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Emission control device for internal combustion engine

阅读:562发布:2021-06-30

专利汇可以提供Emission control device for internal combustion engine专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To perform excellent purification of NOX by a method wherein NOX is temporarily stored in a storage material and by discharging the stored NOX, NH3 is produced from NOX, SOLUTION: The cylinders of an internal combustion engine are divided into first and second cylinder groups 1a and 1b and the first cylinder group 1a is further divided into first and second auxiliary cylinder groups 1aa and 1ab. NOX storage reduction catalysts 12a and 12b are arranged in the exhaust branch pipes 8 of the auxiliary cylinder groups 1aa and 1ab, respectively. The NOX storage reduction catalysts 12a and 12b and the second cylinder group 1b are brought into a state to be confluent with each other and to connect it to an emission control catalyst 10. By enriching an exhaust air-fuel ratio of exhaust gas, flowing in the NOX storage reduction catalyst 12a, NOX is discharged to produce NH3 . The NH3 purifies NOX discharged from the second cylinder group 1b in the emission control catalyst 10. By bringing an exhaust air-fuel ratio of exhaust gas, flowing in the storage reduction catalyst 12b, into a lean state, NOX is stored. When a storage NOX amount of the NOX storage reduction catalyst 12a is reduced to a value lower than a lower limit threshold, an exhaust air-fuel ratio of exhaust gas flowing in the storage reduction catalysts 12a and 12b are brought into a lean and a rich state, respectively.,下面是Emission control device for internal combustion engine专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 多気筒内燃機関が第1の気筒群と第2の気筒群とに分割されており、第1の気筒群の排気中のN
    XからNH 3を生成し、該NH 3により第2の気筒群の排気中のNO Xを浄化するようにした内燃機関の排気浄化装置において、第1の気筒群が少なくとも2つの副気筒群にさらに分割されており、各副気筒群に接続された各副排気通路内に、流入する排気の排気空燃比がリッチのときに流入する排気中のNO XからNH 3を生成するNH 3生成触媒と、流入する排気の排気空燃比がリーンのときに流入する排気中のNO Xを吸蔵し、流入する排気の排気空燃比がリッチとなると吸蔵しているNO X
    を放出する吸蔵材とを配置し、各NH 3生成触媒はそれぞれ対応する吸蔵材下流の副排気通路内または該吸蔵材内に配置されており、NH 3生成触媒下流の各副排気通路と、第2の気筒群に接続された第2の排気通路とを合流させる合流排気通路内に、流入する排気中のNO XとNH 3とを浄化する排気浄化触媒を配置し、吸蔵材上流の副排気通路内または副気筒群内に、それぞれ対応する吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリッチまたはリーンにする排気空燃比制御手段をそれぞれ配置し、少なくとも第2の気筒群にリーン運転を行わせ、排気空燃比制御手段を制御して一部の吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリッチにすることにより該吸蔵材から吸蔵されているNO Xを放出させる共に該吸蔵材下流のNH 3生成触媒においてNH 3を生成し、それによって排気浄化触媒にNH 3を供給し、残りの吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリーンにすることにより該吸蔵材にNO Xを吸蔵させ、流入する排気の排気空燃比がリッチである吸蔵材を順次変更することにより排気浄化触媒にNH 3を常時供給するようにした排気浄化装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】各気筒の燃焼室内および吸気通路内に供給された全燃料量に対する全空気量の比を機関空燃比と称すれば、従来より、各気筒に接続された排気通路内に三元触媒を配置し、各気筒の機関空燃比を理論空燃比またはリッチに制御する火花点火式ガソリン機関の排気浄化装置が知られている。 機関空燃比がリーンであるときの排気が三元触媒に流入すると三元触媒は排気中の窒素酸化物NO Xを良好に浄化できずにNO Xが大気中に放出されてしまう。 そこで、この排気浄化装置では機関空燃比を理論空燃比またはリッチにして三元触媒においてNO Xが良好に浄化されるようにしている。

    【0003】一方、各気筒の機関空燃比をできるだけリーンにして燃料消費率をできるだけ低減するのが望ましい。 ところが上述の排気浄化装置においてリーン運転を行うと上述したようにNO Xを良好に浄化できない。 そこで、排気通路内の或る位置よりも上流の排気通路、燃焼室および吸気通路内に供給された全燃料量に対する全空気量の比をその位置を流通する排気の排気空燃比と称すれば、多気筒内燃機関の気筒が第1および第2の気筒群に分割されており、第1の気筒群に接続された第1の排気通路内に、流入する排気の排気空燃比がリッチのときに流入する排気中のNO XからNH 3を生成する三元触媒を配置し、三元触媒下流の第1の排気通路と、第2
    の気筒群に接続された第2の排気通路とを合流させる合流排気通路内に流入する排気中のNO XとNH 3とを浄化する排気浄化触媒を配置し、第1の気筒群の各気筒に機関空燃比がリッチであるリッチ運転を行わせ、第2の気筒群の各気筒に機関空燃比がリーンであるリーン運転を行わせる排気浄化装置が公知である(特開平8−45
    22号公報参照)。 この排気浄化装置では、できるだけ多くの気筒にリーン運転を行わせることにより燃料消費率ができるだけ低減されるようにする一方、リッチ運転が行われる気筒の排気を三元触媒に導いてNH 3を生成し、リーン運転が行われる気筒において発生したNO X
    とこのNH 3とを排気浄化触媒において反応させることによりNO Xを浄化するようにしている。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】上述したように、第2
    の気筒群の各気筒ではリーン運転が行われるので第2の気筒群の気筒数を多くすれば燃料消費率を低減することができる。 しかしながら、第2の気筒群の気筒数が多くなるにつれて排気浄化触媒に流入するNO X量が多くなり、しかも第1の気筒群の気筒数が少なくなるために排気浄化触媒に流入するNH 3量が少なくなり、したがってNO Xを浄化するの必要なNH 3量が排気浄化触媒に供給されないので排気浄化触媒においてNO Xを十分に浄化できないという問題点がある。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明によれば、多気筒内燃機関が第1の気筒群と第2の気筒群とに分割されており、第1の気筒群の排気中のNO XからNH 3を生成し、このNH 3により第2の気筒群の排気中のNO Xを浄化するようにした内燃機関の排気浄化装置において、第1の気筒群が少なくとも2
    つの副気筒群にさらに分割されており、各副気筒群に接続された各副排気通路内に、流入する排気の排気空燃比がリッチのときに流入する排気中のNO XからNH 3を生成するNH 3生成触媒と、流入する排気の排気空燃比がリーンのときに流入する排気中のNO Xを吸蔵し、流入する排気の排気空燃比がリッチとなると吸蔵しているNO Xを放出する吸蔵材とを配置し、各NH 3生成触媒はそれぞれ対応する吸蔵材下流の副排気通路内またはこの吸蔵材内に配置されており、NH 3生成触媒下流の各副排気通路と、第2の気筒群に接続された第2の排気通路とを合流させる合流排気通路内に、流入する排気中のNO XとNH 3とを浄化する排気浄化触媒を配置し、吸蔵材上流の副排気通路内または副気筒群内に、それぞれ対応する吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリッチまたはリーンにする排気空燃比制御手段をそれぞれ配置し、少なくとも第2の気筒群にリーン運転を行わせ、排気空燃比制御手段を制御して一部の吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリッチにすることによりこの吸蔵材から吸蔵されているNO Xを放出させる共にこの吸蔵材下流のNH 3生成触媒においてNH 3を生成し、それによって排気浄化触媒にNH 3を供給し、残りの吸蔵材に流入する排気の排気空燃比をリーンにすることによりこの吸蔵材にNO Xを吸蔵させ、流入する排気の排気空燃比がリッチである吸蔵材を順次変更することにより排気浄化触媒にNH 3を常時供給するようにしている。 すなわち、NO Xを吸蔵材に一時的に吸蔵させ、次いで吸蔵されたNO Xを放出させてこのNO XからNH 3を生成するようにしているので排気浄化触媒に比較的多量のNH
    3が供給される。 NO Xを放出すべき吸蔵材以外の吸蔵材ではNO Xの吸蔵作用が行われ、したがってNO Xを放出すべき吸蔵材を順次変更することによって排気浄化触媒に比較的多量のNH 3が常時供給される。

    【0006】

    【発明の実施の形態】一般に窒素酸化物NO Xには、一酸化窒素NO、二酸化窒素NO 2 、四酸化二窒素N 2
    4 、一酸化二窒素N 2 Oなどが含まれうる。 以下ではN
    Xを主としてNO、NO 2とした場合について説明するが、本発明の排気浄化装置は他の窒素酸化物を浄化することもできる。

    【0007】図1は本発明をディーゼル機関に適用した場合を示している。 図1を参照すると、機関本体1は4
    つの気筒、すなわち1番気筒#1、2番気筒#2、3番気筒#3、4番気筒#4を備えている。 各気筒#1〜#
    4はそれぞれ対応する吸気枝管2を介して共通のサージタンク3に接続され、サージタンク3は吸気ダクト4を介してエアフロメータ5に接続される。 エアフロメータ5はエアクリーナ6に接続される。 各気筒#1〜#4には筒内に直接または図示しない副室を介して燃料を供給する燃料噴射弁7が取り付けられる。 なお、各燃料噴射弁7は電子制御ユニット20からの出信号に基づいて制御される。

    【0008】また、各気筒#1〜#4はそれぞれ対応する排気枝管8を介して共通の排気マニホルド9に接続され、排気マニホルド9は排気浄化触媒10を内蔵した触媒コンバータ11に接続される。 さらに、1番気筒#1
    および2番気筒#2の排気枝管8内には後述するNO X
    吸蔵還元触媒12a,12bがそれぞれ配置される。 図1のディーゼル機関ではディーゼル機関が第1の気筒群1aと第2の気筒群1bとに分割されており、第1の気筒群1aは1番気筒#1および2番気筒#2から構成されており、第2の気筒群1bは3番気筒#3および4番気筒#4から構成されている。 また、第1の気筒群1a
    が第1の副気筒群1aaと第2の副気筒群1abとに分割されており、第1の副気筒群1aaは1番気筒#1から構成されており、第2の副気筒群1abは2番気筒#
    2から構成されている。 一方、排気マニホルド9は合流排気管を構成している。

    【0009】さらに図1を参照すると、第1の気筒群1
    aを構成する1番気筒#1および2番気筒#2の吸気枝管2内にはそれぞれ対応するアクチュエータ13a,1
    3bにより駆動される吸気絞り弁14a,14bが配置される。 図1に示すアクチュエータ13a,13bは電磁式のものであるが、負圧式のアクチュエータを用いることもできる。 これら吸気絞り弁14a,14bは通常全開に維持されている。 なお、各アクチュエータ13
    a,13bは電子制御ユニット20からの出力信号に基づいて制御される。

    【0010】ところで、図示していないが図1のディーゼル機関は燃料用蓄圧室を備えており、燃料ポンプから吐出された燃料をこの蓄圧室を介して各燃料噴射弁7に分配するようにしている。 また、各燃料噴射弁7は電磁ソレノイドにより駆動されるニードルを具備している。
    電磁ソレノイドが付勢されるとニードルが変位して燃料噴射弁のノズルを開放することにより燃料噴射が開始され、電磁ソレノイドが消勢されるとニードルがノズルを遮断することにより燃料噴射が停止される。 このようにすると、各気筒の1燃焼サイクルにおいて複数回燃料噴射を行うことができる。

    【0011】電子制御ユニット(ECU)20はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス21を介して相互に接続されたROM(リードオンリメモリ)22、R
    AM(ランダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセッサ)24、入力ポート25、および出力ポート26を具備する。 エアフロメータ5は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧はAD変換器2
    7を介して入力ポート25に入力される。 それぞれ対応するNO X吸蔵還元触媒12a,12b上流の1番気筒#1および2番気筒の排気枝管8内には排気温度に比例した出力電圧を発生する温度センサ28a,28bが取り付けられ、これら温度センサ28a,28bの出力電圧はそれぞれ対応するAD変換器29a,29bを介して入力ポート25に入力される。 また、入力ポート25
    にはクランクシャフトが例えば30度回転する毎に出力パルスを発生するクランクセンサ30が接続される。
    CPU44ではこの出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。 さらに、入力ポート25にはアクセルペダル31の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する踏み込み量センサ32が接続される。 一方、出力ポート26
    はそれぞれ対応する駆動回路33を介して各燃料噴射弁7、各アクチュエータ13a,13bにそれぞれ接続される。

    【0012】図1に示す例においてNO X吸蔵還元触媒12a,12bはNO X吸蔵作用とNH 3生成作用との両方を備えている。 すなわち、NO X吸蔵還元触媒12
    a,12bは流入する排気中のNO Xを一時的に蓄える吸蔵材と、流入する排気中のNO XからNH 3を生成するNH 3生成触媒とを同時に構成している。 このNO X
    吸蔵還元触媒12a,12bは担体の表面上に形成された例えばアルミナからなるウオッシュコート層上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類、鉄Feのような遷移金属から選ばれた少なくとも1つと、パラジウムPd、白金Pt、
    ロジウムRhなどの貴金属とが担持されて形成されている。 このNO X吸蔵還元触媒は、流入する排気の排気空燃比が理論空燃比(A/F)S(=約14.6、空気過剰率λ=1.0)よりもリーンのときに流入する排気中のNO Xを吸蔵し、流入する排気中の酸素濃度が低下すると、すなわち例えば流入する排気の排気空燃比が理論空燃比(A/F)Sよりもリッチとなると吸収しているNO Xを放出するNO Xの吸放出作用を行う。

    【0013】このNO X吸蔵還元触媒を機関排気通路内に配置すればこのNO X吸蔵還元触媒は実際にNO Xの吸放出作用を行うがこの吸放出作用の詳細なメカニズムについては明らかでない部分もある。 しかしながらこの吸放出作用は以下に説明するようなメカニズムで行われているものと考えられる。 次にこのメカニズムについて担体上に白金PtおよびバリウムBaを担持させた場合を例にとって説明するが他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類、希土類、遷移金属を用いても同様なメカニズムとなる。

    【0014】すなわち、NO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比が理論空燃比(A/F)Sよりもリーンとなると、すなわち排気中の酸素濃度が大幅に増大するとこれら酸素O 2がO 2 -またはO 2-の形で白金Pt
    の表面に付着する。 一方、排気中のNOは白金Ptの表面上でO 2 -またはO 2-と反応してNO 2となる(2N
    O+O 2 →2NO 2 )。 次いで生成されたNO 2の一部は白金Pt上で酸化されつつNO X吸蔵還元触媒内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら硝酸イオンNO 3 -の形でNO X吸蔵還元触媒内に拡散する。 このようにしてNO XがNO X吸蔵還元触媒内に吸蔵される。

    【0015】これに対しNO X吸蔵還元触媒に流入する排気中の酸素濃度が低下してNO 2の生成量が低下すると反応が逆方向(NO 3 - →NO 2 )に進み、斯くしてNO X吸蔵還元触媒内の硝酸イオンNO 3 -がNO 2の形でNO X吸蔵還元触媒から放出される。 すなわち、N
    X吸蔵還元触媒に流入する排気中の酸素濃度が低下すると、例えばNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比がリーンからリッチとなるとNO X吸蔵還元触媒からNO Xが放出される。

    【0016】また、NO X吸蔵還元触媒は、流入する排気の排気空燃比が理論空燃比よりもリッチのときにNO
    X吸蔵還元触媒上のNO X 、すなわち流入する排気中のNO XおよびNO X吸蔵還元触媒から放出されたNO X
    の少なくとも一部をアンモニアNH 3に変換する。 この場合のNH 3生成メカニズムは必ずしも明らかにされていないが、NO X吸蔵還元触媒上のNO Xの一部は以下に示す式(1)〜(2)の反応によりNH 3に転換されると考えられている。

    【0017】 5H 2 +2NO →2NH 3 +2H 2 O (1) 7H 2 +2NO 2 →2NH 3 +4H 2 O (2) これに対し、残りのNO Xは以下に示す式(3)〜
    (6)の反応により窒素N 2に還元されると考えられている。 2CO+2NO →N 2 +2CO 2 (3) 2H 2 +2NO →N 2 +2H 2 O (4) 4CO+2NO 2 →N 2 +4CO 2 (5) 4H 2 +2NO 2 →N 2 +4H 2 O (6) したがってNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比がリッチであるときには、流入する排気中のNO X
    および放出されたNO XはNH 3またはN 2のいずれかに変換され、すなわちNO X吸蔵還元触媒からNO Xが排出されるのが阻止されている。

    【0018】NO X吸蔵還元触媒上のNO XがNH 3に変換されるときの変換効率ETAは図2に示すように、
    NO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比が理論空燃比(A/F)Sから小さくなるにつれて大きくなり、さらに小さくなると一定値に維持される。 これは、
    リッチ度合いが大きくなるにつれて上述の式(3)〜
    (6)のN 2生成反応に比べて上述の式(1)および(2)のNH 3生成反応が支配的になるためであると考えられている。 なお、図2に示す例ではNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比が約13.8(空気過剰率λが約0.95)よりも小さいときに変換効率ET
    Aが一定値に維持されている。

    【0019】なお、図1のディーゼル機関では、NO X
    吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比がリッチであるときにできるだけ多量のNH 3を発生できるのが好ましい。 そこで、NO X吸蔵還元触媒12a,12bには、NO XからNH 3への変換効率が高いパラジウムP
    dを少なくとも担持したNO X吸蔵還元触媒が用いられる。 これに対して、ロジウムRhを担持したNO X吸蔵還元触媒ではNH 3の発生が抑制される。 したがってN
    X吸蔵還元触媒12a,12bにはロジウムRhを担持していないものが好ましい。

    【0020】一方、排気浄化触媒10は流入する排気中のNH 3とNO Xとを同時に浄化するためのものである。 排気浄化触媒10は必ずしもNH 3吸着作用を備えている必要はないが、本実施態様において排気浄化触媒10は、流入する排気中のNH 3を一時的に蓄えるNH
    3吸着作用と、酸化雰囲気においてNO Xを還元する触媒作用との両方を備えたWH 3によるNO x選択還元触媒(以下NO x選択還元触媒と称する)10aから形成される。 このNO x選択還元触媒10aは例えば担体の表面上に、銅を担持させたゼオライト(以下銅ゼオライトと称する)、白金および銅を担持させたゼオライト(以下白金・銅ゼオライトと称する)、或いは鉄を担持させたゼオライトなどを担持したいわゆるゼオライト系脱硝触媒から形成される。 しかしながらNO x選択還元触媒10aを、ゼオライト、シリカ、シリカアルミナ、
    チタニアなどの固体酸を含むと共に鉄Fe、銅Cuなどの遷移金属或いは白金Pt、パラジウムPdなどの貴金属などを担持した触媒、或いはこれらの少なくとも2つを組み合わせた触媒から形成することもできる。 或いは、排気浄化触媒10を少なくとも貴金属を含む触媒(以下貴金属触媒と称する)、または貴金属触媒とNH
    3吸着酸化触媒とを組み合わせた触媒から形成してもよい。

    【0021】NO x選択還元触媒10aは流入する排気中のNH 3を吸着し、流入する排気中のNH 3濃度が低くなるとまたは流入する排気中にNO Xが存在すると吸着しているNH 3を放出し、このとき酸化雰囲気であると、例えばNO x選択還元触媒10aに流入する排気の排気空燃比がリーンであるとこのNH 3の全量を酸化する。 または、流入する排気中にNO XとNH 3とが混在するとNO x選択還元触媒10aにおいてNH 3がNO
    Xにより酸化される。 この場合のNH 3酸化メカニズムも必ずしも明らかにされていないがNO x選択還元触媒10aから放出されたNH 3は次式(7)〜(10)の反応により酸化されると考えられている。

    【0022】 4NH 3 +7O 2 → 4NO 2 +6H 2 O (7) 4NH 3 +5O 2 → 4NO +6H 2 O (8) 8NH 3 +6NO 2 →12H 2 O+7N 2 (9) 4NH 3 +4NO+O 2 → 6H 2 O+4N 2 (10) 式(9)および(10)の脱硝反応では式(7)および(8)の反応により生じたNO Xと、NO x選択還元触媒10aに流入する排気中のNO Xとが還元される。

    【0023】ところで、各気筒#1〜#4の機関空燃比はリーンとされ、すなわち各気筒#1〜#4ではリーン運転が行われる。 ディーゼル機関において機関空燃比がリッチであるリッチ運転を行うと気筒から好ましくないスモークやパティキュレートが排出される。 そこで、図1のディーゼル機関では各気筒において常時リーン運転を行うようにしている。 したがって、各気筒から排出される排気の排気空燃比は、基本的に、リーンになっている。

    【0024】各気筒では、通常、圧縮上死点周りにおいて燃料噴射弁7から燃料噴射が1回行われる。 この燃料が燃焼することによって機関出力が得られる。 以下では、このような燃料噴射作用を通常噴射と称する。 なお、通常噴射における燃料噴射量は例えばアクセルペダル31の踏み込み量DEPと機関回転数Nとの関数として予めROM22内に記憶されている。

    【0025】次に、図1のディーゼル機関の排気浄化方法について説明する。 図1のディーゼル機関では、NO
    X吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比(A
    /F)N1がリッチにされかつNO X吸蔵還元触媒12
    bに流入する排気の排気空燃比(A/F)N2がリーンにされる第1の排気空燃比状態と、NO X吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比(A/F)N1がリーンにされかつNO X吸蔵還元触媒12bに流入する排気の排気空燃比(A/F)N2がリッチにされる第2の排気空燃比状態とが交互に繰り返し行われる。 第1の排気空燃比状態において、NO X吸蔵還元触媒12aでは吸蔵されているNO Xが放出され、かつこの放出されたNO Xおよび流入する排気中のNO XからNH 3が生成される。 このNH 3は次いでNO x選択還元触媒10a
    に流入する。 これに対して、NO X吸蔵還元触媒12b
    では流入する排気中のNO Xが吸蔵される。

    【0026】また、第2の排気空燃比状態において、N
    X吸蔵還元触媒12aでは流入する排気中のNO Xが吸蔵される。 これに対して、NO X吸蔵還元触媒12b
    では吸蔵されているNO Xが放出され、かつこの放出されたNO Xおよび流入する排気中のNO XからNH 3が生成される。 このNH 3は次いでNO x選択還元触媒1
    0aに流入する。

    【0027】したがって、これら第1および第2の排気空燃比状態を交互に繰り返し行うことによって第1の気筒群1aからNO x選択還元触媒10aに常時NH 3を供給することができる。 一方、NO x選択還元触媒10
    aには第2の気筒群を構成する3番気筒#3および4番気筒#4から排出されたNO Xが流入している。 NO x
    選択還元触媒10aに流入する排気全体の排気空燃比はリーンに維持されており、その結果第2の気筒群1bから排出されたNO XはNO x選択還元触媒10aにおいて、第1の気筒群1aから常時供給されるNH 3によって浄化される。 したがって、NO Xが大気中に放出されるのが阻止される。

    【0028】ところで、NO X吸蔵還元触媒12a,1
    2bに流入する排気の排気空燃比がリーンからリッチに切り替わるとNO X吸蔵還元触媒12a,12bから比較的多量のNO Xが放出され、この比較的多量のNO X
    からNH 3が生成される。 したがって、NO Xを一時的に蓄えるNO X吸蔵還元触媒を設け、NH 3を生成すべきときにNO X吸蔵還元触媒から比較的多量のNO Xを放出させてこの多量のNO XからNH 3を生成すれば比較的多量のNH 3をNO x選択還元触媒10aに供給することができることになる。 その結果、NO x選択還元触媒10aに流入するNO Xを浄化するのに必要なNH
    3量に対し、実際にNO x選択還元触媒10aに流入するNH 3量が不足するのが阻止され、斯くしてNO Xを良好に浄化することができる。

    【0029】なお、図1のディーゼル機関ではNO x選択還元触媒10aに流入するNH 3量が、NO x選択還元触媒10aに流入するNO X量を浄化するのに必要なNH 3量と同じか或いは必要NH 3量よりも多くなるようにしている。 NO x選択還元触媒10aにおいて過剰となったNH 3はNO x選択還元触媒10aに吸着され、その結果NH 3が大気中に放出されるのが阻止されている。 なお、上述したように、NO x選択還元触媒1
    0aに吸着されているNH 3はNO x選択還元触媒10
    aに流入するNH 3量が低下するとまたはNO x選択還元触媒10aにNO Xが流入するとNO x選択還元触媒10aから放出される。 したがって、NO x選択還元触媒10aがNH 3により飽和するのも阻止されている。

    【0030】上述したように各気筒ではリーン運転が行われるので第1および第2の副気筒群1aa,1abから排出される排気の排気空燃比はリーンになっており、
    したがってこれら副気筒群1aa,1abの排気をNO
    X吸蔵還元触媒12a,12bにそのまま導くとNO X
    吸蔵還元触媒12a,12bに流入する排気の排気空燃比がリーンになる。 そこで、NO X吸蔵還元触媒12
    a,12bに流入する排気の排気空燃比をリッチにするために、NO X吸蔵還元触媒12a,12bよりも上流の排気枝管8内または筒内に還元剤を2次的に供給するようにしている。

    【0031】すなわち図1のディーゼル機関では、流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきNO X吸蔵還元触媒に対応する気筒において、燃料噴射弁7から上述の通常噴射に加えて燃料が2次的に噴射される。 このような2次的な燃料噴射を2次噴射と称すると、2次噴射は膨張行程後半または排気行程に行われる。 この2次噴射による燃料は排気中またはNO X吸蔵還元触媒12a,
    12b表面上の酸素と反応することによりNO X吸蔵還元触媒12a,12bにおける酸素濃度が低下し、NO
    X吸蔵還元触媒12a,12bから吸蔵されているNO
    Xが放出される。 したがって、NO X吸蔵還元触媒12
    a,12bからの良好なNO X放出作用を確保すべく2
    次噴射による燃料と酸素との良好な反応を確保するために、排気温度が比較的高い膨張行程後半に2次噴射を行うのが好ましい。 なお、2次噴射による燃料は機関出力に寄与しない。

    【0032】2次噴射における燃料噴射量AFは、例えばNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比が約13.8となるように定められる。 その結果、2次燃料噴射量AFを少なく維持しつつ多量のNH 3を生成することができる。 なお、この2次燃料噴射量AFはアクセルペダル31の踏み込み量DEPと機関回転数Nとの関数として、図3に示すマップの形で予めROM22内に記憶されている。

    【0033】NO X吸蔵還元触媒12a,12bに流入する排気の排気空燃比をリッチとするための還元剤として、例えばガソリン、イソオクタン、ヘキサン、ヘプタン、軽油、灯油のような炭化素、或いは液体の状態で保存しうるブタン、プロパンのような炭化水素を用いることができる。 しかしながら、図1のディーゼル機関では、第1または第2の副気筒群1aa,1bbにおいて燃料噴射弁7により2次噴射を行うことによって対応するNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比をリッチとしており、したがって還元剤供給用の追加の噴射弁や追加の還元剤タンクを必要としない。

    【0034】また、NO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきときに、対応する副気筒群の吸気枝管2内に配置された吸気絞り弁14a,14
    bの開度を小さくし、すなわち全開と全閉間の中間開度にし、それによって対応する副気筒群の機関空燃比が理論空燃比(A/F)Sよりもわずかばかりリーンとなるようにしている。 このようにすると、2次燃料噴射量A
    Fを低減することができる。 この場合の吸気絞り弁1
    4,14bの中間開度MIDはアクセルペダル31の踏み込み量DEPと機関回転数Nとの関数として、図4に示すマップの形で予めROM22内に記憶されている。

    【0035】これに対し、NO X吸蔵還元触媒12a,
    12bに流入する排気の排気空燃比をリーンにすべきときには対応する副気筒群1aa,1abにおける2次噴射を中止し、すなわち通常噴射のみを行う。 次に、排気空燃比状態を変更する時期の制御について説明する。 上述した第1の排気空燃比状態と第2の排気空燃比状態間の変更作用を例えば予め定められた時間毎に行うこともできる。 しかしながら、図1のディーゼル機関では各N
    X吸蔵還元触媒12a,12bに吸蔵されているNO
    X量、すなわち吸蔵NO X量S1(NO X ),S2(N
    X )を求め、流入する排気の排気空燃比がリッチであるNO X吸蔵還元触媒、すなわちNO Xを放出しているNO X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量が予め定められた下限しきい値LTを越えて低下したときに排気空燃比状態の変更作用を行うようにしている。 このようにすると、
    NO x選択還元触媒10aに確実にNH 3を供給することができる。

    【0036】図5は図1のディーゼル機関においてNO
    X吸蔵還元触媒12a,12bの吸蔵NO X量S1(N
    X ),S2(NO X )、リッチフラグRF、およびN
    X吸蔵還元触媒12a,12bに流入する排気の排気空燃比(A/F)N1,(A/F)N2を示すタイムチャートである。 リッチフラグRFは、排気空燃比状態を第1の排気空燃比状態とすべきときに1とされ、第2の排気空燃比状態とすべきときに2とされる係数である。
    また、図5において時間零はリッチフラグRFが2とされた時間を示している。 図5を参照すると、時間零においてRF=2とされると第2の排気空燃比状態にされる。 すなわち、第2の副気筒群1abにおいて2次噴射が行われかつ吸気絞り弁14bが中間開度MIDにされることによりNO X吸蔵還元触媒12bに流入する排気の排気空燃比(A/F)N2がリッチとされ、同時に第1の副気筒群1aaにおいて2次噴射が中止されかつ吸気絞り弁14aが全開MAXにされることによりNO X
    吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比(A/
    F)N1がリーンとされる。 その結果、NO X吸蔵還元触媒12bからNO Xが放出されるのでS2(NO X
    が次第に減少し、NO X吸蔵還元触媒12aにNO Xが吸蔵されるのでS1(NO X )が次第に増大する。

    【0037】次いで時間aとなってS2(NO X )<L
    TとなるとリッチフラグRFが1にされる。 すなわち、
    吸蔵NO X量が少なくなると放出されるNO X量が少なくなり、このためNO x選択還元触媒10aに供給されるNH 3量が少なくなる。 したがって、NO X吸蔵還元触媒12bの吸蔵NO X量S2(NO X )が少なくなったときにはNO X吸蔵還元触媒12bにおけるNH 3生成作用を中止し、NO X吸蔵還元触媒12aからNO X
    を放出させかつNH 3を生成するようにしている。 その結果、比較的多量のNH 3を連続的にNO x選択還元触媒10aに供給することができる。

    【0038】RF=1とされると第1の排気空燃比状態にされる。 すなわち、第1の副気筒群1aaにおいて2
    次噴射が行われかつ吸気絞り弁14aが中間開度MID
    にされることによりNO X吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比(A/F)N1がリッチとされ、同時に第2の副気筒群1abにおいて2次噴射が中止されかつ吸気絞り弁14bが全開MAXにされることによりNO X吸蔵還元触媒12bに流入する排気の排気空燃比(A/F)N2がリーンとされる。 その結果、NO X吸蔵還元触媒12aからNO Xが放出されるのでS1(N
    X )が次第に減少し、NO X吸蔵還元触媒12bにN
    Xが吸蔵されるのでS2(NO X )が次第に増大する。

    【0039】次いで時間bとなってS1(NO X )<L
    TとなるとリッチフラグRFが再び2にされる。 したがって再び第1の排気空燃比状態とされる。 このようにして第1および第2の排気空燃比状態が交互に繰り返し行われる。 ところで、NO X吸蔵還元触媒12a,12b
    の吸蔵NO X量S1(NO X ),S2(NO X )を直接求めることは困難である。 そこで本実施態様ではNO X
    吸蔵還元触媒12a,12bに流入するNO X量、すなわち第1または第2の副気筒群1aa,1abから排出されるNO X量からNO X吸蔵還元触媒12a,12b
    の吸蔵NO X量S1(NO X ),S2(NO X )を推定するようにしている。 すなわち、機関回転数Nが高くなるにつれて機関から単位時間当たり排出される排気量が増大するので機関回転数Nが高くなるにつれてNO X吸蔵還元触媒12a,12bに単位時間当たりに流入する流入NO X量が増大する。 また、機関負荷が高くなるにつれて、すなわちアクセルペダル31の踏み込み量DE
    Pが大きくなるにつれて機関から排出される排気量が増大し、しかも燃焼温度が高くなるので機関負荷が高くなるにつれて、すなわちアクセルペダル31の踏み込み量DEPが大きくなるにつれて単位時間当たり機関から排出されるNO X量が増大する。

    【0040】図6(A)は実験により求められたひとつの気筒から単位時間当たり排出されるNO X量Q(NO
    X )と、アクセルペダル31の踏み込み量DEP、機関回転数Nとの関係を示しており、図6(A)において各曲線は同一NO X量を示している。 図6(A)に示されるように単位時間当たり気筒から排出されるNO X量Q
    (NO X )はアクセルペダル31の踏み込み量DEPが大きくなるにつれて多くなり、機関回転数Nが高くなるにつれて多くなる。 なお、図6(A)に示されるNO X
    量Q(NO X )は図6(B)に示すようなマップの形で予めROM22内に記憶されている。

    【0041】すなわち、流入する排気の排気空燃比がリーンであるNO X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量S(NO
    X )は単位時間当たりQ(NO X )だけ増大する。 したがって、流入する排気の排気空燃比がリーンであるNO
    X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量S(NO X )は次式で表される。 S(NO X )=S(NO X )+Q(NO X )・DLT ここでDLTはQ(NO X )の検出時間間隔を表しており、したがってQ(NO X )・DLTは前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒に吸蔵されたNO X量を表している。

    【0042】一方、図7(A)は予め実験により求められた単位時間当たりNO X吸蔵還元触媒12a,12b
    から放出される放出NO X量D(NO X )を示している。 図7(A)において実線はNO X吸蔵還元触媒12
    a,12bの温度が高いときを示しており、破線はNO
    X吸蔵還元触媒12a,12bの温度が低いときを示している。 また、TIMEは流入する排気の排気空燃比がリーンからリッチに切り替えられてからの時間を示している。 NO X吸蔵還元触媒12a,12bにおけるNO
    Xの分解速度はNO X吸蔵還元触媒12a,12bの温度が高くなるほど速くなる。 したがって、図7(A)の実線で示されるようにNO X吸蔵還元触媒12a,12
    bの温度が高いときには、すなわちNO X吸蔵還元触媒12a,12bに流入する排気の排気温度TNCが高いときにはNO X吸蔵還元触媒11a表面における排気空燃比が十分にリッチとならない間に多量のNO XがNO
    X吸蔵還元触媒12a,12bから放出され、NO X吸蔵還元触媒12a,12bの温度、すなわち排気温度T
    NCが低いときには図7(A)の破線で示されるように少量のNO XがNO X吸蔵還元触媒12a,12bから放出される。 い換えると、排気温度TNCが高くなるほど単位時間当たりNO X吸蔵還元触媒11aから放出されるNO X量D(NO X )が増大する。 このNO X量D(NO X )は排気温度TNCと時間TIMEとの関数として図10(B)に示すマップの形で予めROM22
    内に記憶されている。 なお、NO X吸蔵還元触媒12
    a,12bに流入する排気の温度TNCは温度センサ2
    8a,28bにより検出される。 しかしながら、機関運転状態すなわちアクセルペダル31の踏み込み量DEP
    と機関回転数Nとから推定することもできる。

    【0043】すなわち、流入する排気の排気空燃比がリッチであるNO X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量S(NO
    X )は単位時間当たりD(NO X )だけ減少する。 したがって、流入する排気の排気空燃比がリッチであるNO
    X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量S(NO X )は次式で表される。 S(NO X )=S(NO X )−D(NO X )・DLT ここでDLTはD(NO X )の検出時間間隔を表しており、したがってD(NO X )・DLTは前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒に吸蔵されたNO X量を表している。

    【0044】図8は上述の排気空燃比制御を実行するためのルーチンを示している。 このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。 図8を参照すると、まずステップ40ではリッチフラグRFが1であるか否かが判別される。 RF=1のとき、すなわち(A/F)N1をリッチにしかつ(A/F)N2をリーンにすべきときには次いでステップ41に進む。 ステップ41では図7(B)のマップから放出NO X量D
    (NO X )が算出される。 続くステップ42では次式に基づいてNO X吸蔵還元触媒12aの吸蔵NO X量S1
    (NO X )が算出される。

    【0045】S1(NO X )=S1(NO X )−D(N
    X )・DLT1 ここでDLT1はD(NO X )の検出時間間隔を表しており、したがってD(NO X )・DLT1は前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒12aから放出されたNO X量を表している。
    続くステップ43では図6(B)のマップから流入NO
    X量Q(NO X )が算出される。 続くステップ44では次式に基づいてNO X吸蔵還元触媒12bの吸蔵NO X
    量S2(NO X )が算出される。

    【0046】S2(NO X )=S2(NO X )+Q(N
    X )・DLT1 ここでQ(NO X )・DLT1は前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒1
    2bに吸蔵されたNO X量を表している。 続くステップ45ではNO X吸蔵還元触媒12aの吸蔵NO X量S1
    (NO X )が下限しきい値LTよりも小さいか否かが判別される。 S1(NO X )<LTのときにはステップ4
    6に進んでリッチフラグRFを2とする。 すなわち、S
    1(NO X )<LTのときにはNO X吸蔵還元触媒12
    aから放出されるNO X量が少なく、このためNO x選択還元触媒10aに十分な量のNH 3を供給することができないと判断してNO X吸蔵還元触媒12aのNO X
    放出・NH 3生成作用を停止し、NO X吸蔵還元触媒1
    2bのNO X放出・NH 3生成作用を開始する。 これに対してステップ45においてS1(NO X )≧LTのときにはNO X吸蔵還元触媒12aから放出されるNO X
    量が多く、NO x選択還元触媒10aに十分な量のNH
    3を供給することができると判断してリッチフラグRF
    を1に維持する。

    【0047】一方、ステップ40においてリッチフラグRFが1でないとき、すなわちRF=2のとき、すなわち(A/F)N1をリーンにしかつ(A/F)N2をリッチにすべきときには次いでステップ47に進む。 ステップ47では図6(B)のマップから流入NO X量Q
    (NO X )が算出される。 続くステップ48では次式に基づいてNO X吸蔵還元触媒12aの吸蔵NO X量S1
    (NO X )が算出される。

    【0048】S1(NO X )=S1(NO X )+Q(N
    X )・DLT2 ここでDLT2はQ(NO X )の検出時間間隔を表しており、したがってQ(NO X )・DLT2は前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒12aに吸蔵されたNO X量を表している。 続くステップ49では図7(B)のマップから放出NO X
    量D(NO X )が算出される。 続くステップ50では次式に基づいてNO X吸蔵還元触媒12bの吸蔵NO X量S2(NO X )が算出される。

    【0049】S2(NO X )=S2(NO X )−D(N
    X )・DLT2 ここでD(NO X )・DLT2は前回の処理ルーチンから今回の処理ルーチンまでの間にNO X吸蔵還元触媒1
    2bから放出されたNO X量を表している。 続くステップ51ではNO X吸蔵還元触媒12bの吸蔵NO X量S
    2(NO X )が下限しきい値LTよりも小さいか否かが判別される。 S2(NO X )<LTのときにはステップ52に進んでリッチフラグRFを1とする。 すなわち、
    S2(NO X )<LTのときにはNO X吸蔵還元触媒1
    2bのNO Xに基づいてNO x選択還元触媒10aに十分な量のNH 3を供給することができないと判断してN
    X吸蔵還元触媒12bのNO X放出・NH 3生成作用を停止し、NO X吸蔵還元触媒12aのNO X放出・N
    3生成作用を開始する。 これに対してステップ51においてS2(NO X )≧LTのときにはNO X吸蔵還元触媒12bのNO Xに基づいてNO x選択還元触媒10
    aに十分な量のNH 3を供給することができると判断してリッチフラグRFを2に維持する。

    【0050】図9は上述の燃料噴射制御を実行するためのルーチンを示している。 このルーチンは予め定められたクランク角度毎の割り込みによって実行される。 図9
    を参照すると、まずステップ60では、1番気筒#1すなわち第1の副気筒群1aaの通常噴射タイミングであるか否かが判別される。 1番気筒#1の通常噴射タイミングのときには次いでステップ61に進み、通常噴射が行われる。 すなわち圧縮上死点周りにおいて燃料噴射が行われる。 続くステップ62ではリッチフラグRFが1
    であるか否か、すなわち1番気筒#1に接続されたNO
    X吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきときか否かが判別される。 RF=1のとき、すなわちNO X吸蔵還元触媒12aに流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきときには次いでステップ63に進んで2次噴射が行われる。 すなわち膨張行程後半または排気行程に2回目の燃料噴射が行われる。 次いで処理サイクルを終了する。 これに対してステップ62
    においてRF≠1のときには次いで処理サイクルを終了する。 すなわち、この場合1番気筒#1では通常噴射のみが行われる。

    【0051】一方、ステップ60において1番気筒#1
    の通常噴射タイミングでないときには次いでステップ6
    4に進んで2番気筒#2すなわち第2の副気筒群1ab
    の通常噴射タイミングであるか否かが判別される。 2番気筒#2の通常噴射タイミングのときには次いでステップ65に進み、通常噴射が行われる。 続くステップ66
    ではリッチフラグRFが2であるか否か、すなわち2番気筒#2に接続されたNO X吸蔵還元触媒12bに流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきときか否かが判別される。 RF=2のとき、すなわちNO X吸蔵還元触媒12bに流入する排気の排気空燃比をリッチとすべきときには次いでステップ67に進んで2次噴射が行われる。 次いで処理サイクルを終了する。 これに対してステップ66においてRF≠2のときには次いで処理サイクルを終了する。 すなわち、この場合2番気筒#2では通常噴射のみが行われる。

    【0052】一方、ステップ64において2番気筒#2
    の通常噴射タイミングでないときには次いでステップ6
    8に進んで3番気筒#3の通常噴射タイミングであるか否かが判別される。 3番気筒#3の通常噴射タイミングのときには次いでステップ69に進み、通常噴射が行われる。 次いで処理サイクルを終了する。 これに対してステップ68において3番気筒#3の通常噴射タイミングでないときには次いでステップ70に進み、4番気筒#
    4において通常噴射が行われる。 次いで処理サイクルを終了する。 したがって、第2の気筒群1bでは2次噴射が行われない。

    【0053】図10は上述の吸気絞り弁制御を実行するためのルーチンを示している。 このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。 図1
    0を参照すると、まずステップ80では、リッチフラグRFが1であるか否かが判別される。 RF=1のとき、
    すなわち1番気筒#1に接続されたNO X吸蔵還元触媒12aの(A/F)N1をリッチにしかつ2番気筒#2
    に接続されたNO X吸蔵還元触媒12bの(A/F)N
    2をリーンにすべきときには次いでステップ81に進み、1番気筒#1の機関空燃比をわずかばかりリーンにするのに最適な吸気絞り弁の中間開度MIDが図4のマップから算出される。 続くステップ82では、1番気筒#1の吸気枝管2内の吸気絞り弁14aの開度V1がこのMIDとされる。 続くステップ83では、2番気筒#
    2の吸気枝管2内の吸気絞り弁14bの開度V2が最大開度MAXとされる。 次いで処理サイクルを終了する。

    【0054】ステップ80においてRF≠1のとき、すなわちRF=2のとき、すなわち1番気筒#1に接続されたNO X吸蔵還元触媒12aの(A/F)N1をリーンにしかつ2番気筒#2に接続されたNO X吸蔵還元触媒12bの(A/F)N2をリッチにすべきときには次いでステップ84に進み、1番気筒#1の吸気枝管2内の吸気絞り弁14aの開度V1が最大開度MAXとされる。 続くステップ85では、2番気筒#2の機関空燃比をわずかばかりリーンにするのに最適な吸気絞り弁の中間開度MIDが図4のマップから算出される。 続くステップ86では、2番気筒#2の吸気枝管2内の吸気絞り弁14bの開度V2がこのMIDとされる。 次いで処理サイクルを終了する。

    【0055】上述の実施態様では本発明をディーゼル機関に適用している。 しかしながら本発明を火花点火式ガソリン機関に適用することもできる。 この場合、第1の気筒群1aの気筒の機関空燃比をリッチにすることによってもNO X吸蔵還元触媒12a,12bに流入する排気の排気空燃比をリッチにすることができる。 また、上述の実施態様ではNO X吸蔵還元触媒を用いることにより吸蔵材とNH 3生成触媒とを同時に構成するようにしている。 しかしながら、吸蔵材とNH 3生成触媒とを別個に形成してNH 3生成触媒を吸蔵材下流の排気通路内に配置するようにしてもよい。 この場合、NH 3生成触媒には例えば三元触媒を用いることができる。

    【0056】

    【発明の効果】NO Xを良好に浄化することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】内燃機関の全体図である。

    【図2】NO X吸蔵還元触媒のNH 3変換効率を示す線図である。

    【図3】2次燃料噴射量を示す線図である。

    【図4】吸気絞り弁の中間開度を示す線図である。

    【図5】NO X吸蔵還元触媒の吸蔵NO X量、リッチフラグ、およびNO X吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比を示すタイムチャートである。

    【図6】単位時間当たり気筒から排出されるNO X量を示す線図である。

    【図7】単位時間当たりNO X吸蔵還元触媒から放出されるNO X量を示す線図である。

    【図8】排気空燃比制御を実行するためのフローチャートである。

    【図9】燃料噴射制御を実行するためのフローチャートである。

    【図10】吸気絞り弁の開度制御を実行するためのフローチャートである。

    【符号の説明】

    1a…第1の気筒群 1aa…第1の副気筒群 1ab…第2の副気筒群 1b…第2の気筒群 2…吸気枝管 7…燃料噴射弁 8…排気枝管 10…排気浄化触媒 10a…NH 3によるNO x選択還元触媒 12a,12b…NO X吸蔵還元触媒 14a,14b…吸気絞り弁

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 ZAB F01N 3/28 ZAB 301 301C 301A F02D 41/04 ZAB 9523−3G F02D 41/04 ZAB 305 305A 43/00 301 43/00 301T 301E (72)発明者 田中 俊明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

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