Economic run system, control program and economic run state notifying device

申请号 JP2007111062 申请日 2007-04-19 公开(公告)号 JP2008267266A 公开(公告)日 2008-11-06
申请人 Fujitsu Ten Ltd; 富士通テン株式会社; 发明人 YAMAGUCHI ICHIYO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an economic run system, a control program, and an economic run state notifying device, which effectively notifies a user of a reason for prohibiting an economic run.
SOLUTION: This invention is the economic run system having the economic run function of stopping and restarting an internal combustion engine in response to a vehicle state. This economic run system has: table information for regulating the relationship between a plurality of economic run prohibiting reasons and a priority degree of notifying the user of the respective economic run prohibiting reasons; an economic run ECU 10 determining whether the economic run prohibiting reason occurs in a vehicle; an economic run lamp 41 or a navigation device for notifying the user of the economic run prohibiting reason in response to the priority degree regulated by the table information when determining that the economic run prohibiting reason occurs in the vehicle, by the economic run ECU 10.
COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT
权利要求
  • 車両の状態に応じて内燃機関を停止させ、再始動させるエコラン機能を有するエコランシステムにおいて、
    複数のエコラン禁止理由と各エコラン禁止理由をユーザに報知する優先度との関係を規定する規定手段と、
    前記車両にエコラン禁止理由が生じているか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記車両にエコラン禁止理由が生じていると判断された場合に、前記規定手段により規定された優先度に応じて、当該エコラン禁止理由をユーザに報知する報知手段とを備えていることを特徴とするエコランシステム。
  • 前記規定手段は、ユーザが対処不可であるエコラン禁止理由よりもユーザが対処可能なエコラン禁止理由に対し優先度を高く規定することを特徴とする請求項1記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段は、前記エコラン禁止理由が所定数以上ある場合には、予め決められたエコラン禁止理由のみをユーザに報知することを特徴とする請求項1又は2記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段により前記エコラン禁止理由をユーザに報知するタイミングを、車両停止時且つ走行履歴がある場合とすることを特徴する請求項1乃至3のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記エコラン禁止理由は、エコランを実行するための基本操作を含まないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • エコラン機能を中止する中止部をさらに備え、
    当該中止部が操作された場合には、前記報知手段は前記エコラン禁止理由の報知を中止することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段はランプで構成されており、車両停止時に前記エコラン禁止理由を点滅によりユーザに報知すると共に車両停止時以外は前記車両の故障発生を点滅によりユーザに報知することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段はランプで構成されており、前記エコラン禁止理由毎に前記ランプの点滅方法を切り換えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段はランプで構成されており、優先度の高いエコラン禁止理由は優先度の低いエコラン禁止理由よりも前記ランプの点滅が早く終了するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段はランプで構成されており、
    前記ランプを点滅させるためのコードを設定する設定手段を備え、
    所定の条件成立時に前記設定手段に設定されたコードを削除し、前記ランプを消灯するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載のエコランシステム。
  • 前記報知手段はランプで構成されており、
    前記設定手段で設定されたコードを受信し、当該ランプの点滅を制御する制御手段を備え、
    車両停止時且つ走行履歴がある場合に、前記制御手段が所定時間内に前記コードを受信できない場合には、前記制御手段は前記ランプを継続して点灯するように制御することを特徴とする請求項10記載のエコランシステム。
  • 車両の状態に応じて内燃機関を停止させ、再始動させるエコラン機能を有するエコランシステムで使用されるコンピュータを、
    複数のエコラン禁止理由と各エコラン禁止理由をユーザに報知する優先度との関係を規定する規定手段、
    前記車両にエコラン禁止理由が生じているか否かを判断する判断手段、及び 前記判断手段により前記車両にエコラン禁止理由が生じていると判断された場合に、前記規定手段により規定された優先度に応じて、当該エコラン禁止理由をユーザに報知する報知手段 として機能させることを特徴とする制御プログラム。
  • 車両の状態に応じて内燃機関を停止させた後に再始動させるエコラン制御を行うことが可能な車両に設けられ、エコラン制御によって内燃機関の停止が行われなかった場合に内燃機関の停止が行われなかった理由をユーザに報知するエコラン状態報知装置であって、
    前記エコラン制御によって内燃機関の停止が行われておらず、かつ、内燃機関の停止を行っていない理由であるエコラン禁止理由がユーザへの報知を行う必要があるものを含む場合に、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由を禁止理由報知手段で報知させる報知制御手段を備え、
    前記報知制御手段は、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由が複数存在する場合に、ユーザによって解消可能なエコラン禁止理由を、ユーザによって解消不可能なエコラン禁止理由よりも優先して報知するように禁止理由報知手段を制御することを特徴とするエコラン状態報知装置。
  • 車両の状態に応じて内燃機関を停止させた後に再始動させるエコラン制御を行うことが可能な車両に設けられ、エコラン制御によって内燃機関の停止が行われなかった場合に内燃機関の停止が行われなかった理由をユーザに報知するエコラン状態報知装置であって、
    前記エコラン制御によって内燃機関の停止が行われておらず、かつ、内燃機関の停止を行っていない理由であるエコラン禁止理由がユーザへの報知を行う必要があるものを含む場合に、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由を禁止理由報知手段で報知させる報知制御手段を備え、
    前記報知制御手段は、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由が複数存在する場合に、ユーザによって解消不可能なエコラン禁止理由を、ユーザによって解消可能なエコラン禁止理由よりも優先して報知するように禁止理由報知手段を制御することを特徴とするエコラン状態報知装置。
  • 車両の状態に応じて内燃機関を停止させた後に再始動させるエコラン制御を行うことが可能な車両に設けられ、エコラン制御によって内燃機関の停止が行われなかった場合に内燃機関の停止が行われなかった理由をユーザに報知するエコラン状態報知装置であって、
    前記エコラン制御によって内燃機関の停止が行われておらず、かつ、内燃機関の停止を行っていない理由であるエコラン禁止理由がユーザへの報知を行う必要があるものを含む場合に、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由を禁止理由報知手段で報知させる報知制御手段を備え、
    前記報知制御手段は、ユーザへの報知を行う必要があるエコラン禁止理由が複数存在する場合に、エコラン禁止理由が多い旨の報知を行うように禁止理由報知手段を制御することを特徴とするエコラン状態報知装置。
  • 说明书全文

    本発明は、車両に搭載されるエコランシステム、制御プログラム及びエコラン状態報知装置に関する。

    近年、燃費の低減、排気ガスの低減を目的として、エンジンの作動が不要の時(例えば、信号待ち、電車通過待ち、人待ち等をしている時の車両の停止時)にエンジンを自動的に停止させ、エンジンの作動が必要になった時に再びエンジンを自動的に始動(再始動)させるエコノミーランニングシステム(エコランシステム)が開発され、実用化もされている。

    このようなエコランシステムが搭載された車両には、エンジンの自動停止再始動、すなわちエコランを実施している場合に、そのことを利用者(運転者等)に知らせるためのインジケータや、逆にエコランを実施していない場合にそのことを利用者に知らせるインジケータが装備されており、利用者は、これらのインジケータを参照することにより、エコランが実行されているか否かを確認することができるようになっている(特許文献1参照)。

    現状、自家用車両へのエコランシステムの普及はまだまだ進んでいないため、エコランシステムの正しい仕組み等については広く認知されておらず、一般的には、車両が停止状態になれば、エンジンが自動停止されるシステムであるとの認識が強い。

    しかしながら、実際のエコラン制御では、例えば、シフトレバーがDレンジのままエンジンを自動停止させる場合、車両が停止状態(車速が0km/h)、かつアクセルオフ(アクセルペダルが踏み込まれていない状態)、かつブレーキオン(ブレーキペダルが踏み込まれている状態)、かつパニックブレーキ(急ブレーキ)ではない状態、かつエンジン自動停止時に使用されるバッテリの蓄電量が所定レベル以上である状態、かつその他複数の状態が含まれる停止条件がすべて成立した場合に、エンジンが自動停止されるようになっている。

    したがって、車両が停止状態(すなわち、車速が0km/h)であるにもかかわらず、その他の停止条件のうちのいずれかの条件が成立していない場合、エンジンが自動停止されない現象が生じることとなる。 従来、このような現象が生じた場合、エコランが実行されていないことが、インジケータによって示されるだけなので、利用者が、車両が停止状態となるだけで、エンジンが自動停止されるものとシステムを誤認識している場合、なぜ、車両が停止状態であるにもかかわらずエンジンが自動停止されないのかといった疑問を抱くこととなり、さらに、エコラン制御が正常に機能していないのではないかといった不安を利用者に与えたり、利用者が故障と勘違いしてしまうことがあった。

    このため、エンジンを自動停止させることができない原因(すなわち不成立となっている停止条件)と、その原因に対する対処方法とをカーナビゲーション装置の表示部に表示させるエコランシステムが、本出願人により提案されている(特許文献2参照)。

    特開2001−88580号公報

    特開2006−273215号公報

    しかしながら、上記特許文献1では、エコランが実行されていないことが、インジケータによって示されるだけなので、ユーザは、エコランが実行されていない原因を理解することはできない。

    また、上記特許文献2では、ユーザは、エコランが実行されていない原因を理解することはできるものの、エコランが実行されていない原因のうち、ユーザが対処可能なものとユーザが対処不可であるものとが混在した状態で全て画面に表示される。 このため、極エコランを実行したいと考えるユーザは、煩雑な画面表示を好まず、ユーザが対処可能な原因のみを早期に通知して欲しいという要求がある。

    また、カーナビゲーション装置は、エコランを実行する車両が必ずしも備えているわけではないため、このような車両では、上記特許文献2の技術を利用できなかった。

    本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能なエコランシステム、制御プログラム及びエコラン状態報知装置を提供することにある。

    上記目的を達成するため、請求項1のエコランシステムは、車両の状態に応じて内燃機関を停止させ、再始動させるエコラン機能を有するエコランシステムにおいて、複数のエコラン禁止理由と各エコラン禁止理由をユーザに報知する優先度との関係を規定する規定手段と、車両にエコラン禁止理由が生じているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により車両にエコラン禁止理由が生じていると判断された場合に、前記規定手段により規定された優先度に応じて、当該エコラン禁止理由をユーザに報知する報知手段とを備える、構成としている。

    かかる構成によれば、ユーザに報知するエコラン禁止理由の優先度を規定手段により規定できるので、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。

    本発明によれば、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。

    以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。

    (第1の実施の形態)
    図1(A)は、第1の実施の形態に係るエコノミーランニングシステム(エコランシステム)の概略構成を示すブロック図であり、図1(B)は各ECU(electronic control unit)の概略構成を示すブロック図である。

    図1(A)において、エコランシステムは、バッテリ1、エコラン状態報知装置としてのエコランECU10(判断手段、設定手段)、エンジンECU11、メータECU12(制御手段)、及びブレーキECU13を備えている。 エコランECU10、エンジンECU11、メータECU12及びブレーキECU13は通信ライン2を介して互いに接続されている。 また、バッテリ1は、電力ライン3を介して、エコランECU10及びメータECU12に接続されており、さらに、イグニッション(IG)スイッチ23を介して、エンジンECU11及びブレーキECU13に接続されている。 尚、エコランシステムは、不図示のアクセサリ(ACC)スイッチがオンの間に給電される不図示のECU(エアコンECUなど)も備えている。 エコランECU10と、エコランプ40、表示部60、又は音声出力部64とは報知手段を構成する。 エコランプ40、表示部60、又は音声出力部64が禁止理由報知手段を構成する。

    これらのECUは、図1(B)に示すように、各種の演算処理を実行するCPU101、処理プログラム等が記憶されたROM102、及び一時的に処理データを記憶するRAM103を含んで構成されるマイクロコンピュータ(マイコン)と、不揮発性メモリ104と、各種信号の入出力インターフェース105とを含んで構成されており、ROM102から読み出された処理プログラムに応じてCPU101が必要な演算処理を実行し、その演算結果に基づいて各種制御が実行される。

    エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104には、メータECU12に接続されるエコランプの点滅を制御するためのランプコードが設定される。 また、エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104は、IGスイッチをオンにしてからの走行履歴を記録する。 走行履歴の走行距離は、車速センサからの信号を利用して、公知の方法で算出される。

    各ECU10〜13で検出された信号や演算処理データは、通信ライン2を介して、各ECU10〜13の間で相互に通信が行えるように構成されており、必要に応じてデータ通信を行い、相互に連動して制御が行われるようになっている。

    エコランECU10には、エコランスイッチ(SW)20、ランプ連動型のエコランキャンセルスイッチ21(中止部)、ドアカーテシスイッチ22、イグニッション(IG)スイッチ23、スタータスイッチ24、ブレーキブースト圧センサ25、スポーツドライブスイッチ26、エンジンフードスイッチ27及び報知選択スイッチ28等が接続されている。 ランプ連動型のエコランキャンセルスイッチ21はランプ21aを含む。 報知選択スイッチ28は、エコラン禁止理由の報知を行うか否かをユーザが選択することができるスイッチであり、エコラン禁止理由の報知を行うことをユーザが選択した場合には、当該報知選択スイッチ28は押下される、即ちオンになる。

    エコランECU10へは、エコランスイッチ20からのエコランシステムのオン(起動)信号、エコランキャンセルスイッチ21からのエコランシステムのオフ(停止)信号、ドアカーテシスイッチ22からのドアの開閉を示す信号、イグニッション(IG)スイッチ23からのIGオン・オフ信号、スタータスイッチ24からのスタータオン・オフ信号、ブレーキブースト圧センサ25からのブレーキブースト圧値を示す信号、スポーツドライブスイッチ26からのオン・オフ信号、エンジンフードスイッチ27からのエンジンフードの開閉信号、報知選択スイッチ28からのオン・オフ信号、及びその他の信号が、それぞれ入力される。

    エコランECU10は、各ECU10、11、12、13で検出された車両の状態に応じてエンジンを停止させたり再始動させるエコラン制御(自動停止・再始動制御)を行う。

    また、エンジンECU11には、イグニッション(IG)スイッチ23、エンジン回転数センサ30、温センサ31、車速センサ32、アクセルペダルセンサ33、センサ34、シフト位置センサ35、シフトランプ36、及びエアコンスイッチ37等が接続されている。

    エンジンECU11へは、IGスイッチ23からのIGオン・オフ信号、エンジン回転数センサ30からのエンジン回転数信号、エンジンに取り付けられた水温センサ31からのエンジン冷却水温信号、駆動輪に取り付けられた車速センサ32からの車速信号、アクセルペダルの踏み込み有無を検出するアクセルペダルセンサ33からのアクセルオン・オフ信号、操舵角センサ34からのステアリングの操舵角信号、シフトレバーの操作位置(P、R、N、D、2、L)を検出するシフト位置センサ35からのシフト位置信号、エアコンスイッチ37からのエアコンオン・オフ信号、及びその他の信号が入力される。 エンジンECU11はシフト位置信号に基づいて、シフト位置センサ35で検知されたシフトレバーの操作位置を点灯するためにシフトランプ36に信号を出力する。

    エンジンECU11では、燃料噴射制御などのエンジン制御やトランスミッションの変速制御制御等が実行される。

    また、メータECU12には、車速センサ32、ウインカースイッチ40、及びエコランプ41(報知手段)等が接続され、メータECU12は、運転席前方に配設されたメータパネルへの表示事項を制御する。 メータECU12へは、燃料の残量を検出する燃料センサ(不図示)からの残量信号、ウインカースイッチからの操作信号、及びその他メータ制御に必要な信号が入力される。 エコランプ41は、エコラン時には点灯せず、車両故障時やエコラン走行ができない場合(即ち、後述するエコラン禁止理由に該当する場合)などに点滅する。 ブレーキECU13へは、ブレーキペダルの踏み込み有無を検出するブレーキペダルセンサからのブレーキオン・オフ信号、及びその他ブレーキ制御に必要な信号が入力される。

    図2は、エコラン禁止理由とエコランプの点滅との関係を示すテーブル情報の一例を示す図である。 このテーブル情報(規定手段)は、エコランECU10のROM103又は不揮発性メモリ104に記憶されている。 また、テーブル情報は、車両の取り扱い説明書等にも記載されているものとする。

    エコラン禁止理由とは、車両が停止状態であるにもかかわらずエンジンを停止しない理由である。 テーブル情報のエコラン禁止理由は、同図に示すように、「ユーザ対処可能」、「ユーザ対処不可」、「基本操作」、「コード多」の4つの項目に分けられている。

    「ユーザ対処可能」の項目には、ユーザがエコラン禁止理由を解消する操作等を実行することで、車両がエコランを実行するようなエコラン禁止理由が含まれている。 「ユーザ対処不可」の項目には、ユーザの操作等にかかわらず、車両のエコランが禁止されるエコラン禁止理由が含まれている。 この項目には、車両正常時及び車両異常時の場合のエコラン禁止理由が含まれている。

    尚、図2の「車両要件(車両異常時)」と、後述する図4のステップS5で判断している故障(ダイアグ検出)状態との違いは、以下に示す。

    後述する図4のステップS5で判断している故障(ダイアグ検出)状態は、エコランECU10が、主に制御に用いるセンサやアクチュエータ等の故障状態であり、エコラン制御が実行できない状態である。 一方、図2の「車両要件(車両異常時)」は、不図示のエアコンによって大電流が消費されている状態、バッテリ容量が少なくなっている状態、現在のシフト位置を検出できていない状態など、上記の故障状態ほどではないが、車両の状態が正常ではなく、エコランECU10がエコラン制御(エンジン停止)を行わない方が良いと判断している状態である。

    図2の「基本操作」の項目には、エコラン車を購入したユーザが熟知しているエコラン禁止理由が含まれている。 また、車両の状態が3つ以上のエコラン禁止理由に該当する場合に、「コード多」の項目に該当する。

    テーブル情報の点滅コードは、エコランプ41の点滅方法を示す。 点滅コードは2桁の数字からなり、上1桁がエコランプ41を1秒間点灯させる回数に相当するメジャー番号に割り当てられており、下1桁がエコランプ41を0.5秒間点灯させる回数に相当するマイナー番号に割り当てられている。 具体的には、エコランECU10が車両の状態を常時監視し、車両の状態がエコラン禁止理由に該当する場合に、RAM102内のランプコードに当該エコラン禁止理由に対応する点滅コードをセットし、点滅コードをメータECU12に送信する。 メータECU12は受信した点滅コードに基づいて、エコランプ41を点灯させる。

    ここで、点滅コードが「12」である場合のエコランプ41の点滅方法を図3(A)に示し、点滅コードが「22」である場合のエコランプ41の点滅方法を図3(B)に示す。

    点滅コードが「12」である場合には、メジャー番号は「1」であり、マイナー番号は「2」である。 このため、図3(A)に示すように、エコランプ41は、まず、1秒間の点灯を1回行い、3秒間のインターバル時間を設けて、0.5秒間の点灯を1回行い、0.5秒間のインターバル時間を設けて、再度0.5秒間の点灯を1回行う。 即ち、0.5秒間の点灯は計2回行う。

    点滅コードが「22」である場合には、メジャー番号は「2」であり、マイナー番号は「2」である。 このため、図3(B)に示すように、エコランプ41は、まず、1秒間の点灯を1回行い、1秒間のインターバル時間を設けて、再度1秒間の点灯を1回行う。 その後、3秒間のインターバル時間を設けて、0.5秒間の点灯を1回行い、0.5秒間のインターバル時間を設けて、再度0.5秒間の点灯を1回行う。 即ち、1秒間及び0.5秒間の点灯をそれぞれ計2回行う。

    このように、ユーザは、エコランプ41の点滅により、点滅コードを理解できるため、エコラン禁止理由をテーブル情報に基づいて判断することができる。 また、エコラン禁止理由毎にエコランプ41の点滅方法を切り換えているので、ユーザに効果的にエコラン禁止理由を報知することができる。

    図2のテーブル情報の点滅優先度は、エコランプ41の点滅によりユーザに報知するエコラン禁止理由の優先順を示す。 例えば、エコラン禁止理由が2つある場合には、優先度の高いエコラン禁止理由からエコランプ41の点滅が実行される。 例えば、エコラン禁止理由が「スポーツドライブSWによるエコラン禁止」及び「ドア開によるエコラン禁止」の場合には、点滅優先度は前者の方が高いので(点滅優先度の数値が低い方が優先度は高い)、先に前者のエコラン禁止理由に対応するエコランプ41の点滅が実行される。

    尚、エコラン禁止理由が3つ以上ある場合には、「コード多」の項目に対応する点滅コード「05」に基づいてエコランプ41の点滅が実行される。 エコラン禁止理由が3つ以上ある場合に、エコランプ41をエコラン禁止理由毎に点滅させない理由は、かかる場合にエコランプ41を点滅させても、点滅回数が多くなりずぎて、ユーザが対応できなくなるおそれがあり、また、ユーザによる点滅コードの解読作業を軽減するためである。

    また、図2のテーブル情報では、「基本操作」の項目に属するエコラン禁止理由には、点滅コードや点滅優先度が設定されていない。 「基本操作」の項目には、エコラン車を購入したユーザが熟知しているエコラン禁止理由のみが含まれているため、敢えてユーザにそのようなエコラン禁止理由を報知する必要はないからである。

    さらに、不図示の外部装置(例えばコンピュータ)を通信ライン2に接続して、エコランECU10にアクセスすることにより、図2のテーブル情報は編集可能である。

    また、図2のテーブル情報では、「ユーザ対処可能」、「ユーザ対処不可」、「基本操作」及び「コード多」の各項目毎に、発生頻度の高いエコラン禁止理由ほど優先度は高く設定され、点滅コードの値は小さく設定されている。 これにより、発生頻度の高いエコラン禁止理由ほど、エコランプ41の点滅時間が短くなるため(即ちランプ点灯が早く完了するため)、発生頻度の高いエコラン禁止理由(即ち優先度の高いエコラン禁止理由)ほど、早くユーザにエコラン禁止理由を報知することができる。

    図4は、エコランECU10が実行する制御処理を示すフローチャートである。

    エコランECU10は、エコラン条件が成立しているか否かを判別する(ステップS1)。 ここでは、現在エコラン中(エンジン停止中)であるか否かを判断している。 図2のエコラン禁止理由が1つでも成立する場合には、エコランECU10はエコラン条件が成立していないと判断する。

    ステップS1において、エコラン条件が成立している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に設定されているランプコードの内容を削除する(ステップS2)。 これは、以前のランプコードの内容が維持されていると、エコランプ41の誤作動に繋がるからである。

    次いで、エコランECU10は、ランプコードに消灯を示すコードをセットし、当該コードをメータECU12に送信する(ステップS3)。 メータECU12は受信したコードに基づいて、エコランプ41を消灯させ(ステップS4)、本処理を終了する。

    上記ステップS1において、エコラン条件が成立していない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生しているか否かを判別する(ステップS5)。

    ステップS5において、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に設定されているランプコードの内容を削除し(ステップS6)、ランプコードに故障発生を示す点滅コードをセットし、当該点滅コードをメータECU12に送信する(ステップS7)。 ここで、故障発生を示すコードは、例えば、「99」であり、エコランプ41の点滅内容は1秒点灯、1秒消灯の繰り返しである。 メータECU12は受信した点滅コードに基づいて、エコランプ41を点灯させ(ステップS8)、本処理を終了する。

    ステップS5において、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生していない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求しているか否かを判別する(ステップS9)。 ここでは、エコランECU10は、報知選択スイッチ28からオン信号を入力したときに、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求していると判断する。

    尚、エコランスイッチ20をオフにする又はエコランキャンセルスイッチ21をオンにすることによりエコラン制御を実行しない状態にあるときには、エコラン禁止理由を報知しないようにしてもよい。 この場合、図2の「エコランキャンセルSWによるエコラン禁止」の項目は削除する。

    ステップS9において、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求していない場合には(NOの場合)、本処理は終了する。

    一方、ステップS9において、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エンジンECU11に接続されている車速センサ32からのセンサ信号に基づいて、車両が停止しているか否かを判別する(ステップS10)。

    ステップS10において、車両が停止していない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、車両が停止している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、IGスイッチ23をオンにしてからエコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に記録されている走行履歴があるか否かを判別する(ステップS11)。

    ステップS11において、走行履歴がない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、走行履歴がある場合には(YESの場合)、エコランECU10は、RAM103又は不揮発性メモリ104に記録されている図2のテーブル情報に基づいて、車両にエコラン禁止理由が発生しているか否かを判別する(ステップS12)。

    ステップS12において、車両にエコラン禁止理由が発生していない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、車両にエコラン禁止理由が発生していない場合には(YESの場合)、エコランECU10は、車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じているか否かを判別する(ステップS13)。 車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じている場合には(YESの場合)、エコランECU10は、ランプコードに図2のテーブル情報内の点滅コード「05」をセットし、当該点滅コードをメータECU12に送信する(ステップS14)。 メータECU12は受信した点滅コードに基づいて、エコランプ41を点灯させ(ステップS15)、本処理を終了する。

    上記ステップS13において、車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じていない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、車両に生じているエコラン禁止理由に対応する点滅コードをランプコードにセットし、当該点滅コードをメータECU12に送信する(ステップS16)。 この場合、エコラン禁止理由が2つあるときには、優先度の高いエコラン禁止理由に対応する点滅コードを先にメータECU12に送信する。 メータECU12は受信した点滅コードに基づいて、エコランプ41を点灯させ(ステップS17)、本処理を終了する。

    上記処理では、ステップS10、S14〜S17に示すように、車両が停止している間のみ、エコラン禁止理由を報知するようにしているが、イグニッションスイッチ23がオンの間は、エコラン禁止理由を報知するようにしてもよく、又車両走行中も「車両の速度が所定速度以上である」などのエコラン禁止理由を報知するようにしてもよい。

    以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、エコランECU10によりエコラン禁止理由が生じていると判断された場合に、図2のテーブル情報に規定された優先度に応じて、エコランプ41の点滅を介して当該エコラン禁止理由をユーザに報知する。 よって、ユーザに報知するエコラン禁止理由の優先度をテーブル情報により規定できるので、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。

    また、図2のテーブル情報は、ユーザが対処不可であるエコラン禁止理由の優先度よりもユーザが対処可能なエコラン禁止理由の優先度を高く規定するので、ユーザが対処可能なエコラン禁止理由がユーザが対処不可であるエコラン禁止理由よりも早く報知され、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。 特に、極力エコランを実行したいと考えるユーザに対し、運転中にストレスを与えることを軽減できる。

    上記実施の形態では、エコラン禁止理由をユーザに報知するタイミングは、車両停止時且つ走行履歴がある場合であるので、運転中のユーザの注意を惹き、車両の走行に支障をきたすことを回避することができる。

    また、エコランスイッチ20がオフになっている、又はエコランキャンセルスイッチ21がオンになっている場合には、エコランプ41の点滅は実行されないので、エコランプ41の点滅を望まないユーザの意思を尊重することができると共に、ユーザはエコランプ41の点滅を実行するか否か選択できるので、利便性の向上を図ることができる。

    さらに、エコランプ41は、車両停止時にエコラン禁止理由を点滅によりユーザに報知すると共に車両停止時以外は車両の故障発生を点滅によりユーザに報知するので、エコラン禁止理由を報知する機能及び車両の故障発生を報知する機能の2つの機能を1つのランプで共用することができ、コスト低減を図ることができる。 また、エコランプを搭載する車両では、新たな部品等を利用せずに、エコラン禁止理由を報知する機能をエコランプに追加することができる。

    上記ステップS5〜ステップS8の処理は、故障(ダイアグ)の発生を報知する機能とエコラン禁止理由を報知する機能を1つのランプで共用する場合に必要となる処理であり、機能毎にランプを設けた場合(即ち、ここでは2つのランプを設けた場合)には、上記ステップS5〜ステップS8の処理は不要になる。 即ち、ステップS1でNOの場合には、ステップS9に進む。

    上記実施の形態では、メータECU12は、エコランECU10から点滅コードを受信し、エコランプ41の点滅を制御するが、車両停止時且つ走行履歴がある場合に、メータECU12が所定時間内(例えば、車両停止時から3秒間以内)に点滅コードを受信できない場合には、メータECU12はエコランプ41を継続して点灯するように制御してもよい。 これにより、エコランECU10からメータECU12に点滅コードが送信されていないことをユーザに通知することでき、ユーザは視覚的に故障が発生したことを理解できる。

    また、上記実施の形態では、エコラン条件が成立した場合、又はエコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生した場合に、ランプコードの内容を削除したが、エコランプ41の誤点滅を防止するために、アイドリングストップモード移行時、エンスト時、車速有りの時などの場合にも、ランプコードの内容を削除するようにしてもよい。

    さらに、上記実施の形態では、エコラン禁止理由をエコランプ41の点滅によりユーザに報知したが、エコランプ41に代えて、エコランキャンセルスイッチ21が備えるランプ21aやシフトランプ36を使用してもよい。 また、エコラン禁止理由がエコランキャンセルスイッチ21に関連する理由である場合に、エコランプ41に代えて、ランプ21aを点滅させるようにしてもよい。 エコラン禁止理由がシフトレバーに関連する理由である場合には、エコランプ41に代えて、シフトランプ36を点滅させるようにしてもよい。 このように、エコラン禁止理由に関連する部品がランプを備える場合には、エコランプ41に代えて、そのランプを点滅させるようにしてもよい。

    図10は、図2のテーブル情報の変形例を示す図である。

    図10のテーブル情報によれば、ユーザが対処可能であるエコラン禁止理由の優先度よりもユーザが対処不可なエコラン禁止理由の優先度を高く規定するので、ユーザが対処不可なエコラン禁止理由がユーザが対処可能であるエコラン禁止理由よりも早く報知される。

    同図において、「ユーザ対処不可」の項目に対応する点滅コード及び優先度は、1つにまとめられているが、「車両要件(車両正常時)」及び「車両要件(車両異常時)」の項目に対応するように、点滅コード及び優先度を2つにわけてもよく、さらに、詳細なエコラン禁止理由ごとに異なる点滅コード及び優先度を設けるようにしてもよい。

    ユーザに報知するエコラン禁止理由が複数あり、且つその複数のエコラン禁止理由にユーザ対処不可の項目に対応するエコラン禁止理由が含まれる場合には、ユーザ対処不可の項目に対応する点滅コードのみに従って、エコランプ41を点滅させるようにしてよい。 また、エコラン禁止理由が3つ以上あり、車両が「コード多」の項目の状態にある場合には、「コード多」の項目に対応する点滅コードのみに従って、エコランプ41を点滅させるようにしてよい。

    (第2の実施の形態)
    上記第1の実施の形態では、エコランプ41でエコラン禁止理由をユーザに報知したが、本実施の形態では、ナビゲーション装置でエコラン禁止理由をユーザに報知する。

    図5(A)は、第2の実施の形態に係るエコランシステムの概略構成を示すブロック図であり、図5(B)は各ECU又はマイコンの概略構成を示すブロック図である。

    図5(A)の第2の実施の形態に係るエコランシステムが図1(A)の第1の実施の形態に係るエコランシステムと異なる点は、ナビゲーション装置を備えることである。 このナビゲーション装置(報知手段)は、ナビマイコン14、表示部60、自車位置検出部61、記憶部62、操作部63、及び音声出力部64を備えている。 ナビマイコン14は、図5(B)に示すように、各ECU10〜13と同様の構成を有する。 尚、図5(B)の構成は図1(B)の構成と同様である。

    また、ナビマイコン14は、通信ライン2を介して各ECU10〜13と接続されており、電力ライン3及びアクセサリスイッチ65を介してバッテリ1と接続されている。 表示部60は、タッチパネル式の液晶ディスプレイで構成され、地図情報等を表示する。 自車位置検出部61は、GPS用アンテナやGPS受信機等で構成され、通信衛星からのGPS信号を受信し、自車位置の検出を行う。 記憶部62は、メモリ又はハードディスク等で構成され、地図表示、経路探索、及び経路案内等のナビゲーション機能を実行させるのに必要なデータを記憶する。 操作部63は、表示部60に設けられたボタンスイッチやタッチパネルなどから構成され、操作指示を入力する。 音声出力部64は、アンプやスピーカなどを含んで構成され、ナビゲーションの音声案内等を実行する。

    図6は、エコラン禁止理由と表示部60における表示との関係を示すテーブル情報の一例を示す図である。 このテーブル情報(規定手段)は、エコランECU10のROM103又は不揮発性メモリ104に記憶されている。

    図6のテーブル情報は、図2のテーブル情報の点滅コードを表示部60を制御するための表示コードに変更した点、図2のテーブル情報の点滅優先度を表示優先度に変更した点が図2のテーブル情報と異なり、その他の内容は図2のテーブル情報と同様である。

    図7(A)は表示部60に表示されるエコラン禁止理由の報知形式の設定画面の一例を示す図であり、図7(B)は表示部60に表示されるエコラン禁止理由の報知方法の設定画面の一例を示す図である。

    図7(A)のエコラン禁止理由の報知形式の設定画面には、エコラン禁止理由のみを報知する指示を入力するためのボタン201、エコラン禁止理由と対処方法を報知する指示を入力するためのボタン202、エコラン禁止理由及び対処方法の報知をキャンセルするためのボタン203、メインメニューに戻る指示を入力するための戻るボタン204、取消ボタン205、及び決定ボタン206が表示される。

    図7(B)のエコラン禁止理由の報知方法の設定画面には、画面表示による報知の指示を入力するためのボタン207、音声による報知の指示を入力するためのボタン208、画面表示と音声による報知の指示を入力するためのボタン209、戻るボタン204、取消ボタン205、及び決定ボタン206が表示される。

    ユーザは、図7(A)及び図7(B)の設定画面に表示されている任意のボタンを押下することにより、所望の報知形式又は報知方法の設定を実行することができる。

    図8は、エコランECU10が実行する制御処理を示すフローチャートである。

    エコランECU10は、エコラン条件が成立しているか否かを判別する(ステップS21)。 ここでは、現在エコラン中(エンジン停止中)であるか否かを判断している。 図2のエコラン禁止理由が1つでも成立する場合には、エコランECU10はエコラン条件が成立していないと判断する。

    ステップS21において、エコラン条件が成立している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に設定されているナビコードの内容を削除する(ステップS22)。 ナビコードの内容を削除するのは、以前のナビコードの内容が維持されていると、表示部60が誤情報を表示するからである。

    次いで、エコランECU10は、ナビコードにエコランOKを示す表示コードをセットし、当該表示コードをナビマイコン14に送信する(ステップS23)。 ナビマイコン14は受信した表示コードに基づいて、表示部60に情報を表示させ(ステップS24)、本処理を終了する。 ステップS24で表示部60に表示される情報は、公知のエコラン実行中のナビ画面を構成する情報である。

    上記ステップS21において、エコラン条件が成立していない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生しているか否かを判別する(ステップS25)。

    ステップS25において、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に設定されているナビコードの内容を削除し(ステップS26)、ランプコードに故障発生を示す表示コードをセットし、当該表示コードをナビマイコン14に送信する(ステップS27)。 ナビマイコン14は受信した表示コードに基づいて、表示部60に情報を表示させ(ステップS28)、本処理を終了する。 ステップS28で表示部60に表示される情報は、公知の故障発生を知らせるナビ画面を構成する情報である。

    ステップS25において、エコランECU10に接続されているセンサやアクチュエータ等に故障が発生していない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求しているか否かを判別する(ステップS29)。 ここでは、エコランECU10は、報知選択スイッチ28からオン信号を入力したときに、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求していると判断する。

    尚、エコランスイッチ20をオフにする又はエコランキャンセルスイッチ21をオンにすることによりエコラン制御を実行しない状態にあるときには、エコラン禁止理由を報知しないようにしてもよい。 この場合、図6の「エコランキャンセルSWによるエコラン禁止」の項目は削除する。

    ステップS29において、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求していない場合には(NOの場合)、本処理は終了する。

    一方、ステップS29において、エコラン禁止理由を報知することをユーザが要求している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、エンジンECU11に接続されている車速センサ32からのセンサ信号に基づいて、車両が停止しているか否かを判別する(ステップS30)。

    ステップS30において、車両が停止していない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、車両が停止している場合には(YESの場合)、エコランECU10は、IGスイッチ23をオンにしてからエコランECU10のRAM103又は不揮発性メモリ104に記録されている走行履歴があるか否かを判別する(ステップS31)。

    ステップS31において、走行履歴がない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、走行履歴がある場合には(YESの場合)、エコランECU10は、RAM103又は不揮発性メモリ104に記録されている図6のテーブル情報に基づいて、車両にエコラン禁止理由が発生しているか否かを判別する(ステップS32)。

    ステップS32において、車両にエコラン禁止理由が発生していない場合には(NOの場合)、エコランは実行されないので、本処理を終了する。 一方、車両にエコラン禁止理由が発生していない場合には(YESの場合)、エコランECU10は、車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じているか否かを判別する(ステップS33)。 車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じている場合には(YESの場合)、エコランECU10は、ランプコードに図6のテーブル情報内の表示コード「05」をセットし、当該表示コードをナビマイコン14に送信する(ステップS34)。 ナビマイコン14は受信した表示コードに基づいて、表示部60に情報を表示させ(ステップS35)、本処理を終了する。

    ステップS35で表示部60に表示される情報の例を図9(A)に示す。 エコラン禁止理由が3つ以上生じている場合には、運転中にユーザが対処できない場合も多いので、エコラン禁止理由に対する対処方法を表示していない。

    上記ステップS33において、車両にエコラン禁止理由が3つ以上生じていない場合には(NOの場合)、エコランECU10は、車両に生じているエコラン禁止理由に対応する表示コードをナビコードにセットし、当該表示コードをナビマイコン14に送信する(ステップS36)。 ナビマイコン14は受信した表示コードに基づいて、表示部60に情報を表示させ(ステップS37)、本処理を終了する。

    上記処理では、ステップS30、S34〜S37に示すように、車両が停止している間のみ、エコラン禁止理由を報知するようにしているが、イグニッションスイッチ23がオンの間は、エコラン禁止理由を報知するようにしてもよく、又車両走行中も「車両の速度が所定速度以上である」などのエコラン禁止理由を報知するようにしてもよい。

    ステップS37で表示部60に表示される情報の例を図9(B),(C)に示す。 このように、エコラン禁止理由と対処方法を1つずつ表示することで、ユーザにとっては視認しやすくなる効果がある。 また、エコラン禁止理由が図9(B),(C)に示すように2つある場合には、優先度の高い、ユーザが対処可能なエコラン禁止理由から表示される。 図9(B),(C)の例では、図9(B)はユーザが対処可能なエコラン禁止理由であり、図9(C)はユーザが対処不可であるエコラン禁止理由なので、図9(B)の情報が表示された後で図9(C)の情報が表示される。

    以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、エコランECU10によりエコラン禁止理由が生じていると判断された場合に、図6のテーブル情報に規定された優先度に応じて、表示部の表示を介して当該エコラン禁止理由をユーザに報知する。 よって、ユーザに報知するエコラン禁止理由の優先度をテーブル情報により規定できるので、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。

    また、図6のテーブル情報は、ユーザが対処不可であるエコラン禁止理由よりもユーザが対処可能なエコラン禁止理由に対し優先度を高く規定するので、ユーザが対処可能なエコラン禁止理由がユーザが対処不可であるエコラン禁止理由よりも早く報知され、エコランを禁止している理由をユーザへ効果的に通知することが可能となる。 特に、極力エコランを実行したいと考えるユーザに対し、運転中にストレスを与えることを軽減できる。

    上記実施の形態では、エコラン禁止理由をユーザに報知するタイミングは、車両停止時且つ走行履歴がある場合であるので、運転中のユーザの注意を惹き、車両の走行に支障をきたすことを回避することができる。

    また、エコランスイッチ20がオフになっている、又はエコランキャンセルスイッチ21がオンになっている場合、若しくは報知選択スイッチ28がオフになっている場合には、ナビゲーション装置によるエコラン禁止理由の報知は実行されないので、エコラン禁止理由の報知を望まないユーザの意思を尊重することができる。 また、ユーザは図7(A)のエコラン禁止理由の報知形式の設定画面でエコラン禁止理由の報知を実行するか否か選択できるので、利便性の向上を図ることができる。

    上記図2及び図6のテーブル情報では、車両の状態が3つ以上のエコラン禁止理由に該当する場合に、「コード多」の項目に該当するとしたが、エコラン禁止理由の個数はこれに限定されず、2つ以上であればよい。

    上記第1及び第2の実施の形態では、エコラン禁止理由をランプの点滅や画面表示でユーザにそれぞれ報知したが、音声によってエコラン禁止理由を報知する場合にも、本発明は適用できる。

    上記第1及び第2の実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムが記録されている記録媒体を、エコランシステムに供給し、エコランシステムのコンピュータ(即ち、各ECU10〜13、ナビマイコン14)が記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても、上記第1及び第2の実施の形態と同様の効果を奏する。 プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD、及びSDカードなどがある。

    また、エコランシステムのコンピュータ(即ち、各ECU10〜13、ナビマイコン14)が、エコランシステムの機能を実現するためのソフトウェアのプログラムを実行することによっても、上記第1及び第2の実施の形態と同様の効果を奏する。

    上述した実施例は本発明の好適な実施の一例である。 但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。

    (A)は、第1の実施の形態に係るエコノミーランニングシステム(エコランシステム)の概略構成を示すブロック図であり、(B)は各ECU(electronic control unit)の概略構成を示すブロック図である。

    エコラン禁止理由とエコランプの点滅との関係を示すテーブル情報の一例を示す図である。

    (A)は点滅コードが「12」である場合のエコランプの点滅方法を示す図であり、(B)は点滅コードが「22」である場合のエコランプの点滅方法を示す図である。

    エコランECUが実行する制御処理を示すフローチャートである。

    (A)は第2の実施の形態に係るエコランシステムの概略構成を示すブロック図であり、(B)は各ECU又はマイコンの概略構成を示すブロック図である。

    エコラン禁止理由と表示部における表示との関係を示すテーブル情報の一例を示す図である。

    (A)は表示部に表示されるエコラン禁止理由の報知形式の設定画面の一例を示す図であり、(B)は表示部に表示されるエコラン禁止理由の報知方法の設定画面の一例を示す図である。

    エコランECU10が実行する制御処理を示すフローチャートである。

    (A)はエコラン禁止理由が3つ以上生じている場合に表示部に表示される情報の例を示す図であり、(B)は表示部に表示される情報(ユーザが対処可能なエコラン禁止理由)の例を示す図であり、(C)は表示部に表示される情報(ユーザが対処不可であるエコラン禁止理由)の例を示す図である。

    図2のテーブル情報の変形例を示す図である。

    符号の説明

    1 バッテリ 10 エコランECU
    11 エンジンECU
    12 メータECU
    13 エンジンECU
    14 ナビマイコン 20 エコランスイッチ 21 エコランキャンセルスイッチ 41 エコランプ 101 CPU
    102 RAM
    103 ROM
    104 不揮発性メモリ 105 入出力インターフェース

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