Metal - glass composite pipe and its manufacturing method

申请号 JP27549990 申请日 1990-10-16 公开(公告)号 JP3083149B2 公开(公告)日 2000-09-04
申请人 リ クァン ワン; 堀内 康成; 发明人 ウェン グー シャオ; リ クァン ワン;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】通常の金属製のパイプと、該パイプの表面にスプレー形成されたコーティング層とを備えており、
    該コーティング層における下層の組成が Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −15 SiO 2 20 −45 MnO 2 0.11 MoO 3 10 −25 WO 3 1 − 8 NiO 1.0 であり、上層の組成が Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −25 SiO 2 15 −37 Co 2 O 3 0.1− 5.0 MnO 2 0.11 MoO 3 15 −35 WO 3 1 − 8 であることを特徴とする、金属−ガラス複合パイプ。
  • 【請求項2】ガラスコーティング層を2層備えており、
    下層の厚みが0.05−2.00mmであり、上層の厚みが0.05−
    3.00mmであって、両層の合計厚みが0.1−5.00mmであることを特徴とする、請求項(1)に記載の金属−ガラス複合パイプ。
  • 【請求項3】処理されるべき金属製のパイプをその軸線を中心として回転させると共に軸線方向に移動させる工程と、エアコンプレッサとサンドブロワーとによりパイプの錆を除去する工程と、前記の予熱帯域から後加熱帯域に至る領域をカバーする保護カバー内に窒素ガスを給送して金属パイプの酸化を防止する工程と、パイプを包囲している誘導加熱コイルに給電してパイプを予熱する工程と、パイプの軸線方向に沿い並列配置された2基のスプレーガンにより配合組成がそれぞれ Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −15 SiO 2 20 −45 MnO 2 0.11 MoO 3 10 −25 WO 3 1 − 8 NiO 1.0 及び Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −25 SiO 2 15 −37 Co 2 O 3 0.1− 5.0 MnO 2 0.11 MoO 3 15 −35 WO 3 1 − 8 である2種類のガラス体形成用粉末材料を、アセチレンと酸素とからなる燃焼ガスによりパイプの表面に相次いで溶射して下層及び上層コーティング層を形成する工程と、このコーティングされたパイプを包囲している誘導加熱コイルに給電し後加熱して完全なコーティング層になす工程とを具備していることを特徴とする、金属−ガラス複合パイプの製法。
  • 【請求項4】ノズルの断面形状が扁平状を呈しており、
    その高さが幅よりも小であるスプレーガンを用いることを特徴とする、請求項(3)に記載の金属−ガラス複合パイプの製法。
  • 【請求項5】予熱温度が300−750℃の範囲内であり、溶射温度が1400−3000℃の範囲内であり、後加熱温度が60
    0−850℃の範囲内であることを特徴とする、請求項(3)に記載の金属−ガラス複合パイプの製法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は複合パイプ、殊に金属−ガラス複合パイプ及びその製法に係る。

    本発明による金属−ガラス[本明細書において「ガラス」とはグレーズ(glaze)、即ち釉薬であって加熱により溶融し基体に付着して固化することによりガラス質体となったものを称している]複合パイプは、溶射技術を利用して製造されるものであり、耐腐食性に優れ且つ長寿命を有しているので石油工業,化学品工業,製薬工業,自動車製造工業及び染料工業分野で、或は又油輸送、給、ガス供給目的で、更には地下又は水中配設目的に供される。

    (従来の技術及びその課題) 現在、中華人民共和国において耐腐食性パイプを製作する方法の内で主たる方法は加熱融解した瀝青又はタールを用いる方法であり、この方法は多くの工業国においても最近迄主流を占めてきた。 耐腐食性層を構成する瀝青の寿命は一般に10年を越えることがなく、苛酷な腐食性条件下では5−7年である。 この種の耐腐食性コーティング材料は種々の欠陥を有しており、該欠陥としては例えば変形許容率(deformation rate limit)が小なること、環境温度が高い場合に滴り落ちが生じて耐腐食性層にダメージを与える場合のあること、生物が腐食してダメージを与える場合のあること等を挙げることができる。 従って、瀝青のような素材の耐腐食性層を有する配管は上記のような弱点を有しているので、ダメージを受ける危険性を常に抱えている。 このことは維持費用が多大となるのみならず、配管の補修や管理、更には流体輸送の中断に起因して多大な経済的ロスを招くことを意味している。

    近年に至り、種々の国々においてエポキシ樹脂粉末スプレー法がパイプを耐腐食性ならしめるために広く採用されるようになってきた。 ドイツ国においては、ガス配管及び給水配管を耐腐食性ならしめる素材の90%をポリエチレン樹脂粉末コーティング材料が占めている。 一方、西ヨーロッパの多くの国々やアメリカ合衆国においては、エポキシ樹脂コーティング材料が汎用されている。 1985年に中国配管研究アカデミーはエポキシ樹脂粉末スプレー法を用いたパイプの開発に成功し、それ以来段階的に民生用に供給されつつある。 このようなスチール−プラスチック複合パイプは、瀝青コーティング層を有するパイプよりも変形許容限界が広く、重大な変形が生じず且つダメージをもたらす滴り落ちもないので、瀝青コーティングパイプと比較する場合に寿命が遥かに長い。 しかしながら、結局の処、これらの素材も瀝青と同様に有機物質であるが故に、克服し得ない問題点、即ちコーティング層に関する老化の課題を有している。 時の経過、環境温度の昇降、湿度の影響並びに土壌中の酸、
    アルカリ、塩類及び水分の影響によりスチール−プラスチック複合パイプの老化は速まる。 ポリエチレンやエポキシ樹脂コーティング材料の老化限界が20年を越えることは先ずないものと推定される。

    EP−A−0154513は合金、殊に“Vitallium(商標)”
    合金にコーティングを施すのに好適なガラス組成物を開示している。 しかしながら、このガラス組成物の用途は、外科手術における体内植え込みチューブに限定されている。

    一方、特開昭62−133062公報(特開昭60−273448)には、定速ガスにより基材面上にガラス微粉末を溶射して基材面上にガラス膜を被着形成させる方法が開示されている。 この方法は操作温度が700−800℃であり、融点がガラスよりも低い基材、例えばプラスチックスや織布等を対象として施される。

    上記の従来技術は基材上にスプレーされて複合体を形成するガラスに係るものであるが、耐腐食性を賦与する目的で無機基材を被覆するものではない。

    従って、パイプに関して現在使用されている有機耐腐食性コーティング層における欠陥、即ち老化の課題を排除し、配管の耐腐食特性を改善し、その使用寿命を著しく改善することが要望されている。

    (発明の目的) 本発明の主たる目的は従来技術による金属−有機物複合パイプに代わるべき金属−無機物、殊に金属−ガラス複合パイプを提供することにある。

    本発明の副次的な目的は、この金属−ガラス複合パイプの製法を提供することにある。

    (課題を解決し、目的を達成する手段及び作用) 本発明によれば、既述の課題は通常の金属製のパイプと、該パイプの表面にスプレー形成されたコーティング層とを備えており、該コーティング層における下層の組成が Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −15 SiO 2 20 −45 MnO 2 0.11 MoO 3 10 −25 WO 3 1 − 8 NiO 1.0 であり、上層の組成が Na 2 O 15 −30 (重量%) Al 2 O 3 3 −10 B 2 O 3 5 −25 SiO 2 15 −37 Co 2 O 3 0.1− 5.0 MnO 2 0.11 MoO 3 15 −35 WO 3 1 − 8 である、金属−ガラス複合パイプにより解決されると共に、上記の主たる目的が達成される。

    即ち、本発明による複合パイプによれば、基本である金属パイプのコーティング層がガラス質であるために腐食の課題が解消し、又コーティング層を2層とし、下層を形成すべき材料の組成に関してはパイプ構成金属、殊に汎用されるスチールとの密着性を主眼とし、上層を形成すべき材料の組成に関しては下層形成材との密着性並びに耐候性等の耐環境性を配慮して設定され、その結果耐老化性が飛躍的に向上すると共に、耐衝撃性を含めて強度が著しく向上するのである。

    尚、本発明による複合パイプにおいて、ガラスコーティング層の厚みは、下層が0.05−2.00mm、上層が0.05−
    3.00mmであって、合計厚みが0.1−5.00mm程度で充分である。

    本発明によれば、上記の金属−ガラス複合パイプは、
    処理されるべき金属製のパイプをその軸線を中心として回転させると共に軸線方向に移動させる工程と、エアコンプレッサとサンドブロワーとによりパイプの錆を除去する工程と、後記の予熱帯域から後加熱帯域に至る領域をカバーする保護カバー内に窒素ガスを給送して金属パイプの酸化を防止する工程と、パイプを包囲している誘導加熱コイルに給電してパイプを予熱する工程と、パイプの軸線方向に沿い並列配置された2基のスプレーガンにより上記の通りの配合組成を有する2種類のガラス体形成用粉末材料を、アセチレンと酸素とからなる燃焼ガスによりパイプの表面に相次いで溶射して下層及び上層コーティング層を形成する工程と、このコーティングされたパイプを包囲している誘導加熱コイルに給電して後加熱して完全なコーティング層になす工程とを経て製造することができ、これにより既述の副次的目的が達成される。

    尚、化学的セラミックエナメルも耐腐食特性を有する素材の一つである。 しかしながら、現在の処、エナメル製品は炉内で焼成することにより製造されており、従ってエナメル被覆長尺パイプを製造することは困難である。

    これに対して、本発明方法は限られた寸法を有する焼成炉を使用するものではなく、上述のように所謂「溶射法」を利用しているので、長尺パイプに適用することができる。 尚、本発明方法によれば、複合パイプを連続的に製造することができ、操作が簡単であり、工程数も少ないので自動化が可能であり、又処理所要時間も短い。

    (実施例) 本発明方法を実施するためには、溶射用コーティング材料組成物及びスプレーガンを含む溶射用の機器が必要であり、又溶射法や溶射後の処理に若干の工夫を要するので、先ずこれらを中心として述べる。

    実験によれば、MoO 3は、多成分系ガラスに至っていない潜在的ガラスの形成能を著しく改善することが判明し、一方、タングステンやモリブデンも又ガラスの化学的安定性に寄与する。 これらの成分はガラスの溶融に役立つのみならず、溶射処理製品の表面光沢に関しても潜在的な効果を有している。 MoO 3及びWO 3は容易に溶融化合物、即ち溶融モリブデン酸塩及びタングステン酸塩を形成し、これらは溶射の過程で金属界面と或る程度反応する。 即ち、内容は若干異なるが、エナメル陶磁器製造において基礎釉薬としてモリブデン酸バリウムを用いる場合に金属上への付着が改善されることから、上記のことが推定されるのである。

    更に、MoO 3及びWO 3はガラスに関して界面活性剤としても作用して溶融ガラスの粘度を減少させ、金属に対する溶融ガラスの濡れ能を改善し、金属パイプ表面へのガラスの密着性が向上する。

    従来技術において使用されてきた金属粉のスプレーガンのノズルは噴射口の断面形状が円形のものであるが、
    本発明方法において使用されるスプレーガンのノズルにおけるものは第1図に示されているように扁平形状乃至スロット状を呈している。 即ち、ノズルの開口部(1)
    における高さHは幅Bよりも小である。 ノズルの本体部に且つノズルの開口部(1)の周囲に形成されているオリフィス(2)はアセチレンと酸素とからなるガス混合物又はその一方(この後者の場合に、他方のガスはコーティング用材料粉末と共に噴射される)噴射するガス用に使用される。 尚、後述するように、オリフィス(2)
    から噴射される混合ガスは点火され、ノズル開口(1)
    から噴射されるコーティング用材料粉末を溶融するようになされているので、ノズル温度が上昇する。 従ってノズル本体には放熱用フィン(3)が一体形成されている。

    本発明方法においてスプレー処理を実施する態様については第2図に示されている。 このスプレー処理を行う装置システムは次の6つに分割されている。

    (I) パイプの搬送システム、 (II) パイプの脱錆システム、 (III) パイプの予熱システム、 (IV) 不活性ガスによるパイプの保護システム、 (V) 溶射システム及び (VI) 後加熱システム。

    被処理物である金属製のパイプ(4)は全工程中において2つの同時的運動に服する。 即ち、一方は軸線を中心とする回転運動であり、他方は該軸線に沿っての前進運動である。 パイプ(4)にホットスプレー処理を施す前に、エアコンプレッサ(5)とサンドブロワー(6)
    とを用いてパイプに付いている可能性のある錆を除去する必要性がある。 ヂーゼル発電機(7)からの出力は変流器(8,これは中間周波数発生装置でもあって、ヂーゼル発電機から送られてくる直流電流を交流に交換すると共に、単に交流したのでは周波数変動が激しいので、これを是正する役目をも果たす)に送られ、該変流器を介して予熱器(9)を作動させる。 この予熱器(9)は参照数字(10)にて示されているように、予熱帯域においてパイプ(4)の周囲に捻り配設された誘導加熱コイルとして構成されている。 窒素発生器等の窒素源から、保護カバー(11)にて囲まれた領域、即ち予熱領域及び溶射領域を含む領域に窒素ガスが送られ、斯くて高温時にパイプが酸化されるのを阻止する。 燃焼ガス源(13)からアセチレンと酸素とが、原料源(14)からコーティング用材料粉末が2基のスプレーガン(15)に送られて溶射が行われる。 これらの2基のスプレーガンは、処理されるべきパイプの軸線方向に沿い平行に配置されており、2段階スプレーを、即ち第1スプレーガンは下層コーティング層(16)をパイプに形成するためのスプレーを、又第2スプレーガンは上層コーティング(17)層をパイプに形成するためのスプレーを行う。 これらの溶射処理が完了した後に、パイプは高周波加熱領域に送られて後加熱され、これによってコーティング層に場合により存在する微細孔がシールされて平滑化し、コーティング層の品質及び精度が向上する。 尚、上記の高周波加熱領域には、既述の予熱領域におけると同様に高周波誘導加熱コイル(18)が配置されており、この誘導加熱コイルは変流器(19,これは高周波発生装置でもある)を介して給電される[参照数字20にて示される部材は誘導加熱コイル(18)が主部を構成している後加熱器である]。

    上記の諸工程を経て2層構造を有するコーティング層がパイプ(4)に形成される。 上述のスプレー処理方法は、パイプの外面のみならず、内面にコーティングを施す場合にも適しているが、パイプの内面コーティングの場合にはスプレーガンの構造を若干改変し、又回転しながら送られるパイプを或る程度傾斜させるのが好ましい。

    パイプの予熱温度は通例300−750℃であり、700℃が好ましい。 予熱のために変流器(8)を使用すれば、スプレーコーティング用の理想的な温度域を設定することができる。

    第3図はガラス質体形成用のコーティング材料を金属パイプの表面に溶射するための作業方法を例示しており、溶射装置としては第1図に示されている扁平ノズルと同様な構成のノズルを有するスプレーガンが使用される。

    この第3図に示されるスプレーガンにおいてアセチレンは通路(21)から、酸素は通路(22)から、又コーティング用粉末原料は通路(23)から同時的にスプレーガン内に送り込まれる。 本例の場合のコーティング用粉末原料は下層コーティング層形成用と上層コーティング層形成用との2種類あり、これらの成分組成は下記の表1
    に示される通りであった。

    酸素は粉末原料と共にノズル(26)の主開口部(1,第1図参照)から噴射され、アセチレンは通路(21)から周状共通路(21a,21a)を経て当該共通路と連通している多数の独立路(21b,21b)を通ってオリフィス開口(2,2:第1図参照)から噴射される。 噴射された両ガスは混合し、この混合ガスに点火され、その燃焼温度は14


    00−3000℃に達する。 従って混合ガスに同伴している粉末原料は加熱されて参照数字(25)にて示されているように火災状を呈し、溶融して液滴となり、回転している金属製パイプ(4,第2図をも比較参照)の表面に向いほぼ均斉に噴射される。 斯くて、金属製パイプ(4)の表面にはコーティング層(28,下層)が施される。 尚、スプレーガンは2基並置されており、第2のスプレーガンからも粉末原料が溶射されるので、第2のコーティング層(28b,上層)が形成される[参照数字(29)にて示されている部材は、溶射液滴が通過する窓部(29a)を有する保護カバーであり、第2図における部材12に相当するものである]。 第3図には誇張して描かれているが、


    コーティング層の厚みは下層が0.2−0.4mmであり、上層が0.3−0.6mmである。

    尚、コーティング層の厚みは、一般的には下層が0.05
    −2.0mm、上層が0.05−3.0mmの範囲内であるが、用途における汎用性と経済性をも考慮に入れると、それぞれ上記の既述の厚み範囲内でに設定するのが好ましく、又両層の合計厚みは0.1−5.0mmの範囲内で設定することができるが、0.5−1.0mmであるのが好ましい。

    スプレー処理を完了した後に、更に後加熱することが必要であり、この場合の後加熱は既述のように誘導加熱により行われ、この加熱温度は600−850℃に、好ましくは750℃に維持されるべきである。 後加熱温度を、この程度に設定すれば、コーティング後に場合により存在している微細孔が埋められ、表面が均斉な平滑状態となるので、品質の保証がもたらされる。

    本発明による金属−ガラス複合パイプの物理化学的特性を、Qinghua大学の化学科に委託して調べた結果は後記の通りであった。 これらの試験結果から明らかなように、本発明による複合パイプは耐弗素イオン腐食性、耐アルカリ性、耐酸性、塩類許容性等の耐腐食性において顕著に優れており、耐衝撃性、耐熱衝撃性等の機械的強度においても顕著に優れていることが判明した(試験操作温度は300℃迄であり、この場合にコーテイング層の温度は60−100℃になる)。 金属面へのガラスコーティング層の接着力が優れていることに、殊に留意され度い。 例えば、鋼球で10回叩打してもコーティング層は破壊されず、又ハンマーで叩打する場合に上層の剥落が生じるが、下層は依然として正常状態を維持しているのである。

    (A)操作温度 試験法: 溶解法により測定、操作温度;0−300℃。

    操作温度は操作条件に依存、腐食による汚染が生じない範囲内で操作温度は比較的広い範囲に設定できる。

    (B)付着試験 試験法: 標準試験法(衝撃法)に準拠するものであり、高さ1m
    で試料の中心部に鋼球を落下させ、下層コーティング層と金属面との間の剥離及び結合状態を目視観察。

    外観変化: コーティング層と金属との付着は極めて良好。 10回の衝撃後においてコーティング層は剥離せず。 コーティング層をハンマーで叩打した処、上層は剥離したが下層は正常状態を維持。

    (C)耐衝撃性 CHARPY XCJ−40型衝撃装置を使用した測定値は4500g
    ・cm。

    (D)食塩水容認性 試験法: 室温下に5%NaClに7日間浸漬。

    外観変化: 発錆や剥離なし。

    重量ロス: 0.00g/day・m 2

    (E)食塩水ミスト容認性 試験法: 試料を100℃の恒温槽内に載置し、1日当り8時間に亘り5%NaCl液を1時間当り連続15分間試料にスプレーし、これを7日間に亘り行う。

    外観変化: 発錆や剥離なし。

    (F)耐弗素イオン性 試験法: 5%弗化水素液に7日間浸漬。

    外観変化: 発錆や剥離なし。

    重量ロス: 0.55g/day・m 2

    (G)耐酸性 試験法(1): 強燐酸に7日間浸漬。

    外観変化(1): 発錆や剥離なし。

    重量ロス(1): 1.24g/day・m 2

    試験法(2): HClに7日間浸漬。

    外観変化(2): 光沢失わず。

    重量ロス(2): 1.50g/day・m 2

    (H)耐アルカリ性(標準試験法に準拠) 試験法(1): 炭酸ナトリウム法。

    外観変化(1): 発錆や剥離なし。

    重量ロス(1): 1.01g/day・m 2

    試験法(2): 5%NaOHに7日間浸漬。

    外観変化(2): 発錆や剥離なし。

    重量ロス(2): 1.82g/day・m 2

    (I)耐熱衝撃性 試験法(1): ISO 2742標準試験法に準拠するものであり、試料を電気ヒータにより200℃に加熱し、次いで20℃の水で冷却。 損傷のない場合には、試料のコーティング層に破壊乃至剥離を目視観察し得るに至る迄、20℃づつ温度を上昇させる。

    外観変化(1): 540℃でコーティング層剥離。

    試験法(2): 試料を−30℃の恒温槽に保管し、次いで直ちに100℃
    の沸騰水中に投入し、コーティング層に破壊又は剥離が生じる迄これを繰り返す。

    外観変化(2): 試験を100回繰り返したが破壊や剥離なし。

    (J)自浄性 試験法: ISO 2746標準試験法に準拠するものであり、試料のコーティング層上に1滴の精製大豆油を滴下し、250℃で1時間ベーキングし、次いで自浄効果を目視観察する。

    外観変化: 優れた自浄性を有する。

    (K)欠陥検査 試験法: ISO DIS 8291試験法に準拠する高圧試験。

    欠陥密度: 3ガスポケット/10cm 2

    (発明の効果) 一般に、金属は強度的に優れているが、耐腐食性が低く、一方ガラスは良好な耐腐食性を有しているが強度が低い。 本発明は、これらの素材が有している利点を溶射技術により組合せ、これによって強度の面からも耐腐食性の面からも顕著に優れた金属−ガラス複合パイプになすものである。

    本発明による複合パイプは100年以上の寿命を有し、
    従って従来の金属−瀝青複合パイプ、金属−有機物(ポリエチレン樹脂やエポキシ樹脂等のプラスチックス)複合パイプと比較する場合に遥かに長寿命を有している(化学的セラミックエナメルも良好な耐腐食性を有しているが、エナメルコーティングの施された製品を得るためには炉が必要であり、従ってパイプのような長尺製品の製造にエナメルコーティング法を適用するのは困難であることに留意され度い)。

    本発明による技術は金属パイプの防食に留まらず一般金属基体の防食表面処理に拡張することができ、又溶射法は金属自体の色調や金属基体上に描かれた各種パターンの保護を対象として実施し得るので、建物の化粧材、
    銘板、表示板乃至広告板、道路標識、街路名表示板等に利用し、半永久的なものとものとすることができる。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は本発明による金属−ガラス複合パイプの製造に使用される溶射用のスプレーガンの、殊にノズル部分を示す正面図であり、第2図はスプレーガンによりガラス質体形成用材料を金属製のパイプに溶射してガラスコーティングを施す工程を説明する図面であって、一部をブロック図で且つ他の部分を側面図として描いた図面、第3図は溶射用のスプレーガンと被処理物である金属パイプの断面図であって、ガラスコーティング層形成の要領を示す図面である。 1:ノズルの(主)開口部、 2:ノズルの(ガス)オリフィス、 3:ノズルの放熱フィン、 4:金属製パイプ(基体)、 5:エアコンプレッサ、 6:サンドブロワー、 7:ヂーゼル発電機、 8:変流器、 9:予熱器、 10:誘導加熱コイル、 11:不活性ガス(窒素ガス)源、 12:保護カバー、 13:燃焼ガス(アセチレン+酸素)源、 14:コーティング用の原料源、 15:溶射用のスプレーガン、 16:下層コーティング層、 17:上層コーティング層、 18:誘導加熱コイル、 19:変流器、 20:後加熱器、 21:アセチレン用の通路、 21a;周状共通路、 21b;独立路、 22:酸素用の通路、 23:コーティング用粉末原料の通路、 24:アセチレン噴射用のオリフィス、 25:炎 26:ノズル、 27:金属製パイプ 28a:コーティング層(下層)、 28b:コーティング層(上層)、 29:保護カバー。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ワン リ クァン 中華人民共和国 北京市 デ シェン メン ウェイ ナン シャ タン 1- 2‐211 (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) C03C 1/00 - 14/00

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