【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、棒金による入金処理および出金処理を行うことができる棒金の入出金装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、銀行などの金融機関、百貨店等多数の紙幣,硬貨等の現金を扱う分野では、機械化により現金管理の効率化、現金処理作業の効率化を図ってきた。 この様な分野では、50枚の重ねた硬貨を紙,ビニール等で包装した棒金が、バラの硬貨と比較して取扱い易いため多数用いられている。 【0003】現状において、棒金を取扱う処理装置としては、オペレータが、棒金を各金種毎にトレイに手でセットし、これらトレイを装置内にセットした後、所定のトレイから棒金を機械的に取出す、所謂、棒金出金装置がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状ある棒金の処理装置は、出金機能のみ機械化されているだけであり、通常、処理装置に必要な入金機能を保有していないため、棒金を機械的に計数管理する事が難しいばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクルできず、効率的に機械を使用する事ができない問題があった。 【0005】本発明は、上記事情に基づきなされたもので、棒金の入金機能と出金機能を保有すると共に、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用できるようにした棒金の入出金装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、入出金口を有した筐体と、この筐体内に上下方向に複数段設けられると共に、 それぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイと、 これらトレイの前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能であり、該トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットと、 この棒金授受ユニットを所定のトレイおよび前記入出金口に対向させるべく移動させるユニット移動手段とを具備してなる棒金入出金装置であって、前記棒金授受ユニットが、前記入出金口から投入された棒金および前記トレイから取出された棒金を俵積状態で収容すると共に下端側に棒金を取出すための棒金取出口を有するホッパと、入金処理時において前記ホッパ内の棒金を前記棒金取出口から1つずつ取出す分離取出し手段と、この分離取出し手段により取出された棒金を鑑査する鑑査手段と、この鑑査手段により鑑査された棒金をトレイ内に搬出する棒金搬出手段と、出金処理時において前記トレイ内の棒金を取出して前記ホッパ内に搬入する棒金搬入手段と、前記分離取出し手段による棒金の取出し後に前記ホッパ内の前記棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段とを具備してなる構成としたものである。 【0007】また、第2の手段として、入出金口を有した筐体と、この筐体内に上下方向に複数段設けられると共に、それぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイと、これらトレイの前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能であり、該トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットと、この棒金授受ユニットを所定のトレイおよび前記入出金口に対向させるべく移動させるユニット移動手段とを具備してなる棒金入出金装置であって、前記棒金授受ユニットが、前記入出金口から投入された棒金および前記トレイから取出された棒金を俵積状態で収容すると共に下端側に棒金を取出すための棒金取出口を有するホッパと、入金処理時において前記ホッパ内の棒金を前記棒金取出口から1つずつ取出す分離取出し手段と、この分離取出し手段により取出された棒金を鑑査する鑑査手段と、この鑑査手段により鑑査された棒金をトレイ内に搬出する棒金搬出手段と、出金処理時において前記トレイ内の棒金を取出して前記ホッパ内に搬入する棒金搬入手段と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口一側縁方向に配置されると共に、前記ホッパ内にある棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動可能で、かつ、スライド移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1のカム部材と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口他側縁方向に設けられ前記ホッパ内にある棒金の積層方向に向けて移動可能で、かつ移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第2のカム部材と、前記第1,第2のカム部材を前記分離取出し手段による棒金の取出し後に移動させ前記ホッパ内の前記棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるカム部材移動手段とを具備してなる構成としたものである。 【0008】また、第3の手段として、入出金口を有した筐体と、この筐体内に上下方向に複数段設けられると共に、それぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイと、これらトレイの前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能であり、該トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットと、この棒金授受ユニットを所定のトレイおよび前記入出金口に対向させるべく移動させるユニット移動手段とを具備してなる棒金入出金装置であって、前記棒金授受ユニットが、前記入出金口から投入された棒金および前記トレイから取出された棒金を俵積状態で収容すると共に下端側に棒金を取出すための棒金取出口を有するホッパと、入金処理時において前記ホッパ内の棒金を前記棒金取出口から1つずつ取出す分離取出し手段と、この分離取出し手段により取出された棒金を鑑査する鑑査手段と、この鑑査手段により鑑査された棒金をトレイ内に搬出する棒金搬出手段と、出金処理時において前記トレイ内の棒金を取出して前記ホッパ内に搬入する棒金搬入手段と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口一側縁方向に配置されると共に、前記ホッパ内にある棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動可能で、かつ、スライド移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1のカム部材と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口他側縁方向の底部の一部を構成すると共に前記ホッパ内にある棒金の積層方向に向けて移動可能で、かつ移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第2のカム部材と、前記第1,第2のカム部材を前記分離取出し手段による棒金の取出し後に移動させ前記ホッパ内の前記棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるカム部材移動手段とを具備してなる構成としたものである。 【0009】また、第4の手段として、入出金口を有した筐体と、この筐体内に上下方向に複数段設けられると共に、それぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイと、これらトレイの前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能であり、該トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットと、この棒金授受ユニットを所定のトレイおよび前記入出金口に対向させるべく移動させるユニット移動手段とを具備してなる棒金入出金装置であって、前記棒金授受ユニットが、前記入出金口から投入された棒金および前記トレイから取出された棒金を俵積状態で収容すると共に下端側に棒金を取出すための棒金取出口を有するホッパと、入金処理時において前記ホッパ内の棒金を前記棒金取出口から1つずつ取出す分離取出し手段と、この分離取出し手段により取出された棒金を鑑査する鑑査手段と、この鑑査手段により鑑査された棒金を保持し前記トレイの前記棒金出入口に対向する位置まで移送する棒金移送部材およびこの棒金移送部材に保持された棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動可能で、前記棒金移送部材に保持された棒金を前記トレイに押込む押込み部材を有した棒金搬出手段と、出金処理時において前記トレイ内の棒金を取出して前記ホッパ内に搬入する棒金搬入手段と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口一側縁方向に配置されると共に、前記ホッパ内にある棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動可能で、かつ、 スライド移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1のカム部材と、前記ホッパの前記棒金取出口の開口他側縁方向に設けられ前記ホッパ内にある棒金の積層方向に向けて移動可能で、かつ移動することにより前記ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第2のカム部材と、前記第1,第2のカム部材を前記分離取出し手段による棒金の取出し後に移動させ前記ホッパ内の前記棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせると共に前記棒金搬出手段の前記押込み部材を移動させる移動機構を兼用するカム部材移動手段とを具備してなる構成としたものである。 【0010】 【作用】上記第1の手段による棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0011】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0012】また、第2の手段による棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0013】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0014】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0015】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0016】また、第3の手段による棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0017】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0018】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0019】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0020】また、俵崩し用第2のカム部材が、ホッパの底部の一部を構成するため、部品点数の削減が図れ、 しかも、カム部材移動手段はホッパの外面を押す構成で良くカム部材移動手段の機構が簡単で済む。 【0021】また、第4の手段による棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0022】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0023】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0024】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0025】また、第1,第2のカム部材を移動させるカム部材移動手段が、棒金をトレイに押込むための押込み部材を移動させる移動機構を兼用する構成としたから、部品点数の削減が図れ機構の簡素化が図れる。 【0026】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。 まず、図1および図2を参照して、本発明の棒金の入出金装置1の外観部分について説明する。 【0027】図において、2は装置本体としての筐体であり、この筐体2の上面前部は操作入力部4となっており、棒金の入出金を行う入出金口6が形成されていると共に、この入出金口6の右側方部位には機器状態を表示する表示部8があり、内部の棒金BCの残量、機器の正常、異常等を表示する事ができるようになっている。 【0028】また、前記入出金口6は、前後にスライド移動するシャッタ10により開閉されるようになっている。 そして、図2に示すように、シャッタ10が開いた状態では、後述する棒金授受ユニット12のホッパ14 に対して入金する棒金16をセットしたり、ホッパ14 内に取出された出金される棒金16を取出すことができるようになっている。 【0029】シャッタ10には図示しないロックが取り付けられており、シャッタ10が閉じた状態では電源を切ってもシャッタ10を開ける事はできない構造となっている。 図1はスライドシャッタ10が閉じた状態を示す。 【0030】また、筐体2の前面部には、扉18が設けられており、この扉18を開ける事により筐体2内部に収容された入出金機構20に対してアクセスできるようになっている。 【0031】入出金機構20は、図3に示すように、大きく分けて、筐体2内に上下方向に複数段設けられると共に、それぞれが複数の棒金16を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側(前端側)が棒金出入口22 Aとなる複数のトレイ22…と、これらトレイ22…の前記棒金出入口22Aおよび前記入出金口6に対向すべくトレイ22…の積層方向に沿って移動可能であり、該トレイ22…に対する棒金16の授受を行う棒金授受ユニット12と、この棒金授受ユニット12を所定のトレイ22および前記入出金口6に対向させるべく上下移動させるユニット移動手段としてのエレベ−タ機構24とを有する。 【0032】また、筐体2内には、入出金機構20を制御する制御部(図示しない)および電源装置(図示しない)が収容されている。 まず、エレベータ機構24について図3を参照して説明する。 【0033】筐体2内の前面側には、棒金授受ユニット12が配設され、この棒金授受ユニット12は、2本のシャフト26,28により上下方向のみ移動可能にガイドされている。 【0034】棒金授受ユニット12は、複数の従動プーリ30…およびモータプーリ32を介して張設された無端状のタイミングベルト34に締結されている。 そして、モータ36が、正方向および逆方向に選択的に駆動されることでタイミングベルト34が正方向および逆方向に走行し、タイミングベルト34に連結された棒金授受ユニット12が上下動するようになっている。 【0035】また、タイミングベルト34には、棒金授受ユニット12と逆の位相で動作するバランスウェイト38が取り付けられている。 従って、棒金授受ユニット12が上に向かう場合にはバランスウェイト38は下に向かって動作し、モータ36に加わる負荷を軽減している。 【0036】さらに、棒金授受ユニット12には、エレベータラッチ40が取付けられ、このエレベータラッチ40がラッチ板42と噛み合う事により棒金授受ユニット12の位置を固定する事が可能となっている。 エレベータラッチ40はエレベータラッチソレノイド44を励磁する事により解除され、棒金授受ユニット12は上下動作可能となる。 【0037】棒金授受ユニット12には、位置検出手段(図示しない)が取付けられており、棒金授受ユニット12の上下方向の位置を検出することができるようになっている。 【0038】また、棒金授受ユニット12の奥側には、 図3および図4に示すように、複数のトレイ台46…が上下方向に複数段棚形状に設けられおり、これらトレイ台46…を介してそれぞれが複数の棒金16を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側(前端側)が棒金出入口22Aとなる複数のトレイ22…が出し入れ可能に保持されている。 トレイ台46…にはトレイ22…を保持するトレイラッチ(図示しない)が取付けられ、トレイ台46に入れられたトレイ22はトレイラッチを解除する事により取り外し可能となっている。 トレイラッチにはセンサ(図示しない)が取付けられており、トレイ22が正常にセットされているか否か検出する事ができるようになっている。 【0039】トレイ22は金種に応じて内側の高さ、幅が異なり、現在日本には6金種あるため最低でも6個のトレイ22…をトレイ台46…に装着する必要がある。 また、トレイ22…は、図5に示すように、上面がほぼ開口し、前面にトレイ22にセットされた棒金16…を保持する棒金シャッタ48,48が取付けられている。 棒金シャッタ48,48は、図6に示すように、軸50 を中心として内側(時計回り方向)に回転可能であり、 バネ52により外側に向かって付勢されている。 従って、トレイ22内にセットされた棒金16…は棒金シャッタ48,48により停止されている。 【0040】また、トレイ22にセットされた棒金16 …は、図7に示すように、トレイ台46に組込まれたバックアップ機構54により棒金出入口22A方向に付勢され、最前端の棒金16は棒金シャッタ48,48に押し付けられた状態となっている。 【0041】トレイ22には、把手56が取付けられており、トレイ台46に対する挿脱を容易に行えるようになっている。 一方、このように構成されたトレイ22に対して棒金16の授受を行う棒金授受ユニット12は、 図7,図8,図9に示すような構成となっている。 【0042】すなわち、棒金授受ユニット12には、その上部に操作入力部4の入出金口6から投入された棒金16および前記トレイ22から取出された棒金16を俵積状態で収容すると共に下端側に棒金を取出すための棒金取出口60を有したホッパ14を有する。 さらに、入金処理時において前記ホッパ内の棒金を前記棒金取出口から1つずつ取出す分離取出し手段としての分離取出し機構62と、この分離取出し機構62により取出された棒金16を鑑査する鑑査手段としての鑑査機構64と、 この鑑査機構64により鑑査された棒金16をトレイ2 2内に搬出する棒金搬出手段としての棒金搬出機構66 と、出金処理時において前記トレイ内の棒金を取出して前記ホッパ内に搬入する棒金搬入手段としての棒金搬入機構68と、前記分離取出し機構62による棒金16の取出し後に前記ホッパ14内の前記棒金取出口60付近の棒金16を変位させる俵崩し手段としての俵崩し機構70とを有する。 【0043】また、前記ホッパ14は、棒金取出口60 の開口一側端側(図7および図9において右側部位) が、棒金取出口60の開口一側縁部から立上がる垂直板部72Aと、この垂直板部72Aの上端と連なる略水平な板部72Bと、この板部72Bの下端と連なる垂直板部72Cと、垂直板部72Cの上端と連なる略水平な板部72Dとを有した階段状底面72となっている。 【0044】また、棒金取出口60の開口他側端側(図7および図9において左側部位)が、棒金取出口60の開口他側縁部から斜めに立上がる傾斜底面74となっている。 【0045】ホッパ14の下部には、ホッパ14に棒金16が存在する事を検出するため、LEDとフォトダイオードなどからなる残留検出手段82が設けられており、ホッパ14内の棒金16の有無を検出できるようになっている。 【0046】また、分離取出し機構62は、一対のスライド板76A,76Bを水平に移動させることにより棒金取出口60を開閉する分離シャッタ76と、この分離シャッタ76の開動作に伴って取出された棒金16を支承し分離シャッタ76が閉じた状態で下降することにより棒金16を1個ずつ分離して取出す分離エレベータ7 8とで構成され、分離エレベータ78で支承された棒金16は分離エレベータ78の下降に伴ってシュータ80 に移載され、シュータ80を介して鑑査機構64に送り込まれるようになっている。 【0047】鑑査機構64は、例えば正弦電圧を印加したコイルに棒金16を挿入し硬貨の材質による出力変動を測定するとともに、光学的なセンサを移動させて棒金の直径を測定したり、孔の有無を検出するなどの方式を採用している。 【0048】棒金搬出機構66は、前記シュータ80を介して鑑査機構64に送り込まれた棒金16を受取り得る第1のポジションと、前記トレイ22のと対向する第2のポジションとに移動可能な棒金リフタ84と、この棒金リフタ84により第2のポジションに運ばれた棒金16を棒金出入口22Aに押込む押込み部材としての棒金プッシャ86を有する。 【0049】棒金搬入機構68は、支軸88を回動中心として棒金授受ユニット12内に収容された第1の位置と、棒金授受ユニット12外に突出してトレイ22内の棒金16を掬い上げる第2の位置に回動変位する取出レバー90を有した構成となっている。 【0050】俵崩し機構70は、前記ホッパ14の前記棒金取出口60の開口一側縁方向、すなわち、略水平な板部72Bと入れ子状態に設けられた俵崩し用第1のカム部材92と、ホッパ14の前記棒金取出口60の開口他側縁方向、かつホッパ14の前記傾斜底面74の一部を構成する状態に設けられた俵崩し用第2のカム部材9 4とを有する。 【0051】俵崩し用第1のカム部材92は、ホッパ1 4内にある棒金16の長さ方向と直交する方向にスライド移動可能となっており、また、俵崩し用第2のカム部材94は傾斜上端側を回動支点として反時計回り方向に回動可能となっている。 【0052】また、これら第1,第2のカム部材92, 94は、図10に示すカム部材移動手段としてのカム移動機構96により移動するようになっている。 すなわち、棒金授受ユニット12内には、モータプーリ98, 従動プーリ100,102,およびテンションプーリ1 04を介してタイミングベルト106が張設されており、このタイミングベルト106の水平部分がブラケット108を介して第1のカム部材92が取付けられたスライダ110に連結されている。 【0053】また、前記第2のカム部材94の下面側には、タイミングベルト112を介して前記モータプーリ98と連動する従動プーリ114が配設され、この従動プーリ114に偏心カム116が取付けられている。 【0054】そして、テンションプーリ104が駆動源であるモータ118により駆動される事で、第1,第2 のカム部材92,94が、図10の非作動位置である二点鎖線位置と、動作位置である実線位置との間を移動するようになっている。 【0055】これにより、図11に示すように、ホッパ14内で棒金16…相互の力の釣合及び棒金16間の摩擦等により棒金16…が崩れない状態、いわゆるブリッジ現象にあるホッパ14内の前記棒金取出口60付近に有る棒金16を図12に示すように押上げて棒金16の釣合を崩すようになっている。 【0056】また、第1のカム部材92が取付けられた前記スライダ110には、棒金搬出機構66の押込み部材としての棒金プッシャ86も一体に取付けられている。 すなわち、カム移動機構96が押込み部材移動手段を兼用している。 換言すれば、押込み部材としての棒金プッシャ86の移動機構がカム移動機構96を兼用している。 【0057】また、前記棒金授受ユニット12の取出レバー90の配設位置近傍には、LEDとフォトダイオードなどからなる出金確認センサ120が設けられ、トレイ22からホッパ12内に棒金16が送り込まれて事を検知できるようになっている。 【0058】次ぎに、図3、図5〜図7、図13および図14を参照して出金動作について説明する。 まず、棒金16…をトレイ22に予めセットした状態にしておく。 【0059】このトレイ22への棒金16…のセット方法としては、オペレータが直接棒金16…をトレイ22 の上部開口部分から挿入したり、後述する入金動作と同様にして機械的にセットすることができる。 1つのトレイ22に対し約20本の棒金16…をセットする事が可能である。 【0060】また、トレイ22にセットされた棒金16 …は、図7に示すように、トレイ台46に組込まれたバックアップ機構54により棒金出入口22A方向に付勢され、最前端の棒金16は棒金シャッタ48,48に押し付けられた状態となっている。 【0061】しかして、出金に当たっては、図7および図13に示すように、棒金授受ユニット12が所定のトレイ22に対向する。 そして、図13に示すように、棒金搬入機構68の取出レバー90が120度程度、反時計回り方向に回動する事により、トレイ22の最先端の棒金16が掬い上げられ、棒金16は棒金シャッタ48 を乗り越えて、棒金授受ユニット12のホッパ14内に転がり落ちる。 【0062】このように、必要な数の棒金16を棒金授受ユニット12に搭載する事ができる。 棒金授受ユニット12には取り出された棒金16を検知するための出金確認センサ120が取付けられ、取出レバー90の動作により棒金16がトレイ22から取り出され、棒金授受ユニット12に乗せられた事を確認する。 【0063】出金動作時の棒金授受ユニット12の動きについて、図3および図14をもとに説明する。 図14 の(a)は出金待機状態を示し、棒金授受ユニット12 は初期位置である最下部にしている。 【0064】次いで、上位の制御装置の出金命令により、棒金授受ユニット12は前述したユニット移動手段としてのエレベ−タ機構24のモータ36(図3参照) の回転により図14の(b)で示すように所望のトレイ22の位置まで上昇して停止する。 この段階でエレベータラッチ40がラッチ板42に掛かり動きが固定され、 また、停止位置確認用のセンサにより停止位置が確認される。 【0065】この後、図14の(c)で示すように取出レバー90を回転し、トレイ22の棒金出入口22Aに対向する位置にある先端の棒金16を取り出す。 取出された棒金16が出金確認センサ120の光軸を遮り、出金が確認された段階で、図14の(d)で示すように取出レバー90を逆回転し取出レバー90を棒金授受ユニット12内に収容された第1の位置(初期位置)に戻す。 【0066】一方、上記のような棒金16の取出しに伴い、トレイ22内の棒金16…はバックアップ機構54 の力により棒金出入口22A側に付勢され、取出された棒金の次ぎに位置する棒金16が棒金シャッタ48,4 8に押し付けられ、次の棒金を取り出す事が可能となる。 【0067】例えば、棒金16を2本取り出す場合は、 再び取出レバー90を回転し、次の棒金16を棒金授受ユニット12に落とし込む。 対象トレイ22での取出が終了した後、エレベータラッチソレノイド44を励磁し、エレベータラッチ40を解除する事により棒金授受ユニット12の動作が可能となる。 【0068】出金は上位の制御装置が要求した金種、本数に応じて順次所望のトレイ22の位置に停止し、取出を行い、全ての取出が終了した時点で棒金授受ユニット12は図14の(e)で示すように最上端に停止し、入出金口6の直下に位置する。 次いで、入出金口6を開閉するシャッタ10が開され、オペレータは棒金授受ユニット12によって運ばれたホッパ14内の棒金16…を取り出す事が可能となる。 【0069】ホッパ14の最下部には、棒金16が残留している事を検出する残留センサ82が配置されており、棒金16が取り出された事を検出できるようになっている。 【0070】残留していない事を確認した段階で、シャッタ10が閉じられ、棒金授受ユニット12は図14の(f)で示すように最下部の初期位置に戻る。 この様な動作を行う事により、必要金種、本数の棒金16…を出金することになる。 【0071】次ぎに、図3、図9、図10、図15〜図24を参照して、入金動作について説明する。 まず、図15〜図23を参照して、入金時の棒金授受ユニット1 2内部の動作を示す。 【0072】図15で示すように、ホッパ14に複数の棒金16…をセットする。 ホッパ14にセットされた複数の棒金16…は、分離シャッタ76が開くと図16で示すように、棒金取出口60にある符号Aで示す1本の棒金16のみが分離エレベータ78に落下する。 【0073】次いで、図17で示すように、分離シャッタ76の閉動作と同期して分離エレベータ78が下降することで分離され、図18で示すように、シュータ80 を介して鑑査機構64に送り込まれる。 【0074】そして、鑑査機構64において材質判別、 外径判別,孔付き判別などが行われ、金種が判別される。 一方、この時、図19で示すように、俵崩し機構7 0による俵崩し動作が開始される。 すなわち、俵崩し用第1のカム部材92が棒金取出口60方向に移動するとともに、俵崩し用第2のカム部材94が上方に回動する。 【0075】これにより、図18に示すように、ホッパ14内で棒金16…相互の力の釣合及び棒金16間の摩擦等により棒金16…が崩れない状態、いわゆるブリッジ現象にあるホッパ14内の前記棒金取出口60付近に有る棒金16を押上げて棒金16の釣合を崩すようになっている。 【0076】このように、本発明による棒金の入出金装置では、分離終了後、俵崩し用第1のカム部材92と俵崩し用第2のカム部材94を動かしてホッパ14内の棒金16…の釣合を図20に示すように崩す事によりブリッジ状態を解消するようになっている。 これにより、次に取出される棒金16を棒金取出口60部に導く事ができ、分離シャッタ76を開いたとき遅滞無く分離エレベータ78へ落下することを可能としている。 【0077】したがって、ホッパ14内における棒金1 6…のブリッジ現象に伴う取出し不能を確実に解消できる。 また、鑑査を終了した棒金16は、図20に示すように棒金リフタ84によりトレイ22と対向する第2のポジションである装填ポジションに運ばれる。 【0078】次いで、図21で示すように、俵崩し機構70の俵崩し用第1のカム部材92および俵崩し用第2 のカム部材94が初期の位置に戻る。 この時の俵崩し用第1のカム部材92のトレイ22方向への戻り動作により、これと一体の棒金プッシャ86が前記装填ポジションに移動し、棒金リフタ84から棒金16を受取る。 この時、ホッパ14の次に取出される棒金16が棒金取出口60に落込んだ状態となる。 【0079】次いで、図22で示すように、装填ポジションに運ばれた棒金16が、棒金プッシャ86に移載されると、棒金リフタ84は鑑査機構64の配置部である初期位置へ戻る。 一方、棒金プッシャ86に受け渡された棒金16は、棒金プッシャ86のトレイ22側への更なる移動により、トレイ22側に押され、棒金出入口2 2Aに配置された棒金シャッタ48およびトレイ22内の棒金16を付勢力に抗して押し込みながら搬送される。 【0080】装填される棒金16が棒金シャッタ48を完全に越えた位置で、棒金プッシャ86は停止し、図2 3で示すように、棒金授受ユニット12側に戻る。 棒金シャッタ48はバネ52の力により起き上がり、装填された棒金16はトレイ22内にセットされる。 【0081】当然、棒金16が棒金リフタ84が初期位置へ戻った段階で、ホッパ14内に棒金16が存在する場合には次の棒金16の分離を開始するようになっている。 (a)は入金待機状態を示し、棒金授受ユニット1 2は初期位置である最下部にしている。 【0082】上位の制御装置の命令により入金を指示された場合、棒金授受ユニット12は(b)で示すように最上部に上昇し入出金口6に対向すると共にシャッタ1 0が開かれる。 そして、オペレータが棒金16を棒金授受ユニット12のホッパ14に投入するのを待つ。 【0083】オペレータは棒金16をホッパ14に所定本数、所定方向に入れ、シャッタ10を閉じるか、上位の制御装置に棒金16を棒金授受ユニット12にセット完了した事を入力する。 【0084】シャッタ10を閉じた後、棒金授受ユニット12内にセットされた棒金16は、前述したように1 本づつ分離され、装填ポジションに運ばれると共に、 (c)で示すように棒金授受ユニット12が、オペレータが指示した棒金16の金種に対応したトレイ22の位置まで移動する。 【0085】棒金授受ユニット12が停止した後、 (d)で示すように装填ポジションの棒金16は、前述したように棒金プッシャ86によりトレイ22側に押し込まれ、所望のトレイ22にセットされる。 【0086】この様な処理を棒金授受ユニット12内に入れられた棒金16が無くなるまで繰り返す事により入金処理が完了する。 入金処理完了後は、(e)で示すように、棒金授受ユニット12は最下部の初期位置に戻る。 【0087】また、上記入金動作と同様にして、出金用の棒金16をトレイ22に装填可能となる。 以上説明したように、本発明においては、棒金16の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金16 を出金棒金16としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金16を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となるものである。 なお、本発明は、上述の実施例に限らず、本発明の要旨を変えない範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。 【0088】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、つぎのような効果を奏する。 請求項1記載の棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0089】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0090】また、請求項2記載の棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、 効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0091】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0092】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0093】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0094】また、請求項3記載の棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、 効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0095】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0096】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0097】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0098】また、俵崩し用第2のカム部材が、ホッパの底部の一部を構成するため、部品点数の削減が図れ、 しかも、カム部材移動手段はホッパの外面を押す構成で良くカム部材移動手段の機構が簡単で済む。 【0099】また、請求項4記載の棒金の入出金装置によれば、入出金口を有した筐体内にそれぞれが複数の棒金を金種毎に整列状態で収容可能で、かつ、一端側が棒金出入口となる複数のトレイを上下方向に複数段設けると共に、ホッパ,分離取出し手段,鑑査手段,棒金搬出手段,棒金搬入手段を搭載し前記トレイに対する棒金の授受を行う棒金授受ユニットを、前記棒金出入口および前記入出金口に対向すべくトレイの積層方向に沿って移動可能としたから、棒金の入金処理と出金処理の両方が可能となるばかりでなく、入金棒金を出金棒金としてリサイクル使用することが可能となる。 これにより、棒金を機械的に計数管理する事が容易となるばかりでなく、 効率的に機械を使用する事が可能となる。 【0100】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパから棒金が取出された後、前記ホッパ内の棒金取出口付近の棒金を変位させる俵崩し手段を備えているため、棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、 棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0101】また、棒金授受ユニットが、棒金を俵積状態で収容するホッパの棒金取出口を挟んで、ホッパ内の棒金を押上げる俵崩し用第1カム部材と第2のカム部材とを設け、これら第1,第2のカム部材を、カム部材移動手段により棒金の取出し後に移動させホッパ内の棒金取出口付近に有る棒金を押上げさせるようにしたから、 棒金のブリッジ現象を崩す事ができ、棒金のブリッジ現象による取出し不良を確実に防止でき、これにより入金処理動作を確実ならしめる事ができる。 【0102】また、俵崩し用第1のカム部材を、棒金の長さ方向と直交する方向にスライド移動させ、俵崩し用第2のカム部材を棒金の積層方向に向けて移動させることで、ホッパ内の棒金を押上げるようにしたから、棒金のブリッジ現象を崩しに対する信頼性をより高める事ができる。 【0103】また、第1,第2のカム部材を移動させるカム部材移動手段が、棒金をトレイに押込むための押込み部材を移動させる移動機構を兼用する構成としたから、部品点数の削減が図れ機構の簡素化が図れる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の入出金装置の一実施例を示す外観斜視図。 【図2】同じく、入出金装置のシャッタが開いた状態を示す外観斜視図。 【図3】同じく、装置内部の構成を概略的に示す斜視図。 【図4】同じく、装置内部のトレイの配列状態を示す斜視図。 【図5】同じく、トレイの斜視図。 【図6】同じく、トレイの入出金口および棒金授受ユニットの棒金搬入機構部付近の構成を示す図。 【図7】同じく、要部である棒金授受ユニットとトレイの出金位置における位置関係を示す図。 【図8】同じく、要部である棒金授受ユニットの概略的外観斜視図。 【図9】同じく、要部である棒金授受ユニットの内部構成を概略的に示す図。 【図10】同じく、棒金授受ユニットに組込まれた俵崩し用カム部材の移動機構を概略的に示す図。 【図11】同じく、棒金授受ユニットのホッパ内におけるブリッジ現象発生状態を示す説明図。 【図12】同じく、棒金授受ユニットのホッパ内におけるブリッジ現象を崩すべく俵崩し用カム部材が作用した状態を示す説明図。 【図13】同じく、トレイから棒金を棒金授受ユニットを取出す状態を示す説明図。 【図14】同じく、出金時における棒金授受ユニットの動きを示す説明図。 【図15】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金がセットされた状態を示す説明図。 【図16】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので分離シャッタが開かれた状態を示す説明図。 【図17】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので分離エレベ−タが下降した状態を示す説明図。 【図18】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金が鑑査位置に送り込まれた状態を示す説明図。 【図19】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金の鑑査が行われ、かつ、棒金の俵崩しが開始された状態を示す説明図。 【図20】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金が装填ポジションに送られた状態を示す説明図。 【図21】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金が棒金プッシャに移載され、 かつ、俵崩し動作が解除された状態を示す説明図。 【図22】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金がトレイに押込みが開始された状態を示す説明図。 【図23】同じく、入金時における棒金授受ユニット内部の動きを示すもので棒金をトレイに押込だ後に棒金プッシャが初期位置に復帰した状態を示す説明図。 【図24】同じく、入金時における棒金授受ユニットの動きを示す説明図。 【符号の説明】 1…棒金の入出金装置、2…筐体(装置本体)、6…入出金口、12…棒金授受ユニット、14…ホッパ、16 …棒金、20…入出金機構、22…トレイ、22A…棒金出入口、24…エレベ−タ機構(ユニット移動手段)、60…棒金取出口、62…分離取出し機構(分離取出し手段)、64…鑑査機構(鑑査手段)、66…棒金搬出機構(棒金搬出手段)、68…棒金搬入機構(棒金搬入手段)、70…俵崩し機構(俵崩し手段)、76 …分離シャッタ、78…分離エレベータ、80…シュータ、84…棒金リフタ、86…棒金プッシャ(押込み部材)、90…取出レバー、92…俵崩し用第1のカム部材、94…俵崩し用第2のカム部材、96…カム移動機構(カム部材移動手段)。 |