回転機駆動システム |
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申请号 | JP2013089466 | 申请日 | 2013-04-22 | 公开(公告)号 | JP2014214608A | 公开(公告)日 | 2014-11-17 |
申请人 | 株式会社神戸製鋼所; Kobe Steel Ltd; | 发明人 | ADACHI SHIGETO; MATSUMURA MASAYOSHI; NARUKAWA YUTAKA; | ||||
摘要 | 【課題】複数の膨張機から取り出される動 力 の総和を向上させること。【解決手段】回転機駆動システムであって、蒸気からなる加熱媒体が導入される第一膨張機(11)と、第一膨張機(11)から排出された加熱媒体で作動媒体を加熱することにより当該作動媒体を蒸発させる蒸発器(21)と、蒸発器(21)から流出した作動媒体が流入する第二膨張機(22)と、第二膨張機(22)から排出された作動媒体を凝縮させる凝縮器(23)と、凝縮器(23)から流出した作動媒体を加圧して蒸発器(21)へ送出するポンプ(24)と、第一膨張機(11)及び第二膨張機(22)によって駆動される回転駆動部(30)と、第一膨張機(11)の排熱 温度 を上昇させる制御を行う制御部(40)と、を備えること。【選択図】図1 | ||||||
权利要求 | 蒸気からなる加熱媒体が導入される第一膨張機と、 前記第一膨張機から排出された加熱媒体で作動媒体を加熱することにより当該作動媒体を蒸発させる蒸発器と、 前記蒸発器から流出した作動媒体が流入する第二膨張機と、 前記第二膨張機から排出された作動媒体を凝縮させる凝縮器と、 前記凝縮器から流出した作動媒体を加圧して前記蒸発器へ送出するポンプと、 前記第一膨張機及び前記第二膨張機によって駆動される回転駆動部と、 前記第一膨張機の排熱温度を上昇させる制御を行う制御部と、を備える回転機駆動システム。 請求項1に記載の回転機駆動システムにおいて、 前記制御部は、前記排熱温度を上昇させるように、前記第一膨張機の回転数を制御する回転機駆動システム。 請求項1に記載の回転機駆動システムにおいて、 前記第一膨張機をバイパスするバイパス流路と、このバイパス流路に設けられたバイパス弁とをさらに備え、 前記制御部は、前記排熱温度を上昇させるように、前記バイパス弁の開度を調整する回転機駆動システム。 請求項1ないし3のいずれかに記載の回転機駆動システムにおいて、 前記回転駆動部は、前記第一膨張機に接続された第一回転機と、前記第一回転機とは別体で構成されており前記第二膨張機に接続された第二回転機とを含む回転機駆動システム。 請求項3に記載の回転機駆動システムにおいて、 前記回転駆動部は、第一軸部を介して前記第一膨張機と接続され、かつ、第二軸部を介して前記第二膨張機と接続された単一の回転機である回転機駆動システム。 |
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说明书全文 | 本発明は、回転機駆動システムに関するものである。 従来、複数の膨張機と、これらの膨張機から取り出される動力により駆動される回転機とを備えた回転機駆動システムが知られている。 例えば、特許文献1には、蒸気からなる加熱媒体が循環する加熱媒体回路と、作動媒体が循環する低温ORCシステムと、発電機とを備える回転機駆動システムが開示されている。 加熱媒体回路は、ボイラと、加熱媒体が導入される蒸気膨張機と、加熱媒体をボイラに送る給水ポンプとを有しており、蒸気膨張機から動力が取り出される。 低温ORCシステムは、作動媒体を蒸発させる蒸気凝縮器−ORC給水加熱器−蒸発器と、蒸気凝縮器−ORC給水加熱器−蒸発器から流出した作動媒体が流入するORC膨張機と、ORC膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる加熱低減器−凝縮器と、加熱低減器−凝縮器から流出した作動媒体を加圧して蒸気凝縮器−ORC給水加熱器−蒸発器へ送出するORC給水ポンプとを有しており、ORC膨張機から動力が取り出される。 発電機は、蒸気膨張機及びORC膨張機に接続されており、両膨張機から取り出された動力により駆動される。 そして、蒸気膨張機から排出された加熱媒体は、蒸気凝縮器−ORC給水加熱器−蒸発器に導入され、ここで作動媒体を蒸発させる。 つまり、この回転機駆動システムでは、蒸気膨張機から排出された加熱媒体のエネルギーをORC膨張機の駆動に利用している。 特許文献1に示されるように、2つの膨張機を有するランキンサイクルの構成では、蒸気膨張機に流入する前の加熱媒体のもつエネルギーが、蒸気膨張機での最大量の動力の取り出しに利用され、その残った分がORC膨張機での動力の取り出しに利用される。 この場合、蒸気膨張機からは大きな動力が取り出される一方、ORC膨張機からは蒸気膨張機で取り出される動力に比べて非常に小さな動力しか取り出すことができない。 そのため、各膨張機から取り出される動力の総和という観点では、このプロセスには改善の余地があると考えられる。 本発明の目的は、複数の膨張機から取り出される動力の総和を向上させることである。 前記課題を解決するために、本発明者らは、第一膨張機の排熱温度、すなわち、第一膨張機から排出された加熱媒体の温度(以下、「排熱温度」という。)と、各膨張機から取り出される動力との関係について調べたところ、前記排熱温度が高くなるような制御をあえて行うと、概ね第一膨張機で取り出される動力の減少量よりも第二膨張機で取り出される動力の増大量の方が大きくなる傾向にあることが確認された。 そこで、本発明者らは、第一膨張機で最大量の動力が取り出されるように加熱媒体のエネルギーを利用するのではなく、第一膨張機で最大量の動力を取り出すときに利用される加熱媒体のエネルギーの一部を第二膨張機で動力を取り出すときの利用分に回すことにより、各膨張機から取り出される動力の総和を向上可能であることに想到した。 本発明は、このような観点からなされたものであり、蒸気からなる加熱媒体が導入される第一膨張機と、前記第一膨張機から排出された加熱媒体で作動媒体を加熱することにより当該作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器から流出した作動媒体が流入する第二膨張機と、前記第二膨張機から排出された作動媒体を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器から流出した作動媒体を加圧して前記蒸発器へ送出するポンプと、前記第一膨張機及び前記第二膨張機によって駆動される回転駆動部と、前記第一膨張機の排熱温度を上昇させる制御を行う制御部と、を備える回転機駆動システムを提供する。 本発明では、制御部は、第一膨張機の排熱温度を上昇させる制御を行う。 すなわち、制御部は、第一膨張機に流入する前の加熱媒体の温度に対する第一膨張機から排出された後の加熱媒体の温度の低下を抑制する制御を行う。 このため、第一膨張機で取り出される動力は当該第一膨張機で取り出すことが可能な最大量の動力よりも減少する。 しかしながら、第一膨張機から排出された加熱媒体のもつエネルギーが第二膨張機で有効に利用されることにより、第二膨張機で取り出される動力が第一膨張機で取り出される動力の減少分以上に増大するので、両膨張機から取り出される動力の総和が増大する。 換言すれば、本発明では、第一膨張機で最大量の動力を取り出すときに利用される加熱媒体のエネルギーの一部を第二膨張機で動力を取り出すときの利用分に回している。 これによって第二膨張機で取り出される動力が増加するので、両膨張機から取り出される動力の総和が増加する。 具体的には、第一膨張機の排熱温度、すなわち、第一膨張機から排出された加熱媒体の温度が高くなると、当該加熱媒体が蒸発器内において作動媒体と熱交換するときに当該作動媒体に与える熱量が増加する。 そうすると、蒸発器での作動媒体の蒸発量が増加する。 この結果、第二膨張機に流入する作動媒体のもつエネルギー、すなわち、当該第二膨張機で取り出される動力が増大する。 よって、両膨張機から取り出される動力の総和が増加する。 この場合において、前記制御部は、前記排熱温度を上昇させるように、前記第一膨張機の回転数を制御してもよい。 この態様では、第一膨張機の回転数を制御することにより前記排熱温度が上昇するので、両膨張機から取り出される動力の総和が増加する。 あるいは、前記第一膨張機をバイパスするバイパス流路と、このバイパス流路に設けられたバイパス弁とをさらに備え、前記制御部は、前記排熱温度を上昇させるように、前記バイパス弁の開度を調整してもよい。 この態様では、バイパス弁の開度を調整することにより前記排熱温度が上昇するので、両膨張機から取り出される動力の総和が増加する。 また、本発明において、前記回転駆動部は、前記第一膨張機に接続された第一回転機と、前記第一回転機とは別体で構成されており前記第二膨張機に接続された第二回転機とを含んでもよい。 このようにすれば、第一回転機及び第二回転機の仕様等を各回転機のそれぞれが接続される膨張機に応じて適切に管理することが可能となる。 あるいは、前記回転駆動部は、第一軸部を介して前記第一膨張機と接続され、かつ、第二軸部を介して前記第二膨張機と接続された単一の回転機であってもよい。 このようにすれば、当該システムの構造及び回転機の出力の管理が簡素化される。 以上のように、本発明によれば、複数の膨張機から取り出される動力の総和を向上させることができる。 以下、本発明を実施するための好ましい形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 (第一実施形態) 第一動力回収系統10は、第一膨張機11と、第一膨張機11と後述の蒸発器21とを接続する接続流路12とを有する。 接続流路12には、第一膨張機11から排出された後の加熱媒体の温度(以下、「排熱温度」という。)を測定する温度センサ13が設けられる。 第一膨張機11は、第一動力回収系統10の上流部に位置し、蒸気からなる加熱媒体が流れる加熱媒体供給流路に接続されている。 第一膨張機11に供給される加熱媒体として、例えば、坑井(蒸気井)から採取された蒸気や、工場等から排出された蒸気のほか、太陽熱を熱源とする集熱器により生成された蒸気や、エンジン、圧縮機等の排熱から生成された蒸気、バイオマスや化石燃料を熱源とするボイラーから生成された蒸気等が挙げられる。 第一膨張機11は、加熱媒体が膨張することによって動力を生成する。 本実施形態では、第一膨張機11としてスクリュ膨張機が用いられている。 スクリュ膨張機では、第一膨張機11のケーシング内に形成されたロータ室(図示せず)に雌雄一対のスクリュロータが収容されている。 このスクリュ膨張機では、ケーシングに形成された吸気口から前記ロータ室に供給された加熱媒体の膨張力によってスクリュロータが回転する。 そして、前記ロータ室内で膨張することにより圧力が低下した加熱媒体は、ケーシングに形成された排出口から接続流路12に排出される。 なお、第一膨張機11は、スクリュ膨張機に限られるものではなく、タービン型の膨張機等、その他の膨張機で構成してもよい。 第二動力回収系統20は、作動媒体を蒸発させる蒸発器21と、ガス状の作動媒体を膨張させる第二膨張機22と、第二膨張機22で膨張した作動媒体を凝縮させる凝縮器23と、凝縮器23で凝縮された作動媒体を蒸発器21へ送るポンプ24と、蒸発器21、第二膨張機22、凝縮器23及びポンプ24をこの順に直列に接続する循環流路25とを有する。 蒸発器21は、作動媒体が流れる作動媒体流路21aと、加熱媒体が流れる加熱媒体流路21bとを有する。 加熱媒体流路21bは、第一動力回収系統10の接続流路12の下流側の端部に接続されており、加熱媒体流路21bには第一膨張機11から排出された(第一膨張機11で膨張した)加熱媒体が流れる。 作動媒体流路21aの両端は、それぞれ循環流路25に接続されている。 作動媒体流路21aを流れる作動媒体は、加熱媒体流路21bを流れる加熱媒体と熱交換することにより蒸発する。 第二膨張機22は、循環流路25における蒸発器21の下流側に設けられており、蒸発器21で蒸発した作動媒体が膨張することによって動力を生成する。 本実施形態では、第二膨張機22として第一膨張機11と同様のスクリュ膨張機が用いられている。 なお、第二膨張機22は、スクリュ膨張機に限られるものではなく、タービン型の膨張機等、その他の膨張機で構成してもよい。 凝縮器23は、ガス状の作動媒体が流れる作動媒体流路23aと、冷却媒体が流れる冷却媒体流路23bとを有する。 冷却媒体流路23b内は、外部から供給される冷却媒体が流れる。 冷却媒体としては、例えば、クーリングタワーで冷却された冷却水が挙げられる。 作動媒体流路23aを流れる作動媒体は、冷却媒体流路23bを流れる冷却媒体と熱交換することにより凝縮する。 ポンプ24は、循環流路25内で作動媒体を循環させるためのものであり、凝縮器23と蒸発器21との間に設けられている。 ポンプ24は、凝縮器23で凝縮された液状の作動媒体を所定の圧力まで加圧して蒸発器21に送り出す。 ポンプ24として、インペラをロータとして備える遠心ポンプや、ロータが一対のギアからなるギアポンプ等が用いられる。 回転駆動部30は、第一の回転機である第一発電機30aと、第二の回転機である第二発電機30bとを有している。 本実施形態では、第一発電機30aおよび第二発電機30bとして回転数を調整可能なIPM発電機(永久磁石同期発電機)が用いられている。 第一発電機30aは、第一膨張機11に接続されている。 具体的に、第一発電機30aは、第一膨張機11の一対のスクリュロータのうちの一方に接続された回転軸を有している。 第一発電機30aは、回転軸が前記スクリュロータの回転に伴って回転することにより電力を発生させる。 第二発電機30bは、第二膨張機22に接続されている点を除いて、第一発電機30aと同じ構成であるので、その説明を省略する。 第一発電機30aの回転数は、制御部40によりインバータ41を介して制御される。 なお、各発電機30a,30bは、IPM発電機に限られるものではなく、例えば誘導発電機等、他のタイプの発電機としてもよい。 制御部40はインバータ41に接続される。 制御部40はインバータ41を介して第一発電機30aの回転数を調整することにより、第一膨張機11の回転数を強制的に小さくする。 第一膨張機11の回転数が小さくなることにより、加熱媒体の排熱温度が上昇する。 その結果、蒸発器21での作動媒体の蒸発量が増大して第二膨張機22にて生成される動力が増大し、第二発電機30bの発電電力が増大する。 次に、加熱媒体の排熱温度と、各発電機30a,30bの発電電力、すなわち、各膨張機11,22から取り出される動力との関係について、図2を参照しながら説明する。 図2では、第一および第二発電機30a,30bの発電電力の和も示している。 第一発電機30aの発電電力は、排熱温度が100℃近傍にて最大であり、排熱温度が高くなるにしたがって次第に減少する。 第二発電機30bの発電電力は、排熱温度が高くなるにしたがって次第に増大する。 第一および第二発電機30a,30bの発電電力の和(以下、「総発電電力」という。)は、排熱温度がおよそ117℃にて最大となることが判る。 回転機駆動システムでは、第一膨張機11の回転数を制御して排熱温度が117℃近傍となるように制御することにより、第一発電機30aの発電電力を最大とする場合に比べて、総発電電力を増大させることができる。 なお、第一発電機30aの発電電力は、第一膨張機11に供給される加熱媒体の温度に依存することから、第一膨張機11に供給される加熱媒体の温度の変化に合わせて、図2に示す第一発電機30aの発電電力の推移を示す曲線が上下に移動する。 これに伴って、当然に第一および第二発電機30bの総発電電力を示す線も上下に移動する。 続いて、本実施形態の回転機駆動システムの動作を説明する。 第一膨張機11に加熱媒体が供給されると、当該加熱媒体の膨張により第一膨張機11が回転する。 これにより第一発電機30aが回転し、第一動力回収系統10から電力が取り出される。 第一膨張機11から排出された加熱媒体は、蒸発器21の加熱媒体流路21bに流入する。 蒸発器21において、作動媒体流路21aを流れる作動媒体は、加熱媒体流路21bに流入した加熱媒体と熱交換することにより蒸発する。 そして、蒸発器21から流出したガス状の作動媒体は第二膨張機22へ流入し、第二膨張機22が回転する。 これにより第二発電機30bが回転し、第二動力回収系統20から電力が取り出される。 また、第一発電機30aによる発電に並行して、制御部40は、温度センサ13の検出値が設定領域A(図2参照)の上限値よりも高くなったときに第一膨張機11の回転数を上げ、温度センサ13の検出値が前記設定領域Aの下限値よりも低くなったときに第一膨張機11の回転数を下げる。 ここで、前記設定領域Aは、第一および第二発電機30a,30bの総発電電力の最大値を含み、かつ、第一膨張機11の回転数を制御しない場合、すなわち、第一発電機30aの発電電力が最大となる場合よりも総発電電力が大きい温度領域である。 本実施形態では、排熱温度が105℃〜125℃の領域を設定領域Aとしている。 以上説明したように、第一実施形態の回転機駆動システムでは、制御部40が第一膨張機11から排出される加熱媒体の排熱温度を上昇させる制御を行うことにより、第一膨張機11から排出された加熱媒体のエネルギーが第二膨張機22で有効に利用される。 第二膨張機22で取り出される動力が第一膨張機11で取り出される動力の減少分よりも増大することにより、両膨張機11,22から取り出される動力の総和が増大する。 その結果、第一および第二発電機30a,30bの総発電電力を増大することができる。 また、本実施形態では、回転駆動部30は、第一膨張機11に接続された第一発電機30aと、第一発電機30aとは別体で構成されており第二膨張機22に接続された第二回転機30bとを含むことから、第一発電機30a及び第二発電機30bの仕様等を各発電機30a,30bのそれぞれが接続される膨張機11,22に応じて適切に管理することが可能となる。 加熱媒体の排熱温度を検出する手段として、接続流路12に圧力センサが設けられてもよい。 第一膨張機11から排出される加熱媒体は飽和蒸気であるため、加熱媒体の圧力に基づいて排熱温度を求めることができる。 以下の実施形態においても同様である。 (第二実施形態) 図3に示されるように、本実施形態の第一動力回収系統10は、第一膨張機11をバイパスするバイパス流路14と、バイパス流路14に設けられた開閉弁からなるバイパス弁15とをさらに有する。 バイパス流路14の一端は、第一動力回収系統10における第一膨張機11の上流側、すなわち、加熱媒体供給流路に接続されている。 バイパス流路14の他端は、第一膨張機11の下流側、すなわち、接続流路12に接続されている。 バイパス弁15の開放時には、加熱媒体の一部がバイパス流路14を流れることから、第一膨張機11から排出される加熱媒体の排熱温度が上昇することとなる。 制御部40は、バイパス弁15の開度を調整することにより、排熱温度が設定領域Aの範囲内に収まるよう制御する。 より具体的には、制御部40は、温度センサ13の検出値が前記設定領域Aの上限値よりも高くなったときにバイパス弁15の開度を小さくし、温度センサ13の検出値が前記設定領域Aの下限値よりも低くなったときにバイパス弁15の開度を大きくする。 バイパス弁15の開度を小さくすると、第一膨張機11を迂回する加熱媒体の量が減少するため加熱媒体の排熱温度が低下する。 バイパス弁15の開度を大きくすると、第一膨張機11を迂回する加熱媒体の量が増加するため加熱媒体の排熱温度が上昇する。 回転機駆動システムでは、バイパス弁15を設けることにより加熱媒体の排熱温度を上昇させることができ、蒸発器21に流入する作動媒体の蒸発量を増大させることができる。 その結果、第二膨張機22にて生成される動力が増大し、第二発電機30bの発電電力が増大する。 排熱温度を設定領域Aの範囲内に維持させることにより、バイパス弁15が設けられない構造に比べて総発電電力を増大させることができる。 本実施形態では、図4に示されように、回転駆動部30は、当該回転駆動部30の回転軸が第一軸部31を介して第一膨張機11と接続され、かつ、当該回転軸が第二軸部32を介して第二膨張機22と接続された単一の発電機30であってもよい。 このようにすれば、当該回転機駆動システムの構造及び発電機の出力の管理が簡素化される。 また、図示は省略するが、第一軸部31は、第一膨張機11に接続された第一軸と発電機30の回転軸に接続された第二軸とに分断されるとともに、第一軸の動力が第二軸に伝達されるようにこれら第一軸及び第二軸を結合する結合部を有する構成であってもよい。 この場合、結合部は、第一軸と第二軸との間で回転数を変換する歯車等の増減速機構によって構成されていてもよく、第一軸と第二軸とを磁気的に結合する磁気カップリングによって構成されてもよい。 (第三実施形態) 制御部40は第一発電機30aに接続された第一出力センサ33aの検出値、および、第二発電機30bに接続された第二出力センサ33bの検出値に基づいて、第一発電機30aの回転数を制御する。 第一発電機30aを制御することにより、第一膨張機11の回転数が小さくなり、加熱媒体の排熱温度が上昇する。 制御部40の機能には、第一出力センサ33aの検出値と第二出力センサ33bの検出値との合計をそれぞれ記憶する第一記憶部40a及び第二記憶部40bと、第一膨張機11の回転数が変化した後に第一動力回収系統10及び第二動力回収系統20が安定する(各発電機30a,30bの発電電力が安定する)までの所定時間(本実施形態では1〜2分間)を計測する計測部40cとが含まれている。 この制御部40の具体的な制御内容(両出力センサ33a,33bの検出値の総和を最大とする制御内容)について図6を参照しながら説明する。 まず、回転機駆動システムを起動する(ステップS10)。 制御部40は、第一発電機30aの発電電力である第一出力センサ33aの検出値と、第二発電機30bの発電電力である第二出力センサ33bの検出値との合計を第一記憶部40aに入力する(ステップS11)。 次に、制御部40は、加熱媒体の排熱温度を僅かに上昇させるべく、インバータ41を介して第一発電機30aの回転数を1%程度下げる(ステップS12)。 これにより、第一膨張機11の回転数も1%程度下がる。 そして、各系統10,20が安定するまでの所定時間(本実施形態では1〜2分間)が経過した後(ステップS13)、第一出力センサ33aの検出値と第二出力センサ33bの検出値との合計を第二記憶部40bに入力する(ステップS14)。 続いて、第二記憶部40bの値が第一記憶部40aの値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS15)。 その結果、第二記憶部の値が第一記憶部の値よりも大きければ、すなわち、ステップS12の後、ステップS12の前と比べて総発電電力が増大していれば、当該第二記憶部の値を第一記憶部に入力し、ステップST12に戻る(ステップS16)。 一方、第二記憶部の値が第一記憶部の値よりも小さければ、第一発電機30aの回転数を1%程度下げる前の状態に戻すべく、第一発電機30aの回転数を1%程度上げる(ステップS17)。 これにより、第一膨張機11の回転数も1%程度上がり、加熱媒体の排熱温度が僅かに低下する。 そして、所定時間待つ(ステップS18)。 このときの両発電機30a,30bの発電電力の総和は、第一発電機30aの回転数を1%程度下げる前、つまり、ステップS12の直前の総和と略同じと考えられる。 次に、このときの両発電機30a,30bの発電電力の総和を基準として再び総発電電力が最大となる点を調べるために、第一出力センサ33aの検出値と第二出力センサ33bの検出値との合計を第一記憶部に入力する(ステップS19)。 ステップS12で第一発電機30aの回転数を1%程度下げた結果、総発電電力が減少したので、続いては、第一発電機30aの回転数を1%程度上げる(ステップS20)。 そして、所定時間が経過した後(ステップS21)、第一出力センサ33aの検出値と第二出力センサ33bの検出値との合計を第二記憶部に入力する(ステップS22)。 続いて、第二記憶部の値が第一記憶部の値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS23)。 その結果、第二記憶部の値が第一記憶部の値よりも大きければ、当該第二記憶部の値を第一記憶部に入力し、ステップS20に戻る(ステップS24)。 一方、第二記憶部の値が第一記憶部の値よりも小さければ、第一発電機30aの回転数を1%程度上げる前の状態に戻すべく、第一発電機30aの回転数を1%程度下げる(ステップS25)。 そして、所定時間が経過した後(ステップS26)、第一出力センサ33aの検出値と第二出力センサ33bの検出値との合計を第一記憶部に入力し、ステップS12に戻る(ステップS27)。 以上に説明した制御部40の動作が回転機駆動システムの駆動時に繰り返される。 本実施形態においても、回転機駆動システムの総発電電力を増大することができる。 (第四実施形態) 本実施形態の制御部40は、第一発電機30aの出力ラインに設けられた第一出力センサ33aの検出値と、第二発電機30bの出力ラインに設けられた第二出力センサ33bの検出値とに基づいてバイパス弁15の開度を調整する。 本実施形態の制御部40は、制御対象がバイパス弁15の開度である点を除き、第三実施形態の制御部40と同じ制御を行うので、その説明を簡略化する。 具体的に、本実施形態の制御部40の制御内容は、図6に示される各ステップうち、第一膨張機11の回転数を1%程度下げるステップ(ステップS12及びステップS25)が、バイパス弁15の開度を1%程度大きくすると読み替えられ、第一膨張機11の回転数を1%程度上げるステップ(ステップS17及びステップS20)が、バイパス弁15の開度を1%程度小さくすると読み替えられる。 本実施形態においても、第三実施形態と同様、総発電電力を増大することができる。 回転駆動部30は、図4に示されるような単一の発電機30、具体的には、その回転軸が第一軸部31を介して第一膨張機11と接続され、かつ、当該回転軸が第二軸部32を介して第二膨張機22と接続された単一の発電機30で構成されてもよい。 (その他の実施形態) 上記実施形態では、蒸発器21の下流に第二動力回収系統20と同様のランキンサイクル機関が設けられてもよい。 図4に示す回転機駆動システムでは、複数の第二動力回収系統20が用いられる場合、3以上の膨張機により回転駆動部30が駆動されてもよい。 回転機駆動部を構成する回転機の数は3以上でもよい。 10 第一動力回収系統 11 第一膨張機 12 接続流路 13 温度センサ 14 バイパス流路 15 バイパス弁 20 第二動力回収系統 21 蒸発器 21a 作動媒体流路 21b 加熱媒体流路 22 第二膨張機 23 凝縮器 24 ポンプ 25 循環流路 30 回転駆動部(発電機) |