斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法

申请号 JP2001570907 申请日 2001-03-23 公开(公告)号 JPWO2001073204A1 公开(公告)日 2004-03-18
申请人 福井 富男; 发明人 福井 富男;
摘要 山地の斜面を切削することなく、即ち山地を傷付けずに、道路や工事用足場を作設するための方法が提供される。本発明では、以下の工程により、斜面に道路や工事用足場を作設する:▲1▼斜面に沿って少なくとも二本の縦索を懸垂させ、▲2▼当該縦索には上下二本一組の横索少なくとも一組を所定の間隔を空けて結合させ、▲3▼これらの横索にそれぞれ棒状の土台構造物を結合させ、▲4▼下方の横索に結合された第一の土台構造物には少なくとも一本の支柱を立設し、▲5▼上方の横索に結合された第二の土台構造物及び支柱の上に板状構造物を載置し、固定する。
权利要求
  • 斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、斜面に沿って少なくとも二本の縦索を懸垂させ、当該縦索には、少なくとも一組の上下二本一組の横索を所定の間隔を空けて結合させ、当該上下それぞれの横索には、当該横索によって支持されるように、棒状の土台構造物を結合させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む、方法。
  • 斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、少なくとも二本の縦索であって、少なくとも一組の上下二本一組の横索が所定の間隔を空けて結合されてなる縦索を、斜面に沿って懸垂させ、前記上下それぞれの横索に、当該横索によって支持されるように、棒状の土台構造物を結合させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む、方法。
  • 斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、少なくとも二本の縦索であって、当該縦索には、少なくとも一組の上下二本一組の横索が所定の間隔を空けて結合されてなり、当該横索には、それによって支持されるように棒状の土台構造物が結合されてなる縦索を、斜面に沿って懸垂させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む、方法。
  • 前記板状構造物が、その外周部に柵を有するか、又は、前記板状構造物を第二の土台構造物及び支柱に固定した後に、前記板状構造物の外周部に柵を形成する、請求項1乃至3の何れか一項記載の方法。
  • 前記構造物が道路であり、一本の第一の土台構造物に立設される前記支柱の数が少なくとも二本であり、それらの支柱の中の少なくとも二本は当該第一の土台構造物の両端部に立設される、請求項1乃至4の何れか一項記載の方法。
  • 前記構造物が工事用足場である、請求項1乃至4の何れか一項記載の方法。
  • 少なくとも二組の横索が縦索に結合され、板状構造物が斜面に沿って階段状に作設される、請求項6記載の方法。
  • 請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法によって作設された道路。
  • 請求項1、2、3、4、6及び7の何れか一項に記載の方法によって作設された工事用足場。
  • 说明书全文

    技術分野本発明は、山地等において、その斜面に沿って道路や工事用足場を作設する方法に関する。
    関連技術の記載従前において、山地の斜面に緩勾配の道路や工事用足場を作設する場合には、図5及び図6に示すように、その斜面をL字状に切削して道路等となる平坦部11を作設し、且つ、その平坦部11の上下の斜面12、13及び切削によって形成された道路壁部14を、公知の方法によって補強するという方法によっていた。 しかし、このような方法は、山地を大きく傷付けるものであった。 また、斜面の切削及び補強には、大掛かりの工事が必要であった。
    斜面に足場を形成する方法の一例は、特開平8−199580号に開示されている。 すなわち、特開平8−199580号に記載の発明では、図7に示すような昇降式足場装置21を用いている。 当該装置21は、斜面22に沿って足場ビーム23を設置し、当該ビーム23によって、足場となる保護柵24を有する作業床25を昇降させるものである。
    この装置21を、自然の斜面それ自体に設置できる場合もあるであろうが、通常は、事前に斜面を切削して、平坦部11を形成する必要があると考えられた。 また、平坦部11を形成する必要がない場合でも、斜面の断面(又は側面)の全体としての形状が、図7に示されているように直線的であるか、或いは凹状である場合はともかく、凸状である場合には、切削が必要であると考えられた。 それは、斜面の断面又は側面形状が凸状である場合に、切削を行わずに足場装置21を斜面に取付けようとすると、足場ビーム23の斜面による支持が不十分となると共に、斜面への取付けも困難であると考えられたからである。 したがって、凸状斜面の場合には、事前に切削工事を行う必要があると考えられた。
    このように、特開平8−199580号に開示の足場装置21を用いる場合にも、山地を傷付けるという問題は、しばしば発生するものと考えられた。
    足場ビーム23は、作業床等を相当な高度までスムーズに昇降させるために使用されるものであり、それ自体相当な強度と重量とを有する剛製の構造物である。 したがって、これを安全確実に設置するためには、大掛かりの工事が必要とされた。
    発明の概要本発明者は、このような従来の工事方法の欠点に鑑み、山地を傷つけず且つより小規模の工事で、斜面に道路や工事用足場を作設することができる方法を検討した。 本発明は、そのような検討の結果としてなされたものであり、道路敷或いは足場となる構造物を索を利用して懸垂させることを特徴とする、斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法の提供を目的とするものである。
    本発明第一の態様は、斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、斜面に沿って少なくとも二本の縦索を懸垂させ、当該縦索には、少なくとも一組の上下二本一組の横索を所定の間隔を空けて結合させ、当該上下それぞれの横索には、当該横索によって支持されるように、棒状の土台構造物を結合させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む方法である。
    本発明第二の態様は、斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、少なくとも二本の縦索であって、少なくとも一組の上下二本一組の横索が所定の間隔を空けて結合されてなる縦索を、斜面に沿って懸垂させ、前記上下それぞれの横索に、当該横索によって支持されるように、棒状の土台構造物を結合させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む方法である。
    本発明第三の態様は、斜面に道路や工事用足場として有用な構造物を作設する方法であって、少なくとも二本の縦索であって、当該縦索には、少なくとも一組の上下二本一組の横索が所定の間隔を空けて結合されてなり、当該横索には、それによって支持されるように棒状の土台構造物が結合されてなる縦索を、斜面に沿って懸垂させ、下方の横索に結合された第一の土台構造物に少なくとも一本の支柱を立設し、上方の横索に結合された第二の土台構造物及び当該支柱の上に板状構造物を載置し、当該第二の土台構造物及び当該支柱に当該板状構造物を固定することを含む方法である。
    前記板状構造物が、その外周部に柵を有するのが好ましい。 前記板状構造物を第二の土台構造物及び支柱に固定した後に、前記板状構造物の外周部に柵を形成するのが好ましい。
    前記構造物が道路である場合には、板状構造物として一般的には長尺のものを使用するため、一本の第一の土台構造物に立設される前記支柱の数が少なくとも二本であり、それらの支柱の中の少なくとも二本は当該第一の土台構造物の両端部に立設されるのが好ましい。
    前記構造物が工事用足場である場合には、少なくとも二組の横索が縦索に結合され、板状構造物が斜面に沿って階段状に作設されるのが好ましい。
    また、本発明は、前記の本発明の方法によって作設された道路及び工事用足場にも関する。
    発明の詳細な説明以下に、図面に示す好適実施例を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
    図1は、本発明の方法によって山地の斜面に作設された道路を示す模式的斜視図であり、図2は、その模式的側面図である。
    本発明第一の態様では、先ず、少なくとも二本の縦索1、1を、一定の間隔を空けて、山又は丘の斜面2に、その上方(例えば頂上)から懸垂させる。 次いで、上下二本の横索3、4を、所定の間隔を空けて前記縦索1、1に結合させる。 横索3、4には、当該横索3、4によって支持されるように、棒状の土台構造物5、6をそれぞれ結合させる。 下方の横索4に結合された第一の土台構造物6には、少なくとも一本の支柱7を立設する。 上方の横索3に結合された第二の土台構造物5及び支柱7の上に、板状構造物8を載置し、第二の土台構造物5及び支柱7に板状構造物8を固定する。
    本発明第二の態様の場合には、予め少なくとも二本の索1、1に横索3、4を結合させておき、そのような横索3、4付き縦索1、1(索製ネット状物)を、斜面2に沿って懸垂させる。 上下それぞれの横索3、4に、棒状の土台構造物5、6をそれぞれ結合させる工程以降は、本発明第一の態様の場合と同様である。
    本発明第三の態様の場合には、予め少なくとも二本の縦索1、1に横索3、4を結合させておき、次いで、当該横索3、4に、それによって支持されるように、棒状の土台構造物5、6をそれぞれ結合させる。 このように作製された横索3、4と土台構造物5、6を随伴する縦索1、1を、斜面2に沿って懸垂させる。 下方の横索4に結合された第一の土台構造物6に、少なくとも一本の支柱7を立設する工程以降は、本発明第一の態様の場合と同様である。
    なお、少なくとも二本の縦索1、1等を例えば山の頂上から懸垂させた後の、横索3、4や土台構造物5、6の結合や支柱7の立設、板状構造物8の載置は、従来公知の方法によって行う。 すなわち、例えば、山の麓又は頂上にクレーンを用意し、当該クレーンによって必要な部材を所定個所に運ぶと共に、山頂から人の乗った箱状構造物を索を使って懸垂させ、その人に結合等の作業を行わせればよい。 あるいは、工事用ロボットを使用してもよい。
    図4は、本発明の方法によって山地の斜面に作設された工事用足場を示す、模式的斜視図である。
    このような工事用足場の作設も、上記本発明第一乃至第三の態様の方法によって行うことができる。 なお、工事用足場の作設の場合には、図4に示すように、少なくとも二組の横索3、4が二本の縦索1、1に結合され、板状構造物8が斜面2に沿って階段状に作設されるのが好ましい。
    本発明において用いる縦索及び横索の材料は、特に限定されない。 所望の強度を示し、耐性に優れるものであれば、何れでもよい。 その一例として、鋼索が挙げられる。 今日実用に供されている鋼索の強度をもってすれば、土台構造物や板状構造物を十分に係留あるいは支持することができる。 なお、鋼索には、JIS G 3525に記載のもの等、各種のものがあり、その表面処理の有無、より方、直径等により、切断荷重も様々である。 従って、本発明の方法の実施に際し、道路や足場の設置場所、工事規模、索以外の材料の種類等の様々な条件を勘案し、使用する鋼索を適切に選択すればよい。 なお、縦索及び横索の材料の他の例としては、鋼製鎖が挙げられる。
    山又は丘の斜面にその上方(例えば頂上)から縦索を懸垂させるには、公知の方法により、アンカーとしての重量物に、縦索を固定すればよい。 そのような用途に用いられるアンカーの例としては、コンクリート・ブロック、金属塊、岩石を詰めた鉄線蛇籠等が挙げられる。 また、大木、地盤に連結されているコンクリート建造物等を、アンカーとして用いることもできる。
    鋼索同士、即ち縦索と横索との結合、連結は、結索であっても、公知の連結金具を用いた連結であってもよい。
    棒状の土台構造物としては、コンクリート製や金属製の剛性のものが好ましい。 しかし、短期間のみの使用の場合には、その材料は材木等であってもよい。 形状は、丸棒状でも棒状でもよいが、上方の横索に結合される第二の土台構造物は、道路敷や足場となる板状構造物を直接支持するので、少なくとも平坦な面を一つ有する必要があり、角棒状であるのがよい。
    横索に土台構造物を結合させるための材料及び結合方法は、公知のものでよい。 図3に、その一例を示す。
    この例では、下方の横索4への第一の土台構造物6の結合又は連結には、噛み合わせることによってリング状となる連結金具9を用いている。 リング状となる連結金具9を用いることができるのは、第一の土台構造物6の上面は、支柱7が存在する個所以外は何も存在しないからである。 従って、下方の横索4への第一の土台構造物6の結合又は連結は、適切な強度の索等の紐状物を用いた結索(特には緊縛)であってもよい。
    一方、上方の横索3への第二の土台構造物5の結合又は連結には、U字状連結金具10を用いている。 これは、第二の土台構造物5の上面には直接板状構造物8が載置されるため、当該上面には連結部材が存在してはならないからである。
    支柱の材料は、第一の土台構造物と同様のものが好ましい。 即ち、コンクリート製や金属製の剛性のものが好ましい。 また、短期間のみの使用の場合には、木製であってもよい。 その形状は、例えば丸棒状や角棒状である。 但し、その上面には板状構造物が載置されるため、通常は平坦である。
    支柱は、第一の土台構造物に形成された穴に挿し込む方法、第一の土台構造物の上面或いは側面において、連結金具を用いて第一の土台構造物と連結させる方法等により、第一の土台構造物に立設される。
    道路の場合は、通常、板状構造物の長手方向の長さが大であるので、第一の土台構造物に、支柱を所定の間隔で多数立設させるのがよい。
    足場の場合は、板状構造物の長手方向の長さが比較的小である場合があり、そのような場合は、板状構造物は主として上方の横索に結合される第二の土台構造物によって支持されるので、支柱は、下方の横索に結合される第一の土台構造物の中央に一本あるだけでもよい場合がある。 しかし、一般には、支柱は、下方の横索に結合される第一の土台構造物の少なくとも両端にはある、即ち少なくとも二本ある、ことが好ましい。
    板状構造物の材料は、限定はされない。 その例として、材木、コンクリート、金属等が挙げられる。 なお、材木を用いる場合は、腐食を遅延できるように、表面処理が成されているものを用いるのが好ましい。
    第二の土台構造物及び支柱への板状構造物の固定は、公知の方法によればよい。 即ち、例えば、ボルト及びナットを用いる方法、嵌め込み、連結金具による固定等の方法によればよい。
    なお、板状構造物を第二の土台構造物及び支柱に固定した後に、その外周部に、柵を形成してもよいし、或いは、その周囲に柵が形成されてなる板状構造物を用いてもよい。
    本発明によれば、山地を傷付けることなく、道路や工事用足場として有用な構造物を作設することができる。 また、本発明の方法では、山地を切削、補強する必要がないため、工事が簡便であり且つ工事を短期間に行うことができるので、費用も小さくて済む。
    山地において土砂崩れや崩が起きたときに、土砂や雪は、本発明の方法で作設された工事用足場構造物の上を通過するだけである。 工事用足場構造物は、それらの流下時の破壊に曝されない。 従って、そのような場合に足場下に隠れることができることを考慮すると、本発明の方法によって作設される足場構造物は、シェルターとしても有用である。
    また、本発明の方法によって斜面に階段状に足場を作設すれば、それらの足場を使って所要の資材を順次吊り上げる方法により、山地等において容易に工事を行うことができる。
    【図面の簡単な説明】
    図1は、本発明の方法によって山地の斜面に作設された道路を示す、模式的斜視図である。
    図2は、本発明の方法によって山地の斜面に作設された道路を示す、模式的側面図である。
    図3は、縦索と横索との結合状態、及び棒状の土台構造物が横索に結合、支持された状態を説明するための模式的線図である。
    図4は、本発明の方法によって山地の斜面に作設された工事用足場を示す、模式的斜視図である。
    図5は、従来の山地における道路の作設状況を説明するための、山地の斜面を示す模式的斜視図である。
    図6は、従来の山地における道路の作設状況を説明するための、山地の斜面を示す模式的側面図である。 同図中、破線は、道路作設前の斜面の位置を示す。
    図7は、従来の工事用足場装置の一例を示す模式的側面図である。
    図1乃至図7において、符号1は縦索、2は斜面、3及び4は横索、5及び6は土台構造物、7は支柱、8は板状構造物、9及び10は連結金具、11は平坦部、12及び13は斜面、14は道路壁部、21は昇降式足場装置、22は斜面、23は足場ビーム、24は保護柵、そして25は作業床である。

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