Quality improvement method of gasoline

申请号 JP51033294 申请日 1993-10-19 公开(公告)号 JPH08502533A 公开(公告)日 1996-03-19
申请人 モービル・オイル・コーポレーション; 发明人 テイトマン,ジェラルド・ジョゼフ; パパル,デヴィッド・アンドリュー; ヒルバート,ティモシー・リー; フレッチャー,デヴィッド・リー; ラムゼー,デヴィッド・ウェイン;
摘要 (57)【要約】 硫黄含有触媒分解ナフサを、ナフサのオレフィン系フロントエンドからのオクタン価寄与を保持する方法によって品質向上して低硫黄ガソリン生成物を形成する。 最初に、分解ナフサのフロントエンド中のメルカプタン硫黄を 酸化 によってより高沸騰のジスルフィドヘ転化する。 本質的にオレフィン系の高オクタン価の硫黄不含物質であるフロントエンドはガソリンプールへ直接ブレンドできる。 チオフェン類のようなオリジナルの、より高沸騰の硫黄成分を含むバックエンドはフロントエンドからジスルフィドとして移送された硫黄と共に 水 素処理されて 脱硫 生成物を生じる。 このオレフィンの飽和によるオクタン価の損失を受けた脱硫生成物は次に第2段階において、より高いオクタン価のガソリン沸騰範囲の生成物を生じる条件下での酸性官能性の触媒、好ましくはZSM−5のようなゼオライトとの 接触 によって処理される。 この第2段階は化合有機硫黄を含む可能性があるので、これを最終脱硫にかけて有機硫黄を受容できるレベルヘ減じる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 硫黄成分を含む比較的低い温度で沸騰する第1部分と、硫黄成分を含む比較的高い温度で沸騰する第2部分とを含有する、ガソリン沸騰範囲の硫黄含有分解供給原料を品質向上する方法であって、 該分解供給原料の第1部分から第2部分へ硫黄成分を移送して第1中間生成物を形成すること、 該中間生成物を分画して(i)ガソリン沸騰範囲の第1画分、及び(ii)第1 分画よりも高温で沸騰するガソリン沸騰範囲の第2画分を形成すること、ここで第2画分は該分解供給原料の第2部分の硫黄成分及び該供給原料の第1部分から移送された硫黄成分を含み、 水素添加脱硫触媒の存在下に高温、高圧の条件下で、水素を含む雰囲気中で第2画分を水素添加脱硫して、脱硫された中間生成物を製造すること、 該脱硫された中間生成物を酸性官能性の触媒と接触させて、これを該脱硫された第1中間生成物のガソリン沸騰範囲画分よりも高いオクタン価を有する、ガソリン沸騰範囲で沸騰する画分を含んで成る第2生成物に転化することを含んで成る前記の方法。 2. メルカプタンを含んで成る該分解供給原料の第1部分の硫黄成分が、メルカプタンを酸化してジスルフィドを形成することによって該分解供給原料の第1 部分から第2部分へ移送される、請求項1に記載の方法。 3. 鉄族金属のキレートを含んで成る酸化触媒の存在下に空気で酸化することによってメルカプタンがジスルフィドに酸化される、請求項2に記載の方法。 4. 第2生成物を脱硫してメルカプタンの硫黄を除去し、そして脱硫された第2生成物を第1画分とブレンドする工程を含む、請求項1に記載の方法。 5. 水素を使用しないメルカプタン抽出操作によって第2生成物を脱硫してメルカプタンの硫黄を除去する、請求項4に記載の方法。 6. 第2生成物を水素添加脱硫してメルカプタンの硫黄を除去する、請求項4 に記載の方法。 7. 中間生成物を150〜285゜Fの範囲のカットポイントにおいて分画して第1画分及び第2画分を形成する、請求項1に記載の方法。 8. 中間生成物を170〜230゜Fの範囲のカットポイントにおいて分画して第1画分及び第2画分を形成する、請求項1に記載の方法。 9. 第1画分と第2生成物とをブレンドして脱硫されたガソリン生成物を形成する工程を含む、請求項1に記載の方法。 10. 脱硫された中間生成物を酸性官能性の結晶質ゼオライト触媒と接触させて、これを第2生成物へ転化する、請求項1に記載の方法。 11. 酸性触媒がアルミノシリケート型の中間孔サイズのゼオライトから成る、請求項1に記載の方法。 12. 中間孔サイズのゼオライトがZSM−5の位相を有する、請求項11に記載の方法。 13. 中間孔サイズのゼオライトがMCM−22の位相を有する、請求項11 に記載の方法。 14. 酸性触媒がゼオライトベータの位相を有するゼオライトである、請求項1に記載の方法。 15. 分解供給原料がC5〜215℃(420゜F)の範囲内の沸騰範囲を有する全範囲ナフサ画分を含んで成る、請求項1に記載の方法。 16. 前記分解供給原料が少なくとも約177℃(350°F)の95パーセント点を有するナフサ画分を含んで成る、請求項1に記載の方法。 17. 前記分解供給原料が少なくとも約193℃(380゜F)の95パーセント点を有するナフサ画分を含んで成る、請求項1に記載の方法。 18. 第2画分の水素添加脱硫が、約204〜426℃(400〜800゜F )の温度、約445〜10445kPa(50〜1500psig)の圧力、約0.5〜10LHSV(全炭化水素供給原料を基準)の空間速度、及び約90〜 900n. 1.1 -1 (全供給原料のバーレルあたり500〜5000標準立方フィートの水素)の水素対炭化水素比において実施される、請求項1に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 ガソリンの品質向上方法 本発明は炭化素流れの品質向上方法に関する。 さらに詳細には本発明は実質的な割合の硫黄不純物を含むガソリン沸騰範囲の石油画分の品質向上方法に関する。 目下米国において、触媒分解されたガソリンはガソリン製品プールの主要部分を形成し、そしてガソリン中の硫黄の大部分を提供する。 硫黄不純物は製品規格に従うため、及びおそらく自動車ガソリン中に約300ppmw以下を許可する環境規制への追従を確保するため(これら双方は将来さらに厳重になる予定である)に通常水素処理による除去が要求され得る。 低い硫黄レベルはCO、NOx 及び炭化水素の放出を減じる。 ナフサ及び重質分解ガソリンのような他の軽質画分は供給原料を高温及び幾分高い圧で水素雰囲気中において水素処理触媒上を通過させることによって水素処理され得る。 この用途に広く使用される適切な触媒の一群はアルミナのような支持体上の、コバルト及びモリブデンのようなVIII族及びVI族元素の組み合わせである。 水素処理操作が完了した後、生成物を分画するかまたは単にフラッシュ蒸発させて硫化水素を放出して、スイートニングされたガソリンを収集し得る。 触媒クラッキング装置から精製操作のようなさらなる処理無しに得られた分解ナフサは、オレフィン系成分の存在の結果として比較的高いオクタン価を有する。 場合によっては、この画分は製油所のプールのガソリンの半分まで程の量に寄与し、生成物のオクタン価へかなり寄与する。 ガソリン沸騰範囲で沸騰する全ての硫黄含有画分の水素処理はオレフィン含量の低下と結果的にオクタン価の減少を招き、そして脱硫の程度が増加すると共に、通常液体ガソリン沸騰範囲生成物のオクタン価が減少する。 いくらかの水素は、水素処理操作の条件に依存して、ある程度の水素添加クラッキング及びオレフィンの飽和を引き起こし得る。 硫黄を除去すると同時により多くの望ましいオレフィンを残すために、種々の提案がなされている。 より軽質の画分中に主として見いだされるオレフィンからのオクタン寄与を保持するように、触媒で分解したガソリンの重質画分の水素添加脱硫によって硫黄を除去する方法を提案する米国特許第3,957,625号(Orkin)中に示されるように、硫黄不純物はガソリンの重質画分中に濃縮される傾向がある。 慣用の商業的操作の1タイプにおいて、重質ガソリン画分はこの方法で処理される。 替わりとして、オレフィンの飽和に対しての水素添加脱硫についての選択性が適切な触媒の選択によって、例えば酸化マグネシウム支持体をさらに慣用のアルミナの替わりとして使用することによってシフトし得る。 米国特許第4,049,542号(Gibson)は、触媒分解軽質ナフサのようなオレフィン系炭化水素供給原料を脱硫するために銅触媒を使用する方法を開示する。 この触媒は脱硫を促進すると同時にオレフィン及び生成物のオクタン価へのそれらの寄与を保持すると述べられている。 いずれの場合においても、それが起こる機構に関係なく、水素処理による硫黄の除去の結果として起こるオクタン価の減少は、高いオクタン価のガソリン燃料を製造するという増大する必要性と、最近の生態系上の考慮からのより安全に燃焼し、汚染の少ない特に低硫黄分の燃料を製造するという必要性との間に拮抗を生じる。 この固有の拮抗は低硫黄の良質の原料についての最近の供給状態においてさらに著しい。 触媒分解されたガソリン類のオクタン等級を改善する方法が提案されている。 米国特許第3,759,821号(Brennan)は触媒分解されたガソリンを重質と軽質の画分に分画し、そして重質画分をZSM−5触媒上で処理し、その後その処理された画分を軽質画分へブレンドして戻すことによる、触媒分解されたガソリンの品質向上法を開示する。 処理前に分解ガソリンを分画する他の方法が米国特許第4,062,762号(Howard)に記述されており、この特許は、ナフサを3つの画分に分画してそのそれぞれを異なる手順によって脱硫し、その後に画分を再結合することによるナフサを脱硫する方法を開示する。 ガソリンプールのオクタン等級は他の方法によって増すことができ、このうちリホーミングが最も慣用のものの一つである。 軽質及び全範囲ナフサはガソリンプールへ実質的な体積を与えるが、それらは一般にリホーミング無しではより高いオクタン価に有意に寄与しない。 しかし、これらのナフサ中のパラフィン及びシクロパラフィンの少なくとも一部を芳香族に転化することによってオクタン価を増すためにこれらのナフサを触媒リホーミングにかけることができる。 例えば白金型触媒による触媒リホーミングへ供給される画分は、リホーミング触媒が一般に硫黄に耐性がないのでリホーミングの前に脱硫される必要がある。 それらは通常水素処理によって予備処理されてリホーミング前にその硫黄含量を減じる。 改質物のオクタン等級は、米国特許第3,767,568号及び米国特許第3, 729,409号(Chen)中に記述されるものような方法でさらに増すことができる。 この方法において、改質物のオクタン価はZSM−5での改質物の処理によって増加する。 芳香族炭化水素は概して高オクタン価、特に非常に高いリサーチオクタン価の源であり、したがってガソリンプールの望ましい成分である。 しかし、芳香族は特にベンゼンに関する生態系への潜在的な悪影響によってガソリン成分として厳しい制限の対象である。 したがって、芳香族成分よりも、可能な限りのオレフィン系及び枝分かれ鎖パラフィン系成分がより高いオクタン価に寄与するガソリンプールを生成することが望ましい。 分解ガソリン中のオレフィンが主としてこれらの画分のフロントエンド(fron t end)中にあるのと同時に、硫黄含有不純物はバックエンド(back end)中に、主としてチオフェン類及び他のヘテロ環式化合物として濃縮される傾向があるが、フロントエンドの硫黄もメルカプタンの形で生じ、そしてそれは受容できる製品を製造するためにそれを除去しなければならない。 水素添加脱硫工程の間に起こる脱硫はオレフィンの飽和を伴う。 生成物のオクタン価に生じる損失はこの方法の第2工程で回復されるが、オクタン価を保持し同時に望まれる程度の脱硫を達成するために可能な限りオレフィンの飽和を減じることが明らかに望ましい。 我々はオレフィンの飽和を減じる方法で脱硫が実行できる方法を発明した。 本方法はナフサのオレフォンに富んだフロントエンドからメルカプタン硫黄成分を選択的にバックエンドヘ移送し、次にバックエンドにおいて脱硫を実施することによって行われる。 メルカプタンは、メルカプタンをジスルフィドへ酸化することによってナフサのフロントエンドにおいてオレフォンから分離され得る。 ジスルフィドはメルカプタンよりも高い沸点を有し、オレフィンに富んだフロントエンドから単純な分画によって分離できる。 メルカプタンの硫黄を含まないオレフィン含有画分は次に直接ガソリンプールへ流通させ得るが、より高い沸騰画分は水素処理によって脱硫される。 水素処理中のバックエンドのオレフィンの飽和により失われたオクタン価は次に、水素処理された画分中の主として低オクタン成分の制限された程度のクラッキングを実行するために酸性官能性(acidic funct ionality)の触媒での処理によって回復される。 この工程からの流出物はガソリンプールへ通過させるか、またはもし必要なら最終脱硫にかけて最終クラッキング工程において再結合反応によって形成される全てのメルカプタン硫黄を除去し得る。 分解された供給原料のフロントエンド(比較的オレフィンに富む)は水素添加脱硫の効果を免れるが、酸化及び続く分画においてメルカプタンの除去によってやはりスイートニングされる。 したがって、この画分は硫黄の分離に続いて直接製油所ガソリンプールへ通される。 このメルカプタンの酸化はフロントエンドからの硫黄をより高い沸騰バックエンドヘ移送して、バックエンドは次に硫黄を除くために処理される。 供給原料のこの部分に存在するチオフェン類及び他の高沸騰硫黄化合物は水素を使用しない(non-hydrogenative)除去をうけないので、 脱硫は水素処理によって行われる。 供給原料のより高沸騰部分に最初に存在するチオフェン類、置換チオフェン類その他の高沸騰硫黄化合物からの硫黄は、メルカプタンの酸化によって形成されたジスルフィドと共に本方法のこの工程中に無機形態に転化される。 もし望まれるなら、この段階において硫黄が(硫化水素として)除去され、失われたオクタン価は酸性触媒での処理によって回復する。 しかし、通常、無機硫黄と窒素との各段階間の分離なしに、水素処理と共にカスケードにおいて酸性触媒で処理を行うのがさらに便利である。 この場合には、硫黄(硫化水素として) はオクタン回復工程において形成されたオレフィンとの再化合反応をうけてメルカプタンを形成する傾向があり、この水素処理された、部分的に分解した画分を再化合した硫黄を除去するために最終脱硫へ通すことによってメルカプタンが次に除去され得る。 このことは抽出法または穏やかな水素処理によって行うことができる。 したがって、本発明に従い、硫黄を含有する分解されたガソリン沸騰範囲の石油画分はより低沸騰の部分中に存在する硫黄を主としてジスルフィドであるより高沸騰の硫黄化合物へと転化するためにメルカプタン酸化にかけられる。 この処理された供給原料は次に分画されて異なる沸点の2以上の画分を形成する。 本質的にオレフィン系で高オクタン価のメルカプタンを含まない物質である、より低沸騰の画分はガソリンプール中に直接ブレンドされ得る。 ナフサからの硫黄のほとんどを含む、より高沸騰の画分は水素で脱硫されて低比率の化合有機硫黄を含む第1脱硫生成物を生じる。 この、オレフィンの飽和によってオクタン価を損失した脱硫された生成物は次に第2段階において、第1生成物よりも高いオクタン価のガソリン沸騰範囲の第2生成物を生じる条件下で酸性官能性の触媒と接触させることによって処理される。 この第2生成物は化合有機硫黄を含み得るので、 有機硫黄を受容できるレベルへ減じるために最終脱硫にかけることができる。 添付の図面において、この単一の図は本方法のための単純化された工程の略図である。 供給原料本方法の供給原料はガソリン沸騰範囲で沸騰する硫黄含有石油画分である。 このタイプの供給原料は、典型的に約C 6 〜166℃(330°F)の沸騰範囲を有する軽質ナフサ及び典型的に約C 5 〜216℃(420゜F)の沸騰範囲を有する全範囲ナフサを含むが、エンドポイントはより高い値、例えば約260℃( 500゜F)まで増加し得る。 最も好ましい供給原料はこの時点において触媒クラッキングによって生じる重質ガソリン、または軽質若しくは全範囲ガソリン沸騰範囲画分であり得るが、最良の結果は、以下に述べるように、本方法が少なくとも約163℃(325゜F)、好ましくは少なくとも177℃(350゜F) の95パーセント点(ASTM D 86にしたがって測定)、例えば約193 ℃(380゜F)または少なくとも約204℃(400゜F)の95パーセント点を有するガソリン沸騰範囲画分で操作されたときに得られる。 本方法は、全沸騰範囲にわたって硫黄を効率的に除去すると同時にオレフィンを保持する方法で分解供給原料を脱硫するように設計されているので、本方法は触媒クラッキング工程から得られる全てのガソリン画分を利用し得る。 ガソリン画分の沸騰範囲はもちろん製油所及び市場の束縛に依存するが、一般に上記の範囲内である。 これらの触媒で分解された画分の硫黄含量はクラッキング装置への供給原料の硫黄含量、及び本方法において供給原料として使用される選択された画分の沸騰範囲に依存する。 例えば、より軽質の画分はより高い沸騰画分よりも低い硫黄含量を有する傾向がある。 実際問題として、硫黄含量は50ppmwを越え、通常100ppmwを越え、ほとんどの場合には500ppmwを越えるだろう。 約193℃(380゜F)を越える95パーセント点を有する画分について、硫黄含量は約1,000ppmwを越えて、以下に示すように4,000、若しくは5,000ppmwまたはそれ以上と同程度に高くなり得る。 窒素含量は硫黄含量ほど供給原料の特徴を示さず、好ましくは約20ppmw以下であるが、代表的に約50ppmwまでの高い窒素レベルがいくつかの高沸騰供給原料(約19 3℃(380゜F)を越える95パーセント点)において見いだされ得る。 しかし、窒素レベルは通常250または300ppmw以下である。 本方法の工程に先立つクラッキングの結果として、最初の結合脱硫工程への供給原料は、少なくとも5重量%、さらに典型的には10〜20重量%、例えば15〜20重量%の範囲のオレフィン含量のオレフィン系のものである。 分解ナフサのフロントエンドは高オクタン価のオレフィンのほとんどを含むが、相対的に硫黄をほとんど含まない。 存在する硫黄成分は主としてメルカプタンの形態であるが、バックエンド中の硫黄はメルカプタンでない形態、主としてチオフェン類、置換チオフェン類及び他のヘテロ環式化合物として優勢に存在する。 これらは通常メルカプタンに適した抽出または化学的酸化による除去に抵抗する。 しかし、これらは比較的温和な条件下で水素処理によって除去される。 方法の配置本処理技術の第1工程において、硫黄含有分解ナフサのフロントエンド沖のオレフィンは硫黄化合物(主としてメルカプタン)からこのオレフィンに富んだ画分において分離される。 この分離は硫黄をオレフィンの少ないバックエンドへ硫黄を選択的に移送することによって達成される。 硫黄化合物はより高沸騰ジスルフィド化合物に転化され、ジスルフィド化合物は次にフロントエンドのオレフィンから単純な蒸留によって分離できる。 この効果は、分解ナフサのフロントエンド中に通常存在する、より低いメルカプタンの沸点をこの相当するジスルフィドの沸点を比較した下の表1を参照することによって例示され得る。

    最高沸騰メルカプタン及び最低沸騰ジスルフィドは沸点に基づいて容易に分離できる。 もし分解された供給原料をメルカプタン酸化してメルカプタンの硫黄をジスルフィドへ転化した場合は、分解ナフサのより低沸騰の部分中に濃縮されたオレフィンを、同じ沸騰範囲中に最初に存在したが今はより高沸騰のジスルフィドへの転化によってバックエンドヘ移送された硫黄から分離するために、続く分画が実施できる。 処理した分解供給原料を約66°〜116℃(約150〜24 0°F)のカットポイント(cut point)で分離することによって、より低沸騰の画分は本質的にメルカプタン不含となり、精油所のガソリンプールへ直接ブレンドできる。 通常、このカットポイントは、製品の硫黄規格を達成するために水素添加脱硫しなければならないチオフェン類の量に依存して、約77℃ (約170゜F)〜約141℃(285゜F)である。 最高の脱硫のために、約77℃(約170゜F)のカットポイントのカットポイントがチオフェン類を重質留分へ入れるが、より高い製品硫黄規格(例えば200ppm)はより高いカットポイントを許容することができ、この高いカットポイントはチオフェン類及びあるいは未反応のC1−チオフェン類を残すが、より良好なガソリン収率を与える。 より高いカットポイントは重質画分の体積を減じ、それによって水素処理反応器のサイズをより小さくすることを許容すると共に処理の損失を減じる。 バックエンドの水素添加脱硫処理はより高い沸騰画分中に存在する高オクタン価オレフィンの飽和を起こすが、この損失は次の形状選択性(shape-selective )クラッキング工程において全部または部分的に回復される。 この形状選択性クラッキング工程は失われたオクタン価を低オクタン価成分のクラッキングによって回復すると同時に存在する炭化水素の炭素数を減じる。 クラッキング反応の間に形成されたオレフィンは、硫黄の各工程間分離が実施されないと、水素処理中に放出された無機硫黄と再結合する傾向がある。 したがって、オクタン回復工程からの生成物は、これらの再結合反応で形成されたメルカプタンのために、ドクタースウィートテスト(doctor sweet test)をパスしないかもしれない。 しかし、それらはこの生成物をメルカプタン除去工程を通すことによって必要な程度に容易に除去し得る。 この図は単純化された処理の大要を示す。 FCCUからの分解された物質は入口11を通って精留器10に入り、製油所の要求にしたがって多数の画分に分離される。 分解されたFCCナフサはライン12を通って抜かれてメルカプタン酸化(スイートニング)装置13へ通され、そこでメルカプタンはより高沸騰のジスルフィド化合物へ転化される。 メルカプタン酸化装置からの流出物は次に精留器14へ通されそこで約77〜141℃(約170〜285°F)の範囲のカットポイントによって、より高沸騰の画分とより低沸騰の画分とに分離される。 精留器14からのより低沸騰の画分は本質的にメルカプタン化合物を含まないが、 高オクタン価オレフィン成分を保持し、したがってライン15による製油所ガソリンプール内への直接ブレンドに適している。 精留器14からのより高沸騰の画分は、より低沸騰の画分に比べてオレフィンに比較的乏しく、そしてチオフェン類及び置換チオフェン類並びに分解ナフサのフロントエンドからのメルカプタンの酸化によって形成されたジスルフィドを包含するより高沸騰の硫黄化合物を含む。 この画分は水素処理器16へライン17 を介して通され、そして水素の存在下に水素処理器16内で脱硫される。 硫黄を無機形態(硫化水素)で含む水素処理器16からの流出物はライン18 を通って第2段階反応器19へ入り、そこで脱硫された画分は水素処理器内でオレフィン飽和の結果として起こったオクタンの損失を回復するために制御され限定された程度の形状選択性クラッキングを受ける。 より高オクタン価の生成物( 硫化水素/オレフィンの再化合反応により形成されたいくらかのメルカプタンを含む)はこの第2中間生成物からライン20を通して引き抜かれる。 このメルカプタンは、ライン22を介して入る抽出メルカプタン除去装置21中での処理によってこの第2中間生成物から除去され得る。 替わりに、メルカプタン硫黄を除去するために穏やかな水素処理が実施され得るが、いくらかのオレフィンの再飽和を犠牲にする。 これを補うために、オクタン回復工程においてクラッキングの程度をそれに応じて増加し得る。 最終脱硫からのメルカプタン不含の生成物は、 軽質画分、直留ナフサ、アルキル化物及び改質物を含む他のガソリン成分と共に製油所ガソリンプール内にブレンドするためにライン23を通して取り出される。

    メルカプタンの酸化本方法の最初の工程において、分解ナフサのフロントエンド中のメルカプタンはこの画分中に濃縮された高オクタン価オレフィンから分離される。 この分離は低沸騰メルカプタン硫黄化合物をフロントエンドからバックエンドへ移送することによって達成される。 低沸騰のメルカプタンはより高沸騰のジスルフィドへ転化されて、次に蒸留によってフロントエンドのオレフィンから分離される。 多数のメルカプタン酸化(スイートニング)法が公知であり、石油精製工業において十分に確立されている。 使用し得るメルカプタン酸化法の中には、塩化銅酸化法、メルカプフィニング(Mercapfining)、キレートスイートニング及びメロックス(Merox)であり、このうちメロックス法が、バックエンドのための最終処理工程におけるメルカプタンの抽出と容易に統合できるので好ましい。 メロックス酸化法において、メルカプタンは供給原料から抽出されて次に鉄族キレート(コバルトフタロシアニン)であるメロックス触媒の存在下に腐食性相中で空気によって酸化されてジスルフィドを形成し、次にジスルフィドは炭化水素相に再溶解されて炭化水素生成物中のジスルフィドとしてこの方法を離れる。 塩化銅スイートニング法において、メルカプタンは塩化第2銅での酸化によって除去され、そして塩化第2銅は酸化工程に供給原料と共に導入された空気で酸化される。 本方法のこの段階での酸化法がどのようなものであっても、メルカプタンはより高沸騰の画分へ移送されるより高沸騰のジスルフィドへ転化され、そして分解された供給原料のより高沸騰の部分中に存在するチオフェン類及び他の形態の硫黄と共に水素による除去を受ける。 メルカプタン酸化法はG. D. Hobson編、モダンペトロレウムテクノロジー、アプライドサイエンスパブリッシャーズ(1973年)、ISBN085 334 4876、及びBland及びDavidson編、ペトロレウムプロセッシングハンドブック、ニューヨークMcGraw−Hill社(1967年)3−125〜3−130頁に記述されている。 メロックス法はオイルアンドガスジャーナル63巻第1号90〜93頁(1965年1月)中に記述されている。 フロントエンドの、より低沸騰の硫黄化合物を分解された供給原料のバックエンド中のより高沸騰の物質へ転化するために使用し得るこれらの方法の記述について、これらの研究を参照する。

    分画上記したように、分解されたナフサ供給原料は、メルカプタン硫黄が酸化によってバックエンドヘ移送された後に2つの画分へ分離される。 メルカプタンの酸化後に残る最低沸騰硫黄成分はチオフェン(84℃(183 ゜F)で沸騰)なので、2つの画分間の約65℃(約170゜F)以下のカットポイントを選択することによって、より低沸騰の画分は本質的に硫黄を含まない。 より低沸騰の画分は次に製油所ガソリンプールへ直接ブレンドされる。 より高いカッポイントは水素添加脱硫の間の水素消費を減じ、そして最終生成物中の許容できる硫黄レベルに依存して選択し得る。 そしてこのことは次にガソリンプール中の他の成分の硫黄含量に依存する。 通常、より重質のチオフェン類が最終ガソリン内へ通らずむしろバックエンドの水素添加脱硫へと通ることを確実にするために、カッポイントは約141℃(約285°F)以下である。 減圧下での精留器の操作は蒸留をより低温で実施することを可能とし、ジスルフィドが熱分解して軽質留分へと通過するメルカプタンを再生成する可能性を減じる。

    水素添加脱硫より高沸騰の画分の水素添加脱硫は、供給原料分子からの少なくともいくらかの硫黄の分離及び硫黄の硫化水素への転化が生じる条件下に水素処理触媒によって慣用の方法で実施され、通常は液体画分から成る水素処理された中間生成物を生じる。 この中間生成物は通常この工程への供給原料と実質的に同じ沸騰範囲で沸騰する液体画分から成るが、オレフィンの飽和が起こる結果として、より低い結合(有機)硫黄含量及び低オクタン価である。 水素処理工程の温度は、与えられる供給原料及び触媒について望まれる脱硫に依存した正確な選択によって、適切には約220〜454℃(約400〜850 ゜F)、好ましくは約260〜427℃(約500〜800゜F)である。 これらの温度は平均床温度であり、もちろん供給原料並びに水素圧及び触媒活性等を含む他の反応パラメーターによって変化する。 水素処理反応器中の条件は、より高沸騰画分中の望まれる脱硫度を得るためのみに調節されるのではない。 カスケード様式(各段階間の分離または加熱なし) において操作するときは、この工程での望まれる形状選択性クラッキング反応を促進するように本方法第2工程のために必要な入口温度を生成するためにも条件が選択される。 約11゜〜111℃(約20〜200゜F)の温度上昇はほとんどの水素処理条件では典型的であり、好ましい260°〜427℃(500〜8 00゜F)範囲の反応器入口温度によって、下記するように吸熱であるオクタン回復工程へ爆落(cascading)するための必要初期温度が通常与えられる。 各段階間の分離及び加熱を伴う2段階配置で操作するときは、第1段階の吸熱の制御は明らかに重要ではない。 2段階操作は、それがデカップリング(decoupling) の能力を与えそして個々の段階の温度要求を最適化するので好ましい。 供給原料は通常、過度の困難なしに脱硫されるので、低〜中程度の圧力、典型的には約445〜10443kPa(約50〜1500psig)、好ましくは約2170〜7000kPa(300〜1000psig)が使用され得る。 圧力は全システム圧力、反応器入口である。 圧力は、使用にあたっての触媒の望まれる老化速度を維持するために通常選択される。 水素添加脱硫工程の空間速度は全体で全供給原料及び全触媒体積に基づき典型的に約0.5〜10LHSV(時

    -1 )、好ましくは約1〜6LHSV(時

    -1 )であるが、供給原料の段階的な導入の結果として、反応器の長さにそって変化する。 供給原料中の炭化水素に対する水素の割合は、水素の体積に対する全供給原料に基づき、典型的に約90〜90 0n. 1.1

    -1 (約500〜5000SCF/Bbl)、通常約180〜445 n. 1.1

    -1 (約1000〜2500SCF/B)である。 脱硫の程度は、より高沸騰の画分の硫黄含量及びもちろん製品の硫黄規格に依存し、反応パラメーターもそれによって選択される。 非常に低い窒素レベルにする必要はないが、低い窒素レベルは本方法の第2工程において触媒の活性を改善し得る。 通常、脱硫を伴う脱窒素は本方法の第2工程への供給原料中の受容できる有機窒素含量を生じる。 しかし、もしオクタン回復工程において望まれるレベルの活性を得るために脱窒素を増加することが必要であれば、第1工程の操作条件をそれによって調節し得る。 適切には、脱硫において使用する触媒は適切な支持体上のVI族及び/またはVIII族金属から成る慣用の脱硫触媒である。 第VI族金属は通常モリブデンまたはタングステンであり、第VIII族金属は通常ニッケルまたはコバルトである。 Ni−WoまたはCo−Moのような組み合わせが典型的である。 水素化官能性を有する他の金属もこの用途に有用である。 触媒用の支持体は通常多孔質の固体、通常アルミナまたはシリカ−アルミナであるがマグネシア、チタニアまたはシリカのような他の多孔質固体が単独またはアルミナ若しくはシリカ−アルミナと混合されて便利に使用し得る。 ガソリン沸騰範囲の物質の体積の変化は典型的に水素添加脱硫において起こる。 体積のいくらかの減少がより低沸騰の生成物(C

    5 −)への転化の結果として起こるが、C

    5 −生成物への転化は典型的に5体積%以下、通常3体積%未満であり、そして通常、芳香族の飽和の結果として起こる増加によって相殺される。 体積の増加はオクタン回復工程において典型的で、水素処理された供給原料のバックエンドのクラッキングの結果としてガソリン沸騰範囲内のクラッキング生成物が生じる。 ガソリン沸騰範囲(C

    5 +)の物質の体積の全体的増加が起こり得る。 本方法は通常、脱硫が供給原料の硫黄含量に対して少なくとも50%、好ましくは少なくとも約75%であるべきであるような条件の組み合わせで操作されるべきである。 水素処理され脱硫された中間生成物の選択された画分を取り、そしてそれを代替の処理へ通すことも可能である。 潜在的な利点を有する方法の配置は、例えば、より低沸騰の留分(90〜150℃(195〜302°F)画分)を水素添加脱硫された流出物から取り出し、そしてそれを改質器へ送り、そこでこの画分の主部分を構成する低オクタン価のナフテン類を高オクタン価の芳香族炭化水素へ転化する。 しかし、水素添加脱硫された流出物の重質部分はオクタン回復工程へ送られ、そこで制御された形状選択性クラッキングが起こる。 前の段階での水素処理は触媒分解されたナフサを脱硫及び脱窒素するのに有効で、この軽質の留分が改質器内で処理されることを許容する。

    オクタン回復水素処理工程の後、水素添加脱硫装置からの脱硫された流出物はオクタン回復工程に通され、そこで酸性作用(acid functioning)触媒の存在下にクラッキングが起こってより高沸騰の画分の水素添加脱硫におけるオクタンの損失を回復する。 この工程において、ガソリン沸騰範囲で沸騰しかつ水素処理された中間生成物よりも高いオクタン価を有する第2生成物を製造する条件下に、水素処理された中間生成物が酸性触媒との接触によって処理される。 本方法の第2段階において使用される条件は、脱硫工程からの脱硫された流出物の制御された程度の形状選択性クラッキングが起こるようなものである。 この制御されたクラッキング手順は、オリジナルの分解された供給原料のオクタン等級を少なくとも部分的な程度まで回復したオレフィンを製造する。 この工程中に起こる反応は主として、重質パラフィンの軽質パラフィンへの選択的クラッキング及び低オクタン価n−パラフィンのクラッキングの双方による、低オクタン価パラフィンからそれより高いオクタン価の生成物を形成するための形状選択性クラッキングであり、いずれの場合もオレフィンの生成を伴う。 n−パラフィンの高オクタン価の枝分かれ鎖パラフィンへのある程度の異性化が起こって最終生成物のオクタン価にさらに寄与し得る。 好ましい場合には、供給原料のオリジナルのオクタン等級は完全に回復するかまたはあるいはそれを越え得る。 第2段階生成物の体積が典型的にオリジナルの供給原料のものに匹敵するかまたはそれを越えさえするので、最終脱硫生成物のオクタンバーレル数(オクタン等級×体積) は供給原料のオクタンバーレルを越え得る。 第2段階において使用される条件は、この制御された程度のクラッキングを生じるのに適切なものである。 典型的には、第2工程の温度は約150〜480℃ (約300〜900゜F)、好ましくは約177°〜426℃(350〜800 ゜F)である。 しかし上述したように、操作の便利な様式は水素処理した流出物を第2反応帯域への爆落であり、このことは第1工程からの出口温度が第2帯域の初期温度を調節することを意味する。 第1段階で使用される条件と結合した供給原料の特性及び水素処理帯域の入口温度は、第1段階の吸熱及び第2帯域の初期温度を調節する。 したがって、本方法は以下に示すように完全に統合された様式で操作されることができる。 水素がこの段階で続いて望まれないので、第2反応帯域の圧力は重要ではないが、この段階での低い圧力が生成物のオクタン価への好ましい影響を有するオレフィン生成に有利な傾向がある。 したがって圧力は主として操作の便利性に依存し、そして典型的には、特にカスケード操作が使用されるなら第1段階において使用されたものに匹敵する。 したがって、匹敵する空間速度、典型的には約0. 5〜10LHSV(時

    -1 )、通常約1〜6LHSV(時

    -1 )において、圧力は典型的には約445〜10445kPa(50〜1500psig)、好ましくは約2170〜7000kPa(約300〜1000psig)である。 典型的には約0〜890n. 1.1.

    -1 (0〜5000SCF/Bbl)、好ましくは約18〜445n. 1.1

    -1 (約100〜2500SCF/Bbl)の水素対炭化水素比が触媒の老化を最小化するために選択される。 著しい程度の水素消費はこの工程では起こらず、すなわち水素消費は約35n. 1.1

    -1 (200SCF/ Bbl)未満である。 比較的低い水素圧の使用は第2工程において起こる体積の増加に熱力学的に有利であり、この理由からもし2つの触媒の老化の抑制と適合できるなら全体の低圧が好ましい。 カスケード様式において、第2段階の圧力は第1段階の要求によって制限され得るが、2段階様式においては再圧縮の可能性が個々に選択される圧力要求を許容し、それぞれの段階の条件を最適化するための可能性を与える。 損失したオクタン価を回復する一方全生成物体積を保持する目的と一致して、 第2段階の間のガソリン沸騰範囲(C

    5 −)未満で沸騰する生成物への転化が最小に維持される。 しかし、供給原料の重質部分のクラッキングが、いまだにガソリン沸騰範囲内にある生成物の製造につながり得るので、C

    5 −生成物への正味の転化は起こらず、事実、C

    5 +物質中の正味の増加は、特にもし供給原料がかなりの量の、より高沸騰の画分を含むときには本方法のこの段階で起こり得る。 より高沸騰のナフサ、特に約177℃(約350゜F)以上、さらに好ましくは約193℃(約380°F)以上、またはそれ以上の例えば約205℃(約40 0゜F)以上の95パーセント点の画分の使用が好ましいのはこの理由による。 しかし、95パーセント点は約270℃(約520゜F)を越えず、通常約26 0℃(約500゜F)以下である。 本方法の第2段階において使用される触媒は、水素処理において損失したオクタン価を回復するために望まれるクラッキング反応を生じさせるために十分な酸性官能性を有する。 この目的のために好ましい触媒は中間孔サイズのゼオライト系作用物質であり、中間孔サイズのアルミノシリケートゼオライトの位相(topo logy)を有する酸性活動物質によって例示される。 これらのゼオライト系触媒物質は、アルミノシリケート形において約2〜12の制限係数(Constrai nt Index)を有するものによって例示される。 制限係数の定義及びこの値の測定法について米国特許第4,784,745号を参照する。 この特許はこの用途に有用な適切な位相及び孔システム構造を有する実質的な数の触媒物質も開示する。 好ましい中間孔サイズのアルミノシリケートゼオライトはZSM−5、ZSM −11、ZSM−12、ZSM−21、ZSM−22、ZSM−23、ZSM− 35、ZSM−48、ZSM−50またはMCM−22の位相を有するものである。 ゼオライトMCM−22は米国特許第4,962,256号及び4,954 ,325号中に記述され、このゼオライト並びにその製造及び性質についてこれらの特許を参照する。 しかし、適切な酸性官能性を有する他の触媒物質も使用し得る。 使用し得る特別の等級の触媒物質は、例えば約2以下の制限係数(アルミノシリケート型において)を有する大きな孔サイズのゼオライト物質である。 このタイプのゼオライトはゼオライトY及びZSM−4のようなモルデン沸石、ゼオライトベータ、ホージャサイトを含む。 これらの物質は、適切な酸−活動耐火性固体の位相及び孔構造の例である。 有用な触媒はアルミノシリケートに限られず、そして望まれる酸活性、孔構造及び位相をもつ他の耐火性の固体物質も使用し得る。 上に参照したゼオライトの名称は、例えば位相のみを定義するものでありゼオライトのように挙動する触媒成分の組成を限定しない。 アルミノシリケート以外のメタロシリケートは、例えばホウ素、鉄またはガリウム成分を有する物質と共に使用され得る。 便宜上、これらの物質が同じ位相を有するときは、用語「ゼオライト」の範囲内にこれらの物質を包含する。 触媒は第2段階供給原料(中間画分)に関してクラッキング活性を有するのに十分で、かつこの物質の適切な部分を供給原料として転化するのに十分である酸活性を有するべきである。 触媒の酸活性の一つの目安はそのアルファ値である。 本方法の第2段階で使用される触媒は少なくとも約20、通常20〜800の範囲、好ましくは少なくとも約50〜200のアルファ活性を適切に有する。 この触媒があまりにも高い酸活性を有することは好ましくない。 なぜならガソリン沸騰範囲の生成物の体積を激しく減じることなく失われたオクタン価を回復するのに必要な量の中間生成物が分解されそして転位されることだけが望ましいからである。 触媒、例えばゼオライトの活性成分は通常結合剤または支持体と組み合わせて用いられる。 なぜなら純粋なゼオライト様作用物質の粒子サイズがあまりにも小さくて触媒床内の過剰な圧力低下につながるからである。 この用途に好ましくは使用されるこの結合剤または支持体は適切にはあらゆる耐火性の結合剤物質である。 これらの物質の例は周知であり、典型的にはシリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、アルミナを含む。 本方法のこの工程において使用される触媒は、触媒の老化及び再生能力を改善するための金属水素化機能を含み得る。 一方、供給原料の性質に依存して、方法の配置(カスケードまたは2段階)及び操作パラメーター、金属水素化機能の存在は、もしそれがクラッキング反応中に生成するオレフィン系化合物の飽和を促進する傾向があると、望ましくない。 特定の供給原料について使用される実際の条件下で望ましいことがわかれば、第VIII族卑金属またはその組み合わせのような金属類、例えばニッケルが通常適切であることが見いだされるであろう。 白金またはパラジウムのような貴金属は通常ニッケルを越える利点を与えない。 約0.5〜約5重量%のニッケル含量が好ましい。 第2転化触媒の粒子サイズ及び特性は実施される転化法のタイプによって通常決定され、転化法は通常、順流の液相若しくは混合相の固定床法、または逆流の固定床、液相若しくは混合相法として操作される。 操作及び触媒の条件、並びに適切な供給原料の特性は、生成物スレート(slat e)を生成するために選択されるべきである。 生成物スレートにおいて、ガソリン生成物のオクタン価は実質的に供給原料ガソリン沸騰範囲物質のオクタン価より低くなく、約1〜3オクタン価以上であるより低くない。 生成物の体積収率は供給原料に対して実質的に減ることはない。 ある場合には、ガソリン沸騰範囲生成物の体積収率及び/またはオクタン価は、上記したように供給原料のものよりも十分に高く、好ましい場合には、生成物のオクタンバーレル(生成物のオクタン価×生成物の体積)は供給原料のオクタンバーレルよりも高い。 生成物のガソリン沸騰範囲画分の体積収率の増加及び多分オクタン価(特にモーターオクタン価)の増加も、アルキル化プロセスの供給原料としてオクタン回復工程からのC3−C4クラッキング生成物を使用し、高いオクタン価のアルキル化物を製造することによって得ることができる。 この工程からの軽質エンドは、それらがこのときに起こるクラッキングの結果としてオレフィン系であるので、特にこの目的に適している。 替わりに、酸化燃料成分として使用するためのM TBEまたはTAMEのようなエーテル類を生成するために、オクタン回復工程からのオレフィン系の軽質エンドをエーテル化操作への供給原料として使用し得る。 軽質エンドの組成、特にパラフィン/オレフィン比に依存して、アルキル化が追加のアルキル化供給原料、適切にはイソブタンで実施され得る。 この供給原料はこの操作または触媒クラッキング操作において造られ、または他の操作から導入される。アルキル化によって少なくともある程度、好ましくは実質的な部分がガソリン沸騰範囲内の高オクタン価アルキル化物へ転化されて、全ガソリン生成物のオクタン価及び体積収率の両方を増加する。全範囲ナフサ供給原料を用いて、水素転化脱硫操作は第1中間生成物のガソリン沸騰範囲画分のオクタン価を少なくとも5%減じ、そしてもし供給原料中の硫黄含量が高いと、このオクタン減少は約15%程度の大きさになり得る。選択的クラッキング工程は、第1段階操作中に失われたオクタンの約半分(1/2)、 好ましくは失われた全てのオクタンが回復されるような条件の組み合わせで操作されるべきである。最も好ましくは、第2段階が供給原料のものよりも少なくとも約1%のオクタン価の正味増加分があるように操作され、これは水素処理された中間生成物のオクタン価を基準として少なくとも約5%の増加分におおよそ等しい。本方法のこの工程の形状選択性クラッキング反応によって製造されたオレフィンは、もし無機硫黄が各段階間の分離で除去されなければ、先行する水素処理工程中で生成した硫化水素と再化合する傾向がある。これらの再化合反応は式: によってメルカプタン硫黄化合物を生じる。 これらのメルカプタン化合物は、最終ガソリン製品がドクタースウィートテストまたは銅片腐食試験に不合格であるために十分な量存在する可能性があるが、 これらはメルカプタン硫黄を受容できるレベルへ減じるための最終脱硫によって容易に除去し得る。 メルカプタン抽出操作はこの目的に適している。 なぜならこれはフロントエンドに使用されるメルカプタン酸化操作と容易に結合させることができ、さらにオクタン回復工程において形成されたオレフィンの飽和を全く生じないからである。 一つの代替は、いくらかのオレフィンの飽和を犠牲にした温和な水素処理、または替わりに全生成物の硫黄レベルが達成されることを条件としての上述のメルカプタン酸化である。 再化合反応によって生成したメルカプタンの硫黄の量は、もちろんより高沸騰の画分中に最初に存在する硫黄の量及びオクタン回復工程におけるクラッキング度に依存する。 中間生成物が比較的低いレベルのメルカプタンを含む場合には、 オクタン回復工程からより高い割合の生成物がメルカプタン除去装置をバイパスしてさらに処理されることなくガソリンプールへ直接入ることができる。 しかし、全ての流出物をメルカプタン除去装置を通過させるのが便利である。 水素処理工程前のメルカプタン酸化の使用は、本処理のこの段階において抽出型の装置の必要性を除去する。 酸化工程後のバックエンドへの移送による、硫黄成分からのオレフィンの分離は、脱硫の成果がバックエンドに集中するのを許し、ここでは硫黄成分のほとんどが最初の場所にある。 他の有利点は軽質及び重質留分が蒸留後に分離したままであることであり、さらに生成物を分離する必要なしに、ブレンディングに柔軟性を与える。

    実施例次の実施例は本方法を例示する。 18゜〜235℃(65〜455゜F)触媒分解ナフサが最小のオクタン損失の実質的に脱硫された生成物を与えるために処理される。 この分解ナフサ中の硫黄成分はクラッキングプロセスの性質によって、主としてチオフェン類及び軽質メルカプタンである。 分解ナフサは、実質的にオクタン価へ寄与する高濃度のオレフィンも含む。 高いオレフィン硬度は高い臭素価に反映される。 ナフサの性質を下の表2に示す。 全範囲ナフサは最初にメルカプタン酸化法によって処理される。 C2−C5メルカプタンは容易にジスルフィドへ転化され、より高い141℃+(285゜F +)沸騰範囲へシフトする。 メルカプタン酸化からの生成物は次に軽質及び重質画分へと蒸留される。 141℃(285゜F)未満で沸騰する軽質画分は高オクタン価オレフィンのほとんどを保持し、本質的に硫黄を含まず、そしてガソリンプールへ直接ブレンドできる。 141〜235℃(285〜455゜F)の重質画分は2段階プロセスで処理されて硫黄を除去し、そしてオクタン価を回復する。 第1水素添加脱硫段階は慣用のコバルト−モリブデン水素処理触媒を使用したが、第2のクラッキング段階はZSM−5触媒でオクタン価を回復した。 このプロセスで使用した触媒の性質を下の表3に示す。 処理の両方の段階を第1段階の流出物の第2段階への直接爆落によって等温試験プラント内で実施した。 硫化水素とアンモニアとの中間生成物の各段階間の分離はなかった。 第1及び第2段階で使用した触媒体積の比は体積比1:2であった。 試験プラントは両方の段階において次の条件で実施した:4240kPa abs(600psig)、1時

    -1 (0.67 LHSV)の空間速度、356 n. 1.1

    -1 (2000 SCF/Bbl)の水素循環速度。 上述の方法で重質画分を処理することによって得られた性質及び収率を下の表4に示す。 第1脱硫段階はチオフェン系硫黄化合物を除去するが、オレフィンの飽和によって実質的なオクタン価の損失が起こった。 第2のクラッキング段階は、低オクタン価パラフィンを選択的にクラッキングすることによってオクタン価を回復し、オレフィンを生成した。 メルカプタンはクラッキング段階において硫化水素(これは第1段階からの中間生成物である)からも生じたが、重質画分は最小のオクタン価の損失で実質的に脱硫された。 (1) 1.7×(C4=+C3,体積%)と定義された潜在アルキル化物 処理された重質画分内のより低い全生成物硫黄とメルカプタンとの濃度を、この生成物を抽出型の方法でさらに処理して残存メルカプタンを5ppmw未満の濃度まで除去することによって得ることができた。 メルカプタンは主としてC2 〜C5であるので、それらは慣用の方法で容易に除去すると同時に生成物オレフィン及びオクタン価を保存できる。 替わりに温和な後水素処理がメルカプタンを除去するために使用し得るが、オレフィンの飽和によるいくらかのオクタンの損失を伴う。 オクタン回復工程の激しさはこの損失を相殺するために増加できた。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パパル,デヴィッド・アンドリュー アメリカ合衆国ニュージャージー州08033, ハドンフィールド,ペイトン・アベニュー 118 (72)発明者 ラムゼー,デヴィッド・ウェイン アメリカ合衆国イリノイ州60447,ミヌー カ,サン・カルロス・ロード 523 (72)発明者 テイトマン,ジェラルド・ジョゼフ アメリカ合衆国ヴァージニア州22180,ヴ ィエナ,ヒリントン・コート 10139

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