Brake actuator for electric braking device equipped with parking brake

申请号 JP28554498 申请日 1998-10-07 公开(公告)号 JPH11201204A 公开(公告)日 1999-07-27
申请人 Continental Ag; コンテイネンタル・アクチエンゲゼルシヤフト; 发明人 DIECKMANN THOMAS DR; LEITERMANN WULF;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a brake actuator for an electric braking device which has a simple structure in an operation device for parking brake, has lightweight, and requires a small structural space. SOLUTION: A brake actuator 2 comprises: an electric motor 4; a clamping device 8 which can be pressed against a friction surface 16 by a braking pad 12; a parking brake 18 which does not prevent a motion of the clamping device 8 at a first position but prevents a motion of the clamping device 8 at a second position; and an operation device 28 which shifts the parking brake 18 from the first position to the second position. The operation device 28 is composed of a shape-memory alloy element 58 occupying a starting position and an end position in a first temperature range and a second temperature range, respectively, and can bring about a suitable temperature change in the shape-memory alloy element 58 to move the shape-memory alloy element 58 from the starting position to the end position. By moving the shape-memory alloy element 58 from the starting position to the end position, the parking brake 18 moves from the first position to the second position.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 電動機(4)と、この電動機(4)に作用連結されかつブレーキパッド(12)によって摩擦面(16)に押し付け可能である締付け装置(6,8,3
    6)と、第1の位置で締付け装置の運動を妨げず、第2
    の位置で締付け装置の運動を阻止する駐車ブレーキ(1
    8)と、第1の位置から第2の位置に駐車ブレーキ(1
    8)を移行させることができる操作装置(28)とを備えた、電気式ブレーキ装置用ブレーキアクチュエータ(2)において、操作装置(28)が第1の温度範囲内で出発位置を占めかつ第2の温度範囲内で端位置を占める形状記憶合金要素(58)であり、この形状記憶合金要素(58)を出発位置から端位置に移行させることができる適切な温度変化を形状記憶合金要素(58)にもたらすことが可能であり、形状記憶合金要素(58)が出発位置から端位置に移行することにより、駐車ブレーキ(18)が第1の位置から第2の位置に移行することを特徴とするブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項2】 第1の温度範囲の温度が第2の温度範囲内の温度よりも高いことを特徴とする請求項1記載のブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項3】 第1の温度範囲の温度が第2の温度範囲内の温度よりも低いことを特徴とする請求項1記載のブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項4】 ブレーキアクチュエータ(2)の運転温度が運転温度のスペクトル全体において第2の温度範囲内の温度よりも低いことを特徴とする請求項3記載のブレーキアクチュエーア。
  • 【請求項5】 形状記憶合金要素(58)が戻しばね(62)に作用連結され、形状記憶合金要素の温度が第2の温度範囲から第1の温度範囲に移行するときに、この戻しばねが形状記憶合金要素(58)を端位置から出発位置に移行させることを特徴とする請求項1,3,4
    のいずれか一つに記載のブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項6】 形状記憶合金要素(58)の適切な加熱が形状記憶合金要素(58)に供給される電流によって発生することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項7】 形状記憶合金要素(58)が出発位置から端位置に移行する際に引張力だけを受けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のブレーキアクチュエータ。
  • 【請求項8】 電気式ブレーキ装置の少なくとも1個のブレーキアクチュエータ(2)が請求項1〜7のいずれか一つに従って形成されていることを特徴とする電気式ブレーキ装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、電動機と、この電動機に作用連結されかつブレーキパッドによって摩擦面に押し付け可能である締付け装置と、第1の位置で締付け装置の運動を妨げず、第2の位置で締付け装置の運動を阻止する駐車ブレーキと、第1の位置から第2の位置に駐車ブレーキを移行させることができる操作装置とを備えた、電気式ブレーキ装置用ブレーキアクチュエータに関する。

    【0002】

    【従来の技術】電気式ブレーキ装置のこのようなブレーキアクチュエータは例えばヨーロッパ特許第05205
    25号公報によって知られている。 ブレーキアクチュエータは電動機軸を有する電動機を備えている。 ブレーキアクチュエータの操作時に、電動機軸が回転し、伝動装置を介してブレーキパッド(ブレーキライニング)をブレーキドラムまたはブレーキディスクに押し付ける。 ブレーキアクチュエータは更に、駐車ブレーキを備えている。 この駐車ブレーキは次に説明するように構成されている。 伝動装置と反対側の電動機軸の端部に摩擦板が配置され、電動機の操作時に摩擦板が電動機軸と共に回転する。 この摩擦板に対向して他の摩擦板が相対回転しないように配置されている。 この他の摩擦板は最初に述べた摩擦板と相対的に軸方向に移動可能である。 通常は上記の両摩擦板の間に空隙があるので、ブレーキアクチュエータの操作時に電動機軸は両回転方向に妨害されることなく回転することができる。 車輪ブレーキがブレーキアクチュエータによって固定保持すべきとき(駐車ブレーキをかけるべきとき)には、先ず最初にブレーキアクチュエータの操作によって、ブレーキライニングがブレーキドラムに押し付けられ、それによってブレーキが発生する。 その後、第2の電動機によって、第2の摩擦板が軸方向に移動するので、摩擦板の間の空隙がなくなり、両摩擦板は互いに押し付けられて摩擦連結される。
    その結果、第1の電動機の電動機軸の回転が阻止されるので、ブレーキアクチュエータは戻し力によって後退することができず、その前に生じた車輪のブレーキ力が維持される。

    【0003】ヨーロッパ特許第0520521号公報によって知られているブレーキアクチュエータの場合には、駐車ブレーキを第1の位置から第2の位置に移行させることができる操作装置は、(第2の)電動機として形成されている。 従って、操作装置の機能の信頼性が高い。 しかしながら、電動機の形をした操作装置は一方では重く、他方では広い構造スペースを必要とする。 この構造スペースは、特にブレーキアクチュエータが乗用車で使用されるときには、供されないほど大きい。 更に、
    電動機は高価である。

    【0004】ドイツ連邦共和国特許第19601983
    号公報により同様に、上記種類の電気式ブレーキ装置のためのブレーキアクチュエータが知られている。 この文献によって知られているブレーキアクチュエータの場合には、駐車ブレーキは摩擦ヘッドを有する金属ピンを備えている。 この摩擦ヘッドは第1の位置で、ブレーキアクチュエータの移動を妨害することなく許容し、第2の位置で締付け装置に接触して締付け装置の動きを阻止する。 摩擦ヘッドを備えた金属ピンは電磁石(駐車ブレーキ用操作装置)によって第1の位置に保持される。 そのとき、電磁石の励磁コイルに電流が流れる。 電磁石の励磁コイルへの電流の供給を停止すると、摩擦ヘッドを備えた金属ピンは第1の位置から第2の位置に移行する。

    【0005】電磁石を操作装置として使用することにより、高い機能信頼性が保証される。 しかし、電磁石も比較的に重く、そしてヨーロッパ特許第0520525号公報によって知られたブレーキアクチュエータの場合に使用される別個の電動機ほどではないが、比較的に広い構造スペースを必要とする。 未だ公開されていないドイツ連邦共和国特許出願第19711851号明細書から同様に、冒頭に述べた種類のブレーキアクチュエータが知られている。 この文献によって知られているブレーキアクチュエータの場合には、駐車ブレーキはテーパリングを備えている。 このテーパリングはブレーキアクチュエータの電動機の電動機軸上に軸方向に摺動可能に設けられている。 軸方向の第1の位置では、テーパリングは両方向における電動機軸の回転を妨害しない。 第2の軸方向位置では、テーパリングはモータ軸に接触係合し、
    この電動機軸と共に回転する。 この場合、テーパリングの第2の軸方向位置では、一方の回転方向におけるモータ軸の回転により、テーパリングは電動機軸と相対回転しないブレーキアクチュエータのロックリングに係合する。 そのとき、テーパリングは電動機軸とロックリングの間で“挟まれ”、電動機軸の動き、ひいてはブレーキアクチュエータの締付け装置の動きが阻止される。 これに対して、他方の回転方向に電動機軸が回転すると、電動機軸とテーパリングの間の係合と、ロックリングとテーパリングの間の係合が解除されるので、電動機軸ひいては締付け装置が再び自由に動くことができる。 テーパリングは機械的に、電磁的にまたは電動機で操作可能である操作装置によって、第1の軸方向位置から第2の軸方向位置に移行する。 この文献からは、操作装置がどのように構成されているかは詳しくは判らない。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課題は、駐車ブレーキ用操作装置が簡単な構造を有し、軽量で、そして必要構造スペースが狭いブレーキアクチュエータを提供することである。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】この課題は請求項1記載の特徴に従って、操作装置が第1の温度範囲内で出発位置を占めかつ第2の温度範囲内で端位置を占める形状記憶合金要素であり、この形状記憶合金要素を出発位置から端位置に移行させることができる適切な温度変化を形状記憶合金要素にもたらすことが可能であり、形状記憶合金要素が出発位置から端位置に移行することにより、
    駐車ブレーキが第1の位置から第2の位置に移行することによって解決される。

    【0008】本発明によって得られる効果は特に、駐車ブレーキ用操作装置が非常に軽量で、構造がコンパクトであるということにある。 従って、ブレーキアクチュエータの外形寸法を拡大することなく、操作装置をブレーキアクチュエータに一体化することができる。 更に、形状記憶合金要素の形をした操作装置は低価格であり、従って大量生産に適している。

    【0009】請求項2記載の本発明の第1の実施形では、第1の温度範囲の温度が第2の温度範囲内の温度よりも高くなっている。 これは、形状記憶合金要素が第1
    の高い温度範囲で出発位置を占め、そして出発位置から端位置に移行して駐車ブレーキを操作するためには、冷却しなければならないことを意味する。 請求項3記載の本発明の他の実施形では、第1の温度範囲の温度が第2
    の温度範囲内の温度よりも低くなっている。 これは、形状記憶合金要素が第1の低い温度範囲内でその出発位置を占め、加熱によってその端位置に移行することを意味する。 この場合、形状記憶合金要素は第1の温度範囲から第2の温度範囲に移行することによって駐車ブレーキを操作する。 この実施形の利点は、形状記憶合金要素を短時間で加熱することにより、出発位置から端位置に移行することにある。

    【0010】請求項4記載の請求項3の実施形の変形によれば、ブレーキアクチュエータの運転温度は運転温度のスペクトル全体において第2の温度範囲内の温度よりも低い。 それによって、ブレーキアクチュエータの最高運転温度でも、形状記憶合金要素が誤って第1の低い温度範囲から第2の高い温度範囲に移行し、その結果その出発位置からその端位置に移行するようなことはない。
    すなわち、ブレーキアクチュエータの高い運転温度の際に、駐車ブレーキの操作をコントロールできなくなることがない。

    【0011】請求項5記載の本発明の実施形では、形状記憶合金要素が戻しばねに作用連結され、形状記憶合金要素の温度が第2の温度範囲から第1の温度範囲に移行するときに、この戻しばねが形状記憶合金要素を端位置から出発位置に移行させる。 この実施形の利点は、形状記憶合金要素が2つの状態を有することがはっきり判ることにある。 第1の状態から第2の状態に移行する際に、この形状記憶合金要素はその形を変更し、その際仕事をする。 第2の状態から第1の状態に逆に移行する際に(すなわち、形状記憶合金要素が温められた後で冷却される際に、)形状記憶合金要素はその形状を変えるが、そのときすべての形状記憶合金要素は仕事をせず、
    例えばそれに作用連結された要素を動かさない。 移行時に仕事をしない形状記憶合金要素が、請求項5記載の実施形に従って戻しばねに作用連結されていると、第2の状態から第1の状態への形状記憶合金要素の移行時に要素の仕事は戻しばねによって行われる。

    【0012】請求項6記載の実施形では、形状記憶合金要素の適切な加熱が形状記憶合金要素に供給される電流によって発生する。 この実施形の利点は、形状記憶合金要素が要素内のオーム損失によって温められることにある。 形状記憶合金要素を温めるための特別な要素は不要である。 請求項7記載の本発明の実施形では、形状記憶合金要素が出発位置から端位置に移行する際に引張力だけを受ける。 この実施形の利点は、引張負荷の際に、形状記憶合金要素を損傷させるような折れ曲がりが形状記憶合金要素に発生しないということにある。

    【0013】

    【発明の実施の形態】図に関連して本発明の一実施の形態および他の効果について説明する。 図1はブレーキアクチュエータの横断面図である。 この場合、次の説明のために必要な構成部品だけが示してある。 ブレーキアクチュエータ2は電動機4を備えている。 この電動機によって、スピンドル8を通る軸線回りにスピンドルナット6を回転運動させることができる。 スピンドルナット6
    の回転運動はスピンドル8を軸方向に移動させ、かつブレーキピストン10を軸方向に移動させる。 それによって、ブレーキング時に、ブレーキピストン10に作用連結されたブレーキパッド(ブレーキライニング)12が同様に軸方向に移動するので、ブレーキパッド12は空隙14を進んだ後で摩擦面16(ここではブレーキディスク16)に接触し、ブレーキ力を生じる。

    【0014】ブレーキアクチュエータ2は上述の部品のほかに、駐車ブレーキ18を備えている。 この駐車ブレーキはケーシング26に収容され、摩擦ヘッド22と押圧ばね24を有する金属ピン20を備えている。 駐車ブレーキ18は操作機構に作用連結されている。 操作機構28は形状記憶記憶合金要素(形状記憶金属要素)28
    (ここでは形状記憶合金コイルばね28)からなっている。 この形状記憶合金要素は図1に示すように、駐車ブレーキ18の金属ピン20を軸方向に取り囲んでいる。
    形状記憶合金コイルばね28の一端はケーシング26の凹部の背壁30に固定され、形状記憶合金コイルばね2
    8の他端は金属ピン20のフランジ32を押圧している。 次に、操作装置28の機能について説明する。

    【0015】ブレーキアクチュエータ2が図1に示す状態では、形状記憶合金コイルばね28に電流が案内され、形状記憶合金コイルばねが温められている。 それによって、形状記憶合金コイルばね28はその出発位置を占める。 この出発位置では、形状記憶合金コイルばねは収縮し、駐車ブレーキ18の金属ピン20は押圧ばね2
    4の力に抗してケーシング16内に止まっている。 ブレーキアクチュータ2を付設した車輪が停止すると、次のように作動する。

    【0016】先ず最初に、ブレーキパッド12がブレーキディスク16に押し付けられ、そしてこの状態を維持しながら形状記憶合金コイルばね28を通る電流の流れが遮断されるので、このコイルばねが冷え、その結果コイルばねは出発位置(図1参照)から端位置(図2参照)に達し、この端位置で膨張する。 出発位置から端位置へのこの移行の際に、形状記憶合金コイルばね28は金属ピン20に対してほんの少しの仕事しかしない。 この理由から、形状記憶合金コイルばね28は押圧ばね2
    4によって補助されている。 この押圧ばねによって、金属ピン20の摩擦ヘッド22はスピンドルナット6に押し付けられる。 それによって、スピンドルナット6とスピンドル8の運動が阻止されるので、ブレーキアクチュエータ2は、前述の状態に止まる。 すなわち、ブレーキアクチュエータ2を付設した自動車の車輪は固定保持される。

    【0017】駐車ブレーキを解放するためには、形状記憶合金コイルばね28に電流を通じる。 それによって、
    この形状記憶合金コイルばねは出発位置から端位置に移行する。 この移行の際、形状記憶合金コイルばね28は金属ピン20に対して仕事を行い、押圧ばね24の力に抗してこの金属ピンを駐車ブレーキのケーシング26内に後退させる。 そして、駐車ブレーキは、スピンドルナット6とスピンドル8からなる締付け装置の運動を妨害しないで許容する位置に再び達し、形状記憶合金コイルばねへの電流の供給が遮断されるまでこの位置に止まる。

    【0018】図3はブレーキアクチュエータ2の概略横断面図である。 この場合、次の説明のために必要な構成部品だけが示してある。 ブレーキアクチュエータ2は締付け装置36の電動機軸34に作用連結された電動機4
    を備えている。 ブレーキングの際に、電動機4によって電動機軸が反時計回り(駐車ブレーキ18から電動機軸を見たとき)に回転させられる。 電動機軸34の回転はスピンドル8に伝達され、スピンドル8の軸方向運動に変換される。 それに基づいてスピンドル8はブレーキピストン10を駆動するので、このブレーキピストンによってブレーキパッド12a,12bがブレーキディスク16の形をした摩擦面16に押し付けられ、ブレーキ力を発生する。 ブレーキングの終了後、電動機4は電動機軸34が時計回りに回転するように駆動される。 この場合、電動機34の回転はスピンドル8とブレーキピストン10に伝達されるので、この回転は再び軸方向運動に変換される。 スピンドル8とブレーキピストン10の軸方向運動によって、ブレーキディスク16とブレーキパッド12a,12bの間には所定の空隙が生じる。

    【0019】ブレーキアクチュエータ2は上述の構成部品のほかに、駐車ブレーキ18を備えている。 この駐車ブレーキはケーシングに固定されたロックリング38
    と、テーパリング40と、ばね42を備えている。 ブレーキアクチュエータ2は更に、操作装置28を備えている。 この操作装置によって、電動機軸34上にあるテーパリング40がばね42のばね力に抗してその軸方向位置に摺動する。 第1の軸方向位置では、テーパリング4
    0の歯44がロックリング38の凹部46に挿入されている(図5参照)ので、この第1の軸方向位置ではテーパリング40はロックリング38と相対的に回転不能である。 テーパリング40の第2の位置では、テーパリング40の歯44の一部がロックリング38の凹部46から外へ摺動している。 この第2の軸方向位置で、円錐リング40は時計回りに(ロックリング38からテーパリング40を見たとき)ロックリング38と相対的に回転可能である。 この回転は、テーパリング40の歯44の斜面48がロックリング38の凹部46の傾斜壁50に接触するまで可能である。 歯44の斜面48が凹部46
    の傾斜壁50に接触するや否や、テーパリング40はロックリング38上で締付けられて回転しなくなる。 時計回りの回転は、歯44の側面52がロックリング38の凹部46の対応する側壁54に“当接する”まで可能である(図5参照)。

    【0020】次に、図3〜5に基づいて、ブレーキアクチュエータ2に付設された自動車の車輪がどのようにして駐車ブレーキ18によって固定保持可能であるかについて説明する。 先ず最初に、ブレーキパッド12a,1
    2bがブレーキディスク16に接触するまで、ブレーキアクチュエータ2が電動機4によって操作される。 それによって、車輪にブレーキ力が発生する。 その後、ばね42のばね力に抗して操作装置28によって、テーパリング40は、その歯44が凹部46内にある第1の軸方向位置から、歯44の一部が凹部46から外へ摺動している第2の軸方向位置に摺動する。 操作装置28によるテーパリング40の軸方向摺動は、テーパリング40のテーパ部が電動機軸34のテーパ部56に接触し、テーパリング40が電動機軸34上で“固定”されるまで可能である。 テーパリング40が電動機軸34上にあると、テーパリング40は電動機軸と共に時計回りに戻り回転する。 この戻り回転は、テーパリング40の歯44
    の斜面48がロックリング38の凹部46の傾斜壁50
    に接触するまで可能である。 電動機軸34が時計回りに更に回転すると、テーパリング40は斜面48を介してロックリング38内で“締付けられて回転しなくなる”。 電動機軸34はそれ以上回転せず、ブレーキパッド12a,12bはブレーキディスク16上に固定される。 というのは、ブレーキアクチュエータ2の戻し力が、電動機軸34をそれに固着されたテーパリング40
    と相対回転させるのに充分でないからである。

    【0021】駐車ブレーキの操作解除は次のように行われる。 電動機4は電動機軸34が反時計回りに回転するように駆動される。 その結果、電動機4が充分に大きな力を加えると、電動機軸34上に固着されたテーパリング40は反時計回りに回転し、歯44の斜面48は凹部46の傾斜壁50から離れる。 反時計回りに更に回転すると、歯44の側面52が凹部46の側壁54に当接するので、テーパリング40のテーパ部は反時計回りにそれ以上回転することができない。 というのは、ロックリング38がケーシングに固定されているからである。 電動機4が充分に大きな力で駆動されると、電動機軸34
    は反時計回りに更に回転し、テーパリング40は電動機軸34のテーパ部56から外れる。 その後、テーパリング40はばね42によってその第2の軸方向位置から第1の軸方向位置に摺動するので、テーパリング40の歯44は再びロックリング38の凹部46内に入る。 その後、ブレーキアクチュエータ2の電動機軸34は両方向に自由に回転可能であり、駐車ブレーキが操作解除されるので、ブレーキアクチュエータ2は普通のブレーキングに供される。

    【0022】次に、図3,4に関連して、操作装置28
    の構造について簡単に説明する。 操作装置28はケーシングに固定されて組み立てられた組み立てスリーブ64
    を備えている。 この組み立てスリーブの一端には、細長い形状記憶合金要素58が固定されている。 この形状記憶合金要素58はフランジ60に作用連結されている。
    このフランジは縦方向スリット66を通って組み立てスリーブ64から突出している。 フランジ60の背壁68
    と組み立てスリーブ64の壁70との間には、戻しばね62が設けられている。 形状記憶合金要素が出発位置から端位置に移行し、形状記憶合金要素58が短くなる際に、フランジ60は縦方向スリット66内へ縦方向に移動する。 フランジ60は戻しばね62によってその出発位置に戻ることができる。

    【0023】図3,4に示した操作装置によって、駐車ブレーキ18に所属するテーパリング40は第1の軸方向位置から第2の軸方向位置へ次のように摺動する。 形状記憶合金要素58に電流が供給されるので、この形状記憶合金要素は温められ、図3に示した出発位置から図4に示した端位置に移行する。 出発位置から端位置に移行する際に、形状記憶合金要素58が短くなるので、フランジ60はテーパリング40を電動機軸34上で滑らせる。 この場合、形状記憶合金要素は引張力だけを受けるので、折れ曲がらない。 テーパリング40が電動機軸34に接触した後で、形状記憶合金要素58への電流の供給を中断することができる。 それによって、形状記憶合金要素58は冷える。 通常使用される形状記憶合金要素58は冷却時に、フランジ60に対して仕事をしないので、フランジ60は形状記憶合金要素58の冷却によって、図3に示した出発位置に戻ることはない。 従って、冷却時に仕事をしない形状記憶合金要素58の場合には、戻しばね62が使用される。 この戻しばねによって、フランジ60は出発位置に戻される。 テーパリング40が電動機軸34の運動によって上述のように外れるまで、テーパリング40は電動機軸34とロックリング38の間で“締付けられ”、従ってブレーキアクチュエータ2は固定保持される。 すなわち、駐車ブレーキを操作するために、形状記憶合金要素58に電流を短時間供給すればよい。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】形状記憶合金要素が出発位置にある、ブレーキアクチュエータの横断面図である。

    【図2】形状記憶合金要素が端位置にある、ブレーキアクチュエータの横断面図である。

    【図3】形状記憶合金要素が出発位置にある、ブレーキアクチュエータの横断面図である。

    【図4】形状記憶合金要素が端位置にある、ブレーキアクチュエータの横断面図である。

    【図5】図3,4のブレーキアクチュエータの一部の分解図である。

    【符号の説明】

    2 ブレーキアクチュエータ 4 電動機 6 スピンドルナット 8 スピンドル 10 ブレーキピストン 12 ブレーキパッド 14 空隙 16 摩擦面 18 駐車ブレーキ 20 金属ピン 22 摩擦ヘッド 24 押圧ばね 26 ケーシング 28 操作装置 30 背壁 32 金属ピン20のフランジ 34 電動機軸 36 締付け装置 38 ケーシングに固定されたロックリング 40 テーパリング 42 ばね 44 歯 46 凹部 48 斜面 50 傾斜壁 52 側面 54 側壁 56 電動機軸のテーパ部 58 形状記憶合金要素 60 フランジ 62 戻しばね 64 組み立てスリーブ 66 縦方向スリット 68 背壁

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