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Method for controlling heat ray by blending and encapsulating green house effect gas

阅读:933发布:2021-07-10

专利汇可以提供Method for controlling heat ray by blending and encapsulating green house effect gas专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To push back a heat flow flux to a radiator and to suppress transmission of the heat ray flow flux so as to lower cooling load and heating load by selecting many kinds of green house effect gases having a high green house effect and varying in IR absorption bands and blending and encapsulating a slight amt. of these gases into the spacing between adiabatic double layer glass. CONSTITUTION:A slight amt. of many kinds of the green house effect gases having the high green house effect and varying in the IR absorption bands are blended with the dry air or gaseous argon to be hermetically sealed for the purpose of heat insulation and the blended gases are admitted into the space sealed between the two layers of the adiabatic double layer glass. As a result, the performance to push back the substantial part of the incoming heat ray flow flux toward the radiator in the process of characteristic absorption and selective emission thereof and to suppress the transmission of the heat ray flow flux by this push back is imparted to the glass described above. Then, the adiabatic double layered glass is capable of suppressing the transmission of the heat rays reflected from the environment and lowering the cooling load. The glass pushes back the heat rays at the time of heating and, therefore, the far IR ray density in the heating space is increased and an additional gain of comfortability is obtd. In addition, the saving of the heating load is possible.,下面是Method for controlling heat ray by blending and encapsulating green house effect gas专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 温室効果が高く赤外線吸収帯を異にする多種温度効果ガスを選定し、微量をブレンド封入することにより、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する制御方法。
  • 【請求項2】 断熱複層ガラスにおいて、2層間のシールされた空間に断熱のため密封される乾燥空気あるいはアルゴンガスに、請求項1のブレンド温室効果ガスを混入せしめ、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する性能を付加することを特徴とする製法。
  • 【請求項3】 硬質ポリウレタンフォームなどの断熱材において、多孔質を生成する泡立て工程で使用される発泡ガスに、請求項1の多種ブレンド温室効果ガスを混入せしめ、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、
    それによって熱線流束の透過を抑制する性能を付加することを特徴とする製法。
  • 【請求項4】 ウエットスーツ、イマージョンスーツ、
    耐熱服、毛布など体表を覆う衣料において、断熱のための多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、請求項1のブレンド温室効果ガスを密封せしめ、体表より到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分を体表に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する性能を付加することを特徴とする製法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、大気中の極微量の温室効果ガス分子の卓越した地球保温に着目し、その熱線制御メカニズムを考察し、それを初めて産業上に具現するもので、温室効果ガス群から最適のものをなるべく多種選定して微量をブレンドし、限られたスペースに封入するだけで、無損失熱線押し戻し・無損失熱線環流増幅・無損失熱線透過抑制・省エネの4作用を享受する、熱線制御法に関わる。 本発明は、温室効果ガス分子が、特性吸収・選択射出過程で、分子レベルメカニズム故に有する、無損失で超越した熱線押し戻し作用・熱線環流増幅作用・透過抑制作用・省エネ作用を、複層ガラス・硬質ポリウレタンフォーム・多孔質樹脂/中空繊維などの限られたスペース内に、従来製法を殆んど変えずに具現し、従来反射しか手段のなかった熱線制御に供することを目的とし、熱線が関係する上記のような産業上の分野で広く利用できる。

    【0002】

    【従来の技術】日常的温度においても一方的に輻射されるエネルギーは大きいが、一般的に魔法瓶の銀メッキのような反射が適用できなければ放置するのが現状で、断熱といえば対流・熱伝導対応を意味した。 反射以外の熱線対処技術は、板ガラス中に微量の金属を加えた近赤外線吸収が唯一である。 温室効果ガス分子独自の、熱線押し戻し・熱線透過抑制を産業上に利用する方法は、従来着目されていない。

    【0003】熱線吸収ガラスは、板ガラス中に微量のニッケル、コバルト、鉄、セレンなど金属を加え、図1に示すように、1.6μ以下の近赤外線に限って40%程度吸収する着色透明ガラスである。 熱線輻射を支配する遠赤外線流束を強力に押し返し、透過を抑制し、可視光には透明を保持する試みはまったくない。 天井、床に次いで放熱が大きく、冷暖房消費の2割を占める窓の省エネルギー化のため、複層ガラスが韓国やヨーロッパで普及しているが、出遅れたわが国でも漸く寒冷地以外でも関心を集めている。 断熱複層ガラスの例として、3mm
    の2層の板硝子を6mm隔てて対向させ、鉛合金製スペーサに接するガラス面に銅メタリコンを施し、はんだ付けでメタリックシールするものは、シール後結露防止と断熱のため内部空気を乾燥空気あるいはアルゴンガスに置換して製造する。 断熱複層ガラスには、メタリックシールのほかに有機接着によるシール法がある。 ブルーの3mm熱線吸収ガラスを1層に用いた南窓の熱線吸収複層ガラスは、普通板硝子より4割の冷房負荷軽減効果があるとされるが、可視光透過は2割下がる。 熱線反射ガラスは、フロートガラス製造工程で金属イオンを片面に浸透させ、面発色させたもので、ミラー効果と熱線反射効果を利用するもので、ニューガラス分野でも、金属薄膜をコーティングしての熱線反射が試みられている。

    【0004】代表的高性能断熱材として一般建築物、冷凍冷蔵庫などに多用される硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール、ポリシアネートに発泡材、整泡材などを混合して短時間に、高分子化、発泡、整泡 成形を同時に行って製造される。 発泡材には化学的特性と熱伝導率から単一のフロンガスが使用されるが、公害問題に関連してフロン発泡から発泡あるいは空気発泡に転換する動きがある。 断熱のための多孔質の空間は、最初フロンガスで満たされているが、次第に空気に置換されて熱伝導率が増加する傾向があり、設計用には発泡後90日経過時の熱伝導率が採られる。 JISは25cm厚当り熱伝導度を0.0025W/m/Kと規定しており、これは空気のそれと大差なく、対流がないだけ有利で、技術として完成されている。 また、2成分からなる原液を施工現場で吹き付け、あるいは注入して発泡させる現場発泡が可能で、複雑な形状に隙間なく発泡層を作ることができる。 なお、単一フロンガスは一般的に特性吸収線を有するので、結果的には従来の硬質ポリウレタンフォームに幾許かの熱線押し戻し・透過抑制がありえたが、
    この自然則のメカニズムの存在と、技術的思想として有効性は、現在までまったく看過され、JIS規定で輻射遮断性能は問われず、熱線透過抑制の測定もなく、もとより、多種温室効果フロンガスのブレンド混入などは着想されていない。

    【0005】衣料における熱伝達対応としては、断熱樹脂層や断熱セラミックス層など優秀な方式が実用化されているが、熱線対応は、アルミニウム複合布はくによる反射が実用化されているものの、経年劣化や透湿性が懸念され、必ずしも満足されていない。 ガス分子によって、体表が輻射する遠赤外線熱放射を体表に向け押し戻し、あるいは、環境からの熱線の照り返しを押し戻す試みは見られない。 身体が暖まり、肩凝りが直るとして、
    遠赤外線に関連する衣料がブームとなっているが、ジルコニア系炭化素、アルミナ、シリカ、チタニアなどのファインセラミックスが、常温でも放射し続ける微弱な遠赤外線を利用するものである。 また、炭化ジルコニウム系のミクロ粒子を繊維に封じ込め、太陽光を吸収、畜熱して赤外線を発射するものが、スキーのダウンヒル競技用に開発された。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】自然則を利用して高度の技術的思想を創作し、実施可能な程度まで完成させることが、発明に求められる。 本発明は、地球温暖化における極微量の温室効果ガスの超越した作用に着目するもので、ガス分子温室効果は、自然則の最たる大気系に厳存し、体感も可能であるが、ガス分子レベルのメカニズムの正確な理解や体系が欠落し、解説書の物理像は不鮮明で誤りが多い。 本発明の出発点で、自然則の本質の考察が必要となり、「ガス分子温室効果の本質は、無損失の熱線押し戻し作用、熱線環流の無損失増幅作用にあり、結果として熱線透過抑制作用、省エネ作用がある」
    との「考察」を得て、「到来熱線流束を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する」との「創作」に展開した。 「発明が解決しようとする課題」は、通常自然則に対する考察を記述しないが、本発明においては、自然則の本質の解明の欠落が、
    技術的思想の展開を阻んでおり、自然則に対する「考察」から記述しなければ、「課題を解決するための手段」および「作用」で、実施可能な程度に完成していることを記述しても、なに人にも想起あるいは理解できないと思われる。 解決すべき課題として下記がある。 a)極微量の温室効果ガス分子の超越した作用の根源は何か、 b)標準状態換算で厚さ8000mの大気層に対し、占有できる厚さが5mm程度に制約される産業上で利用できないか、圧縮系での性能は離散系での性能と大差ないか、 c)反射、吸収体自身が昇温する通常吸収、散乱、温室効果ガス分子の特性吸収・選択射出で、本質的な違いは何か、 d)対流、熱伝導に並ぶ輻射の本質はなにか、現状では反射以外の対抗手段がないが、日常的温度レンジの断熱設計で輻射は無視して良いのか、 e)可視光線に対しより透明で、熱線全域を吸収できる複層ガラスができないか、日照に直面する集熱器や温室に使用し、大気温室効果を濃縮して再現できないか、 f)代表的能断熱材として確立された硬質ポリウレタンフォームの製造法や断熱性を乱すことなく、天井裏に張るだけで、真夏の灼けたコンクリート陸屋根からの熱線による寝苦しさを解決できないか、 g)体表からの熱放射を体表に向け押し戻す衣料に温室効果ガスが利用できないか、 h)肌で感じる熱線が体感温度を支配するというが、省エネに活用できないか、、 i)断熱のため、魔法瓶の真空層の真空度を極端に低下させず、極微量の温室効果ガスを封入するとして、保温性の向上は期待できるか、 j)真空層をもたない普及形魔法瓶に、本発明の多種温度効果ガス混入硬質ポリウレタンフォームを現場注入すれば、満足できる保温性能が得られないか。 「解決すべき課題」のうち、自然則の本質の考察を、下記段落に記述する。 0007大気系温室効果ガスの作用、温室効果、
    図2 表1。 0008黒体輻射・吸収、熱線環流成立条件、熱線対処、 黒体輻射データ。 0009特性吸収・選択射出の分子レベルのメカニズム、稀有な超越性の秘密。 0010大気系データの応用系への適用のための性能指標の導入。 0011大気系温室効果ガスデータ、
    表2 表3 図3。 0012大気系温度効果データの応用系指標への導入。

    【0007】自然則の本質を考察するため、最近世界規模で人員と費用を投入して漸く定量的知見が得られ初めた地球温暖化研究の成果を活用する。 図2は、衛星が、
    サハラ砂漠上で観測した宇宙空間流出熱線スペクトルで、灼熱の砂漠の320K=47C黒体輻射に雲の黒体輻射を加えた連続スペクトルが、透明な8〜13μ 窓波長帯で直接観測できるのに対し、他の不透明波長帯では、大気下層から上層にかけて温室効果ガスによる特性吸収と、それに続く選択射出が無数に繰り返され、大気上層の温室効果ガスによる最終選択射出しか、観測できない。 表1は、大気温度効果ガス分子の特性吸収・選択射出の収支を示す。 宇宙空間へのエネルギー流出はこの熱線以外ないから、エネルギー平衡上、地球全体の年間平均で、宇宙空間より大気・地球への正味流入可視光流束238W/m に正確に一致する筈で、宇宙空間への最終流出熱線流束はJ =238W/m 固定とみてよい。 地表が黒体輻射を通じて正味供給すべき流束は、可視光の雲吸収65W/m 、地表蒸発潜熱78W/
    、地表対流顕熱24W/m の計167W/m の供給ルートがあり、71W/m で足りる。 これに対し、地表は実にI =390W/m の黒体輻射を余儀なくされ、地表温度をT =288K=15Cまで昇温させる。 理由は、炭酸ガスなど温室効果ガス分子が、地表や雲からの黒体輻射や、他ガス分子が再射出する熱線を、無損失で特性吸収しては、無損失で上向きと下向きに折半して選択射出するからである。 射出は四方に向けられるが、大気系でも本発明の応用系でも、無限平板モデルをとるため、以後押し戻し(下向き)と透過(上向き)の2方向で記述する。 エネルギー平衡上、最終流出熱線流束J =238W/m が不足しないように、地表黒体輻射はI =390W/m に結果的に増大させられ、この間押し戻しも増大させられ、地表までの集積が、最終押し戻し熱線流束K =319W/m となって、大気より地表に戻され、地表は、これに71W/m
    に加えて、I =390W/m の黒体輻射をすることで落着する。

    【表1】

    大気系での雲の影響は大きく、誤った扱いは混乱をきたす。 雲は下向きにも黒体輻射するが、上向きだけの地表輻射に含めて扱ってよいか。 雲はJ

    =238W/m


    中で89W/m

    に寄与し、残148W/m

    は地表輻射の寄与との分析は多分正しいが、温室効果ガスの効果とする説は、温室効果ガスの作用を片側からだけ見ている。 温室効果ガスがなければ、地表はI

    =238W/


    を黒体輻射する255K=−18Cに冷え込むとの通説は、可視光の雲吸収C

    =65W/m

    は不変で、


    地表潜熱E

    =78W/m

    と地表顕熱F

    =24W/


    は合計で10W/m

    に低下を仮定すると、163


    W/m

    の正味流束の輻射を地表は要求されが、上の6


    5+10W/m

    を折半して雲からの下向き熱線流束とすると、200W/m

    の黒体輻射を地表は要求され、


    244K=−29Cまで過冷されることになる。 温室効果の本質は、下向きの「無損失の熱線押し戻し作用」にあり、地球保温の主役は「無損失の環流増幅作用」であるが、押し戻しと黒体の「完全吸収・輻射」の連係による。 「無損失の熱線透過抑制作用」は、無損失の押し戻しの裏作用であり、大気系の議論で、上向き熱線流束に押し戻し熱線流束と同じウエイトを置くことはない。 現実離れの「無損失」は、一見するところのI

    =390


    W/m

    と、J

    =238W/m

    の差を大幅に超えて、K

    =319W/m

    は平衡させ、折半射出した筈の上向き・下向きのうち、下向きは下端の地表で大きな最終押し戻し流束となり、黒体輻射体としての地表の存在がそれを支援して、自家再生的な「熱線環流増幅」をもたらし、現実の温度上昇に直結するから、分子レベルの物理現象は尋常でない。

    【0008】黒体輻射は、輻射体絶対温度に対応して、
    ステファン・ボルツマン則による輻射エネルギーを、ウイン変位則の波長をピークとする、プランク則のスペクトルを持つ熱線として、行き先の状況に関係なく、一方的に放射してしまう。

    熱伝導や対流熱伝達は、行き先の状況で強さや方向にフィードバックが掛かるが、輻射は供給者が熱伝導・対流熱伝達によってフィードバックしない限り、無制限に放射し続ける。 輻射エネルギーは、日常温度の輻射体でも大で、輻射体が温度を保持するには、供給ルートを確保して相応の熱供給を続けるか、反射で正味輻射を軽減するしかない。 1リットルの湯は、0.05m

    の表面から100Cで52Wを輻射し、0.012C/secで湯温は急降下するから、魔法瓶は、真空層の内面の銀鍍金で反射させて急降下を避ける。 他方、強制的に輻射に曝される物体は、ほとんどが黒体に近い完全吸収を余儀なくされて昇温し、従来技術は有効な防御手段として反射しか提供できず、抵抗は諦められていた。 黒体輻射体自身の熱線吸収性は、黒体吸収と呼ばれるように到来する熱線は完全吸収し、それは一方向的な黒体輻射と矛盾しない。 黒体吸収・輻射とのリンクが、無損失熱線環流増幅作用の成立条件で、宇宙や大気への熱線押し出しは、輻射体に吸収されないから、環流増幅はない。 窓・


    壁・天井からの熱線押し戻しは、輻射体との結合関係に関わる。

    【0009】極微量のガス分子が、超越的で無損失の多くの作用をもたらすのは、特性吸収・選択射出のメカニズムとして、それぞれの分子の回転や振動状態の遷移に必要なエネルギーが、熱線光量子エネルギーとマッチした時に、極めて強力な特性吸収を生じ、内部・放射エネルギー変換を、速やかに局所熱力学的平衡下で、キルヒホッフの法則に沿って、自身の内部温度に対応して、吸収と同じ波長を射出し、それが分散された他ガス分子に崩的に波及するからである。 ガス分子がその温度で黒体輻射するとの誤った解説があるが、大気だけの昇温はなく、特性吸収は通常の「真の吸収」ではない。 押し戻しは反射に似るが、選択射出の際折半されて無損失の熱線透過抑制・熱線押し戻し作用をもたらすが、通常の吸収・反射と誤解される。 熱線透過抑制作用は無損失で分散的でソフトであり、熱線押し戻し作用は、集中的で一方的に方向変換するデリケートな反射でなく、分散的な点が散乱に似るが、進路を変更するだけの散乱でもなく、無損失でマイルドである。

    【0010】展開しようとする応用系は、最終流出流束J、最終押し戻し流束K、輻射流束I、流入熱流束Hとすると、大気系における雲のようななバイパスがなく、
    I=J+K. H=I−K=Jと単純であり、設計の定量化は可能と、吸収率データの収集に努めた。 しかし、後述の取得データでは定量化は無理で、実験的検証の方が容易であるが間に合わず、また大気系に頼らざるを得なくなった。 応用系が実施可能な程度の性能を持ちえることを証明するため、応用系のストーリーと視点を分類し、性能指標を設定し、大気系データから合理的に推量する方法をとることにした。 応用系のうち、大気系の縮図とも言える温室・太陽集熱器は、Jが平衡上固定され、ガス分子は押し戻しをへてK積成に寄与し、輻射体とリンクして無損失の環流増幅を機能させ、平衡するI
    およびK、輻射体の温度Tを得て収束するストーリーで、流出固定型と名付ける。 ほかに、Jの極小化を目的とする極小型、Hを極小化を目的の省エネ型、押し戻し作用そのもの、あるいは、それによる熱線透過抑制作用を利用とする部分型、H・Kの極大化を目的とする極大型などが展開されうる。 以上の分析から、下記左のように応用系性能指標を設定した。 大気データのI
    をIKJに読み替えて仮算すると、都合のよい値となるが、特に? 印は応用系の目標値に使うべきものでない。

    大気系温室効果指標は、地表温度効果に片寄り、前段の熱線流束間の指標は空白であるが、雲吸収C

    ・潜熱E


    ・顕熱F

    ルートの熱供給が、地表輻射I

    への熱供給D

    の2.35倍あって、応用系性能指標に接合できないため、大気系換算指標を導入した。 大気系の入出力平衡はI

    +C

    +E

    +F

    =K

    +J

    であり、次の仮説を立て、種々の度でチェックしたところ不具合は見られず、ほぼ解決したと考えられる。 a)雲吸収C

    ・潜熱E

    ・顕熱F

    熱供給は、こと温室効果ガス分子との関わりにおいては、D

    からI

    を経由する温室効果ガス分子との関わりと、差はない、 b)地表熱エネルギーの一部しか受け取れなかった減点I

    の後遺症は、K

    になく、温室効果ガス分子による押し戻し・環流増幅作用により十分に熟成されており、


    押戻透過比K

    /J

    はガス分子系構成に対応し、性能指標の原点となる。 応用系とリンク可能となった大気系換算指標と大気データ評価を上表に付記する。 もし、大気に雲・潜熱・顕熱供熱ルートのG

    =C


    +F

    =167W/m

    が喪失したら、地表輻射I


    地表温度T最終押し戻し熱線Kはどうなるか? に対し、


    計算コードは解を出し渋り、従来の知見で即答できないと思われる。 日照S

    と最終放出J

    がともに238W


    /m

    で不変なら、Kも不変のK

    で、地表輻射I

    経路への給熱D

    =71W/m

    が自動的にG

    だけ増加して、T=42Cの灼熱地球になろうが、大気系に頼って展開してきた考察の、大気系への返礼である。 雲・潜熱・顕熱供熱ルートに2/3を託し、K

    は保持するが、I

    経路を通させず、T

    =15Cに留めたのは、


    造化の妙と言えよう。 なお、「作用」に記述の原理説明ケースAは、T=42Cを得るものである。

    【0011】各種温度効果ガスの応用のためのデータバンクとして、大気系温度効果関連を表2に収集した。 第1〜5/6位の体積濃度は348ppm〜0.415/
    0.24ppb、標準状態厚さに圧縮して大気層800
    0m中の2.8m〜3.4/3μ、分子量を考慮した分圧比では5 10 −3 〜1.7 10 −8 /10 −8の極微量ながら、地表温度保持に対し重複の無駄なしに5
    5〜8%の寄与率で立派に分担する。 考察は、この稀有な超越性に注目し、未開の熱線制御への活用に対し、8
    000mを温室効果ガス群だけの2.81mに圧縮しても大気系温室効果は保持できる筈、3.4/3μがこれだけ効くなら、5mmの空間で、大気温室効果はもとより、数桁それを上回る人工温室効果ガス体を、安価なガス群からの最良の選択で確保できる筈、と展開された。
    表3は大気系にそれ程密接でない温度効果ガスのデータで、空欄の多さは、研究は公害の視野からに限られているからで、応用の視点でサーベイすれば、新顔が続々登場すると思われ、オゾン層破壊の敵フロンだけが、応用系を支えることにはならない。 最良の選択と応用系の定量設計のため、全ガス種の単一ガス単一波長帯λ 毎の、入力流束I の厚さxでの流束Iに対する実吸収率データA(λ ,x)=1−I/I が必要となる。 通常事象並みに、吸収線強度a密度pからA(λ ,x)
    =exp(−apx)が実用できるか、下記炭酸ガスの主吸収帯14〜16μの実吸収率A(λ ,x)データで検証すると、厚さ0の初参入で極めて鋭敏に立ち上がって逸脱し、1cmで48%に達した辺りからも曲がって逸脱する。 吸収線強度が大きいと、始めてすぐ特性吸収され尽くすが選択射出で補われ、他波長からの回り込みがなく、フィードバックが掛からない何かがあって、
    減衰dIがI(x)に比例しない。

    吸収線強度が大きくない炭酸ガスで、吸収率73%を4


    cmで達成するから、平均的な温室効果ガス種は極薄で8割に達する。 それ以上ブレンド量を増すより、他ガス種の吸収帯巾をサーベイして、親和性、毒性、化学安定性、公害性、コストなどに問題のないガス種は、極微量でも初参入させる方針が賢明と思われる。 ガス種毎の波長平均A(λ

    00 ,x)は、A(λ

    ,x)データを波数幅で積分して得られるとされるが、吸収線1本毎直接数値積分で解く以外は、線吸収強度からのアプローチは困難と判断された。 そこで、全ガス種のA(λ

    ,x)


    数値積分解が重要となるが、一般的に与えられるのは、


    図3のような最終吸収率数値積分解A(λ,x

    )で、


    厚さxに対する物理像が確定できない。 この種の吸収率データやコードは、公立研究機関が所持し、応用系の開発機関が正式に申し込めば、学術ベースで取得可能と思われる。 並行して、実際のブレンド調整はppmレベルの混合となるであろうし、ガスは安価なので、実験的試行錯誤アプローチを進めるべきである。

    【0012】吸収率データが十分でない状況ながら、応用系熱線制御性能指標の導入で、実施可能の程度までの見通しを得たが、表2記載の下記大気温度効果データを、前段の熱線に戻し、応用系性能指標に反映し、温度効果との絡みを明らかにする。 a)各ガス種の対炭酸ガス・対CFC−11温度上昇能、最終吸収率A(λ,x )に相応。 b)現状濃度における各ガス種の温度上昇への寄与比、
    最終吸収率A(λ,x )に相応。 c)CFC−113等の0−1ppb初参入による温度上昇、初参入吸収率A(λ,x=0)に相応。 d)メタンガス2.1−3.4ppmへの増加による温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 e)亜酸化窒素388−465ppbへの増加による温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 f)対流圏オゾンガスの437−570ppb増加の温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 温度上昇ΔT は、輻射増ΔI に対応し、ΔI =2
    268 10 −10* To 3* ΔT =5.41 ΔT
    (W/m ,288K) で与えられる。 平衡からJ
    =238W/m ,ΔJ =0、よってΔK =0。
    例えばd)c)は、輻射増ΔI は2.2および1W/
    で、性能指標に下記のように影響する。

    なお、大気系データは、輻射体温度T

    =288K輻射流束I

    =390W/m

    に対する値であるから、応用系の輻射体温度がT(K)なら、(T/T

    倍して換算評価できる。

    【0013】

    【課題を解決するための手段】遠赤外線に対し高い吸収線強度と、できれば広い吸収帯幅をもつ温度効果ガスを、吸収帯の重複を避け、初参入効果を考慮して極微量でもできるだけ多種加え、従来製造法との親和性、毒性、化学安定性、公害性、コストを考慮して、封入すべきブレンドガスを選定する。 単一温度効果ガス封入は、
    やむを得ない場合以外、効果的でなく避ける。 以上のブレンドガスを厚さ5mm程度の空間に封入する。 多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、
    熱線流束に対し輻射体に向け6割を押し戻し、熱線流束の透過を6割抑制する。 必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能と桁違いに強力、あるいは抑制した性能に調節し、応用目的に合致する無損失の熱線制御法を実現する。 この熱線制御法は、従来まったく存在せず、それは作用に疑問があるからでなく、作用そのものは大気系に厳存しながら、考察が欠落して、産業上への適用を想起できなかったためであり、本発明は、自然則の本質の考察によって、実施可能な程度の技術的思想として、この熱線制御法を提起するものである。 本発明は、方法の発明を基本とするもので、応用範囲のうち、
    通常には想起できないと思われる、以下3分野に限って、製造法の形で併せ提起する。 従来の製法に封入が加わるだけで、この熱線制御法が当該分野に応用できることさえわかれば、製造法は自ずから明確なため、図面および詳細な記述を省略する。

    【0014】断熱複層ガラスの2層間のシール空間に、
    断熱のため密封される乾燥空気あるいはガスを、ブレンド温室効果ガスに置換封入させる。 多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、熱線流束に対し輻射体に向け6割を押し戻し、熱線流束の透過を6割抑制する。 必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、桁違いに強力に、あるいは、乾燥炭酸ガスをも混入させてバランスよく抑制された性能に調節し、可視光の透過を低下させずに熱線を効果的に制御する。

    【0015】硬質ポリウレタンフォームなどの断熱材の泡立て工程の発泡ガスに、多種ブレンド温室効果ガスを混入させる。 泡内部に分散された多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、周囲の本体を障害なく通過し到来する熱線流束に対し、輻射体に向け6割を押し戻しさせ、熱線流束の透過を6割抑制する。
    必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能より桁違いに強力な熱線制御効果を確保する。 発泡材には化学的特性と熱伝導率の低さから従来単一フロンガスが使用されてきたので、従来製法との適合性は心配なく、適切な温室効果ガスが選定されれば失敗はない。 以上の手段は、自然のガス分子が有する熱線押し戻し・透過抑制メカニズムの解明に立って、空間的制約下で上記目標が達成する強化策として、温室効果ガスの多種ブレンド混入が、提起されたものである。

    【0016】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料において、断熱のための多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、ブレンド温室効果ガスを分散密封させる。 分散された多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、到来する熱線流束に対し、輻射体に向け4割押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を4割抑制する。 従来、アルミニウム複合布はくによる反射が実用化されているものの、経年劣化や透湿性が懸念されたが、透湿性は本来の断熱機能向けの場合と同一で、経年漏洩防止さえ成功すれば、マイナス要因はなく、遠赤外線ブームで喧伝される健康効果を継続的に併せ享受できるよう工夫する。

    【0017】

    【作用】封入された、温室効果が高く赤外線吸収帯を異にする多種温度効果ガスの、微量ブレンドガス分子は、
    厚さの制約下で大気系のそれ以上の性能を有し、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を揮制し、新規の熱線制御の方法として機能する。

    【0018】断熱複層ガラスのメタリックシール空間にブレンド温室効果ガスを置換封入させる製法によって、
    ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0019】図4は本発明の熱線制御法の原理説明図である。 太陽集熱器用ブレンド温室効果ガス封入複層ガラスを対象に、封入されるべき6ミリ厚空間内、および流入・流出熱線流束を、下記A〜Fの6ケースについて試算する。 この空間は上下を3mm厚の板硝子に挟まれ、
    下ガラスに接して、その中を熱媒体が貫流する黒色塗装の受熱面積2m の集熱板があって、上ガラス・空間・
    下ガラスを通して、4ランクの日照流束S=238,4
    78,544,800W/m を受けるが、原理図は空間の境界のみ示す。 空間内のブレンド温室効果ガス分子は、標準状態換算8000m厚の大気中の温室効果ガス分子の性能に匹敵するよう選定・封入され、集熱板より温度Tに対応して放射される熱線流束I に対し、特性吸収の上、直ちに上向きと下向きに折半して熱線を選択射出し、それが他のガス分子の、特性吸収・選択射出に雪崩的に広がり、上向き熱線流束Iおよび、下向き熱線流束Kに集成されて上端x 12でK 12 、下端x で最終押し戻し熱線流束K となる。 K は下ガラスを通して集熱板に吸収され、I 輻射と熱媒体への供熱Qに供されるから、I =S−Q/2+K が成り立つ。 外気に放出される最終放出熱線流束I 12は、平衡状態でI
    12 =S−Q/2となる筈で、それを黒体輻射温度に換算し、仮想輻射温度tとする。 ケースABCは、熱媒体に供熱しないQ=0時で、日照可視光線流束Sと平衡する上端の最終上向き流束をI 12 =Sで定め、大気系の押戻透過比を適用し、最終押し戻し熱線流束K を推定し、Q=0からI =I 12 +K 、および、輻射温度Tを算出する。 厚さを12等分して下端よりx 〜x
    12とし、それに対応する下向きと下向き熱線流束を、
    2流相似モデルにより分析する。 下向き熱線流束は、上瑞で当然K 12 =0で、下端K まで直線的に増加する。 一方、上向き熱線流束Iは、下端I から上端のI
    12まで直線的に減少し、どのxにおいても両流束の差はI 12に等しい。 各xに対応するKとIを棒グラフの長さで示す。 さらに、左横を下に回すと、厚さxに対するKとIを線グラフ表示し、Cでは、特性吸収・選択射出を次のように模式化してイメージできるようにしている。 I からのI坂を転がり降りたペアー群Iのペアーが、x でガス分子と衝突すると、上向きと下向きに別れ、下向きに別れた片割れは、K群に転じて新ペアーを組みK坂を登る。 次のx での衝突で、I群に転じI坂を降りる。 同様なプロセスを繰り返すうち、大勢としてはxとともにI群は直線的に減り、J群は直線的に殖える。 2流相似モデルは、大気中では精度が悪すぎて今日利用されないが、本発明の考察用には有効である。 実際は後述の初参入効果などで、輻射体に近い下端では、直線より弛むと思われる。 ケースDEFは、日照流束Sを1ランクあげ、熱媒体への供給熱量Qを1ランク下のA
    BCに一致させるように算出したので、SとQ以外は図を共用できる。

    太陽集熱器は給熱量Qの大きさより、気温よりどれだけ高温の熱媒体が得られかのエクセルギーで格付けされる。 集熱板は高温になると、絶対温度の4乗に比例して、極端に輻射損失が増えるため、15C程度の僅かな高温化のため、高価でデリケートな選択吸収面使用を余儀なくされる。 転換効率を考慮しない熱収支だけの6ケース試算ではあるが、ブレンド温室効果ガス封入複層ガラスを使用すれば、普及型黒色塗装集熱板のままで、例えば、J=544W/m

    の日照下で、熱媒体流量を零に絞り込めばCのT=114C、流量を増して行くとE


    のT=102Cというように、熱媒体流量によって極端に下げずに、高温の集熱板温度を確保できる。 なお、試算6ケースは、15/30/40Cの輻射流束値で組立てたため、Eは給熱量が極端に低い利用時のデータとなっているように、太陽集熱器としての最適化サーチをしておらず、最適設計によって、より望ましい定格性能が得られる。 もし、ブレンド温室効果ガス封入複層ガラスを使用しなければ、FでQ=512Wを確保すると、I


    12に回せる流束544W/m

    を輻射するt=40C


    まで、集熱板温度は、T=102Cから低下を余儀なくされる。 仮想輻射温度tと集熱板温度Tの間の大差、−


    18C/42C、30C/102C、40C/114C


    は、温室効果ガス分子が、強力にI

    輻射流束を無損失で押し戻し、K

    を集熱板に戻して、無損失の熱線流束環流が生ずるため、外向きに出さなければならないI


    12を、大巾に上回るI

    輻射が確保できるからで、I


    輻射に見合うTまで、集熱板温度は上昇して平衡に達する。 さらに、分子固有の無損失の超越性が関わるため、ブレンド温室効果ガスの選定いかんで、何倍も強力な昇温を得ることができる。 もし、この複層ガラスを温室に使うなら、ケースAの日照以上は遮らないと熱帯植物も耐えられない高温となる。 もし、その温室が吹雪の中にあって人がビバークするなら、体表1m

    が輻射する500Wの6割は押し戻され、体表にも遠赤外線が戻されるから、凍えることはなく、陽がさせば小春日和となろう。 もし、その温室が山火事の熱射に曝されても、


    透過熱線は4割であるから、中の人は持ちこたえるであろう。 もし、温室効果ガスを気泡内に閉じ込めた耐熱ガラスでストーブの放熱体を覆ったら、放熱体は高温化して快い赤外線ストーブとなろう。 本発明の応用のうち、


    ガス分子昇温が一番体感的に理解しやすいが、一端でしかなく、温室効果ガス分子の超越した無損失熱線押し戻し・無損失熱線環流増幅・無損失熱線透過抑制・省エネの4作用を、熱線制御法として、初めて、広く産業上で活用しようとするものである。 要は吸収波長帯を重複させぬよう、なるべく多種の温室効果ガスを微量用意し、


    ブレンドして閉じ込めれば、赤外綿が在る限り恩恵が受けられ、コスト増は僅かである。 以下は、分散閉じ込め例である。

    【0020】硬質ポリウレタンフォームなど断熱材の、
    泡立て工程の発泡ガスに、多種ブレンド温室効果ガスを混入させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0021】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料の断熱多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、ブレンド温室効果ガスを密封させる製法によって、ガス分子は到来する熱綿流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0022】

    【実施例1】2層の3mm板硝子を6mm隔てて対向させ、鉛合金製スペーサに接するガラス面に銅メタリコンを施し、はんだ付けでメタリックシールした断熱複層ガラスにおいて、シール後結露防止と断熱のため内部空気を乾燥空気に置換する代わりに、ブレンドされた温室効果ガスを、置換封入させて製造する。 乾燥炭酸ガスも若干混入させ、スペクトル全域に作用させるように図り、
    可視光の透過を低下させずに熱線のみ効果的に制御する。 内圧は当然であるが、大気圧として歪みを避ける。

    【0023】

    【実施例2】一般建築物、冷凍冷蔵庫などに多用される硬質ポリウレタンフォームを、ポリオール、ポリシアネートに発泡材、整泡材などを混合して短時間に、高分子化、発泡、整泡 成形を同時に行って製造する際、発泡ガスに多種にわたりブレンドされた温室効果ガスを混入させる。 漏洩防止は従来方式のままで良いと思われる。
    2成分からなる原液を施工現場で吹き付けあるいは注入して発泡させる現場発泡で、上記混入製法が可能であれば、複雑な形状に隙間なく発泡層で充満することができ、用途が拡大される。 たとえば真空層を有しない普及形の魔法瓶の内瓶の外周に硬質ポリウレタンフォームを充満させれば、保温性能のよいものとなる。

    【0024】

    【実施例3】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料において、断熱のための多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、多種ブレンド温室効果ガスを密封せしめる。 封入方法は前者は実施例2に近いが、後者は工夫を要する。 漏洩率はなるべく低く押える。

    【0025】

    【実施例4】一般建築物で、断熱も兼ねて多用される、
    発泡コンクリートの、発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガスに混入させる。 漏洩防止に格段の考慮を要する。

    【0026】

    【実施例5】真空層を有する魔法瓶において、JISの保温規定に合格するには、濃い鍍金液を使用しての良い内面銀鍍金が第一、次が10 −3 mmHg以上の真空度、さらに広すぎない口径が必要との報告がある。 その真空引きに際し、10 −4 mmHg程度で多種ブレンド温室効果ガスとの置換・封入を開始し、10 −3 mmH
    g程度に保持するとして検討する。 減圧によって標準状態での多種ブレンド温室効果ガス容積は著しく膨張するから、封入できる多種ブレンド温室効果ガス重量があまりに微量過ぎ、保温効果の向上はほぼ望めない。 フロンガスの熱伝導度は空気のそれの半分なので、10 −2
    mHgあるいは大気圧充填も考えられ、試みると面白いが、実施例2最後の、真空層のない普及型魔法瓶により実用性があろう。

    【0027】

    【発明の効果】温室効果が高く、赤外線吸収帯を異にする、多種温度効果ガスをブレンド封入することにより、
    到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、
    相当部分を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する制御方法を提起する本発明によって、従来反射以外の手段が欠落していた熱線への産業上の対処が可能となり、省エネに役立つ。 この熱線制御法は、ガス分子の分子レベルの、特性吸収・選択射出メカニズムに便乗するもので、無損失・極微量・超感度であり、応用目的に合致するように、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能より桁違いに強力にしたり、
    あるいは抑制したり、自由に調節できる。

    【0028】断熱複層ガラスの空間に、ブレンド温室効果ガスを、置換封入させる製法によって、ガス分子は、
    到来する熱線流束に対し、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。 新断熱複層ガラスは、環境よりの照り返し熱線の透過を抑制でき、冷房負荷を軽減する。 暖房時には熱線を押し戻すから、暖房空間の遠赤外線密度が高められる快適さとともに、暖房負荷も節減でき、夜間の放射冷却も押し戻すから、降温がへり、結露がなくなる。
    可視光の透過は低下せず、冬季は太陽光を減衰させずに取り込め、省エネできる。 人の体感温度は、肌で感じる熱線に支配され、実験によれば、室温が4C高くて、照り返しがなければ冷房を起動せず、逆に、冷たい熱線を感じ,暖房の室温設定の4C上昇させるという。 新断熱複層ガラスは、体感温度を介し、思わぬ省エネルギーに直結する。 日照に直面する、温水器や温室などのガラス材として新断熱複層ガラスを使用すれば、大気温室効果の縮図といえる、昇温効果を期待できる。 なお、従来このためのガラス材は、太陽可視光の取り込み、対流放熱の遮断、熱伝導放熱低減を主任務とし、内部熱線放射に対しては反射効果以外は期待しないが、保温性能はガラスが最良とされており、新断熱複層ガラスはそれをさらに改善する。

    【0029】硬質ポリウレタンフォームなど断熱材の、
    泡立て工程の発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガスを混入させるだけの軽微な製法変更によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。 新硬質ポリウレタンフォームが建物に使用されれば、環境よりの照り返し熱線透過を抑制でき、冷房負荷を軽減する。 真夏の日射で灼けたコンクリート陸屋根下の天井に張るだけで、
    熱線による体感温度上昇は消え、寝苦しさから解放され、無駄な冷房運転が避けられる。 暖房時には熱線を押し戻すから、暖房空間の遠赤外線密度が高められて、快適さの余禄が得られるとともに、暖房負荷も節減でき、
    夜間の放射冷却も押し戻すから、降温が減る。 普及型魔法瓶などに適用すれば、保温保冷性が向上する。 軟質ポリウレタンフォームなど発泡材に新製法を適用し、生鮮物保冷箱など短期使用の保冷に当てることができる。

    【0030】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料の断熱多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、ブレンド温室効果ガスを密封させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制するから、寒冷環境下および高温環境下で体温保持が容易になる。 また、ガス分子の無損失押し戻し機能によって、体表筋肉間で遠赤外線流束の環流が自力で継続し、受取流束だけでなく、出ていく流束も5割増強され、継続される生理・心理的影響は計り知れず、
    遠赤健康ブームの効能を超える医用・健康・活性化効能がありえる。 ガス分子を利用する衣料の温かさと、皮膚遠赤増強は比例関係にあるが、出ていく流束の活発化は、爽快感のある温かさと期待される。

    【0031】以上の効果を請求範囲ごとに、熱線制御の4作用に整理して示す。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】従来唯一の熱線吸収技術、熱線吸収ガラスの透過率に関わる特性図。

    【図2】自然則考察のための、大気から流出する熱線スペクトルに関わる特性図。

    【図3】自然則考察のための、大気温室効果ガスの熱線吸収データに関わる特性図。

    【図4】本発明の原理説明図。 太陽集熱器用複層ガラスへの、本発明熱線制御法の適用例で、6ケース試算を示す。 本発明は、方法の発明を主体とし、製法はいずれも従来製法の小変更に留まるため、この原理説明図で代表させる。

    ─────────────────────────────────────────────────────

    【手続補正書】

    【提出日】平成6年5月19日

    【手続補正2】

    【補正対象書類名】図面

    【補正対象項目名】図4

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【図4】

    【手続補正3】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】全文

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【書類名】 明細書

    【発明の名称】 温室効果ガスブレンド封入熱線制御法

    【特許請求の範囲】

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、大気中の極微量の温室効果ガス分子の卓越した地球保温力に着目し、その熱線制御メカニズムを考察し、それを初めて産業上に具現するもので、温室効果ガス群から最適のものをなるべく多種選定して微量をブレンドし、限られたスペースに封入するだけで、無損失熱線押し戻し・無損失熱線環流増幅・無損失熱線透過抑制・省エネの4作用を享受する、熱線制御法に関わる。 本発明は、温室効果ガス分子が、特性吸収・選択射出過程で、分子レベルメカニズム故に有する、無損失で超越した熱線押し戻し作用・熱線環流増幅作用・透過抑制作用・省エネ作用を、複層ガラス・硬質ポリウレタンフォーム・多孔質樹脂/中空繊維などの限られたスペース内に、従来製法を殆んど変えずに具現し、従来反射しか手段のなかった熱線制御に供することを目的とし、熱線が関係する上記のような産業上の分野で広く利用できる。

    【0002】

    【従来の技術】日常的温度においても一方的に輻射されるエネルギーは大きいが、一般的に魔法瓶の銀メッキのような反射が適用できなければ放置するのが現状で、断熱といえば対流・熱伝導対応を意味した。 反射以外の熱線対処技術は、板ガラス中に微量の金属を加えた近赤外線吸収が唯一である。 温室効果ガス分子独自の、熱線押し戻し・熱線透過抑制を産業上に利用する方法は、従来着目されていない。

    【0003】熱線吸収ガラスは、板ガラス中に微量のニッケル、コバルト、鉄、セレンなど金属を加え、図1に示すように、1.6μ以下の近赤外線に限って40%程度吸収する着色透明ガラスである。 熱線輻射を支配する遠赤外線流束を強力に押し返し、透過を抑制し、可視光には透明を保持する試みはまったくない。 天井、床に次いで放熱が大きく、冷暖房消費の2割を占める窓の省エネルギー化のため、複層ガラスが韓国やヨーロッパで普及しているが、出遅れたわが国でも漸く寒冷地以外でも関心を集めている。 断熱複層ガラスの例として、3mm
    の2層の板硝子を6mm隔てて対向させ、鉛合金製スペーサに接するガラス面に銅メタリコンを施し、はんだ付けでメタリックシールするものは、シール後結露防止と断熱のため内部空気を乾燥空気あるいはアルゴンガスに置換して製造する。 断熱複層ガラスには、メタリックシールのほかに有機接着によるシール法がある。 ブルーの3mm熱線吸収ガラスを1層に用いた南窓の熱線吸収複層ガラスは、普通板硝子より4割の冷房負荷軽減効果があるとされるが、可視光透過は2割下がる。 熱線反射ガラスは、フロートガラス製造工程で金属イオンを片面に浸透させ、面発色させたもので、ミラー効果と熱線反射効果を利用するもので、ニューガラス分野でも、金属薄膜をコーティングしての熱線反射が試みられている。

    【0004】代表的高性能断熱材として一般建築物、冷凍冷蔵庫などに多用される硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール、ポリシアネートに発泡材、整泡材などを混合して短時間に、高分子化、発泡、整泡 成形を同時に行って製造される。 発泡材には化学的特性と熱伝導率から単一のフロンガスが使用されるが、公害問題に関連してフロン発泡から水発泡あるいは空気発泡に転換する動きがある。 断熱のための多孔質の空間は、最初フロンガスで満たされているが、次第に空気に置換されて熱伝導率が増加する傾向があり、設計用には発泡後90日経過時の熱伝導率が採られる。 JISは25cm厚当り熱伝導度を0 0025W/m/Kと規定しており、これは空気のそれと大差なく、対流がないだけ有利で、技術として完成されている。 また、2成分からなる原液を施工現場で吹き付け、あるいは注入して発泡させる現場発泡が可能で、複雑な形状に隙間なく発泡層を作ることができる。 なお、単一フロンガスは一般的に特性吸収線を有するので、結果的には従来の硬質ポリウレタンフォームに幾許かの熱線押し戻し・透過抑制がありえたが、
    この自然則のメカニズムの存在と、技術的思想として有効性は、現在までまったく看過され、JIS規定で輻射遮断性能は問われず、熱線透過抑制の測定もなく、もとより、多種温室効果フロンガスのブレンド混入などは着想されていない。

    【0005】衣料における熱伝達対応としては、断熱樹脂層や断熱セラミックス層など優秀な方式が実用化されているが、熱線対応は、アルミニウム複合布はくによる反射が実用化されているものの、経年劣化や透湿性が懸念され、必ずしも満足されていない。 ガス分子によって、体表が輻射する遠赤外線熱放射を体表に向け押し戻し、あるいは、環境からの熱線の照り返しを押し戻す試みは見られない。 身体が暖まり、肩凝りが直るとして、
    遠赤外線に関連する衣料がブームとなっているが、ジルコニア系炭化硅素、アルミナ、シリカ、チタニアなどのファインセラミックスが、常温でも放射し続ける微弱な遠赤外線を利用するものである。 また、炭化ジルコニウム系のミクロ粒子を繊維に封じ込め、太陽光を吸収、畜熱して赤外線を発射するものが、スキーのダウンヒル競技用に開発された。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】自然則を利用して高度の技術的思想を創作し、実施可能な程度まで完成させることが、発明に求められる。 本発明は、地球温暖化における極微量の温室効果ガスの超越した作用に着目するもので、ガス分子温室効果は、自然則の最たる大気系に厳存し、体感も可能であるが、ガス分子レベルのメカニズムの正確な理解や体系が欠落し、解説書の物理像は不鮮明で誤りが多い。 本発明の出発点で、自然則の本質の考察が必要となり、「ガス分子温室効果の本質は、無損失の熱線押し戻し作用、熱線環流の無損失増幅作用にあり、結果として熱線透過抑制作用、省エネ作用がある」
    との「考察」を得て、「到来熱線流束を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する」との「創作」に展開した。 自然則に対する考察は通常記述しないが、本発明においては、自然則の本質解明の欠落が技術的思想の展開を阻んでおり、考察から記述しなければ、実施可能としても、なに人にも想起理<br>解ができない。 解決すべき課題として下記がある。 a)極微量の温室効果ガス分子の超越した作用の根源は何か、 b) STP換算厚さ2.81 mの大気系温室効果ガス
    、5mm程度に圧縮し利用できないか、 c)反射、通常吸収、散乱、温室効果ガス分子の特性吸収・選択射出違いは何か、 d)対流、熱伝導に並ぶ輻射の本質は何か、反射以外の対抗手段がなくて良いのか、 e)大気温室効果を濃縮再現する温室効果ガス封入太陽
    集熱器や温室できないか、 f)天井裏断熱材で真夏の灼けた屋根からの熱線による寝苦しさを遮断できないか、 g)体表からの熱放射を体表に向け押し戻す衣料に温室効果ガスが利用できないか、 h) 変化自在に輻射体/受射体を覆い/遮る応用系をい
    かに体系化し定量化するか

    【0007】自然則の本質を考察するため、最近世界規模で人員と費用を投入して漸く定量的知見が得られ始めた地球温暖化研究の成果を活用する。 図2は、衛星が、
    サハラ砂漠上で観測した宇宙空間流出熱線スペクトルで、灼熱の砂漠の320K=47C黒体輻射に雲の黒体輻射を加えた連続スペクトルが、透明な8〜13μ窓波長帯で直接観測できるのに対し、他の不透明波長帯では、大気下層から上層にかけて温室効果ガスによる特性吸収と、それに続く選択射出が無数に繰り返され、大気上層の温室効果ガスによる最終選択射出しか、観測できない。

    宇宙空間へのエネルギー流出は熱線以外ないから、エネルギー平衡上、地球全体の年間平均で、宇宙空間より大気・地球への正味流入可視光流束

    =238W/m


    に正確に一致する筈で、宇宙空間への最終流出熱線流束は

    =238W/m

    固定とみてよい。 地表が黒体輻射ルートに正味供給すべき流束

    は、別に可視光の雲吸収

    =65W/m

    、地表蒸発潜熱

    =78W/


    、地表対流顕熱

    =24W/m

    の計

    =16


    7W/m

    の供給ルートがあり、71W/m

    で足りる。 これに対し、地表は実に

    =390W/m

    の黒体輻射を余儀なくされ、地表温度を

    =288K=1


    5Cまで昇温させる。 理由は、炭酸ガスなど温室効果ガス分子が、地表や雲からの黒体輻射や、他ガス分子が再射出する熱線を、無損失で特性吸収しては、無損失で上向きと下向きに折半して選択射出するからである。 射出は四方に向けられるが、以後

    、小文字で区別する大気系、

    大文字で示す本発明の応用系

    とも

    限平板モデルをとって、

    下向き押し戻し

    上向き透過の2方向で記述する。 最終流出熱線流束

    =238W/m

    が不足しないように、地表黒体輻射は

    =390W/m

    に結果的に増大させられ、この間押し戻しに

    よって地表までの集積が、最終押し戻し熱線流束

    =319W/m


    となって、大気より地表に戻

    って吸収され、地表は


    =71W/m

    を加えて

    =390W/m

    の黒体輻射をして平衡する。 温室効果の

    根元は無損失の熱線押し戻し作用にあ

    る。 地球保温の主役の無損失の環流増幅作用

    は、押し戻しと黒体の完全吸収・輻射の連係による。


    無損失の熱線透過抑制作用は、無損失の押し戻しの裏作用

    でしかない。

    この世にあると思えない 「無損失」

    の押


    し戻しによって、上向きを上端までにj =238W/


    まで抑制して現実に流出させ、下向きを下端までに


    =319W/m に育成して地表に吸収させ、温度


    に応じて上向き輻射するしか能のない地表をして、d


    =71W/m の熱供給を与えてi =390W/m


    輻射をさせ、結果k 熱線環流増幅がj と平衡に


    達し、現実に地表がt =288Kに昇温されるから、


    この分子レベル

    パワーは決して絵空事ではない。 大気系<br>で

    雲の影響

    大きく、誤った扱いは混乱をきたす。 雲は下向きにも黒体輻射するが、

    多くはなぜか上向き地表輻射に含めて扱う。 雲は

    =238W/m

    中で89


    W/m

    に寄与し、残148W/m

    は地表輻射の寄与との分析は多分正しいが、

    それが温室効果ガスの効果とする説は、温室効果ガスの作用を片側から見る。 温室効果ガスがなければ、地表は

    =238W/m

    を黒体輻射するt=255K=−18Cに冷え込むとの通説は、可視光の雲吸収

    =65W/m

    は不変で、地表潜熱

    =78W/m

    と地表顕熱

    =24W/m


    が合計で10W/m

    に低下を仮定すると、163W/


    の正味流束の輻射を地表は要求されが、上の

    65


    +10

    W/m

    を折半して雲からの下向き熱線流束とすると、200W/m

    の黒体輻射を地表は要求され、


    244K=−29Cまで過冷されることになる。

    【0008】黒体輻射は、輻射体絶対温度に対応して、
    ステファン・ボルツマン則による輻射エネルギーを、ウイン変位則の波長をピークとする、プランク則のスペクトルを持つ熱線として、 受け入れ先の状況などに関係なく、一方的に放射してしまう。 熱伝導や対流熱伝達は、
    受け入れ先の状況で強さや方向にフィードバックが掛かるが、輻射は供給者が熱伝導・対流熱伝達によってフィードバックしない限り、無反応に放射を続ける。 輻射エネルギーは、日常温度の輻射体でも大きく、輻射体が温度を保持するには、輻射エネルギー相応の熱供給を続けるか、反射で正味輻射を軽減するしかない。 1リットルの湯は0.05m の表面から100Cで52Wを輻射し、0.012C/secで湯温は急降下するから、魔法瓶は真空層内面銀鍍金で反射させる。 他方、強制的に輻射に曝される物体は、ほとんどが黒体に近い完全吸収を余

    【0010】展開しようとする温室効果ガス応用系は、
    大気系における雲などのバイパスがなく、 最終流出流束
    J最終押し戻し流束K輻射流束I流入熱流束Hの収支は
    I=J+K、H=I−K=Jと単純であるが多岐にわ
    たる応用展開が可能のため、応用系が採りうる筋書きの<br>分析から始めて体系化を試みる 。 大気系の縮図温室・
    太陽集熱器は、Jが平衡上固定され、ガス分子は押し戻しをへてK積成に寄与し、輻射体とリンクして無損失の環流増幅を機能させ、平衡するIK、輻射体温度Tを得て収束する流出固定型である。 ほかに、Jを極小化する極小型、Hを極小化する省エネ型、押し戻し作用などを利用する部分型、HK 極大化する極大型などが展開されうる。 先ず下左の応用系性能指標を定義する。 確定ガ
    ス構成に対する性能指標の定量化は、後記のように吸収
    強度・吸収帯巾データとコードの正式入手を待って、精
    度的に難のある2流相似モデルによらず、数値解析され
    ることになろう当座は「大気系構成と等価の温室効果
    をもたらす応用系標準構成」を定し、応用系性能指標
    を、大気系データから合理的に推量する方法をとる。
    のため「もし吸収c 潜熱e 顕熱f のg =167
    W/m ルートが喪失したら地表輻射I地表環流K宇宙流出Jはどうなるか」を思考実験し、応用系のIKJ間
    物理像を解くことにする。 数値解析が得意な大気系温室
    効果研究の物理像は不明確で、恐らくこれに即答できない。 試みに大気データのi をそのまま応用系
    IJKに単純に読み替えると ? 印は平衡H=I−K=J
    や2流相似モデルを満足させず 、応用系に使えない
    右に示すように、大気系平衡の切り口
    に求め、(i +c +e +f
    )をIに読み替える大気系換算指標を導入し、応用系
    標準構成に接合するとすべて解決する。 最初仮説であっ
    た以下は今後応用系の実測等で確定されよう。 a)
    ルートはこと温室効果ガス分子との関わりにおいては、 を経由する温室効果ガス分子との関わりと差はない。 b) 地表環流k と地表輻射i に強い比例
    関係はなく、温室効果ガス分子による押し戻し・環流増幅によりk は十分に熟成されており、押戻透過比k
    /j はガス分子系構成に対応し、原点性能指標として
    単純読み替えが通用するc)c ルート喪失
    時に日照S 最終放出J地表環流Kは238− 319
    /m 不変で、地表輻射Iへの給熱が自動的に167W
    /m 増加しT=42Cの灼熱地球を招くこれは後で
    原理説明される太陽集熱器ケースAと整合する
    ルートに2/3を託し、 は保持するが、
    経路を通させず =15Cに留めたのは造化の妙である。

    【0011】各種温度効果ガスの応用のためのデータバンクとして、大気系温度効果関連を表2に収集した。 第1〜5/6位の体積濃度は348ppm〜0.415/
    0.24ppb、標準状態厚さに圧縮して大気層800
    0m中の2.8m〜3.4/3μ、分子量を考慮した分圧比では 5*10 −3 〜1.7*10 −8 /10 −8
    の極微量ながら、地表温度保持に対し重複の無駄なしに55〜8%の寄与率で立派に分担する。 考察は、この稀有な超越性に注目し、未開の熱線制御への活用に対し、
    8000mを温室効果ガス群だけの2.82mに圧縮しても大気系温室効果は保持できる筈、3.4/3μがこれだけ効くなら、5mmの空間で、大気温室効果はもとより、数桁それを上回る人工温室効果ガス体を、安価なガス群からの最良の選択で確保できる筈、と展開された。 表3は大気系にそれ程密接でない温度効果ガスのデータで、空欄の多さは、研究は公害の視野からに限られているからで、応用の視点でサーベイすれば、新顔が続々登場すると思われ、オゾン層破壊の敵フロンだけが、
    応用系を支えることにはならない。 最良の選択と応用系の定量設計のため、全ガス種の単一ガス単一波長帯λ
    毎の、入力流束I の厚さxでの流束Iに対する実吸収率データA(λ ,x)=1−I/I が必要となる。
    通常事象並みに、吸収線強度a密度ρからA(λ
    x)=exp(−aρx)が実用できるか、下記炭酸ガスの主吸収帯14〜16μの実吸収率A(λ ,x)データで検証すると、厚さ0の初参入で極めて鋭敏に立ち上がって逸脱し、1cmで48%に達した辺りからも曲がって逸脱する。 吸収線強度が大きいと、始めてすぐ特性吸収され尽くすが選択射出で補われ、他波長からの回り込みがなく、フィードバックが掛からない何かがあって、減衰dIがI(x)に比例しない。

    吸収線強度が大きくない炭酸ガスで、吸収率73%を4


    cmで達成するから、平均的な温室効果ガス種は極薄で8割に達する。 それ以上ブレンド量を増すより、他ガス種の吸収帯巾をサーベイして、親和性、毒性、化学安定性、公害性、コストなどに問題のないガス種は、極微量でも初参入させる方針が賢明と思われる。 ガス種毎の波長平均A(λ

    00 ,x)は、A(λ

    ,x)データを波数幅で積分して得られるとされるが、吸収線1本毎直接数値積分で解く以外は、線吸収強度からのアプローチは困難と判断された。 そこで、全ガス種のA(λ

    ,x)


    数値積分解が重要となるが、一般的に与えられるのは、


    図3のような最終吸収率数値積分解A(λ,x

    )で、


    厚さxに対する物理像が確定できない。 この種の吸収率データやコードは、公立研究機関が所持し、応用系の開発機関が正式に申し込めば、学術ベースで取得可能と思われる。 並行して、実際のブレンド調整はppmレベルの混合となるであろうし、ガスは安価なので、実験的試行錯誤アプローチを進めるべきである。

    【表2】

    【表3】

    【0012】吸収関連データが十分でない状況ながら、
    応用系性能指標と大気系換算指標の導入で実施可能の見通しを得たが、表2記載の下記大気系温度上昇Δt データを、前段の熱線に戻し、応用系性能指標に反映し、
    温度効果との絡みを明らかにする。 a)各ガス種の対炭酸ガス・対CFC−11温度上昇能、最終吸収率A(λ,x )に相応。 b)現状濃度における各ガス種の温度上昇への寄与比、
    最終吸収率A(λ,x )に相応。 c)CFC−113等の0−1ppb初参入による温度上昇、初参入吸収率A(λ,x=0)に相応。 d)メタンガス2.1−3.4ppmへの増加による温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 e)亜酸化窒素388−465ppbへの増加による温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 f)対流圏オゾンガスの437−570ppb増加の温度上昇、吸収率A(λ,x )に相応。 以上は大気系ガス構成変更による地表輻射増Δi に対応して地表温度上昇Δt をΔi 390/557*
    2268*10 −10 *to *Δt 逆算したもの
    で、応用系の標準ガス構成に対して温度上昇ΔTはΔI
    =2268*10 −10 *T *ΔT=5.81*ΔT
    (W/m ;T=288K)で逆算され、ΔI=557
    /390Δi であるから、T= to=288Kであれば表2の温度上昇値を応用系も共用できることが判り
    c)CFC−113初参入はΔI=1W/m 温室効
    果ガス充填太陽集熱器などの流出固定型なら ΔJ=ΔK
    =0、性能指標に下記のように影響する。 なお、応用系の輻射体温度がT =114C=387Kなら、(T/T
    =2.43倍して換算評価できる。

    【0013】

    【課題を解決するための手段】遠赤外線に対し高い吸収線強度と、できれば広い吸収帯幅をもつ温度効果ガスを、吸収帯の重複を避け、初参入効果を考慮して極微量でもできるだけ多種加え、従来製造法との親和性、毒性、化学安定性、公害性、コストを考慮して、封入すべきブレンドガスを選定する。 単一温度効果ガス封入は、
    やむを得ない場合以外、効果的でなく避ける。 以上のブレンドガスを厚さ5mm程度の空間に封入する。 多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、
    熱線流束に対し輻射体に向け6割を押し戻し、熱線流束の透過を6割抑制する。 必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能と桁違いに強力、あるいは抑制した性能に調節し、応用目的に合致する無損失の熱線制御法を実現する。 この熱線制御法は、従来まったく存在せず、それは作用に疑問があるからでなく、作用そのものは大気系に厳存しながら、考察が欠落して、産業上への適用を想起できなかったためであり、本発明は、自然則の本質の考察によって、実施可能な程度の技術的思想として、この熱線制御法を提起するものである。 本発明は、方法の発明を基本とするもので、応用範囲のうち、
    通常には想起できないと思われる、以下3分野に限って、製造法の形で併せ提起する。 従来の製法に封入が加わるだけで、この熱線制御法が当該分野に応用できることさえわかれば、製造法は自ずから明確なため、図面および詳細な記述を省略する。

    【0014】断熱複層ガラスの2層間のシール空間に、
    断熱のため密封される乾燥空気あるいはガスを、ブレンド温室効果ガスに置換封入させる。 多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、熱線流束に対し輻射体に向け6割を押し戻し、熱線流束の透過を6割抑制する。 必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、桁違いに強力に、あるいは、乾燥炭酸ガスをも混入させてバランスよく抑制された性能に調節し、可視光の透過を低下させずに熱線を効果的に制御する。

    【0015】硬質ポリウレタンフォームなどの断熱材の泡立て工程の発泡ガスに、多種ブレンド温室効果ガスを混入させる。 泡内部に分散された多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、大気系相応の押し戻し透過比1.3程度の標準性能が選定されたとき、周囲の本体を障害なく通過し到来する熱線流束に対し、輻射体に向け6割を押し戻しさせ、熱線流束の透過を6割抑制する。
    必要によって、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能より桁違いに強力な熱線制御効果を確保する。 発泡材には化学的特性と熱伝導率の低さから従来単一フロンガスが使用されてきたので、従来製法との適合性は心配なく、適切な温室効果ガスが選定されれば失敗はない。 以上の手段は、自然のガス分子が有する熱線押し戻し・透過抑制メカニズムの解明に立って、空間的制約下で上記目標が達成する強化策として、温室効果ガスの多種ブレンド混入が、提起されたものである。

    【0016】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料において、断熱のための多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、多種温室効果ガスを分散密封させる。 分散された多種ガス分子は、特性吸収・選択射出過程で、到来する熱線流束に対し、輻射体に向け4割押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を4割抑制する。 従来、アルミニウム複合布はくによる反射が実用化されているものの、経年劣化や透湿性が懸念されたが、透湿性は本来の断熱機能向けの場合と同一で、経年漏洩防止さえ成功すれば、マイナス要因はなく、遠赤外線ブームで喧伝される健康効果を継続的に併せ享受できるよう工夫する。

    【0017】

    【作用】封入された、温室効果が高く赤外線吸収帯を異にする多種温度効果ガスの、微量ブレンドガス分子は、
    厚さの制約下で大気系のそれ以上の性能を有し、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制し、新規の熱線制御の方法として機能する。

    【0018】断熱複層ガラスのメタリックシール空間に多種温室効果ガスを置換封入させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0019】図4は本発明の熱線制御法の原理説明図である。 温室効果ガス封入複層ガラス使用太陽集熱器で例
    する。 上下を3mm厚の板硝子で挟まれシールされた
    6mm厚空間に、標準状態換算m厚の大気系温室効果ガスの性能に匹敵するよう、 多種温室効果ガス分
    子を選定封入する。 原理図は空間の境界のみ示す。 下ガラスに接して、その中を熱媒体が貫流する受熱面積2m
    の黒色塗装集熱板があり、上ガラス・空間・下ガラスを通して日照流束Sを受け、 熱媒体へQ給熱する 。 集熱板より温度Tに対応して輻射される上向き熱線流束I
    に対し、 ガス分子は特性吸収の上、直ちに上向きと下向きに折半して熱線を選択射出し、それが他のガス分子の特性吸収・選択射出に雪崩的に広がり、上向き下向き熱線流束に集成され、上端x 12最終放出熱線流束I
    12 =J として放出され、下端x で最終押し戻し熱線流束K とな下ガラスを通して集熱板に黒体吸収される。 平衡状態でJ =S−Q/2、 =S−Q/2
    +K =J +K が成り立つ。 下付記の大気系データを、大気系換算指標を介し応用系性能指標に反映し、明快な応用系熱線像を得る。 すなわち、応用系温室効果ガス分子により集熱板に無損失で押し戻される最終熱線流束K は1.34J に達し、最終放出流束J を確保するのに2.34J のI 輻射を要し、その輻射温度Tに集熱板は昇温平衡する。 地表平均日照Aから直射日照Fまでの間に30および40C輻射流束を配した 4段階の日照S にQ給熱有無を組み合わせた 6ケースについて、 熱収支から熱線流束を試算する。 F T= 114
    はガス封入がなければ、 Q=512Wを確保した後J
    544W/m を輻射する仮想輻射温度 t=40Cまで低下する筈で、EDでもTはtより著しく高い
    た、例えばS=544W/m 日照下で、熱媒体流量を絞り込めばT=114C のC 、流量を増すとT=102
    のEを経て最適値となる筈である。 絶対温度の4乗に比例して極端に増える輻射損失に対し 、高価な選択吸収面を集熱板に使用し漸く 15C程度高温化してきたが、
    黒色塗装集熱板のまま、最適設計によって、 転換効率等
    を含めても大巾の高性能化が期待でき 、さらに、分子レベル固有の無損失の超越性が関わるため、ガス選定いかんで、何倍も強力な昇温がありえる

    6ケースは、原理説明の便宜上I をAD B


    E CFで共用

    するよう定め 、最適設計をサーチしていない。 下端より

    上端まで空間

    〜x

    12に対応する


    向き下向き熱線流束

    分布は 2流相似モデルにより解析


    、下向き熱線流束は、上端で当然K

    12 =0で下端K


    まで直線的に増加し、一方上向き熱線流束Iは、下端I

    から上端のI

    12 =J

    まで直線的に減少し、どのxでも

    IKの差は

    に等しい。

    図4では、日照流束S


    と給熱流束Q/2の差S−Q/2流束と最終押し戻し熱


    線流束K が、向きを変えて上向き輻射熱線流束I


    なり、上向き熱線流束I 1.

    12 =J 最終放


    出熱線流束、下向き熱線流束K 1211.

    最終


    押し戻し熱線流束を、

    矢印の長さ

    と方向で示す。 左横を下に回すと、厚さxに対するKIが線グラフ表示され、


    Fでは特性吸収・選択射出を次のようにイメージできる。 I

    からのI坂を転がり降りた

    I群の某ペアーが、


    でガス分子と衝突すると上向きと下向きに別れ、下向きに別れた片割れは、K群に転じて新ペアーを組みK


    坂を登る。 次のx

    での衝突で、I群に転じI坂を降りる。 大勢としてI群は

    上端に向かい直線的に減り、K群は

    下端に向かい直線的に殖える。 2流相似モデルは大気


    ・気象系では精度が悪く利用されないが、

    応用系イメー


    用には有効である。 実際は直線より

    外れると思われる。 もし、この複層ガラスを温室に使うなら、熱帯植物も耐えられない高温となる。

    それが吹雪の中にあって人がビバークするなら、体表が輻射する500W/m

    の6割は押し戻され、体表にも遠赤外線が

    2倍戻されるから、凍えることはなく、陽がさせば小春日和となろう。


    それが山火事の熱射に曝されても、透過熱線は4割であるから、中の人は持ちこたえるであろう。 本発明の

    原理


    説明として 、体感的に理解しやすい

    太陽集熱器を引例し


    が、一端であって、温室効果ガス分子の超越した無損失熱線押し戻し・無損失熱線環流増幅・無損失熱線透過抑制・省エネの4作用を、熱線制御法として、広く産業上で活用しようとするものである。

    熱線制御法は、ブレ


    ンドガスで輻射体あるいは受射体を包み/覆い/遮る形


    で自在に展開でき、その恩恵も千差万別であるから、熱


    線制御法を体系的に理解した上で、自由な発想が欠かせ


    ない。

    熱線制御法適用の思考実験2例を示す。

    上記太陽


    集熱器の下ガラスを外しブレンドガスで集熱板を包むな


    ら、受光面の昇温とともに、背面からの漏洩熱線への押


    し戻し、効率向上まで可能となろう

    ブレンドガスを気泡内に閉じ込めた耐熱ガラスでストーブの放熱体を覆ったら、放熱体は高温化して快い赤外線ストーブとなろう。 以下

    2製法も分散閉じ込め例である。

    【0020】硬質ポリウレタンフォームなど断熱材の泡立て工程発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガスを混入させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0021】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料の断熱多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、ブレンド温室効果ガスを密封させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。

    【0022】

    【実施例1】2層の3mm板硝子を6mm隔てて対向させ、鉛合金製スペーサに接するガラス面に銅メタリコンを施し、はんだ付けでメタリックシールした断熱複層ガラスで、シール後結露防止と断熱のため内部空気を乾燥空気に置換する代わりに、ブレンド温室効果ガスに置換封入させて製造する。 乾燥炭酸ガスも若干混入させ、スペクトル全域に作用させるように図り、可視光の透過を低下させずに熱線のみ効果的に制御する。 内圧は当然であるが、大気圧として歪みを避ける。

    【0023】

    【実施例2】一般建築物、冷凍冷蔵庫などに多用される硬質ポリウレタンフォームを、ポリオール、ポリシアネートに発泡材、整泡材などを混合して短時間に、高分子化、発泡、整泡 成形を同時に行って製造する際、発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガス混入させる。 漏洩防止は従来方式のままで良いと思われる。 2成分からなる原液を施工現場で吹き付けあるいは注入して発泡させる現場発泡で、上記混入製法が可能であれば、複雑な形状に隙間なく発泡層で充満することができるから、用途が拡大される。 たとえば真空層を有しない普及形の魔法瓶の内瓶の外周に硬質ポリウレタンフォームを充満させれば、保温性能のよいものとなる。

    【0024】

    【実施例3】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料において、断熱のための多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、多種ブレンド温室効果ガスを密封せしめる。 封入方法は前者は実施例2に近いが、後者は工夫を要する。 漏洩率はなるべく低く抑える。

    【0025】

    【実施例4】一般建築物で、断熱も兼ねて多用される、
    発泡コンクリートの、発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガスに混入させる。 漏洩防止に格段の考慮を要する。

    【0026】

    【実施例5】真空層を有する魔法瓶において、JISの保温規定に合格するには、濃い鍍金液を使用しての良い内面銀鍍金が第一、次が10 −3 mmHg以上の真空度、さらに広すぎない口径が必要との報告がある。 その真空引きに際し、10 −4 mmHg程度で多種ブレンド温室効果ガスとの置換・封入を開始し、10 −3 mmH
    g程度に保持するとして検討する。 減圧によって標準状態760mmHg,0Cでの多種ブレンド温室効果ガス容積は著しく膨張するから、封入できる多種ブレンド温室効果ガス重量があまりに微量過ぎ、保温効果の向上はほぼ望めない。 フロンガスの熱伝導度は空気のそれの半分なので、10 −2 mmHgあるいは大気圧充填も考えられ、試みると面白いが、実施例2後半の真空層のない普及型魔法瓶により実用性があろう。

    【0027】

    【発明の効果】温室効果が高く赤外吸収帯を異にする多種温度効果ガスをブレンド封入することにより、到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分を輻射体に向け押し戻しさせ、かつ、それによって熱線流束の透過を抑制する制御方法を提起する本発明によって、従来反射以外の手段が欠落していた熱線への産業上の対処が可能となり、省エネルギーに役立つ。 また、
    この無損失の熱線制御法は、その強さが応用目的に合致するように、ブレンドガスの選択を変えて、標準性能と桁違いに強力、あるいは抑制した性能に調節することができる。

    【0028】断熱複層ガラスの空間に多種ブレンド温室効果ガスに置換封入させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。 新断熱複層ガラスは、環境よりの照り返し熱線の透過を抑制でき、冷房負荷を軽減する。 暖房時には熱線を押し戻すから、暖房空間の遠赤外線密度が高められて快適さの余禄が得られるとともに、暖房負荷も節減でき、夜間の放射冷却も押し戻すから、降温がへり、結露が改善される。 可視光の透過は低下せず、冬季は太陽光を無駄なく取り込め、省エネルギーできる。 人の体感温度は肌で感じる熱線に支配され、室温が4C高くて
    、照り返しがなければ冷房を起動せず、逆に冷たい熱線を感じて室温4C上昇を求めたという。 熱線押し戻し・熱線透過抑制は、体感温度を介し思わぬ省エネルギーに貢献する。 日照に直面する温水器や温室などのガラス材として使用すれば、大気温室効果の縮図の保温効果を期待できる。 なお、従来このためのガラス材は、太陽可視光の取り込み、対流放熱の遮断、熱伝導放熱低減を主任務とし、内部熱線放射に対しては反射効果以外は期待していないが、保温性能はガラスが最良とされている。

    【0029】硬質ポリウレタンフォームなど断熱材の泡立て工程発泡ガスに多種ブレンド温室効果ガスを混入させるだけの軽微な製法変更によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制する。 新硬質ポリウレタンフォームが建物に使用されれば、環境よりの照り返し熱線透過を抑制でき、冷房負荷を軽減する。 真夏の日射で灼けたコンクリート陸屋根下の天井に張るだけで、熱線による体感温度上昇は消え、寝苦しさから解放され、無駄な冷房運転が避けられる。 暖房時には熱線を押し戻すから、暖房空間の遠赤外線密度が高められて、快適さの余禄が得られるとともに、暖房負荷も節減でき、夜間の放射冷却も押し戻すから、降温が減る。 普及型魔法瓶などに適用すれば、保温保冷性が向上する。 軟貭ポリウレタンフォームなど発泡材に新製法を適用し、生鮮物保冷箱など短期使用の保冷に当てることができる。

    【0030】ウエットスーツ、イマージョンスーツ、耐熱服、毛布など体表を覆う衣料の断熱多孔質樹脂あるいは中空繊維の空気層に、ブレンド温室効果ガスを密封させる製法によって、ガス分子は到来する熱線流束に対し、特性吸収・選択射出過程で、相当部分の熱線流束を輻射体に向け押し戻し、かつ、それによって透過する熱線流束を抑制するから、寒冷環境下および高温環境下で体温保持が容易になる。 また、ガス分子の無損失押し戻し機能によって、体表筋肉間で遠赤外線流束の環流が自力で継続し、受取流束だけでなく、出ていく流束も5割増強され、継続される生理・心理的影響は計り知れず、
    遠赤健康ブームの効能を超える医用・健康・活性化効能がありえる。 ガス分子を利用する衣料の温かさと、皮膚遠赤増強は比例関係にあるが、出ていく流束の活発化は、爽快感のある温かさと期待される。

    【0031】以上の効果を請求項応用例ごとに、熱線制御の4作用に整理して示す。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】従来の熱線吸収ガラスの透過率に関わる特性図。

    【図2】自然則考察のための大気温室効果スペクトル特性図。

    【図3】自然則考察のための大気温室効果ガス吸収に関わる特性図。

    【図4】本発明の原理説明図、本発明は方法の発明を主体とし、製法はいずれも従来製法の小変更であり、原理説明図で代表させるものである。

    【符号の説明】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 75:04

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