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Method for absorbing heavy metal

阅读:761发布:2021-01-24

专利汇可以提供Method for absorbing heavy metal专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method with which usefulness for environmental clean-up such as phytoremediation is obtained and a heavy metal such as cadmium, cobalt, copper or zinc is efficiently absorbed. SOLUTION: The method for absorbing the heavy metal comprises incorporating the cadmium, cobalt, copper, zinc and/or arsenic into a recombinant cell in which any gene selected from the group consisting of an merC gene, an merF gene and an merT gene is transduced. COPYRIGHT: (C)2004,JPO,下面是Method for absorbing heavy metal专利的具体信息内容。

  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 merC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え細胞を用い、カドミウム、コバルト、銅、亜鉛及び/又は砒素を該細胞に取り込ませることを特徴とする重金属の吸収方法。 【請求項2】 下記(a)、(b)、(c)および(d)よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え細胞を用い、カドミウム、コバルト、銅、
    亜鉛及び/又は砒素を該細胞に取り込ませることを特徴とする重金属の吸収方法。 (a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質において1から複数個の置換、欠失及び/又は挿入を有し水銀イオンを細胞内に移送することのできるタンパク質をコードする遺伝子(c)配列番号2に記載の塩基配列を有する遺伝子(d)上記いずれかの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、水銀イオン細胞内移送に関与する遺伝子【請求項3】 merC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え酵母。 【請求項4】 merC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え植物。 【請求項5】 土壌中の重金属を植物に吸収させて、該植物体内に蓄積させることにより、重金属に汚染された土壌を浄化する方法において、該植物が、少なくともm
    erC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え植物であることを特徴とする土壌の浄化方法。 【請求項6】 土壌中の重金属を植物に吸収させて、該植物体内に蓄積させることにより、重金属に汚染された土壌を浄化する方法において、該植物が、少なくとも下記(a)、(b)、(c)および(d)よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え植物であることを特徴とする土壌の浄化方法。 (a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質において1から複数個の置換、欠失及び/又は挿入を有し水銀イオンを細胞内に移送することのできるタンパク質をコードする遺伝子(c)配列番号2に記載の塩基配列を有する遺伝子(d)上記いずれかの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、水銀イオン細胞内移送に関与する遺伝子
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、形質転換細胞を用いて重金属を吸収する方法に関し、該形質転換細胞は、ファイトレメディエーション、土壌汚染のモニター等に利用することができる。 【0002】 【従来技術】深刻化する環境汚染問題の一つとして、土壌の重金属汚染の浄化を考えた場合、土壌からの重金属の収奪除去のために植物に重金属を吸収させた後、焼却する方法が最も合理的でコスト面からも広い範囲に適用できる手段であると考えられている(非特許文献1参照)。 【0003】一方、Merオペロン中に存在する遺伝子が、銀の移送(merC、merF、merT、merP)や水銀の還元(merA)有機水銀の分解(merB)に関与することが知られており、例えば、鉄酸化細菌(Thiobacillus ferro
    oxidans strain E-15)より見い出されたmerC遺伝子は水銀イオン(Hg(II))の細胞内への取り込みに関与することが知られている(非特許文献2参照)。 【0004】 【非特許文献1】 Salt, DE et al., BIO/TECHNOLO
    GY (1995) Vol.13,p.468-474 【非特許文献2】 Biosci. Biotech. Biochem. (1996)
    Vol.60, p.1289-1292 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従来より、重金属の移送に関する研究及びそれに関連した遺伝子の単離が行われてきてはいるが、これらは、必須元素である亜鉛等を中心とした移送機構の解明が主であり、ファイトレメディエーションに応用可能なカドミウム、コバルト、銅、
    鉛、砒素等の移送に関する遺伝子単離や機構の解明は遅れているのが現状である。 このため、カドミウムやコバルト、銅、鉛、砒素などの重金属を細胞内に幅広く積極的に取り込ませる方法は未だ知られていなかった。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、merC遺伝子のような水銀移送に関与する遺伝子が導入された個体について、カドミウム、コバルト、銅、亜鉛、鉛、砒素といった水銀以外の重金属の取り込み能が向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。 すなわち本発明により、merC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え細胞を用い、カドミウム、コバルト、銅、亜鉛及び/又は砒素を該細胞に取り込ませることを特徴とする重金属の吸収方法が提供される。 【0007】また、本発明の別の態様により、下記(a)、(b)、(c)および(d)よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え細胞を用い、カドミウム、コバルト、銅、亜鉛及び/又は砒素を該細胞に取り込ませることを特徴とする重金属の吸収方法が提供される。 (a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質において1から複数個の置換、欠失及び/又は挿入を有し水銀イオンを細胞内に移送することのできるタンパク質をコードする遺伝子(c)配列番号2に記載の塩基配列を有する遺伝子(d)上記いずれかの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、水銀イオン細胞内移送に関与する遺伝子【0008】本発明の別の側面により、merC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え酵母
    および、組換え植物が提供される。 本発明の別の側面により、土壌中の重金属を植物に吸収させて、該植物体内に蓄積させることにより、重金属に汚染された土壌を浄化する方法において、該植物が、少なくともmerC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え植物であることを特徴とする土壌の浄化方法が提供される。 【0009】また、本発明の別の態様により、土壌中の重金属を植物に吸収させて、該植物体内に蓄積させることにより、重金属に汚染された土壌を浄化する方法において、該植物が、少なくとも下記(a)、(b)、
    (c)および(d)よりなる群から選ばれるいずれかの遺伝子が導入された組換え植物であることを特徴とする土壌の浄化方法が提供される。 (a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質において1から複数個の置換、欠失及び/又は挿入を有し水銀イオンを細胞内に移送することのできるタンパク質をコードする遺伝子(c)配列番号2に記載の塩基配列を有する遺伝子(d)上記いずれかの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、水銀イオン細胞内移送に関与する遺伝子【0010】以下に本発明を詳細に説明する。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の方法は、水銀イオン(Hg
    (II))の細胞内への取り込みに関与する遺伝子であるm
    erC遺伝子、merF遺伝子およびmerT遺伝子よりなる群から選ばれるいずれかを細胞内に導入した形質転換細胞を用いることを特徴とする。 【0012】merC遺伝子、merF遺伝子およびm
    erT遺伝子は、水銀耐性を有する生物が含有するm
    erオペロンから任意に単離することができる。 また、
    上記水銀耐性を有する微生物は、水銀を含有した培地でスクリーニングすることにより容易に入手することもできるし、公知の物を任意に使用してもよい。 【0013】merC遺伝子、及びmerT遺伝子を有する細菌として具体的には、アシネトバクター(Acinet
    obacter)属に属する微生物(Plasmid 30, 303-308, 19
    93)、アルカリゲネス(Alcaligenes)属に属する微生物(Mol. Microbiol. 24, 321-329, 1997)、シトロバクター(Citrobacter)属に属する微生物(J. Mol. Evo
    l. 51, 607-622, 2000)、エンテロバクター(Enteroba
    cter)属に属する微生物(Mol. Microbiol. 24, 321-32
    9, 1997)、エシェリヒア(Escherichia)属に属する微生物(Microbiol. Mol. Biol. Rev. 63, 507-522, 199
    9、及び、J. Mol.Evol. 51, 607-622, 2000)クレブシエラ(Klebsiella)属に属する微生物(J.Mol. Evol. 5
    1, 607-622, 2000)、レクレシア(Leclercia)属に属する微生物(J. Mol. Evol. 51, 607-622, 2000)、パントエア(Pantoea)属に属する微生物(Mol. Microbio
    l. 24, 321-329, 1997)、シュードモナス(Pseudomona
    s)属に属する微生物(J. Mol. Evol. 51, 607-622, 20
    00、J. Mol. Evol. 51, 607-622, 2000、Gene 166, 77-
    82, 1995、Mcrobiology 143, 2549-2556, 1997、J. Mo
    l. Evol. 51, 607-622, 2000及びFEBS letter 427 (200
    0) 78-82)シェワネラ(Shewanella)属に属する微生物(Mol. Gen. Genet. 228, 294-299, 1991)スフィンゴモナス(Sphingomonas)属に属する微生物(J. Mol. Ev
    ol. 51, 607-622,2000)、チオバチルス(Thiobacillu
    s)属に属する微生物(Gene 96, 115-120,1990)、及びキサントモナス(Xanthomonas)属に属する微生物(Re
    s. Microbiol. 151, 1-12, 2000)が挙げられる。 【0014】また、merF遺伝子を有する細菌としては、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物(Gene 146, 73-78, 1994)、キサントモナス(Xanthom
    onas)属に属する微生物(J. Mol. Biol. 230, 1103-11
    07, 1993)、エシェリヒア(Escherichia)属に属する微生物(Appl. Environ. Microbiol. 63 , 1066-1076,1
    997)等が上げられる。 【0015】上記微生物に存在するこれら遺伝子の塩基配列は公知であり、それらの情報を元に、通常の遺伝子工学的手法を用い、任意に微生物から単離することができる。 また、DNA合成装置等を用いることにより合成することもできる。 好ましい遺伝子の具体例としては、
    配列番号1に記載のタンパク質(MerC)をコードする遺伝子、該配列番号1に記載のタンパク質において1
    から複数個の置換、欠失及び/又は挿入を有し、水銀イオンを細胞内に移送することのできるタンパク質をコードする遺伝子、配列番号2記載の塩基配列を有する遺伝子(merC)、及び、上記いずれかの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、水銀イオン細胞内移送に関与する遺伝子が挙げられる。 【0016】ここで、本明細書において「1から複数個の塩基が置換、欠失及び/又は挿入を有するタンパク質」とは、例えば1〜40個、好ましくは1〜20個、
    より好ましくは1〜10個の任意の数のアミノ酸が置換、欠失及び/又は挿入されているアミノ酸配列を有するタンパク質のことを言う。 また、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする遺伝子」とは、DNAをプローブとして使用し、コロニーハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはサザンブロットハイブリダイゼーション法等を用いることにより得られるDNAの塩基配列を意味し、例えば、コロニーあるいはプラーク由来のDNAまたは該DNAの断片を固定化したフィルターを用いて、0.7〜1.0
    MのNaCl存在下65℃でハイブリダイゼーションを行った後、0.1〜2×SSC溶液(1×SSCの組成は、150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム)を用い、65℃条件下でフィルターを洗浄することにより同定できるDNA等を挙げることができる。 【0017】ハイブリダイゼーションは、Molecular Cl
    oning: A laboratory Mannual, 2ndEd., Cold Spring H
    arbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY.,1989. 以後"モレキュラークローニング第2版" と略す)等に記載されている方法に準じて行うことができる。 ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、プローブとして使用するDNAの塩基配列と一定以上の相同性を有するDNAが挙げられる。 ここで言う一定以上の相同性とは、例えば55%以上、好ましくは6
    0%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上である。 なお、ここで言う一定以上の相同性を有するDNAとしては、上記した相同性を有するポリヌクレオチドおよびその相補鎖ポリヌクレオチドの両方を包含する。 【0018】加えて、上記遺伝子につき、形質転換する宿主にあわせコドンを変化させた物についても本願の遺伝子の範囲に含まれる物である。 上記遺伝子により細胞を形質転換する方法としては、該遺伝子を宿主に応じた発現ベクターに連結し、一般的な形質転換方法で宿主を形質転換すればよい。 上記宿主としては、エシェリヒア(Escherichia)属、コリネバクテリウム(Corynebacte
    rium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、
    バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomona
    s)属等の通常の遺伝子組み換えの宿主として用いられる細菌、サッカロミセス セレビシェ(Saccharomyces c
    erevisae)、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccha
    romyces pombe)、クリュイベロミセス ラクチス(Kluyv
    eromyces lactis)、トリコスポロン プルランス(Trich
    osporon pullulans)、シュワニオミセス アルビウス(S
    chwanniomyces alluvius)等の酵母、及び、ケナフ(Hibi
    scus cannabinus)、カラシナ (Brassica juncea)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、イネ(Oryza sativa)、ナタネ(Brassica napus)、ポプラ(Populus nigra)、
    ユリノキ(Liriodendron tulipifera)等の植物細胞が挙げられる。 【0019】このうち好ましくは、サッカロミセス セレビシェ(Saccharomyces cerevisae)等の酵母及びケナフ(Hibiscus cannabinus)、カラシナ (Brassica junce
    a)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、ポプラ(Populus n
    igra)、ユリノキ(Liriodendron tulipifera)等の植物細胞が挙げられる。 発現ベクターは宿主との組み合わせを考えて選択することができ、好ましくは宿主細胞において自立複製可能ないしは染色体中への組込みが可能で、本発明の遺伝子を転写できる位置にプロモーターを含有しているものが用いられる。 【0020】細菌を宿主細胞として用いる場合は、DN
    Aを発現させるための発現ベクターは該細菌中で自立複製可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、上記DNAおよび転写終結配列より構成された組換えベクターであることが好ましい。 プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。 細菌用の発現ベクターとしては、例えば、pUC118(宝酒造社製)、pUC19〔G
    ene,33, 103(1985)〕等のpUC系統やpGEMEX-1(Promeg
    a社製)等のpGEM系統、pKK223-2(Pharmacia社製)、p
    BluescriptII SK(+)、pBluescriptII SK(-)(Stratagene
    社製)等の公知又は市販のものを例示することができる。 【0021】細菌用のプロモーターとしては、例えば、
    trpプロモーター(P trp)、lacプロモーター(P lac)、PL
    プロモーター、PRプロモーター、PSEプロモーター等の、大腸菌やファージ等に由来する各種プロモーター、
    SP01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロモーター等を挙げることができる。 細菌宿主へ組換えベクターを導入する方法としては、例えば、カルシウムイオンを用いる方法やエレクトロポレーション法等を挙げることができる。 【0022】酵母用の発現ベクターとして、例えば、YE
    p13 (ATCC37115)、YEp24 (ATCC37051)、Ycp5O (ATCC374
    19)、pHS19、pHS15、pYPR3831X(Gene 84 (1989) 47-5
    4)等を例示することができる。 酵母用のプロモーターとしては、例えば、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、CUP1プロモーター等のプロモーターを挙げることができる。 【0023】酵母宿主への組み換えベクターの導入方法としては、酵母にDNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、エレクトロポレーション法、スフェロブラスト法、酢酸リチウム法等を挙げることができる。 【0024】酵母宿主に形質転換する方法として、例えば、プラスミドpYPR3831X(Gene 84(1989) 47-54)にm
    erC遺伝子を導入した組み換えプラスミド(pYPR3831
    X-merC)を、酢酸リチウム法(Ito, H et al. (1983)
    J. Bacteriol. 153(1), 163-168)等によりサッカロミセス セレビシェ等の酵母菌へ形質転換し、YNBD寒天プレートに塗布し、生育至適温度で増殖させた後、プラスミドの導入を確かめる。 【0025】更に誘導型プロモーターを用いた場合には、組換え酵母が適度に増殖した後又は組換え植物が目的の大きさに生育させた後に導入遺伝子を発現することが可能となり、使用態様によっては好ましい。 【0026】さらに、上記プラスミドが導入されている酵母細胞について、merC遺伝子が、ガラクトース依存的に発現するか否かをノーザン・ハイブリダイゼーションで解析することにより、上記酵母細胞中で該遺伝子が機能しているかどうか確認できる。 形質転換体の重金属の取り込み能の解析は、下記の方法で行うことができる。 例えば、上記で得られたpYPR3831X-merCの導入された酵母菌をYNBD液体培地で振とう培養した後に、その半分にガラクトースを添加することでmerC遺伝子の発現を誘導しておく。 また、コントロールとして、mer
    C遺伝子の導入されていないpYPR3831Xプラスミドで形質転換された酵母も上記と同様に準備した上で、これら4種の酵母をそれぞれアガーで固めたプレートを準備する。 これらのプレート上にCdCl 2 、CoCl 2 、CuCl 2 、ZnCl 2
    等といった目的とする重金属を含有する化合物を一定量のせた抗生物質検定用ディスク(直径6mm)を置き、培養した後の阻止円の直径を測定、比較することすることにより、重金属の取り込み量をモニタリングする。 即ち、例えば、導入された該遺伝子の機能により、重金属の取り込み活性が増加した場合、酵母の生育を阻止することにより上記阻止円の直径が大きくなり、酵母の重金属取り込み能が上昇したことを確認することができる。 【0027】本発明の方法は、このようにして得られた組換え体を重金属含有媒体と接触させることにより、該細胞内に重金属を取り込ませるものである。 重金属含有媒体としては、重金属含有培地、土壌あるいはスラジ等、各種媒体を用いることができ、又、接触方法としては、上述の機能確認の項で記載したように十分増殖又は生育させた組換え体を該媒体と接触させるという方法を挙げることができる。 【0028】さらに、上記方法で得られた組換え体は、
    例えば、組換え酵母の場合には、重金属に非常に鋭敏な感受性の組換え酵母として重金属の耐性能に関与する遺伝子の選抜に使用できる。 すなわち、カドミウムのような重金属に耐性の細菌、酵母、植物、動物より合成した
    cDNAを一般的な酵母の発現ベクターに挿入し、本発明の組換え酵母に再度形質転換後の組換え酵母の重金属耐性を確認することで、重金属の耐性に関与する遺伝子をスクリーニングすることができる。 【0029】植物細胞用の発現ベクターとしては、例えば、pIG121-Hm〔Plant Cell Report, 15, 809-814(199
    5)〕、pBI121〔EMBO J. 6, 3901-3907(1987)〕、pLAN41
    1やpLAN421(Plant Cell Reports 10(1991) 286-290)
    を例示することができる。 【0030】植物細胞用のプロモーターとしては、例えば、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター(Mol. Gen. Genet (1990) 220, 389-392)等が挙げられる。 また、トウモロコシ由来アルコール脱水素酵素のプロモーター(Maydica 35 (1990) 353-357)、シロイヌナズナ由来IRE遺伝子のプロモーター(特開200
    0−270873号公報)等の公知の根特異的プロモーターを用いて、merC遺伝子、merF遺伝子またはmerTを導入した場合、土壌の重金属取り込みを効率よく行うことができると考えられる。 植物への組換えベクターの導入方法としては、パーティクルガン法、エレクトロポレーション法、アグロバクテリウム法等を挙げることができる。 【0031】また、宿主として上述のような植物を用いた組換え植物の場合には、例えば、重金属濃度が低い土壌からそれらを効率よく吸収し植物体に蓄積させ浄化するといった重金属高蓄積植物として水田圃場などに使用することや、該植物を汚染土壌に生育させることにより、微量の重金属で汚染された土壌のモニターとしても用いることができる。 植物が重金属例えばカドミウムを過剰に吸収しその解毒機構を上回る程度に蓄積したときは、障害が生じ、シロイヌナズナでは、緑葉の白化が起こる。 この時、カドミウム含有量が上昇していることが示されており(G. Vert et al., ThePlant Cell (2002)
    14, 1223-1233)、上記のような遺伝子組換え植物を作出することは可能である。 【0032】本発明の重金属の吸収能が増大した組み換え植物は、さらに重金属耐性遺伝子を導入する、あるいは、重金属耐性の高い植物とかけ合わせる等の育種を行うことにより、植物体内への重金属蓄積能を増加させることができる。 植物に重金属耐性能を付与することのできる遺伝子の例としては、動物や酵母の重金属結合タンパク質であるメタロチオネイン遺伝子が挙げられる。 該遺伝子を植物に導入することにより有害重金属を無毒化し、カドミウムなどに対する重金属耐性植物が作出された。 長谷川は、酵母のメタロチオネイン遺伝子cup1をカラシナ(B. juncea)に導入し、400 μMの濃度のカドミウム水溶液でも正常に生育できる植物を作出した(Hase
    gawa, I. 2002. Phytoremediation : a novel strategy
    for removing toxic heavy metals from contaminated
    soils using plants. Farming Japan. 36: 10-15)。
    また、メタロチオネインの一つであるファイトケラチンの構成要素、グルタチオン(GSH)を合成する代謝系の活性を増強させることにより、高濃度の重金属培地でも耐性を示す重金属耐性植物が作出されている(Zhu et a
    l. 1999 Overexpression of glutathione synthetase i
    n Indian mustard enhances cadmium accumulation and
    tolerance. Plant Physiol.119: 73-79; Zhu et a
    l. 1999 Cadmium tolerance and accumulation in Indi
    an mustard is enhanced by overexpressing γ-glutam
    ylcysteine synthetase. Plant Physiol. 121: 1169-11
    77)。 【0033】さらに、上記で得られた植物体内への重金属蓄積能が増大した組み換え植物を用いることにより、
    重金属により汚染された土壌をファイトレメディエーション法により浄化することができる。 浄化の対象となる土壌の汚染状態とは、例えば、農作物又は天然あるいは人為的手段を問わず食用あるいは人体内に摂取されうる形態で供試される植物生産物が、法律等に規制される値、又は医学上問題とされる値、あるいは社会通念上問題があるとされる値よりも多く汚染物質がその中に含まれるような状態になりうる濃度で汚染物質が含まれる土壌等の状態を示す。 具体的な浄化対象土壌としては、農業用地すなわち水田土壌、畑地土壌等の農作物を栽培する全ての農地の土壌を含み、又適当な処理を行うことにより植物の生育が可能な住宅地、工場跡地、非住居地等の通常農地として用いられない土地の土壌も対象となりうる。 また適当な処理を行うことにより植物の生育が可能な汚泥、スラッジなども対象となる。 【0034】上記重金属としては、カドミウム、亜鉛、
    鉛、クロム、銅、水銀及び/又は砒素等の重金属汚染として問題になっている金属種及びそれらの金属を含有する化合物が挙げられるが、このうち好ましい金属種としてはカドミウム、クロム、亜鉛、鉛又は、銅である。 【0035】上記重金属の土壌中の含有量としては、植物が生育する範囲であれば特に限定されないが、具体的には、通常1%(10000ppm)以下、好ましくは含有量が0.1〜2000ppm、特に農地を対象とした場合、0.5〜100ppm、好ましくは0.5〜5
    ppmの土壌に適用することが望ましい。 これを超える濃度で含まれる場合には、あらかじめ化学的処理法等の適当な方法により濃度を低下させておいてから植物を生育させることが望ましい。 尚、浄化対象となる土壌には、上記重金属以外の金属が含まれていても植物の生育を阻害しない限り特に問題はない。 【0036】本発明の方法に用いられる植物としては、
    上記重金属を吸収・蓄積する物であれば特に限定されないが、具体的には、アブラナ科、アオイ科、マメ科、アカザ科、ナス科、キク科、ヒユ科、イネ科等の植物が挙げられる。 上記植物として好ましくはカラシナ、ナタネ、野沢菜等のアブラナ科;オクラ、トロロアオイ、ケナフ等のアオイ科;クロタラリア、セスバニア等のマメ科;飼料用ビート、テンサイ等のアカザ科;タバコ等のナス科;ヒマワリ、ベニバナ等のキク科;アマランサス等のヒユ科;又はソルゴー、サトウキビ、イネ、ムギ等のイネ科に属する植物が挙げられ、より好ましくは、カラシナ、野沢菜、ケナフ、オクラ、飼料用ビート、タバコ、アマランサス、ヒマワリ、ソルゴー又はクロタラリアが挙げられる。 また植物として、これらを含む選抜した植物種に重金属の吸収蓄積を促進せしめる遺伝子を導入した組換え植物を用いることもできる。 上記遺伝子としては、MT-1、CUP1、PsMTA等のメタロチオネイン合成遺伝子(Kr艟mer, U. and Chardonnens, AN, Appl.
    Microbiol. Biotechnol. 2001, vol.55, p661-672、Kar
    enlampi, S., Schat H., Vangronsveld J., Verkleij
    JAC, van der Lelie D., Mergeay M., and Tervahau
    ta AI, Environmental Pollution. 2000, vol.107, p
    225-231、 Hasegawa, I. Farming Japan 2002, vol.36,
    p10-15)、カルボキシペプチダーゼ等のファイトケラチン合成酵素遺伝子及び、グルタチオン合成系に関与する酵素遺伝子等がある。 本発明に用いる植物種並びに遺伝子はここに記載した種類に限定されるものではない。 【0037】対象となる土壌に植物を生育させるためには、適当な時期に直接播種し生育させながら土壌を浄化する方法、苗床による苗、育苗箱による苗、セル苗、ポット苗、プラグ苗、ペーパーポット苗あるいは栄養繁殖した植物体等の別途生育させた植物を対象となる土壌に移植し栽培することで浄化する方法等が挙げられる。 これらは植物種及び汚染媒体の状態に応じて、任意の方法をとることができる。 例えば、植物の種子を直接播種する場合は、浄化対象面積10アール当たり100粒から50000粒の種子を播くことが適当である。 植物を栽培する土壌のpHは3から10の範囲が適当あるが、土壌条件によりpHの値が重金属の吸収性に大きく関与するので栽培条件によりpHを調整することも必要である。 また必要に応じ生分解性キレート剤、土壌酸性化剤、塩類等の重金属吸収促進剤、あるいは栄養成分、肥料等を施用することもできる。 【0038】植物の収穫は、茎および葉を含む植物体地上部、並びに根を含む植物体地下部の両方を対象にすることができる。 植物体の収穫方法としては、地上部のみを刈り取る方法、1回刈り取った後残った植物体から再び生えてくる地上部を更に1回ないし複数回刈り取る方法、植物体地上部および地下部をそれぞれ別々に収穫する方法、植物体地上部と地下部を同時に収穫する方法などが挙げられる。 植物の収穫時期については、栽培する植物種により、重金属吸収量、生産量、形態等が最適な時期に行うことにより、効率的な浄化を行える。 【0039】収穫した植物はその後、軽量化及び/又は減容化し、焼却処理その他の適当な方法により処理することができる。 軽量化及び/又は減容化処理としては、
    除草剤処理、現場乾燥処理、堆肥化処理、圧搾処理、微生物処理、分解処理、粉砕処理等、及びそれら2つ以上の組み合わせにより実施する。 このうち除草剤処理は植物の収穫後のみならず、収穫前に実施することもでき、
    この場合植物を枯草状態で軽量化して収穫することができる。 【0040】現場乾燥処理は、枯死した植物を立毛の状態で適当な期間放置することにより自然乾燥して軽量化し、しかる後収穫する方法である。 圧搾処理は、収穫した植物を圧搾機により圧搾し、搾汁及び残渣に分離する方法である。 堆肥化処理は、収穫した植物をそのまま又は粉砕後、露天又は適当な施設内に堆積し、自然放置して堆肥とする方法である。 放置する際は必要に応じて土壌、発酵促進剤等を添加混合することができる。 堆肥化の期間は条件により異なるが、浄化目標年限より短いことが望ましい。 微生物処理は、上記堆肥化処理と同様に堆積させ、微生物ので分解する方法である。 分解処理は、堆積植物の分解作用に着目したもので、堆肥化処理、微生物処理、腐敗等とは実体は同様である。 【0041】以下、実施例により本発明を説明するが、
    本発明はこの範囲に限定される物ではない。 【0042】 【実施例】実施例1:チオバチルス フェロオキシダンス(Thiobacillus ferrooxidans)E-15株由来のmer
    C遺伝子を含むプラスミドpTM314(J. Bacteriol. 171
    (1989) 3458-3464)を鋳型とし、配列番号3に示す配列(5'-GCGAATTCAT GTCAGCCATA ACCCGCATCA TC-3')を有する5'側プライマー、及び配列番号4に示す配列(5'
    -GCGTCGACTC AGCTACGCGG GGCGGGCGTT TC-3')を有する3'側プライマーを作成し、ExTaq DNA polymerase(宝社製)を用いPCR(96℃ 2min - ( 94℃ 30sec-64℃
    30sec-72℃ 30sec )30サイクル - 72℃ 5min) を行い、配列番号2に記載の塩基配列を有する451 bpの断片を増幅した。 【0043】GENECLEAN II(BIO101社製)により回収した上記merC断片をpGEM T-EasyVector (Promega社製)に連結し、大腸菌DH5α(東洋紡社製)を形質転換した。 得られた白コロニーをコロニーPCRで解析し、目的の断片長を含むコロニーからアルカリ-SDS法でプラスミドを調製し、塩基配列をシーケンサーにより確認した。
    配列にミスがないことを確認後、pGEM T-Easy Vector(P
    romega社製)からmerC遺伝子部分をEco RI及びSal Iで切り出した後、GENECLEAN II(BIO101社製)で回収し、このmerC遺伝子を含むDNA断片をmerC / E,Sと名付けた。 【0044】ガラクトース誘導性のgal1プロモーターを有し、トリプトファン合成遺伝子をマーカーとして持つ酵母プラスミドpYPR3831X(Gene 84 (1989) 47-54)を
    EcoRI及びSal Iで切り出しておき、これに上記のmerC /
    E,Sを連結しpYPR3831X-merCを作成した(図1)。 該プラスミド中、merC遺伝子はガラクトース誘導性のgal1
    プロモーターの支配下に置かれた。 【0045】上記で得られたpYPR3831X-merCを、トリプトファン合成能を欠くサッカロミセス セレビシェ変異株(EH13-15)へYPD液体培地 (2% bacto peptone, 1% y
    eastextract, and 2% glucose)中で形質転換し、その後常法に従い、YNBD寒天プレート(0.67% yeast nitrogen
    base without amino acid, and 2% glucose)に塗布し30℃で88時間培養した。 【0046】ここで、増殖した酵母のプラスミド導入の確認は、常法に従い、プラスミドを回収した後に電気泳動することにより行うことができる。 上記の方法により、pYPR3831X-merCの導入された酵母をYNBD 液体培地 5mLに加え、30℃で16時間振とう培養した。 培養物を半分に分け、それぞれを30℃に暖めておいたYN
    B液体培地( 0.67% yeast nitrogen base without amino
    acid )で二回洗浄後、一方を2.5mLのYNBD培地に、他方を2.5mLのYNBG培地( 0.67% yeast nitrog
    en base withoutamino acid, and 2% galactose)にそれぞれ懸濁し、その後、30℃で4時間振とう培養した。 【0047】3mLのYNBD Top Agarose ( 0.67% yeast
    nitrogen base without amino acid, 2% glucose and
    0.7% agarose)を45℃に溶かしておき、YNBD培地で培養した上記菌体を、100μL加えよく混和した後、YNBDの下層寒天培地 (1.5% Agar)上にまいた。 また、YNBG培地で培養した上記菌体については、3mLのYNBG Top Aga
    rose (0.67% yeast nitrogen base without amino aci
    d, 2% galactose and 0.7% agarose) を45℃に溶かしておき、それにYNBG培地で培養した上記菌体を、100μL加えよく混和した後、YNBGの下層寒天培地 (1.5% Agar)
    上にまいた。 【0048】さらに、コントロールとして、プラスミド
    pYPR3831Xを上記と同様の方法により、サッカロミセス セレビシェ EH13-15に形質転換したものについても上記と同様の方法で培養し、計4種の微生物含有培地を作成した。 これら4種の上層寒天が固化した後、それぞれについて重金属取り込み活性を確認した。 すなわち、重金属含有化合物を抗生物質検定用ディスク(直径6mm)
    にのせプレート上に置き、30℃で36時間培養した後、阻止円の直径を測定し、比較した。 【0049】上記測定を CdCl 2 、CuCl 2 、ZnCl 2及びCoC
    l 2の4種の化合物について、それぞれ重金属含有化合物の濃度を変化させて行った結果を図2に示す。 この図より、merC遺伝子が導入され、ガラクトースによりその機能が発現されている酵母は、それ以外の3種の酵母に比較し、阻止円の直径が大きく、上記重金属に対して高い感受性を示しており、これにより重金属取り込み能力が上昇していることがわかる。 【0050】尚、上記4種の酵母について全RNAを抽出し、フォルムアルデヒド変性寒天ゲルでRNAをサイズ分画後、Hybond-N(Amersham社製)へキャピラリー法を用いて転写し、このフィルターを32 P標識しmerC断片をプローブに用いてハイブリダイズし、常法により洗浄後、オートラジオグラフを得ることにより、merC遺伝子の発現解析を行ったところ、pYPR3831X-merCベクターを持つ酵母菌体をガラクトースで誘導したときのみm
    erC遺伝子転写産物を検出できた。 ほぼ等しい量の全
    RNAが解析に用いられたことは、ゲルをエチジュウムブロマイドで染色する事により確認した。 【0051】実施例2:pKK223-3 (ファルマシア社製)
    のtacプロモーターの下流にmerCを連結させたプラスミドpTMC527(Biosci. Biotech. Biochem. 60 (1996)
    1289-12921)を大腸菌JM109(東洋紡社製)へ形質転換した。 この菌体を50μg/mlのアンピシリンを含む0.3
    %グルコース含有LB培地で37℃一晩振とう培養した。 前もって37℃に暖めた LB 液体培地で菌体を洗浄後、37℃
    に暖めた3mlのLB液体培地に再けん濁した。 0.5% LB To
    p Agar(3mL)を48℃であらかじめ溶解させておき、これに上の37℃に暖めたLB液体培地に再けん濁した菌体10
    0μLと1mM IPTG(30μL)を加え混合し、LBプレートにまいた。 【0052】コントロールとして、IPTGを加えないプレート及びpKK223-3を大腸菌JM109(東洋紡社製)へ形質転換し、上記と同様の操作により作成したプレートを用いた。 上記の3種のプレートについて、実施例1と同様の操作により、大腸菌への重金属取り込み活性を確認した。 結果を図3に示す。 この結果より、大腸菌についても酵母と同様、merC遺伝子が発現したものはCd
    Cl 2 、CuCl 2 、ZnCl 2及びCoCl 2に高感受性を示した。 【0053】実施例3:シロイヌナズナ(Arabidopsis
    thaliana)へのmerC遺伝子の導入は以下の方法で行った。 merC遺伝子のORF(配列番号2)を開始コドン側に制限酵素サイトBamHI終止コドン側に制限酵素サイトSacIを付加するように設計された配列番号5(GC
    GGATCCAT GTCAGCCATA ACCCGCATCA TC)で示される配列を有するDNAプライマーおよび配列番号6(GCGAGCTC
    TC AGCTACGCGG GGCGGGCGTT TC)で示される配列を有するDNAプライマーを用いてPCR反応を行った。 得られたPCR産物のシーケンスを確認後、制限酵素BamH
    I、SacIで処理し、BamHI、SacI処理された発現ベクター
    pBI121(クロンテック社製)のカリフラワーモザイクウイルス由来35Sプロモーターの下流に組み込みpBImerCを作製した。 pBImerCをアグロバクテリウムEHA105(Hood
    EE et al. J Bacteriol. (1986) 158, 383-385)にエレクトロポレーション法を用いて形質転換した。 得られた形質転換アグロバクテリウムを用いて浸潤法(infiltrat
    ion法)(Clough SJ, Bent AF. Plant J. (1998) 16:735
    -743)により、シロイヌナズナ(コロンビア)にmer
    C遺伝子を導入した。 遺伝子の導入は、50mMのカナマイシンを含むMS培地に播種し選抜後、葉からDNAを抽出しこれを鋳型として、配列番号5に示す配列を有する合成DNA、および、配列番号6に示す配列を有する合成DNAをプライマーとして用いてPCR法によって確認した。 【0054】作出した形質転換アラビドプシスのカドミウムに対する感受性を以下の方法により測定した。 875
    μMのカドミウムを含む1/2MS(ムラシゲ・スクーグ)液体培地(10ml)にカナマイシンで選抜した発芽後3
    0日目のロゼット葉1枚を浮かべ4日間、野生型と形質転換体について葉の状態の変化を目視で調べた。 その結果、2日目に形質転換体で白化がおこり、野生型では4
    日目に白化が確認された。 このことから、merC遺伝子を挿入した形質転換アラビドプシスは野生型と比較しカドミウムに対する感受性が増加していることが示唆された。 【0055】 【発明の効果】本発明の方法によれば、大腸菌、酵母、
    植物等の宿主にカドミウム、コバルト、銅、亜鉛といったような重金属を幅広く細胞内に取り込ませることができる。 【0056】 【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Mitsubishi Chemical Corporation <120> A method to increase heavy metal accumulation in plants and the ot her organisms <130> J10041 <160> 4 <210> 1 <211> 144 <212> PRT <213> Thiobacillus ferrooxidans E-15 <300> <303> Gene <304> 84 <306> 47-54 <307> 1989 <400> 1 Met Ser Ala Ile Thr Arg Ile Ile Asp Lys Ile Gly Ile Val Gly Thr 1 5 10 15 Ile Val Gly Ser Phe Ser Cys Ala Met Cys Phe Pro Ala Ala Ala Ser 20 25 30 Leu Gly Ala Ala Ile Gly Leu Gly Phe Leu Ser Gln Trp Glu Gly Leu 35 40 45 Phe Val Gln Trp Leu Ile Pro Ile Phe Ala Ser Val Ala Leu Leu Ala 50 55 60 Thr Leu Ala Gly Trp Phe Ser His Arg Gln Trp Gln Arg Thr Leu Leu 65 70 75 80 Gly Ser Ile Gly Pro Val Leu Ala Leu Val Gly Val Phe Gly Leu Thr 85 90 95 His His Phe Leu Asp Lys Asp Leu Ala Arg Val Ile Phe Tyr Thr Gly 100 105 110 Leu Val Val Met Phe Leu Val Ser Ile Trp Asp Met Val Asn Pro Ala 115 120 125 Asn Arg Arg Cys Ala Thr Asp Gly Cys Glu Thr Pro Ala Pro Arg Ser 130 135 140 【0057】 <210> 2 <211> 435 <212> DNA <213> Thiobacillus ferrooxidans E-15 <300> <303> Gene <304> 84 <306> 47-54 <307> 1989 <400> 2 atg tca gcc ata acc cgc atc atc gac aaa att ggc ata gtc ggt acc 48 Met Ser Ala Ile Thr Arg Ile Ile Asp Lys Ile Gly Ile Val Gly Thr 5 10 15 atc gtc ggt agt ttc agt tgc gcc atg tgt ttc ccc gca gca gcg agc 96 Ile Val Gly Ser Phe Ser Cys Ala Met Cys Phe Pro Ala Ala Ala Ser 20 25 30 ctc ggc gct gca atc gga ttg ggc ttt ctc agc cag tgg gaa ggc ctg 144 Leu Gly Ala Ala Ile Gly Leu Gly Phe Leu Ser Gln Trp Glu Gly Leu 35 40 45 ttc gtg cag tgg ctg att ccg att ttc gcc agc gtg gca tta ttg gcg 192 Phe Val Gln Trp Leu Ile Pro Ile Phe Ala Ser Val Ala Leu Leu Ala 50 55 60 acc ttg gcg ggc tgg ttc tcg cac cgc caa tgg caa cgc acg ctg ctg 240 Thr Leu Ala Gly Trp Phe Ser His Arg Gln Trp Gln Arg Thr Leu Leu 65 70 75 80 ggc tcg atc ggt ccg gtg cta gcg ctt gtc ggg gtg ttt ggg tta acg 288 Gly Ser Ile Gly Pro Val Leu Ala Leu Val Gly Val Phe Gly Leu Thr 85 90 95 cat cac ttt ctg gac aag gac ctg gcg cgc gta att ttt tat acc gga 336 His His Phe Leu Asp Lys Asp Leu Ala Arg Val Ile Phe Tyr Thr Gly 100 105 110 ttg gtg gtg atg ttc ctt gtc tcc atc tgg gac atg gtc aat ccg gcg 384 Leu Val Val Met Phe Leu Val Ser Ile Trp Asp Met Val Asn Pro Ala 115 120 125 aac cgc cgc tgc gcg acc gac ggc tgc gaa acg ccc gcc ccg cgt agc 432 Asn Arg Arg Cys Ala Thr Asp Gly Cys Glu Thr Pro Ala Pro Arg Ser 130 135 140 tga 435 stop 145 【0058】 <210> 3 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA <400> 3 GCGAATTCAT GTCAGCCATA ACCCGCATCA TC 32 【0059】 <210> 4 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA <400> 4 GCGTCGACTC AGCTACGCGG GGCGGGCGTT TC 32 【0060】 <210> 5 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA <400> 5 GCGGATCCAT GTCAGCCATA ACCCGCATCA TC 32 【0061】 <210> 6 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA <400> 6 GCGAGCTCTC AGCTACGCGG GGCGGGCGTT TC 32

    【図面の簡単な説明】 【図1】図1はプラスミドpYPR3831X-merCの構成を示す模式図である。 【図2】図2はプラスミドpYPR3831X-merCによる形質転換酵母及びそのコントロールにおける重金属濃度と阻止円の直径との相関を示す図である。 【図3】図3はプラスミドpTMC527による形質転換大腸菌及びそのコントロールにおける重金属濃度と阻止円の直径との相関を示す図である。

    フロントページの続き Fターム(参考) 2B030 AA02 AB04 AD20 CA17 CB01 CG05 4B024 AA08 CA02 CA11 DA01 DA06 DA12 EA04 GA14 4B065 AA01Y AA26X AA80X AA89X AB01 AC20 BA02 BA03 BB15 BB37 BC03 CA53 CA54 4D004 AA41 AB03 CA17 CC20

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