カーペット糸に色および性能化学薬品を適用するための装置および方法

申请号 JP2015533148 申请日 2013-09-18 公开(公告)号 JP6379095B2 公开(公告)日 2018-08-22
申请人 インヴィスタ テキスタイルズ(ユー.ケー.)リミテッド; 发明人 トゥン,ワエーハイ; リッテンハウス,ロニー;
摘要
权利要求

BCF単糸またはBCF撚糸に処理を適用するためのプロセスであって、 a. BCF単糸またはBCF撚糸を提供することと、 b. 巻き上げリールに前記糸を巻き付けることと、 c. 処理を提供するために複数の芯を含む少なくとも1つの回転ロールを提供することと、 d. 前記複数の芯を前記処理と接触させることと、 e. 前記BCF糸を前記複数の芯と接触させることと、 f. 前記BCF糸を熱固定することと、を含み、 前記処理は4〜9のpHを有する染料組成物を含み、 BCF単糸またはBCF撚糸の一方側に位置する第1の回転ロールと、BCF単糸またはBCF撚糸の他方側に位置する第2の回転ロールとが設けられ、 前記第1の回転ロールには淡色の染料が使用され、 前記第2の回転ロールには前記淡色よりも濃い色の染料が使用される、 プロセス。前記第1の回転ロールは上部ロールであり、 前記第2の回転ロールは下部ロールである、請求項1に記載のプロセス。前記処理は、防汚組成物、防染み組成物、又はこれらの組み合わせをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。前記少なくとも1つの回転ロールが、前記少なくとも1つの回転ロールの表面に接触している糸上に均一に分布された芯を含む、請求項1に記載のプロセス。前記少なくとも1つの回転ロールが、前記少なくとも1つの回転ロールの表面に接触している前記糸の選択された区分にのみ芯を含む、請求項1に記載のプロセス。前記少なくとも1つの回転ロールが、芯が存在しない表面に接触している前記糸の一部を含む、請求項5に記載のプロセス。前記BCF糸が、50m/分〜1000m/分の糸速度で処理される、請求項1に記載のプロセス。前記少なくとも1つの回転ロールが、5m/分〜200m/分の表面速度を有する、請求項1に記載のプロセス。前記BCF糸の速度が、前記少なくとも1つの回転ロールの表面速度よりも20m/分〜800m/分速い、請求項1に記載のプロセス。染料が、前記BCF糸の全長にわたってかつ全長に沿って無作為に適用される、請求項3に記載のプロセス。前記少なくとも1つの回転ロールの後に、防汚組成物用アプリケータを更に備える、請求項1に記載のプロセス。前記防汚組成物が、フルオロケミカル、シリコーン、シルセスキオキサン、シラン変性粒子、オルガノシラン変性粒子、アルキル化粒子、アニオン性界面活性剤、およびアニオン性ヒドロトロープからなる群から選択される、請求項3に記載のプロセス。前記防汚組成物が、3〜8のpHを有する、請求項3に記載のプロセス。前記フルオロケミカルが、6個以下のフッ素化炭素を有する、請求項12に記載のプロセス。前記防汚組成物が、臭気制御剤、抗菌剤、抗真菌剤、芳香剤、耐漂白剤、柔軟剤、および紫外線安定剤からなる群から選択される組成物を更に含む、請求項3に記載のプロセス。前記防汚組成物が、防染み組成物を更に含む、請求項3に記載のプロセス。前記防染み組成物が、シンタン、スルホン化ノボラック、スルホン化芳香族アルデヒド縮合生成物(SAC)、ならびに/または、ホルムアルデヒド、フェノール、置換フェノール、チオフェノール、スルホン、置換スルホン、オレフィンのポリマーまたはコポリマー、分岐状オレフィン、環状オレフィン、スルホン化オレフィン、アクリレート、メタクリレート、無マレイン酸、および有機スルホン酸の反応生成物からなる群から選択される、請求項3に記載のプロセス。前記防染み組成物が、繊維の重量に対して500ppm〜4%で存在する、請求項3に記載のプロセス。前記防汚組成物が、染料補助剤、捕捉剤、pH制御剤、および界面活性剤からなる群から選択される組成物を更に含む、請求項3に記載のプロセス。前記熱固定が、125℃〜200℃の温度で実施される、請求項1に記載のプロセス。前記BCF糸が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの繊維を含む、請求項1に記載のプロセス。前記BCF糸が、ナイロンを含む、請求項1に記載のプロセス。前記BCF糸が、ポリエステルを含む、請求項1に記載のプロセス。前記防汚組成物が、繊維の重量に対して100ppmの元素フッ素〜1000ppmの元素フッ素で存在する、請求項3に記載のプロセス。前記接触が、アプリケータパッド、湿潤芯、浸漬タンク、噴霧器、および霧吹きからなる群から選択されるデバイスによって実施される、請求項1に記載のプロセス。前記BCF糸が、前記防汚組成物と接触する前に染色または着色される、請求項3に記載のプロセス。横断ガイドが、染料ピックアップを支援するように処理方向にわたって繊維を振動させる、請求項3に記載のプロセス。メータポンプが、前記少なくとも1つの回転ロール内から複数の毛細管を通して前記処理を前記複数の芯に供給する、請求項1に記載のプロセス。

说明书全文

本発明は、嵩高連続フィラメント(BCF)カーペットおよび関連する織布のための処理適用プロセスに関し、より具体的には、織る前、編む前、またはタフト加工の前に、染料および性能向上(すなわち、防汚および/または防染み)組成物のような染料および局所処理をBCF糸に適用するためのプロセスに関する。本プロセスは、BCF糸から作製されたカーペットおよび他の繊維製品を染色するか、さもなければ処理する必要がない。したがって、低在庫経費が達成され、費用的かつ環境的に好ましくない染色および低pH化学薬品処理プロセスが除外される。BCF糸に染料および性能向上組成物を適用するために使用されるシステム、および染み/汚れ防止糸、ならびに開示されるプロセスのBCF糸から作製された防染みおよび防汚特性が改善されたカーペットも本明細書に開示される。

合繊糸から作製されたカーペットおよび他の布地は、現在、2つの確立されたプロセスを用いて着色される。第1のプロセスは、無色の白糸をカーペットに加工し、そのカーペットを染浴中で染色することを含む。このプロセスは、「酸性染色プロセス」と称される。酸性染色プロセスは、バッチまたは連続染色工程のいずれかであってもよい。各染色工程は、大量の、染料を固定させる蒸気、およびカーペットを乾燥させる熱を必要とする。加えて、余分な染料および酸性化した性能向上溶液の回収および処分は、製造費用を増やし、廃棄物管理および水処理施設の更なる負担になる。第2のプロセスは、溶融紡糸プロセス中のポリマーに着色顔料を添加する。このプロセスは、「溶液染色プロセス」と称される。溶液染色プロセスは、低費用の工程ではあるが、酸性染色プロセスに比べて、繊維生産者およびカーペット工場に不要な在庫割り当て方策を強いる。消費者需要を満たすために、繊維生産者およびカーペット工場は、溶液染色プロセスによって生成された着色された糸の高価な在庫を維持する必要があり得る。変動する生産需要および多額の在庫費用は、在庫の柔軟性に影響を及ぼし得、溶液染色されたカーペットの色利用度を不要に限定する結果をもたらし得る。

カーペットおよび他の布地は、現在、染み抵抗および/または汚れ抵抗を改善するために局所化学物質を使用して処理される。ナイロンカーペットには、フルオロケミカルを有する染みブロッカー(例えば、酸性染料ブロッカー)および防汚剤の両方が、従来使用されている。ポリエチレンテレフタラート(2GT)およびポリトリメチレンテレフタラート(3GT)カーペット、およびポリプロピレンカーペットのようなポリエステルカーペットには、防汚化学物質が、カーペット仕上げ過程の一部としてタフト加工されたカーペットに局所的に適用され得る。ポリエステルおよびポリプロピレンカーペットは、それらが酸性染料部位として機能するアミン末端基を欠いていることによる、酸性染料および染みへの固有の染み抵抗のため、典型的に、染みブロッカー処理を必要としない。

カーペット工場での局所適用は、吸尽適用および噴霧適用の形態であってもよい。吸尽適用(すなわち、高い湿潤含有量(300〜400重量%)で柔軟に挟む処理)は、防汚剤の10〜20重量%の湿潤含有量での噴霧による吹きかけ適用を超える有効性の改善を提供することで知られている。吸尽適用は、典型的に、噴霧適用が使用するよりも多い量の水およびエネルギーを使用して、カーペットを乾燥させ硬化させる。噴霧吹きかけのフルオロケミカル生成物は、吸尽適用より少ない水およびエネルギーを使用するように設計されるが、満足な防汚特性を付与しない。

一部は大きい規模で、一部は小さい規模の様々な処理が、カーペットの染色および仕上げのためにカーペット業界で使用されるが、現在作製されるカーペットの大部分が、連続染色範囲上で染色され仕上げられる。これは、主に、2つの方法のうちの1つにおいて行われる。すなわち、1つの場合では、2段階の過程が用いられ、それは、カーペットがまず蒸気処理されて染色され、蒸気処理され、すすぎ洗いされ、余分な水が抽出され、次いで、染みブロッカー(SB)が適用され、カーペットが再度蒸気処理されて洗浄され、次いで、防汚フルオロケミカル(FC)が、泡または液体噴霧で適用され、カーペットは、最終的に乾燥される。(例えば、米国特許第5,853,814号、同第5,948,480号、および国際公開第2000/000691号を参照のこと)。第2のいくらか改善された、共適用過程と呼ばれる場合では、カーペットが同じく蒸気処理されて染色され、再度蒸気処理され、すすぎ洗いされ、抽出され、次いで、SBとFCとの混合物が高湿潤含有量で一緒に適用されて、その後でカーペットおよび化学薬品が、再度蒸気に曝露されて処理を定着させてその後に乾燥が続く。(例えば、米国特許第6,197,378号および同第5,520,962号を参照のこと)。両方の場合においても、SBおよびFCが、カーペットに浸透して均一な被覆を達成するために、低pH溶液、余分な水、およびエネルギーが必要とされる。つまり、典型的な従来のプロセスは、次の通りである。BCF糸→撚り→熱固定→タフト加工すること→カーペット→染色→染みのブロック/防汚。

環境および費用上の理由で、染色液、染みブロッカーおよび局所防汚製剤、特にフルオロケミカルを含有する製剤の全体的な使用量を減少させることが求められている。更に、染色、防染みおよび/または防汚組成物を適用するために使用される水の量および低pH化学薬品を減少させることも求められている。したがって、このような有益な組成物を、より少ない水、わずかなpH化学薬品、およびより少ないエネルギーを用いて適用するためのプロセスである。

防染みおよび防汚組成物を適用するための現在のカーペット処理システムを省くプロセスの開発が求められる一方で、現行のプロセスは、正当な理由があり存在する。第1に、カーペットの外観は、歴史的に、羊毛もしくはナイロンまたは更にポリエステルのタフト加工されたカーペットを、所望の色合いに染色できることに依存してきたため、均一な染色のプロセスを妨げ得る防染みまたは防汚化学物質のような組成物を用いて、カーペットを前もって処理することは、許されない。更に、染色プロセスは、局所処理化学物質を除去し、それらを効果のないものにする傾向があり得る。

第2に、上述のように、染みおよび汚れ抵抗用のもの等の性能向上製剤を用いて糸または布地を処理することは、典型的に、蒸気を用いて定着させることを含み、低pHはまた、特に酸性染色された布地では、必要とされ得る。したがって、上述の順序(この場合、カーペットが、形成され、次いで、蒸気処理および染色され、再度蒸気処理され、すすぎ洗いされ、抽出され、それに次いで、SBおよびFCが適用され、既知の様々なプロセスでは再度蒸気処理および/またはすすぎ洗いを含む)で、カーペットをプロセスすることが、最も実用的であると見なされた。

カーペットはまた、長期間、染色または着色された糸で製作されてきたが、この製作物は、上述のプロセスにおけるように、蒸気およびすすぎ水の同時使用による、さらなる染色、ならびに染みおよび/または汚れ抵抗組成物の適用という選択肢を含めて、非常に多くの可能な方法で処理される。

本明細書に開示される態様は、染色と、後続の染みおよび汚れ抵抗化学物質の適用が必要でなく、このため、大量の在庫の維持に伴う費用、ならびに、このような大規模な布地適用に伴う、蒸気定着およびすすぎ洗いにより発生する廃棄物を回避する、織布、特にタフト加工された物品を製造するプロセスを提供する。

本明細書に開示されるように、1つのプロセスは、染色糸または着色糸の糸巻き取りプロセス中、1つ以上のそのような糸を一緒に撚ったまたはケーブルした直後に染料および局所化学物質を単糸に適用することを含む。化学物質は、次いで、任意に、単糸に熱固定される。次いで、処理された単糸は、乾燥条件下で撚られ、織られ、タフト加工され得、その後、この撚糸は、完成品の布地またはカーペットに織られるか、または織られてタフト加工される。撚りの後、かつ巻き付けおよび熱固定の前に、糸への染色液および局所化学物質の効率的な適用を可能にする新規のシステムも開示される。

具体的には、開示されるプロセスは、撚糸巻き上げリールの下流および糸巻機の上流の機械的な撚りプロセス内に配置された染色液または局所化学物質組成物アプリケータを使用する。つまり、開示されるプロセスは、後置きの大規模かつ無駄の多い染みブロッカー適用ステップを、前の方に、糸撚り中または後に、移動させる。したがって、カーペット製造プロセスは、今後、BCF糸→撚り→染色→任意のSB/FC→熱固定(任意に乾燥熱固定)→タフト加工すること→カーペット、となる。驚くべきことに、開示されるプロセスは、布地の汚れ抵抗の点で、従来技術のプロセスと同じ程度に効果的であるか、またはより一層効果的である。加えて、中性pH染色液(4〜7.5pH)が、従来技術の低pH染色液(pH1〜3)の代わりに、使用され得る。これは、従来技術のプロセスの環境への影響を減少させる。さらには、染みブロッカー適用の必要性は、カチオン可染ポリアミドまたはポリエステルを含めるため、必ずしも必要ではない。言い換えれば、染みブロッカー適用は、染み抵抗特性を犠牲にすることなく、意識的に除外することができる。

上述されるように、開示される本発明のプロセスは、熱固定することおよびタフト加工することの前、特に染色中に、カーペット糸を処理することが、仕上がったカーペットの品質に影響を及ぼすことが知られているため、直観に反したものである。更に、本発明のプロセスはまた、汚れ抵抗組成物が、通常のライン速度[30〜80ヤード/分(ypm)]で、相当な廃棄物なしに、撚糸束に均一に適用されることは非常に難しい傾向があるため、直観に反したものである。更には、開示されるプロセスは、糸巻き取り撚り装置が、巻き付けまたは巻き取り前の単糸または撚糸への局所化学物質の適用に、これまで適応していなかったため、直観に反したものである。しかしながら、以下に示されるように、処理されたBCF糸を用いて製造されるナイロンおよびポリエステルカーペットは、次の望ましい特徴のうちの1つ以上を示す。かかる処理がない同一のカーペットよりも優れた防汚特性。 ・ 現行技術のプロセスに対して、少なくとも同等の染色特徴。 ・ 現行技術のプロセスに対して、少なくとも同等の染みおよび汚れ防止性能。 ・ 現行技術のプロセスによってはどうしても生成されない、望ましい美的特質。

一態様は、BCF単糸またはBCF撚糸に処理を適用するためのプロセスであり、このプロセスは、 a. BCF単糸またはBCF撚糸を提供することと、 b. 巻き上げリールに当該糸を巻き付けることと、 c. 処理を提供するために複数の芯を含む少なくとも1つの回転ロールを提供することと、 d. 当該芯を当該処理と接触させることと、 e. 当該BCF糸を当該芯と接触させることと、 f. 当該BCF糸を熱固定することと、を含む。

一態様では、BCF撚糸またはBCF単糸を1つ以上の染料組成物または処理組成物を用いて処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸またはBCF単糸を提供することと、(b)巻き上げリールまたは巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸が動いている間、かつ当該BCF糸を当該巻き上げリールまたは巻き取りパッケージと接触させ、そこに巻き上げる前に、当該BCF糸を当該染料組成物または処理生成物と接触させることと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

別の態様では、BCF撚糸またはBCF単糸を1つ以上の染料組成物または処理組成物を用いて処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸またはBCF単糸を提供することと、(b)巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸が動いている間、かつ当該BCF糸を当該巻き取りパッケージと接触させ、そこに巻き上げる前に、当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(d)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させた後、かつ当該巻き取りパッケージに巻き付ける前に、当該BCF糸を熱固定することと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

本明細書に開示される発明は、染色と、後続の染みおよび汚れ抵抗化学物質の適用が必要でなく、このため、大量の在庫の維持に伴う費用、ならびに、このような大規模な布地適用に伴う、蒸気定着およびすすぎ洗いにより発生する廃棄物を回避する、織布、特にタフト加工された物品を製造するプロセスを提供する。本明細書に開示されるように、このプロセスは、糸巻き取りプロセス中、未染色の単糸への染料および局所化学物質の適用を含む。化学物質は、次いで、任意に、単糸に熱固定される。次いで、処理された単糸は、撚られ、織られ、タフト加工され得るか、または完成品の布地またはカーペットに織られてタフト加工される。撚りの後に続いて、巻き付けおよび熱固定の前に、糸への染色液および局所化学物質の効率的な適用を可能にする新規のシステムも開示される。

具体的には、開示されるプロセスは、機械的な巻き取りプロセス内に配置された染色液および/または性能向上組成物アプリケータを使用する。つまり、開示されるプロセスは、後置きの大規模かつ無駄の多い染みブロッカー適用ステップを、単糸巻き取りプロセスに、移動させる。したがって、カーペット製造プロセスは、今後、BCF糸→染色→任意のSB/FC→任意の熱固定→任意の撚り→熱固定(任意に乾燥熱固定)→タフト加工すること→カーペット、となる。驚くべきことに、開示されるプロセスは、布地の汚れ抵抗の点で、従来技術のプロセスと同じ程度に効果的であるか、またはより一層効果的である。加えて、中性pH染色液(4〜9pH)が、従来技術の低pH染色液(pH1〜3)の代わりに、使用され得る。これは、従来技術のプロセスの環境への影響を減少させる。

上述されるように、開示される本発明のプロセスは、熱固定することおよびタフト加工することの前、特に染色中に、カーペット糸を処理することが、仕上がったカーペットの品質に影響を及ぼすことが知られているため、直観に反したものである。更に、本発明のプロセスはまた、汚れ抵抗組成物が、通常のライン速度[30〜80ヤード/分(ypm)]で、相当な廃棄物なしに、撚糸束に均一に適用されることは非常に難しい傾向があるため、直観に反したものである。さらには、開示されるプロセスは、従来技術の巻き取り装置が、巻き取ることの前の単糸への局所化学物質の適用に、これまで適応していなかったため、直観に反したものである。しかしながら、以下に示されるように、処理されたBCF糸を用いて製造されるナイロンおよびポリエステルカーペットは、次の望ましい特徴のうちの1つ以上を示す。 ・ 現行技術のプロセスに対して、少なくとも同等の染色特徴。 ・ 現行技術のプロセスに対して、少なくとも同等の染みおよび汚れ防止性能。 ・ 現行技術のプロセスによってはどうしても生成されない、望ましい美的特質。

一態様では、BCF単糸を染料組成物で処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF単糸を提供することと、(b)巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸が動いている間、かつ当該BCF糸を当該巻き取りパッケージと接触させ、そこに巻き付ける前に、当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

別の態様では、BCF単糸を染料組成物で処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF単糸を提供することと、(b)巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸が動いている間、かつ当該BCF糸を当該巻き取りパッケージと接触させ、そこに巻き付ける前に、当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(d)当該染料組成物と接触させた後かつ当該巻き取りパッケージに巻き上げる前に、当該BCF糸を熱固定することと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

更なる態様では、染料組成物および少なくとも1つの性能向上組成物を用いてBCF単糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF単糸を提供することと、(b)巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(d)任意に、当該BCF糸を、第1の性能向上組成物と接触させることと、(e)当該BCF糸を当該巻き取りパッケージ上に接触させ、そこに巻き付ける前に、当該BCF糸を、第2の性能向上組成物と接触させることと、を含み、当該BCF糸が、当該染料、当該任意の第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触する間動いている。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。任意の第1の性能向上組成物は、ポリマーのアミン末端基と結び付き、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を有する種から成り立つ染みをブロックする組成物であり得る。本発明のプロセスに好適な化学物質の一般的部類は、正荷電した染料部位をブロックする任意の化学物質を含み得る。第2の性能向上組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、または更に、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料を含む防汚組成物であり得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

更に別の態様では、染料組成物および性能向上組成物を用いてBCF単糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF単糸を提供することと、(b)巻き取りパッケージ上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(d)任意に、当該BCF糸を、第1の性能向上組成物と接触させることと、(e)当該BCF糸を、第2の性能向上組成物と接触させることであって、当該BCF糸が、当該染料、当該第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触する間動いている、接触させることと、(f)当該BCF糸を当該染料組成物、当該第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触させた後、かつ当該巻き取りパッケージに巻き付ける前に、当該BCF糸を熱固定することと、を含む。染料組成物および性能向上組成物は、上に開示される。

更なる態様では、染料成分を含むタフト加工されていないBCF単糸が開示され、当該染料成分は、BCF糸をタフト加工する前に当該BCF単糸上に存在する。染料成分は、酸性および分散染料材料から選択される。糸は、ポリアミド繊維を含み得、および/またはポリエステルから選択されたポリマー成分を有し得る。糸は、タフト加工されてカーペットまたは布地に製造され得る。

なおも別の態様では、染料成分、防汚成分、および任意の防染み成分を含むタフト加工されていないBCF単糸が開示され、当該染色成分、防汚成分、および任意の防染み成分は、BCF糸をタフト加工する前に当該BCF単糸上に存在する。染料成分は、酸性および分散染料材料から選択される。防汚成分および任意の防染み成分は、上に開示される組成物から選択されることができる。染みをブロックする成分は、任意に、繊維の重量に対して、約0.5〜約40ppmの元素硫黄含有量の量で存在する。防汚成分は、繊維重量に対して、約100ppm〜約1000ppmの元素フッ素含有量の量で存在する。糸は、ポリアミド繊維を含み得、および/またはポリエステルから選択されたポリマー成分を有し得る。糸は、タフト加工されてカーペットまたは布地に製造され得る。

なおも更なる態様では、染料成分、任意の染みブロッカー成分、および防汚成分を含む、タフト加工されていないBCF単糸を提供すること、当該BCF糸をタフト加工すること、およびカーペットに織ることを含む、当該カーペットを製造するためのプロセスが開示される。染料および性能向上成分は、タフト加工することおよび織る前に、BCF糸上に存在するため、現況技術のプロセスに従って染色することまたは酸性化した染みブロッカー組成物および防汚組成物を用いて処理することによって、完成品のカーペットをプロセスする必要がない。

なおも更に別の態様では、染料組成物をBCF単糸に適用するためのシステムが開示される。このシステムは、(a)単糸部材を送る糸パッケージ、(b)当該染料組成物を当該単糸部材に適用する当該糸パッケージの下流に配置された染料組成物アプリケータ、および(c)染色された単糸部材を受け取る巻き取りパッケージを備える。染色組成物は、酸性染料または分散染料材料から成り得る。

なおもまた更なる別の態様では、染料組成物と少なくとも1つの性能向上組成物とをBCF単糸に適用するためのシステムが開示される。このシステムは、(a)単糸部材を送る糸パッケージ、(b)当該染料組成物を当該単糸部材に適用する当該糸パッケージの下流に配置された染料組成物アプリケータ、(c)第1の性能向上組成物を当該単糸部材に適用する当該染料組成物アプリケータの下流に配置された任意の第1の性能向上組成物アプリケータ、(d)当該第2の性能向上組成物を当該単糸部材に適用する当該染料組成物アプリケータの下流に配置された第2の性能向上組成物アプリケータ、および(e)染色された単糸部材を受け取る当該性能向上組成物アプリケータの下流に配置された巻き取りパッケージ、を備える。染色組成物は、酸性染料または分散染料材料から成り得る。任意の第1の性能向上組成物は、ポリマーのアミン末端基と結び付き、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を有する種を有する防染み組成物を含むことができる。第2の性能向上組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触角のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、または更に、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料の防汚組成物を含み得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

一態様では、BCF撚糸を1つ以上の染料組成物で処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸を提供することと、(b)巻き上げリール上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸が動いている間、かつ当該BCF糸を当該巻き上げリールと接触させ、そこに巻き付ける前に、当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

別の態様では、BCF撚糸を1つ以上の染料組成物で処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸を提供することと、(b)当該BCF糸が動いている間、当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(c)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させた後に、当該BCF糸を熱固定することと、を含む。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。

さらなる態様では、1つ以上の染料組成物および性能向上組成物を用いてBCF撚糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸を提供することと、(b)巻き上げリール上に当該BCF糸を巻き付けることと、(c)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(d)任意に、当該BCF糸を、染みをブロックする組成物を含む第1の性能向上組成物と接触させることと、(e)当該BCF糸を当該巻き上げリール上に接触させ、そこに巻き付ける前に、当該BCF糸を、防汚組成物を含む第2の性能向上組成物と接触させることと、を含み、当該BCF糸が、当該染料、当該任意の第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触する間動いている。染料組成物は、酸性染料組成物または分散染料組成物から成り得る。染みをブロックする組成物は、ポリマーのアミン末端基と結び付き、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を有する種から成り得る。本発明のプロセスに好適な化学物質の一般的部類は、正荷電した染料部位をブロックする任意の化学物質を含み得る。防汚組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触角のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、またはさらに、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料から成り得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

更に別の態様では、1つ以上の染料組成物および性能向上組成物を用いてBCF撚糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸を提供することと、(b)当該BCF糸を当該染料組成物と接触させることと、(c)任意に、当該BCF糸を、染みをブロックする組成物を含む第1の性能向上組成物と接触させることと、(d)当該BCF糸を、防汚組成物を含む第2の性能向上組成物と接触させることであって、当該BCF糸が、当該染料、当該任意の第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触する間動いている、接触させることと、(e)当該BCF糸を当該染料組成物、当該任意の第1の性能向上組成物、および当該第2の性能向上組成物と接触させた後に、当該BCF糸を熱固定することと、を含む。染料組成物および性能向上組成物は、上に開示される。

更なる態様では、染料成分を含むタフト加工されていないBCF撚糸が開示され、当該染料成分は、BCF糸をタフト加工する前に当該BCF撚糸上に存在する。染料成分は、酸性および分散染料材料から選択される。糸は、ポリアミド繊維を含み得、および/またはポリエステルから選択されたポリマー成分を有し得る。糸は、タフト加工されてカーペットまたは布地に製造され得る。

なおも別の態様では、染料成分、防汚成分、および任意の防染み成分を含むタフト加工されていないBCF撚糸が開示され、当該染色成分、防汚成分、および任意の防染み成分は、BCF糸をタフト加工する前に当該BCF撚糸上に存在する。染料成分は、酸性および分散染料材料から選択される。防汚成分および任意の防染み成分は、上に開示される組成物から選択されることができる。染みをブロックする成分は、任意に、繊維の重量に対して、約0.5〜約40ppmの元素硫黄含有量の量で存在する。防汚成分は、繊維重量に対して、約100ppm〜約1000ppmの元素フッ素含有量の量で存在する。糸は、ポリアミド繊維を含み得、および/またはポリエステルから選択されたポリマー成分を有し得る。糸は、タフト加工されてカーペットまたは布地に製造され得る。

なおも更なる態様では、染料成分、任意の染みブロッカー成分、および防汚成分を含む、タフト加工されていないBCF撚糸を提供すること、当該BCF糸をタフト加工すること、およびカーペットに織ることを含む、当該カーペットを製造するためのプロセスが開示される。染料および性能向上成分は、タフト加工することおよび織る前に、BCF糸上に存在するため、現況技術のプロセスに従って染色することまたは酸性化した染みブロッカー組成物および防汚組成物を用いて処理することによって、完成品のカーペットをプロセスする必要がない。

なおも更に別の態様では、染料組成物をBCF撚繊維に適用するためのシステムが開示される。このシステムは、(a)少なくとも2つの個別の糸部材から作製された単糸部材を送る第1の糸巻き上げデバイス、(b)当該染料組成物を当該単糸部材に適用する当該糸巻き上げデバイスの下流に配置された染料組成物アプリケータ、および(c)染色された単糸部材を受け取る第2の糸巻き上げデバイスを備える。染色組成物は、酸性染料または分散染料材料から成り得る。

なおもまた更なる別の態様では、染料組成物と少なくとも1つの性能向上組成物とをBCF撚繊維に適用するためのシステムが開示される。このシステムは、(a)少なくとも2つの個別の糸部材から作製された単糸部材を送る第1の糸巻き上げデバイス、(b)当該染料組成物を当該単糸部材に適用する当該糸巻き上げデバイスの下流に配置された染料組成物アプリケータ、(c)防染み組成物を当該単糸部材に適用する当該染料組成物アプリケータの下流に配置された任意の防染み成分アプリケータ、(d)防汚組成物を当該単糸部材に適用する当該染料組成物アプリケータの下流に配置された防汚アプリケータ、および(d)染色された単糸部材を受け取る第2の糸巻き上げデバイス、を備える。染色組成物は、酸性染料または分散染料材料から成り得る。防染み組成物は、ポリマーのアミン末端基と結び付き、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を有する種から成り得る。防汚組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触角のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、またはさらに、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料から成り得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

上述のように、開示される本発明のプロセスは、熱固定することおよびタフト加工することの前、特に染色中に、カーペット糸を処理することが、仕上がったカーペットの品質に影響を及ぼすことが知られているため、直観に反したものである。更に、本発明のプロセスはまた、汚れ抵抗組成物が、通常のライン速度で、相当な廃棄物なしに、撚糸束に均一に適用されることは非常に難しい傾向があるため、直観に反したものである。更には、開示されるプロセスは、糸撚り装置が、巻き付けの前の撚糸への局所化学物質の適用に、これまで適応していなかったため、直観に反したものである。しかしながら、以下に示されるように、処理されたBCF糸を用いて製造されるナイロンカーペットは、かかる処理がない同一のカーペットよりも優れた防汚特性を示す。

一態様では、BCF撚糸を、防汚成分を含む防汚組成物を用いて処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、(a)BCF撚糸を提供することと、(b)当該BCF糸が動いている間、当該BCF糸を当該防汚組成物と接触させることと、(c)当該BCF糸を乾燥熱固定することと、を含む。防汚組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触角のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、またはさらに、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料から成り得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

なおも別の態様では、防汚組成物をBCF撚繊維に適用するためのシステムが開示される。このシステムは、(a)少なくとも2つの個別の糸部材から作製された単糸部材を送る第1の糸巻き上げデバイス、(b)当該防汚組成物を当該単糸部材に適用する当該糸巻き上げデバイスの下流に配置された防汚組成物アプリケータ、(c)当該防汚組成物アプリケータから下流に配置された糸乾燥熱固定装置、および(d)当該単糸部材を受け取る第2の糸巻き上げデバイスを備える。防汚組成物は、大きな比表面エネルギー化学物質又は他の材料、例えば、水および油に対する大きな接触角のような、大きな比表面エネルギー特性を付与するフルオロケミカル、またはさらに、類似の特性を有する、非フルオロケミカル粒子材料から成り得る。防汚組成物は、防染み成分を更に含むことができる。

定義 当該分野の当業者には、大部分はよく知られているが、明瞭さのために、以下の定義が与えられる。

OWF(繊維の重量に対して(On weight of fiber)):繊維の重量%としての、適用された化学物質の量。

WPU(湿潤含有量):カーペットを乾燥させる前の、カーペットに適用された水および溶媒の量で、繊維の重量%として表される。

BCF糸を、当該糸が動いている間、かつ接触させて糸パッケージまたはケーク(cake)に巻き付けるか、または巻き取る前に、染料および/または化学薬品処理組成物と接触させることを含む、単BCF糸または嵩高連続フィラメント(BCF)撚糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、BCF糸を染みブロッカーおよび防汚組成物を含む1つ以上の性能向上組成物と接触させることも含み得る。

嵩高連続フィラメント(BCF)糸は、嵩高ジェットまたは押込み室の使用を通じて達成され得るような、三次元捲縮の高レベルによって他の繊維製品糸から区別される。捲縮は、カーペット糸としての使用に特に適しているBCFを作製する。しかしながら、嵩高は、糸内部の繊維への染料または他の化学薬品処理の適用を非捲縮糸に比べてより困難なものにする。

BCF糸を、当該糸が動いている間、かつ巻き上げリールまたは糸巻機と接触させてそこに糸を巻き付けて糸パッケージまたはケーク(cake)を作成する前に、染料または処理組成物と接触させることを含む、BCF撚糸を処理するためのプロセスが開示される。このプロセスは、BCF糸を染みブロッカーおよび防汚組成物を含む1つ以上の性能向上組成物と接触させることもまたあるいは含み得る。

染料または処理組成物成分であり、それは、約30〜約80ypmを含む約10〜約100upmで、BCF撚糸に連続的に適用されるように適合される。染みブロッカー組成物は、防染み成分を含み、10〜50%、好ましくは、15〜30%の湿潤含有量でBCF単糸またはBCF撚糸に連続的に適用されるように適合される。防汚組成物は、防汚成分を含み、約10重量%〜約30重量%、約20重量%〜約30重量%、および約10重量%〜約20重量%を含む、約5重量%〜約50重量%の間の湿潤含有量でBCF単糸またはBCF撚糸に連続的に適用されるように適合される。BCF単糸またはBCF撚糸は、任意に、糸を染料およびまたは性能向上処理組成物および1つ以上の性能向上組成物と接触させた後に、熱固定前に、熱固定されまた組織化され得る。熱固定する温度は、約160℃〜約195℃を含む、約125℃〜約200℃の範囲に及び得る。熱固定の状態に留まる時間は、約0.5〜約3分および約0.5〜約1分を含む、約0.5〜約4分の範囲に及び得る。

開示される染料組成物で使用するための染料成分は、酸性染料または分散染料である。酸性染料成分は、当該分野の当業者には既知であり、1つ以上の有機発色団部分を含有する水溶性イオン種である。酸性染料は、典型的に、粉末形態で提供され、異なる酸性染料を使用して、各選択された染料成分の使用率、用いられた1つ以上の酸性補助剤の使用率、および染色区域の基板の滞留時間のようなプロセス条件に応じて明確に定義された色選択に到達し得る。好適な酸性染料組成物の例としては、Orange 3G、Red 2B、およびBlue 4Rが挙げられる。分散染料成分は、同様に、当該分野の当業者には既知であり、1つ以上の有機発色団部分を含有する水不溶性非イオン種である。分散染料は、分散剤と組み合わせたペースト形態、または粉末形態のいずれかで提供される。異なる分散染料を組み合わせて使用して、各選択された分散染料成分の使用率、用いられた特定の分散剤(単数)または分散剤(複数)、および染色区域の基板の滞留時間のようなプロセス条件に応じて明確に定義された色選択に到達し得る。好適な分散染料組成物の例としては、Disperse Red 60、Disperse Yellow 86、およびDisperse Violet 33が挙げられる。

開示される染みブロッカー組成物において使用するための防染み成分は、ポリマーアミン末端基と関連し、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を有する成分を有する。本発明のプロセスに好適な化学物質の一般的部類は、正荷電した染料部位をブロックする任意の化学物質を含み得る。染みブロッカーは、シンタン、スルホン化ノボラック、スルホン化芳香族アルデヒド縮合生成物(SAC)、ならびに/または、ホルムアルデヒド、フェノール、置換フェノール、チオフェノール、スルホン、置換スルホン、オレフィンのポリマーまたはコポリマー、分岐状オレフィン、環状オレフィン、スルホン化オレフィン、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸、および有機スルホン酸の反応生成物のような様々な形態で利用可能である。それらは、通常、特定の化学物質に応じて、ホルムアルデヒド、フェノール、ポリメタクリル酸、無水マレイン酸、およびスルホン酸を反応させることにより作製される。更に、染みブロッカーは、典型的に、水溶性であり、一般的には、繊維に浸透する一方で、防汚剤、通常フルオロケミカルは、繊維の表面を被覆する、非水溶性の分散体である。2つ以上の染みブロッカーが、防染み組成物において使用され得る。

染みブロッカーの例としては、これらに限定されないが、(American Emulsions Company, Inc., Dalton, Ga.からの)CEASESTAINおよびSTAINAWAY、(Bayer Corporation, Rock Hill, N.C.からの)MESITOL、(Ciba Corporation, Greensboro, N.C.からの)ERIONAL、(Crompton & Knowles Colors, Inc., Charlotte, N.C.からの)INTRATEX、(Dyetech, Inc., Dalton, Ga.からの)STAINKLEER、(Lenmar Chemical Corporation, Dalton, Ga.からの)LANOSTAIN、および(E.I. du Pont de Nemours and Company, Wilmington, Del.からの)SR−300、SR−400、およびSR−500等のフェノールホルムアルデヒドポリマーまたはコポリマー、(3M Company, St. Paul Minn.からの)SCOTCHGARD FXシリーズのカーペットプロテクター等のメタクリル酸のポリマー、Rockland React−Rite, Inc., Rockmart, Gaからの)スルホン化脂肪酸、およびArrowStar LLC, DaltonおよびTri−Tex, Canadaからの染み抵抗化学物質が挙げられる。

開示される防汚組成物において使用するための防汚成分は、水および油に対する大きな接触角(例えば、それによって処理された表面上で水および油が、「玉になる」)のような、大きな比表面エネルギー特性を付与する。防汚成分は、フルオロケミカル分散体を含み得、この分散体は、フルオロケミカルアロファネート、フルオロケミカルポリアクリレート、フルオロケミカルウレタン、フルオロケミカルカルボジイミド、フルオロケミカルグアニジン、テロマーでないフルオロケミカル、およびC2〜C8化学物質を組み込んだフルオロケミカルからなる群から選択されたものを含む、主に、カチオン性またはアニオン性のいずれかであり得る。あるいは、フルオロケミカルは、6個以下のフッ素化炭素を含む8個以下のフッ素化炭素を有する1つ以上の単量体反復単位を有することができる。例示的なフルオロケミカル防汚成分は、DuPont TLF 10816および10894、Daikin TG 2511、およびDuPont(商標)Capstone(登録商標)RCPを含む。非フッ素化防汚成分は、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、およびカルボキシレートを含む、シリコーン、シルセスキオキサンおよびシラン変性粒子、オルガノシラン変性粒子およびアルキル化粒子、アニオン性非フッ素化界面活性剤、およびアニオン性ヒドロトロープ非フッ素化界面活性剤を含み得る。(米国特許第6,824,854号を参照されたく、これは参照によって本明細書に組み込まれる)。2つ以上の防汚成分が、防汚組成物において使用され得る。

染料組成物は、BCF撚糸またはBCF単糸に、それが動いている間、かつ巻き上げリールまたは糸巻機に接触する前に、接触させるように適合される。更に、染料組成物は、糸が、任意に、組成物の適用後に熱固定され得るため、中性pH(例えば、5.5〜7.5を含む、4〜9)であり得る。このプロセスは、激しい低pH化学物質の必要性を放棄し、脱イオン水は、開示されるプロセスにおいて使用するのに好適である。

染みブロッカー組成物は、BCF撚糸またはBCF単糸に、それが動いている間、かつ巻き上げリールまたは糸巻機に接触する前に、接触させるように適合される。更に、染みブロッカー組成物は、糸が、任意に、組成物の適用後に熱固定され得るため、中性pH(例えば、6〜8)であり得る。このプロセスは、激しい低pH化学物質の必要性を放棄する。

防汚組成物は、ポリマーアミン末端基と関連し、それらを酸性染料の染みによる染みを付けることから保護する酸性部分を含む任意の染みブロッカー成分も有し得る。本発明のプロセスに好適な化学物質の一般的部類は、正荷電した染料部位をブロックする任意の化学物質を含み得る。染みブロッカーは、シンタン、スルホン化ノボラック、スルホン化芳香族アルデヒド縮合生成物(SAC)、ならびに/または、ホルムアルデヒド、フェノール、置換フェノール、チオフェノール、スルホン、置換スルホン、オレフィンのポリマーまたはコポリマー、分岐状オレフィン、環状オレフィン、スルホン化オレフィン、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸、および有機スルホン酸の反応生成物のような様々な形態で利用可能である。それらは、通常、特定の化学物質に応じて、ホルムアルデヒド、フェノール、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、および有機スルホン酸を反応させることにより作製される。更に、染みブロッカーは、典型的に、水溶性であり、一般的には、繊維に浸透する一方で、防汚剤、通常フルオロケミカルは、繊維の表面を被覆する、非水溶性の分散体である。染みブロッカーはまた、別個のアプリケータを用いて防汚剤の後に続いて適用され得る。

染みブロッカーの例としては、これらに限定されないが、(Apollo Chemical Co., Graham, NCからの)Barshield K−9、(Peach State Labs, Rome, GAからの)RM、(3M Company, St. Paul, MNからの)FX−369、および(E.I. du Pont de Nemours and Company, Wilmington, DEからの)Zelan 8236のようなフェノールホルムアルデヒドポリマーまたはコポリマー、(3M Company, St. Paul, MNからの)FX−657およびFX−661のようなメタクリル酸のポリマーおよびコポリマー、(E.I. du Pont de Nemours and Company, Wilmington, DEからの)SR−500のような無水マレイン酸のポリマーおよびコポリマー、およびArrowStar LLC(Dalton, GA)、TANATEX Chemicals(Dalton, GA)、およびTri−Tex Co., Inc.(Saint−Eustache, Qc, Canada)からの抗染み化学物質が挙げられる。

一般的な染みブロッカーは、化学物質の一部としてスルホン化部分を使用し、処理された繊維上に硫黄が存在する結果をもたらす。硫黄含有量は、繊維の重量において、5%の染みブロッカーでの約50ppm〜0.1%の染みブロッカーでの約1ppmの範囲に及び得る。したがって、上の染みブロッカー濃度に基づいて、繊維の重量における硫黄含有量は、約1ppm〜約30ppm、約5ppm〜約20ppm、および約5ppm〜約10ppmを含む、約0.5ppm〜約40ppmの範囲に及ぶ。硫黄含有量は、x線回折または他の方法によって測定することができる。

染料、処理、または防汚組成物は、BCF撚糸に、それが動いている間、かつ巻き上げリールに接触するかまたは熱固定する前に、接触させるように適合される。更に、防汚組成物は、糸が、任意に、組成物の適用後に熱固定され得るため、中性pH(例えば、6〜8)であり得る。このプロセスは、激しい低pH化学物質の必要性を放棄する。

接触させることは、これらに限定されないが、アプリケータパッド、挟み式ローラー、湿式芯、浸漬タンク、噴霧器、および霧吹きを含む、湿潤材料を乾燥基板に適用する任意の好適なデバイスによって実施され得る。

例えば、綿芯は、一緒に積み重ねられて所望の厚さ(例えば、ス”〜3”)を形成することができ、一定の流速で移動している糸に染色液を転移するために染浴中に置かれ得る。芯の厚さの選択は、所望の色の深みおよび色濃度を達成するのに必要とされる最適芯および糸の接触時間に基づいた。更なる選択肢は、芯アプリケータステーションの複数のセットを使用することである。第1の芯アプリケータステーションは、第1の色を糸に適用し、第2の芯アプリケータステーションは、第2の色または性能向上化学物質を糸に適用する。各芯アプリケータステーションは、1つ以上の芯で作製され得る。

別の選択肢は、芯によって覆われた1つ、2つ、またはそれ以上の回転ロールを用いて、染色液または他の処理剤を糸に転移することである。ここで、糸は、2つの回転ロールの間を通ってもよい。1つのロールと接触してもよいか、または2つ以上の回転ロールの間を通ってもよい。そのロールの表面上の芯は、円柱状のロールの内側から外側表面まで延在する1つ以上の半径方向に配向された毛細管による処理を用いて供給されてもよい。芯は、表面の一部分に場所を特定されてもよいか、または表面全体に均一に分布されてもよい。糸の長さの局所的一部分への処理が所望される場合、芯の一部を備えるロールが、選択される(芯が存在しないロール表面の区分が存在することを意味する)。糸の全長に沿う処理が所望される場合、表面全体に均一に分布された芯を備えるロールが、選択される。異なるロールと異なる芯を組み合わせる構成を使用して糸に更なる効果を提供し得る。染料または化学薬品処理は、所望の通り、BCF糸の全長にわたって無作為に適用され得るかまたは均一に適用され得る。

防汚または防染み組成物のような化学薬品処理が望まれる場合、芯を含む少なくとも1つの回転ロールのうちのもの以外のアプリケータを介して適用されてもよい。適用される場合、防汚剤は、染料の後に続いて適用され得る。

BCF糸の糸速度は、芯を含むロールの表面速度よりも大きくなる。例えば、BCF糸は、回転ロールの表面速度よりも約20m/分〜約800m/分速い、速度を有し得る。BCF糸の糸速度は、約100〜約800m/分を含む約50m/分〜約1000m/分であり得る。少なくとも1つの回転ロールの速度は、約50m/分〜約100m/分を含む約5m/分〜約200m/分であり得る。

ポンプの使用によって糸に接触する染色液または他の処理剤の量を計量して、制御する。これは、所望の量の染料または化学薬品処理の正確な適用を可能にする。量は、糸の長さにわたって様々であってもよい。

更に、複数のロールが、連続して使用されてもよい。例えば、1つのロールが、動いている糸の片側に第1の色を適用し、別のロールが、糸の他方の側に第2の色を適用して、独特の2色糸を生み出すことができる。更に、2つのセットの挟み式ロールが使用されてもよい。第1のセットは、第1の色を糸に適用し、第2のセットは第2の色または性能向上化学薬品を適用し得る。上の選択肢の任意の組み合わせが、多色、色の深みを有し、様々な性能化学薬品を有する糸を製造するために使用され得る。

本明細書に開示される態様は、液体染料および/または性能化学薬品をカーペット繊維に適用するエネルギー効率の良いかつ環境に優しい方法を提供する装置およびプロセスを提供する。これを使用して単色または多色カーペット繊維を作製でき、BCF単糸またはBCF撚糸を用いる。色の変化は、末端に沿っておよび/または繊維束にわたって起こり得る。それをまた使用して間欠性濃または淡可染性を有する白可染カーペット繊維を作製できる。

いくつかの態様の装置は、1つまたは複数の連続して配置された回転ロールのうちのものを含む。回転ロールの表面は、回転ロールの中心から表面に均一におよび連続的に液体染料または性能化学薬品を移行することが可能である芯で被覆される。カーペット繊維は、回転ロールの表面速度よりも著しく速い処理速度で染料または性能化学薬品を含有するように、ロールの周りで包まれる。横断ガイドは、染料含有量を支援するように処理方向にわたって繊維を振動させるために含まれてもよい。

各ロールは、移動している繊維への染料の間欠性適用を提供するように部分的に被覆され得る。ロールの回転速度を変えることによって、被覆部分の場所および幅、種々の色を有する繊維、および色分割長は、極めて低い湿潤含有率(10〜30%)で生成され得る。色の変化は、繊維束に沿ってかまたは繊維束にわたって起こり得る。

このデバイスは、染料、性能化学薬品を硬化し同時に撚りを固定するSuperbaまたはSuessenのような熱固定機に連結され得る。このデバイスは、極めて低い湿潤含有量で繊維に染料を適用する非常に効率的な方法を提供する。染色および熱固定の間または後に、余分なすすぎ洗いステップおよび乾燥ステップを付け加える必要がない。

開示されるプロセスによって提供される有利点は、(1)末端に沿うおよび/または糸束にわたる濃または淡酸可染性変化、(2)末端に沿う色変化、および(3)糸束にわたる多色、を含む。

防汚組成物の湿潤含有量は、約10重量%〜約30重量%、約20重量%〜約30重量%、および約10重量%〜約20重量%を含む、約5重量%〜約50重量%である。得られるBCF撚糸は、フッ素系の防汚成分が使用される場合、繊維の重量に対して、約100〜約500ppmの元素フッ素、約200〜約400ppmの元素フッ素、および約100ppm〜約300ppmの元素フッ素を含む、約100ppm〜約1000ppmの元素フッ素を有し得る。防汚組成物が染みブロッカーを更に含んだ場合、それは、繊維の重量に対して、約1000ppm〜約3%、約0.5%〜約2%、および約0.5%〜約1%を含む、約500ppm〜約4%で存在する。

染みブロッカー組成物の湿潤含有量は、繊維の重量に対して、約1000ppm〜約3%、約0.5%〜約2%、および約0.5%〜約1%を含む、約500ppm〜約4%で存在する。一般的な染みブロッカーは、化学物質の一部としてスルホン化部分を使用し、処理された繊維上に硫黄が存在する結果をもたらす。硫黄含有量は、繊維の重量において、5%の染みブロッカーでの約50ppm〜0.1%の染みブロッカーでの約1ppmの範囲に及び得る。したがって、上の染みブロッカー濃度に基づいて、繊維の重量における硫黄含有量は、約1ppm〜約30ppmの元素硫黄、約5ppm〜約20ppmの元素硫黄、および約5ppm〜約10ppmの元素硫黄を含む、約0.5ppm〜約40ppmの元素硫黄の範囲に及ぶ。硫黄含有量は、x線回折または他の方法によって測定することができる。

性能向上剤は、臭気制御剤、抗菌剤、抗真菌剤、芳香剤、耐漂白剤、柔軟剤、および紫外線安定剤からなる群から選択される1つ以上の成分を更に含むことができる。

BCF単糸またはBCF撚糸は、ナイロン6,6、ナイロン6、ナイロン4,6、ナイロン6,10、ナイロン10,10、ナイロン12、そのコポリマー、およびこれらの混合物から作製されたもののようなポリアミド繊維から作製することができる。更に、BCF単糸またはBCF撚糸は、ポリエステル成分のような更なるポリマー成分も有することができる。更なるポリマー成分は、ポリアミド繊維(例えば、ポリアミド/ポリエステル繊維)を作製する前に、(溶融混合または共重合によって)ポリアミドと共に組み込まれることができるか、または、BCF撚糸を作製するようにポリアミド繊維と撚られる単独の繊維であってもよい。しかしながら、カチオン可染ナイロン、ポリエステル、およびアクリル繊維も、一緒にかまたは排他的にかのいずれかで使用されてもよい。

カチオン可染ナイロンおよび/またはポリエステルのみが本発明のBCF糸に存在するときは、染みブロッカーの使用が不要である。言い換えれば、染みブロッカーは、プロセスから除外され、更に合理化し、費用およびこれらの化学薬品の環境への曝露を削減させる。好適なカチオン可染ナイロンは、5−スルホイソフタル酸等の、スルホイソフタル酸、コモノマーとしてのナトリウム塩を用いて変性されたナイロン6またはナイロン66のような上述のナイロン組成物のうちのいずれかであってもよい。

上述のように、BCF糸は、ポリアミドおよび/またはポリエステルポリマー成分を用いて製造されることができる。知られている吸尽プロセスに比べて、少量の防汚組成物が適用されるにもかかわらず、高い防汚成分(例えばフッ素の)含有量が糸の表面上で達成されるという点に、開示されるプロセスの予想外の利点が見出された。更に、開示される発明のプロセスにおいて適用された防汚組成物は、フルオロケミカルまたは非フルオロケミカル系か、またはフルオロケミカルまたはフルオロポリマー材料と非フッ素化汚れ抵抗材料との混合物のいずれかであり得る。

開示されるプロセスは、後続の染色を必要としない、撚る前に色素かまたはそれらの組成物に含まれる色素のいずれかを有する、糸に適用され得る。着色糸は、酸性溶液染色された繊維ならびに分散、カチオン、およびアニオン染色された繊維によって作製することができる。このプロセスにおける使用に好適な糸は、ポリエステルの場合のように塩基組成物によってであれ、またはナイロンの場合のように糸のポリマー組成物に強酸官能基を含めることによってであれ、固有の染み抵抗を更に含み得る。開示されるプロセスによる染色または着色される糸(すなわち、着色された糸)の使用は、後続の染色の必要を省き、現行技術の下では実施される後続の染色および性能向上化学薬品適用の必要なしに、在庫の柔軟性を向上させ、色の選択肢を広げ、染み抵抗であり、また汚れ抵抗でもある、着色されたカーペットの生成を可能にする。汚れ抵抗化学薬品適用。

本質的に染み抵抗および着色された糸の両方が開示されるプロセスで用いられる場合、次いで、染色、およびタフト加工カーペットへのSB/FC適用の全ての費用が、除外される。上で観察されるように、これは、優れた性能属性を有するカーペットを作製する費用を削減するだけではなく、水、蒸気、およびエネルギー消費を軽減することによってカーペット製造の環境への影響を最小化する。

開示されるプロセスの様々な態様を用いて作製されたBCF撚糸は、それ自体で、または無処理繊維および糸と混合されて、タフト加工され、カーペットまたは布地に製造され得る。BCF撚糸で作製されたカーペットは、5以降の撥油性評価および5以降の撥水性評価を呈する。

あるいは、開示されるプロセスは、また、装飾様式上の利点が、カーペット形成後の差異のある染色および仕上げから導かれ得る場合の特定のプロセスにおいて、有利に適用され得る。例えば、開示される本発明の汚れ抵抗または染み抵抗撚糸は、染色前に未処理糸の間で、カーペットに任意にタフト加工され、それによって、審美的な代替物を生み出した。

防汚組成物をBCF撚糸に適用するためのシステムが更に開示される。このシステムは、(a)少なくとも2つの個別の糸部材から作製された単糸部材を送る第1の糸巻き上げデバイス、(b)防汚組成物を単糸部材に適用する第1の糸巻き上げデバイスの下流に配置された防汚組成物アプリケータ、(c)糸乾燥熱固定装置、および(d)単糸部材を受け取る第2の糸巻き上げデバイス、を含む。第1の糸巻き上げデバイスは、少なくとも2つの個別の糸部材を単糸部材に撚ることができる巻き上げロールまたはリールであり得る。個別の糸部材は、単フィラメントもしくは繊維、または複数のフィラメントもしくは繊維からなる糸であり得る。アプリケータは、これらに限定されないが、アプリケータパッド、挟み式ローラー、湿潤芯、浸漬タンク、噴霧器、および霧吹きを含む、湿潤材料を乾燥基板に組成物の湿潤含有量は、約10重量%〜約30重量%、約20重量%〜約30重量%、および約10重量%〜約20重量%を含む、約5重量%〜約50重量%である。得られるBCF撚糸は、フッ素系の防汚成分が使用される場合、繊維の重量に対して、約100〜約500ppmの元素フッ素、約200〜約400ppmの元素フッ素、および約100ppm〜約300ppmの元素フッ素を含む、約100ppm〜約1000ppmの元素フッ素を有し得る。防汚組成物が染みブロッカーを更に含んだ場合、それは、繊維の重量に対して、約1000ppm〜約3%、約0.5%〜約2%、および約0.5%〜約1%を含む、約500ppm〜約4%で存在する。このシステムは、熱固定装置の前に、偽撚り装置および押込み室も含むことができる。偽撚り装置は、フィラメント分解の防止のための糸持ち上げユニット(yarn hold−up unit)であり得る。組織化ユニットは、押込み室であり得る。熱固定装置は、Suessenユニットであり得る。第2の糸巻き上げデバイスは、糸巻機であり得る。

あるいは、開示されるプロセスを修正して、BCF撚糸が巻き付けられた後、かつ熱固定される前に、染料適用、任意の防染み適用、および/または防汚適用を含むことができる。例えば、BCF撚糸は、中心芯またはパッケージから解かれ、染色アプリケータと接触し、任意の防染みアプリケータと接触し、防汚アプリケータと接触して、次いで熱固定プロセスを通過して糸の撚りに染料、防汚、および任意の防染みを固定させる。

フッ素系の防汚成分が使用される場合、繊維の重量に対して、約100〜約500ppmの元素フッ素、約200〜約400ppmの元素フッ素、および約100ppm〜約300ppmの元素フッ素を含む、約100ppm〜約1000ppmの元素フッ素を有し得る。防汚組成物が染みブロッカーを更に含んだ場合、それは、繊維の重量に対して、約1000ppm〜約3%、約0.5%〜約2%、および約0.5%〜約1%を含む、約500ppm〜約4%で存在する。このシステムは、熱固定装置の前に、偽撚り装置および押込み室も含むことができる。偽撚り装置は、フィラメント分解の防止のための糸持ち上げユニットであり得る。組織化ユニットは、押込み室であり得る。熱固定装置は、Suessenユニットであり得る。第2の糸巻き上げデバイスは、糸巻機であり得る。

ケーブル撚りプロセスでは、7000rpmの主軸速度で供給される、クリール糸およびバケット糸が、防バルーンデバイスを通過して巻き上げロール上に繋がる。ここから、撚糸が、糸巻機に巻き付けられる。

開示されるプロセスの別の態様は、染料アプリケータおよび防染み/防汚アプリケータの両方のような2つ以上の処理を含む。この態様では、7000rpmの主軸速度で供給される、クリール糸およびバケット糸が、防バルーンデバイスを通過して巻き上げロール上に繋がる。第1の処理剤、すなわち、染料成分を撚糸に適用する染料アプリケータは、巻き上げロールの下流に配置される。防汚/防染み成分を染色された撚糸に適用する防汚/防染みアプリケータは、染料アプリケータの下流に配置される。ここから、撚られ処理された糸が、糸巻機に巻き付けられる。

好適な熱固定プロセスでは、ケーブルBCF撚糸は、仮の撚りユニット、その後に巻き取り機または押込み室、プレバルカー(prebulker)、および最終的に熱固定チャンバに入り熱固定された糸を生成する。

開示されるプロセスの一態様では、ケーブルBCF撚糸が熱固定される前に染色される場合、ケーブルBCF撚糸は、染料アプリケータ(または他の処理アプリケータ)、その後に仮の撚りユニット、巻き取り機または押込み室、プレバルカー、および最終的に熱固定チャンバに入り染色され熱固定された糸を生成する。

ケーブル撚りプロセスでは、7000rpmの主軸速度で供給される、クリール糸およびバケット糸が、防バルーンデバイスを通過して巻き上げロール上に繋がる。ここから、撚糸が、糸巻機に巻き付けられる。

開示されるプロセスの一態様では、7000rpmの主軸速度で供給される、クリール糸およびバケット糸が、防バルーンデバイスを通過して巻き上げロール上に繋がる。染料成分または他の処理剤を撚糸に適用する染料アプリケータは、巻き上げロールの下流に配置される。ここから、撚られ染色された糸が、糸巻機に巻き付けられる。

開示されるプロセスの別の態様は、染料アプリケータおよび防染み/防汚アプリケータの両方のような2つ以上の処理を含む。この態様では、7000rpmの主軸速度で供給される、クリール糸およびバケット糸が、防バルーンデバイスを通過して巻き上げロール上に繋がる。第1の処理剤、すなわち、染料成分を撚糸に適用する染料アプリケータは、巻き上げロールの下流に配置される。防汚/防染み成分を染色された撚糸に適用する防汚/防染みアプリケータは、染料アプリケータの下流に配置される。ここから、撚られ処理された糸が、糸巻機に巻き付けられる。

好適な熱固定プロセスでは、ケーブルBCF撚糸は、仮の撚りユニット、その後に巻き取り機または押込み室、プレバルカー、および最終的に熱固定チャンバに入り熱固定された糸を生成する。

開示されるプロセスの一態様では、ケーブルBCF撚糸が熱固定される前に染色される場合、ケーブルBCF撚糸は、染料アプリケータ(または他の処理アプリケータ)、その後に仮の撚りユニット、巻き取り機または押込み室、プレバルカー、および最終的に熱固定チャンバに入り染色され熱固定された糸を生成する。

開示されるプロセスは、直観に反したものであり、驚くべきことに、カーペットまたは布地に製造されると、許容される染色されたおよび性能向上特性を含有する糸をもたらす。上述のようにプロセスを再配置することは、下流のカーペット製造プロセスを混乱させ、品質の劣るカーペットを生じるであろうことが予想され得る。したがって、以下に報告される結果は、驚くべきことであり、予想外である。

本発明の特性および有利点は、例示の目的のために提供される以下の実施例によってより完全に示され、いかなる方法においても本発明を制限するものであると解釈されない。

試験方法 酸性染料による染み試験 酸性染料による染み抵抗を、American Association of Textile Chemists and Colorists(AATCC) Method 175−2003、「Stain Resistance: Pile Floor Coverings」を基に修正された手法を用い、評価する。製造業者の指針に従って、サクランボ風味のKOOL−AID(登録商標)粉末(Kraft/General Foods、Northfield, IL/White Plains, N.Y.、中でも特にFD&C Red No.40を含有する、粉末ドリンクミックス)を混合することによって、9重量%の染色溶液を調製する。カーペット試料(4×6インチ)を、平らな非吸収性表面上に置く。2インチ(5.1cm)の直径のプラスチック中空カップを、カーペット試料上にしっかりと置く。(20mLのKOOL−AID(登録商標)染色液を、カップに注ぎ、この溶液を、カーペット試料に完全に吸収させる。カップを除去し、染みが付けられたカーペット試料を、24時間、そのままの状態で放置させる。定温放置の後、染みが付けられた試料を、冷たい水道水の下で十分にすすぎ洗いし、余分な水を、遠心により除去し、試料を、空気中で乾燥させる。カーペット試料を、目視検査し、AATCC Method 175−2003に記載されている、FD&C Red No.40 Stain Scaleに従って、染みを付けることについて格付けした。染み抵抗を、1〜10の段階を用いて測定する。試験で検出できない染みには、10の評価を与える。

撥性試験手順 評価番号1液体の5滴を、カーペット表面上の3mmの高さから置く。10秒後に、5滴のうちの4滴がまだ球形〜半球形として可視である場合、カーペットに合格評価を与える。より高い評価番号の液体を用いて試験を繰り返す。試料の撥性評価は、撥性試験に合格するように使用された最も高い評価番号液体である。4以降の評価を有するカーペットは、良好な防汚特性を有する。防汚処理がない場合には、大多数のナイロンカーペットは、撥油性および撥水性の両方に対して、1の評価を有する。

実施例1 (Invistaからの996−426TS)ナイロン66酸可染糸の4つの端部を、一緒にケーブル撚りして〜4000デニールケーブル撚糸を形成した。この糸を、本発明の綿芯(図1)で被覆された1組の回転ロール上で処理した。淡色の含金染料(DystarによるIsolan yellow NW 23g/L、Red S−RL 4.52g/L、Black 2S−CP 0.88g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、中心から汲み出し、上部ロール上の芯に均一に分散させた。濃い色の含金染料(DystarによるIsolan Yellow NW 9.57g/L、Red S−RL 13.4g/L、およびBlack 2S−CP 26.1g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、中心から汲み出し、底部ロール上の芯に均一に分散させた。両方のロール(直径18インチ)を、約60mpm(1分当たりのメートル)の表面速度で回転させた。4000デニールナイロン66酸可染糸を、315mpmで処理し、まず、上部および下部ロール上で染料を含有させ、その後、200℃で60秒間、Suessenで熱固定した。染色され熱固定された糸は、繊維に沿ってかつ繊維にわたって、興味深い微細な濃淡色の混合状態を有した。試験糸を、1/8ゲージ機でシインチパイル高さ、25ozループパイルカーペットに加工した。完成したカーペットは、アンティーク風の東洋的なカーペットに非常に良く似た多数の色紋を有する独特の美しさを有した。

実験例2 Invistaからの1245デニール19dpf酸可染中空フィラメント糸(1245−296A)の2つの端部を、Volkmanでケーブル撚りした(5.5tpi)。ケーブル撚糸(単一の端部)を、本発明の1組の回転ロール上で処理した(図1)。濃い色の含金染料(DystarによるIsolan Yellow NW 9.57g/L、Red S−RL 13.4g/L、およびBlack 2S−CP 26.1g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、上部ロールに使用し、淡色の含金染料(DystarによるIsolan yellow NW 23g/L、Red S−RL 4.52g/L、Black 2S−CP 0.88g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、底部ロールに使用した。染色液の流速を、上部ロールおよび底部ロールの両方に対して約0.013ガロン/時に制御した。約50%の上部ロール(9時から3時の位置)および50%の底部ロール(12時から6時の位置)を、テープでブロックして移動している繊維(〜350ypm)によって染料が含有されるのを阻止した。両方のロール(直径18インチ)を、約68mpmの表面速度で回転させた。間欠性染料適用の後、ケーブル撚糸を、129℃の飽和蒸気を用いてSuperbaで30秒間熱固定し、管に巻き付けた。それは、異なる色調の淡色、中間色、および濃い色の分割部を有する興味深い多色糸であった。

実施例3 カチオン性可染ポリマーで作製された1245デニール19dpfの淡い小麦色の溶液で染色されたナイロン66(Invistaによる1245−C289)糸の2つの端部を、Volkmanでケーブル撚りした(5.5tpi)。このケーブル撚糸の4つの端部を、本発明の1組の回転ロール上で処理した。淡色の含金染料(DystarによるIsolan yellow NW 23g/L、Red S−RL 4.52g/L、Black 2S−CP 0.88g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、上部ロールに使用した。上部ロールを、約141mpmの表面速度で処理方向に回転させた。濃い色の含金染料(DystarによるIsolan Yellow NW 9.57g/L、Red S−RL 13.4g/L、およびBlack 2S−CP 26.1g/L、Arrow EngineeringによるArrowperse CX 15g/L、pH4.5)を、底部ロールに使用した。底部ロールを、約183mpmの表面速度で処理方向に回転させた。約50%の上部ロール(9時から3時の位置)および50%の底部ロール(12時から6時の位置)を、テープでブロックして移動している繊維(〜280ypm)によって染料が含有されるのを阻止した。間欠性染料適用の後、ケーブル撚糸を、138℃の飽和蒸気を用いてSuperbaで30秒間熱固定し、管に巻き付けた。完成した糸は、異なる色調の淡色、中間色、および濃い色の分割部を有する興味深い多色間隔染色された見た目を有した。色の間隔は、ス〜10インチと様々であった。

実施例4 この実施例は、両方のロールにブロックが存在しないことを除いて、実施例3に類似の方法で実施された。この品目は、糸束に沿ってかつ糸束にわたって微細な色の変化を有した。

実施例5 1100デニールの6dpfポリエステルBCFの2つの端部を、Volkmanでケーブル撚りした(5.5tpi)。このケーブル撚糸の4つの端部を、本発明の1組の回転ロール上で処理した。淡色の分散染料(DystarによるDianix yellow E−3GE 9.5g/L、red E−FB 8.4g/L、およびblue ER−AM 4.0g/L、pH4.5)を、上部ロールに使用し、濃い色の分散染料(DystarによるDianix yellow E−3GE 23.7g/L、red E−FB 13.7g/L、およびblue ER−AM 6.2g/L、pH4.5)を、底部ロールに使用した。上部ロールを、約141mpmの表面速度で処理方向に回転させた。底部ロールを、約183mpmの表面速度で処理方向に回転させた。約50%の上部ロール(9時から3時の位置)および50%の底部ロール(12時から6時の位置)を、テープでブロックして移動している繊維(〜280ypm)によって染料が含有されるのを阻止した。間欠性染料適用の後、ケーブル撚糸を、143℃の飽和蒸気を用いてSuperbaで30秒間熱固定し、管に巻き付けた。完成した糸は、異なる色調の淡色、中間色、および濃い色の分割部を有する興味深い多色間隔染色された見た目を有した。色の間隔は、ス〜12インチと様々であった。

実施例6 この実施例は、両方のロールにブロックが存在しないことを除いて、実施例5に類似の方法で実施された。この品目は、糸束に沿ってかつ糸束にわたって微細な色の変化を有した。

実施例7 アクリルステープルケーブル撚糸の4つの端部を、本発明の1組の回転ロール上で処理した。金色カチオン性染料(Maxilon yellow GL 2.66g/L、Sevron liq.YCN 15.99g/L、Permacryl blue NCN 1.66g/L)を上部ロールに使用し、濃緑カチオン性染料(Maxilon yellow GL 2.46g/L、Sevron liq.YCN 30g/L、Permacryl blue NCN 20.7g/L)を、下部ロールに使用した。上部ロールを、約141mpmの表面速度で処理方向に回転させ、底部ロールを、約183mpmの表面速度で処理方向に回転させた。染料適用の後、ステープルアクリル糸を、115Cの飽和蒸気を用いてSuperbaで30秒間熱固定し、管に巻き付けた。完成した糸は、種々の色調の黄から緑の興味深い混合状態を有した。

本発明は、防汚組成物をBCF糸に適用するために使用される開示された処理プロセス、処理された繊維、カーペット、布地、およびシステムの種々の態様に関連して上に説明されている。先行する詳細な説明を一読し理解した時点で、当業者は明白な修正および変更を思い付くであろう。本発明は全てのそのような修正および変更が特許請求の範囲内に属する限りそれらを含むと解釈されることが意図される。

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