エネルギー貯蔵の改善

申请号 JP2017561650 申请日 2016-05-27 公开(公告)号 JP2018517868A 公开(公告)日 2018-07-05
申请人 ハイヴュー・エンタープライゼズ・リミテッド; 发明人 クリス・ベイリー; スティーヴン・ガレス・ブレット; スチュアート・ネルメス;
摘要 極低温エネルギー貯蔵システムであって、ガスを 液化 するために外部電源から電 力 を引き出すように制御可能である、ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置と、液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置と 流体 連通する極低温貯蔵タンクと、寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、高温蓄熱装置および電力回収装置は、高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合にガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、液化装置によって引き出された電力が閾値よりも低い場合に外部電源から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える極低温エネルギー貯蔵システム。
权利要求

極低温エネルギー貯蔵システムであって、 ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、前記ガスを液化するために外部電源から電を引き出すように制御可能である、液化装置と、 前記液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための前記液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 前記寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより前記極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための前記極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、前記高温蓄熱装置および前記電力回収装置は、前記高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが前記電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に高圧ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 前記電力回収装置によって回収された前記電力が閾値を超えた場合に前記電力回収装置から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置と、 を備える極低温エネルギー貯蔵システム。前記充電装置は、前記電力回収装置によって回収される前記電力が前記システムの必要な電力出力よりも大きい場合に前記電力回収装置から電力を引き出すように制御可能である、請求項1に記載のシステム。前記電力回収装置から前記充電装置によって引き出される前記電力は、前記電力回収装置によって回収される前記電力以下である、請求項1または請求項2に記載のシステム。前記閾値は、第2の閾値であり、前記充電装置は、前記液化装置によって引き出された前記電力が第1の閾値よりも低い場合に前記外部電源から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。極低温エネルギー貯蔵システムであって、 ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、前記ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 前記液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための前記液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 前記寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより前記極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための前記極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、前記高温蓄熱装置および前記電力回収装置は、前記高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが前記電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に高圧ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 前記液化装置によって引き出された前記電力が閾値よりも低い場合に前記外部電源から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置と、 を備える極低温エネルギー貯蔵システム。前記閾値は、第1の閾値であり、前記充電装置は、前記電力回収装置によって回収された前記電力が第2の閾値を超えた場合に前記電力回収装置から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である、請求項5に記載のシステム。前記電力回収装置は、前記寒剤が加熱されガスを形成する前に前記寒剤を圧縮するためのポンプを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、前記外部電源から実質的に瞬間的に電力を引き出すように制御可能である、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、電子的に制御可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。前記液化装置および/または同一場所に配置されているプロセスによって発生する熱エネルギーは、前記蓄熱装置に伝達可能である、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム。前記閾値は、可変である、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置によって引き出される前記電力は、可変である、請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。前記液化装置によって引き出される前記電力は、可変である、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。前記液化装置は、寒剤を生成するために冷凍サイクルでガスを圧縮するための圧縮機を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。前記電力回収装置は、前記ガスを膨張させるための膨張器を備える、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、ロードバンクを備える、請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、抵抗性コンポーネントを備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、抵抗性コイルまたは抵抗線を備える、請求項1から17のいずれか一項に記載のシステム。前記蓄熱装置は、熱伝達流体を利用する、請求項1から18のいずれか一項に記載のシステム。前記蓄熱装置は、1つの蓄熱容器、少なくとも1つの蓄熱容器、または複数の蓄熱容器を備える、請求項1から19のいずれか一項に記載のシステム。前記充電装置は、前記電力回収装置が異常事象により外部電力シンクから切断された場合に、前記電力回収装置によって発生した電力を放散するように構成される、請求項1から20のいずれか一項に記載のシステム。ガスを形成するために寒剤の蒸発から回収された低温体を貯蔵し、前記低温体を前記液化装置に移送して前記液化装置内の液化のエネルギー必要量を低減するための低温蓄熱システムをさらに備える、請求項1から21のいずれか一項に記載のシステム。エネルギーを貯蔵する方法であって、 極低温エネルギー貯蔵システムを提供するステップであって、前記システムは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、前記ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 前記液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための前記液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 前記寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより前記極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための前記極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、前記高温蓄熱装置および前記電力回収装置は、前記高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが前記電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に前記ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 前記電力回収装置によって回収された前記電力が閾値を超えた場合に前記電力回収装置から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える、ステップを含む方法。エネルギーを貯蔵する方法であって、 極低温エネルギー貯蔵システムを提供するステップであって、前記システムは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、前記ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 前記液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための前記液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 前記寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより前記極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための前記極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、前記高温蓄熱装置および前記電力回収装置は、前記高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが前記電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に前記ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 前記液化装置によって引き出された前記電力が閾値よりも低い場合に前記外部電源から電力を引き出し、前記極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える、ステップを含む方法。前記寒剤を加熱してガスを形成する前にポンプを使用して前記寒剤を圧縮するステップをさらに含む請求項23または請求項24に記載の方法。実質的に添付図面を参照しつつ上記で説明され示されているシステム。実質的に添付図面を参照しつつ上記で説明されている方法。

说明书全文

本発明は、エネルギー貯蔵システムおよび方法、具体的には熱エネルギー貯蔵システムおよび方法、ならびにより具体的には極低温エネルギー貯蔵システムおよび方法に関係する。

送配電網(またはグリッド)は、発電と消費者からの需要とのバランスをとらなければならない。現在、これは、通常、発電所をオン、オフし、および/またはいくつかの発電所を低負荷で運転することによりこの送配電網の発電側(供給側)を変調することによって達成される。ほとんどの既存の熱および原子発電所は、全負荷で連続運転したときに最も効率がよいので、このようにして供給側のバランスをとると、結果として、効率ペナルティが生じる。風力タービンおよびソーラーコレクタなどの、著しい間欠的再生可能発電容量は、これらの送配電網にまもなく導入され、これは、発電側の部分の利用可能性に不確定性を生じさせることによって送配電系統のバランスをとる作業をさらに複雑にすることになることが予想される。

電力貯蔵デバイスおよびシステムは、典型的には、3つの動作段階、すなわち、充電、貯蔵、および放電を有する。電力貯蔵デバイスは、典型的には、送配電網上で発電容量が不足したときにかなりの頻度で間欠的に発電する(放電する)。これは、地方電力市場における電力に対する価格が高いこと、または送配電網の運用に関わる組織からの追加容量の要求が合図となって、貯蔵デバイス事業者に知らされ得る。英国などの、いくつかの国々では、送配電網事業者は、素早く起動できる能力を有する発電所の事業者と、送配電網にバックアップ予備電力を供給する契約を交わしている。そのような契約は、数ヶ月またはさらには数年におよぶこともあり得るが、典型的には、電力供給者が営業している(発電している)時間は、非常に短い。それに加えて、貯蔵デバイスは、間欠的再生可能エネルギー発電機から送配電系統に電力を過剰供給したときに追加の負荷をもたらす際に追加のサービスを提供し得る。風速は、需要が少ない夜間に大きいことが多い。送配電網事業者は、低エネルギー価格信号または消費者との特定の契約を通じて、過剰供給を利用するように送配電網上の追加の需要の手配をするか、または他の発電所またはウィンドファームからの電力の供給を制約するかのいずれかを行わなければならない。いくつかの場合において、特に、風力発電機に対して補助金が出されている市場では、送配電網事業者は、ウィンドファームを「オフにする」対価をウィンドファーム事業者に支払わなければならないであろう。貯蔵デバイスは、送配電網事業者に、過剰供給が生じている時間内に送配電系統のバランスをとるために使用され得る有用な追加の負荷を提供する。

貯蔵システムまたはデバイスが商業的に存続できるためには、MW(電力容量)当たりの資本コスト、MWh(エネルギー容量)当たりの資本コスト、往復サイクル効率、および初期投資から予想され得る充電および放電のサイクル回数に関する寿命が要因として重要である。広範な実用規模の用途については、貯蔵デバイスは地理的に制約されない、すなわち、どのような場所にも設けることができ、特に、高い需要のある地点の隣り、または送配電網内の間欠性の発生元もしくはボトルネックの隣りに設けることができることも重要である。

そのような貯蔵デバイス技術の1つは、市場において多くの利点をもたらす、液体空気または液体窒素などの、寒剤(液体空気エネルギー貯蔵(LAES))を使用するエネルギーの貯蔵である。大まかに言って、LAESシステムは、典型的には、充電段階において、低コストまたは余剰電力を、間欠的再生可能エネルギー発電機からの低需要または過剰供給の期間に利用して、第1の液化段階に空気または窒素などの作動流体を液化する。次いで、これは、貯蔵段階で極低温流体として貯蔵タンク内に貯蔵され、その後、放出されてタービンを駆動し、間欠的再生可能エネルギー発電機からの高需要または供給不足の期間に、放電または電力回収段階で電力を生成する。

LAESシステムは、もっぱら機械ベースであり、主要システムコンポーネントはターボ膨張器、圧縮機、およびポンプである。これらのコンポーネントの応答時間は数分であり得るが、応答は、典型的には瞬間的でない。

LAESシステムは、多くの場合に、システムを充電するために必要な冷凍サイクルで使用される圧縮機によって生成される熱を貯蔵するために蓄熱器を備える。次いで、この熱は、電力回収段階において作動流体(すなわち、寒剤)を過熱させるために使用され、これは回収され得るエネルギーの量を増大させる。廃熱は、同一場所に配置されているプロセスからも貯蔵され得る。

貯蔵段階中には、蓄熱器は熱的に絶縁されているが、熱の抜けが生じ、これにより熱エネルギーのわずかな部分が周囲環境へ失われる。

したがって、蓄熱器からの熱の抜けの効果を軽減し、LAESシステムの出力を増加させるためにさらなる熱を供給することもしながら、LAESシステムの瞬間応答を改善することは有利であろう。

本発明の第1の態様によれば、極低温エネルギー貯蔵システムが提供され、これは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、高温蓄熱装置および電力回収装置は、高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に高圧ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 電力回収装置によって回収された電力が閾値を超えた場合に電力回収装置から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える。

電力回収装置は、寒剤が加熱されガスを形成する前に寒剤を圧縮するためのポンプを備え得る。電力回収装置は、寒剤をポンプで圧縮し、寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることによって極低温貯蔵タンクから電力を回収するためのものとしてよい。電力回収装置は、典型的には、寒剤をポンプで高圧に圧縮し、高圧寒剤を加熱して高圧ガスを形成し、前記高圧ガスを膨張させることによって極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収する。

「外部電源」という用語中の「外部」という単語は、極低温エネルギー貯蔵システムの外部にある電源を指す。

充電装置は、電力回収装置によって回収される電力がシステムの必要な電力出力よりも大きい場合に電力回収装置から電力を引き出すように制御可能であってもよい。電力回収装置から充電装置によって引き出される電力は、電力回収装置によって回収される電力以下であり得る。

閾値は、第2の閾値であってよく、充電装置は、液化装置によって引き出された電力が第1の閾値よりも低い場合に外部電源から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能であってもよい。

本発明の別の態様によれば、極低温エネルギー貯蔵システムが提供され、これは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、高温蓄熱装置および電力回収装置は、高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合に高圧ガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 液化装置によって引き出された電力が閾値よりも低い場合に外部電源から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える。

電力回収装置は、寒剤が加熱されガスを形成する前に寒剤を圧縮するためのポンプを備え得る。電力回収装置は、寒剤をポンプで圧縮し、寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることによって極低温貯蔵タンクから電力を回収するためのものとしてよい。電力回収装置は、典型的には、寒剤をポンプで高圧に圧縮し、高圧寒剤を加熱して高圧ガスを形成し、前記高圧ガスを膨張させることによって極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収する。

閾値は、第1の閾値であってよく、充電装置は、電力回収装置によって回収された電力が第2の閾値を超えた場合に電力回収装置から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能であってもよい。

当業者であれば、電力回収装置によって回収される電力は、極低温エネルギー貯蔵システムの動作に必要な通常の寄生負荷を受け得ることを理解するであろう(たとえば、ポンプ、ファン、制御システムなどへの電力)。当業者であれば、「電力回収システムによって回収される電力」は、正常損失が差し引かれた後の出力(たとえば、外部プロセスまたは電気系統への)に利用可能な電力であることを理解するであろう。「外部プロセス」という頻繁に使われる用語は、極低温エネルギー貯蔵システムの外部にあるシステムを指す。

充電装置は、外部電源から、および/または電力回収装置から実質的に瞬間的に電力を引き出すように制御可能であってよい。充電装置は、電子的に制御可能であってよい。

寒剤は、液体空気または液体窒素であってよい。システムは、液体空気エネルギー貯蔵(LAES)システムであってよい。電力回収装置内で熱を寒剤に加えることによって生成されるガスは、高圧ガスであり得る(たとえば、ポンプで高圧にされ、次いで加熱されてガスになった寒剤)。

液化装置および/または同一場所に配置されているプロセスによって発生する熱エネルギーは、蓄熱装置に伝達可能であってよい。同一場所に配置されているプロセスは、バーナーまたは火力発電装置(たとえば、ガスタービン)などの、蓄熱装置に伝達可能である熱エネルギーを生成する独立したプロセスであってよい。したがって、「同一場所に配置されているプロセス」という用語は、極低温エネルギー貯蔵システムと同一場所に配置され、外部にあるシステム、たとえば、発電所、製造工場、データセンターを指す。

閾値は、所与の期間中(たとえば、数日、数時間、数分、または数秒もしくは秒以下)、可変または一定であってよい。充電装置によって引き出される電力は、所与の期間中、可変または一定であってよい。それに加えて、または代替的に、液化装置によって引き出される電力は、所与の期間中、可変または一定であってよい。電力回収装置から充電装置によって引き出される電力は、電力回収装置によって回収される電力以下であってよい。

液化装置は、寒剤を生成するために冷凍サイクルでガスを圧縮するための圧縮機を備え得る。

電力回収装置は、ガスを膨張させるための膨張器を備えてもよい。

充電装置は、ロードバンクを備え得る。言い替えれば、充電装置は、抵抗性コイルまたは抵抗線などの抵抗性コンポーネントを備え得る。代替的に、充電装置は、電池を備えてもよい。

蓄熱装置は、熱または熱油などの、熱伝達流体を利用することができる。蓄熱装置は、1つの蓄熱容器、少なくとも1つの蓄熱容器、または複数の蓄熱容器を備え得る。蓄熱容器は、熱伝達流体を収容することができる。

充電装置は、電力回収装置が異常事象により外部電力シンクから切断された場合に電力回収装置によって発生した電力を放散するように構成され得る。

システムは、ガスを形成するために寒剤の蒸発から回収された低温体を貯蔵し、前記低温体を液化装置に移送して液化装置内の液化のエネルギー必要量を低減するための低温蓄熱システムをさらに備え得る。

エネルギーを貯蔵する方法も提供され、この方法は 極低温エネルギー貯蔵システムを提供するステップであって、このシステムは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、高温蓄熱装置および電力回収装置は、高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合にガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 電力回収装置によって回収された電力が閾値を超えた場合に電力回収装置から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える、ステップを含む。

エネルギーを貯蔵する方法も提供され、この方法は 極低温エネルギー貯蔵システムを提供するステップであって、このシステムは ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置であって、ガスを液化するために外部電源から電力を引き出すように制御可能である、液化装置と、 液化装置によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置と流体連通する極低温貯蔵タンクと、 寒剤を加熱してガスを形成し、前記ガスを膨張させることにより極低温貯蔵タンクからの寒剤から電力を回収するための極低温貯蔵タンクと流体連通する電力回収装置と、 高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置であって、高温蓄熱装置および電力回収装置は、高温蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置内で膨張する前および/または膨張している場合にガスに伝達され得るように構成される、高温蓄熱装置と、 液化装置によって引き出された電力が閾値よりも低い場合に外部電源から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システムに熱エネルギーを供給するように制御可能である充電装置とを備える、ステップを含む。

電力回収装置は、ポンプを備えてもよく、方法は、寒剤を加熱してガスを形成する前にポンプを使用して寒剤を圧縮するステップをさらに含み得る。

本発明は、高需要の期間中に、または間欠発電機からの出力が低い場合に、需要が低くなった場合に後で使用できるようにエネルギーを貯蔵するためのシステムおよび方法を提供する。これは、電気系統のバランスをとり、電力供給の安全性を提供するうえで非常に有利である。

知られているエネルギー貯蔵システム(たとえば、極低温エネルギー貯蔵システム)の問題点は、システムの負荷プロファイルが、システム、特に知られている液化および電力回収装置(たとえば、圧縮機およびターボ膨張器)内の機械機器の設計によって制限されることが多い点である。本発明は、LAESシステムの電力回収サイクルでその後使用され得る、瞬時にまたは実質的に即座に負荷をかけられ蓄熱装置のために熱を提供できる、蓄熱装置内に配置されている電熱デバイスなどの、充電装置(たとえば、ロードバンクまたはロードバンクシステム)を備える。

充電装置の負荷は、全LAES充電負荷が一定となるように液化段階に液化装置の始動時に機械機器が負荷をかけられる速度と連動して変調され得る。このようにして、LAESシステムは、「需要側応答」にいくぶん類似している、高速作動周波数応答をもたらすために使用され得る。

本発明の別の利点は、充電装置(たとえば、加熱デバイス)の負荷が、ウィンドファームまたはソーラーファームなどの、間欠的再生可能エネルギー発生源の変動する供給に追随するように変調できる点である。加熱デバイスは、発電源からの供給の上昇に応答して瞬時に負荷がかけられ、発電源からの供給の低下に応答して瞬時に負荷を取り除かれ得る。

本発明のなおも別の利点は、電力回収装置によって回収される電力の一部は、充電装置内で放散し、前記一部は、電気系統にエクスポートされる電力が電力回収装置(たとえば、ターボ膨張器)の機械機器の応答速度の範囲内で可能である以上に高速に変調され得るように電力回収時に電気系統上の周波数変動に応答して変調され得るという点である。このようにして、LAESシステムは、高速で作動する発電「周波数応答」をもたらすために使用され得る。

充電装置(たとえば、加熱デバイス)から、システム放電時に使用されるLAES発電機に対するブレーキとして働くようにするさらなる用途が派生し得る。充電装置は、瞬時に作動できるので、発電機回路ブレーカーが不意に落ちた場合に発電機を駆動している原動機から軸動力を取り除くために通常配備されている機械システムの代わりに過速度保護システムとして採用され得る。

次に、本発明は、添付図面を参照しつつ、説明される。

本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システムの概略図である。

本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システムの負荷プロファイルを示す図である。

本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システムの第1の例示的動作を示す図である。

本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システムの第2の例示的動作を示す図である。

本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システムの第3の例示的動作を示す図である。

図1は、本発明の一実施形態による極低温エネルギー貯蔵システム10、より具体的にはLAESシステムを例示している。システム10は、本明細書で詳しく説明されているように寒剤(たとえば、液体空気または液体窒素)を使用する。

LAESシステムの液化(すなわち、充電)プロセスは、当技術分野で知られており、熱を発生する、圧縮手段を使用する共通点を有する(当業者によって知られているように)。同様に、LAESシステムの電力回収(すなわち、放電)プロセスは、当技術分野で知られており、電力出力を高めるために熱を加えることから恩恵を受け得る、膨張手段(たとえば、ターボ膨張器または往復運動膨張器)を使用する共通点を有する(当業者によって知られているように)。

図1に示されているシステム10は、ガスを液化して寒剤を形成するための液化装置100と、液化装置100によって生成される寒剤を貯蔵するための液化装置100と流体連通している極低温貯蔵タンク200と、寒剤(たとえば、ポンプで高圧にされ次いで加熱されてガスになった寒剤)を加熱して高圧ガスを形成し、高圧ガスを膨張させることによって極低温貯蔵タンク200からの寒剤から電力を回収するため極低温貯蔵タンク200と流体連通している電力回収装置300と、高温熱エネルギーを貯蔵するための高温蓄熱装置400とを備える。蓄熱装置400および電力回収装置300は、蓄熱装置からの高温熱エネルギーが電力回収装置300内で膨張する前および/または膨張している場合に高圧ガスに伝達され得るように構成される。

システム10は、配電盤500を備え、電気系統、または好適な任意の外部電源および電力シンクなどの、配電網に接続される。電力回収装置300によって回収される電力は、典型的には外部電力シンクに供給される(たとえば、配電網に戻される)。

液化装置100、または液化プラントは、外部電源(たとえば、配電網)から電力を引き出し、ガスを液化して寒剤を生成するように制御可能である。しかしながら、従来の液化装置の負荷プロファイルは、液化装置内の機械機器(たとえば、圧縮機)によって制限される。したがって、有利には、システム10は、充電装置600も備える。充電装置600は、液化装置100によって引き出された電力が閾値よりも低い場合に外部電源から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システム10に熱エネルギーを供給するように制御可能である。閾値は、所定の値をとり得るか、またはリアルタイムの測定値に基づき得る。閾値は、時間とともに変化してもよい。充電装置600は、液化装置100が電力を全く引き出していない場合に外部電源から電力を引き出すように制御可能でもあり得る。液化装置100および/または充電装置600によって引き出される電力を制御するための好適な制御手段は、当技術分野で知られており、当業者によって理解されるであろう。液化装置100によって引き出される電力を制御するための好適な制御手段は、前記装置の圧縮機または入口案内羽根のうちの1つまたはすべての回転速度を制御して前記圧縮機を通る質量流を制御するための可変周波数駆動装置を備え得る。前記圧縮機の動作点が与えられた場合に適切な動作点で補助機器が動作していることを確実にするために当技術分野で知られているさらなる制御方法が採用され得る。

充電装置600によって引き出される電力を制御するための好適な制御手段は、加熱素子601に供給される電力、または多数の個別加熱素子の転流を制御するためのインバータなどのパワーエレクトロニクスを備え得る。

充電装置600は、それに加えて、または代替的に、電力回収装置によって回収された電力が閾値を超えた場合に(たとえば、電力回収装置によって回収された電力が外部プロセスまたは電気系統によって要求される電力などの、システムの必要な電力出力よりも大きい場合に)電力回収装置300から電力を引き出し、極低温エネルギー貯蔵システム10に熱エネルギーを供給するように制御可能である。電力回収装置300によって供給される電力および/または充電装置600によって引き出される電力を制御するための好適な制御手段は、当技術分野で知られており、当業者によって理解されるであろう。電力回収装置300によって供給される電力を制御するための好適な制御手段は、前記装置の寒剤ポンプの回転速度を制御するための可変周波数駆動装置を備え得る。

前記極低温ポンプの動作点が与えられた場合に適切な動作点で補助機器が動作していることを確実にするために当技術分野で知られているさらなる制御方法が採用され得る。

充電装置600によって引き出される電力を制御するための好適な制御手段は、加熱素子601に供給される電力、または多数の個別加熱素子の転流を制御するためのインバータなどのパワーエレクトロニクスを備え得る。

すでに説明されているように、当業者であれば、電力回収装置によって回収される電力は、極低温エネルギー貯蔵システムの動作に必要な通常の寄生負荷を受け得ることを理解するであろう(たとえば、ポンプ、ファン、制御システムなどへの電力)。当業者であれば、「電力回収システムによって回収される電力」は、正常損失が差し引かれた後の出力(たとえば、外部プロセスまたは電気系統への)に利用可能な電力であることを理解するであろう。「電気系統」という用語は、配電送電網を含む、LAESシステムが接続されている電気網を包含する。

図1に示されている実施形態において、充電装置600は、加熱素子601を備えるロードバンクシステムを具備する。加熱素子601は、典型的には、蓄熱装置400内に置かれ、可変周波数駆動装置に接続されている抵抗性コイルまたは抵抗線などの、抵抗性コンポーネントを備える。代替的に、加熱素子は、複数のコイルまたは電線を備え得る。代替的に、加熱素子は、蓄熱装置400の外に置かれ、パイプおよび少なくとも1つのポンプによってそれに接続され、熱伝達流体中の熱を加熱素子から蓄熱装置に輸送するものとしてよい。ロードバンクシステムは、電力および制御ユニット602も備える。瞬間的負荷に関する類似の利点は、電池システムを備える充電システムを使用して達成されてもよく、違いは電池システムによって引き出されるエネルギーは熱エネルギーではなく化学エネルギーとして貯蔵され、電力回収システムの電力出力を高めることによってではなく、電気エネルギーとして直接回収されることである。これが本発明の概念を形成し得ると企図される。

液化または充電段階において、周囲からの空気は、液化装置100内で液化され、その結果得られる液体空気は、極低温貯蔵タンク200に運ばれる。液化装置100内の圧縮機によって発生する熱は回収され、温熱蓄熱装置400内に貯蔵される。高温熱エネルギーを回収し、貯蔵するための手段は当技術分野で知られており、当業者によって理解されるであろう。高温熱エネルギーを回収するための手段は、熱伝達流体と、熱交換器と、熱回収ループ内で熱伝達流体を再循環させるためのポンプとを備え得る。高温熱エネルギーを貯蔵するための手段は、断熱圧力容器と蓄熱媒体とを備え得る。熱回収ループは、熱伝達流体と、熱交換器と、熱伝達流体を再循環させるためのポンプと、断熱圧力容器と、蓄熱媒体とを備え得る。熱伝達流体は、蓄熱媒体として使用され得る。熱伝達流体は、好ましくは、2から5kJ.kg−1.K−1の範囲内に入り得る、高い比熱容量を示し得る。熱伝達流体は、好ましくは、常時、すなわち、外部電源からまたは電力回収装置300からの電力が充電装置600によって引き出されるか、または引き出されない場合に必ず、熱回収ループ内で加えられる温度および圧力条件の下で液体状態のままであってよい。典型的には、熱水が蓄熱媒体および/または熱伝達流体として使用され、ポンプにより熱回収ループ内を巡らされ、断熱タンク内に貯蔵される。熱油も、蓄熱装置400内で蓄熱媒体および/または熱伝達流体として使用され得る。水とグリコールとを含む混合物も、蓄熱媒体および/または熱伝達流体として使用される可能性がある。液化装置100から回収される熱または高温熱エネルギーの温度は、システムの設計に依存するが、典型的には、60℃から200℃の範囲であってよい。

電力回収または放電段階において、液体空気は、極低温貯蔵タンク200から電力回収装置300に流れ、そこで、ポンプにより高圧にされ、膨張手段(たとえば、1つまたは複数のタービン、1つまたは複数の多段膨張タービン)を使用して膨張され、エネルギーを回収する。好適な膨張手段が、当技術分野で知られており、当業者によって理解されるであろう。高温蓄熱装置400に貯蔵されている熱は、電力回収装置300に供給され、膨張の前に空気の温度を上げ、電力回収装置300の電力出力を高める。電力回収装置300内のタービンによって発生する機械力は、オルタネータ301によって電力に変換され、電力に対する需要のある外部電力シンク(たとえば、電力網)に伝達される。

液化装置100の始動シーケンスにおいて、もっぱら圧縮機およびポンプを備える、液化装置100内の機械機器は、有限の期間にわたって動作点まで出力を上げられる。始動シーケンスにおける液化装置100の負荷プロファイルの一例が図2に示されており、その図では液化装置100の全負荷は陰影を付けられP1のマークを付けられた領域によって示されている。液化装置100によって引き出される電力は、数分、典型的には2から10分にわたって、液化装置100の0から最大負荷まで上昇する。図2に示されている例では、液化装置100の最大負荷は100MWである。しかしながら、当業者は、好適な最大負荷が使用され得ることを理解するであろう。

液化装置100の負荷は、配電盤500によって測定され、ロードバンクシステム600の電力および制御ユニット602は、液化装置100によって引き出される実際の負荷と液化装置100の最大負荷との間の差(差は液化装置100内の機械機器の充電の応答遅延により生じる)と同じである量の電力を引き出すように制御される。たとえば、液化装置100の100MWの最大電力定格について、液化装置100が始動シーケンスの約半分のところにあり、約40MWの電力を引き出している場合(図2に示されているように)、ロードバンクシステム600は、600MWの電力を引き出すように制御され、電力網からシステム10によって引き出される全電力は100MWである。

ロードバンクシステム600によって引き出される電力は、加熱素子601に供給するために使用され、高温熱エネルギー蓄積装置400内に熱として放散される。ロードバンクシステム600の例示的な追加負荷は、図2においてP2およびP2’のマークを付けられている領域によって図示されている。非常に大きい100MWロードバンクシステムは、始動動作が開始された場合に全負荷で瞬間的応答をもたらすために必要になることは理解され、これは図2にP2として示されている。代替として、より小さなロードバンクシステム600が使用されることも可能である。そのようなより小さなロードバンクシステム600は、液化装置100の全最大負荷で瞬間応答をもたらすことは可能でないが、それでも、図2のP2’のマークを付けられている領域によって図示されているように、部分負荷で高速な初期始動を行うことも可能であろう。この妥協策は、コストが高く付き、スペースも消費する可能性のある非常に大きいロードバンクシステム600を用意する必要性を回避しながら許容可能な負荷での瞬間応答をもたらすという問題に対する有利な解決方法を提供することができる。

図2に示されているように、始動動作が開始された場合にロードバンクシステム600が全負荷で瞬間応答をもたらす十分に大きい実施形態では、液化装置100によって引き出される負荷およびロードバンクシステム600によって引き出される負荷の正味効果は、一定であるか、実質的に一定であるか、またはほぼ一定の負荷プロファイルである。そのような場合において、ロードバンクシステム600は、全負荷まで瞬間的に、実質的に瞬間的に、またはほぼ瞬間的に上昇し得るので、LAESシステムの全負荷も、瞬間的であるか、実質的に瞬間的であるか、またはほぼ瞬間的である。しかしながら、より小さいロードバンクシステム600が使用される場合でも(上で説明され、図2でP2’のマークを付けられている領域によって示されているように)、システム10の全瞬間的応答は、ロードバンクシステム600のないシステムよりも著しく改善される。

100MW液化装置は、例示することを目的とする例として使用される。しかしながら、液化装置のサイズ設定は、液化装置に関するロードバンクシステムのサイズのように、特定の用途のために設計者によって下される決定である。当業者であれば、好適なサイズのシステムコンポーネントをどのように選択するかを理解するであろう。

ロードバンクシステム600によって引き出される電力は、当業者によって知られている手段、たとえば、可変周波数駆動装置または多数の個別加熱素子の転流によって制御される。

ロードバンクシステムによって蓄熱装置400内に放散される熱は、液化装置100によって供給される熱を補う。

図3は、間欠的風力発電からの変動する供給に追随する液化段階における本発明の一実施形態の第1の例示的な動作を示す。この動作モードでは、液化装置100は、高風力の期間中に100MW(全負荷)一定で動作する。充電装置600は、システムの負荷全体が、風力発電から利用可能である供給とマッチするか、またはその範囲内に留まるように風力発電と液化装置100の負荷との間の差を消費するように制御される。

図4は、間欠的風力発電からの変動する供給に追随する液化段階における本発明の一実施形態の第2の例示的な動作を示す。この動作では、液化装置100の負荷は、充電装置600の負荷と同様に変調される。

液化装置100は、LAESシステムによって引き出される負荷の低速制御を行うように動作し、ロードバンクシステム600は、高速制御を行うように動作する。この動作モードでは、液化装置100は、設定点よりも低い設定マージンにわたって、たとえば、ロードバンクシステム600の最大負荷の50%から液化装置100の最大負荷まで変調される。液化装置100の機械(たとえば、回転)機器は、ロードバンクシステム600と比較して低速であり、変化する設定点に反応し、したがって、液化装置100の比較的低速な制御のみが可能である。対照的に、ロードバンクシステム600は、電気的に制御され、電力を供給され、したがって、所望の設定点(高速制御)を達成するように精密にほとんど瞬間的に変調され得る。

上記の原理はウィンドファームからの電力供給と併せて説明されているが、本発明は、波、潮流、または太陽エネルギーファームなどの他の変動する(たとえば、再生可能)電源に等しく適用され得る。

類似の利点が電力回収段階で、ただし、変動する発電からではなく電力網からの変動する需要に応答して、導き出され得る。LAESプラントの電力回収装置は、機械機器から構成され、一次コンポーネントは、典型的にはターボ膨張器発電機である。電気系統からの変動する電力信号に応答して動作する場合に(外部から与えられる電力設定点または電気系統周波数の変化に応答して)、電力回収装置は、より多くの、またはより少ない電力を供給するように制御される。従来システムでは、これは、典型的には数秒以内に達成されるだけであってよい。電力網内への再生可能エネルギーの浸透の増大および電力網の慣性の予測された低減により、周波数偏移への1秒未満の応答について新しい要求条件が識別されている。

図5は、電力網上の変動する負荷に追随する電力回収段階における本発明の一実施形態の例示的な動作を示す。この動作モードでは、電力回収装置300は、ここでは一定(たとえば、50MW)として示されている、正味電力出力Ptで電力を回収する。充電装置600は、電力回収装置300によって回収される電力の一部Pdを消費するように制御可能であり、残りの電力Pgは、電気系統にエクスポートされる。一部分Ptは、高温蓄熱装置400内で熱に実質的に変換され、電力回収サイクルで使用される。電気系統の負荷が増加した場合に、充電装置400は、完全にまたは部分的に負荷を取り除かれてもよく、それにより、電力回収装置300によって回収される電力の大部分、または実際にはすべてが電気系統にエクスポートされる。これは、1秒未満のタイムスケールで余分な電力を電気系統に供給するための手段を提供する。たとえば、充電装置600が、電力回収装置によって回収される電力50MWについて電力25MWを引き出している場合に、充電装置の負荷が取り除かれた場合に、最大25MWまでの余分な電力が、電気系統にほぼ瞬間的にエクスポートされ得る。逆に、電気系統の負荷が増加した場合に、充電装置400は、さらに負荷をかけられてもよく、それにより、電力回収装置300によって回収される電力の大部分が充電装置600によって消費され、電気系統にエクスポートされる電力が低減される。実際には、充電装置600が電力回収装置300の全電力出力についてサイズ変更される場合、電気系統にエクスポートされる電力は、0まで低くなり得る。その後、充電装置600は、部分的にまたは完全に負荷を取り除かれてもよく、それにより、より多くの電力、たとえば、最大50MW以上が電気系統にエクスポートされる。

当業者であれば、電力網の観点からすると、上で説明されている動作は高速周波数応答を構成し、電気系統が受ける負荷は、1秒未満の時間枠で変調され得ることを理解するであろう。図5は、電力回収装置300の正味電力出力の実質的部分を有する充電装置600の負荷および負荷の除去を行う瞬間的なステップを示している。当業者であれば、充電装置600によって引き出される部分の連続的変調も可能であることを理解するであろう。当業者であれば、図4に示されている二次動作に類似する方式により、電力回収装置は低速で変調され(秒のスケールで)、充電装置は高速で変調され得る(1秒未満のスケールで)ことも理解するであろう。

説明された充電装置600を使用して電力回収装置300から非エクスポート電力を引き出すことによって、システムからの全損失が最小限度に抑えられる。

上で説明されているように充電装置600(たとえば、ロードバンク)を設ける追加の利点として、極低温エネルギー貯蔵システム10とより広い電力網との間の電気的接続が喪失した場合に、たとえば、メインブレーカーが落ちるなどの異常事象の場合に、オルタネータ301によって発生する電力は、ロードバンクシステム600内で直接的に放散され、超過速度が生じることを防ぎ得る。当業者であれば、この場合に、ロードバンクシステム600が、電力回収装置300の回転軸に含まれるエネルギーを放散するのに適したサイズでなければならないことを理解するであろう。

加熱素子601は、典型的には、蓄熱装置400内のエネルギー貯蔵タンク(たとえば、熱水タンク)内に配設される。しかし、代替的実施形態において、加熱素子601は、熱伝達流体が別個のユニット内を流れる場合に加熱されるように蓄熱装置400内に別個のユニット内に配設され得る。

本発明は、本発明の単一の実施形態を表す添付図面を参照しつつ例示的な形態で上で説明されてきた。本発明の多くの異なる実施形態が存在していること、およびこれらの実施形態がすべて次の請求項によって定められた通りに本発明の範囲内に入ることは理解されるであろう。

10 極低温エネルギー貯蔵システム 100 液化装置 200 極低温貯蔵タンク 300 電力回収装置 301 オルタネータ 400 高温蓄熱装置 500 配電盤 600 充電装置 600 ロードバンクシステム 601 加熱素子 602 電力および制御ユニット

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