Corrosion-resistant coatings on metal

申请号 JP2004571513 申请日 2003-09-23 公开(公告)号 JP2006525134A 公开(公告)日 2006-11-09
申请人 デグサ アクチエンゲゼルシャフトDegussa AG; 发明人 ユスト エックハルト; ミュー エッケハルト; アルベルト フィリップ;
摘要 金属上の耐蝕性被膜。 本発明は、次の順序の層:(i)金属表面、(ii)珪素化合物を含有するゾルを基礎とする層、(iii)少なくとも1つのオルガノシランを基礎とする層、(iv)必要に応じて、1つ以上の塗膜を有することを特徴とする、腐蝕から保護するための金属上の被膜に関する。 更に、本発明は、このような被膜の形成方法および該被膜の使用に関する。
权利要求
  • 腐蝕から保護するための金属上の被膜において、次の順序の層:
    (i)金属表面、
    (ii)珪素化合物を含有するゾルを基礎とする層、
    (iii)少なくとも1つのオルガノシランを基礎とする層、
    (iv)必要に応じて、1つ以上の塗膜を有することを特徴とする、腐蝕から保護するための金属上の被膜。
  • アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛、亜鉛合金、チタン、チタン合金、鉄、鉄合金、電気メッキされた鉄シート、電気メッキされた鉄合金、錫、錫合金、銅、銅合金ならびに銀および銀合金から構成されている群から選択された金属(i)を有する、請求項1記載の被膜。
  • ゾル層(ii)を形成させるために使用されるゾルが少なくとも1つのテトラアルコキシシランおよび/または少なくとも1つのアルキルアルコキシシランを基礎としている、請求項1または2記載の被膜。
  • ゾル層(ii)を形成させるために使用されるゾルがテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシランおよびオクタデシルトリエトキシシランまたは前記のアルコキシシランの少なくとも2つの混合物から構成されている群からの少なくとも1つのアルコキシシランを基礎としている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の被膜。
  • 層(iii)を形成させるために使用されるオルガノシランが3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ジ(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジ(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−[N′−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−[N′−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンおよびビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミンから構成されている群からの少なくとも1つのアミノアルキル官能性アルコキシシランであるかまたは3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランから構成されている群から選択された少なくとも1つのエポキシ官能性アルコキシシランであるかまたはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランから構成されている群からの少なくとも1つの二重結合含有オルガノシランであるか、または一般式R −Y −(CH ) Si(R ) (OR) 3−y 〔式中、R は、1〜13個の炭素原子を有するモノ弗素化アルキル基、オリゴ弗素化アルキル基もしくは過弗素化アルキル基またはモノ弗素化アリール基、オリゴ弗素化アリール基もしくは過弗素化アリール基であり、Yは、−CH −基、−O−基または−S−基であり、この場合uは、0または1であり、R は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基、分枝鎖状アルキル基または環状アルキル基であるかまたはアリール基であり、yは、0または1である〕で示される少なくとも1つのフルオロ官能性オルガノシランであるか、または前記オルガノアルコキシシランの少なくとも2つの混合物または前記オルガノシランの部分的加水分解物または少なくとも1つのオルガノシランのアルコール水溶液である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の被膜。
  • アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂および合成樹脂の被覆材料から選択された少なくとも1つの塗膜(iv)を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の被膜。
  • 請求項1から6までのいずれか1項に記載の、腐蝕から保護するために金属上に被膜を形成させる方法において、
    場合によっては金属表面を前処理し、
    珪素化合物を含有するゾルを金属表面に塗布し、
    必要に応じて、塗布されたゾル被膜を乾燥させ、
    このゾル被膜をオルガノシランで塗布し、
    乾燥させ、ゾル被膜およびオルガノシラン被膜を硬化させ、
    必要に応じて、こうして得られた層系に1つ以上の塗膜を塗布することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の、腐蝕から保護するために金属上に被膜を形成させる方法。
  • 前記被膜の乾燥および/または硬化を0〜220℃の範囲内の温度および1分間以上ないし24時間で行なう、請求項7記載の方法。
  • アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛、亜鉛合金、チタン、チタン合金、鉄、鉄合金、電気メッキされた鉄シート、電気メッキされた鉄合金、錫、錫合金、銅、銅合金ならびに銀および銀合金から構成されている群からの金属に関連して腐蝕から保護するための請求項1から8までのいずれか1項に記載の被膜の使用。
  • 自動車の組み立て、機械工学、船舶建造、航空機の組み立てまたは家屋の建設の構成成分における請求項1から9までのいずれか1項に記載の被膜の使用。
  • 说明书全文

    本発明は、腐蝕から保護するための金属上の特殊な被膜、このような被膜の製造法および該被膜の使用に関する。

    オルガノシランまたはSiO ゾルを基礎とする、金属のための耐蝕性組成物ならびに付着促進剤(以下、プライマーと呼ぶ)は、久しく公知であり、多種多様な形で記載されている。 不運なことに、公知の系は、なお若干の改善の余地がある。

    耐蝕層を金属表面上に形成させるための通常の方法は、クロム酸塩処理法、燐酸塩処理法、塗布法および陽極酸化法を含む。

    クロム酸塩処理法の工業的な重要性は、毒性問題およびクロム酸塩の相応する再分類のために、現在衰退の一途を辿っている(EU Directive 2000/53/EG)。 それ故に、クロム酸塩処理の良好な耐蝕性の性質にも拘わらず、クロムを含まない新しい系の開発が一般的に著しく重要である。

    鉄、鋼、亜鉛およびアルミニウムを燐酸塩処理する方法は、久しく刊行物中に述べられている。 塗布法と組み合わされた燐酸塩処理法は、完全に認容性の耐蝕制御を得るのに十分であるのに対して、これら2つの処理方法は、単独では望ましい結果を生じない。

    腐蝕からの適度な保護を得るにも拘わらず、金属上、例えばアルミニウムまたはチタン上に電解的に形成される保護酸化物被膜は、酸化物被膜の厚さが増大するにつれて脆性を示し、この被膜の形成に大量のエネルギーを必要とする。

    現在、金属表面上に完全に炭層の被膜を析出させるかまたはセリウムの化成被膜を用いて作業するという開発が試みられている[Galvanotechnik 92 (12), 2001, 3243]。

    更に、クロム酸塩(VI)を避けるという取り組み方は、クロム(III)を含んでおり、したがって重金属を含まないことは考えられない方法である。

    環境保護的な耐蝕層は、シランならびに加分解されたシランを用いて得ることができる(WO 98/19798、WO 00/46310)かまたはシランを基礎とするゾル−ゲル縮合物を用いて得ることができる(米国特許第5200275号明細書)。

    金属支持体は、表面の塗布のために、一般に最初、脱脂され、清浄化される。 この清浄化工程は、有機溶剤での処理ならびにアルカリ処理作業および酸洗い作業を含むことができる[Metalloberflaeche, 29 (10), 1975, 517]。 シランは、水溶液中または少なくとも1つの含水の溶液中で加水分解され、次に浸漬、噴霧および/または回転塗布によって金属表面と接触される。 硬化または縮合は、空気中で室温または高められた温度で行なわれる。

    WO 98/30735には、金属をオルガノシラン溶液で2重に塗布することが開示されている。 この場合に達成される膜厚は、通常、10〜100nmである。

    ゾル−ゲル系(以下、ゾルとも呼ばれる)は、加水分解可能な珪素化合物からの酸性触媒または塩基性触媒を用いて、しばしば相応するAl、Tiおよび/またはZr前駆体と組み合わせて製造される。 この目的のために、構成成分は、一緒に加水分解され、ゾルまたはゲルに変換される。 使用される溶剤/希釈剤は、アルコールであることができ、このアルコールは、前記化合物の加水分解中でも形成される。 塗料は、既に上記された塗布方法を用いてさらに金属支持体に塗布されてよい。 塗料は、想像される上塗り材料で任意に最終的に塗布することなく、有利に1〜50μmの乾燥膜厚で塗布されている。

    欧州特許出願公開第1130066号明細書A1には、シラン組成物で前処理し、その後にポリアミド化合物で押出被覆された耐蝕性金属表面が開示されている。 使用される含水シラン組成物およびアルコール含有組成物は、なかんずく官能基を有するアルコキシシランQ、例えばアミノアルキルアルコキシシランおよびアルコキシシランM、例えばアルキルアルコキシシラン、アルケニルアルコキシシランおよびテトラアルコキシシランから出発する加水分解物、縮合物および/または共重縮合物を基礎とし、この場合成分MとQの総和は、0≦M/Q≦20のモル比で存在する。

    更に、本発明の目的は、金属を腐食から保護する他の方法を提供することである。 特に重要なのは、特に銅、アルミニウムおよびアルミニウム合金を被膜により腐蝕から保護することであった。 更に、重要なことに、環境保護性であるにも拘わらず、高度に有効な解決を見出すことであった。

    この目的は、本発明によれば、特許請求の範囲に詳細に記載されているように達成される。

    意外なことに、特に効果的な耐蝕性被膜は、
    場合によっては金属表面を前処理し、
    珪素化合物を含有するゾルを金属表面に塗布し、
    必要に応じて、塗布されたゾル被膜を部分的または完全に乾燥させ、
    このゾル被膜を殊にモノマーのオルガノシランもしくは部分的に加水分解されたオルガノシランまたはオリゴマーのオルガノシランで塗布し、
    乾燥させ、ならびにゾル被膜およびオルガノシラン被膜を硬化させ、
    必要に応じて、こうして得られた層系に1つ以上の塗膜を塗布し、即ち塗膜を塗布し、この塗膜を乾燥させ、ならびにこの塗膜を硬化させることによって、比較的に簡単で経済的で環境保護的な方法で金属表面上に得ることができることが見出された。

    従って、本発明は、次の順序の層:
    (i)金属表面、
    (ii)珪素化合物を含有するゾルを基礎とする層、
    (iii)少なくとも1つのモノマーのオルガノシランを基礎とする層、
    (iv)必要に応じて、1つ以上の塗膜を有することを特徴とする、腐蝕から保護するための金属上の被膜を提供する。

    金属を腐蝕から保護するために、本発明の教示を適用することによって得ることができる前記種類の被膜は、バリヤー作用を有する、極めて薄手で疎水性で透明の被膜を形成する。 特に、この被膜は、電解質溶液に対して殊に効果的なバリヤー被膜であり、こうして、有利に金属、特に銅、アルミニウムおよびアルミニウム合金のために腐蝕からの間接的な保護をもたらす。

    本発明による被膜は、塗膜の配列を有していても有していなくとも効果的に使用されることができる(iv)。

    従って、本発明のゾル−オルガノシラン被膜(ii)/(iii)は、付加的に撥油性被膜系および汚れ反発性被膜系として使用されてよく、この場合この層(iii)は、好ましくは一般式R −Y −(CH ) Si(R ) (OR) 3−yで示されるフルオロアルキルアルコキシシランの使用を基礎とする。 この式中、R は、好ましくは1〜13個の炭素原子を有するモノ弗素化アルキル基、オリゴ弗素化アルキル基または過弗素化アルキル基、即ち直鎖状アルキル基、分枝鎖状アルキル基または環状アルキル基であるかまたはモノ弗素化アリール基、オリゴ弗素化アリール基または過弗素化アリール基であり、Yは、−CH −基、−O−基または−S−基であり、この場合uは、0または1であり、R は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基、分枝鎖状アルキル基または環状アルキル基であるかまたはアリール基であり、yは、0または1である。 この場合には、例えばトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリメトキシシランまたはトリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラフルオロオクチルトリエトキシシランを使用することができるが、しかし、ここでは若干例の名称を挙げたにすぎない。

    層(iii)に関連して、オルガノシランの少なくとも1個の官能基を選択することができ、したがってこの官能基は、前記層(iii)に塗布された被覆材料に化学的に結合している。 こうして、好ましくは、アミノシランまたはエポキシ官能性シラン、例えば3−アミノプロピルトリアルコキシシランまたは3−グリシジルオキシプロピルトリアルコキシシランが記載され、アクリル被覆材料、ウレタン被覆材料またはエポキシ被覆材料および二重結合を含有するオルガノシランについては、例えば3−メタクリルオキシオールプロピルトリアルコキシシランまたはビニルトリアルコキシシランが記載され、フリーラジカル硬化性被膜系については、この場合アルコキシが記載され、以下、好ましいのは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシまたは2−メトキシエトキシである。

    本発明による被膜を用いた場合には、耐蝕性試験において、特にアルミニウムの場合に、スクライブマークから出発する被覆材料の下方での”スクライブクリープ(scribe creep)”または腐蝕の移動は、目視的に存在しないことが観察される。 従って、極めて薄手のバリヤー被膜の形成によって、本発明の被膜は、耐蝕からの良好な間接的な保護を提供する。 この本発明による薄手の耐蝕性被膜は、粗面、例えば機械的に磨耗されたアルミニウムシートの意外にも良好な被覆面積に影響を及ぼす。 その結果として、この種の被膜は、クロム酸塩処理法だけでなく、通常これに後続される陰極エレクトロコーティングの代替を可能にする。

    本発明による被膜の利点は、次の通りである:
    1μm未満の膜厚および他の被覆系なしでも金属表面上での腐蝕からの顕著な保護;
    極めて高い電気的体積抵抗;
    比較的環境保護的な組成物;
    クロム酸塩処理法の回避の可能性;
    前記組成物の簡単で経済的な塗布;
    殊に塩と一緒に湿分の影響下で機械的および化学的に効果的な被覆;
    保護すべき金属および任意のその後被膜、例えばペイント塗膜またはポリマー塗膜への特に良好な付着

    また、本発明は、
    場合によっては金属表面を前処理し、
    珪素化合物を含有するゾルを金属表面に塗布し、
    必要に応じて、塗布されたゾル被膜を乾燥させ、
    このゾル被膜をオルガノシランで塗布し、
    乾燥させ、ゾル被膜およびオルガノシラン被膜を硬化させ、
    必要に応じて、こうして得られた層系に1つ以上の塗膜を塗布することを特徴とする、本発明による被膜を形成させる方法を提供する。

    本発明による方法は、好ましくはアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛、亜鉛合金、チタン、チタン合金、鉄、鉄合金、電気メッキされた鉄シート、電気メッキされた鉄合金、錫、錫合金、銅、銅合金ならびに銀および銀合金から構成されている群からの金属(i)の表面上に使用される。

    本発明による方法を使用する場合には、一般に金属表面を処理することは、必ずしも必要なことではない。 しかしながら、塗布される金属表面を予め清浄化することは、好ましい。 例えば、塗布される金属表面は、適当な溶剤を用いて脱脂されうる。 また、金属表面は、機械的に研磨によって前処理されてもよいし、熱的に加熱によって前処理されてもよいし、化学的にエッチングによって前処理されてもよい。 しかし、処理される金属表面は、少なくとも乾燥されていなければならない。

    本発明の方法において、珪素化合物を含有するゾルは、場合によっては前処理された金属表面に、例えば浸漬、ブラッシング、噴霧、ナイフ塗布または回転塗布によって塗布されることができる。

    珪素化合物を含有する前記種類のゾルは、常法で製造されることができる。 本発明の方法において、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシランおよびオクタデシルトリエトキシシランまたは前記のアルコキシシランの少なくとも2つの混合物から構成されている群からの少なくとも1つのアルコキシシランを使用することは、好ましい。 一般に、この目的のために、アルコキシシランは、制御された加水分解に掛けられ、加水分解物は、熱で反応されてゾルに変わり、必要に応じて十分に混合される。 この目的のために、熟成ゾルは、10〜80℃、好ましくは10〜60℃、よりいっそう好ましくは20〜30℃の範囲内の温度で1分間ないし24時間、殊に10分間ないし60分間適当に反応される。 前記反応は、必要に応じて加水分解触媒、例えば有機酸または鉱酸、例えば酢酸、クエン酸もしくは燐酸、硫酸もしくは硝酸または塩基、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアまたは有機アミン、例えばアルキルアミンの存在で行なわれてよい。 加水分解触媒は、水との混合物中に装入されてもよく、この場合この混合物は、加水分解のために使用される。 更に、希釈剤/溶剤は、実際の加水分解物または得られたゾルに添加されてよく、この場合このような希釈剤/溶剤の例は、使用されるアルコキシシランのアルコキシ基に対応するアルコールである。 本発明により使用されるゾルは、好ましくは水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、メトキシプロパノール、ブチルグリコールまたは前記溶剤/希釈剤の少なくとも2つの混合物を含む。 こうして、ゾルは、溶剤/希釈剤1〜99質量%、好ましくは15〜80質量%、よりいっそう好ましくは30〜50質量%を含むことができ、この場合この量は、存在するゾルの全部に対するものである。 また、ゾルは、上記酸の1つの添加によって1〜6のpHに調節されてもよい。

    例えば、ゾルは、少なくとも1つのアルコキシシラン、メチルトリアルコキシシランおよび/またはテトラアルコキシシラン50〜100質量部、酸、例えば燐酸0.01〜5質量部、水5〜150質量部および場合によってはアルコール、例えばエタノール10〜200質量部から得ることができ、この場合加水分解およびその後の反応は、攪拌しながら10〜80℃の温度で10分間ないし5日間適度に実施される。 更に、一般に澄明または半透明または蛋白光ないし乳白色である、こうして得られた配合物は、本発明による方法においてそのまま使用されてもよいし、希釈された形で使用されてもよい。

    本発明による方法において、ゾルが金属表面に塗布された後に、この金属表面に塗布されたゾルは、部分的な熱的乾燥または中間段階での乾燥もしくは硬化に掛けられてよい。 乾燥は、有利に220℃までの温度、殊に10〜200℃の温度で行なわれ、一般に乾燥されて表面上で硬化されるゾル層(ii)を形成し、このゾル層は、主に澄明であり、金属に十分に付着する。

    前記層(ii)の乾式膜厚は、適当に0.1μm〜10μm、好ましくは0.3μm〜5μm、極めて好ましくは、0.5μm〜2μmである。

    その後に、本発明による方法において、オルガノシランは、予め形成されたゾル層に浸漬、噴霧またはブラッシングによって塗布されることができ、部分的な熱的乾燥、乾燥および/または硬化に掛けることができ、層(iii)を生じることができる。

    前記層(iii)を形成させるためには、好ましくは、オルガノシランの水溶液またはアルコール水溶液が記載される。 オルガノシランは、モノマーの形、部分的に加水分解された形または場合によっては部分的にオリゴマー化された形であってよい。

    前記層(iii)は、好ましくは5〜500nm、殊に10〜100nmの乾式膜厚を有する。

    本発明による選択的な方法は、ゾルを場合によっては前処理された金属表面に塗布し、このゾル被膜をオルガノシランで被覆し、その後にゾルおよびこうして形成されたオルガノシラン被膜を完全または部分的な乾燥または硬化に一緒に掛けることである。 この種の方法は、1つの乾燥工程または硬化工程を構成するのに役立つ。

    従って、層(iii)を形成させるための本発明による方法において、好ましくは、次のオルガノシランが使用される:
    3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−メチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル−メチルジエトキシシラン、N,N−ジ(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジ(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−[N′−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−[N′−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−メチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンおよびビス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミンから構成されている群からのアミノアルキル官能性アルコキシシランまたは3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランから構成されている群からのエポキシ官能性アルコキシシランまたはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランから構成されている群からの二重結合含有オルガノシランまたは一般式R −Y −(CH ) Si(R ) (OR) 3−y 〔式中、R は、1〜13個の炭素原子を有するモノ弗素化アルキル基、オリゴ弗素化アルキル基もしくは過弗素化アルキル基またはモノ弗素化アリール基、オリゴ弗素化アリール基もしくは過弗素化アリール基であり、Yは、−CH −基、−O−基または−S−基であり、この場合uは、0または1であり、R は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基、分枝鎖状アルキル基または環状アルキル基であるかまたはアリール基であり、yは、0または1である〕で示されるフルオロ官能性オルガノシランまたは前記オルガノアルコキシシランの少なくとも2つの混合物または前記オルガノシランの部分的加水分解物または前記オルガノシランのアルコール水溶液、即ち前記オルガノシランの部分的または完全な加水分解物、または前記オルガノシランおよび前記加水分解物の縮合生成物、または前記オルガノシラン、前記加水分解物または前記縮合生成物のアルコール水溶液。 このような溶液は、それぞれ溶液100質量%に対して、好ましくは前記オルガノシラン、前記加水分解物または前記縮合生成物0.01〜99.99%および水もしくはアルコールまたは水とアルコールとの任意の望ましい混合物0.01〜99.99%を含有する。

    この種の一般に既に硬化された層配列(ii)/(iii)には、付加的に1つ以上の塗膜を常法で塗布することができ、好ましくは、1〜500μm、殊に5〜100μm、極めて好ましくは10〜50μmの厚さを有する塗膜が記載される。

    このような被覆材料は、例えば艶消しされたかまたは高光沢の透明塗料、化粧塗料、色彩塗料および顔料添加された被覆材料ならびに耐引掻性または耐摩耗性を有する上塗り塗料であることができる。

    本発明による方法において、アクリル樹脂被覆材料、エポキシ樹脂被覆材料、ウレタン樹脂被覆材料、ポリエステル樹脂被覆材料および合成樹脂被覆材料から構成されている群からの少なくとも1つの塗膜(iv)を形成させることは、好ましい。

    本発明は、同様にアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、亜鉛、亜鉛合金、チタン、チタン合金、鉄、鉄合金、電気メッキされた鉄シート、電気メッキされた鉄合金、錫、錫合金、銅、銅合金ならびに銀および銀合金から構成されている群からの金属に関連して腐蝕から保護するための本発明による被膜の使用を提供する。

    本発明による被膜は、自動車の組み立て、機械工学、船舶建造、航空機の組み立てまたは家屋の建設の構成成分に特に有利に使用されることができる。

    従って、本発明は、有利に比較的簡単で経済的であるように、金属を腐蝕から保護する目的のために、新規の被膜を金属表面上に形成させる方法を提供する。 本発明による被膜により、殊に銅、アルミニウムおよびアルミニウム合金を腐蝕から保護する、顕著な改善が達成され、この場合には、さらに、本発明により形成された耐蝕性被膜は、直接に金属支持体上で卓越した付着力を有し、また、有利な方法で得ることもできる。

    本発明を次の実施例によって説明するが、しかし、これによって発明の対象が制限されることはない。

    実施例 例1
    1.1ゾルの製造:
    テトラエトキシシラン120g(DYNASIL (登録商標)A)およびメチルトリエトキシシラン300g(DYNASYLAN(登録商標)MTAS)を、攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗および温度計を備えた4口フラスコに装入した。 強力に攪拌しながら、脱イオン水42gを5分間に亘って滴加し、この混合物をイソプロパノール138gで希釈した。 pHを燐酸を用いて3.5に調節した。 開始時に混濁していた混合物をさらに5時間攪拌した。 この混合物は、澄明なゾルを生じた。

    塗布のために、ゾル100質量部をイソプロパノール95質量部で希釈し、希釈されたゾルを、水5質量部の添加およびさらに30分間の攪拌によって活性化した。

    1.2金属の清浄化:
    全ての金属シートを有機溶剤で脱脂し、希薄(10%)なアルカリ清浄化溶液(CARELA(登録商標)SP, R. Spaene GmbH)で70℃で10〜20秒間アルカリ処理し、次に脱イオン水ですすぎ洗いした。 更に、このシートを希薄(0.0016モル/l)な硝酸中で5分間酸洗し、脱イオン水ですすぎ洗いし、乾燥させた。

    1.3塗料の塗布:
    未処理の試験シート(Al合金6016:AlMg0.4Si1.2)を前記1.2の記載により清浄化し、前記1.1に記載された、活性された被覆用ゾルA中に5分間浸漬した。 過剰のゾルを滴り落とすために、このシートを垂直に置いた。 室温で2時間の乾燥時間後、このシートを2回、トリエトキシ(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,9−トリデカフルオロオクチル)シランの濃度1%のアルコール水溶液で塗布した。 次に、このシートを200℃で10分間乾燥させた。

    1.3シートの試験 このシートは、水に関連して、103゜の高い静的接触度を示した。 その後に、このシートを閉鎖された腐蝕室内で50℃で酸性腐蝕溶液(DIN 50021 CASS-Testによる溶液)中で10日間貯蔵した。 この腐蝕溶液を毎日代えた。 被覆されたシートの表面上への僅かな攻撃のみが存在した。

    例2
    2.1塗料の塗布:
    明るい銅シートおよび酸化物表面を有する銅シートを前記1.2の記載によるが、しかし、HNO による酸洗なしに清浄化するか、または有機溶剤でのみ脱脂した。 銅シートを前記1.1に記載された、活性化された被覆ゾル中にワイパーブレード5分間浸漬した。 次に、過剰のゾルを滴り落とすために、このシートを垂直に置いた。 室温で最初の乾燥に引き続いて、このシートを2回5分間、酢酸を含有する、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの濃度1%のアルコール水溶液で塗布した。 最初に室温で短時間乾燥した後、硬化を150℃(明るい銅)で10分間実施したかまたは100〜190℃(酸化物表面)で10分間実施した。 シランで被覆された金属シートを2成分系のポリウレタンワニス(Standox GmbH)で塗布し、60℃で600分間乾燥した。 ワニス層の厚さは、約25μmである。

    2.2シートの試験:
    塗布された銅シートを脱イオン水中に貯蔵し、その後に水相の銅イオン含量を測定した。 比較のために、塗布されていないシートを前記の溶出試験にも掛けた。 48時間後、塗布されていないシートを用いての解決は、ICP(誘導結合高周波プラズマ分光分析)質量分析により、増加された銅濃度を有することが見出され、一方、塗布されたバリヤー層を有するシートの場合には、金属から析出された任意の銅イオンを検出することは、不可能であった。

    例3
    3.1塗料の塗布:
    試験シート(Al Alloy 6016)を前記1.2の記載により清浄化し、前記1.1に記載された、活性化された被覆ゾル中に5分間浸漬した。 過剰のゾルを滴り落とすために、このシートを垂直に置いた。 室温で最初の乾燥の後に、このシートを2回5分間、酸性酸を含有する、N−(n−ブチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの濃度1%のアルコール水溶液で塗布した。 最初に室温で短時間乾燥した後、硬化を200℃で10分間実施した。 シランで被覆されたアルミニウムシートを2成分系のポリウレタンワニス(Standox GmbH)で塗布し、60℃で60分間乾燥した。 ワニス被膜の厚さは、約25μmである。

    3.2シートの試験:
    前記3.1の記載により塗布された試験シートの場合には、塩水噴霧ミスト試験(DIN 50021)で1000時間後であってもスクライブクリープは、存在しなかった。 被膜の耐摩耗性(DIN EN 24624)は、27MPaを上廻るレベルで極めて高かった。

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