Bubble polyisocyanate polyaddition body

申请号 JP2002579918 申请日 2002-03-28 公开(公告)号 JP2004523640A 公开(公告)日 2004-08-05
申请人 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト; 发明人 ヴァーグナー,ヘルマン,ディートリヒ; ジェシュケ,トルステン; シュトラウス,ミヒャエル; ボルマン,ハインツ;
摘要 (a)イソシアネートをイソシアネートに対して反応性の(b)化合物及び(d) 水 と反応させることにより気泡ポリイソシアネート重付加体を製造する方法であって、上記(b)化合物として、2個のヒドロキシル基を有し、且つ少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1個の炭素 原子 数3〜6個のアルカンジオール及び/又はアルケンジオールとの縮合を基礎とするポリエステルで、その炭素骨格がヒドロキシル基の間に少なくとも1個のアルキル及び/又はアルケニル側鎖を有しているポリエステルを使用することを特徴とする製造方法。
权利要求
  • (a)イソシアネートと、イソシアネートに対して反応性の(b)化合物及び(d)水とを反応させることにより気泡ポリイソシアネート重付加体を製造する方法であって、
    上記(b)化合物として、少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1個の炭素原子数3〜6個のアルカンジオール及び/又はアルケンジオールとの縮合を基礎とする、2個のヒドロキシル基を有するポリエステルで、その炭素骨格にはヒドロキシル基の間に少なくとも1個のアルキル側鎖及び/又はアルケニル側鎖が存在するポリエステルを使用することを特徴とする製造方法。
  • 分岐アルカンジオールとして、プロパン−1,2−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−メチルブタン−1,4−ジオール、2−メチルブタン−1,3−ジオール、2−メチルブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,2−ジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール及び/又はペンタン−1,3−ジオールを使用する請求項1に記載の方法。
  • 下記の出発材料:
    (a)イソシアネート、
    (b)イソシアネートに対して反応性の化合物、
    (d)水、
    及び必要により、
    (e)触媒、
    (f)発泡剤及び/又は(g)助剤を、1又は2段階法で使用する請求項1に記載の方法。
  • 2段階法を用い、(a)を(b)と反応させることにより第1段階においてイソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、第2段階において、このプレポリマーを金型内で(d)を含む架橋成分と反応させる請求項3に記載の方法。
  • 架橋成分が、(g)としてカルボジイミドを含む請求項4に記載の方法。
  • 製造を内壁表面温度が75〜90℃の金型内で行う請求項1に記載の方法。
  • 気泡ポリイソシアネート重付加体のDIN−53420に準拠する密度が、200〜750kg/m である請求項1に記載の方法。
  • 気泡ポリイソシアネート重付加体が、−33℃未満のガラス転移温度、3.5N/mm 以上のDIN−53571に準拠する引張強度、300%以上のDIN−53571に準拠する伸び及び13N/mm以上のDIN−53515に準拠する引裂強度を有する請求項1に記載の方法。
  • 請求項1〜8のいずれかに記載の方法により得られる気泡ポリイソシアネート重付加体。
  • 200〜750kg/m のDIN−53420に準拠する密度、−33℃未満のガラス転移温度、3.5N/mm 以上のDIN−53571に準拠する引張強度、300%以上のDIN−53571に準拠する伸び及び13N/mm以上のDIN−53515に準拠する引裂強度を有し、且つ請求項1〜8のいずれかに記載の方法により得られる気泡ポリイソシアネート重付加体。
  • 说明书全文

    【技術分野】
    【0001】
    本発明は、(a)イソシアネートと、イソシアネートに対して反応性の(b)化合物及び(d)とを反応させることにより、イソシアネートシアヌレート構造及び/又は尿素構造を含んでいても良い気泡ポリイソシアネート重付加体、好ましくはポリウレタンエラストマー、特に好ましくは微気泡ポリウレタンエラストマーを製造する方法に関する。 さらに、本発明は、このような方法により得られる気泡ポリイソシアネート重付加体及びその使用に関する。
    【背景技術】
    【0002】
    気泡、例えば微気泡のポリイソシアネート重付加体、通常イソシアネートをイソシアネートに対して反応性の化合物と反応させることにより得られ、尿素構造を含んでいても良いポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレート、及びその製造方法は一般に公知である。
    【0003】
    気泡、例えば微気泡のポリイソシアネート重付加体、通常、ポリウレタン及び/又はポリイソシアヌレートは、尿素構造を含んでいても良く、イソシアネートとイソシアネートと反応性の化合物との反応により得られ、その製造方法は一般に公知である。
    【0004】
    これらの生成物の特に発展したものとしては、本質的に高い密度(通常300〜600kg/m )、その特別な物理特性及び当然の潜在的用途の点で、従来のポリウレタンフォームとは異なっている、気泡、特に微気泡のポリウレタンエラストマーを挙げることができる。 このようなポリウレタンエラストマーは、例えば制振素子及び制衝撃素子として、特に自動車構造において使用される。 ポリウレタンエラストマーから製造されるサスペンション素子は、自動車のショックアブソーバのピストンロッド(例えば、ショックアブソーバ、コイルスプリング及びエラストマースプリングから構成される衝撃吸収脚(leg)構造の中に)に押し込まれる。
    【0005】
    使用中に、微気泡ポリウレタンエラストマーの成分は、水分及び生物の影響の共同作用で、高温に曝される場合がある。 このため、この材料は極めて優れた耐加水分解性を有することが好ましく、これによりこの材料が長期間にわたる高い機械的要求を得ることができる。 気泡ポリウレタンエラストマーのガラス転移温度未満の温度では、成分の弾性が損なわれる。 このため、特定の用途では、気泡ポリウレタンエラストマーの良好な静的及び動的特性に悪影響を与えることなく、低温での可撓性をさらに改良することが望まれている。
    【0006】
    さらに、気泡ポリイソシアネート重付加体が満たさなければならない要求として、優れた動的機械特性及び静的機械特性、例えば優れた引張強度、伸び、引裂強度及び圧縮永久歪の達成が含まれ、これにより、特にポリウレタンエラストマーが、極めて長期間に亘り制動素子に設定された高い機械的要求に合致し得る。
    【0007】
    DE−A3613650及びEP−A178562には、弾性のある、緻密な又は気泡のポリウレタンエラストマーが記載されている。 分子量が162〜10000のポリオキシテトラメチレングリコールと有機ジカルボン酸から作製された、ポリオール成分として使用されるポリエーテルエステルジオールにより、純粋なポリエステルポリオールを使用したときに比較してポリウレタンエラストマーの耐加水分解性が改善される。 しかしながら、新規なポリエーテルエステルポリオールは高価であり、不利である。 この2件の特許はいずれにも、本発明のポリウレタンエラストマーの低温可撓性に関する情報が記載されていない。
    【発明の開示】
    【発明が解決しようとする課題】
    【0008】
    本発明の目的は、改善された低温可撓性及び極めて良好な静的及び動的特性と共に、耐加水分解性が改善された、気泡ポリイソシアネート重付加体、好ましくは気泡ポリウレタンエラストマー、特に密度が200〜750kg/m 、特に好ましくは300〜600kg/m のものを提供することにある。 改良された耐加水分解性は、同時に、耐微生物性を改善するための殺菌剤の使用を可能にする。 気泡ポリウレタンエラストマーは、特に制動素子として、例えば自動車構造に使用され得る。
    【課題を解決するための手段】
    【0009】
    本発明者等は、上記目的が、(b)化合物として、2個のヒドロキシル基を有し、且つ少なくとも1種のジカルボン酸とアルカンジオール及び/又はアルケンジオール(一般に少なくとも1種の炭素原子数3〜6個、好ましくは4又は5個、特に4個のアルカンジオール)との縮合を基礎とするポリエステルで、その炭素骨格がヒドロキシル基の間に少なくとも1個のアルキル及び/又はアルケニル側鎖を有しているポリエステルを使用した場合に達成されることを見出した。
    【発明を実施するための最良の形態】
    【0010】
    (b)化合物として、2個のヒドロキシル基を有し、そして少なくとも1種のジカルボン酸と、0〜90質量%、好ましくは0〜70質量%、特に0〜60質量%のブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール及び/又はヘキサン−1,6−ジオール及び10〜100質量%、好ましくは30〜100質量%、特に40〜100質量%の少なくとも1個の炭素原子数3〜6個、好ましくは4又は5個、特に4個のアルカンジオール及び/又はアルケンジオール、好ましくはアルカンジオーを含む混合物(i)との縮合を基礎とし、その炭素骨格がヒドロキシル基の間に少なくとも1個のアルキル及び/又はアルケニル側鎖を有するポリエステルを使用することが特に好ましい。 上記質量は(i)混合物の全質量に対する値である。
    【0011】
    プロパン−1,2−ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−メチルブタン−1,4−ジオール、2−メチルブタン−1,3−ジオール、2−メチルブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,2−ジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、ネオペンチルグリコール及び/又はペンタン−1,3−ジオール、さらに好ましくは2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−メチルブタン−1,4−ジオール及び/又は2−メチルブタン−1,3−ジオール、特に2−メチルプロパン−1,2−ジオールが、炭素骨格がヒドロキシル基の間に少なくとも1個のアルキル側鎖及び/又はアルケニル側鎖を有するアルカンジオールとして好ましい。
    【0012】
    2個のヒドロキシル基を有するポリエステルは、一般に、公知の縮合法、通常高温及び減圧下に、公知の装置で、好ましくは従来の触媒の存在下に実施することにより製造することができる。 例えば、有機ジカルボン酸及び/又はその誘導体及び多価アルコールを、触媒の非存在下、好ましくはエステル化触媒の存在下、便宜的には不活性ガス(例、窒素、一酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等)の存在下、150〜250℃、好ましくは180〜220℃での溶融状態で、大気圧又は減圧下において、所望の酸価、有利には10未満、好ましくは2未満の酸価まで縮合させて実施することができる。 好ましい態様によれば、エステル化混合物は、上記温度で、80〜30、好ましくは40〜30の酸価まで、大気圧下で重縮合させ、次いで500ミリバール未満、好ましくは50〜150ミリバールで重縮合させる。 好適なエステル化触媒の例としては、金属、金属酸化物又は金属塩の形の、鉄、カドミウム、コバルト、鉛、亜鉛、アンチモン、マグネシウム、チタン及びスズ触媒を挙げることができる。 しかしながら、重縮合は、共沸蒸留により縮合水を除去するために、希釈剤及び/又は共留剤(例、ベンゼン、トルエン、キシレン又はクロロベンゼン)の存在下に液相で行うこともできる。
    【0013】
    2個のヒドロキシル基を有するポリエステルを製造するために、有機ポリカルボン酸及び/又はその誘導体及びジオールを、ジカルボン酸のジオールに対するモル比が1:1.01〜1:1.8、好ましくは1:1.05〜1:1.2の範囲で重縮合させることが好ましい。
    【0014】
    ジカルボン酸として、一般に、公知のジカルボン酸(例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸)、及び/又は芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸)を使用することができる。 ジカルボン酸は、個々に又は混合物として使用することができる。 ポリエステルポリオールの製造のために、カルボン酸の代わりに、対応するカルボン酸誘導体、例えばアルコール基の炭素原子数が1〜4個のカルボキシレート、カルボン酸無水物又は塩化アシルを使用することが有利である。 新規ジオール混合物との縮合に、アジピン酸の使用が特に好ましい。
    【0015】
    2個のヒドロキシル基を有する新規なポリエステルは、500〜6000g/モル、特に1000〜3000g/モルの分子量を有することが好ましい。 分子量は、数平均分子量であることが好ましい。
    【0016】
    気泡ポリイソシアネート重付加体の新規な製造方法は、下記の出発材料:
    (a)イソシアネート、
    (b)イソシアネートに対して反応性の化合物、
    (d)水、
    及び必要により、
    (e)触媒、
    (f)発泡剤及び/又は(g)助剤を1又は2段階法で用いて実施することが好ましい。
    【0017】
    新規な方法は、2段階法で、(a)と(b)とを、必要により後述の鎖延長剤及び/又は架橋剤(c)と共に反応させることにより、第1段階においてイソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、第2段階において、このプレポリマーを金型内で(d)を含む架橋成分と反応させるようにして行うことが好ましい。 (e)、及び必要により(f)及び/又は(g)をプレポリマー及び/又は架橋剤成分に含ませることが可能である。 架橋成分は、(g)としてカルボジイミドを含むことができる。
    【0018】
    新規な発泡ポリイソシアネート重付加体の製造は、内壁表面温度が75〜90℃の金型内で行うことが好ましい。 用語、金型内壁表面温度は、金型の内壁表面(即ち、金型表面)の温度を意味すると理解されるべきである。 金型表面は、通常、成形品の製造中に反応系と接触するが、少なくとも短く、さらに少なくとも10分、成形品の製造中に接触するのが好ましい。
    【0019】
    新規な気泡ポリイソシアネート重付加体は、−33℃未満のガラス転移温度、3.5N/mm 以上(好ましくは4N/mm 以上)のDIN−53571に準拠する引張強度、300%以上(好ましくは350%以上)のDIN−53571に準拠する伸び、及び13N/mm以上のDIN−53515に準拠する引裂強度を有することが好ましく、そして25%未満のDIN−53572に準拠する圧縮永久歪を有することが好ましい。
    【0020】
    新規な気泡ポリイソシアネート重付加体(以下で成形物(moldings)とも呼ぶ)は、例えば自動車構造の制動素子(例えば、補助スプリング、ストップバッファー、横方向リンクベアリング、後車軸サブフレームベアリング、スタビライザベアリング、縦方向ストラットベアリング、ショック−アブソーバ脚用支持ベアリング、ショックアブソーバベアリング及びウィッシュボーン用ベアリング、及び/又はリム上に存在し且つ自動車が動き、タイヤ損傷時に気泡ポリイソシアネート重付加体上に操縦可能で残っていることを保証する緊急車輪)として使用される。
    【0021】
    従って、新規な成形物、即ち気泡ポリイソシアネート重付加体、好ましくは微気泡ポリウレタンエラストマーは、優れた機械的、動的特性のみならず、特に加水分解安定性をも有し、また低温可撓性が、本発明の意図通り本質的に改良されている。 なかでも、この特に有利な特性の組合せは、従来技術では知られていない。
    【0022】
    成形品の製造は、0.85〜1.20のNCO/OH比で行うことが好ましい。 その際、加熱された出発材料は混合され、そして加熱された、好ましくは緊密に密閉された金型に、成形品の所望の密度に対応する量にて導入される。
    【0023】
    成形品は、通常10〜40分後に硬化し、金型から取り出すことができる。
    【0024】
    金型に導入される反応混合物の量は、通常、得られる成形体が上述の密度を有するような量である。 本発明に従い得ることができる気泡ポリイソシアネート重付加体は、DIN−53420に準拠する密度が200〜750kg/m 、特に300〜600kg/m であることが好ましい。
    【0025】
    出発成分は、通常、15〜120℃、特に30〜110℃にて金型に導入される。 成形品の製造のための圧縮度は、1.1〜8、好ましくは2〜6である。
    【0026】
    新規な気泡ポリイソシアネート重付加体は、低圧技術、或いは特に公知の、開放又は密閉(好ましくは密閉)の反応射出成形法(RIM)により、1段法(one-shot process)で製造することが便宜である。 反応は、密閉型で圧縮して行うことが特に好ましい。
    【0027】
    複数の供給ノズルを有する混合チャンバーを用いて、出発成分をそれぞれ供給し、そしてその混合チャンバー中で混合することができる。 2成分法を用いることが有利であることが分かっている。
    【0028】
    特に有利な態様によれば、NCO−含有プレポリマーは、先ず2段法で製造される。 このために、成分(b)及び、必要により(c)を、過剰の(a)と、通常80〜160℃、好ましくは110〜150℃で反応させる。 反応時間は理論NCO含有量が達成されるような時間である。
    【0029】
    従って、成形物の新規な製造は、2段階法を用いて、(a)を(b)及び必要により(c)と反応させることにより第1段階においてイソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、そしてこのプレポリマーを(d)、(e)及び必要により(f)及び/又は(g)((f)、(g)はプレポリマー及び/又は架橋剤成分に含まれている)を含む架橋成分と第2段階において反応させることにより実施されることが好ましい。
    【0030】
    助剤及び添加剤(g)は、架橋剤成分に存在することが好ましい。 架橋剤成分の助剤及び添加剤(g)として、少なくとも1種の一般に公知のカルボジイミド、例えば2,2',6,6'−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、を加水分解安定剤として使用することが好ましい。
    【0031】
    本発明に従い製造された成形物の離型を改善するために、製造工程の始めに、金型の内面に、通常の内部滑剤(例、ワックス又はシリコーンを基礎とするもの、或いは特に石鹸水溶液)を塗布することが有利であることは分かっている。
    【0032】
    成形時間は、成形品の寸法及び外形にもよるが、平均、10〜40分である。
    【0033】
    金型内での成形品の製造の後、成形品は、通常70〜140℃で、1〜48時間加熱することが好ましい。
    【0034】
    新規な反応混合物に含まれる出発成分に関して、下記のように述べることができる:
    イソシアネート(a)としては、一般に公知の(環状)脂肪族ポリイソシアネート及び/又は芳香族ポリイソシアネートを使用することができる。 芳香族ポリイソシアネートとして、好ましくはジフェニルメタン2,2'−、2,4'−、4,4'−ジイソシアネート(MDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、トリレン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート(TDI)、ジメチルビフェニル3,3'−ジイソシアネート、ジフェニルエタン1,2−ジイソシアネート及びp−フェニレンジイソシアネート、及び/又は(環状)脂肪族ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート及び1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン、及び/又はポリイソシアネートとして、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートが、新規な複合素子の製造に特に好適である。 イソシアネートは、純粋な化合物の形、混合物及び/又は変性物(例、ウレチドン(uretdiones)、イソシアヌレート、アロファネート又はビューレットの形)の形、好ましくはウレタン基とイソシアネート基を含む反応生成物(即ちイソシアネートプレポリマー)の形で使用することができる。 未変性又は変性されたジフェニルメタン2,2'−、2,4'−及び/又は4,4'−ジイソシアネート(MDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、トリレン2,4−又は2,6−ジイソシアネート(TDI)及び/又はジメチルビフェニル3,3'−ジイソシアネート、及び/又はこれらのイソシアネートの混合物を使用することが好ましい。
    【0035】
    上述の新規なポリエステルは、イソシアネートに対して反応性の化合物(b)として使用される。 これらは、必要により、一般に公知のポリヒドロキシ化合物(好ましくはイソシアネートに対しての官能価が2〜3で、好ましくは分子量が60〜6000、さらに500〜6000、特に800〜3500であるもの)と共に使用することができる。 必要により、一般に公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール及び/又はヒドロキシル含有ポリカーボネートを、(b)として、新規なポリエーテルエステルポリオールに加えて使用することが好ましい。 特に、新規なポリエーテルエステルポリオールのみを、(b)として使用することが好ましい。
    【0036】
    新規なポリエーテルエステルポリオールに加えて、必要により使用することができるポリヒドロキシ化合物(b)について以下に記載する:適当なポリエステルポリオールは、例えば炭素原子数2〜12個のジカルボン酸と2価アルコールとから製造することができる。 適当なジカルボン酸の例としては、アジピン酸、フタル酸及びマレイン酸を挙げることができる。 2価アルコールの例としては、炭素原子数2〜16個、好ましくは2〜6個のグリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,3−プロパンジオール及びジプロピレングリコールを挙げることができる。 所望の特性にもよるが、2価アルコールは単独或いは混合して使用することができる。
    【0037】
    好ましく使用されるポリエーテルポリオールとしては、エタンジオールポリアジペート、1,4−ブタンジオールポリアジペート、エタンジオールブタンジオールポリアジペート、1,6−ヘキサンジオールネオペンチルグリコールポリアジペート、1,6−ヘキサンジオール1,4−ブタンジオールポリアジペート及び/又はポリカプロラクトンが挙げられる。
    【0038】
    好適なエステル含有ポリオキシアルキレングリコール、実質的にポリオキシテトラメチレングリコールは、有機、好ましくは脂肪族ジカルボン酸、特にアジピン酸と、数平均分子量が162〜600のポリオキシメチレングリコール(必要により脂肪族ジオール、特に1,4−ブタンジオール)との重縮合物である。 他の適当なエステル含有ポリオキシメチレングリコールは、ε−カプロラクトンの重縮合から形成された重縮合物である。
    【0039】
    適当なカーボネート含有ポリオキシアルキレングリコール(本質的にポリオキシテトラメチレングリコー)は、これらとアルキル又はアリールカーボネート或いはホスゲンとの重縮合物である。
    【0040】
    成分(b)の例は、DE−A19548771、第6頁、第26〜59行に記載されている。
    【0041】
    上述の、イソシアネートに対して反応性の成分に加えて、分子量500未満、好ましくは60〜499の鎖延長剤及び/又は架橋剤(c)を使用することができる。 鎖延長剤及び/又は架橋剤(c)としては、例えば、2官能及び/又は3官能アルコール、2官能〜4官能のポリオキシアルキレンポリオール及びアルキル置換芳香族ジアミンから選択され、或いは少なくともの2種の鎖延長剤及び/又は架橋剤(c)の混合物を使用することができる。
    【0042】
    例えば、炭素原子数2〜12個、好ましくは2、4又は6個のアルカンジオールを(c)として使用することができ、その例として、エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、そして好ましくは1,4−ブタンジオール、炭素原子数4〜8個のジアルキレングリコール、例えばジエチレングリコール及びジプロピレングリコール及び/又は2〜4官能性ポリオキシアルキレンポリオール、を挙げることができる。
    【0043】
    しかしながら、通常、炭素原子数12個以下の分岐及び/又は不飽和のアルカンジオールが好適であり、その例として、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ブタ−2−エン−1,4−ジオール及びブタ−2−イン−1,4−ジオール、テレフタル酸と炭素原子数2〜4個のグリコールとのジエステル(例、エチレングリコール又は1,4−ブタンジオールのビス(テレフタレート))、ヒドロキノン又はレゾルシノールのヒドロキシアルキレンエーテル(例、1,4−ジ(β−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン又は1,3−ジ(β−ヒドロキシエチル)レゾルシノール)、炭素原子数2〜12個のアルカノールアミン(例、エタノールアミン、2−アミノプロパノール及び3−アミノ−2,2−ジメチルプロパノール)、N−アルキルジアルカノールアミン(例、N−メチル−及びN−エチルジエタノールアミン)を挙げることができる。
    【0044】
    高官能価の架橋剤(c)の例としては、3官能性アルコール及び高官能価アルコール(例、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びトリヒドロキシシクロヘキサン)、及びトリアルカノールアミン(例、トリエタノールアミン)を挙げることができる。
    【0045】
    アルキル置換芳香族ポリアミンであって、好ましくは分子量122〜400であり、特に好ましくはアミノ基のオルト位に立体障害によりアミノ基の反応性を低下させる少なくとも1個のアルキル置換基を有し、室温で液体であり、且つ高分子量の、好ましくは少なくとも2官能性化合物(b)と、処理条件下で少なくとも部分的に、好ましくは完全に混和できるアルキル置換芳香族ポリアミンが、優れた鎖延長剤であることが分かっており、それ故これらは好ましく使用される。
    【0046】
    新規な成形物の製造のために、工業的に容易に得られる、1,3,5−トリエチル−2,4−フェニレンジアミン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−フェニレンジアミン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−及び−2−6−フェニレンジアミン(即ちDETDA)、3,3'−ジアルキル又は3,3',5,5'−テトラアルキル置換4,4'−ジアミノジフェニルメタン(アルキル基の炭素原子数が1〜4個)、特に結合メチル、エチル及びイソプロピル基を含む3,3',5,5'−テトラアルキル置換4,4'−ジアミノジフェニルメタン、及び上記テトラアルキル置換4,4'−ジアミノジフェニルメタンとDETDAとの混合物、を使用することができる。
    【0047】
    特定の機械特性を得るために、アルキル置換芳香族アミンを、上述の低分子量多価アルコール、好ましくは2価及び/又は3価アルコール、又はジアルキレングリコールとの混合物として使用することが便宜である。
    【0048】
    本発明によれば、気泡ポリイソシアネート重付加体の製造は水(d)の存在下に行うことが好ましい。 水は、尿素基を生成する架橋剤として、及びイソシアネート基との反応により二酸化炭素を生成する発泡剤としての両方の機能を有する。 この複機能により、水は、(c)と(f)から分離して、この明細書では記載されている。 定義により、成分(c)及び(f)は水を含ます、定義により水は専ら成分(d)として記載されている。
    【0049】
    好適に使用することができる水の量は、成分(b)の質量に対して、0.01〜5質量%、好ましくは0.3〜3.0質量%である。
    【0050】
    反応を速めるため、一般に公知の触媒(e)は、プレポリマーの製造及び必要によりプレポリマーと架橋剤成分との反応の両方において、反応バッチに添加することができる。 触媒(e)は個々に、或いは相互の混合物として添加することができる。 それらは、好ましくは有機金属化合物であり、その例として、有機カルボン酸スズ(II)塩(例、スズ(II)ジオクタノエート、スズ(II)ジラウレート、ジブチルスズジアセテート及びジブチルスズジラウレート)、及び第3級アミン(例、テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、ジエチルベンジルアミン、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロオクタン、N,N'−ジメチルピペラジン、N−メチル−N'−(4−N−ジメチルアミノ)ブチルピペラジン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレンジアミン)等を挙げることができる。
    【0051】
    他の適当な触媒としては、アミジン、例えば2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、トリス(ジアルキルアミノアルキル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、特にトリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、アルカリ金属ヒドロキシド、例えば水酸化ナトリウム、そしてアルカリ金属アルコラート、例えばナトリウムメチラート及びカリウムイソプロピラート、そして炭素原子数10〜20個の長鎖脂肪酸(必要によりOH側鎖を有する)のアルカリ金属塩を挙げることができる。
    【0052】
    確立すべき反応性にもよるが、触媒(e)は、プレポリマーに対して0.001〜0.5質量%の量で使用される。
    【0053】
    必要により、慣用の発泡剤(f)を、ポリウレタンの製造に使用することができる。 例えば、発熱重付加反応の影響下に蒸発する低沸点液体が好適である。 有機ポリイソシアネートに不活性で、沸点が100℃未満の液体が適当である。 このような好ましく使用される液体の例としては、ハロゲン化、好ましくはフッ素化炭化水素(例えば塩化メチレン及びジクロロモノフルオロメタン)、完全フッ素化又は部分フッ素化炭化水素(例えば、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、ジフルオロエタン、テトラフルオロエタン及びヘプタフルオロプロパン)、炭化水素(例えば、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン及びイソペンタン及びこれらの炭化水素の工業的混合物、プロパン、プロピレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロブタン、シクロペンタン及びシクロヘキサン)、ジアルキルエーテル(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル及びフラン)、カルボン酸エステル(例えば、ギ酸メチル及びギ酸エチル)、ケトン(例えば、アセトン)、及び/又はフッ素化及び/又は完全フッ素化第3級アルキルアミン(例えば、パーフルオロメチルイソプロピルアミン)を挙げることができる。 これらの低沸点液体の相互の混合物、及び/又はこれらの低沸点液体と他の置換又は無置換炭化水素との混合物も使用することができる。
    【0054】
    結合尿素基を有するエラストマーからのこのような発泡可撓性成形物の製造のための低沸点液体の最も好適な量は、達成されるべき密度及び同時に好ましく使用される水の量に依存して変わる。 一般に、成分(b)の質量に対して、1〜15質量%、好ましくは2〜11質量%の量が、満足な結果をもたらす。 特に、専ら水(d)を発泡剤として使用することが好ましい。
    【0055】
    成形品の新規な製造において、助剤(g)を使用することができる。 これらは、例えば一般に公知の界面活性剤、整泡剤、気泡調節剤、フィラー、難燃剤、核剤、酸化防止剤、安定剤、殺菌剤、滑剤及び離型剤、色素及び顔料である。
    【0056】
    好適な界面活性剤の例としては、出発材料の均質化を助ける働きがあり、且つ気泡構造を調節するのに好適である得る化合物を挙げることができる。 その例としては、乳化剤、例えば、ひまし油スルフェートのナトリウム塩、脂肪酸のナトリウム塩、脂肪酸の硫酸塩及び脂肪酸のアミン塩(例、オレイン酸のジエチルアミン塩、ステアリン酸のジエタノールアミン塩、リシノール酸のジエタノールアミン塩)、硫酸塩(例、ドデシルベンゼンスルホン酸又はジナフチルメタンジスルホン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩及びリシノール酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩)、整泡剤(例、シロキサン/オキシアルキレン共重合体、及び他のオルガノシロキサン、オキシエチル化アルキルフェノール、オキシエチル化脂肪アルコール、液体パラフィン、ひまし油エステル又はリシノール酸エステル、ロート油及びピーナッツ油)、そして気泡調節剤(例、パラフィン、脂肪アルコール及びジメチルポリシロキサン)を挙げることができる。 さらに、ポリオキシアルキレン基及びフルオロアルカン基を側鎖として有するオリゴマー性ポリアクリレートが、乳化効果、気泡構造及び/又はその安定性を改善するために好適である。 界面活性剤は、一般に、高分子ポリヒドロキシ化合物(b)の100質量部に対して、0.01〜5質量部の量で使用される。
    【0057】
    フィラー、特に強化フィラーは、従来の有機及び無機フィラー、それ自体公知の強化剤及び湿潤剤を意味すると理解すべきである。 特定の例として、無機フィラー、例えば珪酸塩鉱物(例、板状珪酸塩、例えばアンチゴライト、蛇紋石、閃石、アンフィボール(角閃石の総称)、温石綿及びタルク);金属酸化物(例、カオリン、アルミナ、珪酸アルミニウム、酸化チタン及び酸化鉄);金属塩(例、白亜、バライト);無機顔料(例、硫化カドミウム、硫化亜鉛);及びガラス微粒子を挙げることができる。 好適な有機フィラーの例としては、カーボンブラック、メラミン、発泡グラファイト、ロジン、シクロペンタジエニル樹脂及びグラフトポリマーを挙げることができる。
    【0058】
    特に耐高温劣化性及び極めて高い剛性が要求される場合、好ましく使用される強化フィラーとしては、繊維、例えば炭素繊維、ガラス繊維であり、またこれらの繊維を接着促進剤及び/又はサイズ剤で処理することが可能である。
    【0059】
    無機及び有機フィラーは、それぞれ又は混合して使用することができ、反応混合物中に、成分(a)〜(c)の質量に対して0.5〜50質量%、好ましくは1〜30質量%の量で導入することが一般的である。
    【0060】
    好適な難燃剤としては、例えばトリクレジルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(1,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、及びテトラキス(2−クロロエチル)エチレンジホスフェートを挙げることができる。
    【0061】
    上述のハロゲン置換ホスフェートに加えて、無機の難燃剤、例えば赤リン、水和アルミナ、三酸化アンチモン、三酸化ヒ素、ポリリン酸アンモニウム及び硫酸カルシウム、又はシアヌル酸誘導体(例、メラミン)、又は少なくとも2種の難燃剤の混合物(例、リン酸アンモニウムとメラミン)、及び必要により、でんぷん及び/又は発泡グラファイトを、本発明に従って製造される発泡PUエラストマーを難燃化するために使用することもできる。 一般に、成分(a)〜(c)の100質量部に対して、5〜50質量部、好ましくは5〜25質量部の上記難燃剤又はその混合物を使用することが適当であることが分かっている。
    【0062】
    使用可能な核剤としては、例えばタルク、フッ化カルシウム、ナトリウムフェニルホスフィネート、アルミナ及び微粒ポリテトラフルオロエチレンであり、これらは成分(a)〜(c)の全質量に対して5質量%までの量で使用される。
    【0063】
    新規な発泡PUエラストマーに添加することができる適当な酸化防止剤及び熱安定剤としては、例えば、元素周期表第I族の金属のハロゲン化物(例、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム及びハロゲン化リチウム)[これらは必要によりハロゲン化銅(I)(例、塩化銅、臭化銅又はヨウ化銅)と組み合わせて使用される]、立体障害フェノール、ヒドロキノン及びこれらのグループの置換化合物並びにその混合物を挙げることができ、これらは、成分(a)〜(c)の質量に対して1質量%までの量で使用することが好ましい。
    【0064】
    加水分解安定剤の例としては、種々の置換カルボジイミド、例えば2,2',6,6'−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド又は1,3−ビス(1−メチル−1−イソシアナトエチル)ベンゼンを基礎とするカルボジイミドを挙げることができ、これらは例えばDE−A19821668、DE−A19821666、DE−A10004328、DE−A19954500、DE−A19809634又はDE−A4318979に記載されている。 これらのカルボジイミドは成分(a)〜(c)の質量に対して2.0質量%までの量で使用することが一般的である。
    【0065】
    成分(a)〜(c)の質量に対して1質量%までの量で使用することが一般的である、滑剤及び離型剤としては、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸エステル及びステアリン酸アミド並びにペンタエリスリトールの脂肪酸エステルを挙げることができる。
    【0066】
    さらに、有機色素、例えばニグロシン、そして顔料、例えば二酸化チタン、硫化カドミウム、硫化セレン化カドミウム、フタロシアニン、ウルトラマリンブルー又はカーボンブラックを添加することができる。
    【0067】
    さらに、上述の他の慣用助剤及び添加剤に関する情報は、技術文献に見られる。
    【0068】
    本発明を下記の実施例により説明する。
    【実施例】
    【0069】
    [比較例I]
    a)1,5−NDIを基礎とするイソシアネート基を有するプレポリマーの製造平均分子量2000(実験的に測定されたヒドロキシル価から計算)を有するポリ(エタンジオールアジペート)1000質量部(0.5モル)を、140℃まで加熱し、この温度で240質量部(1.14モル)の固体1,5−NDIと撹拌しながら混合し、反応させた。
    【0070】
    4.14質量%のNCO含有量及び90℃で2300mPa・sの粘度(Rheometrics Scientific社製の粘度計を用いて測定;以下の比較例及び実施例の粘度もこの粘度計を用いて測定)を有するプレポリマーを得た。
    【0071】
    b)発泡成形物の製造下記の成分からなる架橋剤:
    55質量部の、脂肪酸スルホネートの50%濃度水溶液、
    27.5質量部の、水、
    31.5質量部の、2,2',6,6'−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、
    30.5質量部の、脂肪酸ポリグリコールエステル、
    7.0質量部の、脂肪酸ポリグリコールエステルとアルキルベンゼンスルホネートのアミン塩との混合物、及び0.7質量部の、30質量%のペンタメチルジエチレントリアミンと70質量%のN−メチル−N'−(ジメチルアミノエチル)ピペラジンとの混合物。
    【0072】
    100質量部の、90℃に加熱されたイソシアネート基含有プレポリマーを、2.29質量部の、50℃に加熱された架橋成分と、約10分間充分に撹拌した。 その後、この反応混合物を、80℃に加熱された開閉可能な金属製金型に導入、金型を閉め、そして反応混合物を硬化させた。 30分後、発泡成形物を金型から取り出し、後熱架橋のために110℃で16時間加熱した。
    【0073】
    [比較例II]
    a)1,5−NDI及び4,4'−MDIを基礎とするイソシアネート基を有するプレポリマーの製造平均分子量2000(実験的に測定されたヒドロキシル価から計算)を有するポリ(エタンジオール(0.5モル)ブタン−1,4−ジオール(0.5モル)−アジペート(1モル))1000質量部(0.5モル)を140℃まで加熱し、この温度で285質量部(1.14モル)の4,4'−MDI及び80質量部(0.38モル)のNDIと充分に撹拌しながら混合し、反応させた。
    【0074】
    6.25質量%のNCO含有量及び90℃で1900mPa・sの粘度を有するプレポリマーを得た。
    【0075】
    b)発泡成形物の製造下記の成分からなる架橋剤:
    87.5質量部の、脂肪酸スルホネートの50%濃度水溶液、
    25質量部の、2,2',6,6'−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、
    8.0質量部の、脂肪酸ポリグリコールエステルとアルキルベンゼンスルホネートのアミン塩との混合物、及び0.4質量部の、30質量%のペンタメチルジエチレントリアミンと70質量%のN−メチル−N'−(ジメチルアミノエチル)ピペラジンとの混合物。
    【0076】
    100質量部の、90℃に加熱されたイソシアネート基含有プレポリマーを、3.45質量部の、50℃に加熱された架橋成分と、約10分間充分に撹拌した。 その後、反応混合物を、80℃に加熱された開閉可能な金属製金型に導入し、金型を閉め、反応混合物を硬化させた。 30分後、発泡成形物を金型から取り出し、後熱架橋のために110℃で16時間加熱した。
    【0077】
    [実施例1](本発明に従う)
    a)1,5−NDIを基礎とするイソシアネート基を有するプレポリマーの製造平均分子量2000(実験的に測定されたヒドロキシル価から計算)を有するポリ(2−メチル−1,3−プロパンジオール(0.5モル)ブタン−1,4−ジオール(0.5モル)−アジペート(1モル))1000質量部(0.5モル)を140℃まで加熱し、この温度で240質量部(1.14モル)の固体1,5−NDIと充分に撹拌しながら混合し、反応させた。
    【0078】
    4.05質量%のNCO含有量及び90℃で630mPa・sの粘度を有するプレポリマーを得た。
    【0079】
    b)発泡成形物の製造発泡成形物を実施例1a)のプレポリマーを用いて比較例Ib)と同様に製造した。
    【0080】
    [実施例2](本発明に従う)
    a)1,5−NDIと4,4'−MDIを基礎とするイソシアネート基を有するプレポリマーの製造平均分子量2000(実験的に測定されたヒドロキシル価から計算)を有するポリ(2−メチル−1,3−プロパンジオール(0.5モル)ブタン−1,4−ジオール(0.5モル)−アジペート(1モル))1000質量部(0.5モル)を140℃まで加熱し、この温度で285質量部(1.14モル)の4,4'−MDI及び80質量部(0.38モル)のNDIと充分に撹拌しながら混合し、反応させた。
    【0081】
    6.11質量%のNCO含有量及び90℃で2900mPa・sの粘度を有するプレポリマーを得た。
    【0082】
    b)発泡成形物の製造発泡成形物を実施例2a)のプレポリマーを用いて比較例IIb)と同様に製造した。
    【0083】
    成形物の機械的及び動的特性を以下に記載する条件で試験した。
    【0084】
    試験条件:
    ガラス転移温度は、ISO−6721−1及びISO−6721−7に従い、強制振動の原理に基づきねじり振動試験器を用いて、S3A引張試験バー上で、完成品を測定することにより得た。 ガラス転移温度は、損失弾性率の極大値で測定した。 サンプルを−80℃に冷却し、この温度を5分間保持し、その後2K/分の加熱速度で40℃まで加熱した。 測定周波数は1Hzであった。 静的機械特性(試験片の密度はそれぞれ0.5g/cm であった)は、DIN−53571に従う引張強度、DIN−53571に従う破断点伸び、DIN−53515に従う引裂強度、及び18mm高さスペーサ及び40×40mmの底面積及び30±1mmの高さを有する試験片を用いてDIN−53572の変形法に従う80℃での圧縮永久歪、に基づいて測定した。 圧縮永久歪(CS)は、下記の式に従い計算された:
    【0085】
    CS=[(H −H )/(H −H )]×100[%]
    上式において、H は、試験片の初期高さ(mm)を表し、
    は、変形状態の試験片高さ(mm)を表し、
    は、緩和後の試験片高さ(mm)を表す。
    【0086】
    試験片の動的機械特性は、極大の力の作用下に移動(IT)の増加及び永久歪に基づいて測定された。 試験片は、高さ100mm、外側直径50mm及び内側直径10mmを有する円筒形試験バネから構成されていた。 試験片に、6kNの力及び1.2kHzで、100000回の負荷変化を与えた。 動的試験後、永久歪を測定するための高さH の測定を、バネ特性を記録した後行った:H は、初期高さである。 成形物を、極大の力で3回予備圧縮した。 次いで、4サイクル目に、特性を記録した。 圧縮速度は50mm/分であった。 10分後、H 、即ち特性記録後の成分(片)のH を測定した。 その後、動的試験のみ始めた。 −30℃での特性は、−30℃に条件設定されたチャンバー恒温槽を用いた以外同様に行われた。 試験片の動的機械試験の後、永久歪は、下記の式に従い計算された:
    【0087】
    S=[(H −H )/H ]×100[%]
    上式において、H は、試験片の初期高さ(mm)を表し、そしてH は、動的試験後の試験片の残留高さを表し、これは23℃、50%相対湿度の条件の部屋で24時間保管後測定された。
    【0088】
    この永久歪は、疲れ試験中の気泡PUエラストマーの永久の歪(変形)の尺度である。 動的試験を23℃、50%相対湿度の条件の部屋で、さらに冷却すること無く行った。
    【0089】
    試験片について測定された機械特性は以下の表及び図1(−30℃の低温特性を示す)にまとめている。
    【0090】
    【表1】


    【図面の簡単な説明】


    【0091】


    【図1】試験片について測定された機械特性(−30℃の低温特性)を示す。

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