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抗Aβ抗体を使用して脳アミロイド斑を減少させる方法

阅读:513发布:2024-01-29

专利汇可以提供抗Aβ抗体を使用して脳アミロイド斑を減少させる方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本開示は、脳アミロイド斑を減少させる、または抗Aβ 抗体 またはその 抗原 結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑えるための抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの使用に関する。例えば、本開示は、脳アミロイド斑を減少させる方法に関し、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含み、この投与が、血管アミロイドに影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができ、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。【選択図】なし,下面是抗Aβ抗体を使用して脳アミロイド斑を減少させる方法专利的具体信息内容。

脳アミロイド斑を減少させる方法であって、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含み、前記投与が、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができ、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する、方法。脳アミロイド斑を減少させる方法であって、BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含み、前記投与が、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができる、方法。抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法であって、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体を対象に投与することを含み、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する、方法。抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法であって、BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体を対象に投与することを含む、方法。試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、 (b)前記試験対象において生成された前記シグナルを、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することであって、前記対照対象と比較して前記試験対象において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、比較することと、を含む、方法。治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、 (b)前記患者において測定された前記シグナルと、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定された前記シグナルとの比較の考察時に、前記患者における疾患状態を評価することであって、前記対照対象と比較して前記患者において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、 (c)前記患者の疾患状態に適した治療法で前記患者を治療することと、を含む、方法。試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、 (b)前記試験対象において生成された前記シグナルを、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することであって、前記対照対象と比較して前記試験対象において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、比較することと、を含む、方法。治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、 (b)前記患者において測定された前記シグナルと、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定された前記シグナルとの比較の考察時に、前記患者における疾患状態を評価することであって、前記対照対象と比較して前記患者において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、 (c)前記患者の疾患状態に適した治療法で前記患者を治療することと、を含む、方法。前記対照対象が、健常な個体、様々に異なる重度の神経変性障害を有する個体、またはそれらの組み合わせである、請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法。脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (b)前記標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (c)(a)の投与後に前記1つ以上の時間間隔で前記患者において測定された前記シグナルの変化に基づいて、前記患者における疾患の進行を評価することであって、前記シグナルの増加が、前記患者における前記神経変性疾患の進行を示す、評価することと、を含む、方法。脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法であって、 (a)前記BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与することであって、前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (b)前記標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (c)(a)の投与後に前記1つ以上の時間間隔で前記患者において測定された前記シグナルの変化に基づいて、前記患者における疾患の進行を評価することであって、前記シグナルの増加が、前記患者における前記神経変性疾患の進行を示す、評価することと、を含む、方法。疾患進行のレベルに基づいて、前記患者の治療を調整することをさらに含む、請求項10または請求項11に記載の方法。前記患者の疾患状態に適した前記治療法が、前記BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与することを含む、請求項6、8、9〜10、または12のいずれか1項に記載の方法。前記患者の疾患状態に適した前記治療法が、前記BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与することを含む、請求項6、8、9、または11〜12のいずれか1項に記載の方法。請求項6または8のいずれか1項に記載の方法であって、 (d)前記標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (e)(a)の投与後に前記1つ以上の時間間隔で前記患者において測定された前記シグナルの変化に基づいて、前記患者における疾患の進行を評価することであって、前記シグナルの増加が、前記患者における前記神経変性疾患の進行を示す、評価することと、をさらに含む、方法。前記薬剤が、1つ以上の放射性リガンドを含む、請求項5〜15のいずれか1項に記載の方法。前記リガンドが、125Iである、請求項5〜16のいずれか1項に記載の方法。前記薬剤によって生成された前記シグナルが、単光子放出コンピュータ断層撮影によって測定される、請求項5〜17のいずれかに記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VHが、配列番号3の相補性決定領域−1(VHCDR1)アミノ酸配列を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号4の相補性決定領域−2(VHCDR2)アミノ酸配列を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号5の相補性決定領域−3(VHCDR3)アミノ酸配列を含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号6の相補性決定領域−1(VLCDR1)アミノ酸配列を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号7の相補性決定領域−2(VLCDR2)アミノ酸配列を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号8の相補性決定領域−3(VLCDR3)アミノ酸配列を含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含み、前記VLが、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが配列番号1を含み、前記VLが配列番号2を含む、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、BIIB037抗体の抗原結合領域を含む、請求項28に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、Aβ凝集体に選択的に結合する、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、Aベータ原線維に結合することができるが、Aベータモノマーには実質的に結合しない、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、脳アミロイド斑を減少させるのに有効な量で血液脳関門を通過することができる、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、血管アミロイドに対するよりも高い親和性で実質アミロイド斑に結合する、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、実質アミロイド斑上よりもコンゴレッド親和性アミロイド血管症病変においてより低い程度で蓄積する、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。脳内のアミロイド斑の減少が、Fc受容体の関与を含む、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体抗原結合フラグメントが、単鎖Fvフラグメント(scFv)、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント、またはF(ab’)2フラグメントである、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、ヒトである、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、キメラである、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。前記対象が、神経変性疾患を有する、請求項1〜5または7のいずれか1項に記載の方法。前記神経変性疾患が、アルツハイマー病、ダウン症候群、軽度認識障害、脳アミロイド血管症、血管性認知症、多発梗塞性認知症、パーキンソン病、レヴィー小体認知症、ハンチントン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、嚢胞性線維症、またはゴーシェ病からなる群から選択される、請求項6または8〜39のいずれか1項に記載の方法。アルツハイマー病を治療もしくはその進行を予防するため、アルツハイマー病に関連する症状の改善のため、アルツハイマー病の存在について対象を診断もしくはスクリーニングするため、または対象がアルツハイマー病を発症する危険性を決定するための、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。前記投与が、末梢投与によるものである、請求項1〜41のいずれか1項に記載の方法。前記投与が、非経口投与によるものである、請求項1〜42のいずれか1項に記載の方法。

脳アミロイド斑を減少させる方法に使用するための組成物であって、 (a)BIIB037抗体と同じエピトープに結合するか、(b)またはBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントであって、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを含み、 前記抗体またはフラグメントの投与が、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させる、組成物。抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法に使用するための組成物であって、 (a)BIIB037抗体と同じエピトープに結合するか、または(b)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体であって、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する、抗Aβ抗体を含む、組成物。試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法に使用するための組成物であって、 (a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合するか、または(b)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを含み、 前記方法は、 (a)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、 (b)前記試験対象において生成された前記シグナルを、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することであって、前記対照対象と比較して前記試験対象において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、比較することと、を含む、組成物。治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法に使用するための組成物であって、 (a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合するか、または(b)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを含み、 前記方法は、 (a)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、 (b)前記患者において測定された前記シグナルと、1以上の対照対象への前記標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定された前記シグナルとの比較の考察時に、前記患者における疾患状態を評価することであって、前記対照対象と比較して前記患者において生成された前記シグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、 (c)前記患者の疾患状態に適した治療法で前記患者を治療することと、を含む、組成物。前記対照対象が、健常な個体、様々に異なる重度の神経変性障害を有する個体、またはそれらの組み合わせである、請求項3または4に記載の組成物。脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法に使用するための組成物であって、 (a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合するか、または(b)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを含み、 前記方法は、 (a)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与することであって、前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (b)前記標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (c)(a)の投与後に前記1つ以上の時間間隔で前記患者において測定された前記シグナルの変化に基づいて、前記患者における疾患の進行を評価することであって、前記シグナルの増加が、前記患者における前記神経変性疾患の進行を示す、評価することと、を含む、組成物。前記方法が、疾患進行のレベルに基づいて、前記患者の治療を調整することをさらに含む、請求項5に記載の組成物。前記患者の疾患状態に適した前記治療法が、 (a)前記BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与すること、あるいは (b)前記BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記神経変性疾患の治療を必要とする前記患者に投与すること を含む、請求項4〜7のいずれか1項に記載の組成物。請求項4に記載の組成物であって、前記方法が、 (d)前記標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、前記(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、前記シグナルが、前記投与後に前記患者において測定される、投与することと、 (e)(a)の投与後に前記1つ以上の時間間隔で前記患者において測定された前記シグナルの変化に基づいて、前記患者における疾患の進行を評価することであって、前記シグナルの増加が、前記患者における前記神経変性疾患の進行を示す、評価することと、をさらに含む、組成物。(a)前記薬剤が、1つ以上の放射性リガンドを含み、および/または (b)前記リガンドが、125Iであり、および/または (c)前記薬剤によって生成された前記シグナルが、単光子放出コンピュータ断層撮影によって測定される、 請求項3〜9のいずれか1項に記載の組成物。(a)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VHが、配列番号3の相補性決定領域−1(VHCDR1)アミノ酸配列を含み、および/または (b)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号4の相補性決定領域−2(VHCDR2)アミノ酸配列を含み、および/または (c)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号5の相補性決定領域−3(VHCDR3)アミノ酸配列を含み、および/または (d)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号6の相補性決定領域−1(VLCDR1)アミノ酸配列を含み、および/または (e)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号7の相補性決定領域−2(VLCDR2)アミノ酸配列を含み、および/または (f)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号8の相補性決定領域−3(VLCDR3)アミノ酸配列を含み、および/または (g)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含み、および/または (h)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含み、および/または (i)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含み、前記VLが、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含み、および/または (j)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、VHおよびVLを含み、前記VHが配列番号1を含み、前記VLが配列番号2を含む、 請求項3〜10のいずれか1項に記載の組成物。前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、BIIB037抗体の抗原結合領域を含む、請求項11に記載の組成物。(a)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、Aβ凝集体に選択的に結合し、および/または (b)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、Aベータ原線維に結合することができるが、Aベータモノマーには実質的に結合せず、および/または (c)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、脳アミロイド斑を減少させるのに有効な量で血液脳関門を通過することができ、および/または (d)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、血管アミロイドに対するよりも高い親和性で実質アミロイド斑に結合し、および/または (e)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、実質アミロイド斑上よりもコンゴレッド親和性アミロイド血管症病変においてより低い程度で蓄積し、および/または (f)脳内のアミロイド斑の減少が、Fc受容体の関与を含み、および/または (g)前記抗Aβ抗体抗原結合フラグメントが、単鎖Fvフラグメント(scFv)、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント、またはF(ab’)2フラグメントであり、および/または (h)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、ヒトであり、および/または (i)前記抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントが、キメラである、 請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。前記対象が、神経変性疾患を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。前記神経変性疾患が、アルツハイマー病、ダウン症候群、軽度認識障害、脳アミロイド血管症、血管性認知症、多発梗塞性認知症、パーキンソン病、レヴィー小体認知症、ハンチントン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、嚢胞性線維症、またはゴーシェ病からなる群から選択される、請求項4〜14のいずれか1項に記載の組成物。アルツハイマー病を治療もしくはその進行を予防するのに使用するため、アルツハイマー病に関連する症状の改善に使用するため、アルツハイマー病の存在について対象を診断もしくはスクリーニングするのに使用するため、または対象がアルツハイマー病を発症する危険性を決定するのに使用するための、請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物。前記投与が、末梢投与によるものであるか、または非経口投与によるものである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。

说明书全文

背景 本開示は、抗Aβ抗体を使用して脳アミロイド斑を減少させる方法に関する。具体的に、本開示は、血管アミロイドに影響を及ぼすことなく脳アミロイド斑を減少させる方法に関し、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する、またはBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含み、この投与は、血管アミロイドに影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させ、BIIB037抗体は、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。さらに、本開示は、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法に関する。

アミロイドベータ(Aβ)ペプチドは、アルツハイマー病(AD)に罹患した個体の脳実質におけるアミロイド斑(すなわち、実質アミロイド斑)の主要成分である。斑の形成は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の処理によるAβの過剰産生、および特定の条件下でその可溶性形態から高秩序の原線維凝集体に変換するAβの能に起因する。神経変性は、アミロイド斑の付近で発生するが、いくつかの研究は、前原線維または単純オリゴマー等の中間体もADの病因に関与し、さらに病態の発症においてより神経毒性の高い種であるように思われることを示唆している。さらに、異なるサイズの凝集体の毒素特性が調査され、得られた結果は、異なる凝集体のサイズが、異なる変性経路を誘導し得るという仮説を支持する(Di Carlo M.,European Biophysics Journal 39(6):877−888(2010))。

アルツハイマー病は、実質アミロイド斑および細胞内タングルの存在だけでなく、血管内のアミロイド沈着(すなわち、血管アミロイド沈着)、コンゴレッド親和性アミロイド血管症としても知られる、脳アミロイド血管症(CAA)と呼ばれる状態の存在も特徴とする。アルツハイマー病患者およびトランスジェニックマウスモデルの一部の両方において観察されるCAAは、主に短縮形態のAβ、Aβ1〜40で構成されているが、実質中のアミロイド沈着の大部分は、Aβ1〜42で構成されている。コンパクトアミロイド沈着は、Aβ1〜40も含有する(Wilcock et al.,Journal of Neuroinflammation 1(24):1−11(2004))。

アルツハイマー病の可能性のある治療としてのAβ免疫療法の概念は、凝集したAβでの能動免疫化が、AD様病態の発症を減少させるか、またはAPPトランスジェニックマウスにおける既存の病態の進行を減速させることができ、またそれらの動物において改善した行動につながったという実証に続いて10年以上前に出現した(Schenk et al.,Nature 400:173−177(1999)、Janus et al.,Neurobiol Aging 21:541−549(2000)、Morgan et al.,Nature 408:982−985(2000))。ヒトにおける治療的アプローチへの変換は、患者の小集団における髄膜脳炎等の有害事象の発生によって阻まれた(Orgogozo et al.,Neurology 61:46−54(2003))。追加として、アジュバントによるT細胞活性化、Aβペプチド上のT細胞エピトープの存在、生理学的APP誘導体との交差反応性、および血管アミロイドの減少による血管の崩壊を含む、異なる可能性のある原因が議論されている(Schenk et al.,Nat Rev Neurosci 3:824−828)。 受動免疫化、例えば、抗Aβ抗体を使用する、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病の治療の安全な方法を開発する必要がある。

Di Carlo M.,European Biophysics Journal 39(6):877−888(2010)

Wilcock et al.,Journal of Neuroinflammation 1(24):1−11(2004)

Schenk et al.,Nature 400:173−177(1999)

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Orgogozo et al.,Neurology 61:46−54(2003)

Schenk et al.,Nat Rev Neurosci 3:824−828

一実施形態は、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む、脳アミロイド斑を減少させる方法を対象とし、この投与は、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができ、BIIB037抗体は、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。

またBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む、脳アミロイド斑を減少させる方法も開示され、この投与は、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができる。

さらに、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体を対象に投与することを含む、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法が開示され、BIIB037抗体は、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。

BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体を対象に投与することを含む、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法も開示される。

さらに、試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法が開示され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、(b)試験対象において生成されたシグナルを、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することであって、対照対象と比較して試験対象において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、比較することと、を含む。

治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法も開示され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、(b)患者において測定されたシグナルと、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定されたシグナルとの比較の考察時に、患者における疾患状態を評価することであって、対照対象と比較して患者において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、(c)患者の疾患状態に適した治療法で患者を治療することと、を含む。

一実施形態は、試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法を対象とし、(a)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、(b)試験対象において生成されたシグナルを、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することであって、対照対象と比較して試験対象において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、比較することと、を含む。

さらに、治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法が開示され、(a)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、(b)患者において測定されたシグナルと、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定されたシグナルとの比較の考察時に、患者における疾患状態を評価することであって、対照対象と比較して患者において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、(c)患者の疾患状態に適した治療法で患者を治療することと、を含む。

ある特定の実施形態において、対照対象は、健常な個体、様々に異なる重度の神経変性障害を有する個体、またはそれらの組み合わせである。

脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法も開示され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(b)標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(c)(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で患者において測定されたシグナルの変化に基づいて、患者における疾患の進行を評価することと、を含み、シグナルの増加が、患者における神経変性疾患の進行を示す。

さらに、脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法が開示され、(a)BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(b)標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(c)(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で患者において測定されたシグナルの変化に基づいて、患者における疾患の進行を評価することと、を含み、シグナルの増加が、患者における神経変性疾患の進行を示す。

ある特定の実施形態は、疾患進行のレベルに基づいて、患者の治療を調整することをさらに含む、本明細書に記載される方法を含む。

いくつかの実施形態において、患者の疾患状態に適した治療法は、BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することを含む。

ある特定の実施形態は、患者の疾患状態に適した治療法が、BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することを含む、本明細書に記載される方法を含む。

請求項6または8のいずれか1項に記載の方法は、(d)標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(e)(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で患者において測定されたシグナルの変化に基づいて、患者における疾患の進行を評価することと、をさらに含み、シグナルの増加が、患者における神経変性疾患の進行を示す。

ある特定の実施形態において、薬剤は、1つ以上の放射性リガンド(複数可)を含む。

ある特定の実施形態において、リガンドは、125Iである。

ある特定の実施形態において、薬剤によって生成されたシグナルは、単光子放出コンピュータ断層撮影によって測定される。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは、配列番号3の相補性決定領域−1(VHCDR1)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VHは、配列番号4の相補性決定領域−2(VHCDR2)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VHは、配列番号5の相補性決定領域−3(VHCDR3)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VLは、配列番号6の相補性決定領域−1(VLCDR1)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VLは、配列番号7の相補性決定領域−2(VLCDR2)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VLは、配列番号8の相補性決定領域−3(VLCDR3)アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VHは、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VLは、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VHは、配列番号3、4、5のVHCDR1、VHCDR2、およびVHCDR3アミノ酸配列を含み、VLは、配列番号6、7、8のVLCDR1、VLCDR2、およびVLCDR3アミノ酸配列を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、VHおよびVLを含み、VHは配列番号1を含み、VLは配列番号2を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、BIIB037抗体の抗原結合領域を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、Aβ凝集体に選択的に結合する。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、Aベータ原線維に結合することができるが、Aベータモノマーには実質的に結合しない。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、脳アミロイド斑を減少させるのに有効な量で血液脳関門を通過することができる。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、血管アミロイドに対するよりも高い親和性で実質アミロイド斑に結合する。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、実質アミロイド斑上よりもコンゴレッド親和性アミロイド血管症病変においてより低い程度で蓄積する。

ある特定の実施形態において、脳内のアミロイド斑の減少は、Fc受容体の関与を含む。

ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体抗原結合フラグメントは、単鎖Fvフラグメント(scFv)、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント、またはF(ab’)2フラグメントである。一実施形態において、抗体はヒトである。別の実施形態において、抗体はキメラである。

ある特定の実施形態において、対象は、神経変性障害を有する。ある特定の実施形態において、神経変性疾患は、アルツハイマー病、ダウン症候群、軽度認識障害、脳アミロイド血管症、血管性認知症、多発梗塞性認知症、パーキンソン病、レヴィー小体認知症、ハンチントン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、嚢胞性線維症、またはゴーシェ病からなる群から選択される。

ある特定の実施形態は、アルツハイマー病を治療もしくはその進行を予防するため、アルツハイマー病に関連する症状の改善のため、アルツハイマー病の存在について対象を診断もしくはスクリーニングするため、または対象がアルツハイマー病を発症する危険性を決定するための、本明細書に記載される方法を含む。

ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、非経口投与によって投与される。

ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、末梢投与によって投与される。

ある特定の実施形態において、抗体またはその抗原結合フラグメントは、非経口投与によって投与される。

(A〜D):キメラBIIB037(「chBIIB037」)は、Aβ凝集体に選択的に結合する。(A)chBIIB037または3D6のAβ(1〜42)凝集体への結合。(B)chBIIB037ではないが、ELISAプレート上に間接的に固定化された3D6による可溶性モノマーAβ(1〜40)の捕捉。(C)凝集(レーン2)またはモノマーAβ(1〜42)(レーン1)の調製物を、BIIB037または3D6のいずれかを使用して免疫沈降させた。(D)FITC複合体化chBIIB037を使用するヒトアルツハイマー病脳組織の免疫染色

(A〜D):Tg2576トランスジェニックマウスにおける単回腹腔内投与後のBIIB037の脳浸透。(A)BIIB037レベルを、単回投与(30mg/kg)後、3週間にわたって血漿(μg/mL)および脳(ng/g)において測定した。(B)血漿Aβ濃度(pmol/mL)を、BIIB037または3D6抗体の単回投与後に測定した。(C)Tg2576マウスにおける単回投与後のBIIB037のアミロイド沈着へのインビボ結合を、(D)pan−Aβ抗体を用いる連続切片の染色と比較した。

(A〜E):Tg2576トランスジェニックマウスにおける急性投薬後の実質アミロイド斑へのchBIIB037の結合。脳内のアミロイド沈着への(A)Cy3標識chBIIB037または(C)Cy3標識3D6の結合は、蛍光顕微鏡下で明らかにされ、(B、D、E)は、VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用して定量された。(E)1つまたは他のアミロイドコンパートメントと関連するCy3染色は、総脳領域染色のパーセントとして表され、血管アミロイドに対し、実質アミロイドへのchBIIB037の優先的結合を実証した。

(A〜C):Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月の長期投薬後の曝露。(A)血漿(μg/mL)中のchBIIB037濃度は、0.3、1、3、10、および30mg/kgのchBIIB037治療群に対して、最終用量の24時間後に測定した。PBS群中の検出限界を上回るchBIIB037レベルは、アッセイによって測定された内因性抗Aβ抗体に起因する。(B)chBIIB037濃度は、0.3、1、3、10、および30mg/kgのchBIIB037治療群に対して、DEA(界面活性剤を含まない)脳分画中でも測定した。(C)血漿(白丸)または脳(三形)中の薬物濃度と投与量との相関。各記号は1つの動物を表し、破線はアッセイの検出限界を表す。

(A〜D):Tg2576トランスジェニックマウスにおける6ヶ月の長期投薬後のアミロイド負荷の減少。Aβ42濃度は、PBS対照群との比較で3、10、および30mg/kgのchBIIB037治療群に対して、(A)可溶性DEAおよび(C)不溶性グアニジン脳分画の両方において著しく減少した。(B)皮質および(D)海馬における総脳アミロイド負荷は、6E10免疫組織化学によって明らかになり、VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用して定量した。(データは、平均±標準誤差として表され、破線は、PBS治療した対照群との比較で50%の減少を表す。治療群と対照群との間の差は、ランクに基づくクラスカル−ウォリス一元配置分散分析の後、ダンの事後検定によって決定した。ビヒクルからの統計的に有意な差は、アスタリスク(

*)で示される。p<0.05)。

(A〜D):Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬後の血管アミロイドへのchBIIB037の結合。(A)コンパクトアミロイド斑およびCAAのチオフラビンS(チオ−S)染色は、蛍光顕微鏡下で明らかになり、(B)Visiopharm(登録商標)ソフトウェアを使用して、血管沈着から実質沈着を区別し、各実体に占められる面積を定量した。(C)皮質および(D)海馬における血管アミロイド負荷は、3、10、および30mg/kg用量のchBIIB037に対して、チオフラビンS染色によって評価した。(E)0、10、70、および500mg/kgでのchBIIB037、および500mg/kgのBIIB037の13週間の静脈内治療後にペルルス染色によって定義される、Tg2576マウスにおける微小出血のレベルの差。(データは、平均±標準誤差として表され、1群当たりn=18〜20匹)。

(A〜B):Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月の長期投薬後のアミロイド負荷の減少。(A)wt chBIIB037、アグリコシル化(Agly)chBIIB037、または3D6を、Tg2576マウスにおいて毎週の腹腔内注射を介して3mg/kgで投薬した。脳ホモジネートから調製された不溶性(グアニジン)分画中で測定された脳Aβ

42レベル(pmol/g)を、PBS治療対照群と比較した。(治療群と対照群との間の差は、ダンの事後検定によって決定した。p<0.01、1群当たりn=12〜14、平均±標準誤差)。(B)チオ−S染色(染色面積%)によって定量された皮質コンパクトアミロイド斑負荷を、wt chBIIB037、Agly chBIIB037、および3D6治療群において、チオ−Sで染色された面積の定量によって評価し、PBS対照群と比較した。(治療群と対照群との間の差は、ダンの事後検定によって決定した。p<0.01、1群当たりn=12〜14、平均±標準誤差)。Agly chBIIB037および3D6は、コンパクトアミロイド斑負荷に影響を及ぼさなかった。

(A〜C):Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬後のアミロイド負荷減少は、全てのサイズの斑に影響を及ぼす。(A、B)6E10で染色されたアミロイド斑を、VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用して定量した。斑のサイズを面積によって定義した:斑<125μm

2(番号4)、125〜250μm

2(番号3)、250〜500μm

2(番号2)、および>500μm

2(番号1)。(C)全てのサイズ範囲内の斑数を、chBIIB037治療群において決定し、PBS治療対照と比較した。(t検定、

*=p<.0.005)。

(A〜B):Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬後のアミロイド斑のミクログリア媒介クリアランス。(A)PBSまたはchBIIB037で治療したマウスのいずれかからの脳切片を、Aβ(6E10−薄い灰色)およびミクログリアのマーカー(Iba1−濃い灰色)について免疫染色した。(B)マクロファージによって70以上が囲まれた円周を有する斑を計算し、斑サイズに基づいて層別化した。ミクログリアによって70%囲まれた斑のパーセンテージを、chBIIB037治療群(透明な棒)とPBS対照群(灰色の棒)との間で、≧250μm

2の斑について比較した(t検定、

*=p<.0.005)。

(A〜B):BIIB037/Aβ複合体の構造(A)ヒトBIIB037とAβ

2〜9。酸素を薄い灰色、窒素を濃い灰色、および炭素を白色で着色した棒表示のAβ

2〜9ペプチド。ペプチドに接触するCDR:VHCDR1(H1)、VHCDR2(H2)、VHCDR3(H3)、VLCDR1(L1)、VLCDR2(L2)、およびVLCDR3(L3)。ペプチドに接触するCDRのみが示される。(B)BIIB037(白色)およびW02(中間の灰色)の構造におけるAβ(3〜6)ペプチド骨格の重ね合わせ。

(A〜B):BIIB037/Aβ複合体の構造(A)ヒトBIIB037とAβ

2〜9。酸素を薄い灰色、窒素を濃い灰色、および炭素を白色で着色した棒表示のAβ

2〜9ペプチド。ペプチドに接触するCDR:VHCDR1(H1)、VHCDR2(H2)、VHCDR3(H3)、VLCDR1(L1)、VLCDR2(L2)、およびVLCDR3(L3)。ペプチドに接触するCDRのみが示される。(B)BIIB037(白色)およびW02(中間の灰色)の構造におけるAβ(3〜6)ペプチド骨格の重ね合わせ。

(A〜B):マウスAβへのBIIB037の結合(A)ヒトおよびマウスAβ(1〜42)配列のアラインメント。(B)ヒトおよびマウスAβ(1〜16)ペプチドへのBIIB037の結合

(A〜C):(A)[

125I]chBIIB037を使用したTg2576(Tg)および野生型(WT)マウスの中枢神経系(CNS)、続いて(B)標識抗体の静脈内投与後7日、および(C)14日における単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)撮像データの概要。

(A〜C):(A)[

125I]chBIIB037を使用したTg2576(Tg)および野生型(WT)マウスの中枢神経系(CNS)、続いて(B)標識抗体の静脈内投与後7日、および(C)14日における単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)撮像データの概要。

(A〜C):(A)Tg2576(a)およびWT(b)マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037の正規化された取り込みの代表的な矢状例。(B)Tg2576マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037のインビボ蓄積の代表的な48日目の画像。(C)(a)Tgおよび(b)WTマウス脳における[

125I]chBIIB037の平均正規化脳取り込み。

(A〜C):(A)Tg2576(a)およびWT(b)マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037の正規化された取り込みの代表的な矢状例。(B)Tg2576マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037のインビボ蓄積の代表的な48日目の画像。(C)(a)Tgおよび(b)WTマウス脳における[

125I]chBIIB037の平均正規化脳取り込み。

(A〜C):(A)Tg2576(a)およびWT(b)マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037の正規化された取り込みの代表的な矢状例。(B)Tg2576マウスのCNSへの[

125I]chBIIB037のインビボ蓄積の代表的な48日目の画像。(C)(a)Tgおよび(b)WTマウス脳における[

125I]chBIIB037の平均正規化脳取り込み。

(A〜C):Tgおよび野生型マウス対血液プールにおける[

125I]chBIIB037のインビボ取り込み。図14Aは、Tg2576(左)対WT(右)マウスにおける48日目(D48)の、次にPBSによる還流後(D48還流)と比較した、平均脳取り込みを示す。図14B〜Cは、28日目のデータからの関心領域(ROI)生成プロットを示す。放射能濃度(μCi/mm

3)は、血液プールと組織との間で測定される。

(A〜C):Tgおよび野生型マウス対血液プールにおける[

125I]chBIIB037のインビボ取り込み。図14Aは、Tg2576(左)対WT(右)マウスにおける48日目(D48)の、次にPBSによる還流後(D48還流)と比較した、平均脳取り込みを示す。図14B〜Cは、28日目のデータからの関心領域(ROI)生成プロットを示す。放射能濃度(μCi/mm

3)は、血液プールと組織との間で測定される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

(A〜G):(A)1mg/kg[

125I]Agly−chBIIB037(22ヶ月のTg2576)、(C)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(22ヶ月のTg2576)、または(D)1mg/kg[

125I]huBIIB037 F(ab’)2(3ヶ月のWT)の投与後のTg2576マウス脳におけるSPECT撮像データの概要。(B)高齢Tg2576マウス(22ヶ月)におけるインビボ[

125I]Agly−chBIIB037結合の定量的脳地図分析。(E)高齢Tg2576およびWTマウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2結合の定量的関心領域分析。(F)Tgマウス画像における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ取り込みおよび貯留を示すように任意にスケーリングされた選択矢状および冠状画像の比較。(G)高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[

125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的ROI分析の全体概要。データは、4つの撮像時点にわたって、小脳におけるデータに正規化された皮質における%ID/gとして表される。

高齢Tg2576マウス脳のCNSへの[

125I]Agly−chBIIB037(1mpkおよび10mpk)のインビボ蓄積を示す、代表的な48日目の画像。若齢Tg2576マウス脳において、ならびに[

125I]P1.17標識アイソタイプ対照(10mpk)を使用して、CNS特異的インビボ蓄積も試験した。

低および高取り込み動物を表す24時間取得時のAbに対する5F3免疫染色およびSPECT画像(左)。右のプロットは、撮像された全ての動物について、皮質における定量的SPECT ROI対エクスビボアミロイド領域(1匹当たり2切片)の相関を示す。

組織学的およびオートラジオグラフ分析のためのマウス脳の試料採取。

Tgマウス101およびWTマウス201における海馬領域内のミクロオートラジオグラフィー(mARG)。

Tgマウス101におけるmArgおよび海馬領域内の隣接した切片におけるAβの免疫組織化学(IHC)染色。

Tgマウス101におけるmARGおよび海馬領域内の隣接した切片におけるAβのチオフラビン−S染色。

TgおよびWTマウスにおける標的および非標的組織/器官内の[

125I]chBIIB037の生体分布。データは、組織全体の%ID/gとして表される。

Tg2576およびWTマウスにおけるインビボ[

125I]huBIIB037F(ab’)2の全身SPECT画像。

高齢Tg2576および若齢WTマウスの非標的組織における[

125I]huBIIB037F(ab’)2のインビボ生体分布の定量的全身分析。データは、Tg2576(べた塗りの棒)およびWT(縞状の棒)マウスからの組織全体の%ID/gとして表される。[H 心臓、K 腎臓、L 肝臓、Lu 、M 筋肉、S 胃、T 甲状腺、WB 全身]。

I.定義 「1つの(a)」または「1つの(an)」実体という用語は、その実体のうちの1つ以上を指すことに留意されたい。例えば、「1つの抗Aβ抗体」は、Aβに特異的に結合する1つ以上の抗体を表すと理解される。そのようなものとして、「1つの(aまたはan)」、「1つ以上」、および「少なくとも1つ」は、本明細書において交換可能に使用することができる。

本明細書で使用される場合、「神経変性疾患」という用語は、アルツハイマー病、軽度認知障害、前頭側頭認知症、レヴィー体病、パーキンソン病、ピック病、ビンスヴァンガー病;コンゴレッド親和性アミロイド血管症、脳アミロイド血管症、ダウン症候群、多発脳梗塞性認知症、ハンチントン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、エイズによる認知症症候群、うつ病、不安障害、恐怖症、ベル麻痺、てんかん、脳炎、多発性硬化症;神経筋障害、神経腫瘍学的障害、脳腫瘍、脳卒中、神経免疫学的障害、神経鼻科的疾患を含む神経血管障害、脊髄損傷を含む神経外傷、神経因性疼痛を含む疼痛、小児神経学的および神経精神学的障害、睡眠障害、トゥレット症候群、軽度認知障害、血管性認知症、多梗塞性認知症、嚢胞性線維症、ゴーシェ病、他の運動障害、および一般的な中枢神経系(CNS)の疾患を含むが、これらに限定されない。特に断りのない限り、「神経変性」、「神経学的」、または「神経性神学的」という用語は、本明細書において交換可能に使用される。

特に断りのない限り、「障害」、「疾患」、および「疾病」という用語は、本明細書において交換可能に使用される。

特に断りのない限り、「Aβ」、「Aベータ」と「ベータアミロイド」は、本明細書において交換可能に使用される。

本明細書で使用される場合、「結合分子」または「抗原結合分子」という用語は、その最も広い意味で、抗原決定基に特異的に結合する分子を指す。抗原結合分子の非限定の例は、抗原特異的結合を保持する抗体およびそのフラグメント、ならびにAβに結合する他の非抗体分子であり、ホルモン、受容体、リガンド、主要組織適合性複合体(MHC)分子、熱ショックタンパク質(HSP)等のシャペロン、ならびにカドヘリン、インテグリン、C型レクチン、および免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのメンバー等の細胞間接着分子を含むが、これらに限定されない。したがって、明確化のためだけに、本開示の範囲を制限することなく、以下の実施形態の大部分は、治療薬および診断薬の開発のための結合分子を表す抗体および抗体様分子に関して論じられる。別の実施形態において、開示される結合分子は、抗体分子の少なくとも1つの重鎖または軽鎖CDRを含む。別の実施形態において、開示される結合分子は、1つ以上の抗体分子から少なくとも2つのCDRを含む。別の実施形態において、開示される結合分子は、1つ以上の抗体分子から少なくとも3つのCDRを含む。別の実施形態において、開示される結合分子は、1つ以上の抗体分子から少なくとも4つのCDRを含む。別の実施形態において、開示される結合分子は、1つ以上の抗体分子から少なくとも5つのCDRを含む。別の実施形態において、開示される結合分子は、1つ以上の抗体分子から少なくとも6つのCDRを含む。

抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む、血管アミロイドに影響を及ぼすことなく脳アミロイド斑を減少させる方法が、本明細書において開示される。具体的に、天然に存在する抗体等のフルサイズの抗体に言及しない限り、「抗Aβ抗体」という用語は、フルサイズの抗体、ならびにそのような抗体の抗原結合フラグメント、変異体、類似体、または誘導体、例えば、天然に存在する抗体、または免疫グロブリン分子、または抗体分子と同様に抗原に結合する、操作された抗体分子もしくはフラグメントを包含する。

「抗体」および「免疫グロブリン」という用語は、本明細書において交換可能に使用される。抗体または免疫グロブリンは、少なくとも重鎖の可変ドメインを含み、通常は少なくとも重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む。脊椎動物系における基本的な免疫グロブリン構造は、比較的よく理解されている。例えば、Harlow et al.(1988)Antibodies:A Laboratory Manual(2nd ed.;Cold Spring Harbor Laboratory Press)を参照されたい。

本明細書で使用される場合、「免疫グロブリン」という用語は、生化学的に区別することができる様々な広いクラスのポリペプチドを含む。当業者であれば、重鎖が、ガンマ、ミュー、アルファ、デルタ、またはエプシロン(γ、μ、α、δ、ε)として分類され、その中にいくつかのサブクラス(例えば、γ1〜γ4)を有することを理解するであろう。それは、抗体の「クラス」をそれぞれIgG、IgM、IgA、IgG、またはIgEとして決定する、この鎖の性質である。免疫グロブリンのサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1等は、十分に特徴付けがなされ、機能的特殊性を付与することが知られている。これらのクラスおよびアイソタイプのそれぞれの修飾バージョンは、本開示を考慮して熟練者には容易に区別可能であり、したがって本開示の範囲内である。全ての免疫グロブリンクラスは、明らかに本開示の範囲内である。以下の考察は、一般にIgGクラスの免疫グロブリン分子を対象とする。IgGに関して、標準免疫グロブリン分子は、分子量約23,000ダルトンの2つの同一軽鎖ポリペプチドと、分子量53,000〜70,000の2つの同一重鎖ポリペプチドとを含む。4つの鎖は、典型的にジスルフィド結合によって「Y」構造で結合され、軽鎖が重鎖を一括し、「Y」の口部から始まり、可変領域を通して継続する。

軽鎖は、カッパまたはラムダ(κ、λ)のいずれかとして分類される。各重鎖クラスは、カッパまたはラムダ軽鎖のいずれかと結合することができる。一般に、軽鎖および重鎖は、互いに共有結合され、免疫グロブリンが、ハイブリドーマ、B細胞、または遺伝子操作された宿主細胞のいずれかによって生成されるとき、2つの重鎖の「尾」部分は、共有ジスルフィド結合または非共有結合によって互いに結合される。重鎖において、アミノ酸配列は、Y構造の分岐した端部のN末端から各鎖の底部のC末端に達する。

軽鎖および重鎖の両方は、構造的および機能的相同性の領域に分割される。「定常」および「可変」という用語は、機能的に使用される。この点において、軽鎖(VLまたはVK)および重鎖(VH)部分の両方の可変ドメインが、抗原認識および特異性を決定することが理解されるであろう。逆に、軽鎖(CL)および重鎖(CH1、CH2、またはCH3)の定常ドメインは、分泌、経胎盤移動性、Fc受容体結合、補体結合等の重要な生物学的特性を付与する。慣習により、定常領域ドメインの付番は、それらが抗体の抗原結合部位またはアミノ末端からより遠位になるにつれて増加する。N末端部分は可変領域であって、C末端部分は定常領域であり、CH3およびCLドメインは、それぞれ重鎖および軽鎖のカルボキシ末端を実際に含む。

上に示されるように、可変領域は、抗体が抗原上のエピトープを選択的に認識し、特異的に結合するのを許す。つまり、抗体のVLドメインおよびVHドメイン、またはこれらの可変ドメイン内の相補性決定領域(CDR)のサブセットを組み合わせて、3次元抗原結合部位を定義する可変領域を形成する。この四次抗体構造は、Yの各アームの末端に存在する抗原結合部位を形成する。より具体的に、抗原結合部位は、VH鎖およびVL鎖のそれぞれにある3つのCDRによって定義される。いくつかの例において、例えば、ラクダ種由来の、またはラクダ免疫グロブリンに基づいて操作された、ある特定の免疫グロブリン分子において、完全な免疫グロブリン分子は、重鎖のみからなることができ、軽鎖を有しない。例えば、Hamers−Casterman et al.,Nature 363:446−448(1993)を参照されたい。

天然に存在する抗体において、各抗原結合ドメイン内に存在する6つの「相補性決定領域」または「CDR」は、抗体が性環境においてその3次元構造を呈するため、抗原結合ドメインを形成するように特異的に位置決めされたアミノ酸の短い非連続配列である。「フレームワーク」領域と呼ばれる抗原結合ドメイン内のアミノ酸の残りは、より低い分子間可変性を示す。フレームワーク領域は、主にβシート立体配座を採用し、CDRは、そのβシート構造に接続するループを形成し、場合によってはβシート構造の一部を形成する。したがって、フレームワーク領域は、鎖間非共有相互作用によって正しい配向でCDRの位置決めを提供する足場を形成するように作用する。位置決めされたCDRによって形成された抗原結合ドメインは、免疫反応性抗原上のエピトープに相補的な表面を定義する。この相補的表面は、抗体のその同族エピトープへの非共有結合を促進する。それぞれCDRおよびフレームワーク領域を含むアミノ酸は、正確に定義されているため、任意の所与の重鎖または軽鎖可変ドメインに対して、当業者によって容易に特定され得る(下記参照)。

当該技術分野において使用されるおよび/または許容される用語の2つ以上の定義が存在する場合、本明細書で使用される用語の定義は、明示的にそれと反対の記載がない限り、全てのそのような意味を含むことが意図される。特定の例は、重鎖および軽鎖ポリペプチドの両方の可変領域内で見出される非連続抗原結合部位を説明するための「相補性決定領域」(「CDR」)という用語の使用である。この特定領域は、参照により本明細書に組み込まれる、Kabat et al.(1983)U.S.Dept.of Health and Human Services,″Sequences of Proteins of Immunological Interest″and by Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)によって説明されており、定義は、互いに対して比較されるとき、アミノ酸残基の重複またはサブセットを含む。それにもかかわらず、抗体またはその変異体のCDRを指すいずれかの定義の適用は、本明細書で定義され、使用される用語の範囲内であることが意図される。上で引用される参照文献のそれぞれによって定義されるCDRを包含する適切なアミノ酸残基は、比較として下表1に記載される。特定のCDRを包含する正確な残基数は、CDRの配列およびサイズに応じて異なる。当業者は、抗体の可変領域アミノ酸配列を考慮して、どの残基が特定のCDRを含むかを日常的に決定することができる。

Kabatらは、任意の抗体に適用可能な可変ドメイン配列の付番方式も定義した。当業者は、「Kabat付番」のこの方式を、配列自体を超える任意の実験データに依存することなく、任意の可変ドメイン配列に明確に割り当てることができる。本明細書で使用される場合、「Kabat付番」は、Kabat et al.(1983)U.S.Dept.of Health and Human Services,″Sequence of Proteins of Immunological Interest″に記載される付番方式を指す。別段の定めがない限り、本開示の抗Aβ抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体における特定アミノ酸残基位置の付番は、Kabat付番方式に従う。

本開示の抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体としては、ポリクローナル、モノクローナル、多重特異性、ヒト、ヒト化、霊長類化、またはキメラ抗体、一本鎖抗体、エピトープ結合フラグメント、例えば、Fab、Fab’、およびF(ab’)2、Fd、Fv、一本鎖Fv(scFv)、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、VLもしくはVHドメインのいずれかを含むフラグメント、Fab発現ライブラリーによって産生されたフラグメント、および抗イディオタイプ(抗Id)抗体が挙げられるが、これらに限定されない。ScFv分子は、当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許第5,892,019号に記載されている。本開示の免疫グロブリンまたは抗体分子は、任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、およびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2等)、またはサブクラスの免疫グロブリン分子であり得る。

本明細書で使用される場合、「重鎖部分」という用語は、免疫グロブリン重鎖由来のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、重鎖部分を含むポリペプチドは、VHドメイン、CH1ドメイン、ヒンジ(例えば、上部、中間、および/または下部ヒンジ領域)ドメイン、CH2ドメイン、CH3ドメイン、またはその変異体もしくはフラグメントのうちの少なくとも1つを含む。例えば、本開示における使用のための結合ポリペプチドは、CH1ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、およびCH2ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメインおよびCH3ドメインを含むポリペプチド鎖;CH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、およびCH3ドメインを含むポリペプチド鎖;またはCH1ドメイン、ヒンジドメインの少なくとも一部分、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含むポリペプチド鎖を含むことができる。別の実施形態において、本開示のポリペプチドは、CH3ドメインを含むポリペプチド鎖を含む。さらに、本開示における使用のための結合ポリペプチドは、CH2ドメインの少なくとも一部分(例えば、CH2ドメインの全てまたは一部)を欠失し得る。上記のように、これらのドメイン(例えば、重鎖部分)が、天然に存在する免疫グロブリン分子とはアミノ酸配列が異なるように修飾され得ることは、当業者によって理解されるであろう。

ある特定の実施形態において、本明細書に開示される抗Aβ抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体、マルチマーの1つのポリペプチド鎖の重鎖部分は、そのマルチマーの第2のポリペプチド鎖上のものと同一である。代替として、本開示の重鎖部分を含有するモノマーは同一ではない。例えば、各モノマーは、例えば、二重特異性抗体を形成する、異なる標的結合部位を含むことができる。

本明細書に開示される方法における使用のための結合分子の重鎖部分は、異なる免疫グロブリン分子に由来し得る。例えば、ポリペプチドの重鎖部分は、IgG1分子由来のCH1ドメインと、IgG3分子由来のヒンジ領域とを含むことができる。別の例において、重鎖部分は、部分的にIgG1分子由来の、および部分的にIgG3分子由来のヒンジ領域を含むことができる。別の例において、重鎖部分は、部分的にIgG1分子由来の、および部分的にIgG4分子由来のキメラヒンジを含むことができる。

本明細書で使用される場合、「軽鎖部分」という用語は、免疫グロブリン軽鎖、例えば、カッパまたはラムダ軽鎖由来のアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、軽鎖部分は、VLまたはCLドメインのうちの少なくとも1つを含む。

先に示したように、様々な免疫グロブリンクラスの定常領域のサブユニット構造および3次元構造は周知である。本明細書で使用される場合、「VHドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖のアミノ末端可変ドメインを含み、「CH1ドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖の第1の(最アミノ末端)定常領域ドメインを含む。CH1ドメインは、VHドメインに隣接し、免疫グロブリン重鎖分子のヒンジ領域に対するアミノ末端である。

本明細書で使用される場合、「CH2ドメイン」という用語は、例えば、従来の付番スキームを使用して、抗体のおよそ残基244から残基360まで伸長する重鎖分子の部分を含む(残基244〜360、Kabat付番方式、および残基231〜340、EU付番方式;Kabat EA et al.前掲書参照)。CH2ドメインは、別のドメインと密接に対合しないという点で固有である。むしろ、2つのN結合分枝炭水化物鎖が、無傷の天然IgG分子の2つのCH2ドメインの間に介在している。CH3ドメインが、CH2ドメインからIgG分子のC末端まで伸長し、約108残基を含むことも十分に立証されている。

本明細書で使用される場合、「ヒンジ領域」という用語は、CH1ドメインをCH2ドメインに結合する重鎖分子の部分を含む。このヒンジ領域は、約25残基を含み、可撓性であるため、2つのN末端抗原結合領域が独立して移動するのを可能にする。ヒンジ領域は、3つの別個のドメイン(上、中央、および下ヒンジドメイン)に細分され得る(Roux et al.,J.Immunol.161:4083(1998))。

本明細書で使用される場合、「ジスルフィド結合」という用語は、2つの硫黄原子間に形成される共有結合を含む。アミノ酸システインは、第2のチオール基とのジスルフィド結合または架橋を形成することができる、チオール基を含む。大部分の天然に存在するIgG分子において、CH1およびCL領域は、ジスルフィド結合によって連結され、2つの重鎖は、Kabat付番方式を使用して239および242に対応する位置(位置226または229、EU付番方式)で2つのジスルフィド結合によって連結される。

本明細書に開示される抗Aβ抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、抗原、例えば、それらが認識するか、または特異的に結合する、本明細書に開示される標的ポリペプチド(例えば、Aβ)のエピトープ(複数可)または部分(複数可)に関して説明または特定され得る。抗体の抗原結合ドメインと特異的に相互作用する標的ポリペプチドの部分は、「エピトープ」または「抗原決定基」である。標的ポリペプチドは、単一エピトープを含むことができるが、典型的に、少なくとも2つのエピトープを含み、抗原のサイズ、立体配座、およびタイプに応じて、任意の数のエピトープを含むことができる。さらに、標的ポリペプチド上の「エピトープ」が、非ポリペプチド要素であり得るか、またはそれを含むことができ、例えば、エピトープが、炭水化物側鎖を含み得ることに留意すべきである。

抗体のペプチドまたはポリペプチドエピトープの最小サイズは、約4〜5個のアミノ酸であると考えられる。ペプチドまたはポリペプチドエピトープは、例えば、少なくとも7個、少なくとも9個、または少なくとも約15個〜約30個のアミノ酸を含むことができる。CDRは、抗原ペプチドまたはポリペプチドを、その三次形態で認識することができるため、エピトープを含むアミノ酸は連続である必要はなく、場合によっては、同じペプチド鎖上に存在することさえできない。本開示の抗Aβ抗体によって認識されるペプチドまたはポリペプチドエピトープは、Aβの少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個、少なくとも25個、または約15個〜約30個の連続または非連続アミノ酸の配列を含むことができる。

「特異的に結合する」とは、一般に、抗体がその抗原結合ドメインを介してエピトープに結合すること、および結合が抗原結合ドメインとエピトープとの間にいくらかの相補性を伴うことを意味する。この定義に従って、抗体は、それがランダムな非関連エピトープに結合するよりも容易に、その抗原結合ドメインを介してそのエピトープに結合するとき、エピトープに「特異的に結合する」と言われる。「特異性」という用語は、本明細書において、ある特定の抗体がある特定のエピトープに結合する相対的親和性を適格とするために使用される。例えば、抗体「A」は、所与のエピトープに対して抗体「B」よりも高い特異性を有すると見なすことができるか、または抗体「A」は、それが関連するエピトープ「D」に対して有するよりも高い特異性を有するエピトープ「C」に結合すると言うことができる。

「優先的に結合する」とは、抗体が、関連する同様の相同または同様のエピトープに結合するよりも容易に、エピトープに特異的に結合することを意味する。したがって、所与のエピトープに「優先的に結合する」抗体は、そのような抗体が関連するエピトープと交差反応することができるとしても、関連するエピトープよりもそのエピトープに結合する可能性が高い。

非限定の例として、抗体は、第2のエピトープに対する抗体の解離定数(KD)より低いKDで第1のエピトープに結合する場合、該第1のエピトープに優先的に結合すると見なすことができる。別の非限定の例において、抗体は、それが第2のエピトープに対する抗体のKDより少なくとも一桁低い親和性で第1のエピトープに結合する場合、第1の抗原に優先的に結合すると見なすことができる。別の非限定の例において、抗体は、それが第2のエピトープに対する抗体のKDより少なくとも二桁低い親和性で第1のエピトープに結合する場合、第1のエピトープに優先的に結合すると見なすことができる。

別の非限定の例において、抗体は、それが第2のエピトープに対する抗体のk(off)より低いオフレート(k(off))で第1のエピトープに結合する場合、第1のエピトープに優先的に結合すると見なすことができる。別の非限定の例において、抗体は、それが第2のエピトープに対する抗体のk(off)より少なくとも一桁低い親和性で第1のエピトープに結合する場合、第1のエピトープに優先的に結合すると見なすことができる。別の非限定の例において、抗体は、それが第2のエピトープに対する抗体のk(off)より少なくとも二桁低い親和性で第1のエピトープに結合する場合、第1のエピトープに優先的に結合すると見なすことができる。

本明細書に開示される抗体または抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、毎秒5×10−2、毎秒10−2、毎秒5×10−3、または毎秒10−3以下のオフレート(k(off))で、本明細書に開示される標的ポリペプチド(例えば、Aβ)またはそのフラグメントもしくは変異体に結合すると言うことができる。ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、毎秒5×10−4、毎秒10−4、毎秒5×10−5、または毎秒10−5、毎秒5×10−6、毎秒10−6、毎秒5×10−7、または毎秒10−7以下のオフレート(k(off))で、本明細書に開示される標的ポリペプチド(例えば、ヒトAβ)またはそのフラグメントもしくは変異体に結合すると言うことができる。

本明細書に開示される抗体または抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、毎秒103M−1、毎秒5×103M−1、毎秒104M−1、または毎秒5×104M−1以下のオンレート(k(on))で、本明細書に開示される標的ポリペプチド(例えば、Aβ)またはそのフラグメントもしくは変異体に結合すると言うことができる。ある特定の実施形態において、本開示の抗体は、毎秒105M−1、毎秒5×105M−1、毎秒106M−1、または毎秒5×106M−1、または毎秒107M−1以上のオンレート(k(on))で、本明細書に開示される標的ポリペプチド(例えば、Aβ)またはそのフラグメントもしくは変異体に結合すると言うことができる。

抗体は、それがエピトープへの参照抗体の結合をある程度阻止する程度まで、そのエピトープに優先的に結合する場合、所与のエピトープへの参照抗体の結合を競合的に阻害すると言われる。競合的な阻害は、当該技術分野において既知の任意の方法、例えば、競合ELISAアッセイによって決定され得る。抗体は、所与のエピトープへの参照抗体の結合を、少なくとも90%、少なくとも80%、少なくとも70%、少なくとも60%、または少なくとも50%だけ競合的に阻害すると言うことができる。本明細書に記載されるように、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、BIIB037抗体を競合的に阻害する。

本明細書で使用される場合、「親和性」という用語は、個々のエピトープと免疫グロブリン分子のCDRとの結合の強度の尺度を指す。例えば、Harlow et al.(1988)Antibodies:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.)pages 27−28を参照されたい。

本明細書に開示される抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、血管アミロイドに対するよりも高い親和性で実質アミロイド斑に結合する。

本明細書で使用される場合、「結合活性」という用語は、免疫グロブリンの集団と抗原との間の複合体の全体的安定性、つまり、抗原との免疫グロブリン混合物の機能的結合強度を指す。例えば、Harlowの29〜34頁を参照されたい。結合活性は、特異的エピトープを有する集団内の個々の免疫グロブリン分子の親和性、ならびに免疫グロブリンおよび抗原の原子価の両方に関する。例えば、二価モノクローナル抗体と、ポリマー等の高度に反復するエピトープ構造を有する抗原との間の相互作用は、高い結合活性のうちの1つであろう。

本明細書に開示される抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、それらの交差反応性に関して説明または特定することもできる。本明細書で使用される場合、「交差反応性」という用語は、1つの抗原に特異的な抗体が第2の抗原と反応する能力、2つの異なる抗原性物質の間の関連性の尺度を指す。したがって、抗体は、それがその形成を誘導したもの以外のエピトープに結合する場合、交差反応性である。交差反応性エピトープは、一般に、誘導エピトープと同じ相補的構造特徴の多くを含み、場合によっては、実際に元のよりも良好に適合することができる。

例えば、ある特定の抗体は、それらが関連するが非同一のエピトープ、例えば、参照エピトープに対して少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも65%、少なくとも60%、少なくとも55%、および少なくとも50%の同一性(当該技術分野において既知であり、本明細書に記載される方法を使用して計算される)を有するエピトープに結合することにおいて、ある程度の交差反応性を有する。抗体は、それが参照エピトープに対して95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、および50%未満の同一性(当該技術分野において既知であり、本明細書に記載される方法を使用して計算される)を有するエピトープに結合しない場合、交差反応性をほとんど有しない、または全く有しないと言うことができる。抗体は、それがそのエピトープの任意の他の類似体、オルトログ、または相同体に結合しない場合、ある特定のエピトープに対して「高度に特異的」と見なすことができる。

本明細書に記載される抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、本開示のポリペプチド、例えば、Aβに対するそれらの結合親和性に関して説明または特定することもできる。結合親和性は、5×10−2M、10−2M、5×10−3M、10−3M、5×10−4M、10−4M、5×10−5M、10−5M、5×10−6M、10−6M、5×10−7M、10−7M、5×10−8M、10−8M、5×10−9M、10−9M、5×10−10M、10−10M、5×10−11M、10−11M、5×10−12M、10−12M、5×10−13M、10−13M、5×10−14M、10−14M、5×10−15M、または10−15M未満の解離定数またはKdを有するものを含むことができる。

一本鎖抗体を含む抗体フラグメントは、可変領域(複数可)を単独で、またはヒンジ領域、CH1、CH2、およびCH3ドメインの全体もしくは一部分と組み合わせて含むことができる。可変領域(複数可)と、ヒンジ領域、CH1、CH2、およびCH3ドメインとの任意の組み合わせを含む抗原結合フラグメントも含まれる。結合分子、例えば、本明細書に開示される抗体またはその抗原結合フラグメントは、鳥類および哺乳動物を含む任意の動物が起源であり得る。抗体は、ヒト、マウス、ロバ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ラマ、ウマ、またはニワトリ抗体であり得る。別の実施形態において、可変領域は(例えば、サメからの)コンドリクトイド(condricthoid)起源であり得る。

本明細書で使用される場合、「キメラ抗体」という用語は、任意の抗体を意味するように保持され、免疫反応性領域または部位は、第1の種から得られるか、またはそれに由来し、定常領域(無傷、部分的、または本開示に従って修飾され得る)は、第2の種から得られる。例えば、標的結合領域または部位は、非ヒト起源(例えば、マウスまたは霊長類)であり得、定常領域は、ヒトであり得る。代替として、完全ヒト結合領域は、非ヒト(例えば、マウス)定常領域と組み合わせることができる。

本明細書で使用される場合、「マウス化抗体」または「マウス化免疫グロブリン」という用語は、本開示のヒト抗体から1つ以上のCDRと、マウス抗体配列に基づくアミノ酸置換および/または欠失および/または挿入を含むヒトフレームワーク領域とを含む抗体を指す。CDRを提供するヒト免疫グロブリンは、「親」または「受容体」と呼ばれ、フレームワーク変化を提供するマウス抗体は、「ドナー」と呼ばれる。定常領域が存在する必要はないが、存在する場合、それらは通常、マウス抗体定常領域と実質的に同一、すなわち、少なくとも約85〜90%または約95%以上同一である。したがって、いくつかの実施形態において、全長マウス化ヒト重鎖または軽鎖免疫グロブリンは、マウス定常領域と、ヒトCDRと、多数の「マウス化」アミノ酸置換を有する実質的ヒトフレームワークとを含む。典型的に、「マウス化抗体」は、マウス化可変軽鎖および/またはマウス化可変重鎖を含む抗体である。例えば、マウス化抗体は、例えば、キメラ抗体の可変領域全体が非マウスであるため、典型的なキメラ抗体を包含しないであろう。「マウス化」のプロセスによって「マウス化」された修飾抗体は、CDRを提供する親抗体と同じ抗原に結合し、通常は親抗体と比較してマウスにおける免疫原性が低い。

本明細書で使用される場合、「操作された抗体」という用語は、重鎖または軽鎖のいずれかまたは両方における可変ドメインが、既知の特異性の抗体から1つ以上のCDRの少なくとも部分的な置換によって、ならびに必要に応じて、部分的フレームワーク領域の置換および配列変化によって改変される、抗体を指す。CDRは、フレームワーク領域が由来する抗体と同じクラスまたはさらにサブクラスの抗体に由来し得るが、CDRが異なるクラスの抗体、例えば、異なる種の抗体に由来することが想定される。既知の特異性の非ヒト抗体から1つ以上の「ドナー」CDRがヒト重鎖または軽鎖フレームワーク領域に移植された操作された抗体は、本明細書において「ヒト化抗体」と称される。1つの可変ドメインの抗原結合能力を別の可変ドメインに移すために、CDRの全てをドナー可変ドメインからの完全CDRと置換する必要がない場合がある。むしろ、標的結合部位の活性を維持するために必要な残基を移すことのみが必要であり得る。

本明細書で使用される場合、「ヒト」または「完全ヒト」抗体は、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有する抗体を含み、以下に記載される、例えば、Kucherlapatiらによる米国特許第5,939,598号に記載されるように、ヒト免疫グロブリンライブラリーから、または1つ以上のヒト免疫グロブリンについてトランスジェニックの動物から単離され、内因性免疫グロブリンを発現しない抗体を含む。「ヒト」または「完全ヒト」抗体は、少なくとも重鎖の可変ドメイン、または少なくとも重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む抗体も含み、可変ドメイン(複数可)は、ヒト免疫グロブリン可変ドメイン(複数可)のアミノ酸配列を有する。

「ヒト」または「完全ヒト」抗体は、本明細書に記載される抗体分子(例えば、VH領域および/またはVL領域)の変異体(誘導体を含む)を含む、それから本質的になる、またはそれからなる、本明細書に記載される「ヒト」または「完全ヒト」抗体も含み、抗体またはそのフラグメントが、Aβポリペプチドまたはそのフラグメントもしくは変異体に免疫特異的に結合する。当業者に既知の標準技法を使用して、ヒト抗Aβ抗体をコードするヌクレオチド配列に突然変異を導入することができ、アミノ酸置換をもたらす部位特異的突然変異誘発およびPCR媒介性突然変異誘発を含むが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、変異体(誘導体を含む)は、参照VH領域、VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3、VL領域、VLCDR1、VLCDR2、またはVLCDR3に対して50未満のアミノ酸置換、40未満のアミノ酸置換、30未満のアミノ酸置換、25未満のアミノ酸置換、20未満のアミノ酸置換、15未満のアミノ酸置換、10未満のアミノ酸置換、5未満のアミノ酸置換、4未満のアミノ酸置換、3未満のアミノ酸置換、または2未満のアミノ酸置換をコードする。

一態様において、本開示の抗体は、ヒトB細胞に由来するようなヒトモノクローナル抗体である。任意に、ヒト抗体のフレームワーク領域は、データベース内の関連するヒト生殖系可変領域配列に従って整列および採用される。例えば、MRCタンパク質工学センター(Cambridge,UK)によってホストされるVbase(http://vbase.mrc−cpe.cam.ac.uk/)を参照されたい。例えば、真の生殖系配列から逸脱する可能性があると見なされるアミノ酸は、クローニングプロセス中に組み込まれたPCRプライマー配列に起因し得る。ファージディスプレイ抗体ライブラリーまたは異種マウスからの単鎖抗体フラグメント(scFv)等の人工的に生成されたヒト様抗体と比較して、本開示のヒトモノクローナル抗体は、(i)動物代理のものではなく、ヒト免疫応答を使用して得られること、すなわち、抗体がヒトの体内でその関連立体配座における天然のAβに応答して生成されたこと、(ii)個体を保護しているか、またはAβの存在に対して少なくとも重要であること、および(iii)抗体がヒト起源であるため、自己抗原に対する交差反応性のリスクが最小限に抑えられることを特徴とする。したがって本開示によれば、「ヒトモノクローナル抗体」、「ヒトモノクローナル自己抗体」、「ヒト抗体」等という用語を使用して、ヒト起源の、すなわち、B細胞もしくはそのハイブリドーマ等のヒト細胞から単離されたAβ結合分子、またはヒト細胞、例えば、ヒト記憶B細胞のmRNAから直接クローン化されたcDNAを示す。ヒト抗体は、アミノ酸置換が、例えば、結合特性を改善するために抗体内で行われる場合でも、依然として「ヒト」である。

以下に記載される、および例えば、Kucherlapatiらによる米国特許第5,939,598号における、ヒト免疫グロブリンライブラリーまたは1つ以上のヒト免疫グロブリンに対してトランスジェニックな動物に由来し、内因性免疫グロブリンを発現しない抗体は、本開示の真のヒト抗体からそれらを区別するためにヒト様抗体と示される。

本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語は、治療的処置および予防的または保護的措置の両方を指し、その目的は、望ましくない生理学的変化、感染、または障害を予防または減速させる(減少させる)ことである。有益なまたは所望の臨床結果としては、検出可能または検出不可能のどちらかである、症状の軽減、疾患の程度の低減、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状態、対象における感染因子のクリアランスまたは減少、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的または全体的のどちらか)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けない場合の予測生存期間と比較して、生存期間を延長することも意味し得る。治療を必要とするものとしては、既に感染、症状、または障害を有するもの、ならびにその症状もしくは障害を有する傾向があるもの、またはその症状もしくは障害が予防されるものが挙げられる。

「対象」または「個体」または「動物」または「患者」または「哺乳動物」とは、診断、予後診断、または治療が所望される任意の対象、特に哺乳動物対象を意味する。哺乳動物対象としては、ヒト、家畜、農場動物、および動物園、スポーツ、またはペット動物、例えば、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、畜、乳牛、クマ等が挙げられる。

II.抗Aβ抗体 本明細書に開示されるように、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、BIIB037抗体と同じエピトープに結合し、BIIB037抗体は、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。ヒトBIIB037抗体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第2008/081008号において、NI−101.12F6Aとして記載されている。特に断りのない限り、「12F6A」、「hu12F6A」、および「BIIB037」は、本明細書において交換可能に使用される。本明細書に開示される「chBIIB037」という用語は、BIIB037のマウスキメラバージョンを指す。

本明細書に記載されるヒトおよびキメラ抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントは、Aβおよびそのエピトープ、ならびにAβおよびそのエピトープの様々な立体配座に特異的に結合する。例えば、Aβ凝集体に選択的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントが、本明細書において開示される。本明細書で使用される場合、Aβに「選択的に結合する」、「特異的に結合する」、または「優先的に結合する」抗体への言及は、他の非関連タンパク質に結合しない抗体を指す。Aβ配座異性体に「選択的に結合する」または「特異的に結合する」抗体は、Aβの全ての立体配座に結合するわけではない、すなわち、少なくとも1つの他のAβ配座異性体に結合しない抗体を指す。例えば、Aβのモノマー形態および凝集形態を区別することができる、すなわち、AβモノマーではなくAβ原線維に結合することができる抗体またはその抗原結合フラグメントが、本明細書において開示される。

ある特定の実施形態において、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、BIIB037抗体のアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%、約85%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、または約95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。さらなる実施形態において、結合分子は、BIIB037抗体に対して、少なくとも約96%、約97%、約98%、約99%、または100%の配列同一性を共有する。ある特定の実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、BIIB037抗体と同じAβエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)および免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)を含み、表2に示されるように、VHが、配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%、または100%同一のアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号2と少なくとも80%、85%、90%、95%、または100%同一のアミノ酸配列を含む。

いくつかの実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、VHおよびVLを含み、表2に示されるように、VHが、配列番号1と同一、または1個、2個、3個、4個、5個、もしくはそれ以上のアミノ酸置換を除いて同一のアミノ酸配列を含み、VLが、配列番号2と同一、または1個、2個、3個、4個、5個、またはそれ以上のアミノ酸置換を除いて同一のアミノ酸配列を含む。

いくつかの実施形態は、VHを含む、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体を含み、表3に示されるように、VHのVHCDR1、VHCDR2、またはVHCDR3領域のうちの1つ以上が、配列番号3、配列番号4、配列番号5のうちの1つ以上の、1つ以上の参照重鎖VHCDR1、VHCDR2、および/またはVHCDR3アミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、または100%同一である。

さらに、VHを含む、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体が開示され、表3に示されるように、VHのVHCDR1、VHCDR2、またはVHCDR3領域のうちの1つ以上が、配列番号3、配列番号4、配列番号5のうちの1つ以上の、1つ以上の参照重鎖VHCDR1、VHCDR2、またはVHCDR3アミノ酸配列と同一であるか、または4個、3個、2個、または1個のアミノ酸置換を除いて同一である。

VLを含む、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体も開示され、表3に示されるように、VLのVLCDR1、VLCDR2、またはVLCDR3領域のうちの1つ以上が、配列番号6、配列番号7、配列番号8のうちの1つ以上の、1つ以上の参照重鎖VLCDR1、VLCDR2、またはVLCDR3アミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、または100%同一である。

いくつかの実施形態において、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、VLを含み、表3に示されるように、VLのVLCDR1、VLCDR2、またはVLCDR3領域のうちの1つ以上が、配列番号6、配列番号7、配列番号8のうちの1つ以上の、1つ以上の参照重鎖VLCDR1、VLCDR2、またはVLCDR3アミノ酸配列と同一であるか、または4個、3個、2個、または1個のアミノ酸置換を除いて同一である。

他の実施形態において、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、表2に示されるように、配列番号1および配列番号2と少なくとも80%、85%、90%、95%、または100%同一のVHおよびVLアミノ酸配列を含むか、それらから本質的になるか、またはそれらからなる。

いくつかの実施形態において、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、BIIB037抗体を含む。

本明細書に記載される方法における使用のための、本明細書に記載される抗Aβ抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体をコードするポリペプチド、そのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、そのようなポリヌクレオチドを含むベクター、およびそのようなベクターまたはポリヌクレオチドを含む宿主細胞も含まれ、全ては本明細書に記載される方法において使用するための抗Aβ抗体、またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体を産生するためである。

本明細書に記載される抗Aβ抗体の好適な生物活性変異体を、本開示の方法において使用することができる。そのような変異体は、親抗Aβ抗体の所望の結合特性を保持する。抗体変異体を作製するための方法は、一般に、当該技術分野において利用可能である。

突然変異誘発およびヌクレオチド配列変異のための方法は、当該技術分野において周知である。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Walker and Gaastra,eds.(1983)Techniques in Molecular Biology(MacMillan Publishing Company,New York)、Kunkel,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:488−492(1985)、Kunkel et al.,Methods Enzymol.154:367−382(1987)、Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor,N.Y.)、米国特許第4,873,192号、およびそこで引用される参照文献を参照されたい。関心のポリペプチドの生物活性に影響を及ぼさない適切なアミノ酸置換に関するガイダンスは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、タンパク質配列および構造の地図(Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.),pp.345−352(1978)におけるDayhoffらのモデルにおいて見出すことができる。Dayhoffらのモデルは、受容点突然変異(PAM)アミノ酸類似性マトリックス(PAM250マトリックス)を使用して、好適な保存的アミノ酸置換を決定する。1つのアミノ酸を、類似特性を有する別のアミノ酸と交換する等の保存的置換を行うことができる。DayhoffらのモデルのPAM250マトリックスによって教示される保存的アミノ酸置換の例としては、

が挙げられるが、これらに限定されない。

抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、異性体、もしくは誘導体の結合特異性を測定する方法としては、標準競合的結合アッセイ、T細胞またはB細胞によって免疫グロブリン分泌を監視するためのアッセイ、T細胞増殖アッセイ、アポトーシスアッセイ、ELISAアッセイ等が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、国際公開第93/14125号、Shi et al.,Immunity 13:633−642(2000)、Kumanogoh et al.,J Immunol 169:1175−1181(2002)、Watanabe et al.,J Immunol 167:4321−4328(2001)、Wang et al.,Blood 97:3498−3504(2001)、およびGiraudon et al.,J Immunol 172(2):1246−1255(2004)に開示されるそのようなアッセイを参照されたい(それらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)。2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列間の「配列同一性のパーセント(%)」という用語は、2つの配列の最適アラインメントのために導入されなければならない付加または欠失(すなわち、ギャップ)を考慮して、比較ウィンドウ上の配列によって共有される同一のマッチした位置の数を指す。マッチした位置は、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸が、標的配列および参照配列の両方に提示される任意の位置である。ギャップはヌクレオチドまたはアミノ酸ではないため、標的配列内に提示されるギャップはカウントされない。同様に、標的配列ヌクレオチドまたはアミノ酸はカウントされるが、参照配列からのヌクレオチドまたはアミノ酸はカウントされないため、参照配列内に提示されるギャップはカウントされない。

配列同一性のパーセンテージは、同一のアミノ酸残基または核酸塩基が両方の配列内に発生する位置の数を決定し、マッチした位置の数を得ること、マッチした位置の数を比較ウィンドウ内の位置の総数で割ること、およびその結果に100を掛けて配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。

本明細書に開示される定常領域、CDR、VHドメイン、またはVLドメインを含む任意の特定のポリペプチドが、別のポリペプチドと少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、またはさらに約100%同一であるかどうかが、本明細書において論じられるとき、配列の比較および2つの配列間の配列同一性パーセントの決定は、オンライン使用およびダウンロードの両方のために容易に入手可能なソフトウェアを使用して達成することができる。好適なソフトウェアプログラムは、様々な供給源から、タンパク質およびヌクレオチド配列の両方のアラインメントのために入手可能である。配列同一性のパーセントを決定するための1つの好適なプログラムは、bl2seqであり、米国政府の国立バイオテクノロジー情報センターBLASTウェブサイト(blast.ncbi.nlm.nih.gov)から入手可能なBLASTスイートのプログラムの一部である。Bl2seqは、BLASTNまたはBLASTPアルゴリズムのいずれかを使用して、2つの配列間の比較を行う。BLASTNを使用して、核酸配列を比較するが、BLASTPを使用して、アミノ酸配列を比較する。他の好適なプログラムは、例えば、Needle、Stretcher、Water、またはMatcherであり、www.ebi.ac.uk/Tools/psaにおいて欧州バイオインフォマティクス研究所(EBI)から入手可能なEMBOSSスイートのバイオインフォマティクスプログラムの一部である。

ポリヌクレオチドまたはポリペプチド参照配列と整列する単一ポリヌクレオチドまたはポリペプチド標的配列内の異なる領域は、それぞれが独自の配列同一性のパーセントを有することができる。配列同一性パーセントの値は、小数第1位に四捨五入されることに留意されたい。例えば、80.11、80.12、80.13、および80.14は、80.1に切り捨てられるが、80.15、80.16、80.17、80.18、および80.19は、80.2に切り上げられる。長さの値は常に整数であることも留意されたい。

当業者は、配列同一性パーセントの計算のための配列アラインメントの生成が、一次配列データによって排他的に駆動されるバイナリ配列間比較に限定されないことを理解するであろう。配列アラインメントは、複数の配列アラインメントに由来し得る。複数の配列アラインメントを生成するための1つの好適なプログラムは、www.clustral.orgから入手可能なClustalW2である。別の好適なプログラムは、www.drive5.com/muscle/から入手可能なMUSCLEである。代替として、ClustalW2およびMUSCLEは、例えば、EBIから入手可能である。

配列アラインメントは、構造データ(例えば、結晶学的タンパク質構造)、機能データ(例えば、突然変異の位置)、または系統発生データ等の異種ソースからのデータと配列データを統合することによって生成され得ることも理解されるであろう。複数の配列アラインメントを生成するための異種データを統合する好適なプログラムは、www.tcoffee.orgにおいて、および代替として、例えば、EBIから入手可能なT−Coffeeである。配列同一性のパーセントを計算するために使用される最終アラインメントは、自動または手動のいずれかで精選され得ることも理解されるであろう。

変異体は、例えば、わずか1〜15個のアミノ酸残基、わずか1〜10個のアミノ酸残基、例えば、6〜10個、わずか5個、わずか4個、3個、2個、またはさらには1個のアミノ酸残基が参照抗Aβ抗体とは異なり得る。「保存的アミノ酸置換」は、その中でアミノ酸残基が同様の電荷を持つ側鎖を有するアミノ酸残基と置換されるものである。同様の電荷を持つ側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当該技術分野において定義されている。これらのファミリーとしては、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。代替として、突然変異は、例えば飽和突然変異誘発によって、コード配列の全てまたは一部に沿ってランダムに導入されることができ、得られた変異体は、活性を保持する変異体を特定する生物活性(例えば、Aβポリペプチドを結合する能力)についてスクリーニングされ得る。

例えば、抗体分子のフレームワーク領域内のみ、またはCDR領域内のみに突然変異を導入することが可能である。導入された突然変異は、サイレントまたは中性ミスセンス突然変異であり得、すなわち、抗原に結合する抗体の能力に対する効果がないか、またはほとんどない。これらのタイプの突然変異は、コドン使用を最適化するか、またはハイブリドーマの抗体産生を改善するために有用であり得る。代替として、非中性ミスセンス突然変異は、抗原に結合する抗体の能力を改変することができる。当業者であれば、抗原結合活性の改変がない、または結合活性の改変(例えば、抗原結合活性の改善または抗体特異性の変化)等の所望の特性を持つ突然変異分子を設計および試験することができるであろう。突然変異誘発に続いて、コードされたタンパク質を日常的に発現させることができ、コードされたタンパク質の機能的および/または生物活性(例えば、Aβポリペプチドの少なくとも1つのエピトープに免疫特異的に結合する能力)は、本明細書に記載される技法を使用して、または当該技術分野において既知の技法を日常的に修正することによって決定することができる。

III.抗Aβ抗体を使用する治療方法 本開示は、抗Aβもしくはその抗原結合フラグメントの長期投薬中に、脳アミロイド斑を減少させる、または微小出血の発生を最小限に抑えるための方法に関し、抗Aβ抗体もしくはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む。

本明細書で使用される場合、「最小限に抑える」という用語は、減少させること、予防すること、一定に保つこと、増加させないこと等を意味する。

ある特定の実施形態において、本明細書に開示される方法は、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む、脳アミロイド斑を減少させることを対象とし、この投与は、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができ、BIIB037抗体が、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを対象に投与することを含む、脳アミロイド斑を減少させることを対象とし、この投与は、血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳内のアミロイド斑を減少させることができる。

本明細書で使用される場合、「血管アミロイドに実質的に影響を及ぼすことなく脳アミロイド斑を減少させること」という用語は、血管アミロイド沈着の量が、対照(すなわち、未治療)群と比較して、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント治療によって実質的に減少も実質的に増加もしないことを意味する。

脳アミロイド斑を減少させるための方法がさらに提供され、脳内のアミロイド斑の減少は、Fc受容体の関与を含む。1つ以上のFc受容体は、ミクログリア、星状細胞、オリゴデンドロサイト、およびニューロン内で発現する。Fc受容体は、神経疾患におけるそれらの関与についてますます認識されている。抗Aβ抗体/Aβ免疫複合体は、ミクログリアのFc依存性活性化に続くAβ沈着の食作用(Wilcock et al.,J Neurosci.23(9):3745−3751(2003))またはFc非依存性機序(Das et al.,J Neurosci.23(24):8532−8538(2005))によってクリアされ得る。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される抗Aβ抗体(その抗原結合フラグメント、変異体、および誘導体を含む)の使用を対象とする。さらに、BIIB037抗体と同じエピトープに結合する抗Aβ抗体を対象に投与することを含む、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑える方法が提供され、BIIB037抗体は、Aβのアミノ酸3〜6を含むエピトープに結合する。ある特定の実施形態において、本明細書に記載される方法は、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑え、これは、BIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体を対象に投与することを含む。さらなる実施形態によって、本明細書に記載される抗Aβ抗体(その抗原結合フラグメント、変異体、および誘導体を含む)は、血液試料、リンパ試料、または任意の他の体液試料であり得る試験される個体から体液試料を入手すること、および抗体−抗原複合体の形成を可能にする条件下で、体液試料を本明細書に記載される抗Aβ抗体と接触させることによって、個体における神経変性障害を診断またはスクリーニングのための方法において使用することもできる。次にそのような複合体のレベルは、当該技術分野において既知の方法、例えば、ELISA、免疫蛍光、蛍光活性化細胞ソーター(FACS)、磁気セルソーターによって決定され、対照試料中で形成されるよりも著しく高いレベルは、試験される個体における疾患を示す。同様に、本明細書に記載される抗Aβ抗体によって結合される特異的抗原を使用することもできる。したがって、本開示は、抗Aβ結合分子、例えば、本開示の抗体、またはその抗原結合フラグメントを含む、インビトロ免疫アッセイに関する。

さらなる実施形態によって、本明細書に記載される抗Aβ抗体(その抗原結合フラグメント、変異体、および誘導体を含む)は、個体における神経変性障害を治療もしくはその進行を予防するため、または神経変性障害と関連する症状の緩和のための方法において使用することもできる。

本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語は、治療的処置および予防的または保護的措置の両方を指し、その目的は、望ましくない生理学的変化、感染、または障害を予防または減速させる(減少させる)ことである。有益なまたは所望の臨床結果としては、検出可能または検出不可能のどちらかである、症状の軽減、疾患の程度の低減、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状態、対象における感染因子のクリアランスまたは減少、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状態の改善または緩和、および寛解(部分的または全体的のどちらか)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けない場合の予測生存期間と比較して、生存期間を延長することも意味し得る。治療を必要とするものとしては、既に感染、症状、または障害を有するもの、ならびにその症状もしくは障害を有する傾向があるもの、またはその症状もしくは障害が予防されるものが挙げられる。本明細書で使用される場合、「治療の方法」という用語は、個体における神経変性障害を治療もしくはその進行を予防するため、または神経変性障害と関連する症状の緩和のための、本明細書に記載される抗Aβ抗体(その抗原結合フラグメント、変異体、および誘導体を含む)の使用を包含する。本明細書で使用される場合、「治療の方法」という用語は、個体における神経変性障害を治療もしくはその進行を予防するため、または神経変性障害と関連する症状の緩和のための、本明細書に記載される抗Aβ抗体(その抗原結合フラグメント、変異体、および誘導体を含む)も包含する。

特定の実施形態において、本明細書に記載される方法は、アルツハイマー病に関連する症状の改善のため、アルツハイマー病の存在について対象を診断もしくはスクリーニングするため、または対象がアルツハイマー病を発症する危険性を決定するために、アルツハイマー病を治療もしくはその進行を予防することを対象とする。

Aβのレベルは、当該技術分野において既知の任意の好適な方法によって評価されることができ、例えば、ウェスタンブロット、免疫沈降、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA)、蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)、二次元ゲル電気泳動、質量分析(MS)、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化−飛行時間−MS(MALDI−TOF)、表面強化レーザー脱離イオン化−飛行時間(SELDI−TOF)、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、多次元液体クロマトグラフィー(LC)に続くタンデム質量分析(MS/MS)、およびレーザー密度測定から選択される1つ以上の技法によってAβを分析することを含む。ある特定の実施形態において、Aβのインビボ撮像法は、陽電子放出断層撮影(PET)、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、近赤外線(NIR)光学画像法、または磁気共鳴画像法(MRI)を含む。

医学分野において周知であるように、任意の1患者のための投薬量は、患者のサイズ、体表面積、年齢、投与される特定の化合物、性別、投与の時間および経路、一般健康状態、同時に投与される他の薬物を含む多くの要因に依存する。

ある特定の実施形態において、例えば、Aβに特異的に認識する本開示の抗Aβ抗体または等価の抗原結合分子が負荷される、抗体系アレイを使用することができる。マイクロアレイ免疫アッセイの設計は、Kusnezow et al.,Mol.Cell Proteomics 5:1681−1696(2006)に要約されている。したがって、本開示は、本開示に従って特定された抗Aβ結合分子を負荷したマイクロアレイにも関する。

IV.抗Aβ抗体を使用する診断または追跡方法 本開示は、試験対象における脳アミロイド斑の量を測定するため、神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価するため、または治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療するための、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体の使用を提供する。

いくつかの実施形態において、本明細書に提供される方法において有用な抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、治療薬、プロドラッグ、ペプチド、タンパク質、酵素、ウイルス、脂質、生物応答調節剤、医薬品、またはPEGに複合体化され得る。

従来の抗体を含む免疫毒素である複合体は、当該技術分野において広く記載されている。毒素は、従来の連結技法によって抗体に連結され得るか、またはタンパク質毒素部分を含有する免疫毒素は、融合タンパク質として産生され得る。

免疫療法のために本明細書に開示される抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体に連結され得る治療薬の例は、薬物、放射性同位体、レクチン、および毒素である。

例えば、免疫療法のために本明細書に提供される方法において有用な放射性同位的に複合体化された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体を使用する際に、白血球の分布ならびに安定性および放出のような因子に応じて、ある特定の同位体を選択することができる。自己免疫応答に応じて、いくつかの放射体を使用することができる。一般に、αおよびβ粒子放出放射性同位体は、免疫療法に利用されている。ある特定の実施形態において、212Bi等の短距離高エネルギーα放射体を使用することができる。治療目的で本開示の抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体に結合され得る放射性同位体の例としては、123I、124I、125I、131I、89Zr、90Y、67Cu、64Cu、111In、212Bi、212At、211Pb、47Sc、109Pd、および188Reが挙げられるが、これらに限定されない。結合分子、例えば、本明細書に開示される抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体に連結され得る他の治療薬、ならびにエクスビボおよびインビボ治療プロトコルは、既知であるか、または当業者によって容易に確認され得る。適切な場合、当業者は、タンパク質性物質自体の代わりに、上記抗体、抗原、または対応するベクターのうちのいずれか1つをコードする本発明のポリヌクレオチドを使用することができる。

当業者であれば、複合体は、複合体化される選択薬剤に応じて種々の技法を使用して組み立てることもできることを理解するであろう。例えば、ビオチンとの複合体は、例えば、結合ポリペプチドと、ビオチンN−ヒドロキシスクシンイミドエステル等のビオチンの活性化エステルとの反応によって調製される。同様に、蛍光マーカーとの複合体は、例えば、イソチオシアネート、例えばフルオレセインイソチオシアネートとの反応によって、カップリング剤の存在において調製され得る。本開示の抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体の複合体は、同様の方法で調製される。

さらに、試験対象における脳アミロイド斑の量を測定する方法が提供され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する、またはBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に、試験対象の脳内で生成されたシグナルを測定することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、本明細書に記載される測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、測定することと、(b)試験対象において生成されたシグナルを、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与時に生成されたシグナルと比較することとを含み、対照対象と比較して試験対象において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する。

薬剤によって生成されたシグナルは、例えば、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)または陽電子放出断層撮影(PET)によって測定され得る。

診断薬または治療薬に複合体化された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、または誘導体が、本明細書に開示される。検出は、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、または誘導体を、検出可能な物質、すなわち、測定可能なシグナルを生成する薬剤に連結することによって容易になり得る。検出可能な物質の例としては、様々な酵素、補欠分子族、蛍光物質、発光物質、生物発光物質、放射性物質、様々な陽電子放出撮影を使用する陽電子放出金属、および非放射性常磁性金属イオンが挙げられる。例えば、本開示に従う診断薬としての使用のために、抗体に複合体化され得る金属イオンについては、米国特許第4,741,900号を参照されたい。好適な酵素の例としては、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、βガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼが挙げられ、好適な補欠分子族複合体の例としては、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが挙げられ、好適な蛍光物質の例としては、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシルまたはフィコエリトリンが挙げられ、発光物質の例としては、ルミノールが挙げられ、生物発光物質の例としては、ルシフェラーゼ、ルシフェリン、およびエクオリンが挙げられ、好適な放射性物質の例としては、125I、131I、111In、または99Tcが挙げられる。

「対照対象(複数可)」とは、任意の健常な対象(または対象のプール)、異なる程度の疾患を持つ対象(複数可)、またはさらに疾患の早期段階の実際の試験対象を意味する。

さらに、脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患の治療を受けている患者における疾患の進行を評価する方法も提供され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する、またはBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、本明細書に記載される測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識され、投与後に患者においてシグナルが測定される、投与することと、(b)標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、投与後に患者においてシグナルが測定される、投与することと、(c)(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で患者において測定されたシグナルの変化に基づいて、患者における疾患の進行を評価することと、を含み、シグナルの増加が、患者における神経変性疾患の進行を示す。

本明細書に開示される標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを診断的に使用して、例えば、臨床試験手順の一部として、神経変性疾患の発症または進行を監視し、例えば、所与の治療および/または予防計画の有効性を決定することができる。患者の治療は、神経変性疾患の進行のレベルに基づいて調整することができる。

さらに、治療を必要とする患者において脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法も提供され、(a)BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することであって、抗体またはその抗原結合フラグメントが、測定可能なシグナルを生成する薬剤で標識される、投与することと、(b)患者において測定されたシグナルと、1以上の対照対象への標識抗体またはその抗原結合フラグメントの投与後に測定されたシグナルとの比較の考察時に、患者における疾患状態を評価することであって、対照対象と比較して患者において生成されたシグナルの増加が、脳アミロイド斑の増加と相関する、評価することと、(c)患者の疾患状態に適した治療法で患者を治療することと、を含む。

患者の状態に適した治療法は、BIIB037抗体と同じ立体配座エピトープに結合する、またはBIIB037抗体を競合的に阻害する抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、神経変性疾患の治療を必要とする患者に投与することを含む。本明細書に開示される脳アミロイド斑を特徴とする神経変性疾患を治療する方法は、(d)標識された抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメントを、(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で投与することであって、シグナルが、投与後に患者において測定される、投与することと、(e)(a)の投与後に1つ以上の時間間隔で患者において測定されたシグナルの変化に基づいて、患者における疾患の進行を評価することとをさらに含むことができ、シグナルの増加が、患者における神経変性疾患の進行を示す。

V.組成物および投与方法 抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体を調製し、それを必要とする対象に投与する方法は、当業者に周知であるか、または容易に決定される。抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体の投与経路は、例えば、末梢、経口、非経口、吸入、または局所であり得る。

本明細書で論じられるように、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、投与を容易にし、活性剤の安定性を促進するように配合され得る。ある特定の実施形態において、本開示に従う薬物学的組成物は、生理食塩水、非毒性緩衝剤、保存剤等の薬学的に許容される非毒性滅菌担体を含む。本出願の目的で、薬学的に有効な量の抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、標的への有効な結合を達成するため、および利益を達成するため、例えば、血管アミロイドに影響を及ぼすことなく脳アミロイド斑を減少させる、または抗Aβ抗体もしくはその抗原結合フラグメントの長期投薬中の微小出血の発生を最小限に抑えるために十分な量を意味するように保持される。いくつかの実施形態において、抗Aβ抗体またはその抗原結合フラグメント、変異体、もしくは誘導体は、脳アミロイド斑を減少させるのに有効な量で血液脳関門を通過することができる。

本開示で使用される薬学的組成物は、薬学的に許容される担体を含み、例えば、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸、水、塩または電解質の部分グリセリド混合物、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂を含む。

微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール等によって達成され得る。多くの場合、等張剤、例えば、糖、ポリアルコール(マンニトール、ソルビトール等)、または塩化ナトリウムを組成物中に含むことができる。注射可能組成物の長期吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを、組成物中に含むことによってもたらされ得る。

非経口製剤は、単回ボーラス用量、注入または負荷ボーラス用量に続いて維持用量であり得る。これらの組成物は、特定の固定または変動時間間隔、例えば、1日1回または「必要」ベースで投与され得る。

非経口投与の調製物は、滅菌水性または非水性溶液、懸濁液、および乳液を含む。非水性溶液の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、およびオレイン酸エチル等の注射可能な有機エステルである。水性担体としては、水、アルコール/水性溶液、乳液または懸濁液が挙げられ、生理食塩水および緩衝媒体を含む。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸化リンガー液または固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、液体および栄養補充薬、電解質補充薬(例えば、リンガーデキストロースに基づくもの)等が挙げられる。例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート化剤、および不活性ガス等の保存剤および他の添加剤も存在し得る。さらに、本開示の薬学的組成物は、その薬学的組成物の意図される用途に応じて、ドーパミンまたは精神薬理薬等のさらなる薬剤を含むことができる。さらに、例えば、本開示の薬学的組成物が、受動免疫のために抗Aβ抗体を含む場合、薬学的組成物をワクチンとして配合することもできる。

本明細書に開示されるある特定の薬学的組成物は、例えば、カプセル、錠剤、水性懸濁液、または溶液を含む許容される投与形態で経口投与され得る。ある特定の薬学的組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって投与することもできる。そのような組成物は、ベンジルアルコールもしくは他の好適な保存剤、生物学的利用能を強化する吸収促進剤、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製され得る。

単一投薬形態を産生するために担体物質と組み合わされる抗Aβ抗体、またはそのフラグメント、変異体、もしくは誘導体の量は、治療されるホストおよび特定の投与形態に応じて異なるであろう。組成物は、単一用量、複数用量として、または確立された注入期間にわたって投与され得る。投薬計画は、最適な所望の応答(例えば、治療的または予防的応答)を提供するために調整することもできる。

本明細書で使用される場合、「末梢投与」という用語は、例えば、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、直腸、または膣投与を含む。全てのこれらの投与形態は、本開示の範囲内として明らかに企図されるが、投与のための形態の例は、注射用、特に静脈内または動脈内注射または点滴用の溶液である。注射に好適な薬学的組成物は、緩衝剤(例えば、酢酸塩、リン酸塩、またはクエン酸塩緩衝剤)、界面活性剤(例えば、ポリソルベート)、任意に安定化剤(例えば、ヒトアルブミン)等を含み得る。末梢投与のための調製物としては、水性および非水性溶液、懸濁液、および乳液が挙げられる。非水性溶液の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、およびオレイン酸エチル等の注射可能な有機エステルである。水性担体としては、例えば、水、アルコール/水性溶液、乳液、または懸濁液が挙げられ、生理食塩水および緩衝媒体を含む。対象開示において、薬学的に許容される担体としては、0.01〜0.1Mリン酸緩衝液または0.8%生理食塩水が挙げられるが、これらに限定されない。他の一般的な非経口ビヒクルとしては、リン酸ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸化リンガー液または固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、液体および栄養補充薬、電解質補充薬、例えば、リンガーデキストロースに基づくもの等が挙げられる。例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート化剤、および不活性ガス等の保存剤および他の添加剤も存在し得る。 ***

本開示の実践は、別途示されない限り、細胞生物学、細胞培養、分子生物学、トランスジェニック生物学、微生物学、組換えDNA、および免疫学を用い、それらは当該技術分野内である。そのような技法は、文献において完全に説明されている。例えば、Molecular Cloning A Laboratory Manual,2nd Ed.,Sambrook et al.,ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press:(1989)、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Sambrook et al.,ed.,Cold Springs Harbor Laboratory,New York(1992),DNA Cloning,D.N.Glover ed.,Volumes I and II(1985)、Oligonucleotide Synthesis,M.J.Gait ed.,(1984)、Mullisらの米国特許第4,683,195号、Nucleic Acid Hybridization,B.D.Hames & S.J.Higgins eds.(1984)、Transcription And Translation,B.D.Hames & S.J.Higgins eds.(1984)、Culture Of Animal Cells,R.I.Freshney,Alan R.Liss,Inc.,(1987)、Immobilized Cells And Enzymes,IRL Press,(1986)、B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984)、論文Methods In Enzymology,Academic Press,Inc.,N.Y.、Gene Transfer Vectors For Mammalian Cells,J.H.Miller and M.P.Calos eds.,Cold Spring Harbor Laboratory(1987)、Methods In Enzymology,Vols.154および155(Wuら編)、Immunochemical Methods In Cell And Molecular Biology,Mayer and Walker,eds.,Academic Press,London(1987)、Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I−IV,D.M.Weir and C.C.Blackwell,eds.,(1986)、Manipulating the Mouse Embryo,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,(1986)、およびin Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,Baltimore,Maryland(1989)を参照されたい。

免疫学の一般原理を記載する標準的な参照研究としては、Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons,New York、Klein,J.,Immunology:The Science of Self−Nonself Discrimination,John Wiley & Sons,New York(1982)、Roitt,I.,Brostoff,J. and Male D.,Immunology,6th ed.London:Mosby(2001)、Abbas A.,Abul,A. and Lichtman,A.,Cellular and Molecular Immunology,Ed.5,Elsevier Health Sciences Division(2005)、およびHarlow and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1988)が挙げられる。

これで本開示を詳細に説明したが、単なる例示の目的で本明細書に含まれ、本開示を限定することを意図しない以下の実施例を参照することによって、それはより明らかに理解されるであろう。本明細書で言及される全ての特許および刊行物は、参照によりそれら全体が本明細書に明示的に組み込まれる。

本明細書で用いられるもの等の従来方法に関する詳細な説明は、引用文献において見出すことができる。以下に別途示されない限り、関心対象の特異性ならびにそれらの組換え発現および機能的特性化を示すAβ特異的B細胞の特定および抗Aβ抗体の分子クローニングは、国際公開第2008/081008号として公開された国際出願第PCT/EP2008/000053号、および第2010/069603号として公開された国際出願第PCT/EP2009/009186号の実施例および捕足方法に記載されるように行われてきたか、または行うことができ、その開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。 (実施例1) ヒトBIIB037(「BIIB037」)およびキメラBIIB037(「chBIIB037」)の一般化およびインビトロ特性化

この実施例は、BIIB037およびchBIIB037抗体生成について説明する。加えて、この実施例は、本明細書に記載される一連の生化学方法を使用して評価された、AβのBIIB037およびchBIIB037抗体の結合親和性および選択性について説明している。

優れた認知能力、または軽度認知障害(MCI)または良性アルツハイマー病(AD)からの寛解を持つ健康な高齢者対象群を、Aβ反応性記憶B細胞についてスクリーニングした。陽性B細胞クローンを、国際公開第2008/081008号に前述されるように、cDNAクローニングおよび組換え発現に供し、Aβに対してヒトモノクローナル抗体を生成した。候補抗体は、ADおよびAPPトランスジェニックマウス脳切片の両方における組織斑免疫反応性(TAPIR)アッセイを使用して、インビトロで凝集Aβおよびエクスビボでアミロイド斑の両方を認識するそれらの能力によって選択した(Hock et al.,Neuron 38:547−554(2003))。1つのそのような候補、BIIB037と指定されるヒトIgG1/κモノクローナル抗体を、ヒトAD脳またはAPPトランスジェニックマウスのいずれかからの組織切片上で、インビトロで凝集Aβおよびエクスビボでβアミロイド斑の両方を認識するその能力に基づいて、さらなる特性化のために選択した(Hock et al.,Nature Medicine 8(11):1270−1275(2002))。重鎖および軽鎖の定常領域が、それぞれマウスIgG2aおよびマウスκ鎖配列と置換された、BIIB037のキメラバージョン(すなわち、chBIIB037)を生成した。このキメラ分子(chBIIB037)を、APPトランスジェニックマウスにおける長期投薬研究に使用した。chBIIB037のmIgG2a骨格は、マウスFcγ受容体に対して高い親和性で結合し、この抗体が脳内のミクログリア等の免疫エフェクター細胞を動員できるようにする。

AβのBIIB037およびchBIIB037の結合親和性および選択性は、一連の生化学的方法を使用して評価した。Aβ(1〜42)凝集体を、37℃でのインキュベーションによって調製し、国際公開第2008/081008号に記載されるELISAプレート上に直接コーティングされる。Aβの予備形成された線維性凝集体をELISAプレート上にコーティングしたとき、chBIIB037は、十分に特性化された抗体3D6に相当する0.1nMのEC50で結合した(Bard et al.,Nature Medicine 6:916−919(2000))(図1A)。chBIIB037を固定し、それを使用して可溶性の新たに調製したモノマーAβ(1〜40)を捕捉したとき、可溶性Aβ(1〜40)を1nMのEC50で捕捉した3D6とは対照的に、シグナルは観察されなかった(図1B)。BIIB037がAβの可溶性モノマー形態に結合できないことは、新たに調製したモノマーAβ1〜42またはAβの予備形成した線維性凝集体のいずれかの調製物を使用する免疫沈降研究によって確認した(図1C)。具体的に、凝集またはモノマーAβ(1〜42)の調製物は、BIIB037または3D6のいずれかでインキュベートし、タンパク質Aセファロースビーズを使用して捕捉した。ビーズを洗浄し、ジチオトレイトールを含有するSDS−PAGE試料緩衝液中に再懸濁し、煮沸して、上清を16%トリシンSDS−PAGEの上に負荷した。ニトロセルロースブロットを調製し、製造業者の推奨する希釈でマウス抗βアミロイドモノクローナル抗体6E10(Covance,Princeton,NJ)を使用して、ウェスタンブロットによって総Aβについて染色した。合成Aβ1〜42(Aβ42)ペプチド(AnaSpec,Fremont,CA)を、1mg/mLの濃度でヘキサフルオロイソプロパノール中で再構成し、空気乾燥させて膜を形成して、1mg/mLの濃度でDMSOに溶解した。DMSO再構成モノマーAβ42を、100μg/mLの濃度でPBS中に希釈し、37℃で少なくとも24時間インキュベートすることによって、Aβ42アミロイド線維を調製した。新たに調製したモノマーまたは線維性Aβ42のいずれかの試料を、BIIB037または3D6のいずれかでインキュベートし、タンパク質Aセファロースビーズを使用して捕捉した。ビーズを洗浄し、ジチオトレイトールを含有するSDS−PAGE試料緩衝液中に再懸濁し、煮沸して、上清を16%トリシンSDS−PAGEの上に負荷し、ニトロセルロース膜に対してブロットして、マウスモノクローナル抗体6E10(Covance,Princeton,NJ)を使用してAβ42を検出した。

凝集体に対する抗体の高い結合親和性と一致して、chBIIB037は、AD脳組織中のアミロイド斑を免疫染色した(図1D)。組織をホルマリン固定パラフィン包埋し、5μmで切断し、脱パラフィンして、EDTA−ホウ酸系熱誘導性エピトープ回収(Ventana CC1)を使用した。その後に、FITC標識chBIIB037を、1:50の希釈でヒツジ抗FITC抗体とともに、後続インキュベーションで組織(1.7μg/mL)に適用した。次に、組織をヘマトキシリンで染色した。 (実施例2) Tg2576トランスジェニックマウスにおける単回腹腔内投与後のBIIB037の脳浸透

この実施例は、BIIB037が脳に浸透し、Aβに結合する能力について説明する。BIIB037の脳への浸透は、22ヶ月齢の雌Tg2576マウス(Kawarabayashi et al.,J Neurosci 21(2):372−381(2001))において、急性投薬後、すなわち、30mg/kgで腹腔内投与されたBIIB037の単回投与後に評価した。

BIIB037血漿および脳濃度を、抗体の単一用量の投与後1日および3日、ならびに1週間、2週間、および3週間でELISAによって決定した(図2A)。具体的に、冷凍した脳を、プロテアーゼ阻害剤とともに50mM NaCl、0.2%ジエチルアミン(DEA)を含む10体積(10mL/gの湿性組織)の溶液中に均質化し、約15〜20秒間氷上で超音波分解した。次に、試料を100,000gで30分間4℃で遠心分離した。上清をDEA抽出した可溶性Aβ分画として保持した。残りのペレットを、10体積の5Mグアニジン−塩酸塩(Gu−HCl)中に再懸濁し、超音波分解して、上記のように遠心分離した。得られた上清を、グアニジン抽出した不溶性Aβ分画として保持し、残りのペレットを破棄した。血漿および脳BIIB037濃度の場合、96ウェルマイクロプレート(Nunc Maxisorp,Corning Costar)を、冷たいコーティング緩衝液中5μg/mLの濃度のAβ(1〜42)ペプチド(Aβ42)で、終夜4℃でコーティングした。血漿またはDEA抽出した(すなわち、洗剤を含まない)脳ホモジネート試料を、最終作用濃度に希釈し、2時間室温でインキュベートした。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)複合体化ヤギ抗ヒトポリクローナル抗体(Jackson ImmunoResearch)を使用し、続いて基質TMBを使用するHRP活性の測定によって結合を決定した。精製された抗体を使用して生成された標準曲線との比較によって濃度を決定した。血漿中のCmaxは、181μg/mLであると決定され、2.5日の半減期を有していた。脳中のCmaxは、1062ng/gの組織であることが決定され、半減期は13日であった。図2Bに示されるように、血漿Aβ濃度は、単一用量のBIIB037後に変化しなかった。脳BIIB037レベルの低下は、血漿中の低下と平行せず、薬物が脳内に蓄積するが、血漿からはクリアされることを示唆する。対照的に、3D6抗体は、血漿Aβスパイクを誘発した。

Tg2576マウスにおける単一用量後のBIIB037のAβ沈着へのインビボ結合は、ビオチン化抗ヒト二次抗体を使用して明らかになり、連続切片上でエクスビボで行われるpan−Aβ抗体5F3での染色と比較した。全身投与されたBIIB037は、典型的に、高い親和性で実質アミロイド斑に結合する(図2C)。BIIB037による実質斑の染色は、注射後1日目に観察されたが、注射後3日目に明確に定義され、次にpan−Aβ抗体5F3での染色と同様であった(図2D)。組織をホルマリン固定パラフィン包埋し、5μmで切断し、脱パラフィンして、EDTA−ホウ酸系熱誘導性エピトープ回収(Ventana CC1)を使用した。その後に、ヤギ抗ヒト二次抗体を、1:500の希釈で組織に適用した。次に、組織をヘマトキシリンで染色した。 (実施例3) Tg2576トランスジェニックマウスにおける急性投薬後の実質アミロイド斑へのchBIIB037の結合

この実施例は、異なるchBIIB037結合についてさらに説明する。22ヶ月齢のTg2576トランスジェニックマウスにおける急性投薬後の実質アミロイド斑へのchBIIB037の結合。単一用量(30mg/kg)のCy3標識chBIIB037またはCy3標識3D6を、Tg2576トランスジェニックマウスに腹腔内投与し、投薬後18日目に脳を回収した。血管を定義するために、冷凍した脳切片を、平滑筋αアクチン(SMA)について免疫染色し、実施例2において上述されるように得られた。Aβ沈着への抗体の結合は、蛍光顕微鏡下で明らかになり、異なるタイプのアミロイド沈着へのCy3−chBIIB037結合の直接可視化を可能にした(図3A)。Cy3標識3D6抗体を、この研究の比較器として使用した(図3C)。標識抗体によって装飾された実質および血管アミロイド沈着の総面積は、VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェア(Visiopharm A/S,Hoersholm,Denmark)で書かれたアルゴリズムを使用し、定量的画像分析によって決定した。(図3B、DおよびE)。1つまたは他のアミロイドコンパートメントと関連するCy3染色は、総染色のパーセントとして表され、血管アミロイドに対し、実質アミロイドへのchBIIB037の優先的結合を実証した(A、B、およびE)。比較により、3D6は、実質アミロイド斑上の血管アミロイド沈着に優先的に結合した(C、D、およびE)。chBIIB037または3D6のいずれかの結合も野生型マウスの治療後に検出されなかった(E)。 (実施例4) Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月の長期投薬後の曝露

アミロイド負荷を減少させることにおけるchBIIB037の有効性を、Tg2576トランスジェニックマウスにおいて、6ヶ月の長期投薬後に評価した。用量0.3、1、3、10、および30mg/kgの抗体またはPBSを、腹腔内注射によって毎週投与した。マウス抗ヒト抗体応答の生成を最小限に抑えるため、動物にマウスキメラバージョンのBIIB037、chBIIB037を投与した。実施例2において上述されるように、血漿および脳薬物レベルを、ELISAによって測定した。最終用量の24時間後に血漿試料を回収し、chBIIB037レベルの測定は、曝露が用量と線形相関したことを示した(図4A、4C)。PBS群中の検出限界を上回るchBIIB037レベルは、アッセイによって測定された内因性抗Aβ抗体に起因する。ジエチルアミン(DEA)抽出分画において測定された平均脳薬物濃度は、投与した投薬量および対応する血漿薬物濃度の両方に比例していた(図4B、4C)。脳濃度が正確に定量された(3〜30mg/kg)用量群の平均血漿濃度に対する平均脳薬物濃度の比は、0.7〜1.0%であった。 (実施例5) Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月の長期投薬後のアミロイド負荷の減少

この実施例は、実施例2において上述されるように、脳ホモジネート分画を使用してELISAによって測定された脳Aβ負荷の用量依存的減少について説明する。個々のAβ種(Aβ1〜38(Aβ38)、Aβ1〜40(Aβ40)、およびAβ1〜42(Aβ42))の濃度は、製造業者の指示に従い、DEA分画において、およびGu−HCl分画において、マルチスポットヒト(4G8)Aベータトリプレックスアッセイ(Meso Scale Discovery,MD)を使用して決定した。Aβ42濃度は、3、10、および30mg/kgのchBIIB037治療群の場合、可溶性DEA(図5A)およびグアニン分画(図5C)の両方において著しく減少し、減少率はPBS対照と比較して、39〜50%の範囲であった。Aβ40の著しい減少または減少に向かう傾向は、3mg/kg以上の用量で観察された。

皮質および海馬における総脳アミロイド負荷は、免疫組織化学によって明らかになった。具体的に、脳を解剖し、10%中性緩衝ホルマリンに48〜72時間浸漬することによって固定した。次に、固定した脳を水平配向で処理および包埋した。海馬が特定されるまで各ブロックを分割し、その時点で300個の連続5μm切片(1スライド当たり3切片)が得られた。6E10およびチオフラビン−S染色の両方の場合、14枚ごとにスライドを染色した(225μmごとに約1切片)。脳アミロイドを定義する免疫組織化学は、マウス抗Aβ1〜16モノクローナル抗体(クローン6E10、Covance,Princeton,NJ)を一次抗体として1:750希釈で、およびウルトラマップ抗マウスアルカリホスファターゼキット(Ventana Medical Systems,Tucson,AZ)を使用し、本明細書に記載されるVISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用して定量した。Ventana Discovery XT免疫染色器上に置く前に、スライドを88%ギ酸溶液で前処理した。スライドをVentanaヘマトキシリン(Ventana Medical Systems,Tucson,AZ)で対比染色し、封入処理して終夜空気乾燥させた。

6E10免疫染色後、Aperio XT(Aperio Technologies,Inc.,Vista,CA)全スライド撮像システムを倍率20倍で用い、製造業者の指示に従ってスライドを走査した。次にデジタル画像を考察し、各スライド上の3つのうち最良の切片を特定した。この切片からの海馬および皮質を、別個のマスクとして手動で注釈付けし、次にVISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアで書かれたアルゴリズムを使用して分析した。このアルゴリズムは、10倍の仮想倍率で、これらの解剖学的領域における注釈付き海馬または皮質の面積、ならびに実質および血管アミロイドの面積を決定した。ソフトウェアのトレーニングは、50スライドのセットで行った。

スライドを、前述のチオフラビン−S(チオ−S)でも染色し(Bussiere et al.,Am J Pathol 165:987−995(2004))、VECTASHIELD(登録商標)封入媒体をDAPI(Vector Laboratories Burlingame,CA)とともに用いて封入処理した。チオフラビン−S染色後、スライドを考察し、各スライド上の3つの切片のうちの最良画像をAperio FL(Aperio Technologies,Inc.,Vista,CA)蛍光全スライド撮像システムを20倍の倍率で用い、製造業者の指示に従って走査した。6E10と同様に、この切片からの海馬または皮質を、別個のマスクとして手動で注釈付けし、次にVISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアで書かれたアルゴリズムを使用して分析し、蛍光のために適応した。このアルゴリズムは、10倍の仮想倍率で、これらの解剖学的領域における海馬および皮質の面積、ならびに実質および血管アミロイドの面積を決定した。ソフトウェアのトレーニングは、10スライドのセットで行った。

染色された沈着によって占有される総面積は、10mg/kgおよび30mg/kg用量の場合に著しく減少し、減少率はPBS対照と比較して49〜70%の範囲であった。(図5Bおよび5D)。チオ−S染色によって評価されたコンパクトアミロイド斑は、コンパクト斑が、最高30mg/kgの用量で、海馬において最大63%(図5B)、および皮質において最大53%(図5D)だけ減少したことを示した。 (実施例6) Tg2576トランスジェニックマウスにおける血管アミロイドに対するchBIIB037の長期投薬の影響

この実施例は、Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬後の血管アミロイドおよび微小出血に対する影響を調べる。コンパクトアミロイド斑およびCAAのチオ−S染色は、蛍光顕微鏡下で明らかになり(図6A)、実施例5において上述されるようにVISIOPHARM(登録商標)ソフトウェア(図6B)を使用して定量した。皮質(図6C)および海馬(図6D)における血管アミロイド負荷を、実施例5において上述されるように3、10、および30mg/kg用量に対して、チオ−S染色によって評価した。図6A〜Dにおいて実証されるように、Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬は、血管アミロイド負荷に対して影響を及ぼさなかった。

実質および血管系の両方に広範なアミロイド病理を有する22ヶ月齢のTg2576トランスジェニックマウスにおいて、微小出血を評価した。マウスを、0、10、70、100、または500mg/kg(1群当たり雌雄それぞれ9〜10匹のマウス)のchBIIB037、500mg/kgのBIIB037(1群当たり雌雄それぞれ10匹のマウス)、またはPBS(対照群)の静脈内(i.v.)治療を介して、13週間長期的に治療した。剖検において、脳を採取し、ホルマリン固定して、横方向に配向し、脳全体に広がる5つの異なるブロックに切り取った。1ブロック当たり3つの5μm組織切片をスライド上に置き、ニュークリアファストレッド対比染色でのペルルス染色で染色した。微小出血の採点は、ペルルス陽性プロファイルが、採点される2つの連続切片上で特定される必要があることを除いて、前述されるものの適応に基づいている(Racke et al.,J Neurosci 25:629−636(2005))。図6Eに示されるように、10mg/kgおよび70mg/kgならびに対照群において、治療群間にp≦0.05レベルで微小出血のレベルに統計的に著しい差はなかった。上昇レベルに向かう非有意な傾向は、500mg/kgのchBIIB037またはBIIB037の用量漸増時に観察された。 (実施例7) Tg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月の長期投薬後のアミロイド負荷の減少

この実施例は、10ヶ月齢のTg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の6ヶ月長期投薬後のアミロイド負荷の減少について説明する。具体的に、野生型(wt)chBIIB037またはchBIIB037−Aglyを、Tg2576トランスジェニックマウスにおいて3mg/kgで毎週の腹腔内注射を介して投与し、実施例2および5において上述されるように、異なる生化学または組織学的エンドポイントを測定した。Fc領域のN−グリコシル化を排除し、Fcγ受容体結合を著しく減少させる、単一点突然変異(N297Q、標準Kabat EU付番を使用する)を組み込む、chBIIB037のアグリコシル化変異体(chBIIB037−Agly)を、Tao and Morison,J Immunol.143:2595−2601(1989)に記載されるように生成した。動物群を、同じ用量の比較抗体、3D6、またはPBS対照で治療した。脳ホモジネートから調製した不溶性(グアニジン)分画中で測定された脳Aβ42レベルは、PBS治療した対照と比較して最大55%だけ著しく減少したが、アグリコシル化(Agly)chBIIB037および3D6は、影響を及ぼさなかった(図7A)。チオ−S染色によって定量された皮質コンパクトアミロイド斑負荷は、wt chBIIB037治療群において著しく減少し、実施例5において上述されるように、チオ−Sで染色された面積の定量によって評価した。chBIIB037−Aglyおよび3D6は、コンパクトアミロイド斑負荷に影響を及ぼさなかった(図7B)。 (実施例8) 9.5ヶ月齢のTg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投薬後のアミロイド負荷の減少は、全てのサイズの斑に影響を及ぼす

拡散およびコンパクト実質βアミロイド斑、ならびに血管アミロイドまたはCAAを含む総アミロイド負荷は、6E10免疫組織化学によって明らかになり(図8A)、実施例5において上述されるように、VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用して定量した(図8B)。Aβ染色された沈着が占める総面積は、10mg/kgおよび30mg/kg用量の場合に著しく減少し、減少率はビヒクル対照と比較して49〜70%の範囲であった。より低いアミロイド負荷に向かう傾向は、より低い用量の0.3、1、および3mg/kgで観察された。アミロイド斑を、サイズに基づいて4つのカテゴリーに分類した:斑<125μm2(4)、125〜250μm2(3)、250〜500μm2(2)、および>500μm2(1)(図8B)。図8Cに示されるように、chBIIB037治療は、PBS治療対照と比較して、全てのサイズ範囲において斑数の著しい減少と関連した。 (実施例9) 9.5ヶ月齢のTg2576トランスジェニックマウスにおけるchBIIB037の長期投与後のアミロイド斑のミクログリア媒介クリアランス

PBSまたはBIIB037治療したマウスのいずれかからの脳切片を、Aβ(6E10−薄い灰色)およびミクログリアのマーカー(Iba1−濃い灰色)に対して免疫染色した。抗Aβ抗体6E10による免疫染色は、PBS対照群と比較して、chBIIB037治療群におけるアミロイド斑の異なる形態を明らかにした。対照動物において、アミロイド斑の輪郭は、不明瞭な「ファジー」縁部で不規則であるが、6ヶ月の治療後に脳内に残留する大部分の斑は、明確に定義された境界を有する高密度コアからなる。(図9A)。活性化ミクログリアマーカーIba−1による共免疫染色は、ミクログリア細胞がコンパクト斑と密に関連し、多くの場合、その斑を完全に囲むことを明らかにした。これらの細胞は、神経網への分岐をほとんど有しない形態のアメーバ状であった。対照的に、PBS治療対照群において、ミクログリアは斑をほとんど囲まず、多くの場合、神経網に伸長する豊富な分岐とともに提示された。VISIOPHARM(登録商標)ソフトウェアを使用する分析は、個々のアミロイド斑の面積を計算し、Iba1染色されたミクログリアを、斑を囲む(斑の25μm内)または斑と関連しない(斑から>25μm)のいずれかの2カテゴリーに分類した。(B)マクロファージによって70%以上が囲まれた円周を有する斑を計算し、斑サイズに基づいて層別化した。ミクログリアによって70%囲まれた斑のパーセンテージは、斑≧250μm2(*=p<.0.005)の場合、PBS治療対照群(灰色の棒)と比較して、chBIIB037治療群(透明な棒)において著しく高かった(図9B)。 (実施例10) Aβ認識の構造基盤

抗原認識の分子基盤を理解するために、Aβ(1〜11)ペプチドとの複合体中のBIIB037のFabフラグメントを結晶化した。BIIB037のFabフラグメントは、パパインによる完全抗体の消化によって生成した。要約すると、40mgのBIIB037抗体を、消化緩衝液中(20mMリン酸ナトリウム、pH7.2、10mM EDTA、および20mMシステイン−HCl)、1mLの固定されたパパインビーズ(Thermo Scientific)の存在下、37℃で18時間回転混合しながらインキュベートした。遠心分離によってビーズを除去し、消化された抗体溶液をリン酸緩衝生理食塩水に対して透析した。次に、溶液を5mLのタンパク質Aセファロースカラムの上に負荷し、消化されたFcフラグメントを減損させて、精製BIIB037 Fabフラグメントを得た。BIIB037 Fabを、ナノ小滴蒸気拡散法によって、297Kの温度で、200nLの7.6mg/mL BIIB037 Fab溶液(10mMトリスpH8、150mM NaCl)を、19% PEG3350、300mM硫酸リチウム、および100mM酢酸ナトリウムを含有するpH4の200nLの保存溶液と混合することによって結晶化した。Apo BIIB037 Fab結晶を、グルタルアルデヒドで架橋し、19% PEG3350、100mM HEPES(pH7)、および10mM Aβ1〜11(DAEFRHDSGYE、配列番号9)を含有する浸漬液に移し、収穫して液体窒素中でフラッシュ冷凍する前に24時間浸漬した。180°の揺動範囲の回析データを、FR−E SuperBright銅回転陽極X線発生器(Rigaku Americas,Houston,Texas,USA)上で、100KでRaxis−4++撮像プレート面積検出器(Rigaku Americas,Houston,Texas,USA)を使用して収集し、反射強度を測定した。HKL2000を使用してデータを統合し、減少させて、スケーリングした。BIIB037 Fab:Aβ1〜11結晶を、単斜晶系空間群C2においてインデックス付けした。BIIB037 Fab:Aβ1〜11の構造を、プログラムMolRepでの検索モデルとしてapo BIIB037 Fab構造を使用して、分子置換によって2.55Å解像度に決定した。明確に定義された電子密度は、クートを用いて手動で構築されたAβ1〜11の残基Ala2〜Gly9に対して観察された。AβのAsp1またはTyr10〜Glu11に対してモデル化され得る結合溝の外側で、電子密度は観察されなかった。REFMACプログラムを使用して、構造の精密化を行った。最終モデルは、1Fab分子(鎖HおよびL)、Aβ2〜9ペプチド(鎖Q)、および124個の水分子を非対称単位で含む。モデル精密化の進行は、データの5%を含むランダムに割り当てられた試験セットから計算された相互検証Rfreeによって監視された。最終R因子は19.4%であり、23.8%のRfree因子を有する。ラマチャンドランプロット分析は、全ての残基が許容される領域内にあることを示した。

AβのAsp1またはTyr10〜Glu11に対して、電子密度は観察されなかった。この構造は、Aβ2〜9が、Asp7およびSer8からなるショートターンに終わる、N末端からC末端まで20Åを引張する主に伸長した立体配座を採用することを明らかにする(図10A)。Aβ上の一次接触残基は、Glu−3、Phe−4、Arg−5、およびHis−6を含み、N末端およびC末端切除したペプチドを使用して生成されたエピトープマッピングデータを確認する。BIIB037 FabとAβ2〜9との相互作用は、CDR L1、L3、H2、およびH3からなる抗原結合ループのうちの4つで見出される。特に、残基Phe4およびHis6は、CDR H2、H3、およびL3内の明確に定義されたポケット内で結合する。Aβ2〜9ペプチドは、1157Å2の総表面積を有し、そのうちの46%(530Å2)は、高い形状相補性(0.75%)を有する抗体界面において埋設される。

アミノ酸4〜10は、Aβ上の免疫優性エピトープとして記載されている(McLaurin,Nature,8:1263(2002)、Town,T.et al.,Neuroscience Lett.,207(2):101−4(2001))。したがって、いくつかのモノクローナル抗体は、Aβ配列のこの領域内で同様の直鎖状エピトープに結合することが報告されている。これらは、a)CDRのうちのいくつかにおいて顕著な程度の配列類似性を有し、全てがAβ(3〜7)領域内で類似の三次構造を持つAβに結合する抗体のセット(12A11、10D5、12B4、PFA1、PFA2、およびWO2)(Basi et al.JBC,(2010))、およびb)12A11ファミリーとは異なる全体構造を持つAβの残基1〜11に結合するガンテネルマブを含む(Bohrmann et al.,J.Alz.Disease,26:1−21(2011))。これらの抗体によって認識される同様の直鎖状エピトープにもかかわらず、それらは、立体配座選択性の範囲を表示し、モノマーAβと凝集Aβとを区別しないもの(例えば、12B4)および凝集Aβに選択的に結合するもの(例えば、10D5、12B4、およびガンテネルマブ)を含む。BIIB037の構造は、抗体−ペプチド界面の三次構造、および結合したAβペプチド自体の立体配座の両方において、12A11ファミリーおよびガンテネルマブの両方とはさらに異なる(図10B)。 (実施例11) 抗体BIIB037のエピトープマッピング

BIIB037のエピトープは、Aβペプチドの合成フラグメントを使用して、ELISAによって特定した。N末端切断したAβペプチドの場合、タグの付いていないペプチドを使用した。ELISAの場合、ペプチドを使用して96ウェルマイクロプレートを、コーティング緩衝液(15mM Na2CO3、35mM NaHCO3、pH9.6)中5μg/mLの濃度で、終夜4℃でコーティングした。プレートを洗浄し、非特異的結合部位を、2% BSAを含有するPBSで1時間、25℃で遮断した。アッセイ緩衝液(2% BSAを含有するPBS)中に希釈した抗体を添加し、プレートを2時間25℃でインキュベートした。西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体化ヤギ抗ヒトポリクローナル抗体(Jackson ImmunoResearch)を用いるインキュベート、続いて基質TMBを使用するHRP活性の測定によって結合を決定した。

C末端切断したAβペプチドの場合、ビオチン複合体化ペプチドを使用した。ビオチンは、非天然のリジン残基の組み込みによって、タンパク質のカルボキシル末端に合成的に結合した。ELISAの場合、ビオチン複合体化ペプチドを、1時間25℃で、アッセイ緩衝液中5μg/mLの濃度でNeutravidin(Thermo Scientific Reacti−Bindプレート)で予備コーティングされたプレートを用いてインキュベートした。プレートを洗浄し、アッセイ緩衝液中に希釈した抗体を添加し、プレートを2時間25℃でインキュベートした。西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体化ヤギ抗ヒトポリクローナル抗体(Jackson ImmunoResearch)を用いるインキュベート、続いて基質TMBを使用するHRP活性の測定によって結合を決定した。

表4に示されるように、Aβの残基Glu−3を超えるN末端切断、および残基His−6を超えるC末端切断は、親和性の著しい喪失をもたらした。これらの結果は、BIIB037の主要結合部位が、ヒトAβの残基3〜6を含むことを示す。

BIIB037のエピトープは、ヒトおよびマウスAβペプチドへの相対結合を測定することによってさらに調査した。ヒトおよびマウスAβペプチド配列は、5位、10位、および13位において3つのアミノ酸が異なる(図11A)。Aβ(1〜16)配列に対応するビオチン化合成ペプチドを使用して、上述されるように、ELISAによってBIIB037の結合を測定した(図11B)。このペプチドは、ヒト配列とマウス配列との間に3つの相違を全て含むが、BIIB037エピトープ内には(Aβ残基3〜6、ペプチドフラグメントとの結合研究によって確立された)、5位に単一のアミノ酸の相違がある。ヒトおよびマウスAβのEC50値は、それぞれ0.5および43nMである。マウスペプチド上の結合EC50における約90倍の減少は、BIIB037がヒトAβに選択的に結合すること、および残基Arg−5が結合の重要な決定因子であることを示した。 (実施例12) [125I]chBIIB037、[125I]Agly−chBIIB037、および[125I]ヒトBIIB037 F(ab’)2’を使用した、Tg2576およびWTマウスCNSにおけるSPECT撮像データの概要

単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)画像を用いて、野生型(WT)およびTg2576(Tg)マウスの脳へのBIIB037抗体のマウスキメラおよびヒト変異体の進入を追跡した。BIIB037、Agly−chBIIB037、およびヒトBIIB037F(ab’)2のヨード化は、ヨードゲン法(Thermo−Scientific/Pierce Biotechnology,Rockford,IL)の修正版を使用して行った。要約すると、600μgのchBIIB037またはAgly−chBIIB037を、20mCi125I−Nalにより、50μgのヨードゲン(Pierce ヨード化試薬、150μgのchBIIB037、Agly−ch12F6A、またはヒトBIIB037F(ab’)2、および5mCi125I−Nal/管)およびトリスヨード化緩衝液(25mM Tis−HCl、0.4mM NaCl pH7.5、および200μLの総インキュベーション体積を付与する)で予備コーティングされた4本のPierceヨード化管中で処理した。室温で9分間、管を穏やかに攪拌した後、50μLの洗浄緩衝液(トリスヨード化緩衝液中10mg/mLチロシン)を添加し、混合液をさらに5分間穏やかに攪拌した後、1mLの25mMトリス−HCl、0.4mM NaCl pH7.5、5mM EDTA、0.5%アジ化ナトリウムを4本の管のそれぞれに添加した。その後に、4本の管から複合した産物をCentricon 30K限外濾過ユニットに添加し、6000rpmで5分間遠心分離した。次にカラムを1mLの生理食塩水で4回洗浄した。OD測定のために、10μLの試料を0.5mLに希釈し、HPLC分析のために、100μLの試料を1mLで希釈した。残りは研究に使用可能であった。これらの研究において、5mCiの[125I]を使用して、0.15mg chBIIB037またはAgly−chBIIB037を約80%標識効率で標識し、1抗体当たり約1.8ヨウ素を生じた。標識抗体の活性は、非放射性ヨウ素で標識された試料を平行して生成し、同一条件下で、ELISAを使用してAβの結合親和性を測定することによって確認した。

22ヶ月齢の雌Tg2576(Tg、n=14)および非トランスジェニックC57/BL/6(WT、n=14)マウスに、担体添加した[125I]chBIIB037(1.25〜1.5mCi)、10mg/kg、0.1mLを、尾静脈注射によって、表5に強調表示されるように0日目、7日目、14日目、および21日目に投与した。ヨウ化カリウム(0.2g/L)を含有する飲料水をマウスに付与し、甲状腺内の遊離ヨウ素の取り込みを減少させた。SPECT/コンピュータ断層撮影(CT)撮像は、表5に強調表示されるように、7日目および14日目、ならびに28日目、48日目、および49日目に放射標識抗体の後続注射の直前に行った。SPECT/CT撮像の場合、マウスを100%酸素中2〜3%のイソフルオランで麻酔した。1.4mm径の開口ピンホールコリメーター(×9)を備える、小動物専用のNanoSPECT/CTカメラ(Bioscan/Mediso)を使用して走査を行った。SPECTデータのバッチ処理再構成をinviCRO LLC(Boston,MA)によって行い、SPECT再構成のCT同時登録と合わせた独自のマウス脳地図分析プロトコルを利用して分析した。動物103および111(Tg)、ならびに動物205および210(WT)には、放射性ヨウ素の代わりに臨床的に許容される放射性同位体を使用する予備的比較としてのヨウ素標識研究の最後に、[111In]chBIIB037も投与した(表5)。

SPECTデータのバッチ処理再構成をinviCRO LLC(Boston,MA)によって行い、SPECT再構成のCT同時登録と合わせた独自のマウス脳地図分析プロトコルを利用して分析した。

インビボ[125I]chBIIB037抗体の取り込みは、Tg2576およびWTマウスの脳内で評価した(n=14匹/群)。この研究における全ての動物から平均したデータの概要SPECT画像は、図12Aに強調表示され、野生型マウスではなく、Tg2576マウスにおいて、[125I]chBIIB037のインビボ皮質取り込みを示す。[125I]chBIIB037抗体の静脈内投与から7日、21日、28日、および48日後に得られた収集データは、WT対照と比較して、Tg2576マウスのCNSにおいて、放射能の時間および累積用量依存性の蓄積を示した(図12B〜E)。データは、組織1グラム当たりの注射用量のパーセント(%ID/g)、濃度(μCi/mm3)として、または小脳内濃度に正規化された関心領域内の濃度の比率として(ヌル組織)としてのいずれかで提示される。研究の過程にわたる脳内の放射能の量は、全ての領域全体で2〜10nCi/mm3の範囲であった。

図12B〜Cは、同様のスケーリングを有する[125I]chBIIB037のTg2576マウス皮質への累積インビボ組み込みを表し、研究および2回の1.5mCi放射標識の静脈内注射に続いて、14日目(図12C)との比較で7日目(図12B)に矢状(b)、水平(c)、および冠状(d)平面で示される。各パネルの画像(a)は、同時登録SPECT画像に使用されるCT画像、および放射能の蓄積の後続定量のための脳地図(inviCRO LLC)を表す。Tg2576(左)およびWT(右)マウスにおける[125I]chBIIB037の高レベルの取り込みを有する代表的な7日目および14日目のSPECT画像は、WTマウス脳ではなく、Tg2576の皮質領域におけるインビボ取り込みを示す。

Tg2576マウスにおける[125I]chBIIB037の蓄積は、高レベル、中レベル、および低レベルの取り込みとして3つの群に(任意に)分類され得る(図13)。図13A〜Bは、経時的なTg2576のCNSコンパートメントへの[125I]chBIIB037のインビボ取り込みおよび蓄積を示し、これはWTマウスには存在せず、低濃度、中濃度、および高濃度の放射標識を蓄積するマウスにランク付けすることができる。図13Cは、7日ごとに4週間の放射標識の反復投与後48日間のマウス脳内の[125I]chBIIB037の平均正規化取り込みを表す。TgおよびWTマウスにおいて7日目、およびTgマウスにおいて28日目に示される矢印は、甲状腺への標識遊離ヨウ素の取り込みを示す。Tgマウスにおいて48日目に示される矢印は、Tg2576(a)マウスのCNSコンパートメントへの取り込みを示し、WT対照脳(b)への取り込みはない。

図14は、血液プールに対してTgおよびWTマウス脳における[125I]chBIIB037の生体内取り込みを示す。上パネルは、48日目(D48)のTg2576(左)対WT(右)マウスにおける、次にPBSによる還流後(D48還流後)と比較した平均脳取り込みを示す。下パネルは、28日目のデータからの関心領域(ROI)生成プロットを示し、Tg2576マウスの脳内の取り込みが、血液プールに起因しないこと(WTマウスの場合はこれに起因する)を示し、血液プールと組織との間の放射能の測定濃度(μCi/mm3)に有意差はない。

図15〜18は、[125I]Agly−chBIIB037および[125I]huBIIB037 F(ab’)2によるインビボSPECT画像を表す。具体的に、22ヶ月齢(n=15)の雌Tg2576(Tg)および3ヶ月齢(n=4)の雌WTマウスに、担体添加した[125I]Agly−chBIIB037(1.3mCi)を1mg/kg(n=5)で、または[125I]huBIIB037 F(ab’)2を、0.1mL体積中1mg/g(n=7 Tgおよび4WT)で0日目に尾静脈注射により投与した(表6)。ヨウ化カリウム(0.2g/L)を含有する飲料水をマウスに付与し、甲状腺内の遊離ヨウ素の取り込みを減少させた。SPECT/CT撮像は、表6に強調表示されるように、7日目、10日目、14日目、および21日目に[125I]Agly−chBIIB037に対して行った。[125I]huBIIB037 F(ab’)2 SPECT/CT撮像は、放射標識物質の静脈内投与から4時間、24時間、72時間、および168時間後に行った(表6)。全ての場合において、マウスを麻酔し、上述されるように走査を行った。

群2および4の場合、集束脳SPECT走査を約30分間行った後、注射後4時間、24時間、72時間、および168時間の時点でCT走査した。群3および5の場合、全身SPECT走査を約30分間行い、続いて集束脳SPECT走査を約30分間行った後、注射後4時間、24時間、72時間、および168時間の時点でCT走査した。走査後、用量較正器を使用して、全身活性をカウントした。14日または168時間の撮像セッション後に動物を屠殺した。撮像前に、inviCROは、品質管理措置として、システム上で解像度、較正、および定量研究を行った。撮像のために13匹のマウスを選択した。

125I標識Agly−chBIIB037およびhuBIIB037F(ab’)2の放射化学純度は、表7に提示される。

インビボ[125I]Agly−chBIIB037n取り込みは、22ヶ月齢のTg2576マウスの脳内で評価した(n=5)。群1の全動物からの平均データの画像は、1mg/kg[125I]Agly−chBIIB037のインビボ取り込みおよびCNS内の放射標識の保持を示す(図15A)。データは、CT走査と同時登録され、各画像の99パーセンタイルに正規化された研究期間にわたる集束頭部走査からの矢状画像を表す。動物1001〜1003を、中間取り込み動物として分類し、動物1004を、高い取り込みおよび放射標識生物学の保持を有するとして分類した。動物1005は、観察されたシグナルが第3心室内の放射標識から生じる可能性に基づいて、低い取り込みとして分類した。

各時点にわたって図15Aに表されるデータの関心領域(ROI)分析は、線条体および視床に対する約2.0の標的/小脳比と比較して、21日目に5匹の動物から得たデータ全体で平均して、脳梁、皮質、海馬、脳室、嗅球、および白質において約2.5の最大シグナル:ノイズ比を明らかにした。分析された他の領域は、1未満の比を有していた(図15B)。

群2および3における[125I]huBIIB037 F(ab’)2のインビボ取り込みの集束脳走査を、6匹の動物において評価した。図15Cは、CT走査と同時登録され、各画像の99パーセンタイルに正規化された研究期間にわたる集束頭部走査からの矢状画像を表す。データは、高齢Tg2576マウス脳における[125I]huBIIB037 F(ab’)2の取り込みおよび保持を示す。動物1006〜1010は、低/中間取り込みとして分類された1008を除いて、低/無取り込み動物として分類される。動物1011は、高い取り込みおよび放射標識生物学の保持を有するとして分類される。この動物において、高い保持は、放射標識の投与後168時間もの間観察された。

[125I]huBIIB037 F(ab’)2の取り込みおよび保持は、若齢(3ヶ月)のWTマウス脳において測定した。図15Dは、CT走査と同時登録され、各画像の99パーセンタイルに正規化された研究期間にわたる集束頭部走査からの矢状画像を表し、低保持または高保持としての分類をより明らかに定義する。若齢WTマウスは[125I]huBIIB037 F(ab’)2の低/無取り込みおよび保持を示す。

動物1008および1011の分類は、図15Eに強調表示されるROI定量によってさらに確認された。左側のパネルは、4つの撮像時点にわたって小脳内のそれに対して正規化された皮質内の%ID/gとして表される平均データを示し、WTマウス脳と比較して、Tg2576マウス脳の皮質においてより高い保持を示す。右側のパネルは、個々の取り込みデータを表し、WTのそれ(赤線)と比較してより高い[125I]huBIIB037 F(ab’)2の保持を有していた2匹のTg2576マウス1008および1011、ならびに残りの4匹のTg2576(黒線)マウスを強調表示する。

Tg2576マウスにおける[125I]huBIIB037 F(ab’)2の生体内取り込みおよび保持を示すように選択した。図15Fは、CT走査と同時登録され、放射能の空間的局在をより明らかに可視化するために、背景シグナルを減少させるように、各動物に対して任意にスケーリングされた研究期間にわたる集束頭部走査からの矢状および冠状画像を表す。動物1011は、2時間〜168時間にわたって、脳内の放射能の比較的高い蓄積および保持を示す。動物1008は、動物1011と比較して、研究の期間全体で同様であるがより低い定量可能な皮質:小脳の比を示し、ここでもいくらかの取り込みおよび保持を示す。対照的に、動物1007は、最小の定量可能なシグナルを示し、この任意のスケーリングの下でも、放射標識の有意な取り込みまたは保持を示さない。

図15Gは、高齢Tg2576および野生型マウス脳におけるインビボ[125I]huBIIB037 F(ab’)2結合の定量的関心領域分析の全体概要を示す。4つの撮像時点にわたって小脳内のそれに対して正規化された皮質内の%ID/gとして表されるデータは、WT(下パネル)マウス脳と比較して、Tg2576(中間パネル)マウス脳の皮質、海馬、および線条体内の[125I]huBIIB037 F(ab’)2のより高い保持を示す。上パネルは、同じ領域内の[125I]Agly−chBIIB037のインビボ蓄積を示す以前のデータを確認する。

図16は、Tg2576高齢マウス脳のCNSへの[125I]Agly−ChBIIB037(1および10mpk)のインビボ蓄積を示す、代表的な48日目の画像を示す。CNS特異的インビボ蓄積は、[125I]P1.17標識アイソタイプ対照(10mpk)を使用して、若年Tg2576マウス脳内で観察されない。

図17は、低い斑負荷が3匹のうち3匹で良好に示され、高い斑負荷が3匹のうち2匹で示されたことを示す。1つの高い斑負荷動物は、偽陰性(高い斑負荷、低いSPECTシグナル)として提示された。 (実施例13) Tg2576およびWTマウス脳における[125I]chBIIB037の免疫組織化学および組織学的染色対マウス脳切片のミクロオートラジオグラフィー(mARG)

この実施例は、Tg2576およびWTマウス内の[125I]chBIIB037の免疫組織化学および組織学的染色、ならびに脳組織のオートラジオグラフ評価を開示する。

組織試料採取に使用されるプロトコルは、MPI Research Laboratories,Mattawan,MIによって提供された。本質的に、脳を解剖後に受け取り、10%中性緩衝ホルマリンに浸漬した。次に、固定した脳を処理し、パラフィン包埋した。脳全体を処理する場合、組織を冠状切断するように配向した。脳を冠状に切り取る場合、脳の前面から始まる数値でブロックを標識した(例えば、ブロック1=前脳、ブロック7=後脳)。5μmおよび/または10μmの連続切片のいずれかは、脳全体で最小6つのレベルから得られた。IHCのために最小1切片、およびARGのために最小2切片を各レベルで得た。Aβ IHC染色の場合、脳の各レベルから1つのスライドを染色した(約250〜500μmごと)。特定の厚さ、切片の数、およびレベル間の距離を、研究データに記録する(図18)。

脳アミロイドを定義するための免疫組織化学(IHC)は、Covanceマウス抗ヒトβアミロイド1〜16モノクローナル抗体(クローン6E10、SIG−39320)を、最終濃度2μg/mLで一次抗体として利用した。Biocare MM−APポリマーを、色素原としてのVulcanファストレッドとともに、二次抗体として使用した。要約すると、スライドを88%ギ酸溶液中に3分間浸漬し、次に蒸留水中で5分間洗浄し、緩衝液に移して手動で染色した。アイソタイプ(IgG1)陰性対照を同時に実行した。スライドをRichard Allenヘマトキシリン2で対比染色し、封入処理して終夜空気乾燥させた。

MPI Research Laboratoriesプロトコルから、冷凍マウス屠体からの頭部を2%カルボキシメチルセルロース(CMC)マトリックス中に包埋し、−20℃で維持されたミクロトームステージ上に載置した。4つの品質管理基準を、切断前に冷凍ブロックに入れた(切片厚品質管理のため)。40μm厚の皮質切片を切断し、接着テープ上に捕捉した。

MPI/inviCROとの契約下にあるQPS(Delaware,MD)によって、Tg2576マウス101、102、および106、ならびにWTマウス201および206から調製されたスライドについて脳切片mARGを評価した。各マウスの脳は、ミシガン州マッタワンにあるMPI研究施設において採取および冷凍した。冷凍した脳をドライアイス上に出荷し、切断するまで−70℃で保存した。冠状断面は、側坐核、視床下部腹内側部、視床下部背内側、背側縫線、孤束核、および最後野を包含するセクションを得るために可能な限り、各脳の6つの解剖学的領域から得た。mARG切片中の脳Aβを局在化するIHC染色手順を行い、結果を評価して、Aβおよび放射標識された試験物品の共局在化が可能であるかどうかを判断した。

2つのTgおよび2つのWTマウスを28日目(n=2 Tg、n=1 WT)または7日目(n=1WT)に屠殺し、放射能が関連脳領域(複数可)内の標的(アミロイド斑)において局在化されたかどうかをエクスビボで決定した。代表的なデータは、WTマウスから採取した同様の領域における非特異的活性と比較して、Tgマウス脳の海馬層中の放射性病巣の存在を示す(図19)。

図20は、Tg2576脳の隣接した切片における6E10由来のAβ免疫染色およびmARG由来の放射能の共局在化を示す。さらに、mARG切片を使用する海馬の領域における隣接した切片中のAβに対するチオフラビン−S染色は、あいまいな結果を示した(図21)。 (実施例14) [125I]chBIIB037および[125I]ヒトBIIB037 F(ab’)2’を使用する生体分布研究

2匹のWTおよび3匹のTgマウスを研究の最後に利用し(表5)、いくつかの組織における[125I]chBIIB037の生体分布を評価した。放射標識抗体の最後の静脈内投与後に7日間、研究の28日目にこれらの動物を屠殺した。脾臓、全脳、心臓、腎臓、筋肉、肝臓、膀胱、肺、胃、腸、および血液を含む臓器および組織を除去した。臓器および組織の試料を計量し、自動γカウンターを使用して放射能を測定した。希釈した標準溶液および減衰補正された注射用量を使用して、注射用量のパーセント(%ID)を計算した。したがって、放射能濃度を、湿性組織1グラム当たりの注射用量のパーセントとして表した(%ID/g)(表8および図22)。

表8および図22は、組織全体で%ID/gとして表されたデータを含み、WTマウス脳と比較して、Tgにおいてより高い放射能のインビボ蓄積によって示されるように、脳組織内で最低であるが選択的な蓄積を示す。

研究の時間経過にわたって非標的末梢臓器内の[125I]huBIIB037F(ab’)2の生体分布を、それらの臓器のROI分析を使用して決定した。図23は、Tg2576およびWTマウスにおけるインビボ[125I]huBIIB037 F(ab’)2の全身SPECT画像を示す。脳内で最高の[125I]huBIIB037F(ab’)2を示した動物1011(左)の全身最大強度投影(MIP)を、WTマウスA1014(右)のそれと比較する。画像は、MIPの2つのセットとして提示され、データが最初の画像(上)の最大ボクセルの99パーセンタイルに正規化されるか、または各画像(下)の最大ボクセルの99パーセンタイルに正規化される。

図24は、高齢Tg2576および若年WTマウスの非標的組織において、[125I]huBIIB037 F(ab’)2のインビボ生体分布の定量的全身分析を示す。Tg2576の甲状腺組織における蓄積は、WT(n=2)と経時的に比較して、より高い放射能のインビボ蓄積(n=3)によって示される。腎臓蓄積は、放射標識物質の腎クリアランスを反映して経時的に減少する。 ***

本開示は、本開示の個々の態様の単一例示として意図される、記載の特定の実施形態によって範囲が限定されず、機能的に等価である任意の組成物または方法は、本開示の範囲内である。実際に、本開示の様々な修正は、本明細書に示される、および記載されるものに加えて、前述の説明および添付の図面から当業者には明らかとなるであろう。そのような修正は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。

本明細書に記載される全ての刊行物および特許出願は、各個別の刊行物または特許出願が、明確かつ個別に参照により組み込まれることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。

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