Xy stage

申请号 JP20754898 申请日 1998-07-23 公开(公告)号 JP3542716B2 公开(公告)日 2004-07-14
申请人 三星電子株式会社; 发明人 圭 相 崔; 在 永 禹; 昌 佑 禹; 演 京 辛;
摘要
权利要求
  • 被写体を移動するとともに前記被写体の特定位置を観察できるようにX軸及びY軸に水平移動させるXYステージにおいて、
    上面に前記被写体を固定する被写体固定手段が設けられ、X軸方向に移動可能なX軸移動板と、
    前記X軸移動板を搭載し、前記X軸移動板がX軸方向へ移動するように案内するとともに、Y軸方向に移動可能なY軸移動板と、
    前記Y軸移動板を搭載し、前記Y軸移動板がY軸方向に移動するように案内するとともに、一端側が顕微鏡の下部に取り付けられる固定板と、
    前記X軸移動板をX軸方向に移動させるためにX軸方向に設けられたベルトを有するX軸駆動装置と、
    前記Y軸移動板をY軸方向に移動させるためにY軸方向に設けられたベルトを有するY軸駆動装置とを設け、
    前記Y軸移動板は前記X軸移動板の左右側面に接触してX軸移動板のX軸移動を案内する二枚の接触板からなり、このY軸移動板(二枚の接触板)の底面は前記X軸移動板の底面を横切るY軸移動板連結棒により互いに接続され、前記Y軸移動板を接続した前記Y軸移動板連結棒が前記固定板に噛み合ってY軸方向へ摺動し、このY軸移動板連結棒の上部で前記X軸移動板を前記Y軸移動板の間で案内してX軸方向に摺動させることを特徴とするXYステージ。
  • 前記X軸移動板と前記Y軸移動板との接触面には、軸受が設けられていることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記X軸駆動装置は、
    前記Y軸移動板に回転可能に支持されるX軸従動プーリと、
    前記Y軸移動板に前記X軸従動プーリとX軸方向とに一定の距離を有して回転可能に支持され、前記X軸従動プーリに駆動力を伝達するX軸駆動プーリと、
    前記X軸従動プーリと前記X軸駆動プーリとの間に連動可能にX軸方向に設けられ、前記X軸移動板に固定されたベルト把持部により選択的に把持されるX軸ベルトと、
    前記Y軸移動板に回転可能に設けられ、前記X軸駆動プーリに連結して回転させることにより前記X軸移動板をX軸方向に移動させるX軸移動調節ノブとを設けてなることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記Y軸駆動装置は、
    前記固定板のY軸方向に互いに一定の距離を有して回転可能に支持される二つのY軸従動プーリと、
    前記二つのY軸従動プーリの間でY軸方向に連動可能に装着され、前記固定板に固定されたベルト把持部により選択的に把持されるY軸ベルトと、
    前記Y軸移動板に回転可能に設けられ、前記Y軸ベルトの一側面に沿って内接または外接させるとともに前記Y軸ベルトを前記ベルト把持部により固定することにより、前記Y軸ベルトの一側面に沿って回転しつつ前記Y軸移動板と同時にY軸方向に位置が移動するY軸駆動プーリと、
    前記Y軸駆動プーリから延在して前記Y軸駆動プーリを回転させるY軸移動調節ノブとを設けてなることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記X軸移動板に固定されたベルト把持部及び前記固定板に固定されたベルト把持部は、
    X軸ベルト及びY軸ベルトの一部と接触可能な状態に設けられ、選択的にベルトと接触して前記ベルトの一部と接触して加圧することにより前記ベルトの連動を止めるように固定する加圧手段と、
    前記加圧手段に制御信号を印加して前記加圧手段を制御する制御手段とを設けてなることを特徴とする請求項 または請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記加圧手段は、
    前記ベルトを貫通させて連動するように通路を形成した固定胴体と、
    前記固定胴体に設けられ、前記固定胴体を通過する前記ベルトの一面に選択的に接触可能に形成されたストッパと、
    前記固定胴体に設けられ、前記ベルト方向に復元力が作用して前記ストッパを前記ベルト方向に前進させるように加圧する弾性部材とを設けてなることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記弾性部材は、コイルバネであることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記制御手段は、一端が前記ストッパと連結されて前記ストッパを選択的に後退させるワイヤと、前記ワイヤの他の一端に連結されて前記ワイヤの張力を調節するワイヤ張力調節装置とを設けたことを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記ワイヤ張力調節装置は、
    前記ワイヤを包囲するように前記ワイヤを保護し、前記ワイヤの張力変化を保持させて前記ストッパに伝達するとともに、位置が変化する柔軟性な材質により形成されたワイヤチューブと、
    一端部に前記ワイヤが連結され、他端側が支持点を中心にして回転可能に支持されて梃子の動作により前記ワイヤを引っ張って張力を発生させる押し台とを設けてなることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記X軸移動板には、移動者が手で把持して前記X軸移動板及びY軸移動板を直接に移動させることが容易になるように一端側に突出したジョイスティックを設けたことを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記ジョイスティックには、
    作業者が手で把持して前記X軸及びY軸移動板を直接に高速移動させる際に前記ベルトを固定していた前記ベルト把持部にワイヤの張力を印加することで前記X軸及びY軸のベルトと連動していた前記X軸移動板、Y軸移動板、及び固定板のベルトの拘束を解除する前記ワイヤを一端側に連結した前記押し台を設けていることを特徴とする請求項 10に記載のXYステージ。
  • 前記X軸ベルト及びX軸プーリ組み合わせは、タイミングベルト方式であることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記Y軸ベルト及びY軸プーリ組み合わせは、タイミングベルト方式であることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記ストッパは、 前記ベルトにタイミングベルト方式を用い、このベルトと接触する接触面が 前記タイミングベルトの屈曲に噛み合う凹凸部形状に形成されていることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記X軸移動調節ノブは、作業者が前記被写体をX軸及びY軸方向に精密移動させる際に移動操作を一カ所で容易に行えるように回転軸が前記Y軸移動調節ノブを貫通して回転する二重調節ノブの形状に設けていることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記Y軸移動調節ノブは、作業者が前記被写体をX軸及びY軸方向に精密移動させる際に移動操作が一カ所で容易に行えるように回転軸の中心部が前記X軸移動調節ノブに貫通して回転する二重調節ノブの形状に設けていることを特徴とする請求項 に記載のXYステージ。
  • 前記被写体固定手段は、ウェーハを真空吸着し、前記ウェーハを水平に回転させるウェーハホルダであることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記X軸移動板と前記Y軸移動板との間には、摺動可能に軸受が設けられることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記Y軸移動板と前記固定板との間には、摺動可能に軸受が設けられることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記固定板には、前記被写体に伝達される振動を遮断する除振台をさらに設けていることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 前記固定板には、前記被写体の水平状態を保持する水平調節装置をさらに設けてなることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明はXYステージに係り、より詳細には被写体を載置して所定位置に移動させて容易に顕微鏡により検査可能にするXYステージに関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来、被写体を拡大して観察する顕微鏡は、各分野において広く使用されており、そのうち、半導体工程においてはウェーハ表面に形成された微細なパターンを観察するために種々の顕微鏡が使用されている。 特に、半導体工程は、高精度を求める工程であって、一度問題が発生するとウェーハは完全に無駄になる場合が多いため、問題が生じると同時にSPECが外れたウェーハや低い収率のウェーハは早急に取り去るべきである。 従って、ウェーハは、工程ステップを通過する際、種々のテスト及び評価をしなければならない。
    【0003】
    一般に、前述したテストのうちウェーハの汚染物質や加工不良などの検査は、ウェーハの高い収率及び汚染調節のために必須である。 このようなウェーハの汚染度や加工不良状態の検査は、肉眼や顕微鏡を通して作業者が確認して、必要な処理を施すようになっている。
    一方、製造ラインにおいては、最も一般的に用いられる簡単な検査方法としてウェーハを目で検査するウェーハ肉眼検査方法がある。 このウェーハ肉眼検査は、平行白色光または単色の短波長の光が特定の度で明るく光る性質を用いることにより、埃粒子などの極めて小片の汚染物まで確認できる。 この肉眼検査で確認できないウェーハの汚染は、金属顕微鏡や電子顕微鏡を通してさらに正確に確認する。
    【0004】
    このような従来の半導体ウェーハ検査は、作業者がカセットに載置したウェーハを手動式真空ピンセットにより真空吸着した後、カセットから取り出してクリーンルームの天井に設けられた蛍光灯の光や一般のスタンド照明に照らして目で確認する方法がある。
    また、半導体ウェーハの検査は、顕微鏡に自動移送するXYステージを設けて肉眼検査を実行した後、疑わしいウェーハを顕微鏡に自動移送して精密検査する方法がある。 図7は、このような従来のXYステージを備えた顕微鏡を示す正面図である。
    【0005】
    図7に示すように、従来のXYステージを備えた顕微鏡は、接眼レンズ4と対物レンズ3とを備え、この下部にウェーハ1を載置するXYステージ10を備えている。 また、XYステージ10の近傍には、ウェーハ1を載置して反射角を調節する角度調節装置を備えたオートローダ5が設けてある。
    この従来のXYステージを備えた顕微鏡は、ウェーハ1を載置して、このウェーハ1の反射角を角度調節装置により調節し、このオートローダ5で肉眼検査を実行する。 その後、不良が疑わしいウェーハ1を発見すると、オートローダ5がウェーハ1を自動移送し、顕微鏡2の下部に設置する。 そしてウェーハ1は、接眼レンズ4と対物レンズ3とを用いて肉眼で調査できない情報まで観察可能な顕微鏡2により精密検査する。
    【0006】
    この際、XYステージ10は、顕微鏡2の下部でオートローダ5からウェーハ1を受け取り真空吸着し、顕微鏡2がウェーハ1の表面を全て検査できるようウェーハ1を前後左右、すなわちX軸及びY軸に動くように設けてある。 図8は、図7に示したXYステージ10の内部構造を示す平面図である。 また、図9は、図8に示したXYステージ10の組み立て構造を示す分解斜視図である。
    【0007】
    図8及び図9に示すように、XYステージ10は、オートローダ5からウェーハ1を受け取り表面に真空吸着する回転自在に装着されたウェーハホルダ11と、X軸方向に移動可能なX軸移動板12と、X軸移動板12の左右側面に軸受21(図9参照)を挟んで設けられてX軸移動板12をX軸方向に移動できるように案内してX軸移動板12と共にY軸方向に移動可能に二枚設けたY軸移動板14と、このY軸移動板14及びX軸移動板12をY軸方向に案内して保持するとともに顕微鏡2の下部に固定される固定板16とが設けてある。
    【0008】
    また、XYステージ10には、図9に示したように、ウェーハ1を高速移動する際、作業者がX軸移動板12を把持して前後左右に移動しやすいようにX軸移動板12の一端側にジョイスティック13が取り付けられている。 またXYステージ10には、ウェーハ1の精密移動及び精密移動する際に移動距離を微調整するため、X軸及びY軸方向の移動距離をそれぞれ微調整する二重調節ノブ24を二枚のY軸移動板14を互いに連結したY軸移動板連結棒15に回転可能に支持して設けてある。
    【0009】
    また、二重調節ノブ24には、X軸移動調節ノブ22及びY軸移動調節ノブ23を備えている。 このX軸移動調節ノブ22及びY軸移動調節ノブ23は、X軸ピニオン18及びY軸ピニオン20にそれぞれ連結されている。 またX軸ピニオン18及びY軸ピニオン20は、X軸ラック17及びY軸ラック19に噛み合うように装着されている。 このX軸ラック17及びY軸ラック19は、X軸移動板12と二枚のY軸移動板14とにそれぞれ固定されている。
    【0010】
    従って、このような噛合式のXYステージ10によれば、顕微鏡によりウェーハ1を検査する際、二重調節ノブ24のX軸移動調節ノブ22及びY軸移動調節ノブ23をそれぞれ回転させ、ウェーハ1をX軸及びY軸方向に微調整して検査できる。 また、XYステージ10は、作業者がジョイスティック13を把持した状態でX軸移動板12及びY軸移動板14を高速で無理やり移動することができる。
    【0011】
    このように、従来のXYステージを備えた顕微鏡は、XYステージを設けることによりウェーハ1をXY方向に移動することで顕微鏡2による精密検査を容易に実行していた。
    【0012】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、従来のXYステージでは、高速移動時や精密移動する際に常にラックとピニオンとが噛み合って駆動しているため、歯車の摩耗により負荷が加えられてパーティクルが発生し、このパーティクルがウェーハに付着して悪影響を与えるという不具合があった。
    また、頻繁な移動により負荷が多くかかるラックの中央部に歯車摩耗が悪化して歯車の間隙により生ずるバックラッシ(backlash)現象が発生するため、このバックラッシ現象によりウェーハ移動時に振動が発生して歯車部品の寿命を縮めてしまう不具合があった。
    また、図8に示した固定板16が平を保てない場合にX軸移動板12及びY軸移動板14が傾いた方向に移動してしてしまい観察及び写真撮影ポイントが外れる現象が頻繁に発生する不具合があった。
    また、ラックに加えられる振動などの圧がピニオンの噛み合う部位に加えられるため、ラックの固定部位により生ずる遊びにより噛み合い状態が変化してウェーハの移動を不均一にする問題点があった。
    さらに、ウェーハを高速に移動する際にラックとピニオンとの噛み合いを無理やり移動するので自由な移動が困難であり、移動速度に限界があるという不具合があった。
    【0013】
    本発明は前述した問題点を解決し、ベルト駆動方式を用いて歯車摩擦を防止してパーティクル及び振動の発生を防止するとともに、振動がなく移動が均一であり、部品の耐久性を向上させるXYステージを提供することを目的とする。
    また、本発明の他の目的は、ベルトによる駆動力を選択的に解除可能にし、ウェーハを高速移動する移動速度を自由に設定可能にするとこもに、ウェーハを一層精密に移動可能にし、顕微鏡観察や写真撮影の際にウェーハが移動してしまうことを防止するXYステージを提供することを目的とする。
    【0014】
    【課題を解決するための手段】
    本発明は上述の課題を解決するために、被写体を移動するとともに被写体の特定位置を観察できるようにX軸及びY軸に水平移動させるXYステージは、上面に被写体を固定する被写体固定手段が設けられてX軸方向に移動可能なX軸移動板と、X軸移動板を搭載してX軸移動板がX軸方向へ移動するように案内するととにY軸方向に移動可能なY軸移動板と、Y軸移動板を搭載してY軸移動板がY軸方向に移動するように案内するとともに一端側が顕微鏡の下部に取り付けられる固定板と、X軸移動板をX軸方向に移動させるためにX軸方向に設けられたベルトを有するX軸駆動装置と、Y軸移動板をY軸方向に移動させるためにY軸方向に設けられたベルトを有するY軸駆動装置とを設け、 Y軸移動板はX軸移動板の左右側面に接触してX軸移動板のX軸移動を案内する二枚の接触板からなり、このY軸移動板の底面はX軸移動板の底面を横切るY軸移動板連結棒により互いに接続され、Y軸移動板を接続したY軸移動板連結棒が固定板に噛み合ってY軸方向へ摺動し、このY軸移動板連結棒の上部でX軸移動板をY軸移動板の間で案内してX軸方向に摺動させる。
    【0015】
    また、望ましくは、X軸駆動装置は、Y軸移動板に回転可能に支持されるX軸従動プーリと、Y軸移動板にX軸従動プーリとX軸方向とに一定の距離を有して回転可能に支持されてX軸従動プーリに駆動力を伝達するX軸駆動プーリと、X軸従動プーリとX軸駆動プーリとの間に連動可能にX軸方向に設けられてX軸移動板に固定されたベルト把持部により選択的に把持されるX軸ベルトと、Y軸移動板に回転可能に設けられてX軸駆動プーリに連結して回転させることによりX軸移動板をX軸方向に移動させるX軸移動調節ノブとを設けることが望ましい。
    【0016】
    また、Y軸駆動装置は、固定板のY軸方向に互いに一定の距離を有して回転可能に支持される二つのY軸従動プーリと、二つのY軸従動プーリの間でY軸方向に連動可能に装着されて固定板に固定されたベルト把持部により選択的に把持されるY軸ベルトと、Y軸移動板に回転可能に設けられてY軸ベルトの一側面に沿って内接または外接させるとともにY軸ベルトをベルト把持部により固定することによりY軸ベルトの一側面に沿って回転しつつY軸移動板と同時にY軸方向に位置が移動するY軸駆動プーリと、Y軸駆動プーリから延在してY軸駆動プーリを回転させるY軸移動調節ノブとを設けることが望ましい。
    【0017】
    また、X軸移動板に固定されたベルト把持部及び固定板に固定されたベルト把持部は、X軸ベルト及びY軸ベルトの一部と接触可能な状態に設けられて選択的にべルトと接触してベルトの一部と接触して加圧することによりベルトの連動を止めるように固定する加圧手段と、この加圧手段に制御信号を印加して加圧手段を制御する制御手段とを設けることが好ましい。
    また、制御手段は、ストッパと連結されてストッパを選択的に後退させるワイヤと、このワイヤの他の一端に連結されてワイヤの張力を調節するワイヤ張力調節装置とを設けることが好ましい。
    【0018】
    【発明の実施の形態】
    次に添付図面を参照して本発明によるXYステージの実施の形態を詳細に説明する。 図1は、本発明によるXYステージを備えた顕微鏡の実施の形態を示した正面図である。
    【0019】
    図1に示すように、本発明によるXYステージを備えた顕微鏡は、接眼レンズ4と対物レンズ3とを備え、この下部にウェーハ1を載置するXYステージ40を備えている。 また、XYステージ40の近傍には、ウェーハ1を載置して反射角を調節する角度調節装置を備えたオートローダ5が設けてある。
    このような本発明によるXYステージを備えた顕微鏡は、ウェーハ1を載置して、ウェーハ1の反射角を角度調節装置により調節し、オートローダ5で肉眼検査を実行する。 その後、不良が疑わしいウェーハ1を発見すると、オートローダ5がウェーハ1を自動移送し、顕微鏡2の下部に設置する。 そしてウェーハ1は、接眼レンズ4と対物レンズ3とを用いて肉眼で調査できない情報まで観察可能な顕微鏡2により精密検査する。
    【0020】
    この際、XYステージ40は、顕微鏡2の下部でウェーハ1をオートローダ5から受け取り真空吸着し、顕微鏡2がウェーハ1の表面を全て検査できるように前後左右、すなわちX軸及びY軸に移動する。
    ここで、XYステージ40は、作業者がXYステージ40に設けられたジョイスティック43を把持するとともに、押し台72を把持して加圧すれば、X軸及びY軸に無負荷状態で自由に移動することが可能になる。 また、作業者がジョイスティック43に設けた押し台72を元の状態にすると、XYステージの動きが二重調節ノブ54に拘束されて二重調節ノブ54の回転でXYステージ40が精密移動する構造に設けてある。 図2は、図1に示したXYステージ40の内部構造を示す平面図である。 また、図3は、図2に示したXYステージ40の組み立て構造を示す分解斜視図である。
    【0021】
    図2及び図3に示すように、本発明によるXYステージ40は、ウェーハ1を移動すると同時にウェーハ1の特定位置を観察できるようにウェーハ1をX軸及びY軸方向に水平移動させるXYステージ40であって、上面にウェーハ1を設置するウェーハホルダ41を設け、X軸方向に移動するX軸移動板42と、このX軸移動板42を搭載してX軸方向に移動するように案内するとともにY軸方向にも移動することが可能なY軸移動板44と、このY軸移動板44を搭載してY軸方向に移動するように案内するとともに一端側を顕微鏡の下部に固定する固定板46と、X軸移動板42をX軸方向に移動するX軸ベルト62をX軸方向に設けたX軸駆動装置と、固定板46に設けられてY軸移動板44をY軸方向に移動するY軸ベルト65をY軸方向に設けたY軸駆動装置とを設けている。
    【0022】
    ここで、Y軸移動板44は、X軸移動板42の左右側面に接触してX軸移動板42のX軸移動を案内するために二枚の接触板状に形成され、この二枚の接触板の底面にX軸移動板42の底面を横切るY軸移動板連結棒45を設けて接続することにより形成されている。
    この際、X軸移動板42とY軸移動板44との接触面には、図3に示すように平板型軸受51が設けられ摩擦による負荷を減らせるように設けてある。 また、固定板46は、Y軸移動板44の底面を連結するY軸移動板連結棒45と噛み合ってY軸移動板44のY軸方向への摺動を案内する役割を果たしている。 ここで好ましくは、固定板46とY軸移動板44との間に、摩擦を減らすための軸受(図示せず)を設けることが望ましい。
    【0023】
    また、X軸駆動装置は、Y軸移動板連結棒45に回転可能に支持されるX軸従動プーリ60と、Y軸移動板連結棒45にX軸従動プーリ60からX軸方向に一定の間隔を備えて離れた位置に回転可能に支持されてX軸従動プーリ60に駆動力を伝達するX軸駆動プーリ61と、このX軸従動プーリ60とX軸駆動プーリ61との間を接続してX軸方向に設けられてX軸移動板42に固定したベルト把持部70により選択的に把持されるX軸ベルト62と、Y軸移動板連結棒45に回転可能に装着されてX軸駆動プーリ61と連結することでX軸駆動プーリ61を回転させてX軸移動板42をX軸方向に移動させるX軸移動調節ノブ53とを備えている。
    従って、X軸移動板42は、X軸移動調節ノブ53を回転してX軸駆動プーリ61を回転することで、X軸ベルト62がX軸従動プーリ60とX軸駆動プーリ61との間で連動し、このX軸ベルト62を把持したベルト把持部70によりX軸方向に移動する。 ここで、もし、ベルト把持部70がX軸ベルト62を把持していない場合は、作業者がX軸移動調節ノブ53を回転させてもX軸移動板42は移動しない。
    【0024】
    また、Y軸駆動装置は、固定板46にY軸方向に互いに一定の距離を備えた位置に回転可能に支持される二つのY軸従動プーリ63と、この二つのY軸従動プーリ63の間を連結するようにY軸方向に設けて固定板46に固定されたベルト把持部73により選択的に把持されるY軸ベルト65と、Y軸移動板連結棒45に回転可能に装着されてY軸ベルト65の内側に内接してベルト把持部73をY軸ベルト65に固定することでY軸ベルト65の内側面に沿って回転してY軸移動板44と同時にY軸方向に移動するY軸駆動プーリ64と、このY軸駆動プーリ64に連結されてY軸駆動プーリ64を回転させるY軸移動調節ノブ52とを備えている。
    従って、Y軸移動板44は、Y軸移動調節ノブ52を回転してY軸ベルト65に内接するY軸駆動プーリ64を回転することでX方向に移動する。 この際、Y軸ベルト65は、前述したX軸ベルト62とは異なり、ベルト把持部73により把持されて固定された構造のため、前述したY軸駆動プーリ64がY軸ベルト65の内側で内接運動をすることで、Y軸駆動プーリ64を固定したY軸移動板連結棒45によりY軸移動板44が共にY軸方向に移動する。
    ここで、もしベルト把持部73がY軸ベルト65を把持していない場合は、作業者がY軸移動調節ノブ52を回転させても、Y軸移動板44は移動しない。 このように固定板46は、ベルト把持部73を固定してY軸ベルト65を選択的に把持することでY軸方向の連動状態を切換えていた。 図4は、図3に示したベルト把持部73側面の断面を示す縦断面図である。
    【0025】
    図4に示すように、固定板46に固定されたベルト把持部73は、Y軸ベルト65の一部と接触可能な状態に設けられ、選択的にY軸ベルト65と接触してY軸ベルト65の一部に加圧するように設けてある。 また、ベルト把持部73は、Y軸ベルト65の一部を加圧して連動を止めるように固定する加圧手段と、この加圧手段に制御信号を印加して制御する制御手段とを備えている。
    【0026】
    この加圧手段は、Y軸ベルト65が側面から貫通して内部で連動する通路を形成した固定胴体81と、この固定胴体81の内部で通過するY軸ベルト65の一部と選択的に直交して接触可能に形成されたストッパ82と、固定胴体81の内部でY軸ベルト65と直交する方向に弾性力が作用してストッパ82を前進させてY軸ベルト65を加圧するコイルバネ83とを備えている。
    ここで、ストッパ82には、ストッパ82の位置を移動させうる紐状のワイヤ80が接続されている。 また、X軸ベルト62を把持するベルト把持部70の構造もこのように形成する。 ここで、ワイヤ80は、X軸移動板42内で延在してジョイスティック43に接続している(図3参照)。 図5は、図3に示したジョイスティック43の側面の断面を示す縦断面図である。
    【0027】
    図5に示すように、ジョイスティック43は、前述した加圧手段を制御する制御手段であり、一端側がストッパ82と連結されてストッパ82を選択的に後退させるワイヤ80と、このワイヤ80の他の一端に連結されてワイヤ80の張力を調節するワイヤ張力調節装置とを備える。
    ここで、ワイヤ張力調節装置は、ワイヤ80を包んで保護するとともにワイヤ80の張力変化がストッパ82に伝達するように自由に柔軟性を備えた材質からなるワイヤチューブ71と、一端部にワイヤ80を連結するとともに支持点74を中心にして回転可能に支持されて支持点74を中心とした他の一端部の動作によりワイヤ80を引っ張って張力を発生させる押し台72とを備えている。
    【0028】
    従って、通常時(ワイヤの緩和状態)のベルト把持部70、73は、それぞれのコイルバネ83の加圧によりX軸ベルト62及びY軸ベルト65を把持する構造を備えている。 一方、加圧時(ワイヤの緊張状態)のベルト把持部70、73は、それぞれのワイヤ80の引っ張り作用によりストッパ82がX軸ベルト62及びY軸ベルト65の把持状態を解除する構成のため、作業者が押し台72を操作してワイヤの張力を調節することにより把持状態を選択的に制御できる。
    【0029】
    ここで、X軸ベルト62及びY軸ベルト65を選択的に拘束する手段としてのベルト把持部70、73の加圧手段及び制御手段は、好ましくは、これらを各種の機械式または電子制御式のベルト把持部に置き換えることが望ましい。
    【0030】
    再び、図3を参照して、X軸移動板42には、作業者が手で把持してX軸移動板42及びY軸移動板44を直接移動することを容易にするため、突出したジョイスティック43を形成している。 このジョイスティック43は、X軸移動板42及びY軸移動板44を直接に高速移動する際、作業者が手で押し台72を把持してX軸及びY軸ベルト62、65の連動を解除することで容易に移動することができる。 この際、押し台72は、ベルトを固定したベルト把持部70、73のワイヤ80(図5参照)に張力を印加してX軸及びY軸ベルト62、65の連動を解除することでX軸移動板42、Y軸移動板44及び固定板46のベルトの拘束が解除される。
    【0031】
    ここで、X軸ベルト62、Y軸ベルト65及び各プーリの組み合わせは、正確なベルト動作の制御のためにタイミングベルト方式を使用することが好ましい。 従って、ストッパ82は、図4に示したように、X軸ベルト62及びY軸ベルト65に衝撃を加えることなく正確に把持するように、ベルトの一部と接触する一部の接触面にタイミングベルトの屈曲に噛み合う凹凸部66を形成している。 このように形成されたベルトの回転は、二重調節ノブ54を回転することにより精密調整することができる。 図6は、図3に示した二重調節ノブ54側面の断面を示す縦断面図である。
    【0032】
    図6に示すように、二重調節ノブ54は、作業者がウェーハ1をX軸及びY軸方向に精密移動させる際、移動操作を容易にするためにX軸移動調節ノブ53がY軸移動調節ノブ52を貫通した形状に形成されている。
    また、二重調節ノブ54のX軸移動調節ノブ53及びY軸移動調節ノブ52は、それぞれX軸駆動プーリ61とY軸駆動プーリ64とに一体に形成されている。 また、二重調節ノブ54は、Y軸移動板連結棒45に回転可能に軸受84で支持されている。
    【0033】
    ここで、二重調節ノブ54の表面には、粗い表面処理、すなわちX字形の溝、一連の溝などを形成することで滑り止め部を形成することが望ましい。
    【0034】
    また、図3に示したウェーハホルダ41は、ウェーハ1を真空吸着するとともに、回転装置を設けてウエーハ1を回転させる構造を備え、作業者がウェーハ1を水平移動させると同時に水平に吸着して回転するように形成することが望ましい。
    また、固定板46には、設備からウェーハ1に伝達される振動を遮断する除振台(図示せず)を設けるとともに、ウェーハ1の水平状態を保たせる水平調節装置(図示せず)を設けている。
    【0035】
    このように形成された本発明によるXYステージ40を使用する場合、まず、ウェーハを整列させたりウェーハ表面の特定場所を捜してその場所に高速で移動させる場合、作業者は、図3に示したジョイスティック43を把持する。 これと同時に、ジョイスティック43に設けた押し台72を把持して加圧することで、この押し台72が二つのベルト把持部70、73と接続した二本のワイヤ80を同時に引っ張って緊張させる。 この緊張したワイヤ80による張力は、コイルバネ83の弾性力を抑制することでベルト把持部70、73により把持されて連動していたX軸ベルト62及びY軸ベルト65の把持状態が解除される。
    X軸ベルト62及びY軸ベルト65の把持状態が解除されると、X軸移動板42及びY軸移動板44を連動させる二重調節ノブ54の駆動力伝達経路が解除される。 これにより、X軸移動板42及びY軸移動板44は、二重調節ノブ54とは別に無負荷で高速移動が可能になる。 従って、従来のXYステージにより高速移動する場合、把持状態によって発生するパーティクルや機械的な摩耗現象が防止される。
    【0036】
    また、ウェーハ表面の特定チップを捜して顕微鏡の接眼レンズの下に設置させた場合、ウェーハを微調整して動かしながら写真撮影したり微細に観察する必要があるため、ウェーハの精密移動のために作業者は把持した押し台72を元の状態に復帰させる。 これにより、図4に示したワイヤ80が緩和され、コイルバネ83の弾性力がベルト把持部73のストッパ82を再び押して移動させることでX軸ベルト62及びY軸ベルト65がストッパ82に把持される。
    また、ベルトがストッパ82に把持されると、図3に示したX軸移動板42及びY軸移動板44を移動させる二重調節ノブ54の駆動力伝達経路が再び連結するとともに、X軸移動板42及びY軸移動板44を二重調節ノブ54により調整可能になる。
    【0037】
    すなわち、作業者は、X軸駆動プーリ61とY軸駆動プーリ64とに一体に形成されたX軸移動調節ノブ53及びY軸移動調節ノブ52を調節することで、X軸移動板42及びY軸移動板44を、調節ノブの回転角度のように精密に微調整することができる。 従って、前述したような二重調節ノブ54は、精密移動時のみ回転するため、部品の寿命を延ばし、従来技術のようにバックラッシが発生しないので、ウェーハの顕微鏡観察や写真撮影時にウェーハが流れて位置が変わる流動現象を防止できる。
    また、本発明によるXYステージは、X軸及びY軸駆動プーリの直径を変更して形成することにより、調節ノブの精度を容易に得ることができ、X軸及びY軸ベルトによりウェーハの精密移動時に負荷を調節できるため、最適の装置を提供することができる。
    【0038】
    以上、本発明によってなされたXYステージの実施の形態を詳細に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
    例えば、X軸ベルト62及びY軸ベルト65をタイミングベルト方式により形成した実施の形態を説明したが、これに限定されるものではない。
    また、ベルト把持部70、73を機械式または電気制御式に設けた実施の形態を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、手動式でもよい。
    また、二重調節ノブ54の表面に粗い表面処理を施し滑り止めとした実施の形態を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ゴムなどの材質を二重調節ノブ54の表面に装着することにより滑り止めとしてもよい。
    【0039】
    【発明の効果】
    このように本発明によるXYステージによれば、ベルト駆動方式を用いて歯車摩擦がないのでパーティクル及び振動の発生を防止することができる。
    また、本発明のXYステージによれば、ベルト駆動方式を用いることで移動が均一であり部品の耐久性を向上させてベルト駆動を選択的に解除できるので、ウェーハ高速移動時には移動速度が自由になる。
    さらに、本発明のXYステージによれば、除振台及び水平調節装置を設けて振動を防止して水平に維持しているため、精密移動時にさらに安定したウェーハの精密移動が可能であり、ウェーハの顕微鏡観察や写真撮影時にウェーハが移動してしまうことを防止できる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明によるXYステージを備えた顕微鏡の実施の形態を示した正面図。
    【図2】図1に示したXYステージ40の内部構造を示す平面図。
    【図3】図2に示したXYステージ40の組み立て構造を示す分解斜視図。
    【図4】図3に示したベルト把持部73側面の断面を示す縦断面図。
    【図5】図3に示したジョイスティック43の側面の断面を示す縦断面図。
    【図6】図3に示した二重調節ノブ54側面の断面を示す縦断面図。
    【図7】従来のXYステージを備えた顕微鏡を示す正面図。
    【図8】図7に示したXYステージ10の内部構造を示す平面図。
    【図9】図8に示したXYステージ10の組み立て構造を示す分解斜視図。
    【符号の説明】
    1 ウェーハ2 顕微鏡3 対物レンズ4 接眼レンズ5 オートローダ40 XYステージ41 ウェーハホルダ42 X軸移動板43 ジョイスティック44 Y軸移動板45 Y軸移動板連結棒46 固定板51 軸受52 Y軸移動調節ノブ53 X軸移動調節ノブ54 二重調節ノブ60 X軸従動プーリ61 X軸駆動プーリ62 X軸ベルト63 Y軸従動プーリ64 Y軸駆動プーリ65 Y軸ベルト70、73 ベルト把持部71 ワイヤチューブ72 押し台74 支持点

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