Methylene 4,4 - polyurethanes cured by bis (3-chloro-2,6-diethylaniline)

申请号 JP51418493 申请日 1993-11-17 公开(公告)号 JP2689376B2 公开(公告)日 1997-12-10
申请人 ユニロイヤル ケミカル カンパニー インコーポレイテッド; 发明人 シング,アジャイブ; ダブリュ. フェスト,ロナルド; オー. ローゼンバーグ,ロナルド;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】芳香族/脂肪族混合イソシアネートポリオールプレポリマーと硬化有効量の4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)を含む硬化剤との反応によって形成されたポリウレタンエラストマーであって、 前記芳香族/脂肪族混合イソシアネートポリオールプレポリマーが、 (a) トルエンジイソシアネートで末端停止されたポリエーテル又はポリエステルポリオールからなる第一のプレポリマー成分であって、該プレポリマーが0.4重量%未満のレベルの遊離のトルエンジイソシアネートモノマーを有している、第一のプレポリマー成分、及び (b) (i)1,1′−メチレン−ビス−(4−イソシアネートシクロヘキサン)の、純粋な又は混合された、
    一又は二以上の幾何異性体、又は (ii)1,1′−メチレン−ビス−(4−イソシアネートシクロヘキサン)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、又は1,1,4,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートからなる群から選択される脂肪族イソシアネートとジオール又はポリオール化合物と予備反応させて得られる脂肪族イソシアネートで末端停止されたプレポリマー、 から選択される第二の成分 からなる混合物から形成されたものであり、前記芳香族/脂肪族混合イソシアネートポリオールプレポリマーが第一のプレポリマー成分と第二の成分を混合して得られたものである、 前記反応によって形成されたポリウレタンエラストマー。
  • 【請求項2】硬化有効量の、4,4′−メチレン−ビス−
    (3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)とは異なる第二の硬化剤を用いた、請求項1記載のポリウレタンエラストマー。
  • 【請求項3】a)イソシアネートで末端停止された、65
    0〜3000の分子量を有するポリアルキレンエーテルポリオール又はポリエステルポリオールプレポリマーと b)95〜5重量%の4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)と5〜95重量%の第二の芳香族ジアミン硬化剤から本質的になる混合硬化剤、
    との反応により得られたポリウレタンエラストマー。
  • 【請求項4】第二の芳香族ジアミン硬化剤が、4,4′−
    メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)、ジメチルチオ−トルエンジアミン、トリメチレングリコールジ−p
    −アミノベンゾエート及び1,2−ビス−(2−アミノフェニルチオ)エタンからなる群から選択される、請求項3記載のポリウレタンエラストマー。
  • 【請求項5】a)イソシアネートで末端停止されたポリアルキレンエーテルポリオール又はポリエステルポリオールプレポリマーと、b)70〜90重量%の4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)
    と30〜10重量%の4,4′−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)からなる混合硬化剤、との反応により得られた請求項3記載のポリウレタンエラストマー。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、低いヒステリシスと、長い流動性寿命(po
    or life)、低い亀裂形成傾向、及び有害な遊離トルエンジイソシアネートモノマー又は他の単核芳香族ジイソシアナートモノマーの低い存在を含めた、改良された加工特性とを有する注型適性ポリウレタン及び/又はポリウレタン/尿素エラストマー組成物に関する。 イソシアナートによって末たキャップされた(isocyanate−endc
    apped)プレポリマーが用いられる。 このようなプレポリマー及びエラストマーの効果的な製造方法が開示される。

    関連技術の説明 芳香族ポリイソシアナートは周知であり、ポリウレタン及びポリウレタン/尿素エラストマーの製造に広く用いられている。 これらの芳香族ジイソシアナートは一般に例えば2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、4,4′−メチレン−ビス−(フェニルイソシアナート)等のような組成物を含む。 ポリウレタン及び/又はポリウレタン/尿素エラストマーの製造では、芳香族ジイソシアナートを長鎖(高分子量)ポリオールと反応させて、遊離イソアナート基を含むプレポリマーを製造する。 次に、このプレポリマーを短鎖(低分子量)ポリオール又は芳香族ジアミンによって連鎖延長させて、ポリウレタン及び/又はポリウレタン/
    尿素エラストマー(一般にポリウレタン又はウレタンとして知られる)を製造する。 プレポリマーと硬化剤との液状混合物が重合し、最終的に固体エラストマーが形成されるまで、粘度が着実に上昇する。

    用いられる連鎖延長剤又は架橋剤の中では、第1及び第2のポリアルコール、芳香族ジアミン、特に4,4′−
    メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)(MBOCA)が最も一般的である。 MBOCAの使用は良好な機械的性質と受容される加工時間とを有するウレタンエラストマーの製造を可能にする。

    MBOCAは注型適性ポリウレタンの製造に最も広範に用いられる連鎖延長剤であるが、これは高温において分解するという欠点を有し、かつ非常に有害であり、エイズム(Ames)陽性である。 MBOCAの不利な特徴は、連鎖延長剤としての代替え物質を研究するようにポリウレタン技術分野の人々を刺激した。 用いられてきた他のアミンの例は、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン及び3,5−ジメチル−3′,5′
    −ジイソプロピル−4,4′−ジアミノフェニルメタンを含む。 これらのアミンは連鎖延長剤として機能するが、
    結果として生ずる、ポリマー混合物のポットライフ(po
    t life)は非常に短いので、エラストマーを注型するための妥当な加工時間は不可能である。 ポリウレタンの製造に用いられる他の硬化剤はメチレンジアニリン(MD
    A)であり、これは脂肪族ジイソシアナートのみが存在する場合にも良好な硬化剤として当業者に周知である。
    これはMBOCAよりも非常に短いポットライフを有する。
    この短いポットライフはTDIの存在によって悪化する。 M
    DAの使用に関連した毒性問題も存在する。

    ポリウレタンのための異なる連鎖延長剤は4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(MCDEA,Lonza Corporationの商標であるロンザキュア(Lonzacure)として入手可能)である。 この硬化剤物質は、報告によると、低毒性であるが、MBOCAよりも迅速にイソシアナートと反応する。 (ポエルカー(T
    h.Voelker)等,Journal of Elastmers and Plastics,2
    0,1988及び同書中の第30ポリウレタン テクニカル/マーケッティング年会報告、1986年10月を参照のこと。 )
    この硬化剤はイソシアナート末端プレポリマー(TDIベースド(TDI−based)プレポリマーを含む)と反応して、例えば低ヒステリシスのような、所望の性質を有するエラストマーを生成するが、これらは重合する場合に亀裂を形成する傾向がある。

    遊離の未反応TDIモノマーの量と存在とはウレタンの加工及び製造に他の不利な影響を及ぼす。 例えばトルエンジイソシアナートのような単核芳香族ジイソシアナートに伴う主要な問題は、それらが有害であることと、それらの低分子量のための非常に揮発性である傾向があることである。

    シンフ(Singh)等への米国特許第5,077,371号は、遊離TDI含量が低いプレポリマーを開示する。 ジャックル(Jackle)への米国特許第4,182,825号も、未反応TDIの量が実質的に減少した、トルエンジイソシアナートによってキャップされたヒドロキシ末端ポリエーテルから製造されるポリエーテルベースドプレポリマーを開示する。 これらのプレポリマーは通常の有機ジアミン又はポリオールとさらに反応して、ポリウレタンを形成することができる。 この特許の教えと連鎖延長剤としてのMCDE
    Aの使用と組合せる場合に、得られる固体エラストマーは強度の低いゲル段階を経るが、このゲル段階は重合塊(polymerization mass)に亀裂を生じさせる可能性がある。 高いレベルの遊離TDIを含む通常のTDIプレポリマーを同じ不満足なゲル状態を生ずる。

    TDIと脂肪族ジイソシアナートの両方によって製造された、ある一定のプレポリマーをMCDEAと共に用いて、
    亀裂形成傾向が低くかつヒステリシスが非常に低いエラストマーを生成することができることが、以外にも、判明した。 これらのプレポリマーは長い流動性寿命及び有害な遊離TDIの低い存在も有する。 脂肪族ジイソシアナートの例は、“H12MDI"と一括して略記される、1,1′−
    メチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)
    の3種の幾何異性体の混合物である。 このような異性体混合物の1つは、デスモジュール(Desmodur)W(MILE
    S Corporationの商標)として商業的に入手可能である。

    これらの結果は以外である。 これらの組成物の低いヒステリシスは、H12MDIをポリウレタン組成物に用いる場合に通常観察される劣った(高い)ヒステリシスを考えると、特に意外である。

    MCDEAと少量のMBOCAとのブレンドの使用がゲル段階の弱さを急激に修正し、亀裂形成傾向を望ましく減ずることも観察されている。 MBOCAを硬化剤に混入する場合には、亀裂傾向を減ずるために脂肪族ジイソシアナートをプレポリマーに混入する必要がない。

    これらの結果は以下の説明と具体例とにおいて明らかになるであろう。

    発明の簡単な概要 本発明によると、低いヒステリシスと、低い亀裂形成傾向、長い流動性寿命及び有害な遊離TDIの低い存在を含めた、注型操作中の強化された加工特性とを有する注型適性ポリウレタンエラストマーが製造可能であることか発見された。 本発明はトルエンジイソシアナート(TD
    I)と、例えば1,1′−メチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)[H12MDI,例えばデスモジュールW]の異性体混合物のような脂肪族ジイソシアナートとの両方によって製造されるイソシアナート末端プレポリマーを開示する、前記プレポリマーは低い遊離TDIモノマー含量と、任意に、低い遊離脂肪族ジイソシアナートモノマー含量とを有する。 使用可能な脂肪族ジイシアナートの他の例は、H12MDIの種々な、純粋な幾何異性体;
    イソホロンジイソシアナート(IPDI);及び1,4−シクロヘキサンジイソシアナート(CHDI)並びにこれらの混合物を含む。

    該プレポリマーを例えば4,4′−メチレン−ビス−
    (3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(MCDEA)のような芳香族ジアミン硬化剤によって硬化させて、低ヒステリシス及び強化された加工特性の望ましい性質を有する注型適性ウレタン製品(article)を形成することができる。 望ましい性質のこの組合せは、H12MDIが芳香族ジアミン硬化剤を用いた他のポリウレタン組成物では好ましくない、高いヒステリシスを与えることが知られているので、特に意外である。

    本発明の他の実施例は2種類の芳香族ジアミン硬化剤、特にMCDEAと4,4′−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)(“MCDEA")とのブレンドを用いて予想外の利益を示す。 このような硬化剤ブレンドをTDIプレポリマーと反応させると、このような硬化剤ブレンドは重合塊の亀裂形成傾向を減ずる。 ポリオールトMBOCAとの両方が、MCDEAよりも緩慢に、イソシアナートプレポリマーと反応することが知られている。 しかし、MCDEA/ポリオールブレンド(当該技術分野において周知である)は低い亀裂形成傾向を与えない。 それ故、
    MCDEA/MBOCAブレンドがこの改良を示すことは意外である。

    本発明の注型適性ウレタンエラストマー(1)長い流動性寿命(硬化剤とプレポリマーとを混合した後の粘度上昇の緩慢な速度)、(2)硬化プロセス中の低い亀裂形成傾向、(3)低いヒステレシス、及び(4)加工注の作業者安全性を高める低レベルの遊離ソルエンジイソシアナート及び/又は他の有害な若しくは揮発性物質を有する。

    このウレタン生成物は例えば低いヒステリシスと低い亀裂形成傾向のような、最終エラストマーの永続性のある物理的及び機械的性質を必要とする工業的用途に用いられる。 例えばペーパーミルロール(paper mill rol
    l)、工業用ホイール、及び工業用タイヤ(industrial
    tire)のような工業用ロールは、このような性質を必要とする用途である。

    発明の詳細な説明 本発明の実施では、例えばトルエンジイソシアナートのような、有機ジイソシアナートを高分子量のポリエステル又はポリエーテルポリオールと反応させて、0.4重量%未満の遊離TDIを有するプレポリマーを製造する。 T
    DIを0.4重量%未満に減ずることは、例えば抽出、吸収又は蒸留のような分野手段によって任意に達成される。
    低分子量ポリオール(分子量<250)と高分子ポリオール(分子量>250)との混合物も任意にジイソシアナートと反応させることができる。

    代表的なトルエンジイソシアナートは2種類の主要な異性体、すなわち、2,4−及び2,6−ジイソシアナートと、少量のオルト異性体、2,3−及び3,4−異性体とを含む。 商業的に、トルエンジイソシアナートは2,4−及び
    2,6−異性体の重量による65:35、80:20又は99:1異性体ミックス及び任意にオルト異性体0〜5重量%として見い出される。 異性体ミックスは例えば65〜100%の範囲内の2,4−異性体であることが好ましく、残部(すなわち、0〜35%)は本質的に2,6−異性体である。 2,6−異性体の最も好ましい範囲は15〜35%である。 この他の有用な有機芳香族ジイソシアナートは、例えばMDI、TOD
    I、PPDI、TDIダイマー等のような、通常知られた有機芳香族ジイソシアナートである。

    高分子量ポリオール、すなわち、少なくとも250の数平均分子量を有するポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールを用いて、本発明のプレポリマーを製造する。 約500〜3000の分子量が好ましく、1000〜2000
    の分子量が最も好ましい。 しかし、高分子量ポリオールの分子量は1000程度の大きさ又は250程度の低さである。

    好ましいポリアルキレンエーテルポリオールは一般式:HO(RO) n H[式中、Rはアルキレンラジカルであり、nはポリエーテルポリオールが少なくとも250の数平均分子量を有するほど充分な大きさの整数である]で示される。 これらのポリアルキレンエーテルポリオールはポリウレタン生成物の周知の成分であり、環状エーテル(例えばアルキレンオキシド)及びグリコール、ジヒドロキシエーテル等の周知の方法による重合によって製造することができる。

    ポリエステルポリオールは二塩基酸(通常はアジピン酸、しかし、例えばグルタル酸、セバシン酸又はフタル酸のような、他の成分も存在することができる)と、線状ポリマーセグメントが必要である場合には、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−
    ブチレングリコール、ジエチレグリコール、1,6−ヘキサンジオール等のようなジオールとの反応によって製造される。 鎖の枝分かれ又は最終的な架橋が求められる場合には、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のような、
    より高官能性(highr functionality)の単位をポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールのいずれかと共に用いることができる。

    一部のポリエステルポリオールはそれの製造にカプロラクトンとダイマー化不飽和脂肪酸とを用いる。 他の種類の重要なポリエステルは開始剤の存在下での付加重合によって得られる。 さらに他の使用可能なポリオールは、少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、その基本バックボーンが例えばブタジエンモノマー及びイソプレンモノマーのようなモノマーの重合又は共重合によって得られるポリオールである。

    本発明の好ましいポリオールはポリアルキレンエーテルである。 この化合物群の最も好ましい化合物はポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)を含む。

    本発明の全体的ポリオールブレンド部分は既述したような高分子量ポリオールと低分子量ポリオールとの組合せでありうる。 脂肪族グリコールは好ましい低分子量ポリオールである。 適当な脂肪族ポリオールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、
    1,4−ブタンジオール等である。

    最も好ましい低分子量ポリオールはジエチレングリコールである。 一般に、低分子量ポリオールの重量は、高分子量ポリオールと低分子量ポリオールとの組合せの20
    %以下であるべきである。 好ましい範囲にはこの組合せの0〜15%であり;より好ましい範囲は0〜8%である。

    用いる任意のトルエンジイソシアナートを任意に用いる他の任意の通常のジイソシアナートと共に溶解し、ポリオール又はオールブレンドを加え、温度を室温から15
    0℃程度の高さの温度までに、利用可能なヒドロキシル基の全てを反応させるために必要な時間維持することによって、TDIプロポリマーが製造される。 好ましい反応温度は30℃〜100℃であり:より好ましい反応温度は50
    ℃〜85℃である。

    必要な場合には、蒸留、抽出、吸収又は他の標準的な分離方法によってプレポリマー中の遊離TDIを0.4重量%
    未満の(より詳しくは0.2未満の、最も好ましくは0.1%
    未満の)レベルに減ずる。 脂肪族ジイソシアナート(例えば、H12MDI)及び/又は脂肪族ジイソシアナートによって製造されたプレポリマーを次にTDIプレポリマーに加える。

    脂肪族ジイソシアナートモノマーをプレポリマーに加える予定である場合には、好ましいモノマーはH12MDI又は、比較的高分子量、低揮発性及び低毒性の他のジイソシアナートモノマーである。 より揮発性の脂肪族ジイソシアナート(例えば、CHDI、IPDI)を用いる場合には、
    それらの揮発性を減ずるためにそれらをそれらのプレポリマーとして用いることが好ましい。 より好ましくは、
    例えばCHDI及びIPDIのような揮発性脂肪族ジイソシアナートのプレポリマーは約0.4重量%未満の遊離未反応モノマーを含むことができる。 必要な場合には、例えば抽出、蒸留又は吸収のような、通常の分離方法を用いて、
    遊離モノマーを除去することができる。

    H12MDIから製造したプレポリマー(又は他の脂肪族ジイソシアナート)をTDIプレポリマーに加える予定である場合には、H12MDIプレポリマーをTDIプレポリマーの製造方法と同様な方法で製造することができる。 しかし、TDIに比べてH12MDIのポリオールとの緩慢な反応性のために、より高い温度が用いられる。 好ましい温度は
    70℃〜140℃であり;より好ましい温度は80℃〜130℃である。 遊離H12MDIは既述した伝統的な分離方法によってプレポリマーから任意に除去することができる。

    芳香族又は脂肪族のジイソシアナートによるプレポリマーの製造では、反応物質中のイソシアナート基対ヒドロキシル基の化学量論比は好ましくは1.5/1〜20/1であるべきであるが、これよりも幾らか低い又は高い比も許容される。 この比が非常に低い場合には、イソシアナート末端ポリウレタンの分子量は非常に大きくなるので、
    塊(mass)の粘度がプレポリマー中への連鎖延長剤の混入を比較的困難にする。 2−イソシアナート基対1ヒドロキシル基の比が二官能性ポリアルキレンエーテル又はエステルポリオールのジイソシアナートによる末端キャピングのための理論的比である。 20/1に近い過剰な比は混合物中に高レベルの遊離ジイソシアナートを生じ、これらの遊離ジイソシアナートをその後に高い費用をかけて除去しなければならない。 好ましい比はTDIプレポリマーに関しては1.7/1〜4/1であり、H12MDI又は他の脂肪族ジイソシアナートのプレポリマーに関しては2/1〜12/
    1である。

    典型的な脂肪族ジイソシアナートは下記のもの、例えば、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI);1,3−キシリレンジイソシアナート(XDI);1,1,4,4−テトラメチルキシリレジイソシアナート、そのパラー又はメター異性体形(p−TMDI、m−TDMI)として;イソホロンジイソシアナート(IPDI);1,4−シクロヘキサンジイソシアナート(CHDI);及び1,1′−メチレン−ビス−4
    (イソシアナトシクロヘキサン)(H12MDI)の幾何異性体を含む。 好ましいジイソシアナートはH12MDI、CHDI及びIPDIを含む。 より好ましいジイソイアナートはH12MDI
    を、混合された又は純粋な、その種々が異性体形として含む。

    最終プレポリマーのイソシアナート含量の約30〜95%
    が芳香族イソシアナートモノマーから又は、例えばTDI
    のような、最終組成のプレポリマーから成ることが望ましい。 イソシアナートの約5〜70%が脂肪族イソシアナートモノマーから又は、例えばH12MDIのような、プレポリマーから成るべきである。

    プレポリマーに用いる硬化剤は周知の、多様な有機ジアミン又はポリオール物質から選択することができる。
    好ましい物質は、低融点固体又は液体である芳香族ジアミンである。 特に好ましい物質は120℃未満の融点を有するジアミン、ポリオール又はそれらのブレンドである。 これらのジアミン又はポリオールは一般にポリウレタンの硬化剤として工業界で用いられる既存のジアミン又はポリオールである。 硬化剤の選択は一般に反応性要求、特に用途のための性質要求、プロセス条件要求及び望ましいポットライフに基づく。 周知の触媒を硬化剤と共に用いることができる。

    既述したように、最も好ましい硬化剤は任意にMBOCA
    と混和したMCDEAである。 MCDEAと混和可能である他の硬化剤は、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)、第3級ブチルトルエンジアミン(TBTDA)、Ethyl Corporation
    からのジメチルチオートルエンジアミン(エタキュア(Ethacure)(商標)300)、Air Products and Chemic
    als Inc.からのトリメチレングリコールジ−p−アミノ−ベンゾエート(ポラキュア(Polacure)(商標)74
    0)及びAmerican Cyanamid Companyからの1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン(シアナキュア)を含む。

    これらのプレポリマーを硬化させるために、芳香族ジアミン成分中の−NH 2基数はプレポリマー中の−NCOに基数に大体等しくあるべきである。 少しの変化は許容されるが、一般に、化学量論的当量の約80〜110%、好ましくは約85〜100%を用いるべきである。

    イソシアナート基のアミノ基との反応性はその基が付着する構造に応じて変化する。 例えば米国特許第2,620,
    516号におけるように、周知であるように、一部のアミンは一部のイソシアナートと非常に迅速に反応するが、
    他のアミンはより緩慢に反応する。 後者の場合には、30
    〜180秒間内に生成物を非粘着性にするほど迅速に反応を進行させるために触媒を用いることは任意である。 しかし、プレポリマー/硬化剤ブレンドが少なくとも120
    秒間、より好ましくは少なくとも180秒間流動性に留まる(50ポアズ未満)ことがしばしば好ましい。

    芳香族ジアミンの一部に関しては、反応の温度又はポリウレタン反応物質の温度は適当な反応時間を得るためにのみ制御する必要がある;しがって、通常反応性であり過ぎるジアミンに関しては、触媒は不必要であり;反応温度を下げることで充分である。 非常に多様な触媒がイソシアナート基と活性原子(周知のツェレビチノフ(Zerewitinoff)試験によって測定)を含む化合物との反応を促進するために商業的に入手可能である。 特定の要求を満たし、使用量を調節して、条件をさらに改良するために触媒を選択することは、この分野に技術者の熟練の範囲内に充分に含まれる。 アジピン酸とトリエチレンジアミン(Air Products and Chemicals Inc.から商標ダブコ(Dabco)で入手可能)とは適当な触媒の典型的である。

    下記実施例は例示のためのみに意図され、本発明の範囲を如何なる意味でも限定することは意図されない。

    比較例A〜H、実施例1〜6 加工性試験 これらの実施例では、複合系の加工特性を評価するために、種々なプレポリマーを種々な硬化剤又は硬化剤ブレンドによって硬化させた。 測定した性質には、プレポリマー/硬化剤混合物の有用な加工寿命(working lif
    e)(流動寿命)と、亀裂形成傾向、及び系の最終硬度があった。 プレポリマー/硬化剤組成物は表Iに記載する;測定した性質は表IIに記載する。

    表Iに記載するように、比較例A〜H及び実施例1〜
    6の各プレポリマー300gを500ml金属缶に計量して入れた。 幾つかの場合には、全体で300gまでのプレポリマーとH12MDI(デスモジュールW)とからブレンドを製造した。 物質を約100℃に加熱してから、真空室に入れて、
    溶解ガスを除去した。 次に、缶を窒素フラッシュして、
    シールし、強制空気循環炉内で約53℃に冷却して、プレポリマー塊を通しての均一な温度を確立した。 プレポリマーに硬化剤を混合する直前にプレポリマーの平衡温度を測定した。

    同様に、硬化剤又は硬化剤ブレンドの金属缶を約105
    ℃の望ましい温度に加熱した。 プレポリマーに硬化剤を添加する直前に温度をチェックした。

    秤り上のプレポリマーの缶に硬化剤を注入した。 他に指示しない限り、硬化剤を、当量基準で、プレポリマー中の有効イソシアナート基の約95%±6%(89%〜101
    %)でアミン基とヒドロキシル基との組合せを生ずるように加えた(表I中の“硬化剤レベル”)。 目的量を添加した後に、系をスパチュラを用いて約1分間手で混合した。

    次に、缶を熱絶縁のために実験台(bench top)上の1枚の段ボール紙に載せた。 20rpmで作動するRV#7スピンドルを備えたブルックフィールド粘度計を用いて、
    2000ポアズまでの粘度上昇を時間の経過に従って記憶した。 有用な加工流動性寿命に近づけるために、50、200
    及び2000ポアズに達するために要する時間を用い、表II
    に記録する。 注型を可能にする最大粘度は個々の用途に依存するが、50ポアズまでの時間が最も広範囲な適合性(relevance)を有すると考えられる。

    反応塊(rection mass)が2000ポアズに達した後に、
    ブルックフィールド粘度計とスピンドルとを除去した。
    この反応塊を次に新たなRV#7スピンドルによって約5m
    m侵入まで数秒間穿孔し、その後にスピンドルを引き出した。 このは能塊を挿入スピンドルが与える応による亀裂形成の徴候に関して調査した。

    この操作は、大きな重合反応塊中に収縮によって自然に生ずる内部応力を模倣したものであった。 少なくとも
    15分間まで、又は反応塊があまり深く浸透できなくなり、最後には浸透不能になるまで、反応塊を反復して穿孔することによって、亀裂形成傾向を時間の経過に従って検査した。 最大の亀裂形成傾向の臨界的時間が観察された。 この時間は典型的に、反応塊が2000ポアズに達した充分な後で、但し反応塊が穿孔し難くなる前に生じた。 しばしば、反応塊はゼラチンのコンステンシーを有する段階を経過した。

    物質の缶を100℃炉において一晩完全に重合した。 レックス(Rex)A及び/又はレックスD硬度を重合中と、完全重合した缶を室温にまで冷却させた後とに時々、手動によって測定した。 硬度測定にはペンシル型レックスゲージ(Rex gauge)を用いた。

    比較例Aは、工業用ロールの製造に商業的に用いられるプレポリマー/硬化剤系を示す。 アジプレン(Adipre


    ne)LF60、主としてTDIとPTMEGとから成り、0.1%未満の遊離TDIを有するプレポリマーをMBOCAによって硬化させた。 流動性寿命は5.4分間(50ポアズまでの時間)であった。 亀裂形成傾向は観察されなかった。 この系は望ましい加工特性を示す。 典型的な硬度は約60〜65レックスDである。

    比較例BはMCDEAによって硬化させた通常の高遊離TDI
    プレポリマーの欠陥の一部を有する。 アジプレンL167、
    主としてTDIとPTMEGとから成り、約2%の遊離TDIを有する商業的プレポリマーをMCDEAによって硬化させた。
    流動性寿命は僅か2.8分間であった。 亀裂形成は11.5〜1
    5分間で生じた。 最終硬度は約63レックスDであった。

    比較例C、D、E、F及びF′は、MCDEAによって硬化させた通常の低遊離TDIプレポリマーの欠陥の一部を示す。 それっぞれ0.1未満の遊離TDIを含む、主としてTD
    IとPTMEGとから成る、一連の商業的プレポリマーをMCDE
    Aによって硬化させた。 これらのプレポリマーの間の主な相違はNCO%含量(3.8%〜8.2%の範囲)と、結果としての、プレポリマーを硬化させるためのMCDEA必要量とである。 これは最終硬化エラストマーにある範囲の硬度(45〜75レックスD)を生じた。

    これらの注型系(casting system)の各々は亀裂形成傾向を示した。 低硬度系では亀裂形成傾向が非常に容易に誘導され、これらの系は最長の流動性寿命と、浸透不能状態に達するまでの最長の時間をも示した。 最低の硬度を有する比較例F及びF′はプレポリマーとMCDEAと混合後の60分間まで浸透することができた。 対照的に、
    最高硬度組成物である比較例Cは僅か1.9分間の流動性寿命と、この試験条件下での比較的弱い亀裂形成傾向のごく短い時間とを有した。

    MCDEA硬化剤レベルの変化の限定された影響は比較的F及びF′と比較例C及びGとにおいて説明される。 範囲0.73〜1.01における硬化剤レベルの変化は流動性寿命又は亀裂形成傾向に軽度の影響を与えるに過ぎない。 両性質の改良とが依然として望ましい。

    比較例CとHはMCDEAとポリオール(PTMEG1000)とを予めブレンドすることの不適切な効果を示す。 このような効果剤ブレンドは周知である。 Hでは、MCDEAとPTMEG
    1000との重量による80/20ブレンドを純粋なMCDEAの代わりに用いて、硬化剤レベルを0.95に一定に保持した。 このプレポリマータイプは一定に保持された。 この硬化剤ブレンドの使用によって、ポットライフはやや低下し、
    亀裂形成傾向は有意に上昇した。

    実施例1、1′、2及び3はTDIとH12MDIの両方を用いて製造され、低レベルの遊離TDIモノマーを有するプレポリマーの利点を示す。 これらの実施例では、H12MDI
    (デスモジュールW)を低遊離TDIプレポリマーに種種な量で(in xaring amounts)加え、得られたプレポリマーをMCDEAによって硬化させた。 得られたエラストマーは65〜75レックスDの範囲内の硬度を有した。 比較例B〜Hにおける同様なレックスD硬度を有する系に比べて、各場合に、亀裂形成傾向は有意に低下し、流動性寿命は有意に延長された。

    実施例4、5及び6はMCDEA/MBOCAブレンドの利点を実証する。 これらの実施例では、80/20重量ブレンドを用いて、3種類の異なる低遊離TDIプレポリマーを硬化させた。 結果として生じた硬化は43〜74レックスDの範囲であった。 比較例B〜Hにおける同様な硬度を有する系に比べて、亀裂形成傾向の低下が認められる。

    これらの結果の意外な性質は、72〜74レックスD硬度における、実施例4(80/20 MCDEA/MBOCAブレンド)と比較例H(80/20 MCDEA/MTMEG1000ブレンド)との比較によって特に説明される。 MBOCAとPTMEG1000の両方はMC
    DEAよりも緩慢にプレポリマーの反応することが知られている。 しかし、これらの添加硬度剤は亀裂形成傾向に対しての反対の効果を及ぼす。

    比較例I〜S、実施例7〜10 エラストマーの動的性質 下記実施例及び比較例はMCDEAと、TDIとH12MDIの両方に基づくプレポリマーとから得たエラストマーの優れた動的性質(dynamic property)を説明する。 先行技術の


    H12MDIベースドプレポリマーが典型的に、劣った動的性質(dynamics)を有するエラストマーを生じるので、この結果は意外である。

    これらの実施例の組成物を表IIIに記載する。 硬化エラストマーに関して測定した動的性質は表IVに要約する。

    実験操作 上記実施例1〜6及び比較例A〜Hでは、プレポリマーと硬化剤との混合物をそれら混合した金属缶容器内で完全に硬化させた。 下記実施例及び比較例では、これらの組成物の一部を最終硬化エラストマーの物理的/機械的性質の試験のためにスラブに注型した。 他に記載する場合を除いて、下記操作を用いた。

    プレポリマーと硬化剤との混合物を0.95±0.06の硬化剤レベルで製造した。

    該混合物を100℃〜115℃に予熱したアルミニウム型に注入して、約0.075インチ厚さのシートを製造した。 該シートを100℃〜115℃において約16時間硬化させた。 該シートが充分な強度を得たときに、これらを型から取り出し、室温において少なくとも7日間放置してから物理的試験を実施した。 レオメトリックス(Rheometrics)
    動的機械的分光光度計において1%歪み(strain)と10
    Hz周波数の条件下で動的機械的性質を測定した。 測定した性質には、貯蔵弾性率、損失弾性率及び接線デルタ(tangent delta)があった。 これらの性質から、比較電力損(comparative power loss)をも算出することができる。

    表IV中の貯蔵弾性率G′はdyne/cm 2の単位で記載する。 例えばペーバーミルロール及び他の動的用途のような、実際の用途では、G′が30℃〜230℃、特に30℃〜1
    50℃の範囲にわたって一定に留まることが好ましい。
    G′がこの範囲にわたってあまりにも大きく低下するならば、動的使用において製品が熱蓄積のために破損することがある。

    タンゼントデルタはヒステリシスを意味する無次元数である。 30℃〜230℃、特に30℃〜150℃の温度範囲を通して低い値が典型的に望ましい。

    電力損失は貯蔵弾性率値とタンゼントデルタ値とから、一定の付加応力と応力が付加される一定の率(rat
    e)(例えば、10Hzの率で周期的に加えられる100,000dy
    n/cm 2 )とを想定して、算出することができる。 電力損はエルグ/cm 3 /秒のcgs単位で表現される。 これはこのような制御条件下におけるヒステリシスの絶対値である。
    大抵の動的用途のために、30℃〜230℃、特に30℃〜150
    ℃の範囲にわたる低い値が望ましい。

    ポリウレタンエラストマーはしばしば、約30℃におけるそれらの硬度又は弾性率に従って、使用のために選択される。 それ故、以下の実施例及び比較例のエラストマーを同様な貯蔵弾性率に従って比較することが適切である。

    比較例I〜N: MBOCA硬化エラストマー これらの比較例では、MBOCAと種々なプレポリマーとから製造したエラストマーの限定された動的性能を説明する。

    比較例I、J及びKでは、主としてTDIとPTMEGとから成り、0.1%未満の遊離TDIを含む3種類のプレポリマーをMBOCAによって硬化させた。 これらのプレポリマーは3
    0℃において広範囲な貯蔵弾性率(0.66〜2.8x10 19 dyn/c
    m 2 )を有するエラストマーを生成した。 これらの組成物は例えば工業用ロールを含めた商業的な動的用途に用いられる。

    これらの物質の動的性質は多くの動的用途のために受容されると考えられるが、さらに改良が望ましい。 30℃
    〜150℃の通常の操作範囲において、電力損は29〜50エルグ/cm 3 /秒程度の高さの局部的最大値に達する。 この範囲の値は、例えば工業用ロールのような、製品にある一定の操作条件下において高い内部温度を発生させるために充分な高さである。 内部温度が200℃〜230℃の範囲に達すると、ロールの破滅的な劣化が生ずる可能性がある。 エラストマーの貯蔵弾性率は急激に低下し(すなわち、物質は急激に軟化する)、電力損は明白に増大する。 この時点において、エラストマーはさらに温度上昇し、例えば引き裂き又は溶融のようなメカニズムによって破損すると考えられる。

    比較例Lは、TDIとH12MDIの両方によって製造した先行技術プレポリマーの動的性能を示す。 本発明のプレポリマーとは対照的に、この先行技術プレポリマーは高レベル(約1.5%)の遊離TDIを含む。 この商業的プレポリマー、アジプレンL275はMBOCA硬化剤と共に、動的使用条件の工業用ロールの製造に広く用いられる。 しかし、
    このTDI/H12MDIプレポリマーの動的性質は、例えばアジプレLF75(比較例K)のような、同様な室温貯蔵弾性率又は硬度を有する、純粋なTDIベースドプレポリマーの動的性質よりも劣ることが認められる。 30℃〜150℃の温度範囲における電力損は,Kの僅か29エルグ/cm 3 /秒に対して、Lでは81エルグ/cm 3 /秒のピークに達する。 200
    ℃〜230℃の温度範囲において、Lは貯蔵弾性率を低下させ(軟化し)、電力損をKよりも明白に増大させる。
    このTDI/H12MDI組成物Lの劣った動的性質はH12MDIの存在に帰せられる。

    比較例MとNは、添加H12MDIを含む、MBOCAと低遊離T
    DIプレポリマーとから製造されたエラストマーの動的性質を示す。 これらのエラストマーが比較例Lのエラストマーに比べて改良された動的性質を示すが、これらが比較例Kの全TDIエラストマーよりも不充分であることが見られる。 (エラストマーKとNは30℃において同様な貯蔵弾性率を有するので、適当な比較である。)この場合にも、エラストマーK(全TDI)に比べてエラストマーNの劣った動的性質は、エラストマーN中のH12MDIの存在に帰せられる。

    比較例O〜S: MDCEA硬化エラストマー これらの例では、MCDEAと先行技術プレポリマーとから製造したエラストマーの動的性能を示す。

    比較例O、P及びQは、MCDEAと3種類の低遊離TDIプレポリマーとによって製造された3種類のエラストマーの優れた動的性能を示す。 これらのプレポリマーは主としてPTMEGとTDIとから成り、0.1未満の遊離TDIモノマーを含む。 これらのエラストマーによって30℃における広範囲な貯蔵弾性率(0.45〜3.7x10 9 dyn/cm 2 )が示された。 全ての場合に、動的性質は優れていると見なされる。 30℃〜150℃の温度範囲において、電力損は25エルグ/cm 3 /秒か又はこれより充分に低く留まる。 200℃〜23
    0℃の温度範囲においては、電力損が低く留まり、貯蔵弾性率は高く留まる。 (しかし、組成物O、P及びQも比較例F、F′、E及びCにおいて加工正に関して調査したことを注目のこと。各場合に、短い流動性寿命及び亀裂形成傾向が観察された。これらの欠陥は今後克服されるべきである。) 比較例RとSは、MCDEAと、先行技術のH12MDIプレポリマーとによって製造したエラストマーの劣った動的性質を示す。 MBOCA硬化エラストマーに関して既述した(比較例L、M、N)、H12MDIがTDIに比べて動的性質において周知のように劣っていることを、ここで先行技術のH12MDIプレポリマーのMCDEA硬化エラストマーに関して説明する。

    比較例Rでは、主としてPTMEGとH12MDIとから成る商業的プレポリマー(アジプレLW570)をMCDEAによって硬化された。 30〜150℃の温度範囲では、電力損は342エルグ/cm 3 /秒の不充分なレベルに達し、高温になるにつれて上昇し続けた。

    比較例Sは、ポリオールを大きく過剰量のH12MDIと反応させることによってH12MDIプレポリマーを製造し、プレポリマーをMCDEAによって硬化させる前に未反応H12MD
    Iモノマーを除去する場合に得られる動的性質の設定された改良を示す。 改良した場合にも、動的性質は依然として不良である。

    1ガロン金属缶において、PTMEG650 650g(1モル)
    をH12MDI(Miles Inc.からのデスモジュールW)2620g
    (10モル)中に撹拌して混入した。 内容物を乾燥窒素フラッシュ下でシールし、70℃炉中で約48時間反応させ、
    115℃炉に約4時間移した。 次に、混合物を真空室において脱気し、室温に冷却した。 各反応物質の75%の装入量(loading)を用いて第2量の物質を製造した。 これらの2種類のイソシアネート(NCO)含量はそれぞれ、2
    2.93%と23.13%であった。

    一緒にしたプレポリマーを次に薄フィルム蒸発装置で処理して、未反応H12MDIモノマーで除去した。 一緒にした処理済み生成物は約6.7%のNCO含量を有した。 これの粘度はアジプレンLW570の粘度よりもかなり低かった。
    このプレポリマーを70℃の温度に加熱することによって
    940センチポアズの粘度が得られた;アジプレンLW570によっては、この粘度に達するために約100℃の温度が必要である。

    このプレポリマーをMCDEAによって硬化させ、得られたエラストマーを動的性質に関して特徴づけた。 電力損は120℃の温度において251エルグ/cm 3 /秒の高い値に達した。 この値は、比較例Rの電力損よりも低いが、多くの動的用途のためにまだ不充分であると考えられる。

    したがって、TDIベースドプレポリマーの代わりに、H
    12MDIベースドプレポリマーを用いる場合には、MCDEA硬化剤と組合せても、動的性質が非常に劣ることを比較例RとSは示す。

    実施例7〜10:MDCEADベースドエラストマー 本発明 これらの実施例は、MCDEA硬化剤と、遊離TDIモノマー含量の低いTDI/H12MDIプレポリマーとに基づくエラストマーによって得られる優れた動的性質を示す。

    これらの実施例におけるTDI/H12MDIプレポリマーは、
    低遊離TDIプレポリマー(アジプレ(登録商標)等級LF9
    5又はLF90)に、7%〜21%H12MDIの範囲の種々な重量比でH12MDIをブレンドすることによって得た。

    意外にも、有意な量のH12MDIの混入にも拘わらず、これらの組成物においては電力損が一貫して低い。 30℃〜
    150℃の温度範囲では、組成物は16エルグ/cm 3 /秒より大きい電力損を示す。 200℃〜230℃の温度範囲において、
    電力損は低く留まり(全ての場合に、40エルグ/cm 3 /秒未満);貯蔵弾性率と硬度とは高く留まる。

    実施例8、9及び10の組成物は実施例1、1′、2及び3におけるそれらの加工特性に関して以前に調査した。 したがって、前記組成物(MCDEAによる硬化に適した、低レベルの遊離TDIモノマーを含むH12MDI/TDIプレポリマー)は下記の重要な利点を与える点で特有である: (1)硬化段階中の耐亀裂形成性; (2)長い流動性寿命; (3)プレポリマー中の低レベルの有害な揮発性遊離TD
    Iモノマー; (4)エラストマーの優れた動的性質。

    ここに特に報告した実施態様に加えて、多くの改良及び変化がなされうることは当業者に容易に明らかであろう。 このような改良及び変化は、添付請求の範囲において定義される本発明の範囲内に入るならば、本発明の一部である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェスト,ロナルド ダブリュ. アメリカ合衆国 06470 コネチカット 州ニュータウン,ディングルブルック レーン 12 (56)参考文献 特開 昭62−99351(JP,A) 特開 平2−281022(JP,A) 特開 平1−167323(JP,A) 特開 昭63−278923(JP,A) 特開 平3−128917(JP,A) オランダ国公開901179(NL,A) Journal of Elastm ers and Plastics (19)3 P. 219−230 (1987) 岩田敬治著 「ポリウレタン樹脂ハン ドブック (第1版) (S.62.9. 25) 日刊工業新聞社発行 P.78

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