Rankine cycle integrated into absorption chiller

申请号 JP2011236558 申请日 2011-10-28 公开(公告)号 JP2012097742A 公开(公告)日 2012-05-24
申请人 General Electric Co ; ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ; 发明人 FREUND SEBASTIAN WALTER;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a power generation system using waste heat.SOLUTION: The power generation system includes: a Rankine cycle-first working fluid circulation loop comprising a heater, an expander, a recuperator, a first working fluid condenser, a desorber, a first working fluid pump, and a first working fluid comprising CO2; and an absorption chiller cycle comprising a second working fluid circulation loop, which itself comprises an evaporator, an absorber, a second working fluid pump, a desorber, a second working fluid condenser, and a second working fluid comprising a refrigerant. The Rankine cycle and the absorption chiller cycle are integrated at the desorber. The condenser of the Rankine cycle functions as the evaporator of the absorption chiller cycle.
权利要求
  • 吸収式チラーサイクルに統合された二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを含む、発電システムであって、
    前記ランキンサイクルが、凝縮器と脱着器とを含み、
    前記ランキンサイクルの前記凝縮器が、前記吸収式チラーサイクルの蒸発器として機能し、
    前記ランキンサイクルと前記吸収式チラーサイクルとが、前記脱着器で統合された、発電システム。
  • 加熱器、膨張機、復熱器、第1作動流体凝縮器、脱着器、第1作動流体ポンプ、並びにCO 2を含む第1作動流体を含む、ランキンサイクル第1作動流体循環ループと、
    前記第1作動流体循環ループに統合された吸収式チラーサイクルであって、蒸発器、吸収器、第2作動流体ポンプ、脱着器、第2作動流体凝縮器、並びに冷媒を含む第2作動流体を含む、第2作動流体循環ループを含む吸収式チラーサイクルと、を含む発電システムであって、
    前記ランキンサイクルと前記吸収式チラーサイクルとが、前記脱着器で統合され、
    前記ランキンサイクルの前記凝縮器が、前記吸収式チラーサイクルの前記蒸発器として機能する、発電システム。
  • 前記ランキンサイクル第1作動流体循環ループが更に冷却器を含む、請求項2に記載のシステム。
  • 前記吸収式チラーサイクルが更に、少なくとも1つの熱交換器を含む、請求項2に記載のシステム。
  • 前記吸収式チラーサイクルが更に、溶媒中に冷媒を含む溶液を前記脱着器と前記吸収器との間で移送する別の流体ループを含む、請求項2に記載のシステム。
  • 吸収式チラーサイクルを構成する第2のループに統合される、一重膨張復熱式二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを構成する第1のループを含む発電システムであって、
    前記第1のループが、
    液体CO 2流を受け取って高熱化液体CO 2流を生成するように構成された復熱器を含み、
    前記高熱化液体CO 2流を受け取って気化CO 2流を生成するように構成された廃熱回収ボイラを含み、
    前記気化CO 2流を受け取って膨張CO 2流を生成するように構成された第1の膨張機を含み、
    前記復熱器は更に、前記膨張CO 2流を受け取って低温CO 2流を生成するように構成されており、
    前記低温CO 2流を受け取って前記低温CO 2流の温度を更に低下させるように構成された脱着器を含み、
    前記冷却されたCO 2流を受け取って摂氏約35度〜摂氏約55度の範囲の温度を有する更に低温のCO 2流を生成するように構成された冷却器を含み、
    前記冷却されたCO 2流を受け取って、CO 2ポンプを用いて前記復熱器に返送可能な液体CO 2流を生成するように構成されたCO 2凝縮器であって、吸収式チラーサイクルの蒸発器に統合されたCO 2凝縮器を含み、
    前記第2のループが、
    実質的に液状の冷媒を受け取って気化冷媒を生成するように構成された前記吸収式チラーサイクルの前記蒸発器を含み、
    前記気化冷媒を受け取って前記冷媒と溶媒との第1の溶液を生成するように構成された吸収器であって、前記冷媒と前記溶媒との第2の溶液を収容する吸収器を含み、
    前記第1の溶液を受け取って前記第1の溶液の圧力を増大させるように構成された冷媒ポンプを含み、
    前記脱着器が更に、圧力が増大した前記第1の溶液を受け取って気化冷媒と前記第2の溶液とを生成するように構成されており、前記第1の溶液中の前記冷媒の濃度は、前記第2の溶液中の前記冷媒の濃度よりも高く、
    前記気化冷媒を受け取って液状冷媒を生成するように構成された冷媒凝縮器を含み、
    前記液状冷媒を受け取って、前記蒸発器で前記液状冷媒を受け取れるように前記液状冷媒の圧力を低下させるように構成された減圧装置を含み、
    前記吸収式チラーサイクルの前記蒸発器で、前記気化冷媒を前記吸収器に返送することができる、発電システム。
  • 前記吸収式チラーサイクルが更に、前記蒸発器から前記気化冷媒を受け取って前記吸収器に高熱化気化冷媒を供給するように構成された熱交換器を含む、請求項6に記載のシステム。
  • 吸収式チラーサイクルを構成する第2のループに統合された二重膨張復熱式二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを構成する第1のループを含む発電システムであって、
    前記第1のループが、
    液体CO 2流の第1部分を受け取って前記CO 2流の加熱第1部分を生成するように構成された廃熱回収ボイラと、
    前記CO 2流の前記加熱第1部分を受け取って前記CO 2流の膨張第1部分を生成するように構成された第1の膨張機と、
    前記CO 2流の前記膨張第1部分を受け取って前記CO 2流の低温第1部分を生成するように構成された復熱器であって、更に液体CO 2流の第2部分を受け取って前記CO 2流の高熱化第2部分を生成するように構成された復熱器と、
    前記CO 2流の前記高熱化第2部分を受け取って前記CO 2流の膨張第2部分を生成するように構成された第2の膨張機と、
    前記CO 2流の前記膨張第2部分を受け取って前記CO 2流の低温第2部分を生成するように構成された脱着器と、
    前記CO 2流の前記冷却された第1部分と前記CO 2流の前記冷却された第2部分とを受け取って、摂氏約35度〜摂氏約55度の範囲の温度を有する更に低温のCO 2流を生成するように構成された冷却器と、
    前記冷却されたCO 2流を受け取るように構成され、吸収式チラーサイクルの蒸発器に統合された、液体CO 2流を生成可能な第1作動流体凝縮器であって、前記液体CO 2流が、CO 2ポンプを用いて前記液体CO 2流の前記第1部分と前記第2部分として返送可能な第1作動流体凝縮器と、を含み、
    前記第2のループが、
    実質的に液状の冷媒を受け取って気化冷媒を生成するように構成された前記吸収式チラーサイクルの前記蒸発器と、
    前記気化冷媒を受け取って前記冷媒と溶媒との第1の溶液を生成するように構成された吸収器であって、冷媒と溶媒との第2の溶液を収容する吸収器と、
    前記第1の溶液を受け取って前記第1の溶液の圧力を増大させるように構成された第2作動流体ポンプと、を含み、
    前記脱着器は更に、圧力が増大した前記第1の溶液を受け取って気化冷媒と前記第2の溶液とを生成するように構成されており、
    前記第1の溶液中の前記冷媒の濃度は、前記第2の溶液中の前記冷媒の濃度よりも高く、
    前記気化冷媒を受け取って液状冷媒を生成するように構成された冷媒凝縮器を含み、
    前記液状冷媒を受け取って、前記液状冷媒を前記蒸発器で受け取れるように前記液状冷媒の圧力を低下させるように構成された減圧装置を含み、
    前記吸収式チラーサイクルの前記蒸発器は、前記気化冷媒を前記吸収器に返送可能な、発電システム。
  • 導管又は容器が前記膨張後のCO 2の余剰熱を取り込み、前記熱を前記脱着器に移動可能な、請求項8に記載のシステム。
  • 吸収式チラーサイクルに統合された二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを含む発電システムであって、
    ランキンサイクル凝縮器とチラーサイクル蒸発器との複合装置を含む、発電システム。
  • 说明书全文

    記述のシステム及び技術には、廃熱を用いた発電に関する実施形態が含まれる。 特に、本開示は、閉ループ式の統合二酸化炭素(CO 2 )ランキンサイクルを用いた発電システムに関する。 これらのシステムには、ランキンサイクルに統合された閉ループ式の吸式チラーサイクルに関する実施形態も含まれる。 本発明は更に、発電システムの効率を高めるための廃熱利用に関する実施形態を含む。

    CO 2は、ランキンサイクルの超臨界作動流体として有機流体を上回る利点を有することが知られている。 これらの利点には、高い安定性に加えて、燃焼性の低下又は最小化、並びに、例えばほぼ無毒である特性等の環境的に適合可能な性質が含まれる。 しかし、発電用CO 2ランキンサイクルは、特に夏季に周囲温度が摂氏30度の臨界温度に近付くと性能が低下し得るという欠点を有する。 CO 2が一般に使用されないのは、他の流体のようにサイクルの低温側で容易に液化させることができないためである。 その原因は、CO 2の臨界温度が高過ぎて、暖かい周囲条件下、即ち摂氏約15度〜摂氏約25度の温度では凝縮できないことである。 凝縮器を摂氏30度未満に冷却するためには、摂氏30度を大幅に下回る温度の冷却媒体が必要になる。 この特性は、摂氏30度未満に冷却することで、CO 2を凝縮させることと、その後に液体状態のCO 2をポンプにより高圧に加圧することが容易になるため、重要である。

    普通の周囲温度(摂氏約20度〜摂氏約25度)では、空気又は水を用いてCO 2を摂氏30度未満に冷却することは不可能に近い。 その代わりに、冷却システムを採用して凝縮器を冷却し、周囲温度よりも高い凝縮熱を放散させることができる。 機械的な蒸気圧縮冷却システムを用いてもよい。 これらの冷却システムは、予想される温度条件において比較的高い効率で動作する。 しかし、凝縮器の冷却に、例えばウォータチラー等のチラーが必要になる場合がある。 チラーで必要な冷却及び凝縮を行うには、CO 2 1キログラムあたり約10キロワット〜約20キロワット/秒程度の電が必要である。 ランキンサイクルにおける単位発電電力量毎のCO 2の質量流量が高いことを考えると、この寄生負荷は深刻な性能低下を意味し、システム全体が非効率的になり、コスト効果的でなくなる可能性がある。

    CO 2固有の利点を生かした廃熱回収用ランキンサイクルシステムを商品化するためには、摂氏20度を超える周囲温度で動作する凝縮器冷却システムが必要になる。 他のシステムと違って、このシステムは、吸収サイクルを用いる点で、性能に大きな影響を及ぼすことがない。 このシステムにより、電力を割増価格で販売できるピーク需要時と一致する、比較的高温の期間中に、より多くの電力を生成することができる。

    米国特許第6170263号

    これらの検討事項に鑑みて、新規なCO 2冷却及び凝縮プロセスが、当該技術分野において歓迎されるであろう。 また、この新規なプロセスは、経済的に実施可能で、その他の発電システムに適合可能であるべきである。

    本発明の一実施形態では、発電システムを提供する。 このシステムは、吸収式チラーサイクルに統合された二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを含む。 このランキンサイクルは、凝縮器と脱着器を含む。 ランキンサイクルの凝縮器は、吸収式チラーサイクルの蒸発器として機能する。 ランキンサイクルと吸収式チラーサイクルは、脱着器で統合される。

    本発明の別の実施形態は、発電システムに関する。 このシステムは、加熱器、膨張機、復熱器、第1作動流体凝縮器、脱着器、第1作動流体ポンプ、並びにCO 2を含む第1作動流体を含む、ランキンサイクル第1作動流体循環ループを含む。 ランキンサイクルは、第2作動流体循環ループを含む吸収式チラーサイクルに統合される。 吸収式チラーサイクルは、蒸発器、吸収器、第2作動流体ポンプ、脱着器、第2作動流体凝縮器、並びに冷媒を含む第2作動流体を含む。 ランキンサイクルと吸収式チラーサイクルは、脱着器で統合される。 ランキンサイクルの凝縮器は、吸収式チラーサイクルの蒸発器として機能可能である。

    本発明のまた別の実施形態は、発電システムに関する。 このシステムは、吸収式チラーサイクルを構成する第2のループに統合された、一重膨張復熱式二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを構成する第1のループを含む。 第1のループは、液体CO 2流を受け取って加熱液体CO 2流を生成するように構成された復熱器と、加熱液体CO 2流を受け取って気化CO 2流を生成するように構成された廃熱回収ボイラと、気化CO 2流を受け取って膨張CO 2流を生成するように構成された第1の膨張機とを含む。 復熱器は更に、膨張CO 2流を受け取って低温CO 2流を生成するように構成される。 このシステムは更に、低温CO 2流を受け取って更に低温のCO 2流を生成するように構成された脱着器も含む。 冷却器は、冷却されたCO 2流を受け取って、摂氏約35度〜摂氏約55度の範囲の温度を有する更に低温のCO 2流を生成するように構成される。 付随するCO 2凝縮器が、冷却されたCO 2流を受け取るように構成され、このCO 2流はCO 2ポンプを用いて復熱器に返送可能である。 凝縮器は、吸収式チラーサイクルの蒸発器に統合される。 第2のループは、実質的に液状の冷媒を受け取って気化冷媒を生成するように構成された吸収式チラーサイクルの蒸発器と、気化冷媒を受け取って冷媒と溶媒との第1の溶液を生成するように構成された吸収器とを含み、冷媒と溶媒との第2の溶液が、この吸収器内に収容される。 このシステムは更に、第1の溶液を受け取ってこの第1の溶液の圧力を増大させるように構成された冷媒ポンプも含む。 上記の脱着器は更に、この比較的高圧の第1の溶液を受け取って気化冷媒と第2の溶液とを生成するように構成される。 第1の溶液中の冷媒の濃度は、第2の溶液中の冷媒の濃度よりも高い。 付随する冷媒凝縮器が、気化冷媒を受け取って液状冷媒を生成するように構成され、減圧装置が、液状冷媒を受け取ってこの液状冷媒の圧力を低下させ、これを蒸発器内に送り込むように構成される。 吸収式チラーサイクルの蒸発器は、気化冷媒を吸収器に返送可能である。

    本発明の更なる実施形態は、別の発電システムに関する。 このシステムは、吸収式チラーサイクルを構成する第2のループに統合された、二重膨張復熱式二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを構成する第1のループを含む。 第1のループは、液体CO 2流の第1部分を受け取ってCO 2流の加熱第1部分を生成するように構成された廃熱回収ボイラと、CO 2流の加熱第1部分を受け取ってCO 2流の膨張第1部分を生成するように構成された第1の膨張機と、CO 2流の膨張第1部分を受け取ってCO 2流の低温第1部分を生成するように構成された復熱器であって、更に液体CO 2流の第2部分を受け取ってCO 2流の高熱化(即ち加熱)第2部分を生成するように構成された復熱器と、CO 2流の高熱化第2部分を受け取ってCO 2流の膨張第2部分を生成するように構成された第2の膨張機と、CO 2流の膨張第2部分を受け取ってCO 2流の低温第2部分を生成するように構成された脱着器と、CO 2流の冷却された第1及び第2部分を受け取って摂氏約35度〜摂氏約55度の範囲の温度を有する更に低温のCO 2流を生成するように構成された冷却器と、この冷却されたCO 2流を受け取るように構成され、吸収式チラーサイクルの蒸発器に統合された第1の作動流体凝縮器とを含む。 蒸発器は、液体CO 2流を生成可能であり、この液体CO 2流は、CO 2ポンプを用いてCO 2流の第1部分及び第2部分として返送される。 第2のループは、実質的に液状の冷媒を受け取って気化冷媒を生成するように構成された、吸収式チラーサイクルの蒸発器と、気化冷媒を受け取って冷媒と溶媒との第1の溶液を生成するように構成された吸収器であって、冷媒と溶媒との第2の溶液を収容する吸収器と、冷媒と溶媒との第1の溶液を受け取って圧力が増大された第1の溶液を生成するように構成された第2の作動流体ポンプと、を含む。 上記の脱着器は更に、この圧力を増大された第1の溶液を受け取って気化冷媒と第2の溶液とを生成するように構成され、第1の溶液中の冷媒の濃度は、第2の溶液中の冷媒の濃度よりも高い。 第2のループは更に、気化冷媒を受け取って液状冷媒を生成するように構成された冷媒凝縮器と、液状冷媒を受け取ってこの液状冷媒の圧力を低下させ、これを蒸発器に送り込むように構成された減圧装置とを含む。 吸収式チラーサイクルの蒸発器は、気化冷媒を吸収器に返送可能である。

    本発明の別の実施形態は、吸収式チラーサイクルに統合された二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを含む発電システムに関する。 このシステムは、ランキンサイクル凝縮器とチラーサイクル蒸発器との複合装置を含む。

    添付図面を参照しながら下記の詳細な説明を読めば、本発明のこれら及びその他の特徴、態様、利点の理解が深まるであろう。

    CO

    2の冷却及び凝縮を行う例示的なプロセスのステップを示す、プロセスブロックの流れ図である。

    CO

    2の冷却及び凝縮を行う別の例示的なプロセスにおける、プロセスブロックの流れ図である。

    CO

    2の冷却及び凝縮を行うまた別の例示的なプロセスにおける、プロセスブロックの流れ図である。

    本明細書及び請求項を通じて用いられる近似を表す言葉で、関係する基本的な機能が変化しない範囲で任意の変動可能な数量的表現を修飾することがある。 このため、「約」等の用語で修飾された値が、明記された精密な値に限定されることはない。 場合によっては、近似を表すその言葉が、その値を計測する機器の精度に対応している。 同様に、或る用語と一緒に「〜を含まない」を用いることがあるが、その場合は、「〜を含まない」で修飾された用語が指すものを含まない場合も考えられるが、「〜を含まない」で修飾された用語が指すものを僅かな数だけ又は微量含んでいることもある。

    本明細書において「よい」「できる」といった用語は、或る特定の特性、特徴、又は機能の保有のような、或る一連の状況において生じる可能性を示している。 これらの用語はまた、修飾する動詞について、能力、性能、又は可能性の1つ以上を表すことにより、別の動詞も修飾することがある。 したがって、「よい」「できる」の使用は、場合によっては、これに修飾される用語が、提示した能力、機能、又は用法に適していないか、これらを果たすことができないか、或いはこれらに相応しくないこともあることを考慮しつつ、これによって修飾される用語が、提示した能力、機能、又は用法に適しているか、これらを果たすことができるか、或いはこれらに相応しいと思われることを示す。 例えば、或る事象又は性能が、場合によっては生じないことがあるものの、期待できることもあり、その違いが、「よい」「できる」といった用語によって捉えられている。

    本発明の1つ以上の具体的な実施形態を以下に記述する。 これらの実施形態の説明を簡潔にするため、本明細書では、実際の実施における特徴の全てを記述しているわけではない。 いかなる実際の実施形態の開発においても、いかなる工学的又は設計上の計画においても、実施形態ごとに異なるシステム上及びビジネス上の制約に合わせるといった、開発者の特定の目的を達成するために多くの選択が必要であることは、理解できよう。 また、このような開発努力は、煩雑で時間がかかるものとなり得るが、本開示による利益を享受する当業者にとっては、日常的な設計、製作、製造上の仕事であることも理解できよう。

    本発明の様々な実施形態の要素を説明するにあたり、単数名詞は、その要素が1つ以上存在し得ることを意図している。 「備える」「含む」「有する」といった表現は、包括的な意味で、列挙した要素以外にも追加の要素が存在し得ることを意図している。 また、「第1」「第2」等の表現は、本明細書においてはいかなる順序、数量、重要性も示すものではなく、或る要素を他の要素と区別するために用いられる。

    本明細書で開示する範囲は全て、その端点も含み、端点どうしを組み合わせることができる。 「第1」「第2」等の表現は、本明細書においてはいかなる順序、数量、重要性も示すものではなく、或る要素を他の要素と区別するために用いられる。 本発明を記述する文脈において(特に添付の特許請求の範囲の文脈において)単数名詞及び同様の記載は、本明細書において別途明記しない限り又は文脈上矛盾しない限り、単数形と複数形の両方を包含するものと解釈されたい。

    本明細書に記載の本発明の実施形態は、先行技術の上記の欠点に対処するものである。 これらの実施形態では、改良されたCO 2の冷却及び凝縮を行うシステムを有利に達成する。 本明細書に記載の冷却システムは、吸収式チラーサイクルに統合されたランキンサイクルを用いることにより、上記の要求を満たす。 このシステムは、ランキンサイクル凝縮器とチラーサイクル蒸発器との複合装置を含む。 本発明は、CO 2の冷却及び凝縮を可能にする吸収冷却技術に基づくシステムであって、主に膨張後のCO 2ランキンサイクルからの低品位廃熱により駆動されるシステムを提供する。 本明細書に記載の発電システムを用いることにより、高い周囲温度での運転に伴う性能低下を最小限に抑えること、或いはこれを解消することさえ可能になる。 このCO 2ランキンサイクルでは、十分な熱を適切な温度で提供でき、適宜の吸収式チラーを一体的に統合可能である。

    本発明の一実施形態では、発電システムを提供する。 このシステムは、吸収式チラーサイクルに統合された二酸化炭素廃熱回収ランキンサイクルを含む。 ランキンサイクルは、凝縮器と脱着器を含む。 ランキンサイクルの凝縮器は、吸収式チラーサイクルの蒸発器として機能する。 ランキンサイクルと吸収式チラーサイクルとは、脱着器において統合される。 本明細書で用いる場合、「統合」という用語は、発電システムの或る特定の要素がランキンサイクルと吸収式チラーサイクルとの両方に結合されること、又はこれらの両方に共通することを指す。 本明細書に記載のように、いずれのループも共通の脱着器を用いる。 単一の装置又はユニットが、ランキンサイクルの凝縮器として、且つ吸収式チラーサイクルの蒸発器として機能する。 換言すると、吸収式チラーサイクルの冷媒を構成する第2作動流体の蒸発が、単一の装置の一部分であるランキンサイクルの第1作動流体の凝縮と引き換えに行われる。

    凝縮器は、一般には物質を冷却することによって凝縮し、気体状から液状にするために用いられる装置又はユニットである。 本明細書に記載のランキンサイクルの凝縮器は、例えば二酸化炭素等の第1作動流体を凝縮して液体二酸化炭素にするために用いられる。 その際、結果的に生じる熱が二酸化炭素から放出され、凝縮器において二酸化炭素の冷却に用いる冷媒に伝達される。 凝縮器において二酸化炭素の冷却に用いる冷媒は、吸収式チラーサイクルの作動流体である。 この冷媒は、凝縮器で冷却される二酸化炭素から潜熱を吸収し、気化する。 このため、上述したように、ランキンサイクルの凝縮器は、吸収式チラーサイクルの蒸発器としても機能する。

    本明細書で用いる場合、「ランキンサイクル」とは、熱を仕事に変換するサイクルである。 熱は、通常は水を使用する閉ループに外部から供給される。 全世界で使用される電力の殆どが、こうしたサイクルによって生成されている。 通常、ランキンサイクルには、4つのプロセスがある。 第1ステップにおいて、作動流体がポンプにより低圧から高圧に加圧される。 この段階では作動流体は液状であり、ポンプは入力エネルギーを殆ど必要としない。 第2ステップにおいて、高圧の液体がボイラに流入し、一定の圧力で外部熱源により加熱され、蒸気になる。 第3ステップにおいて、この蒸気がタービンを通って膨張し、動力を発生させる。 これにより、蒸気の温度と圧力が低下する。 第4ステップにおいて、蒸気が次いで凝縮器に流入し、一定の圧力で凝縮されて飽和液体となる。 その後、このプロセスは、第1ステップから再開する。

    復熱器は一般に、閉鎖プロセスにおいて同様の流体流から熱を回収又は再生して、これを再利用する役割を果たす向流式エネルギー回収熱交換器である。 復熱器は、例えば化学工業及び加工工業において、或る特定の流体を用いるランキンサイクルを含む様々な熱力学サイクル及び吸収冷却サイクルで用いられる。 適当なタイプの復熱器には、シェルアンドチューブ式熱交換器とプレート式熱交換器が含まれる。

    脱着器が、冷媒を熱劣化させることなく溶液から除去するために用いられる。 使用可能な適当なタイプの脱着器には、精留塔に結合されるシェルアンドチューブ式熱交換器とリボイラが含まれる。

    凝縮器は、蒸気を凝縮させて液体にするために用いられる熱伝達装置又はユニットである。 一実施形態において、使用される凝縮器にはシェルアンドチューブ式熱交換器が含まれる。

    冷却器は、液体又は蒸気の温度を低下させるために用いられる熱伝達装置又はユニットである。 一実施形態において、使用される冷却器は、フィン付管を備えた空冷式熱交換器である。

    当業者には、本明細書に記載の復熱器、凝縮器、冷却器、及び脱着器が、個別に又は集合的に熱交換器を含み得ることが理解できよう。

    本明細書で用いる場合、「実質的に液状の冷媒」という表現は通常、比較的大きい液相質量分率を有する気液二相混合冷媒を指す。 例えば、気相成分の質量分率は、全質量の約20重量パーセントであってよい。

    図1を参照して、本発明の幾つかの実施形態に基づく発電システム100を示す。 システム100は、第1のサイクル又は「ループ」102を含む。 第1のループ102は、廃熱回収用の一重膨張復熱式二酸化炭素サイクルの一例である。 第1のループ102は、第2のサイクル又はループ104に統合される。 第2のループ104は、吸収式チラーサイクルである。 第1のループ102は、ポンプ110から始まると考えてよい。 通常は摂氏約10度〜摂氏約30度の温度を有する液体CO 2流112が、ポンプ110を介して中温復熱器114へとポンプ送りされ、摂氏約100度〜摂氏約200度の範囲の温度を有する高熱化液体CO 2流116が生成される。 本明細書で用いる場合、「高熱化」という用語は、流体又は液体が特定のシステム要素又は段に流入した時の温度よりも高温を有することを指す。

    次に、高熱化CO 2流116が廃熱回収ボイラ118を通過して、摂氏約350度〜摂氏約500度の範囲の温度を有する気化CO 2流120が生成される。 一部の実施形態において、廃熱回収ボイラは、例えばガスタービンに由来する熱等の外部熱源の供給を受ける。 その場合、熱源が比較的高温で廃熱回収ボイラ118に流入し(白抜き矢印117で示す)、その後、比較的低温で廃熱回収ボイラ118から流出する(白抜き矢印119で示す)。 気化CO 2流120は次に、膨張機122を通る。 気化CO 2流の温度及び圧力は、膨張プロセスで減じられ、通常は約60バール〜約100バールの範囲の圧力と通常は摂氏約250度〜摂氏約350度の範囲の温度を有するCO 2流124が生成される。

    膨張機122は、シャフト(図示せず)を介して発電機に接続されている。 低温CO 2流124は次に、中温復熱器114を通る。 この復熱器内で、CO 2流124が更に冷却されて、通常は摂氏約150度〜摂氏約250度の範囲の温度を有する冷却CO 2流126が生成される。 液体CO 2流112(復熱器114にポンプ送りされる)は、復熱器114を通過する時にCO 2流124から顕熱を吸収する。 その際、液体CO 2流112の温度が上昇して、高熱化CO 2流116、即ちCO 2流112よりも高温のCO 2流となる。

    CO 2流126はその後、通常は脱着器128を通り、一般に摂氏約70度〜摂氏約120度の範囲の温度を有する低温CO 2流130となる。 CO 2流130を次に、冷却器132に通して、更に低温のCO 2流134を生成してもよい。 CO 2流134は通常(必ずではない)、摂氏約35度〜摂氏約55度の温度を有する。 一部の実施形態において、冷却器132は、水又は周囲空気等の外部冷却手段の供給を受ける。 この冷却源は、比較的低温で冷却器132に流入し(白抜き矢印131で示す)、比較的高温で冷却器132から流出する(白抜き矢印133で示す)。 冷却されたCO 2流134を次に、凝縮器136に通して液体CO 2流138を生成した後、このCO 2流138を、ポンプ(例えばポンプ110を用いること)により復熱器114に返送してもよい。 こうして、CO 2ランキンサイクルの第1のループ102は終了する。

    上述したように、吸収式チラーサイクル104が第1のループ102に統合される。 第1のループの凝縮器136は、実質的に液状の冷媒流160(例えば水又はアンモニア)を用いて冷却される。 その際、冷媒流160が凝縮器136内で気化して、気化冷媒流140が生成される。 このように、一実施形態では、第1のループ102の凝縮器136は、第2のループ104の蒸発器136として機能する。 気化冷媒流140はその後、吸収器142内へと送られる。

    溶媒中に冷媒を含む第2の溶液(図1には図示せず)が、一般的には吸収器142内に収容される。 (一部の実施形態では、例えば空気又は水等の従来の冷却手段によって吸収器の温度を低下させる。吸収器の温度は、第2の溶液を液体状態に保つことができるレベルに維持される。)気化冷媒流140は通常、第2の溶液中に溶解されて、比較的低い圧力、例えば選択される個々の冷媒に応じて約0.1バール〜約10バールの圧力を有する、溶媒中に冷媒を含む第1の溶液144が生成される。 第1の溶液の温度は、通常は摂氏約20度〜摂氏約25度の範囲であり、第1の溶液の例えば圧力に依存する(この圧力は、所定の溶液に関して所望の温度が得られるように調節可能である)。 吸収器142内の溶媒中への溶解時に気化冷媒流140により吸収される熱は、上述したように、吸収器をより低温に維持するために用いる手段によって周囲大気中に放出可能である。

    第1の溶液144は次に、通常は冷媒ポンプ146を通り、圧力が増大した第1の溶液148となる。 この圧力は、約11バール〜約20バールの範囲である。 第1の溶液148はその後、脱着器128に送られる。 CO 2流126の熱は、脱着器において第1の溶液148に伝達される。 そうすることで、CO 2流126は、比較的低温のCO 2流130として脱着器128から流出する。 このプロセスにおいて、第1の溶液148中の冷媒が気化して大部分が溶媒から分離され、第2の溶液が生成される。 気化した冷媒154は次に、脱着器128から冷媒凝縮器150へと送られる。 溶媒中に冷媒を含む第2の溶液は、通常は脱着器128内に維持される。 (この第2の溶液は、冷媒が第1の溶液148から気化する時にできる。)
    追加のループ(以下に説明する図3に示す「溶液ループ」とも称する)を用いて、第2の溶液を脱着器から吸収器に移送してもよい。 この追加のループは、更に追加の熱交換器と弁を含み、第2の溶液が脱着器から吸収器に移送される時に第2の溶液の温度と圧力を維持することができる。 冷媒凝縮器150は、凝縮された液状冷媒156を供給する。 一部の実施形態では、冷媒凝縮器150は、例えば水又は周囲空気を用いる等、外部冷却機構を備えてよい。 このタイプの冷却材流は、比較的低温149で冷媒凝縮器150に流入し、比較的高温151で冷媒凝縮器150から流出する。 (この場合も、図の白抜き矢印は異なる温度レベルの流体流を表す。)
    液状冷媒流156はその後、減圧装置158を通り、圧力を例えば約7バール〜約9バールの範囲に減じる。 減圧装置158は、例えば絞り弁又は膨張機等の様々な装置により構成可能である。 減圧装置158を通過することにより、冷媒流156は、比較的冷温の冷媒流160となる。 その後、冷媒流160を用いて、蒸発器136に流入するCO 2流134を凝縮して液体CO 2流138を生成する。 その際、冷媒流160が熱交換器136内で気化して、気化冷媒流140が形成される。 気化冷媒流140はその後、再び吸収器142を通って第1の溶液144となり、これを以ってループ104は終了する。 第1の溶液中の冷媒の濃度は、通常は第2の溶液中の冷媒の濃度よりも高い。

    一部の実施形態では、追加の熱交換器を設けることで、CO 2流を所要の温度に加熱する。 当業者には、熱交換器を第2のループの所要の位置に設けることで、ループのヒートバランスを維持できることが理解できよう。 一実施形態では、追加の熱交換器を、凝縮器/蒸発器136と吸収器142との間に設ける。 この位置に配置される熱交換器は、気化冷媒140の温度を調節する(例えば増加させる)役割を果たす。

    一実施形態において、このシステムは、膨張機で膨張した後の作動流体の余剰熱を用いて脱着器を加熱する。 しかし、ランキンサイクルの構成により十分な熱を得ることができない実施形態又は温度レベルが所要の温度レベルよりも低い実施形態では、追加の熱源を用いてもよい。 適当な追加の熱源には、例えばCO 2ボイラから生じる残余廃熱又は補助燃焼ボイラにより得られる熱が含まれる。

    一部の実施形態では、脱着器から流出する高圧冷媒蒸気及び溶液混合物154を、精留塔に通し、残存冷媒の大部分を溶液から分離させる。 精留塔から流出する冷媒蒸気はその後、冷媒凝縮器150を通る。

    冷媒は通常、水又はアンモニアである。 別段の指示がない限り、アンモニアの場合の圧力値(例えば約7バール〜約9バール)を示す。 (水等のその他の種類の冷媒の場合は、圧力値が更に低くなり得ることを理解されたい。)溶媒は、アンモニアの場合、水又は臭化リチウム水溶液のいずれかである。

    図2を参照して、本発明の幾つかの実施形態に基づく発電システム200を提供する。 システム200は、第1のループ202を含む。 第1のループ202は、廃熱回収用の二重膨張復熱式二酸化炭素サイクルの一例である。 第1のループ202は、第2のループ204に統合される。 第2のループ204は、吸収式チラーサイクルである。 第1のループ202は、通常はポンプ210から始まる。 摂氏約10度〜摂氏約30度の温度の液体CO 2流212が、ポンプ210を介して廃熱回収ボイラ214へとポンプ送りされる。 一部の実施形態では、廃熱回収ボイラ214は、例えばガスタービンに由来する熱等の外部熱源の供給を受ける。 この熱源は、比較的高温217で廃熱回収ボイラ214に流入し、比較的低温216で廃熱回収ボイラ214から流出する(白抜き矢印で示す)。

    CO 2流212が加熱され、通常は摂氏約350度〜摂氏約500度の範囲の温度の気化CO 2流218となる。 気化CO 2流218は次に、第1の膨張機220を通り、低温CO 2流226が生成される。 気化CO 2流218の温度及び圧力は、多くの場合、膨張プロセスにおいて約60バール〜約100バールの範囲の圧力及び摂氏約250度〜摂氏約350度の温度に減じられ、低温CO 2流226が生成される。 第1の膨張機220は、シャフト222を介して発電機224に接続されている。 低温CO 2流226は次に、中温復熱器228へ送られる。 CO 2流226は、復熱器228を通過時に更に冷却され、通常は摂氏約50度〜摂氏約100度の範囲の温度の更に低温のCO 2流230が生成される。 この冷却されたCO 2流230はその後、混合合流点232へ送られる。

    液体CO 2流の第1部分212の送給と並行して(場合によってはそれと同時に)、液体CO 2流の第2部分234が、ポンプ210を用いて復熱器228にポンプ送りされる。 復熱器を通過するCO 2流226の熱が、液体CO 2流の第2部分234に伝達され、通常は摂氏約240度〜摂氏約340度の範囲の温度の、熱気化CO 2流236が生成される。 この気化CO 2流236は次に、第2の膨張機238を通る。 膨張機238は、通常はシャフト240の一部分を介して発電機224に接続される。 通常は摂氏約150度〜摂氏約200度の範囲の温度を有する低温CO 2流242(即ち、気化CO 2流236よりも低温)は、第2の膨張機238から流出した後、脱着器244を通過して、比較的低温のCO 2流246となる。 CO 2流246は、摂氏約70度〜摂氏約120度の範囲の温度を有してよい。 CO 2流246は次に、混合合流点232を通る。 2つのCO 2流230及び246は、合流点232で混合された後、冷却器248を通る。 一部の実施形態では、冷却器248は、別の実施形態に関して説明したような外部冷却機構を備える。 一例として、冷却源を比較的低温250で冷却器248に流入させ、比較的高温251で冷却器248から流出させてよい。 通常は摂氏約30度〜摂氏約55度の範囲の温度を有する冷却CO 2流252はその後、凝縮器254を通り、通常は摂氏約20度〜摂氏約30度の範囲の温度の液体CO 2流256が生成され、これを以って第1のループ202が終了する。

    吸収式チラーシステム204は、第1のループ202に統合される。 第1のループの凝縮器254は、通常は実質的に液状の冷媒流278(例えば水又はアンモニア)を用いて冷却される。 すると、冷媒流278は、通常は凝縮器254内で気化して、気化冷媒流258が生成される。 このように、一実施形態では、第1のループ202の凝縮器254は第2のループ204の蒸発器254として機能する。

    気化冷媒流258は、吸収器260内に送られる。 吸収器260内には通常、溶媒中に冷媒を含む第2の溶液(図示せず)がある。 気化冷媒流258は、この第2の溶液中に溶解して、約7バール〜約9バールの範囲の圧力と摂氏約20度〜摂氏約25度の範囲の温度を有する、溶媒中に冷媒を含む第1の溶液262が生成される。 (上記の実施形態に関して説明したように、温度及び圧力は、与えられた状況及び冷媒に応じて変動可能で、通常は互いに無関係である。)吸収器260により気化冷媒流258から吸収された熱は、図1に関する説明で上述したように、周囲大気中に放出される。

    その後、第1の溶液262が冷媒ポンプ264を通り、その圧力が増大する。 比較的高圧の第1の溶液266は次に、脱着器244を通る。 脱着器244内において、CO 2流242の熱が第1の溶液266に伝達される。 すると、CO 2流242は、低温CO 2流246に変化し、脱着器244から流出する。 このプロセスにおいて、第1の溶液266中の冷媒が気化し、この気化冷媒272が脱着器244から冷媒凝縮器268へと送られる。 脱着器244内には、溶媒中に冷媒を含む第2の溶液(図示せず)が維持される。 (この第2の溶液は、通常は冷媒が第1の溶液266から気化する時にできる。)以下に図3に関して述べる追加のループを用いて、脱着器から吸収器に第2の溶液を移送してもよい。 この追加のループは更に、追加の熱交換器と弁を含み、これによって、第2の冷媒溶液が脱着器から吸収器に移送される時に第2の冷媒溶液の温度と圧力とを維持する。 冷媒凝縮器268により、凝縮液状冷媒274が得られる。 一部の実施形態において、冷媒凝縮器268は、既に述べたように外部冷却機構を備えてよい。 これにより、冷却源は、一般的には低温269で冷媒凝縮器268に流入し、比較的高温270で冷媒凝縮器から流出する。

    液状冷媒流274をその後、減圧装置276に通し、通常は摂氏約15度〜摂氏約20度の範囲の温度、約7バール〜約9バールの範囲の圧力に減少させてもよい。 減圧装置276を通ることにより、冷媒流は比較的低温の気液二相混合冷媒流278となる。 その後、冷媒流278を用いて、凝縮器254に流入するCO 2流252が凝縮されて、液体CO 2流256が生成される。 その際、冷媒流278が蒸発器254内で気化されて、気化冷媒流258が生成される。 蒸発器254は、気化冷媒を吸収器260に返送可能である。 上述したように、溶媒の含有量に基づくと、第1の冷媒溶液中の冷媒の濃度は通常、第2の冷媒溶液中の冷媒の濃度よりも高い。

    図3を参照して、幾つかの実施形態に従った発電システム300を示す。 システム300は、図1(適宜同じ参照符号を用いている)を参照して大まかに上述したように、第1のループ102と第2のループ104とを含む。 システム300は更に、追加のループ306を含んでよい。 追加のループ306は、上述したように、第2の溶液362を脱着器128から吸収器142に移送する。 追加のループ306は更に、追加の熱交換器364と減圧装置366を含み、これによって、第2の溶液362が脱着器128から吸収器142に移送される時に第2の溶液362の温度及び圧力を維持する。

    一実施形態において、本発明は、同様又は同一の環境条件下で、CO 2ランキンサイクルに対し、吸収式チラーに統合されないサイクルと比べて約10パーセントの正味電力利益をもたらす。 周囲温度が高くなると、この利益は大きくなり、吸収式チラーを用いなくても凝縮が可能な冷温の周囲温度においては、この利益は小さくなる。 この凝縮システムは、新規な廃熱回収CO 2ランキンサイクルに多大な利益をもたらし、摂氏約20度を超える周囲温度における高効率での運転を可能にする。

    本発明を、多数の実施形態に関連して詳説したが、こうした開示の実施形態に本発明が限定されることはない。 むしろ、本発明を改変して、上記していない変化、調整、置換、又は等価の構造を幾つでも組み込むことができるが、これらも本発明の範囲内に相当する。 また、本発明の様々な実施形態を記述したが、本発明の態様が、記述した実施形態の一部を含むのみであってもよい。 したがって、本発明は、上記の記述により限定されるとみなされるべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

    100 発電システム 102 第1のループ 104 第2のループ 110 ポンプ 112 液体CO 2流 114 中温復熱器 116 高熱化液体CO 2流 117 白抜き矢印 118 廃熱回収ボイラ 119 白抜き矢印 120 気化CO 2流 122 膨張機 124 CO 2流 126 CO 2流 128 脱着器 130 CO 2流 131 白抜き矢印 132 冷却器 133 白抜き矢印 136 凝縮器 138 液体CO 2流 140 気化冷媒流 142 吸収器 144 溶媒 146 冷媒ポンプ 148 溶液 149 比較的低温の冷却材流 150 冷媒凝縮器 151 比較的高温の冷却材流 154 溶液混合物 156 液状冷媒流 158 減圧装置 160 冷媒流 200 発電システム 202 第1のループ 204 第2のループ 210 ポンプ 212 液体CO 2流 214 廃熱回収ボイラ 216 比較的低温の熱源 217 比較的高温の熱源 218 気化CO 2流 220 第1の膨張機 222 シャフト 224 発電機 226 低温CO 2流 228 復熱器 230 低温CO 2流 232 混合合流点 234 液体CO 2流 236 熱気化CO 2流 240 シャフト 242 低温CO 2流 244 脱着器 246 比較的低温のCO 2流 248 冷却器 250 比較的低温の冷却源 251 比較的高温の冷却源 252 冷却CO 2流 254 凝縮器 256 液体CO 2流 258 気化冷媒流 260 吸収器 262 溶媒 264 冷媒ポンプ 266 第1の溶液 268 冷媒凝縮器 269 比較的低温の冷却源 270 比較的高温の冷却源 272 気化冷媒 274 凝縮液状冷媒 276 減圧装置 278 冷媒流 300 発電システム 306 別のループ 362 第2の溶液 364 追加の熱交換器 366 減圧装置

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