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Hetero-junction bipolar transistor

阅读:281发布:2024-01-28

专利汇可以提供Hetero-junction bipolar transistor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an HBT capable of simultaneously improving both on-state resistance and a breakdown voltage in the state that a collector current is flowing.
SOLUTION: The hetero-junction bipolar transistor includes an n-type GaAs sub collector layer 101, an InGaP collector layer 102 formed on the GaAs sub collector layer 101, an n-type GaAs collector layer 103 formed on the InGaP collector layer 102, a p-type GaAs base layer 104 formed on the GaAs collector layer 103, and an n-type GaAs emitter layer 105 formed on the GaAs base layer 104. The carrier density of the GaAs sub collector layer 101 is higher than that of the GaAs collector layer 103, and a p-type GaAs spacer layer 110 is inserted between the InGaP collector layer 102 and the GaAs sub collector layer 101.
COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT,下面是Hetero-junction bipolar transistor专利的具体信息内容。

  • n型のGaAsサブコレクタ層と、
    前記GaAsサブコレクタ層上に形成されたInGaPコレクタ層と、
    前記InGaPコレクタ層上に形成されたn型のGaAsコレクタ層と、
    前記GaAsコレクタ層上に形成されたp型のベース層と、
    前記ベース層上に形成されたn型のエミッタ層とを備え、
    前記GaAsサブコレクタ層のキャリア濃度は、前記GaAsコレクタ層のキャリア濃度より高く、
    前記InGaPコレクタ層と前記GaAsサブコレクタ層との間には、p型のGaAsスペーサ層が挿入される ことを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  • 前記InGaPコレクタ層と前記GaAsコレクタ層との間には、n型のGaAsスペーサ層が挿入される ことを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  • 前記GaAsコレクタ層のキャリア濃度は、前記ベース層と向き合う部分から前記InGaPコレクタ層と向き合う部分に向けて高くなる ことを特徴とする請求項1又は2に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  • 前記InGaPコレクタ層の結晶状態は、自然超格子状態となっている ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  • 说明书全文

    本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタに関するものである。

    電界効果トランジスタ(以下、FETと記す)又はヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、Heterojunction Bipoiar Transistor:HBTと記す)等の化合物半導体デバイスは、例えば、携帯電話機の部品の一つである送信用高出電力増幅器等に用いられている。 近年、HBTに対して、高出力特性、高利得特性、および低歪み特性が求められており、これらを実現するために、高い耐圧であって且つ低いオン抵抗を有するHBTの実現が要求されている。

    HBTのエミッタ層に使われる材料としてAlGaAsに代わり、近年InGaPが主流になりつつある。 InGaPの利点として、In組成0.5付近でGaAsに格子整合すること、GaAsに対するウェットエッチングの選択比が高いこと、GaAsベース層に接合した時の価電子帯不連続量がAlGaAsの場合に比べ大きいこと、AlGaAsに見られたDXセンターのような深い不純物準位が無いこと、表面再結合速度が小さいこと等が挙げられる。

    次に、従来のHBTのデバイス構造について、図6の断面図を参照しながら説明する(例えば特許文献1参照)。

    GaAs基板400上に、電子濃度5E18cm -3および膜厚600nmのn型GaAsサブコレクタ層401、アンドープで膜厚100nmのInGaPコレクタ層402、電子濃度2E18cm -3および膜厚10nmのn型GaAsスペーサ層410、電子濃度1E16cm -3および膜厚500nmのn型GaAsコレクタ層403、ホール濃度4E19cm -3および膜厚80nmのp型GaAsベース層404、電子濃度3E17cm -3および膜厚30nmのn型InGaPエミッタ層405、電子濃度3E18cm -3および膜厚200nmのn型GaAsエミッタキャップ層406、ならびに電子濃度1E19cm -3および膜厚100nmのn型InGaAsエミッタコンタクト層407が各々この順で成長されている。 これら半導体層のエッチングおよび電極の蒸着処理により、オーミック電極として、GaAsサブコレクタ層401上にコレクタ電極420、GaAsベース層404上にベース電極421、およびInGaAsエミッタコンタクト層407上にエミッタ電極422が形成されている。

    n型GaAsスペーサ層410を導入している意味は、InGaPコレクタ層402とGaAsコレクタ層403との間に発生する、オン抵抗増大の原因となるΔEcを実効的に小さくするためである。

    InGaPコレクタ層402を導入している意味は、特許文献1に詳細に記されているように、コレクタ電流が流れている状態でのエミッタコレクタ間耐圧(BVcex)を向上させるためである。 このときの電界強度のピークはコレクタ層とサブコレクタ層との間に発生しており、この位置に衝突イオン化係数がGaAsより小さいInGaPを導入することにより、耐圧を向上させている。

    InGaPは成長条件に応じて、結晶での原子の配列状態およびバンドギャップが変化するという性質を持つ。 InGaPの成長温度を変化させると、III族元素のInとGaがIII族原子層面内で規則的に配列してCuPt型自然超格子構造または秩序配列構造(オーダー型)を形成する場合と、不規則に配列して無秩序配列構造(ディスオーダー型)を形成する場合とが観測される。 それに応じてInGaPのバンドギャップがおよそ1.84〜1.90eVの範囲で変化する。

    図7はIII−V族混晶半導体の単位結晶格子を表す。 III−V族混晶半導体はIIIa−IIIb−V型混晶で形成され、III−V族混晶半導体ではIIIaおよびIIIbの2種のIII族原子が、同族原子のみからなる結晶格子(副格子)上にほぼ無秩序に配列していることが知られている。 図7を用いて説明すると、III−V族混晶半導体では3a〜3nまでのサイトにIIIaまたはIIIbの異なる2種類のIII族原子が無秩序に配列しており、また5a〜5dまでのサイトにV族原子が配列している。 ところが特定の成長温度の場合に、III族副格子上でIIIaとIIIbの原子がオーダー型の構造を形成することが知られている。 図8は、オーダー型の構造をもつIII−V族混晶半導体の結晶構造の一例である。 図8は、InGaPを成長方向に対し垂直に見た結晶構造であり、図7の3a、3b、3cおよび3nの原子が作る面の法線方向から見た結晶構造を表す。 図7の3a、3e、3g、3h、3iおよび3fのサイトの原子を図8のGa原子と見れば、図7の3j、3d、3k、3m、3cおよび3lのサイトの原子を図8のIn原子と見ることが出来る。 図8に見られるようにオーダー型では、IIIa−V(In−P)とIIIb−V(Ga−P)の配列が隣接して存在する。 前述したように、InGaPは成長温度によりバンドギャップEgが変化する。 その様子が図9に示されており、オーダー型になるほどバンドギャップは小さい値となり、ディスオーダー型になるほどバンドギャップは大きな値となる。

    InGaPがディスオーダー型で成長されているならば、InGaPとGaAsとの間にはおよそ0.2eVの伝導帯不連続(ΔEc)が発生してしまう。 そのため、コレクタ電圧に対するコレクタ電流の立ち上がり具合を示すオン抵抗(Ron)が増大する。 特許文献1のHBTにおけるInGaPコレクタ層402は、ディスオーダー型を想定している。 この問題を防止するため、特許文献1のHBTではn型GaAsスペーサ層410を導入することにより、実効的なΔEcを小さくし、Ronの増大を防止している。

    特開2007−103784号公報(第6図)

    ところで、InGaPが仮にオーダー型で成長されているならば、InGaPとGaAsとの間には伝導帯不連続は存在せず、それが原因のオン抵抗の増大は発生しない。 しかし、InGaPがGaAsやAlGaAsに挟まれている場合、InGaPの上下の面に濃度分布状態の分極が発生することが知られている。 これは、界面での原子配列状態の歪が原因と考えられている。 InGaPのオーダー型になっている程度が大きいほど、分極の程度が大きくなっていく。 その現象を再現した実験結果を図10および図11を用いて説明する。

    図10は測定サンプルの断面図である。 図10に示すように、測定サンプルでは、GaAs基板500上に順番に、濃度3E17cm -3および膜厚100nmのn型GaAs層501、濃度3E17cm -3および膜厚100nmのn型InGaP層502、ならびに濃度3E17cm -3および膜厚100nmのn型GaAs層503が成長されている。 また、測定用の電極(図外)が形成されている。 このような構造を有する測定サンプルについて、CV法によりキャリア濃度分布を測定した結果を図11に示す。 なお、図11において、横軸はGaAs層503表面からの距離、縦軸は電子濃度を示している。 図11から分かるように、InGaP層502とその上層であるGaAs層503との界面でキャリアの空乏化が起こり、InGaP層502の下層であるGaAs層501との界面でキャリアの蓄積が起きている。 このような異常分極のために、InGaPとGaAsとの間の伝導帯のフラット性が損なわれる。 これはコレクタ電流が流れている場合の障害になるので、オン抵抗増大の原因となる。

    この問題を解決する方法の1つとして、特許第3573737号公報記載のHBTにあるように、オーダー型のInGaPコレクタ層とGaAsコレクタ層との間に、高濃度のn +型GaAsスペーサ層を導入する方法がある。 特許第3573737号公報記載のHBTは、InGaPがオーダー型であること以外は、図6のHBTと構造が同じである。 特許第3573737号公報によると、InGaPコレクタ層とGaAsコレクタ層との界面において、約2E12cm -2の界面準位によるキャリアの枯渇が発生するため、ポテンシャルのピークが発生し、オン抵抗が増大するとしている。 それを補償するため、濃度3E18cm -3および膜厚5nmのn +型GaAsスペーサ層が導入されている。 n +型GaAsスペーサ層からのフリーな電子が空乏領域のプラス電荷と相殺して消滅する。 またドナーは電子不足によりプラスに帯電しているわけであるが、InGaPコレクタ層の下側界面に発生している電子がn +型GaAsスペーサ層(ドナーの領域)に移動し、ドナーのプラス電荷を解消する。 その結果、InGaPコレクタ層の上下に発生する濃度分布異常が無くなる。 このような手法を使った例として、InGaP層をエミッタに用いたHBTについて述べた特開2003−86603号公報もある。

    特許第3573737号公報記載のHBTにおいて、コレクタ電流が流れている時のキャリア濃度(電子濃度)分布および電界強度(絶対値)分布を各々図12(a)および図12(b)に表す。 なお、図12(a)において、横軸はGaAsベース層表面からの距離、縦軸はキャリア濃度を示し、図12(b)において、横軸はGaAsベース層表面からの距離、縦軸は電界強度を示している。 また、図12(a)および図12(b)は、仮にn +型GaAsスペーサ層の電荷量(面密度)を、分極している電荷量より高くしてしまった場合を示している。

    HBTにおいて、分極が解消された後は、電子濃度の高いn +型GaAsスペーサ層がそのままで存在することになる。 図12(a)に見られるように、GaAsコレクタ層内部では、実際の電子濃度の方が設定濃度(ドナー)よりも高く、マイナスに帯電している。 一方、n +型GaAsスペーサ層では、設定濃度の方が高く、プラスに帯電している。 またInGaPコレクタ層内はマイナスに帯電している。 そのため、電界強度分布は図12(b)に見られるように、電界強度がn +型GaAsスペーサ層で大きく傾いたものとなる。 そのため、InGaPコレクタ層には僅かに電界がかかるだけであり、InGaPの高耐圧の性質を生かしているとは言い難い。 この時の耐圧はn +型GaAsスペーサ層上に発生している電界強度で決定される。 n +型GaAsスペーサ層が高濃度のときは、低い臨界電界強度で破壊に至ってしまい、耐圧が低下する。 こうならないために、n +型GaAsスペーサ層の電子濃度を減らしてしまうと、電子濃度が分極を解消するには、不十分になってしまう場合が起きかねないため、問題となる。

    そこで、本発明は、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることが可能なHBTを提供することを目的とする。

    前記の課題を解決するために、本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタは、n型のGaAsサブコレクタ層と、前記GaAsサブコレクタ層上に形成されたInGaPコレクタ層と、前記InGaPコレクタ層上に形成されたn型のGaAsコレクタ層と、前記GaAsコレクタ層上に形成されたp型のベース層と、前記ベース層上に形成されたn型のエミッタ層とを備え、前記GaAsサブコレクタ層のキャリア濃度は、前記GaAsコレクタ層のキャリア濃度より高く、前記InGaPコレクタ層と前記GaAsサブコレクタ層との間には、p型のGaAsスペーサ層が挿入されることを特徴としている。 ここで、前記InGaPコレクタ層と前記GaAsコレクタ層との間には、n型のGaAsスペーサ層が挿入されてもよい。

    この構造により、特許第3573737号公報記載のHBTと異なる新しい手法で、InGaPコレクタ層の上下の層と接する界面に発生する異常分極を解消することができる。 従って、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることができる。

    また、前記GaAsコレクタ層のキャリア濃度は、前記ベース層と向き合う部分から前記InGaPコレクタ層と向き合う部分に向けて高くなってもよい。

    この構造により、耐圧の更なる向上を実現することができる。
    また、前記InGaPコレクタ層の結晶状態は、自然超格子状態となっていてもよい。

    InGaPコレクタ層が(CuPt型)自然超格子になっている程度が大きいほど、InGaPコレクタ層の上下の面での分極の程度が大きくなる。 従って、p型GaAsスペーサ層により異常分極を解消するという手法の効果が高くなる。

    上述したように、本発明のヘテロ接合バイポーラトランジスタは、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることが出来る。

    以下、本発明の実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタについて、図面を参照しながら説明する。

    (第1の実施の形態)
    図1は、本実施の形態のHBTの構造を示す断面図である。

    図1に示すように、GaAs基板100上に、電子濃度5E18cm -3および膜厚600nmのn型GaAsサブコレクタ層101、ホール濃度2E18cm -3および膜厚10nmのp型GaAsスペーサ層110、アンドープで膜厚100nmのInGaPコレクタ層102、電子濃度1.4E16cm -3および膜厚600nmのn型GaAsコレクタ層103、ホール濃度4E19cm -3および膜厚80nmのp型GaAsベース層104、電子濃度3E17cm -3および膜厚30nmのn型InGaPエミッタ層105、電子濃度3E18cm -3および膜厚200nmのn型GaAsエミッタキャップ層106、ならびに電子濃度1E19cm -3および膜厚100nmのn型InGaAsエミッタコンタクト層107が各々この順で成長されている。 これら半導体層のエッチングおよび電極の蒸着処理により、オーミック電極として、GaAsサブコレクタ層101上にコレクタ電極120、GaAsベース層104上にベース電極121、およびInGaAsエミッタコンタクト層107上にエミッタ電極122が形成されている。

    この時、InGaPコレクタ層102はオーダー型で成長している。 従って、InGaPコレクタ層102の結晶状態は、自然超格子状態となっておりオーダー状態となっている。 p型GaAsスペーサ層110は、InGaPコレクタ層102の下面に発生する電子の蓄積(およそ2E12cm -2 )を解消するために入れられている。 そのメカニズムは以下の通りである。 すなわち、p型GaAsスペーサ層110のフリーなホールとInGaPコレクタ層102の下面に蓄積した電子とが結合し、消滅する。 またアクセプターは電子によりマイナスに帯電しているわけであるが、その電子がInGaPコレクタ層102の上面に発生しているキャリアの空乏領域に移動し、その空乏を解消する。 その結果、InGaPコレクタ層102の上下の異常分極が解消され、それが原因とされていたオン抵抗の増大は発生しないと考えられる。

    次に上記構造を有するHBTの耐圧について考察する。 図2(a)および図2(b)は各々十分に高いコレクタ電流が流れている時の破壊時のコレクタ層内のキャリア濃度(電子濃度)および電界強度(絶対値)の分布を表す図である。 なお、図2(a)において、横軸はGaAsベース層104表面からの距離、縦軸はキャリア濃度を示し、図2(b)において、横軸はGaAsベース層104表面からの距離、縦軸は電界強度を示している。

    図2(a)に示すように、GaAsコレクタ層103の領域およびInGaPコレクタ層102の領域では、実際の電子濃度が設定された電子濃度(設定濃度)を上回っており、マイナスに帯電している。 一方、GaAsサブコレクタ層101の領域では、僅かではあるが空乏化したプラスの領域が発生している。 その結果、図2(b)に示すように、電界強度はGaAsサブコレクタ層101とp型GaAsスペーサ層110との界面でピークを持つ。 高い電界強度が発生している領域が、衝突イオン化係数がGaAsより小さいInGaPからなる領域であるため、高耐圧が得られる。

    以上のように、本実施の形態のHBTによれば、InGaPコレクタ層102とGaAsサブコレクタ層101との間にInGaPコレクタ層102の下面と接する形でp型GaAsスペーサ層110を挿入することで、InGaPの上下の面における異常分極によるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 すなわち、特許第3573737号公報記載のHBTと異なる新しい手法によりInGaP層の上下の面におけるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 従って、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることができる。

    なお、本実施の形態において、GaAsサブコレクタ層101のキャリア濃度は5E18cm -3であるとしたが、GaAsコレクタ層103のキャリア濃度より高ければこれに限られない。

    (第2の実施の形態)
    図3は、本実施の形態のHBTの構造を示す断面図である。

    図3に示すように、GaAs基板200上に、電子濃度5E18cm -3および膜厚600nmのn型GaAsサブコレクタ層201、ホール濃度1E18cm -3および膜厚10nmのp型GaAsスペーサ層210、アンドープで膜厚100nmのInGaPコレクタ層202、電子濃度1E18cm -3および膜厚10nmのn型GaAsスペーサ層211、電子濃度1.4E16cm -3および膜厚600nmのn型GaAsコレクタ層203、ホール濃度4E19cm -3および膜厚80nmのp型GaAsベース層204、電子濃度3E17cm -3および膜厚30nmのn型InGaPエミッタ層205、電子濃度3E18cm -3および膜厚200nmのn型GaAsエミッタキャップ層206、ならびに電子濃度1E19cm -3および膜厚100nmのn型InGaAsエミッタコンタクト層207が各々この順で成長されている。 これら半導体層のエッチングおよび電極の蒸着処理により、オーミック電極として、GaAsサブコレクタ層201上にコレクタ電極220、GaAsベース層204上にベース電極221、およびInGaAsエミッタコンタクト層207上にエミッタ電極222が形成されている。

    この時、InGaPコレクタ層202はオーダー型で成長している。 従って、InGaPコレクタ層202の結晶状態は、自然超格子状態となっておりオーダー状態となっている。

    このようにInGaPコレクタ層202の上下にn型GaAsスペーサ層211およびp型GaAsスペーサ層210を導入することによりInGaPコレクタ層202の異常分極を解消することが出来る。 考え方としては、InGaPコレクタ層202の下側の電子の蓄積面密度2E12cm -2を、新たに導入するp型GaAsスペーサ層210のホールの面密度1E12cm -2側により、半分の1E12cm -2にする。 このときInGaPコレクタ層202の上側には、1E12cm -2の電子の空乏領域が発生している。 しかし、n型GaAsコレクタ層203よりキャリア濃度が高く、面密度1E12cm -2のn型GaAsスペーサ層211をInGaPコレクタ層202の上方に新たに導入することにより、全ての異常分極が解消される。

    以上のように本実施の形態のHBTによれば、InGaPコレクタ層202とGaAsサブコレクタ層201との間にInGaPコレクタ層202の下面と接する形でp型GaAsスペーサ層210を挿入し、かつInGaPコレクタ層202とGaAsコレクタ層203との間にInGaPコレクタ層202の上面と接する形でn型GaAsスペーサ層211を挿入することで、InGaPの上下の面における異常分極によるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 すなわち、特許第3573737号公報記載のHBTと異なる新しい手法によりInGaP層の上下の面におけるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 従って、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることができる。

    なお、本実施の形態において、GaAsサブコレクタ層201のキャリア濃度は5E18cm -3であるとしたが、GaAsコレクタ層203のキャリア濃度より高ければこれに限られない。

    (第3の実施の形態)
    図4は、本実施の形態のHBTの構造を示す断面図である。

    図4に示すように、GaAs基板300上に、電子濃度5E18cm -3および膜厚600nmのn型GaAsサブコレクタ層301、ホール濃度2E18cm -3および膜厚10nmのp型GaAsスペーサ層310、アンドープで膜厚100nmのInGaPコレクタ層302、電子濃度5.0E16cm -3および膜厚200nmのn型GaAs第3コレクタ層303c、電子濃度3.0E16cm -3および膜厚200nmのn型GaAs第2コレクタ層303b、電子濃度1.4E16cm -3および膜厚200nmのn型GaAs第1コレクタ層303a、ホール濃度4E19cm -3および膜厚80nmのp型GaAsベース層304、電子濃度3E17cm -3および膜厚30nmのn型InGaPエミッタ層305、電子濃度3E18cm -3および膜厚200nmのn型GaAsエミッタキャップ層306、ならびに電子濃度1E19cm -3および膜厚100nmのn型InGaAsエミッタコンタクト層307が各々この順で成長されている。 これら半導体層のエッチングおよび電極の蒸着処理により、オーミック電極として、GaAsサブコレクタ層301上にコレクタ電極320、GaAsベース層304上にベース電極321、およびInGaAsエミッタコンタクト層307上にエミッタ電極322が形成されている。

    この時、InGaPコレクタ層302はオーダー型で成長している。 従って、InGaPコレクタ層302の結晶状態は、自然超格子状態となっておりオーダー状態となっている。

    このようにコレクタ層を多層構造にする利点を図5(a)および図5(b)を用いて説明する。 図5(a)および図5(b)は各々十分に高いコレクタ電流が流れている時の破壊時のコレクタ層内のキャリア濃度(電子濃度)および電界強度(絶対値)の分布を表す図である。 なお、図5(a)において、横軸はGaAsベース層304表面からの距離、縦軸はキャリア濃度を示し、図5(b)において、横軸はGaAsベース層304表面からの距離、縦軸は電界強度を示している。

    実際の電子濃度および設定された電子濃度(設定濃度)の大小がGaAs第1コレクタ層303aとGaAs第2コレクタ層303bとの界面で逆転していることにより、電界強度のピークが図5(b)に見られるように、GaAs第1コレクタ層303aとGaAs第2コレクタ層303bとの界面に発生している。 耐圧がどの位置の電界強度のピークで決まるかは、各々の層の濃度と膜厚に依る。 図1および図4のHBTの場合は、共にGaAsサブコレクタ層とp型GaAsスペーサ層との界面の電界強度のピークで決まると仮定する、つまりその界面での電界強度は両者で等しいと仮定するなら、図2(b)および図5(b)の両図から明らかに図4のHBTの方が電界の占める面積(図5(b)において電界強度を積分した値)が大きくなる。 よって、図4のHBTの方が図1のHBTより高耐圧を有すると言える。

    このようなコレクタ層を多層化する技術については、特開2007−173624号公報および特開2006−60221号公報でも紹介されているが、いずれも本発明のようにp型スペーサ層を導入することについては、触れられていない。

    以上のように、本実施の形態のHBTによれば、InGaPコレクタ層302とGaAsサブコレクタ層301との間にInGaPコレクタ層302の下面と接する形でp型GaAsスペーサ層310を挿入することで、InGaPの上下の面における異常分極によるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 すなわち、特許第3573737号公報記載のHBTと異なる新しい手法によりInGaPの上下の面におけるキャリアの空乏および蓄積を解消する。 従って、コレクタ電流が流れている状態でのオン抵抗および耐圧を両方同時に向上させることができる。

    さらに、本実施の形態のHBTによれば、GaAsコレクタ層はキャリア濃度の異なる複数の半導体層、つまりGaAs第1コレクタ層303a、GaAs第2コレクタ層303bおよびGaAs第3コレクタ層303cから構成される。 従って、第1の実施の形態のHBTと比較して、更なる高耐圧化を実現することができる。

    なお、本実施の形態において、GaAsサブコレクタ層301のキャリア濃度は5E18cm -3であるとしたが、GaAs第1コレクタ層303a、GaAs第2コレクタ層303bおよびGaAs第3コレクタ層303cのキャリア濃度より高ければこれに限られない。

    また、本実施の形態において、GaAs第1コレクタ層303a、GaAs第2コレクタ層303bおよびGaAs第3コレクタ層303cというキャリア濃度の異なる3つの半導体層を積層することで、GaAsベース層304と向き合う部分からInGaPコレクタ層302と向き合う部分に向けてキャリア濃度が高くなる濃度分布をGaAsコレクタ層内に形成するとした。 しかし、InGaPコレクタ層302とGaAsベース層304との間に1つのGaAs層のみを形成し、GaAsベース層304側の部分からInGaPコレクタ層302側の部分に向けてキャリア濃度が高くなる濃度分布をこの1つのGaAs層内に形成してもよい。 この場合、GaAsベース層304側の部分からInGaPコレクタ層302側の部分に向けて不純物濃度が高くなるように、半導体層に不純物を段階的もしくは連続的に注入することで濃度分布が形成される。

    本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタに利用でき、特に携帯電話機等に用いられる送信用高出力電力増幅器等に利用することができる。

    本発明の第1の実施の形態によるHBTのデバイス構造を表す断面図である。

    (a)本発明の第1の実施の形態によるHBTのキャリア濃度分布を表す図である。 (b)本発明の第1の実施の形態によるHBTの電界強度分布を表す図である。

    本発明の第2の実施の形態によるHBTのデバイス構造を表す断面図である。

    本発明の第3の実施の形態によるHBTのデバイス構造を表す断面図である。

    (a)本発明の第3の実施の形態によるHBTのキャリア濃度分布を表す図である。 (b)本発明の第3の実施形態によるHBTの電界強度分布を表す図である。

    従来のHBTのデバイス構造を表す断面図である。

    III−V族混晶半導体の結晶構造を表す図である。

    InGaPの結晶構造を成長方向から垂直に見た図である。

    InGaPの成長温度とバンドギャップとの関係を表す図である。

    キャリアの空乏化が発生していることを表す実験に使用したサンプルの構造を表す断面図である。

    キャリアの空乏化が発生していることを表す図である。

    (a)従来のHBTのキャリア濃度分布を表す図である。 (b)従来のHBTの電界強度分布を表す図である。

    符号の説明

    100、200、300、400 GaAs基板 101、201、301、401 GaAsサブコレクタ層 102、202、302、402 InGaPコレクタ層 103、203、403 GaAsコレクタ層 104、204、304、404 GaAsベース層 105、205、305、405 GaAsエミッタ層 106、206、306、406 GaAsエミッタキャップ層 107、207、307、407 InGaAsエミッタコンタクト層 110、210、310 p型GaAsスペーサ層 120、220、320、420 コレクタ電極 121、221、321、421 ベース電極 122、222、322、422 エミッタ電極 211、410 n型GaAsスペーサ層 303a GaAs第1コレクタ層 303b GaAs第2コレクタ層 303c GaAs第3コレクタ層

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