学習を補助する装置およびシールド

申请号 JP2015503929 申请日 2013-03-15 公开(公告)号 JP6195608B2 公开(公告)日 2017-09-13
申请人 ブライアント,ジャクリーン; 发明人 ブライアント,ジャクリーン;
摘要
权利要求

学習者を補助するための装置であって、前記学習者の視野からその身体の一部を遮蔽するための遮蔽手段(22)を含み、前記身体の一部が遮蔽されている間、直接視認できない前記身体の一部の1つ以上の画像を前記学習者に対して可視表示するための可視表示手段(6,10)を備え、前記可視表示手段(6,10)が前記学習者の直接的な視野内にほぼ垂直に配置された表示スクリーン(10)と連動するカメラ(6)を含み、前記学習者が直接視認できない身体部分を前記カメラ(6)が撮影した画像を前記学習者に見せるため前記表示スクリーン(10)へ中継できるように前記遮蔽手段(22)が配置され、前記遮蔽手段(22)がシールド(22)を含み、前記シールド(22)が、自立性材料から作られたカラー(22)を含み、前記シールド(22)の下方の前記学習者の身体部分を前記学習者が直接視認できないように前記学習者の首周りに配置される装置。前記装置は、スキルを学習する前記学習者を補助する装置であり、前記遮蔽手段(22)は、前記学習者の前記身体の少なくとも一部を遮蔽するように構成され、前記学習者が前記スキルを演習している間、前記可視表示手段(6,10)が遮蔽されている身体部分の画像をリアルタイムで表示するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。前記演習の正確度をモニターし、前記正確度に関する評価情報を言語またはその他の形で前記学習者に伝える手段を含む請求項2に記載の装置。前記情報は、前記演習中にリアルタイムで前記学習者に伝達されるように構成されている請求項3に記載の装置。前記スキルの前記演習は、前記学習者による用具の使用を含み、前記遮蔽手段(22)は前記用具の使用中、前記用具をも遮蔽し、前記演習中、前記可視表示手段(6,10)は、前記用具の画像をもリアルタイムで表示するように構成されている請求項2、3または4に記載の装置。前記カラーが、前記学習者が頭を傾けると、前記カラーの前方部分が前記学習者の胸に対してほぼ垂直に外方へ延びるように前記カラーを支持する手段を有する請求項1から5のいずれかに記載の装置。学習者を補助するための装置であって、前記学習者の視野からその身体の一部を遮蔽するための遮蔽手段(22)を含み、前記身体の一部が遮蔽されている間、直接視認できない前記身体の一部の1つ以上の画像を前記学習者に対して可視表示するための可視表示手段(6,10)を備え、前記可視表示手段(6,10)が前記学習者の直接的な視野内にほぼ垂直に配置された表示スクリーン(10)と連動するカメラ(6)を含み、前記学習者が直接視認できない身体部分を前記カメラ(6)が撮影した画像を前記学習者に見せるため前記表示スクリーン(10)へ中継できるように前記遮蔽手段(22)が配置され、前記遮蔽手段(22)がシールド(22)を含み、前記シールド(22)がその下方の前記学習者の身体部分を前記学習者が直接視認できないよう前記学習者の首周りに前記学習者の頭またはから支持されるように配置される装置。学習者を補助するため、前記学習者の首周りに配置されるように構成されるシールド(22)であって、前記シールド(22)は、着用すると、前記学習者の身体を前記学習者の直接視野から遮蔽するように自立性材料から作られており、前記学習者に着用された状態で、前記シールド(22)の下方に位置する前記学習者の前記身体を撮影するカメラ(6)および前記学習者の直接視野内にほぼ垂直に配置されて撮影された前記画像を前記学習者に対して表示する表示スクリーン(10)と組み合わせて用いられることを目的とするシールド。前記学習者の首周りに着用されるカラー(22)を含む請求項8に記載のシールド。前記カラー(22)が、前記学習者が頭を傾げた場合でも、前記カラーの前方部分が前記学習者の胸に対してほぼ垂直に外方へ延出するように前記カラーを支持する手段を有する請求項9に記載のシールド。前記シールド(22)が、前記学習者の頭または耳から支持されるように構成されている請求項8に記載のシールド。学習者による手作業または手を駆使するスキルの学習の補助を目的とし、前記学習者の身体の一部を前記学習者が直接視認できないように遮蔽するための遮蔽手段(1;5)、および前記身体の一部を遮蔽した状態で、遮蔽されている身体部分1つまたは2つ以上の画像を前記学習者に対して可視表示する可視表示手段(6,10)とを含む装置であって、前記可視表示手段(6,10)が、前記学習者の直接視野内にほぼ垂直に配置された表示スクリーン(10)と連動するカメラ(6)を含み、前記カメラ(6)が遮蔽されている前記学習者の前記身体部分を撮影し、撮影された画像を前記学習者によって観察される前記表示スクリーン(10)へ中継できるように前記遮蔽手段(1;15)が配置され、前記遮蔽手段(1;15)が、前記学習者の手およびスキルを演習するために使用される用具を遮蔽できるように寸法設定されているカバー(1;15)を含み、前記カバー(1;15)が、前記カメラ(6)が遮蔽されている前記学習者の手と前記用具を撮影することを可能にしながら、前記学習者が自分の手と前記用具を直接視認することを妨げるように構成されており、前記可視表示手段(6,10)が、前記スキルを演習中の前記学習者に対してリアルタイムで前記表示スクリーン(10)に前記撮影画像を表示するように構成されている装置。前記用具が、前記遮蔽されている手によって把持されるペンまたは鉛筆を含む請求項12に記載の装置。前記用具が、その上に筆記がなされる物体を含む請求項12または13に記載の装置。前記物体が、前記学習者の手をカバーによって遮蔽された状態で前記学習者が筆記することのできる筆記面を有するボードである請求項14に記載の装置。前記用具がキーボードであって、前記カバー(15)が、傾斜した頂面(12)と前記キーボードの上方に位置することを可能にする支持手段(13)を有する請求項12に記載の装置。前記カメラが、カバー内から撮像できるように前記カメラを取り付ける手段(7;11)を含むことを特徴とする請求項12から16のいずれかに記載の装置。前記演習の正確度をモニターし、前記正確度に関する評価情報を言語またはその他の形で学習者に伝える手段を含む請求項12から17のいずれかに記載の装置。前記演習中にリアルタイムで前記学習者に情報が伝達されるように構成される請求項12から18のいずれかに記載の装置。学習者を補助するためのシールド(22)であって、 前記シールドは、前記学習者の直接視野から前記シールドの下に位置する前記学習者の身体の一部を遮蔽するように前記学習者の首周りに着用されるカラー(22)を含み、 前記カラーが、使用される際に、前記学習者が頭を傾げた場合でも、前記カラーの前方部分が前記学習者の胸に対してほぼ垂直に外方へ延びるように前記カラーを支持する手段を有し、 前記カラーは、前記学習者に着用された状態で、前記シールドの下方に位置する前記学習者の身体を撮影するカメラ(6)及び前記学習者の直接視野内に撮影された画像を前記学習者に対して表示する表示スクリーン(10)と組み合わされて用いられることを特徴とするシールド。請求項20に記載のシールド(20)を備えた、前記学習者を補助するための装置であって、 前記シールド(22)を着用した状態において前記学習者の直接視野内に配置された前記表示スクリーン(10)と、前記表示スクリーン(10)に協働的につながる前記カメラ(6)を有する可視表示手段(6,10)とを含み、 前記カメラが遮蔽されている前記学習者の身体の一部を撮影し、撮影された画像を前記学習者によって観察される前記表示スクリーンへ中継できるようにすることができる装置。

说明书全文

本発明は、学習、特に、ただし排他的ではなく、筆記、キーボードのタッチタイピング、楽器の鍵盤操作のようなスキルの学習、外国語の学習、またはゴルフ、ヨガ、ピラティスなどを含むスポーツ活動の実行、その他諸々の学習を補助する装置および方法に関する。

種類を問わず、スキルを学習する過程には複雑な動作の反復が伴い、このような反復があって初めて、必要な動作が学習され、学習者の脳に記憶される。脳はまた、最も高い確率で次に起こるであろう事象を常に予測し、事象が起こる前に、予期される事象に最適な運動感覚、行動、動作などをセットする。この予測は、動作を起こす前に無意識になされる。

複雑なスキルを学習する際に、スキルの構成部分の反復が誤った形で学習され、結果として誤った予測がなされるのが典型的である。誤った予測はミスにつながり、「失敗」に終わる。誤った予測は意識的に考察する前になされるから、その性質上、修正は困難である。

従って、スキル構成部分を最初から正しく学習するか、さもなければ、ミスしたスキル構成部分だけを取り出してこれを正しく学習することが有益である。このように学習すれば、必然的に正しい予測がなされる。

それぞれの構成部分に焦点を合わせて学習し、理解し、学習すべきスキル全体の一部ではあるがこの構成部分により単純に集中できるように、多数の構成部分から成る複雑なスキルを分解することで所期の成果を達成することができる。個々の構成成分を完全に学習したら、学習者の能レベルにもよるが、完全にかつ自動的に全体的なスキルが身につくまで個々の構成部分について獲得したスキルを総合スキルにまで統合すればよい。

従来、例えばタッチタイピングの学習を対象として種々の教育方法が提案されており、これらの教育方法では人体の一部、例えば、手を学習者の視界から遮蔽する手段を採用している。しかし、これらを含めて従来の教育方法では、全体的な動作スキルの学習効果を維持しながら、スキルを適当な構成部分に分割し、次いでこれら構成部分を再統合して全体的なスキルを形成することが困難であった。

本発明の目的は、特定スキルを構成する動作部分を個々に反復して学習すると同時にスキル全体をも学習することができ、学習された反復が学習者の意識外メモリーに記憶される予測能となるように、スキルを動作部分に区分することを容易にする装置および方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、ボディーイメージまたは体位に関する自意識の矯正のようなその他の学習を補助する装置および方法をも提供することにある。

本発明の1つの態様は、学習者の視野からその身体の一部を遮蔽する手段を含む人の学習を補助する装置であって、学習者の身体の一部が遮蔽されている間、学習者が直接視認できない自身の身体部分の1つ以上の画像を学習者に対して可視表示する手段を備える装置を提供する。

好ましくは、表示手段は、表示スクリーンと連動するカメラを含み、直接視認できない身体部分をカメラが捕捉し、遮蔽手段は、捕捉された画像を、学習者が見る表示スクリーンに中継できるように構成される。

1つの実施形態では、装置は、スキルを学習する学習者を補助する装置であり、遮蔽手段は、スキル学習者の身体の少なくとも一部を遮蔽するように構成され、学習者がスキルを演習している間、可視表示手段が遮蔽されている身体部分の画像をリアルタイムで表示する。装置は、演習結果の正確度をモニターし、正確度に関する評価情報を言語またはその他の形で学習者に伝える手段を含む。演習中にリアルタイムで学習者に情報が伝達される。

スキルの演習には学習者による用具の使用が含まれ、遮蔽手段は、用具の使用中、用具をも学習者の視界から遮蔽し、演習中、可視表示手段が用具の画像をもリアルタイムで表示する。

装置は、筆記やタイピングまたは音楽キーボードの使用のように手を使う活動またはスキルの学習に使用するのに好適であり、遮蔽手段は、学習者の少なくとも一方の手とスキルの演習に使用される、例えば、筆記具またはキーボードのような用具にも対応できるように寸法設定されたカバーを含み、そのカバーは、学習者が自分の手と用具を直接視認するのを防止する一方、カメラがこれらの遮蔽された学習者の手と用具の画像を捕捉することを可能にするように形成されている。装置は、好ましくは、カメラがカバー内部から画像を捕捉できるようにカメラを取り付けるための手段を含む。カバーは、キーボードの上方に位置してキーボードおよび学習者の両手を遮蔽することを可能にする傾斜した頂面および支持手段を有する。

用具は、手をカバーによって遮蔽された状態で学習者が筆記することのできる筆記面を有するボードを含む。

他の実施形態では、遮蔽手段は、学習者の首周りに配置されたシールドを含み、シールドよりも下方に位置する学習者の身体部分を学習者が直接には視認できないようにする。

さらに他の実施形態では、スキルは、外国語のような会話の学習に関わり、遮蔽手段は、少なくとも学習者の口を遮蔽するように配置し、可視表示手段は、口の画像を、学習者がスキルを演習する間、リアルタイムで学習者に表示する。

本発明の他の態様は、学習者の身体の一部を遮蔽手段によって遮蔽し;学習者が自分では直接視認できない身体部分の1つ以上の画像を可視表示手段によって学習者に表示するステップを含む、本発明の第1態様に係る装置の使用方法を提供する。

本発明のさらなる態様は、学習者の身体の一部を学習者の視界から遮断し;学習者が直接視認できない学習者の身体部分の1つ以上の画像を捕捉し;捕捉した画像を学習者に表示するステップを含む学習者の学習を補助する方法を提供する。

捕捉された画像は、好ましくはリアルタイムで学習者に表示される。

1つの例では、遮蔽手段は、少なくとも学習すべきスキルの演習に使用される身体部分および、もしスキルの演習に使用されるなら、用具を遮蔽し、可視表示手段は、演習中、遮蔽されている身体部分および演習に使用される用具の画像をリアルタイムで表示する。

この方法は、演習内容の正確度をモニターし、正確度に関する評価情報を好ましくは言語でおよび/またはリアルタイムで学習者に伝達するステップをも含む。

ここに使用する「リアルタイムで」とは、「同時的に」または止むを得なければ「最小限の時間遅延で」を意味する。カメラとスクリーンを使用する際には、活動がほぼリアルタイムでスクリーン上に表示されるが、カメラを介してスクリーンへの画像電子処理によって最小限の、または極めて短い遅延を生ずる。

本発明のもう一つの態様は、基本的な識字スキル、特に、言語文字の形状および形成を伴う筆記および判読スキルを学習する方法であって、(i)トレーシングの正確さとスピードが所期のレベルに達するまで、言語文字ではない記号を連続的かつ反復的にトレーシングし;(ii)ステップ(i)におけるトレーシングを行うのと同時的に別の動作を行い、トレーシングと別動作との同時進行の正確度とスピードが所期のレベルに達するまでこれを続け;(iii)言語文字のトレーシングから成る第1シーケンスを実施した後、一息入れ、言語文字トレーシングの正確度とスピードが所期のレベルに達するまで第1シーケンスを反復し;(iv)記号のトレーシングから成る第2シーケンスを実施し、これに続いて第1シーケンスを実施し、言語文字のトレーシングを記号のトレーシングにオーバーラップさせ、第2シーケンスの正確度とスピードが所期のレベルに達するまで第2シーケンスを反復し;(v)第2シーケンスとこれと間を置かずに続く記号のトレーシングとから成る第3シーケンスを実施し、第3シーケンスの正確度とスピードが所期のレベルに達するまで第3シーケンスを反復し;(vi)異なる動作を同時的に実施しながら第3シーケンスを実施し、第3シーケンスと異なる動作との同時実施の正確度とスピードが所期のレベルに達するまでこの同時動作を反復し;(vii)第3シーケンスを実施するのと同時的にシーケンスの言語文字のスタートを口頭予告するとともにスタートのための手の位置決めをし、この同時実施の正確度とスピードが所期のレベルに達するまで、第3シーケンスと口頭アナウンスと手の位置決めとの同時動作を反復し;(viii)トレーシングなしに記号にオーバーラップさせて言語文字を筆記し、筆記の正確度とスピードが所期のレベルに達するまでトレーシングなしの筆記でステップ(v),(vi)および(vii)を反復し;(ix)所定のほぼ平行なガイドラインの間に言語文字を筆記するステップを含む方法を提供する。

異なる動作は、言語文字の名称および/または音声の口頭アナウンスを含むことができる。この方法は、少なくとも1つの異なる言語文字を使用する反復ステップ(iii)〜(ix)を含むことができる。この方法は、異なる言語文字の組合せを使用する反復ステップ(iii)〜(ix)を含むことができる。この方法は、異なる言語文字の組合せによって形成された語を口頭アナウンスするステップを含むことができる。この方法は、第1シーケンスおよび異なる動作の同時実施を、第1シーケンスおよび異なる動作の同時実行の正確度とスピードが所期のレベルに達するまで実施するステップをも含み、このステップがステップ(iii)とステップ(iv)の間に行われるようにすることができる。この方法は、第1シーケンスとこれとは異なる動作の同時実施の正確度およびスピードが所期のレベルに達するまで、第2シーケンスとこれとは異なる動作と同時に実施するステップをも含み、このステップは、ステップ(iv)とステップ(v)との間で行われるようにすることができる。記号およびそれぞれの言語文字が通常の筆記において使用されるサイズよりも大きいサイズでトレースされるようにすることができる。

以下、本発明を添付の図面に示す実施形態に基づいて詳述する。添付図面において:

筆記の学習補助に使用される本発明の第1実施形態の斜視図。

タッチタイピングの学習補助に使用される第2実形態の斜視図。

タッチタイピングの学習補助に使用される第2実施形態の斜視図。

タッチタイピングの学習補助に使用される第2実施形態の斜視図。

同じくタッチタイピングの学習補助に使用される他の実施形態の斜視図。

同じくタッチタイピングの学習補助に使用される他の実施形態の斜視図。

同じくタッチタイピングの学習補助に使用される他の実施形態の斜視図。

スポーツまたはその他の運動スキルの学習またはその他の学習目的にも使用できる本発明のさらに他の実施形態を示す簡略図。

スポーツまたはその他の運動スキルの学習またはその他の学習目的にも使用できる本発明のさらに他の実施形態を示す簡略図。

スポーツまたはその他の運動スキルの学習またはその他の学習目的にも使用できる本発明のさらに他の実施形態を示す簡略図。

スポーツまたはその他の運動スキルの学習またはその他の学習目的にも使用できる本発明のさらに他の実施形態を示す簡略図。

外国語の学習または言語療法に使用される他の実施形態を示す簡略図。

本発明のもう一つの態様に係る筆記学習方法のステップを示す説明図。

本発明のもう一つの態様に係る筆記学習方法のステップを示す説明図。

本発明のもう一つの態様に係る筆記学習方法のステップを示す説明図。

先ず、図1を参照すると、手先の動作またはスキル、特に筆記の学習者による学習を補助するための装置を示す。この装置は、好ましくは箱状に形成され、学習者の手を挿入するため、少なくとも一方の端面2が開放されているカバーまたはシールド1を含む。カバー1は、学習者が自分の手、手首、できれば腕をも直接視認するのを妨げる充分なスペースを画定するように設計してもよい。さらに、学習者が(図示しないが)ペンまたは鉛筆および(これもまた図示しないが)筆記支持媒体のような筆記用具を学習者が直接視認できないように設計してもよい。この筆記支持媒体は、用紙でもよいし、筆記した後、再利用のため消去することもできるワイプボードであってもよい。カバー1は、学習者が遮蔽した自分の手を直接視認できないように両側面4,5を閉じる一方、左利きの学習者でも右利きの学習者でも使用できるように両端面2,3を開放状態にしてもよい。カバー1にはカメラ・マウント7を介して、好ましくはUSBタイプのビデオカメラまたはウェブカメラ6を取り付けられている。取り付けられているカメラ6がカバー1内からの画像を、遮蔽されている学習者の指、筆記用具の先端またはペン先および筆記支持媒体である用紙またはボードが見えるような度で捕捉できるように1つ以上のカメラ・マウント・ホール8が設けられている。カメラはカバー内に取り付けることも可能である。

好ましくは、USBケーブル9を介してカメラ6をPC(パーソナル・コンピューター、以下同じ)スクリーン10またはその他の画像表示手段に接続されている。スクリーン10は学習者が直視できるように配置する。

PCスクリーン10は、学習者が筆記するのをカバー1内からカメラ6が捕捉する画像を記録、標示および再生するように構成されている。

手の動きに呼応して作動する言語化コーチングを採用することにより、コンピューター・ソフトウエアは、文字形成の正確度、筆記速度、流れ、等をモニターすることができる。コーチングは、筆記のスタイルまたは整然性がこの学習の最も重要な問題ではないことを強く認識させる。要は、筆記するときに脳が直接的に手をコントロールすること;筆記のスピードを落とすことで、脳に手をコントロールする時間を与えること;および学習者の目が直接手を見る必要がないことを、如何に実感するかである。この装置を使用しながら筆記する目的は、学習者の筆記能力が低下するようにより複雑化することにあり、(自分の手を見ながらの)通常の筆記に戻ったとき、筆記が以前よりも容易になる。

コンピューターは、スクリーン上にカメラを併用されるテンプレート・ペーパーを備えてもよい。テンプレート・ペーパーは、例えば、ペン配置インジケーター、罫線または網掛け線を含んでもよい。さらに、罫線または網掛け線に沿って書き進み、線上の或る点に達したら、他方の手を使って用紙を押し上げる指示をも含んでもよい。

スクリーン上の可視フィードバックのサイズは、実物大またはそれ以下であることが好ましい。比較的小さいスクリーンは、学習者を小さい画像に注意を集中させ、結果的に作業により集中させることになる。

スクリーン上にリアルタイムでなされる表示およびフィードバックは、時間遅延を含む可能性がある。しかし、スクリーン上の可視フィードバックにその様な時間遅延があれば、活動の遂行が困難になる。最善の効果を達成するためには、時間遅延が最小限であるか、全く無いことが好ましい。

学習者は、テキスト・サンプル;例えば、コピーされた、またはその場で作成されたテキスト・サンプル、あるいは鉛筆またはペンと強調して上下動するテキスト・サンプルを筆記し、自分の手を直接視認できない状態でスクリーンに表示される自分の筆記動作を観察する。

正しい姿勢で腰掛けない限り本発明の装置を使用するのは困難であるので、本発明装置の使用中、学習者の筆記姿勢は当然に正しくなる。学習者がスクリーンを観察できるためには、学習者の頭部が直立状態でなければならず、従って、筆記中に学習者が前屈みになったり、頭部を一方に傾けてテーブルに凭れ掛かるのを防止する。カバー/ビデオカメラの位置に照らして、筆記に必要な「正しい」姿勢として、学習者は自分の腕を前へ伸ばさざるを得ない。

もし学習者に固有なペン/鉛筆の握り方が正しくなければ、本発明の装置を使用する過程で矯正される。なぜなら、正しくない握り方ではスクリーンに表示されるペン/鉛筆の先端を見ることができず、スクリーン上のペン/鉛筆の先端が見えて初めて筆記動作を正しく行うことができるからである。正しい握り方の感触に集中すれば、本発明の装置を使用しないときでも正しい握り方を繰り返すことができる。

手の動きのリアルタイム画像を学習者とは不連続なスクリーン上に表示することで、学習者はスクリーンを見ながら脳と手が協調するという感覚に集中することができる。自分の手を見なくても、目を動作の「起点」にしなくても、1つの文字が頭に浮かぶと、その形状を想起し、それを筆記することができるということに納得する。

動きをリアルタイムでスクリーン上に(断続的に)表示することで学習者の学習能力が強化される。学習者は、自分の手の動きを感じ、それをスクリーン上で見ることもできるが、両者は互いに不連続であり、互いに離間した関係にあるので、視覚処理が動作処理に優先することにはならない。この装置の使用において、筆記の微細な運動様相が明らかになる。この装置は、学習者が筆記する自分の手を「見る」ことを可能にするが、見えるのは実は学習者の本当の手から離間している手である。「本当の手」の筆記能力に対する自信が増せば、自分の手を見る必要性または自分の手を見たいという欲望は小さくなる。

こうして筆記の自動性を向上させることができる。学習者が通常の筆記態勢、即ち、自分の手を見ることができる態勢に戻った場合でも、筆記が手と脳との協働作業であるという自覚意識を感知し、想起し、これに気付くことができるであろう。この装置は学習者に通常よりも複雑な状況下で筆記することを強制する;必要な実際の動作は通常と変わらないが、筆記という仕事の実行は通常よりも困難になる。この装置の成果はこれを使用して初めて体得される;学習者は正しい姿勢で筆記したので筆記が容易になり、姿勢を矯正し易くなり、学習者は正しいペングリップで筆記したのでペングリップを矯正し易くなる。この装置は、筆記スキルの学習における手と脳の協働作用という特殊な様相を感得させ、学習者がこの協働作用を体験し、どのような感じであるかを体得すれば、装置がなくてもこの協働作用を反復することができる。

図2に示す第2実施形態は、図1の装置と同様であるが、異なる点はタッチタイピング・スキルを学習するためのコンピューター・キーボードを組み込むことができるという点で図1の装置と異なる。

図2において、カメラ・マウント11は、複数の脚13によって支持される、好ましくは傾斜した角度を持ったまたは頂面12を有する。マウント11には、頂面12の下方から撮像するためのUSBビデオカメラ14が取り付けられている。図3に示すように、カメラ・マウント11の上方にカバーまたはシールド15が配置されており、これには、学習者が直接視認できないようにマウント11の下方スペースを遮蔽するためのフラップ16が形成されている。図4に示すように、ラップトップ型またそのパーソナル・コンピューターのキーボード17の上方にマウントおよびカバーを配置することにより、学習者は、キーボード17を使用してコンピューターのスクリーン19を見ることはできるが、カバー15によって自分の手およびキーボードを直接視認することを妨げられる。カメラ14は、好ましくは広角レンズを有し、キーボード全体を撮像できるようにカバーの中心アパーチャ−20の上方には位置される。捕捉された画像は、学習者のために可視表示すべくコンピューター・スクリーン19へ中継される。カメラはカバーの下方に配置されてもよい。

この実施形態では、タイピングによってコンピューターからの言語コーチングの利用が可能になる。コーチングは、スローダウンして指の動きを感知し、視覚によってではなく動作によって指の位置を知る必要性を強める。

第1実施形態の場合と同様に、スクリーン上の可視フィードバックのサイズは、実物大またはそれ以下であることが好ましい。

コンピューター・スクリーン上の表示は、平方向に2分割され、一方の半分が手の可視中継画像を示し、他方の半分がタッチタイプの学習に利用されるタッチタイピング・ソフトウェアを示すようにすることができる。どちらの半分にどちらの情報を表示するかはユーザーの好み次第である。可視フィードバックに時間遅延が伴うと、学習が極めて困難になり、学習効果に悪影響を及ぼすので、表示はリアルタイムであることが好ましい。

通例のタッチタイピング学習方法は、学習者が繰り返し文字をタイプすることを可能にするソフトウェア・プログラムまたはゲームに依存している。キーボードの文字は、学習者が可視プロントなしでもキーの位置を記憶できるように隠されることが多い。

正しいキーに正しい指を使うことが教師によってチェックされる。しかし、多人数の学生で構成されているクラスルームの状況では、間違った指を使うというエラーは、極めて注意深い教師でもそれが見える位置にいない場合が多い。

しかし、ここに述べる方法なら、正しい指が正しいキーをタイプすることになり、学習者が目によってでは無く、運動記憶によってタイプすることを学習するのを確かにする。

装置の使用法の一例は、下記の通り:

ステップ1 学習者は、露出状態の手でタイピングするが、学習者の手の上方にカメラ・マウント11が設置されているので、手の動きをビデオ撮りすることができる。スクリーンは、使用中のタッチタイピング・ソフトウェアだけを表示する。このソフトウェアは、指認識ソフトウェアをウェブカメラと併用することによって指の動きをモニターし、特定のキーをタイプするのに適切な指が使用されているかどうかをチェックする。適切な指とキーが使用されて初めてタイプされたキーが「適切」であるということになる。

ステップ2 学習者の手は、依然として露出状態であるが、コンピューターによる精度チェックに加えて、スクリーンが水平方向に2分され、一方の半分は手の可視中継画像を、他方の半分はタッチタイピングの学習に使用されるタッチタイピング・ソフトウェアを表示する。学習者は、その好みに従って、任意の半分に任意の画像を表示することができる。 ユーザーがステップ1からステップ2に進むスピードは、表示される情報と立ち向かう能力に応じて異なる。 学習者がキーのそれぞれを位置認識でき、手を正しいスタート位置(即ち、人差し指をそれぞれfとjに置き、その他の指を隣接キーに置く)に置くことができて初めてステップ2が完了する。 学習者がキーボードを充分に使いこなせるようになったら、ステップ3に進むことができる。

ステップ3 学習者が直接視認できないようにカバー15を利用して学習者の手を遮蔽する。スクリーン表示はステップ2の場合と同じである。

図5〜7に示す改変実施形態は、図2〜4に示す装置を、キーボードを傾斜状態で支持する傾斜板21と併用する態様を示す。ラップトップ型を傾斜板21上に置くと、キーボードが学習者の方へ傾斜し、タイピングし易くする。

図8〜11に示す実施形態は、スポーツや運動活動、例えば、ゴルフクラブを正しくスウィングすること、またはヨガ、ピラティスまたはジムでの運動などの補助を目的とするものである。その他の用途、例えば、ボディーイメージ知覚、姿勢または動きを矯正するなどのような用途にも利用できる。

この実施形態では、カバーまたはシールドが学習者の首周りに装着されるカラー22の形態を呈し、カラーから下方の身体部分を学習者が直接視認できないように遮蔽できる形状および寸法に形成されている。カラー22は、自分で直接視認できないように学習者の身体を遮蔽するだけがその目的であり、自立性の材料で形成するのが好ましい。このようにすれば、遮蔽されている学習者の身体とその動きをビデオカメラ6で撮像することができ、上述した実施形態の場合と同様に、学習者が直接視認できるコンピューター・スクリーン上に表示することができる。カラーは可撓性かつ自立性の材料で形性することが好ましい。カラー22がカラー本体を支持する手段を有してもよく、着用者がその頭を傾けてもカラーの前方部分が着用者の胸に対してほぼ垂直に外方へ延びたままである。従って、カラーを着用している限り、着用者の動きに関係なく着用者が自分の身体を直接視認できないようにすることができる。支持手段としては、カラー22と一体形成された支柱26を採用することができる。支柱26は、前方部分からネック・アパ−チャー内へ延出し、カラーを着用すると、下方へ湾曲して着用者の胸に当接する。代案として、襟首においてネック・アパ−チャーを閉じ、カラーを着用者の胸に対してほぼ垂直な位置に維持する装身具の形で支持手段を設けることもできる。

カラー22を使用することによって、リアルタイム可視フィードバックの採用と相俟って、動作を分解し、それぞれの学習要素を種々の身体活動に応用することができる。

アスリートには、動作を体験することよりも動作を調整するという考え方に依存する傾向がある。可視フィードバック装置を利用することで、このような傾向を抑止し、運動を具体的に体験する傾向を促進することができる。

学習者(必要ならコーチも一緒に)は、下記のステップを辿ることによって、全体の運動から分離させた個別の動作部分を学習することができる: 1.学習者は、直接の視野から遮蔽されている自分の身体部分のリアルタイム・ビデオ中継画像を見ながら、スローモーションで表示される動作部分に意識を集中させる。学習者は、必要な動作を観察しかつ学習し、初めはゆっくりと、次いでスピードを上げて、この動作を繰り返し練習することができる。 2.この動作を完全に再現できる自信が持てたら、スクリーンを引っ込める(または学習者が目を閉じる)。 3.スクリーン無しで再び動作を練習する。 4.動作が正しく行われたら、学習者は、全体的な運動を再開する−学習したばかりの個別の動作部分に集中できるから、抵抗なく全体的な運動の練習に入り易い。即ち、もし学習者がテニスをしていたとして、その学習者が新しいスキルをマスターすべく全く高難度の中継ビデオを参考に練習を開始することはないであろう。

カバー1またはシールド22は、学習者が例えば裁縫、デコレーションケーキ模様付け、塗装などのような特定の手作業を学習するような他の用途にも使用できる。これらの用途においては、カバーの内側でもシールドの下方でも、学習者が直接視認できない状態で手作業が行われる。作業は、カメラによって撮像され、学習者に見えるように画像がスクリーンに表示される。学習者は、その作業をスクリーン上に見るように強制され、自分の手を直接見ることができないので、作業は複雑化され、学習者は作業を直接見ながら進める場合よりも高い集中度を要求される。このことは、学習者にその集中レベルを高めることを教示する。作業は、リアルタイムで効果的にスクリーン表示されるが、カメラを介してスクリーンまでの画像の電子処理のために僅かな、極めて小さい時間遅延が発生するので、作業を直接視認する場合とは異なり、作業難度を増大させることになり、従って、必要な集中レベルが高くなる。

学習者が着用するシールドの他の実施形態を図12に示す。この例の場合、シールド28は、学習者の目と口の間に装着され、シールドの下方にあって遮蔽されている口を撮像してスクリーン10上に表示するために、カメラまたはウェブカメラ6が使用される。この実施形態は、外国語の学習または言語療法用に特に有用である。

言語の学習は、多くの人にとって困難を伴うが、興味をそそられる問題であり、流ちょうな2/多国語を話す人でさえ、外国語を話すときよりも母国語を話すときの方がスムーズに話せるということは周知の通りである。

この実施形態では、学習能率を高めるため、教師のビデオ画像とともに学習者のリアルタイム・ビデオ画像を使用する。

装置は好ましくは下記のように使用する:

1.教師のビデオ画像—その人にとってその言語が母国語である人の口が学習の対象である言語を話している画像—これら話されているのは、単一または複数の単語または文でもあり得よう。重要なのは、話している人は、学習者が学ぼうとしている言語の国で生まれ育ったひとであり、その口の動きがその言語に特有な音声を自然に発していることである。

顔を全部露出させず—顔の下半分だけ見える—顔を全部露出させると、必要以上の情報を与え、無関係なことに気をそらせることになろう。

2.言語を学ぶ学習者は、その顔面にシールド28を着用する。学習者の顔面の半分だけを見せるようにウェブカメラ6が配置されているので、身体を動かしても、顔面全体がスクリーン10に表示されることはない。顔全体が表示されれば、彼等にはいわゆる自己批判的な性向があるので、極度に注意散漫の状態を発生させるであろう。シールドは、着用者の視野を制限するので、処理を必要とするような視覚情報の量が少なくなり、その分だけ思考力が強化される。

3.学習プロセスを強化するため、言葉、絵なども、スクリーン10上に表示される—典型的な現今の言語ソフトウェア・プログラムがそうであるように。

4.学習すべき単語がアナウンスされる(かつスクリーンに表示される)と、これが(可視的にかつ音声的に)反復され、学習者には自分の口の動きと発音とを教師の口の動きと発音とをマッチさせる機会を与える。

このように、この実施形態は教師の顔の一部のリアルタイム可視画像と、これと同時に表示される学習者の顔像の一部とを1つまたは2つ以上の単語の発音とを一致させることによって言語を学習させ、あるいは他の言語治療用に役立てる。

シールドを採用することによってスクリーンに見える着用者の顔の量が常に制限される(自分の顔がスクリーンに表示されると、他の学習者はその容貌を注目するが、顔や口の動きに注意が及ばないから注意散漫になることが多い)。シールドを着用することで、顔全体が見える可能性がなくなる。これは、人の顔が見える可能性からのストレスがなくなり、かつ、「人の顔のことを無視しようと努力する」必要性がなくなることで、せっかくの思考力を低下させることがない。

本発明の装置は、上記以外のスキル学習にも利用できる。特に、図2の装置は、音楽キーボード演奏スキルの学習に利用できる。この実施形態はピアノを教えるためのコンピューター・ソフトと組み合わせたスクリーンと、細長いタイプのオープンカメラマウントを含む。学習者は、上達すると、カバーやカラーを使用し、自分の手だけでなく、音楽キーボードも、自分の直接視野から遮蔽する。

本発明は、スキルの特定動作の取り出しを容易にし、学習者が学習した動作を正しく記憶するのを助けることができる。これによって、動作の実際の困難さは変わらないが、学習者が学習した動作をより複雑な態様で実施させることで目的を達成される。装置を使用した場合に学習者が動作を行うのに難渋するようなら、その学習者は未熟ということであり—更なる反復が必要とされる。学習者が必要な動作に何らの否定的な反応も無く効果的に装置を使いこなすなら、その後、装置なしでその活動を行う際に、装置を使用する前よりも動作が容易になったのを実感するであろう。

これによって、動作の自動性を確実なものになる。学習者は、必要とする比較的容易な動作を記憶し、反復がそのまま予測となる。

われわれが、動きを学ぶとき、筋肉の動きを学習し、われわれの脳は動作を行うのに必要な動きを学習している。しかし、多くの場合、われわれは目からの可視インプットに依存して学習プロセスを支配する。例えば、アスリートは、運動の実体験よりも、運動を調整するという考え方に依存する。

学習者の視界からその身体を遮蔽すると、学習者は運動の実感に集中することができる。もし身体(またはその一部)を直接的な視野内に残せば、視野内にある身体は「心の目」となり、これを無視することはできない。視野内の身体部分を無視しようとしても、見える以上、望むと望まないに拘わらず、脳はある程度までこれにまで集中する。その結果、集中範囲が広がり、脳に負担がかかる。身体部分を視野から排除して初めて、無視することができ、ともすれば運動に関与する視覚処理が起こらなくなる。

運動をリアルタイムでスクリーン上に表示することにより、学習経験が強化され—学習者は運動を実感しながら、スクリーン上で行われている運動を見ることができる。2つの運動は、自分の身体とスクリーン上とに分離しているが、同時に体験することができる。可視処理が動作処の上位にあるのではなく、両者は互いに複合関係にある。

本発明は他の用途、例えば、理学療法またはスポーツの分野における身体の動きや姿勢の矯正、さらには、ボディーイメージに対する認識の矯正などにも利用できる。具体的には、カラーを利用すれば着用者はその動きや姿勢、または身体部分のイメージに焦点を合わせることができる。

本発明は、知覚変化が目に見えるような段階において、精神的知覚を変化させるのにも利用することができる。例えば、われわれの知覚深度理解能力は、場合によるが、約8才位になって初めて成熟する。それまでは、われわれは、3D画像の深度および規模を容易には理解できない。従って、われわれの目に移る2D画像を他の好適な角度から見る2D画像とは全く違うということになる。誤認は知覚の3D深度を理解するには、脳が余りに未熟な幼時からのものかも知れない。本発明を利用すれば、「実」像を表示することによって誤解を正すことができる。

例えば、本発明を利用して、コーチング・セッションを開く前に、その人物のビデオ画像を入手する。シールドまたはカラーを着用させた上で、ビデオ画像を見せる。シールドを着用した途端に、それまで処理されていた無意識の可視情報量が減少する。その結果、増強された脳の処理能力が使用されてビデオ画像で見られた新しい可視画像を評価することになる。

本発明のその他の用途: ・自己認識/自信の確立 ・ボディーイメージを含む自意識の改善、例えば、禿髪、顔の歪みなどに関する自己嫌悪の緩和 ・(受験ストレスを含む)ストレスの処理および筋肉緊張に起因する頭痛の緩和

未知のものをイメージするのは多くの場合困難である。時によって、われわれは或る事象を誤って想像する。

そこで、本発明を第三者であるコーチと協力して、ボディーイメージの誤解を矯正するのに利用することができる。例えば、神経食欲不振症を治療することができる。

このような装置とコーチの協力を利用して運動と姿勢を学習し、このような運動/姿勢を、身体の他の筋肉/部分を埋め合わせに緊張することなく自然に維持するのに応用することもできる。例えば、背柱側彎症などのような疾病の治療、または苦痛の軽減および/または肉体的な障害の治癒促進。

シールドを使用することで着用者の視野がこのように制約される。充分な、しかし必要以上にではなく情報が排除されるので、ビデオ・ゴーグルを着用する場合のように、見るというタスクをより複雑にすることはない。

視野からの無関係情報/誤情報を視野から除外することで、着用者がその手仕事に集中する注意力が増大する。例えば、学習者の腿や背中の画像のような関連性のある画像が着用者に表示される。これはライブ・ウェブカメラからのリアルタイム情報を介して、着用者が見るスクリーンに表示される。関連性のある身体部分のスクリーン上に表示される画像の観察に集中でき、身体の他の部分を見ることができないので、着用者は自分の身体に関して抱えている精神的または身体的な問題を克服することを学ぶことができる。

カメラおよび表示スクリーンに代わるものとして、適当に配置された1つ以上のミラーを使用して必要な身体部分を学習者に表示することができる。しかし、ミラーは余りに「典型的」であり、ミラーの反射を見るのに脳が酷使され、しかも、見る動作が余りにも自動的である。スクリーンはこれを複雑にする。何故なら、脳は見るのに使用されない角度を見ているからであり、集中し、しかも正しく集中しなければならない。また、カメラとスクリーンを使用する場合、画像の電子処理が人の典型的な可視処理速度には存在しない僅かな、極めて短い時間遅延を伴い、これが複雑さを増大させる。これに反して、ミラーを使用する場合にはこのような遅延はない。

スクリーンに表示される画像は、真像として表示することができるが、画像を反転させる公知のソフトウェアを使用して鏡像として表示することもできる。真像を使用するか鏡像を使用するかは装置の用途に応じて決定される。例えば、筆記学習用には真像を表示することが必要であり、ゴルフスウィングのようなスポーツスキル用には鏡像が必要である。真像または鏡像は、カメラおよびスクリーンの代わりに使用する場合には、ミラーを適当に組み合わせて形成することもできる。

カラーに代わるものとして、着用者の首に配置し、着用者の頭またはから支持されるシールドを使用してもよい。

本発明の主なる利点は、典型的な神経処理シ−ケンスと、処理のため脳へ流入する可視情報の量とを容易に同時変化させ、学習に伴う負担を最小限に軽減することである。従って、脳は現状を正確に理解し、自動性の反復に必要な神経処理を学習する機会を与えられる

本発明の他の態様は、基本的な識字スキル、特に、例えばアルファベットや単語または漢字やアラビア文字のようなその他の言語の文字の形状、形成、音声および名称を含めた筆記および判読のスキルを自動的に学習する方法を提供する。この方法は、図1に示すような構成の筆記学習装置と併用することができる。筆記学習方法のステップを以下に説明する。

ステップ1. 学習者は、言語文字ではない図13aに示す無限大記号のような記号23を、正確度を維持しながら、一定のスピードを確保する所期の熟達レベルを発揮できるまで、繰り返しかつ連続的にトレースする。

ステップ2. 学習者は、異なるタスクまたは行為、好ましくは対話をしながら、ステップ1と同様にトレースを続ける。学習者は、2つの行動を同時進行させながら、一定のスピードと正確度を維持できる所期の熟達レベルに達するまで学習者は充分な時間に亘ってこれを続ける。

ステップ3. 図13bに文字「b」で示すように、記号23に言語文字24を重ねる。学習者は、言語文字24だけをその起点から終点までトレースし、一端休息する。学習者は定常的な正確度とスピードに関して所期のレベルに達するまでこのシーケンスを反復する。

ステップ4. これは任意ステップである。学習者は、ステップ1における動作を実施しながら、これと同時的に他のタスクまたは動作、好ましくは対話を行う。正確度とスピードに関して所期の熟達レベルに達するまでこれを反復する。

ステップ5. 文字24を重ねられた記号23を使用して、ステップ1に引き続いて直ちにステップ3を実行する。このシーケンスでは、文字をトレースした後に一息入れる。特に、文字24から記号23への移行に何らの戸惑いもなく、スピードと正確度に関して所期の熟達レベルに達するまでシーケンスを反復する。

ステップ6. 図13bに示す記号および文字の配列を利用して、学習者は、ここでも文字24から記号23への移行に何らの戸惑いもなく、スピードと正確度に関して所期の熟達レベルに達するまで、ステップ5に引き続いて直ちにステップ5を実行する。

ステップ7. このステップにおいても、ステップ6を実行しながら同時的に他のタスクまたは動作、好ましくは対話を行い、両方の動作に関してスピードと正確度の両面において所期の熟達レベルに達するまでこの同時動作を行う。

ステップ8. このステップは、ステップ7と同様にトレーシングを含み、さらには、文字24の起点を、この文字の起点に対応する手/鉛筆の位置と共に口頭でアナウンスするタスクをも含む。一定のスピードと正確度を維持できる所期の熟達レベルに達するまで、これを反復する。

ステップ9. 図13aに示すような記号23のみを使用し、図13bに示すのと同じ位置において記号に重なるように。文字24をトレースするのではなく筆記する。学習者による文字の記憶と装置の助けを借りずに文字を再現する能力をチェックするため、定常的な所要のスピードと正確度が達成されるまで、文字をトレースするのではなく筆記する形でステップ6,7および8を反復する。

ステップ10. このステップでは、図13cに示すようなほぼ平行なガイドライン25を使用し、学習者はガイドラインの中に学習した文字24を筆記する。文字24が正しく筆記されたらステップは完了である。

1つの言語文字を正しく筆記できたら、例えば、学習者は完全なアルファベットが学習されるまで、1つ以上の他の言語文字でステップ3〜10を反復することができる。例えば、単語を形成する文字の組合せはこの方法によって学習することができる。そのためには、図13aに示す記号23を利用し、記号を挿入し、第1の文字を挿入し、記号を挿入し、第2の文字を挿入し、記号を挿入し、第3の文字を挿入し、などのように一連の作業を行えばよい。それぞれの文字の開始を口頭でアナウンスするかどうかは任意である。このステップにおいて使用された文字組合せをガイドライン25上で演習することができる。最初は補助ガイドラインと共に記号をも使用すればよく、学習者の技能が上達したら、取り除けばよい。

文字を学習する順序は、学習者の需要と知識に応じて異なる。文字の音声または名称を言葉で表現し、文字の形状および形成を想起し、身体的に再現するという複雑なタスクを繰り返すことで、情報が脳の無意識部分に収納される。読み書きなどのような別のタスクを行う際に、この情報が自動的に検索される。

この方法は、文字の名称/音声の教育を補助するのに利用することもできる。文字の名称を繰り返し言語化する一方、手を使って文字をトレースしたり筆記したりすることで、学習者の識字レベルが向上する。言葉「私は文字aを書いていますがこれはアと発音します」を挿入するだけで、この文字の学習内容が広がる。この方法は、文字の名称および/または音声をアナウンスすることで、文字の名称および/または音声を想起する学習者の能力を向上させる。学習者の能力にもよるが。名称と音声をアナウンスするだけではあるが、このステップを反復することによって文字の名称および文字の音声をそれぞれ別々にカバーできると考えられる。

もし方法が言語化列(例えば、「私は文字aを書こうとしています」を規定するなら、この方法は筆記を教えるだけでなく、文字に対する認知度/知識を向上させることになる。

スペルに関する知識を補助する方法としては、適当な文字の名称または文字の音声を言語化する必要がある。

筆記ができるようになりたいという学習者の要望に答えるべく、本発明の方法では音素の知識および文字名称の知識を利用する。筆記は鉛筆を正確に動かす技量に止まるものではなく、音声の想起なども学習者が筆記する際の1つの要素である。

筆記学習の際には、記号および文字のサイズを最初は通常の筆記サイズよりもはるかに大きくする。学習者が上達し、幾つかの文字を習得したら記号23のサイズを小さくし、学習時間がその分だけ短縮されるようにする。

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