Coating compositions that provide 耐磨 property and colored coating

申请号 JP2001522343 申请日 2000-08-21 公开(公告)号 JP2003509531A 公开(公告)日 2003-03-11
申请人 ザ ウォールマン オプティカル カンパニー; 发明人 ディー. トレッドウェイ,ジェラルド;
摘要 (57)【要約】 少なくとも部分的に加 水 分解されたエポキシ官能性アルコキシシランを基礎としていて、特にレンズ上に着色性、 耐磨性 のコーティングを形成するのに有用性を有するコーティング組成物。 非加水分解化エポキシ官能性アルコキシシラン組成物の混合により所望の 粘度 降下を提供する。 ポリエーテル界面活性剤組成物の混合により、改善された着色性を有する組成物の硬化コーティングを提供する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エポキシ官能性アルコキシシランの加水分解生成物及びそのため硬化剤、エチレン系不飽和モノマー、並びに加水分解していないエポキシ官能性アルコキシシランの固形分に基づいて50重量%までの量の粘度降下剤を含む、基材上に透明性及び耐磨性のコーティングを形成するためのコーティング組成物。 【請求項2】 エチレン系不飽和モノマーがアクリルモノマーを含む、請求項1に記載のコーティング組成物。 【請求項3】 アクリルモノマーが2以下のアクリル官能基を有する、請求項2に記載のコーティング組成物。 【請求項4】 コーティング組成物から形成される硬化されたコーティングの着色性を改善するのに十分な量で、実質的に非反応性のポリエーテル界面活性剤を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。 【請求項5】 ポリエーテル界面活性剤がシロキサンである、請求項4に記載のコーティング組成物。 【請求項6】 ポリエーテル界面活性剤がポリアルキレンオキシドシロキサンである、請求項4に記載のコーティング組成物。 【請求項7】 ポリエーテル界面活性剤がアルコキシポリエチレンオキシアルカノールである、請求項4に記載のコーティング組成物。 【請求項8】 界面活性剤が少なくとも部分的に水溶性である、請求項4〜
    6のいずれかの一項に記載のコーティング組成物。 【請求項9】 界面活性剤が水不溶性である、請求項4〜6のいずれかの一項に記載のコーティング組成物。 【請求項10】 エポキシ官能性アルコキシシランの加水分解生成物、そのための硬化剤及びエチレン系不飽和モノマーを含む、基材上に透明性及び耐磨性のコーティングを形成するためのコーティング組成物であって、コーティング組成物から形成される硬化されたコーティングの着色性を改善するのに十分な量で、非反応性のポリエーテル界面活性剤を含む、コーティング組成物。 【請求項11】 コーティング組成物がビニルエーテル及び非シラン系エポキシモノマーを実質的に含まない、請求項10に記載のコーティング組成物。 【請求項12】 ポリエーテル界面活性剤がシリコーンを含む、請求項10
    に記載のコーティング組成物。 【請求項13】 ポリエーテル界面活性剤がポリアルキレンオキシドシロキサンを含む、請求項10に記載のコーティング組成物。 【請求項14】 ポリエーテル界面活性剤がアルコキシポリエチレンオキシアルカノールを含む、請求項10に記載のコーティング組成物。 【請求項15】 界面活性剤が少なくとも部分的に水溶性である、請求項1
    0〜12のいずれかの一項に記載のコーティング組成物。 【請求項16】 界面活性剤が水不溶性である、請求項10〜12のいずれかの一項に記載のコーティング組成物。 【請求項17】 エチレン系不飽和モノマーがアクリルモノマーを含む、請求項10に記載のコーティング組成物。 【請求項18】 アクリルモノマーが2以下のアクリル官能基を有する、請求項16に記載のコーティング組成物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 関連出願との関係本出願は、1999年8月20日に出願された米国特許出願番号09/378,318号の継続出願である。 【0002】 発明の属する技術分野本発明は、眼鏡レンズのような透明な物品用の透明コーティングの分野に関し、詳細には、粘度の低いコーティング組成物及び高い着色性(tintability)を示す耐磨耗性コーティングを形成するコーティング組成物に関する。 【0003】 発明の背景眼鏡レンズのような透明なプラスチック材料は、使用中の引掻き及び磨耗により曇りが生ずる。 例えば、ポリカーボネート眼鏡レンズは強固でありかつ耐破壊性を有するが、比較的柔らかく、傷を受けやすい。 テレビの画面のプレートも同様にポリカーボネートやポリ(メチルメタクリレート)のような可撓性かつ耐破壊性プラスチック材料より形成されており、引掻き傷がついたり磨耗する。 【0004】 眼鏡レンズや他のプラスチック材料に対して、引掻き傷がついたり磨耗する傾向を低下させるために様々なコーティングが提案されてきた。 そのような組成物の1つは、1983年3月29日に付与された米国特許第4,378,250号(Treadwayら)
    に示されている。 他のコーティングは、米国特許第5,367,019号(Sawara)、4,85
    5,180号(Kawamura)、4,895,767号(Moriら)及び4,719,146号(Hohageら)に示されている。 眼鏡レンズ用コーティングは、耐磨耗性に加えて、コーティングに混入される染料によって処理することにより着色できることも必要である。 一般に、コーティングの硬度及び耐引掻き性が向上すると、コーティングの着色性は逆に低下する傾向にある。 【0005】 Harastaらの米国特許第4,426,431号には、プロピレンカーボネートのような溶媒中のエポキシ化合物とそのためのカチオン開始剤、及びアクリル化合物とそのための遊離基開始剤の溶液を用いるために「ハイブリッド」系とよばれるコーティング組成物が記載されている。 通常、眼鏡レンズ等への保護透明コーティングの形成に用いるに適したコーティング組成物は揮発性溶媒中の溶液として提供され、この溶媒はコーティング組成物を表面に均一に広げることを可能にしかつ染料処理を可能にするための低粘性ビヒクルとして機能する。 用いられる溶媒はほとんどが有機物質であり、その使用及び廃棄には注意が必要である。 【0006】 Perkinsらの米国特許第5,221,560号には、多官能性の重合性非アクリレート官能性エーテル、輻射感受性開始剤、及び組成物の全固形分の少なくとも25wt%の良のコロイドシリカを含むコーティング組成物が記載されており、このシリカは少量の加分解したアクリロキシ官能性もしくはグリシドキシ官能性シランと反応する。 【0007】 TreadwayのPCT出願WO98/39390には、実質的に揮発物を含まずかつ重合性エーテルとエポキシ官能性シランの加水分解生成物を用いるコーティング組成物が記載されている。 重合性エーテルはこの組成物の硬化したコーティングに着色性を与えるとされている。 【0008】 米国特許第5,866,262号(Galicら)には、眼鏡レンズ用のコーティング組成物に完全に加水分解したエポキシ官能性及びイミン官能性アルコキシシランを用いることが教示されており、一方前記の米国特許第4,378,250号(Treadwayら)にはそのようなエポキシ及びイミン官能性アルコキシシランの加水分解は理論量以下であることが教示されている。 【0009】 ポリカーボネート眼鏡レンズのような基材上にコーティングを与えるために用いられるタイプのコーティング組成物は粘度が低いことが望ましい。 さらに、上記のように、その組成物は硬化した際に、一方において硬くかつ耐引掻き性であり、他方において着色可能である、すなわち着色染料を容易に受け入れることができる表面を形成できることが望ましい。 【0010】 発明の概要本発明は、優れた耐磨耗性を示しかつ着色染料を容易に受け入れる硬化コーティングを与えるコーティング組成物を提供する。 この組成物は好ましくは粘度が低く、最も好ましくは揮発性溶媒を実質的に含まない。 【0011】 一態様において、本発明の組成物は、エポキシ官能性アルコキシシラン(エポキシ基を有するアルコキシシラン)の加水分解生成物、そのための硬化剤、エチレン系不飽和モノマー及び加水分解していないエポキシ官能性アルコキシシランを含む。 エチエン系不飽和モノマー成分は望ましくはアクリルモノマー、好ましくは2以下のアクリル官能基を有するアクリルモノマーを含む。 【0012】 我々は、コーティング組成物に加水分解していないエポキシ官能性アルコキシシランを混入させることにより組成物の粘度を実質的に低下させることを見出した。 コーティング組成物の粘度を十分に低下させるためのこの加水分解していないシランの量は約50wt%以下である。 【0013】 エポキシ官能性アルコキシシランの加水分解生成物、そのための硬化剤及びエチレン系不飽和モノマーを含む組成物より得られるコーティングの着色性は、非反応性ポリエーテル界面活性剤を組成物に混入することにより実質的に向上することも見出された。 【0014】 従って、本発明は他の態様において、エポキシ官能性アルコキシシランの加水分解生成物、そのための硬化剤、エチレン系不飽和モノマー及びこの組成物より形成された硬化コーティングの着色性を向上させるに十分な量の非反応性ポリエーテル界面活性剤を含む組成物に関する。 着色性はポリエーテル界面活性剤の添加によって向上され、このコーティング組成物は好ましくはビニルエーテル及び反応性非シランエポキシ成分を含まない。 しかし、必要により、非シラングリシジルエーテルのコーティング組成物への混入はさらに着色性を向上させる。 【0015】 本発明のコーティング組成物は好ましくは、エチレン系不飽和コーティング組成物の重合を開始させるための、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートのようなカチオン開始剤及び遊離基開始剤を含む。 この組成物は1種以上の追加エポキシ官能性化合物、アクリルモノマー、及びコロイドを含む他の成分を含んでもよいが、好ましくはこの組成物はシリカを含まず、最も好ましくはコロイドを実質的に含まない。 【0016】 好ましい態様の詳細な説明本発明のコーティング組成物において、少なくとも部分的に加水分解した重合性成分のエポキシ官能性アルコキシシラン前駆体は、好ましくは下式 Q−R 1 −Si(R 2 ) m −(OR 3 ) 3-m (上式中、R 1はC 1 -C 14アルキレン基であり、R 2及びR 3は独立にC 1 -C 4アルキル基であり、Qはグリシドキシ又はエポキシシクロヘキシル基であり、mは0
    又は1である) のエポキシアルキルアルコキシシランである。 アルコキシ基は少なくとも部分的に加水分解され、シラノール基を形成し、R 3 OH基を放出し、一部はシラノール基の縮合が起こる。 しかし、エポキシ反応性は保たれる。 多くのエポキシ官能性アルコキシシランは加水分解前駆体として適しており、それは以下の物を含む。 グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリプロポキシシラン、グリシドキシメチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−
    グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシドキプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキプロピルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリブトキシシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、γ−プロポキシブチルトリブトキシシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリブトキシシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリプロポキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリブトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル
    )エチルトリプロポキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、(3,4
    -エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリプロポキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリプロポキシシラン、及び(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリブトキシシラン。 【0017】 特に好ましいエポキシアルキルアルコキシシランは、幅広く市販されていることから、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランである。 【0018】 上記エポキシ官能性アルコキシシラン前駆体の加水分解は酸性環境において行ってもよい(米国特許第 4,378,250号を参照されたい。この教示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。 上記アルコキシ基の加水分解により、付随するアルコールが遊離し(ストリッピングによって除去してもよい)、シラノール基を形成する。 これらは比較的不安定であるので、次に、自発的に縮合する傾向がある。 上記アルコキシシランの加水分解は完了するのが好ましいけれども、完了する必要は無く、アルコキシシランが、化学量論的に十分な量の水と反応して、
    アルコキシ基の少なくとも50%、もっとも好ましくはアルコキシ基の約60%〜約
    70%が加水分解される。 エポキシ官能性トリアルコキシシランの加水分解においては、シランを化学量論的に十分な量の水と反応させて、アルコキシ基の3分の2を加水分解することによって、良好な結果が得られている。 【0019】 上記少なくとも部分的に加水分解された、エポキシ官能性シランは、本発明のコーティング組成物中に、約10〜約75質量%、好ましくは約20〜約50質量%の濃度(固形分に基づく)で存在する。 【0020】 上記部分的または完全に加水分解された、エポキシ官能性アルコキシシランの他に、上記の如く、上記組成物は、固形分に基づいて、約50質量%以下の有効量の加水分解していないシランを含むのが望ましく、好適な、エポキシ官能性アルコキシシランは、上記に列挙したシランを含む。 この加水分解していない、エポキシ官能性アルコキシシランは、固形分に基づいて、約10質量%以上、好ましくは少なくとも約20質量%、もっとも好ましくは約40〜50質量%の量で存在するのが望ましい。 好ましくは、加水分解していない成分として含まれるエポキシ官能性アルコキシシランを用いて、加水分解された成分を製造してもよい。 これらの加水分解された成分および加水分解していない成分は異なっていてもよく、必要に応じて、各々が、1種のエポキシ官能性アルコキシシランを利用するものであっても、または異なるエポキシ官能性アルコキシシランの配合物を利用するものであってもよいことが理解されるべきである。 【0021】 本発明の目的に有用なカチオン性開始剤には、芳香族オニウム塩(ホスホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルフェナシルホスホニウム)などのVa族元素の塩、スルホニウム塩(例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルスルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスルホニウム、およびヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム)などのVIa族元素の塩、およびヨードニウム塩(例えば、塩化ジフェニルヨードニウムおよびヘキサフルオロアンチモン酸ジアリールヨードニウム(後者が好ましい))などのVII
    a族元素の塩)が含まれる。 芳香族オニウム塩およびエポキシ化合物の重合におけるカチオン性開始剤としてのそれらの使用については、米国特許第 4,058,401
    号(JV Crivelloによる "Photocurable Compositions Containing Group VIA
    Aromatic Onium Salts"。1977年11月15日発行)、米国特許第 4,069,055号(J.
    V. Crivelloによる "Photocurable Epoxy Compositions Containing Group VA
    Onium Salts"。1978年1月17日発行)、米国特許第 4,101,513号(FJ Fox 他による "Catalyst For Condensation Of Hydrolyzable Silanes And Storage St
    able Compositions Thereof"。1978年7月18日発行)、および米国特許第 4,161
    ,478号(JV Crivelloによる "Photoinitiators"。1979年7月17日発行)に詳細に記載されている(これらの開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)。 【0022】 また、上記に参照したものに加えて、他のカチオン性開始剤(例えば、米国特許第 4,000,115号(Sanford S. Jacobs による "Photopolymerization Of Epoxi
    des"。1976年21月28日発行)に記載されている(この開示は、引用により、本明細書に取り入れられる)、フェニルラジカル上の置換基としてアルコキシラジカルまたはベンジルオキシラジカルを含有しているヘキサフルオロリン酸フェニルジアゾニウム)を使用することもできる。本発明の組成物において使用するのに好ましいカチオン性開始剤は、VIa族元素の塩(とりわけスルホニウム塩)およびVIIa元素の塩(特にヘキサフルオロアンチモン酸ジアリールヨードニウム)である。特定のカチオン性触媒には、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ酸、およびヘキサフルオロアンチモン酸のジフェニルヨードニウム塩、並びにテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ酸、およびヘキサフルオロアンチモン酸のトリフェニルスルホニウム塩が含まれる。 【0023】 多種多様なエチレン系不飽和モノマー(オリゴマーを含む)を本発明のコーティング組成物において用いることができ、アクリルモノマーおよびオリゴマー(
    特に、2個以下のアクリル官能基を有するもの)が好ましい。 ポリカーボネート基材への接着を改良するのに有用なアクリル化合物には、一官能価モノマーおよび二官能価モノマーの両方が含まれるけれども、他のアクリルモノマーまたはさらに多官能価のアクリルモノマーも含まれていてもよい。 【0024】 一官能価アクリルモノマーの例には、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどが含まれる。 二官能価、三官能価、および四官能価のモノマーを含む、多官能価アクリルモノマーの例には、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、1,3-プロパンジオールジアクリレート、1,3-プロパンジオールジメタクリレート、1,2,4-ブタントリオールトリメタクリレート、1,4-シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4-シクロヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジメタクリレートなどが含まれる。 これらのアクリル官能基を有するモノマーおよびオリゴマーは、固形分に基づいて、少なくとも約10質量%、好ましくは約10〜約50質量%、もっとも好ましくは約10〜約25質量%の質量濃度で用いられるのが望ましい。 【0025】 上記エチレン系不飽和モノマーのための開始剤としては、光活性ラジカル開始剤が好ましいけれども、熱活性ラジカル開始剤を使用してもよい。 この目的に有用な光開始剤は、ハロアルキル化芳香族ケトン、クロロメチルベンゾフェノン、
    特定のベンゾインエーテル、特定のアセトフェノン誘導体(例えばジエトキシアセトフェノンおよび2-ヒドロキシ -2-メチル -1-フェニルプロパン -1-オン)である。 好ましい種類のラジカル光開始剤はベンジルケタールであり、これは迅速な硬化を生ずる。 好ましい光開始剤は、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン(Irgacure(商標)651 、Ciba-Geigy、米国特許第 3,715,293号および同 3,801,329号において開示されている)である。 本発明に係る、もっとも好ましい光開始剤は、2-ヒドロキシ -2-メチル -1-フェニルプロパン -1-オン(Da
    rocure(商標)1173、Ciba-Geigy Corporation)である。 光開始剤の具体例には、エチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ジメトキシフェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、およびベンゾフェノンが含まれる。 【0026】 好ましい態様において、コーティング組成物は揮発性溶剤を実質的に含まず、
    また、シリカや他のコロイドも含まないことが好ましい。 【0027】 着色性を高めるために本発明において有用な界面活性剤は非反応性ポリエーテル類であり、界面活性剤は水溶性、水分散性または水不溶性であってよい。 本明細書において用いる「非反応性」なる用語は、ポリエーテルが、エポキシ官能性アルコキシシランまたはエチレン系不飽和モノマーがかかわる硬化反応に有意に関与しないことを意味する。 様々なポリ(アルキレングリコール)およびポリ(
    アルキレンオキシド)を包含する様々な非反応性ポリエーテル類を使用でき、非反応性ポリエーテルは、着色性を高めるそれらの能の観点から選ばれる。 好ましいポリエーテル類としては、ポリアルキレンオキシド変性ポリマー、例えばポリアルキレンオキシド変性シロキサン類(ポリアルキレンオキシド変性ジメチルシロキサン類およびポリアルキレンオキシド変性ヘプタメチルシロキサン類を包含)、アルコキシポリアルキレンオキシエタノール類、および置換ポリグリコール類、例えばノニルフェノールポリエチレングリコールが挙げられる。 ポリアルキレンオキシド変性シロキサンは液体状であっても固体状であってもよい。 【0028】 1つの例として、ポリアルキレンオキシド変性ポリジメチルシロキサンは、式: Me 3 SiO(Me 2 SiO) x [MeSi(PE)O] y SiMe 3 【0029】 (式中、Meはメチルであり、PEは−(CH 23 O(EO) m (PO) n Zである)により表すことができる。 本明細書において、これらの界面活性剤を「AP
    」(アルキル側鎖)型と呼ぶ。 他のポリアルキレンオキシド変性シロキサン類は、一般式:(MeSi) y-2 [(OSiMe 2x/y O−PE] y (式中、PEは−
    (EO) m (PO) n Rであり、Rは低級アルキルである)により表すことができる。 後者の界面活性剤を、「AEB」(アルコキシ末端封鎖)型と呼ぶ。 これらの一般式において、EOはエチレンオキシを表し、POは1,2−プロピレンオキシを表し、ZはHまたは低級アルキルであり、x,y,mおよびnは所望により変えることができる。 【0030】 上記のような一連のポリアルキレンオキシド変性シロキサン界面活性剤は、Wi
    tco Corporationからその登録商標SILWETで入手できる。 アルコキシポリアルキレンオキシエタノール類、およびノニルフェノールポリエチレングリコール等の前記ポリグリコール類は、Union Carbide Corporationから登録商標TERGITOLで一般的に入手できる。 【0031】 コーティング組成物において使用すべき界面活性剤の量は、当該組成物から得られる硬化したコーティングに望ましい着色性を付与する量であり、この量は、
    識別可能な着色性の改良を与える通常1または2質量%である最低量から、約1
    0質量%までまたはそれ以上の範囲にわたることがある。 当該組成物の約1質量%〜約10質量%の範囲内の界面活性剤量が通常適切であり、約4%の界面活性剤濃度が良好な結果を与えた。 【0032】 本発明は、以下の例示のための非限定的な例を参照することでより容易に理解できるであろう。 これらの例において、着色性は、以下のように求めた:コートされ硬化した試料を、95℃〜100℃のBPI黒色染料(透過率1%、Brain Pow
    er Inc.)に15分間浸し、次に、水ですすぎ、乾燥させる。 この試料の透過率Tを分光光度定量的に求め、着色性を透過率(%)で記録する。 耐磨耗性は、透明基材のコートされた表面を所定の条件のもとで磨耗させ、そして光透過率の減少に従って生じる曇り度を測定することにより求められる。 そのような試験装置の1つにTaber磨耗試験機(Byk-Gardnerの製品)と呼ばれているものがある。 この装置を使用する磨耗試験は、ASTM D 1044-78に従って行うことができる。 以下に示すコーティングを試験するために使用した特定の装置は、500gの重みをつけたCS10研磨ホイールを備えたモデル5130 Taber磨耗試験機を含んでいた。 【0033】 例1 エポキシベース組成物の調製 エポキシベース#1 :236gのγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、36gの水および0.5mlの1%HCl溶液を組み合わせて16〜20時間混合することによって、部分的に加水分解されたエポキシ官能性アルコキシシランを調製した。 得られた生成物から揮発分を真空中で除去した。 【0034】 エポキシベース#2 :246gのエポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、18gの水、20gのエタノールおよび0.2gの酸性官能性イオン交換樹脂(CT 275,Purolite Corp.)を組み合わせることによって、第2の部分的に加水分解されたエポキシ官能性アルコキシシランを調製した。 混合物を室温で3
    6〜40時間攪拌し、次いで、真空中で揮発分を除去した。 【0035】 例2以下の成分(量はグラム単位で表示)をブレンドすることによって、AおよびBと表示した2つのコーティング組成物を調製した。 これらの組成物の粘度を求め、そして、これらの組成物をポリカーボネートレンズ上にコートし、中圧水銀球を使用して250ワット/インチで紫外線硬化させた。 コートされたレンズを上記の磨耗試験にかけた。 【0036】 成 分 A Bブタンジオールジアクリレート 8.0 8.0 シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 2.0 2.0 トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル 7.5 7.5 エポキシベース#1 9.5 5.5 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.0 5.0 (加水分解されたものではない) トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート 0.64 0.66 (Cyracure 6990, Union Carbide) トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.64 0.64 (Cyracure 6974, Union Carbide) 2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン 0.8 0.8 (Darocure 1173, Ciba-Geigy Corporation) Ebecryl 350(シリコーン流れ調整剤, 0.4 0.4 UCB Chemicals Corp.) 粘度(cps) 32 11 Taber磨耗, 曇り度(%), 200サイクル 11.3〜11.6 11.3〜11.4 【0037】 組成物Bの粘度が比較組成物Aの粘度のおよそ3分の1であったことに注目すべきである。 【0038】 例3 以下の成分(量はグラム単位で表示)をブレンドすることによって、C、DおよびEと表示した3つのコーティング組成物を調製した。 これらの組成物の粘度を求め、例2におけるようにコートし、硬化させ、そして試験した。 【0039】 成 分 C D Eエポキシベース#1 7.6 7.6 7.6 ヘキサンジオールジアクリレート 6.4 5.2 6.4 シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 1.6 1.6 1.6 エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン 6.0 2.0 4.0 (未加水分解) エポキシベース#2 0.0 4.0 2.0 ベンゾフェノンと1-ヒドロキシシクロヘキシル 0.6 0.5 0.6 フェニルケトンの1/1混合物混合トリアリールスルホニウムヘキサフルオロ 1.2 1.2 1.2 アンチモン酸塩、プロピレンカーボネート中50% (UVI 6974, Union Carbide) Ebecryl 350 0.2 0.2 0.2 粘度(cps) 12.0 26 22 Taber磨耗, 200サイクル, 曇り度(%), 9.8 9.4 9.6 【0040】 [実施例4] ベース組成物を以下の成分を混合することにより調製した(成分量はグラム表示)。 グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(実施例1と同様に部分的に加水分解された) 36 グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(加水分解していない) 50 ヘキサンジオールジアクリレート 15 ペンタエリトリトール 5.0 ベンゾフェノンと1−ヒドロキシ シクロヘキシルフェニルケトンとの1/1混合物 1.8 ジアリルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート (CD1012、Sartomer Corp) 4.0 【0041】 その結果得られたベース組成物を10g分ずつに分割し、各部分には、下記に表示した界面活性剤の一種を0.4g添加した。 そして、その組成物をポリカーボネートレンズ上にスピンコートし、紫外光線下で硬化して、厚さ8〜10ミクロン範囲のコーティングを形成した。 各レンズの着色性は、上記のようにして測定した。 【0042】 界面活性剤 水溶性 着色性(%T) SILWET L-77(ポリアルキレンオキシド 変性ヘプタメチルトリシロキサン、 700 モル重量、APタイプ) 分散性 27.7 SILWET L-722(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 3,000 モル重量、AEBタイプ) 不溶性 26.2 SILWET L-7001(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 20,000 モル重量、APタイプ) 部分的水溶性 26.2 SILWET L-7500(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 3,000 モル重量、APタイプ) 部分的水溶性 35.4 SILWET L-7604(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 4,000 モル重量、APタイプ) 水溶性 26.4 SILWET L-7607(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 1,000 モル重量、APタイプ) 水不溶性 27.7 SILWET L-7607(ポリアルキレンオキシド 変性ジメチルシロキサン、 10,000 モル重量、APタイプ) 水不溶性 29.4 TERGITOL S-3(アルキルオキシ ポリエチレンオキシエタノール、 332モル重量) 水不溶性 26.4 TERGITOL S-5(アルキルオキシ ポリエチレンオキシエタノール、 420モル重量) 分散性 28.4 TERGITOL S-7(アルキルオキシ ポリエチレンオキシエタノール、 508モル重量) 水溶性 29.0 TERGITOL NP-4(ノニルフェノール ポリエチレングリコールエーテル、 396モル重量) 水不溶性 27.0 TERGITOL NP-6(ノニルフェノール ポリエチレングリコールエーテル、 484モル重量) 分散性 33.5 TERGITOL NP-6(ノニルフェノール ポリエチレングリコールエーテル、 528モル重量) 分散性 27.9 TERGITOL NP-15(ノニルフェノール ポリエチレングリコールエーテル、 880モル重量) 水溶性 27.3 【0043】 本発明の好ましい実施形態を記述してきたが、本発明又は特許請求の範囲の精神から離れないで、その適合化及び改変をなし得ることは理解されるべきである。

    QQ群二维码
    意见反馈