Tower consisting of a pre-stressed concrete finished part

申请号 JP2002509612 申请日 2001-07-12 公开(公告)号 JP2004502888A 公开(公告)日 2004-01-29
申请人 アロイス・ヴォベン; 发明人 アロイス・ヴォベン;
摘要 本発明は、プレストレスドコンクリート製の完成部品からなる塔を建設する方法、および、前記方法を有利に実行するための装置に関する。 塔を建設する際、現行の技術に存在する問題点を少なくとも軽減するため、テンション・ワイヤを誘導する漏斗形状装置を供しており、その、より小さな断面部11は実質的に被覆管7と同一である。 さらに、重ね合わせたセグメント4および6間に耐圧性遷移部を形成する密閉部20を供し、密閉部20の高さは意図したセグメント間隔と実質的に一致している。 また、プレストレスドコンクリート製の完成部品4および6を供しており、それに本発明による装置8が統合されている。 最後に、2つのセグメント間に複合接合材料34としてエポキシ樹脂を用いる方法を提供している。
权利要求
  • 装置(8)が漏斗形状の構成を有し、該装置(8)のより小さな断面(11)を有する側面部が、セグメント(4および6)に組み込まれている被覆管(7)と実質的に同一の断面部を備えていることを特徴とする、特にプレストレスドコンクリート製の完成部品からなる塔のセグメント間の遷移部においてテンション・ワイヤをガイドするための装置。
  • 上記装置(8)が所定の誘導角を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 上記装置(8)の誘導角が10度から150度の間にあることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
  • 上記装置(8)のより大きな断面(9)を有する側面部が、セグメント(4および6)の壁厚よりも小さな外法を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の装置。
  • より小さな断面(11)を有する上記装置(8)の側面部が、それを貫く方向に、実質的に変化しない断面部を有する管状部(12)であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の装置。
  • 上記装置(8)および上記管状部(12)が一体成形されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
  • 上記管状部(12)が所定の長さを有することを特徴とする、請求項5および6のいずれか1つに記載の装置。
  • 上記管状部(12)が、少なくとも20ミリメートルの長さを有することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
  • 上記管状部(12)に雄ネジのネジ山(14)が作られていることを特徴とする、請求項5ないし8のいずれか1つに記載の装置。
  • より大きな断面(9)を有する開口部の外周部が、少なくとも部分的に、外周部と所定の角をなして延びる支持面(16)に囲まれていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置。
  • 上記支持面(16)の外側端部において、実質的に上方へ、所定の高さまで延びた端部(18)が配されていることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
  • 密閉部(20)が少なくとも、互いに重ね合わされているセグメント(4および6)間に意図した間隔(30)と合致する高さを有することを特徴とする、互いに重ね合わされたプレストレスドコンクリート製の完成部品要素間に耐圧性遷移部を供するための密閉部。
  • 密閉部(20)が実質的に上記装置(8)と同一の断面形状を有していることを特徴とする、請求項12に記載の密閉部。
  • 軸方向に向かって密閉部(20)の内部幅(21)が変化することを特徴とする、請求項12および13のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 密閉部(20)の下方に配されているプレストレスドコンクリート製の完成要素(4および6)に向かって、内部幅(21)が増加していることを特徴とする、請求項12ないし14のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 密閉材料の壁厚が所定の寸法を上回らないことを特徴とする、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 密閉材料の壁厚が密閉部(20)の高さによって可変であることを特徴とする、請求項16に記載の密閉部。
  • 密閉部(20)の上部(25)の外壁(26)と内壁(27)の間の遷移部(29)が、外壁(26)と鋭角をなし、密閉部(20)の内壁(27)と鈍角をなして延びていることを特徴とする、請求項16および17のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 密閉部(20)の上方に配されているプレストレスドコンクリート製の完成している要素(4および6)に面する密閉部(20)の開口断面が、プレストレスドコンクリート製の要素(4および6)の壁部に組み込まれている被覆管(7)の少なくとも1つと同一のサイズであることを特徴とする、請求項12ないし18に記載の密閉部。
  • 密閉部(20)のより大きな内部幅を有する側面部において、玉縁(22)が形成されていることを特徴とする、請求項12ないし19のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 玉縁(22)の断面形状および寸法が実質的に、装置(8)のより大きな断面部(9)の開口部の外周端(10)、支持面(16)、および、支持面を取り囲む端部(18)の形成する断面形状と合致し、ならびに、実質的にその寸法と一致していることを特徴とする、請求項20に記載の密閉部。
  • 玉縁(22)の上方の密閉部(20)の外周端部が、所定の高さおよび幅を有する外側を向いた片持ち梁部(23)を備えていることを特徴とする、請求項12ないし21のいずれか1つに記載の密閉部。
  • 上記片持ち梁部(23)が実質的に平行四辺形の形をした構成であることを特徴とする、請求項22に記載の密閉部。
  • 上記装置(8)のより小さな断面部(11)が、壁部に統合された被覆管(7)に面し、かつ、より大きな断面部(9)が、塔が建設されるときに上方を向くセグメント(4および6)端部に面するように、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の装置(8)がセグメント内に統合されていることを特徴とする、1つ以上の被覆管が壁部に統合されているプレストレスドコンクリート製の完成部品(セグメント)。
  • 装置(8)のより大きな断面部(9)を有する側面部が、塔が建設されるときに上方を向くセグメント(4および6)の面と実質的に同一平面内において終結していることを特徴とする、請求項24に記載のセグメント。
  • セグメント(4および6)がその鉛直軸に平行に少なくとも2つの分離するセグメントに分割されていることを特徴とする、請求項24および25のいずれか1つに記載のセグメント。
  • セグメント(4および6)が組み合わせられる前に、接合材料(34)を各下方セグメント(6)の上方を向いた面(36)に用いる、セグメントから塔を建設する方法において、
    上記材料(34)がポリマーであることを特徴とする、上記方法。
  • 接合材料(34)層の厚さが、重ね合わせられているセグメント(4および6)の間の所定の間隔(30)と実質的に一致していることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  • 上記接合材料(34)の層の厚さが少なくとも2ミリメートルであることを特徴とする、請求項27および28のいずれか1つに記載の方法。
  • 上記接合材料(34)が空気中で硬化することを特徴とする、請求項27ないし29のいずれか1つに記載の方法。
  • 上記接合材料(34)が上記の面の全領域に渡って用いられることを特徴とする、請求項27ないし30のいずれか1つに記載の方法。
  • 上記材料(34)が用いられる際に、セグメントに組み込まれている被覆管(7)および装置(8)の開口部が空であることを特徴とする、請求項27ないし31のいずれか1つに記載の方法。
  • 少なくとも3つのスペーサ(32)がセグメント(4および6)の間に挿入されていることを特徴とする、請求項27ないし32のいずれか1つに記載の方法。
  • 上記スペーサ(32)が、セグメント(4および6)間の所定の間隔(30)と実質的に一致した部材の厚さを有することを特徴とする請求項33に記載の方法。
  • 上記スペーサ(32)が所定の弾性率を有することを特徴とする、請求項33および34のいずれか1つに記載の方法。
  • 用いられているスペーサ(32)の弾性率が、硬化した上記接合材料(34)の弾性率よりも低いことを特徴とする、請求項33ないし35のいずれか1つに記載の方法。
  • 上記スペーサ(32)が木でできていることを特徴とする、請求項33ないし36のいずれか1つに記載の方法。
  • テンション要素によって互いに固定され、重ね合わされている、複数の実質的に環状の要素からなる完成部品を有する、風力発電施設の塔。
  • 上記環状要素のそれぞれが少なくとも2つのサブセグメントを有し、サブセグメントがサブリング要素を伸ばすことを特徴とする、請求項38に記載の塔。
  • 上記テンション素子は、その少なくとも1つがケーブル状のセグメント固定用のテンション素子であって、上記環状要素の壁部内の空洞部を貫通していることを特徴とする、請求項38および39のいずれか1つに記載の塔。
  • 風力発電施設の塔が建てられた後、上記空洞部は建築材料、好ましくはコンクリートで満たされることを特徴とする、請求項1ないし40に記載の塔。
  • 下方にあるコンクリート製の完成部品からその上にあるコンクリート製の完成部品への遷移部にテンションスチール要素を受承する要素が供されており、該受承部はその下端部よりも上端部が大きな径を有することを特徴とする、請求項1ないし41のいずれか1つに記載の塔。
  • 曲線状の外形を有することを特徴とする、地面から上方に向かって先細になった風力発電施設の塔。
  • 塔が、曲線的な外観または直線的な外観を有する複数の完成した要素を有することを特徴とする、請求項43に記載の塔。
  • 说明书全文

    【0001】
    (技術分野)
    本発明は、プレストレスドコンクリート製の完成部品からなる塔(Turmes)を組み立てる方法、および、前記方法を有利に実施するための装置に関する。 プレストレスドコンクリート製の完成部品からなる塔は、一般に知られており、広範多岐にわたる目的で使用されている。 ここでは、遠隔通信機構のための電波塔としての使用を例として挙げておく。
    【0002】
    (背景技術)
    コンクリートの型または外壁を登ったり、滑り降りたりしながらの、タワーまたは塔の建設と比較すれば、プレストレスドコンクリート製完成部品を使用することで、所定の条件下、より経済的に利のある方法で完成部品を製造することが可能である。 この方法においては、関連する作業の大部分を、建設現場から遠く離れて、建設よりも先に実行可能である。 さらに、この方法においては、品質に対する所定の要求を満たすこと、および、進行状況をモニタして要求を満たしていることを確認することはさらに容易になり、それによって塔は建設現場において短期間で建設可能である。
    【0003】
    上記目的のために、プレストレスドコンクリート製の完成部品は、建設現場にて張手段として塔壁部に組み込まれている被覆管(eingearbeiteten Huellrohren)によって組み立てられる。 この場合、個々の完成している部品を塔のセグメントとして結合するために、それらの間にコンクリート混合物を注入し、セグメント間を接合し、完成部品間、その表面において応力を固定化した結合(flaechigen Kraftschluss)を実現する。 そして被覆管に引き込まれている張力手段が張力を受け、その後、被覆管は高圧下でコンクリートのスラリーで満たされて押圧され、張力手段と塔との間に緊密な接合をもたらす。
    【0004】
    被覆管内の張力手段を加圧する工程は高圧下でなされなければならず、それにより所要の圧力でコンクリートのスラリーが被覆管内を上昇し、塔の先端部まで満たされる。 前記所要の圧力とは、塔が高さ80メートルの場合、確実に200バール(197気圧)に達する。 その点に関し、現在の技術準では、コンクリートは脆く、かつ、多孔質であるという材料の特性故、セグメント間の推移部は確実に密閉されておらず、高圧下でコンクリートスラリーは個々のセグメント間の接合部から出てしまう。
    【0005】
    従い、互いに重ねたセグメント間の接合部において、最低部のセグメントから開始し塔上方へ移動しながら、コンクリートスラリー注入用手段を提供すること、および、そこに配されている個々のセグメントの被覆管を加圧するために、前記注入用手段からコンクリートスラリーを送り込むことが必要である。
    【0006】
    ドイツにおいては、テンション・バーおよびテンション・ワイヤを張力手段とみなしている。 しかし、テンション・バーの利用は、直線的なテンション・パスに対処する場合のみ利用可能という制約がある。 このことが意味するのは、常に直線状でなければならないテンション・バーを利用するならば、プレストレスドコンクリートから構成される塔の形状に関する選択の余地が制限されるということである。 これは、テンション・バーを備えた円錐形の塔を組み立てることは、塔の断面が直線状の構成で先細になっている限りは可能である、ということを意味している。
    【0007】
    従って、曲線的な外形を備えた円錐型の塔を建築する場合、テンション・ワイヤの使用のみを考慮する。 テンション・ワイヤは塔の先端部から、セグメントの被覆管へ連続的に塔の底部まで、または、塔の底部から連続的に塔の先端部まで、引き入れられる。 しかしこの手法は、塔の先端部から塔の底部領域にまで曲線状の輪郭に沿って、テンション・ワイヤを個々のセグメント間の接合部に通していかなければならないという、問題を抱えている。 だが、湾曲のために、特に上記接合部においてワイヤが湾曲に従わず、接合部で動かなくなってしまい、動かすには多大な費用がかかってしまうという危険性が常に存在する。
    【0008】
    (発明の開示)
    (発明が解決しようとする技術的課題)
    本発明の目的はプレストレスドコンクリート製の完成部品の塔を建設する方法および前記方法を有利に実行するための装置を提供することである。 それによって、現在の技術水準における特定の問題点は解消、または、少なくとも軽減される。
    【0009】
    (その解決方法)
    上記目的達成のため、本発明によって漏斗形状の構成を有する装置が提供される。 上記構成において、漏斗形状の装置のより小さな断面を有する側は、セグメントに組み込まれたときに、実質的に被覆管の断面と一致した断面を有している。 上記漏斗形状の装置は、被覆管の上方に配され、より小さな断面を有する面が被覆管に向けられている。 結果、塔またはタワーの先端部から引き入れられるテンション・ワイヤは先ず、より大きな断面の有する面に到達し、そこからより小さな断面部に誘導される。 より小さな断面部は実質的に被覆管の断面と一致しているので、テンション・ワイヤは下に配置されている次のセグメントの被覆管に滑らかに通る。
    【0010】
    本発明の好ましい実施形態においては、装置のより小さな断面を有する部分に実質的に均一な断面を有する管状部が備えつけられている。 前記部分は所定の長さを有し、それは被覆管としっかりと係合可能で、また、材料費、従い、コストは許容範囲に抑えられる。
    【0011】
    本発明の特に好ましい実施形態においては、管状部および装置は一体成形され、被覆管に螺合可能な雄ネジのネジ山を備えた管状部領域が供されている。 この構成により、漏斗形状の装置と被覆管との間に特にシンプルかつしっかりとした接合が可能である。
    【0012】
    本装置は、特に好ましくは、外側周囲に、例えば密閉のための取付けオプションを備えたデザインを有する。 前記取付けオプションは装置の外端部を完全に取囲んで適切に密封を堅く保持することに役立っている。
    【0013】
    被覆管押圧工程においてコンクリートスラリーが流出する問題を是正するため、本発明により、セグメント内の被覆管が互いに相対する関係にある2つのセグメント間に密閉部が挿入されている。 密閉の高さは、密閉作用を実現するため、意図したセグメントの間隔と少なくとも一致する。
    【0014】
    本発明の特に好ましい実施形態においては、上記密閉部の高さは、表面祖度の測値以上で、セグメント間の所定の間隔よりも高くなっている。
    【0015】
    上記密閉部および上記漏斗形状装置はセグメントの周囲に配されており、そこで、組み入れられている被覆管は相対する関係にあるので、密閉部は好ましくは漏斗形状の装置と同一の断面形状を有する。
    【0016】
    特に好ましい形態においては、密閉部の内部幅は下方に配されているセグメントに向かって増大し、密閉部の上方に配されているセグメントに面する密閉面は少なくとも、その内部幅に関してはセグメントの被覆管の断面と同一のサイズである。 これは密閉部の横断面を漏斗形状の装置の方向に拡大することを可能とし、そうすることで、その利点を完全に活用することができる。
    【0017】
    本発明の別の好適な実施形態においては、密閉部の外周面は実質的に内部幅の変動に追随し、よって、より小さな断面を有する部分に向かって、減少している。 結果、密閉壁領域は、密閉部の上方へと向かうにつれて、十分な変形能を残し、密閉部内で生じる圧力によって外側へ加圧され、従って隣接するセグメントに押圧される。
    【0018】
    密閉部の上部の内壁と外壁との遷移部は、外壁に対して鋭をなし、内壁に対して鈍角をなし、実質的に鉛直である。
    【0019】
    結果、密閉部の上部が、その内壁と外壁との遷移部において水平方向に加圧されても、密閉部の上部をよりしっかりとセグメントに対して加圧する力が存在する。 なぜならば、そのような状況においてでさえ、上方に向かって延びている面を有するからである。
    【0020】
    本発明の特に好適な実施形態において、密閉部下面、つまりは、より大きな断面を有する面は玉縁または隆線が形成されており、その寸法おび形状は漏斗形状の装置に配されている密閉部を受け入れるための装着手段と対応している。 このようにして、密閉部はその位置をしっかりと保持可能であり、よって密閉部がスリップすることおよび組み立て工程に悪影響を及ぼさないことを保証している。
    【0021】
    好ましい進展においては、本発明による密閉部は、玉縁の上方、外周に沿って外側を向いた片持ち梁を備えている。 片持ち梁部は所定の高さおよび幅を有し、装置の上側の周辺端よりも突出している。 片持ち梁部は装置に収容されている玉縁の曲げ剛性を増大させ、その一方でセグメント間の複合接合材料としての役割を果たし、前記材料がタワーまたは塔を建設する際に密閉部の上面に及ばないようにしている。
    【0022】
    特に建設現場での作業工程を簡単化するために、本発明の好適な実施形態により、上記装置はセグメントの製作の際に、既に適切な方向性を与えて一体化しておくことが可能である。 そのような場合、上記装置の上記上端、つまりは大きな断面を有する面がセグメントの上端面と同一平面にあるような、特に好ましい一体化が可能である。
    【0023】
    本発明の別の実施形態においては、漏斗形状の装置をセグメントの製造工程において、セグメントの壁部内に形成する。 そのようにすることで、同一の機能性を有しながら、上記装置のための材料を節約することができ、また、上記装置の挿入に関する作業工程を省くことができる。
    【0024】
    接合部のずれを防止するだけの目的で、被覆管と相対する、装置の開口部と隣接する被覆管の端部との間隔は、無視できるほどに小さく、その結果漏斗形状装置および被覆管は一体化している。
    【0025】
    搬送および取り扱い上の問題点を軽減させる目的で、本発明による特定の好適な実施形態では、完全なセグメントを鉛直軸に平行に少なくとも2つのサブセグメントに分割している。
    【0026】
    さらに、本発明による特定の好適な実施形態では、セグメントからタワーまたは塔を組み立てる際に例えばエポキシ樹脂のようなポリマーをセグメント間の接合材料として多孔質コンクリートの代わりに用いている。 硬化した状態においては、エポキシ樹脂はコンクリートと同程度の強度特性を示すが、多孔性および脆性は示さず、機械的には等価であって、加えてセグメント間に密閉接合を構成する。
    【0027】
    セグメント間に、十分に安定した接合を設けるため、接合材料は好ましくは関連する全領域に渡って使用されている。 その点では、漏斗形状の開口部および被覆管の開口部は、引き入れられるテンション・ケーブルおよびコンクリートスラリーに如何なる障害ともならぬように、空にされている。
    【0028】
    本発明の特に好適な実施形態においては、少なくとも3つのスペーサが、セグメントを組み合わせる前にセグメント間に設けられている。 これは、接合材料が硬化するまでの間、その上に乗っているセグメントを支えている。
    【0029】
    この場合、スペーサは特に、例えば木のように、硬化した接合材料よりも低い弾性率を有する材料で作られていることが好ましい。 それにより、スペーサが面するセグメントの表面に不均一性があれば、スペーサが適切に変形し、セグメントの壁部が欠落するのを防止している。 しかし同時に、接合材料が硬化した後、「柔らかな」スペーサの代わりに荷重に耐え、スペーサは取り除かれる。
    【0030】
    スペーサの弾性率は、制限範囲内で所望のスペーサの面を保持するために、好ましくは3000N毎平方ミリメートルないし5000N毎平方ミリメートルであって、その一方で接合材料は好ましくは5000N毎平方ミリメートルよりも大きな弾性率を有する。
    【0031】
    本発明の特に好適な実施形態においては、漏斗形状装置、密閉部、および、接合材料が協調して、セグメントで構成されるタワーまたは塔に関しては、テンション・ケーブルを被覆管内に引き入れて、テンションを与ること、そして、例えばコンクリートスラリーを、2つのプレストレスドコンクリート製の完成部品の間の接合部から漏れ出ることなしにタワーまたは塔の先端部までコンクリートスラリーを持ち上げるような高圧下で、タワーの底部から被覆管に圧入することを可能にしている。
    【0032】
    本発明の有利な進歩性は従属クレームに記載されている。
    【0033】
    本発明の実施形態は、添付の図面を参照し、下文にてより詳細に説明されている。
    【0034】
    (発明を実施するための最良の形態)
    図1は本発明による漏斗形状装置8の断面側面図であり、これはテンション・ワイヤ(図示せず)を誘導する。 この実施形態における断面平面図(図示せず)は、好ましくは円形であるが、例えば回転運動を防止する性質を導入する目的で多角形とすることも可能である。
    【0035】
    装置8の中心部分は上方を向いた開口部9および下方を向いた開口部11を備えた漏斗形状部8である。 およそ254平方センチメートルの断面積を有する上方円形開口部9は53ミリメートルの内径を有する下方開口部11よりも大きなおよそ90ミリメートルの内径を有する。
    【0036】
    本構成において、より小さな断面部、つまりは下方断面部11は実質的には被覆管の断面と一致しており、被覆管はセグメント4および6の製作時にセグメントの壁部と一体化され、テンション・ワイヤ(またはテンション・バー)を受け入れる目的で供されている。 このようにして、大きな断面部9に入れられたテンション・ワイヤは、漏斗形状装置8の下方に隣接している被覆管7へ滑らかに渡るように漏斗形状を誘導される。
    【0037】
    本発明による例示の実施形態においては、漏斗形状装置8には約40度の誘導角を選択している。 しかし、この誘導角は、セグメントの構造的要因および形状に応じて10度から150度までの広範囲に渡って変化可能である。
    【0038】
    装置8の小さな開口部11に接しているのは雄ネジのネジ山14を備えた管状部12である。 部分12は被覆管7にねじ込むことが可能であり、装置8の位置を正確に再現可能であり、かつ、その一方ではテンション・ワイヤをさらに外延的なガイドを供している。 さらには、これによって装置8が、搬送位置に関わらず、偶発的に被覆管7から解放されないようになっている。
    【0039】
    管状部は、実質的に被覆管7と一致する断面を有する。 当然のことながら、ねじ込みを可能にするために僅かに本実施形態は小さくなっている。
    【0040】
    大きな断面部9の外周端部10はおよそ7ミリメートル上方に延長されており、この領域の断面は一定に保たれている。 つまり、周端部10は鉛直に延びている。 漏斗形状部8から周端部10の鉛直に伸びる部分への遷移部で周端部10と隣接しているのは、実質的に水平に延びた支持面16であり、これは周端部10の周りに環状の構成で延びており、例えば密閉素子20を支持可能である。 支持面16の幅は密閉部20が必要とする支持面積に拠るが、本実施形態ではそれはおよそ10ミリメートルである。
    【0041】
    次に、付加的な周部延長端部18は支持面16の外端部に垂直に配されており、支持面からおよそ10ミリメートル上方に延びている。 これよって、密閉部20をさらに横方向から支持することができ、密閉部20は周端部10、支持面16、および、周部延長端部18で形成される受承手段に挿入され、この支持により密閉部20がスリップすることを防いでいる。
    【0042】
    本発明の代替的実施形態(図示せず)においては、支持面16は周端部10と鋭角をなして延びている。 より簡単なデザイン構成においては、この構成が、適切に成形された密閉部20を付加的に支持する動作をすることができる。
    【0043】
    図2は本発明による密閉部20を、第1の実施形態で示している。 平面図(図示せず)においては、密閉部20は、ちょうど装置8のような円形の断面を有している。 図示している断面側面図においては、密閉部20の内部幅21は変化する。 この内部幅21は密閉部20の下方端に向かって増加する。 この点において、およそ70ミリメートルの密閉部20上方端部の直径は、それでもなお、標準として使用されているおよそ60ミリメートルの直径の被覆管7の直径よりも大きい。 密閉部20の内側直径は、下端部においておよそ95ミリメートルであり、これは装置8の外周短部10における直径と一致している。
    【0044】
    下端領域においては、密閉部20の外周端部は玉縁または隆線22が形成されており、その寸法は密閉部の内側でおよそ7ミリメートルの高さを有し、外周においておよそ10ミリメートルの高さを有し、幅もおよそ10ミリメートルであり、装置8の受承手段の寸法と対応するように選択されていて、前記手段は周端部10、支持面16、および、周部延長端部18から形成されている。 従って、密閉部20は装置8の受承手段と正確にフィットし、粘着層またはそれに類するものが装置8または支持面16と密閉部20との間に配され、密閉部20を固定する。
    【0045】
    下方端部から、上方端部に向かって、密閉部20の内部幅は減少する。 密閉部20の外周部は前記の構成に追随する。 換言すれば、密閉部の外周部もまた、玉縁22の上方で密閉部領域は減少している。 それにより、テンション・ワイヤの経路内に、従って、密閉部20内に圧力が加わったとき、つまりは、被覆管7に圧力が加えられたときに、その圧力が密閉部を、特にこの領域を変形させ、上方のセグメント6を加圧することが可能であり、それによって被覆管7の領域において、セグメント4および6の遷移部が確実に密閉されるという利点がもたらされている。
    【0046】
    玉縁22の上方で、密閉部20はその外周に、円周にそって延びる片持ち梁部23を有する。 それは平行四辺形の構成を有する。 片持ち梁部23は高さ約5ミリメートルで、装置8の上方の周部延長端部18を越えてその寸法だけ突出している。 片持ち梁部23は、一方では、装置8に収容されている玉縁22の曲げ剛性を増加させ、また他方においては、セグメント4および6間の複合接合材料34のための防壁となり、塔の建設作業時に、材料34が密閉部20の上端面を通ることを防止している。
    【0047】
    密閉部20は、互いに向かい合って排されている被覆管7の領域において、2つの重なり合ったプレストレスドコンクリート製の完成済みの要素4および6の間に構成されており、プレストレスドコンクリート製の完成済みの要素4および6の被覆管7に耐圧性の遷移部を形成することを意図して配されている。 従って、好適な実施形態においては、密閉部20は約25ないし30ミリメートルの高さを有する。
    【0048】
    上記の高さとは、玉縁22の高さ、および、密閉部20の高さからなり、その断面は、より小さい開口部へ向かって先細っている。 この構成においては、片持ち梁部23の高さは、セグメント4および6間の高さとして意図した高さを示唆している。 片持ち梁部23を越えて突出している、先細になった部分を備えた、密閉部20の上方部25はおよそ10ないし15ミリメートル程、より高くなっている。
    【0049】
    セグメント4および6からなる塔が建設される際、片持ち梁部23を越えて突出している、密閉部20の上記部分は、その上に配されているセグメント6によって下に押され、そして回復力がセグメント6を加圧する。 これにより、セグメント4および6間に第1の密閉効果が生まれ、これは圧力が存在していなくとも既に密閉部内に存在する効果であり、コンクリートスラリーが流出することを防いでいる。
    【0050】
    上部密閉部25は、その上に配されているセグメント6によって変形するので、内壁27および外壁26の間の遷移部29は、外壁26とは鋭角をなし、内壁27とは鈍角をなして、実質的に鉛直になるように設計されている。
    【0051】
    このことは、明瞭性を高めるために拡大スケールで図示してある円形内部を見れば理解できる。 ここでは、遷移部29のみを図示しており、明瞭性の観点から、接している端面の線は描かれていない。 密閉部20の上部25の外壁26と遷移部29との間の鋭角、および、壁27と遷移部との間の鈍角とも、明瞭に見て取ることができる。
    【0052】
    密閉部20の上部25が水平方向に押されるときでさえ、内壁27と外壁26との間の遷移部29においては、上記にて議論した構成により、密閉部20を加圧し、上部25をセグメント6に対し、よりしっかりと加圧する力を与えている。
    【0053】
    上方セグメント6がほぼフラットな表面を有すると仮定すれば、密閉部の上方部25は水平よりも下方へ曲げられることはない。 このことは、いかなる場合においてさえ、密閉部20は確実に上方セグメント6に対して完全な密閉を供することを意味している。
    【0054】
    図3は、装置8、および、原位置における、それに挿入されている密閉部20を示している。 重ね合わされている2つのセグメント4および6が図示されており、そのうち下方セグメント4は、装置8の領域において、壊されている。 セグメント4および6は、セグメント4および6内の被覆管7が実質的に一直線に合わせられ、互いに向き合うように、上下に配されている。
    【0055】
    装置8はセグメント4に挿入され、その場に確実に係止されている関係にあり、周部延長端部18の上端部はセグメント4の表面と同一平面内にある。 環状部12は被覆管7と係合し、セグメント4で統合されている。
    【0056】
    密閉部20は装置8の部分にはめ込まれており、装置8は密閉部20を受承し、また、その上端面でしっかりと上方セグメント6を支えるようになっている。
    【0057】
    セグメント4および6からなる塔が、本発明の方法によって建設されるならば、先ず、好ましくは3つのスペーサを、セグメント4の上方を向いた面の表面に凡そ均等な間隔で分布させて配置する。 このセグメント4は最後に設置した(下方セグメントとなる)セグメントである。
    【0058】
    スペーサ32は好ましくは木で作られており、高さおよそ5ミリメートル(セグメントの表面粗度による。)で、この高さは組み立て後に意図されているセグメント4および6の間の間隔30と対応している。 木の弾性率は、しばらくの間、塔に生じる力に耐えることが可能で、かつ同時にセグメント4および6の互いに相対する表面の不均一部が木に圧入し、それによってセグメント4および6の材料が欠落することを防ぐような範囲にある。
    【0059】
    この場合、セグメント4および6の水平化は、スペーサの高さを適切に選択することで実現可能で、これによってセグメント4および6の不可避的な生産上の不正確性に対応する。
    【0060】
    それから、接合材料34が上記表面に、それを覆うように用いられる。 その点に関し、セグメント4および6の被覆管7もしくは上方セグメント6の被覆管7、ならびに、下方セグメント4において密閉部20を備えた装置8の位置は、互いに相対する関係にあり、その位置は材料34が用いられれば、材料34が片持ち梁部23のところまで用いられることで空の部分が残される。
    【0061】
    関連する表面を覆うために用いられる接合材料34は、好ましくはエポキシ樹脂であり、少なくとも、セグメント4および6間の意図されている間隔と実質的に対応している、およそ5ミリメートルの厚さの層として用いられる。
    【0062】
    次に取付けられるセグメント6は下方セグメント4上に、被覆管7が互いに一直線になるように配される。 この場合、上方セグメント6は先ず、3つのスペーサ32の上に支持され、材料34が効果を発揮するまでは、この3つのスペーサがセグメント4および6の間で力を伝達している。
    【0063】
    材料34が硬化するまでの間、セグメント4および6間の力の伝達は、次第に材料34により達成されるようになる。 硬化状態における材料34の強度特性はコンクリートに匹敵するので、材料34が硬化した後、この構成はセグメント4および6の間に、その互いに相対するセグメント4および6の面の大部分に渡って応力を固定化した結合をもたらす(被覆管7間の遷移領域は空のまま残されている。)。
    【0064】
    材料34が硬化した後は、プレストレスドコンクリート製の完成済みの要素4および6の間に作用する全ての力は材料34によって伝達され、もはやスペーサ32は荷重を負うことがなくなる。
    【0065】
    上記の如く、スチール製の取り付け台が、上記のプレストレスドコンクリート製の塔の上に取付けられる。 それからその上に風力発電装置の機械室全体が搭載される。 プレストレスドコンクリート製の塔部の上に取付けられるスチール製の取り付け台は、その下面に、外周に延びる固定用フランジを備えている。 最終的な固定具が所定の場所に実装されるまで、スチール製の取り付け台は先ず、複数の、例えば4つの、ネジ山を切ったバーに固定される。 前記最終的固定具は塔内に延びるテンション・ワイヤを備えており、これはフランジおよびフランジ上の所定の位置に搭載されているテンション・ワイヤ用のテンション・ストレーナを貫通している。
    【0066】
    環状の要素が(縦長の部分からなる)複数のサブセグメントから構成され、それによって、例えばサブセグメントが半円形状を形成すれば、これらのサブセグメントは接続される。 このために、所謂、リターン・ハンギング補強(Rueckhaengebewehrung)を、サブセグメント製造時に組み込む。 このリターン・ハンギング補強は、セグメント内に組み込まれている補強部の延長部であり、分散してU字型に完成しているサブセグメントの端部から突出しており、前記端部において可視の要素は上下にクロスバー状に配されている。
    【0067】
    さらに、隣接するサブセグメントと相対して配されている端部には(浅い)凹所が供されており、その中にリターン・ハンギング補強部が係合される。 従って、取付け時において、隣接サブセグメントのリターン・ハンギング補強部は互いにくし状に係合する。 そして、縦長部からなるサブセグメント間の遷移部は速乾性コンクリートが注入される。
    【0068】
    図5はガイド・ファンネル8を備えたプレストレスドコンクリート製の塔のための本発明による完全なセグメントの平面図である。 本図には2つの断面図を、つまりAおよびCを指示しており、これらは後の図において示される。
    【0069】
    図6は、下方セグメント6が用意された後であって、上方セグメントが所定の位置に設置される前の、図5におけるA−A断面の図である。 本図および図7において、セグメント4および6におけるガイド・ファンネル8および被覆管7は隠されているように示されている。 セグメント4および6間の隙間に示されているのは、スペーサ32、および、このような形状で用いられる接合材料34である。
    【0070】
    図7はセグメント4および6の据え付けられている状態を示す図である。 材料34は実質的に隙間の全幅に渡って分布し、横方向に膨れ出た材料34は、こてまたはその種の他のもので容易に取り除くことができる。 上方セグメント4はスペーサ32の上にある。
    【0071】
    密閉部20は、図を明快にするために、図示していない。 この場合にも、密閉部20の昨日をはっきりと示すために、図5における断面部C−Cを図8に示す。 ここでは、接合材料34およびスペーサ32は省略されている。 本図は、如何にして密閉部20が、密閉部の上部において上方セグメント4に押圧されているかを示す図である。
    【0072】
    密閉部の上部が押し下げられて水平になっても、遷移部29は、密閉部20の上面と鋭角をなし、また、密閉部の下面27と鈍角をなすために、上方へ延びていることが、拡大されたスケールで示されている図より明らかである。 密閉部の内側に圧力が加えられれば、この部分は確実に上方セグメント4を押圧する。
    【0073】
    図8は本発明による塔全体の断面図であり、示されている例は23個の部品からなり、各部品は実質的には3.80メートルから4.00メートルの高さを有する。 見ればわかるように、塔は先細な形状であり、換言すれば、塔の上方領域よりも地面付近の方が広いということである。 この場合、塔の形状は全体としては湾曲し、つまりは、互いに相対して配されている塔の壁は、互いに平行に配されているのでも、互いに決まった角をなして配されているのでもなく、形状または外形が僅かに湾曲しているのである。 図の横の数字は、塔のセグメントの下方面の地上からの高さ、および、その位置における塔のセグメントの直径(右側の数字列)を示している。 この数は例として挙げたものに過ぎないことは明白であり、決して本発明を制限するものと解されるべきではない。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明による漏斗形状装置の断面側面図である。
    【図2】本発明による密閉部の断面側面図である。
    【図3】図2における遷移部の拡大図である。
    【図4】本発明によって互いに接続され、一方が他方の上方に配されている2つのセグメントの部分図である。
    【図5】本発明による完全なセグメントの平面図である。
    【図6】図5に示されている本発明による完全なセグメントの断面図である。
    【図7】設置位置におけるセグメントの図である。
    【図8】本発明による塔の断面図である。
    【符号の説明】
    8 ・・・ 漏斗形状装置9 ・・・ 大きい断面部10 ・・・ 外周端部12 ・・・ 管状部14 ・・・ 雄ネジ山16 ・・・ 支持面18 ・・・ 周部延長端部

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