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How to adjust the viscosity of the highly concentrated elastane solutions for dry or wet spinning the elastane fiber

申请号 JP34821795 申请日 1995-12-19 公开(公告)号 JP3574707B2 公开(公告)日 2004-10-06
申请人 バイエル・フアーザー・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング; 发明人 ウルリヒ・ライネール; ギユンター・テユルク; ジノ・アントリニ; テイロ・ゼーム; トニ・ヘルベルツ; ボルフガング・アンダーヘツゲン;
摘要
权利要求
  • ポリウレタン含量が少なくとも30重量%のポリエステル−またはポリエーテルウレタン(ウレタン尿素)から成るエラスタン溶液に、ポリウレタンの含量100重量%に関し0.2〜1重量%の2級脂肪族アミンを加えてその粘度を低下させ、少なくとも20℃の温度において1〜60分の間反応させ、次いで工程温度を紡糸工程に対する20〜80℃にすることを特徴とするエラスタン溶液からエラスタン繊維を乾式または湿式紡糸するために極めて濃厚なエラスタン溶液の粘度を調節する方法。
  • 使用する2級アミンはジメチル−、ジエチル−、ジプロピル−またはジブチルアミンであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 2級アミンを温度120〜160℃において1〜20分間エラスタン溶液と反応させることを特徴とする請求項1および2記載の方法。
  • 2級アミンの添加は、エラスタン溶液とアミンとの極めて濃厚な貯蔵調合物をつくり、これを反応温度が得られるように設計された熱交換器の前方においてポンプにより側流として計量して添加する方法で行われ、該貯蔵調合物はエラスタンの固体分100重量%に関し最高80重量%の2級アミンを含んでいることを特徴とする請求項1〜3記載の方法。
  • 紡糸粘度が24時間の間に最高±5%、48時間の間に最高±10%しか変化しないことを特徴とする請求項1記載の方法で得られる極めて濃厚で粘度が安定したエラスタン紡糸溶液。
  • 说明书全文

    【0001】
    本発明は極めて濃厚なエラスタン溶液の粘度を調節し、エラスタン繊維を製造する乾式または湿式紡糸工程に用いられる極めて濃厚で安定な粘度をもったエラスタンの紡糸溶液をつくる方法に関する。
    【0002】
    エラスタン溶液とは通常かたいセグメントと軟らかいセグメントとを有するセグメント構造をもったポリウレタンまたはポリウレタン尿素を、適当な溶媒、例えばジメチルアセトアミドまたはジメチルフォルミアミド中に含む溶液を意味する。 ポリウレタン(尿素)中に導入される軟らかいセグメントは通常その応用分野に依存してポリエステルまたはポリエーテルの連鎖である。
    【0003】
    一般に乾式紡糸用のエラスタン溶液は固体分濃度が最高40重量%以上である(ドイツ特許明細書42 22 722号参照)のに対し、湿式紡糸にすぐ使用できる溶液の固体分濃度は20〜25重量%の範囲である(F.Fournee,Chemiefasern/Textilindustrie, 44/96,1994年6月号、394頁参照)。 その理由は適当なフィラメントの特性を得るのに要する紡糸溶液に必要な粘度が異なるためである。 乾式紡糸法では、上記ドイツ特許明細書42 22 772号、実施例4に対応する組成をもったエラストマー濃度が約30重量%の紡糸溶液の動的粘度は50℃で121Pa. sである。 このような極めて高濃度で比較的粘度の高いエラスタン溶液は通常湿式紡糸法に対して全く適していない。 このようなエラスタン溶液を紡糸溶液として使用すると、紡糸開始からしばらくして紡糸口金の区域で凝固浴中で常にフィラメントの引き裂けが起こる。 他方50℃における紡糸粘度が約34Pa. sの同じ組成の濃度約22重量%のエラスタン溶液を用いると、完璧な紡糸工程が得られる。
    【0004】
    エラスタン紡糸溶液から完全なエラスタン繊維を得るための重要は条件は、紡糸溶液がその粘度に関して長期間に亙り安定であることである。 米国特許第5 288 779号(第1頁、第1欄、第22〜26行参照)から確かめ得るように、紡糸粘度が変動すると、エラスタン・フィラメントの製造中全工程に亙って欠点が生じる。 フィラメントの張が異なるため。 巻取り工程で困難が生じ、フィラメントの種々の他の性質に均一性の欠如が起こる。 このようなすべての欠点は粘度が安定した紡糸溶液を用いて紡糸を開始することにより防がれる。
    【0005】
    本発明の目的はエラスタン含量が30重量%以上であり、70℃で測定した動的粘度が例えば約15〜25Pa. sの範囲にある湿式紡糸法に適した値であり、50℃において測定した粘度が10〜350Pa. sである乾式紡糸法に極めて適した値である極めて濃厚で粘度が安定したエラスタン紡糸溶液を提供することである。 濃度が20〜25重量%の従来公知の湿式紡糸用エラスタン溶液に比べ、同じ動的粘度において固体分濃度が著しく増加しているために、単位時間当たりの重合体材料の処理量は著しく増加し、従って湿式紡糸工程の効率が、最終的には乾式紡糸工程の効率も著しく向上する。
    【0006】
    本発明においては驚くべきことには、本発明方法によれば、エラスタン溶液の粘度を変性し得ること、特にエラスタンの湿式紡糸工程に適したエラスタン濃度30重量%以上の溶液げ得られることが見出だされた。 即ち本発明方法においては、紡糸溶液に関してエラスタンを少なくとも30重量%含む極めて濃厚なエラスタン溶液に、2級脂肪族アミン、特にC1〜C4脂肪族アミン、例えばジエチルアミン(DEA)を加え、少なくとも20℃の温度において特定の時間の間反応させ、次いで工程の温度を20〜80℃にする。 アミンの添加量に応じ、使用されるエラスタン溶液の粘度から作業を始め実質的に任意の低い紡糸粘度を調節することができ、その結果エラスタン・フィラメントを製造するための乾式紡糸法および湿式紡糸法の両方に適した紡糸溶液を得ることができる。 好ましくはエラスタン紡糸溶液の動的粘度は乾式紡糸工程に使用するためには10〜350Pa. s(50℃で測定)であり、湿式紡糸工程に使用するためには15〜25Pa. s(50℃で測定)である。
    【0007】
    本明細書において特記しな限りすべての粘度のデータは回転粘度計を用い7s −1の剪断勾配をかけて測定された値である。
    【0008】
    また本発明明細書において粘度の安定したエラスタン溶液とは動的粘度の変化が2日間に亙り10%以下である溶液を意味するものとする。
    【0009】
    本発明方法でつくられたエラスタン紡糸溶液は少なくとも3〜5日に亙り驚くべきほど安定な粘度をもっている。 或る場合には7日後でも紡糸溶液の粘度の変化は観測されなかった(図1参照)。
    【0010】
    本発明はまた本発明方法で得られる紡糸溶液に関する。 これらの紡糸溶液は粘度の変化が24時間後で最高±5%、48時間後で最高±10%である。
    【0011】
    一般に乾式および湿式紡糸に適した望ましい粘度範囲をもつ粘度が安定したエラスタン紡糸溶液を得るためには、2級アミン、例えばジエチルアミンを重合体の固体分に関し好ましくは0.2〜1.0重量%エラスタン溶液に加えれるだけで十分である。
    【0012】
    実際上は、例えば30重量%のエラスタン原料溶液に対し、15〜25Pa. s(70℃で測定)の所望の紡糸粘度をもつように調節するためには、2級アミンをエラスタンの固体分に関し0.5〜0.8重量%加え、反応温度を120〜160℃とし、反応時間を1〜20分とすることが湿式紡糸工程に対し特に適した条件であることが判った。
    【0013】
    分子量および重合体の構造に関する情報を与えるエラスタンのインヒーレント粘度(ηi)は、例えばジエチルアミンで処理した後も殆ど変化しない。 同様にこのエラスタン溶液から紡糸されたエラスタンのフィラメントに対して非常に良いフィラメントのデータが得られている。 換言すれば重合体の連鎖構造に実質的な擾乱を与えることなく重合体連鎖間の交叉結合だけが切断される。 文献(K.KamideおよびH.Hanakata,Polymer International誌31巻(1993年)131〜143頁参照)から公知のように、エラスタン中のウレタン基はイソシアネートと交叉結合してアロファネートをつくり、尿素基はイソシアネートと交叉結合してビューレット化合物をつくる。 一方尿素は特に二次反応でイソシアネートおよび紡糸溶媒のジメチルアセトアミドからつくられる。 H. Okuto(Makulomolekulare Chemie誌98巻(1966年)157頁)はNMR分析法によりアロファネートおよびビューレットの二次反応を脂肪族1級アミン、例えばn−ブチルアミンにより室温において完全に逆行させ得ることを示した。 脂肪族2級アミンであるジエチルアミンの代わりに脂肪族1級アミンのn−ブチルアミンを用いて所望の紡糸溶液をつくると、インヒーレント粘度は約1.24から0.71へと著しく減少することが観測される。 即ちエラスタンのフィラメントの重合体構造がかなり擾乱され、これが本発明方法に1級アミンが適していない理由である。 脂肪族2級アミンの代わりに例えば連鎖伸長剤であるエチレンジアミンを用いた場合にも同様なことが見出だされた。
    【0014】
    通常の連鎖伸長操作において連鎖を終結させるのに使用できる好適なジエチルアミンの他に、実質的にすべての脂肪族2級アミンが問題の紡糸法に適した紡糸粘度をもつ極めて濃厚で粘度が安定したエラスタン紡糸溶液をつくるのに適している。
    【0015】
    今例えばジブチルアミン(DBA)をジエチルアミン(DEA)の代わりの用い、エラスタン紡糸溶液の量、温度および反応時間に関する他の条件は同じにした場合、紡糸粘度はDEAの場合に比べ約2倍ほど高くなる。 粘度の減少が比較的少ないのは、恐らくは比較的長いブチル側鎖による立体障害に起因すると考えられる。
    【0016】
    上記に説明したように、脂肪族1級アミンを用いると重合体構造が擾乱され粘度に著しい低下が生じるが、驚くべきことには脂肪族2級モノアミンは粘度が低下する反応を行うだけであり、工程温度の20〜80℃にまで冷却した後に到達する粘度は7日以上に亙り殆ど完全に安定化される。 このことは米国特許第5 288 779号記載の事項(第5欄第22〜23行および第27〜28行参照)と対照的なことである。
    【0017】
    例えばドイツ特許明細書4 222 772号記載の化学組成をもっているような仕上げられ濾過された、原理的には公知の濃度30重量%のエラスタン紡糸溶液に2級モノアミン、好ましくはDEAを添加するには、ギアポンプを用いてDEAを含む貯蔵調合物から側流として添加を行うことが有利である。 貯蔵調合物の計量はエラスタンの固体分に関し例えば0.8重量%のDEAが導入されるように選ばれる。 貯蔵調合物はエラスタン固体分100重量%に関し最高80重量%の2級アミンを含んでいることが好ましい。 次いで紡糸溶液を例えば静止した混合機素に取り付けられた混合機の中で加熱し、この混合物を反応させ必要な比較的低い湿式紡糸粘度が得られるようにする。 紡糸溶液を例えば70℃に冷却し、凝固浴中の紡糸口金に直接供給する。 上記のアミンを含んだ貯蔵調合物は、2級アミンを濃厚なエラスタン溶液、例えば30重量%エラスタン溶液に1:0.2〜1:0.8の割合で加え、撹拌容器中において例えば30分間僅かに高い温度、例えば40℃において激しく撹拌する方法でつくられる。 出来上がった貯蔵溶液はエラスタンの固体分に関し最高80重量%の2級アミンを含んでいることができ、これを上記の精密ギアポンプにより混合/熱交換機の前方で紡糸溶液に直接供給する。
    【0018】
    初期粘度が例えば250Pa. s(50℃で測定)のような高い溶液を用いるエラスタン乾式紡糸法の場合には、上記のアミン含有貯蔵調合物はドイツ特許公開明細書第4 222 772号記載のように紡糸溶液に対する多段ノズル反応装置の後方で直接添加することができる。 次いで混合機の中で紡糸溶液を反応させ、例えば120℃に3分間加熱して必要な比較的低い乾式紡糸粘度を得る。 次に紡糸溶液を再び例えば40℃に冷却し、乾式紡糸槽の紡糸口金に直接供給する。 乾式紡糸法に特に適した紡糸溶液の粘度は典型的には40℃で測定して約100Pa. sである。
    【0019】
    初期粘度が例えば100Pa. s(40℃で測定)より低い値をもつエラスタン乾式紡糸工程の場合には、上記のアミンを含む貯蔵調合物は、同じ方法で、例えば混合機中でさらに加熱することなく、紡糸溶液に対する上記の多段ノズル反応装置の後方で直接添加することができる。 次いで紡糸溶液を約40℃に保ち、乾式紡糸槽の紡糸口金により直接供給する。 乾式紡糸法に特に適した紡糸溶液の粘度は40℃で測定して85Pa. sであった。
    【0020】
    本発明方法で得られる重要な利点は、例えば紡糸中のエラスタン固体分の処理量が著しく増加するという点で効率の増大が得られるが、得られたエラスタン・フィラメントの特性は損なわれないことである。
    【0021】
    原理的に本発明方法に適したエラスタン溶液はポリエステルおよびポリエーテルの両方の軟らかいセグメントをもったポリウレタンまたはポリウレタン尿素を含んでいる。 同様に光および塩素に対する安定性、染料に対する受容性等を改善するための公知の通常の安定剤を紡糸溶液中に使用することができる。 本発明でつくられた紡糸溶液から得ることができるエラスタン・フィラメントはこの場合セグメント構造をもったポリウレタン(ポリウレタン尿素)をもった少なくとも85重量%含んでいる。
    【0022】
    測定法下記実施例に記載されている測定量は次のようにして決定した。 :
    エラストマーのインヒーレント粘度(η )はジメチルアセトアミド(DMAC)100ml中に0.5gを含む希薄溶液において純溶媒に対する相対粘度η を30℃で測定し、式η =t /t および η =ln η /c
    を用いて変換することにより決定した。 式中t = 重合体溶液の通過時間(単位秒)
    = 純溶媒の通過時間(単位秒)
    c = 紡糸溶液の濃度強度(単位cN/dtex)および最高負荷における伸び(単位%)(以後伸びと略称)は標準DIN 53 815号により決定した。
    【0023】
    下記実施例により本発明をさらに詳細に例示する。 特記しない限りすべての割合は重量による。
    【0024】
    実施例 1
    ジエチルアミンを含む貯蔵調合物を、側流においてギアポンプを用い、ドイツ特許明細書42 22 772号実施例4に従ってつくられた、50℃で測定された紡糸粘度が123Pa. s、インヒーレント粘度が1.24dl/gの30重量%エラスタン溶液と混合し、次いで混合機素を備えた加熱した静止混合機により130℃に加熱する。 混合機中の滞在時間は約11分であった。 側流において計量されるDEA含有貯蔵調合物の量は、混合機の前にある紡糸溶液のDEA含量がエラスタンの固体分に関して0.8重量%になるような量である。 貯蔵調合物は別の容器で上記の30重量%エラスタン紡糸溶液2kgから40℃で30分間撹拌しながら480gのジエチルアミン(DEA)を加えることによりつくられる。 次に紡糸溶液を70℃に冷却し、DMACを含む凝固浴中で直接22穴の紡糸口金に供給する。 紡糸口金の前における紡糸粘度は70℃で測定して21Pa. sであった。 インヒーレント粘度は1.22dl/gであった。 フィラメントを80m/分で延伸し、凝集させ、洗滌し、固定し、仕上げをし、巻取り機に巻き取る。 得られたタイター151dtexのフィラメントの強度は0.93cN/dtexであり、伸びは652%であった。
    【0025】
    実施例 2
    DEAを含む貯蔵調合物を実施例1記載の方法でドイツ特許明細書42 22772号実施例5に従ってつくられた、50℃で測定された紡糸粘度が159Pa. s、インヒーレント粘度が1.03dl/gの35重量%エラスタン溶液と混合し、静止混合機中で約1分間160℃で加熱する。 次いで紡糸溶液を70℃に冷却し、実施例1と同様にして22穴紡糸口金から紡糸する。 紡糸口金の前における紡糸粘度は70℃で測定して25Pa. sであった。 インヒーレント粘度は0.96dl/gであった。 フィラメントを紡糸し、延伸し、凝集させ、実施例1と同様にして後処理する。 得られたタイター155dtexのフィラメントの強度は0.91cN/dtex、伸びは618%であった。
    【0026】
    表1には、異なった温度および異なった反応時間において2種の異なった量のジエチルアミンを用いて処理された30%エラスタン紡糸溶液に対し、70℃で測定されたPa. s単位の紡糸溶液の粘度が与えられている。 それぞれの場合処理した後紡糸溶液を70℃に冷却し、測定する。 DEAを加えなかった場合、120℃で21.7分間反応させた後の紡糸溶液は70℃で測定した紡糸粘度が341Pa. sであり、同じ反応時間(21.7分)130℃で反応させた後の紡糸粘度は70℃で測定して360Pa. sであった。
    【0027】
    【表1】

    【0028】


    表1から判るように、温度120〜160℃、反応時間約22分で湿式紡糸法に特に適した15〜25Pa. s(70℃で測定)の紡糸粘度が得られる。 期待されるように、反応温度が高いほど、処理時間は短くなる。 乾式紡糸法に適した例えば45〜53Pa. s(70℃で測定)の紡糸粘度は、120〜130℃で滞在時間を約1分として熱処理することにより得られる。 この場合同時に粘度の安定性(±10%)が得られ、50℃におけるエラスタン溶液の貯蔵時間は数日間に達する。


    【0029】


    図1においては、実施例1に従って得られた30%エラスタン溶液の粘度曲線を172時間に亙り決定した結果を示す。 エラスタンの固体分に関し0.8重量%のジエチルアミンをエラスタン紡糸溶液に加えた。 湿式紡糸法に適合させる場合には、この紡糸溶液を10分間130℃で処理し、50℃に冷却する(曲線A)。 乾式紡糸法に適合させる場合には、エラスタン紡糸溶液を約1分間120℃に加熱した後50℃に冷却する。 粘度は50℃においてPa. s単位で測定した。 図1の曲線AおよびBの両方から判るように、7日より長い期間に亙る極めて高い粘度の安定性が得られた。 即ち乾式紡糸法に適したエラスタン紡糸溶液の粘度は24時間以内で53から52Pa. sへ変化し、その変動率は5%より小さく、同様に湿式紡糸法に適したエラスタン紡糸溶液の粘度は24時間以内で26から25Pa. sへ変化し、その変動率は5%より小さい。 48時間後における両方の紡糸溶液も粘度の変化は10%以内であった。


    【0030】


    実施例1の方法を用いたが種々の脂肪族アミンを加えた場合に得られる30%エラスタン紡糸溶液について測定されたPa. s単位の粘度(70℃)を表2に示す。 それぞれの場合、エラスタンの固体分に関し0.5重量%の2級アミンを紡糸溶液に加えた。 処理時間は30分であり、反応温度は120℃であった。 重合体構造の変化の目安となる固有粘度も測定した。


    【0031】


    表2から判るように、ジエチルアミンを用いた場合においてのみ所望の湿式紡糸粘度が得られる。 ジブチルアミン(DBA)を使用した場合には、量を多くし、反応温度を高くし、反応時間を長くする必要がある。 これは恐らくDBAでは比較的長いブチル側鎖の立体障害によるものであろう。 2級脂肪族モノアミンの代わりに1級モノアミンであるn−ブチルアミンを用いた場合には、著しい粘度の低下が起こる。 同時固有粘度も著しく低下するから、明らかに重合体構造に擾乱が起こっている。 このような予備処理を受けたエラスタン溶液を紡糸すると、強度の弱いフィラメントが得られる。 例えばDEAの代わりにn−ブチルアミンを用い実施例1の方法で得られたフィラメントはタイター155dtexにおいてその強度は僅かに0.55cN/dtexであった。 伸びは553%でしかなかった。


    【0032】


    【表2】


    【0033】


    本発明の主な特徴及び態様は次の通りである。


    1. ポリウレタン含量が少なくとも30重量%のポリエステル−またはポリエーテルウレタン(ウレタン尿素)から成るエラスタン溶液に、ポリウレタンの含量100重量%に関し0.2〜1重量%の2級脂肪族アミンを加えてその粘度を低下させ、少なくとも20℃の温度において1〜60分の間反応させ、次いで工程温度を紡糸工程に対する20〜80℃にするエラスタン溶液からエラスタン繊維を乾式または湿式紡糸するために極めて濃厚なエラスタン溶液の粘度を調節する方法。


    【0034】


    2. ポリウレタン(ウレタン尿素)100重量%に関し0.5〜0.8重量%の2級脂肪族アミンを用いる上記第1項記載の方法。


    【0035】


    3. 使用する2級アミンはジメチル−、ジエチル−、ジプロピル−またはジブチルアミンである上記第1〜2項記載の方法。


    【0036】


    4. 該2級アミンはジエチルアミンである上記第1〜3項記載の方法。


    【0037】


    5.2級アミンを温度120〜160℃において1〜20分間反応させる上記第1〜4項記載の方法。


    【0038】


    6.2級アミンの添加は、エラスタン溶液とアミンとの極めて濃厚な貯蔵調合物をつくり、これを反応温度が得られるように設計された熱交換器の前方においてポンプにより側流として計量して添加する方法で行われ、該貯蔵調合物はエラスタンの固体分100重量%に関し最高80重量%の2級アミンを含んでいる上記第1〜5項記載の方法。


    【0039】


    7. エラスタン溶液はその固体分含量が少なくとも30重量%、好ましくは35重量%以上である上記第1〜4項記載の方法。


    【0040】


    8. 紡糸粘度が24時間の間に最高±5%、48時間の間に最高±10%しか変化しない上記第1項記載の方法で得られる極めて濃厚で粘度が安定したエラスタン紡糸溶液。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】本発明方法に従って得られた30%エラスタン溶液の粘度曲線を172時間に亙り決定した結果を示すグラフである。

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