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ピロロ[2,3−d]ピリミジントシル酸塩、その結晶形態、ならびにその製造方法および中間体

阅读:327发布:2020-05-11

专利汇可以提供ピロロ[2,3−d]ピリミジントシル酸塩、その結晶形態、ならびにその製造方法および中間体专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】新しいまたはより純粋な多形形態の薬物分子を提供すること。 【解決手段】本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なp−トルエンスルホン酸塩および前記塩の結晶多形形態1、それを含有する医薬組成物、ならびにその調製物および使用を開示している。本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩、それを含有する医薬組成物、ならびにその調製物および使用を開示している。 【選択図】図1,下面是ピロロ[2,3−d]ピリミジントシル酸塩、その結晶形態、ならびにその製造方法および中間体专利的具体信息内容。

1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態。2θに関して、11.4、14.1、16.7、17.9および21.6°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターンを有する、請求項2に記載の結晶形態。17.3、21.3、28.7、131.6、および147.9ppm±0.2ppmからなる群から選択される固体13C核磁気共鳴化学シフトを有する、請求項2に記載の結晶形態。1617、1601、1040、1032、799および766cm−1±2cm−1におけるラマンバンドのセットを有する、請求項2に記載の結晶形態。2θに関して、11.4、16.7、17.9°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターン、および131.6、147.9ppm±0.2ppmからなる群から選択される固体13C核磁気共鳴化学シフトを有する、請求項2に記載の結晶形態。2θに関して、11.4、16.7、17.9°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターン、1617、1601cm−1±2cm−1におけるラマンバンドのセットを有する、請求項2に記載の結晶形態。2θに関して、11.4、16.7、17.9°2θ±0.2°2θにピークを含む粉末X線回折パターン、1617、1601cm−1±2cm−1におけるラマンバンドのセットおよび131.6、147.9ppm±0.2ppmからなる群から選択される固体13C核磁気共鳴化学シフトを有する、請求項2に記載の結晶形態。請求項2の結晶形態を含む医薬組成物。関節リウマチ、筋炎、血管炎、天疱瘡、疱性類天疱瘡、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、アルツハイマー病、狼瘡、腎炎、全身性紅斑性狼瘡、乾癬、湿疹皮膚炎、そう痒症または他のそう痒性状態、白斑、脱毛症、自己免疫性甲状腺障害、多発性硬化症、大うつ病障害、アレルギー、喘息、シェーグレン病、ライター症候群、多発性筋炎−皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無症、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、慢性攻撃性肝炎、膜性糸球体症、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、臓器および細胞移植拒絶、異種移植、コーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型または若年性発症糖尿病、糖尿病由来の合併症、甲状腺炎、慢性閉塞性障害、急性呼吸器疾患、悪液質、癌、消化/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、皮膚癌、肥満細胞腫瘍、扁平上皮癌腫、乳房、乳腺癌、卵巣癌、前立腺癌、白血病、成人T細胞白血病活性化B細胞様、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、腎臓癌、肺癌、筋肉癌、骨癌、膀胱癌、脳腫瘍、黒色腫、口腔または転移性黒色腫、カポジ肉腫敗血症性ショック、心肺機能障害、急性骨髄性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害、増殖性糖尿病性網膜症、血管新生関連障害、固形腫瘍、膵癌、脳腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、神経膠芽腫、急性CNS外傷、外傷性脳損傷、脳炎、脳卒中、脊髄損傷、てんかん、発作、神経変性に関連する慢性神経炎症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、前頭側頭葉認知症、神経精神障害、統合失調症、双極性障害、治療抵抗性うつ病、心的外傷後ストレス障害、不安、自己抗体媒介性脳症、眼疾患、眼の自己免疫疾患、結膜炎、春季結膜炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎および水晶体原性ブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト−小柳−原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼症、交感性眼球炎、アレルギー性結膜炎、および眼新血管新生から選択される障害または状態を治療するための方法であって、前記疾患または状態に罹患している対象に有効量の請求項1の塩を含む組成物を投与するステップを含む、方法。疾患が潰瘍性大腸炎である、請求項10に記載の方法。疾患が関節リウマチである、請求項10に記載の方法。疾患が円形脱毛症である、請求項10に記載の方法。疾患が乾癬である、請求項10に記載の方法。適当な溶媒に溶解させたp−トルエンスルホン酸一水和物と1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの溶液を撹拌することを含む、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を作製する方法。適当な溶媒が、メチルエチルケトンと水の混合物またはアセトニトリル/エタノールのいずれかである、請求項15に記載の方法。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを作製する方法であって、構造: を有する化合物を構造: (式中、XおよびYは、それぞれ独立に塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択される)を有する化合物と、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを形成するのに適した塩基性条件下で反応させることを含む、方法。前記塩をもたらすのに適した条件下でp−トルエンスルホン酸と反応させることによって、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を形成することをさらに含む、請求項17に記載の方法。構造: (式中、Rは、フェニル、トルイル、キシリルおよびピリジルから選択されるアリール基である)を有する化合物。Rがフェニルである、請求項19に記載の化合物。

说明书全文

本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩に関する。本発明はまた、その結晶形態および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を含む医薬組成物、ならびにその調製のための製造方法および中間体に関する。本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩を開示する。本発明はさらに、種々の疾患および状態の治療における塩またはそれぞれの結晶形態の使用に関する。

1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンは、構造式:

を有する。

1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの合成は、WO2015/083028に記載されており、本発明の譲受人に共通に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンは、酵素ヤヌスキナーゼ(JAK)などのタンパク質キナーゼ阻害剤として有用であり、したがって、臓器移植、異種移植、狼瘡、多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬、I型糖尿病および糖尿病由来の合併症、癌、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、脱毛症、白斑、アルツハイマー病、白血病および免疫抑制が望ましいであろう他の適応症のための免疫抑制剤として有用な治療法である。ACS Chem.Biol.、2016、11(12)、3442〜3451ページを参照。本発明は、薬剤剤形で使用するための、特に経口剤形のための改善された特性を示す新規な1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩および前記塩の結晶性固体形態に関する。

化学構造に基づいて、化合物が結晶化するかどうか、どんな条件下でそれが結晶化するか、化合物の結晶性固体形態がいくつ存在し得るか、またはそれらの形態のいずれかの固体構造を、ある程度の確実性を伴って予測することは簡単ではない。任意の結晶性薬物の重要な特徴は、そのような材料の多形挙動である。一般に、薬物の結晶形態は、それらの優れた安定性のために、一部には、薬物の非結晶形態よりも好ましい。例えば、多くの状況において、非結晶性薬物は、貯蔵時に、結晶性薬物形態に変換する。薬物の非結晶および結晶形態は、通常異なる物理的性質および化学的性質を有するので、このような相互変換は、医薬品の使用において安全性の理由で望ましくないことがある。医薬化合物の異なる固形形態が示す異なる物理的性質は、貯蔵、圧縮性、密度(製剤および製品製造において重要)、および溶解速度(生物学的利用能の決定において重要)などの重要な薬学的パラメーターに影響を及ぼす可能性がある。安定性の差は、化学反応性の変化(例えば、加分解または酸化が異なるので、ある種の多形を含む剤形は、異なる多形を含む剤形よりも急速に変色する可能性がある)、機械的な変化(例えば、動学的に有利な結晶形態は熱力学的により安定な結晶形態に変換するので、錠剤は貯蔵時にぼろぼろに崩れる可能性がある)、または両方(例えば、1つの多形の錠剤は高い湿度においてより崩壊しやすい可能性がある)から生じ得る。多形間の溶解度の差は、極端な状況において、効力を欠く結晶形態への転移をもたらすかもしれない。加えて、結晶形態の物理的性質は、薬剤の加工において重要な場合もある。例えば、特定の結晶形態は、他の結晶形態よりも溶媒和物をより容易に形成することができ、またはろ過および洗浄して不純物を取り除くことがより困難であることがある(すなわち、粒子形状および粒度分布は、1つの結晶形態が他の形態と比べて異なる場合がある)。

異なる物理的形態が異なる利点をもたらすので、通常薬物の1つの理想的な物理的形態はない。最も安定な形態の探索には努力を要し、成果は予測不可能である。したがって、種々の製剤中で使用できる種々の独特な薬物形態、例えば、塩、多形、非結晶形態を求めることは重要である。特定の製剤または治療用途のための薬物形態の選択には、種々の特性の検討が必要となり、特定の用途のための最良の形態は、1つの特定の重要な良い特性を有するものであってよく、一方、他の特性は、許容可能または僅かに許容可能であってよい。

薬物の開発の成功には、患者にとって治療上有効な治療となるためのいくつかの一般的な要件を満たすことが必要である。これらの要件は、3つの区分:(1)剤形の製造を成功させるための要件;(2)薬物製剤が患者に投与された後の薬物送達および配置を成功させるための要件;ならびに、(3)製造、包装、貯蔵および患者による使用に十分な時間を与えるための剤形の適切な保存期限についての要件に分類される。

同じ化合物の異なる結晶性固体形態は、しばしば、異なる固体状態特性、例えば融点、溶解度、溶解速度、吸湿性、粉体の流動性、機械的性質、化学的安定性および物理的安定性などを有する。これらの固体状態特性は、ろ過、乾燥、剤形の製造単位の操作およびin vivo性能における利点を与え得る。したがって、同じ化合物の異なる結晶性固体形態が同定されると、任意の所与のセットの加工および製造条件下における最適な結晶性固体形態、ならびにそれぞれの結晶性固体形態の異なる固体状態特性が決定され得る。

分子の多形は、当技術分野で既知のいくつかの方法によって得ることができる。このような方法には、溶融再結晶、溶融冷却、溶媒再結晶、脱溶媒、急速蒸発、急冷、徐冷、蒸発拡散および昇華があるが、それだけには限定されない。多形は、よく知られている技術、例えば、それだけには限らないが、示差走査熱分析(DSC)、熱重量分析(TGA)、X線粉末回折法(XRPD)、単結晶X線回折法、固体核磁気共鳴(NMR)、赤外(IR)分光法、ラマン分光法、および高温光学顕微鏡法などを使用して、検出、同定、分類および特徴付けすることができる。

本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態1多形および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩を対象とする。本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の形態1多形を含有する医薬組成物および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩を含有するものを含む、組成物を対象とする。本発明はさらに、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態1多形および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩を調製するための方法を対象とする。

WO2015/083028

ACS Chem.Biol.、2016、11(12)、3442〜3451ページ

例えば、高められた生物学的利用能または安定性を示す薬物製剤が常に求められているので、新しいまたはより純粋な多形形態の薬物分子が継続的に必要とされている。本明細書に記載された1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の形態1多形および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの新規なリン酸塩は、これらおよび他の必要性を満たすのに役立つ。

本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態、ならびにそれらを調製するための製造方法および中間体を提供する。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の形態Iは、粉末X線回折パターン、固体13C核磁気共鳴スペクトル、ラマンスペクトルおよびFT−IRスペクトルによって特徴付けられる。

別の態様では、本発明は: I)(a)°2θ±0.2°2θにおける表1のピークからなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超のピーク、(b)°2θ±0.2°2θにおける表1の特徴的なピークからなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超のピーク、または(c)図1に示すものと本質的に同じ2θ値でのピークを含むX線粉末回折パターン; II)(a)cm−1±2cm−1における表2の値からなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超の波数(cm−1)値、(b)cm−1±2cm−1における表2の特徴的な値からなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超の波数(cm−1)値、または(c)図2に示すものと本質的に同じ波数(cm−1)値を含むラマンスペクトル; III)(a)ppm±0.2ppmにおける表3の値からなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超の共鳴(ppm)値、(b)ppm±0.2ppmにおける表3の特徴的な値からなる群から選択される1、2、3、4、5、もしくは5個超の共鳴(ppm)値、または(c)図3に示すものと本質的に同じ共鳴(ppm)値を含む13C固体NMRスペクトル(ppm); IV)あるいは、互いに矛盾しないことを条件として、前述の実施形態(I)(a)〜(c)、(II)(a)〜(c)、(III)(a)〜(c)、または(IV)(a)〜(b)の任意の2、3、または4つの組合せ からなる群から選択される1つまたは複数の特徴を有する、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態を含む。

別の態様では、本発明は、本明細書に記載された実施形態のいずれかによる、2−プロパノール、2−プロパノールおよびテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン/水、アセトニトリル/EtOH、エタノールおよびn−ブタノール、エタノール、n−ブタノール、2−プロパノールおよびN,N−ジメチルホルムアミド、ならびに/またはテトラヒドロフランを含んでいてよい溶媒系から結晶化した、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態を提供する。

別の態様では、本発明は、本明細書に記載された実施形態のいずれかによる、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態、および薬学的に許容できる担体または賦形剤を含む医薬組成物をさらに提供する。

別の態様では、本発明はまた、それを必要とする哺乳動物に、治療有効量の本明細書に記載された実施形態のいずれかによる1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩、またはその医薬組成物を投与することを含む、哺乳動物における疾患を治療する方法を提供する。

さらに別の態様では、本発明は、関節リウマチ、筋炎、血管炎、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、アルツハイマー病、狼瘡、腎炎、全身性紅斑性狼瘡、乾癬、湿疹皮膚炎、そう痒症または他のそう痒性状態、白斑、脱毛症、自己免疫性甲状腺障害、多発性硬化症、大うつ病障害、アレルギー、喘息、シェーグレン病、ライター症候群、多発性筋炎−皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、慢性攻撃性肝炎、膜性糸球体症、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、臓器および細胞移植拒絶、異種移植、コーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型または若年性発症糖尿病、糖尿病由来の合併症、甲状腺炎、慢性閉塞性障害、急性呼吸器疾患、悪液質、癌、消化/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、皮膚癌、肥満細胞腫瘍、扁平上皮癌腫、乳房、乳腺癌、卵巣癌、前立腺癌、白血病、成人T細胞白血病活性化B細胞様、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、腎臓癌、肺癌、筋肉癌、骨癌、膀胱癌、脳腫瘍、黒色腫、口腔または転移性黒色腫、カポジ肉腫敗血症性ショック、心肺機能障害、急性骨髄性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害、増殖性糖尿病性網膜症、血管新生関連障害、固形腫瘍、膵癌、脳腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、神経膠芽腫、急性CNS外傷、外傷性脳損傷、脳炎、脳卒中、脊髄損傷、てんかん、発作、神経変性に関連する慢性神経炎症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、前頭側頭葉認知症、神経精神障害、統合失調症、双極性障害、治療抵抗性うつ病、心的外傷後ストレス障害、不安、自己抗体媒介性脳症、眼疾患、眼の自己免疫疾患、結膜炎、春季結膜炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎および水晶体原性ブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト−小柳−原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼症、交感性眼球炎、アレルギー性結膜炎、および眼新血管新生の治療のための医薬品の製造における、本明細書に記載された実施形態のいずれかによる1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の使用を提供する。

開示した方法によって調製された1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態IのX線粉末回折パターンを示す図である。

開示した方法によって調製された1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態1のラマンスペクトルを示す図である。

開示した方法によって調製された1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態Iの固体

13C核磁気共スペクトルを示す図である。

本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩およびそのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態を対象とする。本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩およびそのリン酸塩の結晶形態を対象とする。本発明はさらに、結晶性p−トルエンスルホン酸塩を含む医薬組成物、およびそのリン酸塩、およびそのような形態を調製するための方法を対象とする。本発明はさらに、種々の疾患の治療におけるそれぞれの結晶塩の使用を対象とする。

固体化学の当業者が固形形態を分析するために使用することができるいくつかの分析方法がある。用語「分析する」は、本明細書では、固形形態の固体状態構造についての情報を得ることを意味する。例えば、X線粉末回折は、非晶質固形形態と結晶性固体形態とを区別し、結晶形態を識別し、かつ化合物の結晶性固体形態を特徴付けおよび同定するのに適した技術である。X線粉末回折はまた、混合物中の(1つまたは複数の)結晶性固体形態の量を定量化するのに適している。X線粉末回折では、X線は、結晶を含む粉末に向けられ、回折されたX線の強度は、X線供給源と試料によって回折されたビームとの間の角度の関数として測定される。これらの回折されたX線の強度は、グラフ上にピークとしてプロットでき、x軸が、X線供給源と回折されたX線との間の2倍の角度(これは「2θ」角として知られている)であり、y軸が回折されたX線の強度である。このグラフはX線粉末回折パターンまたは粉末パターンと呼ばれる。x軸のピークの位置が結晶の固体状態構造の特性であるので、異なる結晶性固体形態は、異なる粉末パターンを示す。

そのような粉末パターン、またはその部分は、結晶性固体形態のための識別フィンガープリントとして使用することができる。したがって、未知の試料の粉末パターンを取り、その粉末パターンを参照粉末パターンと比較することができる。肯定的な整合は、未知の試料が、参照の結晶性固体形態と同じ結晶性固体形態であることを意味する。既知の化合物の粉末パターンを加算および減算することによって、固形形態の混合物を含有する未知の試料を分析することもできる。

結晶性固体形態を特徴付けるために粉末パターン中のピークを選択する場合、または参照粉末パターンを使用して形態を同定する場合には、他の固形形態中に存在しない1つの形態中のピークまたはピークの集合を同定する。

用語「特徴付ける」は、本明細書では、1つの固形形態と別の固形形態とを識別することが可能な適切なデータのセットを選択することを意味する。X線粉末回折におけるそのデータのセットは、1つまたは複数のX線回折ピークからなり、位置および強度が当該の固形形態に特異的である。どのX線粉末回折ピークが特定の形態を定義するかを選択することが、その形態を特徴付けると言われている。

用語「同定する」は、本明細書では、固形形態に特徴的なデータを選択し、それらのデータを使用してその形態が試料中に存在するかどうか決定することを意味する。X線粉末回折では、それらのデータは、上記のように当該の形態を特徴付ける1つまたは複数のピークのx軸位置である。例えば、選択された数のX線回折ピークが特定の固形形態を特徴付けることを決定したら、それらのピークを使用してその形態が試料中に存在するかどうかを決定することができる。

X線粉末回折を用いて同じ化合物の結晶性固体形態を特徴付けおよび/または同定する場合、しばしば粉末パターン全体を使用する必要はない。粉末パターン全体のより小さいサブセットを使用して、しばしば特徴付けおよび/または同定を行うことができる。化合物の結晶性固体形態と他の結晶性固体形態とを区別するピークの集合を選択することによって、それらのピークに依存して、例えば、未知の混合物中の形態を特徴付け、形態を同定することができる。別の分析技術または粉末パターンの追加のピークなどから追加のデータを加えて、例えば、追加の多形を後で同定すべき場合に、形態を特徴付けおよび/または同定することができる。

機器、試料、および試料調製の差によって、ピーク値は時々、ピーク値の前に修飾語「約」を用いて報告される。これは、ピーク値に固有の変動のために、固体化学分野において一般的な慣行である。粉末パターン中のピークの2θx軸値の典型的な精度は、約±0.2°2θである。したがって、ほとんどの条件下でCuKα供給源を有するX線回折計で測定した場合に、「約9.2°2θ」に現れる粉末回折ピークは、そのピークが9.0°2θと9.4°2θの間にあり得ることを意味する。ピーク強度の変動性は、試料容器中で個々の結晶が外部X線供給源に対してどのように配向しているか(「優先配向(preferred orientation)」として知られている)の結果である。この配向効果は、結晶についての構造情報をもたらさない。X線粉末回折は、結晶性固体形態を特徴付けおよび/または同定するために使用できるいくつかの分析技術の1つに過ぎない。ラマン(顕微ラマンを含む)、赤外、および固体NMR分光法などの分光学的技術を使用して、結晶性固体形態を特徴付けおよび/または同定することができる。これらの技術を使用して、混合物中の1つまたは複数の結晶性固体形態の量を定量化することもでき、ピーク値も、ピーク値の前に修飾語「約を用いて報告することができる。FT−ラマンおよびFT−赤外測定に関連するピーク値についての典型的な変動性は、約±2cm−1である。13C化学シフトに関連するピーク値についての典型的な変動性は、結晶性物質について約±0.2ppmである。

第1の態様では、本発明は、 I)CuKα1放射線(λ=1.54056Å)を使用して測定した、以下の2θ値を含有するX線粉末回折パターン:11.4、14.1、16.7、17.9および21.6 2−シータ位置±0.2 2−シータ、 II)以下の波数(cm−1)値を含有するラマンスペクトル:1617、1601、1040、1032、799および766cm−1±2cm−1、 III)CuKα1放射線(λ=1.54056Å)を使用して測定した、以下の2θ値を含有するX線粉末回折パターン:11.4、14.1、16.7、17.9および21.6 2−シータ位置±0.2 2−シータならびに以下の波数(cm−1)値を含有するラマンスペクトル:1617、1601、1040、1032、799および766cm−1±2cm−1、 IV)以下の共鳴(ppm)値を含有する13C固体NMRスペクトル:17.3、21.3、28.7、131.6、および147.9±0.2ppm、 V)CuKα1放射線(λ=1.54056Å)を使用して測定した、以下の2θ値を含有するX線粉末回折パターン:11.4、14.1、16.7、17.9および21.6 2−シータ位置±0.2 2−シータならびに共鳴(ppm)値を含有する13C固体NMRスペクトル:17.3、21.3、28.7、131.6、および147.9±0.2ppm、 VI)以下の共鳴(ppm)値を含有する13C固体NMRスペクトル:17.3、21.3、28.7、131.6、および147.9±0.2ppmならびに以下の波数(cm−1)値を含有するラマンスペクトル:1617、1601、1040、1032、799および766cm−1±2cm−1、 VII)CuKα1放射線(λ=1.54056Å)を使用して測定した、以下の2θ値を含有するX線粉末回折パターン:11.4、14.1、16.7、17.9および21.6 2−シータ位置±0.2 2−シータ、以下の波数(cm−1)値を含有するラマンスペクトル:1617、1601、1040、1032、799および766cm−1±2cm−1ならびに以下の共鳴(ppm)値を含有する13C固体NMRスペクトル:17.3、21.3、28.7、131.6、および147.9±0.2ppm からなる群から選択される1つまたは複数の特徴を有する結晶形態を含む。

本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を含む医薬組成物、ならびに対象に有効量の1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を含む組成物を投与するステップを含む、そのような形態と、同様に医療に使用するため、および関節リウマチ、筋炎、血管炎、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、アルツハイマー病、狼瘡、腎炎、全身性紅斑性狼瘡、乾癬、湿疹皮膚炎、そう痒症または他のそう痒性状態、白斑、脱毛症、自己免疫性甲状腺障害、多発性硬化症、大うつ病障害、アレルギー、喘息、シェーグレン病、ライター症候群、多発性筋炎−皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、慢性攻撃性肝炎、膜性糸球体症、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、臓器および細胞移植拒絶、異種移植、コーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型または若年性発症糖尿病、糖尿病由来の合併症、甲状腺炎、慢性肺閉塞性障害、急性呼吸器疾患、悪液質、癌、消化/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、皮膚癌、肥満細胞腫瘍、扁平上皮癌腫、乳房、乳腺癌、卵巣癌、前立腺癌、白血病、成人T細胞白血病活性化B細胞様、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、腎臓癌、肺癌、筋肉癌、骨癌、膀胱癌、脳腫瘍、黒色腫、口腔または転移性黒色腫、カポジ肉腫敗血症性ショック、心肺機能障害、急性骨髄性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害、増殖性糖尿病性網膜症、血管新生関連障害、固形腫瘍、膵癌、脳腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、神経膠芽腫、急性CNS外傷、外傷性脳損傷、脳炎、脳卒中、脊髄損傷、てんかん、発作、神経変性に関連する慢性神経炎症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、前頭側頭葉認知症、神経精神障害、統合失調症、双極性障害、治療抵抗性うつ病、心的外傷後ストレス障害、不安、自己抗体媒介性脳症、眼疾患、眼の自己免疫疾患、角結膜炎、春季結膜炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎および水晶体原性ブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト−小柳−原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼症、交感性眼球炎、アレルギー性結膜炎、および眼新血管新生などの疾患または状態を治療するのに使用するためのその医薬組成物とを調製するための方法を提供する。本発明はまた、上記の疾患および状態を治療するための医薬品の製造におけるそのような医薬組成物の使用を提供する。

別の態様では、本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩の結晶形態を提供する。

本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を作製する方法であって、適当な溶媒に溶解させたp−トルエンスルホン酸一水和物と1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの溶液を撹拌することを含む、方法を提供する。特定の態様では、本発明は、適当な溶媒がメチルエチルケトンと水の混合物またはアセトニトリル/エタノールのいずれかである、方法を提供する。

本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを作製する方法であって、構造:

を有する化合物を構造:

(式中、XおよびYは、それぞれ独立に、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択される)を有する化合物と、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンを形成するのに適した塩基性条件下で反応させることを含む、方法をさらに提供する。ある特定の態様では、本発明は、XとYのどちらも塩素である方法を提供する。ある特定の他の態様では、本発明は、前記塩基性条件が水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム水溶液を含む、方法を提供する。他の態様では、本発明は、前記塩をもたらすのに適した条件下でp−トルエンスルホン酸と反応させることによって、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩を形成することをさらに含む方法を提供する。さらに他の態様では、本発明は、前記適した条件が、メチルエチルケトンまたはt−アミルアルコールの水溶液を含む、方法を提供する。

本発明はまた、構造:

(式中、Rは、フェニル、トルイル、キシリルおよびピリジルから選択されるアリール基である)を有する化合物を提供する。特定の態様では、本発明は、Rがフェニルである化合物を提供する。本発明はまた、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩を含む医薬組成物を提供する。ある特定の態様では、本発明は、薬学的に許容できる担体をさらに含む前記医薬組成物を提供する。本発明はまた、リン酸塩形態を調製するための方法を提供する。特定の態様では、本発明は、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩を作製する方法であって、適当な溶媒に溶解させたリン酸および1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンの溶液を撹拌することを含む、方法を提供する。ある特定の態様では、本発明は、適当な溶媒がメチルエチルケトンと水の混合物である、調製の方法を提供する。

本発明はまた、対象に有効量の1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのリン酸塩を含む組成物を投与するステップを含む、医療に使用するため、特に、関節リウマチ、筋炎、血管炎、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、アルツハイマー病、狼瘡、腎炎、全身性紅斑性狼瘡、乾癬、湿疹皮膚炎、そう痒症または他のそう痒性状態、白斑、脱毛症、自己免疫性甲状腺障害、多発性硬化症、大うつ病障害、アレルギー、喘息、シェーグレン病、ライター症候群、多発性筋炎−皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、慢性攻撃性肝炎、膜性糸球体症、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、臓器および細胞移植拒絶、異種移植、コーガン症候群、強直性脊椎炎、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、I型または若年性発症糖尿病、糖尿病由来の合併症、甲状腺炎、慢性肺閉塞性障害、急性呼吸器疾患、悪液質、癌、消化/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、皮膚癌、肥満細胞腫瘍、扁平上皮癌腫、乳房、乳腺癌、卵巣癌、前立腺癌、白血病、成人T細胞白血病活性化B細胞様、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、腎臓癌、肺癌、筋肉癌、骨癌、膀胱癌、脳腫瘍、黒色腫、口腔または転移性黒色腫、カポジ肉腫敗血症性ショック、心肺機能障害、急性骨髄性白血病、T細胞急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害、増殖性糖尿病性網膜症、血管新生関連障害、固形腫瘍、膵癌、脳腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、神経膠芽腫、急性CNS外傷、外傷性脳損傷、脳炎、脳卒中、脊髄損傷、てんかん、発作、神経変性に関連する慢性神経炎症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、前頭側頭葉認知症、神経精神障害、統合失調症、双極性障害、治療抵抗性うつ病、心的外傷後ストレス障害、不安、自己抗体媒介性脳症、眼疾患、眼の自己免疫疾患、角結膜炎、春季結膜炎、ブドウ膜炎、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎および水晶体原性ブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜炎、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト−小柳−原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼症、交感性眼球炎、アレルギー性結膜炎、および眼新血管新生などの疾患または状態を治療するのに使用するためのリン酸塩形態の医薬組成物を提供する。本発明はまた、上記の疾患および状態を治療するための医薬品の製造におけるそのような医薬組成物の使用を提供する。

本明細書に列挙した疾患および症候群を治療する方法には、治療有効量の本発明のそれぞれの塩もしくは結晶形態、またはそれらを含有する組成物を、そのような治療を必要とする個体に投与することが関与すると理解される。本明細書では、疾患に関する用語「治療すること」は、疾患を予防すること、抑制することおよび/または寛解させることを意味する。

本明細書では、用語「個体」または「患者」は、区別なく用いられ、哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、または霊長類、最も好ましくはヒトを含む任意の動物を指す。本明細書では、句「治療有効量」は、研究者、獣医、医師または他の臨床医によって求められている、組織、系、動物、個体またはヒトにおいて生物学的または医薬としての応答を誘発する活性化合物または薬剤の量を指し、以下のうちの1つまたは複数を含む: (1)疾患を予防すること;例えば、疾患、状態または障害に罹患しやすいが、まだ疾患の病状または総体的症状を経験または示していない個体において、疾患、状態または障害を予防すること; (2)疾患を抑制すること;例えば、疾患、状態または障害の病状または総体的症状を経験または示している個体において疾患、状態または障害を抑制すること(すなわち、停止または遅延させること病状および/または総体的症状のさらなる進展を停止または緩徐化すること);ならびに (3)疾患を寛解させること;例えば、疾患、状態または障害の病状または総体的症状を経験または示している個体において、疾患、状態または障害を寛解させること(すなわち、病状および/または総体的症状を逆行させること)。

投与量および製剤 本発明はまた、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体、賦形剤、ビヒクルなどと共に、1つまたは複数の本開示の塩または多形の医薬組成物をそれぞれ含む。

これらの教示の化合物は、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。これらの教示の化合物の調製に使用される試薬は、商業的に得るか、または文献に記載された標準手順によって調製することができる。例えば、本発明の化合物は、以下の実施例に例示した方法に従って調製することができる。

本明細書に記載されたものの変形形態、変更形態および他の実行形態は、本教示の精神および必須の特徴から逸脱することなく、当業者は気付くだろう。したがって、本教示の範囲は、先行する例示的な記載によってではなく、代わりに、以下の特許請求の範囲によって定義されるものとし、請求項の等価物の意味および範囲内の全ての変化形態は、その中に包含されることを意図する。

それだけには限らないが、特許、特許出願、書籍、技術論文、業界誌および学術論文を包む、本明細書に記載または参照された印刷刊行物のそれぞれは、その全体が、全ての目的で、参照により本明細書に組み込まれている。

本発明の記載は、以下を含む、当業者によく知られている種々の略語を使用する: aq.:水性 CH3CN:アセトニトリル DCM:ジクロロメタン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド DMSO:ジメチルスルホキシド EtOAc:酢酸エチル EtOH:エタノール FT−IR:フーリエ変換−赤外 HOAc:酢酸 MeOH:メタノール XPRD:X線粉末回折 ss13C NMR:固体13C核磁気共鳴 THF:テトラヒドロフラン TLC:薄層クロマトグラフィー

以下の非限定的な実施例は、単に本発明を例示するためにのみ提示するものである。当業者は、例示されない多くの等価物および変形形態があるが、それらは本教示の一部を依然として形成することを理解されよう。

全般.全ての市販されている材料および溶媒を、特に記載がない限り受領したままで使用した。全ての反応を、窒素雰囲気下で実行した。反応温度を、特に指示がない限り内部で測定した。アキラルUPLC分析は、Waters Acquity(商標)H−Class UPLCシステムで、Waters HSS(商標)T3カラム(2.1×100mm、1.8μm);カラム温度45℃;流量0.65mL/分;検出UV 210nm;移動相:水中0.1%MsOH(溶媒A)、アセトニトリル(溶媒B);勾配溶離(12分):0〜8.20分 溶媒Bを2%〜50%まで増加、8.20〜9.00分 溶媒Bを50%〜100%まで増加、9.00〜9.50分 溶媒Bを100%で保持、9.50〜9.51分 溶媒Bを100%〜2%まで減少、9.51〜12.00分 溶媒Aを2%で保持、を使用して実施した。キラルSFC分析は、Waters UPC2 SFCシステムで、Chiralcel(商標)OJ−Hカラム(4.6×250mm、5μm);カラム温度40℃;流量4.0mL/分;検出UV 210nm;背圧150バール;移動相:CO2(溶媒A)、75:25アセトニトリル/MeOH+0.1%TFA+0.1%イソプロピルアミン(溶媒B);勾配溶離(15分):0〜11.0分 溶媒Bを5%〜30%まで増加、11.0〜11.1分 溶媒Bを30%で保持、11.1〜11.2分 溶媒Bを30%〜5%まで減少、11.2〜12.0分 溶媒Bを5%で保持、を使用して実施した。

(実施例1) 1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン p−トルエンスルホン酸塩(形態1)の調製 (A) オーバーヘッドスターラーを備えた50mL EasyMax(商標)フラスコに、p−トルエンスルホン酸一水和物(7.01mmol、1.35g)、メチルエチルケトン(10.0mL)および水(0.30mL)を加えた。溶液を22℃で5分間撹拌した。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(7.01mmol、2.00g)のメチルエチルケトン(10.0mL)溶液を添加漏斗によって20分にわたってゆっくり加えた。スラリーを22℃で30分間撹拌した。メチルエチルケトン(10.0mL)を添加漏斗によって15分にわたってゆっくり加えた。スラリーを22℃で60分間撹拌し、次いでろ過した。固体をメチルエチルケトン(2×3mL)で洗浄し、真空乾燥器(30℃)内で16時間乾燥させた。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン p−トルエンスルホン酸塩(形態1)(5.81mmol、2.66g)を白色の砂状粉末として82.9%収率で得た。典型的な純度は99%超であった。

(B) p−トルエンスルホン酸一水和物(2.66g、13.8mmol)のメチルエチルケトン(7.2mL)溶液を、メチルエチルケトン(22.5mL)および水(1.56mL)中の1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(3.60g、12.5mmol)の撹拌溶液に22℃で加えた。PF−06651600−15(89mg)の種結晶を加え、混合物を22℃で4時間撹拌した。次いでメチルエチルケトン(48mL)を1時間にわたってゆっくり加えた。スラリーを22℃で18時間撹拌し、次いでろ過した。ケーキをメチルエチルケトン(15mL)で洗浄し、次いで真空下40℃で4時間乾燥させた。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン p−トルエンスルホン酸塩 形態1(4.95g、10.8mmol)を白色固体として86%収率で得た。

(実施例2) 1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン リン酸塩(形態A)の調製 MEK(133mL)および水(10.8mL)中の1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(18.00g、63.1mmol)の溶液を、アセトン(72mL)および水(18mL)中の85%リン酸(8.00g、69.4mmol)の撹拌溶液に22℃で10分間にわたってゆっくり加えた。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン溶液50mLを加えたときに、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(200mg)の種結晶を加えた。スラリーを22℃で4時間撹拌し、次いでろ過した。ケーキを15:1v/v MEK/水(48mL)で洗浄し、次いで真空下50℃で16時間乾燥させた。1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン リン酸塩形態A(21.30g、55.6mmol)を白色固体として88%収率で得た。

調製

調製1 tert−ブチル(6−メチルピリジン−3−イル)カルバミン酸(3)。3000L反応器に、2(72.00kg、665.8mol)およびTHF(660kg)を投入した。NH4Cl(1.07kg、20mol)の水(72kg、4000mol)溶液を加えた。混合物を57℃に加熱し、二炭酸ジ−t−ブチル(220.0kg、1003mol)を、温度を55〜60℃に維持しながらTHF(45kg)のリンス液と共にゆっくり加えた。混合物を55〜60℃で10時間撹拌した。反応完了後、スラリーを20℃に冷却し、酢酸エチル(654kg)および水(367kg)を加えた。有機相を分離し、水(2×360kg)で洗浄し、活性炭(22kg)と共に5時間撹拌した。混合物をTHFリンス液と共に珪藻土(22kg)の層に通してろ過し、ろ液を真空下40℃未満で残留体積約370Lまで濃縮した。n−ヘプタン(500kg)を1時間にわたってゆっくり加え、得られたスラリーを20℃に冷却し、2時間撹拌した。固体を、n−ヘプタン洗浄液(420kg)と共に遠心分離によって回収し、次いで真空下45℃で20時間乾燥させて、3(131.15kg、629.7mol)を白色粉末として94.5%収率で得た。HPLC純度:99.9%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 9.42 (brs, 1H), 8.48 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 2.38 (s, 3H), 1.49 (s, 9H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 153.34, 151.56, 139.75, 134.13, 126.10, 123.09, 79.87, 28.56, 23.70. HRMS (ESI) m/z: C11H17N2O2 [M + H]+の計算値209.1290; 実測値209.1285.

調製2 tert−ブチル(6−メチルピペリジン−3−イル)カルバメート(rac−4)。3000L反応器に3(137.0kg、667.8mol)、エタノール(988kg)および酢酸(139kg)を投入した。反応器を窒素で3回パージし、5wt%ロジウム/炭素(湿潤、27.4kg、3に対して20wt%担持)を加えた。反応器を窒素で3回、次いで水素3回パージした。水素圧を0.34〜0.38MPaに調整し、反応器温度を47℃に調整した。混合物を水素圧下0.34〜0.38MPaで、45〜60℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応器を20℃に冷却し、窒素で流した。混合物をエタノールリンス液(1320kg)と共に珪藻土(20kg)の層に通してろ過し、ろ液を真空下50℃未満で残留体積約350Lまで濃縮した。n−ヘプタン(571kg)を加え、混合物を真空下50℃未満で残留体積約350Lまで濃縮した。この操作を、残留酢酸が8.0%未満になるまで2回繰り返した。エタノール(672kg)を加え、混合物を真空下50℃未満で残留体積約350Lまで濃縮した。この操作を、残留n−ヘプタンが0.2%未満、水が0.2%未満になるまで2回繰り返した。エタノール(889kg)を加え、溶液(1254kg)を、後続の古典的な溶解ステップで使用するためにドラムに移した。アキラルHPLCアッセイは、溶液に、96%質量回収率で10.8wt%の全還元生成物(rac−4)が含有されていることを示唆し、キラルSFCは、溶液に、36.3%の所望の立体異性体シス−4が含有されていることを示した。

調製3 tert−ブチル((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)カルバメート(R)−2−(3,5−ジニトロベンズアミド)−2−フェニル酢酸塩(15)。2000L反応器(R1)に、rac−4を10.8wt%のエタノール溶液(620.5kg、全4異性体約312.7mol)として投入した。溶液を真空下45℃未満で残留体積約210Lまで濃縮し、次いで20℃に冷却した。3000L反応器(R2)に、(R)−2−(3,5−ジニトロベンズアミド)−2−フェニル酢酸14(47.0kg、136.1mol)およびエタノール(1125kg)を投入した。高速撹拌しながら、反応器R2を70℃に加熱し、68〜70℃で約2時間撹拌して固体14全てを溶解させ、次いで結晶15(11g)をシーディングした。反応器R1中の4を含有する溶液をエタノールリンス液(160kg)と共に反応器R2に30分にわたってゆっくり移した。反応器R2を約74℃で3時間撹拌し、次いで5時間にわたって線形冷却速度で22℃に冷却し、16時間撹拌した。エタノール洗浄液(2×200kg)と共に遠心分離によって固体を回収した。ウェットケーキ(97.1%e.e.)を反応器R2に再度投入した。スラリーを74℃に加熱し、混合物を17時間撹拌した。次いで混合物を5時間にわたって線形冷却速度で22℃に冷却し、4時間撹拌した。エタノール洗浄液(2×200kg)と共に遠心分離によって固体を回収し、真空下35℃で25時間乾燥させて、2ステップにわたって15(56.05kg、100.2mol)を白色粉末として30.7%収率で得た。キラルHPLC純度:99.1%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 9.46 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 9.07 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 8.96 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.30 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.23 (t, J = 7.3, 1H), 7.11 (m, 1H), 5.31 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.66 (m, 1H), 2.98 (m, 3H), 1.63 (m, 2H), 1.45 (m, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.11 (d, J = 6.7 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 172.71, 161.71, 155.42, 148.51, 141.27, 137.70, 128.29, 128.25, 128.02, 127.05, 121.12, 78.49, 59.74, 50.66, 46.29, 43.34, 28.66, 26.88, 26.11, 18.60.

調製4 ベンジル(2S,5R)−5−アミノ−2−メチルピペリジン−1−カルボキシレート塩酸塩(7・HCl)−短縮したプロセス。2000L反応器に、15(70.0kg、125mol)およびMTBE(500kg)を投入した。混合物を12℃に冷却し、10〜25℃の温度に維持しながら6.9wt%NaOH水溶液(378kg、652mol)をゆっくり加えた。混合物を18℃で1時間撹拌した。有機相を分離し、3.8wt%NaOH水溶液(2×221kg)、次いで25wt%NaCl水溶液(2×220kg)で洗浄した。有機層(遊離塩基シス−4を含有)を真空下40℃未満で残留体積約300Lまで濃縮し、次いで20℃に冷却した。NaHCO3(53kg、632mol)および水(200kg)を加え、混合物を7℃に冷却した。クロロ蟻酸ベンジル(32.30kg、189.3mol)を5〜20℃の温度に維持しながらゆっくり加えた。混合物を17℃で20時間撹拌した。反応完了後、混合物を12℃に冷却し、25wt%水酸化アンモニウム水溶液(79kg、1160mol)を10〜20℃の温度に維持しながらゆっくり加え、混合物を15℃で1時間撹拌した。有機相を分離し、25wt%NaCl水溶液(3×90kg)で洗浄した。有機層(5を含有)を真空下45℃未満で残留体積約150Lまで濃縮した。酢酸イソプロピル(310kg)を加え、混合物を真空下45℃未満で残留体積約150Lまで濃縮した。水0.1%未満の基準(KFによる)を満たすように、この操作を2回繰り返した。次いで酢酸イソプロピル(130kg)を加え、混合物を−3℃に冷却した。メタノール中4〜5N HCl(181kg、約730mol)を−5〜5℃の温度に維持しながらゆっくり加え、混合物を3℃で12時間撹拌した。反応完了後、混合物を−3℃に冷却し、MTBE(940kg)を−5〜5℃の温度に維持しながらゆっくり加えた。得られたスラリーを3℃で3時間撹拌した。MTBE洗浄液(4×70kg)と共に遠心分離によって固体を回収し、次いで真空下45℃で20時間乾燥させて、7・HCl(28.60kg、100.4mol)を白色粉末として80.3%収率で得た。アキラルHPLC純度:100%。キラルSFC純度:99.8%e.e.。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 8.36 (brs, 3H), 7.37 (m, 5H), 5.09 (s, 2H), 4.31 (m, 1H), 4.16 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.00 (m, 2H), 1.82 (m, 2H), 1.59 (m, 2H), 1.11 (d, J = 7.0 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 154.71, 137.24, 128.92, 128.34, 128.00, 66.89, 47.20, 45.66, 40.68, 28.16, 23.02, 15.67. HRMS (ESI) m/z: C14H20N2O2 [M + H]+の計算値249.1603; 実測値249.1598.

調製5 ベンジル(2S,5R)−5−((2−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−カルボキシレート(9)。2000L反応器に、7・HCl(88.6kg、311.12mol)、8(56.0kg、298mol)、K2CO3(133.0kg、962.3mol)、水(570kg)およびMIBK(101kg)を投入した。混合物を90℃に加熱し、この温度で22時間撹拌した。反応完了後、混合物を56℃に冷却し、酢酸エチル(531kg)を加えた。混合物を22℃に冷却後、有機相を分離し、水(570kg)で洗浄し、真空下40℃未満で残留体積約220Lまで濃縮した。メタノール(360kg)を1時間にわたってゆっくり加え、混合物を真空下50℃未満で残留体積約220Lまで濃縮した。残留MIBKが5wt%未満に達するまでこの操作を3回繰り返した。メタノール(270kg)を加え、続いて9(120g)をシーディングした。混合物を22℃で4時間超撹拌し、水(286kg)を4時間にわたってゆっくり加えた。スラリーを10時間撹拌し、次いで固体を遠心分離によって回収した。ウェットケーキ(165.6kg)をきれいな反応器に再度投入し、水(896kg)を加えた。スラリーを55℃に加熱し、この温度で7時間撹拌し;次いで22℃に冷却し、この温度で2時間撹拌した。水洗浄液(3×170kg)と共に遠心分離によって固体を回収し、真空下55℃で20時間乾燥させて、9(106.62kg、266.6mol)を白色粉末として89.5%収率で得た。アキラルHPLC純度:99.7%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 11.71 (brs, 1H), 7.72 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.38 (m, 5H), 7.10 (s, 1H), 6.57 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 5.11 (m, 2H), 4.39 (m, 1H), 4.17 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 3.36 (s, 2H), 2.77 (m, 1H), 1.73-1.81 (m, 4H), 1.16 (d, J = 6.6 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 156.65, 154.74, 153.04, 151.31, 137.43, 128.89, 128.27, 127.96, 122.13, 101.65, 99.51, 66.75, 49.10, 47.32, 45.64, 42.98, 29.05, 25.08. HRMS (ESI) m/z: C20H22ClN5O2 [M + H]+の計算値400.1540; 実測値400.1535.

調製6 N−((3R,6S)−6−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン一水和物(10・H2O)。1600L反応器に水(570kg)を投入した。反応器を窒素で3回パージした。10%Pd(OH)2/C(湿潤、3.2kg)および9(53.34kg、133.2mol)を水リンス液(2×55kg)と共に加えた。反応器を窒素で3回、次いで水素で3回パージした。水素圧を0.34〜0.38MPaに調整し、反応器の温度を77℃に調整した。混合物を0.34〜0.38MPaの水素圧下75〜80℃で10時間撹拌した。反応完了後、反応器を20℃に冷却し、窒素でパージした。混合物を水リンス液(460kg)と共に珪藻土(8kg)の層に通してろ過し、ろ液を3000L反応器に移した。メタノール(260kg)を加え、続いて50wt%水性水酸化ナトリウム(12.0kg、150mol)を、15〜25℃の温度を維持しながらゆっくり加えた。スラリーを55℃に加熱し、2時間撹拌し;次いで22℃に冷却し、10時間撹拌した。10:1水/メタノール洗浄液(3×110kg)と共に遠心分離によって固体を回収し、次いで真空下55℃で20時間乾燥させて、10・H2O(30.90kg、266.6mol)を白色粉末として89.1%収率で得た。アキラルHPLC純度:99.7%。キラルSFC純度:99.8%e.e.。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 11.48 (brs, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 6.85 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.16 (m, 1H), 3.35 (brs, 2H), 2.96 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 2.82 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 2.67 (m, 1H), 2.04 (brs, 1H), 1.92 (m, 1H), 1.63 (m, 1H), 1.44 (m, 1H), 1.33 (m, 1H), 1.03 (d, J = 6.2 Hz, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 155.95, 151.87, 150.74, 121.20, 102.97, 99.20, 51.27, 49.94, 44.78, 29.97, 28.69, 22.35. HRMS (ESI) m/z: C12H17N5 [M + H]+の計算値232.1562; 実測値232.1558.

調製7 1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(1)。100L反応器に水(18.0L)、10・H2O(3.60kg、14.4mol)およびTHF(36.0L)を投入した。混合物を53℃に加熱し、15分間撹拌して全ての固体を溶解させた。次いで溶液を18℃に冷却し、K3PO4(6.38kg、30.1mol)を加えた。混合物を18℃で10分間撹拌して、全ての固体を溶解させ、次いで10℃に冷却した。塩化3−クロロプロピオニル(2.20kg、17.3mol)を、20℃未満の温度を維持しながら加えた。次いで混合物を20℃で2時間撹拌した。反応完了後、2N NaOH水溶液(23.50kg、43.76mol)を、25℃未満の温度を維持しながら加えた。混合物を、脱離反応が完了するまで(11<0.2%)22℃で12時間超撹拌した。KH2PO4(10.32kg、75.8mol)を加え、混合物を20℃で10分間撹拌した。有機相を分離し、次いで23.5wt%NaCl水溶液(2×8.5kg)で洗浄した。単離した有機相を、真空下30℃未満で残留体積約10Lまで濃縮し、その後MEK(39.6L)を加えた。この操作を、残留THFが1%未満、および水が2%未満になるまで、1回または2回繰り返した。MgSO4(0.96kg)、シリカゲル(4.90kg)およびDarco(商標)G−60(0.48kg)をMEK溶液に加え、混合物を20℃で1時間撹拌し、次いで MEKリンス液(76L)と共に珪藻土の層に通してろ過した。合わせたろ液を真空下30℃未満で残留体積約8Lまで濃縮した。残留溶液の濃度をqNMRによって測定し、計算した量のMEKを使用して最終濃度を30wt%に調整し、溶液をリンス液と共に容器に移した。したがって、純度98.7%のMEK中1の30wt%溶液(11.09kg、11.66molの1)を81%収率で得、それを次のステップのために冷蔵室(2〜8℃)に保管した。

調製8 1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン p−トルエンスルホン酸塩(1・TsOH)。20L反応器に、MEK中1の30wt%溶液(9.80kg、10.30molの1)およびシリカゲル(0.74kg)を投入した。混合物を22℃で15分間撹拌し、MEKリンス液(7.89kg、9.8L)と共に0.45ミクロンのテフロンカートリッジフィルターを通してろ過し、100L反応器に回収した。水(1.27L)、続いてp−トルエンスルホン酸一水和物(2.18kg、11.3mol)のMEK(4.75kg、5.9L)溶液をMEKリンス液(3.14kg、3.9L)と共に加え、続いて1・TsOH種結晶(188g、0.41mol)を加えた。混合物を22℃で4時間撹拌して、スラリーを形成し、MEK(31.56kg、39.2L)を3時間にわたってゆっくり加えた。スラリーを22℃で追加の2時間撹拌し、次いでろ過した。ケーキをMEK(4.02kg、5L)で洗浄し、次いで真空下50℃で10時間乾燥させて、1・TsOH(4.41kg、9.64mol)を白色粉末として89.6%収率(投入した種結晶の量に当たる)で得た。アキラルHPLC純度:99.6%、0.22%の二量体15。キラルSFC純度:>99.7%。m.p.199℃。NMR分光法で観察された回転異性体。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ ppm 12.68 (brs, 1H), 9.22 (brs, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.12 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.94 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 6.84 (m, 1H), 6.13 (m, 1H), 5.70 (m, 1H), 4.81 (m, 0.5H), 4.54 (m, 0.5H), 4.41 (m, 0.5H), 4.12 (m, 0.5H), 3.99 (m, 1H), 3.15 (m, 0.5H), 2.82 (m, 0.5H), 2.29 (s, 3H), 1.91-1.72 (m, 4H), 1.24-1.17 (m, 3H). 13C NMR (100 MHz, DMSO-d6): δ ppm 165.52, 165.13, 150.50, 145.64, 143.06, 138.48, 129.51, 129.24, 128.67, 127.99, 127.73, 125.97, 125.02, 102.30, 49.53, 48.92, 47.27, 43.83, 42.96, 29.37, 28.41, 25.22, 21.28, 16.97, 15.51. HRMS (ESI) m/z: C15H20N5O [M + H]+の計算値286.1668; 実測値286.1692.

比較例 1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンマロン酸塩(形態1)の調製 250mL丸底フラスコに、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オン(4.10g、14.4mmol)、MEK(メチルエチルケトン(15.0mL/g、687mmol、49.5g、61.5mL))を投入した。溶液に、マロン酸(0.950当量 13.7mmol、1.42g)を一度に加えた。混合物を50℃に加熱し、50で15分間撹拌した。加熱を止め、スラリーを16時間撹拌した。得られた白色スラリーをろ過した。ろ過ケーキをMEK(2×5mL)で洗浄し、真空乾燥器(40℃)内で2時間乾燥させて、1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンマロン酸塩(形態1)(4.48g、11.5mmol、4.48g、80.1%収率)を白色粉末として得た。

機器および分析方法: 粉末X線回折: PXRDパターンを、自動サンプルチェンジャー、シータ−シータゴニオメーター、自動ビーム発散スリット、およびPSD Vantec−1検出器を取り付けたBruker−AXS Ltd.D4粉末X線回折計で回収した。X線管の電圧およびアンペア数は、それぞれ35kVおよび40mAに設定した。回折計を配置し、データ回収の日にコランダム標準物質を使用して較正チェックを行なった。Cu波長で、0.018度のステップサイズおよび11.3時間のスキャン時間を使用し、2.0から65.0度2−シータまでスキャンして、データを回収した。試料は、わずかにグリースを塗った低バックグラウンドホルダーに粉末を置くことによって準備した。試料粉末をスライドガラスによってプレスして、確実に適切な試料高さが達成され、回収中に回転させる。Bruker DIFFRACソフトウェアを使用してデータを回収し、DIFFRAC EVAソフトウェア(バージョン3.1)によって分析を行なった。

回収したPXRDパターンを、Bruker DIFFRAC EVAソフトウェアにインポートした。測定したPXRDパターンは、ピーク位置を選択する前に、単結晶データからシミュレーションしたパターンに合わせて配置した。Brukerソフトウェアを使用してピークサーチを行なった。ピーク選択を注意深くチェックして、全てのピークが捕捉され、全てのピーク位置が正確に割り当てられていることを確認した。30未満の2−シータをもつピークのピークリストは、100%に等しい最高強度のピークに対して正規化された。ピーク位置における±0.2° 2−シータの典型的な誤差が、このデータに適用される。この測定に関連する軽微な誤差は、(a)試料調製(例えば、試料高さ)、(b)機器、(c)較正、(d)オペレーター(ピーク位置を決定するときに存在するこれらの誤差を含む)、および(e)材料の性質(例えば、優先配向および透明度の誤差)を含む種々の要因の結果として生じる可能性がある。したがってピークは、±0.2°2−シータの典型的な関連誤差があると見なされる。リスト中の2つのピークが、オーバーラップしていると見なされる場合(±0.2°2−シータ)、より強度が低いピークはリストから削除されている。より高い強度の隣接ピーク上のショルダーとして存在するピークも、ピークリストから削除されている。ショルダーが隣接ピークの位置から0.2°2−シータより大きい場合があるが、隣接ピークから識別可能とは見なされない。

理想的には、粉末パターンは、参照に対して配置すべきである。これは、同じ形態の結晶構造からシミュレーションした粉末パターン、または内部標準、例えばシリカのいずれかである。ピークリストを生成するために使用した形態1の測定したPXRDパターンは、単結晶構造からのシミュレーションしたパターンに配置された。

FT−ラマン: FT−ラマンスペクトルを、Vertex 70 FTIR分光計に取り付けたRAM II FT ラマンモジュールを使用して、回収した。機器は、1064nm Nd:YAGレーザーおよび液体窒素で冷却されたゲルマニウム検出器を備えている。データ取得の前に、白色光源、およびポリスチレンおよびナフタレン参照を使用して、機器の運転および較正の検証を実施した。

試料は、スペクトル回収中に回転させていた、切り詰めたNMR管(直径5mm)で分析した。回転器中の試料からの後方散乱によるラマンシグナルを最適化し、以下のパラメーターを使用してスペクトルを取得した: レーザー出力: 500mW スペクトル分解能: 2cm−1 回収範囲: 約4000〜50cm−1 走査数: 512 アポダイゼーション関数: Blackmann−Harris 4項

この実験構成におけるピーク位置の変動は、±2cm−1内である。

ピークピッキングの前に、Stokes散乱ラマンシグナルの強度スケールを1.00に正規化した。次いで、GRAMS/AI v.9.1ソフトウェア(Thermo Fisher Scientific)においてピークピッキング機能を使用し、閾値を0.05に設定して、ピーク位置を同定した。

相対強度が1.00〜0.75、0.74〜0.5、0.49〜0.25および0.25未満であるピークを、それぞれ極強、強、中および弱に分類した。

固体13C核磁気共鳴分光法: 固体NMR(ssNMR)分析は、Bruker−BioSpin Avance III 500MHz(1H振動数)NMR分光計の中に配置されたCPMASプローブで行なった。材料は、標準的なドライブキャップで密封した4mmローターに詰め込んだ。データを5℃で回収した(PbNO3によって較正された)。13CssNMRスペクトルは、プロトンデカップリング交差偏波マジック角スピン(CPMAS)実験を使用して回収した。マジック角スピン速度15.0kHzを使用した。スペクトルを取得する間、80〜90kHzの位相変調されたプロトンデカップリング場を適用した。交差偏波接触時間は、2ミリ秒に設定し、リサイクル遅延は15秒に設定した。走査数は、妥当なシグナル対ノイズ比が得られるように調整し、APIのために1024スキャンを回収し、薬物製剤のために6144スキャンを回収した。炭素化学シフトスケールは、結晶質アダマンタンの外部標準に関する13C CPMAS実験を使用して参照し、その高磁場共鳴を29.5ppmに設定した。

Bruker−BioSpin TopSpinバージョン3.5ソフトウェアを使用して、自動ピークピッキングを行なった。一般に、相対強度5%の閾値を使用して、予備的なピーク選択をした。自動化によるピークピッキングの出力を視覚的にチェックして、妥当性を保証し、必要に応じて調整を手作業で行なった。本明細書で特定の13C固体NMRピーク値を報告しているが、機器、試料、および試料調製の違いによって、それらのピーク値に範囲が存在する。これは、ピーク位置に固有の変動があるため、固体NMRの分野において一般的なことである。13C化学シフトのx軸値についての典型的な変動性は、結晶性固体ではだいたいプラスマイナス0.2ppmである。本明細書で報告した固体NMRピーク高さは、相対強度である。固体NMR強度は、CPMAS実験パラメーターの実際の設定および試料の熱履歴に応じて変化し得る。

本発明は、1つまたは複数の固体状態分析方法によって同定することができる1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態を提供する。23℃における1−((2S,5R)−5−((7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)プロパ−2−エン−1−オンのp−トルエンスルホン酸塩の結晶形態についてのPXRDピークリストを、表1に示す。特徴的なピークをアスタリスク(*)によって示す。

開示した方法に従って調製した結晶形態についてのラマンピークのリストを表2に示す。特徴的なピークをアスタリスク(*)によって示す。

開示した方法に従って調製した結晶形態についての固体13C NMRピークリストを表3に示す。特徴的なピークをアスタリスク(*)によって示す。

(実施例3) 固体状態安定性 トシル酸塩とリン酸塩の固体状態安定性は、非晶質遊離塩基ならびにマロン酸塩の両方と比較すると、著しく改善されている。固体状態安定性は、加速安定性条件(70℃/75%RH)を使用して1週間モニターし、次いで、外観、純度および形態変化をモニターする。これらの加速条件は、APIの初期使用期間を割り当てるために使用される。マロン酸塩の場合、APIの純度は、1週間の加速条件にかけた後、99.5%から81.6%に低下した。比較のトシル酸塩は、加速安定性条件にかけ、99.1%から97.7%への純度低下を示した。リン酸塩は、遊離塩基およびマロン酸塩の比較物よりも安定性において同様に予期しない改善を示した。比較データを表5に記載している。したがって、APIのマロン酸塩に処方された推奨保管条件は、冷蔵を必要とするが、トシル酸塩は、APIとして使用するための冷蔵保管条件を必要としないであろう。

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