Mono-substituted fluorinated oxetane monomer

申请号 JP2003326937 申请日 2003-09-18 公开(公告)号 JP2004155767A 公开(公告)日 2004-06-03
申请人 Aerojet-General Corp; アエロジェット−ジェネラル コーポレイション; 发明人 MALIK ASLAM A; MANSER GERALD E; ARCHIBALD THOMAS G; DUFFY-MATZNER JETTY L; HARVEY WILLIAM L; GRECH GARY J; CARLSON ROLAND P;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a fluorinated oxetane monomer and a new method for producing such monomer. SOLUTION: This mono-substituted fluorinated oxetane having a fluorinated alkoxymethylene side chain is produced by the reaction of a fluorinated alkoxide with any of an arylsulfonate derivative of 3-halomethyl-3-methyloxetane or 3-hydroxymethyl-3-methyloxetane. Concretely, by the simple and high yield method, 3-bromomethyl-3-methyloxetane pre-monomer is produced. COPYRIGHT: (C)2004,JPO
权利要求
  • 下記構造
    (式中、R 1はメチルおよびエチルから本質的になる群より選ばれ、そしてXはハロゲンである。)を有する3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法であって、(a)硫酸および酢酸の混合物とハロゲン化ナトリウムとを接触させることにより、その場で生成したハロゲン化水素と、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンとを反応させて、3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートを生成させること、(b)副反応と実質的に競争することなく、選択的に3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンを得るための条件下で、3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートと触媒とを接触させること、および、(d)実質的に純粋な3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンを回収すること、の工程を含む方法。
  • a)前記1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンは1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項1記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記ハロゲン化ナトリウムは臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項2記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートの環化の工程は、前記酢酸を溶剤中に溶解させ、そして、前記酢酸/溶剤の溶液を、環化を行うために充分な時間、還流温度において、水中の塩基および相間移動触媒の溶液と接触させることの工程を含む、3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための請求項3記載の方法。
  • a)前記溶剤は、塩化n−ブチル、四塩化炭素、アセトニトリル、トルエン、DMF、リグロイン、1,1,2−トリクロロエタン、ベンゼン、ヘキサンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項4記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • 前記溶剤は四塩化炭素である、請求項5記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、トリメチルブチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、セチルトリブチルアンモニウムブロミド、クラウンエーテル、グリコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項4記載のモノ置換3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミドである、請求項7記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンは3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−エチルオキセタン、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、3−ヨードメチル−3−メチルオキセタン、3−ヨードメチル−3−エチルオキセタンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項3記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記塩基は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項4記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンは1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタンであり、そして、前記ハロゲン化ナトリウムは臭化ナトリウムであり、そして前記3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンは3−ブロモメチル−3−メチルオキセタンである、請求項9記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)前記1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンは1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパンであり、そして前記ハロゲン化ナトリウムは臭化ナトリウムであり、そして前記3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンは3−ブロモメチル−3−エチルオキセタンである、請求項9記載の3−ハロメチル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを合成するための方法。
  • a)1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンを氷酢酸を含む溶液中に溶解させること、b)前記アルカン/酢酸溶液にハロゲン化ナトリウムを加えること、c)前記アルカン/酢酸溶液に無機酸を加えて、その場で、ハロゲン化水素を生成すること、d)前記溶液を還流して、3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートを生成すること、e)前記3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートを前記溶液から分離すること、f)水性塩基および相間移動触媒の存在下で有機溶剤中で前記アセテートを還流することにより、3−ハロ−2−ハロメチル−2−アルキルプロピルアセテートを環化して、3−ハロメチル−3−アルキルオキセタン生成物を反応溶液系中で生成すること、および、g)前記ハロメチル−3−アルキルオキセタン生成物を前記反応溶液系から分離すること、の工程を含む方法により製造したプレモノマー生成物。
  • 前記1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)アルカンは1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項13記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • a)前記ハロゲン化ナトリウムは臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項14記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • a)前記溶剤は、塩化n−ブチル、四塩化炭素、アセトニトリル、トルエン、DMF、リグロイン、1,1,2−トリクロロエタン、ベンゼン、n−ヘキサン、ヘキサンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項15記載の方法により製造されたプレモノマー。
  • a)前記溶剤は四塩化炭素である、請求項16記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • a)前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミド、トリメチルブチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、セチルトリブチルアンモニウムブロミド、クラウンエーテル、グリコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項13記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • a)前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミドである、請求項18記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • a)前記塩基は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、請求項13記載の方法により製造されたプレモノマー生成物。
  • 说明书全文

    関係する出願に対する相互参照:
    この出願は、1994年3月7日提出の米国特許出願第08/206,859号の一部継続出願であり、それは現在放棄された、1992年7月7日提出の米国特許出願第07/911,461号の継続出願である。

    分野:
    本発明は、プレポリマー組成物およびそれらから誘導されたポリマー、プレポリマー前駆体として非対称モノ置換ペンダントフッ素化アルコキシメチレン基を有するオキセタンモノマー、前駆体モノマーの製造方法、およびフッ素化エラストマーを形成するプレポリマーの重合方法に関する。 ヒドロキシ末端プレポリマーはポリエーテル主鎖を有し、なかでも、ポリウレタンエラストマー、熱硬化性プラスチックおよびコーティングの製造に有用である。 これらの組成物は、疎性、非常に低い表面エネルギー、低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、低い摩擦係数、高い接着性および低い屈折率を有する。

    背景:
    フッ素化エラストマー フッ素化ポリマーは、疎水性、疎油性のコーティングとして広い用途を有する。 これらの材料は、きわめてすぐれた環境的安定性、高い疎水性、低い表面エネルギーおよび低い摩擦係数を示し、非粘着性フライパンから光学繊維のクラッドまでの多数の用途において使用される。

    しかしながら、大部分のフルオロポリマーは、加工が困難であり、適用が困難であり、そして高い剛性を有するために柔軟性支持体のためのコーティングとして不適当である。 広く使用されているフッ素化材料の1つの例は、テフロン、すなわち、ポリテトラフルオロエチレンである。 テフロンは、焼結し、最終の形状に機械加工しなくてはならない剛性の固体であることにおいて、加工が困難である。 テフロンのコーティングとしての商業的用途は、支持体への接着が低く、連続的フィルムに形成することができないために、複雑である。 テフロンは不溶性であるので、テフロンフィルムの適用は、コーティングすべき支持体上に粉末状テフロンの薄いフィルムを広げることを含み、その後テフロンを所定位置において焼結して、不完全なフィルムを生成するか、または多数のボイドを有するフィルムが生ずる。 テフロンは硬質の非柔軟性プラスチックであるので、支持体表面は剛性であるか、そうでなければテフロンは亀裂を生ずるか、または剥がれるという、それ以上の制限が存在する。

    制限された数の商用フルオロポリマー、例えば、ヴィトン(Viton)はエラストマー性を有する。 しかしながら、材料は比較的高い表面エネルギー(テフロンに比較して)、低い耐摩耗性および引裂強さを有し、そしてそれらのガラス転移温度はなお高過ぎて(ヴィトンについて>0℃)低温の環境におけるそれらの使用がかなり制限される。

    したがって、フッ素化プラスチック(例えば、テフロン)に少なくとも等しい疎水性、表面エネルギーおよび摩擦係数を有するフルオロエラストマーが要求されている。 さらに、このようなフルオロエラストマーは、予測可能な低温環境の使用に適当であるように、高い接着性、高い耐摩耗性および引裂強さ、低い屈折率および低いガラス転移温度をもたなくてはならない。 さらに、高い収率で容易に製造されかつ使用が容易であるフルオロエラストマーが要求されている。 現在、これらの要求のすべてを満足するフルオロエラストマーは存在しない。

    プレモノマー 上記において列挙した性質のすべてを示すフルオロエラストマーが明らかに存在しないことは、フルオロポリマーおよびプラスチックの合成の現在の最新の方法を分析すると、理解できることを我々は発見し、認識した。 引き続いて、現在使用されているプレモノマーの種類および性質はモノマーの性質の制限を発生し、これらはさらに現在既知のフルオロポリマーおよびフルオロエラストマーの多様性および性質を制限する。 ハロアルキルオキセタンはエネルギー的官能基、例えば、ニトロソ、アジドおよびジフルオロアミンを含有するメチル基で3−位において置換可能であることは知られている。 ポリヒドロキシ脂肪族化合物の存在下に、これらの置換オキセタンの重合すると、ペンダントエネルギー基を有するポリエーテル主鎖を有する、ヒドロキシ末端プレポリマーが生成する。

    ポリエーテルの製造のための出発物質として置換オキセタンを使用することは、新規ではない。 しかしながら、この分野に知れわたっているテーマは、ビス置換オキセタンが主要な商業的重要性を有することである。 これは理解不可能である。 なぜなら、ビス−ハロアルキルオキセタン出発物質またはプレモノマーは製造容易であるが、モノ置換3−ハロアルキルメチルオキセタンは製造が困難でありかつ高価であるからある。 3−ハロアルキル−3−メチル(モノ置換)オキセタンのプレモノマーの容易な、費用のかからない製造方法、またはモノ置換フッ素化オキセタンモノマーの合成におけるそれらの使用についての手引きの教示は、この分野において、ほとんど存在しない。

    出発物質としてビス−ハロアルキルオキセタンプレモノマーは、米国特許第5,097,048号明細書(Falk、et al.)に記載されている。 Falkは、出発物質としてビス−ハロアルキルオキセタンから誘導される3,3'−ビスペルフルオロアルキルオキセタンモノマーを開示している。 ビス−ハロアルキルオキセタンとペルフルオロアルキルチオール、ペルフルオロアルキルアミン、ペルフルオロアルカノール、またはペルフルオロアルキルスルホアミドとの反応は、この参考文献に記載されている3,3'−ビスペルフルオロアルキルオキセタンモノマーを生成するであろう。

    ビス−ハロアルキルオキセタンプレモノマーは容易に商業的に入手可能であり、そしてそれらの誘導体はこの分野においてかなりよくカバーされている。 しかしながら、モノ−ハロアルキルオキセタンはこの分野においてめったに記載されず、ビス−ハロアルキルオキセタンのいっそう完全な研究において付随的比較としてのみ出現する。 モノ置換フッ素化アルコキシメチレンオキセタン(本明細書において、 luorinated OX etaneについて「FOX」化合物)に関する教示の欠如、およびそれらの比較的商業的入手不可能性は、疑いなく、モノ置換ハロアルキルオキセタンの製造が非常に困難でありかつ高価であるという事実のためである。 モノ置換ハロアルキルオキセタンのプレモノマー、例えば、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン(「BrMMO」)の現在の製造方法は、典型的には、収率が低く、合成スキームが長く、複雑であり、そして1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(「TME」)のBrMMOへの変換において毒性の高価な化学物質を使用する。

    これらの方法において、TMEをジエチルカーボネートと反応させて、対応する環状カーボネートを生成する。 次いで、160℃における熱分解により脱カルボキシル化して、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン(「HMMO」)を得る。 このHMMOを四塩化炭素およびトリフェニルホスフィンで主要なクロロ化合物に変換する。 メチルエチルケトン中でクロロ化合物を臭化ナトリウムと反応させると、塩素のS N 2置換が起こる。 このスキームは労を要しかつ高価な毒性化学物質を必要とするので、商業的に実際的ではない。 結局、これらの欠点は、モノ置換ハロアルキルオキセタン、例えば、BrMMOから誘導することができるモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーの使用、およびそれらのポリマー生成物の製造を排除する。

    したがって、プレポリマーを製造できるフッ素化側鎖を有するモノ置換フッ素化アルコキシメチレンオキセタンモノマー、および文献において知られているビス置換ペルフルオロアルキルオキセタンに少なくとも匹敵する、所望の性質、例えば、疎水性および疎油性を有するポリマーが要求されている。 さらに、副生物の生成を最小とし、そして現在既知の方法に関連する、過度の労力および材料のコストを必要としないで、大きい体積、高い収率の生産を商業的に可能とすることにより特徴づけられる、モノ置換ハロアルキルオキルプレモノマーを製造する、高い収率の反応経路が、また、要求されている。

    モノマーおよびプレポリマー 解放性(すなわち、非粘着性)、高い潤滑性のコーティングの開発における最も重要な基準は、コーティングの自由表面エネルギーを最小とすることである。 自由表面エネルギーはコーティングの湿潤性の測度であり、そしてある種の臨界的性質、例えば、材料の疎水性および接着特性を定める。 大部分のポリマーの表面について、表面エネルギー(分散成分)は湿潤の臨界表面張力γ cにより表される。 例えば、テフロンの表面エネルギー(γ cにより表される)は18.5エルグ/cm 2であり、これに対してポリエチレンの表面エネルギーは31エルグ/cm 2である。 結局、テフロンから誘導されるコーティングは、ポリエチレンから誘導されるコーティングよりも、いっそう疎水性でありかつ非粘着性である。 テフロンより低いか、またはそれに匹敵する表面エネルギーを有すると同時に、すぐれた接着特性を示す、コーティングを開発するために、実質的な量の研究がコーティング工業においてなされてきている。

    所望の低い表面エネルギーを有するコーティングを製造するために、コーティングの表面は多数の−CF 3基をもたなくてはならないことが文献から教示される。 −CF 2 −Hおよび−CFH 2のような基は、材料の表面エネルギーを増加する。 末端基(すなわち、表面上に存在する基)中のフッ素原子数の重要性は、Zisman、et al. 、J. Phys. Chem. 、1953、57、622;前掲、J. Colloid Sci. 、1954、58、236;Pittman、et al. J. Polymer Sci. 、1968、6、1729において証明された。 末端−CF 3基を有する材料は6エルグ/cm 2付近の表面エネルギーを示したが、末端−CF 2 H基を有する同様な材料は15エルグ/cm 2付近の値を示し、これは末端−CF 3基を有する材料についての値の2倍より大きい。 テフロンはポリマー主鎖上にフッ素分子組込んでおり、そしてペンダント−CF 3基を含有しない。 結局、テフロンは末端のペルフルオロアルキル側鎖を有するポリマー程度に低い表面エネルギーを示さない。

    エラストマーの製造における決定的要件は、架橋がほとんどまたはまったく起こらず、かつ結晶化の結果としてポリマーの圧縮がほとんどまたはまったく存在しないようなポリマーのコンフォメーションが存在する、大きいゾーン、または「軟質セグメント」をエラストマーが有することである。 これらの軟質ゾーンの中間物は、有意な水素結合、ポリマーの架橋および圧縮が存在しうる「硬質ブロック」である。 ポリマーにそのエラストマーの性質を与えるのは、この交互する軟質ブロックおよび硬質ブロックである。 軟質セグメントが長くなるほど、エラストマーはいっそう弾性となる。

    エラストマーを製造する改良されたルートは、約10〜約500個の炭素、好ましくは20〜約200個の炭素を有する、非架橋、非対称、ヒドロキシ末端の、線状オリゴマーとして特徴づけられる、ホモ−またはコ−プレポリマーを製造することであることを、我々は発見した。 これらのプレポリマーは、引き続く重合反応において、それらの統合性を実質的に保持して、生ずるポリマーの軟質セグメントゾーンを提供し、これらの軟質ゾーンは、重合の間に形成した硬質ブロックと組み合って、すぐれたエラストマーを生成する。 ビスまたはモノ−置換フッ素化アルコキシメチレンオキセタンをホモ重合または共重合して、エラストマーの製造に要求される軟質セグメントを含有するプレポリマーを生成することは文献において示されてないことを、我々は発見した。 したがって、オメガまたは末端のペルフルオロアルキル基をもつ側鎖を有するフッ素化オキセタン(FOX)モノマーが要求されており、これらのモノマーはホモ重合または共重合して、フッ素化エラストマーに必要な軟質セグメント(本明細書において「FOXプレポリマー」)を生成することができる。

    さらに、フッ素化側鎖を有するヒドロキシ末端プレポリマー(すなわち、FOXプレポリマー)が有用であるためには、それは少なくとも2の官能価をもたなくてはならない。 プレポリマーの中に非官能性またはモノ官能性材料が存在すると、低い機械的または表面性質を有するコーティングが生ずる。 結局、これらのコーティングは制限された商業的価値を有する。 非官能性材料、主として環状テトラマーまたはトリマーは、鎖の「バックーバイティング(back−biting)」から開環重合の間に形成する。 他方において、モノ官能性材料は、対イオン停止反応、例えば、ジエチルエーテルおよびフッ化物イオンの停止反応のために形成する。

    米国特許第5,097,048号明細書(Falk、et al.)には、ビス−ハロアルキルオキセタンからのビス置換ペルフルオロアルキルオキセタン、それらから誘導されたペルフルオロアルキルグリコール(関係するチオールおよびアミン結合グリコールおよびダイマーのジオールを包含する)の合成が開示されている。 フッ素化側鎖の大部分は、チオ、アミンまたはスルホンアミド結合によりグリコール単位に取付けられる。 前記米国特許の実施例のわずかにおいてのみ、フッ素化アルコキシメチレン側鎖を有するグリコールが記載されている。

    Falk、et al. (EP 03 48 350)は、彼らの方法が(1)ほぼ64%のビス置換ペルフルオロアルキルネオペンチルグリコールと、(2)ほぼ36%のペンダントクロロメチル基を有するモノ置換ペルフルオロアルキルネオペンチルグリコール生成物との混合物から構成された、ペルフルオロアルキルオキセタンメチレンネオペンチルグリコールを生ずることを報告している。 明らかなように、モノ置換生成物はビス−クロロアルキルオキセタン出発物質上の第2クロライドの不完全な置換から生ずる。 結局、前述のZismanおよびPirrmanの研究から認められるように、側鎖として−CF 2 Clの存在はこれらのポリマーから作られたコーティングの表面エネルギーを有意に増加し、こうしてコーティングの疎水性および疎油性を減少する。

    Falk、et al. (米国特許第5,097,048号)は低い表面エネルギーのコーティングの製造にモノ置換グリコールの使用を思い止どまっていることが理解できることは、驚くべきことではない。 なぜなら、ビス−クロロアルキルオキセタンから製造されたモノ置換グリコールは、出発物質上のビス−ハロアルキル部分の不完全な置換のために、3−炭素にまだ結合した残留クロロメチル基を必然的に有するからである。 したがって、モノ置換グリコールからのポリマー誘導体が、ビス置換グリコールから誘導されるコーティングに比較して、所望の性質を示すコーティングを生成しないという教示は、Falkのモノ置換グリコール上の残留するクロロメチル基に関連する自由エネルギーの増加の直接の結果である。

    そのうえ、Falk、et al. が米国特許第5,097,048号明細書において引用した参考文献、 J. Org. Chem. 、45(19)3930(1980)、第33行から始まる「酸素を含有するモノ−フルオロアルキルオキセタンが報告された」は、引用された参考文献が末端ペルフルオロアルキル基を有するアルコキシメチレン側鎖ではなく、−CH 2 F側鎖で置換されたオキセタン(すなわち、(モノフルオロ)アルキルオキセタン)を論じていることにおいて、誤りである。 それゆえ、この参考文献は低い表面エネルギーを有する材料に導かず、本発明の化合物に無関係である。

    Falk、et al. (米国特許第5,097,048号)は、フッ素化エーテル側鎖を有するダイマーではなく、チオ結合を有するフッ素化側鎖を有するダイマーの製造を教示している。 なぜなら、チオ結合を有するダイマーを製造する彼の合成ルートは他の結合を有するダイマーの合成に使用不可能であるからである。 換言すると、Falk、et al. は、フッ素化エーテル側鎖を有する長鎖ポリエーテルの製造を教示していない。

    Falk、et al. (米国特許第4,898,981号)は、彼らのビス置換グリコールを種々のフォームおよびコーティングの中に組込んで、それらに所望の疎水性および疎油性を付与している。 Falkのグリコールとジイソシアネートとの反応からプラスチックを形成することができるが、長鎖の軟質セグメントが存在しないので、エラストマーを形成できないことが、古典的ポリウレタン化学から教示される。 前述したように、軟質セグメントはエラストマーの形成に必要である。 Falk、et al. の化合物はわずかに1または2つのモノマー単位の長さであるので、ポリウレタンエラストマーの形成のための軟質セグメントとして機能するためには明らかなように短か過ぎる。 Falk、et al. において、フッ素化グリコールおよびイソシアネートのセグメントは交互し、フッ素化グリコールセグメントはイソシアネートセグメントとほぼ同一の大きさである。 このようなポリマー構造はエラストマーを生じないことはよく知られている。

    Falk、et al. の参考文献のいずれも、ビス−ペルフルオロアルコキシメチレンオキセタンおよびそれらから誘導されるポリウレタンから、または対応するグリコールから製造されたホモポリマーまたはコプレポリマーを教示または示していない。 Falk、et al. (米国特許第5,097,048号)の中の実施例、特にフッ素化側鎖ga大きい実施例およびダイマーのすべてについての実施例において、すべてはチオール結合を有し、エーテル側鎖は示されていない。 Falk、et al. (米国特許第4,898,981号)に開示されているポリウレタンは、ペルフルオロアルキルチオネオペンチルグリコールから製造されている。 Falk、et al. は、ペルフルオロアルコキシネオペンチルグリコールモノマーからのポリウレタンの製造を教示し、示しまたは示唆していず、また、モノ置換3−ペルフルオロアルコキシメチレン−3−メチルオキセタン(すなわち、FOXモノマー)から製造できるプレポリマーおよびポリマーを示唆し、教示し、または示していない。 しかしながら、Falk、et al. (米国特許第5,097,048号)は、実施例12において、ビス置換ペルフルオロアルキルチオオキセタンから製造されたポリエーテルプレポリマーを示している。 得られたプレポリマーは白色のワックス状固体であり、明らかにエラストマーではなかった。 ワックス状固体の分子量、末端基の特質、多分散性、当量などに関する特性決定はなされていない。 このような特性決定が存在しないので、Falk、et al. の材料がイソシアネートとさらに反応してポリウレタンポリマーを生成するかどうかについて未知である。 プレポリマーからポリマーの製造の実施例は記載されていない。

    Manser(米国特許第4,393,199号)は、アルキルジオールおよびルイス酸触媒、BF 3エーテレートから構成された開始剤/触媒系を使用することによって、オキセタンモノマーを重合する方法を教示している。 Manserは、すべてのオキセタンモノマーをホモ重合できるわけではないこと、そしてビス置換オキセタンモノマーの重合速度がモノマーの3位の置換基の特質に依存することを教示している。 Manserは、フッ素化側鎖を有する、低粘度の、よく規定された、2官能性のヒドロキシ末端非対称プレポリマーを生成するモノ置換フッ素化アルコキシメチレンオキセタンの重合を教示または示唆していず、また、その重合から誘導されるプレポリマーをジイソシアネートで硬化して、非常に低い表面エネルギーを有するエラストマーを得ることを示唆していない。

    Vakhlamova(Chem.Abst.89:110440p)は、オキセタンの第3炭素において−CH 2 O−CH 2 −CF 2 −CF 2 −H基で置換されたオキセタン化合物の合成を教示している。 したがって、この置換の末端アルキル部分は−CF 2 CF 2 −Hであり、ここで末端またはオメガ炭素は水素原子を有する。 前述したように、ZismanおよびPittmanの研究は、水素の存在がこれらのモノマーから誘導されるポリマーの表面エネルギーを有意に増加することを示している。 Falk、et al. (米国特許第5,097,048号)は、また、「末端が枝分れしているか、またはオメガ−水素原子を含有するフルオロアルキル化合物は効率よい撥油性を示さない」という記載から開始して、表面エネルギーが末端炭素上の水素原子とともに増加することを認識している。 さらに、Vakhlamovaはビス置換モノマーが加水分解することに集中しており、そしてビス置換モノマーのみを重合している。

    Falk、et al. およびビス置換オキセタンの他の支持者のビス置換オキセタンから形成されたポリマーの特性は、生ずる生成物が結晶質固体であることである。 ビス側鎖は高度に配列されておりかつ対称である。 結局、ビス側鎖は効率よく詰まって結晶質構造を形成する。 例えば、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタンから製造されたプレポリマーは、220℃付近において溶融する結晶質固体である。 これはこれらのポリマーの商業的使用に影響を与える。 なぜなら、それ以上の重合または適用のためにFalk、et al. のポリマーを溶解または溶融するために、混合および高温の一方または双方を必要とするであろうからである。

    ビス置換過フッ素化アルコキシメチレンオキセタンの重合は、この分野においてほとんど注目されなかった。 そのうえ、ビス置換ペルフルオロアルキルチオールオキセタンから誘導されるポリマーはワックス状固体であり、そして商業的に有用なエラストマーおよびコーティングの製造において軟質セグメントとして機能しない。 さらに、ビス置換オキセタンモノマーがホモ重合する能力は3炭素における側鎖の特質に依存し、このような重合が起こる確信がもてない場合、重合の困難性は明らかに3−炭素の側鎖による妨害のためである。 したがって、ビスモノマーの重合、および重合の生成物は予測不可能であり、そして一致しない。

    したがって、低い表面エネルギーおよび上記において列挙した他の性質を有するフッ素化エラストマー生成物、およびその製造方法がこの分野において要求されており、このような方法は実施容易でありかつ費用のかからないプレモノマーの製造方法を使用して、非対称モノ−ハロアルキルメチルオキセタンプレモノマーを製造することによって開始され、このようなプレモノマーはさらに反応して単一のフッ素化側鎖を有するオキセタンモノマーを生成し、このモノ置換フッ素化モノマーはホモ重合および共重合して、本質的に非架橋の軟質セグメントの、2官能性、線状、非対称プレポリマーを生成し、このプレポリマーはさらに反応して、疎水性、低い表面エネルギー、非常に低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、高い接着性および低い屈折率を有するフッ素化エラストマーおよび熱硬化性プラスチック、樹脂およびコーティングを生成する。

    目的:
    本発明の目的は、すぐれた疎水性、低い表面エネルギー、非常に低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、高い接着性および低い屈折率を有する、フッ素化アルコキシメチレン側鎖をもつフッ素化エラストマーおよび熱硬化性プラスチックを提供することである。

    本発明の目的は、低い表面エネルギー、非常に低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、高い接着性および低い屈折率を有する、フッ素化アルコキシメチレン側鎖をもつフッ素化エラストマーおよび熱硬化性プラスチックを製造しかつ使用する方法を提供することである。

    本発明の目的は、本発明の方法からの、すぐれた疎水性、低い表面エネルギー、非常に低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、高い接着性および低い屈折率を有する、フッ素化アルコキシメチレン側鎖をもつフッ素化エラストマーおよび熱硬化性プラスチックを提供することである。

    本発明の他の目的は、汚れおよび氷解放コーティング、抵抗減少コーティング、湿気遮断コーティング;カテーテル;人工プロテーゼ構成成分、例えば、関節、心臓、および弁;コンタクトレンズ;眼内レンズ;フィルム、塗料;接着剤;非転移化粧品;撥水性コーティング;油/汚れ抵抗性コーティング;発燃バインダー;潤滑剤、およびその他として、本発明のフッ素化エラストマーおよび熱硬化性プラスチックを使用する組成物;およびこのようなコーティング、接着剤、バインダーおよび組成物の製造および使用の方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のエラストマーおよび熱硬化性プラスチックを製造するための、末端のペルフルオロアルキル基をもつ非対称、アルコキシメチレン側鎖を有するヒドロキシ末端ポリエーテルプレポリマーを提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のエラストマーおよび熱硬化性プラスチックを製造するための、末端のペルフルオロアルキル基をもつ非対称モノ置換フッ素化アルコキシメチレン側鎖、およびFOXモノマーのセグメントとテトラヒドロフラン(THF)セグメントとから構成された主鎖を有するヒドロキシ末端ポリエーテルコプレポリマーを提供することである。

    本発明の他の目的は、なかでも、塗料;潤滑剤;および疎水性、低い表面エネルギー、低い摩擦係数、非常に低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、高い接着性および低い屈折率をこれらの樹脂、オイル、潤滑剤およびコーティングに付与するポンプ油として、およびその成分として、本発明のプレポリマーおよびコプレポリマーの使用することを提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明の非対称、フッ素化アルコキシメチレン側鎖を有するヒドロキシ末端フッ素化ポリエーテルプレポリマーの製造方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、フッ素化アルコキシメチレン側鎖、およびFOXモノマーセグメントとTHFセグメントとから構成された主鎖を有する、ヒドロキシ末端フッ素化コプレポリマーの製造方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のFOXモノマーのホモ重合および共重合の方法のプレポリマーおよびポリマーの生成物を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のFOXモノマーとTHFとの共重合法の生成物を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のプレポリマーを製造するための、モノ−ハロアルキル3−メチルオキセタンから誘導され、3炭素においてモノ置換され、フッ素化アルコキシメチレン側鎖を有するFOXモノマー、およびそれらの製造、使用および重合の方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のFOXモノマーの製造方法を提供することである。
    本発明の他の目的は、本発明のプレポリマーを製造するための、モノ−ハロアルキル−3−メチルオキセタンから誘導され、3−炭素においてモノ置換され、フッ素化アルコキシメチレン側鎖を有するFOXモノマーの製造方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のFOXモノマーのためのプレモノマーとして3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンを製造する比較的簡単でありかつ費用のかからない方法を提供することである。

    本発明の他の目的は、本発明のプレモノマーとして3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンを製造する方法を提供することである。

    本発明のなお他の目的は、明細書、図面および請求の範囲から明らかであろう。
    辞書
    非プロトン性溶媒: プロトンを与えない溶媒。
    BrMMO: 3−ブロモメチル−3−メチルオキセタンの頭文字語、本発明の好ましいプレモノマー。
    接触: 液体の表面と液体に接触する物体との間の鈍角または内角。 大きい接触角は高い疎水性に対応する。
    FOXの共重合: FOXコプレポリマーを生成するFOXモノマーと異なるFOXモノマーまたは非フッ素化モノマーとの反応。
    DSC: 差動走査熱量計の頭文字語、化合物のガラス転移温度を測定する装置。
    エラストマー: 低い応力下にそのもとの長さの少なくとも2倍に伸張することができ、そして、応力の直ちの解放すると、力とともにそのほぼもとの長さに戻る、ポリマー材料、例えば、ゴム。
    FOX: luorinated OX etaneの頭文字語。 本発明の開示において使用するとき、用語「FOX」は通常数字が先行する、例えば、3−FOX、7−FOXなど。 数字の表示は、FOXモノマーの3−炭素上の単一のフッ素化側鎖上のフッ素部分の数を示す。
    GLC: 気液クロマトグラフィーの頭文字語。 出発物質の純度および変換率を決定するための分離技術として使用する装置および方法。
    GPC: ゲル透過クロマトグラフィーの頭文字語。 分子量を決定する装置および方法。
    HMMO: 3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンの頭文字語、アリールスルホネートオキセタンプレモノマーの製造において中間物。
    FOXのホモ重合: FOXホモプレポリマーを生成するFOXモノマーとそれ自体との反応。
    疎水性: ある物質が水に対する親和性を欠如するか、または水をはじくか、または水を吸収できない程度。
    ルイス酸: 塩基から電子対を受け取ることができる物質;こうしてAlCl 3およびBF 3はルイス酸である。
    モノ置換オキセタン: 本発明に関して、概括的に言えば、非ビス置換オキセタン化合物。 さらに詳しくは、それは3−ハロメチル−3−メチルオキセタンプレモノマーおよび本発明のFOXモノマーを意味し、ここでオキセタンリングの3−炭素はただ1つのフッ素化側鎖で置換されており、そして他の3−炭素の側面の基は非フッ素化部分、例えば、メチルまたはエチル基である。

    FOXモノマー: 本発明に関して、モノ置換フッ素化オキセタンまたはFOX。
    相間移動触媒: 二相不均質反応混合物における反応を実現または仲介する。
    FOXプレモノマー: フッ素化アルコキシドと反応したとき、本発明のFOXモノマーを生ずる3−ハロアルカン−3−メチルオキセタン化合物。
    FOXプレポリマー: ポリイソシアネートと反応したとき、ポリウレタンエラストマーを生ずる、約20〜約300FOXまたはFOX/THFモノマー単位を含んでなる、ヒドロキシ末端ポリエーテルオリゴマー。

    テトラヒドロフラン: 商業的に入手可能な5員の環状エーテル、THFと略す。
    TME: 1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタンの頭文字語、BrMMOプレモノマー合成の出発物質。

    本発明は、モノ−ハロアルキルオキセタンプレモノマー、これらのプレモノマーから誘導されたフッ素化アルコキシメチレン側鎖を有するモノ置換オキセタンモノマー、これらのモノマーから誘導されたヒドロキシ末端プレポリマー、およびこれらのプレポリマーから製造されたポリマー、ならびに各々に関連する合成方法、および直接および組成物の成分として、プレモノマー、モノマー、プレポリマーおよび究極のポリマーに関する。

    プレモノマー、モノマー、ポリエーテルヒドロキシ末端プレポリマーおよび得られるそれらの組成物は、なかでも、疎水性、低い表面エネルギー、低いガラス転移温度、低い誘電率、高い耐摩耗性および引裂強さ、低い摩擦係数、高い接着性および低い屈折率を包含する、広範な種類の有用な性質を示す、ポリウレタンエラストマー、熱硬化性プラスチックおよびコーティングの製造に特に有用である。 主要な用途は非粘着性コーティングであり、ここで本発明のポリマーの接着性はテフロンよりすぐれ、表面エネルギーはより低く、適用はいっそう容易であり、そして適用されたフィルムは柔軟性であり、すぐれた耐摩耗性および引裂強さは柔軟性および剛性の双方の表面への適用を可能とする。 例は下記の通りである:汚れ防止コーティング、氷解放コーティング、柔軟性光学繊維クラッド、導管および水道管のコーティングまたはライニング、表面コーティング、落書き防止コーティング、自動車トップコート組成物(例えば、カーワックス)、特に−40〜−50℃程度の低いガラス転移温度のための低温において。 低い屈折率およびすぐれた酸素透過性、ならびにプレポリマーから製造されたエラストマーのあるものの光学的透明度は、エラストマーをコンタクトレンズおよび眼内レンズに有用とする。 もちろん、エラストマーの使用はよく知られており、そして本発明のエラストマーの改良された性質はなお広い範囲の使用を可能とする。

    前述したように、フッ素化エラストマーの製造の改良されたルートを我々は発見した。 我々の発見は、現在既知の方法よりも容易でありかつ費用がかからない、モノ置換ハロアルキルオキセタンプレモノマーを合成する改良された、2工程の方法を包含する。 次いで、プレモノマーはモノ置換フルオロアルキルオキセタン(FOXモノマー)を製造する他の新規な方法において使用される。 さらに、この方法は非常に融通性のあるので、ビス−フルオロアルキルオキセタンをこの方法により高い収率で製造することができる。

    モノマーは、約10〜約500個の炭素、好ましくは20〜約200個の炭素を有する、非架橋の、非対称の、ヒドロキシ末端、線状オリゴマー、すなわち、FOXプレポリマーとして特徴づけられるホモポリマーおよびコプレポリマーの製造に使用される。 これらのプレポリマーは、引き続く重合反応(例えば、ジイソシアネートまたはポリイソシアネートとの反応)において、それらの完全性を実質的に保持して、生ずるポリマーの軟質セグメントのブロックを提供することにおいて、フッ素化エラストマーの製造に対してきわめて重要であり、これらの軟質セグメントのブロックは、重合の間に形成される硬質ブロックと組み合って、すぐれたエラストマーを生成する。 エラストマーの生成に要求される軟質セグメントを含有するプレポリマーを製造するビスまたはモノ−置換フッ素化アルコキシメチレンオキセタンのホモ重合または共重合を背景において示されていないが、本発明の方法はモノ−およびビス−置換の双方のFOXモノマーを容易に重合する。 本発明の反応メカニズムは、ビスフルオロアルキルオキセタンモノマーから高い収率で、ならびにモノ置換FOXモノマーからプレポリマーを生成するであろう。

    また、背景の反応および方法において、Falk、et al. のビス置換オキセタンモノマーにおけるように、2つの対称側鎖の存在はより遅い反応速度およびより低い収率を生ずることを我々は発見した。 理論に拘束されたくないが、これは成長するプレポリマー鎖の開始および伝播反応を立体的に妨害するビス−モノマー化合物の2つの側面の基の存在のためであると、我々は現在考える。 背景において、ちょうどチオ結合したビス−オキセタンモノマー(およびエーテル結合しない側鎖)の重合が示されているが、このような重合は開始することが困難であり、そして成功したとき、結晶質であるプレポリマーが生ずる。 生ずるプレポリマーはモノ置換FOXモノマーから製造されたプレポリマーよりも対称でありかつ規則的であり、したがって、いっそう効率よく詰まって結晶質材料を形成する。

    驚くべきことには、また、先行技術の教示と反対に、フッ素化側鎖は疎水性および低い表面エネルギーの性質を付与するために不必要である。

    この分野において教示されるように、フッ素化が多くなるほど、性質はよりすぐれるようになるが、2つの側鎖の存在が立体障害性および結晶質材料の形成に導くことは認識されていなかった。 対照的に、重合したとき、充填における規則性を防止しかつ非晶質プレポリマーを生ずるのは、本発明のFOXモノマーのフッ素化置換基を有する単一の(モノ)基により提示される対称であると我々は考えられる。

    予期されないことには、FOXモノマーおよびFOX/THFコモノマーから構成されたホモプレポリマーおよびコプレポリマーはビス置換プレポリマーの1/2より多い数のフッ素部分を含有するが、それらは驚くべきことには2つのフッ素化側鎖を有するプレポリマーから誘導されたポリマーと同様な表面エネルギーを有するポリマーを生成する。 さらに、本発明のFOX/THFプレポリマーは本発明のFOXプレポリマーよりも少ないフッ素を含有してさえ、FOX/THFプレポリマーは驚くべきことにはFOXプレポリマーから製造されたエラストマーに匹敵する表面および物理的性質を示す。

    望ましくない副生物の形成を事実上排除する重合法を我々は発見した。 プレポリマー中の非官能性または1官能性材料の存在は、劣った機械的および表面の性質を有するコーティングを生ずる。 結局、これらのコーティングは制限された商業的価値を有する。 非官能性材料、主として環状テトラマーおよびトリマーは、鎖の「バックバイティング」からの開環重合の間に形成される。 他方において、1官能性材料は、対イオンの停止反応、例えば、ジエチルエーテルおよびフッ化物イオンの停止反応のために形成される。 本発明の方法は、副生物の生成を欠如することにおいて、独特である。 環状テトラマーおよび1官能性プレポリマーの生成は、ほとんど望ましくない。

    1. モノマー a)BrMMOプレモノマー 本発明のFOXモノマーは、好ましくは3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン(「BrMMO」)から誘導される。 モノ置換ハロアルキルオキセタン上の脱離基は臭素であるが、他のハロゲン、例えば、塩素およびヨウ素、ならびにアリールスルホネートを使用することができる。 BrMMOとの反応は、3,3−非対称置換オキセタンの製造における好都合なルートを提供する。 BrMMOはSN 2置換を介して広い範囲の非対称置換オキセタンに変換することができ、エネルギー的基、例えば、ニトロ、ニトラト、アジド、アミノ、ジフルオロおよびニトロアミノが導入される。 また、ポリマーのラジカル硬化コーティングのモノマー、例えば、3−位においてビニル、アリル、ホモアリルおよびスチリル基で置換されたオキセタンを製造することができる。

    背景において記載したように、3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンの製造、さらに詳しくは、BrMMOの製造のために現在実施されている方法は、典型的には、低い収率、副反応の不純物、長い、多工程の合成スキームおよび高価の毒性化学物質の使用により特色づけられ、危険な材料および危険な廃棄物の取扱いおよび廃棄の問題を伴う。 これらはこれらの方法の商業的大規模化において有意な障害を表す。 結局、3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンは現在商業的に入手可能ではない。

    しかしながら、本発明のBrMMOの製造方法は普通の安価な出発物質を使用し、そしてわずかに2工程でBrMMOをきれいに高い収率で提供する。 この方法は、HBrのその場の発生を含むことにおいて、新規である。 予期せざることには、HBrのその場の発生は、n−ブタノールより大きい分子量を有するアルコールの使用を可能とし、高い収率で第一ブロミドを生成し、副生物を生成しない。

    第1工程において、下記において式1で示すように、3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メチルプロピルアセテート2(1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタンまたはTMEのジブロモアセテート)はその場で発生したHBrによる氷酢酸中のTMEの臭素化を経て形成される。 HBrは硫酸と臭化ナトリウムとの反応からその場で形成される。 反応温度は約100〜約130℃、好ましくは約120℃の範囲であることができる。 TMEのトリアセテートの形成は、予期されないことには、HBrのその場の発生により生成した臭化物イオンとの置換をいっそう容易に行うことを、我々は発見した。 臭化ナトリウム/硫酸法により第一級アルコール(n−ブタノールより大きい分子量を有する)が高い収率で第一級臭化物に変換されたことは最初であることにおいて、この工程は新規である。 さらに、HBr試薬のその場の発生は、強酸がそのように生成されない場合における強酸の反応および付随する材料の取扱いの問題を有意に簡素化する。

    予期されないことには、TMEトリアセテートの臭素化はTMEジブロモアセテートのみを生成する。 驚くべきことには、モノ−ブロモおよびトリ−ブロモTME誘導体の形成は観察されない。

    第2工程において(式2を参照のこと)、相間移動触媒(PTC)として第四級アンモニウム塩を使用して還流CCl 4 (または塩化n−ブチル)中でTMEジブロモアセテートをNaOHと反応させることによって、オキセタン環は閉じられる。 PTC/TMEジブロモアセテートの比は0.1〜約2.0%w/wの範囲であることができ、好ましくは0.5%w/wである。 還流するとき、TMEジブロモ誘導体3は閉じて、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン4を生成する。 反応温度は還流温度に依存し、室温から約100℃、好ましくは約70〜約80℃の範囲であることができる。 これらの反応スキームの予期せざる結果は、競合する反応からの副生物の非存在である。

    BrMMOの生成の前に、この相間移動触媒の分子内環化反応は試みられなかった。 以前の試みは、2つの主要な副反応のために環状生成物の低い収率(12〜60%)を生じた。 第1副反応は、比較的いっそう緊張したオキセタン環よりむしろ安定なオレフィンの形成を伴う1,4−排除である。 第2競合反応は、ダイマーおよびトリマーの形成である。

    これらの副反応は適当な溶媒の選定により最小とされる。 塩化n−ブチルおよび四塩化炭素は94〜97%程度のBrMMOの収率を提供することを、我々は見出した。 研究した他の溶媒、例えば、アクリロニトリル、トルエン、DMF、リグロイン、1,1,2−トリクロロエタン、ベンゼン、n−ヘキサンおよびヘキサンは、排除および二量化の双方の競合副反応生成物を含有する、いっそう複雑な反応混合物を与えた。

    BrMMOは、第一級臭化物、きわめてすぐれた脱離基の置換を経て広範な種類の非対称置換オキセタンに容易に変換することができる。 次いで、これらのモノマーをルイス酸により重合して、エネルギーおよびコーティング材料において広い範囲の用途を有するポリマー生成することができる。 合成されたモノマーおよび可能なモノマーの例を下記に列挙する。

    これらのモノマーを製造する能力は、競合副反応および通常この種類の反応に関連する副生物を伴わない、BrMMOの製造する、きれいな高い収率の方法に依存する。 これは、式2のTMEジブロモ誘導体3の塩基を触媒とする内部環化反応の予期せざる効果のためである。

    この説明はBrMMOの合成法に向けられてきたが、前述の反応条件を使用して出発物質として1,1,1−トリメチロールプロパン(「TMP」)を用いて3−ブロモメチル−3−エチルオキセタンを生成することができる。 また、この方法は、他のモノ−ハロアルキルオキセタン、例えば、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ヨードメチル−3−メチルオキセタン、3−クロロメチル−3−エチルオキセタンなどの合成に使用することができる。

    オキセタンモノマー 本発明のBrMMOは、モノ置換FOXモノマーおよびFOXモノマーのホモ重合および共重合から誘導されたプレポリマーの製造のために、さらに処理することができる。

    ポリマー中のフッ素の組込みは、生ずるポリマーの性質を変更する:
    1. 熱安定性は増加し、こうしてポリマーの使用温度の上限を拡張し、分解せずにこれらの材料のより高い温度における加工を可能として、他の炭化水素に基づくポリマーが使用不可能である環境における使用に、これらの材料を適当であるものとする。

    2. 表面エネルギーが減少し、こうしてポリマーの解放特性が改良され、これにより材料は接着テープの裏材料、金型の剥離コーティング、船体の汚れ解放コーティング、およびその他としての使用に適当である。

    3. 生ずるポリマーの屈折率は減少し、これによりポリマーは光学的用途、例えば、コンタクトレンズ、眼内レンズ、光学的計装のコーティング、光学繊維のクラッド、およびその他に有用である。

    4. 摩擦係数は減少し、こうしてコーティングの潤滑性が改良され、これにより自動車のシール、風防ガラスのワイパー、ヨットの抵抗減少コーティング、航空機などのような用途において有用である。

    5. 疎水性は減少し、こうして撥水性および湿気バリヤー特性が改良され、ポリマーは電子装置の包封、湿気バリヤーフィルムおよびコーティング、雨の浸蝕コーティング、耐腐蝕コーティングなどに有用である。

    6. 疎油性は増加し、こうしてポリマーは油反発性であり、そして衣料品およびカーペットの汚れ抵抗性コーティングとして有用である。

    7. 易燃性は減少し、こうして難燃性は改良され、例えば、ポリマーでコーティングされた衣料品の難燃性は改良される。

    8. ポリマーの環境安定性は改良され、こうしてポリマーは紫外線および湿気に暴露されたとき、いっそう安定である。

    本発明のモノ置換フッ素化アルキルオキシ−3−メチルオキセタンモノマーは、下記式を有する:

    式中、nは1〜3であり、 Rはメチルまたはエチルであり、そして R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状フッ素化アルキルまたはイソアルキル、または4〜約60個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルである。

    本発明のFOXモノマーは、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンのアリールスルホネート誘導体(アリールスルホネート−MO)またはモノ置換3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンをフッ素化アルコキシドと極性非プロトン性溶媒の存在において反応させることによって得られる:

    式中、R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状過フッ素化アルキルまたはイソアルキル、または4〜約60個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルであり、そして XはBr、Cl、Iまたはアリールスルホネートである。
    数値的FOX表示は側鎖の末端ペルフルオロアルキル基中のハロゲン原子のフッ素原子の数により決定されることに注意すべきである。
    ヒドロキシアルキルオキセタンのアリールスルホネート誘導体は、下記一般式を有する:

    式中、R aはC 6 −C 10炭素を有するモノ環状アリール、例えば、ベンジル、トリル、キシリル、メシチルまたはアルキル、例えば、−CH 3または−CF 3である。

    好ましいスルホネートは、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン(HMMO)のトルエンスルホネート、例えば、p−トルエンスルホネート誘導体である。

    フッ素化アルコキシドは、適当な溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド中でフッ素化アルコールを水素化ナトリウムと反応させることによって得られる: R f (CH 2n OH+NaH R f (CH 2n- Na + +H 2

    水素化ナトリウムはこの反応に好ましい塩基であるが、他の塩基、例えば、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、水素化カルシウム、NaNH 2 、n−ブチルリチウムおよびリチウムジイソプロピルアミドを使用することができる。

    使用できるフッ素化アルコールは、下記一般式を有する:
    f (CH 2n OH
    式中、nは1〜3であり、そして R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状フッ素化アルキルまたはイソアルキル、または4〜約60個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルである。

    適当なフッ素化アルコールは下記の通りである:トリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、およびその他。 他の有用なアルコールは、下記式を有するフッ素化アルコールを包含する:
    a) HO(CH 2n (CF 2x −F
    b) HOCH 2 CF 2 (OCF 2 CF 2x −F および

    式中、nは1〜約3であり、そしてXは1〜約20である。
    これらのアルコールからアルコキシドを形成するために好ましい溶媒はジメチルホルムアミド(DMF)であるが、他の溶媒、例えば、ジメチルアセトアミド、DMSOおよびヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)を使用することができる。

    本発明のプレモノマーBrMMOはオキセタンモノマーの合成に特によく適し、BrMMOは独特にきれいであり、その新規な合成経路から生ずる副生物を含有しない。 後者の例は3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンのp−トルエンスルホネート誘導体である。 末端ペルフルオロアルキル基をもつペンダントアルコキシメチレン基を有するオキセタンの高い収率が得られる。

    置換反応は25℃〜150℃の温度範囲において実施することができるが、好ましい温度は75℃〜85℃である。 より低い温度において、置換速度はかなり遅く、商業的大規模化について限界的に有用であることがある。 より高い温度(>120℃)において、置換速度は極端に速い。 しかしながら、これらのより高い温度において、他の副反応、例えば、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンへのプレモノマーの加水分解が優勢を占める。 こうして、好ましい反応温度は<120℃である。

    FOXモノマーの好ましい合成方法
    最近、有機溶媒および強塩基、例えば、NaHの使用を排除する、FOXモノマーを高い収率で製造する好ましい方法を我々は発見した。 有機溶媒の排除は、危険な廃棄物の発生および揮発性有機化合物の空気中の放出を減少する。 この方法の工程は下記の通りである:

    式中、R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状過フッ素化アルキルまたはイソアルキル、または4〜約60個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルであり、そして XはBr、ClまたはIである。

    この方法において、3−ハロアルキル−3−メチルオキセタン、フルオロアルコール、塩基、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、および相間移動触媒の混合物を水性媒質中で80〜85℃において、GLC分析が出発物質の完全な消費を明らかにするまで加熱する。 反応が完結したとき、生成物を分離および有機相の蒸留により回収する。 有機相はFOXモノマーの大部分を含有する。 回収されたFOXモノマーはポリマー等級であり、そして通常99%を超える純度を有する。 単離された収率は高く、そして精製されたFOXモノマーについて80%〜90%の範囲である。 分離および精製前の収率は、粗生成物について90%を超える。

    種々の塩基、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化テトラブチルアンモニウムなどをこの目的に使用することができるが、好ましい塩基は水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。 なぜなら、それらは大量に容易に入手可能であり、そして比較的安価であるからである。

    相間移動触媒は対イオンを移動させることによって機能するので、それは有機相中でいっそう可溶性である。 種々の相間移動触媒をこの目的に使用することができ、それらの例は臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、臭化セチルトリブチルアンモニウム、クラウンエーテル、グリコール、およびその他である。 好ましい触媒は臭化テトラブチルアンモニウムである。 なぜなら、それはコストが比較的低く、そして有機溶媒および水性媒質の双方の中においてすぐれた溶解度を有するからである。

    上記の反応は、50℃程度に低い温度および120℃程度に高い温度において実施することができる。 しかしながら、低温において、置換速度は極端に低く、そして競合副反応、例えば、加水分解は優勢になり始める。 より高い温度において、置換速度は極端に速く、圧力を取扱うことができる特殊の装置を必要とし、こうしてこの方法を商業的大規模化に非経済的としかつ魅力のないものとする。

    上記の好ましい相間移動触媒法は3−ハロアルキル−3−メチルオキセタンに限定され、したがって、FOXモノマーの合成の出発物質として3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンのアリールスルホネート誘導体の使用を排除する。 なぜなら、アリールスルホネートは加水分解に対して感受性であり、そして上記の相転移条件下に、容易に加水分解して3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンを形成し、こうしてより低い収率を生ずるからである。 かしながら、この制限は高い純度の3−ブロモメチル−3−メチルオキセタンを高い収率で提供する本発明の方法により克服することができる。

    2. プレポリマー 本発明のプレポリマーの3つの種類が存在する:プレポリマーをただ1つのFOXモノマーからアセンブリングするホモポリマー;プレポリマーをFOXモノマーの混合物からアセンブリングするコポリマー;およびFOXモノマー(またはFOXモノマーの混合物)をテトラヒドロフラン(THF)と共重合させるFOX/THFコプレポリマー。

    ヒドロキシ末端のFOXプレポリマーの主要な用途の1つは、疎水性、非粘着性、低い摩擦の材料の開発においてである。 これらの材料の製造において最も重要な基準は表面エネルギーの最小化であり、表面エネルギーは材料の湿潤性の測度であり、そして臨界的性質、例えば、疎水性および接着特性を定める。

    低い表面エネルギーを有する材料を製造するために、フルオロアルキル基が側鎖の中に存在し、そしてフルオロアルキル基の末端炭素が過フッ素化されていることが決定的である。 フッ素をポリマー主鎖の中よりむしろ側鎖の中に有するという要件は、フッ素化ポリアクリレートおよびポリテトラフルオロエチレン(テフロン)の表面エネルギーを比較することによって証明される。 フッ素をポリマー主鎖の中に含有するテフロンの表面エネルギーは、18.5エルグ/cm 2である。 比較により、フッ素を側鎖の中に含有するポリフルオロアクリレートの表面エネルギーは、10〜12エルグ/cm 2である。 また、水素またはハロゲン(Cl、Br、I)を含有するフルオロアルキル基は、CF 3基を有するものよりもかなり高い表面エネルギーを有する。 典型的な有機材料の表面構成上の表面エネルギーの依存性は、表1に示されている。

    また、3−位においてただ1つのペルフルオロアルキル基で置換されたオキセタンモノマーを使用することは好ましい。 なぜなら、3,3'−ジ置換オキセタンモノマーの重合は、要求される性質を有するエラストマーの製造を排除する高度に結晶質であるプレポリマーを生ずるからである。 例えば、3,3'−ビス(クロロメチル)オキセタンの重合は、ほぼ220℃において溶融する結晶質ポリマーを生ずる。 同様に、3,3'−ビス(エトキシメチル)オキセタンの重合はほぼ80℃において溶融するプレポリマーを提供する。

    結晶質プレポリマーはポリウレタンエラストマーの製造において使用できないことに注意すべきである。 また、ジ置換FOXモノマーからのプレポリマーは大量の1官能性環状オリゴマーを含有し、これらのオリゴマーはポリマーの性質を劣化させる。 表面性質はポリマー/空気の界面におけるフッ素の量に依存し、そしてFOXプレポリマーの場合において、フッ素によるポリマー表面のきわめてすぐれた濃縮が達成され、しかもただ1つのペルフルオロアルキル基により達成される。 驚くべきことには、第2フッ素化側鎖は表面の性質を有意に増強せず、こうして、プレポリマー中のその導入はコスト的に有効でなくかつ、それは結晶質の対称性質を導入するので、フッ素化エラストマーの分野を排除することを、我々は発見した。

    フッ素をテフロンにおけるように主鎖上に配置するよりむしろ側鎖の中に配置すると、潤滑性は改良され、そして得られるプレポリマー/エラストマーはちょうど主鎖の中にフッ素を有するポリマーより低い表面エネルギーを示すことを、我々は発見した。 しかしながら、側鎖上/主鎖上にフッ素を有することの間に交換が存在することを、我々は発見した;我々はフッ素化側鎖の組込みにより潤滑性を増加したが、主鎖上にのみフッ素を有するポリマー、例えば、テフロンに比較して、熱安定性の減少が存在する。

    ヒドロキシ末端ホモプレポリマーおよびコプレポリマー
    本発明は、また、FOXポリマーを重合する方法、および生ずるヒドロキシ末端プレポリマーを含む。 これらのプレポリマーは下記式を有する:

    式中、nは1〜3であり、 Rはメチルまたはエチルであり、 R 1はHまたは約2〜約5個の炭素原子を有する末端アルキルアルコール残基であり、 R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状フッ素化アルキルまたはイソアルキル、または4〜約60個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルであり、そして xは10〜約250である。

    FOXホモプレポリマーおよびコプレポリマーを製造する方法は、下記の工程を包含する:1) 反応器に触媒、開始剤および溶媒を供給し、2) 適当な有機溶媒中の1種または2種以上のFOXモノマーの溶液を−20℃〜+60℃温度において添加し、3) FOXモノマーを触媒/開始剤溶液と反応させ、4) 反応を急冷し、そして5) メタノール中の沈澱によりFOXプレポリマーを分離する。

    重合はホモ重合であるか、または2種またはそれ以上の前述のオキセタンモノマーの混合物を重合ゾーンに添加する共重合であることができる。 特に有用な共重合は、コモノマーを選定した比率において順次に添加して、コントロールされたブロックの大きさおよび性質を有するブロックコポリマーを得るブロック重合である。

    本発明の溶液重合は5%〜85%の固形分濃度において実施することができるが、好ましい重合は通常50〜60%の固形分濃度において実施する。 重合は適当な不活性溶媒、好ましくはハロゲン化C 1 −C 5炭化水素、例えば、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチタン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、フッ素化溶媒などの存在において実施され、好ましい溶媒は塩化メチレン、または塩化メチレンとフレオン(Freon)との混合物である。 他の溶媒、例えば、二酸化硫黄、ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ジオキサンおよびキシレンを使用することもできる。
    FOXモノマーは、ルイス酸触媒(すなわち、1対の電子を受容できる化合物)およびポリヒドロキシ脂肪族化合物、例えば、重合開始剤の存在において容易に重合する。 触媒として使用するために適当なルイス酸は、下記のものを包含する:三フッ化ホウ素、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、塩化亜鉛、臭化アルミニウム、およびその他の錯体。 好ましいルイス酸触媒は、BF 3・THF錯体。

    適当な開始剤は、ポリヒドロキシ脂肪族化合物、例えば、2〜約5個の炭素原子および2〜4個のヒドロキシルを有するアルキルおよびイソアルキルポリオール、例えば、エチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、プロピレングリコール、イソブタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、およびその他であり、好ましい開始剤はブタン−1,4−ジオールである。

    触媒および開始剤は、FOXモノマーの添加前に、好ましくは溶媒中で5〜10分間混合する。 触媒/開始剤の比は1:1〜1:5モル/モルの範囲であり、好ましい比は1:1〜1:2モル/モルである。 好ましい触媒、開始剤および溶媒の組み合わせの1例は、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネート、ブタン−1,4−ジオールおよび塩化メチレンである。 モノマー/触媒の比は約10:1モル/モル〜約300:1モル/モルの範囲であり、好ましい範囲は約50:〜100:1モル/モルの範囲である。

    典型的な例において、1種または2種以上のFOXモノマーの添加前に、触媒および開始剤を溶媒中の混合する。 オキセタンモノマーは比較的高い歪エネルギーを有しそして発熱性開環重合を行うので、1または2以上のFOXモノマーをある時間かけてゆっくり添加して、反応温度コントロールしかつ反応の暴走を回避する。 反応の進行を1 H NMRにより監視し、FOXモノマーの>95%が消費されたとき、反応を水で急冷する。 プレポリマーをメタノール中の沈澱により精製する。

    プレポリマーの分子量は、モノマー/触媒比および反応温度を変化させることによってコントロールすることができる。 一般に、より低いモノマー/触媒比およびより高い反応温度は、より低い分子量のプレポリマーの形成に好適である。
    モノマー/触媒比は10:1〜300:1であることができるが、普通に使用する比は50:1〜100:1のモノマー/触媒の範囲である。

    反応温度は−20℃〜+60℃の間で変化させることができるが、好ましい反応温度は+5℃である。 より高い温度において、1官能性物質、主として−CH 2 F末端物質が観察される。 1官能性物質は連鎖停止剤として作用することができ、こうして最終ポリマーの分子量を限定し、ならびに多分散性を増加する。 次いで、これは劣った機械的および物理的性質を有するポリマーを生ずる。

    環状オリゴマーは、通常、ポリエーテルプレポリマーの合成において形成される。 これらの物質は非官能性であり、そしてプレポリマーの有用性を減少する。
    そのうえ、これらの物質はポリマーのマトリックスの中から外に滲出し、これによりポリマーの表面および機械的性質に著しく影響を与える。 FOXモノマーのホモ重合により製造されるプレポリマーは、ほぼ2〜7%の環状テトラマーを含有する。

    BF 3 −エーテレート触媒は、ほぼ10%〜15%の1官能性物質およびほぼ6%〜7%の環状テトラマー副生物を生ずる。

    好ましい触媒はBF 3・THFであり、これは2%より少ない環状テトラマー副生物を生成し、そして1官能性プレポリマーの形成を排除する。 引き続いて、これはプレポリマーの官能性を増加し、そしてきわめてすぐれた機械的、表面および物理的性質を有するポリマーに導く。

    FOXモノマーの重合は、カチオン開環反応により起こる。 そのメカニズムを下記に示す:

    重合は、開始剤により供与されるプロトンにより開始され、そしてプロトン化オキセタン環は他の起こると伝播を行ってポリマー鎖を発生する。 次いで、生長するポリマー鎖をアルコールまたは水で停止させて、本発明のヒドロキシ末端ポリエーテルプレポリマーを得る。 本発明のプレポリマーはアルコールおよび水の双方の停止から生ずるプレポリマーの混合物であることに注意すべきである。

    プレポリマーのNMR分析( 1 H/ 13 C)により、開始剤の断片、特にブタンジオール断片は、ポリマー鎖の末端に位置し、プレポリマーの主鎖の中央に組込まれないことを我々は発見した。 NMRデータ( 1 H/ 13 C)は−CH 2 CH 2 CH 2 CH 2 OH基の存在を明瞭に示し、これはブタンジオール断片がポリマー鎖の末端に組込まれる場合にのみ起こることができる。 ブタンジオール断片がプレポリマーの中央の中に組込まれた場合、対称の−OCH 2 CH 2 −CH 2 CH 2 O−基に相当する2つのピークのみを我々は見るであろう。 我々のNMRデータはこの基の存在を示さない。 理論的に開始剤の断片はプレポリマーの中央に組込まれることができるが、嵩のある高分子量のプレポリマーが低分子量の高度に移動性のブタンジオールと連鎖停止剤として効率よく競合することはほとんどありえない。 ジオール開始剤を使用する重合の結果は、プレポリマー鎖の末端に非対称のブタンジオール部分を有するプレポリマーである。 我々の研究はConjeevaram、et al. (J.Polymer Science、Vol.23、429−444(1985))と一致し、後者において1,4−ブタンジオールをBF 3・エーテレートと組み合わせて開始剤として使用して、非置換オキセタンを重合する。 彼の13 C NMR分析は、また、ポリマー鎖の末端において非対称基−CH 2 CH 2 CH 2 CH 2 OHとしてブタンジオール断片の組込みを明らかにする。

    本発明のプレポリマーは、加工容易な、非晶質の低い粘度の油である。 プレポリマーの固有粘度は0.05〜0.08dL/gである。 ゲル透過クロマトグラフィーにより決定したプレポリマーの数平均分子量は、1,000〜30,000である。 分子の分布の拡がりまたは「Q」の測度である多分散性は、非常に低く、5より小さく、典型的には1.1〜2.0の程度である。 プレポリマーは単峰形分子量分布を示し、そしてほぼ2〜7%の環状テトラマーで汚染されていた。

    本発明において報告された分子量は、よく特徴づけられたポリスチレン標準に関して表わされることに注意すべきである。 プレポリマーの当量はTFAA末端基を使用して1 H NMRにより決定され、そして2,500〜9,000であった。 プレポリマーのガラス転移温度は、DSC分析により決定して、−38℃〜−45℃であった。

    本発明のホモプレポリマーおよびコプレポリマーの構造の分析は、 1 H、 13 Cおよび19 F NMR分光分析を使用して実施された。 1 H NMR分析は、トリメチレンオキシドに基づくポリエーテルの主鎖を明らかにした。 1 H NMR分析は、また、BF 3・エーテレートを触媒としてを使用するとき、−CH 2 Fおよび−OCH 2 CH 3末端基を有する1官能性物質が実質的な量において形成することを示した。 しかしながら、BF 3・THFを触媒としてを使用するとき、1官能性物質の形成は観察されない。 また、 1 H NMRを使用して、コプレポリマー中の2つのモノマーの比および末端基の同一性を確立した。 19 F NMR分析は、フルオロアルキル側鎖の存在および−CH 2 F末端基を有する物質および不純物、例えば、フレオン、HFおよびBF 3触媒の非存在を確証した。

    コプレポリマー、例えば、ポリ3/7−FOXおよびポリ3/15−FOXの13 C NMR分析は、これらの物質がランダムコポリマーであり、存在する場合、ブロック構造をほとんどもたないことを明らかにした。

    前述のプレポリマーは油であり、潤滑剤として、または種々の用途に添加剤として使用することができる。 例えば、これらの材料は化粧品において添加剤として使用して、撥水性および解放特性を付与することができる。 また、これらの材料はエンジンオイルにおいて添加剤として使用して、エンジンの摩耗を減少しかつ性能を改良することができる。 しかしながら、主要な用途はフッ素化ポリマーの製造においてであり、次いでフッ素化ポリマーは自動車ワックスから医学的および歯科的用途の材料、例えば、プロテーゼおよびカテーテルのライニングの範囲の多様な用途において使用することができる。

    テトラヒドロフランとのコプレポリマー
    本発明のフッ素化オキセタンはTHFと共重合させて、非常に独特の、予期せざる特性を有するFOX/THFコプレポリマーを製造することができる。 これらはフッ素含有、ヒドロキシ末端、ポリエーテルプレポリマーの新規なクラスであり、これらはポリイソシアネートで硬化すると、低いガラス転移温度および低い表面エネルギーにより特徴づけられる、強靭なポリウレタンエラストマーを提供する。 そのうえ、これらのエラストマーは、高い耐摩耗性および低い摩擦係数を示すコーティングの中に混入することができる。 これらの性質の組み合わせは、これらのフッ素化コプレポリマーから誘導されたポリマーを、種々の用途に極端に魅力的なものとし、このような用途は下記のものを包含するが、これらに限定されない:汚れ防止(解放)コーティング;氷解放コーティング;耐腐蝕性コーティング、自動車トップコート(例えば、カーワックス)、フロントガラスのワイパー;ベルトストリップ;および種々の家庭用製品;シールおよびガスケット;電子装置の包封および耐汚れコーティング;および多数の医学的/歯科的用途。

    テトラヒドロフラン(THF)は5員の環状エーテルであり、商業的に入手可能であり、そしてアニオン触媒ではなく、カチオン触媒で重合または共重合することが知られている。 THFを環状エーテル、特にオキセタンと共重合させる試みは予測不可能である。 重合は起こるが、生成物はしばしばランダムコポリマーではない。 THFとオキセタンとの間に開環重合の非常に大きい差が存在するので、生成物はランダムコポリマーよりむしろブロックコポリマーであるように思われる。 ポリTHF(pTHF)は約50℃において溶融する半結晶質ポリマーであり、そしてウレタンエラストマー中の軟質セグメントとして使用するとき、低温において結晶化し、物理的性質の問題、例えば、低い柔軟性、伸び後の不完全なまたはわずかの回復、低い弾性率、およびその他を引き起こす。 ブロックコポリマー、または非ランダムコポリマーにおいて、THFブロックは結晶化しそして半結晶質ポリマーを形成するので、同様な問題が起こることがある。

    本発明のFOX/THFランダムコポリマーにおいて、THFおよびオキセタンのセグメントはポリマー主鎖に沿ってランダムに間隔を置いて位置し、こうして非晶質油である生成物に導く。 本発明のコプレポリマーのランダムの特質は、主鎖のタクチシティ、または順序づけおよび結晶性の発生に導く規則性の他の形態をそれ自体防止する。 結晶化度が低い、好ましくは非晶質である、ヒドロキシ末端ポリエーテルプレポリマーは、ウレタンエラストマーの軟質セグメントとして特に適当である。

    本発明において、我々はFOX/THFコプレポリマーを生成するFOXモノマーとTHFとの共重合を記載する。 FOXモノマーとTHFとの共重合は、比較的高価なFOXモノマーの少量を使用することによってフッ素化プレポリマーのコスト減少ばかりでなく、かつまたよりすぐれた性質を有するプレポリマーを提供する。 本発明のコプレポリマーはランダムコポリマーであり、そしてウレタンエラストマーの軟質セグメントとして理想的である。

    そのうえ、これらのFOX/THFコプレポリマーは、加工容易である非晶質油である。 また、共反応成分としてのTHFの使用は、大量における重合の実施を可能とし、そしてオゾン消耗性溶媒、例えば、フレオンの使用を排除する。

    FOXコプレポリマー組成物は、下記の一般構造を有する:

    式中、nは1〜3であり、 Rはメチルまたはエチルであり、 R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状過フッ素化アルキル基、または約4〜20個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルであり、 xは1〜100であり、そしてYは10〜50であり、そして R 1はHまたは約2〜5個の炭素原子を有するアルキルアルコールである。
    そして、 M nは2,000〜50,000であり、そして T gはほぼ−40〜−42℃である。

    予期されないことには、本発明の生ずるコポリマー配列はランダムである。 コプレポリマーのランダム配列、ならびに非対称FOXセグメントの存在は低粘度の油を生じ、この油は加工および生成物の商業的用途を有意に促進する。

    硬化されたポリマーとしてFOX/THFコプレポリマーの表面エネルギーは、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)のそれより低く、そして主鎖よりむしろ側鎖の中のフッ素の存在に帰属される。 FOX/THFプレポリマーが本発明のモノ置換FOXモノマーから形成され、そして表面エネルギーが背景において記載したビス置換モノマーから形成されたポリマーの表面エネルギーに匹敵することは注目に値する。 結局、FOXモノマーは背景のビス−ペルフルオロアルキルモノマーより好ましい。 なぜなら、モノ置換FOXモノマーは匹敵するか、またはよりすぐれた表面エネルギーを有する生成物を生成ばかりでなく、かつまたTHFと共重合する能力を有し、こうして出発物質のコストを減少するからである。 我々はTHFセグメントの導入によりFOX/THFコプレポリマー中のフッ素の量を有意に減少してさえ、表面エネルギーの有意な減少はモノ置換FOXモノマーから製造したポリマーに比較して観察されない。

    コプレポリマーの配列のランダムの特質は完全に予期せざることであり、そして下記において概説する新規な反応条件を使用して達成される。 ランダム性は非晶質、低い粘度の油を生ずる。 結晶質プレポリマー(ビス置換モノマーから製造されたブロックコポリマーまたはプレポリマーについて期待されるのような)を越えた液状プレポリマーの利益は、より容易な加工および反応成分(例えば、ジイソシアネート、架橋剤、連鎖延長剤など)との混合を包含する。

    コプレポリマーの製造方法は、下記の工程を包含する:1) 適当な有機溶媒中でTHFをプレミックスし、前記THFおよび溶媒の−20℃〜+60℃であり、2) 触媒を添加し、3) 開始剤を添加し、4) 1種または2種以上のFOXモノマーを添加し、前記FOXモノマーの温度は−20℃〜+60℃であり、5) 反応を急冷し、そして6) メタノール中の沈澱によりFOX/THFプレポリマーを分離する。

    また、FOX/THFのコポリマー比が60:40〜35:65の範囲である場合、有機溶媒は不必要であり、そしてプレポリマーはFOXを純粋なTHFに添加することによって製造することができる。 溶媒の非存在は、溶媒の危険な廃棄物および危険な材料の貯蔵および取扱い、ならびにより低い製造コストおよび公衆の認識の増大(すなわち、「生の」生成物)に関して、製造業者に有意な利点を提供する。 さらに、炭化水素のセグメント(THFセグメント)の存在は、炭化水素中のコプレポリマーの溶解度を改良する。

    共重合は、不活性溶媒、例えば、塩化メチレンまたはフレオン113またはそれらの混合物中で、または純粋なTHF中で実施される。 90:10の7−FOX/THFコプレポリマーは塩化メチレンおよびフレオン113の3:1混合物中で製造されるが、60:40および35:65の7−FOX/THFコプレポリマーは純粋なTHF中で製造される。 同様に、50:50の13−FOX/THFおよび60:40の15−FOX/THFコプレポリマーは純粋なTHF中で製造される。 90:10の7−FOX/THFコプレポリマーの合成において、溶媒を使用して重合の間の粘度の発生を回避し、そして溶媒は高いトルクのミキサーにより潜在的に排除することができる。 溶液重合は5%〜85%の固形分濃度において実施することができるが、重合は通常50〜60%の固形分の濃度において実施される。 この目的に使用できる他の溶媒は、四塩化炭素、クロロホルム、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、フッ素化溶媒、二酸化硫黄、ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ジオキサン、キシレンなどであり、好ましい溶媒は塩化メチレン、または塩化メチレンとフレオンとの混合物である。 FOX/THFコポリマーを溶媒の非存在において製造できるという事実は、完全な規模の製造にかんがみて有益である。 なぜなら、環境の法規は、溶媒、特にハロゲン化溶媒の大気中への放出を高度に制限しているからである。

    触媒および開始剤は、FOXモノマーのホモ重合において使用されるものに類似する。 適当な触媒はルイス酸、すなわち、1対の電子を受容できる化合物であり、それらの例は下記のものを包含する:三フッ化ホウ素、五フッ化リン、SnCl 4 、五フッ化アンチモンなど。 適当な開始剤は、水および2〜5個の炭素原子および1〜4個のヒドロキシ基を有する脂肪族アルコール、例えば、トリフルオロエタノール、メタノール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどである。

    典型的な例において、触媒および開始剤 、モノマーの添加前に、溶媒中で混合する。 THFは低い歪エネルギーを有する5員の環状エーテルであり、そして反応条件下にホモ重合しない。 こうして、THFはワンショットで反応混合物に添加する。 他方において、オキセタンモノマーは比較的高い歪エネルギーを有し、そして発熱性開環重合を行う。 こうして、FOXモノマーはある時間かけてゆっくり添加して、反応温度をコントロールしかつ暴走反応を回避する。 反応の進行を1 H NMRにより監視し、FOXモノマーの>95%が消費されたとき、反応を水で急冷する。 プレポリマーをメタノール中の沈澱により精製する。

    コプレポリマーの分子量は、モノマー/触媒比および反応温度を変化させることによってコントロールすることができる。 一般に、より低いモノマー/触媒比およびより高い反応温度は、より低い分子量のコプレポリマーの形成に好適である。 モノマー/触媒比は10:1〜300:1であることができるが、普通に使用する比は100:1のモノマー/触媒の範囲である。 反応温度は−20℃〜+60℃の間で変化させることができるが、好ましい反応温度は+5℃である。 より高い温度において、1官能性物質、主として−CH 2 F末端物質が観察される。 +5℃の反応温度は−CH 2 F末端基の形成を排除し、−CH 2 F末端基は非反応性であり、そうでなければプレポリマーの官能価を減少し(1官能性生成物の形成により)そして劣った機械的性質を有するポリウレタンに導くであろう。

    FOXホモプレポリマーおよびコプレポリマーと対照的に、環状オリゴマーの形成は7−FOXと>10モル%のTHFとの共重合において観察されない。 同様に、環状オリゴマーの形成は50:50の13−FOX/THFおよび60:40の15−FOX/THFコプレポリマーの製造において観察されない。 しかしながら、少量の環状テトラマー(約1.0%)が90:10のFOX/THFコプレポリマーの合成において形成される。 生長するポリマー鎖中のTHFの組込みは、ポリマー鎖中の原子数を変化させ、そして鎖のバイトバックを可能とせず、そして熱力学的に安定な16員の環状エーテルを形成する。 この結果は無毒の汚れ解放コーティングの開発において特に重要であり、ここで候補のコーティングからの化学物質の排出は許容されない。

    本発明のFOX/THFコプレポリマーは、加工容易な、非晶質の低い粘度の油である。 FOX/THFコプレポリマーは、FOXホモプレポリマーよりわずかに粘性である。 60:40の7−FOX THFコプレポリマーの固有粘度は、0.5g/dL濃度においてTHF中で決定して、0.125dL/gである。 比較により、7−FOXホモプレポリマーの固有粘度は0.072dL/gである。 FOX/THFコプレポリマーの1 H NMR分析は、双方のモノマーがコプレポリマーの中に組込まれること、そしてTHFセグメントが、末端基としてではなく、2つのFOXセグメントの中央に存在することを示す。

    コプレポリマー中の2つのモノマーの比は、THF(約1.6ppm)および7−FOX(0.93ppm)セグメントに対応するピークの下の面積を比較することによって確立される。 1 H NMR分析は、また、FOX/THFコポリマーは1官能性物質(−CH 2 F末端)または他の不純物で汚染されていない。
    フルオロアルキル側鎖を支持する炭素に対応する、 13 C NMRの第四級炭素の領域における多数のピークの存在は、上記のプレポリマーが、存在する場合、わずかのブロック構造を有する、ランダムコポリマーであることを明らかにする。
    19 F NMR分析は、フルオロアルキル側鎖の存在、および−CH 2 F末端基、HFおよびBF 3触媒の非存在を確証する。 これらの物質はブロックコポリマーでないことに注意することが重要である。 なぜなら、THFブロックは結晶化することができ、そして結晶化度が増加しかつ柔軟性に劣る材料に導くからである。 これは、引き続いて、FOX/THF材料の有効性を制限する。

    FOX/THFコプレポリマーの数平均分子量は、GPCにより決定して、10,000〜14,000であるが、多分散性は1.5〜2.1であった。 コプレポリマーは単峰形の分子量分布を示し、そして90:10の7−FOX/THFコプレポリマーを除外して、FOX/THFコプレポリマーは環状オリゴマーを含有しなかった。 60:40の7−FOX/THFコプレポリマーの当量は、TFAAを使用する1 H NMRにより決定して、6,230であった。 p−トルエンスルホニルイソシアネート/ジブチルアミンの滴定法による同一コプレポリマーの当量は、5,890であった。 DSC分析による60:40の7−FOX/THFコプレポリマーのガラス転移温度は−43℃であった;他の転移は−100℃〜+130℃の間で検出されなかった。 比較により、7−FOXホモプレポリマーのガラス転移温度は−42℃であった。 この結果が示すように、コプレポリマーのガラス転移温度はTHFの組込みにより影響を受けず、そしてプレポリマーはランダムコポリマーである。 プレポリマーがブロックコポリマーまたは2つのホモポリマーの混合物であった場合、2以上の転移が観察されたであろう。 これは、さらに、60:40の7−FOX/THFコプレポリマーの動的機械的性質の測定により確証され、ここでただ1つの転移(T g )が−41℃において観察された。 FOXおよびTHFモノマーの間のランダムコポリマーの形成は予期せざることであることに注意すべきである。 なぜなら、これらの2つのモノマーの反応性の非常に大きい差により、ブロックコポリマーまたは2つのホモポリマーの形成が決定されるであろうからである。

    前述のコプレポリマーは、潤滑剤として、または種々の用途のための添加剤として使用することができる。 例えば、コプレポリマーは商業的エンジンオイルの性能を改良するための添加剤として、または工業的装置の潤滑剤として使用することができる。 しかしながら、FOX/THFコプレポリマーの主要な用途は、フッ素化ポリエーテルウレタンエラストマーの開発においてである。

    3. ポリマー 本発明のヒドロキシ末端プレポリマーは、種々のポリマー、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレートなどの合成に使用することができる。 さらに、本発明のFOXプレポリマーは、新規なフッ素化エラストマー、熱硬化性材料および熱可塑性材料の合成に使用することができる。

    本発明のフッ素化ポリウレタンエラストマーは、フルオロポリマーの表面性質、および伝統的ポリウレタンの機械的性質および加工特性を示す。 これらの材料は、低いガラス転移温度、低い摩擦係数、高い耐摩耗性、および極端に低い表面エネルギーを示す。 さらに、これらのポリマーはきわめてすぐれた機械的性質を示し、そして薄いコーティングとして、または大量生産品に加工することができる。 また、本発明のフッ素化ポリウレタンは種々の物質に結合することができる。 これらの性質の組み合わせは、これらの材料を種々の用途に魅力的なものとし、このような用途の例は下記の通りである:船体および他の海洋構造物の汚れ防止コーティング;船体および航空機の抵抗減少コーティング;湿気バリヤーコーティングおよび電気回路の包封物;航空機および構造物の氷解放コーティング;耐腐蝕性および保護コーティング;自動車トップコート(例えば、カーワックス)、ガスケットおよびシール;接着テープの裏材料;フロントガラス、メガネ、および窓のコーティング;噴射剤およびフレアのバインダー;振動緩衝のためのブッシュ;家具の艶出剤;非転移、防水/油性化粧品;布帛の撥水剤;カーペットの耐油/汚れコーティング;コンピューターディスクおよび磁気ヘッドのレールの低摩擦コーティング;および多数の医学的/歯科的用途、例えば、人工心臓、人工関節、カテーテル、コンタクトレンズおよび眼内レンズ。

    FOXホモー/コープレポリマーからのポリウレタン
    フッ素化ポリウレタンエラストマーの製造は、本発明のFOXプレポリマーを使用して開始される。 前述したように、これらのプレポリマーは、加工容易である、非晶質、低い粘度の油である。 そのうえ、これらの材料は2官能性であり、そして末端の第一級ヒドロキシ基を有し、このヒドロキシ基はイソシアネートと容易に反応して高分子量ポリウレタンエラストマーを形成する。 典型的には、プレポリマーは等しい量のポリイソシアネートと触媒および架橋剤の存在において反応して、ポリマーの3次元網状構造を形成する。 この方法は、成分を混合し、それらを金型中で注型し、脱気し、そしてこの混合物を高温において硬化することを包含する。 また、FOXプレポリマーを過剰のジイソシアネートと反応させ、そして生ずるイソシアネートキャップドプレポリマーを架橋剤と反応させて熱硬化性物質を形成する。 必要に応じて、イソシアネートキャップドプレポリマーを低分子量のジオールまたはジアミン(連鎖延長剤)と反応させて、線状、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを形成することができる。

    本発明のフッ素含有熱硬化性ポリウレタンエラストマーは、下記の構造を有する、架橋剤により結合された、反復単位から構成されている:

    式中、nは1〜3であり、 Rはメチルまたはエチルであり、 R fは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状過フッ素化アルキル基、または約4〜20個の炭素原子を有するオキサ過フッ素化ポリエーテルであり、 Xは10〜200であり、そしてYは1〜10であり、そして R 1はアルキルまたはアリール官能基であり、それらの例は下記の構造を包含する:

    生ずるポリウレタンは不粘着性、不透明、一般に有機溶媒中に不溶性であり、そして−40℃〜−47℃のガラス転移温度を有する。 蒸留水との110°〜145°の接触角の測定値および13.8〜15.2エルグ/cm 2の表面エネルギーの測定値により示されるように、本発明のエラストマーの表面の湿潤性(疎水性)および非接着特性はテフロンについて測定した値(110°の接触角および18.5エルグ/cm 2の表面エネルギー)より大きい。 FOXポリマーの側鎖の大きさが増加するにつれて、疎水性は同様によく増加する(表3参照)。 上に示したように、145°は本発明のFOXポリマーの極端な疎水性の特徴を示す。 15−FOXポリウレタンの145°の接触角は、これまで観測された最高の値の1つである。

    第1図は、本発明の15−FOXポリウレタン上の蒸留水の滴の接触角を、テフロン上の2回蒸留した水の滴の接触角と比較して示す。

    本発明のポリウレタンは、下記の特性の組を示す:1) エラストマーの性質、2) テフロンより高い疎水性および非粘着性、3) 薄いコーティングおよび大量生産品への加工可能性、4) 約−50℃までの柔軟性、5) 種々の支持体に対する結合可能性、6) 約−50℃〜約240℃の有効な周囲温度範囲。

    ガラス転移温度は、ポリマーが脆いガラスから柔軟性エラストマーに転移する温度である。 したがって、それはエラストマーのより低い使用温度を指令する。

    非可塑化FOXポリウレタンのガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)で測定して、−40℃〜−47℃である。 通常、可塑剤は柔軟性を付与しかつポリマーのガラス転移温度を低下するために使用される。 必要に応じて、フッ素化可塑剤、例えば、フォムブリン(Fomblin)、アルフノックス(Alfunox)、およびKelf−Fオイルを使用して、FOXポリウレタンエラストマーの低温柔軟性を改良することができる。 接触角はポリマー表面上の水滴の鈍角であり、そしてポリマー表面の湿潤性を反映する。 水滴は疎水性表面上で拡がらず、大きい接触角を示し、ポリマー表面の非湿潤特性を示す。 FOXポリウレタンと2回蒸留した水との静止接触角をゴニオメーターで測定し、そしてそれは110°〜145°の間であることが見出された。 対照的に、テフロンは110°の接触角を示す。 表面エネルギーは、また、ポリマー表面の湿潤性の重要な測度であり、そして臨界性質、例えば、疎水性および接着特性を定める。 低い表面エネルギーを有する材料は湿潤が困難であり、こうしてきわめてすぐれた解放特性を示す。 例えば、テフロンは18.5エルグ/cm 2の表面エネルギーを示し、そして非粘着性調理具の製造において広く使用されている。 普通のポリマーの表面エネルギーは、表2に列挙されている。 ポリ3/7FOX(25:75)およびポリ7−FOXは、それぞれ、15.2および13.8エルグ/cm 2であった。 これらの値はテフロンおよび商用ポリマーのそれよりかなり低く、FOXポリウレタンがテフロンよりすぐれた解放特性を有することを示す。 これにより、本発明の硬化したエラストマーは、より低い湿潤性および増強された解放特性がコーティング材料において望まれる用途に、テフロンより適する。

    ポリウレタンエラストマーを製造する方法は下記の工程を包含する:1) FOXプレポリマーをポリイソシアネートを25℃〜100℃の試薬温度においてプレミックスし、2) 触媒を添加し、3) 約0%〜15%w/wの架橋剤を添加し、4) 成分を混合し、5) 成分を金型の中に注型し、6) 注型したコンパウンドを脱気し、そして7) コンパウンド混合物を17°C〜150℃の温度において硬化する。

    通常、モル当量のFOXプレポリマー、架橋剤およびポリイソシアネートを使用する。 しかしながら、FOXプレポリマーを過剰のポリイソシアネートに添加する場合、イソシアネートキャップドプレポリマーが生成し、これをさらに架橋剤と反応させて熱硬化性ポリウレタンエラストマーを生成する。 また、イソシアネートキャップドプレポリマーを低分子量連鎖延長剤、例えば、ジオールまたはジアミンと反応させて、線状熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造することができる。

    通常使用する架橋剤は低分子量ポリオールまたはポリアミン、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、イソノール93、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン、ジェファミン、1,4−ブタンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアニリン、ジエタノールアミンなど。 好ましい架橋剤はトリメチロールプロパン、イソノール93、メチレンジアニリン、ジェファミンである。 架橋剤の量を変化させることによって、エラストマーの機械的性質を変更することができる。 一般に、ポリウレタン配合物中の架橋剤の量を増加すると、より高い弾性率および改良された化学的抵抗および耐摩耗性を有する材料が得られる。 架橋剤の量は0〜15重量%において変化させることができるが、好ましい量は1.5〜5重量%である。

    好ましい触媒はジブチル錫ジラウレートであるが、種々の触媒、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリフェニルビスマス、クロムアセチルアセトネート、オクタン酸鉛、第二鉄アセチルアセトネート、オクタン酸錫などを使用することもできる。 触媒は主として反応速度を増加するために添加することに注意すべきであり、そして必要に応じて反応を触媒の非存在において実施することができる。 触媒の濃度は0.001〜1重量%であるが、好ましい濃度は0.1〜0.2重量%である。

    FOXポリウレタンの合成において有用なポリイソシアネートは、下記の通りである:ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、飽和MDI(Des−W)、ポリマーのMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ポリマーのHDI(N−100およびN−3200)、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキシメチレンジイソシアネート。 NCO:OH比は1.1〜0.9であることができるが、好ましい比は1.02である。

    上記の配合物を金型の中に注型し、この混合物を脱気し、次いで65℃において16〜36時間硬化することによって、大量の材料を製造することができる。
    上記の配合物をTHFで希釈し、この混合物を支持体の上にドクターナイフで拡げ、次いでコーティングされた支持体を炉内で65℃において硬化することによって、薄いフィルムを製造する。 また、支持体を浸漬コーティングするか、または吹付けコーティングし、炉内で65℃において硬化する。

    硬化温度は20℃〜150℃であることができる。 好ましい温度は65℃である。 上記の配合物は、触媒の量を約0.5%に増加することによって、室温において硬化することができる。 硬化は、また、試料の厚さおよび架橋剤の種類に依存する。 薄い試料は65℃において3時間以内に硬化するが、1/8インチの厚さの試料は硬化に8〜16時間を必要とする。 また、アミンに基づく架橋剤はポリオールよりも速い硬化を促進する。
    未充填エラストマーの機械的性質を表3に示す。 これらの性質は、FOXプレポリマーから製造されたポリウレタンが真のエラストマー(すなわち、>100%の回復可能な伸び)であることを示す。

    機械的性質への充填剤の効果を表4において証明する。

    期待するように、充填剤の添加量の増加とともに、引張弾性率は増加し、そして伸び率%は減少する。 低いエネルギーの充填剤、例えば、テフロンの使用はFOXポリウレタンエラストマーの機械的性質を劣化しないことは注目に値する。 これが示すように、FOXポリウレタンはテフロンより濡れ、こうして充填剤添加ポリマーの中においてテフロンを凝集させるよりはむしろ分散させる。

    驚くべきことには、FOXポリウレタンは種々の支持体、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、グラファイト、EPDMゴム、ガラスおよび木材に対してすぐれた接着性を示す。 典型的な方法において、支持体をポリウレタン配合物でコーティングし、炉内に入れ、そして硬化させる。 フッ素化ポリウレタンを支持体に結合するために、特別の処理またはプライマーを必要としないことに注意すべきである。 剥離強さはコーティングの支持体への結合特性を示し、そしてインストロンで測定する。 ヒドロキシ末端ポリブタジエンからのポリウレタンはEPDM支持体に強く結合し、そして9.5lbs/in付近の剥離強さを示す;接着剤層破損は凝着性である。 FOX−7プレポリマー、イソノール−93,およびDes−Wから製造されたポリウレタンは、9.5lbs/inの剥離強さおよび接着剤層破損を示す。 FOXポリウレタンのすぐれた結合特性はポリマー主鎖中の極性ウレタン基の存在に帰属され、これはフルオロアルキル基と対照的に、高い表面エネルギーに向いている。 したがって、接着するコーティングは、コーティングの極性を増強しかつそれを支持体の範囲にもって行くことに寄与する化学的基を含有する。 双極子−双極子および水素−結合の双方の寄与を含有する系は、より広い適合性を有するので、ただ1つのこのような寄与を含有する系より好ましい。 適用の間において、この系は急速な拡がり、均一なコーティングおよびすぐれた湿潤を促進するために十分に流動性でなくてはならない。 テフロンはポリマー主鎖に対称的に結合したフッ素を有するので、ポリマーが支持体表面に結合するとき使用される双極子または水素結合は存在しない。 結局、テフロンのコーティングは、その下に横たわる支持体と、すぐれた接着性または剥離強さを示さないであろう。

    FOXポリウレタンの熱安定性を、熱重量分析(TGA)により測定した。 これらの材料は、空気中で260℃まで0重量%の損失および空気中で275℃において主要な分解の開始を示す。 この研究により、FOXポリウレタンは250℃を超える温度に暴露すべきではないことが示される。

    上記の結果が示すように、FOXポリウレタンから製造されたポリウレタンは、テフロンより、疎水性でありかつ非粘着性である。 テフロンと対照的に、FOXポリウレタンは薄いコーティングまたは大量生産品に加工することができる強靭なエラストマーである。 そのうえ、これらの材料は低温において柔軟性であり、そして−50℃程度に低い温度において使用することができる。 また、これらの材料は種々の支持体に結合することができ、そして−50℃〜250℃の温度限界において使用することができる。 本発明は、種々の支持体に強く結合すると同時に、テフロンより疎水性および非粘着性である表面を提供することができる、新規な材料を提供する。 これらの性質の組み合わせを有する材料は知られていず、こうしてFOXポリウレタンは市場において加工可能な、低い表面エネルギーエラストマーのための重要な地位を満たす。

    FOX/THFコプレポリマーからのポリウレタン
    FOX/THFコプレポリマーは、また、有用な性質を有するポリウレタンエラストマーの製造に使用することができる。 FOX/THFプレポリマーから製造されたポリウレタンは、FOXホモプレポリマーから誘導されたポリウレタンに比較して、よりすぐれた接着性、より高い耐摩耗性、およびよりすぐれた機械的性質を示す。 そのうえ、FOXポリウレタンの主要な性質は、ポリマー構造の中にTHF組込むことによって影響を受けない。 すなわち、FOX/THFコプレポリマーから製造されたポリウレタンは、なお、FOXホモプレポリマーから誘導されたポリウレタンの性質に類似する、低いガラス転移温度、低い摩擦係数、および低い表面エネルギーの性質を示す。

    本発明において記載するFOX/THFコプレポリマーは2官能性であり、そして末端のヒドロキシ基を有する。 これらのヒドロキシ基は第一級であり、イソシアネートと容易に反応して高分子量ポリウレタンエラストマーを形成する。 典型的な反応において、コポリマーは等しい量のポリイソシアネートと触媒および架橋剤の存在において反応して、3次元のポリマーの網状構造を形成する。 ポリイソシアネートの官能価が2である場合、架橋剤は架橋した網状構造を形成するために必要である。 しかしながら、ポリイソシアネートの官能価が>2である場合、架橋剤は不必要である。 ある場合において、追加の架橋剤を添加して、ポリマーの化学的抵抗および耐摩耗性を改良する。 通常使用される架橋剤は、低分子量のポリオールまたはポリアミン、例えば、トリメチロールプロパン、イソノール93、ジェファミン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、4,4−メチレンジアニリン、MOCA、1,4−ブタンジアミン、ジエチレントリアミン、キシレンジアミンなどである。 好ましい架橋剤はイソノール93、トリメチロールプロパンおよびジェファミンである。 好ましい触媒はジブチル錫ジラウレートであるが、他の触媒、例えば、トリエチルアミン、DABCO、第二鉄アセチルアセトネート、トリフェニルビスマス、オクタン酸錫、オクタン酸鉛などを使用することもできる。 触媒の濃度は0.1〜0.2重量%である。

    フッ素化ポリウレタンの合成において有用なポリイソシアネートは、下記の通りである:ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、ポリマーのMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート(TDI)、飽和MDI(HMDI)、ポリマーのHDI(N−100およびN−3200)およびトリメチルヘキシメチレンジイソシアネート。 NCO:OH比は1.1〜0.9であることができるが、好ましい比は1.02である。 上記の配合物を金型の中に注型し、この混合物を減圧下に15分間脱気し、次いで65℃において16時間硬化することによって、大量の材料を製造することができる。 薄いフィルムを望む場合、溶媒、例えば、THFを添加して粘度を減少し、この混合物を支持体の上にドクターナイフで拡げて、所望の厚さのフィルムを形成する。 また、支持体を浸漬コーティングするか、または吹付けコーティングし、炉内で60℃〜65℃において硬化する。

    硬化、すなわち、プレポリマーをポリイソシアネートおよび架橋剤と反応させて高分子量の架橋したポリマーの網状構造を形成する反応は、通常20℃〜150℃の温度において実施される。 好ましい硬化温度は65℃である。 上記の配合物は、触媒の量を約0.5%に増加することによって、室温において硬化することができる。 また、薄いフィルムは大量の材料より速く硬化する。 硬化時間は、また、試料の厚さ、温度、および架橋剤の種類に依存する。 より高い触媒の添加およびより高い温度はより速い硬化に好適である。 また、アミンに基づく架橋剤はポリオールよりも速い硬化を促進する。 FOX/THFコプレポリマー、イソノール−93,HMDI、および0.2重量%の触媒を含有する配合物は、約65℃において約7時間で硬化して、不粘着性の1/8インチの厚さのポリウレタンエラストマーを与える。 同様な条件下に、20ミルの厚さのフィルムは65℃において2時間で硬化するであろう。 上記硬化をアミンの架橋剤を使用して反復するとき、硬化時間は40℃において<30分に減少される。

    一般に、FOX/THFコプレポリマーから製造されたポリウレタンは、不粘着性の不透明のエラストマーである。 それらは−41℃〜−46℃のガラス転移温度、および108°〜126°の水との静止接触角を示す。 これらの材料は、普通の溶媒、例えば、メタノール、トルエン、ヘキサン、四塩化炭素、メチルエチルケトンおよびケロシン中に不溶性であるが、THFおよびフレオン113中で膨潤する。 未充填エラストマーの機械的性質は、インストロンで測定したとき、下記の限界内に入る:
    引張弾性率: 35psi〜205psi
    破断点伸び: 400%〜1624%
    引裂強さ: 380psi〜624psi

    詳細に特徴づけられたエラストマーは、60:40の7−FOX/THFコプレポリマー、イソノール93およびHMDIから、ジブチル錫ジラウレート触媒の存在において製造される。 候補の材料、3×5×0.2立方インチの試料、は、不透明のエラストマーである。 この材料と2回蒸留した水との静止接触角は117°である。 比較により、水とテフロンおよび7−FOXポリウレタンとの静止接触角は、それぞれ、110°および119°である。 候補の材料の表面エネルギーは、Wu、et al. の方法により測定して、13.5エルグ/cm 2である。 この値は、テフロンのそれ(18.5エルグ/cm 2 )よりかなり低いが、7−FOXポリウレタンのそれ(13.2エルグ/cm 2 )に類似する。 上記の結果が示すように、7−FOX/THFコプレポリマーから製造されたポリウレタンは解放特性および疎水性において7−FOXポリウレタンに匹敵するが、テフロンよりも実質的にいっそう疎水性および非粘着性である。 本発明のモノ置換FOXモノマーをアセンブリングするために要求されるフッ素化出発物質の量の減少にかんがみて、さらにFOX/THFコプレポリマーをアセンブリングするために要求されるフッ素化出発物質の量の減少にかんがみて、ビス置換モノマーからアセンブリングされたプレポリマーまたはFOXモノマーからのみアセンブリングされたプレポリマーを越えたコストの有意な節約が存在する。

    候補の材料は、53psiの引張弾性率、1624%の破断点伸び、および624psiの引裂強さを示す。 回復可能な伸び率は1200%付近である。 比較により、7−FOXポリウレタンの機械的性質は下記の通りである:引張弾性率=41psi;破断点伸び=1308%;および引張強さ=622psi。 この結果は特に興味あるものである。 なぜなら、それは7−FOXとTHFとの共重合は7−FOXポリウレタンエラストマーの応力および歪の双方の能力を改良ことを示すからである。 機械的性質は、因子、例えば、架橋密度、イソシアネートの種類、可塑剤の量、充填剤の添加、硬質ブロック%などを変化させることによって調節することができる。 エラストマーのガラス転移温度は、DSCで測定したとき、−43℃であったが、レオメトリーの機械的スペクトロメーター(RMS)によると、それは−42℃である。

    候補の材料は、種々の支持体、例えば、ステンレス鋼(SS304)、グラファイト、EPDMゴム、アルミニウム、およびガラスに対して、すぐれた接着からきわめてすぐれた接着を示す。 典型的には、支持体は水およびアセトンで清浄し、次いで使用前に炉内で乾燥する。 プレポリマー、架橋剤、ポリイソシアネート、および触媒の混合物を支持体上で直接硬化させることによって、ビスは達成される。

    1つの実験において、EPDM支持体を候補の材料の0.20インチの厚さのフィルムでコーティングし、そして剥離強さをインストロンで測定した。 候補の材料は>10lb/inの剥離強さを示し、凝着接着剤層破損を伴った。 7−FOX/THFポリウレタンの剥離強さは、ヒドロキシ末端、イソノール93およびHMDIから製造されたポリウレタンの剥離強さ(>9.8lb/in、凝着破損)と比較してすぐれる。 EPDMゴム上の7−FOXポリウレタンの剥離強さは9.5lbsであり、そして破損は接着性であった。 理想的には、凝着破損により特徴づけられる高い剥離強さ望ましい(すなわち、材料は支持体から離層する前に引裂かれるであろう)。

    動摩擦係数は、7−FOX/THFポリウレタンについてほぼ0.33であり、そして7−FOXポリウレタンについて0.31である。 比較により、典型的なシリコーンオイルを含有する非フッ素化ポリウレタンのコーティング動摩擦係数はほぼ0.95である。

    上記の結果が示すように、FOXモノマーとTHFとの共重合はフッ素化プレポリマーの製造コストを減少するばかりでなく、かつまたよりすぐれた性質を有する材料を提供する。 そのうえ、FOX/THFポリウレタンはFOXポリウレタンよりすぐれた接着性およびまさった機械的性質を示すが、FOXポリウレタンの主要な性質、例えば、低いガラス転移温度、高い接着性、加工性、高い疎水性、低い摩擦係数、および低い表面エネルギーを保持する。

    それらの独特の性質の組み合わせのために、FOX/THFコプレポリマーから製造されたポリウレタンは、下記のものとして有用である;汚れ解放コーティング;耐摩耗性、ガラス走行窓チャンネル、ベルトおよびフロントガラスのワイパーのための低摩擦コーティング;ブッシュ、ガスケット、およびエンジンのマウント;電子装置の包封物;噴射剤およびフレアのバインダー;人工関節;歯科用材料;および自動車用コーティング、海洋および工業的用途。 好ましい用途は汚れ解放コーティング、窓のチャンネルのコーティング、および噴射剤およびフレアのコーティングである。

    最良のモードの詳細な説明
    下記の詳細な説明は本発明を例示するが、本発明の原理を限定しない。 この説明により、当業者は明らかに本発明の製造および使用することができる。 この説明は本発明のいくつかの態様、適応、変更、代替物および使用を記載し、現在我々が本発明を実施する最良のモードであると考えるものを包含する。

    A. プレポリマー
    実験の節
    下記の実施例は、モノ置換プレモノマーの2工程の合成法を詳述する。 中間のジブロモアセテートの合成は、実施例1において詳述されている。 実施例2および3は、それぞれ、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタンプレモノマーおよび3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンプレモノマーのアリールスルホネートの合成を詳述する。 1 H/ 13 C NMR分析は、ブルーカー(Bruker)MSL−300分光光度計により300mHzにおいてCDCl 3溶液中で実施し、プロトンおよび炭素のシフト(ppm)はテトラメチルシランに関する。 IR分析はニコレット(Nico1et)SX−5分光光度計により実施した。

    実施例A1
    3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メチルプロピルアセテートの製造 オーバーヘッドの撹拌機、還流冷却器、および滴下漏斗を装備した12リットルのフラスコの中に、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(TME、1.000kg、8.32mol)および氷酢酸(3.750リットル)を入れた。 TMEの部分的溶解が起こるまで、この混合物を撹拌し、次いで臭化ナトリウム(2.568kg、24.96mol)を激しく撹拌しながら添加した。

    次いで硫酸(1.718kg、16.64mol)を6時間かけてゆっくり添加した。 添加が完結した後、反応混合物を120℃に48時間加熱した。 この時において、GCの証拠は反応が完結したことを示し、混合物を室温に冷却し、7リットルの氷水で急冷した。 有機相および水性相を分離し、有機相を水、0.5N NaOH(中性のpHまで)、ブラインで洗浄し、次いでMgSO 4で乾燥して、生成物が透明な無色油状物として92%の収率(2.206kg)で得られた;IR(KBr)2980−2800、1744、1374、1242、1043、710cm -11 H NMR δ 1.20(s、3H)、2.11(s、3H)、3.48(s、4H)、4.09(s、2H); 13 C NMR δ 20.12、20.58、38.21、39.04、67.08、170.32。

    実施例A2
    BrMMOプレモノマー3−ブロモメチル− 3−メチルオキセタンの製造 オーバーヘッドの撹拌機および還流冷却器を装備した50リットルのフラスコの中に、3−ブロモ−2−ブロモメチル−2−メチルプロピルアセテート(2.206kg、7.66mol)、3M NaOH(7.67リットル、22.98mol)、臭化テトラブチルアンモニウム(123.47g、0.383mol)、およびCCl 4 (7.66リットル)を入れた。 次いで、生ずる不均質溶液を70℃において一夜還流させた。 この時において、GCの証拠は反応が完結したことを示した。 次いで反応混合物を室温に冷却した。 有機相および水性相を分離し、有機相を水およびブラインで洗浄し、次いでMgSO 4で乾燥した。 溶媒を除去すると、生成物は透明な淡黄色油(1.224kg)として97%の収率で得られた。 蒸留すると、透明な、無色油状物(1.189kg)が94%の収率で得られた、沸点46℃/0.3mmHg;IR(KBr)2980−2800、1242、1201、1147、704cm -11 H NMR δ 1.44(s、3H)、3.65(s、2H)、4.40(d、J=5.8Hz、2H)、4.45(d、J=5.8Hz、2H); 13 C NMR 22.38、40.58、41.29、80.54。

    実施例A3
    プレモノマ−3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンのp−トルエンスルホネートの製造 ピリジン(800ml)中の3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン(612g、6mol)の溶液を−10℃に冷却し、ピリジン(700ml)中の塩化p−トルエンスルホニル(1364g、7mol)の溶液でゆっくり処理した。 フラスコの内容物が−5℃以下に保持されるように、添加速度を維持した。

    添加が完結したとき、溶液の温度を−5℃に30分間保持し、次いで室温に2時間保持した。 フラスコの内容物を氷水(10リットル)中に注ぐことによって急冷し、沈澱した固体状物を濾過し、水で洗浄し、空気中で乾燥した。 GLC分析により決定した生成物の純度は>98%であった。 この方法により、1352gの所望の生成物が得られ、88%の収率を表した。

    ブロモメチルおよびアリールスルホネートプレモノマー生成物の収率および純度は極端に高く、そしてこれらの実施例は本発明のモノ置換プレモノマーを容易にかつ安価に合成する方法を明瞭に示す。

    B. モノマー/プレポリマーの実施例
    実験
    下記の実施例において、重合は三フッ化ホウ素エーテレート触媒を使用して実施したが、現在好ましい触媒は三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネートである。 使用前に、商業的に入手可能な三フッ化ホウ素エーテレートおよび三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネートを減圧下に蒸留した。 同様に、開始剤1,4−ブタンジオールを商業的に購入し、水酸化カルシウムから蒸留し、使用前に、4オングストロームのモレキュラーシーブ上で貯蔵した。
    1 H、 13 Cおよび19 F NMR分析をブルーカーMSL−300分光光度計でジュウテロクロロホルム溶液中で実施し、プロトンおよび炭素の化学シフト(ppm)をテトラメチルシランに関して報告し、そしてフッ素のシフト(ppm)をトリクロロフルオロメタンに関して報告した。 赤外線分析はニコレットSX−5分光光度計で実施した。 ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)は、4つのウルトラスチラゲル(Ultrastyragel)カラム(100Å、500Å、10 3 Åおよび10 4 Å)、差動屈折率検出器およびデータモジュール730を装備したウォーターズ(Waters)ゲル透過クロマトグラフィーで実施した。 THFを移動相として使用した。 GPCを1系列のよく特徴づけられた(すなわち、M n 、M wはよく知られている)ポリスチレン標準(Narrow Standards)で較正し、こうして報告した数平均分子量(M n )および重量平均分子量(M w )をスチレンに関して表す。 差動走査熱量計(DSC)はデュポン(DuPont)990熱分析システムにより10℃/分の加熱速度において実施した。 元素分析はガルブレイス・ラボラトリーズ(Galbraith Laboratories)(テネシー州ノクスビレ)により実施された。 プレポリマーの固有粘度は、THF中で0.5g/dLの濃度で25℃において測定された。 当量は1 H NMRによりトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)および基の分析を使用して決定された。 フルオロアルコールは、3Mコーポレーションまたはデュポン社から商業的に購入し、そして、デュポン社のゾニル(Zonyl)BA−Lアルコールを除外して、受け取った状態で使用した。 ゾニルBA−Lアルコールの精製は実施例B6に記載されている。

    実施例B1およびB2において、我々はアリールスルホネートプレモノマーを使用するフッ素化アルコキシメチレン−3−メチルオキセタンモノマーの製造の反応メカニズムの証拠を明らかに確立した。

    実施例B1
    3−FOXモノマーの3−(2,2,2−トリフルオロ エトキシメチル)−3−メチルオキセタンの製造 3−FOXオキセタンモノマーの合成を下記のように実施した: 鉱油中の50重量%(2.8g、58.3mmol)の水素化ナトリウムの分散液をヘキサンで2回洗浄し、35mlのジメチルホルムアミド中に懸濁させた。 次いで、5.2g(52mmol)のトリフルオロエタノールを添加し、次いでこの混合物を45分間撹拌した。 15mlのジメチルホルムアミド中の10.0g(39mmol)の3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンp−トルエンスルホネートの溶液を添加し、この混合物を75〜85℃において20時間加熱し、このとき試料のアリコートの1 H NMR分析は出発スルホネートが消費されていたことを示した。

    混合物を100mlの氷/水中に注ぎ、2体積の塩化メチレンで抽出した。 一緒にした有機抽出液を2回水で洗浄し、2回2重量%の水性塩酸、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させると、65gの3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)−3−メチルオキセタンが1重量%より少ないジメチルホルムアミドを含有する油として得られた。 この生成物の収率は90%であった。 この油を30℃、0.2mmHgの圧力において蒸留すると、4.3gの分析的に純粋な3−FOXが得られ、これは60%の収率に相当する。 生成物の分析は下記の通りである:IR(KBr)2960−2880、1360−1080、990、840cm -11 H NMR δ 1.33(s、3H)、3.65(s、2H)、3.86(q、J=8.8Hz、2H)、4.35(d、J=5.6Hz、2H)、4.51(d、J=5.6Hz、2H); 13 C NMR δ 20.72、39.74、68.38(q、J=40Hz)、77.63、79.41、124(q、J=272Hz)。 C 71132について元素分析、計算値:C=45.65;H=6.02;F=30.95。 実験の分析、実測値:C=45.28;H=5.83;F=30.59。

    実施例B2
    7−FOXモノマーの3−(2,2,3,3,4,4,4− ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタンの製造 鉱油中の水素化ナトリウムの50重量%の分散液(6.1g、127mmol)をヘキサンで2回洗浄し、60mlのジメチルホルムアミド中に懸濁させた。

    次いで、24.0g(120mmol)の2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブタン−1−オールを添加し、この混合物を45分間撹拌した。 15mlのジメチルホルムアミド中の25.0g(97.5mmol)の3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタンp−トルエンスルホネートの溶液を添加し、この混合物を75〜85℃において30時間加熱し、このときアリコートの1 H NMR分析は出発スルホネートが消費されていたことを示した。

    混合物を100mlの氷水中に注ぎ、2体積の塩化メチレンで抽出した。 一緒にした有機抽出液を2回水で洗浄し、2回2重量%の水性塩酸、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させると、27.5gの3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタン(すなわち、7−FOX)が油として得られた。 この油を33℃、0.2mmHgの圧力において蒸留すると、12.2gの分析的に純粋なエーテルが得られ、これは44%の収率に相当した。 生成物の分析は下記の通りである:IR(KBr)2960−2880、1280−1030、995、840cm -11 H δ NMR 1.31(s、3H)、3.67(s、2H)、3.99(t、J=13.3Hz、2H)、4.34(d、J=5.7Hz、2H)、4.50(d、J=5.7Hz、2H); 13 C NMR δ 20.242、39.627、67.778、77.730、79.110、108.72、114.7、117.58; 19 F NMR δ −81.4、−120.6、−128.1。 C 91172について元素分析、計算値:C=38.04;H=3.90;F=46.80。 実験の分析、実測値:C=38.03;H=3.65;F=46.59。

    実施例B3、B4およびB5は、プレモノマーとして、それぞれ、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタンおよび3−ヨードメチル−3−メチルオキセタンを使用する15−FOX、13−FOXおよび13/17/21−FOXの混合物の合成の反応メカニズムの詳細を提供する。 側鎖上のペルフルオロアルキル部分の大きさが増加するが、ハロゲンについてのフッ素化アルコキシドの置換は進行しお、そして収率は高いことに注意すべきである。 さらに、実施例B5において、フッ素化アルコールの混合物を単に導入することによって、過フッ素化アルコキシメチレン−3−メチルオキセタンの混合物を製造できることを我々は明瞭に示した。

    また、フルオロアルキルがヒドロキシ基から2メチレンならびに1メチレン基により分離されているフッ素化アルコールについて、この反応は有効であることを我々は示す(すなわち、この方法は、3Mのアルコールについてと同じように、デュポン社のアルコールについて等しく有効である)。

    実施例B3
    15−FOXの3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタンの製造 鉱油中の水素化ナトリウムの50重量%の分散液(4.0g、83mmol)をヘキサンで2回洗浄し、200mlのジメチルホルムアミド中に懸濁させた。 50mlのジメチルホルムアミド中の30gの2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクタン−1−オール(75mmol)の溶液を3時間かけて添加し、生ずる混合物を室温において1時間撹拌した。 次に、20mlのジメチルホルムアミド中の9.3g(77mmol)の3−クロロメチル−3−メチルオキセタンの溶液を添加し、生ずる混合物を75℃において16時間加熱した。 混合物を室温に冷却し、1リットルの氷/水中にゆっくり注ぎ、2体積のフレオン113で抽出した。 一緒にした有機抽出液を2回水で洗浄し、1回2重量%の水性塩酸および1回ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、蒸発させると、32. gの粗生成物が得られた。 粗生成物を減圧下に蒸留すると、26.5g(73%)の分析的に純粋な3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン(すなわち、15−FOX)、沸点60〜70℃/1.6mmHgの油が得られた。 実験の分析は下記の通りである: 1 H NMR(CDCl 3 /フレオン113)δ 4.49および4.37(AB、J=5.5Hz、4H)、4.00(三重項、J=13.2Hz、2H)、3.70(一重項、2H)、および1.32(一重項、3H); 13 C NMR δ 21.02、40.33、68.77(三重項、J=146.2Hz)、78.60、および79.87(複雑なスプリットパターンおよび低いピーク強度のために、フッ素を有する炭素からの信号は含まれていない); 19 F NMR δ −81.3(3F)、−119.9(2F)−122.6(2F)、−123.3(2F)、−123.5(2F)、−123.9(2F)および−126.8(2F)。 C 1311152について元素分析、計算値:C、32.2;H、2.3;F、58.9。 実測値:C、32.2;H、2.2;F、58.3。

    実施例B4
    13−FOXの3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタンの製造 前述の方法に類似する方法において、12.0gの3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン(73mmol)を、26.5gの3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクタン−1−オール(72.7mmol)と300mlのジメチルホルムアミド中で3.9gの鉱油中の水素化ナトリウム(81mmol)の50重量%の分散液の存在において85℃で24時間反応させると、21.5g(70%の収率)の3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン、沸点66−68℃/2−2.5mmHgの無色油が得られた; 1 H NMR(CDCl 3 )δ 4.50および4.36(AB、J=5.5Hz、4H)、3.78(t、J=6.6Hz、2H)、3.53(s、2H)、2.42(三重項の三重項、J=6.6および18Hz、2H)、および1.31(s、3H); 13 C NMR(CDCl 3 ) δ 79.89、78.30、63.31、39.9、31.64(t)、および21.1(複雑なスプリットパターンおよび低いピーク強度のために、フッ素を有する炭素からの信号は含まれていない); 19 F NMR δ −81.4(3F)、−113.8(2F)、118.2(2F)、−112.3(2F)、−124.1(2F)および−126.7(2F)。 C 1313132について元素分析、計算値:C、34.8;H、2.9;F、55.1。 実測値:C、35.1;H、3.0;F、54.7。

    態様4およびB6におけるフッ素化アルコールはデュポン社により供給されたことに注意すべきである(すなわち、R f −CH 2 CH 2 OH)。 これらのアルコールは安価でありかつ大量に入手可能であるが、それらは純粋なではなく、これらの反応において使用する前に精製しなくてはならない。 実施例B5は、これらのフルオロアルコールを精製できる方法を詳述する。 他方において、態様1、B2およびB3のフルオロアルコールはペルフルオロアルキル部分に対してペンダントのメタノール基を有し(すなわち、R f −CH 2 OH)そして3Mコーポレーションから試薬級として購入し、それ以上の精製は不必要であった。

    実施例B5
    商用フルオロアルコールの精製 ゾニル(Zonyl)BA−Lは、デュポン・ケミカルズからパイロットプラントの量で入手可能である、フルオロアルコールの狭い分布のオリゴマー混合物である。 ゾニルBA−LはGLCにより下記のオリゴマーの混合物である黄色液体である:3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクタン−1−オール(C8、60%);3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデカン−1−オール(C10、26%);3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘンエイコサフルオロドデカノール(C12、6%);および種々の未同定の高沸点化合物(8%)。ゾニルBA−Lを等しい体積の10重量%の水性チオ硫酸ナトリウム、10重量%の水性重炭酸ナトリウム(HFを除去するため)、水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧(3mmHg)下に50〜100℃において蒸留して、69%のC8、26%のC10および5%のC12の混合物を83%の収率で得る。

    実施例B6
    混合物:13/17/21−FOXの製造 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル−、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルオキシメチル−、および3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘンエイコサフルオロドデシルオキシメチル−3−メチルオキセタン 前述の方法に類似する方法において、69%のC8、26%のC10および5%のC12フルオロアルコールの混合物を(実施例B5からのゾニルBA−Lの蒸留物;51.6g、129mmol)を、27gの3−ヨードメチル−3−メチルオキセタン(127mmol)と500mlのジメチルホルムアミド中で85℃において18時間反応させて、60gの粗生成物が得られた。 この粗生成物を6”ヴィグロウカラムを通して分溜すると、下記画分が生じた:画分#1(4.8g)が25℃〜45℃の間で3.5〜2.9mmHgにおいて集められ、これは未反応のフルオロアルコールであった。画分#2(2.8g)が45〜71℃/0.7〜3.0mmHgにおいて集められ、これは未反応のフルオロアルコールとフッ素化オキセタンモノマーとの混合物であった。最終の画分(49g、80%)(70〜85℃/0.7〜0.9mmHgにおいて沸騰する)は、73%の3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル−3−メチルオキセタン(13−FOX)、24%の3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルオキシメチル−3−メチルオキセタン(17−FOX)、および3%の3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘンエイコサフルオロドテシルオキシメチル−3−メチルオキセタン(21−FOX)の混合物であった、70〜85℃/0.7〜0.9mmHgの沸点を有する無色油状物; 1 H NMR(CDCl 3 )δ 4.50および4.35(AB、J=5.9Hz、4H)、3.78(t、J=6.6Hz、2H)、3.53(s、2H)、2.42(tt、J=6.6および17.6Hz、2H)、および1.31(s、3H); 13 C NMR δ 21.3、31.86(t、J=130.1Hz)、40.2。63.6、76.8、および80.2(複雑なスプリットパターンおよび低いピーク強度のために、フッ素を有する炭素からの信号は含まれていない); 19 F NMR δ −81.5、−113.8、−122.3、−123.3、124.1、−124.5、−125.8、および−126.7。

    相間移動触媒の方法
    実施例B7およびB8は、相間移動触媒(PTC)を使用して本発明のFOXモノマーを合成する好ましい方法に関する詳述を提供する。

    実施例B7
    PTCを使用する7−FOXの製造3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタン 還流冷却器、機械的撹拌機、ディジタル温度計および滴下漏斗を装備する2リットルの三首丸底フラスコに、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン(351.5g、2.13mol)、ヘプタフルオロブタン−1−お(426.7g、2.13mol)、臭化テトラブチルアンモニウム(34.4g)および水(85ml)を供給した。 この混合物を撹拌し、75℃に加熱した。 次に、水(200ml)中の水酸化カリウム(158g、87%の純度、2.45mol)の溶液を添加し、この混合物を80〜85℃において4時間激しく撹拌した。 反応の進行をGLCにより監視し、GLC分析が出発物質の消費を明らかにしたとき、加熱を停止し、この混合物を室温に冷却した。 反応混合物を水で希釈し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し、濾過すると、566g(94%)の粗生成物が得られた。 粗生成物を6インチのカラムを装備する蒸留フラスコに移し、下記のようにして蒸留した: − 20℃〜23℃/10mmHgにおいて沸騰する画分#1は、ヘプタフルオロブタノールと、他の低沸点不純物との混合物であること見出され、廃棄し、 − 23℃〜75℃/1mmHgにおいて沸騰する画分#2は、ヘプタフルオロブタノールと、7−FOXとの混合物であること見出され、また、廃棄し、そして、 − 75℃/1mmHgにおいて沸騰する画分#3は、>99%純粋な7−FOXであり、80.2%の全体の収率を表した。

    NMRおよびGLCデータは、この方法により製造された7−FOXは水素化ナトリウム/DMF法を使用して製造された7−FOXと同定であることを示した。

    実施例B8
    PTC法を使用しての15−FOXの製造 3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン 実施例B14の方法に類似する方法において、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン(468g、2.84mol)、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクタン−1−オール(1032g、2.58mol)、臭化テトラブチルアンモニウム(41.5g)、水酸化カリウム(208g、3.23mol)、および水(1680ml)の混合物を還流下に3時間加熱した。 GLC分析は、出発物質の完全な消費を明らかにした。 反応混合物を水で希釈し、通常の方法で仕上げ、減圧下に蒸留すると、1,085gの15−FOXが得られ、87%の全体の収率を表した;沸点82℃/0.1mmHg。 蒸留した物質はGLCにより示されるように>99%の純度であり、引き続く重合反応において使用した。

    下記の3つの比較例の第1は、本発明の方法を使用して、本発明の3−FOXモノマーに対するビス−同等物を容易に合成できることを示す。

    第2比較例において、本発明の方法を使用して、ビス3−FOXを容易にホモ重合してビス3−FOXプレポリマーを製造できることを我々は示す。 実験されるように、また、Falk、et al. の技術と一致して、この比較例のビス−プレポリマーは白色ワックス状結晶質固体であり、本発明の低い粘度の油と異なる。 これは、結晶質構造にプレポリマーを効率よく充填する、フルオロアルコキシ側鎖の順序づけられた構造に帰属される。 第3比較例において、非常に長いフルオロアルコキシ側鎖を有するビス−モノマーを、また、本発明の方法により重合できることを示す。 換言すると、ビス−モノマーのホモ重合はフルオロアルコキシ基の大きさにより制限されない。 これは、ビス置換オキセタンのホモ重合を達成することにおいて背景において記載した困難にかんがみて、予期せざることである。 しかしながら、フッ素化側鎖がより大きくなるにつれて、ホモ重合は望ましくない、非官能性環状テトラマーの非常により高い画分を生ずることを我々は観察する。

    第3比較例において、環状テトラマー副生物の初期の画分は32%である。 さらに精製した後でさえ、環状テトラマーは9%でなお存在した。 環状テトラマー不純物の存在は、期待される固体よりむしろ液体であるプレポリマーを生ずると仮定される。 なぜなら、不純物は結晶化を防止するであろうことはよく知られているからである。 フッ素化側鎖の大きさが増加すると、環状テトラマー不純物の収率は増加し、プレポリマーの収率は減少する。 これが示唆するように、ビス−モノマーのホモ重合は、本発明の方法により可能であるが、より大きい側鎖を有するビス−モノマーに対して商業的に望ましくないことがある。 比較すると、本発明のFOXプレポリマーは、側鎖の長さが増加するとき、収率/品質の減少を示さない。 結局、本発明のFOXプレポリマーは顕著な表面性質を有するフッ素化ポリウレタンの経済的生成を可能とする(証拠1参照)。

    比較例B9−a
    ビス−3−FOXの製造 3,3−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタン 18.4g(0.383mol)中の水素化ナトリウムの50重量%の分散液を2回ヘキサンで洗浄し、200mlのジメチルホルムアミド中に懸濁させた。

    次いで、38.3g(0.383mol)のトリフルオロエタノールを45分かけて滴下し、その間水素ガスが発生した。 この混合物を30分間撹拌し、50mlのジメチルホルムアミド中の30.0g(0.073mol)の3,3−ビス(ヒドロキシメチル)オキセタンの溶液を添加した。 この混合物を75℃に64時間加熱し、このときアリコートの1 H NMR分析は出発物質が消費されてしまったことを示した。

    この混合物を水中に注ぎ、2体積の塩化メチレンで抽出した。 一緒にした有機抽出液をブライン、2重量%の水性塩酸、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させると、17.5gの3,3−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタンが1重量%より少ないジメチルホルムアミドを含有する油として得られた。 この油を42〜48℃および10.1mmHgの圧力においてバルブ/バルブ(bulb−to−bulb)蒸留により精製して、15.6gの分析的に純粋なビス−3−FOXが得られ、79%の収率に相当した。 生成物の分析は下記の通りであった: 1 H NMR δ 3.87(q、J=8.8Hz、4H)、4.46(s、4H); 13 C NMR δ 43.69、68.62(q、J=35Hz)、73.15、75.59、123.87(q、J=275Hz); 19 F NMR δ −74.6(s)。 C 91263について元素分析、計算値:C=38.31;H=4.29;およびF=40.40。 実験の分析、実測値:C=38.30;H=4.30;およびF=40.19。

    比較例B9−b
    ビス−3−FOXプレポリマーの製造 ポリ3,3−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタン 3.8gの塩化メチレン中の33.9mg(0.378mmol)のブタン−1,4−ジオールおよび106.3mg(0.75mmol)の三フッ化ホウ素エーテレートの溶液を、間周囲温度において窒素雰囲気下に乾燥重合フラスコ中で15分撹拌した。 この溶液を1.5℃に冷却し、2.3gの塩化メチレン中の1.88g(6.67mol)の3,3−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタンの溶液を添加した。 生ずる溶液を1〜2℃において16時間撹拌し、この時アリコートの1 H NMR分析は出発オキセタンが消費されてしまったことを示した。

    この溶液を周囲温度に加温し、水で急冷した。 有機層をブライン、2重量%の水性塩酸、蒸発させると、1.62gのポリ3,3−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタンが得られ、85%の収率に相当した。 プレポリマーは白色のワックス状固体であった。 ポリマーの分析は下記の通りであった:DSC 融点80.96℃(26.35ジュール/g);GPC:M n =5321、M w =7804、多分散度=1.47;固有粘度=0.080dL/g; 1 H NMR δ 1.60(広い一重項)、3.36(s、4H)、3.58(s、4H);3.79(q、4H); 13 C NMR δ 45.49、68.25(q、J=33Hz)、69.20、70.97、123.81(q、J=280Hz)。

    比較例B9−c
    ビス−モノマーの3,3−ビス(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)オキセタンのホモ重合 実施例B7−bに記載する方法に類似する方法において、75mlのフレオン113中の252gの3,3−ビス(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)オキセタン(523mmol)の溶液を、10℃において178mlの塩化メチレン中の1.05gの三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネート(7.5mmol)および0.265gの1,4−ブタンジオール(2.93mmol)の混合物に添加した。 この混合物を室温において48時間撹拌し、この時アリコートのNMR分析は96%の変換率を示した。 反応を水で急冷し、ポリマーをメタノール中で沈澱させると、80℃/2mmhgにおいて16時間乾燥した後、221gのポリ3,3−ビス(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)オキセタンが得られた、無色油、収率84%。 この油のGPCは、それが68%の線状物質と、32%の環状物質との混合物であること明らかにした。 環状生成物を単離し、これは環状テトラマー、80℃の融点を有する白色ワックス状固体として同定された; 1 H NMR δ 3.87(t、J=13.5Hz、4H)、3.54(s、4H)、および3.32(s、4H)(トリフルオロ酢酸無水物を添加したとき、末端基は観察されなかった); 13 C NMR δ 71.2、68.6、68.4(t)、および46.2(フッ素を有する炭素のための信号を含めなかった)。

    上記の油をまず塩化メチレン/フレオン113(75:25混合物)中に溶解し、ポリマーを10倍過剰のメタノールの中に沈澱させ、沈澱した油をテトラヒドロフランとともに室温において2日間撹拌し、最後に不溶性画分を分離し、85℃/2mmHgにおいて16時間乾燥することによって、上記の油をさらに精製した。 これにより、128gの透明な、粘性油が得られ、51%の全体の収率に相当した。 GPCにより油は、91%の線状ポリマーと、9%の環状テトラマーとの混合物であると決定された。 ポリマーの分析は下記の通りであった:GPC:M n =5,526、M w =7,336、多分散度=1.32; 1 H NMR (CDCl 3 /フレオン113/TFAA)δ 3.39(s、4H)、3.59(s、4H)、3.87(t、J=13.5Hz、4H)および4.40(s、−C 2 OCOCF 3 ); 1 H NMRに基づく当量=2,600; 13 C NMR(CDCl 3 /フレオン113)δ 46.4、68.5(t)、70.1および72.1(フッ素を有する炭素の信号を含めなかった)。

    実施例B10〜実施例B15は、本発明のFOXプレポリマーを製造するFOXモノマーの重合に関する詳細を提供する。
    実施例B10、B11およびB12は、ランダム、非対称プレポリマーを製造する、それぞれ、3−FOX、7−FOXおよび13−FOXのホモ重合を詳述する。 7−FOXモノ置換モノマーから製造された実施例B11の7−FOXプレポリマーの収率は、比較例B9−cのビス−7−FOXのホモ重合から得られたそれよりも、プレポリマーの非常に高い収率を生じたことに注意すべきである(83%/51%)。
    実施例B12は、好ましいBF 3・THF触媒を使用する。

    実施例B10
    3−FOXの3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)−3−メチルオキセタンのホモ重合 4gの塩化メチレン中の34.3mg(0.38mmol)のブタン−1,4−ジオールおよび109.7mg(0.77mmol)の三フッ化ホウ素エーテレートの溶液を、室温において窒素雰囲気下に乾燥重合フラスコ中で15分間撹拌した。 この溶液を1.5℃に冷却し、1.3gの塩化メチレン中の1.20g(6.52mmol)の3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)−3−メチルオキセタンの溶液を添加した。 生ずる溶液を1.2℃において5時間撹拌し、このときアリコートの1 H NMR分析は出発オキセタンが消費されてしまったことを示した。 この溶液を周囲温度に加温し、水で急冷した。 有機層をブライン、2重量%の水性塩酸、蒸発させると、1.053gのポリ−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)−3−メチルオキセタンが油として得られ、88%の収率に相当した。 ポリマーの分析は下記の通りであった:DSC Tg −45℃、分解温度は200℃より高かった;GPC:M n =7376、M w =7951、多分散度=1.08;固有粘度=0.080dL/g; 1 H NMRによる当量=6300; 1 H NMR δ 0.95(s、3H)、3.26(m、4H)、3.52(s、2H);3.84(q、2H); 13 C NMR δ 17.57、42.09、69.30(q、J=33Hz)、74.42、75.90、125.18(q、J=280Hz)。

    実施例B11
    7−FOXのホモ重合 ポリ−3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタン 3.4gの塩化メチレン中の34.7mg(0.38mmol)のブタン−1,4−ジオールおよび109.7mg(0.77mmol)の三フッ化ホウ素エーテレートの溶液を、室温において窒素雰囲気下に乾燥重合フラスコ中で15分間撹拌した。 この溶液を1.5℃に冷却し、3.3gの塩化メチレン中の1.20g(6.52mmol)の3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタン(すなわち、7−FOX)の溶液を添加した。 生ずる溶液を1.2℃において4時間撹拌し、このときアリコートの1 H NMR分析は出発オキセタンが消費されてしまったことを示した。

    この溶液を周囲温度に加温し、水で急冷した。 有機層をブライン、2重量%の水性塩酸、蒸発させると、1.65gのポリ−3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタンが得られ、83%の収率に相当した。 ポリマーは油であり、そして下記の分析値を有した:GPC M n =4066、M w =5439、多分散度=1.34;固有粘度=0.054dL/g。

    この油をメタノールでさらに抽出し、乾燥すると、1.46gのポリ−7−FOXが得られ、72%の収率に相当し、これは下記の分析値を有した:DSC Tg=−45℃;GPC:M n =4417、M w =5658、多分散度=1.28;固有粘度=0.056dL/g; 1 H NMRによる当量=6359; 1 H NMR δ 0.93(s、3H)、3.24(m、4H)、3.48(s、2H);3.92(q、J=13.6Hz、2H); 13 C NMR 16.14、40.57、67.37(t)、72.89、74.76(フッ素を有する炭素の信号を含めなかった)。

    実施例B12
    13-FOX、すなわち3-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタンの単独重合 実施例B9に記載の方法と同様の方法において、3mlのFreon 113中の10g の3-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタン(22.3mmol)を、10℃において塩化メチレン中の109mg の三フッ化素テトラヒドロフラネート(0.78mmol)と35mgの1,4-ブタンジオール(0.39mmol)の混合物に滴加した。 この混合物を室温において24時間攪拌し、水で急冷し、そしてメタノール中で沈澱させ、80℃/2mmHgで16時間乾燥後に、透明な無色のオイルであるポリ3-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタンを8.3g得た。 このポリマーの分析値は以下の通りである。

    インヘレント粘度=0.067dL/g;GPC:M n =5,340、Mw=6,620、多分散性=1.24;DSC、Tg=−38℃; 1 H NMR(CDCl 3 /Freon 113/無水トリフルオロ酢酸(TFAA))δ3.67(t,5.9Hz,2H),3.31(s,2H),3.21(m,4H),2.35(m,2H),及び0。93(s,3H); 1 H NMR(CDCl 3 /Freon 113)0.95(s,3H),2.37(br t,J=18.3Hz,2H),3.25(m,4H),3.35(s,2H),3.71(t,6.0Hz,2H),及び4.30(s,-CH 2 OCOCF 3 ); 1 H NMRをベースとする当量は4,756 であった。 13 C NMR(CDCl 3 /Freon 113)δ17.35,31.75,41.5,63.4,74.1及び74.3(フッ素を有する炭素からのシグナルは含まない)。

    実施例B13 〜B15 は、FOX コプレポリマーを提供するための種々のFOX モノマーの共重合の詳細を示す。 これら3つの実施れにおける重合はBF 3 -THF により触媒されている。 これら3つの実施例においてすべて80%〜85%の高い収率が得られたことは注目すべきである。

    実施例B13
    3-FOX と7-FOX、すなわち3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(2,2,3,3,4,4,4- ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタンの共重合 実施例B9に記載の方法と同様の方法において、50mlの1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン中の35g の3-(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタン(190mmol)及び183mg の3-(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタン(644mmol)の溶液を、18℃において0.39ogの1,4-ブタンジオール(4.33mmol)、1.55g の三フッ化硼素テトラヒドロフラネート(11.1mmol)、及び100ml の塩化メチレンの混合物に加えた。 この混合物を18℃において3時間攪拌し、水で急冷し、そしてメタノール中で沈澱させ、80℃/2mmHgで16時間乾燥後に、透明な無色のオイルを186g(これは収率85%に相当する)得た。 NMR分析によって、この物質が上記2つのモノマーの22:78のランダムコポリマーであることが明らかになった。

    このポリマーの分析値は以下の通りである。
    DSC、Tg=−42℃; GPC:M n =15,660、M w =30,640、多分散性=1.96; 1 H NMRによる当量は9,200であった。 インヘレント粘度=0.071; 1 H NMR(CDCl 3 /Freon 113)δ0.91(s,CH 3 ),3.22(m,主鎖-CH 2 ),3.44(S,-CH 2 O),3.79(q,J=8.8Hz,-CH 2 CF 3 )及び3.86(t,J=13.5Hz,-CH 2 C 3 F 7 ); 1 H NMR(CDCl 3 /Freon 113/無水トリフルオロ酢酸)δ0.95(s,-CH 3 ),3.23(m,主鎖-CH 2 S),3.46(s,-CH 2 O),3.77(q,J=8.6Hz,-CH 2 CF 3 ),3.87(t,J=13.5Hz,-CH 2 C 3 F 7 )及び4.31(s,-CH 2 OCOCF 3 ); 13 C NMR(CDCl 3 /Freon 113)δ17.3,41.6,41.8,68.6(t),69.3(q),74.2,及び75.9(フッ素を有する炭素からのシグナルは含まない)。

    同様の方法で、50:50及び75:25の比の上記モノマーのランダムコポリマーも製造した。 このコポリマーは透明な無色のオイルであり、テトラヒドロフラン、塩化メチレン及び1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン(Freon 113)に可溶であった。

    実施例B14
    3-FOX と15-FOX、すなわち3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタンの共重合 1リットルの三口丸底フラスコに機械攪拌器、窒素流入/流出チューブ、還流冷却器、温度計、及び一定添加漏斗を取り付けた。 この装置をヒートガンで乾燥し、窒素下で室温まで冷却し、そして0.914gのトリメチロールプロパン(TMP、6.52mmol)、3.1gの三フッ化硼素テトラヒドロフラネート(22mmol)、160ml の1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン及び30mlの無水塩化メチレンの混合物を加えた。 この混合物を10℃に冷却し、次いで40mlの1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン中の106gの3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタン(576mmol)と94g の3-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルメチル)-3-メチルオキセタン(195.2mmol)の溶液を滴加して処理した。 モノマーの添加に穏やかな発熱が観察された。 反応温度を18℃に2時間維持し、次いで25℃に4時間維持し、その際、少量のサンプルのNMR分析によってオキセタンモノマーの98パーセントが消費されたことが示された。 この反応混合物を室温において50mlの塩化メチレン及び50mlの1,1,2-トリクロロトリフルオロエタンで希釈し、50mlの水で急冷した。 有機層を分離し、等体積の水で2回洗浄し、10倍過剰のメタノールに滴加した。 沈澱したオイルを分離し、塩化メチレンと1,1,2-トリクロロトリフルオロエタンの50:50混合物に再溶解し、50mlの丸底フラスコに移した。 減圧下で溶媒を蒸発させ、得られたオイルを85℃/0.2mmHg で16時間乾燥させ、170gの透明な無色の粘稠なオイルを得た。 これは収率85パーセントに相当する。 この物質のNMR分析によって、74:26の比の上記2つのモノマーのランダムコポリマーであることが示された。

    このポリマーの分析値は以下の通りである。
    DSC、Tg=−40℃; GPC:M n =6,178、M w =7,286、多分散性=1.18; 1 H NMRによる当量は3,520 であった。 インヘレント粘度=0.065; 1 H NMR(CDCl 3 )δ0.94(s,-CH 3 ),3.23(m, 主鎖-CH 2 S),3.47(S,-CH 2 O),3.75(q,J=8.6Hz,-CH 2 CF 3 )及び3.85(t,J=13.5Hz,-CH 2 C 3 F 7 ); 1 H NMR(CDCl 3 /無水トリフルオロ酢酸)δ1.00(s,-CH 3 ),3.37(m,主鎖-CH 2 S),3.49(s,-CH 2 O),3.78(q,J=8.6Hz,-CH 2 CF 3 ),3.96(t,J=13.5Hz,-CH 2 C 3 F 7 )及び4.30(s,-CH 2 OCOCF 3 ); 13 C NMR(CDCl 3 )δ17.1,41.2,41.3,68.5(t),68.9(q),73.7,75.3及び75.5。

    上記と同様の方法で、50:50、33:67、25:75及び10:90の比の上記モノマーのランダムコポリマーも製造した。 これらのコポリマーは透明な無色のオイルであり、塩化メチレンと1,1,2-トリクロロトリフルオロエタンの溶媒混合物に可溶であった。

    実施例B15
    13-FOX、17-FOX及び21-FOX、すなわち3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルオキシメチル−、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルオキシメチル−、及び3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘネイコサフルオロドデシルオキシメチル-3- メチルオキセタンの混合物の共重合 実施例B12 に記載の方法と同様の方法において、10mlのFreon 113 中の30g の13-FOX(73%)、17-FOX(24%)、及び21-FOX(3%)モノマー(62mmol)の溶液を、10℃において300mg の三フッ化硼素テトラヒドロフラネート(2.14mmol)と95mgの1,4-ブタンジオール(1.05mmol)の混合物に滴加した。 この混合物を室温において24時間攪拌し、メタノール中で沈澱させ、80℃/2mmHgで16時間乾燥後に、24g の表題のコポリマーが得られ、これは収率80パーセントに相当した。 このコポリマーは無色の粘稠なオイルであった。 このコプレポリマーの分析値は以下の通りである。

    インヘレント粘度=0.075dL/g;GPC:M n =6,639、M w =9,368、多分散性=1.41; 1 H NMR(CDCl 3 /TFAA)δ0.95(s,3H),2.37(br t,J=18.3 Hz,2H),3.25(m,4H),3.35(s,2H),3.71(t,6.0Hz,2H),及び4.30(AB,-CH 2 OCOCF 3 ); 1 H NMRをベースとする当量は2,510 であった。 13 C NMR(CDCl 3 /Freon 113)δ17.35,31.75(5),41.1,41.5,63.4,74.17及び74.3。

    C. エラストマー 本発明のFOX プレポリマーは、ポリウレタンエラストマーを製造するためにジイソシアネートもしくはポリイソシアネートにより硬化することができる。 このエラストマーの好ましい製造方法を以下に詳細に説明する。
    実験 機械特性(応力歪み分析)はModel 1122Instron 試験機により測定した。 ポリマー表面と水との静的接触角は2回蒸留した水を用いてGoniometerで測定した。
    示差走査熱量分析(DSC)及び熱重量分析(TGA)はDuPont 990熱量分析計により行った。 DSC測定は空気中10℃/minの加熱速度で行い、一方TGA測定は20mL/minの流速において20℃/minの加熱速度で行った。 剥離強度はInstron で測定した。 耐薬品性は、サンプルを選択した溶媒に浸し、24時間後に溶媒からサンプルを取り出し、そして重量及び寸法変化を測定することによって測定した。 表面エネルギーはWuらの方法によって測定した。 イソシアネート、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、飽和メチレンジフェニルジイソシアネート(Des-W)、N-100 及びN3200 はMobay Chemical Co.より得た。 イソフェロンジイソシアネート(IPDI)は重合する前に蒸留した。 4,4'- メチレンジアニリン(MDA)及び溶媒はArdrich Chemical Co.より入手し、Jeffamine はTexaco Corporationより得た。 Isonal 93 はDow Chemical Corporationより得た。

    実施例C1
    ポリ 7-FOX/Des-W/Isonal ポリウレタンエラストマーの製造 この例は、3-(2,2,3,3,4,4,4- ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタン(Poly 7-FOX)のホモプレポリマーとDes-W ジイソシアネート及びIsonol 93 架橋剤からのポリウレタンエラストマーの製造を説明する。

    得られる7-FOX ポリウレタンの表面エネルギーは13.2ergs/cm 2であり、これは18.5ergs/cm 2のテフロンの表面エネルギーよりも大きく改良されている。
    方法A(溶媒用いない塊製品のキャスティング)
    50mlの三口フラスコを窒素下でヒートガンで乾燥し、Poly 7-FOX(10.005g、2.22当量)、Isonol 93(107mg、1.21当量)、Des-W(469mg、純度98.5%、3.50当量)及びジブチル錫ジラウレート(3mg)を加えた。 この内容物を混合し、テフロン金型に流した。 次いでこの混合物を脱気し、オーブンに入れ、65℃で16時間硬化させた。 このポリマーサンプルを金型から取り出し、以下のような特性を測定した。

    性質: 不粘着性エラストマー色: 不透明静的接触角(H 2 O) 117 °
    表面エネルギー 13.2 ergs/cm 2
    機械特性−引張モジュラス 41psi
    −破断伸び率 1308%
    −引張強度 622psi
    硬度 7ショアーA
    ガラス転移温度、DSC −45℃
    熱安定性、TGA 260℃までの0%重量損失−主要な分解の開始 275 ℃
    剥離強度、EPDMゴム 9.5lb/in、接着剥離水吸収−9日/25℃ 0.16重量%増加−16時間/100 ℃ 0.28重量%増加耐薬品性−安定 メタノール、ヘキサン、トルエン 20%水酸化 ナトリウム、無鉛ガソリン、DMF
    −膨潤 THF、MTBE及びFreon 113

    実施例C2
    Poly 3/7-FOX/IPDI/MDA ポリウレタンエラストマーの製造 この例は3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(2,2,3,3,4,4,4- ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタンの25:75コプレポリマー(Poly 3/7-FOX、25:75)からのポリウレタンエラストマーの製造を説明する。

    この例は溶媒中の重合を説明し、従ってこの溶液は薄いポリウレタンエラストマーコーティングの製造に用いることができる。 このコーティングの適用は、ディップコーティング、スプレーコーティング等を含む従来のあらゆる手段によって行うことができる。

    方法B(塊もしくはコートされた製品用の溶媒中の重合)
    冷却器、機械攪拌器、温度計、及び窒素流入/流出口を備えた50mLの3口丸底フラスコを窒素下で乾燥し、表題のコプレポリマー(2.93g、0.651当量)、IPDI(0.298g、2.68当量)、ジブチル錫ジラウレート(16mg)、及び無水テトラヒドロフラン(6mL)を加えた。 この混合物を還流しながら2.5 時間加熱し、室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(1.5mL)中のメチレンジアニリン(0.120g、純度98.5%、2.38当量)の溶液で処理した。 得られた黄色の溶液を室温において16時間攪拌し、テフロンの金型*に流し、そして室温において溶媒をゆっくり蒸発させ、黄色の粘稠な物質を得た。 この物質を65℃において24時間硬化させて、強靭な不粘着性のエラストマーを得た。 この物質は112 °の水との接触角を示した。 このエラストマーの機械特性は、引張モジュラス48psi、破断伸び率941%、引張強度214psiであった。 このポリマーサンプルはメタノール、トルエン、エタノール及びヘキサンに不溶であったが、Freon 113 及びTHF 中で膨潤した。
    *または、基材をディップコートもしくはスプレーし、65℃のオーブン内で24時間硬化させて、薄い、連続フィルムの不粘着性コーティングが得られる。

    実施例C3
    Poly 3/7-FOX/IPDI/TMP ポリウレタンエラストマーの製造 この例は、実施例C1と同じ方法により、架橋剤としてTMP を用い、3-(2〈2〈2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(2,2,3,3,4,4,4- ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタンの25:75コプレポリマー(Poly 3/7 FOX、25:75)からのポリウレタンエラストマーの製造を説明する。
    25mlの三口フラスコを窒素下でヒートガンで乾燥し、表題のコプレポリマー(5.007g、1.35当量)、TMP(208mg、4.66当量)、IPDI(682mg、6.12当量)、及びジブチル錫ジラウレート(6mg、0.1 重量%)を加えた。 この内容物を混合し、テフロン金型に流した。 次いでこの混合物を脱気し、オーブンに入れ、65℃で16時間硬化させた。 この硬化した物質を金型から取り出し、以下のような特性を測定した。

    性質: 不粘着性エラストマー色: 不透明静的接触角(H 2 O) 114 °
    表面エネルギー 15.4 ergs/cm 2
    機械特性−引張モジュラス 34psi
    −破断伸び率 1256%
    −引張強度 427psi
    硬度 5ショアーA
    ガラス転移温度、DSC −42℃
    水吸収−9日/25℃ 0.22重量%増加−16時間/100 ℃ 0.25重量%増加耐薬品性−安定 メタノール、ヘキサン、トルエン 20%水酸化 ナトリウム、DMF
    −膨潤 THF、及びFreon 113

    実施例C4
    Poly 3-FOX/Des-W/Isonol ポリウレタンエラストマーの製造 この例は、方法Aによる3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンのホモポリマーからのポリウレタンエラストマーの製造を説明する。 この例は、例C1が7-FOX を用いることを除き例C1と同じである。

    得られる3-FOX ポリウレタンエラストマーは、76%のフッ素を含むテフロンと比較してフッ素含量がわずか29%であるが、接触角はテフロンと同じである。 さらに、本発明のポリウレタンエラストマーは透明であり、光学用途に適している。

    10mlの三口フラスコを窒素下で乾燥し、Poly 3-FOX(5.003g、1.25当量)、Isonol 93(26mg、0.29当量)、Des-W(214mg、98%、1.59当量)、及びジブチル錫ジラウレート(8mg)を加えた。 この内容物を混合し、テフロン金型に流した。 次いでこの混合物を脱気し、オーブンに入れ、65℃で8時間硬化させた。 この硬化した物質を金型から取り出し、以下のような特性を測定した。

    性質: 不粘着性エラストマー色: 透明静的接触角(H 2 O) 110°
    機械特性−引張モジュラス 74psi
    −破断伸び率 926 %
    −引張強度 670psi
    硬度 11ショアーA
    ガラス転移温度、DSC −40℃
    耐薬品性−安定 メタノール、ヘキサン、トルエン 20%水酸化 ナトリウム、DMF
    −膨潤 Freon 113

    実施例C5
    Poly 3/15-FOX/Des-W/Isonolポリウレタンエラストマーの製造 この例は、方法Aによる3-(2,2,2- トリフルオロエトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8- ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタンの25:75コプレポリマー(Poly 3/15 FOX、25:75)からのポリウレタンエラストマーの製造を説明する。

    この例は、本発明のプレポリマー上の長側鎖が重合に立体障害とならないことを示している。 さらに、接触角はこの長側鎖の存在の結果として大きく増加した。

    50mlの三口フラスコを窒素下でヒートガンにより乾燥し、Poly 3/15-FOX(11.003g、3.67当量)、Isonol 93(74mg、0.83当量)、Des-W(607mg、純度98.5%、4.53当量)、及びジブチル錫ジラウレート(5.2mg)を加えた。 この内容物を混合し、テフロン金型に流した。 次いでこの混合物を脱気し、オーブンに入れ、65℃で36時間硬化させた。 この硬化した物質を金型から取り出し、以下のような特性を測定した。

    性質: 不粘着性エラストマー色: 不透明静的接触角(H 2 O) 128 °
    機械特性−引張モジュラス 67psi
    −破断伸び率 1117%
    −引張強度 344psi
    硬度 5ショアーA
    ガラス転移温度、DSC −47℃
    水吸収−9日25℃ 0.20重量%重量増加−16日/100 ℃ 0.22重量%重量増加耐薬品性−安定 メタノール、ヘキサン、トルエン 20%水酸化 ナトリウム、
    4塩化炭素、エタノール、DMSO 無鉛ガソリン 、酢酸、3N硫酸 DMF
    −膨潤 THF、MTBE及びFreon 113

    実施例C6
    Poly 3/13-FOX/Des-W/Isonolポリウレタンエラストマーの製造 この例は、方法Aによる3-(2,2,3,3,4,4,4- ヘプタフルオロブトキシメチル)-3-メチルオキセタンと3-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8- トリデカフルオロオクチルオキシメチル)-3-メチルオキセタンとの50:50コプレポリマー(Poly 3/13 FOX、50:50)からのポリウレタンの製造を説明する。

    25mlの丸底フラスコを窒素下でヒートガンにより乾燥し、Poly 3/13-FOX(2.36g、0.89当量)、Isonol 93(18mg、0.20当量)、Des-W(149mg、純度98.5%、1.11当量)、及びジブチル錫ジラウレート(5.2mg)を加えた。 この内容物を混合し、テフロン金型に流した。
    次いでこの混合物を脱気し、オーブンに入れ、75℃で18時間硬化させた。 この硬化した物質を金型から取り出し、以下のような特性を測定した。

    性質: 不粘着性エラストマー色: 不透明接触角(H 2 O) 126 °

    例C7
    ポリ3/13/17/21-FOX/N-100ポリウレタンエラストマー この例は、3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチロキシメチル)−3−メチルオキセタン、3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシロキシメチル)−3−メチルオキセタン、および3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘネイコサフルオロドデシロキシメチル)−3−メチルオキセタン(ポリ3/R FOX)のコプレポリマーからの、手順Aによるポリウレタンの調製を説明する。 アルコールあるいはアミノベースの架橋剤は使用しなかった。 N−100はポリイソシアネートである。

    この例は、最初に商業的に入手できるアルコールを使用するターポリマーをポリマーマトリックスへ取り入れることを説明する。 135°という極端に高い接触角は非常に小さい表面エネルギーと高い疎水性を指示することに注目されたい。

    10mlのビーカーに、表題のターポリマー(2.003 g、0.80 meq)、N−100(151 mg、0.79 meq)、およびジブチルスズジラウレート(5.2 mg)を入れた。 内容物を混合し、そしてテフロン(Teflon)の型に流し込んだ。 次いで、混合物を脱気し、オーブンに入れ、65℃で23時間硬化させた。 硬化した物質は不透明で、不粘着性のエラストマーであって、二回蒸留した水に対し135°の接触角を示した。

    例C8
    ポリ15-FOX/N-3200 ポリウレタンエラストマー この例は、3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチロキシメチル)−3−メチルオキセタン(ポリ15−FOX)のホモプレポリマーからの、手順Aによるポリウレタンの調製を説明する。 架橋剤は使用しなかった。 N−3200はポリイソシアネートである。

    この例は、基材をコーティングして薄い連続フィルムのポリウレタンコーティングを製造するための手引きを提供する。 145°という極端に高い接触角に注目されたい。
    10mlのビーカーに、表題のコポリマー(3.200 g、1.07 meq)、N−3200(212 mg、1.17 meq)、およびジブチルスズジラウレート(3mg)を入れた。 内容物を混合し、脱気し、そしてドクターブレードを用いてアルミニウムプレート(2”×0.5”)上に塗布して、10〜20ミルの所望の厚さにした。 このプレートをオーブンに入れ、75℃で16時間硬化させた。 硬化したコーティングは不粘着性で、不透明であって、二回蒸留した水に対し145°の接触角を示した。 表題のエラストマーの接触角は図1のテフロン(Teflon)の接触角と比較される。

    D. FOX/THF コプレポリマーとポリウレタン フッ素化したポリエーテルセグメントと炭化水素THFセグメントから構成されたプレポリマーは、ジイソシアネートおよびポリイソシアネートで硬化させて、並外れた疎水性と良好な物理的及び機械的特性を有するフッ素化エラストマーを製造することができる。
    下記に、一例として、FOX/THF コプレポリマーを合成するのに使用される方法とこの発明のポリウレタンの合成を提示する。 例D1〜D5はFOX/THF コプレポリマーの合成に当てられており、例D6〜D9はFOX/THF ポリウレタンエラストマーの合成に当てられている。

    実験
    1 H、 13 C及び19 F NMR分析は、300 MHz、Bruker MSL-300分光計で行った。 プロトンと炭素の化学シフトは、テトラメチルシランからのダウンフィールドのppmで報告される。 フッ素のシフトはトリクロロフルオロメタンに関しppmで報告される。 赤外分析はNicolet SX 5分光計で行った。 ゲル浸透クロマトグラフィーは、四つのウルトラスチラゲルカラム(100 Å、500 Å、1000Å、および10,000Å)、屈折率計、およびDatamodule 730を備えた、ウォーター(Water)のゲル浸透クロマトグラフで行った。 THF を移動相として使用した。 GPCは、特徴をよく調べられた(すなわちM n 、M wがよくわかっている)一組のポリスチレン標準液(ナロー(Narrow)標準液)を用いて校正され、こうして数平均分子量(M n )と重量平均分子量(M w )はポリスチレンに関して報告される。 機械的特性はモデル1122のインストロン(Instron)試験機で測定し、そして動的な機械的特性はモデル660 のRehometrics 質量分析計(RMS)で測定した。 水とポリマー表面との静的接触角は、二度蒸留した水を使ってゴニオメーターで測定した。 示差走査熱量測定(DSC)と熱重量分析(TGA)は、デュポン(DuPont)990 熱分析装置で行った。 DSCの測定は10℃/minの加熱速度で空気中で行い、それに対しTGA の測定は20mL/minの流量の空気中において20℃/minの加熱速度で行った。 表面エネルギーはWuらの方法により測定した。 インヘレント粘度は、25℃で0.50g/dLの濃度のTHF 中で測定した。
    溶媒はAldrich Chemical Co.から購入し、精製せずに使用した。 テトラヒドロフランは、重合の前に蒸留により精製した。 イソホロンジイソシアネート(IPDI)、飽和メチレンジフェニルジイソシアネート(Des-W)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)およびN-3200(HDI のビウレット)といったようなイソシアネート類は、Mobay Chemical Co.から入手し、さらに精製せずに使用した。 ジェファミン(Jeffamine)類はTexaco Oil Co.から入手したのに対し、ヘプタフルオロブタン−1−オールはAldrich Chemical Co.から購入した。 BF 3 THFは、BF 3エーテレートとテトラヒドロフランから調製して、使用前に蒸留した。

    例D1
    60:40の比の7-FOX/THF コプレポリマーの調製 この例は、3−ヘプタフルオロブトキシメチル−3−メチルオキセタンとテトラヒドロフランの60:40コプレポリマー(ポリ7-FOX/THF 60:40)の合成を説明する。

    このコプレポリマーの調製では溶媒を使わなかったことに注目されたい。 機械式攪拌機、冷却器、温度計、および窒素の入口/出口を取り付けた500 mlの四つ口フラスコに、蒸留したばかりのTHF(27.0g、0.375 モル)、ブタン−1,4−ジオール(0.50g、5.56ミリモル)、およびBF 3 THF(1.90g、13.6ミリモル)を入れた。 混合物を8℃に冷却し、3−ヘプタフルオロブトキシ−メチル−3−メチルオキセタン(7-FOX、70.0g、0.246 モル)を一滴ずつ、1.5 時間かけて加えた。 温度を12℃未満に維持し、反応の進行を1 H NMRで監視した。

    混合物を室温で2時間かき混ぜ、次いで水(100 ml)で急冷した。 この反応混合物を塩化メチレン(100 ml)で希釈し、有機層を水(200 ml)、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(2×200 ml)、水(200 ml)、そしてブライン(200 ml)で洗浄した。 次に、混合物を1.5 リットルのメタノールにゆっくり入れ、ポリマー層を塩化メチレン(200 ml)に溶解させ、乾燥(MgSO 4 )し、ろ過し、そして回転蒸発器で濃縮して表題のコプレポリマーすなわち不透明な無色の油を107g(83%)得た。 GPC 分析から、このコプレポリマーは環式オリゴマーを含まないことが明らかになった。 このコプレポリマーの特性は次の通りであった。 1 H NMR(CDCl 3 /F113)δ: 3.87(t,J=13.4Hz)、3.46〜3.22(m、主鎖プロトン)、1.61(br s)、および0.93(s,-CH 3 )。 ( 1 H NMR分析により決定されたTHF 単位に対する7-FOX 単位の比は、63:37であった)。 1 H NMRによるTFAA末端基分析を基にした当量=6,230。 p−トルエンスルホニルイソシアネート/ジブチルアミン滴定による当量=5,890。 13 C NMR δ: 17.13、25.56、26.71、41.24、41.40、41.55、68.45(t)、70.75、71.38、73.29、73.93、および75.75(フッ素を持つ炭素からの信号は含まれていない)。 19 F NMR δ: -81.2(3 F)、-121.0(2 F)、および-127.7(2 F)。 GPC: M n =13,363、M w =25,526、多分散度=1.91。 インヘレント粘度=0.125 dL/g。 DSC: T g =−43℃。

    例D2
    90:10の比の7-FOX/THF コプレポリマーの調製 この例は、3−ヘプタフルオロブトキシメチル−3−メチルオキセタンとテトラヒドロフランの90:10コプレポリマー(ポリ7-FOX/THF 90:10)の合成を説明する。
    機械式攪拌機、冷却器、温度計、および窒素の入口/出口を取り付けた50mlの三つ口フラスコに、塩化メチレン(9ml)、1,4−ブタンジオール(62mg、0.69ミリモル)、およびBF 3 THF(260 mg、1.86ミリモル)を入れた。 室温で30分間攪拌後、混合物を加熱して5分間還流させ、次いで8℃に冷却した。 次に、3−ヘプタフルオロブトキシメチル−3−メチルオキセタン(7-FOX、10.2g、35.9ミリモル)のフレオン(Freon)113(3ml)溶液を15分かけて加えた。 得られた混合物を室温で1時間かき混ぜ、塩化メチレン(20ml)とフレオン(Freon)113(10ml)で希釈し、そして水で急冷した。 有機層を10%炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、水(50ml)、そしてブライン(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO 4 )し、ろ過し、そして回転蒸発器で濃縮して表題のコプレポリマーすなわち不透明な無色の油を10.3g(96.3%)得た。 GPC 分析から、このコプレポリマーは約1.3 %の環式テトラマーで汚染されていることが示された。 このコプレポリマーの特性は次の通りであった。 1 H NMR(CDCl 3 /F113)δ 0.95(s)、1.64(幅広)、3.25〜3.37(m)、3.48(s)、および3.89(t,J=13.60 Hz)( 1 H NMR分析により決定されたTHF 単位に対する7-FOX 単位の比は、90:10であった)。 1 H NMRによるTFAA末端基分析を基にした当量=6,649。 13 C NMR(CDCl 3 /F113)δ 17.08、26.54、26.69、41.25、41.41、41.57、41.81、68.49(t)、70.73、71.39、73.30、73.52、74.00、および75.79(フッ素を持つ炭素からの信号は複雑な分裂したパターンと低いピーク強度のため含まれていない)。 GPC: M n =11,586、M w =23,991、多分散度=2.07。 DSC: T g =−41℃。

    例D3
    35:65の比の7-FOX/THF コプレポリマーの調製 この例は、3−ヘプタフルオロブトキシメチル−3−メチルオキセタンとテトラヒドロフランの35:65コプレポリマー(ポリ7-FOX/THF 35:65)の合成を説明する。

    還流冷却器、窒素の入口/出口、温度計および添加ロートを取り付けた100 mlの丸底フラスコに、蒸留したばかりのTHF(25ml、22.2g、308 ミリモル)、BF 3 THF(366 mg、2.6 ミリモル)、および1,4−ブタンジオール(90mg、1.0 ミリモル)を入れた。 混合物を室温で10分間攪拌し、10℃に冷却し、そして10分かけて一滴ずつの3−ヘプタフルオロブトキシメチル−3−メチルオキセタン(7-FOX、10.2g、35.9ミリモル)で処理した。 この混合物を10℃で10分間、次に室温で2日間かき混ぜた。 反応の進行を1 H NMRで監視した。 反応混合物を塩化メチレンおよびフレオン(Freon)113(60:40)で希釈し、次に水(10ml)で急冷した。 有機層を分離して、水(30ml)、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)、水(30ml)、そしてブライン(30ml)で洗浄した。 この有機層を乾燥(MgSO 4 )し、ろ過し、そして減圧下で濃縮して表題のコプレポリマーすなわち無色の粘稠な油を16.2g得た。 GPC 分析から、このコプレポリマーは環式オリゴマーを含まないことが示された。 このコプレポリマーの特性は次の通りであった。 1 H NMR(CDCl 3 )δ 0.95(s)、1.63〜1.64(br s)、3.24(s)、3.42〜3.48(m)、および3.87(t)( 1 H NMRによるTHF 単位に対する7-FOX 単位の比は66:34であった)。 1 H NMRによるTFAA末端基分析を基にした当量=6,104。 13 C NMR 17.32、26.93、27.08、41.59、41.76、41.95、68.89(t)、70.88、71.67、73.65、74.34、74.39、76.22、および76.57(フッ素を持つ炭素からの信号は複雑な分裂したパターンと低いピーク強度のため含まれていない)。 GPC: M n =12,576、M w =20,018、多分散度=1.59。

    例D4
    (50:50の比での13−FOX/THFコプレポリマーの調製)
    この例は、50:50の3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタンとテトラヒドロフランのコプレポリマー(ポリ13−FOX/THF50:50)の合成を説明する。
    これは、長いフッ化側鎖を有するFOXモノマーを用いるFOX/THFコプレポリマーの他の例である。 先の例C5におけるように、長い側鎖は、予想外にも重合を遅延させない。 更に、ビスモノマーの重合と相違して、環状のテトラマーは検出されなかった。 この重合では何らの溶媒も使用しなかった。

    コンデンサー、温度計、窒素入口/出口、及び添加ロートを備えた250mLの3つ口丸底フラスコに、新しく蒸留したテトラヒドロフラン(36g、0.5モル)、1,4−ブタンジオール(68mg、0.75ミリモル)、及び三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネート(250mg、1.786ミリモル)を装填した。 この溶液を10℃に冷却し、3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン(13−FOX、35.3g、78.8ミリモル)を45分かけて、加えた。

    この混合物を10℃で3時間、次いで室温で16時間攪拌した。 アリコートの1 H NMRから、反応は約90%完了したことが明らかとなった。 次いで、この反応混合物を還流温度で2時間還流し、この時点で、NMR分析したところ、>95%完了していることが分かった。 水を加えたところ、有機層がメタノール中にゆっくりと沈殿して行った。 この沈殿した物質を1:1フレオン113/塩化メチレン中に溶解し、乾燥し(MgSO 4 )ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮したところ、表題のプレポリマーの粘稠な油36.5g(89%)を得た。 このプレポリマーのGPC分析をしたところ、環状オリゴマーが全く無かった。 このプレポリマーの特性は次の通りであった: 1 H NMR 3.67(t)、3.42(br s)、3.32−3.21(m)、2.36(tt)、1.63(br s)、及び0.93(s)。 ( 1 H NMRによるTHF単位に対する13−FOX単位の比は50:50であった); 1 H NMRによるTFAA末端基分析に基づく当量=8,903;GPC:Mn=25,244,Mw=35,968,多分散度=1.43; 13 C NMR 17.53、26.95、27.07、32.07(t)、41.30、41.50、41.71、63.55、71.0、71.62、71.89、73.88、74.41、及び75.35(炭素を有するフッ素からの信号は、複雑な分割されたパターン及び低いピーク強さの故に、示していない)。

    例D5
    (60:40の比での15−FOX/THFコプレポリマーの調製)
    この例は、60:40の3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタンとテトラヒドロフランのコプレポリマー(ポリ15−FOX/THF60:40)の合成を説明する。

    これは、長いフッ化側鎖を有するFOXモノマーを用いるFOX/THFコプレポリマーの他の例である。 先の例C5及びD4におけるように、長い側鎖は、予想外にも重合を遅延させない。 更に、ビスモノマーの重合と相違して、環状のテトラマーは検出されなかった。

    この重合では何らの溶媒も使用しなかった。 還流コンデンサー、窒素入口/出口、磁気攪拌棒、温度計、及び添加ロートを備えた200mLの3つ口丸底フラスコに、無水THF(18.14g、0.25モル)、1,4−ブタンジオール(25.7mg、0.29ミリモル)、及び三フッ化ホウ素テトラヒドロフラネート(100mg、0.71ミリモル)を装填した。 この溶液を5℃に冷却し、3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン(15−FOX、20.0g、41.3ミリモル)を10分かけて、加えた。 この混合物を室温で2日攪拌し、水(2mL)で急冷し、メタノール中にゆっくりと沈殿させた。 この沈殿した物質を塩化メチレンとフレオン113の1:1混合物中に溶解し、乾燥し、ろ過し、ロータリーエバポレーターで濃縮したところ、表題のコプレポリマーの粘稠な油17.3gを得た。 1 H NMR分析により測定した15−FOX単位対THF単位の比は59:41であった。

    このコプレポリマーの特性は次の通りであった: 1 H NMR δ 3.89(t,13.5Hz)、3.48−3.41(m)、3.24(s)、1.63(s)、及び0.95(s)。 1 H NMRによるTFAA末端基分析に基づく当量=9,321; 13 C NMR δ 17.27、26.86、27.02、41.51(t)、41.68、41.85、69.01(t)、70.94、71.57、73.55、74.18、及び76.09。

    FOX/THPコプレポリマーからのポリウレタン例D6
    (ポリ7−FOX/THFベースのポリウレタンの調製)
    この例は、ポリ60:40 7−FOX/THF及びDes−Wからのポリウレタンの調製を示す。 プレポリマー主鎖中にTHFを入れると、7−FOXプレポリマー(THFなし)におけるよりも、フッ素が40%少なくなるにも拘わらず、7−FOX/THFポリウレタンの接触角及びTgは、7−FOXプレポリマーから誘導されたポリウレタンに比肩できることに注意されたい。

    50mL三つ口フラスコを窒素の下、ヒートガンで乾燥し、ポリ60:40 7−FOX/THF(11.00g、3.16ミリグラム当量)、Isonol 93(64mg、0.73ミリグラム当量)、Des−W(524mg、3.89ミリグラム当量)、及びジブチル錫ジラウレート(5mg)を装填した。 この内容物を混合し、テフロン(商標)の型にキャストし、減圧下で15分脱ガスした。 次いで、この混合物を窒素の下、65℃で16時間、炉中で硬化した。 硬化した物質を型から取り出し、特性を測定したところ以下の通りであった:
    性質: 不透明、不粘着性のエラストマー接触角(H 2 O) 117°
    表面エネルギー 13.5エルグ/cm 2
    機械的性質 引張弾性率 53psi
    破断点伸び 1624%
    引張強度 624psi
    ガラス転移温度、DSC −43℃
    剥離強度、EPDMゴム基体 >10 Lb/in
    凝集破壊

    例D7
    (7−FOX/THFポリウレタンからの被膜の調製)

    この例は、ポリ−7−FOX/THF(60:40)、Des−W及びIsonol 93から調製されたフッ化ポリウレタンの薄いフィルムで基体を被覆する方法を教える他は、例D6と同じである。

    50mL三つ口フラスコを窒素の下、ヒートガンで乾燥し、ポリ7−FOX/THF(60:40、11.00g、3.16ミリグラム当量)、Des−W(524mg、3.89ミリグラム当量)、Isonol 93(64mg、0.73ミリグラム当量)、及びジブチル錫ジラウレート(5mg)を装填した。 この内容物を混合し、無水THF(10mL)で希釈し、ドクターブレードでステンレススチール基体上に広げた。 この代わりに、前記基体は浸漬し、又は上記配合物でスプレー被覆することもできる。 被覆された基体をフードの中で4時間乾燥し、次いで炉中、40℃で2時間、次いで65℃で16時間加熱した。 硬化された被膜は、連続した、不粘着性で、二重に蒸留した水に対して接触角が118°であった。

    例D8
    (35:65の比のポリ7−FOX/THFポリウレタンの調製)
    この例は、ポリ35:65 7−FOX/THF、Des−W及びIsonol 93からのポリウレタンの調製を説明する。

    例D6に記載したのと同様にして、ポリ35:65 7−FOX/THF(10.02g、2.50ミリグラム当量)、Isonol 93(53mg、0.60ミリグラム当量)、Des−W(417mg、純度98%、3.10ミリグラム当量)、及びジブチル錫ジラウレート(1滴)を、テフロン(商標)の型の中、65℃で16時間硬化させた。 硬化した材料をこの型から取り出した。 その性質は次のようであった:
    性質: 不透明、不粘着性のエラストマー接触角(H 2 O) 108°
    機械的性質 引張弾性率 205psi
    破断点伸び 420%
    引張強度 571psi
    ガラス転移温度、DSC −41℃

    例D9
    ポリ15−FOX/THFポリウレタンの調製 この例は、ポリ60:40 15−FOX/THF及びN−3200からのポリウレタンの調製を説明する。 ポリマーをTHFセグメントで希釈しているにも拘わらず、得られたポリウレタンの接触角は非常に高かった(126°)ことに注意されたい。 更に、Tgには何の変化も無かった。 これに対して、例C8の希釈されない15−FOXポリウレタンは、これ迄に観察した最高の接触角145°を示した。

    例D6に記載したのと同様にして、ポリ60:40 15−FOX/THF(3.0g、0.73ミリグラム当量)、N−3200(135mg、0.73ミリグラム当量)、THF(0.5mL)、及びジブチル錫ジラウレート(3mg)をテフロンの型の中、窒素雰囲気下、75℃で3日硬化させた。 この硬化させた材料は不透明で、不粘着性であり、次の性質を持っていた:Tg(DSC)=−46℃;水に対する接触角=126°。

    例D10
    (ポリ13−F0X/THFポリウレタンの調製)
    この例は、ポリ50:50 13−FOX/THF及びDes−Wからのポリウレタンの調製を説明する。

    例D6に記載されているのと同様にして、ポリ50:50 13−FOX/THF(5.002g、1.50ミリグラム当量)、Isonol 93(5.3mg、0.06ミリグラム当量)、Des−W(210mg、純度98%、1.56ミリグラム当量)、及びジブチル錫ジラウレート(4mg)を、65℃で2日硬化させた。 この硬化させた材料は不透明で、不粘着性であり、次の性質を持っていた:Tg(DSC)=−43℃;水に対する接触角=126°;機械的性質:引張弾性率=35psi、破断点伸び=972%、引張強度=487psi。

    当業者によって、本発明の精神を離れることなく、本発明の範囲内で、種々の変形がなされ得ることが理解されるべきである。 それ故、本発明者等は、本発明が、必要があれば明細書を参照して、従来技術が許す限りできるだけ広く、添付の請求の範囲によって定義されることを望むものである。

    追加の実施形態は以下のとおりである。
    21. 下記構造

    (式中、R 1はメチルおよびエチルから本質的になる群より選ばれ、そしてXはハロゲンである。)を有する3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを、モノ置換フッソ化オキセタンモノマーの合成のための出発材料として使用する方法であって、a)非プロトン性溶剤中でのフッ素化アルコールと強塩基との反応によりフッ素化アルコキシドを生成すること、b)3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを強塩基溶液に加えること、c)ハロゲンを前記フッ素化アルコキシドで置換して、モノ置換フッ素化オキセタンプレモノマーを生成すること、および、d)前記モノ置換フッ素化オキセタンモノマーを反応溶液から分離すること、の工程を含む方法。

    22. a)前記溶剤はジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、DMSO、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態21記載の3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを使用する方法。

    23. a)前記フッ素化アルコールはトリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、ゾニルBA-L(ZONYL BA-L)、下記式

    (式中、nは1〜3であり、そしてXは1〜20である。)を有する他のフッ素化アルコール、並びに、それらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態21記載の3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを使用する方法。

    24. a)前記強塩基は水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、水素化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、NaNH 2 、n−ブチルリチウムおよびリチウムジイソプロピルアミドから本質的になる群より選ばれる、形態21記載の3−ハロアルキル−3−アルキルオキセタンプレモノマーを使用する方法。

    25. 下記構造式

    (式中、nは1〜3であり、Rはメチルまたはエチルであり、そして、Rfは1〜20個の炭素数の直鎖若しくは枝分かれ鎖フッ素化アルキルおよびイソアルキルであるか、または、4〜約60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルである。)
    を有するモノ置換フッ素化オキセタンモノマー。

    26.3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)−3−メチルオキセタン;3−(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシメチル)−3−メチルオキセタン;3−(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン;3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルオキシメチル)−3−メチルオキセタン;3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルオキシメチル)−3−メチルオキセタン;3−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘンエイコサフルオロドデシルオキシメチル)−3−メチルオキセタン;およびそれらの混合物を含む、形態25記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマー。

    27. 下記構造式

    (式中、nは1〜3であり、Rはメチルまたはエチルであり、そしてRfは1〜20個の炭素原子を有する直鎖若しくは枝分かれ鎖フッ素化アルキルおよびイソアルキルであるか、または、4〜約60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルである。)
    を有するモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを製造するための方法であって、a)下記構造、

    (式中、R 1はメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、そしてXはブロモ、クロロ、ヨードおよびアリールスルホネートからなる群より選ばれた脱離基である。)を有するモノ置換オキセタンプレモノマーを用意すること、ここで、前記プレモノマーはプレモノマー溶液を提供する溶剤中に溶解している、b)非プロトン性溶剤中の強塩基の分散体を懸濁させて、強塩基懸濁液を提供すること、c)前記フッ素化アルコールに前記強塩基懸濁液を加えて、フッ素化アルコキシド溶液を製造すること、および、d)前記プレモノマー溶液を前記フッ素化アルコキドに加え、その間、約25℃〜150℃に加熱して置換反応を行い、それにより、前記フッ素化アルコキシドは前記脱離基を置換し、モノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを生成すること、の工程を含む方法。

    28. a)出発材料の消費時に置換反応を止めること、b)モノ置換フッ素化オキセタンモノマーを反応混合物から分離すること、および、の工程を含む、形態27記載のモノ置換(FOX)モノマーを製造するための方法。

    29. 前記温度は約75〜85℃の範囲である、形態27記載のモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを製造するための方法。

    30. a)前記溶剤はジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、DMSO、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態29記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを製造するための方法。

    31. 前記フッ素化アルコールはトリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、下記式

    (式中、nは1〜3であり、そしてXは1〜20である。)を有する他のフッ素化アルコール、並びにそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態27記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを製造するための方法。

    32. 前記強塩基は水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、水素化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、NaNH 2 、n−ブチルリチウムおよびリチウムジイソプロピルアミドから本質的になる群より選ばれる、形態27記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを製造するための方法。

    33. 下記構造式

    (式中、nは1〜3であり、Rはメチルまたはエチルであり、そしてRfは、1〜20個の炭素数の直鎖若しくは枝分かれ鎖フッ素化アルキルおよびイソアルキルであるか、または、4〜約60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルである。)を有するモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを製造するための方法であって、a)下記構造

    (式中、R 1はメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、そしてXはブロモ、クロロ、ヨードおよびアリールスルホネートからなる群より選ばれた脱離基である。)を有するモノ置換オキセタンプレモノマーを用意すること、ここで、前記プレモノマーは溶剤中に溶解して、プレモノマー溶液を提供する、b)前記モノ置換オキセタンプレモノマー、フルオロアルコール、相間移動触媒および強塩基の水溶液を反応容器に装填すること、および、c)反応が完了して、別個の有機層としてFOXモノマーを形成するまで、前記溶液を80〜85℃の温度に加熱すること、の工程を含む方法。

    34. a)反応混合物を冷却すること、および、b)水性反応混合物から有機層としてモノ置換FOXモノマーを分離すること、の工程を含む、形態33記載のモノ置換FOXモノマーを製造するための方法。

    35. a)前記フッ素化アルコールは、トリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、下記式

    (式中、nは1〜3であり、そしてXは1〜20である。)を有する他のフッ素化アルコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態33記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを製造するための方法。

    36. a)前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、トリメチルブチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、セチルトリブチルアンモニウムブロミド、クラウンエーテル、グリコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態35記載のモノ置換FOXモノマーを製造するための方法。

    37. a)前記強塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態36記載のモノ置換FOXモノマーを製造するための方法。

    38. a)前記強塩基は水酸化カリウムであり、そして前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミドであり、そして前記温度は約80℃〜約85℃の範囲である、形態37記載のモノ置換FOXモノマーを製造するための方法。

    39. a)下記構造

    (式中、R 1はメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、そしてXはブロモ、クロロ、ヨードおよびアリールスルホネートからなる群より選ばれた脱離基である。)を有するモノ置換オキセタンプレモノマーを用意すること、ここで、前記プレモノマーは溶剤中に希釈されて、プレモノマー溶液を提供する、b)非プロトン性溶剤中の強塩基の分散体を懸濁させて、強塩基懸濁液を提供すること、c)前記強塩基懸濁液にフッ素化アルコールを加えて、フッ素化アルコキシド溶液を生成すること、および、d)前記プレモノマー溶液を前記フッ素化アルコキシドを加え、反応混合物を約50℃〜約125℃に加熱して置換反応させて、それにより、前記フッ素化アルコキシドは前記脱離基を置換して、モノ置換フッ素化オキセタンモノマーを生成すること、の工程を含む方法により製造されたモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマー。

    40. a)出発材料の消費時に置換反応を止めること、および、b)反応混合物からモノ置換フッ素化オキセタンモノマー生成物を分離すること、の工程を含む、形態39記載の方法により製造されたモノ置換FOXモノマー。

    41. a)前記フッ素化アルコールはトリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、下記式

    (式中、nは1〜3であり、そしてXは1〜20である。)を有する他のフッ素化アルコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態39記載の方法により製造されたモノ置換FOXモノマー。

    42. a)前記強塩基は水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、水素化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、NaNH 2 、n−ブチルリチウムおよびリチウムジイソプロピルアミドから本質的になる群より選ばれる、形態41記載の方法により製造されたモノ置換FOXモノマー。

    43. a)前記溶剤はジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、DMSO,ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態42記載の方法により製造されたモノ置換FOXモノマー。

    44. a)前記温度は約75〜約85℃である、形態43記載の方法により製造されたモノ置換FOXモノマー。

    45. a)下記構造

    (式中、R 1はメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、そしてXはブロモ、クロロ、ヨードおよびアリールスルホネートから本質的になる群より選ばれた脱離基である。)を有するモノ置換オキセタンプレモノマーを用意すること、ここで、前記プレモノマーは溶剤中に溶解されて、プレモノマー溶液を提供する、b)前記モノ置換オキセタンプレモノマー、フルオロアルコール、相間移動触媒および強塩基の水溶液を反応容器に装填すること、および、c)反応が完了して、別個の有機層としてFOXモノマーを生成するまで前記溶液を80℃〜85℃に加熱すること、d)反応混合物を冷却すること、および、e)水性反応混合物から有機層としてモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを分離すること、の工程を含む方法により製造されたモノ置換フッ素化モノマー。

    46. a)前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、トリメチルブチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムヨージド、セチルトリブチルアンモニウムブロミド、クラウンエーテル、グリコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態45記載の方法により製造されたモノ置換フッ素化モノマー。

    47. a)前記フッ素化アルコールはトリフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノール、ペンタデカフルオロオクタノール、トリデカフルオロオクタノール、下記式

    (式中、nは1〜約3であり、そしてXは1〜約20である。)を有する他のフッ素化アルコールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態46記載の方法により製造されたモノ置換フッ素化モノマー。

    48. a)前記強塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態47記載の方法により製造されたモノ置換フッ素化モノマー。

    49. a)前記強塩基は水酸化ナトリウムであり、そして前記相間移動触媒はテトラブチルアンモニウムブロミドである、形態48記載の方法により製造されたモノ置換フッ素化モノマー。

    50. FOXホモプレポリマーおよびFOXコプレポリマーを製造するためにモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを使用する方法であって、前記モノマーは下記構造

    (式中、nは1〜3であり、Rはメチルまたはエチルであり、そしてRfは、1〜20個の炭素数の直鎖若しくは枝分かれ鎖フッ素化アルキルおよびイソアルキルであるか、または、4〜約60個の炭素数であるオキサ過フッ素化ポリエーテルである。)を有し、a)触媒、開始剤および溶剤を含む第一溶液を用意すること、b)溶剤中のFOXモノマーの第二溶液と前記第一溶液を接触させ、反応混合物を形成すること、および、c)前記反応混合物を約−20〜約80℃の範囲の温度に維持して、ホモ/コプレポリマーを製造するために充分な時間、前記第一溶液と前記第二溶液とを反応させること、の工程を含む、方法。

    51. a)前記第一溶液および前記第二溶液中の前記溶剤は、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、フッ素化溶剤およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれた不活性溶剤である、形態50記載のモノ置換FOXモノマーを使用する方法。

    52. a)前記触媒はホウ素トリフルオリドエテレート、ホウ素トリフルオリドテトラヒドロフラネート、五フッ化燐、五フッ化アンチモン、塩化亜鉛、臭化アルミニウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれたルイス酸である、形態50記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    53. a)前記開始剤は約2〜約5個の炭素原子を有し、そして約2〜約4個のヒドロキシル基を有する多価ヒドロキシ脂肪族化合物である、形態50記載のモノ置換フッ素化オキセタンを使用する方法。

    54. a)前記開始剤はエチレングリコール;ブタン−1,4−ジオール;プロピレングリコール;イソブタン−1,3−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ペンタエチトリトール;トリメチロールプロパン;トリフルオロエタノールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれ、そして、b)前記反応混合物からFOXプレポリマーを反応生成物として回収する追加の工程を含む、形態53記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    55. FOX/THFコプレポリマーを製造するためにモノ置換フッ素化オキセタン(FOX)モノマーを使用する方法であって、前記モノマーは下記構造

    (式中、nは1〜3であり、Rはメチルまたはエチルであり、そしてRfは1〜20個の炭素数の直鎖若しくは枝分かれ鎖フッ素化アルキルおよびイソアルキルであるか、または、4〜約60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルである。)を有し、a)有機溶剤中のテトラヒドロフラン(THF)の溶液を形成すること、b)前記THF溶液を約−20℃〜約60℃の範囲の温度に維持すること、c)前記THF溶液を触媒および開始剤と接触させること、および、d)少なくとも1種の前記FOXモノマーを前記THF溶液に加えて、反応混合物を形成させること、および、e)前記反応混合物を約−20℃〜約+60℃の範囲の温度に維持し、FOX/THFコプレポリマー反応生成物を生成するために充分な時間、前記THF溶液と前記モノマーとを反応させること、の工程を含む方法。

    56. a)THF溶液の溶剤は、THF、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、フッ素化溶剤およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態55記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    57. a)前記触媒はホウ素トリフルオリドエテレート、ホウ素トリフルオリドテトラヒドロフラネート、五フッ化燐、五フッ化アンチモン、塩化亜鉛、臭化アルミニウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれたルイス酸である、形態55記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    58. a)前記開始剤は約2〜約5個の炭素および約2〜約4個のヒドロキシル基を有する多価ヒドロキシ脂肪族化合物である、形態55記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    59. a)前記開始剤は、エチレングリコール;ブタン−1,4−ジオール;プロピレングリコール;イソブタン−1,3−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ペンタエリトリトール;トリメチロールプロパン;トリフルオロエタノールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれ、そして、b)前記反応混合物からFOX/THFコプレポリマーを反応生成物として回収する追加の工程を含む、形態58記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    60. 前記THF溶液中の前記溶剤はTHFであり、ニートのTHF溶液を提供する、形態56記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    61. 下記構造式

    (式中、a)nは1〜3であり、b)Rはメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、c)R 1はHおよび約2〜約5個の炭素数のアルキルアルコール残基からなる群より選ばれ、d)Rfは1〜20個の炭素数の直鎖フッ素化アルキル、直鎖フッ素化イソアルキル、枝分かれ鎖フッ素化アルキル、枝分かれ鎖フッ素化イソアルキルおよび4〜約60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルから本質的になる群より選ばれ、そして、e)xは10〜約250である。 )を有する、ヒドロキシ末端FOXプレポリマー。

    62.1.1〜2.5の範囲の多分散を有し、且つ、約2,000〜50,000の数平均分子量である、形態61記載のプレポリマーのプレポリマー混合物。

    63. 下記構造式

    (式中、a)nは1〜3であり、b)Rはメチルおよびエチルからなる群より選ばれ、c)Rfは1〜20個の炭素数の直鎖過フッ素化アルキル基、1〜20個の炭素数の枝分かれ鎖過フッ素化アルキル基および約4〜60個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルからなる群より選ばれ、d)Xは1〜100であり、e)Yは10〜150であり、そして、f)R 1はHおよび約2〜5個の炭素数のアルキルアルコール残基からなる群より選ばれる。 )を有する、ヒドロキシ末端FOX/THFコプレポリマー。

    64.1.1〜2.5の多分散を有し、そして約2,000〜50,000の数平均分子量を有する、形態63記載のプレポリマーのプレポリマー混合物。

    65. a)触媒、開始剤および溶剤を含む第一溶液を用意すること、b)溶剤中のFOXモノマーの第二溶液と前記第一溶液とを接触させて、反応混合物を製造すること、および、c)前記第一溶液と前記第二溶液とを反応させて、ホモ/コプレポリマーを製造するために充分な時間、約−20〜約80℃の範囲の温度に前記反応混合物を維持すること、の工程を含む、形態61記載の構造を有するFOXプレポリマーを製造するための方法。

    66. a)前記第一溶液および前記第二溶液の溶剤は塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、フッ素化溶剤およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれた不活性溶剤である、形態65記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    67. a)前記触媒は、ホウ素トリフルオリドエテレート、ホウ素トリフルオリドテトラヒドロフラネート、五フッ化燐、五フッ化アンチモン、塩化亜鉛、臭化アルミニウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれたルイス酸である、形態65記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    68. a)前記開始剤は、約2〜約5個の炭素数および約2〜約4個のヒドロキシル基を有する多価ヒドロキシ脂肪族化合物である、形態65記載のモノ置換フッ素化合物オキセタンモノマーを使用する方法。

    69. a)前記開始剤は、エチレングリコール;ブタン−1,4−ジオール;プロピレングリコール;イソブタン−1,3−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ペンタエリトリトール;トリメチロールプロパン;トリフルオロエタノール;およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれ、そして、b)前記反応混合物から反応生成物としてFOXプレポリマーを回収する追加の工程を含む、形態65記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    70. a)前記開始剤は、エチレングリコール;ブタン−1,4−ジオール;プロピレングリコール;イソブタン−1,3−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ペンタエリトリトール;トリメチロールプロパン;トリフルオロエタノール;およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態68記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    71. a)前記触媒はホウ素トリフルオリドエテレート、ホウ素トリフルオリドテトラヒドロフラネート、五フッ化燐、五フッ化アンチモン、塩化亜鉛、臭化アルミニウムおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれたルイス酸である、形態70記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    72. a)前記第一溶液および前記第二溶液の溶剤は塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジオクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、フッ素化溶剤およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれた不活性溶剤である、形態71記載のモノ置換フッ素化オキセタンモノマーを使用する方法。

    73. a)適切な有機溶剤中でTHFを予備混合すること、ここで、前記THFおよび溶剤は−20℃〜+60℃の温度であり、前記溶剤の濃度は0〜90%v/vである、b)触媒を加えること、c)開始剤を加えること、および、d)−20℃〜+60℃の温度のFOXモノマーを加えること、の工程を含む、形態63記載の構造を有する、FOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    74. 前記溶剤は、THF、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、フッ素化溶剤、二酸化硫黄、ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ジオキサン、キシレン、塩化メチレン、フレオンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態73記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    75. 前記溶剤がTHFであり、ニートのTHF溶液を提供する、形態73記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    76. 前記触媒はルイス酸である、形態73記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    77. 前記ルイス酸はホウ素トリフルオリドの錯体、五フッ化燐、SnCl 4 、五フッ化アンチモンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態76記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    78. 前記開始剤は、水、トリフルオロエタノール、メタノール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態73記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    79. 前記開始剤は、水、トリフルオロエタノール、メタノール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態76記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    80. 前記溶剤はTHF、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、臭化エチル、ジクロロエタン、フッ素化溶剤、二酸化硫黄、ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ジオキサン、キシレン、塩化メチレン、フレオンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態78記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    81. 前記反応混合物からFOX/THFコプレポリマーを反応生成物として回収する追加の工程を含む、形態73記載のFOX/THFコプレポリマーを製造するための方法。

    82. 下記構造

    (式中、a)nは1〜3であり、Rはメチルおよびエチルから本質的になる群より選ばれ、Rfは1〜20個の炭素数の過フッ素化アルキルおよび約4〜20個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルからなる群より選ばれ、Xは10〜200であり、そしてZは2〜50であり、そしてR 1はアルキルおよびアリール部分からなる群より選ばれた官能基である。 )を有する、フッ素化熱硬化ポリウレタンエラストマーであって、b)前記エラストマーは複数のフッ素化ポリエーテルセグメントおよび複数のポリイソシアネートセグメントを有し、c)前記エラストマーは三次元ポリウレタンネットワークを生じるための架橋剤を含み、d)前記エラストマーはテフロンよりも疎水性であり且つ不粘着性であり、薄いコーティングまたはバルク製品に加工可能であり、可撓性を提供するために約−50℃までの低いガラス転移温度を有し、様々な基材へ結合可能であり、約−50℃〜250℃の有用周囲温度範囲を有し、そして、e)低い表面エネルギーおよび基材に対する高い付着性を有するコーティングを単独でまたは組成物で形成する、エラストマー。

    83. 前記イソシアネートセグメントは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、ポリマーMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート、飽和MDI(HMDI)、ポリマーHDI(N−100およびN−3200)、トリメチルヘキサンジイソシアネートおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態82記載のフッ素化熱硬化ポリウレタンエラストマー。

    84. 下記構造式

    (式中、a)nは1〜3であり、Rはメチルおよびエチルから本質的になる群より選ばれ、Rfは1〜20個の炭素数の直鎖過フッ素化アルキル、枝分かれ鎖過フッ素化アルキル、および、約4〜20個の炭素数のオキサ過フッ素化ポリエーテルから本質的になる群より選ばれ、R 1はアルキルおよびアリール化合物から本質的になる群より選ばれた官能基であり、Xは1〜20であり、Yは0〜150であり、そして、Zは2〜50である。 )を有するフッ素化熱硬化ポリウレタンエラストマーであって、b)前記エラストマーは複数のフッ素化ポリエーテルセグメントおよび複数のポリイソシアネートセグメントを有し、c)前記エラストマーは三次元ポリウレタンネットワークを生じるための架橋剤を含み、d)前記エラストマーはテフロンより疎水性であり且つ不粘着性であり、薄いコーティングまたはバルク製品へ加工可能であり、可撓性を提供するために約−50℃までの低いガラス転移温度を有し、様々な基材に対して結合可能であり、約−50℃〜250℃の範囲の有用周囲温度を有し、そして、e)低い表面エネルギーおよび基材に対する高い付着性を有するコーティングを、単独でまたは組成物で形成する、エラストマー。

    85. 前記イソシアネートセグメントは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、ポリマーMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート、飽和MDI(HMDI)、ポリマーHDI(N−100およびN−3200)、トリメチルヘキサンジイソシアネートおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態84記載のフッ素化熱硬化ポリウレタンエラストマー。

    86. a)FOXおよびFOX/THFホモ−およびコプレポリマーから本質的になる群より選ばれたプレポリマーを用意すること、b)約25℃〜100℃の試薬温度で前記プレポリマーとポリイソシアネートとを予備混合すること、c)0〜15%wt/wtの架橋剤および触媒を加えること、d)成分を混合すること、e)成分を金型に注型すること、f)注型した成分を脱気すること、および、g)約20℃〜150℃の温度で成分混合物を硬化して、熱硬化ポリウレタンエラストマーを形成させること、の工程を作業組合せ工程で含む、FOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    87. 前記触媒はジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリフェニルビスマス、アセチルアセトン酸クロム、オクタン酸鉛、アセチルアセトン酸第二鉄、オクタン酸錫およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態86記載のFOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    88. 前記イソシアネートはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、ポリマーMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート、飽和MDI(HMDI)、ポリマーHDI(N−100およびN−3200)、トリメチルヘキサンジイソシアネートおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態86記載のFOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    89. 前記架橋剤は低分子量ポリオールおよびポリアミンであり、そしてトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、Isonol 93 、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン、ジェファミン(Jeffamines)、1,4−ブタンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアニリン、ジエタノールアミンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態86記載のFOX熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    90. 前記架橋剤は低分子量ポリオールおよびポリアミンであり、そしてトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、Isonol 93 、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン、ジェファミン(Jeffamines)、1,4−ブタンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアニリン、ジエタノールアミンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態88記載のFOX熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    91. FOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法であって、a)FOXおよび/またはFOX/THFホモおよびコプレポリマーから本質的になる群より選ばれたプレポリマーを用意すること、b)約25〜100℃の温度でポリイソシアネートおよび溶剤と前記プレポリマーを予備混合すること、c)0〜15%wt/wtの架橋剤および触媒を加えること、d)成分を混合すること、e)混合した成分を表面上またはキャビティー中に適用すること、および、f)約20〜150℃の温度で成分の混合物を硬化させて、フッ素化熱硬化ポリウレタンエラストマーを形成させること、の工程を作業組合せ工程において含み、g)前記エラストマーはテフロンより疎水性であり且つ不粘着性であり、薄いコーティングまたはバルク製品に加工可能であり、約−50℃〜250℃の有用周囲温度範囲を有し、そして、h)低い表面エネルギーおよび基材に対する高い付着性を有するコーティングを、単独でまたは組成物で形成する、FOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    92. 前記触媒はジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリフェニルビスマス、アセチルアセトン酸クロム、オクタン酸鉛、アセチルアセトン酸第二鉄、オクタン酸錫およびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態91記載のFOX熱硬化ポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    93. 前記イソシアネートはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4−メチレンジフェニルイソシアネート(MDI)、ポリマーMDI(Isonates)、トルエンジイソシアネート、飽和MDI(N−100およびN−3200)、トリメルヘキサンジイソシアネートおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態90記載のFOXポリウレタンエラストマーを製造するための方法。

    94. 前記架橋剤は、低分子量ポリオールおよびポリアミンであり、そして、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、Isonal 93 、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン、ジェファミン(Jeffamines)、1,4−ブタンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアニリン、ジエタノールアミンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態90記載のFOX熱硬化ポリウレタンエラストマー。

    95. 前記架橋剤は低分子量ポリオールおよびポリアミンであり、そして、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、Isonol 93 、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン、ジェファミン(Jeffamines)、1,4−ブタンジアミン、キシレンジアミン、ジエチレントリアミン、メチレンジアニリン、ジエタノールアミンおよびそれらの混合物から本質的になる群より選ばれる、形態93記載のFOX熱硬化ポリウレタンエラストマー。

    テフロン表面と比較した本発明のFOXポリマー上の水滴の接触角の写真である。

    カチオン開環反応によるFOXモノマーの重合反応の要約である。

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