芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を有する組成物、製品及び方法

申请号 JP2014542488 申请日 2012-11-16 公开(公告)号 JP2014533758A 公开(公告)日 2014-12-15
申请人 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated; エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated; 发明人 ジーザス バーデニウク ジュアン; ジーザス バーデニウク ジュアン; サカリ フータサーリ マッティ; サカリ フータサーリ マッティ;
摘要 開示するものは、芳香族酸のテトラアルキルグアニジン塩を有する組成物、製品及び方法である。該方法は、芳香族カルボン酸成分を含む予備混合物を提供すること、及び予備混合物中でテトラアルキルグアニジンを該芳香族カルボン酸成分と 接触 させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成すること、又はテトラアルキルグアニジンと芳香族カルボン酸成分とを接触させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することにより触媒組成物を製造することを含む。該組成物は芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含む。該製品は芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩により生成される。
权利要求
  • 芳香族カルボン酸成分を含む予備混合物を提供することと、
    該予備混合物中でテトラアルキルグアニジンを該芳香族カルボン酸成分と接触させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することと、
    を含む、方法。
  • 前記予備混合物が、安息香酸、フタル酸、フェニルプロピオン酸、及びサリチル酸のうちの1種又は複数種を含む、請求項1の方法。
  • 前記予備混合物がポリオール成分をさらに含む、請求項1の方法。
  • 前記予備混合物が、界面活性剤成分、発泡剤成分、及び架橋成分から成る群より選択される少なくとも1種の構成成分をさらに含む、請求項3の方法。
  • 前記ポリオール成分が、ポリエーテルポリオール、並びに共重合されたスチレン及びアクリロニトリルを含有するグラフトされたポリエーテルポリオールを含む、請求項3の方法。
  • 前記ポリオール成分が天然油又は脂肪のポリオールを含む、請求項3の方法。
  • 前記ポリオール成分がポリエステルポリオールを含む、請求項3の方法。
  • 前記予備混合物が第3級アミン触媒成分をさらに含む、請求項1の方法。
  • 前記第3級アミン触媒成分がイソシアネート反応性基を含む、請求項8の方法。
  • 前記第3級アミン触媒成分がイソシアネートに対して反応性でない、請求項8の方法。
  • イソシアネートを前記予備混合物に加えてポリウレタン組成物を生成することをさらに含む、請求項1の方法。
  • 前記ポリウレタン組成物を硬化させることをさらに含む、請求項11の方法。
  • 前記ポリウレタン組成物を硬化させることで成型品を形成する、請求項12の方法。
  • 前記成型品がアミン又は酸を放出しない、請求項13の方法。
  • 前記成型品が湿気による老化後の荷重低下を有しない、請求項12の方法。
  • 前記予備混合物中で前記テトラアルキルグアニジンを前記芳香族カルボン酸成分と接触させて前記芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することにより、硬化の温度依存性を低減させる、請求項1の方法。
  • Hg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co、及びHg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Znを含有する化合物を実質的に使用しない、請求項1の方法。
  • 少なくとも1種のポリオール成分、
    触媒組成物及び 少なくとも1種のイソシアネート成分、
    を含み、該触媒組成物が少なくとも1種の、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含む、ポリウレタン組成物。
  • Hg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、及びHg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Znを含有する化合物を実質的に含まない、請求項17の組成物。
  • 芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩及びイソシアネート成分により生成されたポリウレタン製品。
  • Hg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、及びHg、Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Znを含有する化合物を実質的に含まない、請求項19の製品。
  • 触媒組成物を製造する方法であって、テトラアルキルグアニジンと芳香族カルボン酸成分とを接触させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することを含む、触媒組成物製造方法。
  • 芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含む、触媒組成物。
  • 说明书全文

    [関連出願の相互参照]
    本出願は、2011年11月17日に出願された米国特許出願第61/560,892号の利益を主張するものである。 米国特許出願第61/560,892号の開示内容が参照により本明細書に組み込まれる。

    本発明は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を有する組成物、製品及び方法を対象とする。 さらに、本発明はポリウレタンプロセス、組成物、製品及び触媒に関する。

    公知のポリウレタン製品は、ギ酸、酢酸、オクタン酸、2−チルヘキサン酸又は化学構造中に芳香族性を有しない他の酸から作られるテトラアルキルグアニジン塩から作られる。 そのような塩は、ポリウレタン製品の硬化のために高温を必要とする可能性がある。 ポリウレタン組成物を型に入れる時により低い粘度を維持して型を満たす機会を与えることにより、そのような硬化の阻害が硬化プロセスの初期段階において望まれる可能性がある。 しかしながら、そのような阻害は、硬化されていない部分、不均一に硬化された部分、又は不均一な物理的性質をもたらす可能性があるため、硬化プロセスの最終段階において望ましくない可能性がある。

    米国特許第3,280,214号明細書は、参照により全体が本明細書に組み込まれ、オルガノポリシロキサンコポリマー、及びオルガノポリシロキサンコポリマーのための方法を記載する。 その方法は、広範囲のオルガノポリシロキサンの特定のブロックコポリマーを製造する単一の工程を含む。 具体的には、方法はテトラメチルグアニジンオクトエートを使用してブロックコポリマーを硬化させ、アルミニウムに良好に密着する材料を製造する。 テトラメチルグアニジンオクトエートは脂肪族塩であり、エラストマーポリウレタンポリマーの硬化に使用される場合に温度依存性であるという欠点に悩まされる。

    米国特許第3,663,258号明細書は、参照により全体が本明細書に組み込まれ、染料及びテトラメチルグアニジントリクロロアセテートを、不活性バインダーの溶液中に3を超えないpHで含有する被覆組成物を記載する。 テトラメチルグアニジントリクロロアセテートの酸性溶液を最小限の量のに溶解し、その溶液を、水混和性の有機溶媒中の染料及びバインダーの溶液に添加する。 酸は非芳香族酸であり、過剰な酸の使用を必要とするという欠点に悩まされる。

    米国特許第3,391,113号明細書は、参照により全体が本明細書に組み込まれ、複数の1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂混合物を記載する。 テトラアルキルグアニジンを使用して、ジシアナミド及びテトラアルキルグアニジンを一緒に粉砕することにより調製されるジシアナミドエポキシ樹脂混合物の粉末の形態での硬化を加速させる。 この方法は、エポキシ樹脂の硬化を加速するために固体を粉砕することを必要とし、かつ組成物がジシアナミドを必要とするという欠点に悩まされる。

    米国特許第4,025,466号明細書は、参照により全体が本明細書に組み込まれ、ポリウレタン発泡体を調製する方法を記載する。 方法は、化学構造=N−C=N−を含む触媒及び金属塩カルボキシレートの存在下でポリイソシアネートとポリオールとを反応させることを含む。 テトラメチルグアニジンを触媒として使用してポリウレタン発泡体をカルボキシレート塩、例えばナトリウムホルメート及びカリウムアセテートとともに製造する。 この方法は、ホルメート塩及び/又はアセテート塩が劣悪な物理的性質を有する発泡体を製造し、広範囲にわたる劣化をもたらす可能性があり、不良品をもたらす可能性があり、かつ/又は特定の用途のためには反応性が強すぎる可能性があるという欠点に悩まされる。

    上記の欠点のうちの1つ又は複数に悩まされない方法、ポリウレタン組成物、ポリウレタン製品、触媒組成物を作製する方法、及び触媒が本技術分野において望まれよう。

    本発明は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を提供することにより、従来の材料及び方法と組み合わせて問題を解決することができる。 本発明の塩を使用して広範囲のポリウレタン化合物、例えば柔軟性発泡体、スプレー発泡体(例えば非放出性絶縁発泡体)及びエラストマー等を製造することができる。

    典型的な実施態様において、方法は、芳香族カルボン酸成分を含む予備混合物を提供すること、及び予備混合物中でテトラアルキルグアニジンを該芳香族カルボン酸成分と接触させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することを含む。

    別の典型的な実施態様において、ポリウレタン組成物はポリオール成分、触媒組成物及びイソシアネート成分を含む。 該触媒組成物は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含む。

    別の典型的な実施態様において、ポリウレタン製品は芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩及びイソシアネート成分により生成されるものを含む。

    別の典型的な実施態様において、触媒組成物を製造する方法は、テトラアルキルグアニジンと芳香族カルボン酸成分とを接触させて芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を生成することを含む。

    別の典型的な実施態様において、触媒は芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含む。

    さらなる典型的な実施態様において、水銀及び水銀含有化合物を含まないか、又は実質的に含まない触媒が提供される。

    さらなる典型的な実施態様において、錫及び錫含有化合物を含まないか、又は実質的に含まない触媒が提供される。

    さらなる典型的な実施態様において、重金属(Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)及び重金属含有化合物を含まないか、又は実質的に含まない触媒が提供される。

    本発明の他の特徴及び利点は、一例として本発明の原理を図示した添付図面と併せて理解すれば、次の好ましい実施態様のより詳細な説明から明らかであろう。 これらの特徴は単独で使用することも、互いに組み合わせて使用することもできる。

    本開示による典型的な方法の模式図である。

    ポリウレタン組成物の硬化プロファイルを示す図である。

    第3級アミン触媒を含有するポリウレタン組成物の硬化プロファイルを示す図である。

    第3級アミン触媒及び芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩を含有する典型的なポリウレタン組成物の硬化プロファイルを示す図である。

    可能な限り、図面全体を通して同一の参照番号を使用して同一の部分を示す。

    本発明は、方法、ポリウレタン組成物、ポリウレタン製品、触媒組成物を製造する方法、及び触媒に関する。 本開示の実施態様は、硬化の温度依存性を低減させ、より均一な硬化を可能とし、注型した製品の物理的性質を向上させ、注型したポリウレタンの粘度を硬化の初期段階においてはより低くしつつ硬化の最終段階においてはより高くすることを可能とし、マイクロセルラー発泡体の形成を、例えば靴底及び発泡したシーラント等において、より長いクリームタイム及びより良好な硬化を提供することにより可能とし、スクラップ率を低減させることができ、生産性を高めることができ、より良好な流れを可能とすることができ、及びこれらの組み合わせを可能とすることができる。 本開示の実施態様は、水銀又は他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)及び水銀又は他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)を含有する化合物と組み合わせて使用することができる一方で、本開示の実施態様は、水銀及び他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)並びに水銀及び他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)を含有する化合物を含まないか、又は実質的に含まないこともできる。 水銀及び他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)並びに水銀及び他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)を含有する化合物を「実質的に含まない」とは、触媒も、ポリウレタン製品を作るために使用される他の成分も、約1.0pphp未満、通常は約0.1pphp未満、所望により約0%の水銀及び他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)並びに水銀又は他の重金属(Sn、Pb、Bi、Sb、Mn、Fe、Ti、La、Zr、Zn、Co)を含有する化合物を含有することを意味する。

    本発明の触媒組成物は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩に関連し、これを含む。 その塩は次の構造、すなわち、:
    [HN=C(NR 1 22z {(R 2x (R 3y (Ar)[(CH 2n (CO 2 H)] z }(式中R 1は独立してC1−12アルキルであり、R 2 =Hであり、R 3はC 1-4アルキル、OH、−CO 2 −R 4 、−CONHR 4又はCO 2 M(式中R 4はC 1-4アルキル、−(C 24 O) m −H(式中m=1〜10である)であり、M=Li、Na、Kである)であり、Ar=置換C 6 (フェニル)又はC 10 (ナフタレン)環であり、n=0〜6であり、C 6芳香環についてはx=0〜5であり、y=0〜5であり、z=1〜3であり、又はC 10芳香ナフタレン環についてはx=0〜9であり、y=0〜9であり、z=1〜3である)を有する。

    上の式において、R 1 =メチル、R 2 =H、R 3 =CH 3 、OH又は−CO 2 −R 4 (式中R 4 =−(C 24 O) m −H(式中m=1〜5))、z=1、x=4〜5、y=0〜1、n=0、Ar=置換C 6 (フェニル)であることが好ましい。

    塩は、次の構造、すなわち、[HN=C(NR 1 22 −(式中R 1は独立してC1−12アルキルである)を有するテトラアルキルグアニジンと、次の構造、すなわち、{(R 2x (R 3y (Ar)[(CH 2n (CO 2 H)] z }−(式中、R 2 =Hであり、R 3はC 1-4アルキル、OH、−CO 2 −R 4又は−CONHR 4又は−CO2M(式中R 4 =C 1-4アルキル)、−(C 24 O) m −H(式中m=1〜10)であり、かつM=Li、Na、Kである)、Ar=置換C 6 (フェニル)又はC 10 (ナフタレン)環であり、n=0〜6であり、C 6芳香環についてはx=0〜5かつy=0〜5かつz=1〜3であり、又はC 10芳香ナフタレン環についてはx=0〜9かつy=0〜9かつz=1〜3である)を有する芳香族カルボン酸とを接触させることにより製造することができる。

    塩は、通常は適した溶媒中で、又は溶媒の不存在下で、芳香族カルボン酸とテトラアルキルグアニジン化合物とを、テトラアルキルグアニジン化合物により全ての酸性度が中和されるような比で混合することにより製造される。 適した溶媒及び希釈剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、又は種々の分子量のもの(MW=150〜300)、例えばPEG−200等、MP−ジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール及び水が挙げられる。 芳香族カルボン酸中のテトラアルキルグアニジンのカルボン酸基に対するモル比は、通常は約0.7〜約1.3の範囲である。

    図1を参照すると、1つの実施態様において、組成物を製造する方法100は、予備混合物101を提供すること(工程102)を含む。 予備混合物101は、芳香族カルボン酸成分103(例えば、安息香酸、フタル酸、フェニルプロピオン酸、サリチル酸、又はこれらの組み合わせ)を含む。 予備混合物101は、溶媒(例えば、芳香族カルボン酸成分103が固体又は半固体製品を作るために使用される場合)又は溶媒を含まないポリオール成分109(例えば、芳香族カルボン酸成分103が液体製品を作るために使用される場合)を含む。 溶媒の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、又は種々の分子量のもの(MW=150〜300)、例えばPEG−200等、MP−ジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール及び水が挙げられる。 溶媒の量は、通常は約0%〜約90%の範囲である。 1つの実施態様において、芳香族カルボン酸成分103は、フェニル基又は置換フェニル基を含む。

    1つの実施態様において、予備混合物101はポリオール成分109、界面活性剤成分123、発泡剤成分125、及び架橋成分127を含む。 ポリオール成分109は、1種若しくは複数種の標準ポリオール、1種若しくは複数種のコポリマーポリオール、1種若しくは複数種の天然油ポリオール、又はこれらの組み合わせを含む。 1つの実施態様において、標準ポリオールは単独で使用され、ポリエーテルポリオールを含み、かつ/又は約10pphp〜約100pphpの量である。 1つの実施態様において、コポリマーポリオールは約0pphp〜約80pphpの量である。 1つの実施態様において、天然油ポリオールは約0pphp〜約40pphpの量である。 1つの実施態様において、予備混合物101は、ポリオール成分109中のポリオール100部当たり約55部(pphp)の第1のポリオール(例えば、高官能性のキャップされたポリエーテルポリオール及び/又は約5000の分子量を有する高分子量官能性)、ポリオール成分109中の約45pphpの第2のポリオール(例えば、共重合されたスチレン及びアクリロニトリルを含有し、かつ約4800の分子量を有するグラフトされたポリエーテルポリオール)、約3.0pphpの水、界面活性剤成分123中の約0.60pphpの界面活性剤(例えば、ケイ素界面活性剤)、架橋成分127中の約0.70pphpの架橋剤(例えば、ジエタノールアミン)、又はこれらの組み合わせを含む。

    適した気泡安定剤成分としては、シリコーン界面活性剤並びに有機アニオン性、カチオン性、双性又は非イオン性界面活性剤から成る群より選択される少なくとも1種の構成成分が挙げられる。 適したシリコーン界面活性剤の例としては、これに限られないが、ポリアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレンポリオール変性ジメチルポリシロキサン、アルキレングリコール変性ジメチルポリシロキサン、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられる。 適したアニオン性界面活性剤としては、これに限られないが、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、スルホン酸塩及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。 適したカチオン性界面活性剤としては、これに限られないが、第4級アンモニウム塩(pH依存性又は永久帯電)、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ポリエトキシル獣脂アミン、ベンザルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド等が挙げられる。 適した双性又は両性界面活性剤としては、これに限られないが、スルタイン、アミノ酸、イミノ酸、ベタイン及びホスフェートが挙げられる。 適した非イオン性界面活性剤としては、これに限られないが、脂肪アルコール、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル、グルコシド(例えば、デシル、ラウリル、オクチルグルコシド等)、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、グリコールアルキルエステル等が挙げられる。

    界面活性剤の量は、通常は約0.1pphp〜約10pphpの範囲である。

    適した発泡剤成分としては、発熱重合反応中に気化する低沸点を有する化合物から成る群より選択される少なくとも1種の構成成分が挙げられる。 そのような発泡剤は一般的に不活性であるか、又は低い反応性を有し、それゆえ重合反応中に分解も反応もしないことが期待される。 低反応性発泡剤の例としては、これに限られないが、二酸化炭素、クロロフルオロカーボン(CFC)、ヒドロフルオロカーボン(HFC)、ヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、フルオロオレフィン(FO)、クロロフルオロオレフィン(CFO)、ヒドロフルオロオレフィン(HFO)、ヒドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)、アセトン、及び低沸点炭化水素、例えばシクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタン等、並びにそれらの混合物が挙げられる。 他の適した発泡剤としては、イソシアネート化合物と反応してガスを生成する化合物、例えば水が挙げられる。 発泡剤の量は、通常は約0(水が飛ばされる)〜約80pphpの範囲である。 水(イソシアネートと反応しCO2を製造することにより発泡させる)は、約0(BAが含まれる場合)〜約60pphp(超低密度発泡体)、通常は約1.0pphp〜約10pphp、場合によっては約2.0pphp〜約5pphpの範囲で存在することができる。

    適した架橋剤(架橋成分127の一部又は全部を構成する)としては、これに限られないが、イソシアネート基と反応する部分、例えばヒドロキシル基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、その他の活性水素含有基、又はこれらの組み合わせを、少なくとも2つ含有する低分子量化合物が挙げられる。 1つの実施態様において、架橋剤は多価アルコール(例えば、3価アルコール、例えばグリセロール又はトリメチロールプロパン等)、ポリアミン、又はこれらの組み合わせである。 架橋剤がポリアミンである1つの実施態様において、架橋剤は、ジエチルトルエンジアミン、クロロジアミノベンゼン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、1,6−ヘキサンジアミン、又はこれらの組み合わせである。 架橋剤がジアミンである1つの実施態様において、架橋剤は12個以下の炭素原子、7個の炭素原子又は7個未満の炭素原子を含む。 架橋剤の量は、通常は約0.1pphp〜約20pphpの範囲である。

    1つの実施態様において、予備混合物101はさらに水、気泡安定剤、鎖延長剤、色素、充填剤、難燃剤、補助ウレタンゲル化触媒、補助ウレタン発泡触媒、遷移金属触媒又はこれらの組み合わせを含む。 下にさらに記載するように、ある幾つかの実施態様においては、予備混合物101は、任意の適した手順により、及び/又は方法100の任意の適した部分において、例えば中間混合物129の一部として加えられる、下に記載する成分をさらに含む。 1つの実施態様において、触媒組成物111を予備混合物101に加えて中間混合物129が作られ、またイソシアネート成分117を加えてポリウレタン組成物115が作られる。

    適した気泡安定剤としては、これに限られないが、シリコーン界面活性剤、アニオン性界面活性剤又はこれらの組み合わせが挙げられる。 1つの実施態様において、気泡安定剤はシリコーン界面活性剤、例えばポリアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレンポリオール変性ジメチルポリシロキサン、アルキレングリコール変性ジメチルポリシロキサン等、又はこれらの組み合わせである。 1つの実施態様において、気泡安定剤はアニオン性界面活性剤、例えば脂肪酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、スルホン酸塩等、又はこれらの組み合わせである。 1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、気泡安定剤を適した所定の量で含む。 適した所定の量としては、これに限られないが、約0.1pphp〜約20pphp、0.1pphp〜約10pphp、0.1pphp〜約5pphp又はこれらの任意の適した組み合わせ若しくはサブコンビネーションが挙げられる。

    適した鎖延長剤としては、これに限られないが、ヒドロキシル又はアミノ官能基を有する化合物、例えばグリコール、アミン、ジオール、水等、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 1つの実施態様において、鎖延長剤はエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、エトキシル化ヒドロキノン、1,4−シクロヘキサンジオール、N−メチルエタノールアミン、N−メチルイソプロパノールアミン、4−アミノシクロヘキサノール、1,2−ジアミノタン、2,4−トルエンジアミン、又はこれらの組み合わせである。 鎖延長剤の量は、通常は約0pphp〜約20pphpの範囲である。

    適した色素としては、これに限られないが、有機色素、無機色素又はこれらの組み合わせが挙げられる。 色素は、彩色(例えば、色の度合いを合わせること)、隠ぺい(例えば黄ばみを隠すこと)又はこれらの組み合わせを可能とする。 色素が有機色素である1つの実施態様において、色素はアゾ/ジアゾ染料、フタロシアニン、ジオキサジン、カーボンブラック、又はこれらの組み合わせである。 色素が無機色素である1つの実施態様において、色素は二酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、又はこれらの組み合わせである。 色素の量は、通常は約0pphp〜約10pphpの範囲である。

    適した充填剤は、ポリウレタン発泡体の密度及び耐荷重性を上昇させる。 1つの実施態様において、充填剤は硫酸バリウム、炭酸カルシウム又はこれらの組み合わせである。 充填剤の量は、通常は約0pphp〜約40pphpの範囲である。

    適した難燃剤は、ポリウレタン発泡体の可燃性を低減させる。 1つの実施態様において、難燃剤は塩素化リン酸エステル、塩素化パラフィン、メラミン粉末、又はこれらの組み合わせである。 1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は難燃剤を適した量で含む。 適した量としては、これに限られないが、約0pphp〜約20pphp、約0pphp〜約10pphp、約0pphp〜約5pphp、約1pphp〜約20pphp、約1pphp〜約10pphp、約1pphp〜約5pphp、又はこれらの任意の組み合わせ若しくはサブコンビネーションが挙げられる。

    適した補助ウレタンゲル触媒、補助ウレタン発泡触媒及び遷移金属触媒は、イソシアネート反応性基を含むか又は含まない第3級アミン触媒から成る群より選択される少なくとも1種の構成成分を含む。 イソシアネート反応性基は第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシル基、アミド又は尿素を含む。 イソシアネート反応性基を含む第3級アミン触媒は、ゲル化及び発泡触媒の両方を含む。 典型的なゲル化触媒としては、N,N−ビス(3−ジメチルアミノ−プロピル)N−イソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N'−メチルエタノールアミン(DABCO(商標)T、Air Products and Chemicals,Inc.of Allentown,PA)、N,N,N'−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン(Air Products and Chemicals,Inc.からのPOLYCAT(商標) 17)、N,N−ジメチルエタノールアミン(DABCO(商標) DMEA)、N,N−ジメチル−N',N'−2−ヒドロキシ(プロピル)−1,3−プロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)、(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、メチル−ヒドロキシ−エチル−ピペラジン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン(POLYCAT(商標) 15)、N,N−ジメチルアミノプロピルウレア(DABCO(商標)NE 1060、DABCO(商標) NE 1070)、N,N'−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア(DABCO(商標)NE 1060、DABCO(商標) NE 1070)、ビス(ジメチルアミノ)−2−プロパノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、N−(3−アミノプロピル)イミダゾール、N−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、及びN−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾールが挙げられる。 第3級アミンの量は、標準的に約0.01pphp〜約20pphpの範囲であり、典型的には約0.05pphp〜約10pphpの範囲である。

    イソシアネート反応性基を含む典型的な発泡触媒としては、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール(DABCO(商標) NE 200)、ジメチルアミノエトキシエタノール、及びN,N,N'−トリメチル−N'−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル(DABCO(商標) NE 300)が挙げられる。 発泡触媒の量は、標準的に約0.01pphp〜約10pphp、典型的には約0.05〜約5.0pphpの範囲である。

    触媒は、高揮発性で、かつイソシアネート反応性でない第3級アミンを含んでもよい。 適した揮発性ゲル化触媒としては、例えばDABCO 33−LV(商標)触媒として商業的に供給されるジアザビシクロ(トリエチレンジアミン)、トリス(ジメチルアミノプロピル)アミン(Polycat(商標) 9)、ジメチルアミノシクロヘキシルアミン(Polycat(商標) 8)、及びビス(ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミン(Polycat(商標) 77)を挙げることができる。 適した揮発性発泡触媒としては、例えば、Air Products and Chemicals,Inc. によりDABCO(商標) BL−11触媒として商業的に供給されるビス−ジメチルアミノエチルエーテル、並びにペンタメチルジエチレントリアミン(POLYCAT(商標) 5、Air Products and Chemicals,Inc.)及び関連する組成物、高級パーメチル化ポリアミン、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール及び関連する構造体、アルコキシ化ポリアミン、イミダゾール−ホウ素組成物、又はアミノプロピル−ビス(アミノ−エチル)エーテル組成物が挙げられる。 上記の触媒の量は、標準的に約0.01pphp〜約20pphp、典型的には約0.05pphp〜約10.0pphpの範囲である。

    触媒組成物はまた、他の成分、例えば遷移金属触媒、例えば有機錫化合物、錫塩、オルガノビスマス及びビスマス塩等を、例えば所望のポリウレタン発泡体が柔軟性のあるスラブストックである場合に含んでもよい。 金属触媒のさらなる例は、ジブチリンジラウレート、ジメチル錫ジラウレート、ジメチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセテート、ジメチル錫ジラウリルメルカプチド、ジブチル錫ジラウリルメルカプチド、ジメチル錫ジイソオクチルマレエート、ジブチル錫ジイソオクチルマレエート、ジメチル錫ビ(2−チルヘキシルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ビ2−チルヘキシルメルカプトアセテート)、第1錫オクテート、他の適した有機錫触媒、又はこれらの組み合わせを含む。 他の金属、例えばビスマス(Bi)等も含むことができる。 適したビスマスカルボキシレート塩としては、ペンタン酸、ネオペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキシルカルボン酸、ネオヘキサン酸、オクタン酸、ネオオクタン酸、イソオクタン酸、ヘプタン酸、ネオヘプタン酸、イソヘプタン酸、ノナン酸、ネオノナン酸、イソノナン酸、デカン酸、イソデカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、イソウンデカン酸、ネオウンデカン酸、ドデカン酸、ネオドデカン酸、イソドデカン酸、及び他の適したカルボン酸の塩が挙げられる。 水銀(Hg)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)の遷移金属と、ペンタン酸、ネオペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキシルカルボン酸、オクタン酸、ネオオクタン酸、ネオヘプタン酸、ネオデカン酸、ネオウンデカン酸、ネオドデカン酸及び他の適したカルボン酸との他の塩も挙げることができる。 金属触媒の量は、存在する場合、標準的に約0pphp〜約10pphp、典型的には約0pphp〜約5pphpの範囲となろう。 一般は、本発明による発泡体を製造するための1種又は複数種の非逃散性(non−fugitive)第3級アミン触媒の含有重は、0.1〜20pphp、より一般的には0.1〜10pphp、最も一般的には0.1〜5pphpの範囲である。 しかしながら、任意の効果的な量を使用することができる。 「pphp」という語は、ポリオール100部当たりの部数を意味する。

    図1を再び参照すると、別の実施態様において、方法100は、テトラアルキルグアニジン105と芳香族カルボン酸成分103とを予備混合物101中で接触させること(工程104)を含み、それにより芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を中間混合物129中で生成する(工程106)。 テトラアルキルグアニジン105と芳香族カルボン酸成分103とを予備混合物101中で接触させること(工程104)は、任意の適した手順による。 1つの実施態様において、テトラアルキルグアニジン105及び芳香族カルボン酸成分103を予備混合物101中で所定時間の間(例えば、約10分)、所定のミキサー(例えば、機械式ミキサー131)を用いて、所定のブレード回転速度で(例えば、1分当たり約5000回転)、所定の温度範囲内で(例えば、約21℃と約25℃との間)、又はこれらの組み合わせで混合させる。 この混合により、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を含む中間混合物129を作り(工程106)、それは触媒組成物111として又は触媒組成物111の一部として機能することができる。

    1つの実施態様において、方法100は、第3級アミン触媒成分113を触媒組成物111に混合すること(工程108)により続く。 第3級アミン触媒成分113は、テトラアルキルグアニジン105とは別に混合されるか、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107が生成される前に予備混合物101中にあるか、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107が生成された後に予備混合物101に加えられるか、又はこれらの組み合わせである。 混合(工程108)は、所定時間の間(例えば、約10分)、所定のブレード回転速度で(例えば、1分当たり約6000回転)又はこれらの組み合わせである。 適した第3級アミン触媒は、イソシアネート反応性基を含んでもよく、又は含まなくてもよい。 イソシアネート反応性基は、第1級アミン、第2級アミン、ヒドロキシル基、アミド又は尿素を含む。 イソシアネート反応性基を含む第3級アミン触媒は、ゲル化及び発泡触媒の両方を含む。 典型的なゲル化触媒としては、N,N−ビス(3−ジメチルアミノ−プロピル)N−イソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N'−メチルエタノールアミン(DABCO(商標) T、Air Products and Chemicals,Inc.of Allentown,PA)、N,N,N'−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン(Air Products and Chemicals,Inc.からのPOLYCAT(商標) 17)、N,N−ジメチルエタノールアミン(DABCO(商標) DMEA)、N,N−ジメチル−N',N'−2−ヒドロキシ(プロピル)−1,3−プロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)、(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、メチル−ヒドロキシ−エチル−ピペラジン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン(POLYCAT(商標) 15)、N,N−ジメチルアミノプロピルウレア(DABCO(商標) NE 1060、DABCO(商標) NE 1070)、N,N'−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア(DABCO(商標) NE 1060、DABCO(商標) NE 1070)、ビス(ジメチルアミノ)−2−プロパノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、N−(3−アミノプロピル)イミダゾール、N−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、及びN−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾールが挙げられる。 第3級アミンの量は、標準的に約0.01pphp〜約20pphp、典型的には約0.05pphp〜約10pphpの範囲である。

    イソシアネート反応性基を含む典型的な発泡触媒としては、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール(DABCO(商標) NE 200)、ジメチルアミノエトキシエタノール及びN,N,N'−トリメチル−N'−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル(DABCO(商標) NE 300)が挙げられる。 発泡触媒の量は、標準的に約0.01pphp〜約10pphp、典型的には約0.05〜約5.0pphpの範囲である。

    触媒は、高揮発性で、かつイソシアネート反応性でない第3級アミンを含んでもよい。 適した揮発性ゲル化触媒としては、例えばDABCO 33−LV(商標)触媒として商業的に供給されるジアザビシクロオクタン(トリエチレンジアミン)、トリス(ジメチルアミノプロピル)アミン(Polycat(商標) 9)、ジメチルアミノシクロヘキシルアミン(Polycat(商標) 8)、及びビス(ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミン(Polycat(商標) 77)を挙げることができる。 適した揮発性発泡触媒としては、例えば、Air Products and Chemicals,Inc. によりDABCO(商標) BL−11触媒として商業的に供給されるビス−ジメチルアミノエチルエーテル、並びにペンタメチルジエチレントリアミン(POLYCAT(商標) 5、Air Products and Chemicals,Inc.)及び関連する組成物、高級パーメチル化ポリアミン、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール及び関連する構造体、アルコキシ化ポリアミン、イミダゾール−ホウ素組成物、又はアミノプロピル−ビス(アミノ−エチル)エーテル組成物が挙げられる。 上記の触媒の量は、標準的に約0.01pphp〜約20pphp、典型的には約0.05pphp〜約10.0pphpの範囲である。

    他の実施態様において、第3級アミン触媒成分113は含まれず、触媒組成物111は第3級アミンを含まずに使用される。

    1つの実施態様において、製造される組成物はポリウレタン組成物115である。 この実施態様において、方法100は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107の生成(工程106)の後、及び/又は触媒の、少なくとも部分的に生成(工程110)されたポリウレタン組成物115との混合(工程108)の後も続く。 ポリウレタン組成物115の生成(工程110)は、イソシアネート成分117と予備混合物101及び/又は中間混合物129とを一組にすることを含む。 一緒にするのは、所定の時間(例えば、約6秒間)、所定のブレード回転速度(例えば、1分当たり約6,000回転)、又はこれらの組み合わせである。

    1つの実施態様において、イソシアネート成分117は、化学量論比又はその付近で触媒組成物111と一緒にされる。 1つの実施態様において、化学量論比はNCO指数に基づく。 NCO指数はイソシアネートの当量数を活性水素の合計当量数で割り、100を掛けた数である(例えば、NCO指数は[NCO/(OH+NH)]×100に基づく)。 ポリウレタン組成物115は所定の範囲内のNCO指数を有する。 1つの実施態様において、所定の範囲は約80と約500との間である。 さらなる実施態様において、ポリウレタン組成物115を柔軟性発泡体の製造のために使用する場合、その範囲は約80と約120との間である。 ポリウレタン組成物115をスプレー発泡体の製造用途のために使用する1つの実施態様において、その範囲は約100と約500との間である。 1つの実施態様において、ポリウレタン組成物は、発泡積層品において使用するポリイソシアヌレート発泡体を製造するために三量化触媒とともに使用され、使用に適した範囲を含む。

    イソシアネート成分117としては任意の有機イソシアネート化合物が挙げられる。 適した有機イソシアネート化合物としては、これに限られないが、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、フェニレンジイソシアネート(PDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 1つの実施態様において、イソシアネート成分117は、2,4−TDI、2,6−TDI又はこれらの組み合わせを含む。 1つの実施態様において、イソシアネート成分117は、約80wt%の2,4−TDI及び約20wt%又は残部の2,6−TDIを含む。 1つの実施態様において、イソシアネート成分117は、未精製のMDI、例えば、約60%及び/又は他の異性体と化学量論量の4,4'−MDI及び類似高級ポリイソシアネートとの混合物を含む。 他の適したイソシアネートは、米国特許第4,394,491号明細書に示されかつ記載されており、それは全体として参照により本明細書中に組み込まれる。

    1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、少なくとも約20wt%であるポリオール成分109、約0.5wt%と約10wt%との間である界面活性剤成分123、約2wt%と約4.5wt%との間である発泡剤成分125、約0.5wt%と約2wt%との間である架橋成分127、約0.25wt%と約10wt%との間の触媒組成物111を含み、イソシアネート成分117の量は約70と約115との間のNCO指数に基づくものである。 さらなる実施態様において、ポリオール成分109はポリマーポリオール、天然油ポリオール及び/又は他の適したコポリマーを含む。 1つの実施態様において、ポリウレタン組成物115は約4000と約5000との間の平均分子量及び/又は約28と約35との間のヒドロキシル価を有する。

    1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、約100pphpであるポリオール成分(例えば、約50pphpがポリエステルポリオール及び/又は約50pphpがポリエーテルポリオール)、約0.25pphpである界面活性剤成分123、約3.06pphpである水、及び約120のNCO指数を有するイソシアネート成分117を含む。 予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、触媒組成物111も含む。 さらなる実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、約21.5pphpである難燃剤(例えば、トリス−(2−クロロプロピル)ホスフェート)を含む。

    1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、約99.40pphpであるポリオール成分109(例えば、約90.40pphpである、約28個のOHを有するポリエーテルポリオール(トリオール)、及び約9.00pphpである1,4−ブタンジオール)、約0.1pphpである界面活性剤成分123(例えば、ケイ素界面活性剤)、約0.50pphpである分子篩粉末(例えば、3A)、約100pphpであるイソシアネート成分117(例えば、約27.5のNCO指数を有するエラストマー性タイプのMDI)、又はこれらの組み合わせを含む。

    ポリオール成分109中のベースポリオールはイソシアネート117と反応して、ポリウレタン組成物115を製造する。 適したポリエーテルポリオールは国際公開第03/016373号パンフレット、国際公開第01/58976号パンフレット、国際公開第04/060956号パンフレット、国際公開第03/016372号パンフレット及び国際公開第03/055930号パンフレットに示されかつ記載されており、その各々が全体として参照により本明細書中に組み込まれる。 適したベースポリオールとしては、これに限られないが、ポリエーテルポリオールが挙げられる。 1つの実施態様において、ポリエーテルポリオールはポリ(アルキレンオキシド)ポリマー、例えば、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)等、及び/又は、多価化合物(例えば、ジオール又はトリオール)から誘導される末端ヒドロキシル基を有するコポリマーである。 1つの実施態様において、使用されるジオール及びトリオールはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリトリトール、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、他の適した低分子量ポリオール、又はこれらの組み合わせである。 1つの実施態様において、ベースポリオールは、ポリヒドロキシ末端アセタール樹脂、ヒドロキシ末端アミン、ヒドロキシル末端ポリアミン、又はこれらの組み合わせであるか若しくはそれを含む。 1つの実施態様において、ベースポリオールはポリアルキレンカーボネートに基づくポリオール、ホスフェートに基づくポリオール又はこれらの組み合わせであるか若しくはそれを含む。

    1つの実施態様において、ベースポリオールは単一の高分子量ポリエーテルポリオールを含む。 別の実施態様において、ベースポリオールは、各々異なる分子量又は異なる化学組成を有する高分子量ポリエーテルポリオールの混合物を含む。 この実施態様においては、ベースポリオールとして、二官能性及び三官能性材料、例えば、これに限られないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロールに基づくポリエーテルトリオール、トリメチロールプロパンに基づくポリエーテルトリオール、その他のエステルを含まない類似の化合物若しくは混合物、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 1つの実施態様において、ベースポリオールとしては、少なくとも約50wt%の濃度の、エステルを含まないポリオール成分、1種又は複数種のポリエーテルポリオールを含み、エステルを含まないポリオール成分が挙げられる。

    追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、ベースポリオールはコポリマーポリオールであるか、又はそれを含む。 コポリマーポリオールは、ポリオール含有量の合計(ポリオール含有量の合計は、ポリウレタン組成物115中のベースポリオール、天然ポリオール、及び任意の他のポリオールの量に基づく)の約80wt%までを構成する。 コポリマーポリオールは、ポリウレタン組成物115により形成されるポリウレタン発泡体を、ポリウレタン発泡体の耐変形性を上昇させることによって改良し、それによりポリウレタン組成物115により形成されるポリウレタン発泡体の耐荷重性を上昇させる。 1つの実施態様において、コポリマーポリオールはグラフトポリオール、ポリウレア変性ポリオール又はこれらの組み合わせであるか、又はこれを含む。

    グラフトポリオールは、任意の適したグラフトポリオールである。 1つの実施態様において、グラフトポリオールは、ビニルモノマー(例えば、スチレン及びアクリロニトリル)と適した出発ポリオールとを共重合させることにより製造する。 1つの実施態様において、出発ポリオールは、酸化エチレンで末端がキャップされている、グリセロールを開始剤とするトリオール(例えば、第1級ヒドロキシル基約80%〜約85%)であるか、又はこれを含む。 この実施態様において、グラフトポリオールは、開始ポリオールにグラフトされているコポリマー、ビニルモノマーのホモポリマー、及び開始ポリオール(置換されていない)を含む。 1つの実施態様において、グラフトポリマーは、スチレン又はアクリロニトリルを、約5wt%と約45wt%との間の濃度で含む。

    1つの実施態様において、ポリウレア変性ポリオールは、出発ポリオールの存在下でのジアミンとジイソシアネートとの反応によって生成される。 この実施態様において、ポリウレア変性ポリオールはポリウレア分散体を含む。 1つの実施態様において、ポリウレア変性ポリオールは、例えば、出発ポリオール中でのイソシアネート117とアルカノールアミンとの反応からその場で生成される、ポリイソシアネート重付加(PIPA)ポリオールであるか、又はそれを含む。

    1つの実施態様において、ベースポリオールは天然油ポリオールであるか、又はそれを含む。 一般に、天然油ポリオールは、より安価で、かつ再生可能な資源から得られ、それにより環境上の利点がある。 天然油ポリオールとしては、12個と24個との間の炭素鎖長を有する飽和及び/又は不飽和酸のトリグリセリドが挙げられる。 飽和酸は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸、又はこれらの組み合わせである。 不飽和酸は、モノ不飽和酸(例えば、パルミトレイン酸、オレイン酸、又はこれらの組み合わせ)及び/又はポリ不飽和酸(例えば、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、又はこれらの組み合わせ)である。

    1つの実施態様において、ベースポリオールとして使用され又はベースポリオール中で使用される天然油ポリオールはヒマシ油である。 ヒマシ油は、低いヒドロキシル含有量を有するリシノール酸の天然トリグリセリドである。

    1つの実施態様において、天然油又は脂肪は変性されて天然油ポリオールを生成する。 この実施態様において、エポキシ化天然油は開環酸触媒及び開環剤と反応する。 エポキシ化天然油は、植物に基づく油、例えばエポキシ化植物油等、及び/又はエポキシ化動物性脂肪である。 植物に基づく油である適したエポキシ化天然油としては、これに限られないが、ダイズ油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、ヤシ油、ナタネ油、キリ油、綿実油、ベニバナ油、ピーナッツ油、アマニ油、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 エポキシ化動物性脂肪である適したエポキシ化天然油は、魚脂、獣脂、ラード、又はこれらの組み合わせである。 他の適したエポキシ化天然油は国際公開第06/116456号パンフレットに示されかつ記載されており、それは全体として参照により本明細書中に組み込まれる。

    1つの実施態様において、天然油又は脂肪は、不飽和部位及び/又はエステル官能基での化学反応によりヒドロキシ含有量を増加させることによって変性される。 例えば、1つの実施態様において、不飽和部位はエポキシ化/開環、及び/又はヒドロホルミル化/水素化によりヒドロキシル化される。 1つの実施態様において、エポキシ化天然油の開環は、アルコール、水、及び1つ又は複数の求核基を有する他の化合物で行われる。 さらなる実施態様において、エポキシ化天然油はまた、オリゴマー化される。 1つの実施態様において、エポキシ化天然油のヒドロホルミル化/水素化は、水素/一酸化炭素の混合物を充填した反応器(図示せず)内で、適した触媒(例えば、コバルト、ロジウム又はそれらの組み合わせ)の存在下で行い、コバルト触媒又はニッケル触媒の存在下で水素化されたアルデヒドを生成してポリオールを生成する。

    1つの実施態様において、適した反応体中のエステル官能基はトランスエステル化により変性されて、ヒドロキシ基を導入する。 この実施態様において、適したポリヒドロキシ含有物質及びトランスエステル化触媒(例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩基又は塩)は天然油又は脂肪のポリオールを製造する。 トランスエステル化は、任意の適した天然油又は部分的に水素化された油を含む。 適した天然油としては、これに限られないが、ダイズ油、コーン油、綿実油、ピーナッツ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、ナタネ油、ベニバナ油、魚油、アザラシ油、ヤシ油、キリ油、オリーブ油、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 適した多官能性ヒドロキシル化合物としては、これに限られないが、ラクトース、マルトース、ラフィノース、スクロース、ソルビトール、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、又はこれらの組み合わせが挙げられる。

    1つの実施態様において、ポリオール成分109は、硬質ポリイソシアヌレート発泡体を製造するために使用されるポリオールを含む。 そのようなポリオールとしては、これに限られないが、ポリアルキレンエーテル及びポリエステルポリオールが挙げられる。 1つの実施態様において、ポリアルキレンエーテルとしては、多ヒドロキシル化合物から誘導される末端ヒドロキシル基を有するポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)ポリマー並びにコポリマー等のポリ(アルキレンオキシド)ポリマーが挙げられ、この多ヒドロキシル化合物はジオール及びトリオール、例えば中でもエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリトリトール、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジオール、糖類、例えばスクロース等、並びに類似の低分子量ポリオール、又はこれらの組み合わせを含む。 別の実施態様において、ポリオール成分109としては、アミン、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、トリエタノールアミン等を、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドと反応させた場合に調製することができるアミンポリエーテルポリオールが挙げられる。 スプレー発泡体配合物を対象とする1つの実施態様において、ポリオール成分109はポリエーテルポリオールを含み、それによってポリウレタン組成物115の反応性を向上させる。 1つの実施態様において、ポリエーテルポリオールは、ヒドロキシル含有アミン、例えばジエタノールアミン、エタノールアミン等の存在下で、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合によって調製される。

    1つの実施態様において、ポリオール成分109は単一の高分子量ポリエーテルポリオールを含む。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、高分子量ポリエーテルポリオールの混合物、例えば異なる多官能材料、及び/又は異なる分子量又は異なる化学組成の混合物等がポリオール成分109中に含まれる。

    1つの実施態様において、ポリオール成分109は、ジカルボン酸と過剰のジオールが反応した場合、例えば、アジピン酸、フタル酸、無水フタル酸と、エチレングリコール若しくはブタンジオールとが反応した場合、又はラクトンと過剰のジオール、例えば、カプロラクトンとプロピレングリコールとが反応した場合に生じるポリエステルポリオールを含む。

    1つの実施態様において、ポリウレタン組成物115は、公知のポリウレタン組成物と比較して向上した発泡体動特性を含む。 そのような特性としては、これに限られないが、低減された触媒組成物111の使用レベル(例えば、約2.8pphpから約2.0pphpへと)、より早い開始時間(例えば、約11秒に代わって約10秒)、より早い上昇時間(例えば、約29秒に代わって約24秒)、上昇した最高速度(例えば、約22mm/sに代わって約23mm/s)、低減された最大高さ(例えば、約180mmに代わって約167mm)、低減された最終高さ(例えば、約178mmに代わって約165mm)、上昇した収縮量(例えば、約1.1に代わって約1.4)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 ポリウレタン組成物115のこの特性のうちの1つ又は複数は、硬化の初期段階の遅延を示すものである。

    1つの実施態様において、ポリウレタン組成物115は、不利な環境条件、例えば高温多湿の環境等に暴露された場合、特に公知のポリウレタン製品と比較して発泡安定性を有する。 例えば、1つの実施態様において、ポリウレタン組成物115は、そのような条件の下で公知のポリウレタン製品と比較して上昇した耐劣化性を有する。

    1つの実施態様において、方法100は、ポリウレタン組成物115を注型することにより(工程112)、例えばそれを予熱された型119に注ぐことにより継続する。 1つの実施態様において、予熱された型119は所定の温度(例えば、約70℃、約61℃と約65℃との間、又はこれらの任意の組み合わせ若しくはサブコンビネーション)であり、ポリウレタン組成物115は予熱された型119中に所定時間の間(例えば、少なくとも約4分)残り、又はこれらの組み合わせである。 追加的に又は代替的に、方法100はポリウレタン組成物115を硬化させること(工程114)により継続する。

    とりわけ、ポリウレタン組成物115の硬化(工程114)は、予備混合物101及び/又は中間混合物129、触媒組成物111、及び第3級アミン触媒成分113(含まれる場合)の成分に依存する。 例えば、触媒組成物111は硬化(工程114)を遅らせ、かつ/又は芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を含むことによる温度依存性を低減させる。 特に、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107は、ポリマー、例えばポリウレタン組成物115等を作る時に予備混合物101及び/又は中間混合物129中のイソシアネート117とポリオールとの間で起こるゲル化反応の触媒作用を向上させる。

    1つの実施態様において、触媒組成物111は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107及び第3級アミン触媒成分113を含む。 別の実施態様において、触媒組成物111は、テトラアルキルグアニジン105及び第3級アミン触媒成分113を含む。 第3級アミン触媒成分113は、例えば予熱された型119がポリウレタン組成物115で充たされるまで重合を遅らせることにより、硬化(工程114)をさらに遅らせる。 第3級アミン触媒成分113は単一の第3級アミン触媒であるか若しくは第3級アミン触媒の組み合わせであるか、又はこれを含む。 第3級アミン触媒成分113は、逃散性(fugitive)第3級アミン触媒若しくは非逃散性第3級アミン触媒であるか、又はこれを含む。 1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は所定量のpphp、例えば、約0.1pphpと約20pphpとの間、約0.1pphpと約10pphpとの間、約0.1pphpと約5pphpとの間、又はこれらの任意の適した組み合わせ若しくはサブコンビネーションでの非逃散性第3級アミン触媒である。

    第3級アミン触媒成分113は、イソシアネート反応性基を含むか又は含まない。 1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113を含むか又は含まない触媒組成物111は、硬化(工程114)が完了する前にポリウレタン組成物115が複雑な形状(例えば、それぞれが直径約1.5mm複数の孔、例えば5個の孔等)を有する複雑な型に流れ込むことを可能とする。 1つの実施態様において、複雑な型は溶剤型離型剤を含む。 硬化(工程114)の速度の調節は、使用すべきエネルギー強度の低減、予熱された型119のより効率的な充填、及び型の生産性の犠牲の低減又は排除を可能とする。

    1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は、イソシアネート反応性基を含むことにより芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を増加させ、さらに硬化(工程114)を遅らせ、かつさらに温度依存性を低減させる。 例えば、1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアミノエチル−N'−メチルエタノールアミン、N,N,N'−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチル−N',N'−2−ヒドロキシ(プロピル)−1,3−プロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、メチル−ヒドロキシ−エチル−ピペラジン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチルアミノプロピルウレア、N,N'−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア、ビス(ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−(3−アミノプロピル)イミダゾール)、N−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、及びN−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、若しくはこれらの組み合わせであるか、又はこれを含む。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、第3級アミン成分113は、発泡触媒成分125であるか、又はこれを含む。 例えば、1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール、N,N−ジメチルアミノエチル−N'−メチル−N'−エタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N'−トリメチル−N'−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル、又はこれらの組み合わせであるか、若しくはこれを含む。 そのような第3級アミン触媒成分の量は、標準的に約0.01pphp〜約20pphp、典型的には約0.05pphp〜約10pphpの範囲である。

    1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は高揮発性であり、かつイソシアネート反応性でない。 例えば、1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は揮発性ゲル化触媒であり、かつ、ジアザビシクロオクタン(トリエチレンジアミン)、1,8−ジアザビシクロウンデス−7−エン、トリス(ジメチルアミノプロピル)アミン、ジメチルアミノシクロヘキシルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミン又はこれらの組み合わせであるか、若しくはこれを含む。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は揮発性発泡触媒であるか又はこれを含み、かつ、ビス−ジメチルアミノエチルエーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン、ヘプタメチルテトラエチレンペンタアミン及び関連組成物、高級パーメチル化ポリアミン、2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール及び関連構造体、アルコキシル化ポリアミン、イミダゾール−ホウ素組成物、アミノプロピル−ビス(アミノ−エチル)エーテル組成物若しくはこれらの組み合わせであるか、又はこれを含む。

    1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は、遷移金属触媒と組み合わせて使用される。 例えば、1つの実施態様において、第3級アミン触媒成分113は、有機錫化合物、錫(II)カルボキシレート塩、ビスマス(III)カルボキシレート塩、又はこれらの組み合わせとともに使用される。 第3級アミン触媒成分113を含まない1つの実施態様において、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を有する触媒組成物111は、そのような遷移金属触媒とともに、又はこれを含まないで使用される。 触媒組成物111が第3級アミン触媒成分113も遷移金属触媒も含まないで使用される1つの実施態様において、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107は所定の量、例えば、約0.1百万分率(ppm)と約20ppmとの間、約0.1ppmと約10ppmとの間、約0.1ppmと約5.0ppmとの間、又はこれらの任意の組み合わせ若しくはサブコンビネーションである。

    1つの実施態様において、触媒組成物111は所定の量の第3級アミン触媒成分113及び芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を含む。 例えば、1つの実施態様において、触媒組成物111は、第3級アミン触媒成分113中にあるN,N'−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア(例えば、約0.40pphp)及びN,N,N'−トリメチル−N'−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル(例えば、0.17pphp)並びに芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107(例えば、約0.52pphp又は約0.90pphp)を含む。 別の実施態様において、触媒組成物111は、第3級アミン触媒成分113中に存在するトリス−(n,N−ジメチルアミノプロピル)アミン及びビス−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N'−メチルアミンを含む(例えば、約88wt%で)。 さらなる実施態様において、触媒組成物111は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を含む(例えば、約12wt%で)。 さらなる実施態様において、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107は、2モルのテトラアルキルグアニジン105当たり1種以上のフタル酸を含む。 別の実施態様において、触媒組成物111は、1,8−ジアザビシクロウンデス−7−エン(例えば、約0.1456pphpで)、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107(例えば、約0.12pphpで)、芳香族性を有する酸ブロック剤(例えば、約0.1344pphpで)、約5.6のアミンの酸に対する比、又はこれらの組み合わせを含む。

    1つの実施態様において、ポットライフを長くするために触媒組成物111が構成される。 例えば、1つの実施態様において、触媒組成物111は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107、及び低い芳香族性を有する適した酸を含む。 適した酸としては、これに限られないが、安息香酸(約59%の芳香族性を有する)、フタル酸(約43%の芳香族性を有する)、フェニルプロピオン酸(約48%の芳香族性を有する、酸ブロック剤(例えば、約19%の芳香族性を有する)又はこれらの組み合わせが挙げられ、テトラアルキルグアニジンの、芳香族カルボン酸中のカルボン酸基に対するモル比は、標準的に約0.7〜約1.3の範囲である。いかなる理論又は説明に縛られることをも望まないが、低い芳香族性を有する酸を含むことに起因して長くなったポットライフは、ポットライフを所定時間(例えば約38秒から約65秒、約80秒、約121秒又はそれ以上へと)長くすると考えられる。ポットライフの延長は、粘度の経時的変化を測定する器具を使用して自動的に測定される。追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、低い芳香族性を有する酸は、ファイバータイム(fiber time)を長くし(例えば約74秒〜約107秒、約131秒、約170秒又はそれ以上へと)及び/又はノンファイバータイム(non−fiber time)を長くする(例えば約94秒〜約113秒、約163秒、約212秒又はそれ以上へと)。

    1つの実施態様において、所定の硬化プロファイルを得るために触媒組成物111が調整される。 例えば、図2〜4を参照すると、1つの実施態様において、製品121を作るためのポリウレタン組成物115の硬化(工程114)は温度及び時間依存性である。 図2は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107も第3級アミン触媒成分113も含まない公知のポリウレタン製品についての公知の硬化プロファイルを示す。 より低い温度での硬化が識別可能であり(例えば、60%の誘電率を、約60℃の温度では80秒であるのに対して約25℃の温度では約500秒まで維持する)、温度依存性を示す。 図3は、芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107を含まないが、第3級アミン触媒成分113を含むポリウレタン製品についての硬化プロファイルを示す。 全体として、硬化はより低い温度での硬化についてのものを含め、より低い温度依存性である(例えば、60%の誘電率を、約60℃の温度では60秒であるのに対して約25℃の温度では約210秒まで維持する)。 図4は、ここで記載する製品121を作るポリウレタン組成物115の硬化プロファイルを示す。 図4において、硬化(工程114)はより低い温度依存性である(例えば、60%の誘電率を、約60℃の温度では60秒であるのに対して約25℃の温度では約150秒まで維持する)。

    方法100は続いて、ポリウレタン組成物115を予熱された型119から製品121、例えば柔軟性発泡体(例えば、自動車の内装のように)、接着剤、シーラント、エラストマー、硬質発泡体(例えば、商業的又は居住領域において発泡体の射出技術とともに使用されるように)、及び/又はマイクロセルラー発泡体(例えば、靴底及び発泡したシーラントのように)等として取り出す(工程116)。 1つの実施態様において、製品121は所定の時間(例えば、約4分)後に予熱された型119から取り出される。

    方法100を使用して製品121を作ることは、製品121が以前は利用可能ではなかった性質を有することを可能とする。 1つの実施態様において、ポリウレタン組成物115から作られる製品121の性質は、ポリウレタン組成物115中に発泡剤成分125を含むことにより影響される。 発泡剤成分125は、低沸点を有し発熱重合反応中に気化することにより、製品121のポリウレタン母材に孔を形成する。 1つの実施態様において、発泡剤成分125は不活性であり、重合反応中に分解も反応もしない。 発泡剤成分125は任意の適した発泡剤を含む。 適した発泡剤としては、これに限られないが、二酸化炭素、クロロフルオロカーボン、水素化フルオロカーボン、水素化クロロフルオロカーボン、フルオロオレフィン、クロロフルオロオレフィン、ヒドロフルオロオレフィン、ヒドロクロロフルオロオレフィン、アセトン、低沸点炭化水素(例えば、シクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタン、又はこれらの組み合わせ)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。 他の適した発泡剤としては、これに限られないが、イソシアネート化合物と反応してガス(例えば水)を生成する化合物が挙げられる。 1つの実施態様において、予備混合物101、中間混合物129、及び/又はポリウレタン組成物115は、発泡剤を適した量で含む。 適した量としては、これに限られないが、約0pphp(水が飛ばされる)〜約80pphp、約0pphp(水が飛ばされる)〜約60pphp(例えば、超低密度発泡体の場合)、約1.0pphp〜約10pphp、約2.0pphp〜約5pphp、又はこれらの任意の組み合わせ若しくはサブコンビネーションが挙げられる。 水が飛ばされる実施態様においては、イソシアネート成分117が反応し、それにより二酸化炭素を生成する。

    1つの実施態様において、製品121は公知のポリウレタン製品と比較して上昇した寸法安定性を含む。 寸法安定性は、規格ASTM D 2126の方法により測定する。 1つの実施態様において、製品121は公知のポリウレタン製品と比較して向上した断熱性を含む。 断熱特性は、規格ASTM C 177の方法を使用してk−ファクターを測定することにより測定する。

    1つの実施態様において、製品121は、公知のポリウレタン製品と比較して低い臭気を含む。 低い臭気は、より低い蒸気圧を有することにより得られる。 例えば、1つの実施態様において予備混合物101、中間混合物129、ポリウレタン組成物115、及び/又は製品121は、例えば車の内装等における揮発性有機化合物(VOC)を分析するために通常使用されるVDA 278の手順に従って試験した場合にアミン及び酸の排出は見られない。 そのような低VOC又はVOCのない性質は、作業員(例えばスプレー作業員)にとっての危険を低減し又は取り除き、遊離アミンの生成を低減し又は取り除き、かつ/又は一般的に環境のためになる。 VDA 278の手順は、自動車産業において一般に知られている標準ポリウレタン発泡体放出物のための熱脱離試験である。 手順は、通常は車の内部空気品質の汚染の原因となるガス放出を測定することにより、過酷な条件の下でのポリウレタン発泡体の評価を可能とする。 この測定は、一般的に90℃で30分間、続いて120℃で60分間行われる。 具体的には、この手順はサンプルを90℃で30分間不活性ガスが連続的に流される熱脱離管に入れることを含む。 サンプルから放出された揮発性放出物を約−150℃の低温トラップで収集する。 この時間の終わりに、捕捉された残留物を約280℃に加熱し、ガスクロマトグラフ/質量分析の分析システムに注入する。 次いで、車の曇りの原因となる凝縮可能な放出物を測定することによりVOCを測定する。 同一のサンプルを120℃まで加熱し、ガスを60分間サンプルを通過させる一方で、蒸気を約150℃の低温トラップで凝縮させる。 凝縮物を次いで約280℃に加熱し、ガスクロマトグラフ/質量分析の分析システムにより分析する。

    1つの実施態様において、製品121は、公知のポリウレタン製品と比較して向上した物理的性質の均一性を含む。 例えば、1つの実施態様において、製品121の物理的性質は、製品121の至る所でより大きな均一性を有し、その物理的性質はより再現可能であり、かつ/又はその物理的性質は上昇した機械的強度を含む。 機械的強度は、323cm 2円形プレートクロスヘッドとドライブシャフトとの間に設けられている能2.2kg圧力変換器を備えている力検出装置を使用することにより測定されるような寸法安定性を示す破壊に至る力(FTC)測定により説明される。 実際の力はデジタルディスプレイに示される。 FTC測定は取り出し後45秒に実施した。 パッドを型から取り出し、秤量し、FTC装置中に設置した。 この装置はASTM D−3574、圧縮たわみ試験に倣い、新たに取り出された発泡体の初期の硬度及び柔らかさの数値を提供する。 275mm/分のクロスヘッド速度で、パッドを元の厚さの50%まで圧縮しながら、最高圧縮サイクルを達成するのに要する力をニュートンで記録した。 10の圧縮サイクルを完了した。 1サイクルを完了するのに約30秒かかる。

    例えば、1つの実施態様において、FTC測定は、所定の破壊の持続時間(例えば、約1分)、部分ごとの所定の反復回数(例えば、部分ごとに約3回)に基づき、所定の回転度により(例えば、90度回転)、所定の条件で(例えば、約21℃と約25℃との間又は約48%と約52%との間)、所定の能力圧力により(例えば、約2.2kg)、かつ所定の圧縮まで(例えば、初期厚さの約50%)行った。

    1つの実施態様において、製品121の所定の圧縮は、触媒組成物111を含まずに作られた類似の製品のそれよりも大きい(例えば、約5.2%に対して6.5%)。 製品圧縮は、ASTM D 3574法及びD&K試験により測定される。 さらなる実施態様において、製品121の所定の圧縮は、触媒組成物111中のより多い芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩105の存在下でより大きい(例えば、約6.5%に対して16%)。

    1つの実施態様において、製品121は、HALLS(70%プレフレックス)老化、VW試験法ISO−3386−1、50%の定偏角圧縮歪みにおけるVW HA−tensile DIN 53571法及びVW ASTM D−3574 Test Dに従って測定した場合に、触媒組成物111を含まずに作られた類似の製品と比較して向上した湿気による老化後の物理的性質を有する。 例えば、1つの実施態様において、製品121の湿気による老化後の荷重低下は低減し(例えば、−20%から約−2.8%まで)、かつ/又はより高濃度の芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107の存在下でさらに向上する(例えば、約0.0%まで)。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、製品121の湿気による老化後の引張強度は上昇し(例えば、38kPaから44kPaまで)、かつ/又はより高濃度の芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107の存在下でさらに上昇する(例えば、61kPaまで)。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、製品121の湿気による老化後の伸びは上昇し(例えば、59%から61%まで)、及び/又はより高濃度の芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩107の存在下でさらに上昇する(例えば、約67%まで)。 追加的に又は代替的に、1つの実施態様において、製品121の湿気による老化後の圧縮は、より高濃度の芳香族カルボン酸のテトラアルキルグアニジン塩105の存在下で上昇する(例えば、11%から16%まで)。

    本発明の特定の実施態様を、次の例により説明する。 これらの例は添付した特許請求の範囲の記載事項の範囲を限定するものではない。

    [例1]
    芳香族カルボン酸のTMG塩及び標準アミン触媒で作られる柔軟性ポリウレタン発泡体の比較。

    発泡体パッドを、32オンス(951ml)紙コップ中の約302gの予備混合物(表2におけるように製造した)に第3級アミン触媒を加えることにより製造した。 配合物を6000RPMで約10秒間、2インチ(5.1cm)直径の撹拌パドルを備えているオーバーヘッドスターラーを使用して混合させた。

    トルエンジイソシアネートを次いで加え、配合物を約6000RPMで更に6秒間同一の攪拌機を使用してよく撹拌し、その後それを70℃で予熱した型に入れ、その4分後に離型した。 発泡体パッドを型から取り出し、手で押しつぶし、秤量し、発泡体パッドを25%の発泡体パッドの厚さに相当する距離で分けられている2つの鋼鉄の回転しているシリンダーを通過させることによりパッドの厚さの75%を機械で押しつぶした。 発泡体パッドを一定の温度及び湿度の条件で48時間保管した後に切断して試験した。

    表2中の触媒Aは、20.8gのフタル酸を50.3gのPEG−200中に溶解させ、続いてこの混合物を28.9gのTMGと反応させることにより調製したTMGの芳香族カルボキシレート塩である。 この製品を、標準アミン触媒Dabco(商標)NE 1070及びDabco(商標)NE 300と組み合わせて使用した。 表2は、対照ゲル化触媒Dabco(商標)NE 1070の使用レベルを低減させ、TMG/フタル酸触媒に置き換えた場合、発泡体硬化の速度において大きな変化が起こらないことを示しており(類似したストリングゲル化時間により見られるように)、このことは、方法の生産性は酸でブロックされたTMG触媒の使用によっては損なわれないことを示している。 酸でブロックされた触媒は本来はポリウレタン反応を、酸でブロックされていない触媒よりも遅い速度で促進させることができるため、このことは非常に驚くべきことであった。

    ストリングゲル化時間(SGT)は、木製の舌圧子を使用して、全ての成分を混合した瞬間から(時間=0)、発泡している塊を舌圧子で触れた時にポリマーのストリングが観測されるまでの時間を秒で測定することにより測定した(時間=SGT)。

    表3は、対照触媒Dabco(商標)NE1070を新規な触媒塩「A」と部分的に置き換えた場合、結果として周囲条件での物理的性質は対照と同程度であることを示す。 また、Dabco(商標)NE 1070を触媒Aと部分的に置き換えることは、方法のストリングゲル化時間が影響を受けないため、生産性を遅らせることをもたらさない。 下の表4は、90℃湿度100%で200時間あらかじめ老化させることを含む手順に従う湿気による老化であって、サンプルがこの湿気による老化の前後で乾燥される、老化の後の物理的性質の比較を示す。 詳細な手順は、「Influence of Non−Fugitive Catalysis On Physical Characteristics of Automotive Polyurethane Molded Foam」に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。

    このように、テトラアルキルグアニジンの芳香族カルボン酸塩を使用した場合、湿潤老化条件の下での物理的性質において大きな向上が見られる。 発泡体製品は、標準アミン触媒を触媒「A」に置き換えた場合、HA引張強度及び伸びの増加、HA圧縮永久歪みの類似性、並びに湿潤老化後の荷重低下(HALL)の低減に見られるように、高温の湿気に対してより安定である。 それゆえ、芳香族カルボン酸から作られるTMGの塩は、向上した湿潤老化後の物理的性質を有する、柔軟性のある成型発泡体を生み出すという利点をもたらす。

    [例2]
    芳香族及び脂肪族カルボン酸を使用したTMG塩で作られた硬質ポリウレタンポリマーの調製。

    住居の断熱に通常使用される硬質発泡体を製造してテトラアルキルグアニジンの芳香族塩の性能を評価した。 通常の2ポンド/立方フィートの独立気泡硬質発泡体の配合の例を表5に示す。 本用途において使用される通常のアミン触媒は、Air Products and Chemicalsから商業的に入手可能なPolycat(商標)−30である。

    次の成分、すなわち、TCPP(トリス−(2−クロロプロピル)ホスフェート)を使用した。

    触媒3は、トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミン、ビス−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N'−メチルアミン及び他の関連する構造体88%を、1モルのフタル酸と2モルのTMGをPEG−200中で組み合わせることにより作られるTMG塩12%とともに含有する第3級アミンの混合物である。

    結果は、スプレー発泡体の配合においてTMG塩を使用して従来のアミンを置き換えることは、類似する選択時間及び上昇時間に見られるように大きな初期段階の遅延をもたらさないこと、及びTMG塩を触媒として使用して揮発性第3級アミン触媒を部分的に置き換える場合に発泡体の上昇速度が大きく損なわれないことを示す。 スプレー発泡体サンプルからの放出物の評価は、化学物質放出物の量及び種類の測定にあり、90℃及び120℃で行うVDA 278分析を使用して実施した。 TMGはどちらの温度でも検出されず、このことは塩が完全にポリマー骨格中に保持されていたことを意味する。 それゆえ、揮発性放出性アミンをTMG塩と置き換えることは、TMGの酸でブロックされた塩をブロックされていない従来の第3級アミンに置き換えた場合に反応性における遅延がないという驚くべき効果を有するより低い放出性の発泡体製品をもたらした。

    [例3]
    芳香族及び脂肪族カルボン酸を使用したTMG塩で作られたエラストマー性ポリウレタンポリマーの硬化プロファイルの比較。

    この例は、芳香族カルボン酸のTMG塩を他のアミンの塩とともに使用して、優れたポットライフ及び硬化時間を有するポリウレタンエラストマーを与えることができることを示す。 特に、TMG塩を他のアミン触媒塩とともに使用して、エラストマー用途において通常硬化促進剤として使用される金属触媒、例えば水銀等を置き換えることができる。 ポリウレタンエラストマーは、表7に示す配合を使用して評価した。 幾つかのTMG塩をDABCO(商標)DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン)の塩と組み合わせて使用して、表7の配合を使用して得られたエラストマー性材料の硬化を比較した。

    まず表7に示されるイソシアネートを除いたすべての成分を混合することにより予備混合物を調製した。 それゆえ、反応性予備混合物は、ポリオール、1,4−ブタンジオール、ケイ素界面活性剤、分子篩及び触媒を含有していた。 酸でブロックされた触媒は、テトラメチルグアニジンの混合物を、Air Products and Chemicalsより商業的に入手可能なDabco(商標)DBU第3級アミン触媒とともに含んでいた。 アミン塩混合物は、a)Dabco(商標)DBUと酸とをあらかじめ混合し、さらにこの混合物をテトラメチルグアニジン塩を含有するポリオールプレブレンドに加えること、b)テトラメチルグアニジンをカルボン酸とあらかじめ混合してカルボキシレート塩を生成し、この塩を同一のカルボン酸から作られる対応するDabco(商標)DBU塩を含有するポリオールプレブレンドに加えることのいずれかにより調製できた。 表8は、種々の芳香族カルボン酸DABCO(商標)BA 100で作られるアミン塩について見られる種々のポットライフ及び硬化時間を示す。 長いポットライフは良好な硬化時間とともに望まれる。 長いポットライフは、型を効果的に充填して不合格品を最小限にすることを可能にする。 他方、良好な硬化(4〜1のスケールで表に示す。4が最良で1が最悪である。)が最良の物理的性質を得るためには望まれる。 結果は、DBU塩は非常に短いポットライフ(望ましくない)を有するが、硬化が非常に良好(望ましい)である。 他方、等モル量のTMG塩は非常に長いポットライフ(望ましい)を有するが、硬化が非常に(望ましくない)である。 これらの2種の塩をDBU塩/TMG塩のモル比1.5/1.0で組み合わせ、この配合物に等モル量の塩混合物を加えた場合(表8で見られるように)、その結果最良のポットライフ及び硬化時間が得られた。

    硬化試験法は、標準的なデュロメータShore A法(ASTM D 2240タイプA)に基づいて経時的に行い、結果得られる曲線に成績を1=最悪〜4=最良で割り当てる。 ポットライフは、制御された条件の下で、55℃で125グラムの重合材料(樹脂)を使用して経時的に粘度を測定(DIN 16945)することで測定する。 試験は、所定のトルクレベルまで達して停止する点まで厚くなるまで液体混合物中でワイヤーフックを回転させるBild Pot Life設備を使用した。 機械はこのとき経過時間を記録する。 表9は、芳香族基及び脂肪族置換基を含む種々の酸で作られるTMG/DBUの混合物、並びに各酸について示されるpKa(pKaは従来の方法を使用して測定した。)を示す。 酸の塩基に対するモル比は、全ての場合において1.0であった。 DABCO(商標)BA 100のpKaは約3.8と推定される。 最良のシナリオは、ポリウレタンポリマーの最良の硬化を与えることができる最高のポットライフを有する酸の組み合わせに相当しよう。 表9において、最良の場合は、DABCO(商標)BA 100酸を使用してDABCO(商標)DBU及びTMGから作られる塩の混合物に対応する。 この組み合わせは、6'25”のポットライフ及び最良の硬化性能(硬化=4)を与えた。表8は、DABCO(商標)BA 100がギ酸とほぼ同一のpKaを有することを示す。しかしながら、ギ酸は非常に短いポットライフ(1'32”)及び劣悪な硬化(2)を与え、それゆえDABCO(商標)BA100により示される性能は、酸性度のみに基づいては説明することができない。 表8はまた、非常に長いポットライフ(望ましい)を示すが、全体の性能を望ましくないものにする非常に劣悪なポリマー硬化(望ましくない)を示すサリチル酸(芳香族酸)の性能を示す。 サリチル酸は非常に低いpKa(強酸性)を有することにより特徴づけられ、このことでその独特な長いポットライフを説明することができる。 非常に長いポットライフはアミンの非常に強いブロッキングに関することがあり、それは非常に劣悪なポリマー硬化をもたらす。 最終的に、安息香酸は他の脂肪族カルボン酸、例えば酢酸又は2−EHA等と同程度のpKaを有するが、安息香酸塩は、酢酸塩又は2−EHA塩より長いポットライフを提供することができる。 フェニルプロピオン酸の場合のように、脂肪族鎖に結合している芳香族基を有することは、ポットライフにおいていかなる向上ももたらさない。

    [例4]
    TMG及びTEDAの芳香族カルボン酸塩で作られたエラストマー性ポリウレタンポリマーの硬化プロファイルの比較。

    この例は、芳香族カルボン酸のTMG塩をTEDA塩とともに使用して、優れたポットライフ及び硬化時間を有するポリウレタンエラストマーを与えることができることを示す。 TMGとTEDA塩との組み合わせはまた、他のアミン触媒塩とともに使用して、エラストマー用途において本来硬化促進剤として使用される水銀金属触媒を置き換えることができる。 ポリウレタンエラストマーは、表7に示す配合を使用して評価した。

    表10は、種々のアミン塩について見られる種々のポットライフ及び硬化時間を示す。 長いポットライフは、良好な硬化時間とともに望まれる。 長いポットライフは、型を効果的に充填して不合格品を最小限にすることを可能にする。 他方、良好な硬化(4〜1のスケールで表に示す。4が最良で1が最悪である。)が最良の物理的性質を得るためには望まれる。

    この結果は、TEDA塩と組み合わせたTMG塩(表10における触媒A)は、ポットライフが最適で硬化が標準水銀触媒にほとんど相当することを示す。 TMG塩が存在しない場合、その結果硬化は非常に劣悪であり、望ましくない物理的性質をもたらす。 TMG/TEDA塩はまた、他のアミン塩、例えばDBU等と組み合わせて使用することができる(表10中の触媒E)。

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