Coolant suction structure of fixed displacement piston type compressor

申请号 JP2007187207 申请日 2007-07-18 公开(公告)号 JP2009024558A 公开(公告)日 2009-02-05
申请人 Toyota Industries Corp; 株式会社豊田自動織機; 发明人 HOSHINO NOBUAKI; OTA MASAKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To increase start shock relaxing effect of a fixed displacement piston type compressor using a rotary valve. SOLUTION: A first rotary valve 35 and a second rotary valve 36 are provided on a rotary shaft 21 with corresponding to cylinder blocks 11, 12. A cylinder 41 is formed as one unit on an inner wall surface 401 of a pedestal 40 formed on a rear housing 14. A valve element 42 made of magnetic body is fitted in an inside 411 of the cylinder 41 to define a pressure chamber 412. A permanent magnet 48 is fixed on the inner wall surface 401 in the inside 411 of the cylinder and the valve element 42 can be attracted by the permanent magnet 48. The valve element 42 is energized toward the permanent magnet 48 by spring force of a return spring 47. COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT
权利要求
  • 回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、クラッチを介して外部駆動源に連結される固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造において、
    圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記連通する位置から前記遮断する位置へ前記弁体を戻す復帰バネと、前記遮断する位置にある前記弁体を磁力によって前記連通する位置側から前記遮断する位置側へ引き付ける永久磁石とを備えている固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記永久磁石は、前記固定容量型ピストン式圧縮機を構成するハウジングに固定されている請求項1に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記弁体は、前記遮断する位置にあるときには前記永久磁石に接触する請求項2に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記弁体と前記永久磁石とは、面接触する請求項3に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の入口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記シリンダボアを形成するシリンダブロックにリヤハウジングが連結されており、前記リヤハウジング内には吸入室が形成されており、前記弁体は、前記リヤハウジング内に設けられている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 前記弁体は、前記回転軸の軸線の方向に移動して前記連通する位置と前記遮断する位置とに切り換え配置され、前記永久磁石は、前記弁体の移動方向と交差する前記リヤハウジングの内壁面上に固定されている請求項6に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  • 说明书全文

    本発明は、ピストンによってシリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、該ロータリバルブが前記回転軸と一体的に回転する固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造に関する。

    ロータリバルブを用いたピストン式圧縮機(例えば特許文献2,4を参照)は、リード弁型の吸入弁を用いたピストン式圧縮機(例えば特許文献1,3を参照)に比べて、シリンダボア内へ吸入ガスを吸入する際の吸入抵抗が少なく、エネルギー効率に優れる。

    特許文献2の段落[0006]に記載のように、圧縮機の起動時にはガスの圧縮に伴ってトルクが急激に増大し、これが車両エンジン(内燃機関)に負荷として加わる。 そのため、車両の走行速度が一瞬低下して車両の乗員がショックを感じるという起動ショックが生じる。

    特許文献2に開示のピストン式圧縮機では、回転軸と一体的に回転するロータリバルブが回転軸の軸方向へ移動可能に設けられており、ロータリバルブは、制御圧室に供給される圧に応じて、回転軸の軸方向における位置を変えられるようになっている。 又、殆ど全てのシリンダボアをシリンダブロックの中心部に対して設けられた吸入口に連通可能なバイパス溝がロータリバルブに形成されている。 ロータリバルブは、運転停止時と起動時には、バイパス溝が殆ど全てのシリンダボアを吸入口に連通可能な位置に来るように、回転軸の軸方向の位置に配置される。 従って、起動時にはピストンがシリンダボア内のガスを圧縮する動作をしても、シリンダボア内のガスがバイパス溝を経由して吸入口へ戻ってしまうため、起動ショックが生じない。

    ロータリバルブの周面におけるクリアランスは、この周面に沿ってガスが洩れないように、且つロータリバルブが回転できるように、可及的に小さくする必要がある。 しかし、ロータリバルブを回転軸の軸方向へ移動可能とする構成では、ロータリバルブを回転軸の軸方向へも移動可能とするクリアランスが必要とされるが、このようなクリアランスの管理は非常に困難である。

    特許文献3に開示のピストン式圧縮機では、吐出圧と吸入圧との差圧によって開閉する差圧感知開閉弁が設けられている。 差圧感知開閉弁は、圧縮機外部から冷媒を導入する低圧冷媒管路と、圧縮機内の吸入室との間に介在されており、圧縮機が圧力バランスしている状態から起動すると、差圧感知開閉弁が閉状態になり、圧縮機外部から吸入室への冷媒の流入が止められる。 これにより、起動ショックが緩和される。

    特開昭64−88064号公報

    特開平7−119631号公報

    特開2000−145629号公報

    特開2006−83835号公報

    しかし、特許文献3に開示の圧縮機では、差圧感知開閉弁が閉状態になっても吸入室には冷媒が残っており、この残留冷媒がシリンダボアに吸入されて圧縮される。 吸入室の容積は、吸入脈動を抑制するために大きくしてあるため、差圧感知開閉弁が閉状態になった状態でシリンダボアに吸入される冷媒量が多く、起動ショック緩和の効果は十分でない。

    本発明は、起動ショック緩和の効果を高めることを目的とする。

    本発明は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、クラッチを介して外部駆動源に連結される固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造を対象とし、請求項1の発明は、圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記連通する位置から前記遮断する位置へ前記弁体を戻す復帰バネと、前記遮断する位置にある前記弁体を磁力によって前記連通する位置側から前記遮断する位置側へ引き付ける永久磁石とを備えていることを特徴とする。

    圧縮機の運転が行われているとき(回転軸が回転しているとき)の弁体より下流の導入通路内の圧力は、圧縮機の運転が行われていないときの導入通路内の圧力よりも低い。 圧縮機の運転が停止されているときには、弁体は、遮断する位置にあるが、圧縮機の運転が開始されると、弁体より下流の導入通路内の圧力が低下し、弁体が遮断する位置から連通する位置へ移動する。 弁体が遮断する位置にあるときには、永久磁石の磁力によって弁体の移動開始時に制動が掛けられ、圧縮機の運転開始後において弁体が遮断する位置から連通する位置へ移行するまでの所要時間が長くなる。 そのため、圧縮機の運転が開始される際には、起動ショックが緩和される。 圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の出口との連通が遮断されるため、切り換え手段が前記遮断する状態にあるときに圧縮される冷媒量が少なく、起動ショック緩和の効果が高い。

    起動時は圧力状態が安定しておらず、圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の出口との連通が開始されたときの導入通路内の圧力状態の変動が大きく、弁体がハンチングしやすい状態となっている。 しかし、本発明では、永久磁石を採用していることで、弁体が永久磁石から離れるにつれ、前記連通する位置側から前記遮断する位置側へ弁体を引き付けるように弁体に働く磁力が急激に弱くなり、圧力状態が多少変動しても弁体がハンチングすることを抑制することができる。

    圧縮機の運転が停止されると、弁体が復帰バネのばね力によって前記遮断する位置へ復帰する。 復帰バネの採用は、弁体を遮断する位置へ復帰させる上で簡便な構成である。
    好適な例では、前記永久磁石は、前記固定容量型ピストン式圧縮機を構成するハウジングに固定されている。

    遮断する位置にある弁体が連通する位置に向けて移動しようとする際には、ハウジングに取り付けられた永久磁石の磁力が弁体の移動に制動を掛ける。 ハウジングは、永久磁石の取り付け箇所として好適である。

    好適な例では、前記弁体は、前記遮断する位置にあるときには前記永久磁石に接触する。
    弁体と永久磁石とを接触させる構成は、弁体を遮断する位置に留め置く磁石の作用力を高める上で好適である。

    好適な例では、前記弁体と前記永久磁石とは、面接触する。
    弁体と永久磁石とを面接触させる構成は、弁体を遮断する位置に留め置く磁石の作用力を高める上で好適である。

    好適な例では、前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の入口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される。
    圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の入口との連通が遮断されるため、切り換え手段が前記遮断する状態にあるときに圧縮される冷媒量が少なく、起動ショック緩和の効果が高い。

    好適な例では、前記シリンダボアを形成するシリンダブロックにリヤハウジングが連結されており、前記リヤハウジング内には吸入室が形成されており、前記弁体は、前記リヤハウジング内に設けられている。

    好適な例では、前記弁体は、前記回転軸の軸線の方向に移動して前記連通する位置と前記遮断する位置とに切り換え配置され、前記永久磁石は、前記弁体の移動方向と交差する前記リヤハウジングの内壁面上に固定されている。

    本発明は、起動ショック緩和の効果を高めることができるという優れた効果を奏する。

    以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
    図1に示すように、連結された一対のシリンダブロック11,12の一方のシリンダブロック11にはフロントハウジング13が連結されており、他方のシリンダブロック12にはリヤハウジング14が連結されている。 シリンダブロック11,12、フロントハウジング13及びリヤハウジング14は、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングを構成する。 フロントハウジング13には圧縮機内の吐出圧領域としての吐出室131が形成されており、リヤハウジング14には圧縮機内の吐出圧領域としての吐出室141及び圧縮機内の吸入圧領域としての吸入室142が形成されている。 圧縮機内とは、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングの内部のことであり、圧縮機外とは、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングの外部のことである。

    シリンダブロック11とフロントハウジング13との間にはバルブプレート15、弁形成プレート16及びリテーナ形成プレート17が介在されている。 シリンダブロック12とリヤハウジング14との間にはバルブプレート18、弁形成プレート19及びリテーナ形成プレート20が介在されている。 バルブプレート15,18には吐出ポート151,181が形成されており、弁形成プレート16,19には吐出弁161,191が形成されている。 吐出弁161,191は、吐出ポート151,181を開閉する。 リテーナ形成プレート17,20にはリテーナ171,201が形成されている。 リテーナ171,201は、吐出弁161,191の開度を規制する。

    シリンダブロック11,12には回転軸21が回転可能に支持されている。 シリンダブロック11,12には軸孔111,121が貫設されており、軸孔111,121には回転軸21が通されている。 回転軸21の外周面は、軸孔111,121の内周面に接しており、回転軸21は、軸孔111,121の内周面を介してシリンダブロック11,12によって直接支持されている。 軸孔111に接する回転軸21の外周面部分は、シール周面211となっており、軸孔121に接する回転軸21の外周面部分は、シール周面212となっている。

    回転軸21にはカム体としての斜板23が固着されている。 斜板23は、シリンダブロック11,12間の斜板室24に収容されている。 フロントハウジング13と回転軸21との間にはリップシール型の軸シール部材22が介在されている。 軸シール部材22は、フロントハウジング13と回転軸21との間からのガス洩れを防止する。 フロントハウジング13から外部に突出する回転軸21の突出端部は、電磁クラッチ25を介して外部駆動源である車両エンジン26に接続されている。 回転軸21は、電磁クラッチ25を介して車両エンジン26から回転駆動力を得る。

    図2(a)に示すように、シリンダブロック11には複数のシリンダボア27が回転軸21の周囲に配列されるように形成されている。 図2(b)に示すように、シリンダブロック12には複数のシリンダボア28が回転軸21の周囲に配列されるように形成されている。 前後(フロントハウジング13側を前側、リヤハウジング14を後側としている)で対となるシリンダボア27,28には両頭ピストン29が収容されている。

    図1に示すように、回転軸21と一体的に回転する斜板23の回転運動は、シュー30を介して両頭ピストン29に伝えられ、両頭ピストン29がシリンダボア27,28内を前後に往復動する。 両頭ピストン29は、シリンダボア27,28内に圧縮室271,281を区画する。

    回転軸21内には軸内通路31が回転軸21の回転軸線210に沿って形成されている。 軸内通路31の入口311は、シリンダブロック12内の回転軸21の端面213にあってリヤハウジング14内の吸入室142に開口している。 軸孔111内の回転軸21には軸内通路31の出口312が回転軸21のシール周面211に開口するように形成されている。 軸孔121内の回転軸21には軸内通路31の出口313が回転軸21のシール周面212に開口するように形成されている。

    図2(a)に示すように、シリンダブロック11には連通路32がシリンダボア27と軸孔111とに連通するように形成されている。 図2(b)に示すように、シリンダブロック12には連通路33がシリンダボア28と軸孔121とに連通するように形成されている。 回転軸21の回転に伴い、軸内通路31の出口312,313は、連通路32,33に間欠的に連通する。

    両頭ピストン29がシリンダボア27側で吸入行程の状態(両頭ピストン29が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、出口312と連通路32とが連通する。 両頭ピストン29がシリンダボア27側で吸入行程の状態にあるときには、回転軸21の軸内通路31内の冷媒が出口312及び連通路32を経由してシリンダボア27の圧縮室271に吸入される。

    両頭ピストン29がシリンダボア27側で吐出行程の状態(両頭ピストン29が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、出口312と連通路32との連通が遮断される。 両頭ピストン29がシリンダボア27側で吐出行程の状態にあるときには、圧縮室271内の冷媒が吐出ポート151から吐出弁161を押し退けて吐出室131へ吐出される。 吐出室131へ吐出された冷媒は、通路341を介して外部冷媒回路34へ流出する。

    両頭ピストン29がシリンダボア28側で吸入行程の状態(両頭ピストン29が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、出口313と連通路33とが連通する。 両頭ピストン29がシリンダボア28側で吸入行程の状態にあるときには、回転軸21の軸内通路31内の冷媒が出口313及び連通路33を経由してシリンダボア28の圧縮室281に吸入される。

    両頭ピストン29がシリンダボア28側で吐出行程の状態(両頭ピストン29が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、出口313と連通路33との連通が遮断される。 両頭ピストン29がシリンダボア28側で吐出行程の状態にあるときには、圧縮室281内の冷媒が吐出ポート181から吐出弁191を押し退けて吐出室141へ吐出される。 吐出室141へ吐出された冷媒は、通路342を介して外部冷媒回路34へ流出する。

    外部冷媒回路34上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器37、膨張弁38、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器39が介在されている。 膨張弁38は、熱交換器39の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する。 外部冷媒回路34へ流出した冷媒は、吸入室142へ還流する。

    回転軸21のシール周面211の部分は、回転軸21に一体形成された第1ロータリバルブ35となり、回転軸21のシール周面212の部分は、回転軸21に一体形成された第2ロータリバルブ36となる。 つまり、回転軸21は、ロータリバルブである。 回転軸線210は、ロータリバルブの回転軸線であり、回転軸21の端面213(つまりロータリバルブの端面)は、ロータリバルブの回転軸線210と交差する。 軸内通路31及び出口312,313は、ロータリバルブの導入通路を構成し、軸孔111は、第1ロータリバルブ35を収容するバルブ収容室であり、軸孔121は、第2ロータリバルブ36を収容するバルブ収容室である。

    図3及び図4に示すように、吸入室142を形成するリヤハウジング14の端壁には台座40が一体形成されており、台座40の内壁面401には円筒41が一体形成されている。 回転軸21の回転軸線210は、内壁面401に対して垂直に交差する。

    円筒41の筒内411には磁性体からなるスプール形状の弁体42がスライド可能に嵌入されている。 弁体42は、円板形状のピストン部43と円筒部44とを備え、円筒部44には導入口441が円筒部44の外周面に開口し、且つ円筒部44の筒内442に連通するように形成されている。 筒内442は、弁体42の内部通路である。 ピストン部43は、円筒41の筒内411に圧力室412を区画する。 圧力室412は、円筒41に形成された通口413を介して吸入室142に連通している。

    リヤハウジング14側のシリンダブロック12の端面には円筒形状のガイド筒45が円筒41に対向するように一体形成されている。 ガイド筒45の筒内451は、軸内通路31(導入通路)の入口311に連通している。 ガイド筒45の先端と円筒41の先端とは、離れており、弁体42の円筒部44は、ガイド筒45にスライド可能に嵌合されている。 ガイド筒45の内周面にはサークリップ46が取り付けられており、サークリップ46とピストン部43との間には復帰バネ47が介在されている。 復帰バネ47は、台座40に近づけるように弁体42を付勢する。 弁体42が台座40に近づくと、圧力室412の容積が減少する。

    円筒41の筒内411において台座40の内壁面401には永久磁石48が固定されている。 永久磁石48は、筒内411の内壁面401から突出しており、弁体42のピストン部43が永久磁石48に面接触可能である。

    図4に示す状態では、導入口441の全体が吸入室142内に露出する位置にあり、軸内通路31がガイド筒45の筒内451、円筒部44の筒内442及び導入口441を介して吸入室142に連通している。 この状態では弁体42は永久磁石48から離間しており、図4は、弁体42が軸内通路31と吸入室142とを連通する位置にある状態を示す。 図3に示す状態では、導入口441の全体が筒内411に入り込んでいる位置にあり、軸内通路31と吸入室142との連通が遮断されている。 この状態では、弁体42が永久磁石48に面接触しており、図3は、弁体42が軸内通路31と吸入室142とを遮断する位置にある状態を示す。

    図1に示すように、電磁クラッチ25は、制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。 制御コンピュータCには空調装置作動スイッチ49、室温設定器50及び室温検出器51が信号接続されている。 空調装置作動スイッチ49がON状態にある場合、制御コンピュータCは、室温設定器50によって設定された目標室温と、室温検出器51によって検出された検出室温との温度差に基づいて、電磁クラッチ25に対する電流供給(励消磁)を制御する。

    検出温度が目標温度よりも低い場合、又は、検出温度が目標温度よりも高く、且つ検出温度と目標温度との温度差が許容差以下である場合、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25に対する電流供給を停止する。 このときには、電磁クラッチ25は遮断状態となり、車両エンジン26の回転駆動力が回転軸21に伝達されることはない。 検出温度が目標温度よりも高く、且つ検出温度と目標温度との温度差が許容差を超える場合、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25に対する電流供給を行なう。 このときには、電磁クラッチ25は連結状態となり、車両エンジン26の回転駆動力が回転軸21に伝達される。

    固定容量型ピストン式圧縮機10は、運転停止状態(電磁クラッチ25が遮断されている状態)にあるとする。 この状態では、圧縮機内の圧力がバランスしており、弁体42は、復帰バネ47のバネ力によって図3に示す遮断する位置にある。 固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始されると、軸内通路31内の冷媒及び筒内451,442内の冷媒は、圧縮室271(図1参照)及び圧縮室281へ吸入されるため、この吸入作用により、軸内通路31内及び筒内451,442の圧力は、低くなる。 つまり、軸内通路31内及び筒内451,442の圧力は、吸入室142内の圧力よりも低くなる。 吸入室142の圧力は、圧力室412に波及しており、圧力室412内の圧力は、吸入室142内の圧力相当である。 圧力室412内の圧力は、弁体42を介して筒内451,442の圧力と復帰バネ47のバネ力とに対抗している。

    復帰バネ47のばね力と永久磁石48の磁力との和は、固定容量型ピストン式圧縮機10を運転したときに圧力室412内の圧力と筒内451,442の圧力との間に生じる差圧に負けるように設定されている。 従って、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転を開始したときに圧力室412内の圧力と筒内451,442の圧力との間に生じる差圧は、復帰バネ47のばね力と、弁体42と永久磁石48とが接触しているときの磁力による吸着力との和に打ち勝つ。 これにより、弁体42は、図3に示す遮断する位置から図4に示す連通する位置に移動する。 弁体42が連通する位置にあると、吸入室142内の冷媒が導入口441、筒内442、筒内451、軸内通路31及び連通路32,33を経由して圧縮室271,281へ流入する。

    固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されると、軸内通路31内の冷媒及び筒内451,442内の冷媒が圧縮室271(図1参照)及び圧縮室281へ吸入されなくなり、軸内通路31内及び筒内451,442の圧力が高くなる。 そのため、軸内通路31内及び筒内451,442の圧力と、圧力室412内の圧力とが均衡し、弁体42は、復帰バネ47のばね力によって図4に示す連通する位置から図3に示す遮断する位置に移動する。

    弁体42は、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転状態と運転停止状態とに対応した導入通路(軸内通路31)内の圧力の高低に応じて、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と前記導入通路の出口312,313とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される。 弁体42、復帰バネ47及び永久磁石48は、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と前記導入通路の出口312,313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段52を構成する。

    図3の状態では、切り換え手段52は、導入通路の出口312(図1参照)及び出口313と、吸入室142とを遮断する状態にあり、図4の状態では、切り換え手段52は、導入通路の出口312(図1参照)及び出口313と、吸入室142とを連通する状態にある。

    図5(a)のグラフにおける波形E1は、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始された際の固定容量型ピストン式圧縮機10におけるトルク変化を示す一例であり、図5(b)のグラフにおける線D1は、弁体42の位置変化を示す一例である。 図5(a)のグラフにおける横軸は、時間を表し、縦軸は、トルクを表す。 時間Toは、電磁クラッチ25が消磁状態から励磁状態へ切り換えられた時点を表す。 時間T1は、導入口441が吸入室142に露出を開始する時点、つまり吸入室142と筒内442との連通開始時点を表す。 図5(b)のグラフにおける横軸は、時間を表し、縦軸は、弁体42の位置を表す。 位置L1は、遮断する位置(図3に示す弁体42の位置)を表し、位置L2は、連通する位置(図4に示す弁体42の位置)を表す。 差(T1−To)は、電磁クラッチ25が消磁状態から励磁状態へ切り換えられた時点Toから、導入口441が吸入室142に連通開始するまでに掛かる経過時間を表す。

    図5(c)のグラフにおける波形E2は、永久磁石48を備えていない固定容量型ピストン式圧縮機の運転が開始された際の固定容量型ピストン式圧縮機におけるトルク変化を示す一例であり、図5(d)のグラフにおける線D2は、弁体42の位置変化を示す一例である。 図5(c)のグラフにおける横軸は、時間を表し、縦軸は、トルクを表す。 時間Toは、電磁クラッチ25が消磁状態から励磁状態へ切り換えられた時点を表す。 時間T2は、導入口441が吸入室142に露出を開始する時点、つまり吸入室142と筒内442との連通開始時点を表す。 図5(d)のグラフにおける横軸は、時間を表し、縦軸は、弁体42の位置を表す。 差(T2−To)は、電磁クラッチ25が消磁状態から励磁状態へ切り換えられた時点Toから、導入口441が吸入室142に連通開始するまでに掛かる経過時間を表す。

    第1の実施形態では以下の効果が得られる。
    (1)図5(a),(c)のグラフから明らかなように、経過時間(T1−To)は、経過時間(T2−To)よりも長い。 経過時間(T1−To)が長ければ、固定容量型ピストン式圧縮機10における短時間での急激なトルク変動が緩和される。

    経過時間(T1−To)と経過時間(T2−To)との違いは、永久磁石48の有無の違いによるものであり、固定容量型ピストン式圧縮機10を運転開始したときに遮断する位置にある弁体42は、永久磁石48の磁力によって、遮断する位置から連通する位置へ向けて移動開始することを遅らせられる。 そのため、経過時間(T1−To)は、経過時間(T2−To)よりも長くなる。 その結果、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始される際には、起動ショックが緩和される。

    しかも、固定容量型ピストン式圧縮機10内の吸入室142と導入口441との連通が遮断されている(つまり、弁体42が遮断する位置にある状態)間に圧縮される冷媒量が少なく、トルクの変動抑制の効果、つまり起動ショック緩和の効果が高い。

    (2)弁体42は、復帰バネ47のバネ力以外にも永久磁石48の磁力によって連通する位置側から遮断する位置側へ向けて付勢され、弁体42が遮断する位置にあるときには、弁体42に働く永久磁石48の磁力は最大である。 そのため、弁体42を遮断する位置に留め置くための復帰バネ47のバネ力は、永久磁石48がない場合に比べて、小さくすることができる。

    吸入室142と導入口441との連通が開始されたときには、導入通路内の圧力の変動が大きく、弁体42がハンチングしやすい状態となっている。 弁体42が遮断する位置(永久磁石48に吸着している位置)から離れると、遮断する位置側へ弁体42を引き付けるように弁体42に働く永久磁石48の磁力が急激に弱くなる。 そのため、弁体42が永久磁石48から離間した後では、弁体42の移動速度は、永久磁石48がない場合に比べて、大きくなる。 従って、導入通路内の圧力状態の変動が大きくても、弁体42がハンチングすることを抑制することができる。

    (3)固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されると、弁体42が復帰バネ47のばね力によって前記遮断する位置へ復帰する。 復帰バネ47の採用は、弁体42を遮断する位置へ復帰させる上で簡便な構成である。

    (4)弁体42は、回転軸21の回転軸線210の方向へ移動する。 弁体42の移動方向(回転軸線210の方向)と交差するリヤハウジング14の内壁面401は、永久磁石48の取り付け箇所として好適である。

    (5)弁体42が遮断する位置にあるときには、弁体42と永久磁石48とは接触する。 弁体42と永久磁石48とを接触させる構成は、弁体42を遮断する位置に留め置く永久磁石48の作用力を高める上で好適である。

    (6)遮断する位置にある弁体42は、永久磁石48と面接触した状態で遮断する位置に留め置かれる。 弁体42と永久磁石48とを面接触させる構成は、弁体42を遮断する位置に留め置く永久磁石48の作用力を高める上で好適である。

    (7)弁体42の筒内442の入口である導入口441は、弁体42が遮断する位置にあるときには、筒内411に入り込んで遮蔽され、弁体42が連通する位置にあるときには、筒内411外にあって吸入室142内に露出する。 導入口441が筒内411に対して出入りする構成は、導入口441を大きくして導入通路の十分な通路断面積を確保する上で好適である。

    次に、図6(a),(b)の第2の実施形態を説明する。 第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
    リヤハウジング14には連絡室53及び弁孔541が形成されており、連絡室53内には磁性体からなる板形状の開閉プレート55が弁孔541を開閉可能に収容されている。 弁孔541は、連絡室53と吸入室142とを隔てる隔壁54に貫設されている。 軸内通路31の入口311は、シリンダブロック12内の回転軸21の端面213にあってリヤハウジング14内の連絡室53に開口している。

    筒内411にはピストン56が嵌入されており、ピストン56には伝達ロッド57が一体形成されている。 伝達ロッド57の先端には開閉プレート55が止着されている。 弁孔541にはリング形状の永久磁石58が嵌合して固定されている。 連絡室53側の永久磁石58の面には平面の弁座面581が形成されており、開閉プレート55は、弁座面581に接離する。 弁座面581に接する開閉プレート55のシール面551は、平面に形成されている。 つまり、開閉プレート55が弁孔541を閉じたときには、開閉プレート55のシール面551は、弁座面581に面接触している。 ピストン56、伝達ロッド57及び開閉プレート55は、弁孔541を開閉する弁体59を構成し、弁体59は、筒内411に圧力室412を区画する。

    ピストン56と隔壁54との間には復帰バネ60が介在されている。 復帰バネ60は、ピストン56を筒内411に押し込む方向へ付勢する。 図6(b)では弁体59が弁孔541を開いて連絡室53と吸入室142とを連通する位置にあり、図6(a)では弁体59が弁孔541を閉じて連絡室53と吸入室142との連通を遮断する位置にある。 復帰バネ60は、弁体59を前記連通する位置から前記遮断する位置に向けて付勢している。

    回転軸21の端面213に対向する開閉プレート55の背面には複数のストッパ552が突設されている。 ストッパ552は、シリンダブロック12の端面122に突設された筒部123の先端に接離可能である。 弁体59が図6(b)に示す連通する位置に配置されている状態では、ストッパ552が筒部123の先端に当接しており、弁体59が図6(a)に示す遮断する位置に配置されている状態では、ストッパ552が筒部123の先端から離れている。

    固定容量型ピストン式圧縮機10が運転停止状態にあるときには、弁体59が復帰バネ60のバネ力によって図5(a)に示す遮断する位置に配置され、吸入室142内の冷媒が連絡室53へ流入不能である。 固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始されると、軸内通路31内の冷媒及び連絡室53内の冷媒は、圧縮室271(図1参照)及び圧縮室281へ吸入されるため、この吸入作用により、軸内通路31内及び連絡室53内の圧力は、低くなる。 つまり、軸内通路31内及び連絡室53内の圧力は、吸入室142内の圧力よりも低くなる。 そのため、弁体59が図6(b)に示す連通する位置に配置され、吸入室142内の冷媒が弁孔541、連絡室53及び軸内通路31を経由して圧縮室271(図1参照)及び圧縮室281へ流入する。

    弁体59、復帰バネ60及び永久磁石58は、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と導入通路の出口312(図1参照)及び出口313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段52Aを構成する。

    弁体59が遮断する位置にあるときには、磁性体の開閉プレート55が永久磁石58に吸着されている。 そのため、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転開始時の起動ショックの緩和効果は高い。 又、板形状の開閉プレート55を収容する連絡室53の容積を小さくできるため、第1の実施形態の場合と同様に起動ショックの緩和効果が高い。

    次に、図7(a),(b)の第3の実施形態を説明する。 第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
    円筒41にはピストン61がスライド可能に嵌入されており、ピストン61は、筒内411に圧力室412を区画する。 ピストン61は、台座40の内壁面401上に固定された永久磁石48とは接触しないように設けられている。

    ピストン61には伝達ロッド62が連結されている。 伝達ロッド62は、軸内通路31A内に入り込んでいる。 軸内通路31Aは、小径通路314と、小径通路314よりも大径の大径通路315とを備えている。 小径通路314内の伝達ロッド62の先端には円板63が止着されており、大径通路315内の伝達ロッド62には円筒形状の円周面体64が止着されている。

    円板63は、回転軸21の回転軸線210の方向へスライド可能に小径通路314に嵌入されており、円筒形状の円周面体64は、回転軸21の回転軸線210の方向へスライド可能、且つ出口313を開閉可能に大径通路315に嵌入されている。 円筒形状の円周面体64の筒内は、円板63と円周面体64との間の軸内通路31Aと、軸内通路31Aの入口311と円周面体64との間の軸内通路31Aとを連通している。

    図7(b)に示すように、円周面体64が出口313を閉じる位置にあるときには、円板63は、軸内通路31A内において出口312よりも上流側にあり、軸内通路31Aの冷媒が出口312を介して圧縮室271へ流入不能である。 図7(a)に示すように、円周面体64が出口313を開く位置にあるときには、円板63は、軸内通路31A内において出口312よりも下流側にあり、軸内通路31Aの冷媒が出口312を介して圧縮室271へ流入可能である。

    小径通路314と大径通路315との間の段差316と円周面体64との間には復帰バネ65が介在されている。 復帰バネ65は、ピストン61を筒内411に押し込むように円板63、円周面体64、伝達ロッド62及びピストン61の全体を圧力室412に向けて付勢している。

    固定容量型ピストン式圧縮機10が運転停止状態にあるときには、円板63及び円周面体64は、復帰バネ65のばね力によって図7(b)に示す遮断する位置に保持される。 この状態では、ピストン61は、永久磁石48から僅かに離間している。

    固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始されると、円板63と軸内通路31Aの末端との間の空間317(軸内通路31Aの一部)内の冷媒が圧縮室271に吸入されて空間317内の圧力が低下する。 そのため、円板63及び円周面体64は、復帰バネ65のばね力に抗して図7(b)に示す遮断する位置から図7(a)に示す連通する位置へ配置される。 固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されると、円板63及び円周面体64は、復帰バネ65のバネ力によって図7(b)に示す遮断する位置に復帰する。 円板63、円周面体64、伝達ロッド62及びピストン61は、筒内411に圧力室412を区画する弁体を構成する。

    該弁体は、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転状態と運転停止状態とに対応した空間317〔導入通路(軸内通路31A)の一部〕内の圧力の高低に応じて、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と前記導入通路の出口312,313とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される。 該弁体、復帰バネ65及び永久磁石48は、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と導入通路の出口312,313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段52Bを構成する。

    第3の実施形態では第1の実施形態と同様の効果が得られる。 又、第3の実施形態では、円板63及び円周面体64が遮断する位置にあるときに圧縮室271,281に流入可能な冷媒は、空間317内、出口312,313内及び連通路32,33内の冷媒のみであるため、起動ショックの緩和効果は、第1,2の実施形態の場合よりも高い。

    次に、図8(a),(b)の第4の実施形態を説明する。 第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
    弁体42のピストン部43には永久磁石66が止着されており、台座40には磁性体からなる接合板67が止着されている。

    固定容量型ピストン式圧縮機10が運転停止状態にあるときには、弁体42が復帰バネ47のばね力によって図8(a)に示す遮断する位置に保持される。 この状態では、永久磁石66が磁力によって接合板67に吸着している。

    固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始されると、弁体42が復帰バネ47のばね力と永久磁石66の磁力による吸引力とに抗して図8(a)に示す遮断する位置から図8(b)に示す連通する位置へ配置される。 円板63、円周面体64、伝達ロッド62及び弁体42は、筒内411に圧力室412を区画する弁体を構成する。 弁体42、復帰バネ47、永久磁石66及び接合板67は、圧縮機内の吸入室142(吸入圧領域)と導入通路の出口312,313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段52Cを構成する。

    第4の実施形態では第3の実施形態と同様の効果が得られる。
    次に、図9の第5の実施形態を説明する。 第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。

    固定容量型ピストン式圧縮機10Aの全体ハウジングは、シリンダブロック12とフロントハウジング13とリヤハウジング14とから構成されており、シリンダブロック12とフロントハウジング13との間の斜板室24に斜板23が収容されている。 斜板23に連係された片頭ピストン68は、斜板23の回転に伴ってシリンダボア28内を往復動する。 回転軸21にはロータリバルブ36がシリンダブロック12に対応して設けられており、リヤハウジング14には弁体42及び永久磁石48が設けられている。

    第5の実施形態では第1の実施形態と同様の効果が得られる。
    本発明では以下のような実施形態も可能である。
    ○第1ロータリバルブ35及び第2ロータリバルブ36を回転軸21とは別体に形成してもよい。

    ○第1の実施形態において、円筒41の内周面にリング形状の永久磁石を嵌合してもよい。
    ○第1の実施形態において、弁体42のピストン部43のみを磁性体によって形成してもよい。

    前記した実施形態から把握できる技術思想について以下に記載する。
    〔1〕前記導入通路は、前記ロータリバルブの端面に入口を有すると共に、前記ロータリバルブの周面に出口を有し、前記導入通路は、前記回転軸の内部に前記回転軸の回転軸線の方向に延びる軸内通路を有し、前記導入通路の出口は、前記回転軸の周面を貫通して前記軸内通路に連通しており、前記弁体は、前記導入通路の入口から前記導入通路内を前記回転軸線の方向へスライド可能に前記軸内通路内に嵌入されており、前記弁体は、前記軸内通路内を前記回転軸線の方向へ移動されて前記連通する位置と前記遮断する位置とに切り換え配置され、前記遮断する位置は、前記弁体が前記軸内通路から前記導入通路の出口を遮断する位置である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。

    第1の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。

    (a)は、図1のA−A線断面図。 (b)は、図1のB−B線断面図。

    部分拡大側断面図。

    部分拡大側断面図。

    (a)は、永久磁石を備えた固定容量型ピストン式圧縮機のトルク変化を示すグラフ。 (b)は、永久磁石を備えた固定容量型ピストン式圧縮機における弁体の位置変化を示すグラフ。 (c)は、永久磁石を備えていない固定容量型ピストン式圧縮機のトルク変化を示すグラフ。 (d)は、永久磁石を備えていない固定容量型ピストン式圧縮機における弁体の位置変化を示すグラフ。

    (a),(b)は、第2の実施形態を示す部分拡大側断面図。

    (a),(b)は、第3の実施形態を示す部分拡大側断面図。

    (a),(b)は、第4の実施形態を示す部分側断面図。

    第5の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。

    符号の説明

    10,10A…固定容量型ピストン式圧縮機。 11,12…シリンダブロック。 111,121…バルブ収容室としての軸孔。 131,141…吐出圧領域としての吐出室。 14…リヤハウジング。 142…圧縮機内の吸入圧領域としての吸入室。 21…回転軸。 210…回転軸線。 211,212…シール周面。 213…端面。 23…カム体としての斜板。 25…電磁クラッチ。 26…外部駆動源としての車両エンジン。 27,28…シリンダボア。 271,281…圧縮室。 29…両頭ピストン。 31,31A…導入通路を構成する軸内通路。 311…入口。 312,313…出口。 35…第1ロータリバルブ。 36…第2ロータリバルブ。 401…内壁面。 42,59…弁体。 47,60,65…復帰バネ。 48,58,66…永久磁石。 52,52B,52C…切り換え手段。 68…片頭ピストン。

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