機能性ポリマー組成物

申请号 JP2017145462 申请日 2017-07-27 公开(公告)号 JP2018021194A 公开(公告)日 2018-02-08
申请人 ノーバス・インターナショナル・インコーポレイテッド; NOVUS INTERNATIONAL,INC.; 发明人 グラシエラ・ビー・アーハンセット; マシュー・マホニー; ワン・シャオジュン; ランガラニ・カーナティ;
摘要 【課題】工業および農業への応用における使用を包含する増強された化学官能性を示すための新規なポリマーとしてヘテロ 原子 置換ポリマー化合物の提供。 【解決手段】機能性ポリマーは、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)-ブタン酸(HMTBA)のホモポリマーおよびコポリマーを包含し、ホモポリマーおよびコポリマーは、たとえば、ポリマーブレンドにおいて使用されてもよく、栄養剤として、および飼料組成物において使用されてもよく、そして、薬剤または栄養剤と組み合わせて使用されてもよい。pHスイッチ効果を提供することができる有利な物理的特性を有する。ホモポリマーおよびコポリマーは、ポリマーブレンドにおいて、動物の飼料において、および薬剤と組み合わせて、などの様々な状況において用いることができる。 【選択図】なし
权利要求

式(I): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である; ただし、nが2であり、R6がメチルである場合、Zはスルホキシド以外である。] で示される反復単位を含み、約800 Daを超える平均分子量を有するホモポリマー。R4およびR5が水素である、請求項1に記載のホモポリマー。R6がアルキルから選ばれ;R7が存在せず;そして、nが1から5の整数である、請求項1に記載のホモポリマー。Zがイオウである、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーの平均分子量が、約800 Da〜約1200 Daである、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーの平均分子量が、約1200 Da〜約2000 Daである、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、2%未満の遊離モノマーを含む、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、1%未満の遊離モノマーを含む、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、0.5%未満の遊離モノマーを含む、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、およそ中性のpHにおいて、水溶液中で安定である、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、およそ中性のpHにおいて、水溶液中で安定であり、約5より低いpHにおいて、水溶液中で実質的に加水分解される、請求項1に記載のホモポリマー。反復単位が、R立体配置、S立体配置、またはR立体配置とS立体配置の組合せである、請求項1に記載のホモポリマー。反復単位が、式(III): で示される、請求項1に記載のホモポリマー。ホモポリマーが、2%未満の遊離モノマーを含む、請求項13に記載のホモポリマー。化合物が、栄養剤、飼料組成物、飼料プレミックス、抗酸化剤、抗菌剤、可塑剤、または防食剤、分散剤、加工助剤、接着剤、または結合剤として用いられる、請求項1に記載のホモポリマー。炭化水素源、タンパク質源、脂肪源および請求項1に記載のホモポリマーを含む飼料組成物。請求項1に記載のホモポリマーおよび栄養剤または薬剤を含む組成物。もう1つのポリマーまたはコポリマーとの併用で、請求項1に記載のホモポリマーを含む組成物。式(I): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される第一の反復単位、およびアミノ酸から誘導される反復単位以外である少なくとも1つの第二の反復単位を含むコポリマーであって、 約800 Daを超える平均分子量を有するコポリマー。R4およびR5が水素である、請求項19に記載のコポリマー。R6がアルキルから選ばれ;R7が存在せず;そして、nが1から5の整数である、請求項19に記載のコポリマー。Zがイオウである、請求項19に記載のコポリマー。コポリマーの平均分子量が、約800 Da〜約1200 Daである、請求項19に記載のコポリマー。コポリマーが、2%未満の遊離モノマーを含む、請求項19に記載のコポリマー。コポリマーが、1%未満の遊離モノマーを含む、請求項19に記載のコポリマー。第二の反復単位が、アクリレート、アミノアクリレート、アルキレンサクシネート、アルキレンオキサレート、無水物、アリーレート、炭酸塩、セルロース、カプロラクトン、シアノアクリレート、環状エーテル、ジヒドロピラン、ジオキサン、ジオキサノン、エーテルエーテルケトン、エチレングリコール、エステル、フマル酸塩、ヒドロキシアルカン酸塩、ヒドロキシエステル、イミド、ケタール、ラクチド、ラクトン、テレフタレート、テトラヒドロフラン、トリメチレンカーボネート、ウレタン、または前述のものの任意の誘導体、あるいはその混合物から選ばれる、請求項19に記載のコポリマー。第一の反復単位が、式(III): で示される、請求項19に記載のコポリマー。コポリマーが、2%未満の遊離モノマーを含む、請求項27に記載のコポリマー。コポリマーが、およそ中性のpHにおいて、水溶液中で安定である、請求項19に記載のコポリマー。コポリマーが、およそ中性のpHにおいて、水溶液中で安定であり、約5より低いpHにおいて、水溶液中で実質的に加水分解される、請求項19に記載のコポリマー。化合物が、栄養剤、飼料組成物、飼料プレミックス、抗酸化剤、抗菌剤、可塑剤、防食剤、分散剤または界面活性剤として用いられる、請求項19に記載のコポリマー。炭化水素源、タンパク質源、脂肪源および請求項19に記載のコポリマーを含む飼料組成物。請求項19に記載のコポリマーおよび栄養剤または薬剤を含む組成物。もう1つのポリマーまたはコポリマーとの併用で、請求項19に記載のコポリマーを含む組成物。約800 Daを超える平均分子量および式(I)で示される反復単位を有するホモポリマーまたはコポリマーの製造方法であって、式(V): で示されるモノマーを脱水条件下で酸触媒と接触させて、式(I): [上記式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される反復単位を有するホモポリマーまたはコポリマーを形成することを含む方法。酸触媒が、オクタン酸第一スズである、請求項35に記載の方法。脱水が、共沸蒸留によって達成される、請求項35に記載の方法。ホモポリマーまたはコポリマーが、2%未満の遊離モノマーを含む、請求項35に記載の方法。ホモポリマーまたはコポリマーが、1%未満の遊離モノマーを含む、請求項35に記載の方法。ホモポリマーまたはコポリマーが、0.5%未満の遊離モノマーを含む、請求項35に記載の方法。

ホモポリマー、コポリマーまたはその組み合わせから選ばれるポリマー、および少なくとも1つの追加のポリマーを含む組成物であって、 該ホモポリマーが、約800 Daを超える平均分子量を有し、式(I): [式中、 R2、R4、R5およびR6は独立して、水素またはアルキルである; R7は、存在しない; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドまたはセレンである;および nは、1〜20の整数である。] で示される反復単位を含み、 該コポリマーが、約800 Daを超える平均分子量を有し、第一の反復単位および第二の反復単位を含み、該第一反復単位が、可変基が上記のとおりである式(I)を有する、組成物。R2、R4およびR5が、水素であり;およびR6が、アルキルであり;Zが、イオウまたはセレンであり;およびnが、1〜5の整数である、請求項1に記載の組成物。コポリマーの第二の反復単位が、ラクトン、ラクタム、ヒドロキシアルカン酸塩またはヒドロキシエステルから誘導される、請求項1または2に記載の組成物。組成物が、約5〜約95重量%のホモポリマーまたはコポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。少なくとも1つの追加のポリマーが、ポリ(ラクチド)、エチルセルロース、ポリビニルアルコールまたはその組み合わせから選ばれる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の組成物。ホモポリマーまたはコポリマーが、式(III): で示される反復単位を含む、請求項1〜5のいずれか1つに記載の組成物。組成物が、約5〜約30重量%のホモポリマーまたはコポリマーを含む、請求項6に記載の組成物。追加のポリマーが、ポリ(ラクチド)であり、ポリ(ラクチド)と、ホモポリマーまたはコポリマーの重量比が、約85:5である、請求項7に記載の組成物。追加のポリマーが、ポリ(ラクチド)であり、ポリ(ラクチド)と、ホモポリマーまたはコポリマーの重量比が、約90:10である、請求項7に記載の組成物。追加のポリマーが、ポリ(ラクチド)であり、ポリ(ラクチド)と、ホモポリマーまたはコポリマーの重量比が、約95:5である、請求項7に記載の組成物。 の組成物。組成物が、溶融物、押出物、膜またはコーティングである、請求項1〜10のいずれか1つに記載の組成物。ホモポリマー、コポリマーまたはその組み合わせから選ばれるポリマーである栄養剤を対象に投与することを含む、栄養剤を対象に提供するための方法であって、 該ホモポリマーが、約800 Daを超える平均分子量を有し、式(I): [式中、 R2、R4、R5およびR6は独立して、水素またはアルキルである; R7は、存在しない; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドまたはセレンである;および nは、1〜20の整数である。] で示される反復単位を含み、 該コポリマーが、約800 Daを超える平均分子量を有し、第一の反復単位および第二の反復単位を含み、該第一反復単位が、可変基が上記のとおりである式(I)を有する、方法。R2、R4およびR5が、水素であり;およびR6が、アルキルであり;およびnが、1〜5の整数である、請求項12に記載の方法。コポリマーの第二の反復単位が、ラクトン、ラクタム、ヒドロキシアルカン酸塩またはヒドロキシエステルから誘導される、請求項12または13に記載の方法。栄養剤が、経口投与される、請求項12〜14のいずれか1つに記載の方法。栄養剤が、メチオニン、メチオニンのヒドロキシ類縁体、リシンまたはバレリアン酸を含む、請求項12〜15のいずれか1つに記載の方法。栄養剤が、約5.0未満のpHを有する水性溶液中で加水分解される、請求項12〜16のいずれか1つに記載の方法。対象が、反芻動物、鳥類、単胃動物および水生動物種から選ばれる、請求項12〜17のいずれか1つに記載の方法。対象が、農業用動物である、請求項12〜18のいずれか1つに記載の方法。対象が、反芻動物であり、栄養剤が、第一胃を通過した後加水分解される、請求項12〜19のいずれか1つに記載の方法。ホモポリマーまたはコポリマーが、式(III): で示される反復単位を含む、請求項12〜20のいずれか1つに記載の方法。

说明书全文

本出願は、2012年2月9日に出願された米国仮特許出願第61/596,843号および2012年2月10日に出願された米国仮特許出願第61/597,444号に基づく優先権を主張し、該仮出願それぞれは、その全体において参照することによって本明細書に援用される。 技術分野 本発明は、機能性ポリマー組成物ならびに工業および農業への応用におけるその使用に関する。

ポリマーおよびポリマー組成物は、様々な目的にとって有用な化合物である。エステルのポリマー(ポリエステル)は、それらのバイオアベイラビリティおよび生体適合性の可能性のために、特に重要である。現在のポリエステル化合物は、様々な用途において応用されているが、その多くは、所望の化学官能性を欠いている。

特に、ヘテロ原子置換ポリマー化合物は、増強された化学官能性を示すための新規なポリマーとして望ましい。しかしながら、ヘテロ原子官能基を重合しようとする試みは、合成手段を通してしばしば挑戦されているが、その可撓性は、付加されうるヘテロ原子の範囲内で制限されたものしか提供されない。

ヘテロ置換モノマーは、特定の条件下でのモノマーのデリバリーにも有用でありうる。該ポリマーは、異なる条件下で示差溶解度および安定度を示すことができ、そのことから、モノマー単位のデリバリーに特に適している。たとえば、いくつかの栄養素は、それが血流に到達できる前に実質的に分解される。これらの栄養素のバイオアベイラビリティを改善するために、多くの方策が、開発されている。所望のモノマー栄養素のポリマーは、該栄養素が、より効率的な方法でデリバリーされうるように、安定度特性を提供することができる。

発明の概略 本開示の様々な態様の1つは、ホモポリマーを提供する。ホモポリマーは、800 Daを超える平均分子量を有し、式(I): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である; ただし、nが2であり、R6がメチルである場合、Zはスルホキシド以外である。] で示される反復単位を含む。

もう1つの実施態様において、本開示は、式(I): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される化合物である反復単位、およびアミノ酸から誘導される反復単位以外である少なくとも1つの第二の反復単位を有するコポリマーを提供する。

さらにもう1つの実施態様は、約800 Daを超える平均分子量を有するホモポリマーまたはコポリマーの形成方法を提供する。該ホモポリマーまたはコポリマーは、式(I)で示される反復単位を有し、該方法は、式(V): で示されるモノマーを脱水条件下で酸触媒と接触させて、式(I): [上記式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される反復単位を有するホモポリマーまたはコポリマーを形成することを含む。

本発明の他の特徴および反復を、以下にさらに詳しく記載する。

カラー図面への言及 出願ファイルは、少なくとも1つのカラー写真を含む。カラー写真を伴う本特許出願および公報のコピーは、請求および必要な手数料の納付がなされた場合、庁によって提供されるであろう。

ポリマー1(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタン酸(HMTBA)のホモポリマー)のゲル浸透クロマトグラフィーである。

ポリマー2(2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタン酸(HMTBA)のホモポリマー)のゲル浸透クロマトグラフィーである。

HMTBAホモポリマーおよびポリ(ラクチド)で成型された膜を示す:(A)比率85:15の20 KDaのポリ乳酸およびHMTBAホモポリマーから製造された薄膜を示す;(B)比率90:10の20 KDaのポリ乳酸およびHMTBA ホモポリマーから製造された薄膜を示す;(C)比率95:5の20 KDaのポリ乳酸およびHMTBA ホモポリマーから製造された薄膜を示す;(D)比率85:15の50 KDaのポリ乳酸およびHMTBA ホモポリマーから製造された薄膜を示す;および(E)比率85:15の100 KDaのポリ乳酸およびHMTBA ホモポリマーから製造された薄膜を示す。

メチオニン欠乏飼料を与えられたネガティブコントロールに対する、HMTBAカルシウム塩(MHA)およびHMTBAホモポリマーを給餌された幼ブロイラーについての体重増加および飼料要求率(FCR)のチャートを示す。共通のスーパースクリプトのない同様の比較内処置は有意に異なる(P<0.05)。

発明の詳細な記載 本発明は、式(I)で示される反復単位を有するホモポリマーおよびコポリマーなどの機能性ポリマー組成物を提供する。本発明はまた、ホモポリマーおよびコポリマーの製造方法を提供する。本明細書において提供されるホモポリマーおよびコポリマーは、場合によっては、pHスイッチ効果を提供することができる有利な物理的特性を有する。ホモポリマーおよびコポリマーは、ポリマーブレンドにおいて、動物の飼料において、および薬剤と組み合わせて、(これらに限定されるものではない)などの様々な状況において用いることができる。

(I)ホモポリマー 1つの態様において、本発明は、ホモポリマーを提供し、該ホモポリマーは、約800 Daを超える平均分子量を有し、式(I): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である; ただし、nが2であり、R6がメチルである場合、Zはスルホキシド以外である。] で示される反復単位を含む。

いくつかの実施態様において、R2は、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび水素から選ばれてよい。特定の実施態様において、R2は、アルキル基であってよい。アルキル基として、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルなどの低級アルキル基が挙げられる。もう1つの実施態様において、R2は、フェニル、ベンジルまたは置換フェニルもしくはベンジルであってよい。好ましい実施態様において、R2は、水素であってよい。

R4およびR5は独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび水素から選ばれる。1つの実施態様において、R4およびR5の両方は、水素である。もう1つの実施態様において、R4およびR5の一方は水素であり、他方はアルキルである。-(CR4R5)n-は、直鎖または分枝鎖であってよいヒドロカルビル鎖を構築することができる(nは、鎖中の連結した炭素原子の数を表す)。様々な実施態様において、nは、1またはそれ以上であってよい。いくつかの実施態様において、nは、1〜20であってよく、ヒドロカルビル鎖は、1〜20の連結した炭素原子を含み、より好ましくは、nは、1〜20であってよい。さらにもう1つの実施態様において、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20であってよい。R4およびR5は、鎖全体にわたって水素であってよく、他の態様において、R4およびR5は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであってよい。

式(I)で示される反復単位は、ヘテロ原子Z基も含む。いくつかの実施態様において、Z基は、チオール、スルホキシドおよびスルホン基などのセレンまたはイオウ原子であってよい。セレンまたはイオウ原子は、荷電した状態でもよく、および/または、分子内での様々な酸化状態で存在してもよい。Zが荷電している場合、組成物はさらに、対イオンを含んでもよく、対イオンとして、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。1つの実施態様において、nが2であり、R6がメチルである場合、Zはスルホキシドではない。

反復単位中のR6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれてよい。R6がヒドロカルビルである場合、それはアルキル基であってよい。いくつかの実施態様において、R6は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルなどの低級アルキル基であるのが好ましい。低級アルキル基はさらに、分枝鎖または環式であってもよい。非限定的例として、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどが挙げられる。もう1つの実施態様において、R6は、フェニル、ベンジル、または置換フェニルもしくはベンジルであってよい。例示的実施態様において、R6は、メチルであってよい。

R7は、式(I)で示される反復単位中に、任意に存在してよい。存在する場合、R7は、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび水素から選ばれる。R7がヒドロカルビルである場合、それは、任意のアルキル基であってよいが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルなどの低級アルキル基であるのが好ましい。低級アルキル基はさらに、分枝鎖または環式であってもよい。非限定的例として、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどが挙げられる。もう1つの実施態様において、R7は、フェニル、ベンジルまたは置換フェニルもしくはベンジルであってよい。さらなる実施態様において、R7は、水素であってよい。

ホモポリマーの平均分子量は、800 Daを超えてよい。1つの実施態様において、分子量は、約800 Da〜約2000 Daまたは約800 Da〜約1200 Daまたは約1200 Da〜約2000 Daである。別の実施態様において、平均分子量は、約1000 Da〜約2000 Daである。さらに別の実施態様において、ホモポリマーの分子量は、約800 Da〜約3000 Daまたは約800 Da〜約4000 Daまたは約800 Da〜約5000 Daまたは約800 Da〜約10,000 Daであってよい。

さらにもう1つの実施態様において、ホモポリマーは、約2,000〜約5,000 Da、約2,000〜約10,000 Da、約2,000〜約30,000、約2,000〜約50,000 Daである平均分子量を有してよい。さらに他の実施態様において、分子量は、約5,000〜約10,000 Da、約10,000〜約20,000、約20,000〜約30,000 Da、約30,000〜約40,000 Da、約40,000 Da〜約50,000 Daであってよい。平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって決定することができる。

本明細書に開示するホモポリマーは、一般に、狭いモル質量分布を有する。多分散指数(PDI=Mw/Mn)は、一般に、約1.8未満である。いくつかの実施態様において、PDIは、約1.7未満、約1.6未満、約1.5未満、約1.4未満、約1.3未満、約1.2未満または約1.1未満である。

1つの好ましい実施態様において、ホモポリマーは、式(II): [式中、R2、R6、R7、Zおよびnは、式(I)と同意義である] で示される反復単位を含む。

1つの例示的実施態様において、ホモポリマーは、式(III): で示される反復単位を含む。

本発明のいくつかの態様において、ホモポリマーの反復単位は、キラル中心を有する。一例として、式(I)、(II)または(III)で示される化合物中のカルボニルに対するα炭素は、キラルであってよく、RまたはS立体配置を有してよい。いくつかの実施態様において、この位置における立体配置は、Rであってよい。他の実施態様において、この位置における立体配置は、Sであってよい。様々な態様において、反復単位は、すべて R、すべてSであってよく、またはRおよびS反復単位の組合せを含んでもよく、たとえば、反復単位の立体配置は、ブロック単位で交互であるか、またはランダムに交互であってよい。

本明細書に開示するホモポリマーは、線形、コイル状、リングまたは分枝ポリマーであってよい。分枝ホモポリマーとして、星状ポリマー、櫛形ポリマー、ブラシ形ポリマー、デンドリマー、樹状化(dendronized)ポリマーおよびはしご状ポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ホモポリマーは、結晶または半結晶であってよい。

ホモポリマーは、カルボン酸およびヒドロキシルなどの基によって終結されてよい。いくつかの実施態様において、ホモポリマーは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルなどの任意の基によって各末端において終結されるように修飾されうる。他の実施態様において、ホモポリマーは、アルキル、アルケニル、アリール、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリールから独立して選ばれる基によって終結される。好ましい実施態様において、ホモポリマーは、両末端においてヒドロキシル基によって終結される。

本明細書に開示するホモポリマーは、モノマーを実質的に含まなくてもよい。いくつかの実施態様において、モノマーのパーセンテージは、総組成物の約0%〜約5%で変化しうる。他の実施態様において、遊離モノマーのパーセントは、約5%未満または約3%未満または約2%未満または約1%未満または約0.5%未満であってよい。

本明細書において提供される化合物、または該化合物を含む組成物は、1つのセットの条件下での1つのセットの特性ならびに異なる条件下での異なる特性を有することができる。いくつかの実施態様において、本明細書において提供される化合物は、およそ中性のpHにおいてで安定でありうる。他の実施態様において、本明細書において提供される化合物は、約6.0未満、約5.0未満、約3.0未満、約2.0未満または約1.0未満のpH値において、水性溶液中、実質的に加水分解されてもよい。

本明細書で用いる安定な組成物は、ホモポリマーが実質的に加水分解されていないことを意味する。「実質的に加水分解されていない」は、25%未満のホモポリマーが、モノマー、ダイマーまたはトリマーに加水分解された組成物を意味しうる。いくつかの態様において、実質的に加水分解されていないホモポリマーは、総ホモポリマーに対して、約15%未満の遊離モノマーまたは10%未満の遊離モノマー、またはより好ましくは、約9%、8%、7%、6%、5%、4%、2%未満、またはさらに好ましくは、約1%未満の遊離モノマーを含んでよい。本明細書で記載する「中性条件」は、一般に、約6〜約7.5のpHを意味する。

ホモポリマーは、酸性または塩基性条件下で実質的に加水分解されていてよい。たとえば、ホモポリマーは、約5、4.5、4、3.5、3、2.5、2、1.5、1もしくは0.5のpH、または実質的に加水分解された組成物を得るための2つの値の間(両端を含む)の任意のpHを有する水溶液中で加水分解されていてよい。本明細書で用いる「実質的に加水分解された」組成物は、組成物の約30%より多くが、遊離モノマー、ダイマーまたはトリマーである溶液を意味する。いくつかの態様において、実質的に加水分解された組成物は、約50%の遊離モノマーまたは60%の遊離モノマー、あるいはそれ以上を含んでもよい。もう1つの態様において、実質的に加水分解された組成物は、約80%またはそれ以上の遊離モノマー含量であってよい。特定の条件下での加水分解は、組成物のためのpHスイッチ効果を生み出す。

本セクションで記載するホモポリマーは、さらに、溶融物、押出物、コーティングまたは膜として加工してもよい。溶融組成物は、それが融液状態にあるように融点を超えた、すなわち組成物の融点を超えた温度における、ポリマーまたはポリマーを含む組成物である。溶融組成物は、有利な化学的または物理的特性を有することができ、溶融状態において形成されてもよく、その溶融状態においてさらに加工されてもよい。もう1つの態様において、ホモポリマーは、特定の特性をもつように押し出されてもよい。一般に、押し出しの加工は、混合物を加熱し、せん断する押出機に、組成物を流し込むことを含む。せん断は、オリフィスを通して加熱された組成物を押す装置を介して起こりうる。押出機は、任意の市販の押出機から選ぶことができ、混合物をスクリューエレメントでせん断する、単軸スクリュー押出機、もしくは好ましくは、二軸スクリュー押出機であってよい。

このセクションで記載するホモポリマーは、セクション(IV)で記載するポリマーブレンドとして(たとえば、可塑剤として、および薄膜において)、セクション(V)で記載する飼料組成物(たとえば、栄養剤として、または飼料組成物もしくは飼料プレミックスにおいて)として、栄養剤または薬剤(セクション(VI)に記載)と組み合わせて、などの様々な状況で用いることができる。ホモポリマーは、さらに、抗菌剤、防食剤または抗酸化剤、界面活性剤、可塑剤、コーティング剤および分散剤として利用することができる。

(II)コポリマー もう1つの態様において、本開示は、コポリマーを提供する。コポリマーは、式(I)で示される第一の反復単位を含む。式(I)で示される反復単位は、nが2であり、R6がメチルである場合以外は、Z がスルホキシドであってよい、セクション(I)で記載されるものである。コポリマーは、さらに、少なくとも1つの第二の反復単位を含み、ここで、第二の反復単位は、アミノ酸から誘導される反復単位以外である。コポリマーは、約800 Daを超える分子量を有する。

いくつかの実施態様において、第二の反復単位は、式(I)で示されるが、ただし、第二の反復単位は、少なくとも1つの位置において、第一の反復単位とは異なって置換される。

もう1つの実施態様において、第二の反復単位は、任意の当業者に知られているものから選ばれてよい。非限定的例として、アクリレート、アミノアクリレート、アルキレンサクシネート、アルキレンオキサレート、無水物、アリーレート(arylate)、炭酸塩、セルロース、カプロラクトン、シアノアクリレート、環状エーテル、ジヒドロピラン、ジオキサン、ジオキサノン、エーテルエーテルケトン、エチレングリコール、エステル、フマル酸塩、ヒドロキシアルカン酸塩、ヒドロキシエステル、イミド、ケタール、ラクチド、ラクトン、テレフタレート、テトラヒドロフラン、トリメチレンカーボネート、ウレタン、または前述のものの任意の誘導体、あるいはその混合物が挙げられる。好ましい実施態様において、好ましい実施態様において、第二の反復単位は、ラクチドまたはバレリアン酸から選ばれる。

本明細書で用いる「アミノ酸から誘導された」は、一般式(NHCRCO)で示される反復単位を意味し、ここで、Rは、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは水素である。

第一の反復単位:第二の反復単位の重量比は、コポリマーの所望の特性に応じて変わりうる。いくつかの態様において、式(I)で示される第一の反復単位:第二の反復単位の重量比は、約99.9:0.1〜約0.1:99.9であってよい。様々な実施態様において、式(I)で示される第一の反復単位:第二の反復単位の重量比は、約99:1、95:5、90:10、85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、15:85、10:90、5:95または1:99重量%であってよい。同様に、組合せが、3つまたはそれ以上の反復単位を含む実施態様において、各化合物の量は、様々でありうる。

本明細書に開示するコポリマーは、交互コポリマー、周期(periodic)コポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーであってよい。コポリマーは、線形、コイル状、リングまたは分枝ポリマーであってもよい。適当な分枝コポリマーとして、星状ポリマー、AB2星状ポリマー、パームツリーABnポリマー、H-形B2AB2 ポリマー、ダンベルポリマー、星状ブロックABnポリマー、星状AnBnポリマー、櫛形ポリマー、ブラシ形ポリマー、デンドリマー、樹状化ポリマーおよびはしご状ポリマーなどが挙げられる。コポリマーは、結晶または半結晶であってよい。

コポリマーは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルなどの任意の基によって各末端において独立して終結されてよい。他の実施態様において、コポリマーは、アルキル、アルケニル、アリール、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリールから独立して選ばれる基によって終結される。

コポリマーの平均分子量は、800 Daを超える。1つの実施態様において、該分子量は、約800 Da〜約2000 Daまたは約800 Da〜約1200 Daまたは約1200 Da〜約2000 Daであってよい。別の実施態様において、平均分子量は、約1000 Da〜約2000 Daである。他の実施態様において、コポリマーの分子量は、約800 Da〜約3000 Daまたは約800 Da〜約4000 Daまたは約800 Da〜約5000 Daまたは約800 Da〜約10,000 Daであってよい。

さらに他の実施態様において、コポリマーの平均分子量は、約2,000〜約5,000 Da、約2,000〜約10,000 Da、約2,000〜約30,000、約2,000〜約50,000 Daであってよい。さらに他の実施態様において、分子量は、約5,000〜約10,000 Da、約10,000〜約20,000、約20,000〜約30,000 Da、約30,000〜約40,000 Da、約40,000 Da〜約50,000 Daであってよい。平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって決定することができる。

本明細書に開示するコポリマーは、一般に、狭いモル質量分布を有する。多分散指数(PDI=Mw/Mn)は、一般に、約1.8未満である。いくつかの実施態様において、PDIは、約1.7未満、約1.6未満、約1.5未満、約1.4未満、約1.3未満、約1.2未満または約1.1未満である。

コポリマーはまた、セクション(I)においてホモポリマーについて記載したように、低いパーセンテージの遊離モノマーを特徴とする。いくつかの実施態様において、遊離モノマーのパーセントは、コポリマーの量の約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満または約0.5%未満であってよい。

本発明のいくつかの態様において、コポリマーの反復単位は、キラル中心を有してよい。一例として、式(I)で示される化合物中のカルボニルに対するα炭素は、キラルであってよく、RまたはS立体配置を有してよい。いくつかの実施態様において、この位置における立体配置は、Rであってよい。他の実施態様において、この位置における立体配置は、Sであってよい。様々な態様において、反復単位は、すべて R、すべてSであってよく、またはRおよびS反復単位の組合せを含んでもよく、たとえば、反復単位は、ブロック単位で交互であるか、またはランダムに交互であってよい。第二の反復単位は、キラルまたはアキラルであってよい。キラルである場合、それらは、RまたはS立体配置を有してよい。いくつかの実施態様において、この位置における立体配置は、すべてR、すべてSまたはその混合物であってよい。

コポリマーは、1つのセットの条件下での1つのセットの特性ならびに異なる条件下での異なる特性を有することができる。いくつかの実施態様において、本明細書において提供されるコポリマーは、およそ中性のpHにおいて安定でありうる。他の実施態様において、このセクションにおいて提供されるコポリマーは、約6.0未満、約5.0未満、約3.0未満、約2.0未満または約1.0未満のpH値において、水性溶液中、実質的に加水分解されてもよい。

本セクションで記載するコポリマーは、さらに、溶融物、押出物、コーティングまたは膜として加工してもよい。溶融組成物は、それが融液状態にあるように融点を超えた、すなわち組成物の融点を超えた温度における、ポリマーまたはポリマーを含む組成物である。溶融組成物は、有利な化学的または物理的特性を有することができ、溶融状態において形成されてもよく、その溶融状態においてさらに加工されてもよい。もう1つの態様において、コポリマーは、特定の特性をもつように押し出されてもよい。一般に、押し出しの加工は、混合物を加熱し、せん断する押出機に、組成物を流し込むことを含む。せん断は、オリフィスを通して加熱された組成物を押す装置を介して起こりうる。押出機は、任意の市販の押出機から選ぶことができ、混合物をスクリューエレメントでせん断する、単軸スクリュー押出機、もしくは好ましくは、二軸スクリュー押出機であってよい。

このセクションで記載するコポリマーは、セクション(IV)で記載するポリマーブレンドとして(たとえば、可塑剤として、および薄膜において)、セクション(V)で記載する飼料組成物(たとえば、栄養剤として、または飼料組成物もしくは飼料プレミックスにおいて)として、栄養剤または薬剤(セクション(VI)に記載)と組み合わせて、などの様々な状況で用いることができる。コポリマーは、さらに、抗菌剤、防食剤、抗酸化剤、コーティング剤、接着剤、結合剤、可塑剤および分散剤として利用することができる。

(III)製造方法 本開示のもう1つの態様は、約800 Daを超える平均分子量および式(I)で示される反復単位を有するホモポリマーまたはコポリマーの製造方法を提供し、該方法は、式(V): で示されるモノマーを脱水条件下で酸触媒と接触させて、式(I): [上記式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される反復単位を有するホモポリマーまたはコポリマーを形成することを含む。

一般に、反応は、3つのステップを含む。第一のステップ(ステップA)は、モノマーを含む反応混合物を形成し、反応混合物を脱水条件に付すことを含む。第二のステップ(ステップB)は、反応混合物に触媒を添加し、混合物を減圧に付すことを含む。第三のステップ(ステップC)は、圧を下げ、反応混合物の温度を上げて、ホモポリマーおよびコポリマーを得ることを含む。

(a)ステップA 本発明方法のステップAは、複数のモノマーを含む反応混合物を形成し、反応混合物を脱水ジョン件に付すことを含む。いくつかの態様において、モノマーは、式(V): [式中、 R2、R4およびR5は独立して、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R6は、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; R7は、任意に存在し、存在する場合、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルから選ばれる; Zは、イオウ、スルホン、スルホキシドおよびセレンから選ばれる;および nは、≧1の整数である。] で示される。

もう1つの実施態様において、モノマーは、式(Va): [式中、R2、R6、R7、Zおよびnは、式(V)と同意義である。] で示される。

例示的実施態様において、モノマーは、式(Vb): [式中、R2は、式(V)と同意義である。] で示される。

いくつかの実施態様において、モノマーは、低い水分含量で接触ステップに提供される。たとえば、出発物質は、約5%より低い、約3%より低い、約2%より低いまたは約1%より低い水分含量で、ステップAに提供される。

(i)追加のモノマー 1つの実施態様において、本発明方法は、コポリマーを生成する。このような実施態様において、反応混合物は、式(V)で示されるモノマー化合物および少なくとも1つの追加のモノマーを含む。1つの実施態様において、追加のモノマーもまた、式(V)で示される化合物であるが、ただし、置換は、少なくとも1つの点において第一のモノマーとは異なる。

もう1つの実施態様において、追加のモノマーは、二塩基酸、ジオール、ヒドロキシル酸、アクリレート、アミノアクリレート、アルキレンサクシネート、アルキレンオキサレート、無水物、アリーレート(arylate)、炭酸塩、セルロース、カプロラクトン、シアノアクリレート、環状エーテル、ジヒドロピラン、ジオキサン、ジオキサノン、エーテルエーテルケトン、エチレングリコール、エステル、フマル酸塩、ヒドロキシアルカン酸塩、ヒドロキシエステル、イミド、ケタール、ラクチド、ラクトン、メタクリレート、メチルオレフィン、オルトエステル、ホスファジン、スチレン、テレフタレート、テトラヒドロフラン、トリメチレンカーボネート、ウレタン、酢酸ビニル、ビニルケトン、ビニルハライド、または前述のものの任意の誘導体、あるいはその混合物から選ばれるコポリマー単位を形成する。

追加のモノマー:式(V)で示される化合物の比率は、約99.9:0.1〜約0.1:99.9重量%であってよい。たとえば、追加のモノマーは、式(V)で示される化合物に対して、99:1、95:5、90:10、85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、15:85、10:90、5:95または1:99重量%の比率で提供されてよい。同様に、組合せが、3つまたはそれ以上の総モノマーを含む実施態様において、各モノマーの量は、様々でありうる。いくつかの例示的実施態様において、追加のモノマーは、式(V)で示される化合物に対して、約50:50重量%で加えられてよい。もう1つの実施態様において、追加のモノマーは、式(V)で示される化合物に対して、約75:25重量%で加えられてよい。

(ii)溶媒 ステップAは、有機溶媒、および有機溶媒の混合物から選ばれる溶媒の存在下で行われてよい。有機溶媒は、非極性溶媒、プロトン性極性溶媒、非プロトン性極性溶媒またはその組合せであってよい。適当な非極性溶媒の非限定的例として、アニソール、ベンゼン、ブチルアセテート、tert-ブトブチルメチルメチルエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、クロロメタン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジ-tert-ブチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチルエーテル、ジグライム、ジイソプロピルエーテル、エチルtert-ブトブチルエーテル、エチレンオキシド、フルオロベンゼン、ヘプタン、ヘキサン、メチルtert-ブチルエーテル、トルエン、キシレンおよびそれらの組合せが挙げられる。適当なプロトン性極性溶媒の例として、水、アルコール(たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、イソブタノール、n-ブタノール、s-ブタノール、t-ブタノール)、ジオール(たとえば、プロピレングリコールなど)、有機酸(たとえば、ギ酸、酢酸など)、アミド(たとえば、ホルムアミド、アセトアミドなど)および上記のいずれかの組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。適当な非プロトン性極性溶媒の非限定的例として、アセトン、アセトニトリル、ジエトキシメタン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルプロピオンアミド、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、ジメトキシメタン、ビス(2-メトキシエチル)エーテル、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)、1,4-ジオキサン、酢酸エチル、ギ酸エチル、ホルムアミド、ヘキサクロロアセトン、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸メチル、N-メチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N-メチルホルムアミド、塩化メチレン、メトキシエタン、モルホリン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、プロピオニトリル、酢酸プロピル、スルホラン、テトラメチルウレア、(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、トリクロロメタンおよびそれらの組合せが挙げられる。もう1つの実施態様において、溶媒は、共沸蒸留溶媒である。好ましい実施態様において、溶媒は、アニソール、トルエンまたはキシレンから選ばれてよい。

溶媒:式(V)で示される化合物の重量-重量比は、様々でありうる。典型的には、溶媒:式(V)で示される化合物の重量-重量比は、約1:1〜約20:1であってよい。様々な実施態様において、溶媒:式(V)で示される化合物の重量-重量比は、約2:1、3:1、3.5:1、4.0:1、4.5:1、5.0:1、5.5:1、6.0:1、6.5:1. 7.0:1、7.5:1、8:1、8:1または10:1であってよい。

(iii)反応条件 ステップAは、一般に、ホモポリマーまたはコポリマーの形成を促進するための脱水条件下で行われる。特定の実施態様において、脱水は、蒸留を介して達成される。たとえば、反応物を、単純蒸留、分別蒸留、共沸蒸留、ディーン・スターク・トラップまたは別の同様のトラップを用いる共沸蒸留、蒸気蒸留、真空蒸留、ディーン・スターク・トラップまたは別の同様のトラップを用いる蒸留などに付す。好ましい実施態様において、ステップAは、共沸蒸留を含む。

本発明方法のステップAは、約100℃〜約200℃の範囲の温度で行われてよい。いくつかの態様において、ステップAは、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、またはこれらの値のうちの任意の2つの値の間(両端を含む)の温度で行われてよい。好ましい実施態様において、温度は、ステップAを通して約120℃〜約150℃に維持されてよい。一般に、本発明方法のステップAは、大気圧で行われる。1つの実施態様において、本発明方法のステップAは、アルゴンまたは窒素雰囲気下などの不活性雰囲気下で行われてよい。

ステップAの期間は、様々でありうる。一般に、ステップAは、約2時間〜約10時間またはそれ以上、より好ましくは約4時間〜約5時間進行させてもよい。いくつかの態様において、反応の進行は、本発明方法において除去された水の量を測定することによってモニターされてもよい。

(b)ステップB 本発明方法のステップBは、反応混合物に触媒を加え、混合物を減圧に付すことを含む。

ステップBで用いる触媒は、様々であり、当技術分野で知られている触媒から選ぶことができる。いくつかの実施態様において、触媒は、有機酸、無機酸および固体樹脂から選ばれる酸触媒であってよい。例示的酸触媒として、ホウ酸、塩酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、オルト-、メタ-およびパラ-トルエンスルホン酸、硫酸、リン酸、トシル酸、キシレンスルホン酸、ダウエックス樹脂、アンバーリスト樹脂、Zn粉末およびSnベース触媒(たとえば、Sn粉末、酸化スズ、塩化スズ(II)、ジブチルチンジラウレートおよびオクタン酸第一スズなど)、二酸化ゲルマニウム、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化鉄(III)、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、その混合物および組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましい実施態様において、触媒は、オクタン酸第一スズであってよい。

酸触媒は、式(V)で示される化合物に対して様々な比で加えられてよい。いくつかの態様において、加えられる触媒の量は、式(V)で示される化合物の約0.01重量%〜約1重量%またはそれ以上であってよい。いくつかの実施態様において、酸触媒は、式(V)で示される化合物の約0.1重量%〜約0.5重量%の量で加えられてよい。さらに他の実施態様において、酸触媒は、式(V)で示される化合物の約0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%または0.5重量%の量で加えられる。

ステップBは、さらに、圧力の低下を含む。好ましい実施態様において、圧力は、約100mmHg〜約300mmHgに低下されてよい。もう1つの態様において、圧力は、〜約200mmHgに低下されてよい。いくつかの実施態様において、圧力の低下は、ステップAで記載したように達成されてよい脱水と同時に起こる。好ましい実施態様において、ステップBは、蒸留による圧力の低下を含む。

一般に、ステップBは、セクション(III)(a)(ii)で記載したように、溶媒中で行われてよい。

いくつかの実施態様において、ステップBの温度は、ステップAの温度とほぼ同じである。もう1つの実施態様において、ステップBの温度は、ステップAより高くてよい。様々な実施態様において、ステップBは、約110℃〜約210℃の温度で行われてよい。もう1つの実施態様において、反応は、約110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、210℃、またはこれらの値のうちの任意の2つの値の間(両端を含む)の温度で行われてよい。1つの好ましい実施態様において、温度は、約150℃であってよい。

ステップBの期間は、様々でありうる。一般に、反応は、約2時間〜約10時間またはそれ以上、より好ましくは約3時間〜約4時間進行させてもよい。

いくつかの実施態様において、鎖延長剤を反応混合物に加えてもよい。適当な鎖延長剤として、アジピン酸、コハク酸、クエン酸、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネート、2,2-ビス(2-オキサゾリン)コハク酸無水物などのオキサゾリン延長剤およびポリエチレングリコール(PEG)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

鎖延長剤は、式(V)で示される化合物に関して任意の量で提供されてよい。いくつかの実施態様において、鎖延長剤は、式(V)で示される化合物に対して約0.01重量%〜約10重量%の量で加えられてよい。

(c)ステップC 本発明方法のステップCは、温度の上昇および圧力の低下を含む。

様々な実施態様において、ステップCは、約140℃〜約250℃の温度で行われてよい。もう1つの実施態様において、反応は、約140℃、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、210℃、220℃、230℃、240℃、250℃、またはこれらの値のうちの任意の2つの値の間(両端を含む)の温度で行われてよい。好ましい実施態様において、温度は、約170℃であってよい。いくつかの実施態様において、ステップCの温度は、ステップBの温度より高くてよい。

典型的には、ステップCは、減圧下で行われる。ステップCにおいて圧力が低下される程度は、実施態様によって変化する。いくつかの実施態様において、圧力は、ステップBの圧力に近い圧力で維持されてよく、約100mmHg〜約300mmHg(1 mmHg=1 Torr=1000 mTorr)(周囲圧=760 mmHgまたはTorr)であってよい。他の実施態様において、圧力は、0mmHg〜約50mmHgに低下されてよい。さらにもう1つの実施態様において、圧力は、〜約0mmHg、10mmHg、20mmHg、30mmHg、40mmHgまたは50mmHgに低下されてよい。好ましい実施態様において、圧力は、〜約30mmHgに低下されてよい。いくつかの実施態様において、ステップCは、ステップAにおいて記載したように脱水条件下で、かつセクション(III)(a)(ii)において記載したよう溶媒中で、行われる。

ステップCの期間は、様々でありうる。一般に、反応は、約2時間〜約10時間またはそれ以上、より好ましくは約3時間〜約4時間進行させてもよい。しかしながら、典型的には、反応は、当業者に公知の手段によって決定されるように反応ガ完了するまで十分な期間進行させてもよい。これに関連して、「完了した反応」は、一般に、最終的反応混合物が、反応開始時に存在したそれぞれの量と比較して、有意に減少した量の式(V)で示される化合物および有意に増加した量のホモポリマーまたはコポリマーを含むことを意味する。いくつかの態様において、反応完了は、本発明方法において除去された水の量をモニターし、水の理論量と比較することによって測定されうる。

本明細書に開示する方法によって生成されたホモポリマーまたはコポリマーの収率は、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%または少なくとも約90%でありうる。いくつかの実施態様において、得られるホモポリマーまたはコポリマーは、低含量の遊離モノマーまたはダイマーを有してよい。遊離モノマーおよびダイマーのパーセンテージは、生成された総ホモポリマーまたはコポリマー約0%〜約40%であってよい。いくつかの実施態様において、遊離モノマーおよびダイマーは、総組成物の30%未満または総組成物の20%未満または総組成物の10%未満含まれてよい。いくつかの実施態様において、遊離モノマーのパーセントは、約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満または約1%未満であってよい。

ホモポリマーまたはコポリマーは、生成されたままで、またはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、イオン交換クロマトグラフィー、その他のタイプのクロマトグラフィー、沈殿生成または結晶化などの手段によって任意に精製されて用いられてよい。

(IV)ポリマーブレンド さらなる態様において、本発明は、セクション(I)または(II)に記載のホモポリマーまたはコポリマー、およびポリマーブレンドを形成するための少なくとも1つの追加のポリマーまたはコポリマーを包含する。本明細書において、ブレンドは、2つまたはそれ以上の異なるポリマーの巨視的に均質または混和性の混合物であり、特定の最終要件を満たすように組成物を調整することによって形成される。

(a)可塑剤およびエラストマー セクション(I)および(II)に記載のホモポリマーおよびコポリマーは、もう1つのポリマーとブレンドするための可塑剤またはエラストマーとして適していてもよい。ホモポリマーおよびコポリマーは、それらがブレンドされるポリマーのガラス転移を低下させることができる。可塑剤またはエラストマーとして用いられる場合、セクション(I)および(II)に記載の組成物は、もう1つのポリマーに、有利な物理的特性を提供することができる。これらの物理的特性として、可撓性、弾力性、流動性、耐久性および柔軟性の増加が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

様々な実施態様において、追加のポリマーは、結晶性および半結晶性ポリマーから選ばれてよい。例として、アクリレート、アミノアクリレート、アルキレンサクシネート、アルキレンオキサレート、アミド、アミノ酸、無水物、アリーレート(arylate)、炭酸塩、セルロース、カプロラクトン、シアノアクリレート、ジヒドロピラン、ジオキサン、ジオキサノン、エーテルエーテルケトン、エチレングリコール、フマル酸塩、ヒドロキシアルカン酸塩、ヒドロキシエステル、イミド、ケタール、ラクチド、メタクリレート、メチルオレフィン、オルトエステル、ホスファジン、スチレン、テレフタレート、トリメチレンカーボネート、ウレタン、酢酸ビニル、ビニルケトン、ビニルハライドのポリマー、その誘導体、異性体およびその混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましい実施態様において、第二のポリマーは、ポリ(ラクチド)、ポリ(エチルセルロース)およびポリビニルアルコールから選ばれてよい。

追加のポリマーは、様々な分子量を有してよい。いくつかの実施態様において、追加のポリマーは、約500 Da〜100,000 Da以上であってよい。いくつかの実施態様において、追加のポリマーの質量平均分子量は、約10,000、20,000 Da、30,000 Da、40,000 Da、50,000 Da、60,000 Da、70,000 Da、80,000 Da、90,000 Da、100,000 Daであってよく、これらの値のうちの任意の2つの値の間(両端を含む)で変化してよい。

追加のポリマーに対するホモポリマーおよびコポリマーの量は、組合せの所望の特性に応じて変化してよい。いくつかの態様において、追加のポリマーに対するホモポリマーまたはコポリマーの重量比は、約99.9:0.1〜約0.1:99.9重量%であってよい。様々な実施態様において、追加のポリマーに対するホモポリマーまたはコポリマーの重量比は、約99:1、95:5、90:10、85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、15:85、10:90、5:95または1:99重量%であってよい。いくつかの実施態様において、ポリマーブレンドは、一種以上の追加のポリマーを含む。組合せが二種またはそれ以上の追加のポリマーを含む実施態様において、各ポリマーの量は、様々でありうる。いくつかの実施態様において、セクション(I)または(II)に記載のホモポリマーまたはコポリマーは、総組成物の約5重量%〜約30重量%であってよい。

いくつかの態様において、ポリマーのブレンドを含む組成物は、セクション(I)に記載の溶融物、押出物を含んでもよい。

1つの好ましい実施態様において、ブレンドは、式(III)で示される化合物およびもう1つのポリマーで作成される。式(III)とブレンドを作成するのに好ましいポリマーは、ラクチド、グリコリドおよびエチレングリコールのポリマーおよびコポリマーである。

(b)薄膜 もう1つの実施態様において、本セクションに記載のブレンドは、薄膜として用いられる。これらの薄膜は、薄いポリマー層を特徴とし、生分解性および生体適合性などの有利な特性を有することができ、セクション(I)および(II)に記載のホモポリマーおよびコポリマーのpHスイッチ態様に連結することができる。薄膜は、さらに、強度、伸縮性および透明性という特性を有することができる。1つの実施態様において、薄膜は、セクション(I)に記載のホモポリマーと追加のポリマーのブレンドである。もう1つの実施態様において、薄膜は、セクション(II)に記載のコポリマーと追加のポリマーのブレンドである。特に好ましい実施態様において、ホモポリマーまたはコポリマーは、式(III)で示される反復単位を含む。

追加のポリマーは、セクション(IV)(a)に記載されているものであってよい。好ましい実施態様において、追加のポリマーは、ポリ乳酸である。組成物に用いるポリ乳酸は、約10 KDa〜約100 KDaの範囲の分子量であってよい。様々な実施態様において、ポリ乳酸の分子量は、約10 KDa、20 KDa、30 KDa、40 KDa、50 KDa、60 KDa、70 KDa、80 KDa、90 KDaまたは100 KDaであってよい。

薄膜は、溶液流延法、スピンもしくは噴霧堆積法によって、または機械プレスによって製造されてよい。1つの実施態様において、薄膜は、ポリマーのブレンドが溶媒に溶解され、次いで、固体表面上で成型される溶液流延法によって生成される。利用される溶媒は、ブレンドに用いるポリマーおよびそれらの特定の溶解特性によって決まる。溶液流延法のための溶媒は、セクション(III)(a)(ii)に記載の溶媒に加えて、水性溶液から選ばれてよい。1つの好ましい実施態様において、溶媒は、ジオキサンである。

式(I)で示される反復単位を有するポリマーまたはコポリマーに対する追加のポリマーの比は、変化しうる。いくつかの実施態様において、式(I)で示される反復単位を含むポリマーまたはコポリマー:追加のポリマーの重量比は、約99:1、95:5、90:10、85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、15:85、10:90、5:95または1:99重量%であってよい。好ましい実施態様において、式(I)で示される反復単位を含むポリマーまたはコポリマー:追加のポリマーの重量比は、15:85、90:10または95:5である。

好ましい実施態様において、式(III)で示される反復単位を含むホモポリマーまたはコポリマーは、ポリ乳酸とブレンドされて薄膜を形成する。1つの実施態様において、式(III)で示される反復単位を含むホモポリマーまたはコポリマー:ポリ乳酸の比は、15:85である。もう1つの実施態様において、式(III)で示される反復単位を含むホモポリマーまたはコポリマー:ポリ乳酸の比は、10:90である。さらにもう1つの実施態様において、式(III)で示される反復単位を含むホモポリマーまたはコポリマー:ポリ乳酸の比は、5:95である。

様々な態様において、薄膜は、脆性、結晶化度(示差走査熱量測定(DSC)および広X線回折(WXRD)によって測定される)、伸度、硬度、曲げ強度、剛性(ヤング率によって測定される)、収縮、表面モルホロジー(走査電子顕微鏡法(SEM)によって決定される)、伸縮性および引張強度、ならびに透明度または不透明度などの視覚特徴からなる特徴を有することができる。

(V)飼料組成物 もう1つの態様において、本明細書に記載する化合物は、飼料組成物または飼料プレミックスとして用いられてよい。いくつかの態様において、飼料組成物は、対象に栄養剤を提供するように設計される。飼料組成物/プレミックスは、液体、乳剤、乾燥ペレットまたは粉末として調剤されてよく、様々な他の成分と混合されてよい。

飼料組成物は、セクション(I)または(II)で記載されたホモポリマーまたはコポリマーを含む。セクション(I)または(II)で記載されたホモポリマーまたはコポリマーの加水分解生成物は、栄養剤であってよい。言い換えれば、ホモポリマーまたはコポリマーのモノマー形態が加水分解によって放出される場合、得られる遊離モノマーは、栄養物として作用しうる。1つの実施態様において、栄養剤は、メチオニン源であってよい。もう1つの実施態様において、栄養剤は、たとえば、バレリアン酸などの糖新生前駆体であってよい。

一般に、飼料(食事)組成物は、経口で対象に投与される。対象は、動物またはヒト対象であってよい。適当な動物対象の非限定的例として、ネコ、イヌ、ウサギ、ウマなどのコンパニオンアニマル;アレチネズミなどのげっ歯類;ウシ、乳、乳用子牛、肉牛、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、シカなどの農業用動物;霊長類、ゾウ、シマウマ、大型ネコ、クマなどの動物園の動物;およびウサギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、霊長類、マウス、ラットおよびその他のげっ歯類などの研究動物が挙げられる。他の態様において、組成物は、ニワトリ、アヒル、七面鳥、ダチョウおよびエミューなど(これらに限定されるものではない)の鳥類対象に提供されてもよい。さらにもう1つの態様において、対象は、から選ばれる水産養殖対象であってもよく、対象として、サケ、エビ、コイ、ティラピアおよび貝などの魚類および甲殻類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

対象は、単胃動物または反芻動物であってもよい。動物が反芻動物である場合、セクション(I)または(II)に記載のホモポリマーおよびコポリマーは、第一胃において実質的に無傷のままであり、第一胃を通過した後加水分解される。第一胃における安定性は、反芻動物におけるホモポリマーまたはコポリマーの飼料供給効率を増加させる。

実質的に無傷の組成物は、25%未満のホモポリマーまたはコポリマーが、遊離モノマーに加水分解される、低レベルの遊離モノマーによって特徴付けられてもよい。いくつかの態様において、実質的に無傷のホモポリマーまたはコポリマーは、約10%未満または9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満のモノマーであってよく、より好ましくは約1%未満のモノマーであってよい。

本明細書に記載されるホモポリマーおよびコポリマーは、第一胃を通過した後に加水分解されてもよい。たとえば、ホモポリマーおよびコポリマーは、ホモポリマーおよびコポリマーが、約5、4.5、4、3.5、3、2.5、2、1.5、1または0.5、またはこれらの値の間の任意の2つの値の間(両端を含む)のpHに付される条件下で加水分解されてもよい。本明細書で用いる、実質的に加水分解された組成物は、30%を超えるセクション(I)または(II)に記載の組成物が、遊離モノマーである溶液を意味する。いくつかの態様において、実質的に加水分解された組成物は、約50%または60%またはそれ以上の遊離モノマー含量であってよい。いくつかの態様において、実質的に加水分解された組成物は、約80%またはそれ以上の遊離モノマー含量であってよい。

いくつかの実施態様において、飼料は、様々な他の成分と組み合わせてもよい飼料組成物または飼料プレミックスとして提供されてよい。いくつかの実施態様において、飼料組成物/プレミックスは、一種以上の、セクション(I)または(II)に記載のホモポリマーまたはコポリマーおよび一種以上の、以下の成分:炭水化物、脂肪、タンパク質、アミノ酸およびαヒドロキシ酸から選ばれてよい追加の成分を含む。

適当なタンパク質源は、動物性タンパク質、植物性タンパク質またはその組合せであってよい。いくつかの実施態様において、適当な動物性タンパク質源として、血粉、骨粉、魚粉、水産加工副産物、肉粉、肉骨粉、家禽副産物粉、羽毛粉およびそれらの組合せが挙げられる。他の実施態様において、適当な植物性タンパク質源として、トウモロコシ、オート麦、大豆などの穀物など;大豆タンパク質濃縮物などの穀物タンパク質濃縮物;エンドウ豆、ルピナス、アルファルファなどのマメ科植物;醸造用穀物;キャノーラ粕、綿実粕、亜麻仁粕、大豆粕、ヒマワリ種粕などの油料種子粕;およびそれらの組合せが挙げられる。

さらにもう1つの実施態様において、飼料組成物/プレミックスは、脂肪源を包含する。脂肪源は、不活性脂肪または不活性でない(non-inert)脂肪であってよい。不活性でない(non-inert)脂肪の非限定的例として、植物性油(たとえば、キャノーラ油、コーン油、綿実油、パーム油、ピーナッツ油、サフラワー油、大豆油およびヒマワリ油)、魚油(たとえば、ニシン油、カタクチイワシ油、ビンナガマグロ油、タラ肝油、ニシン油、レイクトラウト油、サバ油、サーモンオイルおよびイワシ油)、動物性脂肪(たとえば、家禽脂肪、牛脂、バター、豚肉ラードおよび鯨皮下脂肪)、黄色油脂(yellow grease)(すなわち、レストランからの廃グリースおよび動物飼料精製工場からの低品位油脂)、およびそれらの組合せが挙げられる。不活性でない脂肪源はまた、魚粉(たとえば、ニシン粉、カタクチイワシ粉、ニシン粉、スケトウダラ粉、サーモン粉、マグロ粉およびホワイトフィッシュ粉)、油料種子(たとえば、キャノーラ種子、綿実、亜麻種子、亜麻仁、ニジェール種子、ゴマ種子、大豆およびヒマワリ種子)または醸造用穀類(たとえば、乾燥醸造粕(DDGS)ならびに湿潤醸造粕)などの高脂肪製品であってもよい。脂肪源は、第一胃不活性脂肪であってもよい。第一胃不活性脂肪の適当な例として、ヤシ脂肪酸のカルシウム塩(たとえば、MEGALAC(登録商標))、飽和遊離脂肪酸または水添獣脂(たとえば、ALIFET(登録商標))が挙げられる。

飼料組成物/プレミックスは、さらに、炭水化物源を含んでもよい。適当な炭水化物は、当技術分野で周知のものから選ばれ、アルギン酸塩、クズウコン、大麦、キャノーラ、キャッサバ、トウモロコシ、コーンシロップ、綿実粕、フルクトース、グルコース、ガラクトース、穀実用モロコシ、ケルプミール、乳糖、トウモロコシ、マルトース、マンノース、ジャガイモ、オート麦、コメ、ライムギ、サゴ、ソルビトール、大豆、タピオカ、小麦、小麦グルテン、山芋、およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

いくつかの実施態様において、飼料組成物/プレミックスは、一種以上の、アミノ酸およびアルファヒドロキシ酸を含んでよい。アミノ酸の適当な例として、製剤に依存して、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸塩、システイン、グルタミン酸塩、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、セレノメチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンが挙げられる。飼料添加剤として用いることができる他のアミノ酸として、アミノ酸の塩酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩およびナトリウム塩などのN-アシルアミノ酸、ヒドロキシ同族体化合物およびその生理的に許容しうる塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの態様において、アルファヒドロキシ酸は、アミノ酸のアルファヒドロキシ類縁体である。1つの態様において、アルファ酸は、メチオニンのヒドロキシ類縁体である。

(VI)栄養剤と薬剤の組合せ 本発明のホモポリマーおよびコポリマーは、栄養剤および/または医薬的に許容しうる作用剤と組み合わせてもよい。栄養剤は、対象に投与されると栄養価を提供する任意の作用剤を含んでよい。栄養剤の非限定的例として、ビタミン、ミネラル(たとえば、有機もしくは無機)、抗酸化剤、有機酸、ポリ不飽和脂肪酸(PUFA)、プレバイオティクス、プロバイオティクス、ハーブおよび色素が挙げられる。

適当なビタミンとして、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB12、ビタミンK、リボフラビン、ナイアシン、ビタミンD、ビタミンB6、葉酸、ピリドキシン、チアミン、パントテン酸およびビオチンが挙げられる。ビタミンの形態として、ビタミンの塩、ビタミンの誘導体、ビタミンの活性と同じかまたは類似の活性を有する化合物の誘導体およびビタミンの代謝物が挙げられる。

適当な有機微量ミネラルは、金属イオンおよびアミノ酸リガンドを含む金属キレートを含んでもよい。あるいは、有機微量ミネラルは、金属イオンおよびアミノ酸アニオンを含む金属塩であってもよい。金属イオンは、亜鉛イオン、銅イオン、マンガンイオン、鉄イオン、クロムイオン、コバルトイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンおよびそれらの組み合わせから選ばれてよい。好ましい実施態様において、金属イオンは、亜鉛イオン、マンガンイオンおよび銅イオンである。アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンまたはそれらのヒドロキシ類縁体から選ばれてよい。特定の実施態様において、銅および亜鉛イオンは、二価、すなわち、各イオンが2+に帯電しているのが好ましい。キレート分子中のアミノ酸:金属イオンのモル比は、一般に、1:1〜3:1またはそれ以上であってよい。典型的には、金属キレートは、1:1、2:1および3:1の化学種の混合物を含んでよい。キレート分子中のアミノ酸:金属イオンのモル比は、一般に、1.5:1〜2.5:1であってよい。水性媒体中、これらの化学種の相対的比率は、適用可能な安定度定数によって決定される。リガンドの数が、金属イオン上の荷電と同じである場合、アミノ酸のカルボキシル部分は脱保護状態であるので、荷電は典型的にバランスする。たとえば、金属カチオンが2+に帯電し、アミノ酸:金属比が2:1であるキレート種においては、ヒドロキシ基またはアミノ基のそれぞれは、配位共有結合によって金属イオンに結合されていると理解される。リガンドの数が、金属イオン上の荷電を越えている場合、たとえば、二価金属イオンの3:1キレートにおいて、荷電過剰におけるアミノ酸は、典型的に、荷電にバランスするようにプロトン化された状態のままであってよい。一方、金属イオン上の正荷電がアミノ酸の数を超える場合、荷電は、たとえば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、重炭酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩およびそれらの組合せなどのもう1つのアニオンの存在によってバランスされてよい。二価のアニオンが存在してもよい。例示的実施態様において、金属キレートは、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸を含む。

ミネラルは、無機微量ミネラルであってもよい。適当な無機微量ミネラルとして、たとえば、金属硫酸塩、金属酸化物、金属炭酸塩、金属ハロゲン化物が挙げられる。非限定的例として、無機微量ミネラルは、硫酸銅、酸化銅、塩化銅または炭酸銅であってよい。あるいは、無機微量ミネラルは、硫酸マンガン、塩化マンガンまたは酸化マンガンであってよい。もう1つの実施態様において、無機微量ミネラルは、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、塩化亜鉛または炭酸亜鉛であってよい。さらに別の実施態様において、無機微量ミネラルは、亜セレン酸ナトリウムまたはセレン酸ナトリウムであってよい。

適当な抗酸化剤として、アスコルビン酸およびその塩、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アノキソマー、n-アセチルシステイン、イソチオシアン酸ベンジル、m-アミノ安息香酸、o-アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸(PABA)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、コーヒー酸、カンタキサンチン、α-カロテン、β-カロテン、β-アポ-カロテン酸、カルノソール、カルバクロール、カテキン、没食子酸セチル、クロロゲン酸、クエン酸およびその塩、クローブ抽出物、コーヒー豆抽出物、p-クマル酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン(DPPD)、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、没食子酸ドデシル、エデト酸、エラグ酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エスクレチン、エスクリン、6-エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン(エトキシキン)、没食子酸エチル、エチルマルトール、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ユーカリノキ抽出物、オイゲノール、フェルラ酸、フラボノイド(たとえばカテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン(EGC)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ポリフェノールエピガロカテキン-3-ガラート)、フラボン(たとえばアピゲニン、クリシン、ルテオリン)、フラボノール(たとえばダチセチン、ミリセチン、ダエンフェロ)、フラバノン、フラキセチン、フマル酸、没食子酸、ゲンチアナ抽出物、グルコン酸、グリシン、グアヤクゴム、ヘスペレチン、α-ヒドロキシベンジルホスフィン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ヒドロキシグルタル酸、ヒドロキノン、N-ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシトリロソール、ヒドロキシ尿素、米糠抽出物、乳酸およびその塩、レシチン、レシチンシトラート;R-α-リポ酸、ルテイン、リコペン、リンゴ酸、マルトール、5-メトキシトリプタミン、没食子酸メチル、クエン酸モノグリセリド;クエン酸モノイソプロピル;モリン、β-ナフトフラボン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、オクチル没食子酸、シュウ酸、クエン酸パルミチル、フェノチアジン、ホスファチジルコリン、リン酸、ホスフェート、フィチン酸、フィチルユビクロメル、ピメント抽出物、没食子酸プロピル、ポリリン酸塩、ケルセチン、trans-レスベラトロール、ローズマリー抽出物、ロスマリン酸、セージ抽出物、セサモール、シリマリン、シナピン酸、コハク酸、クエン酸ステアリル、シリング酸、酒石酸、チモール、トコフェロール(すなわちα-、β-、γ-、およびδ-トコフェロール)、トコトリエノール(すなわちα-、β-、γ-、およびδ-トコトリエノール)、チロソール、バニル酸、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシメチルフェノール(すなわちIonox 100)、2,4-(トリス-3’,5’-bi-tert-ブチル-4’-ヒドロキシベンジル)-メシチレン(すなわちIonox 330)、2,4,5-トリヒドロキシブチロフェノン、ユビキノン、三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、チオジプロピオン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、トリプタミン、チラミン、尿酸、ビタミンKおよび誘導体、ビタミンQ10、小麦胚芽油、ゼアキサンチンまたはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

カルボン酸などの様々な有機酸が適当である。1つの実施態様において、有機酸は、約1〜約25個の炭素原子を含んでもよい。もう1つの実施態様において、有機酸は、約3〜約22個の炭素原子を有してもよい。さらなる実施態様において、有機酸は、約3〜約12個の炭素原子を含んでもよい。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、約8〜約12個の炭素原子を含んでもよい。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、約2〜約6個の炭素原子を含んでもよい。適当な有機酸の非限定的例として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、安息香酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、クエン酸、フマル酸、ソルビン酸、ホウ酸、コハク酸、アジピン酸、グリコール酸、桂皮アルデヒドおよびグルタル酸が挙げられる。

カルボン酸などの有機酸の塩はまた、特定の実施態様に適している。代表的な適当な塩として、有機酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅および亜鉛塩が挙げられる。1つの実施態様において、有機酸は、ギ酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。もう1つの実施態様において、有機酸は、酢酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、プロピオン酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、ブタン酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、安息香酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、乳酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、リンゴ酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、酒石酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、マンデル酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、クエン酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、フマル酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、ソルビン酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。もう1つの実施態様において、有機酸は、ホウ酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、コハク酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。もう1つの実施態様において、有機酸は、アジピン酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらにもう1つの実施態様において、有機酸は、グリコール酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。さらなる実施態様において、有機酸は、グルタル酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅または亜鉛塩である。

あるいは、有機酸は、置換カルボン酸であってもよい。置換カルボン酸は、一般に、ヒドロカルビル鎖が分岐しているように、環構造の一部であるように、またはいくつかの他の置換を含むようにヒドロカルビル鎖が修飾されている以外は、カルボン酸について上記に詳述した特徴と同じ特徴を有する。1つの実施態様において、置換カルボン酸は、1つ以上の追加のカルボキシル基を含んでよい。飽和ジカルボン酸として、マロン酸、コハク酸、グルタル酸およびアジピン酸が挙げられ、不飽和ジカルボン酸として、マレイン酸およびフマル酸が挙げられる。もう1つの実施態様において、置換カルボン酸は、1つ以上のヒドロキシ基を含んでよい。アルファ炭素、すなわち、カルボキシル炭素に隣接する炭素上にヒドロキシ基を有する置換カルボン酸は、一般に、α-ヒドロキシカルボン酸と呼ばれる。適当なα-ヒドロキシカルボン酸の例として、リンゴ酸および酒石酸が挙げられる。別の実施態様において、置換カルボン酸は、一つ以上のカルボニル基を含んでよい。さらにもう1つの実施態様において、置換カルボン酸は、アルファ炭素上にアミノ基、すなわち、α-アミノ酸を含んでよい。1つの実施態様において、α-アミノ酸は、20種の標準アミノ酸またはそれらの誘導体であってよい。もう1つの実施態様において、α-アミノ酸は、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファンおよびバリンから選ばれる必須α-アミノ酸であってよい。置換カルボン酸などの有機酸の塩はまた、特定の実施態様に適している。代表的な適当な縁として、置換カルボン酸などの有機酸のアンモニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セレン、鉄、銅および亜鉛塩が挙げられる。

適当なPUFAとして、少なくとも18個の炭素原子および少なくとも2個の炭素-炭素二重結合を有する、一般的にcis立体配置の、長鎖脂肪酸が挙げられる。例示的実施態様において、PUFAは、オメガ脂肪酸である。PUFAは、第一の二重結合が炭素鎖のメチル末端(すなわち、カルボン酸基とは反対側)から第三番目の炭素-炭素結合において生じる、オメガ-3脂肪酸であってよい。オメガ-3脂肪酸の適当な例として、 all-cis-7,10,13-ヘキサデカトリエン酸;all-cis-9,12,15-オクダデカトリエン酸(アルファ-リノール酸、ALA);all-cis-6,9,12,15,-オクタデカデトラエン酸ステアリドン酸();all-cis-8,11,14,17-エイコサデトラエン酸(エイコサデトラエン酸);all-cis-5,8,11,14,17-エイコサペンタエン酸(エイコサペンタエン酸、EPA);all-cis-7,10,13,16,19-ドコサペンタエン酸(クルパノドン酸、DPA);all-cis-4,7,10,13,16,19-ドコサヘキサエン酸(ドコサヘキサエン酸、DHA);all-cis-4,7,10,13,16,19-ドコサヘキサエン酸;およびall-cis-6,9,12,15,18,21-テトラコサヘキサエン酸(ニシン酸)が挙げられる。別の実施態様において、PUFAは、第一の二重結合が炭素鎖のメチル末端から第六番目の炭素-炭素結合において生じる、オメガ-6脂肪酸であってよい。オメガ-6脂肪酸の例として、all-cis-9,12-オクタデカジエン酸(リノール酸);all-cis-6,9,12-オクタデカトリエン酸(ガンマ-リノール酸、GLA);all-cis-11,14-エイコサジエン酸(エイコサジエン酸);all-cis-8,11,14-エイコサトリエン酸(ジホモ-ガンマ-リノール酸、DGLA);all-cis-5,8,11,14-エイコサデトラエン酸(アラキドン酸、AA);all-cis-13,16-ドコサジエン酸(ドコサジエン酸);all-cis-7,10,13,16-ドコサデトラエン酸(アドレン酸);およびall-cis-4,7,10,13,16-ドコサペンタエン酸(ドコサペンタエン酸)が挙げられる。さらにもう1つの別の実施態様において、PUFAは、第一の二重結合が炭素鎖のメチル末端から第六番目の炭素-炭素結合において生じる、オメガ-9脂肪酸であってよく、または、二重結合の少なくとも1つのペアがただ1つの単結合によって分離される、共役脂肪酸であってよい。オメガ-9脂肪酸の適当な例として、cis-9-オクタデカン酸(オレイン酸);cis-11-エイコセン酸(エイコセン酸);all-cis-5,8,11-エイコサトリエン酸(ミード酸);cis-13-ドコセン酸(エルカ酸);およびcis-15-テトラコセン酸(ネルボン酸)が挙げられる。共役脂肪酸の例として、9Z,11E-オクタデカ-9,11-ジエン酸(ルーメン酸);10E,12Z-オクタデカ-9,11-ジエン酸;8E,10E,12Z-オクタデカトリエン酸(α-カランジン酸);8E,10E,12E-オクタデカトリエン酸(β-カレンジン酸);8E,10Z,12E-オクタデカトリエン酸(ジャカル酸);9E,11E,13Z-オクタデカ-9,11,13-トリエン酸(α-エレオステアリン酸);9E,11E,13E-オクタデカ-9,11,13-トリエン酸(β-エレオステアリン酸);9Z,11Z,13E-オクタデカ-9,11,13-トリエン酸(カタルプ酸);および9E,11Z,13E-オクタデカ-9,11,13-トリエン酸(プニカ酸)が挙げられる。

プロバイオティクスおよびプレバイオティクスとして、免疫的に保護された第一胃もしくは胃腸生物叢、ならびに小さいオリゴ糖の確立を補佐する酵母および細菌が挙げられてもよい。非限定的例では、酵母由来のプロバイオティクスおよびプレバイオティクスとして、β-グルカン、アラビノキシランイソマルトース、アガロオリゴ糖、ラクトスクロース、シクロデキストリン、乳糖、フラクトオリゴ糖、ラミナリヘプタオース、ラクツロース、β-ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、ラフィノース、スタキオース、オリゴフルクトース、グルコシルスクロース、スクロース熱オリゴ糖(sucrose thermal oligosaccharide)、イソマルツロース、キャラメル、イヌリンおよびキシロオリゴ糖などの酵母細胞壁由来成分が挙げられる。例示的実施態様において、酵母由来物質は、β-グルカンおよび/またはマンナンオリゴ糖であってもよい。酵母細胞壁由来成分源として、サッカロミセス・ビスポラス、サッカロミセス・ブラウディ、サッカロミセス・セレビシエ、サッカロミセス・カプスラリス、サッカロミセス・デルブルエキイ、サッカロミセス・フェルメンタティ、サッカロミセス・ラグヴィギィ、サッカロミセス・ミクロエリプソイド、サッカロミセス・パストリアヌス、サッカロミセス・ロセイ、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・クロアセエ、カンジダ・トロピカ、カンジダ・ユティリス、ゲオトリクム・カンジダム、ハンゼヌラ・アメリカーナ、ハンゼヌラ・アノマラ、ハンゼヌラ・ウィンゲイおよびアスペルギルス・オリゼが挙げられる。

プロバイオティクスおよびプレバイオティクスはまた、ペプチドグリカンなどの細菌細胞壁由来物質およびペプチドグリカン含量の高いグラム陽性菌に由来する他の成分を包含してよい。例示的グラム陽性菌として、ラクトバチルス・アシドフィルス、ビフェドバクト・サーモフィラム、ビフェドバクト・ロングム、ストレプトコッカス・フェシウム、バチルス・プミルス、バチルス・サブチリス、バチルス・リケニフォルミス、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・カセイ、エンテロコッカス・フェシウム、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、プロピオニバクテリウム・アシジプロピオニシ、プロピオニバクテリウム・フレウデンレイキィおよびビフィドバクテリウム・シュードロングムが挙げられる。

本明細書で用いる、適当なハーブおよびハーブ誘導体は、ハーブエキス、ならびに、植物、および葉、花および根(これらに限定されるものではない)などの植物の一部から誘導された物質を意味する。非限定的例示的ハーブおよびハーブ誘導体として、キンミズヒキ、アルファルファ、アロエベラ、アマランサス、アンゼリカ、アニス、メギ、バジル、ヤマモモ、ミツバチ花粉、シラカバ、ビストート、ブラックベリー、ブラックコホッシュ、黒クルミ、オオアザミ、青コホッシュ、青クマツヅラ、フジバカマ、ルリジサ、ミカン科アガソスマ属の木、クロウメモドキ、シロネ、ゴボウ、トウガラシ、赤唐辛子、キャラウェー、カスカラサグラダ、キャットニップ、セロリ、シマセンブリ、カモミール、シャパラル、ハコベ、チコリ、キナ、クローブ、フキタンポポ、コンフリー、コーンシルク、カウチグラス、クランプ樹皮、カルバーの根、シアニ、ヤグルマギク、ダミアナ、タンポポ、デビルスクロー、ドンクアイ、エキナセア、オオグルマ、エフェドラ、ユーカリ、月見草、アイブライト、偽ユニコーン、フェンネル、フェヌグリーク、ゴマノハグサ、亜麻仁、ニンニク、リンドウ、生姜、人参、ゴールデンシール、ゴツコラ、ゴムウィード、サンザシ、ホップ、ニガハッカ、西洋ワサビ、スギナ、ホショウウ(hoshouwu)、アジサイ、ヒソップ、アイスランド苔、アイリッシュモス、ホホバ、ジュニパー、昆布、アツモリソウ、レモングラス、甘草、ロベリア、マンドレーク、マリーゴールド、マジョラム、マシュマロ、ヤドリギ、モウズイカ、マスタード、ミルラ、イラクサ、オートストロー、オレゴンブドウ、パパイヤ、パセリ、パッションフラワー、桃、ペニーロイヤル、ペパーミント、ニチニチソウ、オオバコ、ヤナギトウワタ、ヤマゴボウ、山椒、オオバコ、カッシア、セイヨウナツユキソウ、レッドクローバー、レッドラズベリー、レッドモンドクレイ、ルバーブ、ローズヒップ、ローズマリー、ルー、ベニバナ、サフラン、セージ、セイヨウオトギリソウ、サルサパリラ、ササフラス、ノコギリヤシ、タツナミソウ、セネガ、センナ、ナズナ、スリッパリーエルム、スペアミント、スパイクナード、スクォーバイン、スティリンギア、イチゴ、タヒボ、タイム、ウヴァウルシ、カノコソウ、バイオレット、クレソン、ホワイトオーク樹皮、ホワイトパイン樹皮、セイヨウミザクラ、野生種のレタス、自然薯、ヤナギ、ウィンターグリーン、マンサク、ウッドべトニー、ヨモギ、ノコギリソウ、イエロードック、イエルバサンタ、ユッカおよびそれらの組合せが挙げられる。

適当な非限定的色素として、アクチノエリスリン、アリザリン、アロキサンチン、β-アポ-2'-カロテナール、アポ-2-リコペナール、アポ-6'-リコペナール、アスタセイン、アスタキサンチン、アザフリンアルデヒド、パクテリオルベリ ン、アイキシン、α-カロチン、β-カロチン、γ-カロチン、β-カロテノン、カンタキサンチン、カプサンチン、カプソルビン、シトラナキサンチン、シトロキサンチン、クロセチン、クロセチンセミアルデヒド、クロシン、クラスタキサンチン、クリプトカプシン、α-クリプトキサンチン、β-クリプトキサンチン、クリプトモナキサンチン、シンチアキサンチン、デカプレノキサンチン、デヒドロアドニルビン、ジアジノキサンチン、1,4-ジアミノ-2,3-ジヒドロアントラキノン、1,4-ジヒドロキシアントラキノン、2,2'-ジケトスピリロキサンチン、エッシュショルツキサンチン、エッシュショルツキサントン、フレキシキサンチン、フォリアクロム、フコキサンチン、ガザニアキサンチン、ヘキサヒドロリコペン、ホプキンシアキサンチン、ヒドロキシスフェリオデノン、イソフコキサンチン、ロロキサンチン、ルテイン、ルテオキサンチン、リコペン、リコペルセン、リコキサンチン、モリンドン、ムタトキサンチン、ネオクロム、ネオキサンチン、ノナプレノキサンチン、OH-クロロバクテン、オケノン、オシラキサンチン、パラセントロン、ペクテノロン、ペクテノキサンチン、ペリジニン、フレイキサントフィル、フォエニコノン、フォエニコプテロン、フォエニコキサンチン、フィサリエン、フィトフルエン、ピロキサンチニノール、キノン、ロドピン、ロドピナール、ロドピノール、ロドビブリン、ロドキサンチン、ルビキサントン、サプロキサンチン、セミ-α-カロテノン、セミ-β-カロテノン、シンタキサンチン、シホナキサンチン、シホネイン、スフェロイデン、タンゲラキサンチン、トルラロジン、トルラロジンメチルエステル、トルラロジンアルデヒド、トルレン、1,2,4-トリヒドロキシアントラキノン、トリファジアキサンチン、トロリクロム、バウケリアキサンチン、ビオラキサンチン、ワーミンゴン、キサンチン、ゼアキサンチン、α-ゼアカロテンおよびそれらの組合せが挙げられる。

適当な非限定的で医薬的に許容しうる作用剤として、酸/アルカリに不安定な薬物、pH依存性薬物または弱酸もしくは弱塩基である薬物が挙げられる。酸に不安定な薬物の例として、スタチン(たとえば、プラバスタチン、フルバスタチンおよびアトルバスタチン)、抗生物質(たとえば、ペニシリンG、アンピシリン、ストレプトマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシンおよびアジスロマイシン)、ヌクレオシド類縁体[たとえば、ジデオキシイノシン(ddIまたはジダノシン)、デオキシ(ddA)、デオキシシトシン(ddC)]、サリチレート(たとえば、アスピリン)、ジゴキシン、ブプロピオン、パンクレアチン、ミダゾラムおよびメタドンが挙げられる。酸性pHのみで可溶性である薬物として、ニフェジピン、エモナプリド、ニカルジピン、ノスカピン、アモスラロール、ノスカピン、プロパフェノン、キニーネ、ジピリダモール、ジョサマイシン、ジレバロール、ラベタロール、エニソプロストおよびメトロニダゾールが挙げられる。弱酸である薬物として、フェノバルビタール、フェニトイン、ジドブジン(AZT)、サリチル酸塩(たとえば、アスピリン)、プロピオン酸化合物(たとえば、イブプロフェン)、インドール誘導体(たとえば、インドメタシン)、フェナム酸塩化合物(たとえば、メクロフェナム酸)、ピロールアルカノール酸化合物(たとえば、トルメチン)、セファロスポリン(たとえば、セファロチン、セファラキシン、セファゾリン、セフラジン、セファピリン、セファマンドールおよびセフォキシチン)、6-フルオロキノロンおよびプロスタグランジンが挙げられる。弱塩基である薬物として、アドレナリン作動薬(たとえば、エフェドリン、エフェドリン、フェニルエフリン、エピネフリン、サルブタモールおよびテルブタリン)、コリン作動薬(たとえば、フィゾスチグミンおよびネオスチグミン)、鎮痙薬(たとえば、アトロピン、メタンテリンおよびパパベリン)、クラーレ様作用物質(たとえば、クロルイソンダミン)、精神安定剤および筋弛緩薬(たとえば、フルフェナジン、チオリダジン、トリフルオペラジン、クロルプロマジンおよびトリフルオロマジン)、抗うつ薬(たとえば、アミトリプチリンおよびノルトリプチリン)、抗ヒスタミン薬(たとえば、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ジメンヒドリナート、トリペレナミン、ペルフェナジン、クロロフェナジンおよびクロロプロフェンピリダミン)、心臓作用薬(たとえば、ベラパミル、ジルチアゼム、ガラポミル、シンナリジン、プロプラノロール、メトプロロールおよびナドロール)、抗マラリア薬(たとえば、クロロキン)、鎮痛薬(たとえば、プロポキシフェンおよびメペリジン)、抗真菌剤(たとえば、ケトコナゾールおよびイトラコナゾール)、抗菌剤(たとえば、セフポドキシム、プロキセチルおよびエノキサシン)、カフェイン、テオフィリンおよびモルヒネが挙げられる。もう1つの実施態様において、薬物は、ビスホスホネートまたは骨粗鬆症を治療するのに用いるもう1つの薬物であってよい。ビスホスホネートの非限定的例として、アレンドロネート、イバンドロネート、リセドロネート、ゾレドロネート、パミドロネート、ネリドロネート、オルパドロネート、エチドロネート、クロドロネートおよびチルドロネートが挙げられる。他の適当な薬物として、エストロゲン、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)および副甲状腺ホルモン(PTH)薬が挙げられる。さらにもう1つの実施態様において、薬物は、抗菌剤であってよい。適当な抗菌剤として、アミノグリコシド(たとえば、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシンおよびトブラマイシン)、カルバセフェム(たとえば、ロラカルベフ)、カルバペネム(たとえば、エルタペネム、イミペネムおよびメロペネム)、セファロスポリン(たとえば、セファドロキシルセファゾリン、セファレキシン、セファクロル、セファマンドール、セファレキシン、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシムおよびセフトリアキソン)、マクロライド(たとえば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシンおよびトロレアンドマイシン)、モノバクタム、ペニシリン(たとえば、アモキシシリン、アンピシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリンおよびチカルシリン)、ポリペプチド(たとえば、バシトラシン、コリスチンおよびポリミキシンB)、キノロン(たとえば、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシンおよびトロバフロキサシン)、スルホンアミド(たとえば、マフェニド、スルホアセトアミド、スルファメチゾール、スルファサラジン、スルフイソキサゾールおよびトリメトプリムスルファメトキサゾール)およびテトラサイクリン(たとえば、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリンおよびオキシテトラサイクリン)が挙げられる。別の実施態様において、薬物は、抗ウイルスプロテアーゼインヒビターであってよい(たとえば、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル/リトナビル、リトナビル、サキナビルおよびネルフィナビル)。さらに別の実施態様において、薬物は、心臓脈管薬であってよい。適当な心臓脈管薬の例として、強心剤(たとえば、ジギタリス(ジゴキシン)、ユビデカレノンおよびドーパミン)、血管拡張剤(たとえば、ニトログリセリン、カプトプリル、ジヒドララジン、ジルチアゼムおよびイソソルビド・ジニトレート)、降圧剤(たとえば、アルファメチルドーパ、クロルタリドン、レセルピン、シロシンゴピン、レシナミン、プラゾシン、フェントラミン、フェロジピン、プロパノロール、ピンドロール、ラベタロール、クロニジン、カプトプリル、エナラプリルおよびリソノプリル)、β遮断薬(たとえば、レボブノロール、ピンドロール、チモロールマレイン酸塩、ビソプロロール、カルベジロールおよびブトキサミン)、α遮断薬(たとえば、ドキサゾシン、プラゾシン、フェノキシベンザミン、フェントラミン、タムスロシン、アルフゾシンおよびテラゾシン)、カルシウムチャネル遮断薬(たとえば、アムロジピン、フェロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ラシジピン、レルカニジピン、ベラパミル、ガロパミルおよびジルチアゼム)および抗凝固剤(たとえば、ジピリマドール)が挙げられる。

薬剤および栄養剤において様々な通例用いられる賦形剤を、上述の任意の作用剤とともに用いることができる。適当な賦形剤の非限定的例として、非発泡性崩壊剤、着色剤、香味改変剤、経口用分散剤、安定剤、防腐剤、希釈剤、圧縮剤、潤滑剤、充填剤、結合剤、矯味剤、発泡性崩壊剤およびこれらの作用剤の任意の組合せから選ばれる作用剤が挙げられる。

セクション(I)または(II)に記載の組成物は、薬剤または栄養剤を封入するコーティングまたはマトリックスとして、薬剤または栄養剤を用いて構成されてもよい。

定義 本明細書に記載する実施態様の構成要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つ異常の該要素があることを意味することを意図する。用語「を含む」、「を包含する」および「を有する」は、包含的であり、列挙された構成要素以外のさらなる構成要素が存在しうることを意味することを意図する。

本明細書に記載の化合物は、キラル中心を有する。非対称に置換された原子を含む本発明化合物は、光学活性体またはラセミ体で単離されてもよい。特別の立体化学または異性体形態が特に指示されない限り、構造における、全てのキラル、ジアステレオマー、ラセミ体およびすべての幾何異性体が企図される。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「アシル」は、たとえば、RC(O)-[ここで、RはR1、R1O-、R1R2N-またはR1S-であり、R1はヒドロカルビル、ヘテロ置換ヒドロカルビルまたはヘテロシクロであり、R2は水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである]などの有機カルボン酸のCOOH基からのヒドロキシル基の除去によって形成される部分を意味する。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「アシルオキシ」は、たとえば、RC(O)O-[ここで、Rは、用語「アシル」に関連して定義したとおりである]などの酸素結合(O)を介して結合した上述のアシル基を意味する。

本明細書で用いる用語「アリル」は、単なるアリル基(CH2=CH-CH2-)を含む化合物のみならず、置換アリル基または環系の一部を形成するアリル基を含む化合物も意味する。

本明細書で用いる用語「アルキル」は、好ましくは主鎖に1〜8個の炭素原子を含む低級アルキルであり、20個までの炭素原子を含む基を表す。それらは、直鎖または分枝鎖または環式であってよく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシルなどを包含する。

本明細書で用いる用語「アルケニル」は、好ましくは主鎖に2〜8個の炭素原子を含む低級アルケニルであり、20個までの炭素原子を含む基を表す。それらは、直鎖または分枝鎖または環式であってよく、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ヘキセニルなどを包含する。

本明細書で用いる用語「アルコキシド」または「アルコキシ」は、アルコールの共役塩基である。アルコールは、直鎖、分枝鎖、環式であってよく、アリールオキシ化合物を包含する。

本明細書で用いる用語「アルキニル」は、好ましくは主鎖に2〜8個の炭素原子を含む低級アルキニルであり、20個までの炭素原子を含む基を表す。それらは、直鎖または分枝鎖であってよく、エチニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ヘキシニルなどを包含する。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「芳香族」は、非局在化電子を含む任意に置換された同素または複素環式共役平面環または環系を意味する。これらの芳香族基は、環部分に5〜14個の原子を含む単環式(たとえば、フランまたはベンゼン)、二環式または三環式基であるのが好ましい。用語「芳香族」は、下記に定義される「アリール」基を包含する。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「アリール」は、任意に置換された同素環式芳香族基を意味し、フェニル、ビフェニル、ナフチル、置換フェニル、置換ビフェニルまたは置換ナフチルなどの環部分に6〜10個の炭素を含む単環式または二環式基が好ましい。

本明細書で用いる用語「結晶性ポリマー」は、特徴的あるいは規則正しい三次元パッキングを有するポリマーを意味する。

用語「富化(enrichment)」は、すべてのキラル中心がアルファまたはベータである蓋然性が等しい場合の統計的分布を超える量を意味する。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「カルボシクロ」または「炭素環式」は、任意に置換された、芳香族または非芳香族、好ましくは各環に5または6個の炭素原子を有する、環内のすべての原子が炭素である同素環または環系を意味する。例示的置換基として、一種以上の以下の基が挙げられる:ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、アルキル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルケニル、アルケノキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アミド、アセタール、カルバミル、カルボシクロ、シアノ、エステル、エーテル、ハロゲン、ヘテロシクロ、ヒドロキシル、ケト、ケタール、ホスホ、ニトロ、およびチオ。

本明細書で用いる用語「エポキシ」または「エポキシド」は、環式エーテルを意味する。環構造は、一般に、環内に2〜5個の炭素原子を含む。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「ハロゲン」または「ハロ」は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を意味する。

用語「ヘテロ原子」は、炭素および水素以外の原子を意味する。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「複素環式芳香族化合物」は、各環中に5または6個の原子を有するのが好ましい少なくとも1つの環において少なくとも1つの複素原子を有する任意に置換された芳香族基を意味する。複素環式芳香族基が、環中に1または2個の酸素原子および/または1〜4個の窒素原子を有し、炭素を介して分子の残りの部分に結合するのが好ましい。例示的基として、フリル、ベンゾフリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル、カルバゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、イミダゾピリジルなどが挙げられる。例示的置換基として、以下基の1つ以上が挙げられる:ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、アルキル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルケニル、アルケノキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アミド、アセタール、カルバミル、カルボシクロ、シアノ、エステル、エーテル、ハロゲン、ヘテロシクロ、ヒドロキシル、ケト、ケタール、ホスホ、ニトロおよびチオ。

単独で、または他の基の一部として本明細書で用いる用語「ヘテロシクロ」または「複素環式」は、各環中に5または6個の原子を有するのが好ましい少なくとも1つの環において少なくとも1つの複素原子を有する任意に置換された、完全飽和または不飽和の、単環式または二環式、芳香族または非芳香族基を意味する。ヘテロシクロ基が、環中に1または2個の酸素原子および/または1〜4個の窒素原子を有し、炭素またはへテロ原子を介して分子の残りの部分に結合するのが好ましい。例示的ヘテロシクロ基として、上述の複素環式芳香族化合物が挙げられる。例示的置換基として、以下基の1つ以上が挙げられる:ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、アルキル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルケニル、アルケノキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アミド、アセタール、カルバミル、カルボシクロ、シアノ、エステル、エーテル、ハロゲン、ヘテロシクロ、ヒドロキシル、ケト、ケタール、ホスホ、ニトロ、およびチオ。

本明細書で用いる用語「炭化水素」および「ヒドロカルビル」は、排他的に炭素および水素原子からなる有機化合物またはラジカルを表す。これらの部分として、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール部分が挙げられる。これらの部分として、アルカリール、アルケナリールおよびアルキナリールなどの他の脂肪族または環式炭化水素基で置換されたアルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール部分も挙げられる。他に特記しない限り、これらの部分が、1〜20個の炭素原子を含むのが好ましい。

本明細書で用いる用語「保護基」は、特定の部分を保護することができる基を意味し、ここで、保護基は、保護が利用される反応の後、分子の残りの部分を妨害することなく、除去されうる。様々な保護基およびその合成は、「Protective Groups in Organic Synthesis」 by T.W. Greene and P.G.M. Wuts、John Wiley & Sons、1999に見出すことができる。

本明細書で用いる用語「半結晶性ポリマー」は、三次元構造にきそくてきな パッキングを有さないアモルファス領域を有するポリマーを意味する。

本明細書に記載の「置換ヒドロカルビル」部分は、少なくとも1つの炭素以外の原子で置換されるヒドロカルビル部分であり、炭素鎖原子が、窒素、酸素、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子などのヘテロ原子で置換される部分、および炭素鎖がさらなる置換基を含む部分が包含される。これらの置換基として、アルキル、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アルケニル、アルケノキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アミド、アセタール、カルバミル、カルボシクロ、シアノ、エステル、エーテル、ハロゲン、ヘテロシクロ、ヒドロキシル、ケト、ケタール、ホスホ、ニトロおよびチオが挙げられる。

本発明を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義される発明の範囲から逸脱することのない修正および変更が可能であることが理解されよう。 実施例

ポリマー1の製造 2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタン酸(HMTBA)(150.0 g、92%)を、キシレン(120.0 g)と混合し、窒素下、120.0℃-135.0℃にて3-4時間、水を共沸蒸留した。理論量の水が除去されたら、圧力を約195 mmHgに下げた標準的真空蒸留器具にフラスコを接続し、数時間(4-6時間)、加熱浴の温度を120.0℃にて一定に保った。この相の間、重合が起こっていることを示す凝縮水を集めた。次いで、浴温を165℃に上げ、反応物をさらに4時間加熱した。液体クロマトグラフィー質量分析によってポリマーを分析した。

ポリマー2の製造 HMTBA(50-225 g、1.34% water)およびキシレン(20-1000 mL)を100-500 mL丸底フラスコにいれ、窒素下、 120-150℃にて4-5時間共沸蒸留して、理論量の水を集めた。HMTBA/キシレンの不均一な分散液に、オクタン酸第一スズ触媒(0.15-0.2重量%)を加え、140-150℃および195 mmHgの圧力にて重合を開始した。3-4 時間かけて温度を170.0℃に上げ(10℃/時)、5-6時間かけて圧力を30 mmHgに下げた。重合を30 mmHgおよび170.0℃にて3-5時間継続した。高粘稠黄褐色ポリマーを得た。

得られるポリマーを集め、LC/MSおよび高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)および分子量(GPC)によって、関連組成物について分析した。ポリマー(1 mg)をアセトニトリルに溶解し、ろ過した後、HPLCまたはLC/MS注入に付した。

ゲル浸透クロマトグラフィー分析 ポリマーサンプルを、2 mg/mLの標的濃度でクロロホルムに溶解した。サンプルのアリコートをオートサンプラーバイアルに移し、蒸発光散乱検出器(ELSD)を備えたGPCを用いて分析した。

ポリスチレン標準の異なるセットを2つ選択して、ポリマー特性決定のための較正曲線を構築した。ポリマー1特性決定のために、70〜4430 g/molの範囲のピーク平均分子量(Mp)および423〜4679 g/molの重量平均分子量(Mw)を有するポリスチレン較正標準溶液を、〜1 mg/mLの濃度のクロロホルム溶液として調整し、ポリマー2特性決定のために、370〜10210 g/molの範囲のピーク平均分子量(Mp)および423〜10290 g/molの重量平均分子量(Mw)を有するポリスチレン較正標準溶液を、〜1 mg/mLの濃度のクロロホルム溶液として調製した。

ポリスチレン較正標準溶液に対して、線形モデル方程式およびr2値0.999を用いてlog(Mp) 対 保持時間で較正曲線を構築した。

サンプル加工のために、試験物質GPCクロマトグラムを、0.2分増分にスライスし、較正曲線を用いて、各スライス保持時間を対応するMWに変換した。移動相はクロロホルムであった。表1および図1および2は、すべてのポリマーについてのGPC特性決定結果を示す。

注)Mn:数平均分子量(Mn=Σni/Σni/Mi)、Mw:重量平均分子量(Mw=ΣniMi/Σni)、PDI=多分散指数(Mw/Mn)。

ポリマー膜 市販の分子量20、30、50および100 KDaのポリ乳酸ならびに分子量0.5-0.6 KDaのHMTBaホモポリマー(ポリマー)を含む本発明組成物を用いて、膜を成型した。様々な比率の1-2gのPLA/ポリマーを、10-20 mLのジオキサンに溶解して、シロップ/はちみつ状の液体を得た。過剰の液体を、ガラス棒を回転させることによってスライドから引き出した。膜を60-70℃のホットプレート上に置いて溶媒を蒸発させ、周囲温度で15-20分間乾燥した。次いで、かみそりの刃を用いて、膜をスライドから剥がした。試験したすべてのPLA/ポリマーの組合せのうち、85/15、90/10および95/5が、透明(clear)、可撓性、伸縮性のある透明な(transparent)膜を形成した。結果を表2、3、4に示す。膜の例を図3に示す。

固体%: *5.0、**10.0、and ***20.0

*13%固体

インビトロ放出試験 栄養的利用のための第一胃の後の条件下でのモノマー、ダイマーおよびトリマーへのポリマーの変換を試験した。50 mLのリン酸緩衝液を入れたフラスコに、ポリマーサンプル(0.400g、HMTBa ホモポリマー)を加え、39.0℃、200rpmにて24時間攪拌した。様々な時点(0、30、60、120、270分、および24時間)で、アリコートを採取し、HPLCによってモノマー変換を監視した。

pH6.5にて、HPLCによって、ポリマー組成物に変化は観察されなかったが、pH2.5にて、組成物は、モノマー、ダイマーおよびトリマーに排他的に変換された。

結論として、インビトロ研究は、ポリマーは、pH6.5における第一胃分解を回避して、反芻動物の栄養摂取目的にとって不可欠であるpH2.5にてモノマー、ダイマーおよびトリマーに加水分解されることを示した。

ニワトリにおけるインビボ有効性試験 ネガティブコントロールとしてメチオニン源として飼料性メチオニンが欠乏している飼料(0.26%)で飼育された幼ブロイラー雛において、HMTBAホモポリマーをHMTBAカルシウム塩(MHA)と比較した。総数108羽のRoss708雄性ブロイラーを、囲い当り6羽を入れる18個の囲いに、ランダムに割り当てた。6つの複製囲いに、3つの試験試料のうちの1つを0〜14日齢の間給餌した。HMTBAおよびMHAを、等しいモル単位で加えて、0.15%の追加メチオニンを提供した。体重、飼料要求率(FCR)、飼料摂取量および死亡率などの成長能力パラメーターを測定し、体重およびFCRの結果を図4に示す。MHAの補給は、体重、体重獲得、能力指数を有意に増加し、FCRを有意に改善し、このことによって基礎食がメチオニン欠乏であることが確認された。HMTBAポリマーを給餌されたブロイラーは、MHAを給餌されたブロイラーと同様の体重、体重獲得、FCR、飼料摂取量および能力指数を示し、このことは、MTBAポリマーが、ブロイラーへのメチオニン源としての利用可能性が高いこと、およびそのバイオアベイラビリティがMHAと異ならないことを示す。

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