Method and apparatus for coating a substrate with a dielectric barrier discharge

申请号 JP2007505342 申请日 2005-03-30 公开(公告)号 JP2007530265A 公开(公告)日 2007-11-01
申请人 ヴラームス インステリング ヴール テクノロギシュ オンデルゾーク (ヴイアイティーオー); フラウンホファー ゲゼルシャフト; 发明人 ディルク リオ ヴァンジェヌグデン,; ヤン ヨゼフ クールズ,; ダニー ハヴェルマンズ,; サビン ヨハンナ アルイス ポールッセン,; ロビー ヨゼフ マーティン レゴ,; クラウス ローズ,;
摘要 【課題】 誘電体バリヤ放電技術を用いる大気圧プラズマ法で優れた独特の性質を持つ無機−有機ハイブリッドポリマーで基材を被覆する方法を提供する。
【解決手段】 この方法は、ゾル−ゲル工程を介して形成されたハイブリッド有機/無機架橋プレポリマーを含むエアロゾルをプラズマ放電中に混合する段階を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
权利要求
  • 誘電体バリヤ放電(DBD)技術を用いて無機−有機ハイブリッドポリマー材料で基材を被覆するための方法において、前記方法が次の段階:
    a)二つの電極間の空間に試料を導入する、
    b)電極間の雰囲気を制御する、
    c)電極間にプラズマ放電を発生する、
    d)ゾル−ゲル工程を介して形成された、ハイブリッド有機/無機架橋プレポリマーを含むエアロゾルをプラズマ放電中に混合する、
    を含むことを特徴とする方法。
  • プラズマ放電に次の追加的成分:非架橋前駆体薬品の気体、蒸気、エアロゾルまたは粉末の一つまたはそれ以上が添加されることができることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 段階d)のエアロゾルがプレポリマーの組成勾配及び/または追加的混合成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  • プラズマが約100Paから約1MPa、好ましくは約1kPaから約1MPaの圧力、より好ましくはほぼ大気圧に維持されることを特徴とする請求項1,2または3に記載の方法。
  • プラズマが約10Hzから約50MHzの周波数の電極間の交流電圧により発生されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
  • 基材がプラスチック、不織または織繊維、天然、合成または半合成繊維、セルロース系材料、金属、セラミック、粉末またはそれらの複合体構造を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
  • ハイブリッド無機−有機被覆が非被覆基材に比べて次の物理的性質:親水性、疎水性、親油性、疎油性、接着性、離型性、気体拡散バリヤ性、液体拡散バリヤ性、固体拡散バリヤ性、耐薬品性、耐UV性、耐熱性、難燃性、多孔度、伝導度、光学的性質、自己洗浄性、音響効果、粗さ、耐摩耗性、耐引掻性、潤滑性、抗菌性、生体適合性、知覚性、触媒特性、湿度、医薬放出性、触感の柔らかさ、味、臭気、虫撃退性、アレルギー反応、毒性、酸塩基レベル、の一つまたはそれ以上を増加、減少及び/または制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の方法。
  • 被覆がゾル−ゲル工程を介して形成された架橋無機−有機ハイブリッドプレポリマーを含むエアロゾルから得られた及び/または得られることができる無機−有機ハイブリッドポリマーであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
  • 無機−有機ハイブリッドプレポリマーが、テトラメトキシシラン;テトラエトキシシラン;Dynasil 40;ジルコニウム−テトラプロポキシド;アルミニウム−トリブトキシド;チタン−テトラエトキシド;アルミニウム−ジブトキシドエチルアセトアセテート;ジルコニウム−トリプロポキシドメチルアクリレート;Bayresit VPLS 2331;プロピルトリメトキシシラン;フェニルトリメトキシシラン;ジフェニルジメトキシシラン;メルカプトプロピルトリメトキシ−シラン;トリデカフルオロ−トリエトキシシラン;アミノプロピルトリエトキシ−シラン;トリメチルアンモニウム−プロピルトリメトキシシラン;オクタデシルジメチルアンモニウム−プロピルトリメトキシシラン;ビニルベンジルアンモニウムエチルアミノプロピルトリメトキシシラン;無水コハク酸プロピルトリエトキシシラン;グリシドキシプロピル−トリメトキシシラン;ビニルトリメトキシ−シラン;メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン;TPGDA−シラン;TEGDA−シラン;BPADA−シラン;LR 8765シラン;GDMA−シラン;及び/またはPETA−シラン;シリル化ポリマー;及び/または適当なそれらの混合物の一つまたはそれ以上から得られる及び/または得られることができることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の方法。
  • 段階d)のプレポリマー混合物が、
    − コロイド金属、金属酸化物、有機金属化合物から好ましく選ばれた無機被覆形成物質及び/または − カルボキシレート、(メタ)アクリレート、スチレン、メタクリロニトリル、アルケン及び/またはジエン、(メタ)アクリル酸、フマル酸(及びエステル)、イタコン酸(及びエステル)、無水マレイン酸、ハロゲン化アルケン、(メタ)アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、アリルアミン、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン、(メタ)アクリルアミド、エポキシ化合物、酸化スチレン、ブタジエンモノオキシド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、ビスフェノール A ジグリシジルエーテル(及びそのオリゴマー)、酸化ビニルシクロヘキセン及びリン含有化合物及び/またはそれらのいずれかの適当な混合物から好ましく選ばれた有機被覆形成物質をさらに含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の方法。
  • 無機−有機ハイブリッド被覆が段階d)のエアロゾルに加えて別個にAr,He,O ,N ,CO ,CO,SF ,NO,NO ,N O,H ,メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、アセチレン、CF ,C ,C ,H O及び/または請求項10に記載の成分のいずれか;
    の一つまたはそれ以上の追加の気体、蒸気、エアロゾルまたは粉末をプラズマ放電に混合することにより得られる及び/または得られることができることを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の方法。
  • 被覆が液体前駆体として付与されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載の方法。
  • 被覆される基材が粉末、ワイヤー及び移動材料ウェブから選ばれることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の方法。
  • 請求項1から13のいずれか一つに記載の方法により得られた及び/または得られることができる被覆された基材。
  • 請求項1から13のいずれか一つに記載の方法で使用するためのプラズマを発生しかつ維持するための装置であって、その装置が一対の電極、前記電極間に存在する隙間、及び前記電極間に電圧を付与するための電圧発生器を含み、前記電極が電気的に伝導する材料からなり、更に一つまたは両方の電極が電気的に絶縁する材料で覆われており、更に前記発生器が約10Hzから約50MHzの周波数の交流電圧を発生することができることを特徴とする装置。
  • 前記電極が平坦なまたは曲がった板または格子、棒、円筒、またはナイフの形またはブラシ形式の幾何学的形状を持つことを特徴とする請求項15に記載の装置。
  • 一つまたは両方の前記電極が任意の形状の異なる部分に分けられていることを特徴とする請求項15または16に記載の装置。
  • 一つまたはそれ以上の前記電極の並列及び/または直列の組合せを含むことを特徴とする請求項15から17のいずれか一つに記載の装置。
  • 一つまたは両方の電極が温度制御されていることを特徴とする請求項15から18のいずれか一つに記載の装置。
  • 一つまたは両方の電極が可動であることを特徴とする請求項15から19のいずれか一つに記載の装置。
  • 说明书全文

    本発明は基材材料を被覆する方法及びそのように被覆された材料に関する。 特に一実施態様でこの方法はハイブリッドポリマー材料の大気圧プラズマ硬化を含む。

    多くの用途において、材料の表面の機械的、化学的または物理的性質は重要な役目を果たす。 もし、何らかの理由で、要求が材料本体により満たされないなら、被覆及び表面変性の付与が性質を向上するために便利な方法である。 この方法では多くの基材が改良されかつ新しい用途で使用されることができる。 非常に簡単な場合は装飾及び着色層での被覆による改良である。 しかし、多くの場合及び特別の用途のためには他の機能的性質、例えば硬度、耐薬品性、電気抵抗率、バリヤ性または光学的外観も改善しなければならない。

    新しい材料への増大する要求はまた、B. M. Novak,Adv. Mater,5(1993)6に記載のような無機材料の固有特性を有機ポリマーの固有特性と組合せる可能性を持つ無機−有機ハイブリッド材料に増大する関心を引き起こした。 従来の方法は複合体材料または配合物の開発であった。 そこでは少なくとも二つの補完的特性を持つ異なる相が混合された。 しかし、特性の最適化された組合せは二つの材料間の直接的かつ最適化された結合によってのみ期待されることができるので、希望の相乗効果は、不相溶性または相分離のため、必ずしも達成されるとは限らなかった。

    新しいハイブリッド材料を設計するためにより有な方法は化学合成による分子スケールでの無機及び有機/ポリマー構造単位の組合せである。 新しい無機−有機ハイブリッド材料の調製のための万能的な方法としてゾル−ゲル法が確立された。 それは例えば:U. Schubert,N. Huesing,A. Lorenz,Chem. Mater. 7(1995)2010またはC. J. Brinker,G. Scherer,Sol−Gel−Science,The Physics and Chemistry of Sol−Gel,Processing,Academic Press(1990)に記載されている。

    この合成は/アルコール系媒体中で実行されるので、得られる溶液は表面特性の改善のためにハイブリッド材料を基材上に被覆するためのラッカーとして使用されることができる。 無機−有機ハイブリッドポリマー被覆材料(商標名ORMOCER(登録商標)の下で入手可能なもの)は無機及び有機基または構造元素の広範囲の可能な組合せ及びそれらの変化及び改造を可能とする。 そして、この理由のため、それらは一般に使用されている有機被覆材料に対して優れている。

    標準的な工業被覆技術はラッカーの塗布後に熱またはUV−誘発硬化処理を含む。 これらの大気圧系技術に加えて、CVD,PVDまたは低圧プラズマのような減圧技術がますます使用されている。 周囲圧力法の利点はそれらが標準的かつ安価な塗布及び硬化器具により使用されることができることである。 減圧法は器具及び工程に関してより高いコストに関係することが多く、かつそれらは非常に薄い層のみを与える。 従って、金属被覆法及び小さな基材の被覆、例えば眼のレンズで、これらの方法は確立されている。

    一般に使用される材料及び技術の以下の不利は明らかである:一般に使用される有機被覆材料は高い機械的安定性、耐引掻性及び耐磨耗性のためにかつ良好なバリヤ性をもたらす高い網状密度のために必要なこの高い架橋度を示さない。
    これらの要求を満たすために有機被覆は無機粒子/充填材[4]と共にまたは多層組成物で使用されねばならない。
    ハイブリッド材料でさえSiO またはAlO [5]との多層組成物においてのみ高バリヤ性を示す。

    熱硬化は効果的な架橋を達成するために長時間高温度を必要とする。 高温度は多くの一般に使用されるプラスチック基材に有害であり、長い硬化時間は高速インライン製造法のためには不利である。 UV硬化は主として被覆の上部で起こる。 厚い層の場合、層の深さ中への架橋の減少度が観察されることが多い。

    低圧プラズマまたはCVD及びPVDは高度に架橋した膜を与えるがnm範囲の薄い層のみを与える。 この層厚は優れた機械的安定性(引掻及び磨耗抵抗性)または高バリヤ性のためには低過ぎ、この方法は大規模用途のためには高価過ぎる。

    従来の硬化法はハイブリッド材料の全潜在能力を利用しないが、それらの液相での低蒸気圧のためそれらは減圧技術で使用されることができない。 文献US 6664737は基材を処理するための誘電体バリヤ放電装置に関し、そこではこの装置は多孔性平坦電極を含む。 US 2002/182319は金属容器の壁上に被覆を付着するための方法に関するが、有機/無機架橋プレポリマーとの組合せではない。 US 2003/0104140は有機/無機ブロックポリマーに言及しているが、ゾル−ゲル化学により合成された材料には言及していない。 US 5523124は被覆付着のためのヒドロシラン化学前駆体の使用に関連する。 これらの化合物はゾル−ゲル調製で加水分解されることができずかつ使用されることができない。

    従って、大気圧プラズマ技術が低圧プラズマの高価でかつ限定された容積の器具に対する要求を迂回するために開発された。 ハイブリッドポリマー被覆材料とそれらの本来の性質とを組合せたこの方法の使用が期待されている。 というのもこの相乗効果は優れた独特の性質を持つ被覆材料を導くからである。

    本発明の目的は従来技術による問題の幾つかまたは全てを解決することである。

    本発明は添付特許請求の範囲の方法と装置に記載されている。

    図面の簡略説明 図1は本発明による装置の概略図を示す。

    図2は本発明の方法の被覆の酸素透過における改善効果を示す。

    図3及び4は本発明の方法により得られた被覆の改善された酸素透過率の追加例を示す。

    プラズマを発生し維持する方法と装置が以下説明される。 化学化合物がプラズマ放電中に導入されると、励起状態の分子、ラジカル及びイオンのような化学活性種が形成される。 これらの種は互いに、中性分子とまたは基材の表面と反応することができる。 化合物の性質及び工程条件に依存して、これはクリーニング、エッチング、化学表面変性(しばしば活性化と呼ばれる)、薄膜の付着(しばしばプラズマ補助被覆付着と呼ばれる)または気体、液体または(ナノ寸法の)粉末の形の新しい化学化合物の形成をもたらすことができる。

    少なくとも一つの電極が電気絶縁材料により覆われているプラズマ放電の形式は、“誘電体バリヤ放電”(DBD)と呼ばれる。 誘電体バリヤ放電は費用効果的なインラインプラズマ処理に対する興味ある展望を提示する。 DBD装置の形状は一般的に一つまたはそれ以上の組の二つの電極を含み、それらの少なくとも一つが絶縁(誘電体)材料で覆われている。 この器具は特に革新的な表面変性及び被覆付着のために重要である。 この目的のため、種々の有機、無機またはハイブリッド(有機/無機)前駆体が使用されることができる。 もし気体状でなければ、これらの前駆体は一般的に(加熱された)液体の蒸気、エアロゾルまたは(ナノ寸法の)粒子の形で用いられる。

    本発明は膜硬化のための大気圧エアロゾル補助プラズマ法と共に液体被覆材料(前駆体溶液)としての無機−有機ハイブリッドポリマーの使用を含む。

    ゾル−ゲル工程を介しての無機−有機ハイブリッドポリマーの形成の原理は有機的に官能基化されたアルコキシシランの加水分解及び縮合である。 前駆体溶液のゾル−ゲル合成は以下に概説される。

    ここでR′=非反応性/官能基または反応性/重合性基、R=メチル、エチル、M=Si,Ti,Zr‐‐‐‐‐である。 この反応の結果として、官能有機基R′を持つプレポリマーとしての無機シリカ状網状構造またはシリコーン状鎖が形成される。

    有機的に置換されたアルコキシシランと金属のアルコキシ化合物、例えばSi(OEt) ,Ti(OEt) ,Zr(OPr) ,Al(O Bu) との組合せが対応する金属酸化物構造の形成により材料の無機部分を変性するであろう。 このようにして非常に硬くて高度に緻密化された材料が得られ、それらは耐引掻性またはバリヤ被覆として使用されることができる。

    純粋な無機ガラス状またはセラミック状網状構造の形成のための前駆体の例は次のとおりである:

    純粋な無機網状構造の形成のためのモノマー化合物は酢酸エチルエステルまたはメタクリル酸のような有機錯体配位子を持つことができる:

    また、無機架橋剤としてオリゴマーシロキサンを用いることができる:

    本発明は特に添付請求項1の方法に関し、そこでは有機/無機ハイブリッドプレポリマーは上記式を持つBayresit VPLS 2331から得られまたは得られることができ、ここでnは正の整数である。 非反応性基R′は被覆に化学特性を導入するために網状構造官能化のために適した網状構造変性剤として作用する。 有機的に官能化されたアルコキシシランの例は以下に与えられる:

    反応性基R′の場合、追加の有機ポリマー網状構造が反応性基の重合反応により形成されることができる。 反応性基を持つモノマーシランの例は次のとおりである:

    本発明の方法においてエアロゾル形成前にゾル−ゲル系で使用される架橋された無機−有機ハイブリッドプレポリマーの混合物に以下の化合物が添加されることができる:
    有機被覆形成物質;任意にカルボキシレート、メタクリレート、アクリレート、スチレン、メタクリロニトリル、アルケン及びジエン、より任意的にメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート及び/または他のアルキル(メタ)アクリレート、有機官能性(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、アリルメタクリレート、ヒドロキエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、及びフルオロアルキル(メタ)アクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸及びエステル、イタコン酸(及びエステル)、無水マレイン酸、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化アルケン、例えば塩化ビニル及びフッ化ビニルのようなハロゲン化ビニル、及びフッ化アルケン、例えばパーフルオロアルケン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プロピレン、アリルアミン、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン、N−イソプロピルアクリルアミドのようなアクリルアミド、メタクリルアミド、エポキシ化合物、例えばグリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドール、酸化スチレン、ブタジエンモノオキシド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、ビスフェノール A ジグリシジルエーテル(及びそのオリゴマー)、酸化ビニルシクロヘキセン及びリン含有化合物、例えばジメチルアリルホスホネート。 添加されることができる追加の無機被覆形成物質はコロイド金属及び金属酸化物及び有機金属化合物を含む。

    本発明の方法において無機−有機ハイブリッド被覆は段階d)のエアロゾルに加えて別個に以下の化合物の一つまたはそれ以上の追加の気体、蒸気、エアロゾルまた粉末をプラズマ放電に混合することにより得られ及び/または得られることができる:Ar,He,O ,N ,CO ,CO,SF ,NO,NO ,N O,H ,メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、アセチレン、CF ,C ,C ,H O及び/またはここに記載された成分のいずれか。

    プラズマ条件下でラジカルが発生される。 ラジカルはビニル−、メタクリル−またはアクリル二重結合の重合並びに結合開裂または開環反応を開始することが知られている。 後者の機構により形成されたラジカルフラグメントはまた、重合及び再結合することができ、従って有機網状構造も形成する。

    反応性アクリルまたはエポキシ基を持つアルコキシシラン前駆体から得られた被覆はそれぞれプラズマ及びUV−硬化(アクリル)または熱硬化(エポキシド)後に同様な結果を示した。 分光分析データは大気圧プラズマがまた通常の硬化から知られるようなラジカル重合(アクリル)または開環及び重合(エポキシド)を開始することを示す。

    非反応性脂肪族基を持つ前駆体からの被覆はプラズマ処理後不粘着性かつ固体であったが、熱硬化後にそれらはまだ粘着性であった。 この結果及び分光分析データはおそらくフラグメント化及び鎖形成を介した有機架橋並びに無機(シロキサン−)網状構造形成がプラズマ工程時に同時に起こることを示す。 本発明で使用するために適している官能化されたポリマー(例えば商標名ORMOCER(登録商標)下に販売されているもの)は以下のように合成されることができる:
    ポリマーは適当なアルコキシシランモノマー(単数または複数)によりシリル化される;
    シリル化されたポリマーは官能性シラン前駆体によるゾル−ゲル反応を受け、ここに述べられたようにプラズマ工程で使用されることができる無機−有機ハイブリッドポリマーの溶液を形成する。 反応は以下に概略的に示される:

    ここでYはポリマーの変性/シリル化のためにアルコキシシランの官能基と反応するために使用されるポリマーの官能基を示し;


    Z:アルコキシシランをポリマーに付着するための官能基を示し;そして R′:非反応性/官能基または反応性重合可能基を示す。


    シランモノマーをポリマーに結合するための幾つかの好適反応は以下のとおりである:


    他の好適な反応はエポキシ基をアミノ基と反応させてアミノシラン基を持つポリマー−エポキシを形成することまたはその逆である。


    ここで使用されるように(メタ)アクリレートはメタクリレート及びアクリレート部分を示す。

    ここに述べられた方法は官能化されるポリマーが希望の本来の性質(柔軟性、伝導性、親水性のような)を持つように選ばれることができ、これらの性質は次いで官能化後にハイブリッド材料中に導入されるという利点を持つ。

    この方法はベース基材に隣接したプラズマ容積中への噴霧を介してのエアロゾルとしての膜形成前駆体の注入を含む(エアロゾル補助大気圧プラズマ:AAAP)。 被覆材料のエアロゾル液滴上へのプラズマの影響はそれらの反応性を強化し、従って架橋及び硬化結果を改善するであろう。 膜厚のための制限もまた減少される。 この効果は液滴の寸法をナノスケールに減少することにより追加的に改善されることができる。 ナノ寸法のエアロゾルはエアロゾル直径及び装入量の制御を提供する電気噴霧法により発生されるであろう。

    プラズマ法と設計されたハイブリッドポリマーの組合せは得られる被覆の硬化挙動、架橋度及び網状構造密度に関して著しく性能を増大する。 ORMOCER(登録商標)の化学的官能化の可能性との組合せで、これらの材料の応用分野は著しく広げられることができる。 更に、プラズマはまた、被覆の官能化及び付着性に効果を持つことができる。

    プラズマ硬化はハイブリッドポリマー前駆体の無機及び有機架橋の両方に影響を及ぼすことを示した。 プラズマ法のハイブリッド被覆材料の有機及び無機成分の両方へのこの二重の効果は架橋度及び網状構造密度に関して通常の硬化のそれより優れている。

    インライン製造環境で使用されるハイブリッド被覆材料と組合せた新規なAAAP法により製造された被覆は減少した費用でより良好な性能と増大した機能性を示すであろう。 強化された網状構造密度は特に製造された膜の機械的安定性及びバリヤ性を増大するであろう。 この方法は特別の種類の基材に限定されない。

    特許WO 02/28548A2には一般式R′Si(OEt) のモノマーアルコキシシラン及び他の有機モノマーと組合せた周囲圧力プラズマ法が記載されている。 このアルコキシシランはモノマーとして、すなわち加水分解なしでかつ無機プレポリマーの形成なしで使用されている。 ここに述べられた方法に対する差は明らかでありかつ顕著である。 モノマーを使用するとき、架橋度はプレポリマーの場合におけるより低い。 そして高架橋度は高性能材料のために必要である。

    本発明の別の態様では誘電体バリヤ放電(DBD)技術によりプラズマを発生しかつ維持するための方法が提供され、前記方法は次の段階:
    a)二つの電極間の空間に試料を導入する、
    b)電極間の雰囲気を制御する、
    c)電極間にプラズマ放電を発生する、
    d)ゾル−ゲル工程を介して形成された、ハイブリッド有機/無機架橋プレポリマーを含むエアロゾルをプラズマ放電に混合する、
    を含む。

    本発明によれば、前記プラズマは100Paと1MPaの間の範囲の圧力に維持されることができる。 更なる実施態様によれば、前記プラズマは1000Paと1MPaの間の範囲の圧力に、好ましくは大気圧に維持される。

    前記雰囲気は追加的に次の成分:気体、蒸気、エアロゾル、粉末の一つまたはそれ以上を含むことができる。 前記混合雰囲気は組成勾配を示すことができる。

    本発明は同様に、好ましくは100Paと1MPaの間の圧力範囲のプラズマを発生しかつ維持するための装置に関し、前記装置は一対の電極、前記電極間に存在する隙間、及び前記電極間に電圧を付与するための電圧発生器を含み、前記電極は電気的に伝導する材料からなり、更に一つまたは両方の電極が電気的に絶縁する材料で覆われているものであって、前記発生器がここに述べられるような交流電圧を発生することができることを特徴とする。 更に、一つまたは両方の電極が温度制御されることができ、一つまたは両方の電極が可動であることができる。

    本発明の装置において、前記電極は平坦なまたは曲がった板または格子、棒、円筒、またはナイフの形またはブラシ形式の幾何学的形状を持つことができる。 一つまたは両方の前記電極は任意の形状の異なる部分に分けることができる。 本発明の装置は一つまたはそれ以上の前記電極の並列及び/または直列の組合せを含むことができる。

    本発明による方法が実施されることができる装置の一実施態様が図1に示されている。 装置(4)は気体を排出するポンプ(7)を含み、それは任意の制御弁(8)を持つ。 任意の制御弁を持つ入口が気体供給装置(6)から来る気体(5)及びエアロゾル発生器9から来るハイブリッド有機/無機架橋プレポリマー13のエアロゾルの両方のために設けられている。 装置はまた、少なくとも一組の電極(1及び2)を含む。 電力供給装置(3)が電極の少なくとも一つに連結されている。 他の電極は接地され、電力供給装置(3)に連結され、または第二電力供給装置に連結されることができる。 電圧、電荷及び電流測定がオシロスコープ(10)により実施されることができる。 このために電圧プローブ(12)、キャパシタ(11)及び電流プローブをそれぞれ使用することができる。

    対称または非対称形を持つ高電圧を送出することができる任意の既知の発生器が使用されることができる。 適当な発生器は例えばCorona Designsにより提供される。 かかる装置は更に一対の電極を含み、電極間に隙間が存在しており、更に混合雰囲気が前記隙間に配置されることになっている。

    電極は電気的伝導材料からなり、前記電極はどのような形状でも構成されることができるが、好ましくは平坦または曲がった板または格子、棒、円筒、ナイフまたはブラシ形式の幾何学的形状の形を取るであろう。 一つまたは両方の前記電極は電気的絶縁材料で覆われた電気的伝導材料からなる。 更に、一つまたは両方の前記電極は任意の形状の異なる部分に分けることができる。 本発明の装置は一つまたはそれ以上の前記電極の並列及び/または直列の組合せを含むことができる。

    本発明の装置において、少なくとも一つの物質が前記電極間に置かれることができる。 前記物質はプラズマ処理を要求する試料であることができる。 前記試料は有機、無機または金属箔、板、繊維、ワイヤーまたは粉末、織布または不織布またはそれらの組合せであることができる。

    電極表面のそれぞれと電極間に置かれたいずれかの物質の表面とのプラズマ処理条件は実質的に互いに異なることができ、これらの電極に付与される交流電圧の特性により制御されることができる。

    プラズマ処理条件は次の操作:エッチング、クリーニング、活性化または付着、のいずれかの組合せからなることができる。

    本発明の装置の一つまたは両方の電極は温度制御されることができる。 更に、一つまたは両方の電極は可動であることができる。

    本発明の更なる態様及び/または好ましい特徴は特許請求の範囲に記載されている。

    例示としてのみ以下の非限定実施例が先に番号を付された化合物に関して述べられる。

    反応性または非反応性基を持つ前駆体化合物に基づくハイブリッド被覆がAAAP法により付着され、通常の硬化被覆と比較された。

    プラズマ処理後並びに熱硬化(1h/100−200℃)後、2の前駆体溶液は粉末形成をもたらした。 これはプラズマ硬化でもまた縮合反応のため無機架橋が明らかであることを意味する。 ゾル−ゲル誘導系ではこの工程は数時間の範囲の時間によるより高温でのみ開始することが知られている。 プラズマ硬化の場合、この効果はプラズマ露出がより低い温度で数分間で起こるので顕著である。

    透明で均一な被覆が加水分解された20と22の溶液からプラズマ硬化後得られた。 両方の場合に有機架橋(20:開環及び重合、22:ラジカル開始−C=C−重合)及び無機架橋/縮合が起こった。 有機架橋/重合はIR分光分析を介して観察された。 20のスペクトルは開環反応を示すカルボニルの形成を示す。 22のスペクトルは有機重合を示す−C=C−二重結合(1640cm −1 )の著しい減少を示す。 これらの結果はそれぞれ熱硬化(20:1h/130℃)及びUV硬化(22:20s及び5.93J/cm )後に得られた結果と同様である。

    10では反応性有機重合可能基は存在せず、すなわち原則として縮合反応のみが可能である。 プラズマ処理後に得られた膜は硬化されたが、熱硬化(1−5h/130℃)後、膜はなお粘着性であり、すなわち硬化されなかった。 この効果は熱処理後にのみ縮合が起こったことを明らかに示し、それは2における程効果的でない。 プラズマ硬化時に追加の有機架橋が起こっており、IR分光分析により示されるような硬化膜に導く。 熱硬化された10のIRスペクトルは非硬化膜と同じであるが、プラズマ硬化された10のスペクトルは有機鎖の酸化反応も示す1695cm −1のカルボニル信号を示す。 巨視的性質へのプラズマ硬化の効果を確認するために、被覆されたPETフィルムの酸素透過度が決定された。 図2に見ることができるように、酸素透過度(酸素透過率OTRにより表された)は熱硬化された10及びUV硬化された27からPETフィルム上のプラズマ硬化された10の被覆に向けて有意に減少する。 この理由はプラズマ硬化によってのみ得られる高度に緻密化された構造である。

    追加実施例 この実施例はゾル−ゲル工程を介してのBayresit VPLS 2331 9と次のシランとの組合せを含む:プロピルトリメトキシシラン10、グリシドオキシプロピル−トリメトキシシラン20、メタクリロオキシプロピル−トリメトキシシラン22、GDMA−シラン27。 Bayresit/シランのモル比は50:50及び20:80である。
    適用法:
    Bayresit/シラン組成物のアルコールゾルが:
    a)ドクターブレード及び続いての熱硬化(130℃/1時間)及びUV硬化(20s,60s,100s)
    b)エアロゾル補助大気圧プラズマ付着を介してポリプロピレン(PP58)及びポリエステル(Arylite(登録商標))上に被覆された。 ドクターブレード技術により得られた被覆は典型的には10から30ミクロン厚であった。 エアロゾル補助大気圧プラズマ付着により得られた被覆は典型的には0.7から3ミクロン厚であった。

    酸素透過率(OTR)の結果は次の二つの表/図に与えられる。

    本発明による装置の概略図を示す。

    本発明の方法の被覆の酸素透過における改善効果を示す。

    本発明の方法により得られた被覆の改善された酸素透過率の追加例を示す。

    本発明の方法により得られた被覆の改善された酸素透過率の追加例を示す。

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