のように、コーナ部に凸面状の膨らみが与えられている場合には、コーナ部の把持と両スイッチ13b、DM20の操作はより容易となる。

    【0030】次に、図7の例においては、オペレータは、右腕を教示操作盤ボディの裏側から前部の左コーナ部に向けて延ばし、左コーナ部に右手HRを当てがい、
    例えば人差し指と中指でデッドマンスイッチDM10に付勢外力(押圧力)を印加することが出来る。

    【0031】図6の例と同じく、印加される押圧力はオペレータによって、3段階(通常操作力以下/通常操作力/特別操作力)で調整され、第1のOFF状態(無印加または通常操作力以下印加時)、ON状態(通常操作力印加時)、第2のOFF状態(特別操作力印加時)に切り換えられる。 特に、緊急事態発生時には、デッドマンスイッチDM10、20いずれにも操作外力を加えないか、あるいは、デッドマンスイッチDM10、DM2
    0の少なくとも一方(ここではDM10)を強く押し(特別操作力の印加)、ロボットを第1あるいは第2のOFF状態として非常停止させる。

    【0032】また、必要に応じて、同じ右手HRの親指で操作有効スイッチ13aに付勢外力(押圧力)を印加することが出来る。 空いた左手HLは、ディスプレイ(タッチパネル)へのタッチ、あるいは希望する操作子(電源ON/OFFスイッチ14、非常停止ボタン1
    5、一般の操作キー部17、18など)の操作などに使用することが出来る。

    【0033】右腕は教示操作盤ボディの裏側を対角線状に延びて教示操作盤ボディを支えるので、右腕のみで安定した把持が無理なく行える。 また、操作有効スイッチ13aとデッドマンスイッチDM10が接近して設けられているので、デッドマンスイッチDM10に対する付勢外力(押圧力)を維持したまま、同じ右手HRで操作有効スイッチ13aを操作することも簡単である。 コーナ部に凸面状の膨らみが与えられている場合には、コーナ部の把持と両スイッチ13a、DM10の操作はより容易となることも図6に示した例と同様である。

    【0034】以下、図8〜図14を参照して、例えば上述の教示操作盤に設けられたデッドマンスイッチDM1
    0及びDM20に適用可能なロボット非常停止用スイッチ機構の6種の実施形態体についてその概要を説明する。 なお、いずれの図においても、(a)は操作外力の非印加時に対応するOFF状態、(b)は通常操作外力の印加時に対応するON状態、(c)は特別操作外力の印加時に対応するOFF状態を表わした断面図である。
    また、機構中の各要素の符号は適宜(a)、(b)及び(c)のいずれか一つに付し、他では適宜省略した。

    【0035】[第1実施形態:図8参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが第1副レバーLb
    とともに、軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。 軸AX1は、教示操作盤ボディ10からコラム10a(例えば2本)に、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。

    【0036】第1副レバーLbの先端近くには、別の軸AX2に矢印で示したバネ偏倚力S2を伴って第2副レバーLcが枢軸支持されている。 そして、主レバーLa
    には第2副レバーLcに軸AX2よりも手前(可動接点要素MEとは反対側)を作用点として押圧力を印加出来る態様でプランジャPLが設けられている。

    【0037】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。

    【0038】但し、バネ偏倚力S2が過剰に大きいと操作困難となるから、結局、オペレータが中庸な操作外力(通常操作外力)を主レバーLaに加えた程度では負けることがなく、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計されることが好ましいことになる。

    【0039】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、プランジャPLが第2
    副レバーLcを押し下げる。 ここで、バネ偏倚力S2がバネ偏倚力S1よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、第1副レバーLbと第2副レバーLc
    をつなぐ軸AX2は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0040】従って、接点機構部CMに設けられた可動接点要素MEが第2副レバーLcによってON位置に移動し、(b)に示したON状態となる。 即ち、本実施形態では、第2副レバーLcが、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するON状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材」として機能する。

    【0041】このON状態ではロボットの動作は禁止されない。 なお、可動接点要素MEを含む接点機構部CM
    は、教示操作盤ボディ10から延びたコラム10bに、
    公知の態様で設けられている。 可動接点要素MEはOF
    F位置を常態とするもので、公知の適当な偏倚機構(図示略)とストッパ機構によって、OFF位置(上方に突出した位置)へ向けて偏倚されている。 これらの点は以下の第2実施形態〜第7実施形態においても同様である。

    【0042】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0043】(1)のアクションを選択した時には、従来の2ポジション型のデッドマンスイッチと同様の作用により、OFF状態に戻り、ロボットを非常停止させることが出来る。 即ち、主レバーLaの押圧を解除すると、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lb、L
    cが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)に戻る。

    【0044】これに対して(2)のアクションを選択した時には、接点機構CMのケースあるいは教示操作盤ボディ10の延在部10bなどが第1副レバーLbに対するストッパとして機能する。 その結果、第1副レバーL
    bと第2副レバーLcをつなぐ軸AX2にバネ偏倚力S
    2に打ち勝つトルクがかかり、第2副レバーLcが(c)に示したように押し下げられる。

    【0045】このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、第2副レバーLcによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFFが実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0046】[第2実施形態:図9参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが第1副レバーLb
    と共に、軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。 軸AX1は、教示操作盤ボディ10からコラム10a(例えば2本)に、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。

    【0047】第1副レバーLbの先端近くには、別の軸AX2に矢印で示したバネ偏倚力S2を伴って第2副レバーLbが枢軸支持されている。 そして、主レバーLa
    には第1副レバーLcに軸AX2付近を作用点として押圧力を印加出来る態様でプランジャPLが設けられている。

    【0048】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。 但し、バネ偏倚力S2
    が過剰に大きいと操作困難となるから、結局、オペレータが中庸な操作外力(通常操作外力)を主レバーLaに加えた程度では負けることがなく、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計されることが好ましいことになる。

    【0049】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、プランジャPLにより第1副レバーLbが押し下げられる。 ここで、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、第1副レバーLbと第2副レバーLcをつなぐ軸AX2は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0050】従って、接点機構部CMに設けられた可動接点要素MEが第2副レバーLcによってON位置に移動し、(b)に示したON状態となる。 即ち、本実施形態でも、第2副レバーLcが、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するON状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材」として機能する。 このON
    状態ではロボットの動作は禁止されない。

    【0051】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0052】(1)のアクションを選択した時には、従来の2ポジション型のデッドマンスイッチと同様の作用により、OFF状態に戻り、ロボットを非常停止させることが出来る。 即ち、主レバーLaの押圧を解除すると、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lb、L
    cが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)に戻る。

    【0053】これに対して(2)のアクションを選択した時には、接点機構CMのケースあるいは教示操作盤ボディ10の延在部10bの頂部が第2副レバーLcに対するストッパとして機能する。 その結果、第1副レバーLbと第2副レバーLcをつなぐ関節軸に相当する軸A
    X2にバネ偏倚力S2に打ち勝つトルクがかかり、第1
    副レバーLbと第2副レバーLcが(c)に示したような屈曲状態となる。 このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、第2副レバーLcによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFF
    が実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0054】[第3実施形態:図10参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが、第1副レバーLbと共に軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。 軸AX1は、教示操作盤ボディ10からコラム10aに、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。

    【0055】第1副レバーLbの先端近くには、軸AX
    2に矢印で示したバネ偏倚力S2を伴って第2副レバーLbが先端部分で枢軸支持されている。 また、第2副レバーLcの他端近くで、軸AX3にリンクLKの一端が枢軸支持されている。 そして、主レバーLaの先端近くでは、軸AX4にリンクLKの他端が枢軸支持されている。

    【0056】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。 但し、バネ偏倚力S2
    が過剰に大きいと操作困難となるから、結局、オペレータが中庸な操作外力(通常操作外力)を主レバーLaに加えた程度では負けることがなく、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計されることが好ましいことになる。

    【0057】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、リンクLKを介して第2副レバーLcが押し下げられる。

    【0058】ここで、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1
    よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、第1副レバーLbと第2副レバーLcをつなぐ軸A
    X2は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0059】一方、接点機構部CMは軸AX3の比較的近くの第2副レバーLb対応位置に、延在部10aを用いて設けられているため、第2副レバーLcにより可動接点要素MEがON位置に移動し、(b)に示したON
    状態となる。 即ち、本実施形態でも、第2副レバーLc
    が、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するO
    N状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材」として機能する。 このON状態ではロボットの動作は禁止されない。

    【0060】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0061】(1)のアクションを選択した時には、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lb、Lcが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)に戻る。

    【0062】これに対して(2)のアクションを選択した時には、リンクLKを介して第2副レバーLcの軸A
    X3側を更に持ち上げようとする力が作用する。 ここで、第1副レバーLcの先端が教示操作盤ボディ10の延在部10bの先端部に設けられたストッパ部10cで旋回を規制されているため、バネ偏倚力S2に打ち勝って、第1、2副レバーLb、Lcの姿勢関係が変化し、
    第2副レバーLcのみが軸AX2の周りで上方に旋回し、(c)に示したような状態となる。 このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、
    第2副レバーLcによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFFが実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0063】[第4実施形態:図11参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが、副レバーLb
    並びにブロックBLと共に軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。 軸AX1は、
    教示操作盤ボディ10からコラム10aに、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。

    【0064】副レバーLbの先端近くには軸AX2が設けられ、リンクLK1の一端が軸支されている。 リンクLK1の他端はサポートSPに固定されている。 サポートSPはブロックBLと弾性的に結合される一方、別のリンクLK2の一端が固定されている。 そして、リンクLK2の他端は、主レバーLaの先端付近に設けられた軸AX3に軸支されている。

    【0065】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。 但し、バネ偏倚力S2
    が過剰に大きいと操作困難となるから、結局、オペレータが中庸な操作外力(通常操作外力)を主レバーLaに加えた程度では負けることがなく、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計されることが好ましいことになる。

    【0066】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、リンクLK2を介してサポートSPが押し下げられる。

    【0067】ここで、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1
    よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、サポートSPとブロックBLの相対位置関係は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0068】従って、ブロックBLと副レバーLbが一体的に下方に旋回し、延在部10bに設けられた接点機構CMの可動接点要素MEが副レバーLbによってON
    位置に移動し、(b)に示したON状態となる。 即ち、
    本実施形態では、副レバーLbが、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するON状態と許容しないOF
    F状態の切換を行なう作用部材」として機能する。 このON状態ではロボットの動作は禁止されない。

    【0069】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0070】(1)のアクションを選択した時には、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lbが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)
    に戻る。

    【0071】これに対して(2)のアクションを選択した時には、リンクLK1、LK2を介して副レバーLb
    の先端を持ち上げようとする力が作用し、(c)に示したような状態となる。 このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、副レバーLbによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFF状態が実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0072】[第5実施形態:図12参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが、軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。

    【0073】副レバーLbの先端近くには軸AX2が設けられ、リンクLK1の一端が軸支されている。 リンクLK1の他端はバネ付サポートSSに固定されている。
    バネ付サポートSSにはリンクLK1に結合される一方、別のリンクLK2の一端が固定されている。 そして、リンクLK2の他端は、主レバーLaの先端付近に設けられた軸AX3に軸支されている。

    【0074】軸AX1は、教示操作盤ボディ10からコラム10aに、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。 また、教示操作盤ボディ10の延在部10b
    には、可動接点部材MEを備えた接点機構CMと共に、
    バネ付サポートSSの下方旋回を規制するストッパ部1
    0cが設けられている。

    【0075】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ付サポートSSのバネ偏倚力S
    2は、バネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。 但し、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計される。

    【0076】ここで、バネ付サポートSSは、(a)に示した状態にある時に中立形状(リンクLK1、LK2
    間の角度)を取る。 バネ偏倚力S2は、リンクLK1、
    LK2間の角度がこの中立状態から開く方向及び狭まる方向に変化することを阻止しようとする偏倚力である。

    【0077】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、リンクLK2を介してバネ付サポートSSが押し下げられる。

    【0078】ここで、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1
    よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、リンクLK1、LK2間の角度は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0079】従って、バネ付サポートSSと副レバーL
    bが一体的に下方に旋回し、延在部10bに設けられた接点機構CMの可動接点要素MEが副レバーLbによってON位置に移動し、(b)に示したON状態となる。
    即ち、本実施形態では副レバーLbが、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するON状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材」として機能する。
    このON状態ではロボットの動作は禁止されない。

    【0080】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0081】(1)のアクションを選択した時には、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lbが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)
    に戻る。

    【0082】これに対して(2)のアクションを選択した時には、バネ付サポートSSと副レバーLbを更に押し下げようと力が作用する。 しかし、バネ付サポートS
    Sの先端は教示操作盤ボディ10の延在部10bの先端部に設けられたストッパ部10cで旋回を規制されているため、バネ偏倚力S2に打ち勝って、リンクLK1、
    LK2の角度が狭まる。

    【0083】その結果、副レバーLbは逆に上方に旋回し、(c)に示したような状態となる。 このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、
    副レバーLbによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFFが実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0084】[第6実施形態:図13参照]デッドマンスイッチ機構の操作外力印加子として教示操作盤の操作面に露出して設けられる主レバーLaが、副レバーLb
    と共に軸AX1に矢印で示したバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持されている。

    【0085】副レバーLbの先端近くには、L字状サポートSLの一端が当接されている。 L字状サポートSL
    の他端は、主レバーLaに設けられた軸AX2にバネ偏倚力S2を伴って軸支されている。

    【0086】軸AX1は、教示操作盤ボディ10からコラム10aに、公知のバネ偏倚枢軸機構の態様で設けられている。 また、教示操作盤ボディ10の延在部10b
    には、可動接点部材MEを備えた接点機構CMと共に、
    主レバーLaの下方旋回を規制するストッパ部10cが設けられている。

    【0087】バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(ここでは押圧力)を主レバーLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、L字状サポートSLのバネ偏倚力S
    2は、バネ偏倚力S1を十分に上回るように定められる。 但し、思い切った操作外力(特別操作外力)を主レバーLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計される。

    【0088】ここで、L字状サポートSLは、(a)に示した状態にある時に中立な状態(主レバーLaに対する相対姿勢)を取る。 バネ偏倚力S2は、L字状サポートSLの主レバーLaに対する相対姿勢について双方向の変化を阻止しようとする偏倚力である。

    【0089】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、主レバーLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、L字状サポートSLを介して副レバーLbが押し下げられる。

    【0090】ここで、バネ偏倚力S2はバネ偏倚力S1
    よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、L字状サポートSLの主レバーLaに対する相対姿勢は実質的に固定されたままの状態を維持する。

    【0091】従って、L字状サポートSLと副レバーL
    bは下方に旋回し、延在部10bに設けられた接点機構CMの可動接点要素MEが副レバーLbによってON位置に移動し、(b)に示したON状態となる。 即ち、本実施形態では副レバーLbが、「接点機構に作用してロボットの動作を許容するON状態と許容しないOFF状態の切換を行なう作用部材」として機能する。 このON
    状態ではロボットの動作は禁止されない。

    【0092】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)主レバーLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0093】(1)のアクションを選択した時には、バネ偏倚力S1により、主副レバーLa、Lbが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)
    に戻る。

    【0094】これに対して(2)のアクションを選択した時には、L字状サポートSLと副レバーLbを更に押し下げようと力が作用する。 しかし、L字状サポートS
    Lのの先端は教示操作盤ボディ10の延在部10bの先端部に設けられたストッパ部10cで旋回を規制されているため、バネ偏倚力S2に打ち勝って、L字状サポートSLの主レバーLaに対する相対姿勢が変化し、副レバーLbは先端部から逆に上方に旋回し、(c)に示したような状態となる。 このような状態変化はオペレータによって明確に意識される。 そして、副レバーLbによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFFが実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0095】以上6種の実施形態について説明したが、
    本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要件を満たす限り、任意の変形が可能である。 例えば、操作子(主レバーLa)と可動接点要素MEに対する作用部材(副レバーLc)との間に設けられている弾性機構(バネ偏倚力S2を伴った枢軸支持機構)に、スナップ機構を設けることで弾性機構のバネ偏倚力S2を補助するようにして良い。 図16
    は、上述した第1実施形態(図8)あるいは第2実施形態(図9)に追加し得るスナップ機構の概略を、側断面(a)、並びに側断面(a)中に記したラインA−Aに沿った断面図(b)で示したものである。

    【0096】両断面図に示されているように、副レバーLbは軸AX1にバネ偏倚力S1を伴って枢軸支持され、副レバーLcは副レバーLbに設けられた軸AX2
    にバネ偏倚力S2を伴って枢軸支持されている。 このような弾性機構に対して、スナップSNが副レバーLcの基部近くに設けられる一方、このスナップSNを弾性的に受け入れるスナップ受け部RVが副レバーLbの対応位置に設けられる。

    【0097】このようなスナップ機構(SN、RV)を弾性機構に追加設置することで、ON状態から第2のO
    FF状態への切換時にスナップSNがスナップ受け部R
    Vからはずれる動作(スナップ機構の変位)が惹起される。 このスナップ機構の変位は、バネ偏倚力S2を補助する機能を果たし、ON状態と第2のOFF状態の区別をより明確にする。

    【0098】また、上述いずれの実施形態においても、
    ON状態における主レバー(一般には操作子)Laの外部露出面(操作面)の姿勢を教示操作盤ボディ10の表面に平行あるいはそれに近い姿勢とすることが出来る。
    図17はこれを説明する図で、(a)、(b)、(c)
    は各々第1のOFF状態、ON状態、第2のOFF状態における主レバーLaの露出部(操作面HA)の姿勢を表わしている。

    【0099】図中、θa 、θb 、θc は各々第1のOF
    F状態、ON状態、第2のOFF状態における主レバーLaの操作面HAが教示操作盤ボディ10dの外面(主レバーLaの露出部周辺)10dに対してなす角度を表わしている。 これら角度の内θb は他の角度θa 、θc
    に比べて小さく、好ましくは、θb =約0度である。 このように、ON状態における操作面HAの姿勢を教示操作盤ボディ10の表面に平行あるいはそれに近い姿勢とすることで、オペレータが平常のロボット操作時にON
    状態を継続する際の負担が少なくなる。 また、非常時における第2のOFF状態への移行が、操作面HAを教示操作盤ボディ10の表面10dから下方に食い込ませるような押圧操作として意識される。 このような押圧操作は、オペレータにとってに判り易く、非常時の操作として無理がない。

    【0100】なお、本発明では主レバーLa、副レバーLb、Lcなどの部材がバネ偏倚力を伴って軸支する機構が用いられるが、この種の機構は一般的な機構として周知であるから詳しくは述べないが、一例として主レバーLaと副レバーLbを教示操作盤ボディ10の延在部10aに軸支する機構を図14に示した。

    【0101】図14において、符号AXは、2個の延在部10a間に渡された固定軸部材を表わしている。 固定軸部材AXには軸受けBR1、BR2を介して主レバーLaと副レバーLbが嵌合支持されている。 符号PL
    は、主レバーLaに取り付けられ、副レバーLbに先端を当接させたプランジャを表わしている。 そして、主レバーLaには軸AXに巻回されたコイルバネSRの一端が固定されている。 また、コイルバネSRの他端は延在部10aに固定されている。

    【0102】また、前記作用部材に関しても前記レバーに限ったものではない。 図18(a)〜(c)は、一例として、第1実施形態を変形し、作用部材としてレバーを用いる方式に代えて押しボタンを用いる方式を採用したケースについて、機構の概略を図8〜図13と同様の形式で例示したものである。 これを第7の実施形態とする。

    【0103】[第7実施形態:図18参照]図18
    (a)〜図18(c)を参照すると、教示操作盤ボディ10の内側底面にはコラム10bとその底部を盛り上げて形成されたストッパ部10cを利用して押しボタン設置部が設けられている。 コラム10b内には、主レバーLaとともに摺動子Lbがバネ偏倚力S1を伴って弾性的に挿嵌されている。 そして、摺動子Lbの端部近くには副レバーLcがバネ偏倚力S2を伴って弾性的に軸支されている。

    【0104】主レバーLaには副レバーLcの先端近傍を作用点として押圧力を印加出来る態様でプランジャP
    Lが設けられている。 バネ偏倚力S1は、オペレータが中庸な操作外力(押圧力)を押しボタンLaに加えた時に初めて負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。 これに対して、バネ偏倚力S2はオペレータが中庸な操作外力(通常操作外力)を押しボタンLaに加えた程度では負けることがなく、思い切った操作外力(特別操作外力)を押しボタンLaに加えた場合には負ける程度の大きさに設計されることが好ましい。

    【0105】オペレータは、ロボットの操作開始時には、(a)に示したOFF状態から、押しボタンLaをバネ偏倚力S1をやや上回る程度の通常の操作外力で押し下げる。 すると、これに応じて、プランジャPLが副レバーLcを押し下げる。 ここで、バネ偏倚力S2がバネ偏倚力S1よりも十分に大きいため、操作外力が大きすぎない限り、摺動子Lbと副レバーLcは実質的に固定されたまま押し下げられる。

    【0106】その結果、接点機構部CMに設けられた可動接点要素MEが副レバーLcによって押し下げられ、
    (b)に示したON状態となる。 このON状態ではロボットの動作は禁止されない。 なお、可動接点要素MEを含む接点機構部CMは、教示操作盤ボディ10から延びたコラム10bの外側に、公知の態様で設けられている。 可動接点要素MEは、第1実施形態他で使用されているもの同じものである。

    【0107】ロボット操作中に、ロボットの非常停止が必要となった時には、(b)に示したON状態から、
    (1)押しボタンLaの押圧を解除するか、あるいは(2)思い切った操作外力(特別操作外力)で押し下げる。

    【0108】(1)のアクションを選択した時には、従来の2ポジション型のデッドマンスイッチと同様の作用により、OFF状態に戻り、ロボットを非常停止させることが出来る。 即ち、押しボタンLaの押圧を解除すると、バネ偏倚力S1により、押しボタンLa、摺動子L
    b、副レバーLcが(a)に示した中立位置(あるいはストッパで規制された位置)に戻る。

    【0109】これに対して(2)のアクションを選択した時には、摺動子Lbに対するストッパ部Lcが機能し、副レバーLcがバネ偏倚力S2に打ち勝つトルクを受けて旋回する。 このような状態変化はオペレータによって押しボタンLaの落込みとして明確に意識される。
    そして、レバーLcによる可動接点要素MEに対する付勢力が失われ、OFFが実現され、ロボットは直ちに停止する。

    【0110】

    【発明の効果】本発明によれば、簡単な機構により、ロボットの操作中にロボットの非常停止の必要が生じた時、外部レバー等の操作子に対する操作外力を解除する方向、強める方向のいずれのアクションによっても非常停止を実現出来る。 また、強い操作外力によってロボットを非常停止させる場合、オペレータはその実現を明確な感触で意識出来る。 また、本発明によれば、このようなロボット非常停止機構を教示操作盤の適所に設けることで、操作性に優れ、オペレータの安全を確保し易い教示操作盤を提供することが出来る。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の特徴を有するロボット非常停止用スイッチ機構がデッドマンスイッチに適用され得る教示操作盤の下面図である。

    【図2】図2は図1中の矢印A方向から見た側面図である。

    【図3】図1に下面を示した教示操作盤の上面図である。

    【図4】図4は図1中のラインC−Cに沿った断面輪郭形状を表わした図である。

    【図5】図1〜図4に示した教示操作盤について、デッドマンスイッチと操作有効スイッチが設けられるコーナ部を抽出した部分拡大図である。

    【図6】図1〜図5に示した教示操作盤について、把持と操作の態様の第1の例について説明する図である。

    【図7】図1〜図5に示した教示操作盤について、把持と操作の態様の第2の例について説明する図である。

    【図8】本発明の第1の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、(b)
    通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図9】本発明の第2の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、(b)
    通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図10】本発明の第3の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、
    (b)通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図11】本発明の第4の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、
    (b)通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図12】本発明の第5の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、
    (b)通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図13】本発明の第6の実施形態に係る3ポジション型のロボット非常停止用スイッチ機構について、機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、
    (b)通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【図14】主レバーあるいは副レバーをバネ偏倚力を伴って枢軸支持する機構の一例について説明する図である。

    【図15】従来のデッドマンスイッチに採用されている2ポジション型のスイッチ機構の概略を、(a)操作外力非印加時と、(b)操作外力印加時に分けて、断面図で示したものである。

    【図16】第1実施形態(図8)あるいは第2実施形態(図9)に追加し得るスナップ機構の概略を、側断面(a)、並びに側断面(a)中に記したラインA−Aに沿った断面図(b)で示したものである。

    【図17】(a)、(b)、(c)は各々第1のOFF
    状態、ON状態、第2のOFF状態における主レバーL
    aの露出部(操作面HA)の姿勢を説明する図である。

    【図18】第1実施形態を変形し、作用部材として押しボタンを採用した機構の概略を、(a)操作外力非印加時(OFF状態)、(b)通常操作外力印加時(ON状態)、(c)特別操作外力印加時(OFF状態)に分けて、断面図で示したものである。

    【符号の説明】

    10 教示操作盤ボディ 10a、10b 教示操作盤ボディの延在部(コラム) 10c ストッパ部 10d 教示操作盤ボディの外面 11a 前縁部 11b 後縁部 12 ディスプレイ 13a、13b 操作有効スイッチ 14 電源ON/OFFスイッチ 15 非常停止ボタン 16a、16b 凸面部 16c、16d 裏面側縁部 17、18 一般の操作キー部 19a、19b 凹部 30 左コーナ部 40 右コーナ部 41 コーナ側縁面 42 コーナ前縁面 43 デッドマンスイッチ設置部 44 操作有効スイッチ設置部 AX1、AX2、AX3、AX4 軸 BL ブロック CM 接点機構部 DM10、DM20 デッドマンスイッチ(主レバーL
    a) HA 操作面 L1 主レバー L2 副レバー La 主レバーまたは押しボタン Lb 副レバーまたは摺動子 Lc 副レバー LK、LK1、LK2 リンク ME 可動接点要素 RV スナップ受け部 SL L字状サポート SN スナップ SP サポート SS 板バネ付サポート S1、S2 バネ偏倚力(S1《S2)

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