Enabling device of the teaching pendant

申请号 JP2000270846 申请日 2000-09-06 公开(公告)号 JP3566639B2 公开(公告)日 2004-09-15
申请人 和泉電気株式会社; 发明人 泰史 上野; 健 前田; 賢治 宮内; 和也 岡田; 正毅 延廣; 孝男 福井; 芳雄 関野;
摘要
权利要求
  • 押し込み操作前の第1のOFF状態から、押し込み操作に連れてON状態、第2のOFF状態へと順次に切り換わる押しボタンスイッチを備え、前記押しボタンスイッチがON状態のときに、産業機械の所定動作が可能なイネーブル状態になる教示ペンダントのイネーブル装置において、
    前記押しボタンスイッチが、
    スイッチケースと、前記ケースに押し込み可能に支持された押ボタンと、前記ケース内に設けられた固定端子、前記押ボタンの押し込み操作に連動して前記固定端子に対し、離間、接触、離間と状態が順次変化する可動端子からなる少なくとも1個の主接点と、前記ケース内に設けられ前記主接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記第2のOFF状態のときに開状態になる少なくとも1個の補助接点とから成り、
    ペンダント本体に、左手および右手で把持される左手用および右手用の操作部が設けられ、
    前記両操作部の内側それぞれに、その把持によって操作されるべく左手、右手用の前記押しボタンスイッチが配設され、
    前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチが、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチのうち少なくとも一方のONによりイネーブル状態となるべく結線され、
    前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチのうち少なくとも一方が第2のOFFになった後、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチの双方が第1のOFFに戻るまでの間に、イネーブル状態になることを阻止する阻止手段が設けられていることを特徴とする教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記補助接点とが直列接続されて直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、
    前記並列回路の開、閉、及び、前記直列回路の開、閉を検知する検知部と、
    前記検知部により、前記並列回路の開、及び、前記直列回路の開が検知された後、前記並列回路の開、及び、前記直列回路の閉が検知されるまで、前記並列回路を開に保持する保持部とからなることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記補助接点とが直列接続されて直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、
    前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第1のリレーと、
    前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第2のリレーと、
    前記第1及び第2のリレーの常閉接点が直列されて前記直列回路に並列に接続されたリレー接点回路と、
    前記リレー接点回路の前記両常閉接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第3のリレーと、
    前記直列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第1の常開接点と、
    前記第1のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第2の常開接点と、
    前記第2のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第3の常開接点と、
    前記第1及び第2のリレーのコイルへの通電に関与しない前記第2または第1の並列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第4の常開接点とからなることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、
    前記検知部が、
    前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第1のリレーと、
    前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第2のリレーと、
    前記両リレーの常閉接点が直列されて前記直列回路に並列に接続されたリレー接点回路と、
    前記リレー接点回路の前記両常閉接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第3のリレーと、
    前記直列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第1の常開接点とからなり、
    前記保持部が、
    前記第1のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第2の常開接点と、
    前記第2のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第3の常開接点と、
    前記第1及び第2のリレーのコイルへの通電に関与しない前記第2または第1の並列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第4の常開接点とからなることを特徴とする請求項2に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、
    前記並列回路の開、閉、及び、前記第1または第2の直列回路の開、閉を検知する検知部と、
    前記検知部により、前記並列回路の開、及び、前記第2の直列回路の開が検知された後、前記並列回路の開、及び、前記第1の直列回路の閉が検知されるまで、前記並列回路を開に保持する保持部とからなることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されると共に前記第1の直列回路に並列に接続された第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、
    前記第1の直列回路における前記両補助接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第4のリレーと、
    前記第2の直列回路に直列に接続された前記第4のリレーの第1の常開接点と、前記並列回路に直列に接続された前記第4のリレーの第2の常開接点と、
    からなることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されると共に前記第1の直列回路に並列に接続された第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、
    前記第1の直列回路における前記両補助接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第5のリレーと、
    前記第2の直列回路に直列に接続された前記第5のリレーの常開接点とからなり、
    前記並列回路と前記第1の直列回路とが直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の前記主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、常開接点及びc接点を備えた第6のリレーと、常開接点及びc接点を備えた第7のリレーとからなり、
    前記第6のリレーの前記常開接点及び前記第7のリレーの前記常開接点が前記並列回路に直列に接続され、
    前記第6のリレーの前記c接点の常閉端子及び前記第7のリレーの前記c接点の常閉端子が前記第1の直列回路の両端に接続され、
    前記第6のリレーの前記c接点の常開端子及び前記第7のリレーの前記c接点の常開端子が前記第2の直列回路の両端に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、
    前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、常開接点及びc接点を備えた第8のリレーと、常開接点及びc接点を備えた第9のリレーとからなり、
    前記第8のリレーの前記常開接点または前記第9のリレーの前記常開接点のいずれか一方が前記第1の並列回路に直列に接続され、
    前記第8のリレーの前記常開接点または前記第9のリレーの前記常開接点の残りの他方が前記第2の並列回路に直列に接続され、
    前記第8のリレーの前記c接点の常閉端子及び前記第9のリレーの前記c接点の常閉端子が前記第1の直列回路の両端に接続され、
    前記第8のリレーの前記c接点の常開端子及び前記第9のリレーの前記c接点の常開端子が前記第2の直列回路の両端に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、第1、第2の常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第10のリレーと、第1、第2常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第11のリレーとからなり、
    前記第10のリレーの前記第1の常開接点及び前記第11のリレーの前記第1の常開接点が前記並列回路に直列に接続され、
    前記第10のリレーの前記常閉接点及び前記第11のリレーの前記常閉接点が前記第1の直列回路に直列に接続され、
    前記第10のリレーの前記第2の常開接点及び前記第11のリレーの前記第2の常開接点が前記第2の直列回路に直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、
    前記両押しボタンスイッチが、
    前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、
    前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、
    前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、
    前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、
    前記阻止手段が、第1、第2の常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第12のリレーと、第1、第2常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第13のリレーとからなり、
    前記第12のリレーの前記第1の常開接点または前記第13のリレーの前記第1の常開接点のいずれか一方が前記第1の並列回路に直列に接続され、
    前記第12のリレーの前記第1の常開接点または前記第13のリレーの前記第1の常開接点の残りの他方が前記第2の並列回路に直列に接続され、
    前記第12のリレーの前記常閉接点及び前記第13のリレーの前記常閉接点が前記第1の直列回路に直列に接続され、
    前記第12のリレーの前記第2の常開接点及び前記第13のリレーの前記第2の常開接点が前記第2の直列回路に直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記リレーが、前記ペンダント本体内の回路基板に配設されていることを特徴とする請求項3、4、6ないし11のいずれかに記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記検知部が、前記ペンダント本体内の回路基板に配設されていることを特徴とする請求項2または5に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記リレーが、前記左手用または右手用の押しボタンスイッチの前記スイッチケース内に配設されていることを特徴とする請求項3、4、6ないし11のいずれかに記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記検知部が、前記左手用または右手用の押しボタンスイッチの前記スイッチケース内に配設されていることを特徴とする請求項2または5に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記リレーが、前記ペンダント本体の外部に設けられたリレーボックス内に配設されていることを特徴とする請求項3、4、6ないし11のいずれかに記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 前記検知部が、前記ペンダント本体の外部に設けられたリレーボックス内に配設されていることを特徴とする請求項2または5に記載の教示ペンダントのイネーブル装置。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    この発明は、押ボタンの押し込み量が増加するにつれて、第1のOFF状態からON状態となり、さらに押し込むと第2のOFF状態に移行する押しボタンスイッチを備えた教示用ペンダントのイネーブル装置に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    例えば、ロボット等のNC制御の機械に対して手動操作を行う際、操作者は危険区域内に入って作業を行う場合が多く、このような場合に、機械との接触による作業中の事故を未然に回避するため、いわゆるイネーブルスイッチ(あるいはデッドマンスイッチ)と呼ばれる押しボタンスイッチを備えた教示ペンダントが用いられている。
    【0003】
    図30に示すように、この教示ペンダント101は、ペンダント本体103の両端部が把持部105a,105bとして両手で把持されるようになっており、ペンダント本体103の中央部には、液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)107が配設され、操作者はこのLCD107の表示画面を見ながら、ペンダント本体103のLCD107の両側に複数個ずつ配列された操作キー109a,109bやその他の操作キーを両手の親指などで適宜操作することで、ロボットに対してプログラム等のデータを教示したり、或いはロボットを作動させることが可能になる。
    【0004】
    このとき、単に操作キー109a,109bを操作すればロボットに対する教示等が可能になるのではなく、図31に示すように、ペンダント本体103の各把持部の裏面側に配設された押しボタンスイッチ(図示を省略)の操作部111a,111bを操作し、押しボタンスイッチをON状態にした上で操作キー109a,109bを操作しなければ、ロボットに対するプログラムの教示や、ロボットの作動を行うことができないようになっている。
    【0005】
    このような教示ペンダントに配設される押しボタンスイッチとしては、例えば図32に示すようなスナップアクション型と呼ばれる押しボタンスイッチが用いられる。
    【0006】
    図32に示すように、この押しボタンスイッチ113は、平面視矩形状のスイッチケース115と、このスイッチケース115に押し込み可能に支持された押ボタン117と、スイッチケース115内に配設された補助接点としての常閉接点119及び2個のc接点121a,121bと、押ボタン117内に設けられ押ボタン117の押し込みに連動して各c接点121a,121bを開閉させる2つのスイッチング機構123a,123bとを備えている。
    【0007】
    常閉接点119は、スイッチケース115内で押ボタン117側(上方)に突出するとともに下方からコイルバネ125により上方に付勢される可動部材127と、この可動部材127に取り付けられる一対の可動端子129a,129bと、この可動端子129a,129bそれぞれと接離する一対の固定端子131a,131bとを備えている。 そして、初期状態では、可動部材127はコイルバネ125によって上方に付勢され、常閉接点119は、可動端子129a,129bと固定端子131a,131bとが接触した開状態となっている。
    【0008】
    c接点129a,129bは、可動端子133a,133bと、この可動端子133a,133bを挟んで上下方向に配置される常閉固定端子135a,135b及び常開固定端子137a,137bと、可動端子133a,133bを常閉固定端子135a,135b及び常開固定端子137a,137bに接離させる作動体139a,139bと、作動体139a,139b及び可動端子133a,133bに取り付けられるコイルバネ141a,141bとを備えたスナップアクション構造を構成している。 そして、このc接点131a,131bは、初期状態、すなわち第1のOFF状態では、可動端子133a,133bが常開固定端子137a,137bと離反して常閉固定端子135a,135bと接触している。
    【0009】
    スイッチング機構123a,123bは、押ボタン117内に形成された収容部143に配設され、c接点129a,129bの作動体139a,139bを押圧する押圧片145a,145bと、この押圧片145a,145bを押ボタン117の押し込みに連動して押し込むスライドブロック147a,147bと、スライドブロック147a,147bに係止する押圧軸149a,149bとから構成されている。
    【0010】
    押圧軸149a,149bは、その上端部に一対のフランジ151a,151bが形成されるとともに、一方のフランジ151a,151bには傾斜面153a,153bが形成されている。 また、押圧軸149a,149bの内部は中空に形成され、収容部143の上内面に取り付けられたコイルバネ155a,155bが押圧軸149a,149b内に固定されている。
    【0011】
    スライドブロック147a,147bは、その内部に上下方向に貫通する空間部157a,157bが形成されており、この空間部157a,157bに押圧軸149a,149bが挿通されている。 また、スライドブロック147a,147bの一端部の内壁には押圧軸149a,149bの傾斜面153a,153bと係止する傾斜面159a,159bが形成されている。 また、スライドブロック147a,147bの一端部と収容部143の側壁との間にはコイルバネ161a,161bが配設されており、このコイルバネ161a,161bによってスライドブロック147a,147bは押ボタン117の中央側に付勢されている。 さらに、スライドブロック147a,147bの他端部は押圧片145a,145bの上端に当接可能となっている。
    【0012】
    そして、図32に示す初期状態である第1のOFF状態から押しボタンスイッチ113の押ボタン117を押し込むと、図33に示すように、押ボタン117の押し込みに連動して押圧片145a,145bがc接点121a,121bの作動体139a,139bを押圧し、可動端子133a,133bが常閉固定端子135a,135から離反して常開固定端子137a,137bと接触し、押しボタンスイッチ113はON状態となる。
    【0013】
    さらに、ON状態の押しボタンスイッチ113の押ボタン117を押し込むと、図34に示すように、スライドブロック147a,147bの傾斜面153a,153bが押圧軸149a,149bの傾斜面153a,153bを摺動してスライドブロック147a,147bが押ボタン117の外方へと移動し、この移動に伴ってスライドブロック147a,147bの他端部と押圧片145a,145bの上端との当接状態が解除され、押圧片145a,145bは上方へと移動して作動体139a,139bへの押圧が解除され、可動端子133a,133bは常開固定端子137a,137bから離反して常閉固定端子135a,135bと接触し、押しボタンスイッチ113はON状態から第2のOFF状態に移行する。
    【0014】
    このように、この押しボタンスイッチ113では、2つのc接点121a,121bがON状態のときにのみ、教示ペンダント101からのキー入が可能であり、また押ボタン117の押込み量に応じて、押しボタンスイッチ113を3つのポジション(第1のOFF状態、ON状態、第2のOFF状態)に設定することができるため、手動操作時の操作者の意図を明確にでき、操作者の安全を確保することができる。
    【0015】
    次に、上記のように構成された教示ペンダントの回路結線の例について図35を参照しつつ説明する。
    【0016】
    図35に示すように、この教示ペンダントは第1、第2および第3回路からなる3つの回路で構成されている。 すなわち、第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列に接続されている。 また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列に接続され、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの常閉接点R3と左手用押しボタンスイッチの常閉接点L3とが直列に接続されている。
    【0017】
    このような回路結線により、この教示ペンダントでは、左手または右手のいずれかの手の操作によって第1回路および第2回路を導通させることにより、教示ペンダント401でのデータ入力を可能にしている。 そのため、例えば右手で操作部を押し込んでプログラムを教示している際に、右手が疲れた場合であっても、ペンダント本体を左手に持ち換えて、左手によって操作部を押し込むことにより教示ペンダントを教示可能状態とすることができる。 また、右手または左手のいずれかの手による操作で、押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすると、機械を停止することができ、操作中の安全性を向上している。
    【0018】
    ここで、NC1−R、NC2−Rは右手用押しボタンスイッチを構成するc接点R1,R2(例えば、図32のc接点121a,121bと同一)の常閉固定端子135a,135bに相当し、NO1−R、NO2−Rは右手用押しボタンスイッチを構成するc接点121a,121bの常開固定端子137a,137bに相当し、C1−R及びC2−Rは右手用押しボタンスイッチを構成するc接点R1,R2の可動端子133a,133bに相当する。
    【0019】
    同様に、NC1−L、NC2−Lは左手用押しボタンスイッチを構成するc接点L1,L2(例えば、図1のc接点121a,121bと同一)の常閉固定端子135a,135bに相当し、NO1−L、NO2−Lは左手用押しボタンスイッチを構成するc接点L1,L2の常開固定端子137a,137bに相当し、C1−L及びC2−Lは左手用押しボタンスイッチを構成するc接点L1,L2の可動端子133a,133bに相当する。 また、R3及びL3は右手用及び左手用押しボタンスイッチを構成する常閉接点119に相当する。
    【0020】
    【発明が解決しようとする課題】
    ところで、この教示ペンダントで、例えば、左手用の押しボタンスイッチをONにして教示作業を行っている際に、操作者が危険を感じたときには、図36に示すように、右手で押しボタンスイッチを押し込んで第2のOFF状態としても、第3回路の導通が遮断され機械を停止することができる。
    【0021】
    このとき、図37に示すように、左手用押しボタンスイッチのON状態を維持したままで、右手の押し込み操作を解除して右手用押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻すと、第1,第2および第3回路が再び導通されて、左手用押しボタンスイッチのON状態が有効となっていた。 そのため、非常事態として右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態としたにもかかわらず、両方の押しボタンスイッチが初期状態である第1のOFF状態に戻る前に、機械が簡単に教示可能なイネーブル状態となり、信頼性に欠けるという問題があった。
    【0022】
    本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、左手用或いは右手用の押しボタンスイッチのうちいずれか一方が一旦第2のOFF状態にされると、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態になる前には、絶対にイネーブル状態になることがないようにした教示ペンダントのイネーブル装置を提供することを目的とする。
    【0023】
    【課題を解決するための手段】
    上記した課題を解決するため、押し込み操作前の第1のOFF状態から、押し込み操作に連れてON状態、第2のOFF状態へと順次に切り換わる押しボタンスイッチを備え、前記押しボタンスイッチがON状態のときに、産業機械の所定動作が可能なイネーブル状態になる教示ペンダントのイネーブル装置において、前記押しボタンスイッチが、スイッチケースと、前記ケースに押し込み可能に支持された押ボタンと、前記ケース内に設けられた固定端子、前記押ボタンの押し込み操作に連動して前記固定端子に対し、離間、接触、離間と状態が順次変化する可動端子からなる少なくとも1個の主接点と、前記ケース内に設けられ前記主接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記第2のOFF状態のときに開状態になる少なくとも1個の補助接点とから成り、ペンダント本体に、左手および右手で把持される左手用および右手用の操作部が設けられ、前記両操作部の内側それぞれに、その把持によって操作されるべく左手、右手用の前記押しボタンスイッチが配設され、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチが、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチのうち少なくとも一方のONによりイネーブル状態となるべく結線され、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチのうち少なくとも一方が第2のOFFになった後、前記左手用の押しボタンスイッチ及び前記右手用の押しボタンスイッチの双方が第1のOFFに戻るまでの間に、イネーブル状態になることを阻止する阻止手段が設けられていることを特徴としている。
    【0024】
    このような構成によれば、一方の押しボタンスイッチを一旦第2のOFF状態とすると、そのときに他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、阻止手段によって両方の押しボタンスイッチが第1のOFF状態に戻るまでは、イネーブル状態となることを阻止することができる。
    【0025】
    そのため、例えば、右手用押しボタンスイッチをON状態に保持したまま、第2のOFF状態にある左手用押しボタンスイッチが、その押し込みが緩められてON状態を経て第1のOFF状態に戻った場合であっても、右手用押しボタンスイッチのONに関係なく決してイネーブル状態にはなることがなく、作業の安全性を向上することができる。
    【0026】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記補助接点とが直列接続されて直列回路が形成され、前記阻止手段が、前記並列回路の開、閉、及び、前記直列回路の開、閉を検知する検知部と、前記検知部により、前記並列回路の開、及び、前記直列回路の開が検知された後、前記並列回路の開、及び、前記直列回路の閉が検知されるまで、前記並列回路を開に保持する保持部とからなることを特徴としている。
    【0027】
    このような構成によれば、検知部により並列回路及び直列回路の両方の開状態が検知された後は、並列回路が開で、かつ直列回路が閉となるまでは、保持部により両方の並列回路が開状態に保持される。 そのため、例えば、左手用押しボタンスイッチがON状態、つまり並列回路が閉状態にある場合に、右手用押しボタンスイッチが第2のOFF状態、つまり並列回路及び直列回路を開状態になっていても、その後両方の押しボタンスイッチの押し込みが解除されるまでの間は、イネーブル状態となることがなく、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0028】
    ここで、検知部は、リレー回路により構成し、またバイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどのユニポーラトランジスタ等のスイッチング素子及びその制御回路からなる電子回路により構成することができる。
    【0029】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記補助接点とが直列接続されて直列回路が形成され、前記阻止手段が、前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第1のリレーと、前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第2のリレーと、前記第1及び第2のリレーの常閉接点が直列されて前記直列回路に並列に接続されたリレー接点回路と、前記リレー接点回路の前記両常閉接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第3のリレーと、前記直列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第1の常開接点と、前記第1のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第2の常開接点と、前記第2のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第3の常開接点と、前記第1及び第2のリレーのコイルへの通電に関与しない前記第2または第1の並列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第4の常開接点とからなることを特徴としている。
    【0030】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には第2のリレーが消磁されて第2のリレーの常閉接点が開状態となるため、リレー接点回路は開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になれば、左手用押しボタンスイッチの補助接点が開状態となるため、右手用及び左手用押しボタンスイッチの両方がともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、第3のリレーは消磁されず、第1及び第2の並列回路の通電が遮断される。
    【0031】
    そのため、いずれか一方の押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、イネーブル状態となることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0032】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、前記検知部が、前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第1のリレーと、前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第2のリレーと、前記両リレーの常閉接点が直列されて前記直列回路に並列に接続されたリレー接点回路と、前記リレー接点回路の前記両常閉接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第3のリレーと、前記直列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第1の常開接点とからなり、前記保持部が、前記第1のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記左手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第2の常開接点と、前記第2のリレーのコイルを通電する前記第1または第2の並列回路における前記右手用の押しボタンスイッチ側の前記主接点に直列に接続された前記第3のリレーの第3の常開接点と、前記第1及び第2のリレーのコイルへの通電に関与しない前記第2または第1の並列回路に直列に接続された前記第3のリレーの第4の常開接点とからなることを特徴としている。
    【0033】
    このような構成によれば、検知部が3つのリレーから構成されると共に、保持部がこれらリレーの励磁・消磁により開閉する接点で構成されており、例えば右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には第2のリレーが消磁されて第2のリレーの常閉接点が開状態となるため、リレー接点回路は開状態となる。
    【0034】
    このときに、左手用押しボタンスイッチを一旦第2のOFF状態になれば、左手用押しボタンスイッチの補助接点が開状態となるため、右手用及び左手用押しボタンスイッチが第1のOFF状態に戻るまでは、第3のリレーは消磁されず、第1及び第2回路の通電が遮断される。
    【0035】
    そのため、いずれか一方の押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、イネーブル状態となることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0036】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、前記並列回路の開、閉、及び、前記第1または第2の直列回路の開、閉を検知する検知部と、前記検知部により、前記並列回路の開、及び、前記第2の直列回路の開が検知された後、前記並列回路の開、及び、前記第1の直列回路の閉が検知されるまで、前記並列回路を開に保持する保持部とからなることを特徴としている。
    【0037】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1の直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にすれば、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため第2の直列回路は開状態となり、検知部により並列回路の開、及び第1直列回路の閉が検知されるまでは、保持部により並列回路は開状態にされて、教示ペンダントは教示ができない状態となり、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0038】
    ここで、検知部は、リレー回路により構成し、またバイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどのユニポーラトランジスタ等のスイッチング素子及びその制御回路からなる電子回路により構成することができる。
    【0039】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブルスイッチは、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されると共に前記第1の直列回路に並列に接続された第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、前記第1の直列回路における前記両補助接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第4のリレーと、前記第2の直列回路に直列に接続された前記第4のリレーの第1の常開接点と、前記並列回路に直列に接続された前記第4のリレーの第2の常開接点とからなることを特徴としている。
    【0040】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1N直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすれば、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため、第2の直列回路は開状態となり、第4のリレーが消磁され、並列回路の通電が遮断される。
    【0041】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、もう一方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0042】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されると共に前記第1の直列回路に並列に接続された第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、前記第1の直列回路における前記両補助接点のONにより、そのコイルが通電励磁される第5のリレーと、前記第2の直列回路に直列に接続された前記第5のリレーの常開接点とからなり、前記並列回路と前記第1の直列回路とが直列に接続されていることを特徴としている。
    【0043】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1の直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になれば、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため、第2の直列回路は開状態となり、第1及び第2の直列回路に接続されている並列回路の通電が遮断される。
    【0044】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態とすることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0045】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の前記主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、常開接点及びc接点を備えた第6のリレーと、常開接点及びc接点を備えた第7のリレーとからなり、前記第6のリレーの前記常開接点及び前記第7のリレーの前記常開接点が前記並列回路に直列に接続され、前記第6のリレーの前記c接点の常閉端子及び前記第7のリレーの前記c接点の常閉端子が前記第1の直列回路の両端に接続され、前記第6のリレーの前記c接点の常開端子及び前記第7のリレーの前記c接点の常開端子が前記第2の直列回路の両端に接続されていることを特徴としている。
    【0046】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になると、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態になるため、第2直列回路は開状態となり、第6及び第7のリレーが消磁されて、並列回路の通電が遮断される。
    【0047】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチがON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0048】
    ここで、第1および第2直列回路には、第6及び第7のリレーのc接点がそれぞれ接続されているため、いずれか一方のc接点が溶着した場合には、いずれか一方の押しボタンスイッチが第2のOFF状態になっている状態から、両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、2つのc接点が同じ開閉状態にならないため、第6および第7のリレーは励磁されず、押しボタンスイッチをON状態としても、教示ペンダントがイネーブル状態となることを防止でき、いずれかの接点が故障していることを容易に認識することができる。
    【0049】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、常開接点及びc接点を備えた第8のリレーと、常開接点及びc接点を備えた第9のリレーとからなり、前記第8のリレーの前記常開接点または前記第9のリレーの前記常開接点のいずれか一方が前記第1の並列回路に直列に接続され、前記第8のリレーの前記常開接点または前記第9のリレーの前記常開接点の残りの他方が前記第2の並列回路に直列に接続され、前記第8のリレーの前記c接点の常閉端子及び前記第9のリレーの前記c接点の常閉端子が前記第1の直列回路の両端に接続され、前記第8のリレーの前記c接点の常開端子及び前記第9のリレーの前記c接点の常開端子が前記第2の直列回路の両端に接続されていることを特徴としている。
    【0050】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが第2のOFF状態になると、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態になるため、第2の直列回路は開状態となり、第8及び第9のリレーが消磁されて、第1及び第2の並列回路の通電が遮断される。
    【0051】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチがON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0052】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記少なくとも1個の主接点とが並列接続されて並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、第1、第2の常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第10のリレーと、第1、第2常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第11のリレーとからなり、前記第10のリレーの前記第1の常開接点及び前記第11のリレーの前記第1の常開接点が前記並列回路に直列に接続され、前記第10のリレーの前記常閉接点及び前記第11のリレーの前記常閉接点が前記第1の直列回路に直列に接続され、前記第10のリレーの前記第2の常開接点及び前記第11のリレーの前記第2の常開接点が前記第2の直列回路に直列に接続されていることを特徴としている。
    【0053】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1直列回路が開状態となり、この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になれば、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため、第2直列回路は、開状態となり、第10及び第11のリレーが消磁され、並列回路の通電が遮断される。
    【0054】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、もう一方の押しボタンスイッチのON、OFF状態に関わらず、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0055】
    ここで、第10及び第11のリレーの第3常開接点および常閉接点は同時に切り換わるため、いずれかのリレーの第3常開接点および常閉接点が溶着した場合には、第2のOFF状態から両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、第1直列回路および第2直列回路は異なる開閉状態となる。 そのため、第10および第11のリレーは励磁されず、いずれか一方の押しボタンスイッチをON状態としても、教示ペンダントがイネーブル状態となるのを防止することができ、いずれかの接点が故障していることを容易に認識することができる。
    【0056】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記左手用及び右手用の押しボタンスイッチが前記主接点をそれぞれ2個備え、前記両押しボタンスイッチが、前記補助接点として、前記両接点が前記第1のOFF状態のときに閉状態、前記ON状態及び第2のOFF状態のときに開状態になる第1の補助接点と、前記両接点が前記第1のOFF状態及び前記ON状態のときに閉状態、第2のOFF状態のときに開状態になる第2の補助接点とを備え、前記左手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの一方の前記主接点とが並列接続されて第1の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの他方の前記主接点とが並列接続されて第2の並列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第1の補助接点とが直列接続されて第1の直列回路が形成され、前記左手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点と、前記右手用の押しボタンスイッチの前記第2の補助接点とが直列接続されて第2の直列回路が形成され、前記阻止手段が、第1、第2の常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第12のリレーと、第1、第2常開接点及び常閉接点を備え前記第2の常開接点と前記常閉接点とが同時に切り換わる第13のリレーとからなり、前記第12のリレーの前記第1の常開接点または前記第13のリレーの前記第1の常開接点のいずれか一方が前記第1の並列回路に直列に接続され、前記第12のリレーの前記第1の常開接点または前記第13のリレーの前記第1の常開接点の残りの他方が前記第2の並列回路に直列に接続され、前記第12のリレーの前記常閉接点及び前記第13のリレーの前記常閉接点が前記第1の直列回路に直列に接続され、前記第12のリレーの前記第2の常開接点及び前記第13のリレーの前記第2の常開接点が前記第2の直列回路に直列に接続されていることを特徴としている。
    【0057】
    このような構成によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1直列回路が開状態となり、この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になると、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため、第2直列回路は開状態となり、第12及び第13のリレーが消磁され、第1及び第2の並列回路の通電が遮断される。
    【0058】
    そのため、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、もう一方の押しボタンスイッチのON、OFF状態に関わらず、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0059】
    また、本発明にかかる教示ペンダントのイネーブル装置は、前記リレーまたは前記検知部が、前記ペンダント本体内の回路基板あるいは前記右手用または左手用押しボタンスイッチの前記スイッチケース内に配設されていることを特徴としている。 このような構成によれば、リレーまたは検知部がペンダント本体内あるいはスイッチケース内に配設されているため、教示ペンダントを小型化することができる。
    【0060】
    一方、リレーまたは検知部を、ペンダント本体の外部に設けられたリレーボックス内に配設することもでき、例えば、周知のリレーモジュールを用いて、教示ペンダントのイネーブル装置を構成することもでき、この場合教示ペンダント自体の構成が簡素化される。
    【0061】
    【発明の実施の形態】
    (第1実施形態)
    この発明の第1実施形態について、図1ないし図4を参照して説明する。 ただし、図1ないし図4は教示ペンダントの回路結線図である。 なお、各図中、上述した従来例と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0062】
    本実施形態における教示ペンダント及びこの教示ペンダントに配設された押しボタンスイッチの基本的な構成は、図32ないし図34に示す従来のものとほぼ同じであるため、以下の説明では重複した説明を避けるため、これらの図も参照することとし、主として従来と相違する点について説明する。 本実施形態では、教示ペンダントの回路結線が従来と相違している。
    【0063】
    図1に示すように、この教示ペンダントは第1、第2および第3回路からなる3つの回路で構成されており、ともに1個の常閉接点を備えた第1のリレーRL1及び第2のリレーRL2と、4個の常閉接点を備えた第3リレーRL3が設けられている。 これら第1ないし第3リレーRL1〜RL3が本発明における第1ないし第3のリレーに相当する。
    【0064】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続されて第1の並列回路が構成され、c接点R1には第3リレーRL3の第2常開接点RL3−2が直列に接続されると共に、c接点L1には第3リレーRL3の第3常開接点RL3−3が直列に接続されている。 さらに、c接点R1と第2常開接点RL3−2との間には、c接点R1のONによりそのコイルが通電励磁される第1リレーRL1が接続されている。 同様に、c接点L1と第3常開接点RL3−3との間には、c接点L1のONにより通電励磁される第2リレーRL2が接続されている。
    【0065】
    また、第2回路は、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続されて第2の並列回路が構成されており、この第2の並列回路に対して第3リレーRL3の第4常開接点RL3−4が直列に接続されている。
    【0066】
    さらに、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの常閉接点R3と左手用押しボタンスイッチの常閉接点L3と第3リレーRL3の第1常開接点RL3−1とが直列接続されて直列回路SCを構成し、この直列回路SCに、第1リレーRL1の常閉接点RL1−1と第2リレーRL2の常閉接点RL2−1とを直列接続したリレー接点回路RCが並列に接続されて第3の並列回路を構成している。 さらに、この第3の並列回路に、リレー接点回路RCの両常閉接点RL1−1,RL2−1のONによりそのコイルが通電励磁される第3リレーRL3が直列に接続されている。
    【0067】
    次に、本実施形態における教示ペンダントの動作について図1ないし図3を参照しつつ説明する。
    【0068】
    いま、図1に示す初期状態(押しボタンスイッチを押し込み操作していない状態)から、左手用押しボタンスイッチをON状態にすると、図2に示すように、左手用押しボタンスイッチの2つのc接点L1,L2がON状態となり、一方のc接点L1により第1リレーRL1および第2リレーRL2が通電励磁され、第3回路における第1リレーRL1および第2リレーRL2の常閉接点RL1−1およびRL2−1がOFF(開)となる。 この状態が教示可能なイネーブル状態であり、操作者は産業用ロボット等の産業機械に対して教示作業を行うことができる。
    【0069】
    このとき、操作者が危険を感じて例えば右手用押しボタンスイッチを押し込んで第2のOFF状態にすると、図3に示すように、第3回路において右手用押しボタンスイッチの常閉接点R3がOFFとなるため、第3回路の通電が遮断され、第1リレーRL1、第3リレーRL3は消磁される。 このため、第1リレーRL1の常閉接点RL1−1はON(閉)に戻り、第3リレーRL3の第1ないし第4常開接点RL3−1〜RL3−4はOFF(開)となり、第1及び第2回路の通電が遮断され、教示ペンダント101は教示不可能な状態となる。
    【0070】
    ここで、図4に示すように、左手用押しボタンスイッチをON状態に保持したままで、右手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態にした場合、第2リレーの常閉接点RL2−1がOFFであるため、リレー接点回路RCは導通せず、その結果、第3リレーRL3は消磁された状態であることから、第1回路及び第2回路は通電遮断の状態に維持され、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となる。
    【0071】
    なお、この状態から、左手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻すと、図1に示すように、第1、第2及び第3回路が通電されて、この状態からのいずれかの押しボタンスイッチをON状態にすることより、産業用ロボット等の産業機械への教示作業が可能となる。
    【0072】
    従って、上記した第1実施形態によれば、例えば、左手用の押しボタンスイッチをONにするとリレー接続回路RCが開状態になり、この状態を保持したまま右手用の押しボタンスイッチを第2のOFFにすると直列回路SCが開状態となって第3リレーが消磁されるため、第1,第2及び第3回路の通電が遮断され、この状態から右手用の押しボタンスイッチを緩めて第1のOFF状態に戻しても、左手用の押しボタンスイッチのON状態を無効とすることができる。
    【0073】
    その結果、一旦いずれかの押しボタンスイッチが第2のOFF状態になったときは、両方の押しボタンスイッチをともに第1のOFF状態に戻すまでの間は、教示ペンダントが教示可能なイネーブル状態となることを防止することができ、教示ペンダントの安全性を向上することができる。
    【0074】
    また、上記実施形態では、c接点を2個用いた押しボタンスイッチで回路結線を行っているが、これに限定されるものではなく、1個或いは3個以上用いたものであっても同様の効果が得られるのは勿論である。
    【0075】
    また、上記した第1実施形態では、スナップアクション構造を有する押しボタンスイッチを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、スローアクション構造を有する押しボタンスイッチを用いてもよく、要するに、押ボタンの押し込みに連れてOFF,ON,OFFと順次に切り換わる押しボタンスイッチであれば、どのような構成でも構わない。
    【0076】
    (第2実施形態)
    この発明の第2実施形態について図5ないし図11を参照しつつ説明する。 ただし、図5ないし図7は押しボタンスイッチのそれぞれ異なる状態における動作説明用の切断正面図、図8ないし図11は教示ペンダントの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第1実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0077】
    本実施形態において、教示ペンダントの基本的な構成は、第1実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第1実施形態と相違する点について説明する。
    【0078】
    本実施形態における教示ペンダントでは、押しボタンスイッチおよびその回路結線の構成が第1実施形態と相違している。 尚、本実施形態では、押しボタンを覆うように、ゴムカバー及び外付ボタンを取り付け、押しボタンスイッチの防性を向上させているが、これらゴムカバー及び外付ボタンは必ずしも必要ではない。
    【0079】
    図5に示すように、この押しボタンスイッチ1は、押ボタンの押込み量に応じて第1のOFF状態、ON状態、第2のOFF状態に順次切り換わる3ポジション式スイッチであり、平面視矩形状のスイッチケース3と、このスイッチケース3に押し込み可能に支持された押ボタン5と、スイッチケース3内に配設された補助接点としての2個の常閉接点7a,7b及び2個のc接点121a,121bと、押ボタン5内に設けられ押ボタン5の押し込みに連動して各c接点121a,121bを開閉させるスイッチング機構9とを備えている。
    【0080】
    同図に示すように、スイッチケース3の中央下部には、2個の常閉接点、つまり第1常閉接点7aと第2常閉接点7bとが配設されており、これらを挟んでその両端部には、第1実施形態と同一構成の一対のc接点121a,121bがそれぞれ配設されている。
    【0081】
    各常閉接点7a,7bは、スイッチケース3内で押ボタン5側(上方)に突出するとともに下方からコイルバネ11a,11bにより上方に付勢される可動部材13a,13bと、この可動部材13a,13bに取り付けられる一対の可動端子15a,15bと、この可動端子15a,15bと接離する一対の固定端子17a,17bとを備えている。
    【0082】
    ここで、第1常閉接点7aの可動部材13aは第2常閉接点7bの可動部材13bよりも長く形成されている。 この場合、第1常閉接点7aの可動部材13aを長くするのに代えて、突起より第2常閉接点7bの可動部材13bとのストロークに差を持たせることも可能である。 そして、初期状態では、各可動部材13a,13bはコイルバネ11a,11bによって上方に付勢され、各常閉接点7a,7bは、可動端子15a,15bと固定端子17a,17bとが接触した閉状態となっている。
    【0083】
    スイッチング機構9は、c接点121a,121bの作動体139a,139bを押圧する押圧片19a,19bと、この押圧片19a,19bを押ボタン5の押し込みに連動して押し下げる一対のスライドブロック21a,21bと、このスライドブロック21a,21bと係止する押圧軸23とから構成されている。
    【0084】
    押圧片19a,19bは、その下端部がc接点121a,121bの作動体139a,139bの一端部に当接している。 また、押圧軸23は、その上端部に一対のフランジ25a,25bが形成されるとともに、これらフランジ25a,25bの側面には傾斜面27a,27bがそれぞれ形成されている。 また、押圧軸23の内部は中空に形成され、押ボタン5の上内面に取り付けられたコイルバネ29の下端部が押圧軸23の内部に固定されている。
    【0085】
    スライドブロック21a,21bは、その内部に上下方向に貫通する空間部が形成されており、この空間部に押ボタン5の中央側に配置される垂下部材31a,31bが挿通されている。 また、このスライドブロック21a,21bは、押ボタン5の内部に配設された押圧板33と押ボタン5の上内面とで形成される空間内に水平方向に移動自在に配置されており、スライドブロック21a,21bの一端部と垂下部材31a,31bとの間に配設されたコイルバネ35a,35bにより押ボタン5の中央側へと付勢されている。
    【0086】
    さらに、スライドブロック21a,21bの一端部には傾斜面37a,37bが形成されており、この傾斜面37a,37bが押圧軸23のフランジ25a,25bの傾斜面27a,27bと係止している。 また、スライドブロック21a,21bの他端部は、押圧片19a,19bの上端部に当接可能となっている。
    【0087】
    そして、図5に示す初期状態である第1のOFF状態から押しボタンスイッチ1の押ボタン5を押し込むと、図6に示すように、押ボタン5の押し込みに連動して押圧片19a,19bがc接点121a,121bの作動体139a,139bを押圧し、可動端子133a,133bが常閉固定端子135a,135bから離反して常開固定端子137a,137bと接触し、押しボタンスイッチ1はON状態となる。 このとき、第1常閉接点7aは、押圧板33により可動部材13aが押し下げられて、開状態となるため、第1常閉接点7aの開閉状態をモニタすることで、押しボタンスイッチ1が第1のOFF状態からON状態となったことを識別することができる。
    【0088】
    さらに、ON状態の押しボタンスイッチ1の押ボタン5を押し込むと、図7に示すように、スライドブロック21a,21bの傾斜面37a,37bが押圧軸23の傾斜面27a,27bを摺動してスライドブロック21a,21bが押ボタン5の外方へと移動し、この移動に伴ってスライドブロック21a,21bの他端部と押圧片19a,19bの上端との当接状態が解除され、押圧片19a,19bは上方へと移動して作動体139a,139bへの押圧が解除され、可動端子133a,133bは常開固定端子137a,137bから離反して常閉固定端子135a,135bと接触し、押しボタンスイッチ1はON状態から第2のOFF状態に移行する。
    【0089】
    このとき、第2常閉接点7bは、押圧板33により可動部材13bが押し下げられて開状態となるため、第2常閉接点7bの開閉状態をモニタすることで、押しボタンスイッチ1がON状態から第2のOFF状態になったことを識別することができる。
    【0090】
    次に、本実施形態における教示ペンダントの回路結線について説明する。
    【0091】
    図8に示すように、この教示ペンダントは第1、第2および第3回路からなる3つの回路で構成されており、3個の常開接点を備えたリレーRLが設けられている。
    【0092】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続された第1の並列回路に、リレーRLの第1常閉接点RL−1が直列に接続されている。
    【0093】
    また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続された第2の並列回路にリレーRLの第2常閉接点RL−2が直列に接続されている。
    【0094】
    さらに、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1とが直列接続された第1の直列回路と、右手用押しボタンスイッチの第2常閉接点R3−2と左手用押しボタンスイッチの第2常閉接点L3−2とリレーRLの第3常開接点とを直列接続した第2の直列回路とが並列に接続されている。 そして、この第3回路には、第1の直列回路が閉状態となることで、そのコイルが励磁されるリレーRLが、直列に接続されている。 ここで、R3−1及びL3−1は右手用及び左手用押しボタンスイッチを構成する第1常閉接点7aに相当し、R3−2及びL3−2は右手用及び左手用押しボタンスイッチを構成する第2常閉接点7bに相当する。 また、リレーRLが本発明の第4のリレーに相当する。
    【0095】
    次に、本実施形態における教示ペンダントの動作について図8ないし図11を参照しつつ説明する。
    【0096】
    いま、図8に示す初期状態(押しボタンスイッチを押し込み操作していない状態)から、左手用押しボタンスイッチをON状態にすると、図9に示すように、左手用押しボタンスイッチの2つのc接点L1,L2がONになるとともとに、第1常閉接点L3−1がOFF(開)となるが、リレーRLは自己保持により励磁されているため、第1,第2及び第3回路は通電状態が維持され、操作者は産業用ロボット等の産業機械に対して教示作業を行うことができる。
    【0097】
    このとき、操作者が危険を感じて例えば右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすると、図10に示すように、第3回路において右手用押しボタンスイッチの第1及び第2常閉接点R3−1,R3−2がOFFとなるため、第3回路の通電は遮断され、リレーRLは消磁される。 このため、リレーRLの第1ないし第3常開接点RL−1〜RL−3はOFFとなり、第1及び第2回路の通電が遮断され、教示ペンダント101は教示不可能な状態となる。
    【0098】
    ここで、図11に示すように、左手用押しボタンスイッチをON状態に保持したままで、右手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻した場合、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1及び第2常閉接点R3−2は、順次ONとなるが、リレーRLの第3常閉接点RL−3及び左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1がOFFであるため、第3回路は通電が遮断され、リレーRLは消磁されたままとなる。 このため、第1回路及び第2回路は通電遮断の状態に維持され、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となる。
    【0099】
    なお、この状態から、左手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻すと、図8に示すように、第1、第2及び第3回路が通電されて、この状態からのいずれかの押しボタンスイッチをON状態にすることより、産業用ロボット等の産業機械への教示作業が可能となる。
    【0100】
    従って、上記した第2実施形態によれば、例えば、左手用の押しボタンスイッチをON状態にするとこの押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1がOFFになるとともに、この状態で右手用の押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすると、この押しボタンスイッチの2個の常閉接点R3−1,R3−2がOFFとなるため、第3回路が開状態となってリレーRLが消磁され、第1,第2及び第3回路の通電が遮断される。
    【0101】
    そのため、第2のOFF状態とした右手用の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、左手用の押しボタンスイッチのON状態は無効となり、両方の押しボタンスイッチが第1のOFF状態に戻るまでは、教示ペンダント101が教示可能状態となることを防止することができ、教示ペンダント101の安全性を向上することができる。
    【0102】
    また、上記した第2実施形態では、第1,第2および第3回路を独立して設けているが、図12に示すように、上述した第1および第2回路を並列接続し、これに第3回路を直列接続するとともに、第1及び第2回路に接続されていたリレーの第1常開接点及び第2常開接点を取り外すことで、教示ペンダント101を1回路構成としても構わない。
    【0103】
    このようにすると、1回路構成になるため、いずれか一方の押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になると、リレーRLの第3常閉接点RL−3がOFFとなることにより第1の並列回路及び第2の並列回路への通電が遮断される。 そのため、上記のように教示ペンダントを3回路により構成する場合と同様の効果を得ることができのは勿論のこと、リレーの常閉接点の数を減らすことができるため、教示ペンダントの構成を簡素化してコストを低減することができる。 この1回路構成の場合のリレーRLが、本発明の第5のリレーに相当する。
    【0104】
    (第3実施形態)
    この発明の第3実施形態について図13ないし図17を参照しつつ説明する。 ただし、図13ないし図17は教示ペンダントの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第2実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0105】
    本実施形態において、押しボタンスイッチの基本的な構成は、第2実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第2実施形態と相違する点について説明する。
    【0106】
    本実施形態の教示ペンダントでは、図13に示すように、押しボタンスイッチの回路結線が、第2実施形態と相違している。
    【0107】
    すなわち、図13に示すように、この教示ペンダント101は第1、第2および第3回路からなる3つの回路で構成されるとともに、第1,第2の常開接点およびc接点を備えた第1リレーRL1と第2リレーRL2とが設けられている。
    【0108】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続された第1の並列回路の両端に、第1リレーRL1の第1常開接点RL1−1および第2リレーRL2の第1常開接点RL2−1がそれぞれ直列に接続されている。
    【0109】
    また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続された第2の並列回路の両端に、第1リレーRL1の第2常開接点RL1−2と第2リレーRL2の第2常開接点RL2−2がそれぞれ直列に接続されている。
    【0110】
    さらに、第3回路は、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1とが直列接続された第1の直列回路と、右手用押しボタンスイッチの第2常閉接点R3−2と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−2とが直列接続された第2の直列回路とを備え、第1リレーRL1のc接点RL1−3の常閉接点および第2リレーRL2のc接点RL2−3の常閉接点がそれぞれ第1の直列回路の両端に接続されるとともに、第1リレーRL1のc接点RL1−3の常開接点および第2リレーRL2のc接点RL2−3の常開接点がそれぞれ第2の直列回路の両端に接続されている。 さらに、この第3回路には、第1リレーRL1と第2リレーRL2とが並列接続されて第1リレーのc接点の共通端子に直列に接続されている。 ここで、第1リレーRL1及び第2リレーRL2が、本発明の第6及び第7のリレーに相当する。
    【0111】
    また、初期状態では、第1リレーRL1及び第2リレーRL2は自己保持により励磁されるため、各リレーRL1,RL2の常開接点RL1−1,RL1−2,RL2−1,RL2−2およびc接点RL1−3,RL2−3はON状態となっている。
    【0112】
    次に、本実施形態における教示ペンダントの動作について図13ないし図16を参照しつつ説明する。
    【0113】
    いま、図13に示す初期状態(押しボタンスイッチを押し込み操作していない状態)から、左手用押しボタンスイッチをON状態にすると、図14に示すように、左手用押しボタンスイッチの2つのc接点L1,L2がONになるとともとに、第1常閉接点L3−1がOFF(開)となる。 このとき、第1リレーRL1および第2リレーRL2は自己保持により励磁されているため、第1,第2及び第3回路は通電状態が維持され、操作者は産業用ロボット等の産業機械に対して教示作業を行うことができる。
    【0114】
    このとき、操作者が危険を感じて例えば右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすると、図15に示すように、第3回路において右手用押しボタンスイッチの第1及び第2常閉接点R3−1,R3−2がOFFとなるため、第3回路の通電は遮断され、第1リレーRL1および第2リレーRL2は消磁される。 このため、第1リレーRL1の2個の常開接点RL1−1,RL1−2およびc接点RL1−3と、第2リレーRL2の2個の常開接点RL2−1,RL2−2およびc接点RL2−3とがOFFとなり、第1及び第2回路の通電が遮断され、教示ペンダントは教示不可能な状態となる。
    【0115】
    ここで、図16に示すように、左手用押しボタンスイッチをON状態に保持したままで、右手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻した場合、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1及び第2常閉接点R3−2は、順次ONとなるが、左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1がOFFであるため、第1および第2リレーRL1,RL2は消磁されたままであり、このため、第1回路及び第2回路は通電遮断の状態に維持され、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となる。
    【0116】
    なお、この状態から、左手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻すと、図13に示すように、第1、第2及び第3回路が通電されて、この状態からのいずれかの押しボタンスイッチをONにすることより、産業用ロボット等の産業機械への教示作業が可能となる。
    【0117】
    従って、上記した第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、次のような効果を得ることができる。
    【0118】
    例えば、左手用押しボタンスイッチをON状態としている際に、第1リレーRL1の各常開接点RL1−1,RL1−2およびc接点RL1−3が溶着した場合には、図17に示すように、右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にして第1および第2リレーが消磁されても、これらの接点はONに保持されたままとなる。 このとき、第2リレーRL2も消磁されているため、第2リレーRL2の各常開接点RL2−1,RL2−2およびc接点RL2−3はそれぞれOFFとなり、第1ないし第3回路は通電が遮断された状態となっている。 そのため、右手用押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となり、教示ペンダント101が教示可能なイネーブル状態になるのを防止することができる。
    【0119】
    ここで、左手用押しボタンスイッチおよび右手用押しボタンスイッチを緩めてともに第1のOFF状態に戻すと、図18に示すように、第1リレーRL1のc接点RL1−3が溶着してONに保持されているため、第1リレーRL1および第2リレーRL2は自己保持により励磁されず、第2リレーRL2のc接点RL2−3はOFFの状態が維持され、第3回路の通電は遮断されたままとなる。 そのため、この状態から、押しボタンスイッチをON状態にしても、第3回路が遮断されているため、教示ペンダント101を教示可能なイネーブル状態にすることはできない。
    【0120】
    従って、上記した構成では、いずれか一方のリレーの接点が溶着した場合には、両方の押しボタンスイッチをともに第1のOFF状態に戻しても、教示可能なイネーブル状態になることが防止されるため、いずれかの接点が故障していることを容易に判断することができ、教示ペンダントの安全性をいっそう向上することができる。
    【0121】
    また、図19に示すように、第1および第2回路に接続される常開接点を1個のみにするとともに、第1回路及び第2回路の開閉状態の不一致検出をするモジュールを取り付けることもできる。 このようにすると、上記実施形態と同様の効果を得ることができることは勿論のこと、第1回路及び第2回路の開閉状態の不一致、つまりいずれかの回路で溶着が発生していることを容易にモニタすることができ、しかもリレーの常開接点の数を減らすことができる。
    【0122】
    (第4実施形態)
    この発明の第4実施形態について図20ないし図23を参照しつつ説明する。 ただし、図20ないし図23は教示ペンダントの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第2実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0123】
    本実施形態において、押しボタンスイッチの基本的な構成は、第2実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第2実施形態と相違する点について説明する。
    【0124】
    本実施形態の教示ペンダントでは、図20に示すように、押しボタンスイッチの回路結線が、第2実施形態と相違している。
    【0125】
    すなわち、図20に示すように、この教示ペンダントは第1、第2および第3回路からなる3つの回路で構成されるとともに、第1,第2、第3の常開接点および常閉接点を備えた第1リレーRL1及び第2リレーRL2が設けられている。
    【0126】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続された第1の並列回路に、第1リレーRL1の第1常開接点RL1−1および第2リレーRL2の第1常開接点RL2−2が直列に接続されている。
    【0127】
    また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続された第2の並列回路に、第1リレーRL1の第2常開接点RL1−2と第2リレーRL2の第2常閉接点RL2−2がそれぞれ直列に接続されている。
    【0128】
    さらに、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1、左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1、第1リレーRL1の常閉接点RL1−4および第2リレーRL2の常閉接点RL2−4が直列接続された第1の直列回路と、右手用押しボタンスイッチの第2常閉接点R3−2、左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−2、第1リレーRL1の第3常開接点RL1−3、および第2リレーRL2の第3常開接点RL2−3が直列接続された第2の直列回路とを備え、これら第1直列回路と第2の直列回路とが並列接続されている。 さらに、第1リレーRL1と第2リレーRL2とが並列接続されて、第3回路に直列接続されている。
    【0129】
    ここで、各リレーRL1,RL2の第3常開接点RL1−3,RL2−3と常閉接点RL1−4,RL2−4とは、同時に切り換わる、いわゆる強制ガイド式リレー構成になっており、例えば、第1リレーRL1の第3常開接点RL1−3がONになると、常閉接点RL1−4は必ずOFFになるようにされている。
    【0130】
    また、初期状態(押しボタンスイッチを押し込み操作していない状態)では、第1および第2リレーRL1,RL2は自己保持により励磁されており、各リレーRL1,RL2の各常開接点RL1−1〜RL1−3,RL2−1〜RL2−3はONになるとともに、常閉接点RL1−4,RL2−4はOFFとなっている。 なお、本実施形態における第1リレーRL1及び第2リレーRL2が本発明の第10のリレーと第11のリレーに相当する。
    【0131】
    次に、本実施形態における教示ペンダントの動作について図20ないし図23を参照しつつ説明する。
    【0132】
    いま、図20に示す初期状態(押しボタンスイッチを押し込み操作していない状態)から、左手用押しボタンスイッチをON状態にすると、図21に示すように、左手用押しボタンスイッチの2つのc接点L1,L2がONになるとともとに、第1常閉接点L3−1がOFFとなるが、第1リレーRL1および第2リレーRL2は自己保持により励磁されているため、第1,第2及び第3回路は通電状態が維持され、操作者は産業用ロボット等の産業機械に対して教示作業を行うことができる。
    【0133】
    このとき、作業者が危険を感じて例えば右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にすると、図22に示すように、第3回路において右手用押しボタンスイッチの第1及び第2常閉接点R3−1,R3−2がOFFとなるため、第3回路の通電は遮断され、第1リレーRL1および第2リレーRL2は消磁される。 このため、第1リレーRL1の3個の常開接点RL1−1,RL1−2、RL1−3と、第2リレーRL2の3個の常開接点RL2−1,RL2−2、RL2−3とがOFFとなり、第1及び第2回路の通電が遮断され、教示ペンダント101は教示不可能な状態となる。
    【0134】
    ここで、図23に示すように、左手用押しボタンスイッチをON状態に保持したままで、右手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻した場合、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1及び第2常閉接点R3−2は、順次ONとなるが、左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1がOFFであるとともに、第1リレーRL1の第3常開接点RL1−3および第2リレーRL2の第3常開接点RL2−3がOFFであるため、第1および第2リレーRL1,RL2は消磁されたままとなる。 その結果、第1回路及び第2回路は通電遮断の状態が維持され、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となる。
    【0135】
    なお、この状態から、左手用押しボタンスイッチの押し込みを緩めて第1のOFF状態に戻すと、図20に示すように、第1、第2及び第3回路が通電されて、この状態からのいずれかの押しボタンスイッチをONにすることより、産業用ロボット等の産業機械への教示作業が可能となる。
    【0136】
    従って、上記した第4実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、次のような効果を得ることができる。
    【0137】
    例えば、左手用押しボタンスイッチをONとしている際に、第1リレーRL1の各常開接点RL1−1〜RL1−3および常閉接点RL1−4が溶着した場合には、図24に示すように、右手用押しボタンスイッチを第2のOFF状態にして第1および第2リレーRL1,RL2が消磁されても、第1リレーRL1の各常閉接点RL1−1〜RL1−3はONに、常開接点RL1−4はOFFに保持されたままとなる。 このとき、第2リレーRL2の各常開接点RL2−1〜RL2−3は、それぞれOFFになっているため、第1ないし第3回路は通電が遮断された状態となる。 そのため、この状態から右手用押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、左手用押しボタンスイッチのON状態は無効となり、教示ペンダント101が教示可能状態になるのを防止することができる。
    【0138】
    ここで、両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻すと、図25に示すように、第3回路において、第1直列回路及び第2直列回路がそれぞれ開状態となるため、第1リレーおよび第2リレーは自己保持がなされず、第3回路の通電は遮断されたままとなる。 そのため、この状態から、いずれかの押しボタンスイッチをON状態にしても、第3回路が遮断されているため、教示ペンダントを教示可能状態とすることはできない。
    【0139】
    従って、上記した構成では、いずれか一方のリレーの接点が溶着した場合には、両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、教示可能なイネーブル状態にならないため、いずれかの接点が故障していることを容易に識別することができ、教示ペンダントの安全性をいっそう向上することができる。
    【0140】
    また、図26に示すように、第1および第2回路に接続される常開接点を1個のみにするとともに、第1回路及び第2回路の開閉状態の不一致検出をするモジュールを取り付けることもできる。 このようにすると、上記実施形態と同様の効果を得ることができることは勿論のこと、第1回路及び第2回路の開閉状態の不一致、つまりいずれかの回路で溶着が発生していることを容易にモニタすることができ、しかもリレーの常開接点の数を減らすことができる。
    【0141】
    (第5実施形態)
    この発明の第5実施形態について図27を参照しつつ説明する。 ただし、図27は教示ペンダントの押しボタンスイッチと外部の安全リレーモジュールとの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第4実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0142】
    本実施形態において、押しボタンスイッチの基本的な構成は、上記した第4実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第4実施形態と相違する点について説明する。
    【0143】
    本実施形態では、図27に示すように、教示ペンダントのイネーブル状態を制御する手段として、教示ペンダント外部に設けられているリレーボックスである安全リレーモジュールを用いている。 すなわち、上記した第4実施形態では、教示ペンダントのイネーブル状態を制御するリレー回路を、教示ペンダント内に設けているが、本実施形態では、教示ペンダントの内部にリレー回路を設けず、外部の安全モジュールを用いている。
    【0144】
    図27に示すように、この教示ペンダントのイネーブル装置では、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1とが直列接続された第1の直列回路の一端側、及び右手用押しボタンスイッチの第2常閉接点R3−2と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−2とが直列接続された第2の直列回路の一端側が、ともに正電源線(+)に接続されると共に、これら第1の直列回路及び第2の直列回路の他端側がともに安全リレーモジュールRMに接続されている。
    【0145】
    そして、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続された第1の並列回路の両端部、及び右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続された第2の並列回路の両端部がそれぞれ安全リレーモジュールRMに接続されている。 なお、安全リレーモジュールRMは、負電源線(−)に接続されている。
    【0146】
    この安全リレーモジュールRMには、上記した第4実施形態における強制ガイド式リレーおよびそのリレー接点とほぼ同様のリレー回路が内蔵されており、通常は、例えば教示ペンダントや非常停止スイッチの安全動作の確認用、その他の回路の動作確認などに用いられる。
    【0147】
    このように、周知の安全リレーモジュールRMを用いることで、上記した第4実施形態と同等の効果を得ることができるのは勿論のこと、教示ペンダント内の回路結線を簡素化することができ、教示ペンダントのメンテナンスを容易に行うことができる。
    【0148】
    (第6実施形態)
    この発明の第6実施形態について図28を参照しつつ説明する。 ただし、図28は教示ペンダントの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第1実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0149】
    本実施形態において、押しボタンスイッチの基本的な構成は、第1実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第1実施形態と相違する点について説明する。
    【0150】
    図28に示すように、この教示ペンダントは、第1実施形態とほぼ同様に、第1、第2および第3回路により構成され、電子回路により構成される検知部DT、制御部COおよび作動部OPによって制御する構成となっている。
    【0151】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続され、第1の並列回路を構成している。 また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続され、第2の並列回路が構成されている。 さらに、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの常閉接点R3と右手用押しボタンスイッチの常閉接点R3とが直列に接続されている。
    【0152】
    そして、第1の並列回路及び第2の並列回路の回路結線には、これらの回路を開閉操作する作動部OPが設けられている。 さらに、第1,第2及び第3回路は、これらの回路の開閉状態を検知する検知部DTに直列に接続されている。
    【0153】
    また、検知部DTにより検知された第1〜第3回路の開閉状態は、制御部COに入力され、この制御部COにより作動部OPが制御されて、上記した第1実施形態におけるリレー回路と同様の制御が行われる。
    【0154】
    ここで、作動部OPは、例えばバイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどのユニポーラトランジスタ等のスイッチング素子を用いることができる。
    【0155】
    従って、上記した第6実施形態によれば、上記第1実施形態と同様、いずれか一方の手の操作で押ボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になると、他方の押ボタンスイッチのON状態であっても、両方の押ボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示ペンダントが教示可能なイネーブル状態となることを防止できる。
    【0156】
    さらに、電子回路によりイネーブル装置を構成しているため、リレーのような接点の溶着が生じるおそれもなく、確実な動作を得ることができるという特有の効果を奏する。
    【0157】
    (第7実施形態)
    この発明の第7実施形態について図29を参照しつつ説明する。 ただし、図29は教示ペンダントの回路結線図を示している。 なお、各図中、上記した第2実施形態と同一符号は同一または相当部分を示している。
    【0158】
    本実施形態において、押しボタンスイッチの基本的な構成は、第2実施形態のものとほぼ同じであるため、以下では重複した説明は省略し、主として第2実施形態と相違する点について説明する。
    【0159】
    図29に示すように、この教示ペンダントは、第2実施形態とほぼ同様に、第1、第2および第3回路により構成され、電子回路により構成される検知部DT、制御部COおよび作動部OPによって制御する構成となっている。
    【0160】
    第1回路では、右手用押しボタンスイッチの一方のc接点R1と左手用押しボタンスイッチの一方のc接点L1とが並列接続されて第1の並列回路を構成している。 また、第2回路では、右手用押しボタンスイッチの他方のc接点R2と左手用押しボタンスイッチの他方のc接点L2とが並列接続されて第2の並列回路が構成されている。 さらに、第3回路では、右手用押しボタンスイッチの第1常閉接点R3−1と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−1とが直列接続された第1の直列回路と、右手用押しボタンスイッチの第2常閉接点R3−2と左手用押しボタンスイッチの第1常閉接点L3−2とを直列接続した第2の直列回路とが並列に接続されている。
    【0161】
    また、第1の並列回路及び第2の並列回路の回路結線には、これらの回路を開閉操作する作動部OPが設けられている。 さらに、第1,第2及び第3回路は、これらの回路の開閉状態を検知する検知部DTに直列に接続されている。
    【0162】
    そして、検知部DTにより検知された第1〜第3回路の開閉状態は、制御部COに入力され、この制御部COにより作動部OPが制御されて、上記した第2実施形態(さらには第3、第4実施形態)におけるリレー回路と同様の制御が行われる。
    【0163】
    ここで、作動部OPは、上記した第6実施形態と同様に、例えばバイポーラトランジスタや電界効果トランジスタなどのユニポーラトランジスタ等のスイッチング素子を用いることが望ましい。
    【0164】
    従って、上記した第7実施形態によれば、上記第2実施形態と同様、いずれか一方の手の操作で押ボタンスイッチが一旦第2のOFF状態になると、他方の押ボタンスイッチのON状態であっても、両方の押ボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示ペンダントが教示可能なイネーブル状態となることを防止できる。
    【0165】
    さらにこの場合も、電子回路によりイネーブル装置を構成しているため、リレーのような接点の溶着が生じるおそれもなく、確実な動作を得ることができるという特有の効果を奏する。
    【0166】
    なお、上記した各実施形態では、押しボタンスイッチをスナップアクション構造とした場合について説明しているが、いわゆるスローアクション構造のものを使用しても構わない。 尚、このスローアクション型の主接点の具体的な構造は、例えば本件出願人の提案にかかる特願2000−232229の出願明細書に添付の図38に記載のものが適用可能である。
    【0167】
    また、上記した各実施形態では、安全対策として2個の並列回路を構成して2重化を図った場合について説明しているが、本発明の動作原理からいえば、並列回路は1個であってもよい。
    【0168】
    さらに、上記した実施形態において、リレーの常閉接点を常開接点に、或いは常開接点を常閉接点に適宜置き換えた構成とすることにより、上記した実施形態と同等の動作、作用効果が得られるように構成しても構わない。
    【0169】
    また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
    【0170】
    【発明の効果】
    以上のように、請求項1に記載の発明によれば、一方の押しボタンスイッチを一旦第2のOFF状態とすると、そのときに他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、阻止手段によって両方の押しボタンスイッチが第1のOFF状態に戻るまでは、イネーブル状態となることを阻止することができ、作業の安全性を向上することが可能になる。
    【0171】
    また、請求項2に記載の発明によれば、検知部により並列回路及び直列回路の両方の開状態が検知された後は、並列回路が開で、かつ直列回路が閉となるまでは、保持部により両方の並列回路が開状態に保持されるため、例えば、左手用押しボタンスイッチがON状態、つまり並列回路が閉状態にある場合に、右手用押しボタンスイッチが第2のOFF状態、つまり並列回路及び直列回路を開状態になっていても、その後両方の押しボタンスイッチの押し込みが解除されるまでの間は、イネーブル状態となることがなく、教示ペンダントの安全性を向上することが可能になる。
    【0172】
    また、請求項3に記載の発明によれば、いずれか一方の押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、イネーブル状態となることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することが可能になる。
    【0173】
    また、請求項4に記載の発明によれば、例えば右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には第2のリレーが消磁されて第2のリレーの常閉接点が開状態となるため、リレー接点回路は開状態となり、このとき、左手用押しボタンスイッチを一旦第2のOFF状態になれば、左手用押しボタンスイッチの補助接点が開状態となる。
    【0174】
    そのため、右手用及び左手用押しボタンスイッチが第1のOFF状態に戻るまでは、第3のリレーは消磁されず、第1及び第2回路の通電が遮断されるため、いずれか一方の押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、他方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、イネーブル状態となることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することが可能になる。
    【0175】
    また、請求項5に記載の発明によれば、例えば、右手用押しボタンスイッチがON状態となっている場合には、右手用押しボタンスイッチの第1の補助接点が開状態となるため、第1の直列回路が開状態となる。 この状態で、左手用押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にすれば、左手用押しボタンスイッチの第2の補助接点が開状態となるため第2の直列回路は開状態となり、検知部により並列回路の開、及び第1直列回路の閉が検知されるまでは、保持部により並列回路は開状態にされて、教示ペンダントは教示ができない状態となり、教示ペンダントの安全性を向上することが可能になる。
    【0176】
    また、請求項6ないし11に記載の発明によれば、いずれか一方の手の操作で押しボタンスイッチが一旦第2のOFF状態にされると、もう一方の押しボタンスイッチのON状態であっても、両方の押しボタンスイッチがともに第1のOFF状態に戻るまでの間は、教示可能なイネーブル状態になることを防止でき、教示ペンダントの安全性を向上することが可能になる。
    【0177】
    特に、請求項8の記載の発明では、第1および第2直列回路には、第6及び第7のリレーのc接点がそれぞれ接続されているため、いずれか一方のc接点が溶着した場合には、いずれか一方の押しボタンスイッチが第2のOFF状態になっている状態から、両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、2つのc接点が同じ開閉状態にならないため、第6および第7のリレーは励磁されず、押しボタンスイッチをON状態としても、教示ペンダントがイネーブル状態となることを防止でき、いずれかの接点が故障していることを容易に認識することが可能になる。
    【0178】
    さらに、請求項10の記載の発明でも、第10及び第11のリレーの第3常開接点および常閉接点は同時に切り換わるため、いずれかのリレーの第3条開接点および常閉接点が溶着した場合には、第2のOFF状態から両方の押しボタンスイッチを第1のOFF状態に戻しても、第1直列回路および第2直列回路は異なる開閉状態となる。 そのため、第10および第11のリレーは励磁されず、いずれか一方の押しボタンスイッチをON状態としても、教示ペンダントがイネーブル状態となるのを防止することができ、いずれかの接点が故障していることを容易に認識することが可能になる。
    【0179】
    また、請求項12、14に記載の発明によれば、リレーがペンダント本体内あるいはスイッチケース内に配設されているため、教示ペンダントを小型化することが可能になる。
    【0180】
    また、請求項13、15に記載の発明によれば、検知部がペンダント本体内あるいはスイッチケース内に配設されているため、教示ペンダントを小型化することが可能になる。
    【0181】
    また、請求項16、17に記載の発明によれば、リレーまたは検知部を、ペンダント本体の外部に設けられたリレーボックス内に配設するため、教示ペンダント自体の構成を簡素化することが可能になる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】この発明の第1実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図2】この発明の第1実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図3】この発明の第1実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図4】この発明の第1実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図5】この発明の第2実施形態における押しボタンスイッチのある状態の切断正面図である。
    【図6】この発明の第2実施形態における押しボタンスイッチの他の状態の切断正面図である。
    【図7】この発明の第2実施形態における押しボタンスイッチの異なる状態の切断正面図である。
    【図8】この発明の第2実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図9】この発明の第2実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図10】この発明の第2実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図11】この発明の第2実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図12】この発明の第2実施形態における回路結線図の変形例を示す図である。
    【図13】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図14】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図15】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図16】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図17】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図18】この発明の第3実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図19】この発明の第3実施形態における回路結線図の変形例を示す図である。
    【図20】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図21】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図22】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図23】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図24】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図25】この発明の第4実施形態の動作を説明する回路結線図である。
    【図26】この発明の第4実施形態における回路結線図の変形例を示す図である。
    【図27】この発明の第5実施形態の回路結線図である。
    【図28】この発明の第6実施形態の回路結線図である。
    【図29】この発明の第7実施形態の回路結線図である。
    【図30】従来の教示ペンダントの正面図である。
    【図31】従来の教示ペンダントを背面側から見たときの斜視図である。
    【図32】従来の押しボタンスイッチの概略構成図である。
    【図33】従来の押しボタンスイッチの動作説明図である。
    【図34】従来の押しボタンスイッチの動作説明図である。
    【図35】従来の押しボタンスイッチの回路結線図である。
    【図36】従来の押しボタンスイッチの回路結線図である。
    【図37】従来の押しボタンスイッチの回路結線図である。
    【符号の説明】
    1,13 押ボタンスイッチ101 教示ペンダント121a,121b,137a,137b c接点(主接点)
    7a 第1常閉接点(第1の補助接点)
    7b 第2常閉接点(第2の補助接点)
    103 ペンダント本体105a,105b 操作部119 補助接点133a,133b 可動端子135a,135b,137a,137b 固定端子RL1 第1リレーRL2 第2リレーRL3 第3リレーRL1−1 第1リレーの常閉接点RL2−1 第2リレーの常閉接点RL3−1 第3リレーの第1常開接点RL3−2 第3リレーの第2常閉接点RL3−3 第3リレーの第3常閉接点RL3−4 第3リレーの第4常閉接点RC リレー接点回路SC 直列回路DT 検知部OP 作動部(保持部)
    CO 制御部(保持部)

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