バイパス弁

申请号 JP2015537348 申请日 2013-10-17 公开(公告)号 JP2015533396A 公开(公告)日 2015-11-24
申请人 ノアグレン リミテッド; ノアグレン リミテッド; 发明人 ジョン モーリス,; ジョン モーリス,; マーク シーリー,; マーク シーリー,; パトリック ウィリアムズ,; パトリック ウィリアムズ,; クリストファー ナーボロウ,; クリストファー ナーボロウ,;
摘要 廃熱回収システム(100)内で 流体 の流れを調節するバイパス弁(130)が、提供される。バイパス弁(130)は、弁ハウジング(220)と、弁ハウジング(220)に結合され、膨張器(140)への流体の流れを防止するように適合された膨張器ポペット(250)と、弁ハウジング(230)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(220)であって、膨張器ポペット(250)を変位させて流体が膨張器(140)に流れることを可能にし、流体の流れを調節するように適合される、弁ステム(230)とを備える。【選択図】図8
权利要求

機関用の廃熱回収システム(100)であって、 流体供給源(104)と、 前記流体供給源(104)と流体連通し、廃熱を前記機関(110)から受け入れる1つまたは複数の蒸発器(120)と、 膨張器(140)と、 凝縮器(150)と、 前記1つまたは複数の蒸発器と前記膨張器との間、または前記1つまたは複数の蒸発器と前記凝縮器との間に流体連通通路を選択的にもたらすように適合されたバイパス弁とを備える、廃熱回収システム(100)。前記バイパス弁(130)が、 前記1つまたは複数の蒸発器(120)の出口と流体連通する入口ポート(127)と、 前記膨張器(140)と流体連通する第1の出口ポート(158)と、 前記凝縮器(150)と流体連通する第2の出口ポート(157)と、 前記入口ポートから前記第1の出口ポートまでの流体の流れを防止するように適合された第1の弁部材(250)と、 前記入口ポートから前記第2の出口ポートまでの流体の前記流れを調節するように適合された第2の弁部材(230)と、 前記第1の弁部材および前記第2の弁部材を作動させるように適合された作動装置とを備える、請求項1に記載の廃熱回収システム。前記バイパス弁(130)が、 弁ハウジングであって、 前記1つまたは複数の蒸発器(120)の出口と流体連通する入口ポート(127)と、 前記膨張器(140)と流体連通する第1の出口ポート(158)と、 前記凝縮器(150)と流体連通する第2の出口ポート(157)とを備える、弁ハウジングと、 前記弁ハウジング(220)に結合され、前記入口ポートから前記第1の出口ポートまでの流体の流れを防止するように適合されたポペット(250)と、 前記弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備え、前記入口ポートから前記第2の出口ポートまでの流体の前記流れを調節するように適合された弁ステム(230)とを備える、請求項1に記載の廃熱回収システム。前記弁ステム(230)が、 前記ポペット(250)を変位させて前記入口ポートから前記第1の出口ポートまでの流体の前記流れを可能にし、 前記入口ポートから前記第2の出口ポートまでの流体の前記流れを調節するように適合される、請求項3に記載の廃熱回収システム。前記作動装置が、流体動供給式作動装置であり、前記流体供給源(104)と選択的に流体連通している、請求項2に記載の廃熱回収システム。前記作動装置が、パイロット供給弁(137)を介して前記流体供給源(104)と選択的に流体連通している、請求項5に記載の廃熱回収システム。廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調節するためのバイパス弁(130)であって、 弁ハウジング(220)と、 前記弁ハウジング(220)に結合され、膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止するように適合された膨張器ポペット(250)と、 前記弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)であって、 前記膨張器ポペット(250)を変位させて前記流体が前記膨張器(140)に流れることを可能にし、 前記流体の前記流れを調節するように適合される、弁ステム(230)とを備える、バイパス弁(130)。前記弁ステム(230)が、さらに、バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを防止するように適合される、請求項7に記載のバイパス弁。前記弁ステム(230)が、さらに、前記膨張器ポペット(250)まで、また前記膨張器ポペット(250)から移動して前記流体の前記流れを調節するように適合される、請求項7に記載のバイパス弁。前記弁ハウジング(220)が、バイパス出口(224)を備え、前記弁ステム(230)が、さらに、前記流体が前記バイパス出口(224)および前記膨張器(140)に同時に流れることを可能にするように適合される、請求項7に記載のバイパス弁(130)。前記弁ステム(230)が、さらに、前記弁ステム(230)が前記弁ハウジング(220)内で移動して前記流体の前記流れを調節するときに流れ制御オリフィス(244)を変更するメータプロファイル(232)を備える、請求項7に記載のバイパス弁。前記流れ制御オリフィス(244)が、弁ステム(230)と前記弁ハウジング(220)との間に空間を備える、請求項11に記載のバイパス弁。前記弁ハウジング(220)が、さらに、バイパス出口(224)と、弁座(242)であって、前記弁ステム(230)と界面接続して、前記バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを防止する流体シールを形成する弁座(242)とを備える、請求項7に記載のバイパス弁。前記弁ステム(230)をバイパス流れ位置に押さえるように適合されたステムばね(234)およびステムばね保持器(236)をさらに備える、請求項7に記載のバイパス弁(130)。前記弁ステム(230)を前記膨張器ポペット(250)に向かって移動させるように適合された作動ピストン(238)をさらに備える、請求項7に記載のバイパス弁(130)。前記作動ピストン(238)が、前記弁ステム(230)を前記ポペット(250)に向かって押さえるように適合される、請求項15に記載のバイパス弁(130)。前記膨張器ポペット(250)を前記弁ハウジング(220)内に押し込んで、前記膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止する流体シールを形成するように適合されたポペットばね(254)をさらに備える、請求項7に記載のバイパス弁(130)。前記弁ステム(230)が、さらに、前記膨張器(140)への流体の流れを防止しながら、バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを調節するように適合される、請求項7に記載のバイパス弁。断熱ガスケット(218)によって前記弁ハウジング(220)に結合された作動装置ハウジング(210)をさらに備える、請求項7に記載のバイパス弁(130)。前記弁ハウジング(220)内の前記流体が前記作動装置ハウジング(210)に入ることを防止する流体シールを前記弁ステム(230)と共に形成するように適合された、ブッシング(240)をさらに備える、請求項19に記載のバイパス弁(130)。廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調節するためのバイパス弁(130)を形成する方法であって、 弁ハウジング(220)を形成することと、 膨張器ポペット(250)を形成し、前記膨張器ポペット(250)を前記弁ハウジング(220)に結合させて膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止することと、 前記弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)を形成し、配置し、前記弁ステム(230)を、 前記膨張器ポペット(250)を変位させて前記流体が前記膨張器(140)に流れることを可能にし、 前記流体の前記流れを調節するように適合させることとを含む、方法。前記弁ステム(230)を形成するステップが、さらに、前記弁ステム(230)を、バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを防止するように適合させることを含む、請求項21に記載の方法。前記弁ステム(230)を形成するステップが、さらに、前記弁ステム(230)を、前記膨張器ポペット(250)まで、および前記膨張器ポペット(250)からの方向に移動させて前記流体の前記流れを調節するように適合させることを含む、請求項21に記載の方法。前記弁ハウジング(220)を形成するステップが、さらに、バイパス出口(224)を形成することと、さらに、前記弁ステム(230)を、前記流体が前記バイパス出口(224)および前記膨張器(140)に同時に流れることを可能にするように適合させることとを含む、請求項21に記載の方法。前記弁ステム(230)を形成するステップが、さらに、メータプロファイル(232)を形成することと、流れ制御オリフィス(244)を形成することと、前記メータプロファイルを、前記弁ハウジング(220)内で前記弁ステム(230)を移動させることによって流れ制御オリフィス(244)を変更して前記流体の前記流れを調節するように適合させることとを含む、請求項21に記載の方法。流れ制御オリフィス(244)を形成するステップが、弁ステム(230)と前記弁ハウジング(220)との間に空間を形成することを含む、請求項25に記載の方法。前記弁ハウジング(220)を形成するステップが、さらに、バイパス出口(224)と、弁座(224)であって、前記弁ステム(230)と界面接続して、前記バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを防止する流体シールを形成する、弁座(242)とを形成することを含む、請求項21に記載の方法。前記バイパス弁(130)を形成するステップが、さらに、ステムばね(234)およびステムばね保持器(236)を形成し、バイパス流れ位置に前記弁ステム(230)を押さえるように適合させることを含む、請求項21に記載の方法。作動ピストン(238)を形成し、前記膨張器ポペット(250)に向かって前記弁ステム(230)を移動させるように適合させるステップさらにを含む、請求項21に記載の方法。前記作動ピストン(238)を形成し適合させるステップが、さらに、前記作動ピストン(238)を形成し、前記ポペット(250)に向かって前記弁ステム(230)を押さえるように適合させることを含む、請求項29に記載の方法。ポペットばね(254)を形成し、前記弁ハウジング(220)内に前記膨張器ポペット(250)を押し込んで、前記膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止する流体シールを形成するように適合させるステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。前記弁ステム(230)を形成するステップが、さらに、前記バイパス弁(130)を、前記膨張器(140)への流体の流れを防止しながら、バイパス出口(224)への前記流体の前記流れを調節するように適合させることを含む、請求項21に記載の方法。作動装置ハウジング(210)を形成し、断熱ガスケット(218)によって前記弁ハウジング(220)に結合させることをさらに含む、請求項21に記載の方法。ブッシング(240)と、 前記ブッシング(240)と前記弁ステム(230)との間の、前記弁ハウジング(220)内の前記流体が前記作動装置ハウジング(210)に入ることを防止する流体シールと を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調節する方法であって、 前記弁ハウジング(220)内の弁ステム(230)を、膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止するように適合された前記膨張器ポペット(250)まで、また前記膨張器ポペット(250)から移動させて前記流体の前記流れを調節することを含む、方法。前記流体を、前記弁ステム(230)上のメータプロファイル(232)を通り過ぎるように流して前記流体の前記流れを調節するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。前記弁ステム(230)によって前記膨張器ポペット(250)を変位させることによって前記膨張器(140)への前記流体の前記流れを可能にするステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。機関用の廃熱回収システム(100)であって、 流体供給源(104)と、 前記流体供給源(104)と流体連通し、廃熱を前記機関(101)から受け入れる1つまたは複数の蒸発器(120)と、 前記1つまたは複数の蒸発器と流体連通する膨張器(140)と、 凝縮器(150)と、 前記1つまたは複数の蒸発器と前記凝縮器との間に流体連通通路をもたらすように適合された移動可能な弁部材(230)を備えるバイパス弁(130)であって、 前記移動可能な弁部材(230)を移動させるように適合された移動可能なパイロットピストンと、前記流体連通通路と前記移動可能なパイロットピストンとの間の静的シール(217;720)とを備える、バイパス弁(130)と を備える廃熱回収システム(100)。前記静的シールが、膜を備える、請求項38に記載の廃熱回収システム。前記静的シールが、可撓性ベローズ(217;722)を備える、請求項39に記載の廃熱回収システム。前記バイパス弁が、 前記パイロットピストンに取り付けられ、前記弁部材と係合するように適合されたピストンロッドと、 前記パイロットピストン用のシリンダを備える作動装置ハウジング(210)とを備え、 前記可撓性ベローズ(217)の第1の部分が、前記ピストンロッドにシールされ、前記可撓性ベローズの第2の部分が、前記作動装置ハウジングにシールされる、請求項40に記載の廃熱回収システム。前記可撓性ベローズが、内部および外部表面を備えた管状のものである、請求項41に記載の廃熱回収システム。前記外部表面が、前記流体連通通路と流体連通している、請求項42に記載の廃熱回収システム。前記外部表面が、前記弁部材の下流側の前記流体連通通路と流体連通している、請求項43に記載の廃熱回収システム。前記弁部材の下流側の前記流体連通通路が、先細末広セクションを備え、前記外部表面が、前記先細末広セクションの下流側の前記流体連通通路と流体連通している、請求項45に記載の廃熱回収システム。前記バイパス弁が、弁ハウジングを備え、前記弁ハウジングおよび弁部材は、一緒になって前記流体連通通路を画定し、前記弁ハウジングおよび作動装置ハウジングが、第1の場所においてシール式に係合され、前記可撓性ベローズの前記第2の部分が、前記第1の場所から前記弁ステムの移動軸に沿ってずらされた第2の場所において、前記作動装置ハウジングにシールされる、請求項41に記載の廃熱回収システム。廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調整するためのバイパス弁(130)であって、 弁ハウジング(220)と、 前記弁ハウジング(220)に結合され、膨張器(140)への前記流体の前記流れを防止するように適合された膨張器ポペット(250)と、 前記弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)と、前記弁ステム(230)を前記膨張器ポペット(250)に向かって移動させて前記流体が前記膨張器(140)に流れることを可能にし、前記流体の前記流れを調節するように適合された作動ピストン(238)と、 前記弁ステムと前記移動可能なパイロットピストンとの間の静的シールとを備える、バイパス弁(130)。前記静的シールが、膜を備える、請求項47に記載のバイパス弁。前記静的シールが、可撓性ベローズ(217;722)を備える、請求項48に記載のバイパス弁。前記バイパス弁が、 前記作動ピストンに取り付けられ、前記弁ステムと係合するように適合されたピストンロッドと、 前記作動ピストン用のシリンダを備える作動装置ハウジング(210)とを備え、 前記可撓性ベローズ(217)の第1の部分が、前記ピストンロッドにシールされ、前記可撓性ベローズの第2の部分が、前記作動装置ハウジングにシールされる、請求項49に記載のバイパス弁。前記可撓性ベローズが、内部および外部表面を備えた管状のものである、請求項50に記載のバイパス弁。前記外部表面が、前記弁ステムを収容する前記弁ハウジングのその部分と流体連通している、請求項51に記載のバイパス弁。前記外部表面が、前記弁ステムの下流側の前記弁ハウジングのその部分と流体連通している、請求項52に記載のバイパス弁。前記弁部材の下流側の前記弁ハウジングのその部分が、先細末広セクションを備え、前記外部表面は、前記先細末広セクションの下流側の前記弁ハウジングのその部分と流体連通している、請求項53に記載のバイパス弁。前記弁ハウジングおよび作動装置ハウジングが、第1の場所においてシール式に係合され、前記可撓性ベローズの前記第2の部分が、前記第1の場所から前記弁ステムの移動軸に沿ってずらされた第2の場所において、前記作動装置ハウジングにシールされる、請求項51に記載のバイパス弁。

说明书全文

以下で説明する実施形態は、流体システム内の構成要素に関し、より詳細にはバイパス弁に関する。

内燃機関は、世界中で、主に自動車において使用されている。内燃機関は、知られている石油製品の最大の消費物の1つとなる。内燃機関によって消費される大量の石油製品および内燃機関から排出されるガスにより、数多くの規制官庁が、車両の最小限の平均燃費を要求すると共に、車両から排出される有害物質の量を抑える法規を執行している、または法規を執行する過程にある。

車両排気物を低減しようとする初期の試みは、排気ガス処理に重点を置いていた。たとえば、初期の試みは、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の選択的触媒還元(SCR)をもたらすために、排気ガスが触媒を通過する前にこのガス流内に試薬を導入していた。追加的に、多くの車両は、現在では、排気ガスの少なくとも一部を再循環させる排気ガス再循環(EGR)システムを含んでいる。EGRは、車両の有害な排出物を低減するが、これはまた、車両の燃費を低減させることも多い。

選択的触媒還元(SCR)および排気ガス再循環(EGR)の使用は、排気流における排出物問題を低減する上で効果的であるが、車両の燃費および燃料消費を改善する上ではほとんど役に立たない。執行される法規が厳しくなるほど、多くの製造者は、その焦点を内燃機関の燃費を向上させることに向けてきた。内燃機関の燃料燃焼によって生み出されるエネルギーの約30〜40パーセントしか機械的動に転換していないことが、一般に知られている。残りのエネルギーの多くは、熱の形で失われている。したがって、自動車産業における焦点の1つの特定の領域は、ランキン(Rankine)サイクルを用いて、内燃機関によって生成された熱の一部を回収するものである。

これらの従来技術の試みは車両の効率性を改良しているが、これらは、作用流体および作用流体の温度の適切な制御を欠いている。たとえば、米国特許第4,031,705号明細書は、内燃機関の排気および内燃機関の冷却回路、すなわち内燃機関のラジエータからの熱を用いて作用流体を加熱する熱回収システムを開示している。‘705特許に関する問題は、バイパス回路が、蒸気を凝縮器内に直接向けることである。これは、通常、低い温度および/または圧力蒸気では問題ではないが、温度および/または圧力が増大するにつれて、過熱された蒸気を受け入れることによって引き起こされる凝縮器への衝撃が、凝縮器の平均寿命を短縮する可能性がある。同様に、この蒸気はまた、‘705の膨張器(すなわち蒸気機関)の寿命を短縮することもある。たとえば、膨張器に入る流体の液体量が多すぎる場合、膨張器は、液体が高速の膨張器に入ることによって、たとえば、液体によって引き起こされる摩耗により、損傷され得る。膨張器はまた、蒸気流体の流量または温度が高すぎる場合にも損傷され得る。

したがって、廃熱回収システムにおいてバイパス弁が必要とされている。また、バイパス弁が、廃熱回収システム内で加熱された流体の流れを調節することも必要とされている。

一実施形態によれば、廃熱回収システム内で流体の流れを調節するバイパス弁は、弁ハウジングと、弁ハウジングに結合され、膨張器への流体の流れを防止するように適合された膨張器ポペットと、弁ハウジング内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステムであって、膨張器ポペットを変位させて流体が膨張器に流れることを可能にし、流体の流れを調節するように適合される、弁ステムとを備える。

一実施形態によれば、廃熱回収システム内で流体の流れを調節するバイパス弁を形成することは、弁ハウジングを形成することと、膨張器ポペットを形成し、膨張器ポペットを弁ハウジングに結合させて膨張器への流体の流れを防止することと、弁ハウジング内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステムを形成し、配置し、弁ステムを、膨張器ポペットを変位させて流体が膨張器に流れることを可能にし流体の流れを調節するように適合させることとを含む。

一実施形態によれば、廃熱回収システム内で流体の流れを調節する方法は、膨張器への流体の流れを膨張器ポペットによって防止することと、弁ハウジング内の弁ステムを膨張器ポペットまで、また膨張器ポペットから移動させて流体の流れを調節することとを含む。

態様 一態様によれば、廃熱回収システム内(100)で流体の流れを調整するバイパス弁(130)は、弁ハウジング(220)と、弁ハウジング(220)に結合され、膨張器(140)への流体の流れを防止するように適合された膨張器ポペット(250)と、弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)であって、膨張器ポペット(250)を変位させて流体が膨張器(140)に流れることを可能にし、流体の流れを調節するように適合される、弁ステム(230)とを備える。

好ましくは、弁ステム(230)は、さらに、バイパス出口(224)への流体の流れを防止するように適合される。

好ましくは、弁ステム(230)は、さらに、膨張器ポペット(250)まで、また膨張器ポペット(250)から移動して流体の流れを調節するように適合される。

好ましくは、バイパス弁(130)であって、弁ハウジング(220)が、さらにバイパス出口(224)を備え、弁ステム(230)が、さらに、流体がバイパス出口(224)および膨張器(140)に同時に流れることを可能にするように適合される、バイパス弁(130)。

好ましくは、弁ステム(230)は、さらに、弁ステム(230)が弁ハウジング(220)内で移動して流体の流れを調節するときに流れ制御オリフィス(244)を変更するメータプロファイル(232)を備える。

好ましくは、流れ制御オリフィス(244)は、弁ステム(230)と弁ハウジング(220)との間に空間を備える。

好ましくは、弁ハウジング(220)は、さらに、バイパス出口(224)と、弁座(242)であって、弁ステム(230)と界面接続して、バイパス出口(224)への流体の流れを防止する流体シールを形成する弁座(242)とを備える。

好ましくは、バイパス弁(130)は、さらに、弁ステム(230)をバイパス流れ位置に押さえるように適合されたステムばね(234)およびステムばね保持器(236)を備える。

好ましくは、バイパス弁(130)は、さらに、弁ステム(230)を膨張器ポペット(250)に向かって移動させるように適合された作動ピストン(238)を備える。

好ましくは、バイパス弁(130)であって、作動ピストン(238)が、弁ステム(230)をポペット(250)に向かって押さえるように適合される、バイパス弁(130)。

好ましくは、バイパス弁(130)は、さらに、膨張器ポペット(250)を弁ハウジング(220)内に押し込んで、膨張器(140)への流体の流れを防止する流体シールを形成するように適合されたポペットばね(254)を備える。

好ましくは、膨張器(140)への流体の流れを防止しながら、バイパス出口(224)への流体の流れを調節するようにさらに適合された弁ステム(230)。

好ましくは、断熱ガスケット(218)によって弁ハウジング(220)に結合された作動装置ハウジング(210)をさらに備える、バイパス弁(130)。

好ましくは、弁ステム(230)をほぼ線形方向に案内するように適合されたブッシング(240)をさらに備える、バイパス弁(130)。

一態様によれば、廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調節するバイパス弁(130)を形成することは、弁ハウジング(220)を形成することと、膨張器ポペット(250)を形成し、膨張器ポペット(250)を弁ハウジング(220)に結合させて膨張器(140)への流体の流れを防止することと、弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)を形成し、配置し、弁ステム(230)を、膨張器ポペット(250)を変位させて流体が膨張器(140)に流れることを可能にし流体の流れを調節するように適合させることとを含む。

好ましくは、弁ステム(230)を形成することは、さらに、弁ステム(230)を、バイパス出口(224)への流体の流れを防止するように適合させることを含む。

好ましくは、弁ステム(230)を形成することは、さらに、弁ステム(230)を、膨張器ポペット(250)まで、および膨張器ぽペット(250)からの方向に移動させて流体の流れを調節するように適合させることを含む。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することであって、弁ハウジング(220)を形成することが、バイパス出口(224)を形成することと、さらに弁ステム(230)を、流体がバイパス出口(224)および膨張器(140)に同時に流れることを可能にするように適合させることとをさらに含む、形成すること。

好ましくは、弁ステム(230)を形成することは、さらに、メータプロファイル(232)を形成することと、流れ制御オリフィス(244)を形成することと、メータプロファイルを、弁ハウジング(220)内で弁ステム(230)を移動させることによって流れ制御オリフィス(244)を変更して流体の流れを調節するように適合させることとを含む。

好ましくは、流れ制御オリフィス(244)は、弁ステム(230)と弁ハウジング(220)との間に空間を形成することを含む。

好ましくは、弁ハウジング(220)を形成することは、さらに、バイパス出口(224)と、弁座(242)であって、弁ステム(230)と界面接続して、弁ステム(230)をほぼ線形の方向に案内する弁座(242)とを備える。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することは、さらに、ステムばね(234)およびステムばね保持器(236)を形成し、バイパス流れ位置に弁ステム(230)を押さえるように適合させることを含む。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することは、さらに、作動ピストン(238)を形成し、膨張器ポペット(250)に向かって弁ステム(230)を移動させるように適合させることを含む。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することであって、作動ピストン(238)を形成し適合させることが、さらに、作動ピストン(238)を形成し、ポペット(250)に向かって弁ステム(230)を押さえるように適合させることを含む、形成すること。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することは、さらに、ポペットばね(254)を形成し、弁ハウジング(220)内に膨張器ポペット(250)を押し込んで膨張器(140)への流体の流れを防止する流体シールを形成するように適合させることを含む。

好ましくは、弁ステム(230)を形成することは、さらに、バイパス弁(130)を、膨張器(140)への流体の流れを防止しながら、バイパス出口(224)への流体の流れを調節するように適合させることを含む。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することは、さらに、作動装置ハウジング(210)を形成し、断熱ガスケット(218)によって弁ハウジング(220)に結合させることを含む。

好ましくは、バイパス弁(130)を形成することは、さらに、弁ステム(230)をほぼ線形方向に案内するブッシング(240)を形成することを含む。

一態様によれば、廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調節する方法は、膨張器(140)への流体の流れを膨張器ポペット(250)によって防止することと、弁ハウジング(220)内で弁ステム(230)を膨張器ポペット(250)まで、また膨張器ポペット(250)から移動させて流体の流れを調節することとを含む。

好ましくは、流体を弁ステム(230)上のメータプロファイル(232)を通り過ぎるように流して流体の流れを調節することをさらに含む、方法。

好ましくは、膨張器ポペット(250)を弁ステム(230)によって変位させることをさらに含む、方法。

一態様によれば、機関用の廃熱回収システム(100)は、 流体供給源(104)と、 流体供給源(104)と流体連通し、廃熱を機関(101)から受け入れる1つまたは複数の蒸発器(120)と、 1つまたは複数の蒸発器と流体連通する膨張器(140)と、 凝縮器(150)と、 1つまたは複数の蒸発器と凝縮器との間に流体連通通路をもたらすように適合された移動可能な弁部材(230)を備えるバイパス弁(130)であって、 移動可能な弁部材(230)を移動させるように適合された移動可能なパイロットピストンと、 流体連通通路と移動可能なパイロットピストンとの間の静的シール(217;720)とを備える、バイパス弁(130)とを備える。

好ましくは、静的シールは、膜を備える。

好ましくは、静的シールは、可撓性ベローズ(217;722)を備える。

好ましくは、バイパス弁は、 パイロットピストンに取り付けられ、弁部材と係合するように適合されたピストンロッドと、 パイロットピストン用のシリンダを備える作動装置ハウジング(210)とを備え、 可撓性ベローズ(217)の第1の部分は、ピストンロッドにシールされ、可撓性ベローズの第2の部分は、作動装置ハウジングにシールされる。

好ましくは、可撓性ベローズは、内部および外部表面を備えた管状のものである。

好ましくは、外部表面は、流体連通通路と流体連通している。

好ましくは、外部表面は、弁部材の下流側の流体連通通路と流体連通している。

好ましくは、弁部材の下流側の流体連通通路は、先細末広セクションを備え、外部表面は、先細末広セクションの下流側の流体連通通路と流体連通している。

好ましくは、バイパス弁は、弁ハウジングを備え、弁ハウジングおよび弁部材は、一緒になって流体連通通路を画定し、弁ハウジングおよび作動装置ハウジングは、第1の場所においてシール式に係合され、可撓性ベローズの第2の部分は、第1の場所から弁ステムの移動軸に沿ってずらされた第2の場所において、作動装置ハウジングにシールされる。

一態様によれば、廃熱回収システム(100)内で流体の流れを調整するためのバイパス弁(130)は、 弁ハウジング(220)と、 弁ハウジング(220)に結合され、膨張器(140)への流体の流れを防止するように適合された膨張器ポペット(250)と、 弁ハウジング(220)内に配設された少なくとも一部分を備えた弁ステム(230)と、 弁ステム(230)を膨張器ポペット(250)に向かって変位させて流体が膨張器(140)に流れることを可能にし、流体の流れを調節するように適合された作動ピストン(238)と、 弁ステムと移動可能なパイロットピストンとの間の静的シールとを備える。

好ましくは、静的シールは、膜を備える。

好ましくは、静的シールは、可撓性ベローズ(217;722)を備える。

好ましくは、バイパス弁は、 作動ピストンに取り付けられ、弁ステムと係合するように適合されたピストンロッドと、 作動ピストン用のシリンダを備える作動装置ハウジング(210)とを備え、可撓性ベローズ(217)の第1の部分は、ピストンロッドにシールされ、可撓性ベローズの第2の部分は、作動装置ハウジングにシールされる。

好ましくは、可撓性ベローズは、内部および外部表面を備えた管状のものである。

好ましくは、外部表面は、弁ステムを収容する弁ハウジングのその部分と流体連通している。

好ましくは、外部表面は、弁ステムの下流側の弁ハウジングのその部分と流体連通している。

好ましくは、弁部材の下流側の弁ハウジングのその部分は、先細末広セクションを備え、外部表面は、先細末広セクションの下流側の弁ハウジングのその部分と流体連通している。

好ましくは、弁ハウジングおよび作動装置ハウジングは、第1の場所においてシール式に係合され、可撓性ベローズの第2の部分は、第1の場所から弁ステムの移動軸に沿ってずらされた第2の場所において、作動装置ハウジングにシールされる。

一実施形態による、機関110用の廃熱回収システム100の概略図である。

一実施形態による、バイパス弁130の斜視図である。

一実施形態による、バイパス弁130の断面図である。

一実施形態による、バイパス流れ状態のバイパス弁130を示す図である。

一実施形態による、調節されたバイパス流れ状態のバイパス弁130を示す図である。

一実施形態による、着座した、調節されたバイパス流れ状態のバイパス弁130を示す図である。

一実施形態による、膨張器流れ状態のバイパス弁130を示す図である。

一実施形態による、バイパス弁130を通る例となる流れを示すグラフ500である。

作動されていない状態のバイパス弁の第2の実施形態を示す図である。

作動された状態のバイパス弁の第2の実施形態を示す図である。

バイパス弁の第3の実施形態を示す図である。

図1〜5および以下の説明は、廃熱回収システムの実施形態の最適な形態をどのようにして作り出し、使用するかについてを当業者に教示するための特有の例を示している。本発明の原理を教示するために、一部の従来の態様が、簡易化されまたは省略されている。当業者は、本発明の説明の範囲に入るこれらの例から変形形態を理解するであろう。当業者は、以下で説明する特徴がさまざまな方法で組み合わせられて廃熱回収システムの複数の変形形態を形成することができることを理解するであろう。その結果、以下で説明する実施形態は、以下で説明する特有の例に限定されず、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定される。

[廃熱回収システム] 図1は、一実施形態による、機関110用の廃熱回収システム100の概略図を示す。廃熱回収システム100は、たとえば、自動車(図示せず)上に装着された、この自動車を駆動する機関110に対して実装されてよい。したがって、機関110は、内燃機関、特に、往復式ピストン機関を備えることができる。車両は、オンロードトラックでよく、その作動は、標準的な「ハイウエイサイクル」または世界統一試験サイクル(WHTC)に設定される。そのようなトラック機関は、特に、ディーゼルまたは天然ガスによって動力供給され得る。一実施形態によれば、廃熱回収システム100は、などの流体、Freon(登録商標)などの有機フッ素、もしくはエタノールなどの炭化水素、またはそのようなものを作用流体として使用することができる。流体は、これが、機関110から廃熱を回収し仕事に変換するとき、液体および気体などの異なる状態に変化することができる。たとえば、ランキンサイクルが、熱を仕事に変換するために使用されてよい。使用される個々の流体は、用途に応じて変動することができる。

廃熱回収システム100は、少なくとも1つの蒸発器120と、バイパス弁130と、膨張器140を含んで機関110から熱を回収し仕事に変換することができる。廃熱回収システム100はまた、凝縮器150およびリザーバ160も含んで流体を廃熱回収システム100において再利用するために冷却することができる。廃熱回収システム100はまた、流体ポンプ170および流れ制御モジュール180も含んで蒸発器120へのおよび廃熱回収システム100を通る流体の流れをもたらし、制御することができ、これは、バイパス弁130をより詳細に論じる前に以下において説明される。

機関110は、車両排気114を運ぶ排気管112に結合され得る。車両排気114は、機関110によって生成された廃熱を有することができる。機関110は、タービン、電気モータなどの任意の廃熱源になることができる。図示するように、機関110は、内燃機関でよい。図示するように、排気管112は、廃熱を有し得る車両排気114を運ぶ。蒸発器120は、排気管112を通って流れる車両排気114から廃熱を回収するものとして示されているが、機関110によって生成される任意の適した廃熱源が、廃熱回収システム100によって回収されてよい。たとえば、熱は、機関110の排気ガス再循環システム(EGR)から回収されてよい。

一実施形態によれば、蒸発器120は、機関110からの廃熱を使用して流体を過熱蒸気に変換することができるが、流体は、任意の適した形態に変換されてよい。蒸発器120は、流体を変換するのに適切な任意の装置でよい。蒸発器120は、流体ライン122を介してバイパス弁130と流体連通している。蒸発器出口122の流体は、過熱蒸気でよく、この過熱蒸気は、約400℃(752oF)および40バ−ル(580psi)でバイパス弁130に入るが、任意の適切な温度および圧力が使用されてよい。前述の温度および圧力は、例示的な実施形態であり、このおよび他の実施形態の範囲を限定するものではない。

図1に示すように、バイパス弁130は、蒸発器120からの流体の流れを凝縮器150および/または膨張器140にもたらす。膨張器入口132の流体は、流体中の熱エネルギーを仕事144に変換する膨張器140に入る。バイパス凝縮器出口134の流体は、膨張器140を通り抜けることなく凝縮器150に流れる。凝縮器150に流れる流体中の廃熱は、膨張器140によって仕事144に変換されることはない。バイパス弁130が、図2a〜4bを参照してより詳細に説明される。

依然として図1を参照すれば、膨張器入り口132の流体は、膨張器140内に流れ、ここで膨張する間にエンタルピが低減し得る。したがって、膨張器140は、流体のエネルギーの少なくとも一部を仕事144に変換することができる。仕事144は、機械的動作の形態になることができる。膨張器140は、タービン、ピストン、回転翼タイプの蒸気機関などの蒸気機関などのさまざまな装置を備えることができる。図示する実施形態では、膨張器140は、蒸気機関を備えることができる。

膨張器140は、機関110に動力を付加するために、機関110のクランクシャフトまたは他の適した構成要素に機械的に結合され得る。膨張器140が、仕事144を生成していないとき、機関110は、膨張器140から機械的に結合解除されてもされなくてもよい。

依然として図1を参照すれば、流体は、膨張器出口142を介して膨張器140から流れ、バイパス凝縮器出口134の流体と組み合わさってから、凝縮器150内に流れることができる。バイパス凝縮器出口134および膨張器出口142の流体は、組み合わさってから凝縮器150に入るものとして示されているが、バイパス凝縮器出口134および膨張器出口142の流体は、別個に凝縮器150に流れてよい。たとえば、バイパス凝縮器出口134は、膨張器出口142とは異なるポートを介して凝縮器150に結合されてよい。

凝縮器150は、バイパス凝縮器出口134および/または膨張器出口142の流体をリザーバ160、流体ポンプ170および/または流れ制御モジュール180に適した温度まで冷却することができる。たとえば、凝縮器150は、バイパス凝縮器出口134および/または膨張器出口142の流体を室温まで冷却することができる。図示するように、凝縮器150は、冷媒154を使用してバイパス凝縮器出口134および/または膨張器出口142の流体を冷却する。熱は、凝縮器150を出て冷媒154に伝えられて流体を冷却することができる。冷却された流体は、凝縮器150から凝縮器出口152を介してリザーバ160に流れることができる。

流体ポンプ170は、流体をリザーバ160から引き出すことができる。流体ポンプ170は、リザーバ160からの流体の圧力を高閾値圧力まで上昇させることができる。一部の実施形態では、流体ポンプ170は、流体の圧力を、大気圧力になり得る、リザーバ圧力を上回る約40バール(580psi)の閾値圧力まで上昇させることができる。しかし、他の閾値圧力が当然ながら可能であり、この特定の例の圧力は、このおよび他の実施形態の範囲をいかなる方法でも限定してはならない。流体ポンプ170は、任意の適切な手段によって駆動され得る。流体ポンプ170は、機関110によって駆動されてよく、または別個の電気モータによって駆動されてもよい。流体ポンプ170は、加圧された流体を流れ制御出口182を介して蒸発器120にもたらすことができる。

前述で論じられた廃熱回収システム100全体の基本的な説明を用いて、次に、バイパス弁130に着目する。

[バイパス弁] 図2aは、一実施形態によって提供される、バイパス弁130の斜視図を示す。バイパス弁130は、流体の流れを迂回させ、調節し、および/または膨張器140に向けることができる。バイパス弁130はまた、凝縮器150への流体の流れを調節することもできる。図示するように、バイパス弁130は、断熱ガスケット218を介して弁ハウジング220に結合された作動装置ハウジング210を含むことができる。作動装置ハウジング210は、1つまたは複数の作動装置ポート212を有することができるが、2つの作動装置ポート212が示されている。作動装置ハウジング210はまた、作動装置ハウジング210の側部に結合された位置センサ214を有することもできる。弁ハウジング220は、弁入口222と、バイパス出口224と、膨張器出口226とを有することができる。バイパス弁130は、1つまたは複数のボルト穴228を介して、機関110などの他のものに結合されてよい。

図2bは、一実施形態によって提供されたバイパス弁130の断面図を示す。図2aを参照して説明した物品に加えて、バイパス弁130は、弁ステム230を含む。弁ステム230は、メータプロファイル232を含む。弁ステム230は、ステムばね保持器236に結合され得る。ステムばね234およびステムばね保持器236は、作動ピストン238内に配設されるように示される。バイパス弁130はまた、位置センサフラグ270も含む。位置センサフラグ270は、位置センサ214によって感知され得る磁気材料から構成され得る。弁ステム230は、ブッシング240に摺動式に結合される。ブッシング240は、弁ハウジング220の内側表面に結合され得る。バイパス弁130はまた、弁ハウジング220上に弁座242および流れ制御オリフィス244も含む。バイパス弁130はまた、膨張器ポペット250を含むこともできる。膨張器ポペット250は、ポペット保持器260に摺動式に結合され得る。特に、ポペットシャフト252は、ガイド262内で線形に移動することができる。膨張器ポペット250はまた、膨張器ポペットばね254を介してポペット保持器260に結合され得る。

作動装置ハウジング210および弁ハウジング220は、互いに結合されてバイパス弁130の外側ハウジングを形成するように示されている。しかし、外側ハウジングは、代替の実施形態では、より多いまたはより少ない部分から構成されてよい。たとえば、代替の実施形態では、弁ハウジング220は、2つの部分のものでよく、この場合、この2つの部分は、弁入口222と膨張器出口226との間で結合される。作動装置ハウジング210および弁ハウジング220は、耐腐食および耐熱の特性のためにステンレス鋼(たとえば、316ステンレス鋼)から作製され得るが、任意の適した材料が使用されてよい。たとえば、代替の実施形態では、セラミック材料が、高温の廃熱回収システムに使用されてよい。

1つまたは複数の作動装置ポート212は、図1を参照して説明した弁制御装置136と流体結合される流体ポートになることができる。1つまたは複数の作動装置ポート212が、弁制御装置136と流体結合される流体ポートとして示されているが、バイパス弁130を弁制御装置136に結合する任意の適した手段が、使用されてよい。たとえば、弁制御装置136は、制御装置の代わりにステッパドライバ/制御装置でよい。それにしたがって、1つまたは複数の作動装置ポート212は、弁ステム230を移動させるためにステッパモータ駆動電流を受け取る電気ポートでよい。図示するように、弁制御装置136は、比例弁でよく、この比例弁は、廃熱回収システム100からバイパス弁への流体の流れを調節してピストン238および/または弁ステム230を移動させる。すなわち、廃熱回収システム100内の流体が、バイパス弁130を作動させることができる。

位置センサ214は、磁気位置センサになることができるが、任意のセンサが使用されてよい。たとえば、一部の実施形態では、光学位置センサが使用されてよいが、これは、作動装置ハウジング210が石英窓などの透明観察ポートを含むことを必要とし得る。位置センサ214は、位置フラグ270の位置を感知することによって弁ステム230の位置を感知することができる。

弁入口222は、蒸発器120と流体連通することができる。バイパス出口224は、凝縮器150と流体連通することができる。膨張器出口226は、膨張器140と流体連通することができる。弁入口222、バイパス出口224、および膨張器出口226は、ねじ込み式嵌合ポートであるが、バイパス弁130を膨張器140および凝縮器150に流体結合させる任意の適した手段が、使用されてよい。

弁ステム230は、膨張器ポペット250を変位させるように適合され得る。弁ステム230はまた、バイパス流体流れを調節するようにも適合され得る。ブッシング240は、弁ステム230をほぼ線形の方向に案内するように適合され得る。ブッシング240は、取り外し可能でよい。すなわち、ブッシング240は、作動装置ハウジング210を弁ハウジング220から分離することによって取り換えられ得る。膨張器ポペット250は、膨張器140への流体の流れを防止するように適合され得る。たとえば、膨張器ポペット250は、弁ハウジング220の一部分に押し付けられたときに膨張器140への流体の流れを防止するように適合されてよい。弁ステム230、ブッシング240、および膨張器ポペット250は、ステンレス鋼から構成され得るが、任意の適した材料が使用されてよい。たとえば、弁ステム230は、研磨された表面または他の適した耐摩耗材料またはコーティングを備えた、420ステンレス鋼などの耐腐食および耐摩耗特性を有する材料から構成されてよい。

ステムばね234およびステムばね保持器236は、弁ステム230を、バイパス流れ位置に押さえるように適合されてよく、このバイパス流れ位置は、図3a〜3bを参照して以下でより詳細に説明される。ステムばね234およびステムばね保持器236は、ステンレス鋼などの任意の適した材料から構成され得る。というのは、以下で説明するように、ステムばね234およびステムばね保持器236は、流体から(たとえば、熱的に)遮断され得るためである。したがって、ステムばね234およびステムばね保持器236は、その機械的特性に合わせて選択され得る。作動ピストン238は、弁ステム230を膨張器ポペット250に向かって押さえるように適合され得る。図示する実施形態では、作動ピストン238は、ステムばね234およびステムばね保持器236を取り囲む。作動ピストン238の作動は、図3aおよび3bを参照してより詳細に説明される。

以下において説明するように、バイパス弁130は、弁ステム230を移動させることによって蒸発器120からの流体の流れを調節することができる。バイパス弁130はまた、膨張器140および凝縮器150への流体の流れを調節することもできる。

[状態] 図3aは、一実施形態によるバイパス流れ状態にあるバイパス弁130を示しており、以下の参照番号は、図2aおよび2bに示す対応する特徴を指している。図3aに示すように、弁ステム230は、バイパス流体流れを最大限にするように配置される。一実施形態では、最大限にされたバイパス流体流れは、バイパス出口224を介した凝縮器150までの流れを最大限にする。弁ステム230は、膨張器ポペット250から完全に引き出されるように示される。流れ制御オリフィス244は、最大限にされ得る。膨張器ポペット250は、膨張器ポペットばね254によって作動装置ハウジング210内に押し込まれて、流体が膨張器出口226を通って膨張器140に向かって流れることを防止することができるシールを作り出すように示されている。図3aに示すバイパス流れ状態では、蒸発器出口122の流体は、弁入口222に入り、流れ制御オリフィス244を通ってメータプロファイル232を通り過ぎて流れることができる。

バイパス流れ状態は、最大限のバイパス流量に対応することができる。すなわち、弁ステム230は、作動装置ハウジング210に向かって最大限に変位される。弁座242は、弁ステム230が図示する位置にあるとき、弁入口222からバイパス出口224までの流れの妨害が、最小限に抑えられるように構成され得る。しかし、代替の実施形態では、異なる流れ制御オリフィス244が使用されてよく、この場合、バイパス出口224を通る最大の流れは、異なる弁ステム230の位置において存在する。たとえば、弁ステム230が、入口222からのバイパス弁130の流出をバイパス出口224に切り替えるように配置されたときに最大のバイパス流れを有することが望ましくなり得る。前述において論じたように、弁ステム230は、バイパス弁130内で移動してバイパス弁130内の流体の流れを調節することができ、これは、以下において説明される。

図3bは、一実施形態による、調節されたバイパス流れ状態にあるバイパス弁130を示しており、以下の参照番号は、図2aおよび2bに示す対応する特徴を指している。図3aと3bを比較したときに分かり得るように、弁ステム230は、膨張器ポペット250のより近くにある。この位置では、流れ制御オリフィス244は、図3aに示した流れ制御オリフィス244より小さくなり得る。一実施形態では、弁ステム230は、加圧された流体を作動装置ハウジング210にもたらす弁制御装置136によって移動され得る。加圧された流体は、作動ピストン238を押し付けてステムばね234を圧縮する。ステムばね234を圧縮することにより、弁ステム230は、膨張器ポペット250に向かって移動される。

図示する位置では、バイパス出口224を通って流れる流体は、流れ制御オリフィス244によって調節され得る。図3aと同様に、膨張器ポペット250は、図3bでは、膨張器ポペットばね254によって弁ハウジング220に押し付けられて示されている。流体は、膨張器出口226を通って膨張器140に向かって流れることはない。バイパス出口224を通って流れる流体は、弁ステム230を図3bに示す位置辺りに移動させることによって調節され得る。たとえば、弁ステム230は、膨張器ポペット250に向かって移動し続けて、弁ステム230が膨張器ポペット250上に着座するまで流れ制御オリフィス244のサイズを減少させることができ、これは、以下において説明される。

図4aは、一実施形態による、着座した、調節されたバイパス流れ状態にあるバイパス弁130を示しており、以下の参照番号は、図2aおよび2bに示す対応する特徴を指している。弁ステム230は、膨張器ポペット250上に着座するように示されている。膨張器ポペット250は、膨張器ポペットばね254によって弁ハウジング220に依然として押し付けられている。流れ制御オリフィス244は、図3aおよび3bに示すものより小さくなり得る。着座した、調節されたバイパス流れ状態は、したがって、最小のバイパス流量状態になることができる。すなわち、蒸発器120からバイパス出口224を介して凝縮器150に至る流体の流量は、最小限になることができ、この場合、膨張器140にも流体は流れていない。しかし、図3aを参照して前述において論じたように、弁座242は、代替の実施形態において異なってもよく、したがって、着座した、調節されたバイパス流れ状態は、最小のバイパス流量状態でなくてよい。

図4bは、一実施形態による膨張器流れ状態にあるバイパス弁130を示しており、以下の参照番号は、図2aおよび2bに示す対応する特徴を指している。図示するように、弁ステム230は、弁ハウジング220内に押し込まれ、それによって流体シールがもたらされ得る。流体シールは、流体が弁入口222からバイパス出口224に向かって流れることを防止することができる。したがって、流体は、バイパス出口224を通って凝縮器150に向かって流れることはない。膨張器ポペット250は、弁ステム230によってポペット保持器260に向かって押さえられるように示されている。ポペット保持器260内のガイド262は、膨張器ポペット250が弁ステム230によって押さえられるときにその横方向または回転の移動を限定することができる。膨張器ポペットばね254は、膨張器ポペット250を弁ステム230に向かって押さえることができ、それによって、弁ステム230が膨張器ポペット250を移動させるときに弁ステム230を膨張器ポペット250に接触させたままにすることができる。

[作動] 作動においては、バイパス弁130は、図3a〜4bに示す状態間で循環することができる。たとえば、バイパス弁130は、図3aと図4aに示す位置間で弁ステム230を移動させることによって、蒸発器120から膨張器140へ流体が流れることなく凝縮器150への流体の流れを調節することができる。流れ制御オリフィス244は、サイズを変更し、それによってバイパス凝縮器出口134を介した凝縮器150への流体の流れおよび/または圧力を低減させるまたは増大させることができる。

別の例では、バイパス凝縮器出口134を通る流れは、流体が膨張器140に向かって流れている間に調節され得る。この例では、弁ステム230は、図4aと4bに示す位置間の位置になることができる。バイパス出口224を通って凝縮器150に向かう流れの調節はまた、膨張器140に向かう流れも調節することができる。すなわち、バイパス出口224を通る流れを低減させることにより、膨張器出口226を通って膨張器140に向かう流れを増大させることができる。

弁ステム230が移動する距離は、前述で説明した状態をもたらすように選択され得る。たとえば、図3aに示すバイパス状態および図4bに示す膨張器流れ状態からの距離は、弁ステム230が膨張器ポペット250に接触する前に進行する距離と共に選択され得る。図示する実施形態では、弁ステム230がバイパス流れ状態と膨張器流れ状態との間を移動する距離は、25mmになることができる。弁ステム230が膨張器ポペット250を変位させることができる距離は、5mmになることができる。したがって、弁ステム230は、20mmの範囲内で移動して、膨張器140への流れを伴わずにバイパス出口224への流体の流れを調節することができる。一方で、弁ステム230は、ポペット250の5mm変位内で移動されて凝縮器150および膨張器140への流体の流れを調節することができる。弁ステム230が膨張器ポペット250を5mmだけポペット保持器260に向かって変位させたとき、弁ステム230は、図4bに示すように弁座242と共にシールを形成することができる。他の長さが選択されてよい。

図3a〜4bに示す実施形態では、バイパス弁130は、流体がバイパス弁130を通って流れることを可能にすることができる。流体は、バイパス出口224を通って凝縮器150に、および/または膨張器出口226を通って膨張器140に流れることができる。換言すれば、弁ステム230は、流体が、バイパス出口224および膨張器出口226を通って流れることを防止しない。弁ステム230は、常に、流体が蒸発器120から流れることを可能にし、それによって流体が流体からガスに変換するときの蒸発器120内の圧力の蓄積を防止することができる。また、流体は、バイパス弁130が不具合を被った場合でも流れることができる。たとえば、弁制御装置136は、予期せずに故障することがあり、それによって、弁ステム230を移動させることができない。そのような状況でも、流体は、依然としてバイパス弁130を通って流れ、それによって蒸発器120内の圧力の蓄積を防止することができる。実際には、バイパス弁130は、フェイルセーフと考えられ得る。

前述で説明したバイパス弁130の作動を用いて、次に、廃熱回収システム100におけるバイパス弁130の使用に着目する。

[廃熱回収システムにおける使用] 一実施形態によれば、廃熱回収システム100は、たとえば、内燃機関を含む自動車の一部である廃熱回収システム100において使用され得る。廃熱回収システム100は、自動車の電子装置によって制御可能であり、したがって、廃熱回収システム100は、それ自体の別個の電子装置を含まなくてよい。しかし、他の実施形態では、廃熱回収システムは、それ自体の制御装置を使用することができる。これらの制御システムは、バイパス弁130内の弁ステム230の位置を制御することができる。たとえば、自動車の制御システムは、弁制御装置136と(たとえば電気的に)通信して弁ステム230を図3a〜4bに示す位置間で移動させて、たとえばより多くの仕事144を機関100にもたらすことができる。

バイパス弁130は、仕事144が望まれないとき、または蒸発器120内の流体の温度が、閾値温度まで到達していないとき、図3aに示すバイパス流れ状態に留まることができる。仕事144は、車両がブレーキをかけているとき、または停止しているときは望まれない。一部の実施形態では、ブレーキ信号が、弁制御装置136を自動的に作動停止にし、それによってステムばね234が弁ステム230をバイパス流れ状態または調節されたバイパス流れ状態に押さえることを可能にすることができる。

一実施形態によれば、仕事144が望まれる場合、弁ステム230は、移動されて膨張器ポペット250をポペット保持器260に向かって押さえ加熱された流体(たとえば過熱蒸気)が膨張器140に流れることを可能にすることができる。弁ステム230の位置は、前述において説明したように弁制御装置136によって制御され得る。膨張器140は、流体の熱エネルギーを仕事144に変換することができる。生み出される仕事144の量は、弁ステム230の位置によって制御され得る。たとえば、より多くの仕事144が望まれる場合、弁ステム230は、膨張器ポペット250を完全に押し下げて加熱された流体がバイパス出口224を通って流れることを防止することができる。したがって、バイパス弁130は、流体の流れを膨張器140に向けて機関110からの廃熱を仕事144に変換することができる。仕事144は、車両または任意の他の適切なシステム、装置などによって使用され得る。

廃熱回収システム100内で使用されているときにバイパス弁130の状態によって決定される例示的な流量が、以下においてより詳細に説明される。

[流体流量] 図5は、一実施形態による、バイパス弁130を通る例となる流れを示すグラフ500を示す。グラフ500は、弁位置510および全開流量の割合520軸を含む。弁位置510は、mm単位で示されているが、任意の適した測定系が、使用されてよい。また、位置は、図3a〜4bに関して説明した弁ステム230の位置に対応する0から25mmの範囲である。全開流量の割合は、図4bに示す膨張器流れ状態に対応し得るバイパス弁130を通る可能性のある流れの割合を指す。

グラフ500はまた、膨張器流量ライン540およびバイパス流量ライン550も含む。膨張器流量ライン540は、ポペット開放遷移542、および100%の膨張器流れ544の領域を含む。ポペット開放遷移542は、図4aに示す着座した、調節されたバイパス流れ状態に対応することができる。100%膨張器流れ544の領域は、図4bに示す膨張器流れ状態に対応することができる。バイパス流量ライン550は、50%の流量552および0%の流量554の領域を含む。50%の流量552の領域は、弁ステム230が図3aに示す位置にあるときに対応する。

膨張器流量ライン540は、膨張器出口226を通る流体の流れに対応する。バイパス流量ライン550は、バイパス出口224を通る流体の流れに対応する。グラフ500から観察することができるように、バイパス弁130を通る流体の流れは、バイパス出口224および/または膨張器出口226を通るものである。膨張器流量ライン540およびバイパス流量ライン550は、膨張器出口226の流量が、バイパス出口224の流量より比較的速く増大することを示している。たとえば、膨張器流量ライン540は、ポペット開放遷移542が起こるまで平坦である。バイパス流量ライン550は、約50%の流量552から約0%の流量554まで低減する。これはまた、膨張器流量ライン540が100%流体の流れに到達する弁位置510の軸上の同じ位置でもある。したがって、バイパス弁130を通る流体の流れが常に存在し、これは、本質安全またはフェイルセーフになり得る。バイパス弁130を通る流体の流れはまた、線形の流体の流量によって観察することができるように調節される。線形の流体流量が、グラフ500において示されているが、他の流体流量が使用されてよい。たとえば、曲線をなす流体流量を有することも望ましくなり得る。

前述は、所与の量の仕事144に対して決定される弁ステム230の位置を説明しているが、弁ステム230の位置は、さまざまな他のパラメータに基づいて決定されてよい。たとえば、弁ステム230の位置はまた、蒸発器出口122の流体の温度および圧力を調節するように制御されてもよい。弁ステム230が、蒸発器120内の流体の温度および圧力を調節するように配置されている間、加熱された流体は、膨張器140には流れていない。したがって、蒸発器120内の流体は、所望の効率性で膨張器140を利用する温度および圧力に到達することができる。たとえば、ランキンサイクルを使用する廃熱回収システム100では、膨張器140の効率性は、膨張器140に入る流体の温度および圧力によって決まり得る。弁ステム230の位置はまた、(たとえば、凝縮器150の寿命を延ばす、凝縮器150内の所望の流体温度を維持するなどの)所望のやり方で凝縮器150を利用するように制御さ得る。したがって、これらのおよび他の実施形態では、バイパス弁130は、廃熱回収システム内の加熱された流体の流れを調節することができる。

図6aおよび6bは、別の実施形態によるバイパス弁700を示している。バイパス弁700は、作動装置ポート712と、入口714と、バイパス出口716と、膨張器出口718とを備えた弁ハウジング710を含むことができる。弁ハウジング710はまた、2方向吸排気管719も含んで流体が弁ハウジング710までおよび弁ハウジング710から流れることを可能にすることができる。バイパス弁700は、作動装置ピストン710aを弁ハウジング710の調節部分710bから分離する作動装置シール720を含むことができる。弁ハウジング710の作動装置部分710a内の流体は、バイパス弁700を作動させるための加圧された流体になることができる。たとえば、作動装置部分710a内の流体は、加圧空気でよい。弁ハウジング710はまた、2方向吸排気管719を含むこともできる。弁ハウジング710の調節部分710b内の流体は、ステム730によって調節される作用流体になることができる。ステム730は、弁ハウジング710に摺動式に結合され、ステムシール732において作動装置シール720に結合され得る。バイパス弁700はまた、ステム730に結合されたピストン740と、戻りばね750とを含むこともできる。戻りばね750は、付勢力をもたらして、弁ハウジング710の作動装置部分710a内の加圧された流体に対抗することができる。バイパス弁700はまた、弁ハウジング710に摺動式に結合されたポペット760を備えることもできる。

弁ハウジング710は、蒸発器(複数可)120ならびに膨張器140および凝縮器150に流体結合され得る。たとえば、入口714は、蒸発器(複数可)120に流体結合されてよい。加えて、バイパス出口716は、凝縮器150に流体結合されてよく、膨張器出口718は、膨張器140に流体結合されてよい。膨張器140および凝縮器150は、したがって、バイパス弁700を介して蒸発器(複数可)120と選択的および比例的に流体連通することができる。弁ハウジング710はまた、作動装置部分710a内に加圧された流体を封入して、バイパス弁700を、膨張器140および凝縮器150への流体の流れを調節するように作動させることができる。弁ハウジング710の作動装置部分710a内の加圧された流体および弁ハウジング710の調節部分710b内の作用流体は、作動装置シール720によって分離され得る。

作動装置シール720は、作動装置部分710a内の流体を、弁ハウジング710の調節部分710b内の流体から分離する静的流体シールになることができる。作動装置シール720は、膜を含むことができ、この膜は、ステム730を移動させてバイパス弁700内の流体を調節することを可能にするベローズ722を備えることができる。すなわち、作動装置シール720のベローズがステム730に結合されてステムシール732において静的シールを形成する場合であっても、ステム730は、依然として、弁ハウジング710内で線形に移動して流体の流れを調節することができる。ステム730の移動は、図6aおよび6bに示す図間での差として見られ得る。この移動は、ベローズ722を伸張させる。この移動の間、ピストン740下の流体は、2方向吸排気管719を通り抜けて、ピストン740下の望ましくない流体圧力の蓄積を防止することができる。

ステム730は、膨張器140および/または凝縮器150への流体の流れを調節する比例式流れステムになることができる。たとえば、ステム730は、ステム730をバイパス弁700内で移動させることによって、ステム730と弁ハウジング710の間の開口部のサイズを変更して流体の流れを調節するように適合されたプロファイルを含むことができる。ピストン740は、ねじ742によってステム730に結合され得るが、任意の適した結合する手段が、使用されてよい。ピストン740は、加圧された流体がピストン740をポペット760に向かって押さえることを可能にするシール744を含むことができる。ステム730は、戻りばね750によって図6aに示す位置に戻され得る。ステム730はまた、ポペット760を変位させるように適合され得る。

ポペット760は、膨張器140への作用流体の流れを防止して、作用流体が、凝縮器150に供給されるときに不適切である状態を有さないことを確実にすることができる。たとえば、ポペット760は、作用流体が完全に蒸発していない(たとえば、液滴を有する)場合、閉じられてよい。ポペット760は、作用流体が完全に蒸発し、所望の温度にあるときにステム730によって開かれてよい。ポペット760は、ポペットばね752によって弁ハウジング710またはステム730に押し付けられ得る。

バイパス弁700は、大気圧の動的シールを有さずに、廃熱回収システム100内の作用流体の流れを調節することができる。図6aおよび6bに示すように、作動装置シール720は、調節部分710b中の作用流体を作動装置部分710aから分離する。したがって、ステム730は、大気圧の動的シールを有さずに、加圧された空気などの作用流体以外によって移動され得る。たとえば、加圧された空気は、入口712に入り、ピストン740を押し付けてステム730をポペット760に向かって移動させることができる。これは、凝縮器150への流体の流れを低減することができる。戻りばね750は、加圧された流体を押し付けることができる。したがって、加圧された流体内の圧力は、たとえば、ステム730をバイパス弁700内で移動させる制御装置(図示せず)によって変動させることができる。代替の実施形態では、作動装置ピストン710aが、たとえば、ピストン740の代わりに線形駆動モータを利用する電気作動装置を含むことができる。たとえば、空気式作動を用いる代わりに、ステム730は、線形駆動モータによって移動されてよい。代替の実施形態は、油圧作動機構を使用することができ、この油圧作動機構は、廃熱回収サイクルの作用流体または別個の油圧回路から廃熱回収サイクルまでの異なる流体を油圧流体として使用することができる。したがって、バイパス弁700は、大気圧に対する動的シールを有さずに、廃熱回収システム100内の作用流体の流れを調節することができる。

図7は、本発明による、また、ガスケット218を介して弁ハウジング220にシール式に結合された作動装置ハウジング210を含むバイパス弁130の別の実施形態の断面斜視図である。

作動装置ハウジング210および弁ハウジング220は、簡単に変形されるバンドになることができるV断面バンド233によって互いにクランプされる。ボルト留めされたまたはねじ止めされた連結と比べて、そのようなクランプは、要素間の配向の自由、クランプされている複数要素に対する中心揃え効果、異なるクランプ要素の異なる温度範囲にわたる一貫したクランプ範囲、およびねじ込み摩損の回避を提供する。

作動装置ハウジング210は、ロッド215の一方の上側端部に取り付けられたピストン211を収容する空気式シリンダ213を備え、ロッド215の他方の下側端部は、盲孔231を用いて弁ステム230の上側端部と係合する。

弁ステムの上側部分にある任意の潜在的に過熱される流体が空気式シリンダ213に漏出することを防止するために、金属、たとえば鋼から作製された管状ベローズ217が、ロッド215の下側端部215’と、ロッド215が孔219を通り抜けてシリンダ213内に入る該孔219の外側との間にシールされる。同じまたは代替の実施形態では、金属ベローズは、他の材料から作製され得る。ベローズ217は、作用流体の圧力がベローズの外側に作用するように配置され、これは、ベローズの寿命に有利に影響を与える。図示するように、孔は、作動装置ハウジングの下側端部から(管状延長部221によって)垂直方向にずらされ、その結果、ベローズは、作動装置ハウジングの筺体内にも着座する。

弁ハウジング220の配置は、上記の実施形態のものに類似しており、弁入口222、バイパス出口224、および膨張器出口226は、弁ステム230によって制御されている。

弁ハウジング220はまた、弁ステム230の上側部分230に隣接する、(かつベローズの外側の)領域を、バイパス出口224の下流側のより低い圧力の領域に連結させる流れ連結部227も含む。これは、ベローズ217上の弁ステムの上側領域における任意の作用流体の圧力を低減する。これは、ベローズの寿命を限定し得る作用流体の高くかつ可変の圧力を解消し、弁の制御性を改良する。図示するように、導管は、バイパス出口224内の先細末広ベンチュリ132の下流側に連結するが、この圧力軽減連結は、回路内の代替の低圧場所に連結され得る。

加えて、ステム230は、特有の制御ステムプロファイルを有し、ベローズ217上の作用流体からの圧力の蓄積を限定するための座部を両方の進行限定部に備える。ステムは、両方の端部に低漏出ブッシングおよびシーリングを有する。

図8は、一実施形態による蒸気制御モジュール103の断面図を示す。一実施形態によれば、第1の位置にあるときの蒸気制御モジュール103は、バイパス弁128を収容するハウジング403を備える。図示するように、バイパス弁128は、弁部材461を第1の位置に向かって付勢することができる付勢部材460を含むことができる。第1の位置では、弁部材461は、入口ポート127と第1の出口ポート157との間の流体連通通路を開き、入口ポート127と第2の出口ポート158との間の流体連通通路を閉じることができる。一実施形態によれば、入口ポート127と出口ポート157のと間には、針弁131が存在する。針弁131は、蒸気制御モジュール103によって流量および圧力を制御するために設けられ得る。一実施形態によれば、針弁131は、調整装置431を作動させることによって調整され得る。図示するように、バイパス弁128が第1の位置にあるとき、流体は、入口ポート127から、針弁131を通ってバイパス流体室462まで流れることができる。一実施形態によれば、弁部材461は、弁シール463を含み、弁シール463は、バイパス流体室462内に位置し、弁座464に対してシールするように構成される。しかし、バイパス弁128が、第1の位置に作動されたとき、弁シール463は、弁座464から離れるように移動される。

一実施形態によれば、バイパス流体室462の下流側では、過熱された流体は、ベンチュリ132内に流れる。ベンチュリ132は、さらに、過熱された流体の圧力を低減し、過熱された流体の速度を増大させてから、第2の出口ポート157を出て凝縮器150に流すことができる。一部の実施形態では、過熱された流体は、たとえば音速まで増大させることができる。上記で論じたように、一部の実施形態では、蒸気制御モジュール103は、さらに、注入ポート465を含むことができ、この注入ポート465は、冷却弁133を介して流体供給源104から冷却流体を受け入れることができる。冷却弁133が作動されたとき、冷却液体は、バイパス回路130のベンチュリ132において蒸気制御モジュール103内に流れることができる。当業者が理解できるように、過熱された流体の速度を音速まで増大させることにより、冷却液体は、より良好に分散され、したがって冷却効率が向上される。したがって、流体が出口ポート157を離れる前に、過熱された流体は冷えた。この特徴は、凝縮器150が被る熱衝撃を低減するのに役立つ。

追加的にまたは代替的に、流れ制御弁142は、冷却弁133から注入ポート465までの流体の流れを調節することができる。流れ制御弁142は、廃熱回収システム100および/または機関101内のパラメータに基づいて流れを制御することができる。たとえば、温度ゲージ144は、バイパス回路130内の流体の温度を示すことができる。流れ制御弁142は、バイパス回路130内の流体の温度に基づいて、注入ポートへの流体の流れを制御することができる。流れ制御弁142はまた、機関101の動力出力に基づいて流れを制御することもできる。たとえば、流れ制御弁142は、機関101の動力出力が、オペレータがガスペダルを解放したことによって車両を減速させたために降下したとき、バイパス回路130への流れを増大させることができる。冷却流体は、バイパス回路130に入り、蒸気制御モジュール103が過熱された流体の流れを膨張器140からバイパス回路130に転換させたときに過熱された流体を冷却することができる。

一実施形態によれば、バイパス弁128はまた、第2の位置まで作動され得る。第2の位置では、流体は、入口ポート127から第2の出口ポート158まで膨張器140に向かって流れる。バイパス弁128を第2の位置に作動させるために、パイロット供給弁137が、初期の、つまり第1の位置から第2の位置まで作動され得る。ほぼ同時に、またはパイロット供給弁137を作動させる前に、排気弁138もまた、第2の位置まで作動されて排気弁138を閉じることができる。理解され得るように、代替の実施形態では、パイロット供給弁137および排気弁138は、単一の3/2方弁または何らかの他の単一の弁構成に置き換えられ得る。排気弁138が閉じられ、パイロット供給弁137が作動された状態で、流体圧力が、パイロット弁作動装置139に供給される。図4において分かり得るように、パイロット弁作動装置139に供給された加圧された流体は、ピストン部材439上に作用する。ピストン部材439上に作用する圧力が、閾値圧力に到達したとき、弁部材461上に作用する付勢部材460の付勢力および流体圧力は、圧倒されて弁部材461を第2の位置(図示する配向によれば下方)に向かって移動させる。弁部材461が下方に移動するとき、弁シール463は、弁座464に対してシールし、第2の弁シール466は、第2の弁座467から離れる。

一実施形態によれば、弁部材461が第2の位置にある状態では、流体は、入口ポート127から第2の出口ポート158に向かって、および膨張器140に向かって流れることができる。しかし、弁シール463が弁座464に対してシールされた状態では、流体は、凝縮器150に直接流れることがほぼ防止される。弁シール463は、理想的には、完全な流体密封シールを形成するが、少量の流体が弁シール463を通り過ぎて逃げた場合でも、流体は、単に凝縮器150に流れるだけであり、したがって、圧力は、バイパス流体室462内には蓄積されない。

理解され得るように、蒸気制御モジュール103は、蒸発器(複数可)120から流れる過熱蒸気の極限の圧力および温度に耐えることができなければならない。したがって、そのような極限状態に対応するために、いくつかの特徴が蒸気制御モジュール103内に含まれる。一実施形態によれば、バイパス弁128によって実行されるシール作用は、金属対金属のシール作用によって達成され得る。したがって、弁シール463および466は、弁座464、467と共にすべて金属を含むことができる。当業者は、適切な適した金属を容易に理解するであろう。さらに、弁シール463、466および弁座464,467のポペット性質により、第2の位置にあるときに圧力降下は、バイパス弁128内にはほとんど認められない。

追加的に、パイロット弁作動装置139は、ピストン部材439に使用されるエラストマーシール468およびガイドリング469に伝えられる熱を抑えるように設計される。たとえば、一実施形態によれば、パイロット弁作動装置139は、複数の熱フィン470を含むことができる。当分野で一般に知られているように、熱フィンは、構成要素の表面積を増大させることによって熱を分散することを助けることができる。したがって、熱フィン470は、ハウジング403とパイロット弁作動装置139との間の接触によって被る熱の一部を除去することができる。熱フィン470に加えて、一実施形態によれば、パイロット弁作動装置139は、ブラケット471を用いてハウジング403に結合され得る。ブラケット471は、空隙472を作り出して、パイロット弁作動装置139の表面積をさらに増大させることができる。これは、パイロット弁作動装置139とハウジング403のと間の接触の表面積を最小限に抑える。これらの特徴は、パイロット弁作動装置139を、蒸気制御モジュール103の残りの部分から熱的に結合解除することに役立つことができる。

バイパス弁130は、前述においては、例示的な廃熱回収システム100において使用されるように説明されている。しかし、バイパス弁130は、図1に示す廃熱回収システム100とは異なるさまざまな廃熱回収システムにおいて使用されてよい。たとえば、バイパス弁130は、蒸発器120への流体の流れを調節する追加の弁を使用する別の廃熱回収システム内で加熱された流体の流れを調整することができる。すなわち、バイパス弁130は、他の弁と併用して流体の流れを調節することができる。バイパス弁130はまた、さまざまな温度センサを使用して弁ステム230の位置を制御する廃熱回収システムにおいて使用されてもよい。

上記の実施形態の詳細な説明は、本説明の範囲内に入るように本発明者によって企図されるすべての実施形態の包括的な説明ではない。実際、当業者は、上記で説明した実施形態の特定の要素が、さまざまに組み合わせられてまたは削除されてさらなる実施形態を作り出し、そのようなさらなる実施形態は、本説明の範囲および教示内に入ることを認識するであろう。また、上記で説明した実施形態は、全体的にまたは部分的に組み合わせられて、本説明の範囲および教示に入る追加の実施形態を作り出してよいことも当業者に明らかになるであろう。

したがって、特有の実施形態が、本明細書において例示目的で説明されているが、さまざまな等価の改変形態が本説明の範囲内で可能であり、これは、当業者が認識するであろう。本明細書において提供される教示は、上記で説明し、添付の図に示す実施形態だけではなく、他の廃熱回収システムに適用可能である。たとえば、本明細書において提供される教示は、ランキンサイクル以外のサイクルを使用する廃熱回収システムに適用されてよい。代替的に/加えて、本発明の要素は、空気式以外、たとえば電気式の作動機構を使用するバイパス弁に適用されてよい。したがって、上記で説明した本実施形態の範囲は、以下の特許請求の範囲から決定されなければならない。

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