【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は内燃機関排気ガス管の端部領域を形成する排気出口に係る。 【0002】排気出口は一般的に排気ガス導通ダクトの出口、例えばサイレンサの出口に接続されるようにされており、それらの排気ガス導通ダクトに接続する手段を有する入口孔と、ガスの排気用の外気に通じる出口孔と、ガスを入口孔から出口孔へ導く手段とからなる。 【0003】その最も単純な形式では、排気出口は単純な管により形成される。 【0004】 【従来の技術】旧式だがより精巧な形の排気出口はフランス特許明細書第606,040号に記載されている。 それは外部筺体により覆われた幾つかの順次のラッパ口部を有するパイプからなる。 各ラッパ口部はパイプ及び外部筺体間の間隙を排気ガスが通ることができるようその上部に貫通される。 この間隙において、ガスは渦動作により地面に向けられた筺体の下開口部を出る。 排気雑音は減衰され、パイプ及び筺体内の間隙に堆積が生じ、 下開口部を介してガスと共に排出される。 【0005】排気出口は大気湿気、排気ガスの熱、排気ガスに沿って運ばれた液体又は固体粒子のような化学的及び物理的応力及び浸食を受ける。 排気出口の非常に急速な腐食の危険を生じる。 ガスが流れる各下開口部の近辺及び間隙に生じる危険は腐食に対するフランス特許明細書第606,040号に記載のような構造の場合にかえって大きい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ステンレス鋼のような耐腐食材料からできた排気出口を設けることによってかかる腐食を減少する試みがなされた。 それが新しい時、 かかる材料からできた排気出口は見た目に快適な外観を有する。 しかし、使用中、排気ガスによりもたらされた粒子がその出口孔の近辺の排気出口に堆積されるので、 外観は急速に損なわれる。 更に、排気出口に必然的に形成する凝縮液は出口孔から出口に向って滴下する傾向にあり、排気出口の外部洗浄不足を引き立たせる。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は出口孔の近辺の固体粒子の堆積を実質的に非常に減少させる新しい構造を提案することにより排気出口の公知の構造の欠点を克服することである。 本発明は更に排気ガスにより運ばれた液体粒子が出口孔を通って滴下することを防ぐことを可能にする。 【0008】 【作用】本発明の特定の実施例は排気出口の内部空気量を維持する間、即ち排気出口が接続される内燃機関により生じた動力を妨げないで上記の効果が得られることを可能にする。 【0009】本発明の他の利点はある高周波数成分を減少して少し低い音を生じさせることにより排気出口の音を少し変えることである。 【0010】特別な実施例では、本発明は更に、排気出口が接続される内燃機関へのガス供給が減少される時に生じる、排気出口のバックラッシュ雑音を低下させることを可能にする。 【0011】他と同様これらの目的を達成する為、本発明による排気出口は、排気ガスを入口孔から中央膨張室に導く集合管と、排気ガスを中央膨張室から出口孔に導く出口管とよりなり、該中央膨張室は集合管の接合部に隣る末広壁を有する第1の部分からなり、出口管を有する接合部に隣る先細壁を有する第2の部分に中央壁領域により接続され、中央膨張室壁の中央壁領域はその下部に形成された少なくとも一つのチリ及び液体排出孔からなる。 【0012】望ましくは、集合管は出口管の断面より小さく、中央膨張室の第1の部分の壁は湾曲輪郭により第2の部分の壁に接続される。 【0013】排気孔を有する膨張室の効果は排気ガスにより運ばれる懸濁状態の固体及び液体粒子を捕獲することで、これらの粒子は有利にチリ及び液体用排出孔を通って排出される。 従って、排気出口は出口孔の近辺で清浄を最大とする。 【0014】有利な実施例では出口管はその壁の周囲の回りに離間した開口からなり、空気取入口は出口管の内部の方向に開口を通る外気を取入れるように設けられる。 開口を通って再び吸入された空気は再循環され、排気ガスを希釈する。 更に、屋外の空気のこの流れはガスの流れを改善し、出口孔のレベルで屋外の空気の周囲層を生じ、暑い汚れたガスに関して出口孔の領域を保護する。 【0015】特別な実施例では、集合管は、より小さい角の末広壁に接続された開き角を有する先細壁により画成されたベンチュリの形の狭い領域からなる。 この装置は実質的にバックラッシュ雑音を非常に低下させる。 【0016】 【実施例】本発明の他の目的、特徴及び利点は図面を参照した特定の実施例の詳細な説明により明らかとなろう。 【0017】図示の如く、本発明による排気出口は図示されていない排気ガス導通ダクトに接続されるようにされた入口孔1と、ガスの排出用に外気に通じる出口孔2 とからなる。 排気出口はガスを入口孔1から出口孔2に導く。 【0018】図の便宜上、この排気出口は垂直方向に長手方向軸I−Iに沿って示される。 本来使用の位置において、この排気出口は望ましくは水平位置に、即ちその長手方向軸I−Iが水平に配置され、又は水平に関して少し傾いて用いられる。 【0019】排気出口は排気ガスを入口孔1から中央膨張室4に導く集合管3からなる。 出口管5は排気ガスを中央膨張室4から出口孔2に導く。 中央膨張室4は集合管3の接合部に隣って、排気ガスの流れの方向に末広壁を有する第1の部分6と、出口管5の接合部に隣って排気ガスの流れの方向に先細壁を有する第2の部分7とからなる。 【0020】第1の部分6の末広壁は実質的にコーンを形成し、コーンの頂点の角度は70°及び100°の間に、例えば90°近くである。 膨張室の第2の部分7の先細壁にも同じことが言える。 【0021】第1の部分6及び第2の部分7間の接続領域で最大断面が集合管3の断面より少なくとも50%の大きい膨張室4を設けることにより良い結果が得られる。 【0022】図示の実施例では集合管3は出力管5より小さい断面を有する。 中央膨張室の第1の部分6の壁は丸い輪郭を有する中央膨張室の中央壁領域8に沿った第2の部分7の壁に接続される。 【0023】中央膨張室の中央領域8はその下部で排気ガスにより集合管3に運ばれ、膨張室4で捕えられたチリ及び液体の排出用の少なくとも一つの排出孔9からなる。 排気出口が実質的に水平のその長手方向軸I−Iの使用の位置にある時、下方に向いた周辺中央壁領域部を中央壁領域「下部」8という。 【0024】孔9の目的は排気ガスを横に逃がさない。 それらは出口管5を通って出なければならない。 しかし、孔9は中央膨張室4にある液体又は固体凝縮物を排出させるようしなければならない。 直径が略40から5 0mmの通常の集合管直径に対し直径が略6から10mmの間、望ましくは略8mmである孔9を用いて良い結果が得られた。 【0025】排気孔9は図示の如く中央領域8の中央にある。 しかし、排出孔9は有利に中央壁領域のほんの少し下流にずれることがあり、これによりその上流縁は膨張室の最も広い部分で中央壁領域の中間にある。 【0026】出口管5は実質的に円筒形で、外側に反り曲った湾曲フランジ10に端部を有する。 出口管5はその壁の外周の回りに離間した開口11,例えば長手方向軸I−Iに対して傾いた長楕円形開口からなる。 【0027】外筺12は図示の如く集合管3,中央膨張室4及び出口管5の横面全体を覆う。 入口孔1の領域で、外筺12は集合管3に接続される。 他方で、出口孔2の領域で、出口孔2を形成する出口管5のフランジ1 0の外周は環状空気取入れ路14を画成する外筺12の端縁13と接合しない。 【0028】外筺12の下部壁は中央膨張室4から入来し排出孔9を通って出るチリ及び流体の排出を容易にするよう末広又は下側に傾いている。 【0029】図1の実施例では集合管3は円筒形である。 他方、図2の実施例では、集合管3はベンチュリの形で、図示の如く、ガス流体流れに意図されたベンチュリに通常用いられる角度でのより小さい角度での末広下流壁17に接続された開き角の先細上流壁16により画成されたベンチュリの形の狭い領域15からなる。 【0030】一つの実施例において、排気出口の異なる管状部分は、回転円筒形又は円錐形でなく、即ち円形断面を有する。 或いは、異なる管状部分は楕円形、多辺形又は他の断面を有してもよい。 外筺12は円筒形状又は円錐形状を有してもよい。 【0031】本発明による排気出口は下記の如く作用する;入口孔1に導びかれた排気ガスは矢印18で示す如く集合管3を流れる、膨張室4において、膨張室の第1 の部分6は室の残りに対して低圧下にあり、排気ガスに混ざっている粒子を捕える。 これらの粒子は膨張室4の下部に堆積され、下部排気孔9を介して重力により排出される。 【0032】膨張室4の断面に関して出口管5の断面の縮小の為、出口管5の第1の部分はわずかな低圧下にあり、空気は開口11及び環状空気取入れ路14を介して外部から吸込まれる。 開口11を貫通して吸込まれた空気は排気ガスを希釈する。 この空気の流れはガスの流れを改善し、排気ガスにまだ混ざっている固体又は液体粒子の堆積からフランジ10を保護する周囲空気層を生じる。 この空気の流れは更に排気出口の空気の動きを改善し、内燃機関の動力が膨張室4の存在にもかかわらず邪魔されるのを防ぐ。 【0033】外筺12は集合管3,膨張室4及び出口管5を保護する。 その機能は排気出口の中央部回りに容積を生成することであり、その容積はある高周波数成分を除去することにより排気により低い特性の音を与える。 【0034】図2に示す実施例では、ベンチュリ型の狭い領域15の目的はバックラッシュ雑音、即ち排出が接続される内燃機関に供給されるガスが実質的に減少される時、排気出口のレベルに現われる雑音を実質的に低下することである。 バックラッシュ雑音の実質的低下のこの効果は、狭い領域15が出口孔2から入来し、入口孔1に向けて伝播する音響波に対する障害を形成し、排気ダクトから入来し入口孔1に向かう音響波に対する障害も形成するという事実による。 従って、排気用サイレンサの方向に出口孔2から位置したガスコラムの容積が減少したかの如くに全てがなる。 容積のこの減少はある低共鳴周波数をバックラッシュ雑音に対応して消失させるようにする。 【0035】本発明はより明らかに説明された実施例に限定されることなく、請求項の範囲に含まれる異なる変形例及び一般形を含むものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例による排気出口の長手方向断面図である。 【図2】本発明の第2実施例による排気出口の長手方向断面図である。 【符号の説明】 1 入口孔 2 出口孔 3 集合管 4 中央膨張室 5 出口管 6 第1の部分 7 第2の部分 8 中央壁領域 9 排出孔 10 湾曲フランジ 11 開口 12 外筺 13 端部縁 14 空気取入れ路 15 狭い領域 16 先細壁 17 末広壁 18 矢印 |