排気ガスと希釈ガスとを混合するためのミキサーを備えた排気ガスサンプリングシステム

申请号 JP2016176334 申请日 2016-09-09 公开(公告)号 JP2017053859A 公开(公告)日 2017-03-16
申请人 エイヴィエル・テスト・システムズ・インコーポレーテッド; 发明人 ウィリアム・マーティン・シルヴィス;
摘要 【課題】排気ガスと希釈ガスとの十分な混合をもたらすこと。 【解決手段】排気ガスサンプリングシステム(10)のための混合システムであって、混合通路(12)と;排気ガスパイプ(23)と;混合通路の内部に配置されたミキサー(27)と;を具備してなり、ミキサーが、入口(27a)と出口(27b)とを有し、ミキサーが、径方向に延在する複数のローブ(100)を備え、複数のローブが、ミキサーの長手方向軸線まわりにおいて周縁方向に分散して配置されている。 【選択図】図1
权利要求

排気ガスサンプリングシステム(10)のための混合システムであって、 希釈ガス導入口(24)を有していて、希釈ガスを受領し得るよう構成された混合通路(12)と; 前記混合通路(12)に対して排気ガスを供給する排気ガスパイプ(23)と; 前記混合通路(12)の内部に配置されていて、希釈ガスと排気ガスとを混合し得るよう構成されたミキサー(27)と; を具備してなり、 前記ミキサー(27)が、入口(27a)と、出口(27b)と、を有し、 前記ミキサーの前記入口(27a)が、排気ガスを受領し得るよう構成され、 前記ミキサーの前記出口(27b)が、前記ミキサーの前記入口(27a)よりも下流側に配置され、 前記ミキサー(27)が、径方向に延在する複数のローブ(100)を備え、 前記複数のローブ(100)が、前記ミキサー(27)の長手方向軸線(X)まわりにおいて周縁方向に分散して配置されている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ローブ(100)が、前記ミキサー(27)の前記出口(27b)のところまで延在している、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ローブ(100)が、前記ミキサーの前記入口(27a)から前記ミキサーの前記出口(27b)までにわたって径方向外向きに延出されており、 さらに、前記ミキサー(27)の前記入口(27a)のところにおける第1外径(OD1)が、前記ミキサー(27)の前記出口(27b)のところにおける第2外径(OD2)よりも小さいものとされている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)が、前記ローブ(100)どうしの間にバレー(112)を備え、 前記バレー(112)が、前記ミキサーの前記入口(27a)から前記ミキサーの前記出口(27b)までにわたって、径方向内向きに後退するものとされ、 さらに、前記ミキサー(27)の前記入口(27a)のところにおける第1内径(ID1)が、前記ミキサー(27)の前記出口(27b)のところにおける第2内径(ID2)よりも大きなものとされている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 さらに、前記ミキサー(27)よりも下流側において前記混合通路(12)内に配置された混合プレート(28)を具備し、 前記混合プレート(28)が、希釈ガスと排気ガスとをさらに混合し得るよう構成された混合開口(30)を有している、 ことを特徴とする混合システム。請求項5記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)が、前記排気ガスパイプ(23)よりも下流側に、かつ、前記混合プレート(28)よりも上流側に、配置されている、 ことを特徴とする混合システム。請求項5記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)の前記入口(27a)のところにおける第1内径(ID1)が、前記排気ガスパイプ(23)の直径と同じとされ、 前記ミキサー(27)の前記出口(27b)のところにおける第2外径(OD2)が、前記混合開口(30)の直径と同じとされている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)の前記入口(27a)が、前記排気ガスパイプ(23)に対して連結されている、 ことを特徴とする混合システム。請求項8記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)の前記入口(27a)が、前記排気ガスパイプ(23)に対して同軸的に配置されている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)が、前記混合通路(12)と前記排気ガスパイプ(23)との少なくとも一方に対して固定され、これにより、前記ミキサー(27)が前記排気ガスパイプ(23)に対して相対回転することが防止されている、 ことを特徴とする混合システム。請求項1記載の混合システムにおいて、 前記ミキサー(27)が、内表面(106)と外表面(108)とを備え、 前記外表面(108)が、前記複数のローブ(100)の各々のところにおいて、ピーク(110)を規定するとともに、前記複数のローブ(100)の隣接しているものどうしの間のところにおいて、バレー(112)を規定し、 前記ピーク(110)の各々が、前記ミキサー(27)の前記長手方向軸線(X)に対して膨脹度(E)を規定し、 前記バレー(112)の各々が、前記ミキサー(27)の前記長手方向軸線(X)に対して後退角度(C)を規定する、 ことを特徴とする混合システム。請求項11記載の混合システムにおいて、 前記膨脹角度(E)が、0°以上、かつ、50°以下とされている、 ことを特徴とする混合システム。請求項11記載の混合システムにおいて、 前記後退角度(C)が、0°以上、かつ、50°以下、とされている、 ことを特徴とする混合システム。排気ガスサンプリングシステム(10)において排気ガスと希釈ガスとを混合するための方法であって、 (a)排気ガスを、排気ガスパイプ(23)を通して案内し、その後、ミキサー(27)の排気ガス通路(118)を通して案内し、 (b)希釈ガスを、前記ミキサー(27)の外表面(108)に沿って案内し、ここで、前記ミキサー(27)を、径方向に延在する複数のローブ(100)を備えたものとし、前記ミキサー(27)の前記排気ガス通路(118)を通しての排気ガスの流れと、前記ミキサー(27)の径方向に延在する前記複数のローブ(100)の外表面に沿っての希釈ガスの流れと、により、排気ガスと希釈ガスとの間においての剪断層の形成を容易なものとし、これにより、排気ガスと希釈ガスとの混合を促進させる、 ことを特徴とする方法。請求項14記載の方法において、 さらに、排気ガスと希釈ガスとを、混合プレート(28)の混合開口(30)を通して案内する、 ことを特徴とする方法。

说明书全文

本出願は、2015年9月11日付けで出願された米国特許予備出願第62/217,238号明細書の優先権を主張するものである。この文献の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。

本出願は、排気ガスサンプリングシステムに関するものであり、より詳細には、排気ガスと希釈ガスとを混合するためのシステムおよび方法に関するものである。

この項における背景技術は、本発明が関連する技術を全体的に提示する目的のためのものである。この背景技術の項で説明する限りにおいて本発明者らによる業績、および、出願時点において従来技術としての資格を有していない見地は、本発明に対しての従来技術として認められない。

排気ガスサンプリングシステムは、従来より、エンジンによって生成された排出ガス内における汚染物質の質量を決定するために、エンジンに関連して使用されてきた。そのような排気ガスサンプリングシステムは、特定のエンジンの汚染物質質量を決定するために、希釈された排気ガスを抽出して分析するための、一定容量サンプラー(constant volume sampler, CVS)あるいはバッグ式ミニ希釈器(bag mini-diluter,BMD)を備えることができる。CVSシステムの動作時には、例えば、エンジンからの排気ガスが、希釈ガスによって希釈され、希釈済み排気ガスサンプルが、テスト期間時にわたって、比例的に抽出され、1つまたは複数のサンプルバッグ内に格納される。サンプルバッグの内容物を分析することにより、特定のエンジンに関してテスト期間にわたっての汚染物質質量を決定することができる。

本明細書には、先行技術文献は記載されていない。

CVSシステムにおいては、排気ガスと希釈ガスとが十分に混合されなかった場合には、サンプルバッグ内に収集されたサンプルは、排気ガスと希釈ガスとの予想された比率を有していない。その場合、分析器によって決定された汚染物質質量は、エンジンによって生成された排気ガス中の実際の汚染物質質量を表すことができない。言い換えれば、排気ガスと希釈ガスとの不十分な混合は、汚染物質質量に関しての不正確な分析をもたらしてしまう。

この項においては、本発明のすべての特徴点を開示するわけではなく、本発明の一般的な概要について説明する。

排気ガスサンプリングシステムのための混合システムが開示されている。一例においては、混合システムは、混合通路と、排気ガスパイプと、ミキサーと、を具備している。混合通路は、希釈ガスを受領し得るよう構成された希釈ガス導入口を有している。排気ガスパイプは、混合通路に対して排気ガスを供給する。ミキサーは、混合通路の内部に配置されていて、希釈ガスと排気ガスとを混合し得るよう構成されている。ミキサーは、入口と、出口と、を有し、ミキサーの入口は、排気ガスを受領し得るよう構成され、ミキサーの出口は、ミキサーの入口よりも下流側に配置されている。ミキサーは、径方向に延在する複数のローブを備え、複数のローブは、ミキサーの長手方向軸線まわりにおいて周縁方向に分散して配置されている。

他の例においては、混合システムは、排気ガスサンプリングシステムの混合通路内において排気ガスと希釈ガスとを混合し得るよう構成されたミキサーを具備している。ミキサーは、入口と、出口と、を有している。ミキサーは、径方向に延在する複数のローブを備え、複数のローブは、ミキサーの長手方向軸線まわりにおいて周縁方向に分散して配置されている。ローブは、ミキサーの出口のところまで延在している。ローブは、ミキサーの入口からミキサーの出口までにわたって径方向外向きに延出されており、さらに、ミキサーの入口のところにおける第1外径は、ミキサーの出口のところにおける第2外径よりも小さいものとされている。ミキサーは、ローブどうしの間にバレーを備え、バレーは、ミキサーの入口からミキサーの出口までにわたって、径方向内向きに後退するものとされ、さらに、ミキサーの入口のところにおける第1内径は、ミキサーの出口のところにおける第2内径よりも大きなものとされている。

さらに、排気ガスサンプリングシステムにおいて排気ガスと希釈ガスとを混合するための方法が開示されている。この方法においては、排気ガスを、排気ガスパイプを通して案内し、その後、ミキサーの排気ガス通路を通して案内し、希釈ガスを、ミキサーの外表面に沿って案内する。ここで、ミキサーは、径方向に延在する複数のローブを備えたものとされる。ミキサーの排気ガス通路を通しての排気ガスの流れと、ミキサーの径方向に延在する複数のローブの外表面に沿っての希釈ガスの流れと、により、排気ガスと希釈ガスとの間においての剪断層の形成が容易なものとされ、これにより、排気ガスと希釈ガスとの混合が促進される。

本発明のさらなる応用分野は、本開示により明らかとなるであろう。この項内における説明および特定の実施形態は、例示のためのものに過ぎず、本発明の範囲を制限することを意図したものではない。

添付図面は、選択されたいくつかの実施形態を例示するためのものに過ぎず、すべての可能な態様を図示しているわけではない。また、添付図面は、本発明の範囲を制限することを意図したものではない。本発明は、添付図面を参照しつつ、以下の詳細な説明を読むことにより、明瞭となるであろう。

本発明の原理によるCVSサンプリングシステムを概略的に示す図である。

本発明の原理によるミキサーを示す斜視図である。

図2のミキサーを示す側面図である。

図2のミキサーを示す正面図である。

図2のミキサーを示す背面図である。

図2のミキサーと、このミキサーの排気ガス通路内に挿入するためのプラグと、を示す斜視図である。

図2のミキサーを示す側断面図であって、図6におけるプラグが、ミキサーの排気ガス通路内へと挿入されている。

本発明の原理による他のミキサーを示す側面図である。

図8のミキサーを示す正面図である。

図8のミキサーを示す背面図である。

様々な図面にわたって、対応する参照符号は、対応する構成部材を示している。以下においては、添付図面を参照しつつ、例示としてのいくつかの実施形態について詳細に説明する。

図1には、排気ガスサンプリングシステム10が図示されている。排気ガスサンプリングシステム10は、希釈トンネル12と、排気ガス収集ユニット14と、バックグラウンド収集ユニット16と、コントローラ18と、分析器20と、を具備することができる。詳細に後述するように、排気ガス収集ユニット14は、希釈トンネル12から希釈済み排気ガスを収集し、分析器20に対して希釈済み排気ガスのサンプルを提供する。分析器20は、希釈済み排気ガスサンプルの排出濃度を決定することができる。

希釈トンネル12は、エンジン22に対して流体連通可能に連結することができ、エンジン22からの排気ガスのストリームを受領することができる。排気ガスは、排気ガスパイプ23を通して、希釈トンネル12内へと導入される。希釈トンネル12は、さらに、希釈ガス導入口24に対して流体連通的に接続されている。希釈ガス導入口24は、希釈トンネル12に対して希釈ガスを供給する。希釈ガスは、雰囲気エアとすることができる。希釈ガス導入口24は、フィルタ26を備えることができる。フィルタ26は、希釈ガスストリームが希釈トンネル12内へと流入する前に、希釈ガスストリームから不純物を除去する。希釈トンネル12は、内部で排気ガスと希釈ガスとが混合される混合通路の一例である。

図1に示す例においては、排気ガスは、エンジン22から排気ガスパイプ23を通して移送され、その後、希釈トンネル12内に配置されたミキサー27を通して移送される。ミキサー27は、排気ガスパイプ23から排気ガスを受領する。これとともに、希釈ガス導入口24からの希釈ガスは、ミキサー27の外周に沿って流れる。ミキサー27は、入口27aと出口27bとを有している。ミキサーの入口27aは、排気ガスパイプ23に対して流体流通している。ミキサーの出口27bは、入口27aよりも下流側に配置されているとともに、希釈トンネル12に対して排気ガスを供給している。ミキサー27の構造(図2〜図5に図示されている)により、排気ガスと希釈ガスとの間に延長された剪断層を形成することができる。これにより、排気ガスと希釈ガスとの混合を助長することができる。排気ガスは、また、粒状物質を含有することができる。その場合、ミキサー27は、粒状物質と希釈ガスとの混合を助長することができる。ミキサー27の入口27aは、排気ガスパイプ23に対して連結することができる、および/または、排気ガスパイプ23に対して同中心的に配置することができる。ミキサー27は、排気ガスパイプ23に対しておよび/または希釈トンネル12に対して、固定することができる。これにより、ミキサー27が排気ガスパイプ23に対して相対回転することを、防止することができる。一例においては、ミキサー27は、気密的な連結によって、排気ガスパイプ23に対して連結される。これにより、排気ガスパイプ23からの排気ガスだけを、ミキサーの入口27a内へと流すことができる。

様々な実施態様においては、混合プレート28を、希釈トンネル12内に、あるいは、ミキサー27の入口27aの近傍に、配置することができる。例えば、混合プレート28は、ミキサーの出口27bと同じ平面内に、あるいは、ミキサーの出口27bよりも下流側の位置に、配置することができる。混合プレート28は、貫通して形成された開口すなわち混合開口30を有することができる。混合開口30は、混合プレート28の本体と協働することにより、混合プレート28の混合開口30を通して混合ガスが流出する際に、排気ガスと希釈ガスとの追加的な混合を引き起こすことができる。より詳細には、混合プレート28よりも下流側の希釈済み排気ガスの一部は、混合プレート28の本体によって一時的にシールドされるすなわちブロックされる。したがって、ゼロ立方フィート/分(ft3/min) で流れ、他方、希釈済み排気ガスの一部は、混合プレート28を通して高速度で流れる。その結果、混合プレート28の下流側においては、ブロックされたガスと、混合プレート28を通して流れるガスと、の間において剪断層が形成される。これにより、排気ガスと希釈ガスとの混合が、さらに行われる。システム10は、図1においては、混合プレート28を備えたものとして図示されているけれども、システム10は、ミキサー27だけを備えることができ、混合プレート28を備えないことができる。

システム10には、熱交換器32を設けることも、あるいは、設けないことも、できる。熱交換器32が設けられる場合には、熱交換器32は、希釈トンネル12の長さに沿って配置することができる。熱交換器32を使用することにより、排気ガスと希釈ガスとの混合物を所望の温度に維持することができる。混合物の温度は、熱交換器32の下流側に配置された温度センサ34によってあるいは他の測定デバイスによって、決定することができる。

ポンプ36を、希釈トンネル12のうちの、希釈ガス導入口24とは反対側の端部のところにおいて、希釈トンネル12に対して流体連通可能に連結することができる。ポンプ36は、希釈トンネル12に対して流体圧を印加することができる。これにより、フィルタ26を通して、希釈ガス導入口24内の希釈ガスを抽出することができる。希釈ガス導入口24に対して印加された負圧により、希釈ガスおよび排気ガスは、希釈トンネル12内へと流入することができる。

さらに図1に示すように、排気ガス収集ユニット14は、希釈トンネル12に対して流体連通可能に連結することができる。これにより、排気ガス収集ユニット14は、希釈トンネル12内を流れている希釈済み排気ガス(すなわち、希釈ガスと排気ガスとの一様な混合物)の一部を受領することができる。排気ガス収集ユニット14は、希釈済み排気ガスが分析器20によって分析される前に、希釈済み排気ガスの一部を受領して格納することができる。これに代えて、排気ガス収集ユニット14は、例えば希釈済み排気ガスからの粒状物質といったような他の物質を収集することができ、収集した物質の量を測定することができる。

排気ガス収集ユニット14は、希釈済み排気ガスを内部に格納するための1つまたは複数のサンプルバッグ40を備えることができる。サンプルバッグ40は、サンプルプローブ42に対して流体連通可能に連結することができる。サンプルプローブ42は、希釈トンネル12に対して流体連通可能に連結されている。サンプルプローブ42は、希釈トンネル12から希釈済み排気ガスサンプルを抽出し、希釈済み排気ガスからなる抽出サンプルを、格納のためのサンプルバッグ40へと供給することができる。

様々な実施態様においては、排気ガス収集ユニット14は、サンプルバッグ40以外の、異なるタイプのアキュムレータを備えることができる。例えば、サンプルバッグ40に代えて、収集フィルタや、インピンジャーや、バブラー、を使用することができる。収集フィルタは、希釈済み排気ガスが収集フィルタを通して流れる際に、希釈済み排気ガス中の粒状物質を収集する。インピンジャーは、希釈済み排気ガスがインピンジャーを通して流れる際に、希釈済み排気ガス中のホルムアルデヒドを収集する。バブラーは、希釈済み排気ガスがバブラーを通して流れる際に、希釈済み排気ガスからアルコールを除去するための蒸留を含有している。

サンプルプローブ42は、制御バルブ48に対して流体連通可能に連結することができる。制御バルブ48は、サンプルプローブ42からサンプルバッグ40への希釈済み排気ガスの流れを制御する。制御バルブ48は、例えばソレノイド駆動されるバルブとすることができ、開状態と閉状態との間において移動可能とすることができる。これに代えて、制御バルブ48は、ステッパバルブとすることができ、全開状態から閉状態に向けて段階的に移動可能とすることができる。言い換えれば、制御バルブ48は、可変バルブとされ、完全な開状態と完全な閉状態との間において任意の数の開状態を有している。これにより、制御バルブ48に対して、調節可能性が提供されている。したがって、制御バルブ48が、ステッパバルブを備えているならば、制御バルブ48は、希釈トンネル12からサンプルバッグ40への希釈済み排気ガスの流れを計測することができ、希釈済み排気ガスの抽出流速を微細に制御することができ、究極的には、テスト期間中にまたはサンプリング期間中にサンプルバッグ40によって受領される希釈済み排気ガスの量を微細に制御することができる。

希釈済み排気ガスは、サンプルプローブ42によって受領することができ、ポンプ54によって制御バルブ48を通して抽出することができる。より詳細には、ポンプ54は、制御バルブ48の下流側に配置することができ、サンプルプローブ42に対して負圧を印加することができ、これにより、希釈済み排気ガスを、サンプルプローブ42から、制御バルブ48を通して、抽出することができる。サンプルバッグ40に代えて1つまたは複数の収集フィルタが使用されている実施態様においては、収集フィルタは、制御バルブ48およびポンプ54を含有した流通経路内に配置することができ、ポンプ54は、収集フィルタを通して、希釈済み排気ガスを抽出することができる。

制御バルブ48を通して抽出された希釈済み排気ガスは、さらに、サンプルバッグ40によって受領される前に、流量計56を通して流れることができる。希釈済み排気ガスは、1つまたは複数のサンプルバッグ40によって受領される。この場合、それぞれのサンプルバッグ40内への希釈済み排気ガスの流れは、各サンプルバッグ40の上流側に配置された制御バルブ58によって制御される。様々な実施態様においては、制御バルブ48は、例えばマスフローコントローラといったような、制御バルブと流量計とを含有した流通制御デバイスによって、代替することができる。マスフローコントローラが流量計を含有していることのために、このような実施態様においては、流量計56を省略することができる。

図1に示すように、コントローラ18を、流量計56とポンプ54と制御バルブ48とに対して通信可能に接続することができる。コントローラ18は、テスト期間中にあるいはサンプリング期間中に、制御バルブ48が開放される量を調節することができ、これにより、サンプルバッグ40に対して供給される希釈済み排気ガスの量を制御することができる。排気ガス収集ユニット14によって収集された希釈済み排気ガス内に含有されている排出質量を分析器20が決定するに際しては、バックグラウンド収集ユニット16を使用することができる。より詳細には、分析器20は、希釈ガス導入口24から希釈トンネル12へと供給された希釈ガスからなるサンプルを分析することができる。これにより、分析器20は、希釈ガス導入口24から供給された希釈ガス内のバックグラウンド汚染物質を測定することができる。

バックグラウンド収集ユニット16は、1つまたは複数のサンプルバッグ70と、ポンプ72と、例えば制御バルブ74といったような流通制御デバイスと、を備えることができる。ポンプ72は、制御バルブ74が開状態とされているときには、制御バルブ74を通してフィルタ26から希釈ガスを抽出することができる。ポンプ72によってフィルタ26から抽出された希釈ガスは、サンプルバッグ70へと供給する前に、流量計76を通して案内することができる。希釈ガスは、流量計76を通して流れることができ、収集のためにサンプルバッグ70へと供給される。サンプルバッグ70には、供給バルブ78が付設されている。制御バルブ78は、1つまたは複数のサンプルバッグ70内への希釈ガスの流入を選択的に可能とする。

引き続き図1に示すように、分析器20は、排気ガス収集ユニット14に対して流体連通可能に連結されたものとして、および、バックグラウンド収集ユニット16に対して流体連通可能に連結されたものとして、図示されている。したがって、分析器20は、排気ガス収集ユニット14から希釈済み排気ガスサンプルを受領し得るとともに、バックグラウンド収集ユニット16から希釈ガスサンプルを受領することができる。

分析器20は、ポンプ80によってユニット14,16内の流体に負圧を印加することにより、排気ガス収集ユニット14から希釈済み排気ガスサンプルを受領することができる、および/または、バックグラウンド収集ユニット16から希釈ガスサンプルを受領することができる。ポンプ80は、排気ガス収集ユニット14に付設された1つまたは複数の制御バルブ82が開状態とされたときには、排気ガス収集ユニット14から希釈済み排気ガスサンプルを抽出することができる。同様に、ポンプ80は、バックグラウンド収集ユニット16に付設された1つまたは複数の制御バルブ84が開状態とされたときには、バックグラウンド収集ユニット16から希釈ガスサンプルを抽出することができる。希釈済み排気ガスサンプルあるいは希釈ガスサンプルは、それぞれ対応するユニット14,16から抽出することができ、分析器20へと到達する前に、制御バルブ86および流量計88を通して流れることができる。分析器20が、排気ガス収集ユニット14から希釈済み排気ガスサンプルを受領した後には、および/または、バックグラウンド収集ユニット16から希釈ガスサンプルを受領した後には、分析器20は、希釈済み排気ガスサンプル内に含有されている汚染物質質量を、決定することができる。

図1には詳細に図示されていないけれども、コントローラ18は、温度センサ34と、ポンプ36,54,64,72,80と、制御バルブ48,58,74,82,84,86と、流量計56,76と、に対して通信可能に接続することができる。したがって、コントローラ18は、温度センサ34からおよび流量計56,76から、動作データを受領し得るとともに、以下の情報を使用することにより、ポンプ36,54,72,80をおよび制御バルブ48,58,74,82,84,86を、制御することができる。加えて、テスト時には、コントローラ18は、バルブ57を開状態とすることができ、これにより、サンプルバッグに対して希釈済み排気ガスを供給することに代えて、希釈済み排気ガスをベントすることができる。さらに、テスト期間の開始前には、コントローラ18は、バルブ89を開放することができ、これにより、ポンプ90を励起させて、サンプルバッグ40内のすべてのエアを排気することができる。

図2〜図5においては、ミキサー27の構成が、詳細に図示されている。上述したように、ミキサー27は、入口27aと、出口27bと、を有している。ミキサー27は、中央の長手方向軸線Xに沿って入口27aから出口27bまでにわたって延在する長さLを有している。ミキサー27は、径方向に延在する複数のローブ100を有している。複数のローブ100は、出口27bへと延出されているとともに、長手方向軸線Xまわりにおいて周縁方向に分散して配置されている。

図2に示すように、ミキサー27は、内表面106と、外表面108と、を有している。外表面108は、各ローブ100のところにおいてピーク110を規定しているとともに、隣接しているローブ100どうしの間においてバレー112を規定している。各ローブ100は、それぞれのローブ100の隣接するバレー112とピーク110との間にわたって高さHを有している。ピーク110は、中央の長手方向軸線Xに対しての膨脹度Eでもって延出されている。図示の単純化のために、膨脹角度Eは、長手方向軸線X1について図示されている。この長手方向軸線X1は、中央の長手方向軸線Xに対して平行に延在するものであって、中央の長手方向軸線Xに対して、図2におけるZ方向にオフセットされている。バレー112は、中央の長手方向軸線Xに対して後退角度Cでもって延在している。図示の単純化のために、後退角度Cは、長手方向軸線X2について図示されている。長手方向軸線X2は、中央の長手方向軸線Xに対して平行に延在するものであって、中央の長手方向軸線Xに対して、Z方向にオフセットされている。

図3に示すように、ミキサー27は、入口27aのところにおいて第1外径OD1を有しており、出口27bのところにおいて第2外径OD2を有している。第2外径OD2は、すべてのローブ100のピーク110を通るものであって、第1外径OD1よりも大きい。よって、ローブ100は、入口27aから出口27bに向かって、径方向外向きに膨らんでいる。ローブ100が径方向外向きに膨らんでいる程度は、図2に示すような膨脹角度Eによって表される。様々な実施態様においては、入口27aのところにおけるミキサー27の第1外径OD1は、排気ガスパイプ23の内径と比較して、より大きいものあるいは同じものとすることができる。出口27bのところにおけるミキサー27の第2外径OD2は、混合開口30の内径と比較して、より小さいものあるいは同じものとすることができる。これに加えてあるいはこれに代えて、出口27bのところにおけるミキサー27の第2外径OD2は、希釈トンネル12の内径と比較して、より小さいものあるいは同じものとすることができる。例えば、システム10が混合プレート28を備えていない場合には、ミキサー27の第2外径OD2は、混合開口30の内径ではなく希釈トンネル12の内径に基づいて、選択することができる。これにより、ミキサー27の第2外径OD2を、希釈トンネル12の内径以下の大きさとすることができる。

図4および図5に示すように、ミキサー27は、入口27aのところに第1内径ID1を有し、出口27bのところに第2内径ID2を有している。第2内径ID2は、すべてのローブ100のバレー112を通って延在しており、第1内径ID1よりも小さい。よって、ローブ100どうしの間におけるバレー112は、入口27aから出口27bまでにわたって径方向内向きに後退している。ローブ100間においてバレー112が径方向内向きに後退している程度は、図2における後退角度Cによって表される。

様々な実施態様においては、出口27bのところにおけるミキサー27の第2内径ID2は、製造的な制約およびコスト的な制約を満たしつつ、できる限りゼロに近いものとして形成することができる。ミキサー27の第2内径ID2を低減させることにより、より多くの排気ガスを、第2内径ID2内に配置された排気ガス通路118を通してではなく、ローブ100を通して、流れさせることができる。その後、ミキサーの出口27bから導出されたより多くの排気ガスが、ローブ100によって形成された剪断層に出合うこととなる。その結果、ミキサー27による排気ガスと希釈ガスとの混合能力は、さらに改良される。

図2〜図5に示す例においては、ミキサー27において径方向に延出されたローブ100の数は、8個とされている。8個のローブ100が図示されているけれども、本発明の範囲内において、ミキサー27に対して任意の数のローブ100を設け得ることは、理解されるであろう。

膨脹角度Eは、0°よりも大きいものとすることができ、50°よりも小さなものとすることができる。好ましい実施形態においては、膨脹角度Eは、12.5°とされる。後退角度Cは、0°以上とすることができ、50°以下とすることができる。好ましい実施形態においては、後退角度Cは、30°とされる。

ミキサー27の構成により、排気ガスと希釈ガスとの混合を容易なものとすることができる。より詳細には、希釈ガスは、ミキサー27の外表面108の周囲を流れ、排気ガスは、ミキサー27の内表面106によって規定された排気ガス通路118を通って流れる。排気ガスは、第1速度で流れることができ、希釈ガスは、第1速度よりも大きな第2速度で流れることができる。これにより、ミキサーの出口27bのところにおける排気ガスと希釈ガスとの間の剪断層の形成を容易なものとすることができる。加えて、希釈ガスの流速は、排気ガスの流速が遅くなるにつれて、速くすることができる。また逆に、希釈ガスの流速は、排気ガスの流速が速くなるにつれて、遅くすることができる。これにより、排気ガスと希釈ガスとの合計流速を、ほぼ一定に維持することができる。例えば、排気ガスの流速は、アイドリング時には10ft3/min とすることができ、フルスロットル時には120ft3/min とすることができる。他方、希釈ガスの流速は、アイドリング時には310ft3/min とすることができ、フルスロットル時には200ft3/min とすることができる。よって、この例においては、排気ガスと希釈ガスとの合計流速は、320ft3/min という一定値に維持される。希釈ガスに対しての排気ガスの容積比率は、排気ガスに対して希釈ガスが、約2〜約30倍である。

いくつかの排気ガスサンプリングシステムは、図1に示すような混合プレート28および混合開口30といったような単一の混合プレートおよび単一の混合開口を有している。しかしながら、例えばミキサー27といったようなミキサーを有していない。このような排気ガスサンプリングシステムは、大きなエンジン速度においては、排気ガスと希釈ガスとを満足のいく程度に混合させることができる。大きなエンジン速度においては、排気ガスは、混合開口30の直径よりもわずかに小さな実効直径を有したストリームを形成する。したがって、排気ガスストリームは、混合プレート28の本体によって一時的にブロックされてほぼ0ft3/min という速度で流れるガスと、混合開口30を高速度で流れるガスと、の間において、混合プレート28の下流側に形成された剪断層と出合うこととなる。

しかしながら、アイドリング時には、排気ガスが形成するストリームの実効直径は、大きなエンジン速度の場合に排気ガスによって形成されるストリームの実効直径よりも小さなものとなり、かつ、混合開口30の直径よりもかなり小さなものとなる傾向がある。よって、排気ガスストリームは、ブロックされたガスと流れる排気ガスとの間に形成された剪断層に出合うことがない、あるいは、少なくとも、剪断層に出合う量は少なくなる。したがって、混合開口を有した混合プレートしか備えていない排気ガスサンプリングシステムにおいては、排気ガスと希釈ガスとの混合が悪くなる傾向がある。

これに対し、システム10においては、径方向に延出された複数のローブ100が、ミキサーの出口27bのところにおける排気ガスと希釈ガスとの間の剪断層の長さを増大させ、これにより、エンジン22のすべてのスロットル条件下において、混合を促進させる。例えば、ミキサー27によって形成される剪断層の長さは、同じ実効流通断面積を有しているもののローブを有していない円筒パイプによって形成される剪断層の長さと比較して、より大きなものである。ミキサー27によって形成される剪断層の長さは、ローブの数を増やすことによって、さらに増大させることができる。

ミキサー27に関しては、ミキサー27上のローブの数以外にも、混合度合いを改良するために調節可能な他の構成パラメータが存在する。このようなパラメータには、膨脹角度Eや、後退角度Cや、ミキサーの出口27bのところにおける排気ガス通路118の流通断面積や、ミキサー27の長さL、がある。一例においては、膨脹角度Eは、約12.5°とすることができ、後退角度Cは、約30°とすることができ、第1内径ID1は、排気ガスパイプ23の直径と同じとすることができ、第2外径OD2は、混合開口30の直径と同じとすることができる。この例においては、ミキサー27の長さLは、上記のすべてのパラメータ(すなわち、膨脹角度E、後退角度C、第1内径ID1、第2外径OD2)によって、決定することができる。

加えて、ミキサーの出口27bのところにおける排気ガス通路118の流通断面積は、特定の希釈比率でもってターゲットをなす剪断度合いが得られるように、構成することができる。例えば、ミキサー27は、ローブ100の流通断面積が、ローブ100どうしの間のスペースの流通断面積よりも大きくなるように、構成することができる。例えば、複数のローブ100のうちの1つのローブの流通断面積は、図5においてAL によって表されており、ローブ100どうしの間の流通断面積は、図5においてAS によって表されている。ローブ100の流通断面積が、ローブ100どうしの間の流通断面積よりも大きい場合には、ローブ100を通って流れる排気ガスは、ローブ100どうしの間をミキサー27の外表面に沿って流れる希釈ガスの速度と比較して、より小さい速度で流れる。その結果、排気ガスは、排気ガスの流速と希釈ガスの流速との間の速度差に基づき、ターゲットをなす希釈比率でもって、希釈ガスに対してより良好に混合することができる。他の例においては、希釈ガス:排気ガスが2:1という特定の希釈比率でもってターゲットをなす剪断度合いを得るために、ローブ100の流通断面積は、ローブ100どうしの間のスペースの流通断面積の2倍とすることができる。その場合、ローブ100を通って流れる排気ガスの流速は、ローブ100どうしの間をミキサー27の外表面に沿って流れる希釈ガスの流速の2分の1となる。ローブ100の流通断面積は、ミキサー27が、最小の希釈比率(例えば、希釈ガス:排気ガスが、2:1)においてさえ、ターゲットをなす剪断度合いが得られるように、十分に大きなものとすることができる。

図1に示すように、ミキサー27は、排気ガスパイプ23の下流側に、かつ、混合プレート28の上流側に、配置することができる。様々な要因が、排気ガスパイプ23の出口とミキサー27と混合プレート28との間の相対配置に関して、および、ミキサー27およびポンプ36の構成に関して、影響を与えることができる。例えば、ミキサー27上のローブの数を増やすと、剪断長さを増大させることができて、ミキサー27によって印加される流れ制限を増大させることができる。ミキサー27によって印加される流れ制限が増大するにつれて、この増大された流れ制限を補償し得るように、ポンプ36のサイズを大きくする必要がある。よって、ポンプ36のサイズは、ミキサー27上のローブの数に基づいて選択することができる。あるいは逆に、ミキサー27上のローブの数は、ポンプ36のサイズに基づいて選択することができる。

ミキサー27が排気ガスと希釈ガスとを混合する度合いを改良するに際しては、さらに他の手法が存在する。例えば、図6および図7に示すように、プラグ130を、ミキサー27の排気ガス通路118内に配置することができる。プラグ130の形状は、アメリカンフットボールのような、幅が狭い(長尺形状の)回転楕円面とすることができる。これにより、プラグ130によって印加される流れ制限を最小化することができる。これに代えて、プラグ130の形状は、単一の円錐形状あるいは両面円錐形状(例えば、2つの円錐が、それぞれの大径端部どうしを突き合わせて配置された態様)といったような、円錐形状とすることができる。プラグ130は、第1端部132と、第2端部134と、これら第1端部132および第2端部134の中間に位置した中間ポイント136と、を有することができる。プラグ130は、ミキサーの出口27bのところにあるいはミキサーの出口27bの近傍に、最大外径ODmax を有することができる。プラグ130の最大外径ODmax は、ミキサー27の第2内径ID2以下の大きさとすることができる。図1に示す例においては、プラグ130の最大外径ODmax は、中間ポイント136のところに配置されており、したがって、プラグ130の中間ポイント136は、ミキサーの出口27bのところに配置されている。プラグ130は、ミキサー27とは個別の部材として形成することができ、ミキサー27に対して取り付けることで、ミキサーアセンブリを形成することができる。プラグ130は、例えば溶接や嵌合といったような手法を使用して、ミキサー27の内表面106に対して固定することができる。

プラグ130は、ミキサー27の第2内径ID2内に位置する排気ガス通路118の一部を通して流れることに代えて、ローブ100を通して流れるように、排気ガスを案内する。この場合、排気ガス通路118を通って流れる排気ガスのより多くの部分は、排気ガスがミキサーの出口27bから出る際に、ローブ100によって形成された剪断層に出合う。このようにして、プラグ130は、ミキサー27が排気ガスと希釈ガスとを混合する度合いを、さらに改良することができる。

ミキサー27に関して、CVSシステムあるいはフルフローサンプリングシステムに関連して上述したけれども、ミキサー27は、2つの流れを混合した後にその混合流内の汚染物質濃度や汚染物質質量を測定するような任意の排気ガスサンプリングシステムにおいて、使用することができる。例えば、ミキサー27は、部分フローサンプリングシステムや、BMDシステムや、モード式ミニ希釈(modal mini diluter, MMD)システムや、プロパン注入キット、において使用することができる。

図8〜図10においては、ミキサー150は、入口150aと出口150bとを有するものであって、ミキサー27と同様のものである。ミキサー150とミキサー27との間のただ1つの相違点について、以下において説明する。ミキサー27の出口27bのところにおける第2内径ID2は、できる限りゼロに近いものとして構成し得るのに対し、ミキサー150の場合の第2内径ID2は、ゼロとされる。この目的のために、ミキサー150の出口150bのところにおいては、ミキサー150のバレー112は、ミキサー150の中心上へと互いに集合している。これにより、その集合点においては、バレー112どうしの間にスペースが存在していない。よって、ミキサー150の排気ガス通路118を通って流れるすべての排気ガスは、ローブ100によって形成された剪断層に出合うこととなる。

さらに、排気ガスと希釈ガスとを混合するための方法が提供される。この方法においては、排気ガスを、エンジン22から排気ガスパイプ23を通して案内し、その後、ミキサー27の排気ガス通路118を通して案内することができる。一例においては、排気ガスは、約5ft3/min以上の流速で、かつ、約120ft3/min以下の流速で、案内される。この方法においては、さらに、希釈ガスを、ミキサー27の外表面108に沿って案内することができる。ミキサー27の排気ガス通路118を通って流れる排気ガスの流れと、ミキサー27の径方向に延在するローブ100の周囲を通って流れる希釈ガスの流れと、によって、排気ガスと希釈ガスとの間において容易に剪断層を形成することができ、これにより、排気ガスと希釈ガスとの混合を促進することができる。この方法においては、さらに、排気ガスと希釈ガスとを、混合プレート28の混合開口30を通して案内することができる。

例示としてのいくつかの実施形態は、当業者に対して本発明の範囲を伝えるようにして、提供される。本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供し得るよう、例えば特定の構成部材やデバイスや方法といったような様々な特定の詳細が提示される。当業者であれば、それらの特定の詳細が必須ではないこと、また、例示としてのいくつかの実施形態を他の様々な態様でも具現し得ること、さらに、それら実施形態が本発明の範囲を制限することを意図したものではないことを、理解されるであろう。いくつかの例示としての実施形態においては、周知のプロセスや周知のデバイス構成や周知の技術について、詳細な説明が省略されている。

様々な実施形態に関する上記の説明は、例示の目的のためのものに過ぎない。上記の説明は、本発明を制限することを意図したものではない。特定の実施形態に関する個々の構成部材や特徴点は、一般に、特定の実施形態に限定されるものではなく、適用可能である限りにおいては、互換的なものであって、特に例示されていなくても、他の選択された実施形態において使用することができる。実施形態は、様々に変形することができる。それら変形例は、本発明の範囲を逸脱するものではなく、それらすべての修正は、本発明の範囲内に属することが意図されている。

本明細書内で使用されている用語は、特定の例示としてのいくつかの実施形態を説明する目的のみで使用されており、本発明の範囲を制限するものではない。本明細書においては、「1つの」という単数形の態様は、特に断らない限り、複数形の態様をも包含することができる。「有する」や「備える」や「具備する」という用語は、包括的なものであり、したがって、記載された特徴点や数やステップや動作や構成要素や構成部材の存在を特定するものである。しかしながら、1つまたは複数の他の特徴点や数やステップや動作や構成要素や構成部材やそれらグループの存在や追加を除外するものではない。本明細書に記載された方法的ステップやプロセスや動作は、特に指定されない限り、その順序を必須とするものではない。追加的なステップや代替的なステップを使用し得ることは、理解されるであろう。

構成部材または層が、他の構成部材または層に対して、「上に位置している」や「係合している」や「連結されている」と称された場合には、他の構成部材または層に対して、直接的に、上に位置していたり係合していたり連結されていたりすることができる、あるいは、中間に介在する構成部材または層が存在することができる。これに対し、構成部材が他の構成部材または層に対して、「直接的に上に位置している」や「直接的に係合している」や「直接的に連結されている」と称された場合には、中間に介在する構成部材または層は、存在しない。構成部材防止の間の関係を記載するために使用される他の用語(例えば、「〜の間」と「直接的に〜の間」、「隣接して」と「直接的に隣接して」、等)は、同様に解釈されるべきである。本明細書においては、「および/または」という用語は、関連して列挙された複数の構成部材に関しての、任意の組合せおよびすべての組合せを包含している。

第1や第2や第3という用語は、本明細書においては、様々な構成部材や構成要素や領域や層や部分を記述するために使用されるけれども、それら構成部材や構成要素や領域や層や部分は、それら第1や第2や第3という用語によって制限されるものではない。それら第1や第2や第3という用語は、ある構成部材や構成要素や領域や層や部分を、他の構成部材や構成要素や領域や層や部分から区別するためだけに使用されている。例えば「第1」や「第2」等といったような用語は、本明細書において使用されたときには、特に指示がない限りは、順番や順序を表すものではない。よって、以下の説明においては、第1構成部材や第1構成要素や第1領域や第1層や第1部分は、例示としての実施形態から逸脱することなく、第2構成部材や第2構成要素や第2領域や第2層や第2部分と読み替えることができる。

例えば「内」や「外」や「直下」や「下方」や「下」や「上方」や「上」等といったような空間的位置関係を表す用語は、本明細書においては、図示されたような、ある構成部材またはある特徴点と、他の構成部材または他の特徴点と、の間の位置関係を表すために使用することができる。空間的位置関係を表す用語は、図示された配向関係以外の、使用時や動作時におけるデバイスの他の配向関係をも包含することができる。例えば、図示されたデバイスの上下がひっくり返されたときには、他の構成部材または特徴点に対して「下」または「直下」として記載された構成部材は、他の構成部材または特徴点に対して「上」の配向関係となる。よって、例示するならば、「下」という用語は、上と下との双方の配向関係を包含することができる。その他にも、デバイスは、他の配向性(90°回転した配向性、あるいは、他の配向性)で配向することができる。本明細書においては、空間的位置関係を表す用語は、このように解釈されるべきである。

10 排気ガスサンプリングシステム 12 混合通路 23 排気ガスパイプ 24 希釈ガス導入口 27 ミキサー 27a 入口 27b 出口 28 混合プレート 30 混合開口 100 ローブ 106 内表面 108 外表面 110 ピーク 112 バレー 118 排気ガス通路 C 後退角度 E 膨脹角度 ID1 第1内径 ID2 第2内径 OD1 第1外径 OD2 第2外径 X 長手方向軸線

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