Gas generater for air bag

阅读:569发布:2021-07-07

专利汇可以提供Gas generater for air bag专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To reduce CO and NOX in generated gas without causing decomposition of a base during storage by constituting a nonazide-based gas generating agent from a nitrogen-containing organic compound of a gas generating base, an oxidizing agent and molybdenum oxide of a combustion catalyst. CONSTITUTION: This gas generator is obtained by mixing a nitrogen-containing organic compound such as azodicarbonamide which is an organic compound containing at least one nitrogen atom in the molecule with an oxidizing agent such as lithium perchlorate capable of generating or feeding oxygen under high temperature and used in an amount of 10-400 pts.wt. based on 100 pts.wt. nitrogen-containing organic compound and a molybdenum oxide such as molybdenum oxide which does not decompose the nitrogen-containing organic compound even when the molybdenum oxide coexists with the nitrogen-containing organic compound such as azodicarbonamide for a long period and used in an amount of 0.1-30 pts.wt. based on 100 pts.wt. of the nitrogen-containing organic compound and, as necessary a combustion temperature-controlling agent, a blast preventing agent, a combustion rate controlling agent, a binder, etc., and forming the mixture into tablet and drying the resultant tablet.,下面是Gas generater for air bag专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 含窒素有機化合物及び酸化剤を有効成分とする非アジド系ガス発生剤であって、燃焼触媒としてモリブデン酸化物を含有することを特徴とするエアバッグ用ガス発生剤。
  • 【請求項2】 含窒素有機化合物がアミノ基含有有機化合物、ニトラミン基含有有機化合物及びニトロソアミン基含有有機化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のエアバッグ用ガス発生剤。
  • 【請求項3】 酸化剤がオキソハロゲン酸塩、硝酸塩及び亜硝酸塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1
    に記載のエアバッグ用ガス発生剤。
  • 【請求項4】 モリブデン酸化物が、酸化モリブデン(V
    I)、加熱により酸化モリブデン(VI)を生成する含酸素モリブデン化合物、モリブデン酸及びモリブデン酸の金属塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のエアバッグ用ガス発生剤。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、エアバック用ガス発生剤に関する。

    【0002】

    【従来の技術とその課題】自動車の安全性に対する要求が一層高まる中、エアバッグシステムの需要は飛躍的に増大しつつある。 エアバッグシステムは、自動車が高速で衝突した際、ハンドル、ダッシュボード内部等に装着されたナイロン製バッグ(エアバッグ)を膨脹させることにより、乗員が車両内の各部に激突して死傷するのを防止しようとするものであり、バッグの膨脹には、該システムに装填されたガス発生剤が燃焼又は分解して発生するガスが利用される。

    【0003】エアバッグ用ガス発生剤は、主に4つの要件を満たすものが望ましい。 第1の要件は「適度な燃焼速度を有すること」である。 燃焼速度が遅いとバッグが瞬時に膨張せず、乗員を保護できない。 第2の要件は「衝撃着火性(衝撃に対する着火感度)が低いこと」である。 衝撃着火性が高いと混合や成型等の製造工程で爆発や爆轟が起こり易く、取扱い上の危険性が大きい。 第3の要件は「ガス温度が低いこと」である。 バッグは、
    乗員を車外へ脱出させるため、膨張後にガスを放出して収縮するが、ガス温度が高いと乗員に火傷等を負わせることがある。 また、バッグに穴が開いて機能が低下したり、バッグが燃焼して火災が起こることもある。 第4の要件は「ガス中のCOやNOx 等の有毒成分濃度が低いこと」である。 有毒成分濃度が高いと、ガス放出時に乗員がガス中毒になる可能性がある。 尚、有機化合物の燃焼により生成するガスにおいては、一般にCOとNOx
    の濃度は相反(反比例)し、一方の濃度が下がると他方の濃度は上がるという関係にあり、両方の濃度を同時に低減化させるのは非常に困難であるとされている。

    【0004】現在汎用されている、アジ化ナトリウムをガス発生基剤とするアジド系ガス発生剤は、適度な燃焼速度及びガス温度を示し、ガスの大部分が無害な窒素ガスであるが、衝撃着火性が高いという欠点を有する。 またガス発生基剤であるアジ化ナトリウムは分解して火災を引き起こしたり又は有毒煙霧を出したり、更に酸化剤と反応して酸化ナトリウム、酸化ナトリウム等の有毒成分を生成するため、取扱いには常に厳重な注意を要し、安全確保の設備が必須となる。 また、アジ化ナトリウムは吸湿により燃焼性能が低下するので、吸湿防止のための対策を講じる必要がある。 加えてアジ化ナトリウムは劇毒性であるため、河川や海に落ちたエアバック装着車からアジ化ナトリウムが漏出し、甚大な環境汚染を引き起こす虞れもある。

    【0005】一方、特開平6−32689号公報、特開平6−32690号公報及び特開平6−227884号公報には、本発明者の提案による、含窒素有機化合物及び酸化剤を有効成分とする非アジド系ガス発生剤が開示されている。 該ガス発生剤は、従来のアジド系ガス発生剤と同程度の適度なガス発生量、燃焼速度及びガス温度を示すと共に、衝撃着火性が比較的低く、爆発危険性や毒性も著しく低いというアジド系ガス発生剤にはない長所を有し、安価でもある。 更に、非アジド系ガス発生剤は、燃焼により発生するガス中のCOやNOx 等の有毒成分の濃度が実用に供し得る程充分に低いという利点をも有している。

    【0006】ところで、代表的な非アジド系ガス発生剤としては、ガス発生基剤であるアゾジカルボンアミド、
    酸化剤であるオキソハロゲン酸塩及び燃焼触媒である酸化銅を含有するガス発生剤を挙げることができるが、このガス発生剤を製剤化して長時間保存すると、酸化銅によってアゾジカルボンアミドが分解され、ガス発生性能が低下する虞れがある。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、非アジド系ガス発生剤に燃焼触媒としてモリブデン酸化物を添加する場合には、製剤化後長期間保存しても、アゾジカルボンアミド等の含窒素有機化合物が実質的に分解されることがなく、しかも燃焼触媒として酸化銅を用いた場合と同程度又はそれ以上にCOとNOx の双方の濃度が一度に著しく低減化されることを見い出し、ここに本発明を完成するに至った。

    【0008】即ち、本発明は、含窒素有機化合物及び酸化剤を有効成分とする非アジド系ガス発生剤であって、
    燃焼触媒としてモリブデン酸化物を含有することを特徴とするエアバッグ用ガス発生剤に係る。

    【0009】本発明のエアバック用ガス発生剤は、ガス発生基剤である含窒素有機化合物、酸化剤及び燃焼触媒であるモリブデン酸化物を有効成分とする。

    【0010】含窒素有機化合物としては、分子中に少なくとも1個の窒素原子を含有する有機化合物を用いる。
    具体的には、例えば、アミノ基含有有機化合物、ニトラミン基含有有機化合物、ニトロソアミン基含有有機化合物等を挙げることができる。 アミノ基含有有機化合物の具体例としては、例えば、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸とその塩(アルカリ金属、アルカリ土類金属等)、尿素、ヘキサメチレンテトラミン、重炭酸アミノグアニジン、トリアミノグアニジン、ビウレット、シアノグアニジン、ニトログアニジン、ジシアンジアミド、ヒドラジド類等を挙げることができる。 ここでヒドラジド類としては公知のものが使用でき、例えば、アセトヒドラジド、1,2−ジアセチルヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、シュウ酸ヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、カルボヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド、ドデカンジオヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、メチルカルバゼート、セミカルバジド、ホルムヒドラジド、1,2
    −ジホルミルヒドラジン等が挙げられる。 ニトラミン基含有有機化合物の具体例としては、例えば、ジニトロペンタメチレンテトラミン、トリメチレントリニトロアミン(RDX)、テトラメチレンテトラニトロアミン(H
    MX)等の置換基としてニトラミン基を1個〜複数個有する脂肪族化合物及び脂環式化合物を挙げることができる。 またニトロソアミン基含有有機化合物の具体例としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等の置換基としてニトロソアミン基を1個〜
    複数個有する脂肪族化合物及び脂環式化合物を挙げることができる。 これらの中でも、アミノ基含有有機化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。 斯かる含窒素有機化合物は1種を単独で使用してもよく又は2種以上を併用してもよい。 また含窒素有機化合物は市販品をそのまま使用してもよい。 含窒素有機化合物の粒度は特に制限されず、例えばその配合量、他の成分との配合比率、エアバッグの容量等の各種条件に応じて広い範囲から適宜選択すればよい。

    【0011】酸化剤としては特に制限されず、従来から当該分野で使用されるものから適宜選択すればよいが、
    高温下で酸素を発生及び/又は供給し得るものが好ましく、例えば、オキソハロゲン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、
    金属過酸化物、超酸化物、オゾン化合物等を挙げることができる。

    【0012】オキソハロゲン酸塩としては公知のものが使用でき、例えば過ハロゲン酸塩、ハロゲン酸塩等を挙げることができる。 過ハロゲン酸塩の具体例としては、
    例えば、過塩素酸リチウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過臭素酸リチウム、過臭素酸カリウム、
    過臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸バリウム、過塩素酸カルシウム、過臭素酸マグネシウム、過臭素酸バリウム、過臭素酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩、過塩素酸アンモニウム、過臭素酸アンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。 ハロゲン酸塩の具体例としては、例えば、塩素酸リチウム、塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、臭素酸リチウム、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、塩素酸マグネシウム、塩素酸バリウム、
    塩素酸カルシウム、臭素酸マグネシウム、臭素酸バリウム、臭素酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩、塩素酸アンモニウム、臭素酸アンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。 これらの中でも、ハロゲン酸及び過ハロゲン酸のアルカリ金属塩が好ましい。

    【0013】硝酸塩としては、例えば、硝酸リチウム、
    硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等のアルカリ金属塩、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム、硝酸ストロンチウム等のアルカリ土類金属塩、硝酸アンモニウム等のアンモニウム塩等を挙げることができる。 その中でもアルカリ金属塩が好ましい。

    【0014】亜硝酸塩としては、例えば、亜硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等のアルカリ金属塩、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。

    【0015】金属過酸化物としては、例えば、過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム等のアルカリ金属塩、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム等のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。

    【0016】超酸化物としては、例えば超酸化ナトリウム、超酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、超酸化カルシウム、超酸化ストロンチウム、超酸化バリウム等のアルカリ土類金属化合物、超酸化ルビジウム、超酸化セシウム等を挙げることができる。

    【0017】オゾン化合物としては、例えば一般式 M
    3 (式中MはNa、K、Rb、Cs等の元素周期律表第 a族元素を示す。)で表わされる化合物が挙げられる。

    【0018】本発明においては、二硫化モリブデン等の金属硫化物、ビスマス含有化合物、鉛含有化合物等も酸化剤として使用できる。

    【0019】これらの酸化剤の中でも、オキソハロゲン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩等が好ましく、オキソハロゲン酸塩、硝酸塩等が特に好ましい。

    【0020】斯かる酸化剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用できる。 酸化剤の形状、粒径等は特に制限されず、例えばその配合量、各成分との配合比率、エアバッグの容量等の各種条件に応じて適宜選択して使用すればよい。

    【0021】酸化剤の配合量は、通常、酸素量を基準として含窒素有機化合物を完全に酸化燃焼し得る化学量論量とすればよいが、含窒素有機化合物及び酸化剤の配合割合を適宜変更させることにより、燃焼速度、燃焼温度(ガス温度)、燃焼ガス組成等を任意に調整できるので、広い範囲から適宜選択することができ、例えば、含窒素有機化合物100重量部に対して酸化剤を10〜4
    00重量部程度、好ましくは100〜240重量部程度配合してもよい。

    【0022】本発明のガス発生剤においては、上記2成分の他に、モリブデン酸化物を必須成分とする。 モリブデン酸化物は、アゾジカルボンアミド等の含窒素有機化合物と長期間共存しても、該含窒素有機化合物を分解しないという好ましい性質を有している。 また、モリブデン酸化物は燃焼触媒として作用し、本来は相反(反比例)する関係にあるガス中のCOとNOx の濃度を両方とも一度に著しく低減化し得る。 モリブデン酸化物の添加によりこのような優れた効果が達成される理由は未だ充分明らかではないが、本発明者の研究によれば、例えばアゾジカルボンアミドをガス発生基剤とし、オキソハロゲン酸塩を酸化剤とする非アジド系ガス発生剤において、アゾジカルボンアミドの熱分解温度とオキソハロゲン酸塩のそれに大きな差があるが、この燃焼反応系にモリブデン酸化物を添加すると、オキソハロゲン酸塩の熱分解温度が下がってアゾジカルボンアミドのそれに近づき、両者による化学量論量に近い円滑な反応が起こるためであると推測される。

    【0023】本発明のガス発生剤においては、モリブデン酸化物としては公知のものが使用でき、例えば、酸化モリブデン(VI)、加熱により酸化モリブデン(VI)を生成する他の含酸素モリブデン化合物、モリブデン酸、モリブデン酸の金属塩等を挙げることができる。 前記の含酸素モリブデン化合物としては、例えば、水酸化モリブデンやMo 25 、Mo 38 、Mo 823 、Mo 929
    等のモリブデン酸化物等を挙げることができる。 また、
    モリブデン酸の金属塩としては、例えばモリブデン酸コバルト、モリブデン酸ニッケル等の第VIII族金属塩等を挙げることができる。 これらの中でも、酸化モリブデン
    (VI)やモリブデン酸の金属塩が好ましく、酸化モリブデン(VI)が特に好ましい。

    【0024】モリブデン酸化物の表面積や粒径は特に制限はなく、例えばその配合量、他の成分との配合比率、
    エアバッグの容量等の各種条件に応じて広い範囲から適宜選択すればよい。

    【0025】モリブデン酸化物の配合量は特に制限はなく、例えばその配合量、他の成分との配合比率、エアバッグの容量等の各種条件に応じて広い範囲から適宜選択できるが、通常含窒素有機化合物100重量部に対して0.1〜30重量部程度とすればよい。 ガス発生量や燃焼性能を安定させる観点から、モリブデン酸化物の好ましい範囲は含窒素有機化合物100重量部に対して0.
    5〜25重量部程度である。

    【0026】尚、加熱により酸化モリブデン(VI)を生成する含酸素モリブデン化合物を用いる場合は、生成する酸化モリブデン(VI)の量が、上記規定の範囲内であることが好ましい。

    【0027】本発明のエアバック用ガス発生剤には、その性能が損なわれない範囲で、上記3種の必須成分の他に燃焼調節剤、爆轟防止剤、燃焼速度調節触媒等が配合されていてもよい。

    【0028】燃焼温度調節剤は、一般的に燃焼温度ひいてはガス温度を下げるために使用されるものであり、その具体例としては、例えば、Al等の水酸化物、Na、
    K、Ca、Mg、Ba、Sr等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、酸化物等を挙げることができる。 その中でも、水酸化物、炭酸塩等が好ましく、水酸化物が特に好ましい。 燃焼温度調節剤の配合量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常含窒素有機化合物及び酸化剤の合計量100重量部に対して50重量部を越えない範囲、好ましくは20重量部を越えない範囲とすればよい。

    【0029】爆轟防止剤は、製造、輸送、保存等の工程において、ガス発生剤が火炎に巻き込まれたり又は強い衝撃を受けて爆轟するのを防止するために使用される。
    爆轟防止剤の添加により、製造、輸送、保存等の工程での安全性を更に高めることができる。 爆轟防止剤としては公知のものが使用でき、例えば、ベントナイト、アルミナ、珪藻土、二酸化珪素等の金属酸化物、Na、K、
    Ca、Mg、Zn、Cu、Al等の金属の炭酸塩、重炭酸塩等を挙げることができる。 尚、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩は、上記したように燃焼温度調節剤としての機能をも有している。 爆轟防止剤の配合量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常含窒素有機化合物及び酸化剤の合計量100
    重量部に対して5〜30重量部程度とすればよい。

    【0030】燃焼速度調節触媒は、主に燃焼速度を調整するために使用される。 燃焼速度調節触媒としては、例えば(イ)酸化亜鉛、炭酸亜鉛、酸化マンガン、塩化鉄、酸化銅、酸化鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化バナジウム、酸化セリウム、酸化ホルミウム、酸化カルシウム、酸化イッテルビウム等の元素周期表第4〜6周期元素の酸化物、塩化物、炭酸塩乃至硫酸塩(但し、酸化モリブデン、アルカリ金属の炭酸塩及びアルカリ土類金属の炭酸塩を除く)、(ロ)カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、これらのエーテル、微結晶性セルロース粉末等のセルロース系化合物、(ハ)可溶性デンプン、ポリビニルアルコール、その部分ケン化物等の有機高分子化合物等を挙げることができる。 (イ)の金属化合物については金属酸化物が好ましく、その中でも、BET比表面積の大きなものが、発生ガス中のCO等の有毒成分の濃度を一層低下させるのに有効である。 具体的には、BET比表面積が通常5m 2 /g以上、好ましくは10m 2 /g以上、
    より好ましくは40m 2 /g以上のものがよい。

    【0031】燃焼速度調節触媒の粒度は特に制限されず、適宜選択して使用すればよい。 燃焼速度調節触媒は1種を単独で又は2種以上を併用して使用される。 燃焼速度調節触媒の配合量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常含窒素有機化合物及び酸化剤の合計量100重量部に対して0.1〜50重量部程度、好ましくは0.2〜10重量部程度とすればよい。

    【0032】更に、本発明においては、エアバック用ガス発生剤の好ましい特性を損なわない範囲で、従来からこの用途に用いられている各種添加剤が配合されていてもよい。

    【0033】尚、上記した本発明エアバッグ用ガス発生剤の成分の中には、酸化銅以外にもアゾジカルボンアミド等の含窒素有機化合物の分解を誘起する化合物がある。 具体的には、例えば、酸化剤の一種である過酸化カルシウム等のアルカリ成分を含む化合物又は分解してアルカリ成分を放出する化合物や燃焼速度調節触媒の1種である酸化クロム、酸化マンガン等である。 従って、これらの分解誘起化合物をガス発生剤の成分として用いる場合は、ガス発生基剤及び分解誘起化合物から選ばれる少なくとも一方に、好ましくは双方にカップリング剤による表面処理を施すことができる。 カップリング剤としては公知のものが使用でき、例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を挙げることができる。 カップリング剤を用いて表面処理を行うに当っては、例えば、湿式法、乾式法等の公知の方法が採用できる。

    【0034】本発明のエアバッグ用ガス発生剤は、3種の必須成分及び必要に応じてその他の成分を混合することにより、製造される。 更に本発明のエアバック用ガス発生剤は、適当な形状に製剤化することができる。 例えば、本発明のガス発生剤組成物とバインダーを適量混合して打錠又は打錠乾燥すればよい。 その際、水等の溶媒を適量加えるのが安全上特に好ましい。 バインダーとしては斯かる目的に常用されているものを使用すればよい。 製剤形状は特に制限はなく、例えば、ペレット状、
    ディスク状、球状、棒状、中空円筒状、こんぺい糖状、
    テトラポット状等を挙げることができ、無孔のものでもよいが有孔状のもの(例えば煉炭状のもの)でもよい。
    更に、ペレット状、ディスク状のものは、片面又は両面に1個〜数個程度の突起を設けてもよい。 突起の形状は特に制限されず、例えば、円柱状、円錐状、多錐状、
    多角柱状等を挙げることができる。

    【0035】或いは、本発明エアバッグ用ガス発生剤の各成分をそれぞれ単独で製剤化し、これらを混合して使用してもよい。

    【0036】本発明ガス発生剤の製剤は、ポリエチレン等の合成樹脂製又は金属製の容器に充填することにより、安全に保管及び輸送することができる。

    【0037】本発明のエアバッグ用ガス発生剤は、自動車に限定されず、各種輸送用機器に搭載されるエアバッグシステムのガス源として好適に利用できる。

    【0038】

    【発明の効果】本発明によれば、含窒素有機化合物をガス発生基剤とする非アジド系エアバッグ用ガス発生剤において、特定の燃焼触媒(モリブデン酸化物)を含有させることにより、アジド系ガス発生剤と同等又はそれ以上の燃焼速度、ガス発生量及びガス温度、それより低い衝撃着火性、高安全性、低毒性、安価さといった上記の非アジド系該ガス発生剤の好ましい特性を維持したまま、製剤化後長期間保存してもアゾジカルボンアミド等の含窒素有機化合物が実質的に分解されることがなく、
    しかも生成ガスにおいて、燃焼触媒として酸化銅を用いた場合と同程度又はそれ以上にCO濃度及びNOx 濃度の両方を低減化し得るエアバッグ用ガス発生剤が提供される。

    【0039】

    【実施例】以下に実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明を具体的に説明する。

    【0040】実施例1 アゾジカルボンアミド(大塚化学(株)製)45重量部、過塩素酸カリウム(日本カーリット(株)製)5
    6.3重量部、硝酸カリウム(大塚化学(株)製)10
    重量部、二酸化珪素(商品名:トクシールN、徳山曹達(株)製)1重量部及び表1に示す配合量(重量部)のモリブデン酸化物の各粉末をよく混合し、これにデンプン含有量が1.5重量部となるように可溶性デンプン(和光一級品、和光純薬(株)製)の10重量%水溶液を加えて更に混合し、湿潤粉体を製造した。 この湿潤粉体を造粒機により造粒して乾燥した後、更に打錠成型機にて押圧し、9種のガス発生剤のペレット(径6mm、
    厚さ3mm、重量0.15g)を製造した。

    【0041】

    【表1】

    【0042】比較例1 アゾジカルボンアミド(大塚化学(株)製)45重量部、過塩素酸カリウム(日本カーリット(株)製)55
    重量部、酸化銅10重量部及び二酸化珪素(商品名:トクシールN、徳山曹達(株)製)1重量部の各粉末をよく混合し、これにデンプン含有量が1.0重量部となるように可溶性デンプン(和光一級品)の10重量%水溶液を加えて更に混合し、湿潤粉体を製造した。 以下実施例1と同様に操作して、ガス発生剤のペレット(No.
    1)を製造した。

    【0043】過塩素酸カリウムの配合量を65重量部、
    及び酸化銅の配合量を20重量部にそれぞれ変更する以外は、上記と同様に操作して、ガス発生剤のペレット(No.2)を製造した。

    【0044】試験例1 径7mmのガス噴出孔を備え、伝火薬としてボロン/硝酸カリウム0.8gが装填されたインフレーターの燃焼室に、実施例1及び比較例1で得られた11種のガス発生剤のペレットをそれぞれ充填した。 このインフレーターを60リットルタンク内に設置し、電流を流して作動させてガス発生剤のペレットを燃焼させ、インフレーター内及び60リットルタンク内の圧及び温度を測定した。 また燃焼後の60リットルタンク内のガスを採取孔より1リットルテドラーバッグに採取し、ガス中のCO
    濃度及びNOx 濃度を検知管を用いて測定した。 結果を表2に示す。

    【0045】尚、表2中の英記号は下記の意味である。

    【0046】CPmax :インフレーターの燃焼室(チャンバー)内の最大圧力(kgf/cm 2 )。

    【0047】TPmax :60リットルタンク内の最大圧力(kgf/cm 2 )。 ガス発生剤のガス発生能力を示すパラメーターである。

    【0048】tTPmax :60リットルタンク内の圧力が最大になるまでの所要時間(msec)。 エアバッグが展開する時の、該バッグ内のガス温度を模擬するパラメーター。

    【0049】tTP90:60リットルタンク内の圧力が最大値の90%になるまでの所要時間(msec)。

    【0050】

    【表2】

    【0051】表2から、(1)本発明のエアバッグ用ガス発生剤が、適量のガスを発生させることができ且つ良好な燃焼性能を有すること、(2)本発明のエアバッグ用ガス発生剤が、酸化モリブデン(VI)を含むことにより、酸化銅を用いた比較例1及び比較例2と同等又はそれ以上にCO濃度及びNOx 濃度の双方が同時に低減化されたガスを発生し得ること、並びに(3)特に、実施例1、No. 6の組成が、CO及びNOx 濃度の顕著な低減化を達成し得ることが明らかである。

    【0052】試験例2 実施例1で得られた9種のガス発生剤のペレットを、それぞれ107℃の恒温機中にて400時間保存して重量残存率(%)を算出したところ、いずれも99.5%以上であった。 この値は、アゾジカルボンアミドの実質的な分解が起こっていないことを示している。

    【0053】一方、比較例1で得られた2種のガス発生剤のペレットを用い、且つ保存時間を190時間とする以外は、上記と同様に操作し、重量残存率(%)を算出したところ、それぞれ72%(No.1)、68%(N
    o. 2)であり、アゾジカルボンアミドの分解が顕著に進行していることが明らかである。

    フロントページの続き (72)発明者 千々和 史郎 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内

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