Medical adhesive for surgery

申请号 JP2010513732 申请日 2008-06-20 公开(公告)号 JP2010531687A 公开(公告)日 2010-09-30
申请人 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG; 发明人 ゼバスティアン・デーア; ハイケ・ヘックロート; ブルクハルト・ケーラー;
摘要 An adhesive system contains amino group-containing aspartate esters (I), prepolymer having isocyanate group, and/or their reaction product. The prepolymer is obtained from aliphatic isocyanate and polyol having 2-6 hydroxy groups and number average molecular weight of more than 400 g/mol. An adhesive system contains amino group-containing aspartate esters of formula (I), prepolymer having isocyanate groups, and/or their reaction product. The prepolymer is obtained from aliphatic isocyanate and polyol having 2-6 hydroxy groups and number average molecular weight of more than 400 g/mol. X : n-valent organic radical obtained by removal of primary group of n-functional amine; R 1,R 2organic radical which does not contain Zerevitinov active hydrogen;and n : 2 or more. [Image] - ACTIVITY : Vulnerary. No biological data given. - MECHANISM OF ACTION : None given.
权利要求
  • A)A1)脂肪族イソシアネート、およびA2)≧400g/molの数平均分子量および2〜6の平均OH基含有量を有するポリオールから得られるイソシアネート基含有プレポリマー、およびB)一般式(I):
    〔式中、Xは、n官能性アミンの第一級アミノ基の除去によって得られるn価の有機基であり、
    、R は、ツェレヴィチノフ活性水素を含有しない、同一または異なった有機基であり、およびnは、少なくとも2の整数である〕
    で示されるアミノ基含有アスパラギン酸エステル、および/またはC)イソシアネート基含有プレポリマーと成分B)によるアスパラギン酸エステルとの反応生成物を含んでなる、接着剤系。
  • A1)に用いるイソシアネートは、脂肪族的または脂環族的に結合したイソシアネート基のみを有することを特徴とする、請求項1に記載の接着剤系。
  • A1)に用いるイソシアネートは、2〜2.4の平均NCO基含有量を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の接着剤系。
  • A2)に用いるポリオールは、4000〜8500g/molの数平均分子量を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤系。
  • A2)に用いるポリオールは、3〜4の平均OH基含有量を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤系。
  • A2)においてポリアルキレンオキシドポリエーテルが用いられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤系。
  • A2)に用いるポリアルキレンオキシドポリエーテルは、含有するアルキレンオキシド単位の全量を基準として60〜90重量%のエチレンオキシド系単位の含有量を有することを特徴とする、請求項4に記載の接着剤系。
  • B1)において、式(I)(式中、
    Xは、n官能性アミンとして4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサンまたは2,2,4−もしくは2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサンから誘導され、
    、R は、互いに独立してC 〜C 10アルキル基であり、およびn=2である)
    で示されるアスパラギン酸エステルが用いられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の接着剤系。
  • 成分B)のアスパラギン酸エステルの代わりに、C)による反応生成物のみが、A)に用いるプレポリマーのアミン硬化のために用いられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の接着剤系。
  • 成分C)の反応生成物は、プレポリマーとアスパラギン酸エステルとの、イソシアネート反応性基対イソシアネート基の比が15対1および4対1の間での反応によって得られることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の接着剤系。
  • ヒトまたは動物の組織のための組織用接着剤であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤系。
  • 成分A)、B)および存在すればC)を、NCO反応性基と遊離NCO基との比が1:1.5〜1:1で互いに混合する、請求項1〜11のいずれかに記載の接着剤系の製造方法。
  • 請求項12に記載の方法によって得られる接着剤系。
  • 請求項1〜13のいずれかに記載の接着剤系を用いることを特徴とする、細胞組織の閉鎖または結合のための方法。
  • 細胞組織は、ヒトまたは動物の組織であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  • 細胞組織の閉鎖または結合用の剤を製造するための、請求項1〜11および13のいずれかに記載の接着剤系の使用。
  • 請求項1〜11および13のいずれかに記載の接着剤系の使用により得られる、接着フィルムおよびラミネート部品。
  • 一方の室は成分A)のプレポリマーを含み、他方の室は硬化性成分B)および存在すればC)を含む、請求項1〜11および13のいずれかに記載の接着剤系を含有する、2室型調剤系
  • 说明书全文

    本発明は、手術に用いるための、親性ポリイソシアネートプレポリマーをベースとする新規な速硬性接着剤に関する。

    近年、適切な接着剤の使用による外科縫合の置換または補完に関心が高まっている。 とりわけ、傷跡が見えない限り、薄さが特に重要である形成外科の分野では、接着剤がますます用いられている。

    組織用接着剤は、縫合に代わるものとして外科医の間で受け入れられるために多くの特性を有さなければならない。 これらには、使い易さや、接着剤がより深い層に浸透または流出することができないような初期粘度が包含される。 古典的手術では速硬性が要求されるが、形成外科では接着縫合の修正が可能であるべきであり、従って、硬化速度は速すぎるべきではない(約5分)。 接着層は、3週間未満の時間内に分解しない軟質の透明フィルムであるべきである。 接着剤は、生体適合性でなければならないが、組織毒性や、血栓形成または潜在的アレルギー誘発性を呈してはならない。

    組織接着剤として用いられる種々の物質が市販されている。 これらには、シアノアクリレートDermabond(登録商標)(octyl 2−cyanoacrylate)およびHistoacryl Blue(登録商標)(ブチルシアノアクリレート)が包含される。 しかしながら、急速硬化時間および接着箇所の脆弱性はその使用を制限する。 その乏しい生分解性に起因して、シアノアクリレートは外部の外科縫合にのみ適している。

    シアノアクリレートに代わるものとして、生物接着剤、例えばペプチド系物質(BioGlue(登録商標))またはフィブリン接着剤(Tissucol)が利用されている。 その高いコストは別として、フィブリン接着剤は、比較的弱い接着強度および急速分解を特徴とするので、引っ張られていない皮膚(nicht gespannter Haut)において、より小さい切開にのみ使用することができる。

    イソシアネート含有接着剤は、芳香族ジイソシアネートおよび親水性ポリオールをベースとする全てのものであり、イソシアネートTDIおよびMDIは好適に用いられる(米国特許出願公開第20030135238号、同第20050129733号)。 いずれも、その反応性を増加させるために電子求引性置換基を有することができる(国際公開第03/9323号)。

    これまでは、低機械強度(米国特許第5156613号)、過度に遅い硬化速度(米国特許第4806614号)、過度に速い生分解性(米国特許第6123667号)および制御されていない膨潤(米国特許第6265016号)が問題であった。

    米国特許出願公開第20030135238号によれば、ヒドロゲルを形成することもできる、三官能性または分枝構造を有するポリウレタンプレポリマーのみが適当な接着剤である。 該接着剤は、組織と共有結合を形成することも可能でなければならない。 米国特許出願公開第20030135238号および同第20050129733号には、水または組織液と反応してヒドロゲルを生じさせる、三官能性の高エチレンオキシドのTDI系およびIPDI系(同第20030135238号)プレポリマーの合成が記載されている。 これまでは、十分な速硬性は芳香族イソシアネートの使用により得られるだけであったが、これはフォームの形成を伴って反応する。 このことは創傷中に接着剤の浸透を生じさせるので、創傷において端部が部分的に押され、その結果、瘢痕の増加を伴う劣悪な治癒が生じる。 また、機械的強度および接着層の接着はフォーム形成により減少する。 さらに、プレポリマーの高い反応性により、イソシアネート基と組織との反応が起こり、その結果、白色着色により認識可能な変性が頻繁に生じる。

    芳香族イソシアネートに代わるものとして、リジンジイソシアネートが研究されてきたが、これは、低反応性のため、組織と遅くのみ反応するか、または全く反応しない(米国特許出願公開第20030135238号)。

    その反応性を増加させるため、脂肪族イソシアネートがフッ素化されてきたが(米国特許第5173301号)、これはイソシアネートの自発的な自家重合を生じさせる。

    欧州特許出願公開第0482467号には、脂肪族イソシアネート(好ましくはHDI)およびポリエチレングリコール(Carbowax 400)をベースとする手術用接着剤の合成が記載されている。 硬化は水80〜100%および触媒としての金属炭酸塩(オクタン酸カリウム)を添加して実施し、その間、フォームが形成され、シリコーン油で安定化される。

    脂肪族イソシアネートをベースとする系は、不十分な反応性のみを示すため、硬化時間は過度に遅い。 反応速度は、欧州特許出願公開第0482467号に記載のように金属触媒の使用により増加させることができ、これは、上記の問題を有するフォームの形成を生じさせる。

    プレポリマーの架橋のためのアスパラギン酸エステルの基礎的適合性は、表面コーティングの先行技術においてよく知られており、例えば欧州特許出願公開第1081171 号または独国特許出願公開第10246708号に記載されている。

    米国特許出願公開第20030135238号明細書

    米国特許出願公開第20050129733号明細書

    国際公開第03/9323号パンフレット

    米国特許第5156613号明細書

    米国特許第4806614号明細書

    米国特許第6123667号明細書

    米国特許第6265016号明細書

    米国特許出願公開第20030135238号明細書

    米国特許出願公開第20050129733号明細書

    米国特許第5173301号明細書

    欧州特許出願公開第0482467号明細書

    欧州特許出願公開第1081171号明細書

    独国特許出願公開第10246708号明細書

    このような状況下、本発明が基づく課題は、
    組織への強力な結合を形成し、
    透明なフィルムを形成し、
    柔軟な縫合を形成し、
    調節された粘度により、塗布し易く、より深い組織層に浸透することがなく、
    使用分野に応じて、数秒〜10分までの硬化時間を有し、
    硬化の際、顕著な発熱性を示さず、
    生体適合性であり、および分解生成物のように、細胞または組織毒性を示さない組織用接着剤を製造することである。

    本発明では、組織は、同一の構造および機能の細胞、例えば表面組織(皮膚)、上皮組織、心筋組織、結合組織または間質組織、筋肉、神経および軟骨などからなる細胞の集合を意味すると理解される。 また、これらには、とりわけ、細胞の集合から作られた全器官、例えば肝臓、腎臓、、心臓などが含まれる。

    意外にも、上記の課題は、脂肪族イソシアネートをベースとするイソシアネート基含有プレポリマーとアミノ基含有アスパラギン酸エステルとの組み合わせにより解決することができることを見出した。

    従って、本発明の主題は、
    A)A1)脂肪族イソシアネート、およびA2)≧400g/molの数平均分子量および2〜6のOH基含有量を有するポリオールから得られるイソシアネート基含有プレポリマー、およびB)一般式(I):

    〔式中、Xは、n官能性アミンの第一級アミノ基の除去によって得られるn価の有機基であり、


    、R

    は、ツェレヴィチノフ活性水素を含有しない、同一または異なった有機基であり、およびnは、少なくとも2の整数である〕


    で示されるアミノ基含有アスパラギン酸エステル、および/またはC)イソシアネート基含有プレポリマーと成分B)によるアスパラギン酸エステルとの反応生成物を含む接着剤系である。

    本発明による系は2以上の成分を含み得る。 これらは、好適には二成分であり、この場合、一成分がA)を含み、および第二成分が成分B)および/またはC)を含むことが好適である。

    ツェレヴィチノフ活性水素の定義のために、Roempp Chemie Lexikon、Georg Thieme Verlag Stuttgartを参照する。 好適には、ツェレヴィチノフ活性水素を有する基は、OH基、NH基またはSH基を意味すると理解される。

    A)に用いられるイソシアネート基含有プレポリマーは、イソシアネートとヒドロキシ基含有ポリオールとの、必要に応じて触媒、補助剤および添加剤の添加による反応によって得られる。

    A1)におけるイソシアネートとして、例えばモノマーの脂肪族または脂環族のジ−またはトリ−イソシアネート、例えば1,4−ブチレンジイソシアネート(BDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、異性体ビス(4,4'−イソシアナトシクロヘキシル)メタンまたは任意の異性体含有量のこれらの混合物、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4−イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート(ノナントリイソシアネート)、およびC1〜C8アルキル基を有するアルキル2,6−ジイソシアナトヘキサノエート(リジンジイソシアネート)である。

    前述のモノマーイソシアネートに加えて、ウレトジオン、イソシアヌレート、ウレタン、アロファネート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオンまたはオキサジアジントリオン構造の高分子量誘導体およびその混合物を用いることもできる。

    好適には、専ら脂肪族的または脂環族的に結合したイソシアネート基を有する前述の性質のイソシアネートまたはその混合物をA1に用いる。

    A1に用いるイソシアネートまたはイソシアネート混合物は、好適には、2〜4、特に好適には2〜2.6および極めて特に好適には2〜2.4の平均NCO基含有量を有する。

    特に好適な実施態様では、ヘキサメチレンジイソシアネートをA1)に用いる。

    プレポリマーの合成のために、本質的に全ての、当業者にそれ自体既知の、1分子あたり2以上のOH基を有するポリヒドロキシ化合物をA2)に用いることができる。 これらは、例えばポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリエステルポリオール、ポリウレタンポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、または任意のこれらの互いの混合物であってよい。

    A2)に用いるポリオールは、好適には、3〜4の平均OH基含有量を有する。

    さらに、A2)に用いるポリオールは、好適には、400〜20000g/mol、特に好適には2000〜10000g/mol、極めて特に好適には4000〜8500の数平均分子量を有する。

    ポリエーテルポリオールは、好適には、エチレンオキシドおよび必要に応じてプロピレンオキシドをベースとするポリアルキレンオキシドポリエーテルである。

    これらのポリエーテルポリオールは、好適には、2以上の官能性基を有するスターター分子、例えば2以上の官能性基を有するアルコールまたはアミンなどをベースとする。

    このようなスターターの例は、水(ジオールとみなす)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、TMP、ソルビトール、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、アンモニアまたはエチレンジアミンである。

    好適なポリアルキレンオキシドポリエーテルは、前述の性質のポリアルキレンオキシドポリエーテルに相当し、および含有するアルキレンオキシド単位の全量を基準として50〜100%、好適には60〜90%のエチレンオキシド系単位の含有量を有する。

    好適なポリエステルポリオールは、ジオールならびに必要に応じてトリオールおよびテトラオール、およびジカルボン酸ならびに必要に応じてトリカルボン酸およびテトラカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸またはラクトンのそれ自体既知の重縮合生成物である。 遊離ポリカルボン酸の代わりに、対応するポリカルボン酸無水物または対応する低級アルコールのポリカルボン酸エステルをポリエステルの製造に用いることもできる。

    適当なジオールの例は、エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコールならびに1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび異性体、ネオペンチルグリコールまたはネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートであり、1,6−ヘキサンジオールおよび異性体、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールおよびネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートは好適である。 同様に、ポリオール、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールベンゼンまたはトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートを用いることもできる。

    ジカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、テトラクロロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、スベリン酸、2−メチルコハク酸、3,3−ジエチルグルタル酸および/または2,2−ジメチルコハク酸を用いることができる。 相当する無水物は、酸源として用いることもできる。

    エステル化すべきポリオールの平均官能性基含有量は>2であり、モノカルボン酸、例えば安息香酸およびヘキサンカルボン酸なども同様に使用することもできる。

    好適な酸は、前述の性質の脂肪族または芳香族の酸である。 特に好適なものは、アジピン酸、イソフタル酸およびフタル酸である。

    末端ヒドロキシル基を有するポリエステルポリオールの製造において、反応相手として使用することもできるヒドロキシカルボン酸の例は、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシステアリン酸などである。 適当なラクトンは、カプロラクトン、ブチロラクトンおよび同族体である。 カプロラクトンは好適である。

    同様に、400〜8000g/mol、好適には600〜3000g/molの数平均分子量Mnを有する、ヒドロキシ基を有するポリカーボネート、好適にはポリカーボネートジオールを用いることができる。 これらは、カルボン酸誘導体、例えばジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはホスゲンなどとポリオール、好適にはジオールとの反応によって得られる。

    このようなジオールの可能性のある例は、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールAおよび前述の性質のラクトン変性ジオールである。

    前述の性質のポリエーテルポリオールは、プレポリマーの合成に好適に用いる。

    プレポリマーの製造のために、成分A1)の化合物を、好適には4:1〜12:1、特に好適には8:1のNCO/OH比で成分A2)の化合物と反応させ、次いで成分A)の未反応化合物の含有量を適当な方法によって分離する。 薄膜蒸留をこのために通常用い、それによって、1重量%未満、好適には0.5重量%未満、極めて特に好適には0.1重量%未満の残留モノマー含有量を有する低残留モノマー生成物が得られる。

    必要に応じて、安定剤、例えば塩化ベンゾイル、塩化イソフタロイル、ジブチルホスフェート、3−クロロプロピオン酸またはメチルトシレートを製造プロセスの間に添加することができる。

    本発明では、反応温度は20〜120℃、好適には60〜100℃である。

    アミノ基含有ポリアスパラギン酸エステルB)は、既知の方法により、相当する少なくとも二官能性の第一級アミンX(NH と一般式:

    で示されるマレイン酸エステルまたはフマル酸エステルとの反応によって得られる。

    好適なマレイン酸エステルまたはフマル酸エステルは、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジブチルマレエートおよび相当するフマル酸エステルである。

    好適な少なくとも二官能性の第一級アミンX(NH は、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、2,5−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチル−シクロヘキサン、2,4−および/または2,6−ヘキサヒドロトルイレンジアミン、2,4'−および/または4,4'−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、2,4,4'−トリアミノ−5−メチル−ジシクロヘキシルメタンおよび数平均分子量M が148〜6000g/molである脂肪族的に結合した第一級アミノ基を有するポリエーテルアミンである。

    特に好適な少なくとも二官能性の第一級アミンは、1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサンおよび2,2,4−および/または2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサンである。

    好適には、R およびR は互いに独立して、C 〜C 10アルキル基、特に好適にはメチル基またはエチル基である。

    本発明の好適な実施態様では、R =R =エチルであり、Xは、n官能性アミンとして2−メチル−1,5−ジアミノペンタンをベースとする。

    好適には、n官能性アミンの官能価の説明のための、式(I)におけるnは、2〜6、特に好適には2〜4の整数である。

    前記出発材料からのアミノ基含有アスパラギン酸エステルB)の製造は、独国特許出願公開第69311633号により、好適には0〜100℃の温度範囲内で達成され、出発物質は、全ての第一級アミノ基に対して、少なくとも1つ、好適には正確に1つのオレフィン二重結合を除去するような量比で用い、必要に応じて過剰に用いる出発物質は、反応後、蒸留によって除去することができる。 反応は、物質中または適当な溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはジオキサンまたはそのような溶媒の混合物の存在下で達成することができる。

    アミノ基の当量を低減するために、B)に用いるアスパラギン酸エステルの代わりにまたはこれに加えて、2つの成分の別の調製により、イソシアネート基含有プレポリマーとアスパラギン酸エステルとのアミノ基含有反応生成物を製造して、次いで高分子量アミノ基含有硬化性成分C)としてこれらの反応生成物を用いることも可能である。

    好適には、これに用いるイソシアネート反応性基対イソシアネート基の比は50対1および1.5対1の間、特に好適には15対1および4対1の間である。

    本発明では、これに用いるべきイソシアネート基含有プレポリマーは、成分A)のイソシアネート基含有プレポリマーに相当してもよく、あるいは本明細書においてイソシアネート基含有プレポリマーの可能性がある成分として挙げられた成分とは異なって構成されてもよい。

    成分B)の予備延長による変性の優位性は、アミン硬化剤成分の当量および等体積が明確な範囲内で修正できることである。 その結果、市販されている2室型調剤系は、現在の室体積比で所望のアミノ基とNCO基の比に調節することができる、適用のための接着剤系を得るために用いることができる。

    本発明による接着剤系は、プレポリマーと成分B)および/またはC)のアミノ基含有アスパラギン酸エステルとの混合によって得られる。 アミノ基と遊離NCO基の比は、好適には1:1.5〜1:1、特に好適には1:1である。

    個々の成分を一緒に混合した直後では、本発明による接着剤系は、好適には、23℃で1000〜10000mPas、特に好適には2000〜8000mPas、極めて好適には2500〜5000mPasのせん断粘度を有する。

    23℃で、接着剤の完全な架橋および硬化を達成するまでの速度は通常30秒〜10分、好適には1分〜8分、特に好適には1分〜5分である。

    本発明のさらなる課題は、本発明による接着剤系から得られる接着フィルム、およびそれから製造されるラミネート部品である。

    好適な実施態様では、本発明による接着剤系を、ヒトまたは動物の細胞の集合において創傷の閉鎖のための組織用接着剤として用いるので、閉鎖のための締付けまたは縫合を極めて広い範囲まで施すことができる。

    本発明による組織用接着剤は、例えば体内または体外のいずれにおいても用いることができ、例えば事故または作業の後、創傷治療のために、体内において用いることは好適である。

    従って、本発明による接着剤系を用いることを特徴とする細胞組織の閉鎖または結合のための方法はまた、本発明の課題である。

    同様に、本発明の課題は、細胞組織の閉鎖または結合用の剤の製造のためのこのような接着剤系の使用、およびその適用に必要な本発明にとって重要な接着剤系の成分を含有する2室型調剤系である。

    特記のない限り、引用された全てのパーセンテージは重量を基準とする。

    組織物質として、肉を用いた。 いずれの場合にも、肉の2片(l=4cm、h=0.3cm、b=1cm)は、端に1cm幅にわたって接着剤を塗布し、重ねて接着した。 接着層の安定性はいずれの場合にも引張により試験した。

    Desmophen(登録商標) DE 550 U:トリメチロールプロパン開始プロピレングリコール

    DE 1470 EV:N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン

    実施例1、(プレポリマーA−1)
    465gのHDIおよび2.35gの塩化ベンゾイルを1Lの4ツ口フラスコ中に入れた。 TMP(3官能性)で開始された63%のエチレンオキシド含有量および37%のプロピレンオキシド含有量(いずれも全アルキレンオキシド含有量を基準とする)を有する931.8gのポリエーテルを2時間以内に80℃で添加し、次いでさらに1時間撹拌した。 次に、過剰のHDIを薄膜蒸留によって130℃および0.1mmHgで蒸留した。 2.53%のNCO含有量を有する980g(71%)のプレポリマーを得た。 残留モノマー含有量は<0.03%HDIであった。

    実施例2、(プレポリマーA−2)
    119gのDesmodur I(IPDI)および0.52gの塩化ベンゾイルを1Lの4ツ口フラスコ中に入れた。 グリセリン(3官能性)で開始された63%のエチレンオキシド含有量および37%のプロピレンオキシド含有量(いずれも全アルキレンオキシド含有量を基準とする)を有する180.3gのポリエーテルを2時間以内に80℃で添加し、次いでさらに1時間撹拌した。 次に、過剰のIPDIを薄膜蒸留によって130℃および0.1mmHgで蒸留した。 2.56%のNCO含有量を有する130g(81%)のプレポリマーを得た。 残留モノマー含有量は<0.03%HDIであった。

    実施例3、(アスパルテートB)
    1モルの2−メチル−1,5−ジアミノペンタンを、反応温度が60℃を越えないように、窒素雰囲気下で2モルのジエチルマレエートにゆっくり滴下した。 次いで、該混合物を、ジエチルマレエートがもはや反応混合物中に検出されなくなるまで60℃で加熱した。

    実施例3a、(イソシアネート基含有プレポリマーで部分的に予備延長されたアスパルテート成分)
    1000gのHDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、1gの塩化ベンゾイルおよび1gのメチルパラ−トルエンスルホネートを撹拌しながら4Lの4ツ口フラスコ中に入れた。 2000g/molの平均分子量を有する二官能性ポリプロピレングリコールポリエーテル1000gを3時間以内に80℃で添加し、次いでさらに1時間撹拌した。 次いで、過剰のHDIを薄膜蒸留によって130℃および0.1mmHgで蒸留した。 得られたプレポリマーはNCO含有量が3.7%であった。

    200gのプレポリマーを、1Lの4ツ口フラスコ中で、撹拌しながら室温で2−メチル−1,5−ジアミノペンタンからのアスパルテートB)291g中に供給した。 これを、イソシアネート基がIR分光法によってもはや検出されなくなるまで、さらに2時間撹拌した。 得られた生成物は、粘度が3740mPasおよびNH当量が460g/当量であった。

    実施例3b、(イソシアネート基含有プレポリマーで部分的に予備延長されたアスパルテート成分)
    1000gのHDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、1gの塩化ベンゾイルおよび1gのメチルパラ−トルエンスルホネートを撹拌しながら4Lの4ツ口フラスコ中に入れた。 8000g/molの平均分子量を有する二官能性ポリプロピレングリコールポリエーテル1000gを3時間以内に80℃で添加し、さらに4時間撹拌した。 次いで、過剰のHDIを薄膜蒸留によって130℃および0.1mmHgで蒸留した。 得られたプレポリマーはNCO含有量が1.66%であった。

    200gのプレポリマーを、1Lの4ツ口フラスコ中で、撹拌しながら室温で2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサンからのアスパルテートB)244g中に供給した。 これを、イソシアネート基がIR分光法によってもはや検出されなくなるまで、さらに2時間撹拌した。 得られた生成物は、粘度が3940mPasおよびNH当量が460g/当量であった。

    実施例3c、(イソシアネート基含有プレポリマーA−1で部分的に予備延長されたアスパルテート成分)
    A−1からの200gのプレポリマーを、1Lの4ツ口フラスコ中で、撹拌しながら室温で2−メチル−1,5−ジアミノペンタンからのアスパルテートB)200g中に供給した。 これを、イソシアネート基がIR分光法によってもはや検出されなくなるまで、さらに2時間撹拌した。 得られた生成物は、粘度が11700mPasおよびNH当量が543g/当量であった。

    実施例4、組織接着 10gのプレポリマーA−1をビーカー中でアミノ基含有アスパルテートエステル(アスパルテートB)の当量とよく撹拌した。 この直後、反応混合物を接着すべき組織上に薄く塗布した。

    実施例5、組織接着 10gのプレポリマーA−2をビーカー中でアミノ基含有アスパルテートエステル(アスパルテートB)の当量とよく撹拌した。 この直後、反応混合物を接着すべき組織上に薄く塗布した。 結合した強力な接着を有する透明なフィルムへの硬化を5分以内に実施した。

    参考例:
    1. プレポリマーAの組織への適用については、硬化しないので接着しなかった。

    2. 欧州特許第0482467号による肉への適用については、10gのプレポリマーAと1%(0.1g)オクタン酸ナトリウムおよび異なった量(10〜200%)の水との混合物は組織上でフォーム形成を生じさせた。 接着は確認されなかった。

    3.10gのプレポリマーAとトリエタノールアミンまたは通常硬化するのに用いるようなDE1470EVの当量との混合物は、同様に、肉への適用により接着が生じなかった。

    4.10gのプレポリマーAと硬化するのに通常用いるようなポリオールとしてのDesmophen DE 550 Uの当量との混合物は、組織上で硬化したが、接着しなかった。

    5. HDIの代わりにIPDIを用いて実施例1に記載のようにプレポリマーAを調製した。 得られたプレポリマーを、米国特許出願公開第20030135238号に従って、プレポリマーを基準に10%〜200%の量の水と混合し、組織上に適用した。 接着は確認されなかった。

    6. HDIの代わりにTDIを用いて実施例1に記載のようにプレポリマーAを調製した。 得られたプレポリマーを、米国特許出願公開第20030135238号および同第20050129733号に従って異なった量の水で処理し、肉へ適用した。 フォーム形成を伴う強力な接着が生じた。

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