Bile resistant Bacillus composition |
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申请号 | JP2011541411 | 申请日 | 2009-12-16 | 公开(公告)号 | JP2012512639A | 公开(公告)日 | 2012-06-07 |
申请人 | セーホーエル.ハンセン アクティーゼルスカブ; | 发明人 | クナレボルウ アネ; クナップ インゲ; デュルマン レセール トマス; デルクス パトリック; ルン ベンテ; ディネス カントル メッテ; | ||||
摘要 | 胆汁酸塩(擬似的消化管環境)中で急速に発芽および成長すること、および目的の化合物を生産すること、を特徴とするバチルス組成物。 当該バチルス組成物は、動物用飼料中の添加物として用いることができ、飼料中にて、プロバイオティック(健康増進)効果を有し、消化を促進して動物用飼料の栄養分の有効性を高める。 | ||||||
权利要求 | 10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含むバチルス組成物であって、 (i)バチルス芽胞が、4mMおよび6mMの胆汁酸塩を含む胆汁酸塩培地の存在下で、それぞれ18時間および19時間未満以内にバチルス芽胞が0.4OD 630の栄養細胞増殖点に達すること、と定義される、迅速な発芽および芽胞から栄養細胞への成長を示すこと、 (ここで栄養細胞増殖点とは、OD値が(栄養細胞の増殖によって)連続的に上昇し始め、0.4のOD 630に達する、増殖曲線上の点であり、 (I)ここで胆汁酸塩培地は、本明細書中の実施例1の標準的な公知の非選択的子牛インフュージョンブロス(VIB)培地に、抱合型胆汁酸塩であるタウロデオキシコール酸およびグリコデオキシコール酸ならびに脱抱合型胆汁酸塩であるデオキシコール酸を、タウロデオキシコール酸60%、グリコデオキシコール酸30%、およびデオキシコール酸10%の比率で含む胆汁酸塩混合物を添加したものであり、 ここでODアッセイ分析は次の工程により行われる: (a)マイクロタイタープレート内のウェルを、培地1ml当たり10 8個のバチルス芽胞を有する0.150mlの胆汁酸塩培地で満たすこと(すなわちこれがゼロ時間である)、および(b)大気条件下にて37℃でプレートをインキュベートし、各読取りの前に攪拌して分光光度計を用いてOD 630値を測定し、典型的な経時的増殖曲線を取得すること) および (ii)バチルス栄養細胞が、適切な目的の化合物を生産していること、 (ただしバチルス栄養細胞は、国際出願PCT/EP2008/057296の請求項1に記載の細胞ではなく、ここで項目(ii)のバチルス栄養細胞は、参照バチルス細胞DSM19467の少なくとも1.25倍の量のフィターゼを生産しており、ここでフィターゼの生産量は、国際出願PCT/EP2008/057296の実施例2の標準的な公知の非選択的ハートインフュージョンブロス(HIB)培地中にて37℃で4時間増殖した後に、国際出願PCT/EP2008/057296の実施例2の標準的なフィターゼアッセイにより測定し、ここでフィターゼアッセイ分析は次の工程により行われる: (a)富栄養培地中にてバチルス栄養細胞の一晩培養物を作製すること、および(b)1%の接種材料を一晩培養物からHIB培地に移し(すなわちこれがゼロ時間である)、フィターゼ活性を測定するまで37℃でインキュベートすること) を特徴とするバチルス組成物。 組成物のバチルス芽胞細胞が、乾燥(例えば噴霧乾燥)した芽胞細胞として存在する、請求項1に記載のバチルス組成物。 バチルス細胞が、B. ズブチリス細胞である、請求項1または2に記載のバチルス組成物。 バチルス芽胞が、請求項1の項目(i)の条件下で、DSM17231(「GalliPro(登録商標)」)として寄託されている参照バチルス・ズブチリス芽胞細胞よりも少なくとも3時間早く栄養細胞増殖点に達する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバチルス組成物。 請求項1の項目(ii)のバチルス栄養細胞および参照バチルス細胞DSM19467をともに同一条件下で増殖させた時、該栄養細胞が、参照バチルス細胞DSM19467よりも多い量の目的の化合物を生産している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のバチルス組成物。 請求項1の項目(ii)の目的の化合物が、例えばマンナナーゼ等の酵素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバチルス組成物。 請求項1の項目(ii)の目的の化合物が、必須アミノ酸であり、かつ必須アミノ酸が、フェニルアラニン、バリン、スレオニン、トリプトファン、イソロイシン、メチオニン、ロイシン、リジン、システイン、チロシン、ヒスチジン、およびアルギニンからなる群より選択される必須アミノ酸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバチルス組成物。 請求項1の項目(ii)のバチルス栄養細胞が、少なくとも1つの必須アミノ酸を参照バチルス細胞DSM19467よりも多い量で生産しており、必須アミノ酸の生産量が、本明細書中の実施例2の標準的な公知の最少塩増殖培地中にて37℃で2日間増殖した後に、標準的なGC−MS法に基づいた本明細書中の実施例2のアミノ酸アッセイにより測定される、請求項7に記載のバチルス組成物。 請求項1〜8のいずれか一項に記載のバチルス組成物を、他の動物用飼料の材料と併せて動物に投与することを含む、動物への給餌方法。 動物が、家禽、反芻動物、子牛、ブタ、ウサギ、ウマ、魚、およびペットからなる群より選択される動物である、請求項9に記載の動物への給餌方法。 新規なバチルス細胞をスクリーニングし単離する方法であって、以下の工程: (a)請求項1の項目(i)の条件下で18時間および19時間未満以内に栄養細胞増殖点に達する程に迅速に発芽および成長することが可能な新たなバチルス芽胞細胞の個々のバチルス芽胞細胞のプールから選択し単離すること; (b)工程(a)の単離した芽胞細胞から栄養バチルス細胞を作製し、選択し単離した新規な細胞に突然変異を起こして新たな個々のバチルス栄養細胞のプールを得ること; (c)工程(b)の新たな個々のバチルス栄養細胞のプールから、適切な目的の化合物を生産することが可能な新たなバチルス栄養細胞を選択し単離すること;および(d)工程(c)の高生産性栄養バチルス細胞を分析して、該細胞が工程(a)の迅速な発芽および成長を維持していることを確認し、選択したバチルス細胞を単離すること; を含む方法。 バチルス細胞が、B. ズブチリス細胞である、請求項11に記載の、新規なバチルス細胞をスクリーニングし単離する方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、胆汁酸塩(擬似的消化管環境)中で急速に発芽および成長すること、および目的の化合物を生産すること、を特徴とするバチルス組成物に関する。 当該バチルス組成物は、動物用飼料中の添加物として用いることができ、飼料中にて、プロバイオティック(健康増進および増殖増進)効果を有し、消化を促進して動物用飼料の栄養分の有効性を高める。 バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)およびバチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)等のプロバイオティック細菌は、動物用飼料業界において食餌への添加物として使用されている。 それらが使用されているのは、バチルスが、動物用飼料業界において成長促進物質として使用されている抗生物質の代わりとなることができるか、または抗生物質の使用を減少させることができる、ということと関係している。 デンマークのクリスチャン・ハンセンA/S社は、例えば、GalliPro(登録商標)(DSM17231として寄託されている)という商品名のそのようなプロバイオティック成長促進製品を商品化している。 GalliPro(登録商標)は、バチルス・ズブチリス芽胞細胞組成物である。 提唱されている作用機序(例えば、免疫調節、腸管内菌叢を変化させる)の他、プロバイオティックバチルスは、動物用飼料の添加物として使用された場合、胃腸管(GIT)内で分泌される酵素等の多くの有益な成分を生産することができる。 フィターゼ等の酵素が分泌され、動物用飼料の消化および取込みの増加が促進される(より高い消化率)。 食餌(飼料)は、主に、穀物、トウモロコシ、大豆、大豆油、およびアミノ酸等の植物由来のものから成る。 全体的に見ると、これらの効果は、コスト効率のよい畜産物の生産に寄与している。 プロバイオティックバチルスはまた、必須アミノ酸等の他の有益な成分を生産することもできる。 バチルス芽胞は、動物の胃腸管(GIT)内において、酸性の胃障壁を通過し、発芽および成長することができる。 このことは大きな利点である。 なぜならば、バチルス芽胞が摂取された際に、バクテリオシン等の多くの種類の有益な成分を分泌することができ、また有用な必須アミノ酸も分泌することができるからである。 さらに、バチルス芽胞は飼料のペレット化プロセスの間において熱安定性であるため、バクテリオシンと、例えば必須アミノ酸との両方をGIT内に送り込む、優れたデリバリーシステムである。 GIT内のバチルスの生存および増殖プロセスにおいて、胆汁の役割は重要である。 胆汁は肝臓で生産され、胆嚢に貯蔵される。 胆汁は、水、レシチン、ビリルビンおよびビリベルジン、ならびに胆汁酸塩を含有する。 動物のGIT内でのバチルス芽胞細胞の生存ならびに発芽および栄養細胞への成長に対して胆汁が何らかの悪影響を及ぼすことが、文献により知られている。 したがって、プロバイオティック胆汁耐性バチルス株を発見する研究が進められている。 論文(Antonie Van Leeuwenhoek. 2006 Aug; 90(2): 139-46. Epub 2006 Jul 4)には、多数のバチルス試料/細胞をニワトリの腸から直接単離することについて記載されている。 単離したバチルス細胞のプロバイオティック活性が試験された。 プロバイオティック活性が最も高い6つのバチルスの胆汁酸塩耐性が試験され、特定の高プロバイオティックバチルスが、比較的高いレベルの胆汁酸塩耐性を有することがわかった。 この論文では、胆汁耐性の試験期間に関しては特に何の注目もしていない。 実験の部分では、バチルス芽胞細胞は、単に、胆汁酸塩中に5日間置いた後に耐性が試験されている(141ページの"Simulated small intestinal fluid tolerance test"のパラグラフを参照のこと)。 米国特許出願公開第2003/0124104(A)号には、従来のプロバイオティックバチルス内生芽胞が低濃度の胆汁酸塩に感受性であること、すなわち、低濃度の胆汁酸塩が存在するだけでも芽胞の発芽および/または再水和が阻害されること、が記載されている。 これは、大腸菌または黄色ブドウ状球菌といった腸内病原体等の他の細菌とは正反対である(段落[0014]〜[0015]を参照のこと)。 この点を考慮して、胆汁酸塩の阻害活性に対して耐性であり、それにより発芽して栄養細胞となり、その後結腸でコロニー形成するバチルス芽胞をスクリーニング/選択することが推奨されている([0019]を参照のこと)。 実施例は全て存在下のものであり、実際にスクリーニングされた特定のバチルス細胞の実際の実験データは、明細書中には記載されていない。 さらに胆汁酸塩のスクリーニング条件は、比較的一般的に記載されている。 特に、胆汁耐性の選択のための期間については何も示されていない。 言い換えると、この文献の単に広範囲/一般的な教示に基づいて選択できるのは、単に緩徐に成長(発芽)することができる、すなわち、適切な量の胆汁酸塩の存在下で、例えば20時間後に芽胞から発芽して栄養細胞になることが可能なバチルス細胞である。 この文献には、迅速に成長(発芽)することができる、すなわち、適切な量の胆汁酸塩の存在下である一定の期間内に規定の増殖点に達し、発芽して芽胞から栄養細胞へと成長することが可能なバチルス細胞を選択するための記載や示唆はない。 まとめると、胆汁耐性バチルス細胞の選択/スクリーニングに関する従来技術の参照文献は、芽胞細胞から栄養バチルス細胞への迅速な成長/発芽には焦点を当てていない。 出願番号PCT/EP2008/057296の国際PCT出願は、2008年11月6日に出願された。 出願人はクリスチャン・ハンセンA/S社であり、本願の出願日には公開されていなかった。 国際出願PCT/EP2008/057296には、胆汁酸塩培地の存在下における発芽および芽胞から栄養細胞への成長の速度が向上した/迅速である、ということを特徴とする新規なバチルス芽胞が記載されている。 本明細書に記載のバチルス芽胞は、国際出願PCT/EP2008/057296に記載のものと同様に、発芽および芽胞から栄養細胞への成長の速度が向上している/迅速である。 国際出願PCT/EP2008/057296に記載されているのは、単に参照バチルス細胞DSM19467と比較してフィターゼの生産量が多いバチルス栄養細胞である。 以下からわかるように、本明細書中の第1の態様および請求項1においては、そのような国際出願PCT/EP2008/057296のフィターゼ高生産性バチルス細胞への請求権は放棄されている。 以下において先行技術への言及があった場合、それは本願の出願日の時点において公衆に利用可能な先行技術(例えば公開論文/特許)であると理解される。 本発明が解決しようとする課題は、動物の胃腸管(GIT)内で大量の有益な化合物を分泌することができるバチルス組成物を提供することである。 本解決策は、本発明者らが改良された新規なバチルス組成物を特定するための新たな選択方法を開発したことに基づく。 本明細書中に記載の新たな選択方法の新規な重要な工程は、胆汁酸塩の存在下における発芽および芽胞から栄養細胞への成長の速度が向上した/迅速であるバチルス芽胞細胞を特異的にスクリーニング/選択することである。 上記の通り、従来技術には、胆汁酸塩の存在下で増殖可能なバチルス細胞の選択方法が記載されているが、従来技術のスクリーニング/選択方法は、胆汁酸塩の存在下での発芽および成長の速度には焦点を当てていない。 したがって、従来技術で選択される胆汁耐性バチルス細胞は、本明細書に記載の発芽および成長の速度の基準を満たすのに十分な速度にて発芽および成長をしない。 例えば、(例えば上記のAntonie Van Leeuwenhoekの論文に記載のように)ニワトリ等の腸から直接単離した腸内環境中のバチルス細胞は、腸内で迅速に発芽および成長するようにと選択されたものではない(自然圧下)。 本明細書中の実施例に示す通り、このことは市販のバチルス組成物であるGalliPro(登録商標)についても当てはまるが、この組成物は、単に発芽および成長が緩徐過ぎるだけで、生理的レベルの胆汁酸塩の存在下において最初の20時間以内に規定の増殖点には達せず、本明細書に記載の発芽および成長の速度の基準を満たさない。 GalliPro(登録商標)は、商業的に成功しているバチルス・ズブチリス組成物である。 本明細書中に記載の新規なDSM19467は、本明細書に記載の胆汁酸塩の存在下において迅速な発芽および芽胞から栄養細胞への成長をするため、出発株としてGalliPro(登録商標)を、また選択圧法(selective pressure method)と、それに続いて単離を用いることにより選択された。 さらなる詳細については、例えば表1を参照されたい(GalliPro(登録商標)は、本明細書中においてDSM17231と呼ぶこともある)。 本明細書中の図1において、このことが模式的に図示されている。 まとめると、10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス細胞を含む単離されたバチルス組成物であって、バチルス組成物の細胞が、本明細書に記載の胆汁酸塩の存在下での迅速な発芽および成長の基準を満たす組成物、について記載している先行技術はないと考えられる。 理論に限定されるものではないが、本発明者らは、バチルス芽胞は、胆汁に耐性であるが十分な速度で発芽および成長をせず、栄養バチルス細胞によって必須アミノ酸生産等のいずれかの好ましい特性が相当な量で示される前に分泌されるため、迅速な発芽および成長が本発明の非常に重要な態様であることを見極めた。 発芽が余りにも緩徐なバチルス芽胞は、細菌が任意の相当量の必須アミノ酸等を生産できる前に胃腸管(GIT)を素通りすることになる。 多くの詳細な試験および分析の後、その結果を受け、本発明者らは、最大で20時間までの時間範囲を用い、高い生理的濃度の胆汁酸塩の存在下でこの時間内に最も速く発芽および成長する芽胞を選択することに決めた。 理論に限定されるものではなく、また本明細書中に開示される詳細な実験作業に基づき、本発明者らは、4mMおよび6mMの胆汁酸塩の存在下で、それぞれ最初の18時間および19時間以内の迅速な発芽および成長を示すことが重要であることを見極めた。 次いで本発明者らは、胆汁酸塩培地中で迅速な発芽および成長を示すバチルス細胞を一旦選択すると、これらの細胞は、必須アミノ酸の生産量が向上した新たな細胞を得るための突然変異誘発の出発細胞として非常に有用であることを見極めた。 図1および実施例4に模式的に図示されているように、迅速に成長し胆汁耐性である選択された株、DSM19467、を古典的突然変異の出発株として用い、必須アミノ酸高生産性株を選択した。 実施例4からわかるように、選択した株のいくつかは、必須アミノ酸であるロイシンをDSM19467およびGalliPro(登録商標)よりも少なくとも5倍多く生産している。 上記の通り、本発明者らの先の出願である国際出願PCT/EP2008/057296では、DSM19467を用いて新たなフィターゼ高生産性株を作製した‐例えば国際出願PCT/EP2008/057296の実施例4を参照のこと。 国際出願PCT/EP2008/057296の記載は、参照により本明細書に組み込まれる。 したがって、DSM19467は、例えば、例えばフィターゼまたは必須アミノ酸、または他のいずれかの適切な目的の化合物の生産量がより高いといった向上した特性を有する新たなバチルス細胞、を作製するための、非常に有用な種類の「中間体」であることがわかる。 さらに、本発明者らが、実施例1の、迅速な発芽および成長を試験するための必須の試験アッセイ、加えて特定された株DSM19467を本明細書中において一旦開示したならば、本明細書中の第1の態様の基準を満たす他の新たなバチルス細胞‐すなわちDSM19467と同様の性質を有する他の別のバチルス細胞、を選択することが当業者にとっては日常業務となる、ということは当業者には明白である。 したがって、本発明の第1の態様は、10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含むバチルス組成物であって、 項目(ii)の「適切な目的の化合物」という用語は、広範囲に理解されるべきである。 上記の通り、第1の態様の基準(i)を満たす芽胞を有するバチルス細胞は、原則的には、例えば、例えば目的の酵素等のいずれかの目的の化合物の生産量が、例えばより高い/向上している可能性のあるバチルス栄養細胞をスクリーニングするための出発株として用いることができる。 上記の通り、参照バチルス細胞DSM19467は、胆汁酸塩の存在下で迅速な発芽および成長をするために、出発株としてGalliPro(登録商標)を用いることにより選択される。 DSM19467は、目的の化合物(例えば必須アミノ酸)の生産性が向上しているために選択されるものではない。 理論に限定されるものではないが、本明細書中のDSM19467の、大多数の市販の適切な目的の化合物(例えばフィターゼまたは必須アミノ酸)の適切な生産量は、GalliPro(登録商標)の、同様の化合物の生産量に相応していると考えられる。 項目(i)に関して、GalliPro(登録商標)の栄養細胞増殖点は、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中でのインキュベーション後少なくとも20時間であり、本明細書に記載の新規なDSM19467株については、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中におけるそれぞれ14時間および15時間後である(本明細書中の図2および実施例3を参照のこと)。 ここで注目しておきたい関連事項は、本発明者らが、栄養細胞増殖点を決定するために、第1の態様の項目(i)の条件下で、市販品であるCALSPORIN(登録商標)(カルピス株式会社、日本)も試験したということである。 GalliPro(登録商標)と同様、市販品であるCALSPORIN(登録商標)は、プロバイオティック飼料添加物として使用されるバチルス・ズブチリス組成物である。 CALSPORIN(登録商標)の、第1の態様の項目(i)の条件下での栄養細胞増殖点は、4mMおよび6mMの胆汁酸塩にて、それぞれ20時間超であった。 これは項目(i)で必要とされる18時間および19時間よりもはるかに長く、このことは、これまでの市販品が、迅速に発芽および成長するために選択されてきたのではない、ということを示している。 上記の通り、「天然の」バチルス細胞は、迅速な発芽および成長を獲得するために何の選択圧も受けていない。 したがって、理論に限定されるものではないが、「天然の」バチルス細胞は第1の態様の項目(i)の条件を満たしていないと考えられる。 [項目(i)の]胆汁耐性および[項目(ii)の]必須アミノ酸アッセイは両方とも、公知の市販の標準的な要素(例えば標準的な培地、胆汁酸塩;標準的なOD測定法および標準的な試験等)に基づいている。 参照バチルス細胞はDSM19467として寄託されており、したがって公衆に利用可能である。 バチルス・ズブチリス細胞であるGalliPro(登録商標)はDSM17231(「GalliPro(登録商標)」と命名)として寄託されており、したがって公衆に利用可能である。 したがって、本明細書中の詳細なアッセイの説明(例えば、胆汁耐性アッセイについては本明細書中の実施例1、また必須アミノ酸アッセイについては本明細書中の実施例2を参照のこと)を基に、当業者は、日常的に、これらのアッセイを繰り返して、目的の特定のバチルス細胞が本発明の第1の態様の[項目(i)の]胆汁耐性および[項目(ii)の]必須アミノ酸のレベルを満たすか否かを客観的に決定することが可能である。 本明細書に記載の新規なバチルス組成物は、動物用飼料へのプロバイオティック添加物として使用してもよい。 用量および投与は、例えば先行技術のGalliPro(登録商標)バチルス組成物について行うのと同様にして、当該技術に従って行ってもよい。 したがって、本発明の第2の態様は、第1の態様および本明細書中に記載の関連する実施形態のバチルス組成物を他の動物用飼料の材料と併せて動物に投与することを含む、動物への給餌方法に関する。 本発明の第3の態様は、新規なバチルス細胞をスクリーニングし単離する方法であって、以下の工程: 本発明者らが、適切な試験アッセイ(特に実施例1の、迅速な発芽および成長を試験するためのアッセイ)、加えて参照株DSM19467を本明細書中において一旦開示したならば、本明細書中の第1の態様の基準を満たす他の新たなバチルス細胞を選択することが当業者にとっては日常業務となる、ということは当業者には明白である。 本明細書に記載の通り、本明細書に記載の新規なスクリーニング/選択方法を用いることにより、本発明者らは多くの改良された新たなバチルス細胞を選択かつ単離した。 本発明の実施形態を以下に記載するが、これは単に例示を目的としたものである。 本明細書中の関連用語の全ての定義は、本明細書中の関連する技術的背景との関連で当業者により理解されるものに従う。 「バチルス細胞」という用語は、本明細書中において、バチルス芽胞細胞およびバチルス栄養細胞の両方に関する。 本明細書中においては、バチルス芽胞細胞に関連した「バチルス芽胞」という用語は、当技術分野によれば、バチルス細菌によって生産される、休眠中の、頑丈な、非生殖性構造を特徴とし得る芽胞、に関する。 芽胞の主な機能は、通常は、細菌が環境ストレス下の期間を生き延びることを確保することである。 したがって芽胞は、紫外線およびγ線、乾燥、リゾチーム、温度、飢餓、ならびに化学殺菌剤に対して耐性である。 通常、芽胞は土壌および水中に存在するが、芽胞はそこでは長期間生存することができる。 芽胞の外皮は多くの毒性分子に対して不透過性であり、また発芽に関与する酵素も含有する。 その中心部は、DNAおよびリボソーム等の標準的な細胞構造を有するが、代謝的に不活性である。 細菌は、環境条件が悪化しつつあることを感知すると芽胞形成のプロセスを開始することがあるが、これには約8時間かかる。 「バチルス栄養細胞」という用語は、分裂してさらに栄養細胞を生産することができる、機能的な栄養バチルス細胞に関する。 「発芽および成長」という用語は、バチルス芽胞が発芽してバチルス栄養細胞に成長することに関する。 当業者には公知であるが、芽胞の再活性化は、条件が好適な場合に起こり、発芽および成長を伴う。 発芽においては、休眠芽胞が代謝活動を開始し、そして冬眠状態から脱する。 通常、発芽は、芽胞の外皮の破裂または吸収、芽胞の膨張、代謝活性の増加、および環境ストレスに対する耐性の喪失を特徴とする。 発芽に続いて成長が起こるが、成長においては、芽胞の中心部が新たな化学成分を生産し、古い芽胞の外皮を脱ぎ捨て、分裂してさらに細胞を生産することができる機能的な栄養細菌細胞へと進化する。 バチルス細胞の増殖曲線(OD対時間)は明確な増殖相を示している。 芽胞が富栄養培地に移されると発芽が始まり、続いてODが一時的に減少する(相I)。 これは、ジピコリン酸が放出された結果芽胞の外皮が水和したことに起因する。 第2の相(相II=成長相)ではODの変化が比較的小さい期間が存在するが、これは芽胞が機能的な栄養細菌細胞へと進化するまでであり、この細胞は分裂してさらに細胞を生産することができ、それによりOD値が継続的な上昇を示す。 OD値の継続的な増大の確認を開始して0.4のODに達した時の点を、本明細書中において「栄養細胞増殖点」と呼ぶ。 「光学濃度」という用語は、分光光度計を用いた吸光度の測定値と定義される。 光学濃度(OD)は、単位距離当たりの所定の波長λについての光学素子の吸収度である。 例えばODを波長630nmで測定した場合、OD 630と呼ぶこともある。 適切な目的の化合物: 目的の化合物の好適な例としては、例えばマンナナーゼ等の酵素が挙げられる。 目的の化合物はまた、ロイシン等の必須アミノ酸であってもよい。 第1の態様の項目(ii)の好ましい実施形態においては、バチルス栄養細胞および参照バチルス細胞DSM19467をともに同一条件下で増殖させた時、バチルス栄養細胞は、参照バチルス細胞DSM19467よりも多い量の目的の化合物を生産している。 本明細書中の実施例4においてこの実施形態の例を見ることができるが、本明細書中の実施例4には、DSM19467と比較して必須アミノ酸であるロイシンの生産量が少なくとも5倍高い栄養細胞が記載されている。 さらに、上記の通り、国際出願PCT/EP2008/057296の実施例4には、フィターゼに関して同様の記載がある。 すなわちDSM19467と比較してフィターゼの生産量が少なくとも5倍高い栄養細胞が記載されている。 バチルス組成物: バチルス組成物は、異なる種類のバチルス細胞(例えばB.ズブチリスおよびバチルス・リケニフォルミス)を含んでもよい。 基本的には、組成物は、本明細書中の第1の態様で定められている量の、第1の態様で定められている基準を満たすバチルス芽胞細胞を単に含むものである。 当業者には公知であるが、本明細書中の商業的に適切なバチルス芽胞細胞組成物は、通常は醗酵により生成される。 通常、得られた芽胞細胞は、濃縮され、乾燥され、担体と混合され、次いで好適な容器に詰められる。 組成物の、例えば10 5 〜10 12 CFU/gの適切なバチルス細胞は、当業者に公知の商業的に適切な形態で存在してもよい。 したがって、ある実施形態においては、組成物の10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞は、乾燥(例えば噴霧乾燥)した細胞または凍結した芽胞細胞として存在する。 好ましい実施形態においては、バチルス組成物は、10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞、より好ましくは10 7 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含む。 「CFU/g」という用語は、組成物そのもののグラム重量に関し、組成物中に存在する好適な適切な添加剤も含まれる。 バチルス組成物の包装に用いる好適な容器の重量は含まれない。 ある実施形態は、バチルス組成物が好適な容器に包装されることに関する。 当業者には公知であるが、通常、商業的に適切な細菌組成物は、例えば、乳清、乳清透過物、炭酸カルシウム/石灰石に属する群のうちの1つの担体/成分、ならびにケイ酸アルミニウムおよび珪藻土(kieselgur)(ケイソウ土)等の固化防止剤等の他の適切な添加剤もまた含む。 本明細書中の適切なバチルス細胞の他に、組成物は、例えば目的の乳酸菌等の、他の適切な目的の微生物もまた含んでもよい。 バチルス細胞 好ましい実施形態においては、バチルス細胞は、 より好ましい実施形態においては、バチルス細胞は、B. ズブチリス細胞またはバチルス・リケニフォルミス細胞である。 最も好ましいのは、バチルス細胞がB. ズブチリス細胞である場合である。 胆汁酸塩の存在下で迅速な発芽および成長を示すものを選択するためのアッセイ したがって、本明細書中の詳細なアッセイの説明(例えば本明細書中の実施例1を参照のこと)を基に、当業者は、日常的に、このアッセイを繰り返して、目的の特定のバチルス芽胞細胞が項目(i)に記載の迅速な発芽および芽胞から栄養細胞への成長の基準を満たすか否かを客観的に決定することが可能である。 項目(i)において、栄養細胞増殖点は、約0.2〜0.3のODに相当する10 8芽胞/mlで開始し、OD値が(栄養細胞の増殖によって)連続的に上昇してOD0.4に達した時点までの増殖曲線上の点である、と説明されている。 これは、当業者によるそのような栄養細胞増殖点の理解と一致するものであり、当業者は、本明細書中で説明した通り、増殖曲線を基に、およそ±30分の限定的なばらつきの範囲内で、これを日常的に決定することができる。 本明細書中の実施例1は、胆汁酸塩の存在下で迅速な発芽および成長を示すものを選択するのに好適な胆汁耐性アッセイの詳細な説明を提供している。 この実施例1の詳細な条件は、本明細書中において、目的のバチルス芽胞細胞が第1の態様の項目(i)の基準を満たすか否かを決定する好ましいアッセイである。 「胆汁酸塩」という用語は、胆汁酸の塩に関する。 胆汁酸は、哺乳動物の胆汁中に優勢に存在するステロイド酸である。 胆汁酸は、コレステロールの酸化により肝臓で生産され、胆嚢に貯蔵され、次いで塩の形態で腸内に分泌される。 胆汁酸は、界面活性剤として働き、脂質を乳化してその吸収および消化を助ける。 実施例1で使用した胆汁酸塩は、ブタ胆汁酸塩の生理的濃度および組成を模して調製した。 当業者には公知であるが、ブタ胆汁酸塩の組成は、本明細書中において、鳥類の胆汁酸塩の組成に比べると比較的「過酷な」条件と考えられ得る。 「胆汁酸塩培地」という用語は、適切な栄養素等のバチルス増殖成分および胆汁酸塩を含む培地に関する。 胆汁酸塩アッセイにおける栄養細胞増殖点‐第1の態様の項目(i) 上記の通り、新規なDSM19467株は、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中において、それぞれ14時間および15時間のインキュベーション後に栄養細胞増殖点に達する。 したがって、好ましい実施形態においては、バチルス芽胞は、第1の態様の項目(i)の条件下で、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中において17時間および18時間のインキュベーション後に栄養細胞増殖点に達し、より好ましくは、バチルス芽胞は、第1の態様の項目(i)の条件下で、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中において15時間および16時間のインキュベーション後に栄養細胞増殖点に達する。 上記で説明した通り、また図1に模式的に示す通り、突然変異誘発の出発株として市販のGalliPro(登録商標)を使用し、本明細書に記載の胆汁酸塩の存在下で迅速な成長を示すものを選択することにより、本明細書中に記載の新規なDSM19467株を選択した。 GalliPro(登録商標)は、バチルス・ズブチリス細胞を含む組成物であり、バチルス・ズブチリスは、DSM17231として寄託されている。 したがってGalliPro(登録商標)は、本明細書中において参照株と見なすことができる。 上記の通り、GalliPro(登録商標)の栄養細胞増殖開始点は、第1の態様の項目(i)の条件下での、4mMおよび6mMの胆汁酸塩中におけるインキュベーション後20時間である。 したがって、ある実施形態においては、バチルス芽胞は、第1の態様の項目(i)の条件下で、DSM17231(「GalliPro(登録商標)」)として寄託されている参照バチルス・ズブチリス芽胞細胞よりも少なくとも3時間早く栄養細胞増殖点に達し、より好ましくは、第1の態様の項目(i)の条件下で、DSM17231(「GalliPro(登録商標)」)として寄託されている参照バチルス・ズブチリス芽胞細胞よりも少なくとも4時間早く栄養細胞増殖点に達し、最も好ましくは、第1の態様の項目(i)の条件下で、DSM17231(「GalliPro(登録商標)」)として寄託されている参照バチルス・ズブチリス芽胞細胞よりも少なくとも5時間早く栄養細胞増殖点に達する。 必須アミノ酸 好ましい実施形態においては、必須アミノ酸は、フェニルアラニン、バリン、スレオニン、トリプトファン、イソロイシン、メチオニン、ロイシン、およびリジンからなる群より選択される少なくとも1つの必須アミノ酸である。 より好ましい実施形態においては、必須アミノ酸は、バリン、イソロイシン、およびロイシンからなる群より選択される少なくとも1つの必須アミノ酸である。 本明細書中における非常に適切な必須アミノは、ロイシンである。 当業者が理解しているように、バチルス栄養細胞は、例えばより多い量の2つまたは3つ以上の異なる必須アミノ酸といった、より多い量の2つ以上の必須アミノ酸を生産することができる。 アミノ酸アッセイ したがって、本明細書中の詳細なアッセイの説明(例えば本明細書中の実施例2を参照のこと)を基に、当業者は、日常的に、このアッセイを繰り返して、目的の特定のバチルス栄養細胞が項目(ii)に記載の必須アミノ酸の生産量を満たすか否かを客観的に決定することが可能である。 本明細書中の実施例2は、必須アミノ酸アッセイの詳細な説明を提供している。 この実施例2の詳細な条件は、本明細書中において、目的のバチルス栄養細胞が第1の態様の項目(ii)の基準を満たすか否かを決定する好ましい必須アミノ酸アッセイである。 必須アミノ酸の生産量‐第1の態様の項目(ii) より好ましい実施形態においては、第1の態様の項目(ii)に関して、バチルス栄養細胞は、好ましくは、第1の態様の項目(ii)の条件下で、少なくとも1つの必須アミノ酸を、参照バチルス細胞DSM19467の少なくとも4倍の量生産している。 バチルス芽胞の動物への給餌/投与方法 動物は、いずれかの目的の動物であってもよい。 好ましくは、動物は、家禽、反芻動物、子牛、ブタ、ウサギ、ウマ、魚、およびペットからなる群より選択される動物である。 当該技術に従ってGalliPro(登録商標)を投与する場合、標準的には、飼料1g当たり約10 4 〜10 8 CFU、通常は飼料1g当たり10 5 〜10 6 CFUの用量で、または動物の生体重1kg当たりの標準的飼料摂取量と同等の用量で行われる。 あるいは、バチルス芽胞は、次の方法のいずれか1つにより、動物に投与してもよい: 新規なバチルス細胞のスクリーニングおよび単離方法 第3の態様の方法においては、第1の態様の項目(i)および(ii)の条件を満たすことが可能なバチルス細胞を選択する。 当業者が理解しているように、本明細書中で詳細に説明されている胆汁耐性アッセイおよび必須アミノ酸量アッセイ(例えば、胆汁耐性アッセイについては本明細書中の実施例1、また必須アミノ酸アッセイについては本明細書中の実施例2を参照のこと)の具体的なパラメーターは、本明細書に記載の主な目的、すなわち第1の態様の項目(i)および(ii)の条件を満たすことが可能なバチルス細胞、をやはり得ることができる代わりのスクリーニング法を作るために変更してもよい。 好ましい実施形態においては、実施例1の胆汁耐性アッセイは、第3の態様のスクリーニング法の工程(a)で使用され、実施例2の必須アミノ酸アッセイは、第3の態様のスクリーニング法の工程(c)で使用される。 第3の態様のスクリーニング法の工程(d)では、栄養バチルス細胞が単離される。 この栄養バチルス細胞を用いてバチルス芽胞を形成させてもよい。 したがって、ある実施形態においては、第3の態様のスクリーニング法には追加の工程(e)が続き、この工程では、工程(d)で単離したバチルス栄養細胞を醗酵させて10 5 〜10 12個のバチルス栄養細胞を形成させ、これらの10 5 〜10 12個のバチルス栄養細胞を用いて10 5 〜10 12個のバチルス芽胞細胞を形成させ、これらを単離して10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含むバチルス組成物を得る。 工程(e)の最終結果は、第1の態様の項目(i)および(ii)の条件を満たすことが可能である10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含む、新規なバチルス組成物である。 したがって、本発明の別の態様は、第1の態様の項目(i)および(ii)の条件を満たすことが可能である10 5 〜10 12 CFU/gのバチルス芽胞細胞を含み、上記の追加の工程(f)が続く第3の態様のスクリーニング法により得ることができるバチルス組成物に関する。 工程(b)では、工程(c)で必須アミノ酸高生産性細胞を選択するために、先に選択した胆汁耐性バチルス細胞の突然変異を起こす。 当業者が理解しているように、これは、例えば、遺伝子を特異的に交換していわゆる遺伝子組換え生物(GMO)を作製する古典的な突然変異(例えば化学処理またはUV)によるものであり得る。 寄託株 実施例1:胆汁耐性アッセイ培地: 本出願の出願日において、供給元であるBDダイアグノスティック・システムズ社(BD Diagnostic Systems)(www.bd.com)の製品カタログ("Difco(商標)/BBL(商標) Manual)には、子牛インフュージョンブロスに関して、 培地を滅菌瓶に分注し、121℃で15分間オートクレーブした。 胆汁塩溶液/培地: 抱合型胆汁酸塩は、タウロデオキシコール酸(シグマ社T−0875、米国)およびグリコデオキシコール酸(シグマ社G−9910、米国)であり、脱抱合型胆汁酸塩は、デオキシコール酸(シグマ社D−5670、米国)であり、最終濃度8mMの胆汁酸塩混合溶液は、60%のタウロデオキシコール酸、30%のグリコデオキシコール酸、および10%のデオキシコール酸を含有していた。 121℃で15分間オートクレーブする前に、水酸化ナトリウムを用いて溶液をpH7.4に調整した。 調製した8mM胆汁酸塩培地を希釈して、0、1、2、4、6、および8mMの胆汁酸塩濃度を得た。 胆汁酸塩を、子牛インフュージョンブロス培地に濃縮状態で加えた。 したがって、子牛赤身浸出物、プロテオースペプトン、および塩化ナトリウムの最終量は、胆汁酸塩を加える前の2.5%子牛インフュージョンブロス培地での量と実質的に同じであった。 芽胞懸濁液 栄養細胞と芽胞とを区別して純粋な芽胞接種用生成物を確保するため、バチルス生成物の芽胞数を、80℃で10分間の+/−加熱処理を用いて測定した。 加熱処理に続いて室温に冷却した後、10倍系列希釈を食塩加ペプトン水中で行った。 トリプトース血液寒天プレート(Difco 0232-01)の複製に、適当な10倍希釈物からの0.1mlを接種した。 プレートを37℃で翌日までインキュベートした。 前述の生成物の芽胞数測定に基づいて、芽胞懸濁液を、最終的に算出される芽胞濃度が10 8 CFU/mlに達するように滅菌蒸留水中で調製した。 最終接種材料中の栄養細胞および芽胞の数を、上記の方法を用いて測定した。 最終濃度10 8 CFU/mlは、0.2〜0.3の開始OD 630に相当していた。 増殖測定:光学濃度測定 滅菌平底96ウェルマイクロタイタープレートを用いた(グライナー・バイオ・ワン社(Greiner Bio-one GmbH)、ドイツ)。 各ウェルを、芽胞(1ml当たり約1×10 8芽胞、開始OD 630約0.2〜0.3と同等/に相当)を接種した0.150mlのVIBで満たし、プレートを、各読取りの前に、強度4(高)の1分間の振盪サイクルにて37℃で20時間インキュベートした。 プレートカバーの内側での濃縮を避けるため、蓋をTriton X-100の希釈溶液にさらした。 バチルス株の発芽および成長の動態を、分光光度計(バイオテック・インスツルメンツ社(Bio-tek Instruments, Inc.)、ヴァーモント州)を用いて、波長630nm(OD 630 )にて測定した。 10分間隔で読取りを行い、KC4(商標)ソフトウェア(バイオテック・インスツルメンツ社、米国)を用いて解析した。 20時間後、データをExcel(登録商標)スプレッドシートにエクスポートしてさらに解析を行い、SASバージョン9.0にインポートして統計的に解析した。 実施例2 :アミノ酸アッセイ 本研究で用いるバチルス細胞により生産されるアミノ酸を測定および定量する方法は、誘導化剤としてクロロギ酸メチルを用いる、水試料についての標準的なGC−MS法である。 バチルス細胞の増殖 最少塩増殖培地にバチルス細胞を接種して37℃、150rpmで増殖させ、2日間増殖させ、次いで、下記の通りアミノ酸の量を上清中で測定した。 バチルス細胞を、以下の組成のChapman(1972)の最少塩培地中で繁殖させる: 121℃で15分間オートクレーブし、オートクレーブしたグルコースを加えて終濃度0.5%とする。 10mlの培地を含む管内にて、37℃および150rpmで2日間インキュベートを行う。 アミノ酸アッセイ アミノ酸アッセイは、アミノ酸が培地に分泌されるため、細胞上清で行う。 試料を滅菌濾過し、解析するまで−20℃で保持する。 試薬: 試料調製: ノルバリンを代謝拮抗物質として用いる場合は、外部標準または他の好適な内部標準を代わりに用いるべきであり、150μlのISは、MQWまたは試料のいずれかに代えるべきである。 試料を、標準的なアミノ酸カラムおよびプロトコルを用いるGC−MSにかける。 実施例3 :胆汁耐性バチルス・ズブチリス細胞DSM19467の選択 出発バチルス細胞は、バチルス・ズブチリス細胞GalliPro(登録商標)であった。 GalliPro(登録商標)に突然変異を誘発させて新たな個々のバチルス細胞のプールを得る。 上記実施例1に記載の通り、芽胞を形成させ、4mMおよび6mMの胆汁酸塩を含む胆汁酸塩培地の存在下で迅速な発芽および芽胞から栄養細胞への成長を示すものを選択した。 バチルス・ズブチリス細胞DSM19467を選択した。 下記表1は、発芽および成長のデータを示す。 時間(時間)は、OD0.2〜0.3に相当する10 8 CFU/mlからの、OD0.4に達するまでの時間である(3回の反復の平均)。 本実施例のデータのいくつかは、DSM19489を過剰発現するフィターゼを試験することにより作成した。 しかしながら本実施例の技術的結果に関しては、DSM19467はDSM19489と概ね同程度の発芽および成長を示すため、これは本明細書中において比較的不適切である。 さらなる詳細については、国際出願PCT/EP2008/057296を参照されたい。 結論 実施例4 :DSM19467からのアミノ酸過剰生産性バチルス細胞の選択 出発バチルス細胞は、実施例3で選択したバチルス・ズブチリス細胞DSM19467であった。 野生型または例えばUV突然変異誘発により生産された変異体のいずれかのDSM19467を、上記の実施例2Bに記載の最少塩寒天培地で増殖させ、好適な阻害量のアミノ酸類似体を含有する1.5%寒天を加えた。 過剰発現させるアミノ酸に応じて、ノルバリン、またはロイシンを過剰生産させるための4−アザ−DL−ロイシン(Bardos, 1974, Topics in Current Chemistry 52, 63-98)等の、種々のアミノ酸類似体を用いることが可能であった。 アミノ酸類似体に対して耐性のコロニーを採取し、最少塩培地で増殖させ、次いでアミノ酸生産量をアッセイした。 栄養細胞は、上記実施例2Bに記載のGC−MS法を用いることにより、大量のアミノ酸を生産するものを選択した。 アミノ酸高生産性バチルス・ズブチリス細胞を選択した。 アミノ酸測定結果 選択した多くの株は、DSM19467よりも少なくとも5倍多くロイシンを生産した。 結論: DSM19467はGalliPro(登録商標)に由来するものであって、必須アミノ酸を高生産するために選択されるものではない。 したがって、GalliPro(登録商標)は、DSM19467とおよそ同じ量の必須アミノ酸を生産すると考えられる。 実施例5 :必須アミノ酸高生産性バチルス細胞の胆汁耐性「確認」 結果は予想通り、当該細胞は、当該細胞を得るのに用いた出発細胞DSM19467とおよそ同程度の良好な迅速な発芽および成長を維持していた。 参考文献1. Antonie Van Leeuwenhoek. 2006 Aug; 90(2): 139-46. Epub 2006 Jul 4 |